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特表2023-518630OLED表示装置のためのリード線配置構造および表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-08
(54)【発明の名称】OLED表示装置のためのリード線配置構造および表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20230426BHJP
   G09F 9/302 20060101ALI20230426BHJP
   H10K 59/35 20230101ALI20230426BHJP
   H10K 59/131 20230101ALI20230426BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/30 365
G09F9/30 330
G09F9/302 C
H10K59/35
H10K59/131
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022528108
(86)(22)【出願日】2021-02-25
(85)【翻訳文提出日】2022-05-13
(86)【国際出願番号】 CN2021077933
(87)【国際公開番号】W WO2021190239
(87)【国際公開日】2021-09-30
(31)【優先権主張番号】202020375985.7
(32)【優先日】2020-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】519385216
【氏名又は名称】北京京▲東▼方技▲術▼▲開▼▲発▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING BOE TECHNOLOGY DEVELOPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 407,Building 1,No.9 Dize Road,BDA,Beijing,100176,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ 永▲達▼
(72)【発明者】
【氏名】先 建波
(72)【発明者】
【氏名】▲ハオ▼ 学光
(72)【発明者】
【氏名】▲喬▼ 勇
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC33
3K107CC43
3K107DD38
3K107DD39
3K107DD41Z
3K107EE03
3K107EE07
3K107FF15
5C094AA04
5C094BA03
5C094BA27
5C094CA20
5C094DA13
5C094DB01
5C094DB02
5C094FA01
5C094FA02
5C094FA03
5C094HA08
5C094JA07
(57)【要約】
OLED表示装置のためのリード線配置構造および表示装置を開示する。前記リード線配置構造は、前記表示装置の基板上に配置され、前記基板は、表示領域および前記表示領域を囲むリード線領域を含み、前記リード線配置構造は、第1電源線と第2電源線とを含み、前記第1電源線は、前記表示領域内に配置され、且つ1本の前記第1電源線は、複数列のサブ画素に電気的に接続され、前記第2電源線は、前記リード線領域内に配置され、前記第2電源線の一端は、前記基板上の接続端子に接続され、前記第2電源線の他端は、複数の前記第1電源線に電気的に接続される。本開示によるOLED表示装置のためのリード線配置構造および表示装置は、電源線の配線圧力を低減し、画素空間の利用率を向上させ、表示効果を向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
OLED表示装置のためのリード線配置構造であって、
前記表示装置の基板上に配置され、前記基板は、表示領域および前記表示領域を囲むリード線領域を含み、
前記リード線配置構造は、第1電源線と第2電源線とを含み、前記第1電源線は、前記表示領域内に配置され、且つ1本の前記第1電源線は、複数列のサブ画素に電気的に接続され、前記第2電源線は、前記リード線領域内に配置され、前記第2電源線の一端は、前記基板上の接続端子に接続され、前記第2電源線の他端は、複数の前記第1電源線に電気的に接続される、
OLED表示装置のためのリード線配置構造。
【請求項2】
接続層をさらに含み、前記第2電源線は、前記接続層を介して前記第1電源線に電気的に接続される、請求項1に記載のリード線配置構造。
【請求項3】
前記接続層には複数のビアホールがあり、前記第2電源線は、複数の前記ビアホールを介して前記接続層に接続される、請求項2に記載のリード線配置構造。
【請求項4】
各前記第2電源線に対応する前記ビアホールの数と前記第2電源線に接続された前記第1電源線の数は、相関する、請求項3に記載のリード線配置構造。
【請求項5】
各前記ビアホールの面積が同じである場合、前記接続層における第3電源線に対応するビアホールの数は、前記接続層における第4電源線に対応するビアホールの数より大きく、前記第3電源線と前記第4電源線は、それぞれ前記第2電源線のうち異なる電源線であり、前記第3電源線は、前記第4電源線よりも前記基板の中軸線から遠い、請求項3に記載のリード線配置構造。
【請求項6】
前記接続層における第3電源線に対応する全てのビアホールの総面積は、前記接続層における第4電源線に対応する全てのビアホールの総面積より大きく、前記第3電源線と前記第4電源線は、それぞれ前記第2電源線のうち異なる電源線であり、前記第3電源線は、前記第4電源線よりも前記基板の中軸線から遠い、請求項3に記載のリード線配置構造。
【請求項7】
各前記ビアホールの面積は、異なる、請求項6に記載のリード線配置構造。
【請求項8】
前記第1電源線と前記第2電源線は、それぞれ異なる層に配置される、請求項2から7の何れか一項に記載のリード線配置構造。
【請求項9】
前記接続層の材質は、ゲート線が配置された層の材質と同じである、請求項2から7の何れか一項に記載のリード線配置構造。
【請求項10】
前記OLED表示装置は、アレイ状に配置された複数の画素ユニットを含み、各前記画素ユニットは、行方向に沿って配置された複数の前記サブ画素を含み、複数の前記画素ユニットのうち同じ色の前記サブ画素は、1列のサブ画素を形成する、請求項1から9の何れか一項に記載のリード線配置構造。
【請求項11】
前記第1電源線は、N個の前記画素ユニットにおける各列のサブ画素に電気的に接続され、N≧1である、請求項10に記載のリード線配置構造。
【請求項12】
前記第2電源線は、K本の前記第1電源線に電気的に接続され、K≧2である、請求項10に記載のリード線配置構造。
【請求項13】
各前記画素ユニットは、3つの異なる色のサブ画素または4つの異なる色のサブ画素を含む、請求項10に記載のリード線配置構造。
【請求項14】
前記表示領域内に配置されたゲート線をさらに含み、前記第2電源線と前記ゲート線との間の角度は、鋭角である、請求項1から13の何れか一項に記載のリード線配置構造。
【請求項15】
第1データ線および第2データ線をさらに含み、前記第1データ線は、前記表示領域に配置され、前記第2データ線は、前記リード線領域に配置され、前記第2データ線の一端は、前記基板上の前記接続端子に接続され、前記第2データ線の他端は、前記第1データ線に接続される、請求項1から14の何れか一項に記載のリード線配置構造。
【請求項16】
前記第2データ線の少なくとも一部と前記表示領域内に配置されたゲート線との間の角度は、鋭角である、請求項15に記載のリード線配置構造。
【請求項17】
前記第1データ線と前記第1電源線は、互いに平行に配置される、請求項15に記載のリード線配置構造。
【請求項18】
各前記第2電源線の幅と、前記第2電源線に接続されたすべての前記第1電源線の幅の和とは、正の相関がある、請求項1から17の何れか一項に記載のリード線配置構造。
【請求項19】
請求項1から18の何れか一項に記載のリード線配置構造を含む表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、2020年03月23日に提出された出願番号202020375985.7、実用新案名称「OLED表示装置のためのリード線配置構造および表示装置」の中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は参照により本明細書に援用する。
【0002】
本開示は、表示技術の分野に関し、特にOLED表示装置のためのリード線配置構造および表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0003】
表示基板の表示サイズは、ますます大きくなり、基板上の信号線の抵抗バランスに対する要求は、ますます高くなり、1インチあたりの画素数(Pixels Per Inch、PPI)に対する需要が高まるにつれて、表示領域の画素数は、ますます密集し、周辺領域のリード線の数は、増え続ける。
【0004】
有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)の表示では、画素電極の電源信号線(VDD信号線)が層状の電極によって引き出されるが、大サイズ表示では、VDD信号線の層全体が両側縁および中間領域に配置された伝送抵抗にバランスよく近づくことが困難であり、この結果、異なる領域の電源信号がVDD信号線で消費される電圧が異なり、VDD信号線の配線が密集し、画素空間内の配線の圧力が大きくなり、異なる領域の画面表示効果に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の目的は、従来技術において存在していた電源信号が電源線上で消費される電圧が異なり、且つ電源線の配線が密集し、画素空間内の配線の圧力が大きいという問題を克服するために、電源線の配線の圧力を低減し、画素空間の利用率を向上させ、表示効果を向上させることができるOLED表示装置のためのリード線配置構造を提供することである。
【0006】
本開示の別の目的は、上述したOLED表示装置のためのリード線配置構造を含む表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示の第1態様は、OLED表示装置のためのリード線配置構造であって、前記表示装置の基板上に配置され、前記基板は、表示領域および前記表示領域を囲むリード線領域を含み、前記リード線配置構造は、第1電源線と第2電源線とを含み、ここで、前記第1電源線は、前記表示領域内に配置され、且つ1本の前記第1電源線は、複数列のサブ画素に電気的に接続され、前記第2電源線は、前記リード線領域内に配置され、前記第2電源線の一端は、前記基板上の接続端子に接続され、前記第2電源線の他端は、複数の前記第1電源線に電気的に接続されるOLED表示装置のためのリード線配置構造に関する。
【0008】
いくつかの実施例において、前記リード線配置構造は、接続層をさらに含み、前記第2電源線は、前記接続層を介して前記第1電源線に電気的に接続される。
【0009】
いくつかの実施例において、前記接続層には複数のビアホールがあり、前記第2電源線は、複数の前記ビアホールを介して前記接続層に接続される
【0010】
いくつかの実施例において、各前記第2電源線に対応する前記ビアホールの数と前記第2電源線に接続された前記第1電源線の数は、相関する。
【0011】
いくつかの実施例において、各前記ビアホールの面積が同じである場合、前記接続層における第3電源線に対応するビアホールの数は、前記接続層における第4電源線に対応するビアホールの数より大きく、ここで、前記第3電源線と前記第4電源線は、それぞれ前記第2電源線のうち異なる電源線であり、前記第3電源線は、前記第4電源線よりも前記基板の中軸線から遠い。
【0012】
いくつかの実施例において、前記接続層における第3電源線に対応する全てのビアホールの総面積は、前記接続層における第4電源線に対応する全てのビアホールの総面積より大きく、ここで、前記第3電源線と前記第4電源線は、それぞれ前記第2電源線のうち異なる電源線であり、前記第3電源線は、前記第4電源線よりも前記基板の中軸線から遠い。
【0013】
いくつかの実施例において、各前記ビアホールの面積は、異なる。
【0014】
いくつかの実施例において、前記第1電源線と前記第2電源線は、それぞれ異なる層に配置される。
【0015】
いくつかの実施例において、前記接続層の材質は、ゲート線が配置された層の材質と同じである。
【0016】
いくつかの実施例において、前記OLED表示装置は、アレイ状に配置された複数の画素ユニットを含み、各前記画素ユニットは、行方向に沿って配置された複数の前記サブ画素を含み、複数の前記画素ユニットのうち同じ色の前記サブ画素は、1列のサブ画素を形成する。
【0017】
いくつかの実施例において、前記第1電源線は、N個の前記画素ユニットにおける各列のサブ画素に電気的に接続され、ここで、N≧1である。
【0018】
いくつかの実施例において、前記第2電源線は、K本の前記第1電源線に電気的に接続され、ここで、K≧2である。
【0019】
いくつかの実施例において、各前記画素ユニットは、3つの異なる色のサブ画素または4つの異なる色のサブ画素を含む。
【0020】
いくつかの実施例において、前記リード線配置構造は、前記表示領域内に配置されたゲート線をさらに含み、前記第2電源線と前記ゲート線との間の角度は、鋭角である。
【0021】
いくつかの実施例において、前記リード線配置構造は、第1データ線および第2データ線をさらに含み、前記第1データ線は、前記表示領域に配置され、前記第2データ線は、前記リード線領域に配置され、前記第2データ線の一端は、前記基板上の前記接続端子に接続され、前記第2データ線の他端は、前記第1データ線に接続される。
【0022】
いくつかの実施例において、前記第2データ線の少なくとも一部と前記表示領域内に配置されたゲート線との間の角度は、鋭角である。
【0023】
いくつかの実施例において、前記第1データ線と前記第1電源線は、互いに平行に配置される。
【0024】
いくつかの実施例において、各前記第2電源線の幅と、前記第2電源線に接続されたすべての前記第1電源線の幅の和とは、正の相関がある。
【0025】
本開示の第2態様は、上述したリード線配置構造を含む表示装置に関する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本開示の第1実施例に係るOLED表示装置のためのリード線配置構造の局所構造図である。
図2】本開示の第1実施例に係るOLED表示装置のためのリード線配置構造の局所構造図である。
図3】本開示の第2実施例に係るOLED表示装置のためのリード線配置構造の局所構造図である。
図4】本開示の第3実施例に係るOLED表示装置のためのリード線配置構造の局所構造図である。
図5】本開示の第3実施例に係るOLED表示装置のためのリード線配置構造の局所構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本開示の技術案を当業者によりよく理解させるために、以下、図面および具体的な実施形態を参照して本開示を詳細に説明する。以下、本開示の実施例について、図面及び具体的な実施形態を参照してさらに詳細に説明するが、本開示を限定するものではない。
【0028】
本開示の実施例で使用される「第1」、「第2」および類似語は、順序、数、または重要度を表すものではなく、単に異なる部分を区別するために使用される。「含む」または「含有する」などの類似語は、この用語の前の要素がこの用語の後に列挙された要素をカバーすることを意味し、他の要素もカバーする可能性を排除するものではない。「上」、「下」、「左」、「右」等は、相対的な位置関係のみを表すものであり、説明されたオブジェクトの絶対位置が変更されると、相対的な位置関係もそれに応じて変更される可能性がある。
【0029】
本開示の実施例において、特定のデバイスが第1デバイスと第2デバイスとの間に配置されることが記載された場合、当該特定のデバイスと第1デバイスまたは第2デバイスとの間には、中間デバイスが存在してもよいし、存在しなくてもよい。特定のデバイスが他のデバイスに接続されることが記載された場合、当該特定のデバイスは、中間デバイスなしで前記他のデバイスに直接接続されてもよいし、中間デバイスありで前記他のデバイスに直接接続されなくてもよい。
【0030】
本開示の実施例において、「同一層」という用語は、同一ステップにおいて同時に形成される層間の関係を意味し、例示的に、1つのゲート電極および1つ以上の電源線が同じ層の材料において同じパターン処理の1つ以上のステップを実行するように形成される場合、それらは同じ層にある。別の例において、1つのゲート電極を形成するステップと1つ以上の電源線を形成するステップとを同時に実行することにより、ゲート電極と1つ以上の電源線を同一層に形成することができる。「同一層」という用語は、必ずしもその層の厚さまたは断面図の層が同じであることを意味するわけではない。
【0031】
本開示で使用されるすべての用語(技術用語または科学用語を含む)は、特に定義されない限り、本開示の属する分野の当業者が理解するものと同じ意味である。汎用辞書で定義された用語は、本明細書で明示的に定義されない限り、関連技術の文脈における意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、理想化または極端に形式化された意味で解釈されるべきではないことも理解されたい。
【0032】
関連分野の当業者に知られた技術、方法、および装置については詳細に説明しない場合があるが、適切な場合には、前記技術、方法、および装置が明細書の一部と見なされるべきである。
【0033】
以下、図1から図5を参照して本開示のいくつかの実施例を説明する。
【0034】
本開示の第1態様は、OLED表示装置のためのリード線配置構造を提供し、図1に示すように、前記リード線配置構造は、OLED表示装置の基板B上に配置され、基板Bは、表示領域Zおよび表示領域Zを囲むリード線領域Yを含む。リード線配置構造は、電源線1と、交差配置されたデータ線2およびゲート線3とを含み、前記データ線2と前記ゲート線3とが交差して複数の画素領域を構成し、各画素領域は、駆動領域Z1と発光領域Z2とに分けられ、つまり表示領域Zは、画素駆動領域Z1と発光領域Z2とを含み、前記発光領域は、光出射領域である。
【0035】
ここで、電源線1は、OLED表示装置における駆動トランジスタのソース電極に電気信号を供給するものであり、データ線2は、OLED表示装置におけるスイッチングトランジスタのソース電極に電気信号を供給するものであり、ゲート線3は、OLED表示装置におけるスイッチングトランジスタのゲートに電気信号を供給するものである。
【0036】
例示的に、駆動トランジスタとスイッチングトランジスタは、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)である。
【0037】
ここで、ゲート線3は、ゲート線の引き込み側の駆動回路によって駆動され、当該駆動回路は、ゲート駆動回路であり、ゲート駆動回路とデータ線及び電源線は、同一側の引き出し端子を介して基板外の外部駆動回路に接続されている。
【0038】
さらに、図2に示すように、OLED表示装置におけるサブ画素の数が多いことを考慮すると、電源線1がすべてのサブ画素の画素電極を効率的に駆動して動作させることを容易にするために、前記電源線1が第1電源線11と第2電源線12とを含み、ここで、各前記第1電源線11は、前記表示領域Z内に配置され且つ表示領域Zにおける複数列のサブ画素に接続され、各前記第2電源線12は、前記表示領域Z以外のリード線領域Yに配置され、その一端は、前記基板B上の接続端子に接続され、その他端は、複数の前記第1電源線11に接続され、このようにすると、基板Bから張り出したリード線領域Yに配置された各第2電源線12は、表示領域Z内に配置されたK本の第1電源線11を駆動することができ、表示領域Zにおいて、各第1電源線11は、N列のサブ画素の画素電極を駆動して動作させることができ、ここで、K、N≧2であり、ここで、第2電源線12に接続された第1電源線11の本数Kおよび第1電源線11に接続されたサブ画素の列の数Nは、必要に応じて設定されることができる。また、表示領域Z内において、サブ画素の画素電極を駆動して動作させるために、サブ画素に接続されたゲート線3が、ゲート線の引き込み側の駆動回路によって駆動され、データ線2および電源線1は、共通側の引き出し端子を介して基板Bの外部回路に引き出される。
【0039】
いくつかの実施例において、各前記第2電源線12の幅と、それに接続されたすべての前記第1電源線11の幅の和とは、正の相関があり、つまり第2電源線12に接続されたすべての第1電源線11の幅の和が大きいほど、第2電源線12の幅が大きくなり、逆に、与第2電源線12に接続されたすべての第1電源線11の幅の和が小さいほど、第2電源線12の幅が小さくなる。このようにすると、電気エネルギーの伝送の安定性を保証することができる。
【0040】
いくつかの実施例において、異なる位置での電源線1の配線距離が異なるので、各位置での電源線1の抵抗が均等になるように、異なる位置での電源線1の幅を調整する必要がある。
【0041】
例えば、同一の第1電源線11に接続された2本の第2電源線12のうち、基板の外側に近い第2電源線12の長さが長く、幅が広く、基板の内側に近い第2電源線12の長さが短く、幅が小さい。基板の外側に近い第2電源線12は、基板の内側に近い第2電源線12よりも基板の中軸線から遠い。
【0042】
また例えば、異なる第1電源線11に接続された2本の第2電源線12のうち、基板の外側に近い第1電源線11に接続された第2電源線12の長さが長く、幅が広く、基板の内側に近い第1電源線11に接続された第2電源線12の長さが短く、幅が小さい。基板の外側に近い第2電源線12は、基板の内側に近い第2電源線12よりも基板の中軸線から遠い。
【0043】
電源線1の配線圧力を低減するために、いくつかの実施例において、前記第1電源線11と前記第2電源線12は、それぞれ異なる層に配置され、これにより、電源線1の配線が容易になるとともに、電源線1とサブ画素との接続を実現することができる。
【0044】
さらに、第1層に配置された第2電源線12と第2層に配置された第1電源線11との間のクロスレイヤ接続を容易にするために、いくつかの実施例において、前記リード線配置構造は、接続層4をさらに含み、接続層は、第1電源線11と異なる層の導体層であり、第1層に配置された前記第2電源線12は、前記接続層4を介して第2層に配置された前記第1電源線11に接続され、当該接続層4は、異なる層に配置された異なる電源線間の電気エネルギーの伝送を実現することができ、その材質は、必要に応じて選ばれることができる。ここで、いくつかの実施例において、前記接続層4の材質は、前記ゲート線3が配置された層の材質と同じであり、これにより、コストを削減し、電気エネルギーの効果的な伝送を実現することができる。
【0045】
例示的に、接続層の材質は、Al(アルミニウム)、Cu(銅)、Mo(モリブデン)、Cr(クロム)、Ti(チタン)などのゲート金属である。
【0046】
別のいくつかの実施例において、接続部の材質は、アノード層または他の導電層の材質と同じであり、本開示において、これについて限定しない。
【0047】
そして、いくつかの実施例において、前記接続層4上に複数のビアホールが設けられ、前記第2電源線12は、前記複数のビアホールを介して前記接続層4に接続される。ここで、ビアホールの数および大きさは、第2電源線12の数、第2電源線12のサイズおよび接続層4の面積などに応じて調整されることができ、ビアホールの数及び大きさを調整することにより、対応する電源線1の抵抗を調整することができ、電源線1が基板B全域にわたってより均等な抵抗分布を有することができる。
【0048】
ここで、いくつかの実施例において、各前記第2電源線12に対応する前記ビアホールの数と前記第2電源線12に接続された前記第1電源線11の数は、相関し、一般的に、各前記第2電源線12に接続された第1電源線11が多ければ多いほど、より多くのビアホールが必要となり、このようにすると、ビアホールの数を調整することにより、対応する電源線1の抵抗を調整することができ、複数本の電源線1が基板B全域にわたってより均等な抵抗分布を有することができる。
【0049】
さらに、各前記ビアホールの面積が同じである場合、相対的に外側に配置された前記第2電源線12に対応する前記ビアホールの数は、相対的に内側に配置された前記第2電源線12に対応する前記ビアホールの数より多く、ここで、相対的に外側に配置されるとは、前記基板Bの中軸線から比較的離れた位置を指し、中軸線からの位置が遠いほど、第2電源線12と第1電源線11との間の角度が小さくなり、相対的に内側に配置されるとは、前記基板Bの中軸線に比較的近い位置を指し、中軸線からの位置が近いほど、第2電源線12と第1電源線11との間の角度が大きくなり、このようにビアホールの数を設計することで、バランスの取れた抵抗を実現することができる。
【0050】
つまり、各ビアホールの面積が同じである場合、接続層4における第3電源線に対応するビアホールの数は、接続層4における第4電源線に対応するビアホールの数より大きく、ここで、第3電源線と第4電源線は、それぞれ第2電源線のうち異なる電源線であり、第3電源線は、第4電源線よりも基板の中軸線から遠い。
【0051】
ビアホールの数を設定することが困難である場合、ビアホールの総面積に基づいて、第2電源線12とビアホールとの間の接触面積を増やすことができ、これにより、相対的に外側に配置された前記第2電源線12に対応するすべての前記ビアホールの総面積は、相対的に内側に配置された前記第2電源線12に対応するすべての前記ビアホールの総面積より大きく、この結果、相対的に外側に配置された前記ビアホールの総面積は、より大きく、第2電源線12とビアホールとの間の接触面積を増加させることに有利であり、各第2電源線12間の抵抗のバランスをさらに実現する。
【0052】
さらに、各前記ビアホールの面積が異なる場合、相対的に外側に配置された前記第2電源線12に対応するすべての前記ビアホールの総面積が相対的に内側に配置された前記第2電源線12に対応するすべての前記ビアホールの総面積より大きいことを保証すればよい。
【0053】
つまり、接続層4における第3電源線に対応するビアホールの総面積は、接続層4における第4電源線に対応するビアホールの総面積より大きい。
【0054】
上記のように、各前記第1電源線11は、前記表示領域Z内に配置され且つ表示領域Zにおける複数列のサブ画素に接続され、ここで、少なくとも前記2列のサブ画素の配置および色は、必要に応じて設定されることができる。いくつかの実施例において、前記OLED表示装置は、列に配置された複数の画素ユニットを含み、各前記画素ユニットは、横方向(即ち行方向)に配置された複数の前記サブ画素を含み、複数の前記画素ユニットのうち同じ色の前記サブ画素は、1列のサブ画素を形成し、このようにすると、各第1電源線11は、複数列の同じ色のサブ画素を駆動することができ、この結果、電源線1の配線圧力を低減することができる。
【0055】
上記OLED表示装置のためのリード線配置構造に加えて、画素ユニットに含まれたサブ画素の数に応じて、以下の2つの実施例があるが、これらに限定されない。
【0056】
(第1実施例)
表示領域Zの各行において順次に隣接して配置されたN1個の画素ユニットは、同一の第1電源線11により駆動され、ここで、N1≧1であり、各前記画素ユニットは、横方向に配置された4つの異なる色のサブ画素を含み、これにより、複数行のサブ画素を有する配列を形成し、各画素ユニットの構造を図3に示し、各前記画素ユニットは、赤色(R)サブ画素、緑色(G)サブ画素、青色(B)サブ画素、白色(W)サブ画素の異なる色に対応する4つのサブ画素を含み、表示領域Zにおける第1電源線11は、4つの異なる色に対応するサブ画素を駆動し、このようにすると、各第1電源線11は、4×N1列の画素に電源信号を提供することができる。基板B上のサブ画素の列の総数はMであり、第1電源線11の本数が一般的に2より大きいので、N1<(M/8)になる。リード線領域Yに配置された第2電源線12は、4×K1本の画素領域Z内の第1電源線11と接続可能であり、ここで、K1≧2である。
【0057】
例示的に、各第1電源線11は、同一列の画素ユニットの4列のサブ画素に電源信号を提供することができ、つまり1列の画素ユニットに電源信号を提供することができ、この場合、第1電源線11の数は、基板B上の画素ユニットの列の数である。
【0058】
(第2実施例)
表示領域Zの各行において順次に隣接して配置されたN2個の画素ユニットは、同一の第1電源線11により駆動され、ここで、N2≧1であり、各前記画素ユニットは、横方向に配置された3つの異なる色のサブ画素を含み、これにより、複数行のサブ画素を有する配列を形成し、各画素ユニットの構造を図4および図5に示し、各前記画素ユニットは、赤色(R)サブ画素、緑色(G)サブ画素、青色(B)サブ画素の異なる色に対応する3つのサブ画素を含み、表示領域Zにおける第1電源線11は、3つの異なる色に対応するサブ画素を駆動し、このようにすると、各第1電源線11は、3×N2列の画素に電源信号を提供することができる。基板B上のサブ画素の列の総数はMであり、第1電源線11の本数が一般的に2より大きいので、N2<(M/6)になる。リード線領域Yに配置された第2電源線12は、3×K2本の画素領域Z内の第1電源線11と接続可能であり、ここで、K2≧2である。
【0059】
例示的に、各第1電源線11は、同一列の画素ユニットの3列のサブ画素に電源信号を提供することができ、つまり1列の画素ユニットに電源信号を提供することができ、この場合、第1電源線11の数は、基板B上の画素ユニットの列の数である。
【0060】
基板Bの接続端子への第2電源線12の収束を容易にするために、いくつかの実施例において、前記第2電源線12と前記表示領域内に配置された前記ゲート線3との間の角度は、鋭角である。
【0061】
ここで、データ線2およびゲート線3を列に配置されたサブ画素に接続することにより表示領域Zを形成し、同時に基板B上の接続端子に接続することを容易にするために、いくつかの実施例において、前記データ線2は、第1データ線21と第2データ線22とを含み、前記第1データ線21は、前記表示領域Z内に配置され、前記第2データ線22は、前記リード線領域Yに配置され、前記第2データ線22の一端は、前記基板B上の前記接続端子に接続され、その他端は、前記第1データ線21に接続される。
【0062】
さらに、基板Bの接続端子への第2データ線22の収束を容易にするために、いくつかの実施例において、前記第2データ線の少なくとも一部22と前記表示領域内に配置された前記ゲート線3との間の角度は、鋭角である。
【0063】
なお、いくつかの実施例において、前記第1データ線21と前記第1電源線11は、互いに平行に配置され、これにより、第1データ線21と第1電源線11との交差を減らし、リード線配置構造のレイアウトをより合理的にし、表示効果を向上させることができる。
【0064】
上記の技術案では、電源線1が第1電源線11と第2電源線12とを含むので、各第1電源線11が表示領域内において複数列のサブ画素に接続され、各第2電源線12が表示領域以外のリード線領域Yに配置され、その一端が基板B上の接続端子に接続され、その他端が複数の第1電源線11に接続され、つまり、各第1電源線11が、複数列のサブ画素を駆動することができ、各第2電源線12が、複数の第1電源線11を駆動することができ、この結果、電源線1の配線圧力を低減し、画素空間の利用率を向上させ、表示効果を向上させることができる。なお、関連技術において、電源線は、リード線領域において導電層全体によって引き出され、異なる領域における電源信号の電源線での損失は異なり、本開示では、1本の電源線で複数列のサブ画素を駆動する方式を採用し、領域別に電源線を設置することに相当し、大サイズ表示における電源信号供給の抵抗バランスに有利である。
【0065】
本開示の第2態様では、上述したリード線配置構造を含む表示装置を提供する。本開示の実施例における表示装置は、携帯電話、タブレット、テレビ、ディスプレイ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲーションなど、表示機能を備えたあらゆる製品または部品であってもよい。当該表示装置は、上述したリード線配置構造を有するので、当該リード線配置構造の利点の全部または少なくとも一部を有する。本開示の表示装置における電源線1の配線圧力が小さく、画素空間の利用率が高く、高解像度を有し、表示効果が良好である。
【0066】
また、例示的な実施例が本明細書で説明されたが、その範囲は、等効な要素、修正、省略、組み合わせ(例えば、様々な実施例が交差する技術案)、改編または変更を有する、本開示に基づく任意およびすべての実施例を含む。特許請求の範囲の要素は、特許請求の範囲内で使用される用語に基づいて広く解釈され、本明細書に記載された例または本出願の実施の間に記載される例に限定されるものではなく、その例は非排他的であると解釈される。したがって、本明細書および例は、単なる例として見なされることを意図しており、真の範囲および精神は、添付の特許請求の範囲およびそれらの同等物の全ての範囲によって示されている。
【0067】
上記の説明は、例示を目的としたものであり、限定的なものではない。例えば、上記の例(またはその1つ以上の技術案)は、互いに組み合わせて使用できる。例えば、当業者は、上記の説明を読むときに他の実施形態を使用することができる。なお、上記の具体的な実施形態では、本開示を単純化するために、様々な特徴をグループ化することができる。これは、クレームされていない開示された特徴がいかなるクレームにも必要であるという意図として解釈されるべきではない。逆に、本開示の主題は、特定の開示された実施例のすべての特徴よりも少ない場合がある。したがって、以下の特許請求の範囲は、例または実施例として具体的な実施形態に組み込まれ、各請求項は、別個の実施例として独立しており、これらの実施例が様々な組み合わせまたは順列で互いに組み合わせることができると考えられる。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲およびこれらの特許請求の範囲によって権利を与えられた同等物の全範囲を参照して決定されるべきである。
【0068】
以上の実施例は、本開示の例示的な実施例に過ぎず、本開示を限定するものではなく、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲によって規定される。当業者は、本開示の本質および保護範囲内で、本開示に対して様々な修正または等効な置換を行うことができ、この修正または等効な置換も、本開示の範囲に含まれるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】