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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-08
(54)【発明の名称】融着被覆されたボール弁トリム
(51)【国際特許分類】
   F16K 5/06 20060101AFI20230426BHJP
   C23C 28/00 20060101ALI20230426BHJP
【FI】
F16K5/06 H
C23C28/00 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022547183
(86)(22)【出願日】2021-02-01
(85)【翻訳文提出日】2022-09-21
(86)【国際出願番号】 IB2021050761
(87)【国際公開番号】W WO2021156724
(87)【国際公開日】2021-08-12
(31)【優先権主張番号】2020900303
(32)【優先日】2020-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522198678
【氏名又は名称】カリダス プロセス ソリューションズ ピーティワイ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ライビッキ,ジョエル
(72)【発明者】
【氏名】ビューズ,ダンカン
(72)【発明者】
【氏名】ランツケ,ゲイリー
(72)【発明者】
【氏名】エリス,ジョー
(72)【発明者】
【氏名】ウッド,デイビッド
【テーマコード(参考)】
3H054
4K044
【Fターム(参考)】
3H054AA03
3H054BB12
3H054BB13
3H054BB20
3H054CA39
3H054CB38
3H054GG03
3H054GG07
4K044AA06
4K044AB05
4K044BA18
4K044BB01
4K044BB03
4K044BC01
4K044BC02
4K044BC06
4K044CA11
4K044CA12
(57)【要約】
ボール弁の弁座の弁座面として作用する表面改質部分を有する金属の基板を備えているボール弁用のボールと、ボール弁のボールの弁座面として作用する表面改質部分を有する金属の基板を備えているボール弁用の弁座リングと、を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボール弁用のボールであって、
前記ボール弁の弁座の弁座面として作用する表面改質部分を有する金属の基板を備える、ボール。
【請求項2】
前記基板及び表面改質部分は、各々がチタン又はチタン合金を備える、請求項1のボール。
【請求項3】
前記表面改質部分は、窒化によって形成される、請求項1のボール。
【請求項4】
表面改質部分は、前記基板の表面部分を窒化して硬質窒化チタン相を形成すること、及び、前記窒化された表面部分をベータスタビライザと合金化して前記硬質チタン相を包囲する強靭なベータチタン相を形成すること、によって形成される、請求項1のボール。
【請求項5】
前記表面改質部分は、クラック又はボイドを充填するように高密度化される、請求項1のボール。
【請求項6】
前記表面改質部分は、隆起環状帯を備える、請求項1のボール。
【請求項7】
前記隆起環状帯は、融接によって前記基板に冶金的に融着される、請求項6のボール。
【請求項8】
ボール弁用の弁座リングであって、
前記ボール弁のボールの弁座面として作用する表面改質部分を有する金属の基板を備える、弁座リング。
【請求項9】
前記基板及び表面改質部分は、各々がチタン又はチタン合金を備える、請求項8の弁座リング。
【請求項10】
前記表面改質部分は、窒化によって形成される、請求項8の弁座リング。
【請求項11】
前記表面改質部分は、前記基板の表面部分を窒化して硬質窒化チタン相を形成すること、及び、前記窒化された表面部分をベータスタビライザと合金化して前記硬質チタン相を包囲する強靭なベータチタン相を形成すること、によって形成される、請求項8の弁座リング。
【請求項12】
前記表面改質部分は、クラック又はボイドを充填するように高密度化される、請求項8の弁座リング。
【請求項13】
前記表面改質部分は、隆起環状帯を備える、請求項8の弁座リング。
【請求項14】
前記隆起環状帯は、融接によって前記基板に冶金的に融着される、請求項13の弁座リング。
【請求項15】
前記表面改質部分は、軸方向に離間した2つの隆起環状帯を備える、請求項13の弁座リング。
【請求項16】
前記軸方向に離間した2つの隆起環状帯の間に低摩擦材料の帯を更に備える、請求項15の弁座リング。
【請求項17】
請求項1のボールと、請求項8の弁座リング2つと、を備える、ボール弁の部品の一式。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、ボール及び弁座など、ボール弁の融着被覆されたトリムコンポーネントに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 鉱石の加圧酸浸出などの過酷使用用途で用いられるボール弁は、高温、高圧、研磨固体、及び酸腐食に曝される。ボール及び弁座など、ボール弁のトリムコンポーネントは、磨耗、浸食、及び腐食といった劣化又は摩耗に対する信頼性及び耐性を向上させるために、熱溶射被覆されることが多い。例えば、チタンで作製されたボール及び弁座は、炭化クロムなどの被覆によって熱溶射被覆される。
【0003】
[0003] 従来の熱溶射被覆されたボール及び弁座は、いくつかの欠点に悩まされている。使用時、熱溶射被覆は、トリムコンポーネントから思いがけず剥離したり破砕したりして、ボール弁のシール効率を低減させる。この剥離及び破砕は、下にある金属基板への研磨固体及び腐食性酸のアクセスの増加をもたらし、激化した劣化、摩耗、及び腐食のサイクルを引き起こす。また、剥離又は破砕した被覆は、ボール弁の下流のプラント及びプロセス機器に汚染及び損害の危険を生じる。
【0004】
[0004] こうした背景に鑑みて、摩耗及び腐食に対しては増大された耐性を有するが、剥離及び破砕が減少された(又は付着強度が増加された)、過酷使用ボール弁のための改良された被覆ボール及び弁座の需要が存在する。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 本発明によれば、ボール弁のためのボールが提供され、ボールは、ボール弁の弁座の弁座面として作用する表面改質部分(surface modified portion)を有する金属の基板を備えている。
【0006】
[0006] 基板及び表面改質部分は、各々がチタン又はチタン合金を備え得る。
【0007】
[0007] 表面改質部分は、窒化によって形成され得る。
【0008】
[0008] 表面改質部分は、基板の表面部分を窒化して硬質窒化チタン相を形成すること、及び、窒化された表面部分をベータスタビライザと合金化して硬質チタン相を包囲する強靭なベータチタン相を形成すること、によって形成され得る。
【0009】
[0009] 表面改質部分は、クラック又はボイドを充填するように高密度化され得る。
【0010】
[0010] 表面改質部分は、隆起環状帯(raised annular band)を備え得る。
【0011】
[0011] 隆起環状帯は、融接によって基板に冶金的に融着され得る。
【0012】
[0012] 本発明はボール弁のための弁座リングも提供し、弁座リングは、ボール弁のボールの弁座面として作用する表面改質部分を有する金属の基板を備えている。
【0013】
[0013] 基板及び表面改質部分は、各々がチタン又はチタン合金を備え得る。
【0014】
[0014] 表面改質部分は、窒化によって形成され得る。
【0015】
[0015] 表面改質部分は、基板の表面部分を窒化して硬質窒化チタン相を形成すること、及び、窒化された表面部分をベータスタビライザと合金化して硬質チタン相を包囲する強靭なベータチタン相を形成すること、によって形成され得る。
【0016】
[0016] 表面改質部分は、クラック又はボイドを充填するように高密度化され得る。
【0017】
[0017] 表面改質部分は、隆起環状帯を備え得る。
【0018】
[0018] 隆起環状帯は、融接によって基板に冶金的に融着され得る。
【0019】
[0019] 表面改質部分は、軸方向に離間した2つの隆起環状帯を備え得る。
【0020】
[0020] 弁座リングは更に、軸方向に離間した2つの隆起環状帯の間に、低摩擦材料の帯を備え得る。
【0021】
[0021] 本発明は更に、上述したボールと弁座リング2つとを備えるボール弁の部品の一式を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
[0022] 次に、本発明の実施形態を、単なる例として、添付の図面を参照して説明する。
【0023】
図1】本発明の一実施形態による融着被覆されたボール及び2つの融着被覆された弁座リングを示すボール弁の分解斜視図である。
図2図1の融着被覆されたボールの斜視図である。
図3図1の融着被覆された弁座リングの斜視図である。
図4】ボール上に溶接ビードで作製された、表面改質されたチタン又はチタン合金の隆起環状帯の写真である。
図5】機械加工後のボールの隆起環状帯の写真である。
図6】隆起環状帯と基板との間の冶金的な融着を示す光学顕微鏡写真である。
図7】隆起環状帯の表面の硬度プロファイルのグラフである。
図9】従来の熱溶射被覆されたボールの過酷使用後の写真である。
図10】本発明の一実施形態による融着被覆されたボールの過酷使用後の写真である。
図11】本発明の一実施形態による融着被覆されたボールの過酷使用後の写真である。
図12】本発明の一実施形態による融着被覆されたボールの過酷使用後の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[0023] 図1から図3を参照すると、本発明の一実施形態によるボール弁10の融着被覆されたトリムコンポーネントは、概して、2つの弁座リング14の間にボール12を備え得る。ボール弁10の組み立ての前に、新しい又は修理可能なボール12と弁座リング14とが用意され、以下の手順で被覆され得る。
【0025】
[0024] ボール12は、ボール弁10の弁座リング14の弁座面として作用する表面改質部分16を有する金属の基板を備え得る。基板と表面改質部分とは、各々がチタン又はチタン合金、例えばチタングレード12を備え得る。
【0026】
[0025] 表面改質部分16は窒化によって形成され得る。窒化は単独で実施されてもよいし、又は、追加的な表面改質技術、例えばCallidus Welding Solutions Pty Ltdによる国際公開第2020/212883号明細書に記載されているものと組み合わせて実施されてもよい。同文献は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。国際公開第2020/212883号明細書には、とりわけ、基板の表面部分を窒化して硬質窒化チタン相を形成すること、及び、基板の窒化された表面部分をベータスタビライザと合金化して硬質チタン相を包囲する強靭なベータチタン相を形成すること、によって表面改質部分を形成することが記載されている。
【0027】
[0026] 表面改質部分16は、例えば1つ以上の金属酸化物又は1つ以上の金属炭化物の熱溶射被覆を用いて、クラック又はボイドを充填するように高密度化され得る。更に又は代替的には、表面改質部分16は、Fireside Coatingsによって製造される「XP61」セラミック被覆のような適当な封止材又は充填材を用いて高密度化されてもよい。高密度化された表面改質部分は、その後、弁座面から余分な高密度化材料を除去するように機械加工され得る。
【0028】
[0027] 図4及び図5を参照すると、ボール12の表面改質部分16は隆起環状帯を備え得る。隆起環状帯16は、例えばガスタングステンアーク溶接(GTAW)などの融接によって、基板に冶金的に融着され得る。図4に示されるように、隆起環状帯16は、当初は環状に隣接する溶接ビードとしてボール12上に形成され、後で、例えば研磨、コンピュータ数値制御(CNC)機械加工、ラッピング、マッチラッピング等によって、図5に示されるように必要な寸法及び表面仕上げに機械加工されてもよい。
【0029】
[0028] 図3を参照すると、弁座リング14は、ボール弁10のボール12の弁座面として作用する表面改質部分16を有する金属の基板を備え得る。2つの弁座リング14の各々は、融着被覆されたボール12の隆起環状帯16について上述したのと同じ又は同様の材料及び技術を用いて、形成され、機械加工され、及び高密度化され得る。
【0030】
[0029] いくつかの実施形態においては、各弁座リング14は、ボール12の2つ以上の離間した弁座面として作用する2つ以上の軸方向に離間した隆起環状帯16を備え得る。各弁座リング14は更に、隣接する軸方向に離間した隆起環状帯16の各対の間に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)のような低摩擦材料の帯18を備え得る。
【0031】
[0030] ボール12は2つの弁座リング14にマッチラッピングされてもよく、完成した融着被覆されたトリムコンポーネントは、ボール弁の部品の一式としてエンドユーザに供給されてもよい。
【0032】
[0031] 以下の実施例は本発明を説明することを意図されたものである。本発明の範囲を限定することは意図されていない。
【0033】
実施例
[0032] 10インチのクラス600ボール弁のチタン合金の融着被覆されたボール及び2つの弁座リングの例が用意され、上述の手法で被覆された。ボール及び弁座リング上の表面改質された隆起環状帯は、およそ1.5mmの仕上げ厚さを有する冶金的に融着された被覆を残すように、TiOxCrOxの熱溶射被覆を用いて高密度化された。これに対し、従来の熱溶射被覆されたボールは、およそ0.5mmの被覆厚さを有する。
【0034】
[0033] 図6は、本実施例における融着被覆されたボールの、表面改質された隆起環状帯と基板との間の冶金的な融着を示す光学顕微鏡写真である。図7は、本実施例のボールの表面改質された隆起環状帯が最大でおよそ1100HVの増大された硬度を有していたことを示す。これに対し、従来の熱溶射被覆されたボールは、最大で900HVの、より低い硬度を有する。
【0035】
[0034] 本実施例の融着被覆されたボールは、従来の熱溶射被覆されたチタンボールと並行して、オートクレーブトレイン(autoclave train)の分離トリム(isolation trim)として、高圧酸浸出(HPAL)ニッケルプラントにおいてインラインで設置された。それぞれのボールは、次に、温度、圧力、及び酸性スラリなど、同様の条件に曝された。
【0036】
[0035] 本実施例の融着被覆されたボールは、12か月の時点でチェックされ、トリムの非常に良好な状態により、直ちに使用に戻された。29か月の時点で調査及び開発目的のために取り外されたが、修理及び再使用に関しては満足な状態にあると判断された。図8は、29か月のインライン使用後の、本実施例の融着被覆されたボールを示す。これに対し、同様の場所における熱溶射被覆されたボールの耐用寿命は、予期せぬ剥離がシール効率の喪失をもたらすまで、7か月から24か月の範囲であった。図9は、7か月のインライン使用後に熱溶射が剥離してしまった、従来の熱溶射被覆されたボールのうち1つの例を示す。
【0037】
[0036] 上記のインライン試験に加え、本実施例の融着被覆されたトリムには、加速インハウス試験が行われた。加速試験の前に、融着被覆されたトリムは、標準化されたパイプライン弁の仕様であるAPI6Dに照らして試験された。漏れ率は、許容可能な工場受け入れ試験の1.5ml/分に対し、0ml/分であった。本実施例の融着被覆されたトリムには、次に、255℃、4,500kPaのシミュレーションされたHPAL条件下で、クライアントが供給した酸性スラリを用いて加速試験が行われ、弁は、4年の過酷使用を模擬的に再現して、圧力で200回以上ストロークし、全差圧で20以上ストロークした。弁は、試験全体を通じて、許容可能なトルク要求範囲及び分離性能の中で動作した。試験の持続時間全体を通じて、焼き付きは発生しなかった。図10から図12に示されるように、この加速試験の後、本実施例の融着被覆されたボールは、最小限のかじりを示し、修理なしで使用に戻すことができた。
【0038】
[0037] 上記に鑑みて、本実施例の融着被覆されたトリムは、特に開弁位相及び閉弁位相の際のフラッシングなどの過酷な条件にあたり、トリム寿命を有意に延長することができ得ると考えられる。
【0039】
[0038] 本発明の実施形態は、ボール及び弁座など、ボール弁の融着被覆されたトリムコンポーネントを提供し、これらはいずれも、圧力浸出使用用途において用いられるもののような過酷使用ボール弁において、特に及び概して有用である。
【0040】
[0039] 本発明の実施形態を過酷使用金属弁座ボール弁のトリムコンポーネントの文脈で単なる例として上述してきたが、そうでなくても、これらの実施形態が、従来の熱溶射被覆と比較して摩耗及び腐食に対しては増大された耐性を必要とするが剥離及び破砕が減少された(又は付着強度が増加された)任意の及び全ての工業プロセスにおいて用いられる任意の及びすべての金属コンポーネントを冶金的に融着被覆するために代替的に実装され得ることは、理解されるであろう。
【0041】
[0040] 本明細書においては、「備えている」という語は「含むが限定されない」ことを意味し、「備える」という語はこれに対応する意味を有する。
【0042】
[0041] 上記の実施形態は例としてのみ記載されたものであって、以下の特許請求の範囲内で変更することが可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2021-12-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボール弁用のボールであって、
チタン又はチタン合金基板であって、前記基板に冶金的に融着された、チタン又はチタン合金で形成された隆起環状帯を有する基板を備えており、
前記隆起環状帯は、強靭なベータチタン相によって包囲された硬質窒化チタン相で形成された表面部分を有する、ボール。
【請求項2】
前記隆起環状帯の前記表面部分は、クラック又はボイドを充填するように高密度化される、請求項1のボール。
【請求項3】
ボール弁用の弁座リングであって、
チタン又はチタン合金基板であって、前記基板に冶金的に融着された、チタン又はチタン合金で形成された第1の隆起環状帯を有する基板を備えており、
前記第1の隆起環状帯は、強靭なベータチタン相によって包囲された硬質窒化チタン相で形成された表面部分を有する、弁座リング。
【請求項4】
前記第1の隆起環状帯の前記表面部分は、クラック又はボイドを充填するように高密度化される、請求項3の弁座リング。
【請求項5】
前記第1の隆起環状帯から軸方向に離間した第2の隆起環状帯を更に備え、
前記第2の隆起環状帯は、前記基板に冶金的に融着されたチタン又はチタン合金で形成されており、
前記第2の隆起環状帯は、強靭なベータチタン相によって包囲された硬質窒化チタン相で形成された表面部分を有する、請求項3の弁座リング。
【請求項6】
前記第2の隆起環状帯の前記表面部分は、クラック又はボイドを充填するように高密度化される、請求項5の弁座リング。
【請求項7】
前記第1及び第2の隆起環状帯の間に低摩擦材料の帯を更に備える、請求項5の弁座リング。
【請求項8】
請求項1のボールと、請求項3の弁座リング2つと、を備える、部品の一式。
【請求項9】
請求項1のボールと、請求項3の弁座リング2つと、を備える、ボール弁。
【国際調査報告】