(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-19
(54)【発明の名称】眼組織の固定および手術用具の位置決め点の提供用の装置および方法
(51)【国際特許分類】
A61F 9/007 20060101AFI20230612BHJP
【FI】
A61F9/007 200Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023513068
(86)(22)【出願日】2021-02-23
(85)【翻訳文提出日】2022-11-09
(86)【国際出願番号】 US2021019233
(87)【国際公開番号】W WO2021236186
(87)【国際公開日】2021-11-25
(32)【優先日】2020-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522437027
【氏名又は名称】リフォーカス グループ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オジンガ、デイヴィッド ジー.
(57)【要約】
装置は、眼の上に配置されるように構成された本体(102)と、本体を眼に固定し、眼から本体を解放するように構成された複数の尖叉アセンブリ(110)とを含む。本体は、複数の角部(104)および複数の側部(106)を含む。各々の角部は、角部を通る通路(108)を含む。各々の側部は、隣接する角部のペアを接続する。各々の尖叉アセンブリは、通路のうちの1つを通して挿入されるように構成されたツイストピック(112)を含む。側部の底面(126)は、角部の底面(124)に対して隆起しており、角部の底面が眼の上に載っているときに、側部の底面が眼から離間するようになっている。少なくとも1つの側部の各々は、本体の位置の操作を可能にするように構成された複数の開口部(120a~120b)と、手術用具を眼の上に位置決めするために、手術用具(1100)からの突出部(1104)を受け入れるように構成された溝部(122)とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼固定装置であって、
眼の上に配置されるように構成された本体であって、前記本体は、複数の角部と複数の側部を備え、各々の角部は、前記角部を通る通路を含み、各々の側部は、前記角部の隣接する対を接続する、前記本体と、
前記本体を前記眼に固定し、前記本体を眼から解放するように構成された複数の尖叉アセンブリであって、各々の尖叉アセンブリは、前記本体の前記角部のうちの1つの前記角部の通路のうちの1つを通して挿入されるように構成されたツイストピックを備えた、前記複数の尖叉アセンブリと
を備え、
前記本体の前記側部の底面は、前記本体の前記角部の底面に対して隆起しており、前記角部の前記底面が前記眼の上に載っているときに、前記側部の前記底面が前記眼から離間するようになっており、
前記本体の少なくとも1つの側部の各々は、
前記本体の位置の操作を可能にするように構成された複数の開口部と、
手術用具を前記眼の上に位置決めするために、前記手術用具からの突出部を受け入れるように構成された溝部とを備える、眼固定装置。
【請求項2】
前記本体の各々の角部は、
関連するツイストピックの頭部が載ることができる表面と、
凹部または第2の溝部を画定するために、前記表面の上方および部分的に前記表面上に延在する突出部であって、前記関連するツイストピックの前記頭部は、前記凹部または第2の溝部内に嵌合するように構成されたテーパ付き縁部を備える、前記突出部と
をさらに備える、請求項1に記載の眼固定装置。
【請求項3】
前記本体の各々の角部は、前記眼固定装置の内部に向かって内側に向いている尖った内縁部をさらに含み、
前記本体の反対側の角部の前記尖った内縁部は、互いに向き合っている、請求項1に記載の眼固定装置。
【請求項4】
各々の尖叉アセンブリは、保持ワッシャーと、ベベルワッシャーまたは円錐ワッシャーとをさらに備え、
各々の角部は、前記角部の前記底面に凹部をさらに含み、前記凹部は、関連する尖叉アセンブリの前記保持ワッシャーおよび前記ベベルワッシャーまたは円錐ワッシャーを受け入れるように構成されている、請求項1に記載の眼固定装置。
【請求項5】
前記本体の各々の側部に対して、前記溝部は、前記複数の開口部の間で、前記側部の中央に位置する、請求項1に記載の眼固定装置。
【請求項6】
前記ツイストピックの各々は、シャフト、前記シャフトの一端にスロットを有する頭部、および前記頭部とは反対側の前記シャフトの他端にある1つまたは複数の歯部を備える、請求項1に記載の眼固定装置。
【請求項7】
各々のツイストピックに対して、前記シャフトは中空であり、前記頭部の前記スロット内の空き空間が前記シャフトの中空空間と結合して、前記ツイストピックを完全に貫通して延在する連続した空き空間を形成するようになっている、請求項6に記載の眼固定装置。
【請求項8】
前記通路は、前記ツイストピックが前記通路に挿入されると、前記本体の下方で互いに向き合い、前記本体の上方で互いに離れるように角度を成すように、前記本体の中心軸に対して異なる方向に傾斜している、請求項1に記載の眼固定装置。
【請求項9】
前記本体は、正方形のグリッドに配置された4つの角部を備え、
前記本体は、湾曲した4つの側部を備え、
前記眼固定装置は、4つの尖叉アセンブリを備える、請求項1に記載の眼固定装置。
【請求項10】
眼に対して外科手術を行うように構成され、突出部を備えた、手術用具と、
眼固定装置であって、
前記眼の上に配置されるように構成された本体であって、前記本体は、複数の角部と複数の側部を備え、各々の角部は、前記角部を通る通路を含み、各々の側部は、前記角部の隣接する対を接続する、本体と、
前記本体を前記眼に固定し、前記本体を眼から解放するように構成された複数の尖叉アセンブリであって、各々の尖叉アセンブリは、前記本体の前記角部のうちの1つの角部の前記通路のうちの1つを通して挿入されるように構成されたツイストピックを備えた、複数の尖叉アセンブリとを備え、
前記本体の前記側部の底面は、前記本体の前記角部の底面に対して隆起しており、前記角部の前記底面が前記眼の上に載っているときに、前記側部の前記底面が前記眼から離間するようになっており、
前記本体の少なくとも1つの側部の各々は、
前記本体の位置の操作を可能にするように構成された複数の開口部と、
前記手術用具を前記眼の上に位置決めするために、前記手術用具の前記突出部を受け入れるように構成された溝部とを備える、前記眼固定装置と
を備えた、システム。
【請求項11】
前記本体の各々の角部は、
関連するツイストピックの頭部が載ることができる表面と、
凹部または第2の溝部を画定するために、前記表面の上方および部分的に前記表面上に延在する突出部であって、前記関連するツイストピックの前記頭部は、前記凹部または第2の溝部内に嵌合するように構成されたテーパ付き縁部を備える、前記突出部と
をさらに備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記本体の各々の角部は、前記眼固定装置の内部に向かって内側に向いている尖った内縁部をさらに含み、
前記本体の反対側の角部の前記尖った内縁部は、互いに向き合っている、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
各々の尖叉アセンブリは、保持ワッシャーと、ベベルワッシャーまたは円錐ワッシャーとをさらに備え、
各々の角部は、前記角部の前記底面に凹部をさらに含み、前記凹部は、関連する尖叉アセンブリの前記保持ワッシャーおよび前記ベベルワッシャーまたは円錐ワッシャーを受け入れるように構成されている、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
前記本体の各々の側部に対して、前記溝部は、前記複数の開口部の間で、前記側部の中央に位置する、請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記ツイストピックの各々は、シャフト、前記シャフトの一端にスロットを有する頭部、および前記頭部とは反対側の前記シャフトの他端にある1つまたは複数の歯部を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
各々のツイストピックに対して、前記シャフトは中空であり、前記頭部の前記スロット内の空き空間が前記シャフトの中空空間と結合して、前記ツイストピックを完全に貫通して延在する連続した空き空間を形成するようになっている、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記通路は、前記ツイストピックが前記通路に挿入されると、前記本体の下方で互いに向き合い、前記本体の上方で互いに離れるように角度を成すように、前記本体の中心軸に対して異なる方向に傾斜している、請求項10に記載のシステム。
【請求項18】
前記手術用具は、前記眼の表面上に配置されるように構成されたフットプレートをさらに備え、
前記フットプレートは、前記突出部と、前記突出部が前記眼固定装置の前記少なくとも1つの側部の前記溝部内に位置決めされながら、前記眼固定装置の前記少なくとも1つの側部に当てて配置されるように構成された合わせ面とを備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項19】
前記手術用具は、前記眼内に強膜ポケットまたはトンネルを形成するように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項20】
眼固定装置であって、
眼の上に配置されるように構成された本体であって、前記本体は、複数の角部と複数の側部を備え、各々の角部は、前記角部を通る通路を含み、各々の側部は、前記角部の隣接する対を接続する、前記本体と、
前記本体を前記眼に固定し、前記本体を眼から解放するように構成された複数の尖叉アセンブリであって、各々の尖叉アセンブリは、前記本体の前記角部のうちの1つの角部の前記通路のうちの1つを通して挿入されるように構成されたツイストピックを備えた、前記複数の尖叉アセンブリと
を備え、
前記本体の前記側部の底面は、前記本体の前記角部の底面に対して隆起しており、前記角部の前記底面が前記眼の上に載っているときに、前記側部の前記底面が前記眼から離間するようになっており、
前記本体の各々の側部は、(i)前記本体の位置の操作を可能にするように構成された複数の開口部と、(ii)手術用具を前記眼の上に位置決めするために、前記手術用具からの突出部を受け入れるように構成された溝部とをさらに備え、
前記本体の各々の角部は、(i)関連するツイストピックの頭部が載ることができる表面と、(ii)凹部または第2の溝部を画定するために、前記表面の上方および部分的に前記表面上に延在する突出部であって、前記関連するツイストピックの前記頭部は、前記凹部または第2の溝部内に嵌合するように構成されたテーパ付き縁部を備える、前記突出部と、(iii)前記本体の各々の角部は、前記眼固定装置の内部に向かって内側に向いている尖った内縁部であって、前記本体の反対側の角部の前記尖った内縁部は、互いに向き合っている、前記内縁部とをさらに備え、
前記通路は、前記ツイストピックが前記通路に挿入されると、前記本体の下方で互いに向き合い、前記本体の上方で互いに離れるように角度を成すように、前記本体の中心軸に対して異なる方向に傾斜している、眼固定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、広く言えば外科用装置を対象とする。より具体的には、本開示は、眼組織を固定し、手術用具の位置決め点を提供するための装置および方法を対象とする。
【背景技術】
【0002】
眼科手術中に患者の眼を所定の位置に固定することが必要または望ましいことがよくある。例えば、患者の眼の強膜内に強膜プロテーゼを移植することにより、老視眼の調節力を回復することが可能である。緑内障、高眼圧症、眼圧の上昇、またはその他の眼疾患は、患者の眼の強膜内に強膜補綴物を移植することによって治療することもできる。これらのタイプの処置では、眼の強膜に切開を入れ、強膜の表面の下に広げて強膜の「トンネル」を形成し、その後、強膜プロテーゼをトンネル内に配置することができる。強膜補綴物を移植する外科的処置またはその他の外科的眼科的処置を行う前に、外科的処置中に患者の眼が動かないように、患者の眼を固定する必要があることがよくある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、眼組織を固定し、手術用具の位置決め点を提供するための装置および方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の実施形態では、眼固定装置は、眼の上に配置されるように構成された本体と、本体を眼に固定し、本体を眼から解放するように構成された複数の尖叉アセンブリとを含む。本体は、複数の角部と複数の側部を含み、各々の角部は、角部を通る通路を含み、各々の側部は、角部の隣接する対を接続する。各々の尖叉アセンブリは、本体の角部のうちの1つの角部の通路のうちの1つを通して挿入されるように構成されたツイストピックを含む。本体の側部の底面は、本体の角部の底面に対して隆起しており、角部の底面が眼の上に載っているときに、側部の底面が眼から離間するようになっている。本体の少なくとも1つの側部の各々は、本体の位置の操作を可能にするように構成された複数の開口部と、手術用具を眼の上に位置決めするために、手術用具からの突出部を受け入れるように構成された溝部とを含む。
【0005】
第2の実施形態では、システムは、手術用具および眼固定装置を含む。手術用具は、眼に対して外科手術を行うように構成され、手術用具は突出部を含む。眼固定装置は、眼の上に配置されるように構成された本体と、本体を眼に固定し、本体を眼から解放するように構成された複数の尖叉アセンブリとを含む。本体は、複数の角部と複数の側部を含み、各々の角部は、角部を通る通路を含み、各々の側部は、角部の隣接する対を接続する。各々の尖叉アセンブリは、本体の角部のうちの1つの角部の通路のうちの1つを通して挿入されるように構成されたツイストピックを含む。本体の側部の底面は、本体の角部の底面に対して隆起しており、角部の底面が眼の上に載っているときに、側部の底面が眼から離間するようになっている。本体の少なくとも1つの側部の各々は、本体の位置の操作を可能にするように構成された複数の開口部と、手術用具を眼の上に位置決めするために、手術用具の突出部を受け入れるように構成された溝部とを含む。
【0006】
第3の実施形態では、眼固定装置は、眼の上に配置されるように構成された本体と、本体を眼に固定し、本体を眼から解放するように構成された複数の尖叉アセンブリとを含む。本体は、複数の角部と複数の側部を含み、各々の角部は、角部を通る通路を含み、各々の側部は、角部の隣接する対を接続する。各々の尖叉アセンブリは、本体の角部のうちの1つの角部の通路のうちの1つを通して挿入されるように構成されたツイストピックを含む。本体の側部の底面は、本体の角部の底面に対して隆起しており、角部の底面が眼の上に載っているときに、側部の底面が眼から離間するようになっている。本体の各々の側部は、(i)本体の位置の操作を可能にするように構成された複数の開口部と、(ii)手術用具を眼の上に位置決めするために、手術用具からの突出部を受け入れるように構成された溝部とをさらに含む。本体の各々の角部は、(i)関連するツイストピックの頭部が載ることができる表面と、(ii)凹部または第2の溝部を画定するために、表面の上方および部分的に表面上に延在する突出部(関連するツイストピックの頭部は、凹部または第2の溝部内に嵌合するように構成されたテーパ付き縁部を含む)と、(iii)本体の各々の角部は、眼固定装置の内部に向かって内側に向いている尖った内縁部(本体の反対側の角部の尖った内縁部は、互いに向き合っている)とをさらに含む。通路は、ツイストピックが通路に挿入されると、本体の下方で互いに向き合い、本体の上方で互いに離れるように角度を成すように、本体の中心軸に対して異なる方向に傾斜している。
【0007】
他の技術的構成は、以下の図、説明、および特許請求の範囲から当業者には容易に明らかとなり得る。
【0008】
本開示をより完全に理解するために、ここで添付の図面と併せて以下の説明を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図8】本開示に係る眼固定装置と共に使用するための尖叉アセンブリの例示的なツイストピックを示す。
【
図9】本開示に係る眼固定装置と共に使用するための尖叉アセンブリの例示的なツイストピックを示す。
【
図10】本開示に係る眼固定装置と共に使用するための尖叉アセンブリの例示的なツイストピックを示す。
【
図11】本開示に係る手術用具を伴う眼固定装置の使用例を示す。
【
図12】本開示に係る手術用具を伴う眼固定装置の使用例を示す。
【
図13】本開示に係る手術用具を伴う眼固定装置の使用例を示す。
【
図14】本開示に係る眼固定のための例示的な方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に説明する
図1~
図14、および本特許文書において本発明の原理を説明するために使用される様々な実施形態は、例示のみを目的としており、本発明の範囲を限定するものと決して解釈されるべきではない。当業者は、本発明の原理が任意のタイプの適切に構成された装置またはシステムに実装され得ることを理解するであろう。
【0011】
前述のように、眼科手術中に患者の眼を所定の位置に固定することが必要または望ましいことがよくある。例えば、患者の眼の強膜内に強膜補綴物を移植することにより、老視眼の調節力を回復したり、緑内障、高眼圧症、眼圧の上昇、または他の眼疾患を治療したりすることが可能である。これらのタイプの外科的処置では、眼の強膜に切開を入れ、強膜の表面の下に広げて強膜の「トンネル」を形成し、その後、強膜プロテーゼをトンネル内に配置することができる。外科的眼科的処置を行う前に、外科的処置中に患者の眼が動かないように、患者の眼を固定する必要があることがよくある。
【0012】
本開示は、患者の眼を固定すると同時に、手術用具のための位置決め点を提供するために、患者の眼の眼組織に固定することができる眼固定装置を提供する。眼固定装置は、複数の尖叉アセンブリを使用して患者の眼に固定できる本体を含む。各々の尖叉アセンブリは、患者の眼組織をそれぞれ固定および解放するために、患者の眼組織に出入りするように回転させることができる、1つまたは複数の尖叉、プロング、または他の歯部を有するツイストピックを含む。したがって、尖叉アセンブリを使用して、眼固定装置の本体を患者の眼に固定し、眼固定装置の本体を患者の眼から解放することができる。眼固定装置の本体は、手術用具を患者の眼に対して適切に位置決めするために、手術用具と係合することもできる。その結果、眼固定装置は、外科的処置中の患者の眼の動きを抑制し、それによって眼固定を提供するのに役立つ。眼固定装置は、外科的処置中に手術用具の適切な位置決めを支援するのにも役立つ。
【0013】
図1~
図7は、本開示に係る例示的な眼固定装置100を示す。特に、
図1は眼固定装置100の上面図を示し、
図2は眼固定装置100の上面斜視図を示し、
図3は眼固定装置100の底面図を示し、
図4は眼固定装置100の側面斜視図を示す。また、
図5および
図6は、眼固定装置100の一部の拡大上面図を示し、
図7は、眼固定装置100の一部の拡大底面図を示す。
【0014】
図1~
図4に示されるように、眼固定装置100は、患者の眼の外面上に配置されるように構成された本体102を含む。上または下から見た場合、本体102は、環状であり、眼固定装置100の内部に空き空間を有して、眼固定装置100の周囲に沿って延在する。この例では、本体102は、4つの角部104と、角部104を接続する4つの側部106とを有する略正方形に見える。別の言い方をすれば、本体102は、正方形または他の格子状に配置された4つの角部104を含み、4つの側部106が4つの角部104を接続する。ここで、各々の側部106は、本体102の2つの隣接する角部104を接続する。本体102の角部104は、略正方形であるが、ここでは丸みを帯びており、本体102の側部106は、外側に向かって幾分湾曲しているか、またはアーチ状になっている。しかしながら、本体102の角部104は、丸みを帯びている必要はない、および/または本体102の側部106は、湾曲しているのではなく直線状であってもよい。
【0015】
本体102の各々の角部104は、角部104の上面から角部104の底面まで通過する通路108を含む。各々の通路108は、尖叉アセンブリ110と共に使用され、尖叉アセンブリ110は、本体102を患者の眼の眼組織に固定し、そこから本体102を解放するために使用される。ここでの各々の通路108は、略円形であり、ここでの各々の通路108は、本体102の中央を通る中心軸に対して角度を成している。より具体的には、通路108は、尖叉アセンブリ110が本体102の上部に沿って互いに離れるように角度を成し、本体102の底部に沿って互いに向き合うように角度を成すように角度が付けられている。しかしながら、通路108は、任意の他の適切な形態を有し得る。
【0016】
各々の尖叉アセンブリ110はツイストピック112を含み、これは、頭部、シャフト、およびシャフトの端部にある1つまたは複数の尖叉、プロング、または他の歯部を有するボルトまたはねじタイプの構造を表す。各々のツイストピック112を一方向に回転させると、ツイストピック112の1つまたは複数の歯部が患者の眼の眼組織に入り、それによって本体102が患者の眼に固定される。各々のツイストピック112を反対方向に回転させると、ツイストピック112の1つまたは複数の歯部が患者の眼の眼組織から出て、それによって本体102が患者の眼から解放される。
【0017】
各々のツイストピック112のシャフトの一部は、本体102の連結される角部104の通路108を通過することができる。シャフトが連結される通路108に挿入された後、ツイストピック112のシャフトの周りに保持ワッシャー114を配置することができ、それによってツイストピック112を通路108内に保持するのを助ける。任意選択でベベルワッシャーまたは円錐ワッシャー116を使用して、保持ワッシャー114と本体102の角部104の底面との間にばね力を加えることができ、これはツイストピック112を通路108内で下方に付勢し、ツイストピック112の不注意な回転または解放を低減するのを助けることができる。
【0018】
本体102の各々の角部104は、内縁部118も含み、これは、眼固定装置100の内部に向かって内側を指すことができる。この例では、本体102の4つの角部104は、4つの尖った内縁部118を含み、対向する角部104の各々の対の内縁部118は、互いに向き合っている。とりわけ、角部104の尖った内縁部118を使用して、眼固定装置100の本体102を患者の眼に位置合わせするのを助けることができる。例えば、患者の眼の「12:00」位置にマークを付けることができ、本体102の1つの角部104の尖った内縁部118を、内縁部118の点が12:00のマーク上にあるか、またはそれを指すように配置することができる。次いで、他の3つの角部104の他の3つの尖った内縁部118は、内縁部118が全て患者の角膜又は瞳孔の中心の方を向くように外科医又は他の職員が本体102を位置決めするときなど、眼固定装置100の本体102を患者の眼にセンタリングするのを助けるために使用することができる。もちろん、本体102を患者の眼の上に適切に位置決めするために、他の機構を使用することもできる。
【0019】
ここで、本体102の各々の側部106は、一対の開口部120a~120bおよび溝部122を含む。各々の溝部122は、本体102の関連する側部106の開口部120a~120bの間に位置することができ、各々の溝部122は、一般的に、側部106の中央またはその近くに位置することができる。開口部120a~120bの各々の対は、外科医または他の職員が鉗子または他の器具を使用して眼固定装置100の本体102を把持することができる位置を表す。これは、眼固定装置100の本体102を患者の眼の上に配置する場合など、本体102の容易な操作を可能にするのに役立つ。開口部120a~120bの各々は、側部106の上面から側部106の底面までなど、本体102の関連する側部106を完全に貫通して延在することができる。ここでの開口部120a~120bは、円形の開口部として示されているが、各々の開口部120a~120bは、任意の他の適切な形状を有し得ることに留意されたい。また、本体102のすべての側部106に沿って開口部120a~120bを有すると便利であるが、本体102は、1つまたは複数の側部106に沿って開口部120a~120bを欠いてもよいことに留意されたい。さらに、ここでの通路108は、側部106の開口部120a~120bおよび溝部122に沿って延在する経路に沿って位置することができることに留意されたい。
【0020】
各々の溝部122は、手術用具を患者の眼の上に適切に位置決めするために、手術用具からの対応する突出部(「舌部」など)を受け入れるように構成される。この例の本体102は、4つの溝部122を備えた4つの側部106を含むので、眼固定装置100は、患者の眼の上に手術用具用の4つの異なる位置決め点を提供する。もちろん、より少ない位置決め点が必要とされる場合、本体102は、1つまたは複数の側部106に沿って溝部122を欠いてもよい。ここでの各々の溝部122は、対応する側部106の幅を完全に貫通して延在することなく、本体102の対応する側部106の幅を狭くする。ここでの溝部122は、丸みを帯びた角部を有する正方形または長方形の溝部として示されているが、各々の溝部122は、任意の他の適切な形状を有し得ることに留意されたい。
【0021】
ここで分かるように、本体102は、本体102の角部104の底面124が傾斜し、患者の眼の強膜上に位置するように構成されている場合などに、患者の眼の外面上に配置され、その上に置かれるように設計されている。強膜は、患者の眼の硬い外側の白い部分を表す。したがって、対向する角部104の各々の対の底面124は、互いの鏡像であり、本体102の中央を通る中心軸から反対方向に角度を成している。患者の眼の上に配置されると、患者の角膜の一部は、本体102の角部104の間、および本体102の側部106の間で本体102内に延在し得る。角膜は、光が通過して眼に入る眼の透明な前部を表す。
【0022】
図2および
図4に示されるように、本体102の側部106の底面126は、本体102が患者の眼の上に配置された後、側部106の底面126が患者の眼から離間したままとなるように(角部104の底面124に対して)湾曲している、アーチ状になっている、または他の方法で隆起している。この分離により、本体102の側部106の底面126と患者の眼との間に空き空間が存在することが可能になる。とりわけ、この空間は、外科医または他の職員が(患者の眼の前部を覆う粘膜である)患者の眼の結膜を切断し、結膜の一部を本体102の近くの側部106の下に押し込むことを可能にする。これにより、例えば、患者の眼に対して切開または他の手術を行うことができるように、結膜を邪魔にならないように容易に移動させることができる。その後、結膜は、切開部が形成されたか、他の操作が行われた(例えば、切開部に強膜プロテーゼを挿入した)後に、患者の眼の上に再配置することができる。結膜を切断し、(除去するのではなく)簡単に移動できるようにする機能は、患者の回復を早めるのに役立つ可能性がある。本体102の角部104および側部106の上面128は、本体102の中心軸から見て外方に向く。
【0023】
図5および
図6に示されるように、本体102の各々の角部104は、ツイストピック112の頭部が載ることができる表面132の上を上方に部分的に延在する突出部130を含む。突出部130は、突出部130の底部と角部104の表面132との間の空き空間を表す溝部または凹部134を画定するために、角部104の表面132から離間される。ツイストピック112を回転させて本体102を患者の眼に固定した後、溝部または凹部134は、ツイストピック112の一部を受け入れることができる。これは、ツイストピック112を所定の位置に保持するのに役立ち、ツイストピック112の意図しない回転を防ぐことができる。ここに示されている角部104の表面132は、略平坦であるが、表面132は、必要に応じて、本体102の近くの部分に対して幾分凹んでいてもよいことに留意されたい。これにより、例えば、ツイストピック112の頭部の一部を表面132に沿って凹ませることができる。
【0024】
図7に示されるように、凹部136は、本体102の各々の角部104の底面124に形成することができる。各々の凹部136は、関連する尖叉アセンブリ110の保持ワッシャー114およびベベルワッシャーまたは円錐ワッシャー116を受け入れるようなサイズおよび形状とすることができる。とりわけ、これにより、ワッシャー114、116が尖叉アセンブリ110内のツイストピック112のシャフトに沿って位置している場合でも、各々の角部104の底面124が患者の眼の外面上に着座することが可能になり得る。
【0025】
使用中、本体102は、患者の眼の外面上に配置されてもよく、ツイストピック112は、ツイストピック112の端部を患者の眼組織に取り付けるために、(それぞれ約180°など)独立して回転され得る。眼固定装置100は、ツイストピック112の歯部が患者の眼の輪部またはその近くで眼組織に固定され、眼組織を解放するようなサイズにすることができる。眼のこの領域は、急速に治癒するため、このタイプの処置に非常に適している可能性がある。しかしながら、眼固定装置100は、任意の他の適切なサイズまたは形状を有することができる。
【0026】
患者の眼に取り付けられると、手術用具を本体102に当てて配置し、強膜ポケット/トンネルまたは他の切開部の生成など、ある種の外科的手術を行うために使用することができる。上述のように、手術用具を使用する前に、外科医または他の職員は、任意選択で患者の眼の結膜を切断し、結膜の一部を本体102の下に、例えば患者の眼と本体102の側部106の底面126との間の空間内にまたは空間を通して、押し込むか、または他の方法で再配置することができる。強膜プロテーゼを移植するための切開部を形成するために使用される場合、各々の強膜プロテーゼは、強膜ポケット/トンネルの形成後、結膜の再配置の前に、強膜ポケット/トンネルに挿入することができる。
【0027】
外科的処置が完了すると、ツイストピック112を(例えば、反対方向にそれぞれ約180°)独立して回転させ、ツイストピック112の端部を患者の眼組織から解放することができる。その時点で、本体102を患者の眼から取り外すことができる。同じ外科的処置または異なる外科的処置を患者の他方の眼に行う場合、本体102を患者の他方の眼に取り付け、それと共に使用し、そこから解放することができる。
【0028】
眼固定装置100の本体102は、任意の適切な金属、セラミックス、および合成樹脂などの任意の適切な材料(複数可)を使用して製造することができる。適切な金属には、チタン、金、白金、ステンレス鋼、タンタル、および様々な他の外科的に許容可能な合金が含まれ得る。適切なセラミックスには、磁器、アルミナ、シリカ、炭化ケイ素、および高強度ガラスなどの結晶質およびガラス質の材料が含まれ得る。適切な合成樹脂には、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(テトラフルオロエチレン)、およびシリコーン樹脂などの生理学的に不活性な材料が含まれ得る。本体102は、ガラス繊維、ホウ素繊維、炭素繊維、またはアルミナ繊維のような高強度材料の繊維で強化された合成樹脂または他のマトリックスを組み込んだものなどの複合材料を使用して形成することもできる。複合材料の特定の例には、ガラス繊維強化エポキシ樹脂、炭素繊維強化エポキシ樹脂、または炭素繊維強化炭素(炭素-炭素)が含まれ得る。また、眼固定装置100の本体102は、付加製造、減法製造(機械加工またはエッチングなど)、鋳造、または射出成形などの任意の適切な製造技術を使用して製造することができる。
【0029】
眼固定装置100の各々の尖叉アセンブリ110のツイストピック112も、任意の適切な金属、セラミックス、合成樹脂、および複合材料などの任意の適切な材料(複数可)を使用して製造することができる。各々の尖叉アセンブリ110のツイストピック112も、付加製造、減法製造(機械加工またはエッチングなど)、鋳造、または射出成形などの任意の適切な製造技術を使用して製造することができる。各々の尖叉アセンブリ110の各々のワッシャー114、116は、任意の適切な材料(複数可)を使用し、任意の適切な製造技術を使用して製造することができる。場合によっては、保持ワッシャー114をツイストピック112のシャフトの周りに選択的に配置し、ツイストピック112のシャフトから取り外すことができるように、保持ワッシャー114は幾分柔軟であってもよい。
【0030】
図1~
図7は眼固定装置100の一例を示しているが、
図1~
図7に対して様々な変更を加えることができる。例えば、眼固定装置100のサイズ、形状、および寸法、またはその個々の構成要素のいずれかに対して、様々な修正を行うことができる。また、特定のニーズに応じて、眼固定装置100に様々な追加の構成要素を追加することができる。例えば、患者の眼の角膜または他の部分を保護するために、眼固定装置100の中央部分を横切って透明または他のドームを配置してもよい。
【0031】
図8~
図10は、本開示に係る眼固定装置100と共に使用するための尖叉アセンブリ110の例示的なツイストピック112を示す。眼固定装置100と共に使用される各々の尖叉アセンブリ110は、
図8~
図10に示される形態を有するツイストピック112を含むことができるが、他のツイストピック112を使用してもよい。
【0032】
図8~
図10に示されるように、ツイストピック112は、頭部802、シャフト804、および複数の尖叉、プロング、または他の歯部806を含む。頭部802は、シャフト804の一端に取り付けられるか、またはシャフト804の一端と一体であり、歯部806は、シャフト804の反対端に位置するか、またはシャフト804の反対端を形成する。シャフト804は、本体102の対応する通路108を通して挿入されるように構成される。シャフト804の周囲の浅い溝部808は、本体102の対応する通路108内にツイストピック112を保持するのを助けることができる連結される保持ワッシャー114を受け入れることができる。
【0033】
この例では、歯部806は、ツイストピック112の下端に位置し、ツイストピック112を患者の眼の眼組織(強膜組織など)に取り付け、そこからツイストピック112を解放するために使用することができる。この例では、ツイストピック112のシャフト804の端部に位置する2つの歯部806が存在するが、1つの歯部806または3つ以上の歯部806をツイストピック112と共に使用してもよい。また、この例では、各々の歯部806は、シャフト804の中心縦軸の周りで円周方向に湾曲しているか、またはアーチ状であるが、各々の歯部806は、直線状または他の適切な形状を有してもよい。いくつかの実施形態では、ツイストピック112の歯部806は、歯部806を形成するために、シャフト804の少なくとも一端で中空である(または中空になるように機械加工される)シャフト804を機械加工することによって形成することができるが、ここで他の適切な製造技術を使用してもよい。
【0034】
ツイストピック112の頭部802は、スロット810を含み、これにより、外科医は、外科用ねじ回しまたは他の器具を使用してツイストピック112を回転させることができる。この例では、スロット810は、より幅広い中央部分と、より幅広い中央部分から延在するより幅の狭い翼部または端部部分とを有する。また、より幅広い中央部分は略円形であり、より幅の狭い翼部または端部部分は丸みを帯びた端部を有する。これは、例えば、ツイストピック112が頭部802の上部からシャフト804/歯部806の底部まで中空にされる機械加工または他の操作から生じ得る。しかしながら、スロット810は、他の適切な形態を有してもよい。いくつかの実施形態では、スロット810内の空き空間は、シャフト804の中空空間と結合することができ、これにより、ツイストピック112の頭部802からツイストピック112の歯部806に至るまで、連続する空き空間を延長可能となり得る。したがって、
図10に示されるように、ツイストピック112を完全に貫通する通路が存在してもよいが、これは必ずしも必要ではない。
【0035】
ツイストピック112の頭部802は、頭部802の厚さが減少する頭部802の部分を表す、少なくとも1つのテーパ付き縁部812も含む。例えば、頭部802の上面は、頭部802の厚さを減少させ、テーパ付き縁部812を形成するために、頭部802の底面に向かって真っ直ぐまたは下向きに湾曲するように角度を付けることができる。テーパ付き縁部812は、溝部または凹部134内に嵌合し、本体102の各々の角部104の突出部130の下に嵌合するように設計することができる。ツイストピック112の頭部802はまた、頭部802を真正面から見たときに、ツイストピック112の頭部802が1つの寸法でより長く、横方向の寸法がより短いことを意味する長円形を有してもよい。この形状のため、ツイストピック112のシャフト804は、本体102の角部104の通路108に挿入することができ、一方、頭部802のテーパ付き縁部812は、本体102のその角部104の突出部130と反対側にある。必要に応じて(眼組織の固定が必要な場合など)、ツイストピック112のテーパ付き縁部812が溝部または凹部134に入り、本体102の角部104の突出部130の下に位置するように、ツイストピック112を一方向(
図8の時計回りなど)に回転させることができる。これは、ツイストピック112を回転位置に固定し、歯部806を患者の眼の眼組織に固定するのに役立ち得る。頭部802が幾分柔軟であるか、または溝部または凹部134内の空間がテーパ付き縁部812のサイズとぴったりと一致する場合、溝部または凹部134内にテーパ付き縁部812を配置することは、ツイストピック112の不注意による回転を防止するのに役立つ可能性がある。後で(眼組織を解放することが望まれる場合などに)、ツイストピック112のテーパ付き縁部812が溝部または凹部134から出て、本体102の角部104の突出部130の下にはもはや位置しないように、ツイストピック112を反対方向(
図8の反時計回りなど)に回転させることができる。これは、患者の眼の眼組織から歯部806を除去するのを助けることができる。ここでは単一のテーパ付き縁部812が示されているが、頭部802の複数の側部がテーパ付き縁部を有することができてもよいことに留意されたい。
【0036】
場合によっては、ベベルワッシャーまたは円錐形ワッシャー116が、保持ワッシャー114を眼固定装置100の本体102から押し離すのに役立つばね力を提供できることに留意されたい。これは、本体102の角部104の表面132に対して概ね上方に位置するツイストピック112の頭部802を維持するのを助けることができる。その結果、ツイストピック112のテーパ付き縁部812を、本体102の対応する角部104の溝部または凹部134内および突出部130の下に回転させることは、比較的容易であり得る。もちろん、ベベルワッシャーまたは円錐ワッシャー116の使用は必須ではなく、外科医または他の職員は、ツイストピック112のテーパ縁部812を確実に本体102の対応する角部104の溝部または凹部134内および突出部130の下に回転させるのを助けるために、ツイストピック112の頭部802に下向きの圧力を加えることができる。
【0037】
この場合も、ツイストピック112は、任意の適切な材料(複数可)から任意の適切な方法で製造することができる。いくつかの実施形態では、ツイストピック112は、材料の単一片を機械加工することによって(例えば、(i)材料の中心を通る空間を形成してシャフト804およびシャフト804の中心部分をくり抜く、(ii)スロット810のより狭い翼部または端部部分を形成する、および(iii)シャフト804の端部に歯部806を形成する、機械加工操作を実行することによって)製造することができる。もちろん、ツイストピック112は、複数の部品の使用および/または他の製造技術の使用を介することを含む、任意の他の適切な方法で製造されてもよい。
【0038】
図8~
図10は、眼固定装置100と共に使用するための尖叉アセンブリ110のツイストピック112の一例を示しているが、
図8~
図10に対して様々な変更を加えてもよい。例えば、ツイストピック112のサイズ、形状、および寸法、またはその個々の構成要素のいずれかに対して、様々な修正を行うことができる。
【0039】
図11~
図13は、本開示に係る、手術用具1100を伴う眼固定装置100の使用例を示す。
図11~
図13に示されるように、手術用具1100は、眼固定装置100と共に使用されて、患者の眼に対して外科手術を行う。いくつかの実施形態では、手術用具1100は、切開部(強膜ポケットまたはトンネルなど)を形成するために患者の眼組織の内外に移動できる切刃を含む。特定の一例として、手術用具1100は、中央回転アームに接続された湾曲した切刃を含むことができ、手術用具1100は、湾曲した切刃を患者の眼組織の内外に回転させるために中央回転アームを回転させることができる。もちろん、手術用具1100は、任意の他の適切な切刃を使用することができるか、または手術用具1100は、患者の眼組織に対して少なくとも1つの他の操作を行うように構成された他の構造を含むことができる。
【0040】
ここで、手術用具1100の切刃は、フットプレート1102の内側に位置する。フットプレート1102は、手術用具1100の使用中に患者の眼の表面上に配置することができる構造を表す。いくつかの実施形態では、適切な位置になると、手術用具1100の手術刃を回転させることができ、手術刃の一部がフットプレート1102を通過して患者の眼組織内に入る。特定の実施形態では、フットプレート1102は、手術刃の一部がフットプレート1102を通過して患者の眼組織に入る(場合によっては眼組織から出る)ことを可能にする1つまたは複数のスロットまたは他の開口部を含む。また、特定の実施形態では、フットプレート1102は、使用中に患者の眼の上の所定の位置にフットプレート1102を保持するのを助けるプロングまたは他の機構を含む。
【0041】
ここで、フットプレート1102は、舌部または他の突出部1104、ならびに湾曲したまたは他の合わせ面1106を含む。突出部1104は、眼固定装置100の側部106に沿って溝部122の各々の中に嵌合することができ、合わせ面1106は、溝部122に隣接する眼固定装置100の側部106の各々に接触することができる。したがって、フットプレート1102は、眼固定装置100の様々な側部106の各々に沿って位置決めされ、突出部1104が眼固定装置100の側部106に沿って溝部122内に嵌合し、合わせ面1106が溝部122に隣接する眼固定装置100のその側部106に接触するようにすることができる。場合によっては、外科的処置中に患者の眼の各々の4つの象限に4つの強膜ポケット、トンネル、またはその他の切開部が形成される。したがって、眼固定装置100の4つの側部を使用して、手術用具1100を適切に位置決めして、各々の眼の4つの象限に切開を行うのを助けることができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、患者の眼の結膜に小さな切開部を形成することができ、結膜の一部を眼固定装置100の下に押し込んで、各々の切開部を形成するための場所を空けることができる。手術用具1100は、眼固定装置100の異なる側部106に当てて連続して配置され、患者の眼組織に複数の切開部を形成するために使用することができる。突出部1104および合わせ面1106は、眼固定装置100の各々の側部106への手術用具1100の迅速な移動を可能にする。特に
図13に見られるように、眼固定装置100の角部104は、眼固定装置100の側部106から幾分突出することができ、これは、フットプレート1102を各側部106に沿って適切な位置に案内するのを助け、フットプレート1102を所定の位置に保持するのを助けることができる。
【0043】
手術用具1100の様々な設計が、眼固定装置100と共に使用することができることに留意されたい。例えば、場合によっては、手術用具1100は、概して、米国特許出願公開第2019/0060124号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に開示された形態を有してもよいが、そのフットプレートは、眼固定装置100と共に使用するためにここに示されるように修正され得る。(フットプレートを変更または追加して)ここで使用することができる他の手術用具の例には、米国特許第7,189,248号、米国特許第8,597,318号、および米国特許第8,771,300号(参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる)に開示されている手術用具が含まれ得る。もちろん、手術用具が適切な突出部および合わせ面、または手術用具を眼固定装置100の1つまたは複数の側部106に沿って位置決めすることを可能にする同様の構造を有する限り、任意の他の適切な手術用具をここで使用することができる。
【0044】
また、眼内インプラントを受け入れるための切開部を形成するために使用される場合、形成された切開部内に任意の適切な眼内インプラントを移植できることに留意されたい。いくつかの実施形態では、例えば、1つまたは複数の強膜プロテーゼが、治療される各々の患者の眼に移植され得る。患者の眼に移植することができる強膜プロテーゼの様々な例が、米国特許第6,007,578号、米国特許第6,280,468号、米国特許第6,991,650号、米国特許第7,416,560号、米国特許第7,927,372号、米国特許第8,911,496号。および米国特許出願公開第2018/0177588号(参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる)が開示される。もちろん、他の適切な眼用インプラントをここで使用してもよく、または手術用具を使用して、眼用インプラントの移植とは関係のない機能を実行してもよい。
【0045】
図11~
図13は、手術用具1100を伴う眼固定装置100の使用例を示しているが、
図11~
図13に対して様々な変更を加えてもよい。例えば、眼固定装置100は、手術用具が強膜インプラントを受け入れるための強膜ポケット/トンネルを形成するために使用されるかどうかに関係なく、任意の他の適切な手術用具と共に使用することができる。
【0046】
図14は、本開示に係る眼固定のための例示的な方法1400を示す。説明を簡単にするために、
図14の方法1400は、上記の眼固定装置100および手術用具1100の使用を伴うものとして記載されている。しかしながら、方法1400は、本開示の教示に従って設計された任意の適切な眼固定装置と、任意の適切な手術用具との使用を含み得る。
【0047】
ステップ1402で、眼固定装置が患者の眼の上に配置される。これには、例えば、外科医または他の職員が眼固定装置100の本体102を患者の眼の上に配置することが含まれ得る。特定の一例として、外科医または他の職員は、本体102を操作して患者の眼の上に適切に位置決めするために、本体102の1つの側部106に沿って開口部120a~120b内に鉗子の先端を配置することができる。場合によっては、患者の眼の上の少なくとも1つのマーキングに基づいて、および/または、本体102の尖った内縁部118を使用して患者の眼の上に本体102をセンタリングすることに基づいて、眼固定装置100の本体102を患者の眼の上に配置することができる。
【0048】
ステップ1404で、眼固定装置の複数のツイストピックを回転させて、眼固定装置の本体を患者の眼に固定する。これには、例えば、各々のツイストピック112の1つまたは複数の歯部806を患者の眼の眼組織内に進入させるために、外科医または他の職員が外科用ねじ回しまたは他の用具を使用して各々のツイストピック112を(約180°など)回転させることが含まれ得る。これには、各々のツイストピック112の頭部802のテーパ付き縁部812を、本体102の連結される角部104の溝部または凹部134内および突出部130の下に回転させることも含まれ得る。
【0049】
ステップ1406で、手術用具が眼固定装置に当てて配置される。これには、例えば、外科医または他の職員が眼固定装置100の1つの側部106に当てて手術用具1100を配置することが含まれ得る。これには、外科医または他の職員が、眼固定装置100の1つの側部106に沿って溝部122内に手術用具1100のフットプレート1102の突出部1104を配置し、溝部122に隣接する眼固定装置100の側部106に当ててフットプレート1102の合わせ面1106を配置することも含まれ得る。任意選択で、このステップの前に、外科医または他の職員は、患者の眼の結膜に切開部を形成し、手術用具1100を使用することができるように、結膜の一部を邪魔にならないように(場合によっては眼固定装置100の側部106の下に)再配置することができる。ステップ1408で眼の外科的処置が行われる。これには、例えば、患者の眼の強膜組織または他の眼組織に1つまたは複数の強膜ポケット/トンネルまたは他の切開部を形成するために外科医または他の職員が手術用具1100を使用することが含まれ得る。特定の一例として、これには、患者の眼の強膜組織または他の眼組織に切開部を形成するために、湾曲した切刃を回転させるか、または他の方法で切刃を移動させる手術用具1100が含まれ得る。ステップ1410で、手術用具の使用を繰り返すかどうかの決定がなされる。そうである場合、プロセスはステップ1406に戻り、ここで、外科医または他の職員は、手術用具1100を眼固定装置100の別の側部106に移動させ、別の切開部を形成することができる。なお、これらのステップ中に、外科医または他の職員は、患者の眼に1つまたは複数の強膜プロテーゼを移植するか、または他の外科手術を行うことができることに留意されたい。これは、個別に(各々の切開部が形成された後)、またはまとめて(すべての切開部が形成された後)行うことができる。
【0050】
完了すると、ステップ1412で、眼固定装置のツイストピックを回転させて、患者の眼から眼固定装置の本体を解放する。これには、例えば、各々のツイストピック112の1つまたは複数の歯部806を患者の眼の眼球組織から出させるために、外科医または他の職員が外科用ねじ回しまたは他の器具を使用して各々のツイストピック112を(例えば、約180°)回転させることが含まれ得る。これには、各々のツイストピック112の頭部802のテーパ付き縁部812を回転させて溝部または凹部134から外し、本体102の関連する角部104内の突出部130の下から外すことも含まれ得る。ステップ1414で、眼固定装置が患者の眼から取り外される。これには、例えば、外科医または他の職員が患者の眼から眼固定装置100の本体102を取り外すことを含むことができる。
【0051】
図14は、眼固定のための方法1400の一例を示しているが、
図14に対して様々な変更を行うことができる。例えば、
図14の様々なステップは、一連のステップとして示されているが、重複する、並行して起こる、異なる順序で起こる、または何度でも起こることができる。また、任意の適切な外科的処置は、眼固定の使用を伴い得る。外科的処置は、必要ではないが、患者の眼内への1つまたは複数の強膜プロテーゼまたは他のインプラントまたは要素の移植を伴い得る。
【0052】
この特許文書全体で使用される特定の語句の定義を明記することは有利であり得る。「含む(include)」および「備える(comprise)」という用語、ならびにその派生語は、制限なしに含めることを意味する。「または(or)」という用語は包括的であり、「および/または」を意味する。「と関連する、連結される(associated with)」という語句、ならびにその派生語は、「含む(include)」、「内に含まれる(be included within)」、「と相互接続する(interconnect with)」、「含む(contain)」、「含まれる(be contained within)」、「と接続する(connect to or with)」、「と結合する(couple to or with)」、「と連通可能である(be communicable with)」、「と協働する(cooperate with)」、「交互配置する(interleave)」、「並置する(juxtapose)」、「に近接する(be proximate to)」、「と結合している(be bound to or with)」、「有する(have)」、「の特性をもつ(have a property of)」、「と関係をもつ(have a relationship to or with)」などを意味し得る。項目のリストと共に使用される場合、「のうちの少なくとも1つ(at least one of)」という語句は、リストされた項目のうちの1つまたは複数の様々な組み合わせを使用でき、リスト内の1つの項目のみが必要とされ得ることを意味する。例えば、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」には、次のいずれかの組み合わせ:A、B、C、AとB、AとC、BとC、およびAとBとCが含まれる。
【0053】
本願の説明は、特定の要素、ステップ、または機能が、特許請求の範囲に含まれなければならない必須または重要な要素であることを意味するものと解釈されるべきではない。特許を取得した主題の範囲は、許可された請求項によってのみ定義される。さらに、特定の請求項で正確な単語「ための手段」または「ためのステップ」が明示的に使用され、その後に機能を識別する分詞句が続く場合を除き、添付の請求項または請求項の要素のいずれかに関して、いずれの請求項も35U.S.C.§112(f)を行使しない。
【0054】
本開示は、特定の実施形態および一般的に関連する方法を説明してきたが、これらの実施形態および方法の修正および置換は、当業者には明らかであろう。したがって、例示的な実施形態の上記の説明は、本開示を定義または制限するものではない。本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、他の変更、置換、および修正も可能である。
【手続補正書】
【提出日】2022-11-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼固定装置であって、
眼の上に配置されるように構成された本体であって、前記本体は、複数の角部と複数の側部を備え、各々の角部は、前記角部を通る通路を含み、各々の側部は、前記角部の隣接する対を接続する、前記本体と、
前記本体を前記眼に固定し、前記本体を眼から解放するように構成された複数の尖叉アセンブリであって、各々の尖叉アセンブリは、前記本体の前記角部のうちの
関連する1つの角部の前記通路のうちの
関連する1つを通して挿入されるように構成されたツイストピックを備えた、前記複数の尖叉アセンブリと
を備え、
前記本体の前記側部の底面は、前記本体の前記角部の底面に対して隆起しており、前記角部の前記底面が前記眼の上に載っているときに、前記側部の前記底面が前記眼から離間するようになっており、
前記本体の少なくとも1つの側部の各々は、
前記本体の位置の操作を可能にするように構成された複数の開口部と、
手術用具を前記眼の上に位置決めするために、前記手術用具からの突出部を受け入れるように構成された溝部とを備え
、
前記本体の各々の角部は、
関連するツイストピックの頭部が載ることができる表面と、
凹部または第2の溝部を画定するために、前記表面の上方および部分的に前記表面上に延在する第2の突出部であって、前記関連するツイストピックの前記頭部は、前記凹部または第2の溝部内に嵌合するように構成されたテーパ付き縁部を備える、前記突出部と
をさらに備える、眼固定装置。
【請求項2】
前記本体の各々の角部は、前記眼固定装置の内部に向かって内側に向いている尖った内縁部をさらに含み、
前記本体の反対側の角部の前記尖った内縁部は、互いに向き合っている、請求項1に記載の眼固定装置。
【請求項3】
前記本体の各々の側部に対して、前記溝部は、前記複数の開口部の間で、前記側部の中央に位置する、請求項1に記載の眼固定装置。
【請求項4】
前記ツイストピックの各々は、
前記ツイストピックの頭部の一端に接続されたシャフト、、および前記頭部とは反対側の前記シャフトの他端にある1つまたは複数の歯部を備え
、前記頭部はスロットをさらに含む、請求項1に記載の眼固定装置。
【請求項5】
各々のツイストピックに対して、前記シャフトは中空であり、前記頭部の前記スロット内の空き空間が前記シャフトの中空空間と結合して、前記ツイストピックを完全に貫通して延在する連続した空き空間を形成するようになっている、請求項
4に記載の眼固定装置。
【請求項6】
前記通路は、前記ツイストピックが前記通路に挿入されると、前記本体の下方で互いに向き合い、前記本体の上方で互いに離れるように角度を成すように、前記本体の中心軸に対して異なる方向に傾斜している、請求項1に記載の眼固定装置。
【請求項7】
前記本体は、正方形のグリッドに配置された4つの角部を備え、
前記本体は、湾曲した4つの側部を備え、
前記眼固定装置は、4つの尖叉アセンブリを備える、請求項1に記載の眼固定装置。
【請求項8】
眼固定装置であって、
眼の上に配置されるように構成された本体であって、前記本体は、複数の角部と複数の側部を備え、各々の角部は、前記角部を通る通路を含み、各々の側部は、前記角部の隣接する対を接続する、前記本体と、
前記本体を前記眼に固定し、前記本体を眼から解放するように構成された複数の尖叉アセンブリであって、各々の尖叉アセンブリは、前記本体の前記角部のうちの関連する1つの角部の前記通路のうちの関連する1つを通して挿入されるように構成されたツイストピックを備えた、前記複数の尖叉アセンブリと
を備え、
前記本体の前記側部の底面は、前記本体の前記角部の底面に対して隆起しており、前記角部の前記底面が前記眼の上に載っているときに、前記側部の前記底面が前記眼から離間するようになっており、
前記本体の少なくとも1つの側部の各々は、
前記本体の位置の操作を可能にするように構成された複数の開口部と、
手術用具を前記眼の上に位置決めするために、前記手術用具からの突出部を受け入れるように構成された溝部とを備え、
各々の尖叉アセンブリは、保持ワッシャーと、ベベルワッシャーまたは円錐ワッシャーとをさらに備え、
各々の角部は、前記角部の前記底面に凹部をさらに含み、前記凹部は、関連する尖叉アセンブリの前記保持ワッシャーおよび前記ベベルワッシャーまたは円錐ワッシャーを受け入れるように構成されている、眼固定装置。
【請求項9】
前記本体の各々の角部は、
関連するツイストピックの頭部が載ることができる表面と、
第2の凹部または第2の溝部を画定するために、前記表面の上方および部分的に前記表面上に延在する第2の突出部であって、前記関連するツイストピックの前記頭部は、前記凹部または第2の溝部内に嵌合するように構成されたテーパ付き縁部を備える、前記突出部と
をさらに備える、請求項8に記載の眼固定装置。
【請求項10】
眼に対して外科手術を行うように構成され、突出部を備えた、手術用具と、
眼固定装置であって、
前記眼の上に配置されるように構成された本体であって、前記本体は、複数の角部と複数の側部を備え、各々の角部は、前記角部を通る通路を含み、各々の側部は、前記角部の隣接する対を接続する、本体と、
前記本体を前記眼に固定し、前記本体を眼から解放するように構成された複数の尖叉アセンブリであって、各々の尖叉アセンブリは、前記本体の前記角部のうちの
関連する1つの角部の前記通路のうちの
関連する1つを通して挿入されるように構成されたツイストピックを備えた、複数の尖叉アセンブリとを備え、
前記本体の前記側部の底面は、前記本体の前記角部の底面に対して隆起しており、前記角部の前記底面が前記眼の上に載っているときに、前記側部の前記底面が前記眼から離間するようになっており、
前記本体の少なくとも1つの側部の各々は、
前記本体の位置の操作を可能にするように構成された複数の開口部と、
前記手術用具を前記眼の上に位置決めするために、前記手術用具の前記突出部を受け入れるように構成された溝部とを備え
各々の尖叉アセンブリは、保持ワッシャーと、ベベルワッシャーまたは円錐ワッシャーとをさらに備え、
各々の角部は、前記角部の前記底面に凹部をさらに含み、前記凹部は、関連する尖叉アセンブリの前記保持ワッシャーおよび前記ベベルワッシャーまたは円錐ワッシャーを受け入れるように構成されている、前記眼固定装置と
を備えた、システム。
【請求項11】
眼に対して外科手術を行うように構成され、突出部を備えた、手術用具と、
眼固定装置であって、
前記眼の上に配置されるように構成された本体であって、前記本体は、複数の角部と複数の側部を備え、各々の角部は、前記角部を通る通路を含み、各々の側部は、前記角部の隣接する対を接続する、本体と、
前記本体を前記眼に固定し、前記本体を眼から解放するように構成された複数の尖叉アセンブリであって、各々の尖叉アセンブリは、前記本体の前記角部のうちの関連する1つの角部の前記通路のうちの関連する1つを通して挿入されるように構成されたツイストピックを備えた、複数の尖叉アセンブリとを備え、
前記本体の前記側部の底面は、前記本体の前記角部の底面に対して隆起しており、前記角部の前記底面が前記眼の上に載っているときに、前記側部の前記底面が前記眼から離間するようになっており、
前記本体の少なくとも1つの側部の各々は、
前記本体の位置の操作を可能にするように構成された複数の開口部と、
前記手術用具を前記眼の上に位置決めするために、前記手術用具の前記突出部を受け入れるように構成された溝部とを備え、
前記本体の各々の角部は、
関連するツイストピックの頭部が載ることができる表面と、
凹部または第2の溝部を画定するために、前記表面の上方および部分的に前記表面上に延在する
第2の突出部であって、前記関連するツイストピックの前記頭部は、前記凹部または第2の溝部内に嵌合するように構成されたテーパ付き縁部を備える、前記突出部と
をさらに備える、
前記眼固定装置と
を備えた、システム。
【請求項12】
前記本体の各々の角部は、前記眼固定装置の内部に向かって内側に向いている尖った内縁部をさらに含み、
前記本体の反対側の角部の前記尖った内縁部は、互いに向き合っている、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
各々の尖叉アセンブリは、保持ワッシャーと、ベベルワッシャーまたは円錐ワッシャーとをさらに備え、
各々の角部は、前記角部の前記底面に
第2の凹部をさらに含み、前記
第2の凹部は、関連する尖叉アセンブリの前記保持ワッシャーおよび前記ベベルワッシャーまたは円錐ワッシャーを受け入れるように構成されている、請求項
11に記載のシステム。
【請求項14】
前記本体の各々の側部に対して、前記溝部は、前記複数の開口部の間で、前記側部の中央に位置する、請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記ツイストピックの各々は、シャフト、前記シャフトの一端にスロットを有する頭部、および前記頭部とは反対側の前記シャフトの他端にある1つまたは複数の歯部を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
各々のツイストピックに対して、前記シャフトは中空であり、前記頭部の前記スロット内の空き空間が前記シャフトの中空空間と結合して、前記ツイストピックを完全に貫通して延在する連続した空き空間を形成するようになっている、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記通路は、前記ツイストピックが前記通路に挿入されると、前記本体の下方で互いに向き合い、前記本体の上方で互いに離れるように角度を成すように、前記本体の中心軸に対して異なる方向に傾斜している、請求項10に記載のシステム。
【請求項18】
前記手術用具は、前記眼の表面上に配置されるように構成されたフットプレートをさらに備え、
前記フットプレートは、前記突出部と、前記突出部が前記眼固定装置の前記少なくとも1つの側部の前記溝部内に位置決めされながら、前記眼固定装置の前記少なくとも1つの側部に当てて配置されるように構成された合わせ面とを備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項19】
前記手術用具は、前記眼内に強膜ポケットまたはトンネルを形成するように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項20】
眼固定装置であって、
眼の上に配置されるように構成された本体であって、前記本体は、複数の角部と複数の側部を備え、各々の角部は、前記角部を通る通路を含み、各々の側部は、前記角部の隣接する対を接続する、前記本体と、
前記本体を前記眼に固定し、前記本体を眼から解放するように構成された複数の尖叉アセンブリであって、各々の尖叉アセンブリは、前記本体の前記角部のうちの
関連する1つの角部の前記通路のうちの
関連する1つを通して挿入されるように構成されたツイストピックを備えた、前記複数の尖叉アセンブリと
を備え、
前記本体の前記側部の底面は、前記本体の前記角部の底面に対して隆起しており、前記角部の前記底面が前記眼の上に載っているときに、前記側部の前記底面が前記眼から離間するようになっており、
前記本体の各々の側部は、(i)前記本体の位置の操作を可能にするように構成された複数の開口部と、(ii)手術用具を前記眼の上に位置決めするために、前記手術用具からの突出部を受け入れるように構成された溝部とをさらに備え、
前記本体の各々の角部は、(i)関連するツイストピックの頭部が載ることができる表面と、(ii)凹部または第2の溝部を画定するために、前記表面の上方および部分的に前記表面上に延在する突出部であって、前記関連するツイストピックの前記頭部は、前記凹部または第2の溝部内に嵌合するように構成されたテーパ付き縁部を備える、前記突出部と、(iii)前記本体の各々の角部は、前記眼固定装置の内部に向かって内側に向いている尖った内縁部であって、前記本体の反対側の角部の前記尖った内縁部は、互いに向き合っている、前記内縁部とをさらに備え、
前記通路は、前記ツイストピックが前記通路に挿入されると、前記本体の下方で互いに向き合い、前記本体の上方で互いに離れるように角度を成すように、前記本体の中心軸に対して異なる方向に傾斜している、眼固定装置。
【国際調査報告】