(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-30
(54)【発明の名称】表示パネル及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20230623BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20230623BHJP
H10K 59/12 20230101ALI20230623BHJP
H10K 59/131 20230101ALI20230623BHJP
H10K 59/82 20230101ALI20230623BHJP
H10K 59/40 20230101ALI20230623BHJP
H10K 59/90 20230101ALI20230623BHJP
H10K 77/10 20230101ALI20230623BHJP
【FI】
G09F9/30 338
G09F9/30 330
G09F9/30 349Z
G09F9/30 365
H10K50/10
H10K59/12
H10K59/131
H10K59/82
H10K59/40
H10K59/90
H10K77/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022515898
(86)(22)【出願日】2021-05-18
(85)【翻訳文提出日】2022-03-10
(86)【国際出願番号】 CN2021094326
(87)【国際公開番号】W WO2021233280
(87)【国際公開日】2021-11-25
(31)【優先権主張番号】202010435328.1
(32)【優先日】2020-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】519385216
【氏名又は名称】北京京▲東▼方技▲術▼▲開▼▲発▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING BOE TECHNOLOGY DEVELOPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 407,Building 1,No.9 Dize Road,BDA,Beijing,100176,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】▲許▼ 晨
(72)【発明者】
【氏名】▲喬▼ 勇
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 新▲銀▼
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ 永▲達▼
【テーマコード(参考)】
3K107
5C094
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107CC29
3K107DD18
3K107DD39
3K107DD90
3K107DD93
3K107EE57
3K107EE66
3K107FF04
3K107FF05
3K107FF14
3K107FF15
5C094AA31
5C094AA43
5C094BA23
5C094BA27
5C094BA43
5C094DB01
5C094DB02
5C094FA02
5C094FB02
5C094JA08
5C094JA09
(57)【要約】
表示パネルと表示装置を提供する。表示パネルは、ベース基板と導電部材とを含み、導電部材は、前記ベース基板上に位置し、順次に積層される第1導電サブ層と、第2導電サブ層と、第3導電サブ層とを含み、前記第1導電サブ層は、前記第3導電サブ層よりも前記ベース基板に近接し、前記第1導電サブ層の導電率は、前記第2導電サブ層の導電率よりも小さく、前記第3導電サブ層の融点は、前記第2導電サブ層の融点よりも高く、前記第2導電サブ層は、前記第1導電サブ層に近接する第1表面と、前記第3導電サブ層に近接する第2表面とを含み、前記第1表面と前記第2表面とは、対向して設けられ、前記第3導電サブ層は、前記導電部材の幅方向に沿って前記第2表面から突出し、前記幅方向は、前記導電部材の延び方向と交差する。当該表示パネルを含む表示装置は、静電破壊のリスクを低減させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素ユニットを有する表示領域と、
前記表示領域の少なくとも一側に位置する周辺領域と、
ベース基板上に位置するバリア層と、
導電部材であって、前記バリア層の前記ベース基板から離れる一側に設けられ、その延び方向における長さは延び方向と交差する方向における幅よりも大きく、順次に積層される第1導電サブ層と、第2導電サブ層と、第3導電サブ層とを含み、前記第1導電サブ層は、前記第3導電サブ層よりも前記ベース基板に近接する導電部材と、
第1導電部であって、前記表示領域に位置し、前記導電部材とは同層に設けられ且つ材料が同じである第1導電部とを含み、
前記第1導電サブ層の導電率は、前記第2導電サブ層の導電率よりも小さく、且つ前記第1導電サブ層の厚さは、前記第2導電サブ層の厚さよりも小さく、前記第3導電サブ層の融点は、前記第2導電サブ層の融点よりも高く、
前記第2導電サブ層は、前記第1導電サブ層に近接する第1表面と、前記第3導電サブ層に近接する第2表面とを含み、前記第1表面と前記第2表面とは、対向して設けられ、前記第3導電サブ層は、前記導電部材の幅方向に沿って前記第2表面から突出し、前記幅方向は、前記導電部材の延び方向と交差する、表示パネル。
【請求項2】
前記第3導電サブ層は、前記第1導電サブ層と接触しない、請求項1に記載の表示パネル。
【請求項3】
前記第2導電サブ層は、前記第1表面と前記第2表面の、前記第2導電サブ層の同一側に位置する側辺を接続する側面をさらに含み、前記導電部材に垂直する延び方向に切り取られた断面において、前記側面と前記第1導電サブ層との交点は、第1交点であり、前記側面と前記第3導電サブ層との交点は、第2交点であり、前記側面の少なくとも一部は、前記第1交点と前記第2交点との接続線よりも前記第2導電サブ層に近接する一側に位置する、請求項1又は2に記載の表示パネル。
【請求項4】
前記側面は、少なくとも二つのサブ側面を含み、前記少なくとも二つのサブ側面は、前記第1導電サブ層に近接する第1サブ側面と、前記第3導電サブ層に近接する第2サブ側面とを含み、前記第1サブ側面と前記第1導電サブ層とのなす角は、前記第2サブ側面と前記第1導電サブ層とのなす角よりも小さい、請求項3に記載の表示パネル。
【請求項5】
前記導電部材に垂直する延び方向に切り取られた前記断面において、前記第2サブ側面の延長線と前記第1導電サブ層との交点と、前記第1サブ側面と前記第1導電サブ層との交点との間の距離は、d1であり、前記第1導電サブ層が前記第1表面を超える距離は、Δw1であり、d1<Δw1である、請求項4に記載の表示パネル。
【請求項6】
前記第3導電サブ層が前記第2表面を超える距離は、Δw2であり、d1<Δw2である、請求項5に記載の表示パネル。
【請求項7】
前記第2サブ側面と前記第1導電サブ層とのなす角は、90度よりも大きい、請求項4~6のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項8】
前記側面は、順次に設けられる3つのサブ側面を含み、前記3つのサブ側面は、第1サブ側面と、第2サブ側面と、第3サブ側面とを含み、前記第1サブ側面は、前記第3サブ側面よりも前記第1導電サブ層に近接し、前記第1サブ側面と前記第1導電サブ層とのなす角は、第1角度であり、前記第2サブ側面と前記第1導電サブ層とのなす角は、第2角度であり、前記第3サブ側面と前記第1導電サブ層とのなす角は、第3角度であり、前記第3角度は、前記第2角度よりも大きく、前記第2角度は、前記第1角度よりも大きい、請求項3に記載の表示パネル。
【請求項9】
前記第2導電サブ層は、二つの側面を含み、前記二つの側面が対向して設けられ、前記二つの側面が前記導電部材の厚さ方向に沿って対称に設けられる、請求項3に記載の表示パネル。
【請求項10】
前記第2導電サブ層の前記第1表面、前記第2表面と前記側面の少なくとも一つは、N元素、S元素、P元素とCl元素の少なくとも一つを含む、請求項3に記載の表示パネル。
【請求項11】
前記バリア層は、F元素とCl元素の少なくとも一つを有する、請求項1~10のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項12】
前記バリア層における前記F元素とCl元素の少なくとも一つの含有量は、1立方センチメートル当たり1×10
18~5×10
20個の原子である、請求項11に記載の表示パネル。
【請求項13】
前記第1表面は、前記第1導電サブ層と接触し、前記第2表面は、前記第3導電サブ層と接触する、請求項1~12のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項14】
前記第3導電サブ層は、前記第2導電サブ層を被覆し、且つ前記第1導電サブ層と接触する、請求項1~13のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項15】
前記第1表面の幅は、前記第1導電サブ層の幅よりも小さく、前記第2表面の幅は、前記第3導電サブ層の幅よりも小さく、前記第3導電サブ層と前記第2表面との幅の差は、前記第3導電サブ層の厚さよりも大きい、請求項1~14のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項16】
二つの隣接する導電部材が提供され、前記二つの隣接する導電部材は、互いに絶縁され、同一層に位置し、第1導電部材と第2導電部材とを含み、前記第1導電部材の前記第3導電サブ層と、前記第2導電部材の前記第3導電サブ層との間の間隔は、前記第1導電部材の前記第2導電サブ層の前記第2表面と、前記第2導電部材の前記第2導電サブ層の前記第2表面との間の間隔よりも小さい、請求項1~15のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項17】
前記第1導電部材の前記第2表面と前記第2導電部材の前記第2表面とは、異なる位置における距離が異なる、請求項16に記載の表示パネル。
【請求項18】
w1は、前記第1導電部材の幅方向断面における最大幅であり、w2は、前記第2導電部材の幅方向断面における最大幅であり、Δw11は、前記第1導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面を超える距離であり、Δw12は、前記第2導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面を超える距離であり、dminは、前記第1導電部材と前記第2導電部材との間の最小の間隔であり、以下の関係式を満たす、請求項16又は17に記載の表示パネル。
【数1】
【請求項19】
二つの導電部材が提供され、前記二つの導電部材は、互いに絶縁され、前記二つの導電部材から前記ベース基板までの距離が異なり、前記二つの導電部材は、第1導電部材と第2導電部材とを含み、前記第1導電部材の厚さは、T3であり、前記第2導電部材の厚さは、T4であり、T4は、T3よりも大きく、前記第1導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面を超える距離は、Δw3であり、前記第2導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面を超える距離は、Δw4であり、以下のような関係式を満たす、請求項1~15のいずれか1項に記載の表示パネル。
【数2】
【請求項20】
二つの導電部材が提供され、前記二つの導電部材は、互いに絶縁され、第1導電部材と第2導電部材とを含み、前記第1導電部材は、前記第2導電部材よりも前記表示領域に近接し、前記第1導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面から突出する寸法は、前記第2導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面から突出する寸法よりも大きい、請求項1~15のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項21】
第2導電部をさらに含み、前記第2導電部と前記導電部材とは、異なる層に設けられ、且つ前記導電部材は、第1端部を有し、前記第2導電部は、第2端部を有し、前記第1端部と前記第2端部との間に絶縁層が設けられ、前記絶縁層は、前記第1端部又は前記第2端部を露出させる第1ビアホールを有し、前記導電部材は、前記第1ビアホールを介して前記第2導電部に接続される、請求項1~20のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項22】
第2導電部をさらに含み、前記第2導電部と前記導電部材とは、同一層に位置する、請求項1~21のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項23】
第3導電部をさらに含み、前記第1導電部が前記第3導電部に電気的に接続され、前記第3導電部は、第3端部を有し、前記第1導電部は、第4端部を有し、前記第3端部と前記第4端部との間に絶縁層が設けられ、前記絶縁層は、前記第3端部又は前記第4端部を露出させる第2ビアホールを有し、前記第1導電部は、前記第2ビアホールを介して前記第3導電部に電気的に接続される、請求項1~22のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項24】
前記導電部材は、第1部分と第2部分とを含み、前記第1部分の幅は、前記第2部分の幅よりも大きく、前記第1部分の第3導電サブ層は、前記導電部材の幅方向に沿って前記第2表面から突出し、前記第2部分の第3導電サブ層は、前記導電部材の幅方向に沿って第2表面と同一平面上にあり、又は前記第1部分と前記第2部分の第3導電サブ層は、いずれも前記導電部材の幅方向に沿って前記第2表面から突出し、前記第1部分の突出幅は、前記第2部分の突出幅よりも大きい、請求項1~23のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項25】
前記導電部材が前記第1導電部に電気的に接続され、複数の第1導電部が提供され、隣接する導電部材の間に第1間隔を有し、隣接する第1導電部の間に第2間隔を有し、前記第1間隔は、前記第2間隔と異なる、請求項1~24のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項26】
前記第1間隔は、前記第2間隔よりも小さい、請求項25に記載の表示パネル。
【請求項27】
前記導電部材の長さは、前記第1導電部の長さよりも小さく、前記第1導電部は、データ線を含み、前記データ線は、それに接続される画素ユニットにデータ電圧を提供する、請求項25又は26に記載の表示パネル。
【請求項28】
前記各画素ユニットは、前記バリア層上に設けられる画素回路層と、前記画素回路層に電気的に接続される有機エレクトロルミネッセンス素子と、前記有機エレクトロルミネッセンス素子の出光側に設けられるタッチ電極とを含み、前記第1導電部は、前記画素回路層、前記有機エレクトロルミネッセンス素子又は前記タッチ電極のうちのいずれか一つである、請求項25~27のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項29】
表示領域であって、複数の画素ユニットを有し、折り畳み可能な領域と、前記折り畳み可能な領域の対向する両側に位置する第1表示領域と第2表示領域とを含む表示領域と、
前記表示領域の少なくとも一側に位置する周辺領域と、
ベース基板上に位置するバリア層と、
導電部材であって、前記バリア層の前記ベース基板から離れる一側に設けられ、その延び方向における長さは延び方向と交差する方向における幅よりも大きく、順次に積層される第1導電サブ層と、第2導電サブ層と、第3導電サブ層とを含み、前記第1導電サブ層は、前記第3導電サブ層よりも前記ベース基板に近接する導電部材と、
第1導電部であって、前記表示領域に位置し、前記導電部材とは同層に設けられ且つ材料が同じである第1導電部とを含み、
前記第1導電サブ層の導電率は、前記第2導電サブ層の導電率よりも小さく、且つ前記第1導電サブ層の厚さは、前記第2導電サブ層の厚さよりも小さく、前記第3導電サブ層の融点は、前記第2導電サブ層の融点よりも高く、
前記第2導電サブ層は、前記第1導電サブ層に近接する第1表面と、前記第3導電サブ層に近接する第2表面とを含み、前記第1表面と前記第2表面とは、対向して設けられ、前記第3導電サブ層は、前記導電部材の幅方向に沿って前記第2表面から突出し、前記幅方向は、前記導電部材の延び方向と交差する、表示パネル。
【請求項30】
二つの導電部材が提供され、前記二つの導電部材は、互いに絶縁され、第1導電部材と第2導電部材とを含み、前記第1導電部材は、前記第2導電部材よりも前記折り畳み可能な領域に近接し、前記第1導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面から突出する寸法は、前記第2導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面から突出する寸法よりも大きい、請求項29に記載の表示パネル。
【請求項31】
二つの隣接する導電部材が提供され、前記二つの隣接する導電部材は、互いに絶縁され、同一層に位置し、第1導電部材と第2導電部材とを含み、前記第1導電部材の前記第3導電サブ層と、前記第2導電部材の前記第3導電サブ層との間の間隔は、前記第1導電部材の前記第2導電サブ層の前記第2表面と、前記第2導電部材の前記第2導電サブ層の前記第2表面との間の間隔よりも小さい、請求項29又は30に記載の表示パネル。
【請求項32】
前記第1導電部材の前記第2表面と前記第2導電部材の前記第2表面とは、異なる位置における距離が異なる、請求項31に記載の表示パネル。
【請求項33】
w1は、前記第1導電部材の幅方向断面における最大幅であり、w2は、前記第2導電部材の幅方向断面における最大幅であり、Δw11は、前記第1導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面を超える距離であり、Δw12は、前記第2導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面を超える距離であり、dminは、前記第1導電部材と前記第2導電部材との間の最小の間隔であり、以下の関係式を満たす、請求項31又は32に記載の表示パネル。
【数3】
【請求項34】
二つの導電部材が提供され、前記二つの導電部材は、互いに絶縁され、前記二つの導電部材から前記ベース基板までの距離が異なり、前記二つの導電部材は、第1導電部材と第2導電部材とを含み、前記第1導電部材の厚さは、T3であり、前記第2導電部材の厚さは、T4であり、T4は、T3よりも大きく、前記第1導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面を超える距離は、Δw3であり、前記第2導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面を超える距離は、Δw4であり、以下のような関係式を満たす、請求項29~33のいずれか1項に記載の表示パネル。
【数4】
【請求項35】
第2導電部をさらに含み、前記第2導電部と前記導電部材とは、同一層に位置し、又は、前記第2導電部と前記導電部材とは、異なる層に設けられ、且つ前記導電部材は、第1端部を有し、前記第2導電部は、第2端部を有し、前記第1端部と前記第2端部との間に絶縁層が設けられ、前記絶縁層は、前記第1端部又は前記第2端部を露出させる第1ビアホールを有し、前記導電部材は、前記第1ビアホールを介して前記第2導電部に接続される、請求項29~33のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項36】
第3導電部をさらに含み、前記第1導電部が前記第3導電部に電気的に接続され、前記第3導電部は、第3端部を有し、前記第1導電部は、第4端部を有し、前記第3端部と前記第4端部との間に絶縁層が設けられ、前記絶縁層は、前記第3端部又は前記第4端部を露出させる第2ビアホールを有し、前記第1導電部は、前記第2ビアホールを介して前記第3導電部に電気的に接続される、請求項29~35のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項37】
前記導電部材は、第1部分と第2部分とを含み、前記第1部分の幅は、前記第2部分の幅よりも大きく、前記第1部分の第3導電サブ層は、前記導電部材の幅方向に沿って前記第2表面から突出し、前記第2部分の第3導電サブ層は、前記導電部材の幅方向に沿って第2表面と同一平面上にあり、又は前記第1部分と前記第2部分の第3導電サブ層は、いずれも前記導電部材の幅方向に沿って前記第2表面から突出し、前記第1部分の突出幅は、前記第2部分の突出幅よりも大きい、請求項29~36のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項38】
前記導電部材が前記第1導電部に電気的に接続され、複数の第1導電部が提供され、隣接する導電部材の間に第1間隔を有し、隣接する第1導電部の間に第2間隔を有し、前記第1間隔は、前記第2間隔と異なる、請求項29~37のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項39】
前記第1間隔は、前記第2間隔よりも小さい、請求項38に記載の表示パネル。
【請求項40】
前記導電部材の長さは、前記第1導電部の長さよりも小さく、前記第1導電部は、データ線を含み、前記データ線は、それに接続される画素ユニットにデータ電圧を提供する、請求項38に記載の表示パネル。
【請求項41】
複数の画素ユニットを有する表示領域と、
前記表示領域の少なくとも一側に位置する周辺領域と、
前記表示領域から離れる前記周辺領域の一側に位置し又は前記表示領域によって囲まれる光透過領域と、
ベース基板上に位置するバリア層と、
導電部材であって、前記バリア層の前記ベース基板から離れる一側に設けられ、その延び方向における長さは延び方向と交差する方向における幅よりも大きく、順次に積層される第1導電サブ層と、第2導電サブ層と、第3導電サブ層とを含み、前記第1導電サブ層は、前記第3導電サブ層よりも前記ベース基板に近接する導電部材と、
第1導電部であって、前記表示領域に位置し、前記導電部材とは同層に設けられ且つ材料が同じである第1導電部とを含み、
前記第1導電サブ層の導電率は、前記第2導電サブ層の導電率よりも小さく、且つ前記第1導電サブ層の厚さは、前記第2導電サブ層の厚さよりも小さく、前記第3導電サブ層の融点は、前記第2導電サブ層の融点よりも高く、
前記第2導電サブ層は、前記第1導電サブ層に近接する第1表面と、前記第3導電サブ層に近接する第2表面とを含み、前記第1表面と前記第2表面とは、対向して設けられ、前記第3導電サブ層は、前記導電部材の幅方向に沿って前記第2表面から突出し、前記幅方向は、前記導電部材の延び方向と交差する、表示パネル。
【請求項42】
二つの導電部材が提供され、前記二つの導電部材は、互いに絶縁され、第1導電部材と第2導電部材とを含み、前記第1導電部材は、前記第2導電部材よりも前記光透過領域に近接し、前記第1導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面から突出する寸法は、前記第2導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面から突出する寸法よりも大きい、請求項41に記載の表示パネル。
【請求項43】
二つの隣接する導電部材が提供され、前記二つの隣接する導電部材は、互いに絶縁され、同一層に位置し、第1導電部材と第2導電部材とを含み、前記第1導電部材の前記第3導電サブ層と、前記第2導電部材の前記第3導電サブ層との間の間隔は、前記第1導電部材の前記第2導電サブ層の前記第2表面と、前記第2導電部材の前記第2導電サブ層の前記第2表面との間の間隔よりも小さい、請求項41又は42に記載の表示パネル。
【請求項44】
前記第1導電部材の前記第2表面と前記第2導電部材の前記第2表面とは、異なる位置における距離が異なる、請求項43に記載の表示パネル。
【請求項45】
w1は、前記第1導電部材の幅方向断面における最大幅であり、w2は、前記第2導電部材の幅方向断面における最大幅であり、Δw11は、前記第1導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面を超える距離であり、Δw12は、前記第2導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面を超える距離であり、dminは、前記第1導電部材と前記第2導電部材との間の最小の間隔であり、以下の関係式を満たす、請求項41~44のいずれか1項に記載の表示パネル。
【数5】
【請求項46】
二つの導電部材が提供され、前記二つの導電部材は、互いに絶縁され、前記二つの導電部材から前記ベース基板までの距離が異なり、前記二つの導電部材は、第1導電部材と第2導電部材とを含み、前記第1導電部材の厚さは、T3であり、前記第2導電部材の厚さは、T4であり、T4は、T3よりも大きく、前記第1導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面を超える距離は、Δw3であり、前記第2導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面を超える距離は、Δw4であり、以下のような関係式を満たす、請求項41~45のいずれか1項に記載の表示パネル。
【数6】
【請求項47】
第2導電部をさらに含み、前記第2導電部と前記導電部材とは、同一層に位置し、又は、前記第2導電部と前記導電部材とは、異なる層に設けられ、且つ前記導電部材は、第1端部を有し、前記第2導電部は、第2端部を有し、前記第1端部と前記第2端部との間に絶縁層が設けられ、前記絶縁層は、前記第1端部又は前記第2端部を露出させる第1ビアホールを有し、前記導電部材は、前記第1ビアホールを介して前記第2導電部に接続される、請求項41~46のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項48】
第3導電部をさらに含み、前記第1導電部が前記第3導電部に電気的に接続され、前記第3導電部は、第3端部を有し、前記第1導電部は、第4端部を有し、前記第3端部と前記第4端部との間に絶縁層が設けられ、前記絶縁層は、前記第3端部又は前記第4端部を露出させる第2ビアホールを有し、前記第1導電部は、前記第2ビアホールを介して前記第3導電部に電気的に接続される、請求項41~47のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項49】
前記導電部材は、第1部分と第2部分とを含み、前記第1部分の幅は、前記第2部分の幅よりも大きく、前記第1部分の第3導電サブ層は、前記導電部材の幅方向に沿って前記第2表面から突出し、前記第2部分の第3導電サブ層は、前記導電部材の幅方向に沿って第2表面と同一平面上にあり、又は前記第1部分と前記第2部分の第3導電サブ層は、いずれも前記導電部材の幅方向に沿って前記第2表面から突出し、前記第1部分の突出幅は、前記第2部分の突出幅よりも大きい、請求項41~48のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項50】
前記導電部材が前記第1導電部に電気的に接続され、複数の第1導電部が提供され、隣接する導電部材の間に第1間隔を有し、隣接する第1導電部の間に第2間隔を有し、前記第1間隔は、前記第2間隔と異なる、請求項41~49のいずれか1項に記載の表示パネル。
【請求項51】
前記第1間隔は、前記第2間隔よりも小さい、請求項50に記載の表示パネル。
【請求項52】
前記導電部材の長さは、前記第1導電部の長さよりも小さく、前記第1導電部は、データ線を含み、前記データ線は、それに接続される画素ユニットにデータ電圧を提供する、請求項50に記載の表示パネル。
【請求項53】
請求項1~52のいずれか1項に記載の表示パネルを含む表示装置である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年05月21日に提出された出願番号第202010435328.1である中国特許出願の優先権を主張し、ここで、上記中国特許出願に開示されている内容の全体が本願の一部として援用される。
【0002】
本開示の少なくとも一つの実施例は、表示パネル及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0003】
表示装置、例えば液晶表示(Liquid Crystal Display、LCD)装置、アクティブマトリクス有機発光ダイオード(Active Matrix Organic Light-Emitting Diode、AMOLED)装置、マイクロ発光ダイオード(Micro-LED)装置等の日々発展は、人々の生活を大きく豊かにし、表示パネルの品質に対する消費者の追求も高まっており、例えばより高い解像度(8K)、より高いリフレッシュレート(90HZ、120HZ)及びより多い製品形態(折り畳み、カール)を備える表示パネルが開発されており、表示パネルの品質の向上に伴い、表示パネルの製造プロセスにも新たな挑戦がもたらされる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の少なくとも一つの実施例は、表示パネル及び表示装置に関する。
【0005】
本開示の少なくとも一つの実施例は、表示パネルを提供する。前記表示パネルは、複数の画素ユニットを有する表示領域と、表示領域の少なくとも一側に位置する周辺領域と、ベース基板上に位置するバリア層と、導電部材であって、前記バリア層の前記ベース基板から離れる一側に設けられ、その延び方向における長さは延び方向と交差する方向における幅よりも大きく、順次に積層される第1導電サブ層と、第2導電サブ層と、第3導電サブ層とを含み、前記第1導電サブ層は、前記第3導電サブ層よりも前記ベース基板に近接する導電部材と、第1導電部であって、前記表示領域に位置し、前記導電部材とは同層に設けられ且つ材料が同じである第1導電部とを含み、前記第1導電サブ層の導電率は、前記第2導電サブ層の導電率よりも小さく、且つ前記第1導電サブ層の厚さは、前記第2導電サブ層の厚さよりも小さく、前記第3導電サブ層の融点は、前記第2導電サブ層の融点よりも高く、前記第2導電サブ層は、前記第1導電サブ層に近接する第1表面と、前記第3導電サブ層に近接する第2表面とを含み、前記第1表面と前記第2表面とは、対向して設けられ、前記第3導電サブ層は、前記導電部材の幅方向に沿って前記第2表面から突出し、前記幅方向は、前記導電部材の延び方向と交差する。
【0006】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記第3導電サブ層は、前記第1導電サブ層と接触しない。
【0007】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記第2導電サブ層は、前記第1表面と前記第2表面の、前記第2導電サブ層の同一側に位置する側辺を接続する側面をさらに含み、前記導電部材に垂直する延び方向に切り取られた断面において、前記側面と前記第1導電サブ層との交点は、第1交点であり、前記側面と前記第3導電サブ層との交点は、第2交点であり、前記側面の少なくとも一部は、前記第1交点と前記第2交点との接続線よりも前記第2導電サブ層に近接する一側に位置する。
【0008】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記側面は、少なくとも二つのサブ側面を含み、前記少なくとも二つのサブ側面は、前記第1導電サブ層に近接する第1サブ側面と、前記第3導電サブ層に近接する第2サブ側面とを含み、前記第1サブ側面と前記第1導電サブ層とのなす角は、前記第2サブ側面と前記第1導電サブ層とのなす角よりも小さい。
【0009】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記導電部材に垂直する延び方向に切り取られた前記断面において、前記第2サブ側面の延長線と前記第1導電サブ層との交点と、前記第1サブ側面と前記第1導電サブ層との交点との間の距離は、d1であり、前記第1導電サブ層が前記第1表面を超える距離は、Δw1であり、d1<Δw1である。
【0010】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記第3導電サブ層が前記第2表面を超える距離は、Δw2であり、d1<Δw2である。
【0011】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記第2サブ側面と前記第1導電サブ層とのなす角は、90度よりも大きい。
【0012】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記側面は、順次に設けられる3つのサブ側面を含み、前記3つのサブ側面は、第1サブ側面と、第2サブ側面と、第3サブ側面とを含み、前記第1サブ側面は、前記第3サブ側面よりも前記第1導電サブ層に近接し、前記第1サブ側面と前記第1導電サブ層とのなす角は、第1角度であり、前記第2サブ側面と前記第1導電サブ層とのなす角は、第2角度であり、前記第3サブ側面と前記第1導電サブ層とのなす角は、第3角度であり、前記第3角度は、前記第2角度よりも大きく、前記第2角度は、前記第1角度よりも大きい。
【0013】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記第2導電サブ層は、二つの側面を含み、前記二つの側面が対向して設けられ、前記二つの側面が前記導電部材の厚さ方向に沿って対称に設けられる。
【0014】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記第2導電サブ層の前記第1表面、前記第2表面と前記側面の少なくとも一つは、N元素、S元素、P元素とCl元素の少なくとも一つを含む。
【0015】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記バリア層は、F元素とCl元素の少なくとも一つを有する。
【0016】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記バリア層における前記F元素とCl元素の少なくとも一つの含有量は、1立方センチメートル当たり1×1018~5×1020個の原子である。
【0017】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記第1表面は、前記第1導電サブ層と接触し、前記第2表面は、前記第3導電サブ層と接触する。
【0018】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記第3導電サブ層は、前記第2導電サブ層を被覆し、且つ前記第1導電サブ層と接触する。
【0019】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記第1表面の幅は、前記第1導電サブ層の幅よりも小さく、前記第2表面の幅は、前記第3導電サブ層の幅よりも小さく、前記第3導電サブ層と前記第2表面との幅の差は、前記第3導電サブ層の厚さよりも大きい。
【0020】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、二つの隣接する導電部材が提供され、前記二つの隣接する導電部材は、互いに絶縁され、同一層に位置し、第1導電部材と第2導電部材とを含み、前記第1導電部材の前記第3導電サブ層と、前記第2導電部材の前記第3導電サブ層との間の間隔は、前記第1導電部材の前記第2導電サブ層の前記第2表面と、前記第2導電部材の前記第2導電サブ層の前記第2表面との間の間隔よりも小さい。
【0021】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記第1導電部材の前記第2表面と前記第2導電部材の前記第2表面とは、異なる位置における距離が異なる。
【0022】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、w1は、前記第1導電部材の幅方向断面における最大幅であり、w2は、前記第2導電部材の幅方向断面における最大幅であり、Δw11は、前記第1導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面を超える距離であり、Δw12は、前記第2導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面を超える距離であり、dminは、前記第1導電部材と前記第2導電部材との間の最小の間隔であり、以下の関係式を満たす。
【数1】
【0023】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、二つの導電部材が提供され、前記二つの導電部材は、互いに絶縁され、前記二つの導電部材から前記ベース基板までの距離が異なり、前記二つの導電部材は、第1導電部材と第2導電部材とを含み、前記第1導電部材の厚さは、T3であり、前記第2導電部材の厚さは、T4であり、T4は、T3よりも大きく、前記第1導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面を超える距離は、Δw3であり、前記第2導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面を超える距離は、Δw4であり、以下のような関係式を満たす。
【数2】
【0024】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、二つの導電部材が提供され、前記二つの導電部材は、互いに絶縁され、第1導電部材と第2導電部材とを含み、前記第1導電部材は、前記第2導電部材よりも前記表示領域に近接し、前記第1導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面から突出する寸法は、前記第2導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面から突出する寸法よりも大きい。
【0025】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、表示パネルは、第2導電部をさらに含み、前記第2導電部と前記導電部材とは、異なる層に設けられ、且つ前記導電部材は、第1端部を有し、前記第2導電部は、第2端部を有し、前記第1端部と前記第2端部との間に絶縁層が設けられ、前記絶縁層は、前記第1端部又は前記第2端部を露出させる第1ビアホールを有し、前記導電部材は、前記第1ビアホールを介して前記第2導電部に接続される。
【0026】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、表示パネルは、第2導電部をさらに含み、前記第2導電部と前記導電部材とは、同一層に位置する。
【0027】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、表示パネルは、第3導電部をさらに含み、前記第1導電部が前記第3導電部に電気的に接続され、前記第3導電部は、第3端部を有し、前記第1導電部は、第4端部を有し、前記第3端部と前記第4端部との間に絶縁層が設けられ、前記絶縁層は、前記第3端部又は前記第4端部を露出させる第2ビアホールを有し、前記第1導電部は、前記第2ビアホールを介して前記第3導電部に電気的に接続される。
【0028】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記導電部材は、第1部分と第2部分とを含み、前記第1部分の幅は、前記第2部分の幅よりも大きく、前記第1部分の第3導電サブ層は、前記導電部材の幅方向に沿って前記第2表面から突出し、前記第2部分の第3導電サブ層は、前記導電部材の幅方向に沿って第2表面と同一平面上にあり、又は前記第1部分と前記第2部分の第3導電サブ層は、いずれも前記導電部材の幅方向に沿って前記第2表面から突出し、前記第1部分の突出幅は、前記第2部分の突出幅よりも大きい。
【0029】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記導電部材が前記第1導電部に電気的に接続され、複数の第1導電部が提供され、隣接する導電部材の間に第1間隔を有し、隣接する第1導電部の間に第2間隔を有し、前記第1間隔は、前記第2間隔と異なる。
【0030】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記第1間隔は、前記第2間隔よりも小さい。
【0031】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記導電部材の長さは、前記第1導電部の長さよりも小さく、前記第1導電部は、データ線を含み、前記データ線は、それに接続される画素ユニットにデータ電圧を提供する。
【0032】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、前記各画素ユニットは、前記バリア層上に設けられる画素回路層と、前記画素回路層に電気的に接続される有機エレクトロルミネッセンス素子と、前記有機エレクトロルミネッセンス素子の出光側に設けられるタッチ電極とを含み、前記第1導電部は、前記画素回路層、前記有機エレクトロルミネッセンス素子又は前記タッチ電極のうちのいずれか一つである。
【0033】
本開示の少なくとも一つの実施例は、表示パネルをさらに提供する。前記表示パネルは、複数の画素ユニットを有し、折り畳み可能な領域と、前記折り畳み可能な領域の対向する両側に位置する第1表示領域と第2表示領域とを含む表示領域と、表示領域の少なくとも一側に位置する周辺領域と、ベース基板上に位置するバリア層と、導電部材であって、前記バリア層の前記ベース基板から離れる一側に設けられ、その延び方向における長さは延び方向と交差する方向における幅よりも大きく、順次に積層される第1導電サブ層と、第2導電サブ層と、第3導電サブ層とを含み、前記第1導電サブ層は、前記第3導電サブ層よりも前記ベース基板に近接する導電部材と、第1導電部であって、前記表示領域に位置し、前記導電部材とは同層に設けられ且つ材料が同じである第1導電部とを含み、前記第1導電サブ層の導電率は、前記第2導電サブ層の導電率よりも小さく、且つ前記第1導電サブ層の厚さは、前記第2導電サブ層の厚さよりも小さく、前記第3導電サブ層の融点は、前記第2導電サブ層の融点よりも高く、前記第2導電サブ層は、前記第1導電サブ層に近接する第1表面と、前記第3導電サブ層に近接する第2表面とを含み、前記第1表面と前記第2表面とは、対向して設けられ、前記第3導電サブ層は、前記導電部材の幅方向に沿って前記第2表面から突出し、前記幅方向は、前記導電部材の延び方向と交差する。
【0034】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、二つの導電部材が提供され、前記二つの導電部材は、互いに絶縁され、第1導電部材と第2導電部材とを含み、前記第1導電部材は、前記第2導電部材よりも前記折り畳み可能な領域に近接し、前記第1導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面から突出する寸法は、前記第2導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面から突出する寸法よりも大きい。
【0035】
本開示の少なくとも一つの実施例は、表示パネルをさらに提供する。前記表示パネルは、複数の画素ユニットを有する表示領域と、表示領域の少なくとも一側に位置する周辺領域と、前記表示領域から離れる前記周辺領域の一側に位置し又は前記表示領域によって囲まれる光透過領域と、ベース基板上に位置するバリア層と、導電部材であって、前記バリア層の前記ベース基板から離れる一側に設けられ、その延び方向における長さは延び方向と交差する方向における幅よりも大きく、順次に積層される第1導電サブ層と、第2導電サブ層と、第3導電サブ層とを含み、前記第1導電サブ層は、前記第3導電サブ層よりも前記ベース基板に近接する導電部材と、第1導電部であって、前記表示領域に位置し、前記導電部材とは同層に設けられ且つ材料が同じである第1導電部とを含み、前記第1導電サブ層の導電率は、前記第2導電サブ層の導電率よりも小さく、且つ前記第1導電サブ層の厚さは、前記第2導電サブ層の厚さよりも小さく、前記第3導電サブ層の融点は、前記第2導電サブ層の融点よりも高く、前記第2導電サブ層は、前記第1導電サブ層に近接する第1表面と、前記第3導電サブ層に近接する第2表面とを含み、前記第1表面と前記第2表面とは、対向して設けられ、前記第3導電サブ層は、前記導電部材の幅方向に沿って前記第2表面から突出し、前記幅方向は、前記導電部材の延び方向と交差する。
【0036】
本開示の一つ又は複数の実施例による表示パネルに基づき、二つの導電部材が提供され、前記二つの導電部材は、互いに絶縁され、第1導電部材と第2導電部材とを含み、前記第1導電部材は、前記第2導電部材よりも前記光透過領域に近接し、前記第1導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面から突出する寸法は、前記第2導電部材における前記第3導電サブ層が前記第2表面から突出する寸法よりも大きい。
【0037】
本開示の少なくとも一つの実施例は、上記いずれか一つの表示パネルを含む表示装置をさらに提供する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
本開示の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本実施例の添付図面を簡単に紹介する。自明なことに、以下の記述における添付図面は、本開示のいくつかの実施例のみに関し、本開示に対する制限ではない。
【
図1】表示パネルにおける複数の導電部材の概略図である。
【
図3】本開示の一つの実施例による表示パネルの平面図である。
【
図5A】
図3のA1-A2線に沿う別の断面図である。
【
図5B】
図3のA1-A2線に沿う別の断面図である。
【
図6A】
図3のA1-A2線に沿う別の断面図である。
【
図6B】本開示の一つの実施例による表示パネル上の導電部材の部分断面図である。
【
図7】本開示の一つの実施例による表示パネル上の導電部材の部分断面図である。
【
図8】
図3のA1-A2線に沿う別の断面図である。
【
図9】本開示の一つの実施例による表示パネルの断面図である。
【
図10】
図9に示される表示パネルにおける第1導電部材と第3導電部材の平面図である。
【
図11】
図9に示される表示パネルにおける第1導電部材と第3導電部材の断面図である。
【
図12】本開示の一つの実施例による表示パネルにおける隣接する導電部材の断面図である。
【
図13】本開示の一つの実施例による表示パネルの断面図である。
【
図14】本開示の一つの実施例による表示パネルの平面図である。
【
図15A】本開示の一つの実施例による表示パネルの平面図である。
【
図15B】本開示の別の実施例による表示パネルの平面図である。
【
図16A】本開示の一つの実施例による表示パネルの平面図である。
【
図16B】本開示の別の実施例による表示パネルの平面図である。
【
図17A】本開示の一つの実施例による表示パネルの平面図である。
【
図17B】本開示の一つの実施例による表示パネルの平面図である。
【
図17C】本開示の一つの実施例による表示パネルの部分平面図である。
【
図18】本開示の一つの実施例による、本開示の実施例による表示パネルを含む表示装置の立体図である。
【
図20】本開示の一つの実施例による、本開示の実施例による表示パネルを含む折り畳み可能な表示装置の平面図である。
【
図21】
図20に示される折り畳み可能な表示装置における部分GOA回路の概略図である。
【
図22B】
図21における水平に設けられる二つの隣接する接続線の平面図である。
【
図23】本開示の別の実施例による、本開示の実施例による表示パネルを含む折り畳み可能な表示装置の平面図である。
【
図24】本開示の一つの実施例による表示パネルの平面概略図である。
【
図25】本開示の一つの実施例による表示パネルの画素における画素駆動回路の回路図である。
【
図26】
図25に示される画素駆動回路の作動シーケンス図である。
【
図27】本開示の一つの実施例による表示パネルにおける第2ソースドレイン金属層の概略図である。
【
図28】本開示の一つの実施例による表示パネルのレイアウト図である。
【
図29】本開示の一つの実施例による表示パネルのレイアウト図である。
【
図30】本開示の一つの実施例による表示パネルの断面図である。
【
図31】本開示の別の実施例による表示パネルの断面図である。
【
図32】本開示の実施例による表示パネルの部分平面図である。
【
図34A】本開示の一つの実施例による表示パネルの部分断面図である。
【
図34B】本開示の一つの実施例による表示パネルの部分断面図である。
【
図35】本開示の一つの実施例による表示パネルの部分平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本開示の実施例の目的、技術案及び利点をさらに明確に説明するために、以下、本開示の実施例の図面を参照して、本開示の実施例の技術案について明確かつ完全に説明する。記載された実施例は、本開示の一部の実施例であり、全ての実施例ではないことは、明らかである。記載された本開示の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をせずに取得するその他の実施例は、いずれも本開示の保護範囲に含まれる。
【0040】
特に定義されない限り、本開示で使用される技術用語又は科学用語は、当業者が理解する通常の意味である。本開示で使用される「第1」、「第2」及び類似する用語は、何らかの順序、数量又は重要性を示すものではなく、異なる構成部分を区別するためのものにすぎない。同様に、「含む」や「含まれる」などの類似する用語は、当該用語の前に出現した素子や物が当該用語の後に挙げられる素子や物、及びそれらの均等物を含むことを意味するが、その他の素子や物を排除するものではない。「接続」や「互いに接続」などの類似する用語は、物理的又は機械的な接続に限定されず、直接的か間接的かを問わず、電気的な接続を含んでもよい。「上」、「下」、「左」、「右」などは、相対位置関係を示すためのものにすぎず、説明対象の絶対位置が変わると、当該相対位置関係もそれに応じて変わる可能性がある。
【0041】
表示装置の表示解像度の向上により負荷が大きくなり、信号遅延が悪化し、低抵抗導電構造の導入は、信号遅延を解決する手段の一つである。しかし、低抵抗導電構造の間の間隔が解像度の増加に伴って縮小し、プロセス等の原因又は後続の使用プロセスによる不良、例えば静電放電と静電破壊現象が発生しやすい。
【0042】
図1は、表示パネルにおける複数の導電部材の概略図である。
図1に示すように、隣接する導電部材11の間の距離が比較的に小さく、静電放電による静電破壊が発生しやすい。
図1は、4つの導電部材のみを概略的に示し、導電部材の数及び導電部材の配列方式は、図に示されるものに限られない。導電部材11は、ベース基板上に位置し、
図1にはベース基板が示されておらず、
図2を参照してもよい。
【0043】
図2は、
図1のA-B線に沿う断面図である。
図2に示すように、導電部材11は、ベース基板10上に位置し、各導電部材11は、第1導電サブ層11aと、第2導電サブ層11bと、第3導電サブ層11cとを含む。各導電部材11の断面は、正台形であってもよいが、それに限られない。導電部材11を形成する場合、ベース基板10上に第1導電フィルムと、第2導電フィルムと、第3導電フィルムとを順次に形成し、さらに第1導電フィルムと、第2導電フィルムと、第3導電フィルムとに対してエッチングを行うことによって、
図2に示される導電部材11を形成してもよい。ドライエッチング又はウェットエッチングを採用して導電部材11を形成してもよい。
図2に示すように、隣接する第3導電サブ層11cの間の間隔は、隣接する第2導電サブ層11bの間の間隔よりも大きい。
【0044】
図2に示すように、二つの隣接する導電部材11の間の間隔が比較的に小さく、
図2に示される二つの隣接する導電部材11に、不良、例えば静電破壊現象が発生しやすい。
【0045】
図3は、本開示の一つの実施例による表示パネルの平面図である。
図3に示すように、当該表示パネルは、ベース基板100(
図3が図示せず、
図4を参照する)と、導電部材CLとを含む。
【0046】
図4は、
図3のA1-A2線に沿う断面図である。
図3と
図4を参照して、導電部材CLがその延び方向における長さは、導電部材CLが延び方向と交差する方向における幅よりも大きい。延び方向と交差する方向は、導電部材CLの幅方向を指してもよい。
図3と
図4を参照して、導電部材CLは、順次に積層される第1導電サブ層101と、第2導電サブ層102と、第3導電サブ層103とを含み、第1導電サブ層101は、第3導電サブ層103よりもベース基板100に近接する。例えば、第1導電サブ層101の導電率は、第2導電サブ層102の導電率よりも小さく、第3導電サブ層103の融点は、第2導電サブ層102の融点よりも高い。例えば、第3導電サブ層103の導電率は、第2導電サブ層102の導電率よりも小さく、第1導電サブ層101の融点は、第2導電サブ層102の融点よりも高い。
図3は、二つの隣接する導電部材CLを示す。ベース基板100は、剛性ベース基板を採用してもよく、可撓性ベース基板を採用してもよい。剛性ベース基板は、ガラス基板を含み、可撓性ベース基板の材料は、ポリイミドを含むが、それに限られない。
【0047】
例えば、ベース基板は、可撓性ベース又はガラスベースであってもよく、可撓性ベースは、ポリイミド(PI)、ポリシラン、ポリシロキサン、ポリシラザン、ポリカルボシラン、ポリアクリル酸エステルのうちの一つ又は複数の積層であってもよい。
【0048】
例えば、第1導電サブ層101、第2導電サブ層102と第3導電サブ層103は、いずれも金属材料又は合金を採用して製作されてもよい。例えば、第1導電サブ層101の材料は、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、ネオジム(Nd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)の少なくとも一つを採用してもよく、第2導電サブ層102の材料は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)の少なくとも一つを採用してもよく、第3導電サブ層103の材料は、モリブデン、チタン、ネオジム、クロム、ニッケル、タングステン(W)の少なくとも一つを採用してもよいが、それに限られない。例えば、第1導電サブ層101と第3導電サブ層10は、同じ材料を採用して製作されてもよいが、それに限られない。例えば、導電部材CLは、Mo/Al/Mo、Ti/Al/Ti、Mo/Cu/Mo及びTi/Cu/Ti等の3つの導電サブ層が積層設けられる形式を採用してもよい。
【0049】
例えば、
図4に示すように、表示パネルは、ベース基板上に位置するバリア層BRLをさらに含む。導電部材CLとベース基板100との間にバリア層BRLが設けられる。バリア層BRLは、無機絶縁膜を採用してもよく、例えば、窒化ケイ素(SiNx)の単層、酸化ケイ素の単層(SiOx)又は互いに積層される窒化ケイ素(SiNx)と酸化ケイ素(SiOx)とを含む多層で形成されてもよく、バリア層BRLは、ベース基板上の不純物又は微粒子を効果的に被覆することができ、導電部材に対して保護作用を有する。例えば、バリア層BRLは、酸化ケイ素を採用してもよいが、それに限られない。
【0050】
例えば、
図14と
図32を参照して、本開示の実施例による表示パネルは、表示領域R1と周辺領域R2とを含み、表示領域R1は、複数の画素ユニットSPを有し、周辺領域R2は、表示領域R1の少なくとも一側に位置する。表示パネルは、ベース基板上に位置する第1導電部61をさらに含み、第1導電部は、表示領域R1に位置し、第1導電部61と導電部材CLとは、同層に設けられ且つ材料と同じである。
【0051】
図4に示すように、導電部材CLは、ベース基板100上に位置し、第2導電サブ層102は、第1導電サブ層101に近接する第1表面S1と第3導電サブ層103に近接する第2表面S2とを含み、第1表面S1と第2表面S2とは、対向して設けられる。
図3と
図4を参照して、第3導電サブ層103は、導電部材CLの幅方向(第1方向)DR1に沿って第2表面S2から突出し、幅方向DR1は、導電部材CLの延び方向(第2方向)DR2と交差する。
図3には、第2表面S2で第2導電サブ層102の境界が示される。
図4に示すように、第3導電サブ層103は、第2導電サブ層102の周縁を被覆する。
【0052】
例えば、
図4に示すように、第2導電サブ層102の厚さは、第1導電サブ層101の厚さよりも大きい。第2導電サブ層102の厚さが比較的に大きく且つ導電率が比較的に大きいため、第2導電サブ層102にプロセス不良、例えばエッチング残りが発生するリスクが比較的に大きい。エッチング残りが発生すれば、横方向導通又は静電破壊のリスクが大きくなる。第3導電サブ層が導電部材の幅方向に沿って第2表面から突出することにより、横方向導通と静電破壊のリスクを減少するために、第2導電サブ層102と第3導電サブ層103を調整してもよい。静電の発生源は、一般的には、表示パネルの製作プロセスにおいて発生した静電と、当該表示パネルを含む装置の使用プロセスにおいて発生した静電とを含む。
【0053】
例えば、第2導電サブ層102の厚さ範囲は、3000~12000Åであり、第1導電サブ層101の厚さ範囲は、50~2000Åであり、第3導電サブ層103の厚さ範囲は、50~2000Åであるが、それに限られない。例えば、第2導電サブ層102の厚さは、第1導電サブ層101の厚さよりも大きく、且つ第2導電サブ層102の厚さは、第3導電サブ層103の厚さよりも大きい。
【0054】
例えば、
図4に示すように、第3導電サブ層103がベース基板100への正投影の面積は、第2導電サブ層102の第1表面S1がベース基板100への正投影の面積よりも大きいが、それに限られない。他の実施例では、第3導電サブ層103がベース基板100への正投影の面積は、第2導電サブ層102の第1表面S1がベース基板100への正投影の面積以下であってもよい。
【0055】
例えば、
図4に示すように、第2導電サブ層102は、第1表面S1と第2表面S2の、第2導電サブ層102の同一側に位置する側辺を接続する側面S3をさらに含む。
図4に示すように、第2導電部材CL2において、左側に位置する側面S3は、第1表面S1の左側の側辺と第2表面S2の左側の側辺とを接続し、右側に位置する側面S3は、第1表面S1の右側の側辺と第2表面S2の右側の側辺とを接続する。
図4に示すように、側面S3は、斜面である。第2導電サブ層102は、台形構造であってもよいが、それに限られない。側面S3は、第1導電サブ層101に対して斜めに設けられる。
【0056】
図3と
図4を参照して、導電部材CLの幅方向DR1は、水平方向であり、
図3に示すように、導電部材CLの延び方向DR2は、垂直方向であり、
図3と
図4を参照して、導電部材CLの厚さ方向(第3方向)DR3は、導電部材CLの幅方向DR1に垂直し、且つ導電部材CLの延び方向DR2に垂直する。
図3には、導電部材CLが直線であることを例として説明するが、他の実施例では、導電部材CLは、直線でなくてもよく、例えば、導電部材CLは、折線又は曲線等の他の形式であってもよい。
【0057】
例えば、導電部材CLの延び方向DR2は、導電部材CLの二つの端点の間の接続線の延び方向であってもよく、導電部材CLの幅方向DR1は、導電部材CLの延び方向DR2に垂直する方向であってもよい。
【0058】
例えば、本開示の実施例では、導電サブ層の間の距離と導電サブ層の幅は、異なる導電サブ層のほぼ同じ位置の間の幾何寸法に基づいて決定されてもよく、第2導電サブ層に対して、第2導電サブ層の最上部位置(例えば、第2表面S2)に基づいて決定されてもよく、第2導電サブ層の底部位置(例えば、第1表面S1)に基づいて決定されてもよく、又は第2導電サブ層の中部位置に基づいて決定されてもよい。
【0059】
例えば、
図3と
図4を参照して、二つの隣接する導電部材CLは、互いに絶縁され、二つの隣接する導電部材CLは、同一層に位置し、二つの隣接する導電部材CLは、第1導電部材CL1と第2導電部材CL2とを含み、第1導電部材CL1の第3導電サブ層103と、第2導電部材CL2の第3導電サブ層103との間の間隔spc1は、第1導電部材CL1の第2導電サブ層102の第2表面S2と、第2導電部材CL2の第2導電サブ層102の第2表面S2との間の間隔spc2よりも小さく、それにより、隣接する導電部材の静電破壊のリスクを減少することに有利である。第1導電部材CL1と第2導電部材CL2とは、同じ構造を有してもよいが、それに限られない。例えば、本開示の実施例では、二つの素子が同一層に位置することは、当該二つの素子が同一の膜層によって同一のパターンニングプロセスを採用して形成されることを意味する。又は、二つの素子が同一層に位置することは、二つの素子と直接接触する基板材料が同じであることを意味する。例えば、同一の膜層で形成される素子材料は、同じである。例えば、
図4に示すように、第3導電サブ層103は、第1導電サブ層101と接触しない。第3導電サブ層103の幅は、第2表面S2の幅よりも大きい。例えば、
図3と
図4を参照して、第3導電サブ層103がベース基板100への正投影の面積は、第2表面S2がベース基板100への正投影の面積よりも大きい。
図3と
図4を参照して、第3導電サブ層103の幅は、第2表面S2の幅よりも大きいため、隣接する第2導電サブ層102の間の距離を大きくすることにより、隣接する第2導電サブ層の間の静電破壊のリスクを低減させ、当該表示パネルを含む装置の安定性を向上させる、良品率を向上させることに有利である。
【0060】
本願の発明者は、下記のことを発見した。即ち、第3導電サブ層の第2導電サブ層を超える幅が大きすぎると、第2導電サブ層の幅がより小さくなり、導電部材の抵抗が増大し、高解像度表示に不利である。第3導電サブ層の第2導電サブ層を超える幅が小さすぎると、隣接する第2導電サブ層の間の静電放電リスクが大きくなる。そして、第3導電サブ層の第2導電サブ層を超える幅が一定の条件を満たす場合、抵抗と安定性とを両立させる導電部材構造を得ることができる。
【0061】
例えば、
図4に示すように、以下の関係式を満たす表示パネルは、抵抗と安定性とを両立させる。
【数3】
ただし、w1は、第1導電部材CL1の幅方向断面における最大幅であり、w2は、第2導電部材CL2の幅方向断面における最大幅であり、Δw11は、第1導電部材CL1における第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離であり、Δw12は、第2導電部材CL2における第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離であり、dminは、第1導電部材CL1と第2導電部材CL2との間の最小の間隔である。上記関係式を満たす表示パネルは、第3導電サブ層が第2導電サブ層を超える幅により抵抗に対する影響を最小限に抑えるとともに、静電破壊のリスクを低減させる。
【0062】
例えば、
図4に示される表示パネルを製作する方法は、第1導電フィルムを形成し、且つ第1導電フィルムに対してパターンニングを行って第1導電サブ層101を形成し、第2導電フィルムを形成し、且つ第2導電フィルムに対してパターンニングを行って第2導電サブ層102を形成するステップと、隣接する第2導電サブ層102の間に絶縁層を形成するステップと、絶縁層と第2導電サブ層102上に第3導電フィルムを形成し、第3導電フィルムが第2導電サブ層102と接触し、第3導電フィルムに対してパターンニングを行って第3導電サブ層103を形成するステップとを含んでもよい。説明すべきことは、
図4に示される表示パネルの製作方法は、以上に例示される方法に限られず、当業者は、本開示の実施例における表示パネルの構造に関する記述に基づいて適切な方法を選択して製作してもよい。
【0063】
図5Aは、本開示の一つの実施例による複数の導電部材の概略図である。
図5Aに示すように、表示パネルは、複数の導電部材CLを含み、複数の導電部材CLは、同一層に位置し、複数の導電部材CLは、第1導電部材CL1と、第2導電部材CL2と、第3導電部材CL3と、第4導電部材CL4とを含み、第1導電部材CL1と第2導電部材CL2との間の間隔SPC01は、第3導電部材CL3と第4導電部材CL4との間の間隔SPC02と異なり、左側の二つの導電部材CLにおける第3導電サブ層103が第2導電サブ層102の第2表面S2から突出する寸法は、右側の二つの導電部材CLにおける第3導電サブ層103が第2導電サブ層102の第2表面S2から突出する寸法と異なる。
【0064】
図5Aに示すように、第1導電部材CL1と第2導電部材CL2との間の間隔SPC01は、第3導電部材CL3と第4導電部材CL4との間の間隔SPC02よりも小さい。
【0065】
図5Aに示すように、第1導電部材CL1における第3導電サブ層103が第1導電部材CL1の幅方向に沿って第2導電サブ層102の第2表面S2から突出する寸法は、D01であり、第2導電部材CL2における第3導電サブ層103が第2導電部材CL2の幅方向に沿って第2導電サブ層102の第2表面S2から突出する寸法は、D02であり、第3導電部材CL3における第3導電サブ層103が第3導電部材CL3の幅方向に沿って第2導電サブ層102の第2表面S2から突出する寸法は、D03であり、第4導電部材CL4における第3導電サブ層103が第4導電部材CL4の幅方向に沿って第2導電サブ層102の第2表面S2から突出する寸法は、D04である。D01は、D03よりも大きく、且つD04よりも大きく、D02は、D03よりも大きく、且つD04よりも大きい。例えば、いくつかの実施例では、D01はD02に等しく、D03はD04に等しいが、それに限られない。
【0066】
図5Aに示すように、第1導電部材CL1と、第2導電部材CL2と、第3導電部材CL3と、第4導電部材CL4とは、互いに平行し、他の実施例では、隣接する導電部材は、平行しなくてもよい。
【0067】
図5Bは、本開示の一つの実施例による複数の導電部材の概略図である。第1導電部材CL1は、第2導電部材CL2に平行せず、第1導電部材CL1と第2導電部材CL2との間の間隔SPC01は、第1端から第2端まで徐々に増大することにより、同一の導電部材CLに対して、異なる位置で、第3導電サブ層103が第2導電サブ層102の第2表面S2から突出する寸法は、異なる。
【0068】
例えば、
図5Bに示すように、同一の導電部材に対して、間隔SPC01が小さい位置における、第3導電サブ層103が第2導電サブ層102の第2表面S2から突出する寸法は、間隔SPC01が大きい位置における、第3導電サブ層103が第2導電サブ層102の第2表面S2から突出する寸法よりも小さいが、それに限られない。
【0069】
図6Aは、
図3のA1-A2線に沿う別の断面図である。例えば、
図6Aに示すように、側面S3は、少なくとも二つのサブ側面S3を含み、少なくとも二つのサブ側面S3は、第1導電サブ層101に近接する第1サブ側面S31と、第3導電サブ層103に近接する第2サブ側面S32とを含み、第1サブ側面S31と第1導電サブ層101とのなす角θ1は、第2サブ側面S32と第1導電サブ層101とのなす角θ2よりも小さい。
【0070】
第2導電サブ層102は、一般的には一定の傾斜角度を有する側面を形成し、下が大きく上が小さい傾向を呈する。それにより、隣接する第2導電サブ層の間隔が自然に下から上まで大きくなる。本開示の実施例では、主に第2導電サブ層の幅を減少する方式で静電放電リスクを低減させるもとに、隣接する第2導電サブ層の間隔は、一方的に大きくしなくてもよく、角度θ2によりその大きくなる傾向が緩和され、角度がより緩やかな斜面を形成することができ、構造上、底面における第2導電サブ層の幅を増大し、導電部材の抵抗を低減させる。
【0071】
図6Bは、本開示の一つの実施例による表示パネル上の導電部材の部分断面図である。
図6Bに示すように、導電部材CLに垂直する延び方向DR2に切り取られた断面において、側面S3と第1導電サブ層101との交点は、第1交点P1であり、側面S3と第3導電サブ層103との交点は、第2交点P2であり、側面S3の少なくとも一部は、第1交点P1と第2交点P2との接続線LN0よりも第2導電サブ層102に近接する一側に位置する。導電部材CLの延び方向DR2に垂直して切り取られた断面は、導電部材CLの厚さ方向DR3と導電部材CLの幅方向DR1とがなす平面である。
【0072】
例えば、
図6Bに示すように、導電部材CLの延び方向DR2に垂直して切り取られた断面において、第2サブ側面S32の延長線LN1と第1導電サブ層101との交点P3と、第1サブ側面S31と第1導電サブ層101との交点P1との間の距離は、d1であり、第1導電サブ層101が第1表面S1を超える距離は、Δw1である。
【0073】
例えば、
図6Bに示すように、導電部材CLの延び方向DR2に垂直して切り取られた断面において、第1サブ側面S31の延長線LN2と第3導電サブ層103との交点P4と、第2サブ側面S32と第3導電サブ層103との交点P2との間の距離は、d2であり、第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離は、Δw2である。例えば、本開示の実施例では、第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離とは、第3導電サブ層103が第2表面S2を超える部分が導電部材の幅方向における寸法である。導電部材の幅方向は、導電部材の長さ方向と交差する。例えば、導電部材の幅方向は、導電部材の長さ方向に垂直する。
【0074】
例えば、
図6Bに示すように、静電破壊のリスクの低減と導電部材の抵抗の減少とを両立させるために、d1<Δw1であり、さらに例えば、d1<Δw2である。
【0075】
例えば、
図6Bに示すように、静電破壊のリスクの低減と導電部材の抵抗の減少とを両立させるために、d2<Δw1であり、さらに例えば、d2<Δw2である。
【0076】
例えば、
図6Bに示すように、静電破壊のリスクの低減と導電部材の抵抗の減少とを両立させるために、Δw2<Δw1である。
【0077】
例えば、
図6Bに示すように、第1サブ側面S31と第2サブ側面S32とは、いずれも斜面である。
図6Aと
図6Bを参照して、第1サブ側面S31と第2サブ側面S32は、それぞれベース基板100に対する斜面であってもよい。
【0078】
図7は、本開示の一つの実施例による表示パネル上の導電部材の部分断面図である。例えば、
図7に示すように、静電破壊のリスクの低減と導電部材の抵抗の減少とを両立させるために、第2サブ側面S32と第1導電サブ層101とのなす角θ2は、90度よりも大きい。
【0079】
図8は、
図3のA1-A2線に沿う別の断面図である。例えば、
図8に示すように、側面S3は、順次に設けられる3つのサブ側面S3を含み、3つのサブ側面S3は、第1サブ側面S31と、第2サブ側面S32と、第3サブ側面S33とを含み、第1サブ側面S31は、第3サブ側面S33よりも第1導電サブ層101に近接し、第1サブ側面S31と第1導電サブ層101とのなす角は、第1角度θ1であり、第2サブ側面S32と第1導電サブ層101とのなす角は、第2角度θ2であり、第3サブ側面S33と第1導電サブ層101とのなす角は、第3角度θ3であり、静電破壊のリスクの低減と導電部材の抵抗の減少とを両立させるために、第3角度θ3は、第2角度θ2よりも大きく、第2角度θ2は、第1角度θ1よりも大きい。
【0080】
例えば、
図4、
図6Aと
図8を参照して、第2導電サブ層102は、二つの側面S3を含み、二つの側面S3が対向して設けられ、二つの側面S3が導電部材CLの厚さ方向に沿って対称に設けられる。
図6Bと
図7には導電部材CLの一つの側面S3のみが示され、導電部材CLの別の側面S3は、当該導電部材CLの厚さ方向に対して示される側面S3と対称に設けられてもよい。説明すべきことは、同一の導電部材の二つの対向する側面は、対称に設けられなくてもよく、本開示の実施例は、これを限定しない。
【0081】
図6Aと
図8を参照して、二つの隣接する導電部材CLは、互いに絶縁され、二つの隣接する導電部材CLは、同一層に位置し且つ同じ構造を有し、二つの隣接する導電部材CLは、第1導電部材CL1と第2導電部材CL2とを含み、第1導電部材CL1の第3導電サブ層103と、第2導電部材CL2の第3導電サブ層103との間の間隔spc1は、第1導電部材CL1の第2導電サブ層102の第2表面S2と、第2導電部材CL2の第2導電サブ層102の第2表面S2との間の間隔spc2よりも小さい。
【0082】
図3~
図6A及び
図8を参照して、第1導電部材CL1と第2導電部材CL2との間の間隔は、比較的に小さい。例えば、第1導電部材CL1と第2導電部材CL2との間の間隔は、5~19μmであってもよいが、それに限られず、本開示の実施例は、第1導電部材CL1と第2導電部材CL2との間の間隔の値について、具体的には限定しない。
【0083】
図4、
図6Aと
図8を参照して、第1導電部材CL1からベース基板100までの距離は、第2導電部材CL2からベース基板100までの距離と等しくてもよいが、それに限られない。
【0084】
図9は、本開示の一つの実施例による表示パネルの断面図である。
図9に示すように、表示パネルは、ベース基板100と、ベース基板100上に位置する第1導電部材層21と、絶縁層22と、第2導電部材層23とを含み、第1導電部材層21は、第1導電部材CL1と第2導電部材CL2とを含み、第2導電部材層23は、第3導電部材CL3と第4導電部材CL4とを含み、第1導電部材CL1と第2導電部材CL2は、それぞれ上述した第1導電部材CL1と第2導電部材CL2を採用してもよく、第3導電部材CL3と第4導電部材CL4は、それぞれ上述した第1導電部材CL1と第2導電部材CL2を採用してもよい。
【0085】
例えば、第1導電部材層21と第2導電部材層23とは、異なる層に位置し、第1導電部材層21からベース基板100までの距離は、第2導電部材層23からベース基板100までの距離と異なり、第1導電部材CL1と第3導電部材CL3からベース基板100までの距離は、異なる。
【0086】
図10は、
図9に示される表示パネルにおける第1導電部材と第3導電部材の平面図である。第1導電部材CL1と第3導電部材CL3は、いずれ第3導電サブ層が導電部材の幅方向に沿って第2表面から突出する構造を採用する。
【0087】
図11は、
図9に示される表示パネルにおける第1導電部材と第3導電部材の断面図である。第1導電部材CL1の第2導電サブ層102の厚さは、T3であり、第3導電部材CL3の第2導電サブ層102の厚さは、T4であり、T4は、T3よりも大きく、第1導電部材CL1における第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離は、Δw3であり、第3導電部材CL3における第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離は、Δw4であり、以下のような関係式を満たす。
【数4】
【0088】
それにより、表示パネルに第3導電サブ層が導電部材の幅方向に沿って第2表面から突出する構造となるように設ける必要がある複数の導電部材を有する場合、第2導電サブ層の厚さに基づいてベース基板と異なる距離を有する導電部材における第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離を決定してもよい。
【0089】
説明すべきことは、本開示の実施例は、ベース基板に近い導電部材の厚さが小さく、ベース基板から遠い導電部材の厚さが大きいことを例として説明する。他の実施例では、ベース基板に近い導電部材の厚さが大きいが、ベース基板から遠い導電部材の厚さが小さくてもよい。
【0090】
図12は、本開示の一つの実施例による表示パネルにおける隣接する導電部材の断面図である。
図12に示すように、第1導電部材CL1の第3導電サブ層103と、第2導電部材CL2の第3導電サブ層103との間の間隔spc1は、第1導電部材CL1の第2導電サブ層102の第2表面S2と、第2導電部材CL2の第2導電サブ層102の第2表面S2との間の間隔spc2よりも小さく、それにより、静電破壊のリスクを減少することに有利である。
【0091】
例えば、
図12に示すように、第3導電サブ層103は、第2導電サブ層102を被覆し、且つ第1導電サブ層101と接触する。第3導電サブ層103の側面S33は、第2導電サブ層102を被覆し、第2導電サブ層102の静電破壊のリスクを低減させる。
【0092】
例えば、静電放電の影響をさらに低減させることにより、リスクの発生頻度を著しく低減させるために、第2導電サブ層102の第1表面S1、第2表面S2と側面S3の少なくとも一つにN元素、S元素、P元素とCl元素の少なくとも一つをドーピングする。例えば、本開示の実施例による
図3~
図12に示される表示パネルにおける導電部材CLの第2導電サブ層102に上記ドーピングを行ってもよい。
【0093】
図13は、本開示の一つの実施例による表示パネルの断面図である。
図13に示すように、表示パネルは、ベース基板100と、バリア層42と、導電部材層43とを含み、導電部材層43は、導電部材CLを含み、導電部材CLは、無機絶縁膜42上に位置する。例えば、導電部材CLは、バリア層42と接触するが、それに限られない。例えば、導電部材層43は、上述した第1導電部材CL1と、第2導電部材CL2とを含む。
【0094】
例えば、バリア層42は、無機絶縁膜を含み、F元素とCl元素の少なくとも一つを有する。バリア層42は、F元素とCl元素の少なくとも一つを有し、導電部材における金属イオンを効果的に吸着し、静電放電リスクを低減させることができる。
【0095】
例えば、静電放電の発生頻度を著しく低減させるために、バリア層42におけるF元素とCl元素の少なくとも一つの含有量は、1立方センチメートル当たり1×1018~5×1020個の原子である。
【0096】
例えば、
図4、
図6A~
図8、
図11及び
図12を参照して、第1表面S1は、第1導電サブ層101と接触し、第2表面S2は、第3導電サブ層103と接触する。
【0097】
例えば、
図4、
図6A~
図8、
図11及び
図12を参照して、第1表面S1の幅は、第1導電サブ層101の幅よりも小さく、第2表面S2の幅は、第3導電サブ層103の幅よりも小さく、抵抗と安定性とを両立させる導電部材を得るために、第3導電サブ層103と第2表面S2との幅の差は、第3導電サブ層103の厚さよりも大きい。
【0098】
本開示の実施例では、第3導電サブ層103が第1表面S1を超えるか否かについては、限定されない。例えば、第3導電サブ層103は、第1表面S1を超えてもよく、すなわち、第3導電サブ層103がベース基板への正投影の面積は、第1表面S1がベース基板への正投影の面積よりも大きい。もちろん、他の実施例では、第3導電サブ層103は、第1表面S1を超えなくてもよく、すなわち、第3導電サブ層103がベース基板への正投影は、第1表面S1がベース基板への正投影内に入る。いくつかの実施例では、第3導電サブ層103がベース基板への正投影は、第1表面S1がベース基板への正投影と重ね合せてもよい。
【0099】
以下では、本開示の実施例による
図3~
図13に示される表示パネルにおける導電部材の適用状況について記述するが、説明すべきことは、本開示の実施例による表示パネルにおける導電部材の適用状況は、下記記述に限られない。
【0100】
図14は、本開示の一つの実施例による表示パネルの平面図である。
図14に示すように、表示パネルは、表示領域R1と、表示領域R1の少なくとも一側に位置する周辺領域R2とを含む。複数のサブ画素SPは、表示領域R1に位置する。複数のゲート線GLと複数のデータ線DLは、表示領域R1に位置する。複数のゲート線GLと複数のデータ線DLとは、交差し且つ互いに絶縁される。
図14に示すように、各データ線DLは、周辺領域R2に位置するパッドPDに接続される。
図14に示すように、複数のパッドPDは、周辺領域R2に位置し、複数のパッドPDは、他の素子又は外部回路例えばフレキシブル回路基板に接続されるように構成されてもよい。
図14における二つの隣接するパッドPDは、上述した第1導電部材CL1と第2導電部材CL2であってもよい。
図14は、複数の画素ユニットSPをさらに示す。複数の画素ユニットSPは、アレイ状に配列されてもよいが、それに限られない。
図14は、複数の画素ユニットSPがマトリクス状に配列されることを例として説明するが、それに限られない。
図14には、各データ線DLが一つのパッドPDに接続されることを例として説明するが、他の実施例では、複数のデータ線DLが一つのパッドPDに接続されてもよく、例えば、二つ又はより多くのデータ線DLが一つのパッドPDに接続される。例えば、データ選択ユニット例えばmuxユニットを設けることによって、二つ又はより多くのデータ線DLを一つのパッドPDに接続する。
【0101】
図15Aは、本開示の一つの実施例による表示パネルの平面図である。
図15Aに示すように、第1導電部材CL1と第2導電部材CL2は、異方性導電接着剤ADHによってそれぞれ外部回路CCのピンPNに接続され、異方性導電接着剤ADHは、第3方向DR3(垂直方向)において導電することにより、外部回路CCの第1ピンPN1と第1導電部材CL1とを電気的に接続し、外部回路CCの第2ピンPN2と第2導電部材CL2とを電気的に接続する。導電部材CLにおける第3導電サブ層103が第2表面S2から突出することは、それと外部回路とのバインディングに有利である。
図15Aは、第2導電サブ層102が二つの斜面を有することを例として概略的に説明が、それに限られない。
図15Aにおける導電部材CLは、本開示の実施例に記載のいずれか一つの導電部材CLを採用してもよい。
【0102】
図15Aは、異方性導電接着剤ADHの導電部分ADH1を示す。異方性導電接着剤ADHの導電部分ADH1以外の部分は、絶縁部分である。すなわち、二つの隣接する導電部分ADH1の間に位置する異方性導電接着剤ADHの部分は、絶縁部分であり、それにより、導電素子の縦方向接続と横方向絶縁とを実現する。
【0103】
図15Bは、本開示の別の実施例による表示パネルの平面図である。
図15Aに示される表示パネルと比べて、
図15Aに示される表示パネルの導電部材CLは、第1スタック素子ST1と第2スタック素子ST2とスタックに設けられ、第1スタック素子ST1と第2スタック素子ST2は、それぞれ導電部材CLの両側に設けられ、第1スタック素子ST1は、第2スタック素子ST2よりもベース基板に近接する。第2スタック素子ST2は、異方性導電接着剤ADHの導電部分によってピンPNに接続される。
図15Bは、導電部材CLが第1スタック素子ST1と接触し、且つ第2スタック素子ST2と接触することを例として説明するが、それに限られず、他の実施例では、導電部材CLは、絶縁層を貫通するビアホールを介して第1スタック素子ST1に接続されてもよく、導電部材CLと第2スタック素子ST2とは、絶縁層を貫通するビアホールを介して接続されてもよい。
図15Aと
図15Bにはベース基板100と導電部材CLとの間のバリア層が省略される。
【0104】
図16Aは、本開示の一つの実施例による表示パネルの平面図である。
図16Aに示すように、表示パネルは、光透過領域HLを有する。ベース基板が光透過領域HLにおいて掘り抜かれるため、光透過領域HLに近接する箇所において、光透過領域HLに近接する二つの隣接するゲート線GTの間の距離d21は、光透過領域HLから離れる二つの隣接するゲート線GTの間の距離d22よりも小さい。
図16Aの光透過領域HLに近接し且つ順方向に屈曲/屈折する部分を有するゲート線GTは、本開示の実施例による第3導電サブ層が導電部材の幅方向に沿って第2表面から突出する構造を有する導電部材CLであってもよい。
図16Aに示すように、第1導電部材CL1は、第2導電部材CL2よりも光透過領域HLに近接する。静電破壊のリスクを低減させるために、第1導電部材CL1における第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離は、第2導電部材CL2における第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離より大きい。もちろん、導電部材CLは、表示パネルにおける他の信号線であってもよい。
【0105】
図16Bは、本開示の別の実施例による表示パネルの平面図である。
図16Bに示される表示パネルは、
図16Aに示される表示パネルと比べて、光透過領域HLがベース基板に位置する周縁は、ノッチを形成する。光透過領域HLは、カメラ等の部材を配置するために用いることができ、表示装置の複数の機能の実現に有利である。光透過領域HLの形状は、
図16Aと
図16Bに示されるものに限られず、必要に応じて決定されてもよい。
【0106】
図17Aは、本開示の一つの実施例による表示パネルの平面図である。
図17Aは、複数のデータ線DLと複数の第1電源線PL1を示し、データ線DLは、第1電源線PL1と隣接し、光透過領域HLの付近に位置するデータ線DLと第1電源線PL1の部分は、それぞれ上述した第1導電部材CL1と第2導電部材CL2であってもよい。光透過領域HLに近接する箇所において、光透過領域HLに近接する隣接するデータ線DLと第1電源線PL1との間の距離d21は、光透過領域HLから離れる隣接するデータ線DLと第1電源線PL1のとの間の距離d22よりも小さい。
図17Aに示すように、光透過領域HLに近接する箇所において、光透過領域HLに近接する隣接するデータ線DL1と第1電源線PL11との間の距離d21は、光透過領域HLから離れる隣接するデータ線DL2と第1電源線PL12との間の距離d22よりも小さい。
【0107】
図17Bは、本開示の一つの実施例による表示パネルの平面図である。
図17Aに示される表示パネルと比べて、
図17Bに示される表示パネルは、分離カラムSEPを含む。分離カラムSEPの設置は、発光ダイオードの発光層に対する水酸素の侵入を阻止することに有利である。分離カラムSEPは、上述した導電部材CLの構造を採用してもよい。分離カラムSEPが光透過領域HLの周りに設けられ、分離カラムSEPと、それと隣接する第1電源線PL1とは、それぞれ上述した第1導電部材CL1と第2導電部材CL2であってもよい。もちろん、他の実施例では、データ線DLは、分離カラムSEPと隣接してもよく、すなわち、分離カラムSEPと、それと隣接するデータ線DLは、それぞれ上述した第1導電部材CL1と第2導電部材CL2であってもよい。例えば、データ線DLと第1電源線PL1とは、同層に設けられる。説明すべきことは、分離カラムSEPと、それと隣接する第1電源線PL1との間にデータ線を有せず、分離カラムSEPと、それと隣接するデータ線DLとの間に第1電源線PL1を有しない。
【0108】
図17Cは、本開示の一つの実施例による表示パネルの部分平面図である。
図17に示すように、分離カラムSEPは、複数のサブ分離カラムSEP0を含み、信号線SLに近接するサブ分離カラムSEP0と、それと隣接するサブ分離カラムSEP0との間の距離d32は、隣接するサブ分離カラムSEP0の間の間隔d31よりも大きい。信号線SLは、
図17Bに示されるデータ線DL又は第1電源線PL1であってもよい。隣接するサブ分離カラムSEP0の間に間隔を有する。隣接するサブ分離カラムSEP0は、上述した第1導電部材CL1と第2導電部材CL2であってもよい。
【0109】
図18は、本開示の一つの実施例による、本開示の実施例による表示パネルを含む表示装置の立体図である。
図18に示すように、表示装置は、折り畳み可能な表示装置である。表示装置は、OLED表示装置であってもよい。表示装置は、折り畳み可能な領域R13と、折り畳み可能な領域R13の両側にそれぞれ設けられる第1表示領域R11と第2表示領域R12とを含む。
図18は、折り畳み可能な線FLを示す。折り畳み可能な領域R13、第1表示領域R11と第2表示領域R12は、表示領域R1を構成する。
【0110】
図19は、
図18に示される表示装置の平面図である。
図19に示すように、第1表示領域R11の一側に第1周辺領域R21が設けられ、第1周辺領域R21内に第1パッド領域PDR1が設けられ、複数の第1パッドPD1は、第1パッド領域PDR1に位置し、複数の第1パッドPD1は、折り畳み可能な線FLに近接する第1パッドPD11と折り畳み可能な線FLから離れる第1パッドPD12との二つの隣接する第1パッドPD1を含む。第1パッドPD11と第1パッドPD12は、それぞれ上述した第1導電部材CL1と第2導電部材CL2であってもよい。静電破壊のリスクを低減させるために、第1導電部材CL1における第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離は、第2導電部材CL2における第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離より大きい。すなわち、第1導電部材CL1は、第2導電部材CL2よりも折り畳み可能な線FLに近接し、第1導電部材CL1における第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離は、第2導電部材CL2における第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離よりも大きい。
図19は、第1パッドPD11が折り畳み可能な線FLに最も近接する第1パッドであることを例として説明するが、それに限られず、第1パッドPD11は、折り畳み可能な線FLに最も近接する第1パッドでなくてもよい。
【0111】
例えば、折り畳み可能な線FLに近接する二つの隣接する導電部材の隣接する第2導電サブ層の距離は、折り畳み可能な線FLから離れる二つの隣接する導電部材の隣接する第2導電サブ層の距離よりも大きい。
【0112】
図19に示すように、第2表示領域R12の一側に第2周辺領域R22が設けられ、第2周辺領域R22内に第2パッド領域PDR2が設けられ、複数の第2パッドPD2は、第2パッド領域PDR2に位置し、複数の第2パッドPD2は、折り畳み可能な線FLに近接する第2パッドPD21と折り畳み可能な線FLから離れる第2パッドPD22との二つの隣接する第2パッドPD2を含む。第2パッドPD21と第2パッドPD22は、それぞれ上述した第1導電部材CL1と第2導電部材CL2であってもよい。静電破壊のリスクを低減させるために、第1導電部材CL1における第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離は、第2導電部材CL2における第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離より大きい。すなわち、折り畳み可能な線FLに近接すればするほど、導電部材における第3導電サブ層が導電部材の幅方向に沿って第2表面から突出する寸法が大きくなる。
【0113】
図19には4つの第1パッドPD1と4つの第2パッドPDのみが示され、第1パッドPD1の数と第2パッドPDの数は、いずれも必要に応じて決定されてもよいが、図に示されるものに限られない。
【0114】
図19は、隣接する導電部材CLの間の間隔が等しいことを例として説明するが、本開示の実施例は、それに限られない。他の実施例では、隣接する導電部材CLの間の間隔は、徐々に変化してもよい。例えば、表示領域R1に近接する方向から、表示領域R1から離れる方向まで、隣接する導電部材CLの間の間隔が徐々に増大する。
図19は、隣接する導電部材CLが互いに平行することを例とするが、他の実施例では、隣接する導電部材CLは、互いに平行しなくてもよい。
【0115】
図20は、本開示の一つの実施例による、本開示の実施例による表示パネルを含む折り畳み可能な表示装置の平面図である。
図20に示すように、折り畳み可能な表示装置は、OLED表示装置である。例えば、折り畳み可能な表示装置は、折り畳み可能な領域R13と、その両側に位置する第1表示領域R11と第2表示領域R12とを含み、且つ折り畳み可能な領域R13、第1表示領域R11と第2表示領域R12は、表示領域R1を構成し、表示領域R1の外は、周辺領域R2であり、周辺領域R2は、第1表示領域R11の少なくとも一側に位置する第1周辺領域R21と、第2表示領域R21の少なくとも一側に位置する第2周辺領域R21とを含む。表示領域は、複数行の画素ユニットを含む。第1表示領域R11と第2表示領域R12は、非折り畳み領域である。
【0116】
図21は、
図20に示される折り畳み可能な表示装置における部分GOA回路の概略図である。
【0117】
図20と
図21を参照して、第1周辺領域R21は、複数の信号線46と複数段のGOAユニット回路45とを含み、各段のGOAユニット回路45は、信号線46によって対応する行の画素ユニットに電気的に接続され、各段のGOAユニット回路45は、対応する行の画素ユニットを駆動するために用いられる。
【0118】
図20と
図21に示すように、各段のGOAユニット回路45は、走査データ線(図示せず)によって信号線46に接続され、信号線46は、GOA信号線と、画素ユニット信号線と、電源信号線とを含む。GOA信号線は、GOAユニット回路45が正常に作動するための第1クロック信号線CK1と、第2クロック信号線CK2と、ローレベル信号線VGLと、ハイレベル信号線VGHとを含む。
【0119】
例えば、
図21に示すように、N段目のGOAユニット回路45における入力信号INは、N-1段目のGOAユニット回路の出力信号OUTによって提供され、N段目のGOAユニット回路の出力信号OUTは、N行目の画素ユニットのスイッチ信号及びN+1段目のGOAユニット回路の入力信号を提供する。
【0120】
例えば、第1クロック信号線CK1は、第1クロック信号を提供するように構成され、第2クロック信号線CK2は、第2クロック信号を提供するように構成され、ローレベル信号線VGLは、ローレベル信号を提供するように構成され、ハイレベル信号線VGHは、ハイレベル信号を提供するように構成される。
【0121】
例えば、本開示の実施例による表示パネルにおける導電部材CLは、
図21に示される第1クロック信号線CK1、第2クロック信号線CK2、ローレベル信号線VGL及びハイレベル信号線VGHのうちの任意の隣接する二つであってもよい。すなわち、第1導電部材CL1と第2導電部材CL2は、
図21に示される第1クロック信号線CK1、第2クロック信号線CK2、ローレベル信号線VGL及びハイレベル信号線VGHのうちの任意の隣接する二つであってもよい。第1導電部材CL1が第2導電部材CL2より、更折り畳み可能な線FLに近接する場合、静電破壊のリスクを低減させるために、第1導電部材CL1における第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離は、第2導電部材CL2における第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離よりも大きい。
図21には、第1導電部材CL1がハイレベル信号線VGHであり、且つ第2導電部材CL2がローレベル信号線VGLであることを例として説明する。
【0122】
図21は、第1接続線CNL1、第2接続線CNL2、第3接続線CNL3と第4接続線CNL4をさらに示す。ハイレベル信号線VGH、ローレベル信号線VGL、第1クロック信号線CK1及び第2クロック信号線CK2は、それぞれ第1接続線CNL1、第2接続線CNL2、第3接続線CNL3と第4接続線CNL4によってN段目のGOAユニット回路45に接続される。
図21に示される表示パネルは、第1接続線CNL1、第2接続線CNL2、第3接続線CNL3及び第4接続線CNL4が水平に設けられ、ハイレベル信号線VGH、ローレベル信号線VGL、第1クロック信号線CK1及び第2クロック信号線CK2が垂直に設けられることを例として説明する。
【0123】
例えば、第1導電部材CL1と第2導電部材CL2は、
図21に示される第1接続線CNL1、第2接続線CNL2、第3接続線CNL3と第4接続線CNL4のうちの任意の隣接する二つであってもよい。
【0124】
図22Aは、
図21における水平に設けられる接続線の平面図である。
図22Aに示される導電部材は、
図21に示される第1接続線CNL1、第2接続線CNL2、第3接続線CNL3と第4接続線CNL4のうちのいずれか一つであってもよい。例えば、静電破壊のリスクを低減させるために、折り畳み可能な線FLに近接する導電部材CLの部分の第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離d1は、折り畳み可能な線FLから離れる導電部材CLの部分の第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離d2よりも大きい。すなわち、同一つの導電部材の異なる位置における第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離は、異なる。
【0125】
図22Bは、
図21における水平に設けられる二つの隣接する接続線の平面図である。
図22Bに示すように、第1導電部材CL1と第2導電部材CL2との間の第2表面S2の間の距離d0は、折り畳み可能な線FLに近接する方向から、折り畳み可能な線FLから離れる方向に徐々に減少する。
【0126】
図23は、本開示の別の実施例による、本開示の実施例による表示パネルを含む折り畳み可能な表示装置の平面図である。
図20に示される折り畳み可能な表示装置において、信号線46とGOAユニット回路45は、表示装置の左側と右側に位置し、
図20に示される折り畳み可能な表示装置と比べて、
図23に示される折り畳み可能な表示装置において、信号線46とGOAユニット回路45は、表示装置の上側と下側に位置する。
【0127】
図24は、本開示の一つの実施例による表示パネルの平面概略図である。
図24に示すように、表示パネルは、ベース基板100を含み、ベース基板100は、二つの領域に区分される。例えば、ベース基板100は、表示領域R1と、表示領域R1の少なくとも一側に位置する周辺領域R2とを含む。例えば、周辺領域R2は、表示領域R1の上側、下側、左側と右側のうちの少なくとも一つに位置してもよい。
図24には、周辺領域R2が表示領域R1の上側、下側、左側と右側に位置し、すなわち、周辺領域R2が表示領域R1を取り囲むことが示される。例えば、周辺領域R2は、表示領域R1の一側のみに位置してもよく、例えば、表示領域R1の上側、下側、左側又は右側のみに位置する。
図24における灰色充填箇所は、表示領域R1であり、ベース基板100の残りの箇所は、周辺領域R2である。例えば、本開示の実施例では、表示領域R1は、画面表示領域であり、出光領域である。例えば、周辺領域R2は、画面を表示しない領域であり、非出光領域である。
【0128】
図24に示すように、周辺領域R2に、周縁クラックが表示領域R1に拡張することを阻止するためのクラックストッパ線51が設けられる。クラックストッパ線51は、第1クラックストッパ線511と第2クラックストッパ線512とを含む。周辺領域R2において、クラックを検出するように構成されるクラック検出線52がさらに設けられる。クラック検出線52は、第1クラック検出線521と第2クラック検出線522とを含む。クラック検出線52は、クラックストッパ線51よりも表示領域R1に近接する。クラック検出線52によってクラックの発生が検出される場合、周縁クラックのある製品がクライアント側に提供することを避けることができる。例えば、表示パネルマザーボードが複数の単一の表示パネルに切断されるプロセスにおいて、輸送プロセスにおいて、又は表示パネルが機械衝撃又は熱衝撃を受ける場合、ベース基板100上の層例えば無機層の周縁にクラックが発生可能である。
【0129】
本開示の実施例による表示パネルにおける第1導電部材CL1と第2導電部材CL2は、それぞれ第1クラックストッパ線511と第2クラックストッパ線512であってもよく、又は、本開示の実施例による表示パネルにおける第1導電部材CL1と第2導電部材CL2は、それぞれ第1クラック検出線521と第2クラック検出線522であってもよい。
【0130】
図24に示すように、静電破壊のリスクを低減させるために、表示領域R1に近接する第1導電部材CL1における第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離は、表示領域R1から離れる第2導電部材CL2における第3導電サブ層103が第2表面S2を超える距離よりも小さい。
【0131】
例えば、表示パネルは、特徴領域を有し、二つの導電部材CLが提供され、二つの導電部材CLは、互いに絶縁され、二つの導電部材CLは、第1導電部材CL1と第2導電部材CL2とを含み、第1導電部材CL1は、第2導電部材CL2よりも特徴領域に近接し、第1導電部材CL1における第3導電サブ層103が第2表面S2から突出する寸法は、第2導電部材CL2における第3導電サブ層103が第2表面S2から突出する寸法よりも大きい。例えば、特徴領域は、光透過領域、折り畳み可能な領域と表示領域の少なくとも一つを含む。
【0132】
以下では、
図25~
図28を結び付けて、第1導電部材CL1と第2導電部材CL2がそれぞれ第1電源線(電源電圧線)ELVDDとデータ線であることを例として説明する。
【0133】
図25と
図28によって採用されるトランジスタは、いずれも三極管、薄膜トランジスタ又は電界効果トランジスタ又は他の特性が同じであるデバイスであってもよい。本開示の実施例では、トランジスタの制御電極以外の両極を区別するために、一方の極を第1電極と呼び、他方の極を第2電極と呼ぶ。
【0134】
例えば、トランジスタが三極管である場合、制御電極は、ベース電極であってもよく、第1電極は、コレクタ電極であってもよく、第2電極は、エミッタ電極であってもよく、又は、制御電極は、ベース電極であってもよく、第1電極は、エミッタ電極であってもよく、第2電極は、コレクタ電極であってもよい。
【0135】
例えば、トランジスタが薄膜トランジスタ又は電界効果トランジスタである場合、制御電極は、ゲート電極であってもよく、第1電極は、ドレイン電極であってもよく、第2電極は、ソース電極であってもよく、又は、制御電極は、ゲート電極であってもよく、第1電極は、ソース電極であってもよく、第2電極は、ドレイン電極であってもよい。
【0136】
図28に示される表示パネルは、ベース基板上に位置するアレイ層と、アレイ層のベース基板から離れる一側に位置する遮光層とを含み、遮光層上に複数の撮影小孔が形成され、撮影小孔がベース基板における第1正投影は、アレイ層におけるスイッチトランジスタの活性層パターンがベース基板における第2正投影と重ならない。スイッチトランジスタは、アレイ層における駆動トランジスタのゲート電極に接続されるトランジスタである。
【0137】
本開示の実施例の表示パネルは、遮光層上に形成される撮影小孔を、アレイ層におけるスイッチトランジスタに対応しない活性層パターンに設けることによって、撮影小孔を貫通する光線がスイッチトランジスタの活性層パターンに影響を与えない。このことにより、光線の照射でオフ状態での当該スイッチトランジスタに光発生リーク電流を発生させることなく、さらに駆動トランジスタのゲート電極の電位に影響を与えず、表示階調が正確でないという問題が避けられる。
【0138】
例えば、第1正投影と第2正投影とが重ならないとは、第1正投影と第2正投影との間に重なり部分が存在しないことであり、それに限られない。
【0139】
例えば、アレイ層は、薄膜トランジスタアレイ層であってもよいが、それに限られない。
【0140】
例えば、薄膜トランジスタアレイ層は、アレイ層と第2ソースドレイン金属層とを含んでもよく、当該第2ソースドレイン金属層は、遮光層として多重化されるが、それに限られない。
【0141】
例えば、アレイ層における制御トランジスタの活性層パターンにおけるチャネル領域がベース基板への正投影は、第3正投影であり、駆動トランジスタの活性層パターンにおけるチャネル領域がベース基板への正投影は、第4正投影である。
【0142】
スイッチトランジスタの活性層パターンにおけるチャネル領域がベース基板への正投影は、第5正投影である。
【0143】
例えば、第1正投影の周縁と第5正投影との間の最短距離は、第1正投影の周縁と第3正投影との間の距離よりも大きい。
【0144】
例えば、第1正投影の周縁と第5正投影との間の最短距離は、第1正投影の周縁と第4正投影との間の距離よりも大きい。
【0145】
例えば、制御トランジスタは、アレイ層におけるスイッチトランジスタと駆動トランジスタ以外のトランジスタである。
【0146】
例えば、第1正投影の周縁と第5正投影との間の最短距離は、第1正投影の周縁と第3正投影との間の距離よりも大きく、第1正投影の周縁と第5正投影との間の最短距離は、第1正投影の周縁と第4正投影との間の距離よりも大きく、撮影小孔からスイッチトランジスタの活性層パターンのチャネル領域までの距離が比較的に遠く、スイッチトランジスタの活性層パターンのチャネル領域が、撮影小孔を貫通する光線によって照射されることを防止する。
【0147】
例えば、表示パネルは、撮影小孔が設けられる第1画素領域と撮影小孔が設けられていない第2画素領域とを含んでもよい。例えば、第1画素領域の面積は、第2画素領域の面積よりも大きい。
【0148】
例えば、第1画素領域内のスイッチトランジスタのアスペクト比は、第2画素領域内のスイッチトランジスタのアスペクト比よりも小さくてもよい。それにより、光発生リーク電流の電流値を低減させ、さらに表示階調の正確性を向上させるが、それに限られない。
【0149】
例えば、第1正投影は、アレイ層に含まれる金属パターンがベース基板への正投影と重ならない。
【0150】
さらに、撮影小孔は、金属パターンに遮断されない必要があり、それにより、小孔撮影指紋認識の精度を向上させる。
【0151】
例えば、撮影小孔の直径は、2μm以上で20μm以下であってもよいが、それに限られない。
【0152】
例えば、撮影小孔の直径は、4μm以上で7μm以下であってもよいが、それに限られない。
【0153】
例えば、撮影小孔の密度は、実際の状況に応じて柔軟に調節されてもよく、N個の画素領域内に一つの撮影小孔を設けてもよく、Nは、正整数である。
【0154】
例えば、Nは、3以上で10以下であってもよいが、それに限られない。
【0155】
例えば、アレイ層は、ベース基板と遮光層との間に順次に設けられる活性層と、ゲート絶縁層と、第1ゲート金属層と、第1絶縁層と、第2ゲート金属層と、層間誘電層と、第1ソースドレイン金属層と、第2絶縁層とを含んでもよく、表示パネルは、第2絶縁層から離れる遮光層の一側に順次に設けられる平坦層とアノード電極層とをさらに含む。
【0156】
例えば、遮光層は、遮光パターンと接続パターンとを含み、遮光パターンは、撮影小孔を有する。
【0157】
例えば、第1ソースドレイン金属層は、第2絶縁層を貫通する第1ビアホールと、接続パターンと、平坦層を貫通する第2ビアホールとを介してアノード電極層に電気的に接続され、接続パターンと遮光パターンとの間に光漏れギャップが存在する。
【0158】
光漏れギャップがベース基板への正投影は、薄膜トランジスタアレイ層に含まれる金属電極がベース基板への正投影によって被覆される。
【0159】
例えば、遮光パターンと接続パターンとは、相互に分離され、遮光パターンと接続パターンとは、相互に絶縁される。
【0160】
例えば、表示パネルは、下から上まで順次に設けられるベース基板と、アレイ層と、遮光層と、平坦層と、アノード電極層とを含んでもよい。
【0161】
例えば、アレイ層は、下から上まで設けられる活性層と、ゲート絶縁層と、第1ゲート金属層と、第1絶縁層と、第2ゲート金属層と、層間誘電層と、第1ソースドレイン金属層と、第2絶縁層とを含んでもよい。
【0162】
例えば、アノード電極層は、第1ソースドレイン金属層に電気的に接続される必要があり、そのため、遮光層中に遮光パターンと分離される接続パターンを設けることによって、第1ソースドレイン金属層は、第2絶縁層を貫通する第1ビアホール、接続パターン及び平坦層を貫通する第2ビアホールを介してアノード電極層に電気的に接続される。
【0163】
遮光パターンと接続パターンとの間は、絶縁されるため、遮光パターンと接続パターンとの間に光漏れギャップが存在し、光漏れギャップは、光が漏れる可能性があるため、光漏れギャップがベース基板への正投影は、アレイ層に含まれる金属電極がベース基板への正投影によって被覆されるように設けられることによって、小孔撮影指紋認識に対する光漏れギャップを介して露出する光の影響を防止する。
【0164】
金属電極は、例えばストレージコンデンサの上電極板であってもよいが、それに限られない。
【0165】
図25は、本開示の一つの実施例による表示パネルの画素における画素駆動回路の回路図である。
【0166】
図25に示すように、画素駆動回路は、駆動トランジスタT1と、第1スイッチトランジスタT3と、第2スイッチトランジスタT6と、第1制御トランジスタT2と、第2制御トランジスタT4と、第3制御トランジスタT5と、第4制御トランジスタT7と、ストレージコンデンサCstとを含んでもよい。
【0167】
第1スイッチトランジスタT3のソース電極T3sが駆動トランジスタT1のゲート電極T1gに電気的に接続され、第1スイッチトランジスタT3のドレイン電極T3dが駆動トランジスタT1のドレイン電極T1dに電気的に接続される。
【0168】
第1スイッチトランジスタT3のゲート電極T3gがn行目のゲート線G(n)に電気的に接続される。
【0169】
第2スイッチトランジスタT6のゲート電極T6gがn行目のリセット線Reset(n)に電気的に接続され、第2スイッチトランジスタT6のドレイン電極T6dが駆動トランジスタT1のゲート電極T1gに電気的に接続され、第2スイッチトランジスタT6のソース電極T6sが初期電圧線Vintに電気的に接続される。
【0170】
第1制御トランジスタT2のゲート電極T2gがn行目のゲート線G(n)に電気的に接続され、第1制御トランジスタT2のソース電極T2sがm列目のデータ線D(m)に電気的に接続され、第1制御トランジスタT2のドレイン電極T2dが駆動トランジスタT1のソース電極T1sに電気的に接続される。
【0171】
第2制御トランジスタT4のゲート電極T4gがn行目の発光制御線EM(n)に電気的に接続され、第2制御トランジスタT4のソース電極T4sが第1電源線ELVDDに電気的に接続され、第2制御トランジスタT4のドレイン電極T4dが駆動トランジスタT1のソース電極T1sに電気的に接続される。
【0172】
第3制御トランジスタT5のゲート電極T5gがn行目の発光制御線EM(n)に電気的に接続され、第3制御トランジスタT5のソース電極T5sが駆動トランジスタT1のドレイン電極T1dに電気的に接続され、第3制御トランジスタT5のドレイン電極T5dが有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に電気的に接続され、有機発光ダイオードOLEDのカソード電極が第2電源線ELVSSに電気的に接続される。
【0173】
第4制御トランジスタT7のゲート電極T7gがn+1行目のリセット線Reset(n+1)に電気的に接続され、第4制御トランジスタT7のドレイン電極T7dが有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に電気的に接続され、第4制御トランジスタT7のソース電極T7sが初期電圧線Vintに電気的に接続される。
【0174】
ストレージコンデンサCstの第1電極板Csaは、第1電源線ELVDDに電気的に接続され、駆動トランジスタT1のゲート電極T1gは、ストレージコンデンサCstの第2電極板Csbとして多重化されてもよい。
【0175】
例えば、nは、正整数であり、mは、正整数である。
【0176】
図25に示される画素駆動回路は、n行目のm列目の画素領域における画素駆動回路であってもよいが、それに限られない。
【0177】
図25に示される画素駆動回路において、全てのトランジスタは、いずれもp型薄膜トランジスタであるが、それに限られない。
【0178】
図25において、第1ノードN1は、駆動トランジスタT1のゲート電極に電気的に接続されるノードである。
【0179】
図25に示される画素駆動回路は、画素における画素駆動回路の一つの実施例に過ぎず、画素駆動回路の構造を限定しない。
【0180】
例えば、第2スイッチトランジスタT6は、ダブルゲートトランジスタであってもよく、それにより、そのリーク電流を減少し、駆動トランジスタT1のゲート電極の電位を良好に保持することができるが、それに限られない。
【0181】
図26は、
図25に示される画素駆動回路の作動シーケンス図である。t1は、第1段階であり、t2は、第2段階であり、t3は、第3段階であり、符号Vdataは、データ線D(n)によって提供されるデータ電圧である。
【0182】
図26に示すように、
図26に示される画素駆動回路が作動時の記述は、以下の通りである。
【0183】
第1段階t1(すなわちリセット段階)において、Reset(n)は、ローレベルを入力し、G(n)は、ハイレベルを入力し、EM(n)は、ハイレベルを入力し、第2スイッチトランジスタT6が開き、駆動トランジスタT1のゲート電極の電位が初期電圧にリセットされる。
【0184】
第2段階t2(すなわちデータ書き込みと閾値電圧補償段階)において、Reset(n)は、ハイレベルを入力し、G(n)は、ローレベルを入力し、Data(m)は、データ電圧Vdataを入力し、EM(n)は、ハイレベルを入力し、第2スイッチトランジスタT6がオフになり、第2制御トランジスタT4と第3制御トランジスタT5がオフになり、第1制御トランジスタT2、第1スイッチトランジスタT3、駆動トランジスタT1と第4制御トランジスタT7がオンになり、Vdataは、第1制御トランジスタT2、駆動トランジスタT1、第1スイッチトランジスタT3によってCstを充電することによって、駆動トランジスタT1のゲート電極の電位がVdata+Vth(Vthが駆動トランジスタT1の閾値電圧)に変更するまで、駆動トランジスタT1のゲート電極の電位を向上させ、第1スイッチトランジスタT3がオフになり、N1の電位がCstによって記憶されるとともに、第4制御トランジスタT7が開くことによって、OLEDのアノード電極の電位を初期電圧にリセットする。
【0185】
第3段階t3(すなわち発光段階)において、Reset(n)は、ハイレベルを入力し、G(n)は、ハイレベルを入力し、EM(n)は、ローレベルを入力し、駆動トランジスタT1と、第1制御トランジスタT2と、第1スイッチトランジスタT3と、第2スイッチトランジスタT6と、第4制御トランジスタT7とがオフになり、第2制御トランジスタT4と第3制御トランジスタT5とがオンになり、OLEDが発光し、駆動トランジスタT1がOLEDの発光を駆動する駆動電流Iは、(1/2)K(Vdata-Vdd)2に等しく、Kは、電流係数であり、Vddは、ELVDDによって入力される電源電圧の電源値である。
【0186】
図25に示される画素駆動回路において、第1スイッチトランジスタT3のソース電極T3sが駆動トランジスタT1のゲート電極T1gに電気的に接続され、第2スイッチトランジスタT6のドレイン電極T6dが駆動トランジスタT1のゲート電極T1gに電気的に接続され、第1スイッチトランジスタT3と第2スイッチトランジスタT6に光線が照射されると、第1スイッチトランジスタT3と第2スイッチトランジスタT6とがオフ状態でも光発生リーク電流が存在し、さらに駆動トランジスタT1のゲート電極T1gの電位に影響を与え、表示階調が不正確になることを引き起こす可能性がある。本開示の実施例による小孔撮影機能を集積する表示パネルは、撮影小孔の設置位置と方式を調整し、小孔撮影指紋認識の精度を確保するとともに、表示品質及び表示精度に対する撮影小孔の影響を低減させる。
【0187】
例えば、表示パネルに特定の指紋認識領域を個別に設定してもよく、画面全体をいずれも指紋認識領域にしてもよい。
【0188】
本開示の実施例では、表示パネルは、下から上まで設けられるベース基板と、バッファ層と、アレイ層と、第2ソースドレイン金属層と、平坦層と、アノード電極層と、画素画定層と、発光層と、カソード電極層とを含んでもよい。アレイ層は、下から上まで順次に設けられる活性層と、ゲート絶縁層と、第1ゲート金属層と、第1絶縁層と、第2ゲート金属層と、層間誘電層と、第1ソースドレイン金属層と第2絶縁層とを含む。
【0189】
第1ゲート金属層は、ゲート線、発光制御線と画素駆動回路における各トランジスタのゲート電極等の構造を形成するために用いられる。
【0190】
第2ゲート金属層は、ストレージコンデンサの電極板と初期電圧線を形成するために用いられる。
【0191】
第1ソースドレイン金属層は、データ線、第1電源線、画素駆動回路における各トランジスタのソース電極と画素駆動回路における各トランジスタのドレイン電極等の構造を形成するために用いられる。
【0192】
第2ソースドレイン金属層は、遮光層として多重化され、遮光層上に撮影小孔が形成される。
【0193】
例えば、アノード電極層は、回路構造を完了するために、第1ソースドレイン金属層に電気的に接続される必要があるため、第2ソースドレイン金属層(すなわち遮光層)を、接続パターンをさらに含むように設ける必要があり、第1ソースドレイン金属層は、第2絶縁層を貫通する第1ビアホール、接続パターン及び平坦層を貫通する第2ビアホールを介してアノード電極層に電気的に接続される。
【0194】
例えば、活性層パターンは、チャネル領域と、ソース電極領域とドレイン電極領域とを含んでもよい。チャネル領域に不純物がドーピングされなくてもよいため、半導体特性を有する。ソース電極領域がチャネル領域の第1側に設けられ、ドレイン電極領域がチャネル領域の第2側上に設けられ、第1側と第2側とは、対向する両側であり、且つ不純物がドーピングされ、且つそのため導電性を有する。不純物は、トランジスタがn型トランジスタであるか、それともp型トランジスタであるかに応じて変化してもよい。
【0195】
例えば、ドーピングソース電極領域は、トランジスタのソース電極に対応してもよく、ドーピングドレイン電極領域は、トランジスタのドレイン電極に対応してもよい。
【0196】
図27は、本開示の一つの実施例による表示パネルにおける第2ソースドレイン金属層の概略図である。
図27において、符号L0は、第2ソースドレイン金属層に含まれる接続パターンであり、符号SEは、第2ソースドレイン金属層に含まれる遮光パターンであり、符号H0は、撮影小孔であり、符号F1は、光漏れギャップであり、第1ソースドレイン金属層に含まれる接続パターンL1は、第3制御トランジスタT5のドレイン電極と、第2ソースドレイン金属層に含まれる接続パターンL0との間の電気的接続に用いられ、第2ソースドレイン金属層に含まれる接続パターンL0は、第2ソースドレイン金属層に含まれる接続パターンL1と、アノード電極層との間の電気的接続に用いられる。
【0197】
図28は、本開示の一つの実施例による表示パネルのレイアウト図である。
図28において、符号Data(m)は、m列目のデータ線であり、符号Data(m+1)は、m+1列目のデータ線であり、符号ELVDDは、第1電源線であり、符号Vintは、初期電圧線であり、符号Reset(n)は、n行目のリセット線であり、符号Reset(n+1)は、n+1行目のリセット線であり、符号EM(n)は、n行目の発光制御線であり、符号EM(n+1)は、n+1行目の発光制御線であり、符号G(n)は、n行目のゲート線であり、符号G(n+1)は、n+1行目のゲート線である。
【0198】
図28において、符号16gは、第2スイッチトランジスタT6の活性層パターンのチャネル領域であり、符号16sは、第2スイッチトランジスタT6の活性層パターンのソース電極領域であり、符号16dは、第2スイッチトランジスタT6の活性層パターンのドレイン電極領域であり、符号13gは、第1スイッチトランジスタT3の活性層パターンのチャネル領域であり、符号11gは、駆動トランジスタT1の活性層パターンのチャネル領域であり、符号11dは、駆動トランジスタT1の活性層パターンのドレイン電極領域であり、符号11sは、駆動トランジスタT1の活性層パターンのソース電極領域であり、符号12gは、第1制御トランジスタT2の活性層パターンのチャネル領域であり、符号12sは、第1制御トランジスタT2の活性層パターンのソース電極領域であり、符号14gは、第2制御トランジスタT4の活性層パターンのチャネル領域であり、符号14sは、第2制御トランジスタT4の活性層パターンのソース電極領域であり、符号15gは、第3制御トランジスタT5の活性層パターンのチャネル領域であり、符号15dは、第3制御トランジスタT5の活性層パターンのドレイン電極領域であり、符号17gは、第4制御トランジスタT7の活性層パターンのチャネル領域であり、符号17sは、第4制御トランジスタT7の活性層パターンのソース電極領域であり、符号Csaは、ストレージコンデンサCstの第1電極板であり、符号16g’は、n+1行目のm列目の画素領域における第2スイッチトランジスタの活性層パターンのチャネル領域であり、符号16d’は、n+1行目のm列目の画素領域における第2スイッチトランジスタの活性層パターンのドレイン電極領域である。
【0199】
図28において、符号H0は、撮影小孔であり、H0がベース基板への正投影は、第1スイッチトランジスタT3の活性層パターンがベース基板への正投影と重ならず、H0がベース基板への正投影は、第2スイッチトランジスタT6の活性層パターンがベース基板への正投影と重ならず、H0がベース基板への正投影は、n+1行目のm列目の画素領域における第2スイッチトランジスタの活性層パターンと重ならず、それにより、第1スイッチトランジスタT3の活性層パターン、第2スイッチトランジスタT6の活性層パターンとn+1行目のm列目の画素領域における第2スイッチトランジスタの活性層パターンは、撮影小孔H0を透過する光線によって照射されず、光線の照射により、オフ状態で各スイッチトランジスタに光発生リーク電流も存在することを避け、さらに駆動トランジスタT1のゲート電極の電位に影響を与えず、表示階調が正確でないという問題を避ける。
【0200】
図28において、H0がベース基板への正投影の周縁と16g’との間の距離d1は、H0がベース基板への正投影の周縁と15gとの間の距離d2よりも大きい。
【0201】
図28において、H0がベース基板への正投影の周縁から第1スイッチトランジスタT3の活性層までの最短距離は、H0がベース基板への正投影の周縁から第1スイッチトランジスタT3と第2スイッチトランジスタT6以外のいずれか一つのトランジスタの活性層までの距離よりも大きく、H0がベース基板への正投影の周縁から第2スイッチトランジスタT6の活性層までの最短距離は、H0がベース基板への正投影の周縁から第1スイッチトランジスタT3と第2スイッチトランジスタT6以外のいずれか一つのトランジスタの活性層までの距離よりも大きい。
【0202】
且つ
図28に示される表示パネルにおいて、11dは、第3制御トランジスタT5の活性層パターンにおけるソース電極領域に連通し、15dは、第4制御トランジスタT7の活性層パターンにおけるドレイン電極領域に連通し、16dは、第1スイッチトランジスタT3の活性層パターンのソース電極領域に連通し、11sは、第2制御トランジスタT4の活性層パターンのドレイン電極領域に連通し、11dは、第3制御トランジスタT5の活性層パターンのドレイン電極領域に連通し、11sは、第1制御トランジスタT2の活性層パターンのドレイン電極領域に連通する。
【0203】
例えば、符号T6g’は、n+1行目のm列目の画素領域における第2スイッチトランジスタのゲート電極である。
【0204】
図25と
図28において、符号T1gは、駆動トランジスタT1のゲート電極であり、符号T2gは、第1制御トランジスタT2のゲート電極であり、符号T3gは、第1スイッチトランジスタT3のゲート電極であり、符号T4gは、第2制御トランジスタT4のゲート電極であり、符号T5gは、第3制御トランジスタT5のゲート電極であり、符号T6gは、第2スイッチトランジスタT6のゲート電極であり、符号T7gは、第4制御トランジスタT7のゲート電極である。
【0205】
図25と
図28において、四角枠で囲まれるバツは、ビアホールを示す。
【0206】
図28において、データ線と第1電源線以外の縦方向の縦線は、接続線である。
【0207】
図28に示される本開示の実施例による表示パネルは、撮影小孔設計位置を設計し、小孔撮影認識精度を保持するとともに、表示品質、特に表示精度に対する小孔撮影システムの影響を低減させ、表示品質を向上させる。
【0208】
図28に示すように、符号An1は、アノード電極層に含まれる第1アノード電極であり、符号An2は、アノード電極層に含まれる第2アノード電極であり、符号An3は、アノード電極層に含まれる第3アノード電極であり、符号An4は、アノード電極層に含まれる第4アノード電極である。
【0209】
アノード電極層に含まれる第1アノード電極An1は、第2ソースドレイン金属層に含まれる接続パターンL0と第1ソースドレイン金属層に含まれる接続パターンL1によって、第3制御トランジスタT5のドレイン電極に電気的に接続される。
【0210】
図28は、m+2列目のデータ線Data(m+2)、m+3列目のデータ線Data(m+3)と二列の第1電源線を示し、アノード電極層に含まれる第5アノード電極An5、アノード電極層に含まれる第6アノード電極An6とアノード電極層に含まれる第7アノード電極An7をさらに示す。
【0211】
図28において、An1は、青色有機発光ダイオードのアノード電極であってもよく、An5は、赤色有機発光ダイオードのアノード電極であってもよく、An7は、緑色有機発光ダイオードのアノード電極であってもよいが、それに限られない。
【0212】
図28において、Reset(n)、Reset(n+1)、D(m)とD(m+1)で囲まれる画素領域内に撮影小孔H0が設けられるが、それに限られない。
【0213】
例えば、撮影小孔H0と接続パターンL0との間に一定の距離が必要であり、且つ接続パターンL0と遮光パターンSEとの間の光漏れギャップF1がベース基板への正投影は、アレイ層に含まれる金属電極(例えばストレージコンデンサの電極板)がベース基板への正投影によって被覆される必要があるが、製作精度の制限のため、光漏れギャップF1の幅を無限に狭くすることができず、撮影小孔H0の半径、接続パターンL0の寸法、撮影小孔H0と接続パターンL0との間の距離も製作精度の制限を受けて無限に小さくすることができないため、撮影小孔が設けられていない画素領域の各パターンの面積と比べて、撮影小孔が設けられる画素領域の各パターンの面積を適切に拡大してもよく、それにより、接続パターンL0と遮光パターンSEとの間の光漏れギャップF1がベース基板への正投影は、アレイ層に含まれる金属電極(例えばストレージコンデンサの電極板)がベース基板への正投影によって被覆される必要があることを確保する。
【0214】
図28に示される本開示の実施例による表示パネルの製作方法は、ベース基板上にアレイ層を形成するステップと、ベース基板から離れるアレイ層の一側に遮光層を形成するステップと、遮光層上に複数の撮影小孔を形成するステップと、撮影小孔がベース基板における第1正投影は、アレイ層におけるスイッチトランジスタの活性層パターンがベース基板における第2正投影と重ならないステップと、スイッチトランジスタは、アレイ層における駆動トランジスタのゲート電極に接続されるトランジスタであるステップとを含んでもよい。
【0215】
本開示の別の実施例による表示パネルにおいて、遮光層及び遮光層における撮影小孔が設けられなくてもよい。本開示の実施例による表示パネルの構造は、
図28に示されるものに限られない。
【0216】
図29は、本開示の別の実施例による表示パネルのレイアウト図である。
図28に示される表示パネルと比べて、
図29に示される表示パネルは、撮影小孔を有しない。第1アノード電極An1は、第2ソースドレイン金属層に含まれる接続パターンL01と第1ソースドレイン金属層に含まれる接続パターンL11によって、第3制御トランジスタT5のドレイン電極に電気的に接続される。又は、第2ソースドレイン金属層が設けられなくてもよく、第1アノード電極An1は、第1ソースドレイン金属層に含まれる接続パターンL11によって、第3制御トランジスタT5のドレイン電極に電気的に接続される。もちろん、他の適切な設置方式を採用してもよい。
【0217】
図30は、本開示の一つの実施例による表示パネルの断面図である。
図30に示すように、表示パネルは、第1ベース基板BS1と、第1ストッパ層BR1と、第2ベース基板BS2とを含む。第2ベース基板BS2上に第1トランジスタ01と第2トランジスタ02が設けられる。第1トランジスタ01がアノード電極ANに接続される。
【0218】
図30に示すように、第1トランジスタ01は、活性層ACT1と、第1ゲート電極絶縁層GI1と、第1ゲート電極GT1と、第1ソース電極SE1と、第1ドレイン電極DE1とを含む。第1ソース電極SE1は、ソース電極SE11とソース電極SE12の二層を含む。第1ドレイン電極DE1は、ドレイン電極DE11とドレイン電極DE12の二層を含む。
【0219】
図30に示すように、第2トランジスタ02は、活性層ACT2と、第2ゲート電極絶縁層GI2と、第2ゲート電極GT2と、第2ソース電極SE2と、第2ドレイン電極DE2を含む。第2ソース電極SE2は、ソース電極SE21とソース電極SE22の二層を含む。第2ドレイン電極DE2は、ドレイン電極DE21とドレイン電極DE22の二層を含む。
【0220】
図30に示すように、表示パネルは、第1層間誘電体層ILD1と、第2バッファ層BF2と、第2層間誘電体層ILD2と、不活性層PVXと、第1平坦層PLN1と、第2平坦層PLN2と、画素定義層PDLと、支持層PSとをさらに含む。画素定義層PDLと支持層PSは、同一の膜層によって同一のパターンニングプロセスを採用して形成されてもよいが、それに限られない。
【0221】
例えば、
図30と
図29を参照して、
図30におけるドレイン電極DE11とドレイン電極DE12は、それぞれ
図29における接続パターンL11と接続パターンL01であってもよい。
【0222】
例えば、第1活性層ACT1は、多結晶シリコン半導体層であり、第2活性層ACT2は、酸化物半導体層であり、多結晶シリコン半導体層は、更にベース基板に近接する。例えば、ベース基板は、可撓性ベースを採用し、第1ベース基板BS1と第2ベース基板BS2は、いずれも可撓性ベース基板であり、例えば、ポリイミドを採用してもよいが、それに限られない。例えば、第1ストッパ層BR1の材料は、SiOx又はSiNx又はその積層を採用してもよく、厚さは、400nm~800nmの間にある。例えば、ベース基板は、他の可撓性プラスチックベースをさらに採用してもよい。例えば、ベース基板は、ガラス、又は石英材料のベース基板をさらに採用してもよい。
【0223】
例えば、第2ベース基板BS2と第1トランジスタ01との間に第2ストッパ層BR2と第1バッファ層BF1がさらに設けられる。第2ストッパ層BR2は、酸化ケイ素を採用してもよいが、それに限られない。第1バッファ層BF1は、バッファ層BF11とバッファ層BF12を含んでもよい。バッファ層BF11は、SiNxを採用してもよく、バッファ層BF12は、SiOxを採用してもよい。第1バッファ層BF1の厚さは、600~1000nmである。バッファ層BF11の厚さは、400~600nmの間にある。第1バッファ層BF1は、積層ではなく、単層を採用してもよい。バッファ層BF11(SiNx)の作用は、ベース基板における不純物粒子が半導体領域に入ってトランジスタの特性に影響を与えることを防止することである。バッファ層BF11、バッファ層BF12、第1ストッパ層BR1、第2ストッパ層BR2のうちの少なくとも一つは、前に記述されるバリア層であってもよい。
【0224】
例えば、第1活性層ACT1の厚さは、30~70nmであり、多結晶シリコン半導体層を採用してもよく、多結晶シリコン半導体層は、駆動トランジスタのチャネルとして使用することができ、例えば、多結晶シリコンを形成する前に光遮断層を形成し、光遮断層上にSiOxを形成した後に多結晶シリコンを形成してもよい。
【0225】
例えば、第1ゲート電極絶縁層GIは、SiOxを採用してもよく、厚さは、80~180nmであってもよい。
【0226】
例えば、第1ゲート電極GT1は、Mo、Ti、Cu又はその合金を採用してもよく、厚さは、15~350nmである。
【0227】
例えば、第1ゲート電極を形成するとともに、酸化物半導体領域と同層に導電パターンを形成し、当該導電パターンは、後続の酸化物の遮断層としてもよく、酸化物半導体層の光照射による特性劣化を防止する。
【0228】
例えば、第1層間絶縁層ILD1は、SiOx、SiNxとSiOxの三層積層構造を採用してもよく、例えば、第1層間絶縁層ILD1の厚さは、100~350nmであり、酸化物半導体層に近接するのは、SiOxであり、厚さは、SiNxよりも大きいことにより、酸化物の特性を確保する。
【0229】
例えば、第2バッファ層BF2は、SiOxを採用してもよい。
【0230】
例えば、第2活性層ACT2の厚さは、30~60nmであり、IGZOを採用してもよいが、それに限られない。
【0231】
例えば、第2ゲート電極絶縁層GI2は、SiOxを採用してもよく、厚さは、100~300nmであってもよい。
【0232】
例えば、第2ゲート電極GT2は、Mo、Ti、Cu又はその合金を採用してもよく、厚さは、15~350nmであってもよい。
【0233】
例えば、第1層間誘電体層ILD1と第2層間誘電体層ILD2は、SiOx、SiNxの少なくとも一つを採用してもよい。例えば、第1層間誘電体層ILD1は、SiNx/SiOxの二層積層形式を採用してもよく、第2層間誘電体層ILD2は、SiOxを採用してもよい。
【0234】
例えば、第1ゲート電極絶縁層GI1と第2ゲート電極絶縁層GI2は、SiOx、SiNxの少なくとも一つを採用してもよい。
【0235】
例えば、不活性層PVXは、SiOxを採用してもよく、厚さは、200~500nmであってもよい。
【0236】
例えば、第1平坦層PLN1、第2平坦層PLN2、画素定義層PDLと支持層PSは、いずれもポリイミドを採用してもよいが、それに限られない。
【0237】
図30に示すように、ソース電極SE21とソース電極SE22の設置は、第2活性層ACT2を保護することにより、第2トランジスタ02の安定性を向上させることができる。
【0238】
図30に示される構造上に有機機能層とカソード電極を形成し、さらにパッケージングを行われば、OLED表示装置を形成することができる。パッケージング層上にタッチ構造を形成してもよく、タッチ構造は、金属メッシュ(metal mesh)を採用してもよいが、それに限られない。
【0239】
図30は、導電部材03と導電部材04をさらに示す。導電部材03と導電部材04は、それぞれ本開示の実施例による導電部材CLであってもよい。
図30に示すように、導電部材03、ソース電極SE21、ドレイン電極DE22、ソース電極SE11及びドレイン電極DE12は、同一の膜層によって同一のパターンニングプロセスを採用して形成される。
図30に示すように、導電部材04、ソース電極SE12及びドレイン電極DE12は、同一の膜層によって同一のパターンニングプロセスを採用して形成される。例えば、ソース電極とドレイン電極は、いずれも金属又は合金材料を採用して形成される。
【0240】
図31は、本開示の別の実施例による表示パネルの断面図である。
図31に示される表示パネルは、
図30に示される表示パネルと比べて、ソース電極SE21とソース電極SE22が設けられていない。
【0241】
本開示の実施例による表示パネルにおける第1導電部材CL1と第2導電部材CL2は、静電高発生領域、例えばパッド領域、静電発生が少ない領域、例えば画素領域に位置してもよく、抵抗の低減を確保するために、第3導電サブ層が第2表面から突出する設置を行わず、すなわち、通常の導電部材を設ける。例えば、第2表面から突出する第3導電サブ層を有する導電部材と、通常の導電部材とは、境界を有し、当該境界は、表示領域外に位置することによって、画素領域に対する静電の影響を避ける。パッド領域は、外部回路に外付けされるパッド領域と、アレイテストのパッド領域と、タッチ回路がバインディングされるパッド領域との少なくとも一つを含むが、それに限られない。
【0242】
説明すべきことは、図示における第1導電サブ層101、第2導電サブ層102、第3導電サブ層103は、ベース基板100に完全に平行する平面構造を形成するが、それに限られない。導電部材の下方の膜層形状の特徴に従って、それは、凹凸のある表面上に自然に形成されてもよく、さらにそれも完全に平坦でない平面を有し、このような実例では、上記角度は、導電サブ層の表面に応じて形成される相応な角度として理解されてもよいが、それに限られない。
【0243】
図32は、本開示の実施例による表示パネルの部分平面図である。
図33は、
図32におけるデータ選択器の拡大概略図である。以下では
図32と
図33を参照して表示パネルについて説明する。
【0244】
例えば、
図32に示すように、導電部材CLが第1導電部61に電気的に接続され、
図32に示される表示パネルは、第1導電部61がデータ線DLであり、導電部材CLがパッドPDであることを例として説明する。データ線DLは、各画素ユニットSPにデータ電圧を提供する。パッドPDは、外部回路に接続されるために用いられる。外部回路は、集積回路(IC)を含むが、それに限られない。導電部材CLと第1導電部61は、同一の膜層によって同一のパターンニングプロセスを採用して形成される。例えば、導電部材CLと第1導電部61は、第1ソースドレイン金属層LY3に位置する。
【0245】
例えば、隣接する導電部材の間の絶縁層は、第1有機材料(例えばエポキシ樹脂)を含み、隣接する第1導電部の間の絶縁層は、第1有機材料と異なる第2有機材料(例えばポリイミド)又は無機材料(例えばSiOx又は酸化ケイ素又はその積層)である。例えば、第1有機材料の誘電率は、第2有機材料又は無機材料よりも小さい。
【0246】
例えば、
図32と
図33に示すように、表示パネルは、第2導電部62をさらに含み、第2導電部62と導電部材CLとは、異なる層に設けられる。例えば、第2導電部62と導電部材CLとは、同一層に位置するが、それに限られない。
【0247】
例えば、
図32と
図33に示すように、複数の第1導電部61と複数の第2導電部62が提供され、隣接する導電部材CLの間に第1間隔IN1を有し、隣接する第1導電部61の間に第2間隔IN2を有し、第1間隔IN1は、第2間隔IN2と異なる。例えば、第1間隔IN1は、第2間隔IN2よりも小さい。
【0248】
例えば、
図33に示すように、導電部材CLの長さは、第1導電部61の長さよりも小さい。本開示の実施例では、一つの素子の長さとは、当該素子の延び方向に沿う寸法である。
【0249】
図32に示すように、導電部材CLは、展開線FLに接続され、展開線FLは、データ線DLに接続される。展開線FLは、DL絶縁層を貫通するビアホールを介してデータ線に接続される。展開線FLは、展開線FL1と展開線FL2とを含み、例えば、展開線FL1と展開線FL2の一方は、第1ゲート金属層LY1に位置し、展開線FL1と展開線FL2の他方は、第2ゲート金属層LY2に位置する。
【0250】
図32は、第1電源線PL1と第2電源線PL2をさらに示し、複数の第2電源線PL2は、バス311に接続され、第1電源線PL1と第2電源線PL2も第1ソースドレイン金属層LY2に位置する。
【0251】
図32は、複数のゲート線GLと複数の画素ユニットSPをさらに示す。ゲート線GLは、第1方向DR1に沿って延び、データ線DLは、第2方向DR2に沿って延び、複数のゲート線GLと複数のデータ線DLとは、互いに絶縁され、複数のゲート線GLと複数のデータ線DLとは、相互に交差することにより、複数の画素ユニットSPを限定する。第1電源線PL1は、画素ユニットSPに第1電源電圧を提供するように構成され、第2電源線PL2は、画素ユニットSPに第2電源電圧を提供するように構成される。例えば、第1電源線PL1は、VDD線であり、第2電源線PL2は、VSS線である。例えば、第2電源線PL2が発光ダイオードのカソード電極に接続される。
【0252】
図32に示すように、各パッドPDは、データ選択器MUXによって、二つの展開線FL1にそれぞれ接続され、さらに二つのデータ線DLに電気的にそれぞれ接続される。例えば、データ信号がデータ選択器MUXに到達した後、異なる期間にオンにするように第1信号線L1と第2信号線L2とをそれぞれ制御することによって、データ信号は、当該データ選択器MUXに接続される二つのデータ線DLにそれぞれ伝送される。データ選択器MUXの設置方式は、通常設計を参照してもよい。データ選択器MUXは、二つのデータ線DLを接続することに限られず、データ選択器MUXが接続するデータ線DLの数は、必要に応じて決定されてもよい。
【0253】
図32と
図33を参照して、各データ選択器MUXは、活性層ACTLを含み、第1信号線L1と第2信号線L2によって被覆される活性層ACTLの部分は、チャネル領域であり、第1信号線L1と第2信号線L2によって被覆されていない活性層ACTLの部分は、導体である。活性層ACTLの第1端が一つのデータ線DLに接続され、活性層ACTLの第2端が別のデータ線DLに接続され、活性層ACTLの第3端が第2導電部62によってパッドPDに接続される。活性層ACTLの第1端、第2端と第3端は、いずれも活性層ACTLの導体部分に位置し、且つアダプタ(第1ソースドレイン金属層に位置してもよい)によって活性層ACTLに接続されてもよい。
【0254】
第1導電部61は、データ線に限られない。例えば、各画素ユニットは、バリア層上に設けられる画素回路層と、画素回路層に電気的に接続される有機エレクトロルミネッセンス素子と、有機エレクトロルミネッセンス素子の出光側に設けられるタッチ電極とを含み、第1導電部61は、画素回路層、有機エレクトロルミネッセンス素子又はタッチ電極のうちのいずれか一つである。
【0255】
図34Aは、本開示の一つの実施例による表示パネルの部分断面図である。
図34Aは、
図32における破線丸B1の箇所の部分断面図である。
図34Aに示すように、ベース基板100上にバリア層BRと絶縁層ISL1が設けられ、第2導電部62は、絶縁層ISL1上に位置する。導電部材CLは、第1端部E1を有し、第2導電部62は、第2端部E2を有し、第1端部E1と第2端部E2との間に絶縁層ISL2が設けられ、絶縁層ISL2は、第2端部E2を露出させる第1ビアホールV1を有し、導電部材CLは、第1ビアホールV1を介して第2導電部62に接続される。導電部材CLが第2導電部62の下方に位置する場合、絶縁層ISL2は、第1端部E1を露出させる第1ビアホールを有する。別のいくつかの実施例では、第2導電部62は、バリア層BRと絶縁層ISL1との間に位置してもよく、それにより、第1ビアホールV1は、絶縁層ISL1と絶縁層ISL2を貫通する。
【0256】
図34Bは、本開示の一つの実施例による表示パネルの部分断面図である。
図34Bは、
図32における破線丸B2の箇所の部分断面図である。
図32と
図34Bに示すように、表示パネルは、第3導電部63をさらに含み、導電部材CLが第3導電部63に電気的に接続され、第3導電部63は、第3端部E3を有し、第1導電部61は、第4端部E4を有し、第3端部E3と第4端部E4との間に絶縁層ISL2が設けられ、絶縁層ISL2は、第3端部E3を露出させる第2ビアホールV2を有し、第1導電部61は、第2ビアホールV2を介して第3導電部63に電気的に接続される。導電部材CLが第3導電部63の下方に位置する場合、絶縁層ISL2は、第4端部を露出させる第2ビアホールV2を有する。別のいくつかの実施例では、第3導電部63は、バリア層BRと絶縁層ISL1との間に位置してもよく、それにより、第1ビアホールV1は、絶縁層ISL1と絶縁層ISL2を貫通する。
【0257】
図35は、本開示の一つの実施例による表示パネルの部分平面図である。例えば、
図35に示すように、導電部材CLは、第1部分PT1と第2部分PT2とを含み、第1部分PT1の幅は、第2部分PT2の幅よりも大きく、第1部分PT1の第3導電サブ層103は、導電部材CLの幅方向に沿って第2表面S2から突出し、第2部分PT2の第3導電サブ層103は、導電部材CLの幅方向に沿って第2表面S2と同一平面上にある。もちろん、他の実施例では、第1部分PT1と第2部分PT2の第3導電サブ層103は、いずれも導電部材CLの幅方向に沿って第2表面S2から突出してもよく、第1部分PT1の第3導電サブ層103が導電部材CLの幅方向に沿って第2表面S2から突出する幅は、第2部分PT2の第3導電サブ層103が導電部材CLの幅方向に沿って第2表面S2から突出する幅よりも大きい。
【0258】
例えば、本開示の実施例では、第3導電サブ層が導電部材の幅方向に沿って第2導電サブ層の第2表面から突出する構造を有する導電部材は、平坦層によって被覆されない。例えば、
図32に示される導電部材CLと同層に設けられる第1導電部61は、平坦層によって被覆され、導電部材CLは、平坦層によって被覆されない。
【0259】
本開示の少なくとも一実施例は、上記いずれか一つの表示パネルを含む表示装置を提供する。
【0260】
例えば、表示装置は、液晶ディスプレイ、電子ペーパ、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)ディスプレイ等の表示デバイス及び表示デバイスを含むこれらのテレビ、デジタルカメラ、携帯電話、腕時計、タブレットパソコン、ノートパソコン、ナビゲーター等の表示機能を有する任意の製品又は部材であってもよい。
【0261】
例えば、本開示の実施例では、導電部材は、導電構造の一部又は全部であってもよく、導電部材は、連続する金属構造で形成されるパターン又は複数の金属導電パターンのスタック構造であってもよい。
【0262】
説明すべきことは、明確にするために、本開示の実施例を説明するための添付図面では、層又は領域の厚さが拡大される。なお、層、膜、領域、又は基板などの素子が、別の素子の「上」又は「下」に位置すると称される場合、当該素子は、別の素子の「上」又は「下」に「直接」位置してもよく、又は中間素子が存在してもよい。
【0263】
本開示の実施例では、各素子の形状は、概略的記述に過ぎず、図に示されているものに限られず、必要に応じて決定されてもよい。
【0264】
衝突しない場合、本開示の同一の実施例及び異なる実施例における特徴は、相互に組み合わせてもよい。
【0265】
以上に記述されているのは、本開示の具体的な実施の形態に過ぎず、本開示の保護範囲は、それに限らない。いかなる当業者が、本開示に掲示される技術的範囲内に、容易に想到できる変形又は置き換えは、いずれも、本開示の保護範囲内に含まれるべきである。このため、本開示の保護範囲は、請求項の保護範囲を基にすべきである。
【国際調査報告】