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特表2023-528915漏れ試験用の弾性医療製品のキャビティのコンプライアンスを決定するための方法
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  • 特表-漏れ試験用の弾性医療製品のキャビティのコンプライアンスを決定するための方法 図1a
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-06
(54)【発明の名称】漏れ試験用の弾性医療製品のキャビティのコンプライアンスを決定するための方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 3/12 20060101AFI20230629BHJP
   G01N 3/00 20060101ALI20230629BHJP
【FI】
G01N3/12
G01N3/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022574750
(86)(22)【出願日】2021-06-07
(85)【翻訳文提出日】2023-01-13
(86)【国際出願番号】 DE2021000107
(87)【国際公開番号】W WO2021244691
(87)【国際公開日】2021-12-09
(31)【優先権主張番号】102020003418.7
(32)【優先日】2020-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518248192
【氏名又は名称】ヴェー.オー.エム. ワールド オブ メディシン ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】カールステンス,ジャン ヘンドリック
(72)【発明者】
【氏名】イリケ,イブラヒム
(72)【発明者】
【氏名】メンゼル,フェリックス
【テーマコード(参考)】
2G061
【Fターム(参考)】
2G061AA04
2G061AB04
2G061BA06
2G061CA10
2G061CB04
2G061DA03
2G061EA05
(57)【要約】
本発明は、非破壊漏れ試験用のゴム弾性医療製品(例えば、ラテックス製品)のキャビティ体積を決定するための方法と、該方法を実行するためのデバイスとに関する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療技術デバイスを使用してキャビティのコンプライアンスCを決定するための方法であって、
a)流体の導入の制御、
b)前記キャビティ内に導入された体積、及び前記体積から生じるキャビティ圧力の単一の測定または複数の測定、
c)方程式C=V/pを使用する前記コンプライアンスCの計算、
を行う、方法。
【請求項2】
前記キャビティ内への少なくとも2つの定義された液量の時間オフセット導入、結果として生じる分圧増加(dp/dV)の計算によって特徴付けられる、請求項1に記載のキャビティのコンプライアンスを決定するための方法。
【請求項3】
前記キャビティ内に導入された前記体積、ならびに前記体積から生じる前記キャビティ圧力の前記単一の測定または複数の測定の前に漏れ体積流量qを決定することによって、及び方程式(ΔC=(ΔV-q)/Δp)Iを使用してCを計算するとき、前記漏れ体積流量qを考慮することによって特徴付けられる、請求項1に記載のキャビティのコンプライアンスを決定するための方法。
【請求項4】
構成要素を含むゴム弾性医療製品のキャビティのコンプライアンスCを決定するためのデバイスであって、前記構成要素は、
少なくとも1つの流体リザーバ(1)であって、流体が前記少なくとも1つの流体リザーバ(1)から取得され、接続要素(2)を通って供給ユニット(4)に供給される、少なくとも1つの流体リザーバ(1)と、
調整方式で前記流体を供給するための少なくとも1つの調整ポンプ(アクチュエータまたは供給ユニット(4))と、
前記流体の体積流量の少なくとも1つの測定デバイス(5)と、
前記流体の動圧及び静圧を決定するための少なくとも1つの圧力センサー(6)と、
前記流体を前記デバイスからキャビティ(8)に供給するための少なくとも1つの接続要素(7)(例えば、チューブ)と、
測定データを検出するために働く少なくとも1つの電子記憶要素と、
請求項1に記載の決定方法を実行して、パラメータデータセットを前記記憶要素からロードするために、または前記パラメータデータセットを前記記憶要素に書き込むために、必要な制御コマンドを前記アクチュエータに供給するための少なくとも1つの電子計算ユニット(例えば、マイクロコントローラ)と、
を含む、デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非破壊漏れ試験用のゴム弾性医療製品(例えば、ラテックス製品)のキャビティのコンプライアンスを決定するための方法と、該方法を実行するためのデバイスとに関する。
【背景技術】
【0002】
ゴム弾性医療製品(例えば、ゴム手袋、バルーンカテーテル、コンドーム等)は、それらが市場で販売される前に、多くの試験を受ける。均質性の不具合を見つけるためであるが、貫通試験及びバースト試験も実行される。ゴム弾性医療製品を試験するために、その製品は、通常、ガスまたは液体で満たされる。具体的には、漏れに関する製造誤差の試験を可能にするように製品を拡張するために、こうして形成された空洞(キャビティ)のサイズに応じて、必要な流体の体積(例えば、N、CO、水、生理食塩水)は変化する。
【0003】
ガス状流体(例えば、CO等)の場合、減圧弁を使用することによって、次に医療製品に供給されるのに必要な体積流量を調節するデバイスを使用する。
【0004】
液状流体(例えば、生理食塩水等)を使用するとき、状況は異なる。ここでは、例えば、ポンプ回転の制御によって体積流量を変化させることが可能である蠕動ポンプを使用する。
【0005】
体積流量をキャビティ内に導入することによって、空洞は流体で満たされ、このキャビティの圧力は増加する。同時に、医療製品の空洞は拡張する。
【0006】
いわゆる、方程式C=V/pを使用して、体積Vと、結果として生じる圧力pとの関係を使用して、キャビティのコンプライアンス(伸張性)Cを静止特性として決定できる(図1a参照)。
【0007】
コンプライアンスCの逆数は、弾性E=1/Cと見なされる。
【0008】
ここでは、基本条件は、このキャビティの特定の圧力が医療製品にあらゆる悪影響をもたらしてはいけないことである(この場合、製品の破壊を意図するバースト試験を除く)。この理由のため、通常、キャビティ圧力を決定するために、圧力センサーを使用する。適切な調整によって、製品が損傷するキャビティ圧力が生じることがないために必要な体積流量を計算できる。したがって、減圧弁または蠕動ポンプを調整することによって、必要な体積流量を実現する。しかしながら、流体供給中、圧力を測定しないことを考慮する必要がある。圧力測定のために、圧力平衡を達成するために、短時間だけ流体供給を遮断する。圧力平衡の値は、医療製品の実際の圧力を表す。測定後、通気は継続する。
【0009】
医療製品及びそのサイズに応じて、ゴム弾性製品を所望の圧力に膨張させるために、必要な体積のかなりの変化が要求される(図1b参照)。
【0010】
したがって、実際に、試験デバイスのユーザーは、製品及びそのサイズに関する情報をデバイスに通信するために、多くの必要な設定を行う必要がある。品質保証の測定に関連して、多くの場合、少数の製品が製品群から選ばれ、別の試験装置で相応の拡張試験またはバースト試験を受ける。個々の製品パラメータ(例えば、製品のタイプ及びサイズ)の手動入力は、誤りをもたらし得る。同じことが小ロット生産に適用される。
【0011】
それらの情報から、具体的には、デバイスを制御/調整するためのパラメータ及び制限値を導出できる。例えば、したがって、最大許容可能な流体流量を定量化するデータセットがロードされる。
【0012】
製品が最初に推定された値よりも大きいとき、製品の拡張はかなり長時間かかり、望ましくない測定の遅延が生じる。しかしながら、製品が最初に推定された値よりも小さいとき、場合により、かなり速く圧力を達成し、これにより、製品損傷をもたらし得る。
【0013】
ユーザーは、故障している製品及び/または誤った製品のサイズを(例えば、(大人または子供による)誤ったグローブサイズの事前選択によって、またはグローブの代わりにバルーンカテーテルを選択することよって)試験デバイスで設定する場合、デバイスの故障挙動をもたらし得る。
【0014】
今まで、先行技術のデバイス及び方法では、説明された問題を解決することが不可能である。関連の先行技術に含まれる文献として、米国特許出願公開第2007/0083126号明細書、米国特許出願公開第2010/0236555号明細書、独国特許出願公開第4309380号明細書、独国特許発明第19809867号明細書、Tautorat,C.et al.,「Balloon-based measuring systems for compliance investigations」Current Directions in Biomedical Engineering 4(1),2018が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0083126号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2010/0236555号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第4309380号明細書
【特許文献4】独国特許発明第19809867号明細書
【非特許文献】
【0016】
【非特許文献1】Tautorat,C.et al.,「Balloon-based measuring systems for compliance investigations」Current Directions in Biomedical Engineering 4(1),2018
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
極めて重大なキャビティの特性を自動的に決定する医療技術デバイスの調整システムの必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、流体をゴム弾性医療製品内に導入するための技術デバイスを開示し、本デバイスはキャビティの特性を自動的に決定し、ひいては、必要な動作パラメータを決定する。
【0019】
流体が流体リザーバ(1)から取得され、接続要素(2)を使用して供給ユニット(4)に供給される、流体リザーバ(1)。流体は、ガス(例えば、COまたはN)または液体(例えば、生理食塩水)であり得る。
【0020】
調整方式で流体を供給するための調整ポンプ(アクチュエータまたは供給ユニット(4))。
【0021】
流体の体積流量の測定デバイス(5)。
【0022】
流体の動圧及び静圧を決定するための圧力センサー(6)。
【0023】
流体をデバイスから医療製品(8)に供給するための接続要素(7)(例えば、チューブ)。
【0024】
測定データを検出するために働く電子記憶要素(明確に示されない)。さらには、必要な制御コマンドをアクチュエータに送信し、データを評価し、パラメータデータセットを記憶要素からロードし/記憶要素に書き込むための電子計算ユニット(例えば、マイクロコントローラ)。
【発明の効果】
【0025】
該構成要素を含む医療技術デバイスを用いて、キャビティのコンプライアンスは、スタッフの操作の間違いを回避するために、体積流量及び圧力の値を使用して自動的に決定できる。この目的を達成するために、以下に説明される異なる決定方法を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1a図1aは、体腔の体積Vと、結果として生じる圧力pとの関係を示す。
図1b図1bは、大小それぞれの体腔の体積Vと、結果として生じる圧力pとの関係を示す。
図2図2は、本発明による、以下の構成要素を含む流体を供給するための医療技術デバイス(3)を示す。
図3図3は、積流量qと時間tとの関係及び分圧pと時間tとの関係を示す。
図4図4は、分圧pと体積Vとの関係を表したp-V図を示す。
図5図5は、積流量qと時間tとの関係及び分圧pと時間tとの関係を示す。
図6図6は、積流量qと時間tとの関係及び分圧pと時間tとの関係を示す。
図7図7は、積流量qと時間tとの関係及び分圧pと時間tとの関係を示す。
図8図8は、p-V図において、V/pについて示す。
図9図9は、実際のキャビティ圧力pと時間tとの関係及びnと時間tとの関係を示す。
図10図10は、積流量qと時間tとの関係及び分圧pと時間tとの関係を示す。
図11図11は、p-V図において、V/pについて示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
方法I.a
まず、接続要素(流体ライン)を使用して、ゴム弾性医療製品をデバイスに接続する。次に、デバイスはオンになる。体積流量を最初に利用する前に、デバイスはキャビティの圧力を特定する。次に、アクチュエータを使用して、所定の時間的体積流量q(例えば、定義された時間長のパルス体積流量)を生成する。体積流量により、キャビティの圧力増加qが発生する。
【0028】
測定ユニットによって、体積流量を統合することにより体積Vを決定できる。体積流量を定義した後、デバイスは供給を停止し、キャビティの静圧を特定する。したがって、分圧増加(dp/dV)を使用して、弾性を決定できる。キャビティの所望の基準圧力が達成されるまで、この手順を繰り返すことができる。次に、分圧増加から、いわゆる、p-V図を導出できる。したがって、この図は、キャビティのサイズ、すなわち、医療製品のサイズに関する情報を提供する。次に、システムパラメータを比較することによって、最適なシステムパラメータ(例えば、最大流量パラメータ、制御パラメータ、及び調整パラメータ)のパラメータ化及び選択を行うことができる。ユーザーによるオプションの確認によって、自動キャビティ検出を確認できる。
【0029】
図4では、本方法の例を示す。2つの体積V及びVは、空洞内に時間オフセットして供給される。次に、キャビティの圧力pが増加し、そして、圧力センサーpを使用して、キャビティの圧力を決定できる。これにより、動作点Vc1=V、pc1=pd1、及びVc2=V+V、pc2=pd2がもたらされる。次に、例えば、線形近似によって、p-V図の近似値を計算できる(図4参照)。体積流量の開始点及び停止点における圧力測定信号の「過渡応答」は、測定図(図5図7の下の図)で明確に見ることができる。
【0030】
方法I.b
実際に、製品製造では、時々、キャビティに漏れがある。この未知量の流体流出に起因して、そのような漏れにより、方法I.aの手順が誤りであることが立証される。測定データにおける漏れの影響を補償するために、方法I.aは以下のように拡大適用される。
【0031】
圧力調整デバイスによって、圧力はキャビティで生成される。この場合、所望の圧力を達成するために必要な体積流量は事前に定義される。漏れがない閉鎖されたキャビティでは、圧力調整デバイスは、所望の圧力が達成されるとき、体積流量をゼロに調整する(図6参照)。
【0032】
医療製品に既存の漏れがある場合、漏れを補償するために、圧力調整システムは体積流量を永久的に調節する。圧力を維持するために必要なこの体積流量は、存在するキャビティ圧力における漏れ体積流量qである。これは、図7に例示的に示される。漏れ体積流量qから、漏れにより医療製品から出る体積V及びVを決定できる。次に、導入された体積は、漏出量から明らかにすることができる。
【0033】
体積流量が停止する時点のキャビティpc1の圧力は、接続要素にわたる圧力降下及び測定圧力pd1の予備知識によって決定または近似できる。この時点では、p≒pc1である。
【0034】
本明細書では、評価は方法I.aのように適用できる。p-V図の計算のためにいくつかの動作点を可能にするために、基準圧力を(一時的に)増加させることができる。
【0035】
他の基準圧力値を繰り返し検証することによって、p-V図の異なる動作点、ひいては、キャビティサイズを決定できる。
【0036】
方法II
デバイスの動作中における、医療製品のp-V図の実際の動作点を決定できる。低い部分容量値(ΔC=ΔV/Δp)は大きい製品を示唆する、または、大きい値は小さい製品を示唆する。この情報を取得するために、デバイスの動作中に測定の一時停止が発生する。本明細書では、体積流量が短時間だけ遮断され、静止キャビティ圧力pc1が特定される。次に、アクチュエータを使用して、所定の時間的体積流量(例えば、定義された時間長のパルス体積流量)を生成する。体積流量により、キャビティの圧力増加が発生する。測定ユニットによって、体積流量を統合することにより、この期間に供給された体積Vを決定できる。体積流量を定義した後、デバイスは供給を停止し、キャビティの静圧pc2を特定する。次に、デバイスは通常の機能を再開する(図7参照)。測定結果から、ΔC=V/(pc2-pc1)となる。方法Iとは異なり、キャビティサイズまたはp-V図に関する完全情報は知られていない。したがって、この情報だけ、キャビティ圧力を維持するために必要である体積流量の実際の動作点に適用される。しかしながら、この動作点では、ユーザーによって選択されたデフォルト設定に対する妥当な設定及び実際に決定された特性値を調節できる(図8参照)。したがって、相違がある場合、デバイスは、介入を実行するために、ユーザーによる最適なシステムセットアップを可能にするために、デバイスのパラメータセットを自動的に調節できる。
【0037】
本方法は、具体的には、バルーンカテーテルを試験するのに適切である。用途によって、バルーンカテーテルは開口部を含み得、これにより、漏出量が表される。提示される方法によって、開口部があるにもかかわらず、コンプライアンスC(C=V/p)の測定を実行できる。さらに、バースト試験(または引裂試験)を実行できる。
【0038】
方法III
デバイスの動作中、圧力は一時的に増加する。この目的を達成するために、アクティブ圧力制御/調整を使用する。所望のキャビティの圧力を取得するために必要な追加体積は、圧力増加の段階で決定される。追加体積から、部分容量値(ΔC=ΔV/Δp)を決定できる。これは、方法IIの手順と同一である。しかしながら、方法IIIは、キャビティの最初の充填段階でも使用できる。この目的を達成するために、圧力調整の所望の基準圧力は、準定常状態で(非常にゆっくり時間をかけて、または段階的に)増加する。測定の一時停止には、デバイスと、デバイスと医療製品との間の接続ユニットとに関する現行のシステムパラメータが必要ではない。したがって、体積及び生成された圧力のデータは、p-V図に移行できる。これにより、方法Iと同様に、キャビティサイズまたは製品タイプを導出するための基準が提供される。したがって、最適なシステムパラメータ(例えば、最大流量パラメータ、制御パラメータ、及び調整パラメータ)のパラメータ化及び選択を行う可能性をもたらす。ユーザーによるオプションの確認によって、自動キャビティ検出を確認できる。
【0039】
方法IV
方法IIの変化では、実際のキャビティ圧力pc1の決定後に、体積流量は増加する。センサーの上昇圧力は、キャビティの圧力上昇と相関する(図9参照)。そのため、結果として、キャビティ圧力pc2の測定は必要がなくなる(方法IIと異なる)。その代わりに、体積Vに対する増加Δpを特定する(図10参照)。値の決定後、デバイスは前の動作を再開する。
【0040】
したがって、方法IIと対照的に、方法IVでは、キャビティ圧力pc2の値の正確な知識が不足するが、同じ部分増加が生じ、ひいては、デバイスの最適なパラメータ化を保証するために、デバイスのパラメータセットと、決定されたキャビティの値(図11)とを比較するために、ユーザーが値を使用して、必要に応じて、値を修正できる。
【符号の説明】
【0041】
(1)流体リザーバ
(2)流体接続部(リザーバと、流体を供給するための医療技術デバイス(3)との間の流体の供給チューブ)
(3)流体を供給するための医療技術デバイス
(4)供給デバイス
(5)流体の体積流量の測定デバイス
(6)圧力センサー
(7)流体接続部
(8)ゴム弾性医療製品
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】