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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-21
(54)【発明の名称】ガス処理システム
(51)【国際特許分類】
   F16J 15/44 20060101AFI20230713BHJP
   F04B 39/00 20060101ALI20230713BHJP
   F16J 15/447 20060101ALI20230713BHJP
【FI】
F16J15/44 Z
F04B39/00 104A
F16J15/447
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2022569521
(86)(22)【出願日】2021-05-18
(85)【翻訳文提出日】2023-01-13
(86)【国際出願番号】 US2021032937
(87)【国際公開番号】W WO2021236620
(87)【国際公開日】2021-11-25
(31)【優先権主張番号】63/026,219
(32)【優先日】2020-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522444232
【氏名又は名称】ドバー パンプス アンド プロセス ソリューションズ セグメント、インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】クワチネフ ヴィタリー
【テーマコード(参考)】
3H003
3J042
【Fターム(参考)】
3H003AA02
3H003AA05
3H003AA06
3H003AC04
3H003BC01
3H003CA01
3J042AA04
3J042AA06
3J042BA02
3J042BA08
3J042CA02
3J042CA10
3J042CA30
3J042DA10
(57)【要約】
ガス処理システムは、ガスを処理する空洞を画定する容器を含む。容器は、入力圧力で処理ガスを受け入れる処理ガス入口と、出力圧力で処理ガスを排出する処理ガス出口とを含む。ガス処理システムは、容器に結合されたシャフトと、シャフトに沿って離間する複数のシールを備える多段封止システムとを更に含む。シャフトは、容器内のガスから又は容器内のガスに機械的エネルギーを伝達するように構成される。各隣接対のシールは、対応する圧力空間を間に画定する。圧力空間の1つは、流管を介して処理ガス入口と液圧連通する均等化圧力空間であり、動作中、均等化圧力空間内の圧力は、処理ガス入口内の圧力に対して均等化された圧力で維持される。
【選択図】図1及び図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス処理システムであって、前記ガス処理システムは、
ガスを処理する空洞(102)を画定し、入力圧力で処理ガスを受け入れる処理ガス入口(108)、及び出力圧力で処理ガスを排出する処理ガス出口(110)を備える容器(102)と、
前記容器に結合され、前記容器内のガスから又は前記容器内のガスに機械的エネルギーを伝達するように構成されたシャフト(122)と、
前記空洞と大気との間で前記シャフトに沿って離間する隣接シール(136)の間に中間圧力空間を画定する漸進的封止システム(114)と
を備え、中間圧力空間(144a)は、前記シャフトから離間する流管(116)を介して前記処理ガス入口と液圧連通し、
前記ガス処理システムは、動作中、前記中間圧力空間内の最大圧力が、前記入力圧力及び前記出力圧力のより上位より低く、大気圧より大きいように構成される、ガス処理システム。
【請求項2】
前記出力圧力は、前記入力圧力より大きい、請求項1に記載のガス処理システム。
【請求項3】
前記封止システムは、前記シャフトに沿って離間する前記隣接シール(136)の間に複数の圧力空間を画定し、前記複数の圧力空間は、前記中間圧力空間(144a)と、第2の空間とを含み、前記第2の空間は、動作中、前記中間圧力空間(144a)内の最大圧力より低く、大気圧より高い最大圧力に到達する、請求項1又は2に記載のガス処理システム。
【請求項4】
前記第2の圧力空間(144c)と液圧連通するパージ・ガス源(128)を更に備え、十分な圧力下、前記パージ・ガス源から前記シャフトに沿って、前記容器から離れる方向で前記封止システムにパージ・ガスを流す、請求項3に記載のガス処理システム。
【請求項5】
前記複数の圧力空間は、前記パージ・ガスの少なくとも一部を通気する通気口(132)と液圧連通する通気圧力空間(144e)を含む、請求項4に記載のガス処理システム。
【請求項6】
前記封止システムは、3つの圧力空間(144)を画定する一連の4つのシール(136)を備える、請求項3に記載のガス処理システム。
【請求項7】
前記複数の圧力空間は、潤滑油の加圧源(130)と液圧連通する圧力空間(144c)を含む、請求項3に記載のガス処理システム。
【請求項8】
前記中間圧力空間は、前記処理ガス入口(108)と直接液圧連通する、請求項1から7のいずれか一項に記載のガス処理システム。
【請求項9】
動作中、前記中間圧力空間(144a)内の圧力が前記入力圧力の30パーセント以内に維持されるように構成される、請求項1から8のいずれか一項に記載のガス処理システム。
【請求項10】
流管(148)は、動作中、前記シャフト(122)の表面に沿う以外、前記中間圧力空間(144a)に入る唯一の入口又は前記中間圧力空間(144a)から出る唯一の出口である、請求項1から9のいずれか一項に記載のガス処理システム。
【請求項11】
前記容器は、前記シャフトが中で往復するシリンダを備え、前記シャフトは、前記封止システム内で往復する、請求項1から10のいずれか一項に記載のガス処理システム。
【請求項12】
前記容器は、圧縮機シリンダである、請求項11に記載のガス処理システム。
【請求項13】
前記シャフトは、前記シャフトと前記容器内の処理ガスとの間でエネルギーを伝達する間、前記容器に対して回転し、前記シャフトは、前記封止システム内で回転する、請求項1から10のいずれか一項に記載のガス処理システム。
【請求項14】
前記隣接シールは、連続ラビリンス・シールの隣接部分であり、前記中間圧力空間は、前記シールを通るラビリンス流路の中間部分である、請求項13に記載のガス処理システム。
【請求項15】
前記流路は、絞りオリフィス(117)を画定する、請求項1から14のいずれか一項に記載のガス処理システム。
【請求項16】
前記絞りオリフィスは、調節可能及び/又は制御可能である、請求項15に記載のガス処理システム。
【請求項17】
前記流路は、前記中間圧力空間に向かう前記流路に沿った流れを制限する一方弁(119)を画定する、請求項1から16のいずれか一項に記載のガス処理システム。
【請求項18】
前記シールのそれぞれは、前記シャフト(122)に沿って一緒に結合された複数のシール筐体(140)の各個の中に組み付けられる、請求項1から17のいずれか一項に記載のガス処理システム。
【請求項19】
前記流管(116)は、前記複数のシール筐体(140)内に位置合わせされた開口(148)によって部分的に画定される、請求項18に記載のガス処理システム。
【請求項20】
前記容器、前記シャフト及び前記封止システムは、第1のガス処理段の構成要素であり、前記ガス処理システムは、第2のガス処理段を更に備え、前記第2のガス処理段は、第2の容器と、第2のシャフトと、第2の多段封止システムとを有し、前記第1のガス処理段及び前記第2のガス処理段は、前記第1のガス処理段の出力が前記第2のガス処理段の入力に接続されるように接続され、前記第2の多段封止システムは、第2の流管を介して前記第1のガス処理段の前記容器の前記処理ガス入口と液圧連通する第2の中間圧力空間を画定する、請求項1から19のいずれか一項に記載のガス処理システム。
【請求項21】
シール筐体積層体内に保持される一連のシールを有する漸進的封止システムを修正する方法であって、前記シール筐体積層体は、シャフトを前記シール筐体積層体を通して受け入れるように位置合わせされ、前記方法は、
前記シール筐体積層体の遠位面に対してポート筐体を置くことであって、ポートは、前記シャフトを収容するようなサイズに作製された中心開口を画定し、ポートは、前記中心開口と液圧連通し、前記ポート筐体は、設置された前記封止システムと共に前記シャフトに沿った流れを制限するように構成された端部シールを収容し、前記端部シール及び前記一連のシールのうち最も近いシールは、前記ポートと液圧連通する中間圧力空間を間に画定する、置くことと、
ガス処理システムの容器に設置する間、前記ポートを前記ガス処理システムの入口に接続することと
を含む、方法。
【請求項22】
前記ポート筐体は、2つの分離可能筐体部分を備え、前記2つの分離可能筐体部分は、前記中心開口を画定する第1の部分と、前記端部シールを収容する第2の部分とを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記端部シールは、ラビリンス・シールである、請求項21又は22に記載の方法。
【請求項24】
修正される漸進的封止システムは、請求項1から20のいずれか一項に記載のシステムである、請求項21から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
様々な圧力で動作する、出口と入口とを有するガス処理容器のシャフトを封止する方法であって、前記方法は、
前記シャフトに沿って複数のシールを配置することであって、前記シールは、前記隣接シールの間に少なくとも1つの中間圧力空間を画定する、配置することと、
前記ガス処理容器が動作する間、前記容器から漏出した処理ガスを前記中間圧力空間に送り、前記ガス処理容器の入口に直接返すことと
を含み、前記送られる処理ガスは、前記中間圧力空間と前記容器の入口との間の圧力差に起因して流れる、方法。
【請求項26】
前記ガス処理容器は、請求項1から20のいずれか一項に記載のシステムである、請求項25に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に漸進的封止システムを有する、圧縮機等の高圧ガス処理機器の封止シャフトに関する。
【背景技術】
【0002】
漸進的又は多段封止システムは、大気と、移動シャフトが中に延在する高圧空洞との間等で高い差圧を維持すべき際に一般に利用されている。効果的で確実な封止は、シャフトに沿って段階的に、又はラビリンスに沿って圧力を漸減する封止システムを必要とすることが多い。圧縮産業は、高まる顧客の仕様による要求に応じて、最大許容動作圧及びシステム速度を増大させるように努めている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、差圧が増大すると、典型的には、システム内にガスを収容することがより困難になり、関連する封止要素に対してより多くの応力がかり、これにより、システム内の圧力脈動、潤滑油の消費及び大気への不要なガスの放出を増大させる場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様は、容器を有するガス処理システムを特徴とし、容器は、ガスを処理する空洞を画定し、入力圧力で処理ガスを受け入れる処理ガス入口と、出力圧力で処理ガスを排出する処理ガス出口とを有する。シャフトは、容器に結合され、容器内のガスから又は容器内のガスに機械的エネルギーを伝達するように構成される。システムは、漸進的封止システムを有し、漸進的封止システムは、空洞と大気との間でシャフトに沿って離間する隣接シールの間に中間圧力空間を画定する。中間圧力空間内の最大圧力は、入力圧力及び出力圧力のより上位より低く、大気圧より大きい。「漸進的」とは、封止システムが、高圧点と低圧点との間に複数の封止部材を有することを意味する。多くの場合、そのようなシステムは、高圧点と低圧点との間で段内の圧力を漸減する。特に、中間圧力空間は、シャフトから離間する流管を介して処理ガス入口と液圧連通し得る。「液圧」とは、液体を伴うことを暗示しない。
【0005】
場合によっては、ガス圧縮機システム等において、出力圧力は、入力圧力より大きい。
【0006】
いくつかの例では、封止システムは、シャフトに沿って離間する隣接シールの間に複数の圧力空間を画定し、複数の圧力空間は、中間圧力空間と、動作中、中間圧力空間内の最大圧力より低く、大気圧より高い最大圧力に到達する第2の空間とを含む。
【0007】
いくつかの実施形態は、第2の圧力空間と液圧連通するパージ・ガス源も有し、十分な圧力下、パージ・ガス源からシャフトに沿って、容器から離れる方向で、封止システムにパージ・ガスを流す。複数の圧力空間は、例えば、パージ・ガスの少なくとも一部を通気する通気口と液圧連通する通気圧力空間を含み得る。
【0008】
いくつかの例では、封止システムは、3つの圧力空間を画定する一連の4つのシールを有する。いくつかの例は、個別の圧力空間に接するより多くの数のシールを有する。複数の圧力空間は、潤滑油の加圧源と液圧連通する圧力空間を含み得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、中間圧力空間は、処理ガス入口と直接液圧連通する。「直接」とは、ガスに仕事を行う、又はガスから仕事を除くことによって流路と圧縮機入口との間に処理ガスに対して能動的に働くシステム構成要素がないことを意味する。
【0010】
好ましくは、多くの適用例の場合、中間圧力空間内の圧力は、入力圧力の30パーセント以内に維持される。
【0011】
多くの適用例では、流管は、シャフト面に沿う以外、動作中の中間圧力空間に入る唯一の入口又は中間圧力空間から出る唯一の出口である。
【0012】
いくつかの実施形態では、容器は、シャフトが中で往復するシリンダを備え、シャフトは、封止システム内で往復する。例えば、容器は、圧縮機シリンダとし得る。
【0013】
いくつかの他の実施形態では、シャフトは、シャフトと容器内の処理ガスとの間でエネルギーを伝達する間、容器に対して回転し、シャフトは、封止システム内で回転する。いくつかのそのような実施形態では、隣接シールは、連続ラビリンス・シールの隣接部分であり、中間圧力空間は、シールを通るラビリンス流路の中間部分である。
【0014】
いくつかの例では、流路は、絞りオリフィスを画定し、絞りオリフィスは、流路に沿った流れに影響を与えるように調節可能及び/又は制御可能とし得る。
【0015】
場合によっては、流路は、中間圧力空間に向かう流路に沿った流れを制限する一方弁を含み、例えば、入口から封止システムに入る処理ガスの流れを抑制する。
【0016】
いくつかの実施形態では、シールのそれぞれは、シャフトに沿って一緒に結合された複数のシール筐体の各個内に組み付けられる。流管は、複数のシール筐体内で位置合わせされた開口によって部分的に画定し得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、容器、シャフト及び封止システムは、第1のガス処理段の構成要素であり、ガス処理システムは、第2のガス処理段を更に含み、第2のガス処理段は、第2の容器と、第2のシャフトと、第2の多段封止システムとを有する。第1のガス処理段及び第2のガス処理段は、第1のガス処理段の出力が第2のガス処理段の入力に接続されるように接続される。第2の多段封止システムは、第2の流管を介して第1のガス処理段の容器の処理ガス入口と液圧連通する第2の中間圧力空間を画定する。
【0018】
本発明の別の態様は、シール筐体積層体内に保持される一連のシールを有する漸進的封止システムを修正する方法を特徴とし、シール筐体積層体は、シール筐体積層体を通してシャフトを受け入れるように位置合わせされる。方法は、シール筐体積層体の遠位面に対してポート筐体を置くことを含み、あるポートは、シャフトを収容するようなサイズに作製された中心開口を画定し、あるポートは、中心開口と液圧連通する。ポート筐体は、設置された封止システムと共にシャフトに沿った流れを制限するように構成された端部シールも収容し、端部シール、及び一連のシールのうち最も近いシールは、ポートと液圧連通する中間圧力空間を間に画定する。ガス処理システムの容器に設置する間、ポートは、流管によってガス処理システムの入口に接続される。
【0019】
いくつかの実施形態では、ポート筐体は、2つの分離可能筐体部分を備え、2つの分離可能筐体部分は、中心開口を画定する第1の部分と、端部シールを収容する第2の部分とを含む。
【0020】
場合によっては、端部シールは、ラビリンス・シールである。
【0021】
本発明の別の態様は、異なる圧力で動作する、出口と入口とを有するガス処理容器のシャフトを封止する方法を特徴とする。方法は、シャフトに沿って複数のシールを配置することであって、シールは、隣接シールの間に少なくとも1つの中間圧力空間を画定する、配置することと、ガス処理容器の動作中、容器から漏出した処理ガスを中間圧力空間に送り、ガス処理容器の入口に直接返すこととを含み、送られる処理ガスは、中間圧力空間と容器入口との間の圧力差に起因して流れる。
【0022】
本発明は、シャフトと多段シャフト封止システムとを有する、圧縮機等高圧容器を有するガス処理システムの背景において特定の実用性を有する。多数の例では、本発明は、シールの少なくとも一部を越えて漏出した処理ガスを容器の処理ガス入口に再循環させることを特徴とする。この、漏出した処理ガスが内部を再循環することは、様々なシールの間の圧力及びシールにわたる圧力差を効果的に低減し得る。圧力差が低減すると、シールの接触圧力及び熱生成を低減する一方で、ガスの膨張によって封止システムに沿った冷却効果をもたらし得る。本明細書で開示する改善により、シール寿命も延長させ、圧力脈動及び処理ガスの損失並びに潤滑油の消費を低減し得る。
【0023】
本開示の主題の1つ又は複数の実施形態の詳細を添付の図面及び明細書に示す。主題の他の特徴、態様及び利点は、明細書、図面及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】多段封止システムを有する単段ガス処理システムの概略図である。
図2】往復シャフト圧縮機の一部分の斜視図である。
図3図2の圧縮機部分の端面図である。
図4図3の線4/5-4/5に沿って取った断面図であり、シャフトの行程の各端部におけるシャフトを示す。
図5図3の線4/5-4/5に沿って取った断面図であり、シャフトの行程の各端部におけるシャフトを示す。
図6図3の線6-6に沿って取った部分断面図である。
図7図3の線7-7に沿って取った断面図である。
図8図3の線8-8に沿って取った多段封止システムの拡大断面図である。
図9図2の圧縮機部分の分解図である。
図10】2つの圧縮機を有する多段ガス処理システムの概略図であり、それぞれの圧縮機は、多段封止システムを有する。
図11】圧力均等化を統合した回転多段封止システムの断面図である。
図12】圧力均等化の追加に適合する回転多段封止システムの断面図である。
図13】往復シャフトのための標準的な多段封止システム、及び圧力均等化を追加するアダプタの断面図である。
図14】圧力均等化を伴う封止システムを形成するように一緒に結合された図13の封止システム及びアダプタの図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
様々な図面における同様の参照番号は、同様の要素を示す。
【0026】
まず、図1を参照すると、ガス処理システム100は、容器104を有する圧縮機102を含み、容器104は、処理ガス入口108と処理ガス出口110とを有する空洞106を画定する。圧縮機102は、例えば、容積式圧縮機(例えば、ローブ圧縮機、スクリュー圧縮機、スクロール圧縮機若しくはベーン圧縮機等の回転圧縮機、又は複動圧縮機等の往復圧縮機)、又は動的圧縮機(例えば、遠心圧縮機若しくは軸流圧縮機)とし得る。処理ガスを収容するように構成された容器104は、圧縮機内に延在するシャフトに動作可能に結合される。ここではシャフトに沿った一連の箱によって表される多段封止システム114は、シャフトに沿って処理ガスが漏出するのを抑制する。シャフトは、(例えば、シャフトの長手方向軸回りに回転させるか、又はシャフトの長手方向軸に沿って並進移動させることによって)容器104内の処理ガスに機械的エネルギーを伝達し、多段封止システム114を通じて空洞106内に延在する。一例では、シャフトは、入口108の圧力に対して、出口110の圧力を実質的に増大するように容器104内側の圧縮機車を駆動する。例えば、処理ガスは、約800psigの圧力で処理ガス入口108に入り、約1500psigの圧力で処理ガス出口110を介して排出し得る。好ましくは、圧縮機の圧縮比は、少なくとも1.5:1である。図示のように、流路116は、多段封止システム114の2つのシールの間から漏出した処理ガスを入口108に入るガス流に向ける。図示のように、流路116は、圧縮機入口に直接接続する。この背景において、直接とは、ガスに対する仕事を行うことによって、又はガスからの仕事を除くことによって、流路と圧縮機入口との間に処理ガスに対して能動的に働くシステム構成要素がないことを意味する。流路116は、特定の動作条件のための流路116に沿って流れを最適化するように調節可能又は能動的に制御可能に固定し得る絞りオリフィス117を含み得る。いくつかの適用例の場合、一方逆止め弁119を流路に沿って設け、入口108から封止システムへの流れを防止し得る。
【0027】
次に、図2を参照すると、圧縮機102のシリンダは、筐体118と、筐体にボルトで留められる端板120とを有し、端板120を通じてシャフト122が延在する。圧縮機シリンダ102は、線形往復圧縮機であり、2つの入口108と2つの出口110とを有する。導管124は、漏出した処理ガスを2つの入口の一方に戻して供給する流路の一部(図1の116)を形成する。
【0028】
図3に示すように、この特定の端板120は、圧縮機の多段封止システムと連通する4つのポートを有する。これらのポートは、圧力均等化ポート126と、パージ・ガス・ポート128と、潤滑剤ポート130と、通気ポート132とを含む。いくつかの例では、より少ない又はより多いポートがある。
【0029】
次に、図4及び図5を参照すると、多段封止システム114は、シャフト122回りに配設され、この例では、シャフトに沿って離間する5つのシール136と、圧力遮断ロッド・リング138とを含む。各シールは、シャフトとの緊密な一連の封止界面を形成するように、シャフト上に近接して一緒に積層された複数の封止要素又はロッド・リングを含み得る。ロッド・リング138は、多段封止システムの第1のシールを形成する単一要素のシールであり、漏出を制御し、吸気行程の間、シリンダへの逆流を調整し、リングの損傷及びロッドからのリングの分離を回避する。圧力遮断器は、排気行程時にシリンダから出るガス流も低減する。ロッド・リング138は、以下で説明するように、ロッド・リングの背後から入口に戻ることが予想される流れに対して最適で効果的なオリフィスをもたらすように修正し得る。用語「シール」は、シャフト面に隙間がゼロであること又はシールにわたり漏出がないことを暗示するものではない。高圧ガス機械分野の当業者には理解されるように、高圧差動シールを越える多少の漏出は、予期され、高摩擦及び早期のシール損傷を回避するために必要でさえあり得る。シールとシャフト面との間でガスが膨張すると、シャフトに有益な冷却をもたらし、シールの摩耗をより少なくし得る。
【0030】
圧縮機シリンダ入口108及び出口110はそれぞれ、一方弁を特徴とし、一方弁は、圧縮機シリンダに入る(入口)流れ又は圧縮機シリンダから出る(出口)の流れのいずれかを可能にする一方で、反対方向の流れを抑制する。各弁は、複数の流れ開口を同時に有し得る。入口及び出口は、対で動作し、各対は、シャフトのそれぞれの行程方向で動作する。例えば、ピストンが右から左に至る行程の間、行程の間の異なる点で右入口108及び左出口110の開放がある。同様に、左から右への戻り行程の間、行程の間の異なる点で、左入口108及び右出口110の開放がある一方で、右入口及び左出口は、閉鎖されたままである。左から右へのこの戻り行程の間、シリンダのシール端部は、少なくとも圧縮機の出口圧力までの圧力上昇を受ける。この高圧力は、圧力遮断ロッド・リング138で始まる様々な段を通じてシャフトに沿って漸減する。右から左への行程の間、圧力遮断ロッド・リングにおける瞬間的な圧力は、時として、圧縮機入口又は吸気圧力を下回ることがあり、導管124内の流れが、反対方向で封止システムに向かうことがある。したがって、封止システムは、高圧に耐える必要があるだけでなく、かなり急速に変動し得る極度の圧力波又はサイクルにも適応しなければならない。
【0031】
これらの断面図に示すように、多段封止システムは、複数のシール筐体140を備え、複数のシール筐体140は、シャフトに沿って積層され、筐体118の穴内に配設される。最内シール筐体は、ノーズ・ガスケット141によってシリンダ筐体の面に対して封止される。場合によっては、筐体118は、2個の部品であり、鋳鉄部品が主要シリンダを形成し、鉄鋼隔壁が、封止システムを収容するようにシリンダの端部にボルトで留められる。各シール筐体140は、それぞれのシール136を収容し、最外シール(複動リング)は、端板120内に収容される。当技術分野で理解されるように、各シール136は、封止機能を支持する2つの他のリングの間に挟まれたシール・リング等の複数の要素の積層体とし得る。シール筐体は全て、タイ・ロッド142によって端板120に軸方向に接続され、タイ・ロッド142は、シール筐体積層体を搬送及び組立てのために一緒に保持するように、圧力遮断ロッド・リングを収容する遠位シール筐体に螺入される。タイ・ロッド142は、位置合わせ機能ももたらし得る。シール筐体は、位置合わせされた通路を有し、端板のポートをシール間の特定の空間と接続する。例えば、これらの断面は、潤滑油ポート130が、シャフトに沿って第2のシールと第3のシールとの間の空間と連通することを示し、ポート130を通じて導入された潤滑油が、これら2つのシールの間のシャフト面に到達し、封止システムの封止界面の少なくとも一部を潤滑するようにする。左から3番目のシール筐体には、潤滑油ポートと連通しない止まり通路があることに留意されたい。この左から3番目のシール筐体は、目的を果たすものではないが、組立体の複数のシール筐体のために同じシール筐体設計を使用することの結果である。図6に示すように、通気ポート132は、2つの最外シールの間の空間と連通し、最初の4つのシールを越えて漏出した残留する処理ガスを回収するように働き、処理ガスが大気に到達することなく安全に回収又は破壊できるようにする。
【0032】
次に図7及び図8を参照すると、多段封止システムは、様々なシールが接するシャフト面に沿って圧力空間を画定する。封止システムの高圧端部から大気圧端部に移動すると、圧力遮断ロッド・リングを越えて漏出した高圧処理ガスは、最初に、圧力遮断ロッド・リング138と、3つの積層封止要素又はロッド・リング146から構成される第1のシール136aとの間の中間圧力空間144aに到達する。圧力均等化ポート126に連通するのは、この圧力空間144aであり、圧力均等化ポート126は、この第1の空間に入った漏出処理ガスの一部を圧縮機の低圧入口に帰還させる。例えば800psigの圧力空間144aから圧縮機入口にガスを戻すと、空間144a内に800psigのみの動作圧をもたらし得る。言い換えれば、第1のシール(圧力遮断ロッド・リング138)にわたり約700psigの圧力差がある、又は多段封止システムにわたり40から60パーセントの間の全体的な圧力差がある可能性がある。シール136aを越えて中間圧力空間144aから漏出した処理ガスは、例えば、約600psigの圧力で圧力空間144bに入る。シール136bを越えた更なる漏出は、圧力空間144cに到達する。この圧力は、例えば、約500psigの圧力であり得る。これらの断面に示すように、パージ・ガス・ポート128は、圧力空間144cと連通し、圧力空間144cは、潤滑油ポートが連通するのと同じ空間である。したがって、動作中、多段封止システムは、シャフトに沿って漸減する圧力で一連の圧力空間を画定し、各シールは、2つの圧力空間の間に差圧を生成する。シールを越えて流動する漏出の量、及びシールにわたる圧力差は、相互に関係する。概して、シールにわたる圧力差がより高いほど、シールに対する流動摩擦はより高く、シールにおける熱の生成はより高い。上記のように、圧力均等化ポート126を介する圧力空間144aにおける圧力の均等化は、多段封止システムに沿って1500-800-600-500-200-50-0psigという圧力プロファイルをもたらす。そのような圧力均等化がなければ、同様の動作条件における圧力プロファイルは、1500-1200-1000-600-250-50-0psigとなり得る。圧力均等化ポート126を介して提供される圧力均等化は、封止システム内の圧力脈動も低減する。
【0033】
場合によっては、パージ・ガス(例えば、窒素等の不活性ガス)は、圧力空間144b内の圧力より高い圧力で圧力空間144cに導入され、シール136bに漏出があれば圧縮機の方に移動させる。そのような場合、圧力プロファイルは、1500-800-600-620-400-200-0psigであり、圧縮機入口に送り返されるガスは、処理ガスとパージ・ガスとの混合体であり得る。場合によっては、パージ・ガス・ポートは、省略される。場合によっては、パージ・ガス・ポート及び通気口の両方が省略される。
【0034】
図8から最良にわかるように、圧力均等化ポート126と(シャフト面に露出された)空間144aとの間の液圧連通は、積層シール筐体140内で位置合わせされた通路148を介し、シール136a背後の凹部150につながる。この凹部は、シールの前縁で圧力空間136aに開口している。凹部及び位置合わせされた通路148は、圧縮機入口に戻る流路の部分(図1の116)を形成する。圧力空間144aから圧縮機入口に戻る流れは、圧力空間144a内に所望の流動圧力を維持するように、流路に沿ったオリフィスによって受動的に、又は圧力信号に応じて制御される弁によって能動的に制御し得る。そのような場合、圧力空間144aは、圧縮機入口よりいくぶん高い圧力にあるが、依然として、圧力均等化がない場合より低い圧力である。圧力均等化ポート126は、圧力遮断ロッド・リング138とシール136aとの間の圧力空間144aと連通するように図示されているが、代替的に、シール136aと136bとの間の圧力空間144bと連通でき、その場合、圧力プロファイルは、1500-1200-800-600-400-200-0psigであり得ることに留意されたい。
【0035】
次に図9を参照すると、位置合わせされ、タイ・ロッド142によって一緒に保持された端板120及びそのシール筐体140の接続積層体は、圧縮機筐体118の穴に挿入され、筐体ボルト152によって所定の位置に保持される。
【0036】
図10を参照すると、いくつかの適用例の場合、圧縮機102は、より高い作動圧力を生成するように直列に結合し得る。この例では、多段圧縮システム154は、直列に結合された2つの圧縮機102から構成され、第1の圧縮段の出力110aを第2の段の入力108bに供給するようにする。第1の圧縮段は、上記で説明したように、第1の多段封止システム内のシールの間の指定空間から、圧縮機入口108aにガスを帰還させる流路116aを伴う。システム154では、流路116bは、第2の多段封止システム内のシール間の指定空間から、同様に第1の段の圧縮機の入口108aにガスを供給する。流路116bは、出力110bの圧力が出力110aの圧力より著しく高いと仮定して、第2の圧縮段のために所望の圧力プロファイルをもたらすように、必要に応じて絞ることができる。
【0037】
上記のシステムは、シャフト力が高圧ガス流を生成するように処理ガスに作用し、この高圧ガス流をシステム内の他の場所で働かせることができる往復圧縮機に対して説明してきた。同じ封止原理は、高圧ガス流を使用してシャフトを前後に往復駆動させる、線形往復ガス機関に適用し得る。
【0038】
同じ圧力均等化原理は、回転シャフト封止システム内にも利用し得る。図11を参照すると、回転多段シャフト封止システム160は、高圧容器(図示せず)から延在する回転シャフト162を封止するように利用され、封止システムの左端部は、高容器圧力164に露出されている。封止システムの高圧端部において、ラビリンス・シール166は、長さ部に沿って複数の点でシールを係合し、高容器圧力と第1の圧力空間168との間でラビリンスの幅に沿って圧力を効果的に漸減させる。第1の段の摺動シール界面170は、第2の圧力空間172から圧力空間168を分離する。第2の段の摺動シール界面174は、第3の圧力空間176から圧力空間172を分離し、第3の圧力空間176は、封止システムの低圧端部でシャフト・シール178に露出されている。パージ・ガス・ポート180は、窒素等の加圧パージ・ガスを第1の圧力空間168に送出可能にし、通気ポート182は、漏出処理ガスとパージ・ガスとの混合体をシステムから除去し、回収/廃棄/破壊可能にする。任意の第2の通気ポート184は、残留ガスを圧力空間176から通気可能にする。圧力均等化は、上記で説明したように、均等化圧力ポート186を圧縮機の低圧(入力)側に接続することによってもたらされる。そのような接続は、ラビリンス・シールに沿った圧力低減を効果的に強化し、圧力空間168内の圧力を低下させ、これにより、摺動シール界面170及び174が維持しなければならない圧力差を低下させる。
【0039】
上記の例では、圧力均等化ポート及び関連する通路は、封止システム内に統合されている。しかし、上記で説明した原理は、適切な後付けハードウェアを提供することによって、既存の多段封止システムに適用し得る。例えば、図12に示すシステムは、典型的な回転シャフト多段封止システム188と圧力均等化アダプタ190とを含み、回転シャフト多段封止システム188及び圧力均等化アダプタ190は、封止システムの高圧端部でシャフト162回りにボルト留めされるか、又はそれ以外の方法で固着される。アダプタ190は、アダプタ筐体192を含み、アダプタ筐体192は、既存の封止システム筐体に機械的に固定されるように構成され、圧力遮断ロッド・リング138を含み、圧力均等化ポートを画定する。図示の例では、アダプタ筐体は、2つの板の積層体であり、一方は、圧力均等化ポートを画定し、もう一方は、ロッド・リングを収容する。アダプタを既存の封止システムに組み付ける場合、新たな圧力空間194は、圧力遮断ロッド・リング138とラビリンス・シール166との間に画定される。したがって、圧力空間194内の圧力は、圧力均等化システムによって緩和され、ラビリンス・シールの高圧側の圧力を低減する。
【0040】
次に、図13及び図14を参照すると、往復シャフト圧縮機のための既存の多段封止システム196は、上記のようにボルト留めアダプタ190を追加することによって、上記の圧力均等化による利益をもたらすように修正し得る。組み立てる際、修正された多段封止システム(図14)は、圧力遮断ロッド・シール138とシール136aとの間に新たな圧力空間144aを画定し、ポート186は、この新たな圧力空間144aと関連する圧縮機の入口との間に連通をもたらす。この修正されたシステムは、図8に関して上記したシステムと同様に機能する。
【0041】
主題の特定の実施形態を説明してきた。説明した実施形態に対する他の実施形態、改変及び置換は、当業者に明らかであるように、以下の特許請求の範囲内にある。動作は、特定の順で図面又は特許請求の範囲に示しているが、所望の結果を達成するために、この順がそのような動作を図示の特定の順で若しくは連続順で実施すべきである、又は全ての例示動作を実施すべきであることを要求していると理解すべきではない(一部の動作は、任意とみなし得る)。
【0042】
したがって、前に説明した例示的実施形態は、本開示を規定又は抑制するものではない。本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の変更、代用及び改変も可能である。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2022-03-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス処理システムであって、前記ガス処理システムは、
ガスを処理する空洞(102)を画定し、入力圧力で処理ガスを受け入れる処理ガス入口(108)、及び出力圧力で処理ガスを排出する処理ガス出口(110)を備える容器(102)と、
前記容器に結合され、前記容器内のガスから又は前記容器内のガスに機械的エネルギーを伝達するように構成されたシャフト(122)と、
前記空洞と大気との間で前記シャフトに沿って離間する隣接シール(136)の間に中間圧力空間を画定する漸進的封止システム(114)と
を備え、前記シャフトに沿って離間する前記隣接シールの間の中間圧力空間(144a)は、前記シャフトから離間する流管(116)を介して前記容器の前記処理ガス入口と液圧連通し、
前記ガス処理システムは、動作中、前記中間圧力空間内の最大圧力が、前記入力圧力及び前記出力圧力のより上位より低く、大気圧より大きいように構成される、ガス処理システム。
【請求項2】
前記出力圧力は、前記入力圧力より大きい、請求項1に記載のガス処理システム。
【請求項3】
前記封止システムは、前記シャフトに沿って離間する前記隣接シール(136)の間に複数の圧力空間を画定し、前記複数の圧力空間は、前記中間圧力空間(144a)と、第2の空間とを含み、前記第2の空間は、動作中、前記中間圧力空間(144a)内の最大圧力より低く、大気圧より高い最大圧力に到達する、請求項1又は2に記載のガス処理システム。
【請求項4】
前記第2の圧力空間(144c)と液圧連通するパージ・ガス源(128)を更に備え、十分な圧力下、前記パージ・ガス源から前記シャフトに沿って、前記容器から離れる方向で前記封止システムにパージ・ガスを流す、請求項3に記載のガス処理システム。
【請求項5】
前記複数の圧力空間は、前記パージ・ガスの少なくとも一部を通気する通気口(132)と液圧連通する通気圧力空間(144e)を含む、請求項4に記載のガス処理システム。
【請求項6】
前記封止システムは、3つの圧力空間(144)を画定する一連の4つのシール(136)を備える、請求項3に記載のガス処理システム。
【請求項7】
前記複数の圧力空間は、潤滑油の加圧源(130)と液圧連通する圧力空間(144c)を含む、請求項3に記載のガス処理システム。
【請求項8】
前記中間圧力空間は、前記処理ガス入口(108)と直接液圧連通する、請求項1から7のいずれか一項に記載のガス処理システム。
【請求項9】
動作中、前記中間圧力空間(144a)内の圧力が前記入力圧力の30パーセント以内に維持されるように構成される、請求項1から8のいずれか一項に記載のガス処理システム。
【請求項10】
流管(148)は、動作中、前記シャフト(122)の表面に沿う以外、前記中間圧力空間(144a)に入る唯一の入口又は前記中間圧力空間(144a)から出る唯一の出口である、請求項1から9のいずれか一項に記載のガス処理システム。
【請求項11】
前記容器は、前記シャフトが中で往復するシリンダを備え、前記シャフトは、前記封止システム内で往復する、請求項1から10のいずれか一項に記載のガス処理システム。
【請求項12】
前記容器は、圧縮器シリンダである、請求項11に記載のガス処理システム。
【請求項13】
前記シャフトは、前記シャフトと前記容器内の処理ガスとの間でエネルギーを伝達する間、前記容器に対して回転し、前記シャフトは、前記封止システム内で回転する、請求項1から10のいずれか一項に記載のガス処理システム。
【請求項14】
前記隣接シールは、連続ラビリンス・シールの隣接部分であり、前記中間圧力空間は、前記シールを通るラビリンス流路の中間部分である、請求項13に記載のガス処理システム。
【請求項15】
前記流路は、絞りオリフィス(117)を画定する、請求項1から14のいずれか一項に記載のガス処理システム。
【請求項16】
前記絞りオリフィスは、調節可能及び/又は制御可能である、請求項15に記載のガス処理システム。
【請求項17】
前記流路は、前記中間圧力空間に向かう前記流路に沿った流れを制限する一方弁(119)を画定する、請求項1から16のいずれか一項に記載のガス処理システム。
【請求項18】
前記シールのそれぞれは、前記シャフト(122)に沿って一緒に結合された複数のシール筐体(140)の各個の中に組み付けられる、請求項1から17のいずれか一項に記載のガス処理システム。
【請求項19】
前記流管(116)は、前記複数のシール筐体(140)内に位置合わせされた開口(148)によって部分的に画定される、請求項18に記載のガス処理システム。
【請求項20】
前記容器、前記シャフト及び前記封止システムは、第1のガス処理段の構成要素であり、前記ガス処理システムは、第2のガス処理段を更に備え、前記第2のガス処理段は、第2の容器と、第2のシャフトと、第2の多段封止システムとを有し、前記第1のガス処理段及び前記第2のガス処理段は、前記第1のガス処理段の出力が前記第2のガス処理段の入力に接続されるように接続され、前記第2の多段封止システムは、第2の流管を介して前記第1のガス処理段の前記容器の前記処理ガス入口と液圧連通する第2の中間圧力空間を画定する、請求項1から19のいずれか一項に記載のガス処理システム。
【請求項21】
シール筐体積層体内に保持される一連のシールを有する漸進的封止システムを修正する方法であって、前記シール筐体積層体は、シャフトを前記シール筐体積層体を通して受け入れるように位置合わせされ、前記方法は、
前記シール筐体積層体の遠位面に対してポート筐体を置くことであって、ポートは、前記シャフトを収容するようなサイズに作製された中心開口を画定し、ポートは、前記中心開口と液圧連通し、前記ポート筐体は、設置された前記封止システムと共に前記シャフトに沿った流れを制限するように構成された端部シールを収容し、前記端部シール及び前記一連のシールのうち最も近いシールは、前記ポートと液圧連通する中間圧力空間を間に画定する、置くことと、
ガス処理システムの容器に設置する間、前記ポートを前記ガス処理システムの前記容器のガス入口に接続することと
を含む、方法。
【請求項22】
前記ポート筐体は、2つの分離可能筐体部分を備え、前記2つの分離可能筐体部分は、前記中心開口を画定する第1の部分と、前記端部シールを収容する第2の部分とを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記端部シールは、ラビリンス・シールである、請求項21又は22に記載の方法。
【請求項24】
修正される漸進的封止システムは、請求項1から20のいずれか一項に記載のシステムである、請求項21から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
処理ガス出口と処理ガス入口とを有するガス処理容器のシャフトを封止する方法であって、前記処理ガス出口及び前記処理ガス入口は、様々な圧力で動作し、前記方法は、
前記シャフトに沿って複数のシールを配置することであって、前記シールは、前記隣接シールの間に少なくとも1つの中間圧力空間を画定する、配置することと、
前記ガス処理容器が動作する間、前記ガス処理容器から漏出した処理ガスを前記中間圧力空間に送り、前記ガス処理容器の前記処理ガス入口に直接返すことと
を含み、前記送られる処理ガスは、前記中間圧力空間と前記ガス処理容器の前記処理ガス入口との間の圧力差に起因して流れる、方法。
【請求項26】
前記ガス処理容器は、請求項1から20のいずれか一項に記載のシステムである、請求項25に記載の方法。
【国際調査報告】