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特表2023-532530レーザビームの焦点を制御する装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-28
(54)【発明の名称】レーザビームの焦点を制御する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/33 20060101AFI20230721BHJP
   G03F 7/20 20060101ALI20230721BHJP
【FI】
G02F1/33
G03F7/20 505
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2022581510
(86)(22)【出願日】2021-06-29
(85)【翻訳文提出日】2022-12-28
(86)【国際出願番号】 EP2021067850
(87)【国際公開番号】W WO2022002937
(87)【国際公開日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】20183909.9
(32)【優先日】2020-07-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】513253940
【氏名又は名称】マイクロニック アクティエボラーグ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ポントゥス ステンストレーム
(72)【発明者】
【氏名】アンデシュ スベンソン
(72)【発明者】
【氏名】ヨン-オスキャル ラーション
【テーマコード(参考)】
2H197
2K102
【Fターム(参考)】
2H197AA22
2H197AA28
2H197AA29
2H197AA42
2H197CA07
2H197DB08
2H197DB11
2H197HA10
2K102AA30
2K102BA01
2K102BA07
2K102BA10
2K102BC07
2K102BD08
2K102DA01
2K102EA21
2K102EB10
(57)【要約】
マイクロスイープの間にレーザビームの焦点を制御する装置、コンピュータプログラム、コンピュータ可読媒体及び方法を開示する。レーザビームを音響光学偏向器で受光し、音響光学偏向器に音響波を供給する。音響波は、レーザビームの偏向角を時間と共に変化させてレーザビームのマイクロスイープを実現するために時間と共に周波数を変化させる。さらに、レーザビームが音響光学偏向器を通過するときに、音響波のマイクロスイープの時間に亘る周波数の適合された差がマイクロスイープに平行な方向においてレーザビームの幅に亘って音響光学偏向器に生じるように、音響波の周波数の変化率は、マイクロスイープの時間に亘って適合され、マイクロスイープの時間に亘る周波数の適合された差は、マイクロスイープに亘ってマイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロスイープの間にレーザビームの焦点を制御する方法であって、
レーザビームを音響光学偏向器で受光することと、
前記音響光学偏向器に音響波を供給することであって、前記音響波は、前記レーザビームの偏向角を時間と共に変化させて前記レーザビームの前記マイクロスイープを実現するために時間と共に周波数を変化させることと、
を備え、前記レーザビームが前記音響光学偏向器を通過するときに、前記音響波の前記マイクロスイープの時間に亘る周波数の適合された差が前記マイクロスイープに平行な方向において前記レーザビームの幅に亘って前記音響光学偏向器に生じるように、前記音響波の周波数の変化率は、前記マイクロスイープの時間に亘って適合され、前記マイクロスイープの時間に亘る周波数の前記適合された差は、前記マイクロスイープに亘って前記マイクロスイープに平行な方向に前記レーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものである、方法。
【請求項2】
前記マイクロスイープの時間に亘る周波数の前記適合された差は、前記マイクロスイープの全体に亘って前記マイクロスイープに平行な方向に前記レーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記音響波の周波数の変化率は、前記レーザビームが前記音響光学偏向器を通過するときに前記マイクロスイープの時間に亘る瞬時における前記マイクロスイープに平行な方向において前記レーザビームの幅に亘って前記音響光学偏向器に前記音響波の周波数の差を生じる関数に従って、前記マイクロスイープの時間に亘って適合され、前記周波数の差は、前記マイクロスイープに平行な方向に前記レーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものである、請求項1及び2のいずれか一項に記載の方法。
【請求項4】
所定のパターンに従って前記レーザビームを時間と共に変調することであって、前記レーザビームの変調は、前記マイクロスイープに平行な方向に前記レーザビームの所望の焦点を引き起こすように時間と共に周波数を変化させる前記音響波による前記マイクロスイープ内の位置の変化を補償するために適合されることを更に備える、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記マイクロスイープに平行な方向に前記レーザビームの所望の焦点を引き起こすように時間と共に周波数を変化させる前記音響波による前記マイクロスイープの速度変化を補償するために前記マイクロスイープに亘って前記レーザビームの強度を適合させることを更に備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
処理装置で実行されるときに請求項1~5のいずれか一項に記載の方法を前記処理装置に実行させるコンピュータ可読命令を備えるコンピュータプログラム。
【請求項7】
処理装置で実行されるときに請求項1~5のいずれか一項に記載の方法を前記処理装置に実行させるコンピュータ可読命令を備えるコンピュータプログラムを格納したコンピュータ可読媒体。
【請求項8】
レーザビームを表面に投影する装置であって、
レーザビームを受光するように配置された音響光学偏向器と、
前記音響光学偏向器に音響波を供給するように配置された音響変換器と、
前記レーザビームの偏向角を時間と共に変化させて前記レーザビームのマイクロスイープを実現するために時間と共に前記音響波の周波数を変化させる制御装置と、
を備え、前記制御装置は、前記レーザビームが前記音響光学偏向器を通過するときに、前記音響波の前記マイクロスイープの時間に亘る周波数の適合された差が前記マイクロスイープに平行な方向において前記レーザビームの幅に亘って前記音響光学偏向器に生じるように、前記音響波の周波数の変化率を前記マイクロスイープの時間に亘って適合させるように更に配置され、前記マイクロスイープの時間に亘る周波数の前記適合された差は、前記マイクロスイープに亘って前記マイクロスイープに平行な方向に前記レーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものである、装置。
【請求項9】
前記マイクロスイープの時間に亘る周波数の前記適合された差は、前記マイクロスイープの全体に亘って前記マイクロスイープに平行な方向に前記レーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものである、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記制御装置は、前記音響波の周波数の変化率を、前記レーザビームが前記音響光学偏向器を通過するときに前記マイクロスイープの時間に亘る瞬時における前記マイクロスイープに平行な方向において前記レーザビームの幅に亘って前記音響光学偏向器に前記音響波の周波数の差を生じる関数に従って、前記マイクロスイープの時間に亘って適合させるように、更に配置され、前記周波数の差は、前記マイクロスイープに平行な方向に前記レーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものである、請求項8及び9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
所定のパターンに従って前記レーザビームを時間と共に変調するように配置された変調器であって、前記レーザビームの変調は、前記マイクロスイープに平行な方向に前記レーザビームの所望の焦点を引き起こすように時間と共に周波数を変化させる前記音響波による前記マイクロスイープ内の位置の変化を補償するために適合された、変調器を更に備える、請求項8~10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記マイクロスイープに平行な方向に前記レーザビームの所望の焦点を引き起こすように時間と共に周波数を変化させる前記音響波による前記マイクロスイープの速度変化を補償するために前記マイクロスイープに亘って前記レーザビームの強度を適合させる手段を更に備える、請求項8~11のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、音響光学偏向器に関し、特に、音響光学偏向器によって偏向されたレーザビームの焦点を制御することに関する。
【背景技術】
【0002】
マスク印刷のようなパターン生成の分野では、感光性レジストにパターンを印刷する際に、一つ以上の光ビームの偏向を引き起こすために音響光学偏向器が使用されることがある。音響光学偏向器は、水晶材料のような透明な材料を有し、材料に圧縮及び窪みを生じさせる周波数の音響波が加えられる。波長が光ビームの波長よりも十分に短い音響波が、音響波の周波数に応じた角度で材料を通過すると、材料は、光ビームを偏向させる回折格子として作用する。一般に、偏向量すなわち偏向角は、音響波の周波数に比例する。したがって、音響波の周波数を時間と共に増加させることにより、偏向角を増加させることができ、これにより、所望のパターンに従って露光される感光性レジストの一部の上で(ここではマイクロスイープと称する)光ビームのスイープが行われる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明者は、マイクロスイープの少なくともいくつかの部分において光学ビームがマイクロスイープに平行な方向において正しい焦点でなくなるようにマイクロスイープ方向に平行な方向におけるレーザビームの焦点がマイクロスイープの長さに亘って変化するという音響光学偏向器を使用する先行技術のパターン生成器の問題点を認識した。これにより、マイクロスイープの変調されたレーザビームに起因する印刷パターンの誤差が生じる。また、マイクロスイープの長さが長くなるときに焦点は更に変動する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の態様によれば、マイクロスイープの間にレーザビームの焦点を制御する方法を提供する。方法は、レーザビームを音響光学偏向器で受光することと、音響光学偏向器に音響波を供給することであって、音響波は、レーザビームの偏向角を時間と共に変化させてレーザビームのマイクロスイープを実現するために時間と共に周波数を変化させることと、を備える。レーザビームが音響光学偏向器を通過するときに、音響波のマイクロスイープの時間に亘る周波数の適合された差がマイクロスイープに平行な方向においてレーザビームの幅に亘って音響光学偏向器に生じるように、音響波の周波数の変化率は、マイクロスイープの時間に亘って適合され、マイクロスイープの時間に亘る周波数の適合された差は、マイクロスイープに亘ってマイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものである。
【0005】
ここで、マイクロスイープを、音響光学偏向器を通過する音響波の周波数を変化させることによりレーザビームの偏向角が変化する際の露光される(例えば、感光性レジストを有する)表面の経路に沿ったレーザビームのスイープを表す用語として使用する。偏向角は、音響波の開始周波数における開始角度から音響波の終了周波数における終了角度までのマイクロスイープに亘って変化する。
【0006】
マイクロスイープに平行な方向においてレーザビームの幅に亘って音響光学偏向器に生じる音響波の周波数の差は、音響波の周波数の時間に亘る変化によって生じる。ある瞬時において、音響光学偏向器の中を長く進んだ、すなわち、レーザビームの幅のある部分に影響を及ぼす時間が長い音響波は、音響光学偏向器の中を短く進んだ、すなわち、レーザビームの幅の別の部分に影響を及ぼす時間が短い他の音響波と異なる周波数を有する。したがって、周波数に瞬時的な差が生じる。また、音響波の伝搬方向に平行な方向のマイクロスイープを実現するために偏向角が変化するので、その差は、マイクロスイープに平行な方向に生じる。
【0007】
マイクロスイープに平行な方向のレーザビームの所望の焦点とは、露光される感光性レジストにおけるマイクロスイープに平行な方向のレーザビームの焦点のことである。「所望の」とは、特定の用途に所望される焦点を意味する。一般に、マイクロスイープにおいて均一な(一定の)焦点が所望される。このような焦点を、正確な焦点と称することもある。
【0008】
本発明者は、音響波の周波数の変動の速度(レート)の時間に亘る変化によってレーザビームが音響光学偏向器を通過する際にマイクロスイープに平行な方向におけるレーザビームの幅に亘る音響波の周波数の差に悪影響を及ぼすこと及びこれらの周波数の差がマイクロスイープに平行な方向におけるレーザビームの焦点に悪影響を及ぼすことに気付いた。したがって、マイクロスイープに平行な方向におけるレーザビームの所望の焦点がマイクロスイープに亘って実現することができるように、変化(増加又は減少)の速度を、マイクロスイープに亘って(すなわち、時間に亘って)適合させる(較正する)。
【0009】
マイクロスイープの時間に亘る周波数の適合された差は、マイクロスイープの全体に亘ってマイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものであるように、音響波の周波数の変化率は、好適には、マイクロスイープの時間に亘って適合される。周波数の時間に亘る変化を較正することにより、マイクロスイープに沿った全ての点又は全ての画素について、所望の焦点を実現することができる。
【0010】
さらに、好適には、音響波の周波数の変化率は、レーザビームが音響光学偏向器を通過するときにマイクロスイープの時間に亘る瞬時におけるマイクロスイープに平行な方向においてレーザビームの幅に亘って音響光学偏向器に音響波の周波数の差を生じる関数に従って、マイクロスイープの時間に亘って適合され、周波数の差は、マイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものである。ここで、関数とは、一般に周波数と時間との関係を意味する。関数を、例えば、連続する時点では周波数を段階的に増加させて変化させるとともに連続する各時点の後の時間間隔では一定に保つように、(連続する時間間隔に対応する)連続する時点に対して周波数をマッピングしたテーブルの形態とすることができる。時間間隔を、段階的な関数が略連続関数になるように非常に小さくしてもよい。
【0011】
レーザビームは、通常、マイクロスイープに沿った感光性レジストへの印刷に使用される所定のパターンに従って時間に亘って変調される。マイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を実現するために音響波の周波数を時間と共に変化させることによって、マイクロスイープの位置非線形性(非線形マイクロスイープ)、すなわち、マイクロスイープにおけるレーザビームの位置が時間の線形関数として変化しない。そのような位置の非線形性は、所定のパターンに従って感光性レジストを正確な位置に印刷するために考慮される必要がある。
【0012】
一例では、レーザビームの変調を、マイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすように時間と共に周波数を変化させる音響波によるマイクロスイープ内の位置の変化(位置非線形性)を補償するために適合させてもよい。したがって、マイクロスイープに平行な方向におけるレーザビームの所望の焦点を提供するように較正された非線形マイクロスイープが与えられると、線形マイクロスイープに対する差(位置偏差)を導き出すことができ、変調を、識別された差(位置偏差)に基づいて適合させることができる。
【0013】
さらに、導入された位置非線形性(非線形スイープ)は、マイクロスイープの速度(マイクロスイープに沿った、すなわち、露光される表面に沿ったレーザビームの速度)の変化をもたらし、その結果、スイープに沿って供給される線量に悪影響を及ぼす。これを、マイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすように時間と共に周波数を変化させる音響波によるマイクロスイープの速度変化を補償するためにマイクロスイープに亘ってレーザビームの強度を適合させることによって考慮してもよい。例えば、強度は、マイクロスイープの速度に比例してもよい、すなわち、マイクロスイープの速度が増加する部分で強度を増加させるとともにマイクロスイープの速度が減少する部分で強度を減少させる。
【0014】
第2の態様によれば、処理装置で実行されるときに第1の態様の方法を処理装置に実行させるコンピュータ可読命令を備えるコンピュータプログラムを提供する。
【0015】
第2の態様のコンピュータプログラムは、第1の態様の方法に関連して説明した追加的な特徴に対応する追加的な特徴を更に有してもよい。
【0016】
第3の態様によれば、処理装置で実行されるときに第1の態様の方法を処理装置に実行させるコンピュータ可読命令を備えるコンピュータプログラムを格納したコンピュータ可読媒体を提供する。
【0017】
第3の態様のコンピュータ可読媒体は、第1の態様の方法に関連して説明した追加的な特徴に対応する追加的な特徴を更に有してもよい。
【0018】
第3の態様のコンピュータ可読媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読媒体であってもよい。
【0019】
第4の態様によれば、感光性レジストのような表面にレーザビームを投影する装置を提供する。装置は、レーザビームを受光するように配置された音響光学偏向器と、音響光学偏向器に音響波を供給するように配置された音響変換器と、を備える。装置は、レーザビームの偏向角を時間と共に変化させてレーザビームのマイクロスイープを実現するために時間と共に音響波の周波数を変化させる制御装置を更に備える。制御装置は、レーザビームが音響光学偏向器を通過するときに、音響波のマイクロスイープの時間に亘る周波数の適合された差がマイクロスイープに平行な方向においてレーザビームの幅に亘って音響光学偏向器に生じるように、音響波の周波数の変化率をマイクロスイープの時間に亘って適合させるように更に配置される。マイクロスイープの時間に亘る周波数の適合された差は、マイクロスイープに亘ってマイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものである。
【0020】
第4の態様の装置は、第1の態様の方法に関連して説明した追加的な特徴に対応する追加的な特徴を更に有してもよい。
【0021】
以下、添付図面を参照しながら実施例を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1a図1aは、本開示の方法及び装置を実施することができる概略的なセットアップの垂直面図を示す。
図1b図1bは、本開示の方法及び装置を実施することができる概略的なセットアップの垂直面図を示す。
図2図2は、本開示の方法及び装置を実施することができる第2の垂直方向に延伸するストリップの第1の方向におけるマイクロスイープの表示を有する感光性レジストの一部の説明図を示す。
図3図3は、本開示による装置の一例を示す模式図を示す。
図4図4は、本開示による方法の一例のフローチャートを示す。
図5a図5aは、線形スイープを実現するための較正が行われた場合及びレーザビームのマイクロスイープに平行な第1の方向に所望の焦点を実現するための較正が行われた場合についての第1の方向のレーザビームのマイクロスイープに沿った焦点誤差を示す。
図5b図5bは、線形スイープを実現するための較正が行われた場合及びレーザビームのマイクロスイープに平行な第1の方向に所望の焦点を実現するための較正が行われた場合についてのマイクロスイープに平行な第1の方向のレーザビームのマイクロスイープに沿った線形誤差を示す。
図6a図6aは、マイクロスイープに平行な第1の方向に所望の焦点を合わせるように較正した場合及び線形スイープを実現するように較正した場合について、マイクロスイープに平行な第1の方向におけるレーザビームのマイクロスイープに亘る線形周波数ランプからの差を示す。
図6b図6bは、マイクロスイープに平行な第1の方向に所望の焦点を合わせるように較正した場合及び線形スイープを実現するように較正した場合について、マイクロスイープに平行な第1の方向におけるレーザビームのマイクロスイープに亘る線形周波数ランプからの差を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図は、全て模式的なものであり、一般に、それぞれの実施例を説明するために必要な部分のみを示し、他の部分を省略している場合又は示唆にとどめている場合がある。
【0024】
本開示の方法及び装置を、有利には、少なくとも一つのレーザビームがパターンデータに従って変調されるパターンジェネレータに実装してもよい。変調されたレーザビームは、音響光学偏向器を使用して感光性レジストに投影される。
【0025】
図1a及び図1bは、本開示の方法及び装置を実施することができる概略的なセットアップの垂直面図を示す。
【0026】
図1aにおいて、(変調された)レーザビーム110は、音響光学偏向器120を通過する。音響変換器125は、音響波127を生成するとともに音響光学偏向器120に提供する。音響光学偏向器120から出るレーザビーム110の偏向角は、音響波127の周波数(及びレーザビーム110の入射角)に依存する。一般に、偏向量すなわち偏向角は、音響波の周波数に比例する。したがって、音響波の周波数を時間と共に増加(又は減少)させることにより、偏向角を増加(又は減少)させることができ、それによって、パターンが印刷される感光性レジストの部分にレーザビームのスイープを引き起こす。そのようなスイープは、本開示ではマイクロスイープと称する。マイクロスイープは、音響波の伝播方向に平行な第1の方向Yに行われる。印刷は、典型的には、マイクロスイープに沿った1500画素のような画素の形態で行われる。パターンは、各画素に関連するレーザ露光を定義するパターンデータを生成するためにラスタライズされる。
【0027】
音響波の周波数を、例えば125~260MHz、又は210~420MHzに変化させることができる。マイクロスイープの長さは、典型的には、200μmのオーダーである。音響波の周波数範囲及びマイクロスイープの長さを例として提供しているに過ぎず、レーザビームの生成に使用されるレーザの特性を考慮して所望のマイクロスイープを実現できる限り他の任意の周波数範囲及びスイープの長さを使用できることに留意されたい。
【0028】
音響光学偏向器120は、レーザビーム110を偏向させることに加えて、レーザビーム110の焦点を第1の方向Yに偏向にぼかす。これを、破線137によって示す第1の方向Yにおけるレーザビーム110の元の形状と比較される実線の外側線によって示す第1の方向Yにおけるレーザビーム110の準拠形状で偏向した後にレーザビーム110発散している図1aにおいてみることができる。音響光学偏向器120の後にシリンドリカルレンズ130が設けられる。シリンドリカルレンズ130は、音響光学偏向器120によって生じる第1の方向Yのレーザビームの焦点がぼかされるのを補償するためにレーザビーム110を第1の方向Yに集光するように配置される。
【0029】
レーザビーム110を感光性レジストの第1の方向Yに集光するために別のレンズ140が配置される。
【0030】
図1bにおいて、図1aのセットアップを図1aからの垂直面図を示す。第2の方向Xは、第1の方向Yに垂直である。第2の方向Xにおいて、レーザビームが音響光学偏向器を通過するときにレーザビーム110の偏向は生じない。同様に、第2の方向Xにおいて、音響光学偏向器120によってレーザビーム110の偏向は生じない。したがって、シリンドリカルレンズ130は、第2の方向Xにおけるレーザビームの焦点に影響を及ぼさないように配置される。感光性レジストに対するレーザビームの第2の方向Xへの移動を、感光性レジスト又は感光性レジストが薄膜として形成されている基板の第2の方向Xと反対の方向への移動によって実現してもよい。
【0031】
さらにレンズ140は、感光性レジストでレーザ光110を第2の方向Xに集光するために別のレンズ140が更に配置される。
【0032】
図2は、第1の方向Yに垂直な第2の方向Xに第1のストリップ230に沿って第1の方向Yにマイクロスイープ211,212,213,214,...,225,226を表示した感光性レジストの一部の説明図を示す。
【0033】
図2に示す第1の方向Yのマイクロスイープ211,212,213,214,...,225,226を、第1の方向Yに単一のレーザビームを連続的にマイクロスイープするとともに一つのマイクロスイープを行うのにかかる時間中に第2の方向Xに対して反対方向に感光性レジストを一つのマイクロスイープ幅だけ移動することによって印刷してもよい。代替的に、第1の方向Yのマイクロスイープ211,212,213,214,...,225,226を、Y方向のn本の平行なレーザビームの連続したマイクロスイープ及び第2の方向Xと反対の方向のn個のマイクロスイープ幅の中間移動によって印刷してもよい。n本の平行レーザビームを、ビームスプリッタを使用して作成してもよい。
【0034】
印刷が全てのマイクロスイープ211,212,213,214,...,225,226に沿って、すなわち、第1のストリップ230全体に沿って実行されると、印刷は、第2のストリップ240に進む。これを、感光性レジストを第1のストリップ230の長さに対応する第1の長さで第2の方向Xに移動させるとともに感光性レジストを第1のストリップ230の幅すなわちマイクロスイープ211,212,213,214,...,225,226の各々のマイクロスイープの長さに対応する第2の長さで第1の方向Yと反対の又は同一の方向に移動させることによって実現してもよい。
【0035】
マイクロスイープ及びストリップに基づいて感光性レジストにパターンを印刷するための原理例を説明するために図2を提供しているに過ぎないことに留意されたい。マイクロスイープの数及びマイクロスイープとストリップの相対的な寸法は、実際の結果を反映することを意図したものではない。
【0036】
先行技術では、パターンジェネレータは、線形マイクロスイープ、すなわち、マイクロスイープ中に感光性レジストでレーザビームの速度が一定であるマイクロスイープを生成するように較正される。線形マイクロスイープを実現するために、音響光学偏向器に供給される音響波の周波数の変化(増加又は減少)率を、一定の速度に関連して調整する必要がある。本発明者は、そのような較正が印刷パターンの不正確さをもたらすこと及びそのような不正確さがマイクロスイープに平行な方向すなわち図1a、図1b及び図2に示すような第1の方向Yにおける誤った焦点に起因することを示した。これを、“Flat Lineality”を付した曲線で示すような線形マイクロスイープを実現するために較正が行われた場合についての第1の方向Yにおける焦点誤差を示す図5aに示す。
【0037】
図3は、本開示による装置300の一例の模式図を示す。装置300は、レーザビームを受光するように配置された音響光学偏向器310と、音響光学偏向器310に音響波を提供するように配置された音響変換器320と、を備える。音響光学偏向器310及び音響変換器320は、一般に、一つの物理的なユニットとして提供されるが、図3では、論理的に別々の機能を考慮して二つの別々の箱として示す。装置は、レーザビームの偏向角を時間と共に変化させて前記レーザビームのマイクロスイープを実現するために時間と共に音響波の周波数を変化させるように配置された制御装置330を更に備える。これを、図1aに関連して更に説明する。
【0038】
本発明者は、レーザビームが音響光学偏向器310を通過するときにマイクロスイープに平行な方向におけるレーザビームの幅に亘って音響波の周波数の差を適応させることによってマイクロスイープに平行な方向におけるレーザビームの焦点を適応させることができることを実現した。具体的には、マイクロスイープの間の時間に亘る音響波の周波数の線形増加(以下、線形周波数ランプ)に対してマイクロスイープに亘る音響波の周波数を適応させることによって、所望の焦点を実現するための適応が行われる。さらに、マイクロスイープに平行な方向の焦点の誤差を、マイクロスイープに亘って一定でない。したがって、誤差は、別の固定レンズ又は既存の固定レンズの適応によって補正することができない。したがって、制御装置330は、レーザビームが音響光学偏向器を通過するときに、音響光学偏向器における音響波の周波数の差がマイクロスイープに平行な方向(図1a、図1b及び2の第1の方向Y)におけるレーザビームの幅に亘って生じるように、音響波の周波数を時間に亘って変化させるように更に配置される。周波数の差は、マイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の集束を生じさせるようなものである。具体的には、音響波の周波数の変化(増加)速度(率)は、マイクロスイープに平行な方向におけるレーザビームの所望の(正確な)焦点がマイクロスイープに亘って実現することができるように、マイクロスイープの時間に亘るレーザビームの誤った焦点をマイクロスイープの時間に亘って補償する音響波のマイクロスイープの時間に亘って適合された周波数の差異を実現するようにマイクロスイープの時間に亘って適合される。好適には、所望の(正確な)焦点は、マイクロスイープに亘って一定(均一)である。これを、“Flat Focus”を付した曲線で示すような所望の焦点を実現するために較正が行われた場合についての第1の方向Yにおける焦点誤差を示す図5aに示す。第2の方向Xにおける焦点誤差が線形マイクロスイープを実現するために較正がなされた場合と第1の方向Yにおける所望の焦点を実現するために較正がなされた場合との間でそれほど大きくは異ならないことに留意すべきである。
【0039】
音響変換器320から音響光学偏向器310に供給される音響波の周波数を上げることによって、ある瞬時に異なる周波数の音響波が音響光学偏向器で異なる距離を移動するので、音響波の周波数の差が音響光学偏向器に生じる。したがって、音響光学偏向器の異なる部分にある音響波の間には、瞬時的に周波数の差が生じる。したがって、変化率を増加させることによって、例えば、単位時間当たりの周波数の増加を大きくすることによって、同一の距離における周波数の差は、音響光学偏向器においてマイクロスイープに平行な方向(図1a、図1b及び図2における第1の方向Y)で増加する。これに対応して、変化率を減少させることによって、例えば、単位時間当たりの周波数の増加を少なくすることによって、同一の距離における周波数の差は、音響光学偏向器においてマイクロスイープに平行な方向(図1a、図1b及び図2における第1の方向Y)で減少する。
【0040】
制御装置330は、好適には、周波数の差がマイクロスイープの全体に亘ってマイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすように、音響波の周波数を時間と共に変化させるように配置される。これを実現するために、制御装置330を、マイクロスイープの全体に沿った任意の所与の位置に関連する周波数の差が所与の位置におけるマイクロスイープに平行な方向へのレーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものとなるように、音響波の周波数の変化(増加)率を時間に亘って適合させるように配置してもよい。
【0041】
各時点を各周波数にマッピングする関数を導き出してもよい。関数は、レーザビームが音響光学偏向器を通過するときにマイクロスイープの時間に亘る各時点(瞬時)におけるマイクロスイープに平行な方向においてレーザビームの幅に亘って音響光学偏向器に音響波の周波数の差を生じるものであり、周波数の差は、マイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものである。各時点で所望の焦点を実現するので、マイクロスイープの全体でも所望の焦点を実現する。
【0042】
例えば、音響波の周波数を、マイクロスイープに亘って1500回持続する20nsの時間間隔で段階的に増加させることができる。そのような20nsの時間間隔ごとに、マイクロスイープに平行な第1の方向におけるレーザビームの所望の焦点を実現する周波数増加を特定するために、焦点測定を使用して、前の時間間隔に対する周波数増加を反復的に特定する。したがって、周波数増加の段階的な関数は、所望の焦点を実現するように導出される。他の例として、周波数増加に対して連続的な関数を使用することも可能である。
【0043】
代替的には、周波数の線形増加に対する差について、段階的な関数を導出することができる。20nsの時間間隔の各々について、マイクロスイープに平行な第1の方向においてレーザビームの所望の焦点を実現する線形増加に関する周波数の差を識別するために、線形増加に関する周波数の差が、焦点測定を使用して反復的に識別される。図6aは、マイクロスイープに平行な第1の方向に所望の焦点を実現するために較正が行われた場合についてマイクロスイープに亘る線形周波数ランプからのHzの差(この場合、長さは2000画素である)を示す。比較として、図6bは、線形スイープを実現するために較正が行われた場合についてマイクロスイープに亘る線形周波数ランプからのHzの差(この場合、マイクロスイープは2000画素の長さである)を示す。
【0044】
装置300は、マイクロスイープに沿った感光性レジストへの印刷に使用される所定のパターンに従ってレーザビームを時間と共に変調する変調器340を更に備えてもよい。一般に、所定のパターンは、直交座標系に従った画素のグリッドとの関係で所定のパターンを近似するパターンデータを生成するためにラスタライズされる。
【0045】
パターンジェネレータが線形マイクロスイープ、すなわち、マイクロスイープの間に感光性レジストでレーザビームの速度が一定であるマイクロスイープを生成するように較正されている先行技術のソリューションについては、変調をパターンデータで直接行ってもよい。
【0046】
マイクロスイープに平行な方向にレーザ光の所望の焦点を合わせるために、音響波の周波数を時間と共に変化させることによって、時間に亘って変化する変化率が生じる。変化率が変化することによって、マイクロスイープに位置非線形性(非線形マイクロスイープ)が生じる、すなわち、マイクロスイープにおける感光性レジストにおけるレーザビームの位置は、時間の線形関数として変化しない。感光性レジストの正確な位置に印刷するために、そのような位置の非線形性を考慮する必要がある。具体的な装置に応じて、線形マイクロスイープと比較した位置の差の絶対値が1画素以上の長さのオーダーである場合もある。例えば、“Flat Focus”を付した曲線で示すようにマイクロスイープに平行な第1の方向Yにおいて所望の焦点を実現する図5aに関連する較正のために、線形マイクロスイープと比較した位置の差が生じる。これを、図5bにおいて、第1の方向Yにおいて所望の焦点を実現するために較正がなされたときの線形誤差を示す“Flat Focus”を付した曲線によって示す。線形誤差は、図5bに関して250マイクロメートル(μm)であるマイクロスイープに沿った線形マイクロスイープに対するナノメートル(nm)の距離の誤差である。図5bの線形誤差は、最大で略250nmであり、画素は、例えば、170nmの長さであってもよい。したがって、誤差は、1画素以上の画素のオーダーである可能性がある。これは、誤差が最大でも1画素のほんの一部、例えば、20分の1画素のオーダーになるように補償される。比較として、図5bは、マイクロスイープの全体に沿ってゼロに近くなる“Flat Linearity”を付した曲線で示すような線形マイクロスイープを実現するために較正が行われた場合の線形誤差も示す。
【0047】
変調器340は、レーザビームの変調がマイクロスイープの位置の変化(位置の非線形性)を補償するように制御されてもよい。例えば、レーザビームの以前に決定された変調が線形マイクロスイープ、すなわち、マイクロスイープのレーザビームの位置がマイクロスイープの長さに亘って時間の線形関数として変化する場合の較正に基づいていると考える。この場合、位置の非線形性を補償することを、線形マイクロスイープに対する非線形マイクロスイープの時間に亘る位置の偏差を最初に決定した後に非線形マイクロスイープのための新しい変調を生成するために時間に亘る位置の偏差に対する以前に決定した変調を調整することによって行うことができる。
【0048】
さらに、導入された位置非線形性(非線形スイープ)は、マイクロスイープの速度(マイクロスイープに沿ったレーザビームの速度)の変化をもたらし、その結果、スイープに沿って供給される線量に悪影響を及ぼす。これが考慮されるように、変調器340を、マイクロスイープの速度の相対的変化を補償するために、マイクロスイープに亘るレーザビームの強度を適応させることによって制御してもよい。例えば、強度は、マイクロスイープの速度に比例してもよく、すなわち、強度は、マイクロスイープの速度が増加する部分において増加され、強度は、マイクロスイープの速度が減少する部分において減少される。
【0049】
図4は、本開示によるマイクロスイープの間にレーザビームの焦点を制御する方法の一例のフローチャートを示す。方法において、レーザビームを音響光学偏向器で受光する(410)。さらに、音響光学偏向器に音響波を供給する(420)。音響波は、レーザビームの偏向角を時間と共に変化させてレーザビームのマイクロスイープを実現するために時間と共に周波数を変化させる。これを、図1aに関連して更に説明する。具体的には、レーザビームが音響光学偏向器を通過するときに、音響波のマイクロスイープの時間に亘る周波数の適合された差がマイクロスイープに平行な方向(図1a、図1b及び図2における第1の方向Y)においてレーザビームの幅に亘って音響光学偏向器に生じるように、音響波の周波数の変化率は、マイクロスイープの時間に亘って適合される。マイクロスイープの時間に亘る周波数の適合された差は、マイクロスイープに亘ってマイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものである。
【0050】
音響光学偏向器で受光したレーザビームは、通常、マイクロスイープに沿った感光性レジストへの印刷に使用する所定のパターンに従って変調される。マイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を実現するために音響波の周波数を時間と共に変化させることによって、マイクロスイープの位置非線形性(非線形マイクロスイープ)、すなわち、マイクロスイープにおけるレーザビームの位置が時間の線形関数として変化しないことが生じる。本開示の方法によるレーザビームの変調は、印刷が所定のパターンに従って感光性レジストの正確な位置にあるようにするために、マイクロスイープの位置非線形性(位置の変化)に対して405を補償してもよい。
【0051】
実施例では、音響波の周波数の増加によってレーザビームの偏向角が変化し、それによってマイクロスイープが実現されることに関連して説明した。これは、音響波の周波数を上げることが好適であるからである。しかしながら、原理を、音響波の周波数を減少させるとともに周波数を増加させた場合とは逆方向にスイープすることによって実現されるスイープにも適用することもできる。
【0052】
上記の実施例の説明は、非限定的なものとみなすべきである。特定の実施例を説明したが、添付の特許請求の範囲に定義された範囲内で様々な変更、変更又は代替が考えられることは当業者に明らかである。
【0053】
項目リスト
1.マイクロスイープの間にレーザビームの焦点を制御する方法であって、レーザビームを音響光学偏向器で受光することと、音響光学偏向器に音響波を供給することであって、音響波は、レーザビームの偏向角を時間と共に変化させてレーザビームのマイクロスイープを実現するために時間と共に周波数を変化させることと、を備え、レーザビームが音響光学偏向器を通過するときに、音響波のマイクロスイープの時間に亘る周波数の適合された差がマイクロスイープに平行な方向においてレーザビームの幅に亘って音響光学偏向器に生じるように、音響波の周波数の変化率は、マイクロスイープの時間に亘って適合され、マイクロスイープの時間に亘る周波数の適合された差は、マイクロスイープに亘ってマイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものである、方法。
2.マイクロスイープの時間に亘る周波数の適合された差は、マイクロスイープの全体に亘ってマイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものである、項目1に記載の方法。
3.音響波の周波数の変化率は、レーザビームが音響光学偏向器を通過するときにマイクロスイープの時間に亘る瞬時におけるマイクロスイープに平行な方向においてレーザビームの幅に亘って音響光学偏向器に音響波の周波数の差を生じる関数に従って、マイクロスイープの時間に亘って適合され、周波数の差は、マイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものである、項目1及び2のいずれか一つに記載の方法。
4.所定のパターンに従ってレーザビームを時間と共に変調することであって、レーザビームの変調は、マイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすように時間と共に周波数を変化させる音響波によるマイクロスイープ内の位置の変化を補償するために適合されることを更に備える、項目1~3のいずれか一つに記載の方法。
5.マイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすように時間と共に周波数を変化させる音響波によるマイクロスイープの速度変化を補償するためにマイクロスイープに亘ってレーザビームの強度を適合させることを更に備える、項目1~4のいずれか一つに記載の方法。
6.処理装置で実行されるときに項目1~5のいずれか一つに記載の方法を処理装置に実行させるコンピュータ可読命令を備えるコンピュータプログラム。
7.処理装置で実行されるときに項目1~5のいずれか一つに記載の方法を処理装置に実行させるコンピュータ可読命令を備えるコンピュータプログラムを格納したコンピュータ可読媒体。
8.レーザビームを表面に投影する装置であって、レーザビームを受光するように配置された音響光学偏向器と、音響光学偏向器に音響波を供給するように配置された音響変換器と、レーザビームの偏向角を時間と共に変化させてレーザビームのマイクロスイープを実現するために時間と共に音響波の周波数を変化させる制御装置と、を備え、制御装置は、レーザビームが音響光学偏向器を通過するときに、音響波のマイクロスイープの時間に亘る周波数の適合された差がマイクロスイープに平行な方向においてレーザビームの幅に亘って音響光学偏向器に生じるように、音響波の周波数の変化率をマイクロスイープの時間に亘って適合させるように更に配置され、マイクロスイープの時間に亘る周波数の適合された差は、マイクロスイープに亘ってマイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものである、装置。
9.マイクロスイープの時間に亘る周波数の適合された差は、マイクロスイープの全体に亘ってマイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものである、項目8に記載の装置。
10.制御装置は、音響波の周波数の変化率を、レーザビームが音響光学偏向器を通過するときにマイクロスイープの時間に亘る瞬時におけるマイクロスイープに平行な方向においてレーザビームの幅に亘って音響光学偏向器に音響波の周波数の差を生じる関数に従って、マイクロスイープの時間に亘って適合させるように、更に配置され、周波数の差は、マイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすようなものである、項目8及び9のいずれか一つに記載の装置。
11.所定のパターンに従ってレーザビームを時間と共に変調するように配置された変調器であって、レーザビームの変調は、マイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすように時間と共に周波数を変化させる音響波によるマイクロスイープ内の位置の変化を補償するために適合された、変調器を更に備える、項目8~10のいずれか一つに記載の装置。
12.マイクロスイープに平行な方向にレーザビームの所望の焦点を引き起こすように時間と共に周波数を変化させる音響波によるマイクロスイープの速度変化を補償するためにマイクロスイープに亘ってレーザビームの強度を適合させる手段を更に備える、項目8~11のいずれか一つに記載の装置。
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
【国際調査報告】