(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-30
(54)【発明の名称】コンテナ搬送システム
(51)【国際特許分類】
B61D 3/20 20060101AFI20230823BHJP
B65G 63/00 20060101ALI20230823BHJP
【FI】
B61D3/20
B65G63/00 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2023501394
(86)(22)【出願日】2021-06-28
(85)【翻訳文提出日】2023-02-20
(86)【国際出願番号】 AU2021050682
(87)【国際公開番号】W WO2022006620
(87)【国際公開日】2022-01-13
(32)【優先日】2020-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523008093
【氏名又は名称】シーエフ・テクノロジーズ・ピーティーワイ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ブルース・アレン
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ・マックレガー・ノーマン
(57)【要約】
本発明は、レール式運搬構成体などのコンテナ搬送システムに関する。本発明は、輸送コンテナなどのコンテナ用の搬送ユニットを提供し、本搬送ユニットは、コンテナを運搬可能なレールと係合するための1つまたは複数の車輪を含む車輪構成体を有し、1つまたは複数の車輪はコンテナの側面に配置可能であり、前記ユニットはコンテナに着脱可能に取り付けられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナ用の搬送ユニットであって、
前記コンテナを運搬可能なレールと係合するための1つまたは複数の車輪を含む車輪構成体を有し、前記1つまたは複数の車輪が前記コンテナの側面に配置可能であり、前記搬送ユニットが前記コンテナに着脱可能に取り付けられる、コンテナ用の搬送ユニット。
【請求項2】
前記車輪構成体が、前記コンテナの第1の側壁に取付け可能な1つまたは複数の第1の車輪と、前記コンテナの第2の反対側の側壁に取付け可能な1つまたは複数の第2の車輪とを含む、請求項1に記載の搬送ユニット。
【請求項3】
前記1つまたは複数の第1の車輪および前記1つまたは複数の第2の車輪が、前記コンテナの中間の高さに、またはその付近にそれぞれ取り付けられている、請求項2に記載の搬送ユニット。
【請求項4】
前記コンテナの前記第1の側壁に取付け可能な2つの第1の車輪と、前記コンテナの前記第2の反対側の側壁に取付け可能な2つの第2の車輪とを備える、請求項2または3に記載の搬送ユニット。
【請求項5】
前記搬送ユニットが、運搬される前記コンテナが配置されるシャーシと、前記シャーシの両側から延在するアームとを含み、前記車輪構成体が前記アームに取り付けられ、前記シャーシの前記アーム間に前記コンテナをクランプするように前記コンテナが前記シャーシに配置されると、前記アームが、前記シャーシに対して内向きに枢動可能である、請求項1から4のいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【請求項6】
前記シャーシの各側の1つまたは複数のアームが、前記搬送ユニットを運ぶためのガントリシステムの係合部分によって係合可能であるように構成されたフック状部分を備える、請求項5に記載の搬送ユニット。
【請求項7】
前記1つまたは複数の車輪を駆動するためのモータ構成体と、
前記モータ構成体に電気的に接続された1つまたは複数の足部分であって、前記モータ構成体に電力を供給するために細長い電力供給トラックと接触するように構成された1つまたは複数の足部分と
を備える、請求項5に記載の搬送ユニット。
【請求項8】
前記シャーシの各側の1つまたは複数のアームが、前記搬送ユニットを運ぶためのガントリシステムの係合部分によって係合可能であるように構成されたフック状部分を備え、前記1つまたは複数の足部分のそれぞれが前記フック状部分の1つに接続され、前記1つまたは複数の足部分の1つに接続された前記フック状部分のそれぞれが、
前記係合部分によって係合されると上がり、それによって、前記フック状部分に接続された前記足部分を収納形態に移動させ、前記収納位置において、前記足部分が前記細長い電力供給トラックとの係合を解除され、
前記係合部分との係合を解除されると下がり、それによって、前記フック状部分に接続された前記足部分を前記細長い電力供給トラックと接触するための展開形態に移動させる
ように構成された、請求項7に記載の搬送ユニット。
【請求項9】
前記レールがレール式運搬構成体のレールである、請求項1から8のいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【請求項10】
前記レールがパイプ構成体のレールである、請求項1から9のいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【請求項11】
前記コンテナが輸送コンテナである、請求項1から10のいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【請求項12】
コンテナを運搬するための少なくとも1つのレール式運搬構成体を備え、前記構成体が、レールを有し、請求項1から11のいずれか一項に記載の搬送ユニットと係合するように適合または構成され、コンテナが通ることができるように適合または構成された、コンテナ用の搬送システム。
【請求項13】
前記レール式運搬構成体がパイプ構成体である、請求項12に記載の搬送システム。
【請求項14】
前記パイプ構成体が、
幅を有するパイプと、
前記コンテナを運搬するための前記搬送ユニットが載せられるレールであって、各レールが前記パイプの両側に配置され、前記レール間の距離が前記パイプの幅に実質的に対応する、レールと
を含む、請求項13に記載の搬送システム。
【請求項15】
前記パイプ構成体が円筒形のパイプを含む、請求項13または14に記載の搬送システム。
【請求項16】
前記レール式運搬構成体が半分のパイプまたは部分的なパイプを含む、請求項12から15のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項17】
前記レールが、少なくとも4.5mだけ互いから間隔を空けて配置されている請求項12から16のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項18】
前記コンテナが前記搬送ユニットに配置され、前記レール式運搬構成体内に配置されているとき、前記構成体の側壁部分から前記コンテナまで少なくとも約30cmのクリアランスがある、請求項12から17のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項19】
前記レール式運搬構成体が、前記コンテナが通過可能な湾曲部分を含み、前記湾曲部分が少なくとも70mの半径を有する、請求項12から18のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項20】
前記レール式運搬構成体が、互いに平行な少なくとも2つの運搬流路を有する、請求項12から19のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項21】
前記レール式運搬構成体がパイプ構成体であり、前記少なくとも2つの運搬流路のそれぞれがパイプによって画定される、請求項20に記載の搬送システム。
【請求項22】
前記レール式運搬構成体が、コンテナを第1の方向に流すための第1の運搬流路と、コンテナを前記第1の方向と反対の第2の方向に流すための第2の運搬流路とを含む、請求項20または21に記載の搬送システム。
【請求項23】
前記レール式運搬構成体が、前記搬送ユニットを、コンテナが前記搬送ユニットによって運搬される別の運搬流路に運搬するためのサービス運搬流路を含む、請求項12から22のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項24】
前記レール式運搬構成体がパイプ構成体であり、前記サービス運搬流路および他方の運搬流路がパイプによってそれぞれ画定される、請求項23に記載の搬送システム。
【請求項25】
前記レール式運搬構成体が、前記レール式運搬構成体を通して運搬される前記コンテナの高度を変えるための傾斜部分を含む、請求項12から24のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項26】
前記傾斜部分が、少なくとも約1%の勾配を有する、請求項25に記載の搬送システム。
【請求項27】
前記レール式運搬構成体が螺旋状経路を含む、請求項25または26に記載の搬送システム。
【請求項28】
前記レール式運搬構成体および前記搬送ユニットが、前記レール式運搬構成体内の前記搬送ユニットの位置を決定するためのセンサ構成体を含む、請求項12から27のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項29】
前記センサ構成体が、1つまたは複数のRFIDタグと、前記RFIDタグを読み取るための1つまたは複数のRFIDリーダと、を含む、請求項28に記載の搬送システム。
【請求項30】
前記RFIDタグが、前記レール式運搬構成体の長さに沿って設けられ、前記RFIDタグを読み取るための前記RFIDリーダが前記搬送ユニットに設けられた、請求項29に記載の搬送システム。
【請求項31】
前記搬送システムが、前記コンテナを、前記レール式運搬構成体を通して運搬するために、前記搬送ユニットが前記コンテナの1つに取り付けられているときに、前記搬送ユニットに電力を供給するための電力供給システムを含む、請求項12から30のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項32】
前記電力供給システムが、前記レール式運搬構成体の長さにわたる細長いトラックを含む、請求項31に記載の搬送システム。
【請求項33】
前記細長いトラックが、前記レール式運搬構成体の前記レールより低い位置で前記パイプ構成体に配置される、請求項32に記載の搬送システム。
【請求項34】
前記搬送システムが、コンテナをプラットフォームに、またはプラットフォームから運ぶための第1のガントリと、前記コンテナに取付け可能な搬送ユニットを運ぶための第2のガントリと、を含む、請求項12から33のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項35】
前記搬送ユニットを前記コンテナに取り付ける、または前記搬送ユニットを前記コンテナから取り外すために、前記第1のガントリと前記第2のガントリとを互いに位置合わせするためのコントローラを含む、請求項34に記載の搬送システム。
【請求項36】
前記コントローラが、前記第1のガントリおよび前記第2のガントリを、前記コンテナが運搬される前記運搬流路と位置合わせするように構成された、請求項35に記載の搬送システム。
【請求項37】
コンテナがレール式運搬構成体を通って搬送されるコンテナ搬送システム用のガントリシステムであって、
前記コンテナの1つをプラットフォームに、またはプラットフォームから運ぶための第1のガントリと、
請求項1から11のいずれか一項に記載の搬送ユニットを運ぶための第2のガントリであって、前記搬送ユニットが、前記コンテナに着脱可能に取付け可能である、第2のガントリと、
前記搬送ユニットを前記コンテナに取り付ける、または前記搬送ユニットを前記コンテナから取り外すために、前記第1のガントリと前記第2のガントリとを互いに位置合わせするためのコントローラと、
を含むガントリシステム。
【請求項38】
前記コントローラが、前記第1のガントリおよび前記第2のガントリを、前記コンテナが運搬される前記レール式運搬構成体の運搬流路と位置合わせするように構成された、請求項37に記載のガントリシステム。
【請求項39】
前記レール式運搬構成体がパイプ構成体であり、前記運搬流路がパイプによって画定され、前記コントローラが、前記第1のガントリおよび前記第2のガントリを、前記コンテナが運搬される前記パイプと位置合わせするように構成された、請求項38に記載のガントリシステム。
【請求項40】
前記第2のガントリが、サービス運搬流路から前記搬送ユニットを引き抜くように構成または適合された、請求項37、38、または39に記載のガントリシステム。
【請求項41】
前記レール式運搬構成体がパイプ構成体であり、前記サービス運搬流路がサービスパイプによって画定され、前記第2のガントリが、前記サービスパイプから前記搬送ユニットを引き抜くように構成または適合された請求項40に記載のガントリシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナ搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
既存の輸送コンテナ埠頭では、船と物流拠点との間のコンテナ移動のスケジューリングと調整は、コンテナ用のスペース、正確なタイミング、および的確な輸送の実行を必要とする。これらの既存の埠頭の多くは、いくつかのこれらの要素によって生み出された収容能力に対して機能する。これらの要素のいずれか一つの遅延(例えば、鉄道、トラック輸送、税関検査、またはコンテナ用スペースの不足に関係する遅延)によって、船が港で行列することになる。したがって、スケジュールに対するいかなる中断もコストがかかることになる。コンテナ用の保管スペースを増やすと、これらの遅延のいくつかを軽減することができるが、追加のスケジューリングの問題をもたらす。トラックの移動およびコンテナの積重ねの頻度が高いと、交通渋滞、安全性と公害の潜在的な問題が生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
コンテナ用の搬送システムを改善する必要性がある。
【0004】
したがって、上記のことの1つまたは複数に対処すること、あるいは少なくとも有用な代替策を提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様では、本発明は、コンテナ用の搬送ユニットを対象とし、本搬送ユニットは、コンテナを運搬可能なレールと係合するための1つまたは複数の車輪を含む車輪構成体を有し、1つまたは複数の車輪はコンテナの側面に配置可能であり、前記ユニットはコンテナに着脱可能に取り付けられる。
【0006】
本搬送ユニットは、コンテナを運搬するための少なくとも1つのレール式運搬構成体を備えるコンテナ用の搬送システムで使用するために特に適合させることができる。レール式運搬構成体は、流路に沿って物品を搬送するために係合することができるレールを設けることによって画定された運搬流路を有する。本明細書では、「パイプ構成体」への言及がある。これらの言及は、レール式運搬構成体への言及として理解されるべきである。この構成体の「パイプ」は、搬送時にコンテナが通過することができる容積部を画定するものとして理解することができる。したがって、「パイプ」への言及は、搬送流路への言及として理解することができる。「パイプ」は、いくつかの実施形態において使用されることがあるが(例えば、
図4A、
図5、および
図8参照のこと)、パイプ壁によって囲まれた容積部でなくてもよい。いくつかの他の実施形態では、搬送流路は、部分的なパイプまたは半分のパイプによって物理的に区切られてもよい(例えば
図3B~
図3D参照のこと)。さらに、レール式運搬構成体は、それぞれにレールが取り付けられた2つの対向する壁によって画定された搬送流路を備えてもよい(例えば
図9参照のこと)。したがって、本搬送ユニットのいくつかの実施形態に対して、前記レールは、レール式運搬構成体のレールであり、または前記レールは、パイプ構成体のレールである。
【0007】
本発明は、輸送コンテナを運搬するのに特に適する場合があるが、それに限定されるものではない。当業者であれば、本開示に照らして、本発明は様々なタイプおよび寸法のコンテナに適合することができることを理解するであろう。「輸送コンテナ」への参照は、国際標準化機構(ISO:International Standards Organization)およびオーストラリア規格協会によって規定されたもの(ISO6346:1995、ISO668:2020、および/またはISO1496-1:2013を含む)を含む、関連する国内および国際規格に準拠する複合一貫輸送コンテナを含む。ISO6346:1995、ISO668:2020、およびISO1496-1:2013のそれぞれの内容を、参照により本明細書に援用する。輸送コンテナとしては、「乾燥貨物用(dry freight)」または「汎用(general purpose)」コンテナ、ISOコード20フィートコンテナ、ISOコード40フィートコンテナ、48フィートコンテナ、および53フィートコンテナを含む「ハイキューブ」コンテナ、バイコン(Bicon)、トリコン(Tricon)、およびクアドコン(Quadcon)コンテナ(それぞれISO668標準サイズID、IE、およびIFに相当)、パレット幅コンテナ、ならびに最近北米で導入された60フィート(18.29m)複合一貫輸送コンテナを含むことができる。
【0008】
いくつかの実施形態では、コンテナは、重機を輸送するためのコンテナなど、ISO668:2020規格よりも重いおよび/または大きいコンテナであってよい。
【0009】
本搬送ユニットのいくつかの実施形態では、車輪構成体は、コンテナの第1の側壁に取付け可能な1つまたは複数の第1の車輪と、コンテナの第2の反対側の側壁に取付け可能な1つまたは複数の第2の車輪とを含む。1つまたは複数の第1の車輪および1つまたは複数の第2の車輪は、コンテナの中間の高さに、またはその付近にそれぞれ取り付けられてもよい。本搬送ユニットは、コンテナの第1の側壁に取付け可能な2つの第1の車輪と、コンテナの第2の反対側の側壁に取付け可能な2つの第2の車輪とを備えてもよい。
【0010】
本搬送ユニットは、ガントリシステムの係合部分によって係合可能なガントリ係合部分を有してもよい。本搬送ユニットは、運搬されるコンテナが配置されるシャーシと、シャーシの両側から延在するアームとを含み、車輪構成体はアームに取り付けられ、シャーシのアーム間にコンテナをクランプするようにコンテナがシャーシに配置されると、アームは、シャーシに対して内向きに枢動可能である。搬送ユニットのアーム部分は、ガントリシステムのフック部分によって係合可能な1つまたは複数のリング(または開口)を有してもよい。これに代えて、またはこれに加えて、ガントリ係合部分は、各アーム部分の長さに沿って設けられてもよく、または搬送ユニットのシャーシに設けられてもよい。いくつかの実施形態では、シャーシの各側の1つまたは複数のアームは、搬送ユニットを運ぶためのガントリシステムの係合部分によって係合可能であるガントリ係合部分を備える。いくつかの実施形態では、シャーシの各側の1つまたは複数のアームは、搬送ユニットを運ぶためのガントリシステムの係合部分によって係合可能であるように構成されたフック状部分を備える。
【0011】
いくつかの実施形態では、本搬送ユニットは、前記1つまたは複数の車輪を駆動するためのモータ構成体と、モータ構成体に電気的に接続された1つまたは複数の足部分であって、モータ構成体に電力を供給するために細長い電力供給トラックと接触するように構成された前記1つまたは複数の足部分とを備える。これらの実施形態のいくつかでは、シャーシの各側の1つまたは複数のアームは、搬送ユニットを運ぶためのガントリシステムの係合部分によって係合可能であるように構成されたガントリ係合部分(例えば、フック状部分)を備え、前記1つまたは複数の足部分のそれぞれは前記ガントリ係合部分の1つに接続され、前記1つまたは複数の足部分の1つに接続された各ガントリ係合部分は、係合部分によって係合されると上がり、それによって、ガントリ係合部分に接続された足部分を収納形態に移動させ、収納位置において、足部分は細長い電力供給トラックとの係合を解除され、係合部分との係合を解除されると下がり、それによって、ガントリ係合部分に接続された足部分を細長い電力供給トラックと接触するための展開形態に移動させるように構成される。
【0012】
第2の態様では、本発明は、コンテナ(輸送コンテナなど)用の搬送システムを提供し、本システムは、コンテナを運搬するための少なくとも1つのレール式運搬構成体を備え、前記構成体は、レールを有し、本発明による搬送ユニットと係合するように適合または構成され、コンテナが通ることができるように適合または構成される。いくつかの実施形態では、レール式運搬構成体はパイプ構成体である。パイプ構成体は、幅を有するパイプと、コンテナを運搬するための搬送ユニットが載せられるレールであって、各レールがパイプの両側に配置され、レール間の距離が実質的にパイプの幅に対応する、レールとを含んでもよい。パイプ構成体は円筒形のパイプを含んでもよい。
【0013】
いくつかの実施形態では、レール式運搬構成体は半分のパイプまたは部分的なパイプを含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、レールは、少なくとも約4.8mなど、少なくとも4.5mだけ互いから間隔を空けて配置される。
【0015】
コンテナが搬送ユニットに配置され、レール式運搬構成体内に配置されているとき、前記構成体の側壁部分からコンテナまで少なくとも約20cmのクリアランスがあってもよい。いくつかの実施形態では、クリアランスは30cmであってもよい。クリアランスは、レール式運搬構成体の構造体との最も狭い隙間から測定されてもよい。例えば、レール式搬送構成体が円筒形のパイプ内にレールを含むとき、クリアランスは、コンテナの上部の角からパイプ部分まで測定されてもよい。レール式運搬構成体が円筒形のパイプ内にレールを含む実施形態のいくつかでは、臨海クリアランスは、搬送ユニット上のコンテナが最小曲率半径を有する円筒形のパイプを通過するときとすることができる。
【0016】
レール式運搬構成体は、コンテナが通過可能な湾曲部分を含んでもよく、湾曲部分は少なくとも70mの半径を有する。湾曲部分は少なくとも90mの半径を有してもよい。
【0017】
レール式運搬構成体は、互いに平行な少なくとも2つの運搬流路を有してもよい。レール式運搬構成体は、少なくとも2つの運搬流路のうちの1つを通して搬送するためのコンテナに取り付けるための搬送ユニットを運搬するための1つまたは複数の戻り運搬流路またはサービス流路を含んでもよい。戻り流路は、少なくとも2つの運搬流路と平行であってもよい。戻り流路は、少なくとも2つの運搬流路の全長だけ延びていてもよいし、少なくとも2つの運搬流路の部分的な長さだけ延びていてもよい。
【0018】
レール式運搬構成体は、コンテナを第1の方向に流すための第1の運搬流路と、コンテナを第1の方向と反対の第2の方向に流すための第2の運搬流路とを含んでもよい。これに代えて、またはこれに加えて、本構成体は、コンテナを第1の速度で運搬するための運搬流路、およびコンテナを第2の速度で搬送するための別の流路を含んでもよい。レール式運搬構成体は、搬送ユニットを、コンテナが前記搬送ユニットによって運搬される別の運搬流路に運搬するためのサービス運搬流路を含んでもよい。上述したように、レール式運搬構成体はパイプ構成体であってもよく、各流路はパイプによって画定されてもよい。
【0019】
レール式運搬構成体は、レール式運搬構成体を通して運搬されるコンテナの高度を変えるための傾斜部分を含んでもよい。傾斜部分は、少なくとも約1%の勾配を有してもよい。例えば、傾斜の勾配は、最大約10%であってもよい。いくつかの実施形態では、レール式運搬構成体は螺旋状経路を含む。
【0020】
レール式運搬構成体および搬送ユニットは、レール式運搬構成体内の搬送ユニットの位置を検出または決定するためのセンサ構成体を含んでもよい。いくつかの実施形態では、センサ構成体は、レール式運搬構成体内のラベル付けされた、またはタグ付けされた点を検出し、次いで、レール式運搬構成体内の搬送ユニット(その搬送ユニットによって運搬される任意のコンテナを含む)の位置を決定することができる。いくつかの実施形態では、センサ構成体は、1つまたは複数のRFIDタグと、RFIDタグを読み取るための1つまたは複数のRFIDリーダとを含む。RFIDタグは、レール式運搬構成体の長さに沿って設けられてもよく、RFIDタグを読み取るためのRFIDリーダは搬送ユニットに設けられてもよい。いくつかの実施形態では、RFIDタグは、搬送ユニットの位置の正確な決定を容易にするために、流路に沿って規則的な間隔を空けて配置される。また、RFIDタグは、取付後に位置校正されてもよい。
【0021】
搬送システムは、コンテナを、レール式運搬構成体を通して運搬するために、前記搬送ユニットがコンテナの1つに取り付けられているときに、前記搬送ユニットに電力を供給するための電力供給システムを含んでもよい。電力供給システムは、レール式運搬構成体の長さにわたる細長いトラックを含んでもよい。いくつかの実施形態では、細長いトラックは、レール式運搬構成体のレールより低い位置でパイプ構成体に配置される。
【0022】
本搬送システムは、コンテナをプラットフォームに、またはプラットフォームから運ぶための第1のガントリと、コンテナに取付け可能な搬送ユニットを運ぶための第2のガントリとを含んでもよい。本搬送システムは、搬送ユニットをコンテナに取り付ける、または搬送ユニットをコンテナから取り外すために、第1のガントリと第2のガントリとを互いに位置合わせするためのコントローラを含んでもよい。コントローラは、第1および第2のガントリを、コンテナが運搬される運搬流路と位置合わせするように構成されてもよい。
【0023】
第3の態様では、本発明は、コンテナがレール式運搬構成体を通って搬送されるコンテナ搬送システム用のガントリシステムを提供し、本ガントリシステムは、コンテナの1つをプラットフォームに、またはプラットフォームから運ぶための第1のガントリと、本発明による搬送ユニットを運ぶための第2のガントリであって、前記搬送ユニットが、コンテナに着脱可能に取り付けられる、第2のガントリと、搬送ユニットをコンテナに取り付ける、または搬送ユニットをコンテナから取り外すために、第1のガントリと第2のガントリとを互いに位置合わせするためのコントローラとを含む。いくつかの実施形態では、コントローラは、第1および第2のガントリを、コンテナが運搬されるレール式運搬構成体の運搬流路と位置合わせするように構成される。第2のガントリは、サービス運搬流路から搬送ユニットを引き抜く(または回収する)ように構成または適合されてもよい。
【0024】
本明細書では、コンテナ用の搬送システムが開示され、本システムは、コンテナを運搬するための少なくとも1つのパイプ構成体を備え、パイプ構成体は、コンテナが通ることができるように適合または構成される。
【0025】
パイプ構成体は、幅を有するパイプと、運搬されるコンテナが載せられるレールであって、各レールがパイプの両側に配置され、レール間の距離が実質的にパイプの幅に対応する、レールとを含んでもよい。
【0026】
レールは、少なくとも4.5mだけ互いから間隔を空けて配置されてもよい。レールは、少なくとも約4.8mだけ互いから間隔を空けて配置されることが好ましい。
【0027】
パイプ構成体は円筒形のパイプを含んでもよい。パイプ構成体は、これに加えて、またはこれに代えて、半分のパイプまたは部分的なパイプを含んでもよい。
【0028】
コンテナがパイプ構成体内に配置されているとき、パイプの側壁部分からコンテナまで少なくとも約30cmのクリアランスがあってもよい。クリアランスは少なくとも約20cmが好ましい。クリアランスは、コンテナの上部からパイプ部分まで測定される。
【0029】
パイプ構成体は、コンテナが通過可能な湾曲部分を含んでもよく、湾曲部分は少なくとも70mの半径を有する。湾曲部分は少なくとも90mの半径を有することが好ましい。
【0030】
パイプ構成体は、互いに平行な少なくとも2つのパイプを含むことが好ましい。パイプ構成体は、少なくとも2つのパイプのうちの1つを通して運搬するためのコンテナに取り付けるための搬送ユニットを運搬するための1つまたは複数の戻りパイプまたはサービスパイプを含んでもよい。戻りパイプは、少なくとも2つのパイプと平行であってもよい。戻りパイプは、少なくとも2つのパイプの全長だけ延びていてもよいし、少なくとも2つのパイプの部分的な長さだけ延びていてもよい。
【0031】
パイプ構成体は、コンテナを第1の方向に流すための第1のパイプと、コンテナを第1の方向と反対の第2の方向に流すための第2のパイプとを含んでもよい。パイプ構成体は、コンテナを第1の速度で運搬するためのパイプ、およびコンテナを第2の速度で搬送するための別のパイプをさらに含んでもよい。
【0032】
パイプ構成体は、パイプ構成体の別のパイプ内を運搬されるコンテナに取付け可能な搬送ユニットを運搬するための戻りパイプを含むことが好ましい。2つ以上の搬送ユニットがコンテナに取り付けられてもよい。
【0033】
パイプ構成体は、パイプ構成体を通して運搬されるコンテナの高度を変えるための傾斜パイプ部分を含んでもよい。傾斜パイプ部分は、少なくとも約1%の勾配を有してもよい。他の例では、傾斜の勾配は、最大約10%であってもよい。パイプ構成体は螺旋状経路を含んでもよい。一例では、螺旋状経路は、円筒形のシェル内に実現されてもよい。
【0034】
パイプ構成体および運搬されるコンテナは、パイプ体内のコンテナの位置を検出するためのセンサ構成体を含んでもよい。センサ構成体は、1つまたは複数のRFIDタグと、RFIDタグを読み取るための1つまたは複数のRFIDリーダとを含むことが好ましい。RFIDタグは、パイプ構成体の長さに沿って設けられ、RFIDタグを読み取るためのRFIDリーダはコンテナに取り付けられた搬送ユニットに設けられる。これに加えて、またはこれに代えて、RFIDユニットはコンテナに設けられてもよい。
【0035】
搬送システムは、パイプを通して運搬されるコンテナに取付け可能な搬送ユニットを含んでもよい。
【0036】
搬送システムは、コンテナを、パイプを通して運搬するために、コンテナの1つに取り付けられた搬送ユニットに電力を供給するための電力供給システムを含んでもよい。電力供給システムは、パイプ構成体の長さにわたる細長いトラックを含むことが好ましい。細長いトラックは、コンテナの下側に面するパイプ構成体の下壁部分に配置されてもよい。
【0037】
搬送システムは、コンテナをプラットフォームから運ぶための第1のガントリと、コンテナに取付け可能な搬送ユニットを運ぶための第2のガントリとを含んでもよい。第1のガントリは、コンテナをプラットフォームに運ぶためのものであってもよい。搬送システムは、搬送ユニットをコンテナに取り付けるために、第1のガントリと第2のガントリとを互いに位置合わせするためのコントローラを含むことが好ましい。コントローラは、搬送ユニットをコンテナから取り外すために、第1のガントリと第2のガントリとを互いに位置合わせするように構成されてもよい。コントローラは、第1および第2のガントリを、コンテナがある、または運搬されるパイプと位置合わせするように構成されることが好ましい。
【0038】
コンテナ用の搬送ユニットであって、コンテナを運搬可能なパイプのレールと係合するための1つまたは複数の車輪を含む車輪構成体を有し、1つまたは複数の車輪がコンテナの側面に配置可能である、搬送ユニット。
【0039】
本搬送ユニットはコンテナに着脱可能に取り付けられることが好ましい。
【0040】
車輪構成体は、コンテナの第1の側壁に取付け可能な第1の車輪と、コンテナの第2の反対側の側壁に取付け可能な第2の車輪とを含むことが好ましい。第1の車輪および第2の車輪は、コンテナの中間の高さに、またはその付近にそれぞれ取り付けられることが好ましい。
【0041】
本搬送ユニットは、運搬されるコンテナが配置されるシャーシと、シャーシの両側から延在するアームとを含んでもよく、車輪構成体はアームに取り付けられ、シャーシのアーム間にコンテナをクランプするようにコンテナがシャーシに配置されると、アームは、シャーシに対して内向きに枢動可能である。
【0042】
本発明のさらなる態様によれば、コンテナがそのパイプ網を通って搬送されるコンテナ搬送システム用のガントリシステムが提供され、本ガントリシステムは、コンテナの1つをプラットフォームに、またはプラットフォームから運ぶための第1のガントリと、コンテナに取付け可能である搬送ユニットを運ぶための第2のガントリと、搬送ユニットをコンテナに取り付ける、または搬送ユニットをコンテナから取り外すために、第1のガントリと第2のガントリとを互いに位置合わせするためのコントローラとを含む。
【0043】
コントローラは、第1および第2のガントリを、コンテナが運搬されるパイプと位置合わせするように構成されてもよい。
【0044】
第2のガントリは、戻りパイプから搬送ユニットを引き抜くように構成または適合されてもよい。
【0045】
次に、添付図面を参照して単なる非限定的な例として本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】本発明の実施形態による搬送ユニットの図である。
【
図2A】
図1に示した搬送ユニットのモジュールの図である。
【
図2B】
図1に示した搬送ユニットのモジュールの、
図2Aとは異なる形態の図である。
【
図3A】搬送システムのパイプ構成体に配置された、
図1に示した搬送ユニットに取り付けられたコンテナの図である。
【
図3B】搬送システムのパイプ構成体に配置された、
図1に示した搬送ユニットに取り付けられたコンテナの図である。
【
図3C】搬送システムのパイプ構成体に配置された、
図1に示した搬送ユニットに取り付けられたコンテナの図である。
【
図3D】搬送システムのパイプ構成体に配置された、
図1に示した搬送ユニットに取り付けられたコンテナの図である。
【
図3E】搬送システムのパイプ構成体に配置された、
図1に示した搬送ユニットに取り付けられたコンテナの図である。
【
図4A】搬送システムのパイプに搭載されたコンテナの図である。
【
図4B】搬送システムのパイプに搭載されたコンテナの図である。
【
図4C】搬送システムのパイプに搭載されたコンテナの図である。
【
図4D】搬送システムのパイプに搭載されたコンテナの図である。
【
図5】複数のパイプを有する、本発明の実施形態による搬送システムの図である。
【
図6A】本発明の実施形態による搬送システムの図である。
【
図6B】本発明の実施形態による搬送システムの図である。
【
図7A】本発明の実施形態による搬送システムの図である。
【
図7B】本発明の実施形態による搬送システムの図である。
【
図8】本発明の実施形態によるパイプ構成体の図である。
【
図9】本発明の実施形態によるパイプ構成体の図である。
【
図10A】本発明の実施形態によるガントリ構成要素の図である。
【
図10B】本発明の実施形態によるガントリ構成要素の図である。
【
図10C】本発明の実施形態によるガントリ構成要素の図である。
【
図11】本発明の実施形態によるガントリシステムの図である。
【
図12A】パイプ構成体にコンテナを配置するための、本発明の実施形態によるガントリシステムの図である。
【
図12B】パイプ構成体にコンテナを配置するための、本発明の実施形態によるガントリシステムの図である。
【
図12C】パイプ構成体にコンテナを配置するための、本発明の実施形態によるガントリシステムの図である。
【
図12D】パイプ構成体にコンテナを配置するための、本発明の実施形態によるガントリシステムの図である。
【
図12E】パイプ構成体にコンテナを配置するための、本発明の実施形態によるガントリシステムの図である。
【
図13】搬送ユニットの別の実施形態のモジュールの図である。
【
図14】本発明の実施形態によるガントリシステムの図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図1は、本発明の実施形態によるコンテナ用の搬送ユニット100を示す。搬送ユニット100は、例えば、コンテナを船積み埠頭から保管施設に運搬するためのものである。他の例では、搬送ユニットは、コンテナを保管施設から船積み埠頭に運搬するためのもの、または輸送コンテナを1つの保管施設から別の保管施設に運搬するためのものである。
【0048】
搬送ユニット100は、レール式運搬構成体を通ってコンテナを運搬するために使用することができるレール係合手段である。本明細書では、レール式運搬構成体は、「パイプ構成体」と呼ばれる。したがって、搬送ユニット100は、コンテナ搬送システムのパイプ構成体に配置可能なパイプ係合手段である。パイプ構成体は、1つの場所から別の場所へのコンテナの搬送を容易にするためのパイプ網である。コンテナを車両に変えるために、1つまたは複数の搬送ユニット100を着脱可能にコンテナに設けることができる。好ましい例では、搬送ユニット100は、パイプ網を通してコンテナを搬送するためにコンテナに取り付けられる。コンテナを1つの場所から別の場所に運搬したいとき、ガントリシステムが、コンテナを搬送ユニットに取り付け、パイプ網のパイプ内に搬送ユニットを有するコンテナを配置して第2の場所に運搬されるように、搬送ユニット100は、コンテナに着脱可能に取り付けられる。
【0049】
本発明では、搬送ユニットは、コンテナに着脱可能に取り付けられる。しかしながら、他の例では、搬送ユニットは、コンテナの一体部分であってもよい。
【0050】
本発明のいくつかの実施形態では、2つの搬送ユニットがコンテナに取り付けられる。搬送ユニットの第1のユニットは、コンテナの前部またはその近くに取り付けられる前方搬送ユニットであり、搬送ユニットの第2のユニットは、コンテナの後部またはその近くに取り付けられる後方搬送ユニットである。2つの搬送ユニットは、そのコンテナのための搬送組立体を画定する。搬送組立体の各搬送ユニットは、同じ組立体の他の搬送ユニットとは物理的に別々のものであり、独立したものである。したがって、搬送ユニットは、コンテナへの接続なしに制御および管理することができる独立した車両である。これは、搬送ユニットに、必要に応じて、個別に、または当該コンテナのための所望の数で(例えば、一対として)到着するように指示することができるので、搬送システム内の搬送ユニットの管理を容易にする。いくつかの実施形態では、搬送ユニットは、ユニットの各側に単一の車輪を有する実施形態などの特定の車輪構成に対して、レールに沿って進むことを助けるために、コンテナに取り付けられていないときに対で結合されてもよい。さらに、搬送ユニットは、コンテナよりも長さを短くすることができ、例えば、輸送コンテナを運搬するのに適した実施形態では約1メートルの長さにすることができるので、搬送ユニットに対する保管要件は、コンテナ運搬の他のモードの要件よりもはるかに小さくすることができる。変形例では、搬送組立体の搬送ユニットは、シャーシ部分によって互いに連結されてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、1つの搬送ユニットのみが各コンテナに取り付けられてもよく、または3つ以上の搬送ユニットが各コンテナに取り付けられてもよい。各コンテナに取り付けることができる搬送ユニットの最大数は、コンテナの大きさによって制限され得る。大部分の用途では、2つの搬送ユニットで十分な場合がある。3つ(またはそれ以上)の搬送ユニットは、通常でない重さの荷、または2つの搬送ユニットで提供することができる運搬よりも安定した、または頑強な運搬を必要とする貨物を運ぶコンテナなどの特別な荷重要件があるコンテナを搬送するために使用されてもよい。
【0052】
搬送装置100は、コンテナが搭載されるシャーシまたはベース部分120を有する。シャーシ120は、運搬されるコンテナの幅にわたっている。搬送ユニット100は、シャーシ120の両端から上方に延在する一対のアーム140、160をさらに含む。上方に延在するアーム140、160を有するシャーシ120は、実質的にU字形の外形を形成する。コンテナは、シャーシ120上に配置されると、2つのアーム140、160の間にある。コンテナがシャーシ120上に配置されると、アームのうちの一方140は、コンテナの一方の側でシャーシから上方に延在し、他方のアーム160は、コンテナの反対側でシャーシから上方に延在する。アーム140、160は、コンテナの高さを超えては延在しない。アームは、アーム間に配置されたコンテナをクランプするように構成される。各アーム140、160は、コンテナがシャーシ120上に配置されたとき、コンテナをクランプするためのクランプ部分141を有する。シャーシ120がコンテナを受け取ると、アーム140、160のクランプ部分141は、コンテナをクランプして、コンテナを搬送ユニット100に対して確実に配置する。各アーム140、160のクランプ部分141は、シャーシ120に枢動可能に取り付けられ、シャーシ120に荷重がかかると(例えば、コンテナが配置されると)、シャーシに対して内向きに枢動する。他の例では、コンテナは、他の手段を用いて搬送ユニットに確実に取り付けられてもよい。例えば、コンテナは、搬送ユニットの鍵穴に係合してコンテナを定位置に係止する鍵部分を有してもよい。
【0053】
搬送ユニットの各アーム部分140、160は車輪143を有する。第1のアーム140は、コンテナの第1の側壁に配置可能な1つの車輪143を有し、第2のアーム160は、コンテナの第2の反対側の側壁に配置可能な1つの車輪143を有する。車輪143は、コンテナの高さに沿ってコンテナの側面に位置する。車輪143は、コンテナの高さを超えては延在しない。車輪143は、搬送ユニット100に取り付けられたとき、コンテナの側面に位置する。各車輪は、実質的にアームの中央付近に配置される。車輪143の回転軸線は、実質的にアームの中央付近に位置する。加えて、車輪143の回転軸線は、コンテナが搬送ユニット100に取り付けられたとき、コンテナを通り抜ける。コンテナがシャーシ120上に配置されると、車輪143は、実質的にコンテナの中間の高さ付近(すなわち、コンテナの高さの半分の高さまたはその付近)に位置する。すなわち、車輪143の回転軸線は、コンテナの中間の高さ付近にある。車輪(すなわち車輪の回転軸線)は、他の例では、コンテナの高さの少なくとも4分の1またはコンテナの高さの少なくとも3分の1のところに配置されてもよい。他の例では、各アーム部分は、互いから長手方向に間隔を空けて配置された2つ以上の車輪を含んでもよい。2つの車輪が各アームに取り付けられた実施形態は、
図13を参照して下でさらに説明する。コンテナの側面に、その高さに沿って車輪を配置することは、車輪に取り付けられた搬送組立体とともに取り付けられたコンテナに低重心を与え、搬送組立体を有するコンテナを転向させる際に転倒力を受けにくくすることができる。加えて、コンテナの側面に車輪を配置することによって、パイプの敷地が効率的に利用されて、コンパクトな搬送システムを提供することができる。特に、コンテナの一方の側の搬送ユニットの車輪から反対側の車輪までの幅寸法は、コンテナの頂部からシャーシの底部まで測定された高さ寸法(すなわち、コンテナとシャーシとを合わせた高さ)と実質的に等しいかそれより狭い。これらの寸法の両方とも、コンテナが運搬されるパイプの直径よりも小さい。
【0054】
いくつかの他の実施形態では、搬送ユニット100aは、各アームに2つ以上の車輪を有する。
図13は、搬送ユニット100aのモジュールを示す。特に、
図13は、2つの車輪143がアーム140に取り付けられた実施形態の第1のアーム140を示す。
図1に示した搬送ユニット100と同様に、搬送ユニット100aは、一対のアーム(140のみ図示)を有し、第2のアーム(図示せず)に対しては鏡像構造であるので、ここでは第1のアーム140のみが示されている。搬送ユニット100aは、コンテナが搭載されるシャーシまたはベース部分120を有する。シャーシ120は、搬送されるコンテナの幅にわたっており、アーム(140のみ図示)とともに、シャーシ120は、実質的にU字形の外形を形成する。搬送ユニット100と同様に、搬送ユニット100aでは、コンテナは、シャーシ120上に配置されると、2つのアーム(140のみ図示)の間にある。コンテナがシャーシ120上に配置されるとき、アームのうちの一方140は、コンテナの一方の側でシャーシから上方に延在し、他方のアームは、コンテナの反対側でシャーシから上方に延在する。この実施形態では、アーム(140のみ図示)は、コンテナの高さを超えては延在しない。アームは、アーム間に配置されたコンテナをクランプするように構成される。
【0055】
搬送ユニット100aの各アーム(140のみ図示)は、上述したように、2つの車輪143を有する。第1のアーム140は、コンテナの第1の側壁に配置可能な2つの車輪143を有し、第2のアームは、コンテナの第2の反対側の側壁に配置可能な1つの車輪143を有する。車輪143は、コンテナの高さに沿ってコンテナの側面に位置する。車輪143は、コンテナの高さを超えては延在しない。車輪143は、コンテナが搬送ユニット100に取り付けられたとき、コンテナの側面に位置する。車輪143は、アームの中央付近で、アームの中央の両側に配置される。コンテナがシャーシ120上に配置されると、車輪143は、実質的にコンテナの中間の高さ付近(すなわち、コンテナの高さの半分の高さまたはその付近)に位置する。すなわち、車輪143の回転軸線は、コンテナの中間の高さ付近にある。上述したように、他の実施形態では、他の車輪の位置が使用されてもよい。
【0056】
図1および
図13に示す各搬送ユニット100、100aは、車輪143を駆動するためのモータ構成体145を有する。搬送ユニットの各アーム140、160は、そのアーム140、160に取り付けられた車輪143を駆動するためのそれぞれのモータ構成体145を有する。第1および第2のアームのモータ構成体145は、同時に、または互いに協調して動作する。例えば、コンテナがパイプ構成体の直線区間に沿って運搬されるとき、各側のモータ構成体は、同様の速度でそれぞれの車輪を駆動する。コンテナがパイプ構成体の湾曲区間を通って運搬されるとき、一方の側のモータ構成体は他方の側のモータ構成体とは異なる速度で駆動される。
【0057】
各アーム140、160の自由端は、フック状部分147を有する。フック状部分147は、搬送ユニット100、100aをパイプから、またはパイプの中に運ぶためのガントリシステムのフック部分によって係合可能である。フック状部分147は、アーム140、160の残りの部分に対して調節可能である。特に、ガントリシステムのフック部分が搬送ユニットのフック状部分147と係合し、ユニットを上方に持ち上げると、フック状部分147はアーム140、160の残りの部分に対して上方に動く。ガントリシステムが搬送ユニットのフック状部分との係合を解除すると、フック状部分は下方に戻って通常の位置になる。フック状部分147は、搬送ユニットのガントリ係合部分の一例である。他の例では、搬送ユニットは、ガントリシステムの係合部分によって係合可能な他のガントリ係合部分を有してもよい。例えば、搬送ユニットのアーム部分は、ガントリシステムのフック部分によって係合可能な1つまたは複数のリング(または開口)を有する。加えて、ガントリ係合部分は、各アーム部分の長さに沿って設けられてもよく、または搬送ユニットのシャーシに設けられてもよい。
【0058】
搬送ユニット100、100aはまた足部分149を有し、足部分149のそれぞれは、搬送ユニット100、100aのアーム140、160にそれぞれ取り付けられている。特に、各足部分149は、アーム140、160の下端に取り付けられる。足部分149は、アーム140、160のモータ構成体145に電気的に接続され、その結果、足部分149のうちの1つが、細長い電力供給トラックと接触していると、両方のアーム140、160のモータ構成体145は細長い電力供給トラックから電力を引き出して車輪143を駆動する。アームの足部分は、車輪を駆動するために、パイプ内の細長い電力供給トラックと接触して、第1および第2のアームのモータ構成体に電力を供給するためのものである。細長い電力供給トラックは、コンテナが運搬されるパイプ構成体の各パイプに配置される。細長い電力供給トラックは、車輪143と係合するレールより低い位置でパイプ構成体に配置される。図示の実施形態で使用するために、細長い電力供給トラックは、搬送ユニット100、100aが流路に沿って運搬されるとき、シャーシ120の高さより下の位置にある。いくつかの他の実施形態では、細長い電力供給トラックは、運搬流路内の他の位置に配置されてもよい。好ましい例では、パイプは、間隔を空けて配置された一対の細長い電力供給トラックを有し、各トラックは、搬送ユニット100、100aのそれぞれのアーム140、160の足部分149と係合するためのものである。この例では、搬送ユニット100、100aの両方のアーム140、160のモータ構成体に電力を供給して車輪143を駆動するために、足部分149のうちの1つだけがトラックのうちの1つと接触すればよい。第2のトラックは、冗長性および対称性を与えるために設けられる。特に、パイプの半分は、パイプの他の半分に対して実質的に鏡像関係であるので、搬送ユニットは、搬送ユニットの向きを確認する必要なく、パイプ内に容易に配置することができる。
【0059】
図2Aおよび
図2Bを参照すると、各アーム140(1つのアームのみ図示)の足部分149は、収納形態と展開形態との間で調節可能である。
図2Aに示すような収納形態では、搬送ユニット100がパイプから持ち上げられるとき、またはパイプ内に降ろされるときに、足部分149は、それぞれのアーム140の車輪143が配置されるパイプのレールに足部分149が引っかからないようにアーム140内にしまい込まれる。展開形態では、
図2Bに示すように、搬送ユニット100がパイプ内に配置されているときに、足部分149は、アーム140から外向きかつ下向きに延ばされてパイプ内の電力供給トラックと接触する。足部分149は、フック状部分147が持ち上げられた位置にあるか、降ろされた位置にあるかによって、収納形態か展開形態かをとる。特に、ガントリシステムのフック部分が搬送ユニット100のフック状部分147と係合して搬送ユニット100を運ぶとき、フック状部分147はアーム140の残りの部分に対して上方に持ち上げられ、これによって、足部分149は収納位置をとる。このように、搬送ユニットがパイプから持ち上げられるとき、足部分149は搬送ユニット100内にしまい込まれ、パイプ内のいかなるレール構成部品にも引っかからないようにされる。ガントリシステムのフック部分が搬送システム100のフック状部分147との係合を解除すると、フック状部分147はその通常の降ろされた位置に戻り、足部分149は展開位置をとる。車輪143がパイプ内のレールに載っているときに、足部分149が、パイプ内の細長い電力供給トラックに接触するように安全に展開されることが重要である。他の実施形態では、細長い電力供給トラックに接触するための足部分149は、搬送ユニット100のアーム140に対して固定されてもよい。例えば、コンテナが運搬されるパイプの設置面積を増加させることなく、レールを搬送ユニットからさらに押し出すことができるように、搬送ユニットに対してより小さな車輪が使用されてもよい。あるいは、足部分は、搬送ユニットの中央により近く配置することができ、またシャーシの下側に配置することができる。
【0060】
図3A~
図3Eは、搬送ユニットを有するコンテナ900をパイプ内に配置するための一連の画像を示す。コンテナ900が配置されるパイプは、運搬されるコンテナに適応した直径を有する部分的なパイプである。部分的なパイプは、半分のパイプであってもよい。パイプは、かまぼこ形状を有する。本発明の好ましい実施形態による搬送システムでは、半分のパイプは、積込位置および/または積降位置で利用される。パイプ内には、トラックの長さに延在する一対のレールが設けられる。レールは、パイプの直径(または幅)に実質的に対応する距離だけ、互いから間隔を空けて配置される。例えば、レールが互いから間隔を空けて配置される距離は、パイプの直径(または幅)の少なくとも約85%である。レールのすぐ下には、これもパイプの長さに延在する一対の細長い電力供給トラックがある。レールは、少なくとも約4.5mだけ互いから間隔を空けて配置される。レールは、少なくとも約4.8mだけ互いから間隔を空けて配置されることが好ましい。コンテナがパイプ内に配置されているとき、パイプの側壁部分からコンテナまで少なくとも約30cmのクリアランスがある。クリアランスは少なくとも約20cmが好ましい。
【0061】
図3Aに示すように、また、前述したように、間隔を空けて配置された2つの搬送ユニット100が、コンテナ900に取り付けられている。搬送ユニット100のうちの一方は、コンテナ900の前部付近に配置された前部搬送部であり、他方の搬送ユニットは、コンテナ900の後部付近に配置された後部搬送部である。2つの搬送ユニット100は、搬送組立体を形成する。2つの搬送ユニット100間の距離は、パイプに積み込まれる、またはパイプから降ろされるコンテナ900の大きさに応じて調節することができる。一例では、搬送ユニットは、取付場所における搬送ユニットが、搬送ユニット間に、取り付けられるコンテナのための適切な間隔を有するように搬送ステム内の取付場所まで駆動されてもよく、搬送ユニットはそこからガントリシステムによって回収される。これに関して、搬送ユニットの1つまたはそれぞれのモータ構成体は、取付場所でそれぞれの搬送ユニットを前方向または後方向に駆動して、取り付けられるコンテナの大きさに応じて搬送ユニット間の間隔を調節することができる。これに関して、一例では、搬送ユニットと通信している搬送システムの制御システムは、パイプ構成体を通じて送出されるコンテナの大きさに関する情報を受け取り、1つまたは複数の搬送ユニットを取付場所に呼び、取付場所にある搬送ユニットに、コンテナの大きさに応じて後方または前方に移動するよう指示するように構成される。他の例では、コンテナを搬送ユニットに配置するためのガントリシステムは、ガントリのフック部分によって保持される搬送ユニット間の間隔を調節することができる。他の例では、搬送ユニット間の間隔は固定されてもよい(すなわち、調節不可能な間隔であってもよい)。2つの搬送ユニットを間隔を空けて配置することは、パイプの中に配置されパイプを通って運搬されるときに、コンテナのバランスをとることを助ける。他の例では、各コンテナに搬送ユニットが1つだけ取り付けられてもよい。これらの他の例による搬送ユニットは、搬送ユニットの各アームに間隔を空けて配置された2つ以上の車輪を有してもよい。さらに他の例では、3つ以上の搬送ユニットがコンテナに取り付けられてもよい。
【0062】
図3Bに示すように、コンテナをパイプ300内に配置するとき、ガントリシステム200のフック部分222がアーム140、160のフック状部分147と係合すると、フック状部分147は、それぞれのアーム140、160の残りの部分に対して上方に持ち上げられ、搬送ユニット100の足部分149は、それらが搬送ユニット100内にしまい込まれる収納形態をとる。ガントリシステムのフック部分222は、互いの方へ移動して搬送ユニット100のフック形状部分147と係合することができる。もし、これらの足部分149が展開形態のままであれば、足部分149は、パイプ網のレール320に引っかかることになる。前述したように、足部分をしまい込む代わりに、搬送ユニットの車輪を小さくすることができ、その結果、車輪と、車輪が配置されるレールとをパイプの壁に向かってさらに外向きに押し出して細長い電力供給トラックから水平方向に離すことができる。
【0063】
図3Cは、パイプ300内にうまく配置されたコンテナ900を示し、搬送ユニット100の足部分149はまだ収納形態にある。この位置では、足部分149は、パイプ内のレール320に当たらないでうまく通り抜け、搬送ユニット100の車輪143は、パイプ内のそれぞれのレール320の上方にある。
【0064】
図3Dは、ガントリシステム200のフック部分222が、搬送ユニット100のフック状部分147との係合を解除し、コンテナ900が取り付けられた搬送組立体がパイプ300内のレール320に載ることができるようにするために、コンテナ900から離れるように外向きに動かされることを示す。好ましい例では、フック部分222は、フック状部分147との係合を解除するために空気圧で外向きに駆動される。その結果、搬送ユニット100のフック状部分147は、それらの降ろされた位置に戻り、これにより、足部分149は展開形態をとって、細長い電力供給トラック340と接触する。足部分149が細長い電力供給トラックと接触すると、足部分149は細長い電力供給トラックから電力を受け、その電力はモータ構成体145に供給されて搬送ユニット100の車輪145を駆動する。これにより、搬送ユニット100が取り付けられたコンテナ900は、パイプ300に沿って移動し、その際、ガントリシステム200のフック部分222に当たらない。次いで、ガントリシステムのフック部分は、パイプから離れるように移動または配置することができる。
【0065】
図3Eは、ガントリ場所を通過した後、取り付けられた搬送ユニット100とともにパイプ300内に一旦配置されたコンテナ900を示す。
【0066】
図4A~
図4Dは、本発明の好ましい実施形態による搬送システムのパイプ400と、搬送ユニット100が取り付けられたコンテナ900とを示す。この実施形態のパイプ400は、円筒形のパイプまたは完全なパイプである。特に説明しない限り、この実施形態のパイプ400の特徴は、
図3A~
図3Eを参照して前述したパイプ300の特徴と同様である。
図4A~
図4Dによるパイプ400は、間隔を空けて配置された一対のレール420と、レール420の下方で間隔を空けて配置された一対の細長い電力供給トラック440とを含む。コンテナ900がパイプ400内に位置するとき、パイプ400の側壁部分からコンテナ900まで少なくとも約30cmのクリアランスがある。このクリアランスは、コンテナの上壁からパイプ内壁まで測定されたものである。クリアランスは、少なくとも約20cmであることが好ましい。クリアランスは、搬送システムのパイプ構成体のパイプ曲率の関数である。最小クリアランスは、パイプのあり得る最小の曲率半径に基づく。
【0067】
図4Bを参照すると、パイプ400は、パイプ400内のコンテナ900の位置を検出するためのセンサ構成体460を含む。この例では、搬送ユニット100はRFIDリーダを有し、パイプ400の内壁は、RFIDリーダによって検出可能な、間隔を空けて配置された複数のRFIDタグを有する。搬送ユニット100に取り付けられたコンテナ900のパイプ400内の位置は、RFIDリーダによってRFIDタグを読み取ることに基づいて決定することができる。特に、各RFIDタグは、パイプ400内の位置に関係する正確な情報を提供するように較正することができる。センサ構成体460は、搬送ユニットのモータ構成体145のハウジング内に含まれる。
【0068】
図5は、本発明の実施形態によるパイプ構成体500を示す。パイプ構成体500は、互いに平行な第1のパイプ520と第2のパイプ540とを含む。第1のパイプ520は、第1の方向のコンテナの流れのためのものであり、第2のパイプ540は、第1の方向とは反対の第2の方向のコンテナの流れのためのものである。各パイプ520、540は、
図4A~
図4Dを参照して前述したパイプ400と同様である。好ましい例では、第1および第2のパイプ520、540は、水平軸線に沿って並べて配置される。他の例では、第1および第2のパイプは、垂直軸線に沿って配置されてもよい。他の例では、第1のパイプは、第1の速度でコンテナを運搬するためのものであってもよく、第2のパイプは、第2の速度でコンテナを搬送するためのものである。他の実施形態では、パイプ構成体は3つ以上のパイプを含んでもよい。パイプ構成体は、少なくとも2つのパイプのうちの1つを通して運搬するためのコンテナに取り付けるための搬送ユニットを運搬するための1つまたは複数の戻りパイプを含んでもよい。戻りパイプは、2つのパイプと平行であってもよく、2つのパイプと隣り合っていてもよい。戻りパイプは、第1および第2のパイプの部分的な長さにわたっていてもよい。さらなる例では、1つのパイプは、パイプを通る2つ以上のコンテナ流路を可能にするために、二対以上のレールを含むことができる。例えば、1つのパイプは、2つのコンテナ流路、3つのコンテナ流路、または4つ以上のコンテナ流路をその中に通すことができる。
【0069】
図6Aおよび
図6Bは、第1のパイプ620を通るコンテナ900の移動方向を、第1のパイプに直角の第2のパイプ640に変更するためのパイプ構成体区間600を示す。このパイプ構成体は、第1のパイプ620と第2のパイプ640との交差点に配置されるプラットフォーム660を含む。プラットフォーム660は、第1および第2のパイプ620、640の一対のレールおよび細長い電力供給トラックの対と整列可能な一対のレールおよび細長い電力供給トラックを有する。プラットフォーム660は、プラットフォーム660のレールおよび細長い電力供給トラックが第1のパイプのレールおよび細長い電力供給トラックと整列する第1の位置と、プラットフォーム660のレールおよび細長い電力供給トラックが第2のパイプ640のレールおよび細長い電力供給トラックと整列する第2の位置との間で、第1および第2のパイプ620、640に対して回転可能である。第1のパイプ620に沿って移動するコンテナ900がプラットフォーム660に到達すると、コンテナはプラットフォーム上で停止し、プラットフォームは、その上にコンテナ900を検出すると、プラットフォームのレールおよびトラックを第2のパイプ640のレールおよびトラックと整列するように第1の位置から第2の位置まで約90°回転する。整列すると、コンテナ900は直角方向の第2のパイプに沿って移動する。他の例では、コンテナが運搬されてくる第1のパイプに対して様々な角度で1つまたは複数の他のパイプがあってもよく、プラットフォームは、1つまたは複数の他のパイプのそれぞれのパイプのレールおよびトラックと整列するように1つまたは複数の他の位置に回転可能である。例えば、1つまたは複数のレールは、第1のパイプ620に対して約10°と80°との間にあるレールを含みことができる。他の例では、回転可能であることに加えて、または回転可能であることに代えて、プラットフォームは、第1のパイプに対して異なる高さの異なるパイプにコンテナを配置するために、第1のパイプに対して鉛直方向に調節可能であってもよい。
【0070】
図7Aおよび
図7Bは、第1のパイプ720を通る第1の経路に沿ったコンテナの移動方向を、第2のパイプ742または第3のパイプ744に沿うように変更するための別のパイプ構成体区間700を示す。この実施形態では、第2のパイプ742と第3のパイプ744とは互いに対して角度をなしている。この例では、第2のパイプ742は、第3のパイプ744に対して約15°の角度を付けられている。他の例では、第2のパイプは、第3のパイプに対して10°から80°の間の任意の角度を付けられてもよい。さらなる例では、第1のパイプからのコンテナを運搬することができる3つ以上のパイプが異なる角度で存在してもよい。パイプ構成体区間700は、2つの経路762、764を有するプラットフォーム760を有する。プラットフォームの第1の流路762を通るコンテナの流路は、プラットフォームの第2の流路764に対して角度をなしている。第1の流路762と第2の流路764との間の角度は、第2のパイプ742と第3のパイプ744との間の角度に対応する。プラットフォーム760は、入側の第1のパイプ720および2つの出側のパイプ742、744に対して横方向に移動可能である。プラットフォーム760の各経路762、764は、出側パイプ742、744のそれぞれに平行であり、それらと整列可能である。プラットフォーム760の各経路762、764は、入側の第1のパイプ720および出側の第2または第3のパイプ742、744のそれぞれと整列可能な一対のレールおよび細長い電力供給トラックを有する。プラットフォーム760は、入側のパイプ720からのコンテナ900が、第1の出側のパイプ742の方へ運搬されることが望まれるか(
図7Aに示す)、第2の出側のパイプ744の方へ運搬されることが望まれるか(
図7Bに示す)に応じて適宜調節される。一方の経路762が出側のパイプのうちの一方のパイプ742と整列する第1の位置と、他方の経路764が他方の出側のパイプ744と整列する第2の位置との間でプラットフォーム760が調節されるのに要する時間は、コンテナがプラットフォームの一端からプラットフォームの他端へ移動する時間に実質的に相当する。それによって、コンテナが入側のパイプ720から出側のパイプのうちの1つに運搬されることが望まれる場合、コンテナ900は、入側のパイプから、適切な位置に調節されたプラットフォーム760に沿って、所望の出側のパイプまで連続的で途切れることのない流れで搬送される。
【0071】
図8は、コンテナが運搬される高さを変化させるための、螺旋構成の第1のパイプ820および第2のパイプ840を有するパイプ構成体を示す。本螺旋構成では、第1および第2のパイプ820、840は螺旋状に構成されて1つまたは複数のループを画定する。螺旋構成の前に、第1および第2のパイプ820、840は、水平面に沿って互いに並べて配置される。この構成の区間では、第1および第2のパイプ820、840が鉛直方向に整列する(または鉛直面に沿って配置される)ように、第2のパイプ840は、第1のパイプに向かって下向きおよび内向きに傾斜して、第1のパイプ820の下に配置される。第1および第2のパイプ820、840は、鉛直方向に渦巻状に進む螺旋状に構成される。螺旋構成の下端では、第2のパイプ840は、第1のパイプ820から上向きおよび外向きに傾斜させられて、第2のパイプ840を第1のパイプ820に対して横並びになるように再配置する。螺旋構成における第1および第2のパイプのループの数は変更されてもよい。図示の例では、パイプの螺旋構成は、3つのループまたは周回路を有する。他の例では、螺旋構成は、3つより少ないループまたは3つより多いループを有してもよい。螺旋構成は、コンテナが通過可能な湾曲部分を提供し、湾曲部分は少なくとも70mの半径を有する。湾曲部分は少なくとも90mの半径を有することが好ましい。パイプ構成体は、パイプ構成体を通して運搬されるコンテナの高度を変えるための傾斜パイプ部分を含んでもよい。傾斜パイプ部分は、少なくとも約1%の勾配を有してもよい。傾斜の勾配は、約10%であってもよい。勾配は、螺旋の円周の各周回路において、高度が公称パイプ直径の少なくとも2倍だけ下がるように選ばれる。パイプ構成体は、パイプの螺旋構成を含んでもよい。
【0072】
図9は、本発明の別の実施形態による、螺旋区間を有するパイプ構成体800'を示す。この例では、パイプ構成体800'の螺旋区間は、コンテナ900、900'を運搬することができるパイプ構成体800'のシェル802によって画定される。コンテナがそれらに沿って運搬されるレールおよび細長い電力供給トラックは、シェル内に螺旋状に配置される。シェル802内には、螺旋区間を通るコンテナの流路を分離する内壁(すなわち、上壁または下壁)がない。いくつかの実施形態では、螺旋区間を通るコンテナの流路を仕切る分離壁または分離パネルがない。
【0073】
図10A~
図10Cは、パイプ300から1つまたは複数の搬送ユニットを持ち上げるための、およびパイプ300内に1つまたは複数の搬送ユニット100を配置するための、本発明の実施形態によるガントリ構成要素220を示す。ガントリ構成要素220は、ガントリシステムに結合されるグラップラである。ガントリ構成要素220は、ガントリシステムによって横方向および鉛直方向に調節することができる。ガントリ構成要素220は、前述したように、搬送ユニット100のフック状部分147と係合するための一対のフック部分222を有する。フック部分は、ガントリ構成要素の両側に配置される。フック部分222は、フック部分222が互いに向かって内向きに調節されて搬送ユニットのフック状部分147と係合するクランプ形態(
図10Bに示す)と、フック部分が互いから離れるように外向きに調節されてフック状部分147との係合を解除し、それによって搬送ユニット100を解放する解放形態(
図10Cに示す)との間で調節可能である。ガントリ構成要素220は、クランプ形態と解放形態との間で各アームの位置を調節するための液圧または空気圧の構成要素を備える。このフック部分222は、搬送ユニットをパイプに、またはパイプから確実に運ぶために搬送ユニットと係合するための係合構成要素、または係合機構の一例である。他の適切な係合構成要素を使用して搬送ユニットと係合することができる。加えて、ガントリ構成要素の各側のフック状部分222は、フック部分の他の区画から独立して調節可能な複数のフック区画を含む。各フック部分の2つ以上のフック区画は、パイプ内を運搬されるコンテナの長さに応じて、それぞれの解放形態からそれぞれのクランプ形態へ独立して作動可能であってもよい。例えば、ガントリ構成要素の前方端部の、またはその付近の第1のフック区画は、ガントリ構成要素220の長さに沿った第1の場所で第1の搬送ユニットをしっかりと受け入れるために、解放形態からクランプ形態に調節することができ、ガントリ構成要素の後方端部の、またはその付近の第2のフック区画は、ガントリ構成要素220の長さに沿った第2の場所で第2の搬送ユニットをしっかりと受け入れるために、解放形態からクランプ形態に調節することができる。第1の場所から第2の場所までの距離は、少なくとも第1および第2の搬送ユニット100に取り付けられるコンテナの長さの約75%である。
【0074】
図11は、本発明の実施形態によるガントリシステム200を示す。ガントリシステム200は、プラットフォームからコンテナを運ぶための第1のガントリ210を含む。ガントリシステム200は、
図10A~
図10Cを参照して前述したガントリ構成要素220と同様のガントリ構成要素220‘を有する第2のガントリをさらに含む。ガントリ構成要素220'を有する第2のガントリは、コンテナが取り付けられた1つまたは複数の搬送ユニットを運ぶためのものである。ガントリシステム200は、第1のガントリによって運ばれたコンテナを、第2のガントリによって運ばれた搬送ユニットに取り付けてからそれぞれのパイプに配置するために、第1のガントリと第2のガントリを互いに位置合わせするように構成されたコントローラを含む。ガントリ構成要素220'を有する第2のガントリは、戻りパイプまたはサービスパイプから搬送ユニットを引き抜く(または回収する)ように構成または適合される。他の例では、ガントリシステムは、1つまたは複数の搬送ユニットをパイプから取り外すことなく、パイプ内の1つまたは複数の搬送ユニットにコンテナを配置するためのガントリを含んでもよい。
【0075】
図12A~
図12Eは、コンテナ900をパイプ内に配置するための、前述のガントリシステム200を有する搬送システム1000を示す。パイプ300は、
図3A~
図3Eを参照して前述した部分的なパイプである。この例の搬送システム1000は、3つのパイプ300を有するパイプ構成体を有する。これらのパイプのうちの第1のパイプは、コンテナを第1の方向に運搬するためのものであり、これらのパイプのうちの第2のパイプは、コンテナを第1の方向とは反対の第2の方向に運搬するためのものである。第3のパイプは、コンテナに取り付けるための搬送ユニットを送出するための戻りパイプまたはサービスパイプである。第1および第2のパイプは、船積み埠頭から保管施設までの長さにわたっていてもよく、第3のパイプは、第1および第2のパイプの部分的な長さにわたっていてもよい。例えば、第3のパイプは、ガントリシステム200に、またはその付近に配置された搬送保管施設から延びていてもよい。
【0076】
図12Aを参照すると、主ガントリ(図示せず)は、運搬されるコンテナ900をプラットフォーム1020上に配置する。
図12Bを参照すると、ガントリシステムの第1のガントリ210は、プラットフォーム1020からコンテナ900を回収し、ガントリ構成要素220'を有する第2のガントリは、第3のパイプから2つの搬送ユニット100を回収し、コンテナ900が運搬される第2のパイプの上方に搬送ユニットを配置する。
図12Cに示すように、ガントリシステムのコントローラは、第1のガントリ210によって運ばれたコンテナがガントリ構成要素220‘を有する第2のガントリのすぐ上方に配置されように、第1のガントリ210を、ガントリ構成要素220'を有する第2のガントリと位置合わせする。
図12Dを参照すると、第1のガントリは、ガントリ構成要素220'を有する第2のガントリによって運ばれた搬送ユニット100上にコンテナ900を降ろす。
図12Eを参照すると、第2のガントリは、コンテナが取り付けられた搬送ユニット100を第2のパイプ内に降ろす。パイプに入ると、第2のガントリのガントリ構成要素220'は、搬送ユニットとの係合を解除し、これにより、搬送ユニットの足部分は、細長い電力供給トラックと接触する前述したような展開形態をとり、その結果、モータ構成体は細長い電力供給トラックから電力を受け取って搬送ユニットの車輪を駆動させてコンテナをパイプ内に推進させる。
【0077】
前の段落では、ガントリシステムを用いてコンテナを1つまたは複数の搬送ユニットに取り付ける工程を説明している。ガントリシステムは、これを逆に操作してコンテナから搬送ユニットを取り外すことができる。例えば、パイプ構成体からコンテナを受け取る工程では、フック部分を有する第2のガントリは、コンテナが取り付けられた搬送ユニットのフック状部分とパイプ内で係合し、コンテナを有する搬送ユニットをパイプから持ち上げるように配置される。次いで、第1のガントリは、コンテナと係合し、コンテナを搬送ユニットから取り外す。次いで、第2のガントリは、搬送ユニットをサービスパイプに配置するか、またはコンテナに取り付けるために搬送ユニットを保持する。
【0078】
図14は、移動構造体であるガントリシステム200aを有する搬送システム2000の別の実施形態を示す図である。ガントリシステム200aは、第1のガントリ210および第2のガントリ201を含む。ガントリシステム200aは、搬送システム2000の終点で使用するために特に適合されてもよく、ガントリシステム200は、搬送システム1000の始点で使用するために特に適合されてもよい。すなわち、ガントリシステム200は、埠頭での使用に特に適することがあり、ガントリ200aは、コンテナが、従来の道路または鉄道貨物輸送に、あるいは保管施設に移されることがある中継所での使用に特に適することがある。
【0079】
パイプ300は、
図3A~
図3Eを参照して前述した部分的なパイプである。この例の搬送システム2000は、2つのパイプ300を有するパイプ構成体を有する。これらのパイプのうちの第1のパイプは、コンテナを第1の方向に運搬するためのものであってもよく、これらのパイプのうちの第2のパイプは、コンテナを第1の方向とは反対の第2の方向に運搬するためのものであってもよい。これに代えて、これらのパイプのうちの第1のパイプは、コンテナを第1の方向に運搬するためのものであってもよく、これらのパイプのうちの第2のパイプは(コンテナが取り外された)搬送ユニットを再利用のために戻すためのサービスパイプであってもよい。第1および第2のパイプは、船積み埠頭からガントリ200aまでの長さにわたっていてもよい。
【0080】
第2のガントリ201は、コンテナが取り外される、またはコンテナが提供される2つの搬送ユニット100を、一方のパイプ300から回収し、搬送ユニット100を他方のパイプ300に配置する。第2のガントリ201は、ガントリ構成要素220を含む。ガントリ構成要素220は、ガントリシステム200aに結合されたグラップラである。ガントリ構成要素220は、ガントリシステムによって横方向および鉛直方向に調節することができる。ガントリ構成要素220は、前述したように、搬送ユニット100のフック状部分147と係合するための一対のフック部分222を有する。フック部分は、ガントリ構成要素の両側に配置される。フック部分222は、フック部分222が互いに向かって内向きに調節されて搬送ユニットのフック状部分147と係合するクランプ形態(
図14に示す)と、フック部分が互いから離れるように外向きに調節されてフック状部分147との係合を解除し、それによって搬送ユニット100を解放する解放形態(図示せず)との間で調節可能である。ガントリ構成要素220は、クランプ形態と解放形態との間で各アームの位置を調節するための液圧または空気圧の構成要素を備える。このフック部分222は、搬送ユニットをパイプに、またはパイプから確実に運ぶために搬送ユニットと係合するための係合構成要素、または係合機構の一例である。上述したように、他の適切な係合構成要素を使用して搬送ユニットと係合することができる。
【0081】
コンテナが搬送ユニット100から取り外されるとき、第2のガントリ201は、まず、コンテナをそのままの位置で、パイプ300から搬送ユニット100を持ち上げる。ガントリシステム200aの第1のガントリ210は、地面2020からコンテナ(図示せず)を回収する、または地面2020にコンテナを置くことができる。上部(第1)のガントリ210は、必要に応じて昇降可能なスプレッダ212を使用して、第2のガントリ201によってパイプから持ち上げられた搬送ユニット100からコンテナを回収する。
【0082】
第1のガントリ210は、コンテナを回収する、または置くためにガントリを第1または第2のパイプと位置合わせするように、プラットフォーム位置決めモータ215を使用して、また、スライドアーム211を移動させることによって、スライドアーム211に沿って配置することが可能である。加えて、スライドアーム211は、第1のガントリ210をガントリシステム200aのどちらの側の地面2020の上方にも突き出すことができ、スプレッダ212は、コンテナを地面2020上または従来の道路または鉄道貨物輸送などの待機搬送装置(図示せず)上に移動させるために下げることができる。
【0083】
コンテナが第1のガントリ210によって地面2020に降ろされている間、第2のガントリは、搬送ユニットを元のパイプに戻すか、または他のパイプに移すことができる。搬送ユニット100がパイプ内に配置されると、第2のガントリのガントリ構成要素220は、搬送ユニット100との係合を解除し、これにより、搬送ユニットの足部分は、細長い電力供給トラックと接触する前述のような展開形態をとり、その結果、モータ構成体は細長い電力供給トラックから電力を受け取って搬送ユニットの車輪を駆動する。
【0084】
本発明の様々な実施形態を上で説明してきたが、これらは単なる例として提示されたものであり、限定するためのものではないことを理解すべきである。本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態および詳細の様々な変更を行うことができることは当業者には明らかであろう。したがって、本発明は、上述した例示的な実施形態のいずれかによって限定されるべきではない。
【0085】
いかなる先行する刊行物(またはそれに由来する情報)または既知のいかなる事項への本明細書における言及も、先行する刊行物(またはそれに由来する情報)または既知の事項が、本明細書に関する努力の分野における共通の一般知識の一部を形成するという承認または容認またはいかなる形の示唆ともみなされず、またみなされるべきではない。
【0086】
本明細書およびそれに続く特許請求の範囲を通じて、文脈上他に要求されない限り、用語「備える(comprise)」、ならびに「comprises」および「comprising」などの変形は、記載された完全体もしくはステップまたは完全体もしくはステップのグループを含むが、他のいかなる完全体もしくはステップまたは完全体もしくはステップのグループも排除しないことを意味するものと理解される。
【符号の説明】
【0087】
100 搬送ユニット
100a 搬送ユニット
120 シャーシ/ベース部分
140 アーム
141 クランプ部分
143 車輪
145 モータ構成体
147 フック状部分
149 足部分
160 アーム
200 ガントリシステム
200a ガントリシステム
201 第2のガントリ
210 第1のガントリ
211 スライドアーム
212 スプレッダ
220 ガントリ構成要素
222 フック部分
300 パイプ
320 レール
340 細長い電力供給トラック
400 パイプ
420 レール
440 細長い電力供給トラック
460 センサ構成体
500 パイプ構成体
520 第1のパイプ
540 第2のパイプ
600 パイプ構成体区間
620 第1のパイプ
640 第2のパイプ
660 プラットフォーム
700 パイプ構成体区間
720 第1のパイプ
742 第2のパイプ
744 第3のパイプ
760 プラットフォーム
762 第1の流路
764 第2の流路
800 パイプ構成体
800' パイプ構成体
820 第1のパイプ
840 第2のパイプ
900 コンテナ
900' コンテナ
1000 搬送システム
1020 プラットフォーム
2000 搬送システム
2020 地面
【手続補正書】
【提出日】2022-10-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテナ用の搬送ユニットであって、
前記コンテナを運搬可能なレールと係合するため
の複数の車輪を含む車輪構成体
であって、
各車輪が前記コンテナの側面に配置可能で
ある、車輪構成体と、
運搬される前記コンテナが配置されるシャーシと、
前記シャーシの両側から延在するアームと、
を有し、
前記搬送ユニットが前記コンテナに着脱可能に取り付けられ
、
前記搬送ユニットは、コンテナへの接続なしに制御および管理することができる独立した車両であり、
前記シャーシの前記アーム間に前記コンテナをクランプし、それによって前記車輪を前記コンテナに位置するように前記コンテナが前記シャーシに配置されると、前記アームが、前記シャーシに対して内向きに枢動可能である、コンテナ用の搬送ユニット。
【請求項2】
前記車輪構成体が、前記コンテナの第1の側壁に取付け可能な
2つまたは複数の第1の車輪と、前記コンテナの第2の反対側の側壁に取付け可能な
2つまたは複数の第2の車輪とを含む、請求項1に記載の搬送ユニット。
【請求項3】
前記複数の第1の車輪
のそれぞれおよび前
記複数の第2の車輪
のそれぞれが、前記コンテナの中間の高さに、またはその付近にそれぞれ取り付けられている、請求項2に記載の搬送ユニット。
【請求項4】
前記コンテナの前記第1の側壁に取付け可能な2つの第1の車輪と、前記コンテナの前記第2の反対側の側壁に取付け可能な2つの第2の車輪とを備える、請求項2または3に記載の搬送ユニット。
【請求項5】
前記シャーシの各側の1つまたは複数のアームが、前記搬送ユニットを運ぶためのガントリシステムの係合部分によって係合可能であるように構成されたフック状部分を備える、請求項
1から4のいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【請求項6】
前記1つまたは複数の車輪を駆動するためのモータ構成体と、
前記モータ構成体に電気的に接続された1つまたは複数の足部分であって、前記モータ構成体に電力を供給するために細長い電力供給トラックと接触するように構成された1つまたは複数の足部分と
を備える、請求項
1から5のいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【請求項7】
前記1つまたは複数の足部分のそれぞれが前記フック状部分の1つに接続され、前記1つまたは複数の足部分の1つに接続された前記フック状部分のそれぞれが、
前記係合部分によって係合されると上がり、それによって、前記フック状部分に接続された前記足部分を収納形態に移動させ、前記収納位置において、前記足部分が前記細長い電力供給トラックとの係合を解除され、
前記係合部分との係合を解除されると下がり、それによって、前記フック状部分に接続された前記足部分を前記細長い電力供給トラックと接触するための展開形態に移動させる
ように構成された、
請求項5に従属した請求項
6に記載の搬送ユニット。
【請求項8】
前記レールがレール式運搬構成体のレールである、請求項
1から7のいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【請求項9】
前記レールがパイプ構成体のレールである、請求項
1から8のいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【請求項10】
前記コンテナが輸送コンテナである、請求項
1から9のいずれか一項に記載の搬送ユニット。
【請求項11】
コンテナを運搬するための少なくとも1つのレール式運搬構成体を備え、前記構成体が、レールを有し、請求項
1から10のいずれか一項に記載の搬送ユニットと係合するように適合または構成され、コンテナが通ることができるように適合または構成された、コンテナ用の搬送システム。
【請求項12】
前記レール式運搬構成体がパイプ構成体である、請求項
11に記載の搬送システム。
【請求項13】
前記パイプ構成体が、
幅を有するパイプと、
前記コンテナを運搬するための前記搬送ユニットが載せられるレールであって、各レールが前記パイプの両側に配置され、前記レール間の距離が前記パイプの幅に実質的に対応する、レールと
を含む、請求項
12に記載の搬送システム。
【請求項14】
前記パイプ構成体が円筒形のパイプを含む、請求項
12または13に記載の搬送システム。
【請求項15】
前記レール式運搬構成体が半分のパイプまたは部分的なパイプを含む、請求項
11から14のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項16】
前記レールが、少なくとも4.5mだけ互いから間隔を空けて配置されている請求項
11から15のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項17】
前記コンテナが前記搬送ユニットに配置され、前記レール式運搬構成体内に配置されているとき、前記構成体の側壁部分から前記コンテナまで少なくとも約30cmのクリアランスがある、請求項
11から16のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項18】
前記レール式運搬構成体が、前記コンテナが通過可能な湾曲部分を含み、前記湾曲部分が少なくとも70mの半径を有する、請求項
11から17のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項19】
前記レール式運搬構成体が、互いに平行な少なくとも2つの運搬流路を有する、請求項
11から18のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項20】
前記レール式運搬構成体がパイプ構成体であり、前記少なくとも2つの運搬流路のそれぞれがパイプによって画定される、請求項
19に記載の搬送システム。
【請求項21】
前記レール式運搬構成体が、コンテナを第1の方向に流すための第1の運搬流路と、コンテナを前記第1の方向と反対の第2の方向に流すための第2の運搬流路とを含む、請求項
19または20に記載の搬送システム。
【請求項22】
前記レール式運搬構成体が、前記搬送ユニットを、コンテナが前記搬送ユニットによって運搬される別の運搬流路に運搬するためのサービス運搬流路を含む、請求項
11から21のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項23】
前記レール式運搬構成体がパイプ構成体であり、前記サービス運搬流路および他方の運搬流路がパイプによってそれぞれ画定される、請求項
22に記載の搬送システム。
【請求項24】
前記レール式運搬構成体が、前記レール式運搬構成体を通して運搬される前記コンテナの高度を変えるための傾斜部分を含む、請求項
11から23のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項25】
前記傾斜部分が、少なくとも約1%の勾配を有する、請求項
24に記載の搬送システム。
【請求項26】
前記レール式運搬構成体が
、鉛直方向に渦巻状に進んでいる螺旋状パターンに配置された第1流路及び第2流路を含む、請求項
24または25に記載の搬送システム。
【請求項27】
前記レール式運搬構成体および前記搬送ユニットが、前記レール式運搬構成体内の前記搬送ユニットの位置を決定するためのセンサ構成体を含む、請求項
11から26のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項28】
前記センサ構成体が、1つまたは複数のRFIDタグと、前記RFIDタグを読み取るための1つまたは複数のRFIDリーダと、を含む、請求項
27に記載の搬送システム。
【請求項29】
前記RFIDタグが、前記レール式運搬構成体の長さに沿って設けられ、前記RFIDタグを読み取るための前記RFIDリーダが前記搬送ユニットに設けられた、請求項
28に記載の搬送システム。
【請求項30】
前記搬送システムが、前記コンテナを、前記レール式運搬構成体を通して運搬するために、前記搬送ユニットが前記コンテナの1つに取り付けられているときに、前記搬送ユニットに電力を供給するための電力供給システムを含む、請求項
11から29のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項31】
前記電力供給システムが、前記レール式運搬構成体の長さにわたる細長いトラックを含む、請求項
30に記載の搬送システム。
【請求項32】
前記細長いトラックが、前記レール式運搬構成体の前記レールより低い位置で前記パイプ構成体に配置される、請求項
31に記載の搬送システム。
【請求項33】
前記搬送システムが、コンテナをプラットフォームに、またはプラットフォームから運ぶための第1のガントリと、前記コンテナに取付け可能な搬送ユニットを運ぶための第2のガントリと、を含む、請求項
11から32のいずれか一項に記載の搬送システム。
【請求項34】
前記搬送ユニットを前記コンテナに取り付ける、または前記搬送ユニットを前記コンテナから取り外すために、前記第1のガントリと前記第2のガントリとを互いに位置合わせするためのコントローラを含む、請求項
33に記載の搬送システム。
【請求項35】
前記コントローラが、前記第1のガントリおよび前記第2のガントリを、前記コンテナが運搬される前記運搬流路と位置合わせするように構成された、請求項
34に記載の搬送システム。
【請求項36】
コンテナがレール式運搬構成体を通って搬送されるコンテナ搬送システム用のガントリシステムであって、
前記コンテナの1つをプラットフォームに、またはプラットフォームから運ぶための第1のガントリと、
請求項1から
10のいずれか一項に記載の搬送ユニットを運ぶための第2のガントリであって、前記搬送ユニットが、前記コンテナに着脱可能に取付け可能である、第2のガントリと、
前記搬送ユニットを前記コンテナに取り付ける、または前記搬送ユニットを前記コンテナから取り外すために、前記第1のガントリと前記第2のガントリとを互いに位置合わせするためのコントローラと、
を含むガントリシステム。
【請求項37】
前記コントローラが、前記第1のガントリおよび前記第2のガントリを、前記コンテナが運搬される前記レール式運搬構成体の運搬流路と位置合わせするように構成された、請求項
36に記載のガントリシステム。
【請求項38】
前記レール式運搬構成体がパイプ構成体であり、前記運搬流路がパイプによって画定され、前記コントローラが、前記第1のガントリおよび前記第2のガントリを、前記コンテナが運搬される前記パイプと位置合わせするように構成された、請求項
37に記載のガントリシステム。
【請求項39】
前記第2のガントリが、サービス運搬流路から前記搬送ユニットを引き抜くように構成または適合された、請求項
36から38のいずれか一項に記載のガントリシステム。
【請求項40】
前記レール式運搬構成体がパイプ構成体であり、前記サービス運搬流路がサービスパイプによって画定され、前記第2のガントリが、前記サービスパイプから前記搬送ユニットを引き抜くように構成または適合された請求項
39に記載のガントリシステム。
【国際調査報告】