(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-04
(54)【発明の名称】カキ殻剥き用挟持装置及びカキ殻剥き方法
(51)【国際特許分類】
A22C 29/04 20060101AFI20230828BHJP
A47J 43/28 20060101ALI20230828BHJP
【FI】
A22C29/04
A47J43/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023510343
(86)(22)【出願日】2021-07-28
(85)【翻訳文提出日】2023-04-04
(86)【国際出願番号】 US2021043359
(87)【国際公開番号】W WO2022035589
(87)【国際公開日】2022-02-17
(32)【優先日】2021-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523048217
【氏名又は名称】イースト ハンプトン シュッカー カンパニー、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス、ジョン
【テーマコード(参考)】
4B011
4B053
【Fターム(参考)】
4B011MC02
4B053AA03
4B053CA30
(57)【要約】
開けられるべきカキを受容するための凹みを有するベース要素を備えているカキ・クランプ。ベース要素に結合されたリップが、カキ・クランプが設置される作業面の縁部の上に掛かり且つその縁部に突き当たり、また、複数のゴム足が、ベース要素の下面に結合される。使用時にカキがカキ・クランプの後ろから出るのを防ぐために、バックストップがベース要素に固着される。カキ挟持要素が、ハンドル及びベース要素に動作可能に結合され、その結果、ハンドルを操作することにより、挟持要素がカキをベース要素に押し付ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下側部分、及び
上側部分
を備える、カキ・クランプであって、前記下側部分が、
開けられるべきカキを受容するための凹みを有するベース要素と、
前記カキ・クランプが設置される作業面の縁部の上に掛かり且つ前記縁部に当接することにより前記カキ・クランプ内に保持されたカキに力が印加されたときに前記カキ・クランプが後方に摺動するのを防ぐように構成された、前記ベース要素に結合されたリップと、
前記作業面に傷をつけるのを防ぐために、また、前記カキ・クランプが前記作業面上で任意の方向に摺動するのを前記作業面との間の摩擦力によって防ぐために、前記ベース要素の下面に結合された、複数の固定された足と
を含み、前記上側部分が、
開けられるべきカキを位置決めするのを支援するために、また、使用時に前記カキが前記カキ・クランプの後ろから出るのを防ぐために、前記ベース要素に固定して結合されるか又は前記ベース要素から延在するバックストップであって、前記カキを受容するための凹みを有する、バックストップと、
前記ベース要素に動作可能に結合されたカキ挟持要素であって、前記カキ・クランプが使用されているときに前記カキの位置を制御するための凹みを有する、カキ挟持要素と、
使用時に前記カキ挟持要素に前記カキを前記ベース要素に押し付けさせるために前記カキ挟持要素に動作可能に結合されたハンドルと、
を含む、カキ・クランプ。
【請求項2】
前記ベース要素、前記バックストップ、及び前記カキ挟持要素のうちの少なくとも1つにある凹みの表面に複数の刻み目をさらに備え、前記刻み目が、前記カキ・クランプ内の前記カキの前記位置を制御する、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項3】
前記ベース要素と前記カキ挟持要素との間に結合された蝶番及び蝶番ピンであって、前記カキ挟持要素が前記蝶番ピンの周りで回転するように配置された、蝶番及び蝶番ピン
をさらに備える、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項4】
前記ベース要素と前記カキ挟持要素との間に結合されたラック及びピニオンであって、前記ピニオンに動作可能に結合されたハンドルが前記ピニオンの中心軸の周りで回転されたときに前記カキ挟持要素が垂直下方に圧力を掛けるように配置された、ラック及びピニオン
をさらに備える、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項5】
前記ベース要素と前記カキ挟持要素との間に結合されたプランジャであって、前記プランジャに動作可能に結合されたハンドルが押し下げられたときに前記カキ挟持要素が垂直下方に圧力を掛けるように配置された、プランジャ
をさらに備える、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項6】
前記ベース要素と前記カキ挟持要素との間に結合された管であって、前記カキ挟持要素が垂直に移動するように強いられ且つ垂直軸の周りで回転することを防止されるように構成された、管
をさらに備える、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項7】
前記ベース要素と前記カキ挟持要素との間に結合されたスリーブであって、前記スリーブ、前記カキ挟持要素、及びハンドルを含む第1の組立体が取外し可能であり且つ異なるカキ挟持要素を有するがその他の点では前記第1の組立体と同一である交換用組立体と交換可能であるように配置される、スリーブ
をさらに備える、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項8】
前記カキ挟持要素及び前記カキ挟持要素に動作可能に結合されたハンドルに安定性を提供する構造要素であって、前記ベース要素の中央後部から上方に延在する、構造要素
をさらに備える、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項9】
前記カキ挟持要素及び前記カキ挟持要素に動作可能に結合されたハンドルに安定性を提供する構造要素であって、前記ベース要素の後ろから上方に延在する、構造要素
をさらに備える、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項10】
前記カキ挟持要素及び前記カキ挟持要素に動作可能に結合されたハンドルに安定性を提供する構造要素であって、前記ベース要素の側部から上方に延在する、構造要素
をさらに備える、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項11】
前記カキ挟持要素及び前記カキ挟持要素に動作可能に結合されたハンドルに安定性を提供する構造要素であって、厳密に1つのステムを含む、構造要素
をさらに備える、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項12】
前記カキ挟持要素及び前記カキ挟持要素に動作可能に結合されたハンドルに安定性を提供する構造要素であって、厳密に2つのステムを含む、構造要素
をさらに備える、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項13】
フレームとして切断され且つ曲げられた金属のシートと、
前記フレームに取り付けられたベース要素と、
前記ベース要素と前記フレームとの間に配置され且つ前記ベース要素及び前記フレームのうちの少なくとも一方に取り付けられたバックストップと、
をさらに備える、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項14】
前記フレームの下端部が、前記リップを形成する、請求項13に記載のカキ・クランプ。
【請求項15】
前記カキ挟持要素及び前記カキ挟持要素に動作可能に結合されたハンドルに安定性を提供する構造要素であって、厳密に1つのステムを含む、構造要素
をさらに備える、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項16】
前記カキ挟持要素及び前記カキ挟持要素に動作可能に結合されたハンドルに安定性を提供する構造要素であって、厳密に2つのステムを含む、構造要素
をさらに備える、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項17】
前記カキ・クランプの少なくともいくつかの部品が、同様に構成された第2のカキ・クランプの対応する部品よりも頑丈であり且つより耐久性のある、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項18】
前記カキ・クランプの少なくともいくつかの部品が、同様に構成された第2のカキ・クランプの対応する部品よりも幅広く且つより安定性のある、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項19】
前記カキ挟持要素の底部が、前記ハンドルを操作することにより前記カキ挟持要素が押し下げられたときに前記ベース要素及び前記バックストップの両方の方向に前記カキを押す成分を有する力が前記カキに対して作り出されるように、前記カキ・クランプの前部に向かって下向きに傾くように配置される、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項20】
蝶番をさらに備え、
前記蝶番の半体が、
前記バックストップの上面上にねじ留めされたもの、及び、
前記フレームの上端部に形成されたもの
のうちの一方である、
請求項13に記載のカキ・クランプ。
【請求項21】
金属プレートに結合されたハンドルであって、前記金属プレートが、前記蝶番のもう一方の半体の形に切断され且つ曲げられた縁部を有する、ハンドルと、
前記金属プレートの底部に結合された前記カキ挟持要素と、
前記蝶番の2つの前記半体の間に結合された蝶番ピンと、
をさらに備え、
前記蝶番の前記2つの前記半体が、前記蝶番ピンにより互いに枢動可能に結合され、
前記ハンドルが、前記蝶番ピンの周りで回転して、前記バックストップに接触して前記ベース要素の凹み内に配置されたカキに前記カキ挟持要素を押し付ける、
請求項20に記載のカキ・クランプ。
【請求項22】
前記ベース要素に固定して結合され且つ前記ベース要素から垂直に延在するシャフトと、
下端部及び上端部を有するエルボであって、前記下端部が前記シャフトに固定して結合され、前記上端部が管状ガイドを含む、エルボと、
下端部及び上端部を有するピストンであって、前記管状ガイド内に摺動可能に配置され、前記ピストンの前記下端部が、前記カキ挟持要素に固定して結合され、前記ピストンの前記上端部が、キャップに結合され、前記ピストンが、その上端部とその下端部との間で片側にラックとしての刻み目を有する、ピストンと、
前記ピストン上の前記ラックに係合する歯を有するピニオンとしての歯車と、
前記エルボの下端部とその上端部との間に取り付けられた、前記ピニオンを含むピボット組立体と、
前記ピボット組立体に取り付けられ且つ前記ピニオンに動作可能に結合されたハンドルと、
をさらに備え、
前記ハンドルが前記ピニオンの中心軸の周りで回転するように押されたときに、前記ピニオンの歯車歯が、前記ラックに係合して、前記ピストンを前記カキ挟持要素と一緒に上下に移動させる、
請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項23】
前記ベース要素に固定して結合され且つ前記ベース要素から垂直に延在するシャフトの対と、
それぞれのシャフトの上端部にそれぞれが固定して結合された2つのばねと、
下端部及び上端部を有する管の対であって、各管が、前記シャフト及びばねのそれぞれの前記シャフト及び前記ばね上に摺動可能に配置され、各管の前記下端部が、前記カキ挟持要素の端部に固定して結合され、各管の前記上端部が、ハンドルの端部に結合される、管の対と、
をさらに備える、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項24】
前記管の対、前記カキ挟持要素、及び前記ハンドルが、第1の浮動組立体として互いに結合されたときに、前記カキ・クランプの残りの部分から持ち上げられて、異なるカキ挟持要素を有する第2の浮動組立体と交換され得る、請求項23に記載のカキ・クランプ。
【請求項25】
前記ベース要素に固定して結合され且つ前記ベース要素から垂直に延在するシャフトと、
下端部及び上端部を有する管であって、前記シャフト上に摺動可能に配置され、前記管の前記下端部が、前記カキ挟持要素に固定して結合され、前記管の前記上端部が、前記ハンドルに固定して結合される、管と、
をさらに備え、
前記シャフト及び前記管が、前記管が前記シャフト上を垂直に摺動することを可能にし且つ前記管が前記シャフトの周りで回転するのを防ぐ相補的な形状を有するように構成される、
請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項26】
前記管、前記カキ挟持要素、及び前記ハンドルが、第1の浮動組立体として互いに結合されたときに、前記カキ・クランプの残りの部分から持ち上げられて、異なるカキ挟持要素を有するがその他の点では前記第1の浮動組立体と同一である第2の浮動組立体と交換され得る、請求項25に記載のカキ・クランプ。
【請求項27】
前記ベース要素に固定して結合され且つ前記ベース要素から垂直に延在する支持体としてのシャフトの対と、
前記支持体の頂部間に水平に結合された第1のブレース要素と、
前記支持体の中央の近位において前記支持体間に水平に結合された第2のブレース要素と、
をさらに備える、請求項1に記載のカキ・クランプであって、
各ブレース要素が、その中心に穴を含み、前記カキ・クランプがさらに、
前記穴間に配置されたばねと、
カラーと、
前記穴、前記カラー、及び前記ばねを通過する押棒と、
前記押棒の下端部に固定されたプレートと、
を備え、
前記カキ挟持要素が、前記プレートの底部側に結合され、
前記押棒の上端部が、前記ハンドルに結合される、
請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項28】
その上端部においてハンドルに結合されまたその下端部において前記カキ挟持要素に結合された押棒と、
ばねと、
カラーと、
をさらに備え、
前記フレームの前記上端部が、その上面及び下面に穴を有する直角プリズム形状の構造的支持体の形に切断され且つ曲げられ、
前記ばねが、前記構造的支持体の前記上面及び前記下面にある前記穴間に配置され、
前記カラーが、前記ばねの頂部に配置され、
前記押棒が、前記穴、前記カラー、及び前記ばねを通過して配置される、
請求項13に記載のカキ・クランプ。
【請求項29】
前記足が、ゴム、少なくとも1つの吸着カップ、及び接着剤のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のカキ・クランプ。
【請求項30】
カキ・クランプを操作する方法であって、
カキ・クランプのリップが作業面の縁部の上に掛かった状態で前記カキ・クランプを前記作業面上に設置することと、
殻片間の合わせ目の少なくとも一部分が前記カキ・クランプの後部と反対の側を向いた状態で二枚貝類を前記カキ・クランプの凹み内に配置することと、
ハンドルに動作可能に結合されたカキ挟持要素に前記貝類の頂部への下向きの圧力を印加させて前記貝類を前記カキ・クランプ内に保持するように、前記ハンドルを操作することと、
カキ開け道具により前記貝類を開けている間、前記カキ挟持要素に下向きの圧力を印加するように、継続的に前記ハンドルを操作することと、
前記貝類の前記頂部を圧迫している前記カキ挟持要素の前記圧力を加減するように前記ハンドルを使用しながら、前記貝類の2つの前記殻片間の前記合わせ目に前記カキ開け道具を挿入することと、
前記貝類が開けられたときに、前記カキ挟持要素に前記貝類を解放させることと、
開けられた前記貝類を前記カキ・クランプから取り出すことと、
を含む、方法。
【請求項31】
前記ハンドルを操作することが、前記ハンドルの底部に固着されたカキ挟持要素を揺動させて前記カキ挟持要素に前記カキ・クランプの空洞内に配置された前記カキを押さえつけさせるように前記ハンドルを蝶番ピンの周りで回転させることによって達成される、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記ハンドルを操作することが、前記ピストンの前記下端部に固着された前記カキ挟持要素を有するピストンの片側に形成されたラックの刻み目に係合している歯を有するピニオンを回転させて前記カキ挟持要素に前記カキ・クランプの前記空洞内に配置された前記カキを押さえつけさせるように前記カキ・クランプの前記ハンドルを回転させることによって達成される、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
前記ハンドルを操作することが、下端部に前記カキ挟持要素が固着されたピストンを下降させて前記カキ挟持要素に前記カキ・クランプの前記空洞内に配置された前記カキを押さえつけさせるように前記カキ・クランプの前記ハンドルを押し下げることによって達成される、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
前記カキ・クランプの空洞内に二枚貝を配置することが、
前記カキ・クランプのベース要素の上面にある凹みの後部に向かって前記二枚貝を配置することと、
前記二枚貝を前記カキ・クランプのバックストップに押し当てることと、
前記カキ挟持要素が前記二枚貝の頂部を圧迫するまで前記ハンドルを操作しながら前記二枚貝を所定の位置に保持することと、
を含む、請求項29に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、あたかも完全に本明細書に記載されているかのように参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、2021年7月2日に出願した米国特許出願第17/366,300号の利益を主張するものであり、また、2020年8月11日に出願した米国仮出願第63/064,211号の優先権をさらに主張するものである。
【背景技術】
【0002】
カキ又は他の二枚貝類を開けるプロセスは、一般に「殻剥き」と呼ばれている。カキ及び類似の貝類は、蝶番において互いに保持されている殻片(valve)と呼ばれる2枚の半殻を典型的に有し、2つの殻片が出会う所には、目に見える合わせ目がある。典型的には、カキの対向する殻片のそれぞれを分離することによりカキをこじ開けるために、ナイフ又は薄い刃物が、合わせ目に挿入されて使用される。しかし、カキは生きている間に殻剥きされる場合があるので、カキは、容易な挿入及びその殻片の分割に抵抗して、それを阻む可能性がある。したがって、ナイフ刃は、殻片の間に強引に挿入されることを必要とする場合がある。そのような場合、カキを開けるために力強く当てられるナイフの使用は、負傷につながり得る。従来技術では、ユーザがカキ及び他の二枚貝の殻剥き中の負傷を避けるのを支援するために、様々な道具が開発されてきた。
【0003】
殻剥き装置における従来技術の改善点は、負傷をより少なくすること、或いは、使用若しくは洗浄がより容易であり得るか又は様々なカキのサイズに適合し得る道具をもたらし得る。クランプを一表面に固定すること、ユーザの手を滑り及び負傷からより良く保護すること、デバイスをカウンタ又はテーブル上により良く固定するための手段を提供すること、及び/又はベースの後方端部と頂部の後方端部との間に蝶番を設けることに対しても、改善がなされてきた。
【0004】
従来技術には、以下のものが含まれる。
【0005】
米国特許第299756A号。この参考文献は、カキを殻剥きする際に使用するための「カキ・クランプ」を説明している。このクランプは、木材又は金属で作られ得る2つの部品から構成される。部品のうちの一方は、上部よりも長い下部部品であり、2つの部品は、蝶番によりそれらの後方端部において接続されている。下部は凹部を有し、この凹部は、その内側端部に丸みを付けられ、且つ、傾斜した底部を形成するように、開口した前方側から徐々に深さを増している。上部は、傾斜した側面を含む、類似の馬蹄形凹部を有する。凹部は、クランプに挿入されるカキの部分の形状に適合する。
【0006】
米国特許出願公開第2007/0042695A1号。この参考文献は、平面状の第1の表面を含むベースと、ベースに取り付けられた弓状の隔壁とを有する、「カキ殻剥きブロック」を説明している。ベース及び隔壁は、カキ受けを画定し、このカキ受けは、ユーザがカキ殻をこじ開けている間、カキを固定する。
【0007】
米国特許出願公開第2020/0237128A1号。この参考文献は、第1の凹みを含むベースと、ベースの端部に対して斜めに接続されたカバーと、を有する「カキ殻剥き装置」を説明しており、カバーは、ベースに取外し可能に接続されるか、又は蝶番で連結される。カバーは、第2の凹みを有し、第1及び第2の凹みは、カキを保持するためのサイズ及び構成とされる。ユーザは、その中にカキを保持し、負傷のリスクを抑えながら、ナイフを使用してカキを開けることができる。
【0008】
WO2018/124966A1。この参考文献は、支柱に接続されたカキ支持チャネルを有する「カキ開け装置」を説明している。その下側縁部上に刻み目を有する接続棒が、刻み目のうちの選択された1つの刻み目において支柱に枢動可能に結合される。レバーが、上側ローブにおいて接続棒の端部に枢動可能に結合され、殻剥き刃が、レバーの下側ローブに接続される。使用時には、カキが支持チャネル内にしっかりと配置され、ユーザがレバーの自由端部におけるハンドルに制御された力を印加して、殻剥き刃にカキをこじ開けさせる。
【0009】
WO2004/100730A2。この参考文献は、形態及び機能がクルミ割り器に類似した、手持ち式の「ハマグリ及びカキ開け器」を説明している。開け器は、枢動可能に結合された1対の部材を含み、一方の部材は、ハンドル、及びハマグリ又はカキを所定の位置に保持するための曲線状歯付き部分を有し、他方の部材は、ハンドル、及び平滑棒を有し、突出するくさびが、平滑棒に沿って所定の位置まで摺動して固定され得る。ユーザの手が、二枚貝を曲線状歯付き部分に接触させて所定の位置に保持するのと同時に、もう一方の手が、両方の部材のハンドルを互いに圧迫し、くさびを殻半体の間に押し込んで、それらを押し離す。殻から身をそぎ落とすために、歯付き部分の外側にはスクープが取り付けられている。
【0010】
米国特許第9,462,816B2号。この参考文献は、「カキ開けデバイス」を説明している。ハンドルがスパイクに枢動可能に結合され、スパイクは、固定された位置決めシリンダを通過する。ハンドルに印加される力が、ユーザにより溝付き表面上に保持されたカキの蝶番にスパイクを押し込む。位置決めシリンダによって案内されるスパイクの動きは、デバイスの作りを再構成又は調整する必要なしに、幅広いカキのサイズに対応することができる。
【0011】
米国特許第7,785,176B1号。往復するプランジャの下方行程中に手動で殻を押し開ける装置。プランジャの先端部には、傾斜した長いくさび形状の刃がある。殻は、その合わせ目を先端部のテーパの角度に平行にした状態で、滑り止めベース上に配置される。プランジャは、下降するときに殻に摩擦剪断力を及ぼし、それにより半体同士が分離されて開かれて、身へのアクセスが実現される。
【0012】
米国特許第7,393,270B2号。この参考文献は、ベース、及びベースに枢動可能に接続される再構成可能なハンドルを含む、「再構成可能な貝類開け器」を説明している。デバイスはまた、選択された刃が貝類を開けるのに有効な配向に位置決めされ得るように、ハンドルにしっかりと結合された様々な刃を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第299756A号
【特許文献2】米国特許出願公開第2007/0042695A1号
【特許文献3】米国特許出願公開第2020/0237128A1号
【特許文献4】WO2018/124966A1号
【特許文献5】WO2004/100730A2号
【特許文献6】米国特許第9,462,816B2号
【特許文献7】米国特許第7,785,176B1号
【特許文献8】米国特許第7,393,270B2号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
そのような改善にもかかわらず、様々な欠点が残っている。例えば、クランプの上部の後部とベースの後部との間に蝶番を設置することにより、カキは、上部とベースとの間に位置決めされたときに、しかるべく固定されない。さらに、妥協のない構造的安定性を提供するために殻剥き器の様々な部品を所定の位置に保持するための手段が設けられない場合がある。さらに、使用中に装置が設置される作業面上で装置が滑るのを防ぐための固定手段が設けられない場合がある。さらに、ユーザの手(ナイフ又は他の殻剥き道具を保持していない手)が、典型的には装置の上部全体を保持し、それにより、ナイフを扱わない方のユーザの手は、ナイフが滑ったときの負傷の可能性にさらされる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
開けられるべきカキを受容するための凹みを有するベース要素を備えているカキ・クランプ。ベース要素に結合されたリップが、カキ・クランプが設置される作業面の縁部の上に掛かり且つその縁部に突き当たり、また、複数のゴム足が、ベース要素の下面に結合される。使用時にカキがカキ・クランプの後ろから出るのを防ぐために、バックストップがベース要素に固着される。カキ挟持要素が、ハンドル及びベース要素に動作可能に結合され、その結果、ハンドルを操作することにより、挟持要素がカキをベース要素に押し付ける。
【0016】
上記の一般説明と以下の詳細説明はどちらも例示的及び説明的なものであり、特許請求の範囲に記載の本発明をさらに説明するものであることが、理解されるべきである。
【0017】
添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために含まれるものであり、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成するものである。図面は、開示される実施例及び/又は態様を例示し、また、本明細書と一緒に、特許請求の範囲によってその範囲を定められる本発明の原理を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】カキ・クランプの例示的な実施例の斜視図である。
【
図2】
図1に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。
【
図3】カキ・クランプの別の例示的な実施例の斜視図である。
【
図4】
図3に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。
【
図5A】バックストップの構造及び構成の例示的な変形形態の図である。
【
図5B】ハンドルの構造及び構成の例示的な変形形態の図である。
【
図6A】カキ・クランプの別の実施例の斜視図である。
【
図6B】カキ・クランプの別の実施例のレンダリング図である。
【
図7】
図6Aに示された実施例に似ているが異なる蝶番構成を有する別の実施例の後面斜視図である。
【
図8】例示的なカキ・クランプの実施例の斜視図である。
【
図9】
図8に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。
【
図10】例示的なカキ・クランプの実施例の斜視図である。
【
図11】
図10に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。
【
図12】例示的なカキ・クランプの実施例の斜視図である。
【
図13】
図12に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。
【
図14】例示的なカキ・クランプの実施例の斜視図である。
【
図15】
図14に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。
【
図16】例示的なカキ・クランプの実施例の斜視図である。
【
図17】
図16に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。
【
図18】例示的なカキ・クランプの実施例の斜視図である。
【
図19】
図18に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。
【
図20】例示的なカキ・クランプの実施例の斜視図である。
【
図21】
図20に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。
【
図22】例示的なカキ・クランプの実施例の斜視図である。
【
図23】
図22に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。
【
図24】例示的なカキ・クランプの実施例の斜視図である。
【
図25】
図24に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。
【
図26】例示的なカキ・クランプの実施例の斜視図である。
【
図27】
図26に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。
【
図28】例示的なカキ・クランプの実施例の斜視図である。
【
図29】
図28に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。
【
図30】例示的なカキ・クランプの実施例の斜視図である。
【
図31】
図30に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。
【
図32】例示的なカキ・クランプの実施例の斜視図である。
【
図33】
図32に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。
【
図34】例示的なカキ・クランプの実施例の斜視図である。
【
図35】
図34に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。
【
図36】例示的なカキ・クランプの実施例の斜視図である。
【
図37】
図36に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。
【
図38】例示的なカキ・クランプの実施例の斜視図である。
【
図39】
図38に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。
【
図40】動力ドリルのためのドリル・ビット交換品として構成されたカキ開け刃の、説明に役立つ複数の実施例の斜視図である。
【
図41】
図40に示されたカキ開け刃のうちの1つ又は複数とともに使用するのに適した、説明に役立つ2つの動力ドリルの実施例の側面斜視図である。
【
図42A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図42B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図43A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図43B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図44A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図44B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図45A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図45B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図46A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図46B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図47A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図47B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図48A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図48B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図49A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図49B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図50A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図50B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図51A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図51B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図52A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図52B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図53A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図53B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図54A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図54B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図55A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図55B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図56A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図56B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図57A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図57B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図58A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図58B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図59A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図59B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図60A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図60B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図61A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図61B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図62A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図62B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図63A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図63B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図64A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図64B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図65A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図65B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【
図66A】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例斜視図である。
【
図66B】
図1~39に示された実施例に含まれるのと同じ又は類似の構成要素を異なる配置で備える例示的な実施例の分解組立図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
分解組立図(「B」)における参照番号は、本開示の文脈に関連するものではなく、無視すべきものであることに留意されたい。複数の例示的な実施例が示されているが、同じ構成要素、類似の構成要素、又は異なる構成要素を含む他の実施例が可能であることが、理解される。当然ながら、全てのそのような実施例は、特許請求の範囲に記載の文言によって包含されるのであれば、特許請求の範囲に記載の発明の範囲内にあると見なされる。
【0020】
本明細書において提供される図及び説明は、典型的なデバイス、システム、及び方法に見られ得る他の態様を明瞭さのために排除しながら本明細書において説明されるプロセス、機械、製品、及び/又は組成物の明確な理解に適している態様を示すために簡易化されている場合があることが、理解されるべきである。当業者は、本明細書において説明されるデバイス、システム、及び方法を実施するために追加的な並びに/又は他の要素及び/若しくはステップが望ましく且つ/又は必須であることを認識し得る。そのような要素及びステップは当技術分野においてよく知られているので、また、そのような要素及びステップは本開示のさらなる理解を促進しないので、そのような要素及びステップに関する論述は、本明細書では提供されない場合がある。しかし、全てのそのような要素、当業者には知られるであろう説明される態様に対するそのような全ての要素、変形形態、及び修正形態は、本開示に本質的に含まれるものと見なされる。
【0021】
本発明の構成要素は、本明細書における図で一般的に説明され且つ示されているように、種々の異なる構成で実現され得ることが、容易に理解されるであろう。したがって、説明され且つ/又は添付の図に示される例示的な実施例は、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲を限定するようには意図されておらず、本発明の説明に役立つ選択された実施例を表すものにすぎない。「例示的な実施例」、「いくつかの実施例」という語句、又は他の類似の文言の使用は、実施例に関連して説明される具体的な特徴、構造、又は特性が本発明の少なくとも1つの実施例に含まれ得るという事実を意味し、また、必ずしもどれもが同じ実施例又は実施例の群を意味するのではない。
【0022】
説明される実施例の修正され得る1つの態様は、実施例の種々の要素を作り上げる構成材料である。一般に、任意の実施例の任意の部品を作るために、任意の適切な材料が任意の組合わせで使用され得る。しかし、目下好ましいが限定的ではない例示的な材料には、ハンドルの場合、十分に堅く頑丈な任意の木材、プラスチック、高密度ポリエチレン(PE:polyethylene)、などが含まれ得ることに留意されたい。ノブの場合、天然又は人工の石材、金属、若しくは木材、プラスチック、ポリエチレン(PE)、高密度PE、低密度PE、セラミック、磨きセメント、などが適切であり得る。ベースの場合、木材、天然又は人工の石材、プラスチック、ポリエチレン、高密度PE、低密度PE、などが適切であり得る。さらに、艶消し、スムース、磨き、まだら、などの種々の装飾仕上げが使用されてもよい。
【0023】
次に、様々な実施例を説明する。これらの実施例は、教示用の実例として提供されるものであり、本発明の範囲を限定するものではない。実施例の具体的な詳細が提示されるが、それらの実施例は、それらの詳細のうちの多くを変更、補完、又は排除することによって修正され得る。
【0024】
図1に目を向けると、カキ及び他の二枚貝類(以後、便宜のためにまとめて「カキ」と呼ばれる)を安全に開ける(「殻剥きする」)ためのカキ・クランプ(100)の例示的な実施例が示されている。カキ・クランプ(100)は、フレームの形に曲げられたステンレス鋼又は他の剛性金属の単一シートで形成された金属フレーム(105)を備え、このフレームには他の要素が固定され、また、このフレームは、従来技術に見られるよりも優れた安定性を提供する。カキ・クランプ(100)は、下側部分(110)及び上側部分(120)を備えると特徴付けられ得る。下側部分(110)は、開けられるべきカキを受容するための凹み(125)を有するベース要素(115)を備える。下側部分(110)は、調理台又はテーブル上面などの作業面の縁部に沿ってカキ・クランプ(100)を固定するためのリップ(130)をさらに備える。使用時には、リップ(130)は、ユーザがカキ・クランプ(100)内に固定されたカキにナイフなどのカキ開け道具を使用して力を印加するときにカキ・クランプ(100)が後方に滑るのを防ぐために、作業面の縁部の上に掛かり且つその縁部に当接する。いくつかの実施例では、下側部分(110)は、例えば調節可能なバー・クランプ又はF-クランプであり得る固定クランプなどの少なくとも1つの固定機構(610、
図6B)をさらに備えるか、又はそのような固定機構に適応するように構成され得る。いくつかの実施例では、そのような固定クランプは、カキ・クランプ(100)を作業面にさらにしっかりと固定するために、リップ(130)の片側又は両側に配置され得る。
【0025】
いくつかの実施例では、固定クランプの上方端部は、ベース要素(115)に恒久的に又は取外し可能に直接結合され得る。固定クランプの下端部は、カキ・クランプ(100)を作業面上の所定の位置にしっかりと保持するために、作業面の下面を強く圧迫するように調整され得る。作業面に傷をつけるのを防ぐために、また、カキ・クランプ(100)がいかなる方向にも滑るのを阻止するために、複数のゴム足(118)がベース(115)の下面に結合され得る。ゴム足(118)は、接着剤、ねじ、などによりベース(115)の下面に結合され得る。目下好ましい実施例では、ゴム足(118)は、ねじに結合され、このねじは、フレーム(105)にある穴を通過してベース要素(115)の底部に螺入することにより、ベース要素(115)をフレーム(105)にしっかりと取り付ける。
【0026】
カキ・クランプの上側部分(120)は、開けられるべきカキを適切に位置決めするのを支援するために、また、カキがカキ・クランプ(100)の後ろから出るのを防ぐために、バックストップとしてベース要素(115)の上面後方の中心に結合されたくさび(122)を備える。いくつかの実施例では、くさび(122)は、カキの位置決め及び固定を支援するための凹み(123)を有し得る。目下好ましい実施例では、凹みを画定する表面が、くさび(122)の上面に平行な平面内に配置される。挟持要素(124)が、蝶番(127)によりくさび(122)に回転可能に結合され、蝶番(127)は、挟持要素(124)が蝶番ピン(128)の周りで回転することを可能にする。蝶番の一部は、フレーム(105)の頂部から延在するフレームの平坦な片を蝶番ピン(128)が貫通する円(127)に曲げることによって形成されることが好ましい。いくつかの実施例では、挟持要素(124)は、カキの適切な位置決めを支援するために、また、殻剥き中にカキを所定の位置に保持するために、その下面の中央に凹み(126)を有する。ベース要素における凹み(凹み125)、くさびにおける凹み(凹み123)、及び挟持要素における凹み(凹み126)は、カキをしっかりと保持するための空洞(121)を画定する。いくつかの実施例では、凹み(123)、(125)、(126)のうちの1つ又は複数は、カキの位置の制御をさらに支援するために、刻み目付きの表面、とげ付きの表面、又は他のやり方で適合された表面を有し得る。凹み(123)の中心は、ベース要素における凹み(125)の中心の真上に配置され、凹み(125)は、凹み(123)の下の先端に向かって徐々に狭くなる。それにより、小さなカキは、凹み(123)と凹み(125)の狭くなる部分との間で所定の位置にしっかりと保持され、一方で、より大きなカキは、バックストップ(122)の前面に当たって凹み(125)内に位置決めされる。
【0027】
いくつかの実施例では、バックストップ(122)の上面、及びその上面の隣に位置するフレームの部分は、ベース要素(115)の上面の後部に交わって10~50度の範囲内の角度を形成するように構成され得る。目下好ましい実施例では、バックストップ(122)の上面がベース要素(115)の後部に交わる所の上面とベース要素の(115)の後部との間の角度は30度であり、凹み(123)の底部は、バックストップ(122)の上面の平面に平行な平面内に配置される。挟持要素(124)は、ユーザが挟持要素(124)をカキ(又は他の貝類)に押し付けるために前方に引くハンドル(129)をさらに備える。ハンドル(129)は、接着剤、ねじ、などを使用して挟持要素(124)に恒久的に結合されるか、又は、蝶番留めされる要素(124)に単体として直接組み込まれてもよい。目下好ましい実施例では、蝶番留めされる要素(124)は、使用により過度に摩耗又は変形した場合に交換され得るように、ハンドル(129)に取外し可能に結合される。
【0028】
図2は、
図1に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図であり、同じ部品は、同じ参照番号によって示されている。示された部品の構成は説明に役立つものにすぎず、本発明の範囲から逸脱することなしに部品のうちの1つ又は複数の部品の他の構成が使用され得ることが、理解されるべきである。
【0029】
使用時には、カキ・クランプ(100)は、リップ(130)が作業面の縁部に突き当たるように、テーブル上面又は調理台などの作業面上に設置される。いくつかの実施例では、バー・クランプ又はF-クランプ(
図6B、610)などのような1つ又は複数の固定デバイスが、カキ・クランプ(100)を作業面にしっかりと固定するために使用され得る。カキが、ベース要素(115)の凹み(125)内に配置され、また好ましくは、ベース要素の凹み(125)の後方においてバックストップ(122)の凹み(123)に寄り掛る。ユーザは、空洞(121)内にカキを保持し、ハンドル(129)を下に引く。それにより、挟持要素(124)が蝶番(127)の蝶番ピン(128)の周りで回転して、カキを空洞(121)内にしっかりと保持しながらカキに圧力を印加する。バックストップ(122)及び挟持要素(124)は、カキを固定するときに挟持要素(124)の底部がカキ・クランプ(100)の前部に向かって僅かに下向きに傾いてベース要素(115)及びバックストップ(122)の両方の方向にカキを押す成分を有する力を作り出すように構成されることが、好ましい。
【0030】
空洞(121)内にカキを固定するために一方の手(「ハンドル側の手」)でハンドル(129)に持続的な下向きの圧力を印加している間、ユーザはもう一方の手(「道具側の手」)でナイフなどのカキ開け道具を保持する。次いで、ユーザは、カキの殻の2つの半体の間にカキ開け道具を挿入し、半体を分離して殻を開ける。殻開けプロセス中にナイフが滑った場合に、ユーザのハンドル側の手が殻から十分に高く安全な位置でハンドル上に置かれていることが、有利である。
【0031】
様々な材料、及び材料の組合わせが、カキ・クランプ(100)の様々な態様のために適宜使用され得ることに、再度留意されたい。具体的には、ハンドルのために使用され得る材料には、種々の金属、木材、及び高密度ポリエチレン(PE)などのプラスチック、又はそれらの組合わせが含まれ得る。同様に、ノブのために使用され得る材料には、天然若しくは人工の石材、種々の金属若しくは木材、プラスチック/ポリエチレン(PE)、高密度PE若しくは低密度PE、セラミック、磨きセメントなど、又はそれらの組合わせが含まれ得る。また、ベースに使用するための適切な材料には、木材、石材、人工石材、プラスチック/ポリエチレン、高密度PE若しくは低密度PEなど、又はそれらの組合わせが含まれ得る。
【0032】
さらに、一般に、説明されるカキ・クランプの実施例は、それらがカキ・クランプの内側に嵌合し得るのであれば、あらゆるタイプ及びサイズの様々なカキ及び他の二枚貝に作用するように構成又は適合され得る。例えば、カキ・クランプは、カキだけではなく、ナイフなどを殻片の間に挿入するために殻片の間の合わせ目をユーザに呈示する任意の配向で配置されるハマグリ、ホタテガイ、イガイ、などのような他の二枚貝軟体動物を殻剥きするのにも使用され得る。
【0033】
図3は、カキ・クランプ(300)の別の例示的な実施例の斜視図である。カキ・クランプ(300)もやはり、フレームの形に曲げられたステンレス鋼又は他の剛性金属の単一シートで形成された金属フレーム(305)を備え、このフレームには、他の要素が固定され、また、このフレームは、従来技術に見られるよりも優れた安定性を提供する。しかし、この実施例は蝶番を使用しないので、ブラケット(305)は、蝶番部分を有さない。前述のように、カキ・クランプ(300)は、下側部分(310)及び上側部分(320)を備えると特徴付けられ得る。下側部分(310)は、
図1に示されたカキ・クランプの下側部分(110)に実質的に類似する。下側部分(310)は、開けられるべきカキ(又は、他の二枚貝類)を受容するための凹み(325)を有するベース要素(315)を備える。下側部分(310)は、調理台又はテーブル上面などの作業面の縁部に沿ってカキ・クランプ(300)を固定するためのリップ(330)をさらに備える。使用時には、リップ(330)は、ユーザがカキ・クランプ(300)内に固定されたカキに例えばナイフなどのカキ開け道具を使用して力を印加するときにカキ・クランプ(300)が後方に滑るのを防ぐために、作業面の縁部の上に掛かり且つその縁部に当接する。いくつかの実施例では、下側部分(310)は、例えば調節可能なバー・クランプ又はF-クランプであり得る固定クランプなどの少なくとも1つの固定機構(
図6B、610)をさらに備えるか、又はそのような固定機構に適応するように構成され得る。いくつかの実施例では、そのような固定クランプは、カキ・クランプ(300)を作業面にさらにしっかりと固定するために、リップ(330)の片側又は両側に近接して配置され得る。固定クランプは、カキ・クランプを作業面に固定するための標準的なやり方で操作される。
【0034】
いくつかの実施例では、固定クランプの上方端部は、ベース要素(315)に恒久的に又は取外し可能に結合され得る。固定クランプの下端部は、カキ・クランプ(300)を作業面上の所定の位置にしっかりと保持するために、作業面の下面を強く圧迫するように調整され得る。作業面に傷をつけるのを防ぐために、また、カキ・クランプ(300)がいかなる方向にも滑るのを阻止するために、複数のゴム足(318)がベース(315)の下面に結合され得る。ゴム足(318)は、接着剤、ねじ、などによりベース要素(315)の下面に結合され得る。目下好ましい実施例では、ゴム足(318)は、ねじに結合され、このねじは、フレーム305にある穴を貫通してベース要素(315)の底部に螺入することにより、ベース要素(315)をフレーム(305)にしっかりと取り付ける。
【0035】
カキ・クランプ(300)の上側部分(320)は、開けられるべきカキを適切に位置決めするのを支援するために、また、カキがカキ・クランプ(300)の後ろから出るのを防ぐために、ベース要素(315)の上面後方の中心に固着されたバックストップ(322)を備える。いくつかの実施例では、バックストップ(322)は、カキの位置決め及び固定を支援するための凹み(327)を有し得る。目下好ましい実施例では、凹みを画定する表面が、くさび(322)の上面に平行な平面内に配置される。挟持要素(324)が、ピストン(335)の下端部に固定して結合される。いくつかの実施例では、挟持要素(324)は、カキの適切な位置決めを支援するために、また、殻剥き中にカキを所定の位置に保持するために、その下面の中央に凹み(326)を有する。ベース要素、挟持要素、及びバックストップのそれぞれにおける凹み(325、326、327)は、カキをしっかりと保持するための空洞(321)を画定する。いくつかの実施例では、凹み(325、326、327)のうちの1つ又は複数は、カキの位置の制御をさらに支援するために、刻み目付きの表面、とげ付きの表面、又は他のやり方で適合された表面を有し得る。いくつかの実施例では、バックストップ(322)の後部及びベース要素(315)の後部は、10~50度の範囲内の角度を形成し得る。目下好ましい実施例では、バックストップ(322)の上面がベース要素(315)の後部に交わる所の上面とベース要素(315)の後部との間の角度は30度であり、凹み(323)の底部は、バックストップ(322)の上面の平面に平行な平面内に配置される。
【0036】
カキ・クランプ(300)の上側部分(320)は、ベース要素(315)に固定して結合され且つベース要素(315)から垂直に延在するシャフト(332)をさらに備え、このシャフト(332)は、上側部分(320)の残りの部分の大半に構造上の支持を提供する。シャフト(332)の上端部は、エルボ(340)の下端部に堅固に結合される。エルボ(340)の上端部は、管状ガイド(345)を備え、ピストン(335)のシャフトは、この管状ガイド(345)を通って摺動する。この実施例は、カキ・クランプ内に固定されたカキの頂部に垂直方向の圧力を印加するために、ラック・アンド・ピニオン・システムを利用する。具体的には、ピストン(335)は、規則的に離間された刻み目(337)をラックとして片側に有する。図では、同じピストンの2つの図が(破線によって示されるように)示されており、左側のピストンの図は、刻み目(337)を示すために回転されており、この刻み目(337)は、右側のピストンの図には見られない。ピストン(335)の下端部は、挟持要素(324)に固定して結合される。上側部分(320)はまた、ピボット組立体(355)を介してエルボ(340)に取り付けられたハンドル(350)を備える。ピボット組立体(355)は、ピストン(335)上の刻み目(337)に係合するピニオンとして、歯(357)を有する歯車を含む。ハンドルがピボット組立体(355)の周りで押されると、ラック・アンド・ピニオンにより、ピストン(335)はクランプ要素(324)とともに、上下に動かされる。キャップ(360)が、ピストン(335)の上端部に結合され得る。
【0037】
使用に際して、カキ・クランプ(300)は、リップ(330)が作業面の縁部に当接するように、テーブル上面又は調理台などの作業面上に設置される。いくつかの実施例では、バー・クランプ又はF-クランプ(610、
図6B)などのような1つ又は複数の固定デバイスが、カキ・クランプ(300)を作業面に固定するために使用され得る。ハンドル(350)は、クランプ要素(324)を上昇させるために回転される。回転されるハンドルは、操作の容易さのために上向きの方向に延在するように配置されることが好ましい。カキが、凹み(325)の後方に向かってベース要素(315)上に配置され、また好ましくはベース要素の凹み(325)の後方においてバックストップ(322)の凹み(326)に寄り掛る。ユーザは、空洞(321)内にカキを保持し、ハンドル(350)を引っ張ってクランプ要素(324)を下降させ、それにより、カキに圧力を印加し且つカキを空洞(321)内にしっかりと保持する。一方の手(「ハンドル側の手」)でハンドル(350)に持続的な圧力を印加することにより挟持要素(324)を下向きに押している間、ユーザは、もう一方の手(「道具側の手」)でナイフなどのカキ開け道具を保持する。ユーザは、カキの殻の2つの殻片の間に道具を挿入し、殻片を分離して殻を開ける。殻開けプロセス中にナイフが滑った場合に、ユーザのハンドル側の手が空洞から十分に高く安全な位置でハンドル上に置かれていることが、有利である。いくつかの実施例では、ベース要素(315)、クランプ要素(324)、及びバックストップ(322)のそれぞれの凹み(325、326、327)は、カキをさらに固定してカキが滑るのを防ぐために、溝、とげ、などを備え得る。いくつかの実施例では、挟持要素(324)の底部は、カキ・クランプ(300)の前部に向かって下向きに傾くように配置されて、ベース要素(315)及びバックストップ(322)の両方の方向にカキを押す成分を有する力を作り出す。
【0038】
図4は、
図3に示されたカキ・クランプ(300)の分解組立斜視図であり、各部品及びそれらの互いの関係性、並びにそれらの目的及び機能は、上記の説明を踏まえた観察によって明らかであろう。示された部品の構成は説明に役立つものにすぎず、本発明の範囲から逸脱することなしに部品のうちの1つ又は複数の部品の他の構成が使用され得ることが、理解されるべきである。
【0039】
構成及び構造における例示的な修正には、限定することなしに、木材、硬質プラスチック、ステンレス鋼、などのような任意の適切な固体材料で作られるか又はそのような固体材料を含み得るベース要素、バックストップ、挟持要素、及びハンドルが含まれ得る。さらに、種々の例示的な代替の部品の構成の比較的な構成が、代替的なバックストップ及びハンドルをそれぞれ示す
図5A及び
図5Bに示されている。バックストップに関しては、
図5Aの左側のものは、
図7に示された実施例で使用されるものであり、
図5Aの右側のものは、
図6Aの実施例で使用されるものである。
図6Aでは、蝶番ピンが挿入される蝶番(633)の部分は、ハンドル(650)及びカキ挟持要素624を含む単体に組み込まれている。
図7は、同様に構成されている。しかし、
図6Aでは、蝶番ピンが挿入される蝶番の他方の部品(634)は、(
図2の番号105に示されるように)構造フレームに組み込まれている。対照的に、
図7では、蝶番のその部品(734)は、バックストップ(722)の上部にねじ留めされるプレート(703)から突出する。
図6A及び
図7の両方で使用されているこの同じハンドルは、例示的な複合ハンドルとして
図5Bの左側に示されている。対照的に、
図5Bのうちの中央の図(分解組立図)及び右側の(組み立てられたときの)図は、蝶番要素(533)を有するハンドル(550)に螺入されたカキ挟持要素(524)を含む、異なって構成されたハンドル組立体を示す。特に、挟持要素(524)をハンドル(550)の底部に対して保持するねじ(534)は、ハンドルの底部を完全に貫通することなしにカキ挟持要素(524)をハンドル(550)の底部に結合するサイズとされ得る。当然ながら、これら及びその他の部品の他の変形形態が可能である。同様のタイプの構成の修正及び翻案もまた、他の実施例の部品において可能である。
【0040】
図6Aは、
図1に示された実施例に形態及び機能が実質的に類似している、例示的な実施例の斜視図である。1つの違いは、カキ挟持要素、ノブ、及び蝶番の部品が、上記のように単体として形成されていることである。さらに、薄いリップの代わりに、厚肉パネル(630)が使用されている。カキ・クランプ(600)を作業面の縁部に沿って固定する固定クランプを位置決めするための1対の凹み(602)が、パネル(630)の両側でベースの上面に示されている。そのようなセットアップが
図6Bに示されており、
図6Bでは、2つの固定クランプ(610)が、それらの上端部をそれぞれの凹み内に上から押し付け、且つ、それらの下端部を作業面の下面に下から押し付けた状態で、示されている。当然ながら、本発明の範囲から逸脱することなしに、他の構成も可能である。例えば、クランプの上端部は、ベース要素の前方部分に恒久的に結合されるように適合されてもよい。
【0041】
図7は、
図6Aの実施例に実質的に類似した実施例の斜視図である。しかし、蝶番の構成は異なっており、フレームの一部ではなく、その代わりに、バックストップ(722)の上面に結合された半体蝶番(703)を含む。この場合もやはり、これは、関連する実施例の機能性に著しく影響を及ぼすことなしにカキ・クランプ(700)の構成及び構造の変形が成され得ることを示す。同様に、以下に説明される例示的な実施例は一般に、カキに圧力を印加し且つ殻剥きの間カキを所定の位置に保持するために、蝶番を介して挟持要素に連結されたノブ、又は動作時に挟持要素に真下を圧迫させるハンドルを使用する。いずれの場合でも、ノブ又はハンドルを握る手は、殻剥き中のカキ開け道具から安全な距離に保たれて、道具が滑った場合の負傷を防ぐ。さらに、いくつかの実施例は、カキ挟持要素からの圧力がカキの中心の近位で印加されるように構成されて、カキがカキ・クランプに滑り込むか又はカキ・クランプから滑り出る可能性を最小限に抑える。
【0042】
図8は、別の実施例の斜視図であり、
図9は、
図8の実施例の分解組立図である。下部は、前述の実施例のものに実質的に類似しており、フレームの形状に切断され且つ曲げられた1枚のステンレス鋼又は他の剛性金属で形成された金属フレーム(905)を備え、このフレームには、ベース要素(915)などの他の要素が固定され、また、フレームは、優れた構造的安定性を提供する。しかし、上部は異なり、ベース要素(915)に固定して結合され且つベース要素(915)から垂直に延在する1対のシャフト(920)を備える。ばね(925)が、シャフトの頂部に結合される。上部はまた、シャフト(920)のそれぞれを覆ってそれぞれ摺動結合される管(930)の対を備えるいわゆる浮動スリーブを組み込む。各管(930)の下端部は、交差ブレース(945)に固定して結合され、交差ブレース(945)は、点線によって示されるように、カキ挟持要素(924)に結合される。ハンドル(950)が、2つの端部を有し、各端部は、管(930)のそれぞれの上端部に固定して結合される。動作時には、ユーザは、単純にハンドル(950)を持ち上げ、カキをバックストップに接触させてベースの凹み内に配置し、一方の手でハンドルを押し下げてカキを固定して、もう一方の手でカキ開け道具を操作している間、ハンドルに下向きの圧力を印加し続ける。ハンドル側の手は、カキ開け道具から安全な距離に留まり、道具が滑った際の負傷が防止される。完了すると、ハンドルへの下向きの圧力が解放され、ばねがハンドルを上方に押して、カキを解放する。
【0043】
ハンドル(950)、管(930)、交差ブレース(945)、及びカキ挟持要素(924)は、一緒に組み立てられると、浮動スリーブ(960)を形成し、この浮動スリーブ(960)は、カキ・クランプ(900)の残りの部分から摺動して外されて、間近な次の作業により適した別の浮動摺動スリーブと交換され得る。したがって、カキ・クランプ(900)は、浮動摺動スリーブ(960)を取り外して交換することにより、簡単に再構成され得る。この特徴は、例えば、殻剥きされる貝類のタイプを変更するとき、例えばあるサイズ(例えば、小さなカキ)から別のサイズ(例えば、巨大なカキ)に変更するとき、又はあるタイプの二枚貝(例えば、カキ)から異なる一般的形状を有する別のタイプ(例えば、ハマグリ)に変更するときに、役に立つ。浮動スリーブを変更することは、カキ挟持要素(924)を、第1の殻剥き作業に適した構成から、異なるタイプの軟体動物を開ける第2の殻剥き作業に適した構成に変える。
【0044】
図9は、
図8に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。示された部品の構成は単なる例であり、本発明の範囲から逸脱することなしに部品のうちの1つ又は複数の他の構成が使用され得ることが、理解されるべきである。示された要素の配置、機能、及び目的は、観察によって明らかである。
【0045】
図10は、さらに別の例示的な実施例(1100)の斜視図である。下部は、この場合もやはり、前文で説明された実施例のものに実質的に類似しており、フレーム(1105)、ベース要素(1115)、及びバックストップ(1122)を備える。しかし、上部は異なり、ベース要素(1115)に固定して結合され且つベース要素(1115)から垂直に延在する単一のシャフト(1120)を備え、シャフト(1120)は、その上端部においてばね(1125)に結合される。上部はまた、シャフト(1120)上を摺動する管(1130)を備え、管(1130)の下端部は、カキ挟持要素(1124)が結合されるブレース(1145)に固定して結合される。管(1130)の上端部は、コネクタ(1140)を介してハンドル(1150)に固定して結合される。この実施例では、シャフト(1120)及び管(1130)は、管がシャフト上を垂直に摺動することができるがシャフトの周りで回転することができない相補的な形状を有するように構成される。例えば、シャフト及び管は、滑合する(示されるような)半円形断面、細長い卵円形の断面、長方形の断面、などをどちらも有し得る。動作時には、ユーザは、カキをバックストップ(1122)に接触させてベースの凹み内に配置し、一方の手でハンドル(1150)を押し下げてカキを固定し、もう一方の手でカキ開け道具を操作する。
【0046】
図8の実施例と同様に、ハンドル(1150)、管(1150)、ブレース(1145)、及びカキ挟持要素(1124)は、組み立てられると浮動スリーブ(1160)を形成し、この浮動スリーブ(1160)は、カキ・クランプ(1100)の残りの部分から摺動して外されて、間近な次の作業により適した別の浮動スリーブと交換され得る。したがって、カキ・クランプ(1100)は、浮動スリーブ(1160)を取り外して交換することにより、簡単に再構成され得る。この特徴は、殻剥きされる貝類のタイプを変更するとき、例えば、あるサイズ(例えば、小さなカキ)から別のサイズ(例えば、巨大なカキ)に変更するとき、又は或るタイプの二枚貝(例えば、カキ)を異なる一般的形状を有する別のタイプ(例えば、ハマグリ)に変更するときに、役に立つ。浮動スリーブを変更することは、カキ挟持要素(1124)を、第1の殻剥き作業に適した構成から、異なるサイズ又は形状の軟体動物を開ける第2の殻剥き作業に適した異なる構成に変える。
【0047】
図11は、
図10に示されたカキ・クランプ(1100)の分解組立斜視図である。前述のように、示された要素の配置、機能、及び目的は、観察によって明らかであろう。さらに、示された部品の構成は、説明に役立つものにすぎず、本発明の範囲から逸脱することなしに、部品のうちの1つ又は複数の部品の他の構成が使用され得る。
【0048】
図12は、さらに別の例示的な実施例の斜視図である。下部は、この場合もやはり、前文で説明された実施例のものに実質的に類似している。さらに、上部の機能性は、
図8及び
図10に示された実施例の働きにある程度類似しており、カキ・クランプ(1300)内にカキを固定するために押し下げられるノブ(又は、ハンドル)と、ハンドルを好ましくはその元の位置まで上方へ押し返すばね(1330)と、を備える。
【0049】
上部は、ベース要素(1315)に固定して結合され且つベース要素(1315)から垂直に延在するシャフト又はバーなどの支持体(1320)の対を備える。2つのブレース要素(1345)が、1つは支持体の頂部において、1つは支持体の中央の近位において、支持体(1320)間に水平に結合される。各ブレース要素は、その中心に穴を含み、ばね(1330)が、穴間に配置される。押棒(1355)が、穴、カラー(1365)、及びばね(1330)を通して挿入され、且つ、プレート(1360)に固定される。プレート(1360)の底部は、カキ挟持要素(1324)に結合され、押棒(1355)の頂部は、ノブ又はハンドル(1350)に結合される。動作時には、ユーザは、カキをバックストップ(1322)に接触させてベース要素の凹み(1325)内に配置し、一方の手でノブ(1350)を押し下げ、ばね(1330)を圧縮してカキを固定し、もう一方の手でカキ開け道具を操作している間、ノブに下向きの圧力を印加し続ける。ハンドル側の手は、カキ開け道具から安全な距離を置いてノブ(1350)上に留まり、道具が滑った際の負傷が防止される。完了すると、ノブへの下向きの圧力が解放され、ばね(1330)は押棒(1355)を上方に押して、カキ挟持要素(1324)にカキを解放させる。
【0050】
図13は、
図12に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。示された部品の構成は説明に役立つものにすぎず、本発明の範囲から逸脱することなしに部品のうちの1つ又は複数の部品の他の構成が使用され得ることが、理解されるべきである。他の分解組立図におけるように、示された要素の機能及び目的は、観察によって明らかである。
【0051】
図14は、さらに別の例示的な実施例の斜視図である。この実施例の働きは、
図12に示された実施例の働きに実質的に類似している。しかし、この実施例では、押棒のための構造上の支持及び案内が、フレーム(1505)の端部によって提供される。フレーム端部(1545)は、押棒(1555)を案内するための穴を含み、ばね(1530)が、穴間に配置される。押棒(1555)は、穴、カラー(1565)、及びばね(1530)を通して挿入され、且つ、プレート(1560)に固定される。プレート(1560)の底部は、カキ挟持要素(1524)に結合され、押棒(1555)の頂部は、ノブ又はハンドル(1550)に結合される。動作時には、ユーザは、カキをバックストップ(1522)に接触させてベース要素の凹み(1525)内に配置し、一方の手でノブ(1550)を押し下げてカキを固定し、もう一方の手でカキ開け道具を操作している間、ノブに下向きの圧力を印加し続ける。ハンドル側の手は、カキ開け道具から安全な距離を置いてノブ(1550)上に留まり、道具が滑った際の負傷が防止される。完了すると、ノブへの下向きの圧力が解放され、ばね(1530)が押棒(1555)を上方に押して、カキ挟持要素(1524)にカキを解放させる。
【0052】
図15は、
図14に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。示された部品の構成は説明に役立つものにすぎず、本発明の範囲から逸脱することなしに部品のうちの1つ又は複数の部品の他の構成が使用され得ることが、理解されるべきである。示された要素の機能及び目的は、観察によって明らかである。
【0053】
図16は、さらに別の例示的な実施例(1700)の斜視図である。この実施例の働きは、
図1に示された実施例の働きに実質的に類似している。これらの実施例は、蝶番及びハンドルの構成が主に異なるが、残りはこれらの実施例の他の大半の態様において実質的に類似している。
図1におけるような単一の蝶番の代わりに、ベース要素(1715)の後部の両側に1つずつ、2つの蝶番が存在する。蝶番(1710)の部品は、ベース要素に直接結合されたベース要素(1715)に直接結合された支柱、及び、ハンドル(1750)に結合された上部部品(1720)である。蝶番の上部部品(1720)は、使用時にカキ挟持要素(1724)が殻剥き中のカキの中央部を押さえつけるように、任意の所望の長さのものであり得る延長部を含む。さらに、蝶番の支柱(1710)は、それぞれ、カキ・クランプ(1700)が開いているときにハンドルが作業面の上面を打つのを防止するステム(1725)を含む。
図17は、
図16に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。示された部品の構成は説明に役立つものにすぎず、本発明の範囲から逸脱することなしに部品のうちの1つ又は複数の部品の他の構成が使用され得ることが、理解されるべきである。示された要素の機能及び目的は、観察によって明らかである。
【0054】
図18は、
図3に示された実施例に実質的に類似しているが、商業的利用を対象とした強力な構造の実施例の斜視図である。一般に、部品は、
図3の実施例よりも肉厚であり、幅広く、頑丈であり、より耐久性があり、且つ、より安定性がある。
図19は、
図18に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。示された部品の構成は説明に役立つものにすぎず、本発明の範囲から逸脱することなしに部品のうちの1つ又は複数の部品の他の構成が使用され得ることが、理解されるべきである。示された要素の機能及び目的は、この場合もやはり観察によって明らかである。
【0055】
図20は、さらに別の例示的な実施例の斜視図であり、
図21は、その分解組立図である。この実施例の働きは、
図3に示された実施例の働きに実質的に類似しており、
図14の実施例によって提供されるものに類似した構造上の支持を含む。
図20及び
図21では、挟持要素(2024)は、ラック(2037)及びピニオン(2057)のシステムによって上昇及び下降され、ピストンのための構造上の支持及び案内は、適切に形成され且つ曲げられたフレーム(2005)の端部(2045)によって提供される。フレーム端部(2045)は、ピストン(2035)を案内するための穴を含み、ばね(2030)が、穴間に配置される。ピストン(2035)は、カラー(2065)、フレームの端部(2045)にある穴、及びばね(2030)を通して挿入され、且つ、プレート(2060)に固定される。プレート(2060)の底部は、カキ挟持要素(2024)に結合され、ピストン(2035)の頂部は、キャップ(2070)に結合される。ピニオン(2057)は、ハンドル(2050)に動作可能に結合される。動作時には、ユーザは、カキをバックストップ(2022)に接触させてベース要素の凹み(2025)内に配置し、一方の手でハンドル(2050)を回転させてカキ挟持要素(2024)を下降させ、それによりばね(2030)を圧縮してカキを固定する。ユーザは、一方の手でハンドルに圧力を印加し続けると同時に、もう一方の手でカキ開け道具を操作する。ハンドル側の手は、カキ開け道具から安全な距離を置いてハンドル(2050)上に留まり、道具が滑った際の負傷が防止される。完了すると、ハンドル(2050)は、ピストン(2035)を上昇させるために解放されるか又は反対方向に回転されて、カキ挟持要素(2024)にカキを解放させることができる。ばね(2030)もまた、ピストン(2035)を上方に押す。
【0056】
示された部品の構成は説明に役立つものにすぎず、発明の範囲から逸脱することなしに部品のうちの1つ又は複数の部品の他の構成が使用され得ることが、理解されるべきである。示された要素の機能及び目的は、観察によって明らかである。
【0057】
図22は、さらに別の例示的な実施例の斜視図であり、
図23は、その分解組立図である。この実施例の働きは、
図12に示された実施例の働きに実質的に類似している。構成も大体は同じである。しかし、この実施例では、構造的支持体(2320)の間に設けられる2つのブレースの代わりに、中心に穴を有する単一のブレース(2345)が、支持体(2320)の頂部の間に設けられ、管(2357)が、穴から下方に延在する。ばね(2330)が、ブレース(2345)にある穴とノブ(2350)にある穴との間に配置される。押棒(2355)が、ばね、ブレース(2345)にある穴、及び管(2357)を通して挿入され、且つ、その下端部においてプレート(2360)に結合される。カキ挟持要素(2324)は、プレート(2360)の底部に結合され、ノブ(2350)が、押棒(2355)の頂部に結合される。管は、押棒(2335)がほとんどぶれることなく上下に直線的に移動するように限定されることを確実にする。押棒(2355)の断面形状は、ブレース(2345)にある穴、管(2357)、及びプレート(2360)にあるソケットの形状に適合し、ソケット内には、押棒(2355)の下端部が固定される。したがって、カキ挟持要素(2324)は、回転するのを防止される。動作時には、ユーザは、一方の手でノブ(2350)を持ち上げ、もう一方の手でカキをバックストップ(2322)に接触させてベース要素の凹み(2325)内に配置し、ハンドル側の手でノブ(2350)を押し下げてカキを固定し、もう一方の手でカキ開け道具を操作する。
図12の実施例におけるように、ハンドル側の手は、カキ開け道具から安全な距離を置いてノブ上に留まり、道具が滑った際の負傷が防止される。完了すると、ノブへの下向きの圧力が解放され、ばねがノブを上方に押して、カキ挟持要素にカキを解放させる。
【0058】
図24は、別の例示的な実施例の斜視図であり、
図25は、その分解組立図である。この実施例の働きもやはり、
図12に示された実施例の働きに実質的に類似している。構成も大体は同じである。しかし、この実施例では、2つの構造的支持体(2320)の間に設けられる2つの支持部材の代わりに、2つのブレース部材(2445)が片側でのみ水平に結合されている、単一の構造的支持体(2420)が設けられる。ブレース(2445)のうちの一方は、支持体(2420)の頂部に配置され、一方は、支持体の中央の近位に配置される。各ブレース要素は、その中心に穴を含み、ばね(2430)が、穴間に配置される。押棒(2355)が、穴、カラー(2465)、及びばね(2430)を通して挿入され、且つ、押棒(2355)の下端部においてプレート(2460)に固定される。プレート(2460)の底部は、カキ挟持要素(2424)に結合され、押棒(2355)の頂部は、ノブ又はハンドル(2450)に結合される。動作時には、ユーザは、カキをバックストップ(2422)に接触させてベース要素の凹み(2425)内に配置し、一方の手でノブ(2450)を押し下げ、ばね(2430)を圧縮してカキを固定し、もう一方の手でカキ開け道具を操作している間、ノブに下向きの圧力を印加し続ける。ハンドル側の手は、カキ開け道具から安全な距離を置いてノブ(2450)上に留まり、道具が滑った際の負傷が防止される。完了すると、ノブへの下向きの圧力が解放され、ばね(2430)が押棒(2355)を上方に押して、カキ挟持要素(2424)にカキを解放させる。
【0059】
示された部品の構成は説明に役立つものにすぎず、本発明の範囲から逸脱することなしに部品のうちの1つ又は複数の部品の他の構成が使用され得ることが、理解されるべきである。他の分解組立図におけるように、示された要素の機能及び目的は、観察によって明らかである。
【0060】
図26は、別の例示的な実施例の斜視図であり、
図27は、その分解組立図である。この実施例の働き及び構造は、
図20に示された実施例の働きに実質的に類似している。しかし、この実施例は、
図20の実施例よりも大きく且つ頑丈に組み立てられ、また、商業的環境での使用により適切であり得る。
【0061】
図28は、別の例示的な実施例の斜視図であり、
図29は、その分解組立図である。ここでは、構造的支持体は、先の場合と同様に、鋼鉄などの頑丈な剛体材料の適切に構成されたシートによって提供される。シートは、構造的支持体(2845)を提供するように曲げられる。支持部材(2855)が、構造的支持体(2845)に結合され、管状スリーブ(2830)が、支持体(2855)上に配置される。スリーブは、ハンドル(2850)及び支持体(2835)に結合される。そこから、支持体(2835)はプレート(2860)まで垂直下方に延在し、プレート(2860)の底部は、カキ挟持要素(2824)に結合される。ばね(2833)が、支持体(2855)の頂部に結合される。動作時には、ユーザは、ハンドル側の手でハンドル(2850)を持ち上げ、カキをバックストップ(2822)に接触させてベースの凹み(2825)内に配置し、ハンドル側の手でハンドルを押し下げてカキを固定し、もう一方の手でカキ開け道具を操作する。ハンドル側の手は、カキ開け道具から安全な距離をおいてハンドル上に留まり、道具が滑った際の負傷が防止される。完了すると、ハンドル(2850)への下向きの圧力が解放され、ばね(2833)がハンドル(2850)を上方に押して、カキ挟持要素にカキを解放させる。好ましい実施例では、このモデルは、他のモデルよりも小さくなるように作ることができ、したがって、家庭利用のために保管するのにより好都合である。
【0062】
さらに、
図9に示された実施例と同様に、ハンドル(2950)、スリーブ(2830)、支持体(2835)、プレート(2860)、及びカキ挟持要素(2824)は、組み立てられると浮動スリーブ(2870)を形成し、この浮動スリーブ(2870)は、カキ・クランプ(2800)の残りの部分から摺動して外されて、間近な次の作業により適した別の浮動スリーブと交換され得る。したがって、カキ・クランプ(2800)は、浮動スリーブ(2870)を取り外して交換することにより、簡単に再構成され得る。この特徴は、殻剥きされる貝類のタイプを変更するとき、例えばあるサイズ(例えば、小さなカキ)から別のサイズ(例えば、巨大なカキ)に変更するとき、又はあるタイプの二枚貝(例えば、カキ)から異なる一般的形状を有する別のタイプ(例えば、ハマグリ)に変更するときに、役に立つ。
【0063】
図29は、
図28に示されたカキ・クランプの分解組立図である。示された部品の構成は説明に役立つものにすぎず、本発明の範囲から逸脱することなしに部品のうちの1つ又は複数の部品の他の構成が使用され得ることが、理解されるべきである。示された要素の機能及び目的は、観察によって明らかである。
【0064】
図30は、別の例示的な実施例の指図であり、
図31は、その分解組立図である。この実施例の働きは、
図28に示された実施例の働きに実質的に類似している。しかし、この実施例では、2つの支持部材(3055)が、構造的支持体(3045)に結合され、管状スリーブ(3030)が、支持部材(3055)上に配置される。両方のスリーブが、ハンドル(3050)、及び半円形断面を有する支持体(3035)の対に結合される。ハンドル(3050)への結合部は、大きな手に対応するために必要に応じてフレア状とされることに、留意されたい。支持体(3035)は、プレート(3060)まで垂直下方に延在し、プレート(3060)の底部は、カキ挟持要素(3024)に結合される。ばね(3033)が、スリーブ(3030)の下でそれぞれの支持体(3055)に結合される。2つの支持部材(3055)、スリーブ(3030)、及び支持体(3035)は、この実施例を
図28に示された実施例よりも頑丈にする。
図28に示された実施例と同様に、ハンドル(3050)、スリーブ(3030)、支持体(3035)、プレート(3060)、及びカキ挟持要素(3024)は、組み立てられると浮動スリーブ(3070)を形成し、この浮動スリーブ(3070)は、カキ・クランプ(3000)の残りの部分から摺動して外されて、間近な次の作業により適した別の浮動スリーブと交換され得る。したがって、前述のように、カキ・クランプ(3000)は、浮動スリーブ(3070)を取り外して交換することにより、簡単に再構成され得る。この特徴は、例えば、殻剥きされる貝類のタイプを変更するとき、例えばあるサイズ(例えば、小さなカキ)から別のサイズ(例えば、巨大なカキ)に変更するとき、又はあるタイプの二枚貝(例えば、カキ)から異なる一般的形状を有する別のタイプ(例えば、ハマグリ)に変更するときに、役に立つ。
【0065】
図31は、
図30に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。示された部品の構成は説明に役立つものにすぎず、本発明の範囲から逸脱することなしに部品のうちの1つ又は複数の部品の他の構成が使用され得ることが、理解されるべきである。示された要素の機能及び目的は、観察によって明らかである。
【0066】
図32は、さらに別の例示的な実施例の斜視図であり、
図33は、その分解組立図である。この実施例の働き及び構造は、
図30に示された実施例のものに実質的に類似している。しかし、この実施例では、押棒(3035)のための構造上の支持及び案内は、フレーム(3205)の端部によって提供される。フレーム端部(3245)は、押棒(3255)を案内するための穴を含み、ばね(3233)が、穴間に垂直に配置される。押棒(3255)は、穴、カラー(3265)、及びばね(3233)を通して挿入され、且つ、プレート(3260)に固定される。プレート(3260)の底部は、カキ挟持要素(3224)に結合され、押棒(3255)の頂部は、ハンドル(3250)に結合される。動作時には、ユーザは、一方の手でハンドル(3250)を押し下げ、ばね(3233)を圧縮してカキを固定し、もう一方の手でカキ開け道具を操作する。ハンドル側の手は、カキ開け道具から安全な距離を置いてハンドル(3250)上に留まり、道具が滑った際の負傷が防止される。完了すると、ハンドルへの下向きの圧力が解放され、ばね(3233)が押棒(3255)を上方に押して、カキ挟持要素(3244)にカキを解放させる。
【0067】
図33は、
図32に示されたカキ・クランプの分解組立斜視図である。示された部品の構成は説明に役立つものにすぎず、本発明の範囲から逸脱することなしに部品のうちの1つ又は複数の部品の他の構成が使用され得ることが、理解されるべきである。示された要素の機能及び目的は、観察によって明らかである。
【0068】
図34は、別の例示的な実施例の斜視図であり、
図35は、その分解組立図である。この実施例の働き及び構造は、
図28に示された実施例の働きに実質的に類似している。
図28の実施例と同様に、ハンドル(3450)、スリーブ(3430)、支持体(3435)、プレート(3460)、及びカキ挟持要素(3424)は、組み立てられると浮動スリーブ(3470)を形成し、この浮動スリーブ(3470)は、カキ・クランプ(3400)の残りの部分から摺動して外されて、殻剥きされるべき次のタイプの二枚貝により適した別の浮動スリーブと交換され得る。しかし、この実施例では、構造上の支持は、ベース要素(3415)に接触しない、異なって構成され且つ曲げられた金属のシートによって提供される。代わりに、本明細書において説明される他の実施例とは異なり、浮動スリーブ(3470)又は同等の構造体が、ベース要素(3415)の後ろから支持され且つベース要素(3415)から分離される。さらに、スリーブ(3430)及び支持体(3435)は、互いにさらに離間され、また、
図28の実施例よりも短い。結果として生じるこの実施例の釣合い及び安定性の特性の変化は、一部の殻剥き作業に好ましいものであり得る。
【0069】
図36は、別の例示的な実施例の斜視図であり、
図37は、その分解組立図である。この実施例の働き及び構造は、
図34に示された実施例のものに実質的に類似しているが、この実施例を著しく頑丈にするスリーブ(3630)の対及び支持体(3635)有する。
図34の実施例と同様に、ハンドル(3650)、スリーブ(3630)、支持体(3635)、プレート(3660)、及びカキ挟持要素(3624)は、組み立てられると浮動スリーブ(3670)を形成し、この浮動スリーブ(3670)は、カキ・クランプ(3600)の残りの部分から摺動して外されて、殻剥きされるべき次のタイプの二枚貝により適した別の浮動スリーブと交換され得る。
【0070】
図38は、別の例示的な実施例の斜視図であり、
図39は、その分解組立図である。この実施例は、ベース要素(3815)の後方隅部近くでフレーム(3805)の後部から延長されたフレーム支持体(3845)を含む。この構成は、一部の殻剥き作業に好ましい場合がある釣合い及び安定性の特性を提供する。さらに、構造体(3845)内には、殻剥き道具などを保管するための余地がある。
【0071】
カキ・クランプ(3800)の操作性に関しては、ばねが、フレーム構造体(3845)の上面にある穴上に垂直に配置され、案内管(3857)が、穴から下方に延在する。押棒(3855)が、その頂部においてハンドル(2850)に結合され、且つ、ばね(3833)、構造体(3845)にある穴、及び案内管(3857)を通して挿入され、且つ、その下端部においてプレート(3860)に堅固に結合される。カキ挟持要素(3824)は、プレート(3860)の下面に結合される。
【0072】
要約すると、開示される様々な実施例は、蝶番留めのバージョン、ラック・アンド・ピニオンのバージョン、プランジャのバージョン、管のバージョン、及びスリーブのバーションを含む特徴によって特徴付けられ得る。実施例はまた、ベース要素の中央後部上に延在する接続部、ベース要素の側部から延在する接続部、及びベース要素の後ろから延在する接続部を含む、カキ・クランプの下部と上部との間の接続部の構成によって特徴付けられ得る。ベース要素とハンドルとの間に1つの「ステム」又は2つの「ステム」を備えると特徴付けられ得る構成が存在する。最後に、諸バージョンは、特に丈夫な構造を有する又は有さない、幅が狭い又は幅が広い、及び、取り換え可能な浮動スリーブを有する又は有さないと特徴付けられ得る。
【0073】
カキ殻剥き道具は、ナイフ又は他の鋭利な器具などの、様々な形状及びサイズを呈し得る。いくつかの実施例では、道具は、カキ・クランプ内に固定された二枚貝を容易に開けるその能力を強化するために、動力を備えた態様を有し得る。動力を備えた実施例は、電池、電源、などを含む、任意の適切なタイプの動力源を含み得る。いくつかの実施例では、そのような動力道具は、刃様の要素を回転させて二枚貝を開けるために、その要素にトルクを印加し得る。印加されるトルクは、予め定められた初期設定の回転速度、又はユーザによって選択された速度を維持するために、制御可能であり得る。いくつかの実施例では、ポータブル・ドリルが、様々なサイズ及び形状の二枚貝を開けるのに適した様々なサイズのカキ開け道具とともに使用され得る。
【0074】
図40は、標準的なポータブル手持ち式ドリルとともに使用されるように構成されたカキ開け刃の複数の例示的な実施例の斜視図を示す。示された刃は一般に、先が細くなるが、尖った端部、丸みを帯びた端部、鋤形状の端部、のみ形状の端部、などのような様々な刃形状が使用され得る。さらに、刃は、鋼鉄、セラミック、硬質プラスチック、などのような様々な材料で作られるか又はそのような材料を含み得る。
図40は、雄又は雌のシャンク端部を有し且つ様々なタイプのドリルとともに使用され得る様々なサイズのシャンクを有する実施例を示すが、本開示の範囲から逸脱することなしに他の構成が使用され得る。
図41には2つの例示的なドリルが示されているが、同様に構成され且つ有能な任意の手持ち式ドリルが使用され得る。
【0075】
図42~66は、
図1~39に示された実施例に含まれるものと同じ又は類似の構成要素を様々な異なる配置で備える、複数の例示的な実施例の斜視図(「A」)及び分解組立図(「B」)を示す。分解組立図(「B」)における参照番号は本開示の文脈には関連しないものであり、無視してよいことに留意されたい。複数の例示的な実施例が示されているが、同じ構成要素、類似の構成要素、又は異なる構成要素を含む他の実施例が可能であることが、理解される。当然ながら、全てのそのような実施例は、特許請求の範囲に記載の文言によって包含されるのであれば、特許請求の範囲に記載の発明の範囲内にあると見なされる。
【0076】
本発明はある程度の特殊性を有する例示的な形態で説明され且つ図示されたが、説明及び図示は単なる例として行われたことに留意されたい。部品及びステップの構造、組合わせ、及び配置の詳細における多数の変更が、本発明の範囲から逸脱することなしになされ得る。したがって、そのような変更は、本開示に内在するものと理解される。
【0077】
本発明は、添付の特許請求の範囲及びそこに明示的に記載された限界によらない限り、限定されない。特許請求の範囲に記載の範囲は、従来技術が許容するのと同じくらい広範に解釈されるべきである。全ての請求項の全ての要素は、たとえその組合わせが明示的に特許請求されていなかったとしても任意の可能な組合わせで互いに組み合わせられ得ることもまた、留意されるべきである。
【国際調査報告】