(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-06
(54)【発明の名称】容器内自然循環アルカリ金属炉システム、浄化システム、および関連付けられた方法
(51)【国際特許分類】
G21C 1/02 20060101AFI20230830BHJP
G21C 15/02 20060101ALI20230830BHJP
G21C 15/18 20060101ALI20230830BHJP
【FI】
G21C1/02 300
G21C1/02 200
G21C15/02 B
G21C15/18 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023512701
(86)(22)【出願日】2021-08-19
(85)【翻訳文提出日】2023-04-04
(86)【国際出願番号】 US2021046746
(87)【国際公開番号】W WO2022046521
(87)【国際公開日】2022-03-03
(32)【優先日】2020-08-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523059903
【氏名又は名称】オクロ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】デウィット, ジェイコブ
(72)【発明者】
【氏名】コクラン, キャロライン
(72)【発明者】
【氏名】レナー, アレクサンドラ
(72)【発明者】
【氏名】エバレット, パトリック
(72)【発明者】
【氏名】ゲシュケ, ミラー
(72)【発明者】
【氏名】ヒューブレッグシー, クライド
(72)【発明者】
【氏名】ホーン, デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ハンソン, ジョン
(57)【要約】
容器内自然循環アルカリ金属炉システムのための方法およびシステム、浄化システム、および関連付けられた方法が、開示される。原子炉容器システムは、原子炉を少なくとも部分的に包囲するようにサイズ指定された内部容積を画定する内側容器を含む。原子炉は、被覆材内に少なくとも部分的に包囲されている複数の核燃料要素を含み、原子炉は、一次クーラントループ内の液体金属クーラントによって冷却される。浸漬流体のプールは、内側容器の内側のある体積を占有する。原子炉容器システムは、内側容器を全体的にまたは実質的に包囲するようにサイズ指定された外側容器を含む。原子炉電力システムは、活性燃料領域を含む炉心と、中性子吸収材料、中性子漏出増進材料、または中性子反射材料のうちの少なくとも1つを含む回転可能ドラムとを含み、回転可能ドラムは、炉心の活性燃料領域の外部に位置付けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子炉容器システムであって、
原子炉を少なくとも部分的に包囲するようにサイズ指定された内部容積を画定する内側容器であって、前記原子炉は、被覆材内に少なくとも部分的に包囲されている複数の核燃料要素を備え、前記原子炉は、一次クーラントループ内の液体金属クーラントによって冷却される、内側容器と、
前記内側容器を全体的にまたは実質的に包囲するようにサイズ指定された外側容器と
を備える原子炉容器システム。
【請求項2】
前記原子炉容器システムは、前記液体金属クーラントから中間クーラントへと、または電力変換作動流体へと熱を伝達するように構成されている熱交換器を備え、前記熱交換器は、低圧力降下熱交換器である、請求項1に記載の原子炉容器システム。
【請求項3】
前記原子炉容器システムは、前記液体金属クーラントを浄化するように構成されているコールドトラップを備え、前記コールドトラップは、熱交換器の排出口において前記一次クーラントループ内に位置付けられ、中間クーラント回路またはパッシブ原子炉冷却システムのうちの1つから流動する中間クーラントによって冷却される、請求項1に記載の原子炉容器システム。
【請求項4】
前記一次クーラントループ内に位置付けられている、前記液体金属クーラントを浄化するように構成されているホットトラップを備える、請求項1に記載の原子炉容器システム。
【請求項5】
原子炉の始動からフルパワーまでの範囲の電力レベルにおける定常状態条件における動作中、前記液体金属クーラントは、自然循環によって、前記一次クーラントループを通して流動する、請求項1に記載の原子炉容器システム。
【請求項6】
前記原子炉容器システムは、前記一次クーラントループを通して前記液体金属クーラントを圧送するように構成されているブースタポンプを備え、前記ブースタポンプは、熱交換器の排出口、原子炉の流入口、または前記外側容器の外部にある前記一次クーラントループの区分のうちの1つに位置付けられている、請求項1に記載の原子炉容器システム。
【請求項7】
前記ブースタポンプの排出口に位置付けられている運動量ベースの循環装置を備える、請求項6に記載の原子炉容器システム。
【請求項8】
前記内側容器の内側のある体積を占有する浸漬流体のプールを備える、請求項1に記載の原子炉容器システム。
【請求項9】
前記浸漬流体のプールは、前記一次クーラントループから液圧で隔絶されている、請求項8に記載の原子炉容器システム。
【請求項10】
前記浸漬流体のプールは、流動ダイオード、圧力ゲート、浸透可能膜、または高低差のうちの1つによって、前記一次クーラントループに液圧で接続されている、請求項8に記載の原子炉容器システム。
【請求項11】
前記浸漬流体は、前記液体金属クーラントと同一の流体を含む、請求項8に記載の原子炉容器システム。
【請求項12】
原子炉容器コンポーネントのモジュラーパッケージを備え、前記モジュラーパッケージは、前記システムから取外可能である、請求項1に記載の原子炉容器システム。
【請求項13】
前記モジュラーパッケージは、熱交換器およびポンプを備え、動作中、前記熱交換器を通して流動する中間クーラントは、前記液体金属クーラントの動作温度を下回る温度まで前記ポンプを冷却する、請求項12に記載の原子炉容器システム。
【請求項14】
電力を生産するために原子炉容器システムを動作させることを含む方法であって、前記原子炉容器システムは、
原子炉を少なくとも部分的に包囲するようにサイズ指定された内部容積を画定する内側容器であって、前記原子炉は、被覆材内に少なくとも部分的に包囲されている複数の核燃料要素を備える、内側容器と、
前記内側容器を全体的にまたは実質的に包囲するようにサイズ指定された外側容器と
を備え、前記方法は、一次クーラントループ内で液体金属クーラントを用いて前記原子炉を冷却することを含む、方法。
【請求項15】
低圧力降下熱交換器によって、前記液体金属クーラントから中間クーラントへと、または電力変換作動流体へと熱を伝達することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記方法は、コールドトラップによって前記液体金属クーラントを浄化することを含み、前記コールドトラップは、熱交換器の排出口において前記一次クーラントループ内に位置付けられ、中間クーラント回路またはパッシブ原子炉冷却システムのうちの1つから流動する中間クーラントによって冷却される、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記一次クーラントループ内に位置付けられているホットトラップによって前記液体金属クーラントを浄化することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
原子炉の始動からフルパワーまでの範囲の電力レベルでの定常状態条件における動作中、前記液体金属クーラントは、自然循環によって、前記一次クーラントループを通して流動する、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
ブースタポンプによって、前記一次クーラントループを通して前記液体金属クーラントを圧送することを含み、前記ブースタポンプは、熱交換器の排出口、原子炉の流入口、または前記外側容器の外部にある前記一次クーラントループの区分のうちの1つに位置付けられている、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記原子炉容器システムは、前記ブースタポンプの排出口に位置付けられている運動量ベースの循環装置を備える、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記原子炉容器システムは、前記内側容器の内側のある体積を占有する浸漬流体のプールを備える、請求項14に記載の方法。
【請求項22】
前記浸漬流体のプールは、前記一次クーラントループから液圧で隔絶されている、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記浸漬流体のプールは、流動ダイオード、圧力ゲート、浸透可能膜、または高低差のうちの1つによって、前記一次クーラントループに液圧で接続されている、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記浸漬流体は、前記液体金属クーラントと同一の流体を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記原子炉容器システムは、原子炉容器コンポーネントのモジュラーパッケージを備え、前記モジュラーパッケージは、前記システムから取外可能である、請求項14に記載の方法。
【請求項26】
前記モジュラーパッケージは、熱交換器およびポンプを備え、前記方法は、前記熱交換器を通して流動する中間クーラントによって、前記液体金属クーラントの動作温度を下回る温度まで前記ポンプを冷却することを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
原子炉電力システムであって、
活性燃料領域を備える炉心と、
i)中性子吸収材料、ii)中性子漏出増進材料、またはiii)中性子反射材料のうちの少なくとも1つを備える回転可能ドラムであって、前記回転可能ドラムは、前記炉心の前記活性燃料領域の外部に位置付けられている、回転可能ドラムと
を備える原子炉電力システム。
【請求項28】
前記回転可能ドラムは、前記回転可能ドラムを液体金属クーラントから隔絶する容器内に包囲されており、軸受上に搭載されており、前記軸受は、前記回転可能ドラムの回転を可能にするために潤滑を提供し、前記軸受は、金属材料またはセラミック材料のうちの1つから作製される、請求項27に記載の原子炉電力システム。
【請求項29】
電力を生産するために原子炉電力システムを動作させることを含む方法であって、前記原子炉電力システムは、
活性燃料領域を備える炉心と、
i)中性子吸収材料、ii)中性子漏出増進材料、またはiii)中性子反射材料のうちの少なくとも1つを備える回転可能ドラムであって、前記回転可能ドラムは、前記炉心の前記活性燃料領域の外部に位置付けられている、回転可能ドラムと
を備える、方法。
【請求項30】
前記回転可能ドラムは、前記回転可能ドラムを液体金属クーラントから隔絶する容器内に包囲されており、軸受上に搭載されており、前記軸受は、前記回転可能ドラムの回転を可能にするために潤滑を提供し、前記軸受は、金属材料またはセラミック材料のうちの1つから作製される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
原子炉電力システムを制御するためのコントローラを訓練する方法であって、
前記原子炉電力システムの現在の状態を表したデータを前記コントローラの制御モデルに提供することと、
前記原子炉電力システムの標的状態を表したデータを前記制御モデルに提供することと、
前記原子炉電力システムの前記標的状態を達成するための1つまたはそれより多くの制御操作を表したデータを前記制御モデルから受信することと、
前記原子炉電力システムの前記標的状態を達成するための1つまたはそれより多くの制御操作を表したデータに基づいて、前記原子炉電力システムの予測される終状態を決定することと、
前記原子炉電力システムの前記予測される終状態と、前記原子炉電力システムの前記標的状態との間の差異を決定することと、
前記原子炉電力システムの前記予測される終状態と、前記原子炉電力システムの前記標的状態との間の差異に基づいて、前記制御モデルの1つまたはそれより多くのパラメータを調節することと
を含む方法。
【請求項32】
前記制御モデルは、ニューラルネットワークモデルを備える、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記原子炉電力システムは、
原子炉を少なくとも部分的に包囲するようにサイズ指定された内部容積を画定する内側容器であって、前記原子炉は、被覆材内に少なくとも部分的に包囲されている複数の核燃料要素を備え、前記原子炉は、一次クーラントループ内の液体金属クーラントによって冷却される、内側容器と、
前記内側容器を全体的にまたは実質的に包囲するようにサイズ指定された外側容器と
を備える、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記原子炉電力システムは、
活性燃料領域を備える炉心と、
i)中性子吸収材料、ii)中性子漏出増進材料、またはiii)中性子反射材料のうちの少なくとも1つを備える回転可能ドラムであって、前記回転可能ドラムは、前記炉心の前記活性燃料領域の外部に位置付けられている、回転可能ドラムと
を備える、請求項31に記載の方法。
【請求項35】
空間格子内に配列されている複数の炉心要素を有する炉心に燃料補給する方法であって、前記複数の炉心要素は、少なくとも複数の燃料要素と、複数の反射体要素とを備え、前記方法は、
第1の空間格子位置から反射体要素を除去することと、
燃料要素を第2の空間格子位置から前記第1の空間格子位置へと移動させることであって、前記第1の空間格子位置は、前記第2の空間格子位置とは異なる、前記空間格子の中心からの距離である、ことと、
前記反射体要素を第3の空間格子位置の中へと投入することであって、前記第3の空間格子位置は、前記第1の空間格子位置および前記第2の空間格子位置の各々とは異なる、前記空間格子の中心からの距離である、ことと
を含む、方法。
【請求項36】
前記燃料要素は、第1の燃料要素を含み、前記方法は、前記第1の燃料要素を前記第2の空間格子位置から前記第1の空間格子位置へと移動させた後、前記第2の燃料要素を前記第2の空間格子位置の中へと投入することを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記第1の燃料要素は、照射済燃料要素であり、前記第2の燃料要素は、未照射燃料要素である、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記燃料要素は、前記炉心から除去されない、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
前記炉心は、
少なくとも1つの側面を備える炉心バレルと、
前記炉心バレル内に位置付けられている、前記複数の燃料要素を含む活性燃料領域と、
前記炉心バレル内に位置付けられている、前記複数の反射体要素を含む反射体領域であって、前記反射体領域は、前記活性燃料領域と同心であり、前記反射体領域は、前記活性燃料領域に隣接する内側境界と、前記内側境界より前記炉心バレルの前記側面の近くにある外側境界とを有する、反射体領域と
を備え、前記第1の空間格子位置は、前記反射体領域の前記内側境界に位置し、前記第3の空間格子位置は、前記反射体領域の前記外側境界に位置する、請求項35に記載の方法。
【請求項40】
前記第1の空間格子位置は、前記第2の空間格子位置より前記空間格子の中心から大きい距離である、請求項35に記載の方法。
【請求項41】
前記第3の空間格子位置は、前記第1の空間格子位置および前記第2の空間格子位置の両方より前記空間格子の中心から大きい距離である、請求項35に記載の方法。
【請求項42】
前記第3の空間格子位置は、燃料要素または反射体要素のいずれによってもこれまで占有されていない、請求項35に記載の方法。
【請求項43】
前記第3の空間格子位置は、燃料要素または反射体要素のいずれか専用である、請求項35に記載の方法。
【請求項44】
空間格子内に配列されている複数の燃料要素を有する炉心に燃料補給する方法であって、前記方法は、
第1の燃料要素を第1の空間格子位置から第2の空間格子位置へと移動させることであって、前記第1の空間格子位置は、前記第2の空間格子位置とは異なる、前記空間格子の中心からの距離である、ことと、
第2の燃料要素を前記第1の空間格子位置の中へと投入することと
を含む、方法。
【請求項45】
前記第1の燃料要素は、照射済燃料要素であり、前記第2の燃料要素は、未照射燃料要素である、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記第1の燃料要素は、前記炉心から除去されない、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
前記第2空間格子位置は、前記第1の空間格子位置より前記空間格子の中心から大きい距離である、請求項44に記載の方法。
【請求項48】
前記炉心は、
少なくとも1つの側面を有する炉心バレルと、
前記炉心バレル内に位置付けられている、前記複数の燃料要素を含む活性燃料領域と、
前記炉心バレル内に位置付けられている、前記複数の反射体要素を含む反射体領域であって、前記反射体領域は、前記活性燃料領域と同心であり、前記活性燃料領域に隣接する内側境界と、前記内側境界より前記炉心バレルの前記側面の近くにある外側境界とを備え、前記第1の空間格子位置は、前記活性燃料領域内に位置し、前記第2の空間格子位置は、前記反射体領域の前記内側境界に、またはその近くに位置する、反射体領域と
を備える、請求項44に記載に方法。
【請求項49】
前記第2空間格子位置は、燃料要素または反射体要素のいずれによってもこれまで占有されていない、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記第2の空間格子位置は、燃料要素または反射体要素のいずれか専用である、請求項48に記載の方法。
【請求項51】
前記第1の燃料要素を前記第1の空間格子位置から前記第2の空間格子位置へと移動させることに先立って、反射体要素を前記第2の空間格子位置から前記第3の空間格子位置へと、または前記炉心の外へと移動させることをさらに含む、請求項48に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、概して、原子炉に関し、より具体的には、液体金属を使用する原子炉に関する。
【背景技術】
【0002】
世界的なエネルギー成長、ならびに汚染および排出量を低減させるための原動力が、新たな原子炉技術の商業化および設計を取り囲む、新たな活動を刺激している。これらの技術のいくつかは、より分散された方式において、長時間持続する、かつ回復力を有する電力を提供するように設計される、小型原子炉を含む。これらの原子炉のいくつかは、液体金属の好ましい熱伝達および中性子特性に起因して、液体金属をその設計および冷却の中に組み込む。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示は、容器内自然循環アルカリ金属炉システムのためのシステムおよび方法、ならびに浄化システムの実装を説明する。いくつかの実施形態によると、原子炉は、ウラン-233、ウラン-235、またはプルトニウム-239等の核分裂性材料を含む燃料と、燃料から離れて熱を輸送するために、アルカリ(例えば、ナトリウム)金属を使用するクーラントと、クーラントまたは冷却デバイスから電力変換システムに熱を伝達するための熱交換器と、ならびに計測設備と、支持構造と、遮蔽材とを含み得る。
【0004】
いくつかの実施形態によると、核分裂性材料は、燃料要素内に含有され得る。燃料要素は、原子炉容器の内側に保持され得る。
【0005】
いくつかの実施形態によると、液体金属一次クーラントは、燃料から熱を伝達し、熱が、中間クーラントに、または電力変換作動流体に伝達される、熱交換器にその熱を運搬する。
【0006】
いくつかの実施形態によると、補助的熱交換器が、余熱および貯蔵されたエネルギーを除去するために使用される。これらの熱交換器は、余熱を除去するために、液体金属、塩、またはガスを使用し、これは、次いで、周囲空気または水に放出される。
【0007】
いくつかの実施形態によると、崩壊熱除去補助的冷却システムが、原子炉容器から崩壊熱をパッシブに除去するために使用される。
【0008】
いくつかの実施形態によると、外部冷却は、空気または液体等の流体を介して、原子炉容器システムから熱を除去することができる。
【0009】
いくつかの実施形態によると、液体金属は、自然循環によって流動し、自然対流によって熱を伝達する。
【0010】
いくつかの実施形態によると、液体金属は、原子炉の始動からフルパワーまでにわたる電力レベル内の範囲の定常状態条件において、自然循環を介して、流動する。
【0011】
いくつかの実施形態によると、1つまたはそれより多くのブースタポンプが、強制および混合循環を介して、流動パターンを確立することによって、原子炉の始動を促進するために使用され、これは、次いで、所望の出力レベルでの自然循環に移行し、ポンプが、停止される。
【0012】
いくつかの実施形態によると、ブースタポンプは、熱交換器の排出口、または炉心の流入口のいずれかにおいて、容器内に設置される。いくつかの実施形態によると、ブースタポンプは、容器の外部にある、一次流動ループの区分内に設置される。
【0013】
いくつかの実施形態によると、運動量ベースの循環装置、例えば、フライホイールが、クーラントに対する回転慣性を提供するために、ブースタポンプの排出口に位置付けられる。
【0014】
いくつかの実施形態によると、十分なクーラントの化学的性質および純度制御を維持することが、クーラントおよび構成要素の寿命を確保するために重要である。コールドトラップが、液体金属クーラントの化学的性質および純度を制御するために使用されてもよい。
【0015】
いくつかの実施形態によると、コールドトラップは、原子炉容器内、および十分なクーラント流動が生じる面積内に設置される。いくつかの実施形態によると、コールドトラップは、コールドトラップ動作温度まで冷却されている、中間クーラントの予冷されたバイパス流動によって冷却される。予冷は、熱交換器または直接冷却デバイスによって遂行されてもよい。
【0016】
いくつかの実施形態によると、コールドトラップは、コールドトラップ動作温度まで冷却されている、崩壊熱除去補助的冷却システムのクーラントのバイパス流動によって冷却される。
【0017】
いくつかの実施形態によると、燃料、構造物、反射体、および遮蔽材を含む、炉心、ライザ、一次熱交換器、ならびに支持構成要素は、容器の内側に完全に収容される、流動ループによって冷却される。
【0018】
いくつかの実施形態によると、流動ループは、原子炉容器の内側に含有される流体中に浸漬される。浸漬流体は、構成要素またはシステムに対する冷却を提供するために使用されてもよい。浸漬流体は、蓄熱能力を提供してもよい。
【0019】
いくつかの実施形態によると、浸漬流体は、一次クーラントとして使用される、同一の流体である。いくつかの実施形態によると、一次クーラントループ内のクーラントは、浸漬プール内の流体に液圧で接続されている。
【0020】
いくつかの実施形態によると、浸漬流体と一次クーラントとの間の液圧接続は、ある範囲の流率、クーラントレベル、圧力差、および温度等のある条件において、クーラント本体間の流動を可能にするように設計される、流動ダイオード、圧力ゲート、浸透可能膜、または高低差によって行われる。
【0021】
いくつかの実施形態によると、一次クーラントと浸漬流体との液圧接続は、本システムの自然循環特性を増進し、本システムに対して利用可能な流体の熱質量を増加させ、余熱除去のための補助的熱除去経路への熱結合を提供することができる。
【0022】
いくつかの実施形態によると、燃料要素および他の炉心内要素は、各燃料アセンブリの上方のプールの上部、またはその遊離表面の上部近くに到達する、導管または送管を介して、原子炉から除去され、導管を通して、より容易な燃料抜去のためのスタンドパイプ様構造としての役割を果たすことができる。
【0023】
いくつかの実施形態によると、燃料要素は、取扱機が必要とされるときのみ、プラントの中に持ち込まれる、一時的な燃料取扱機を使用して、操作または抜去されることができる。
【0024】
いくつかの実施形態によると、燃料要素は、ライザを通して、遊離プール表面まで、またはその近くまで上向きに延在する、一意のマーカ柱を有する。マーカ柱は、燃料要素に構造的に接続され、拡張された持ち上げハンドルとして作用し、深い液体金属プールを通して、燃料要素を取り扱う必要性を低減または排除することができる。
【0025】
いくつかの実施形態によると、熱交換器またはポンプ等の原子炉構成要素は、より容易な検査、保守、および置換を可能にするために、モジュラーパッケージ内に統合される。
【0026】
いくつかの実施形態によると、ポンプは、熱交換器の中に流入する、中間クーラントが、ポンプを冷却するために使用され得るように、熱交換器とともに、またはそれに近接してパッケージ化されることができる。いくつかの実施例では、中間クーラントは、一次クーラントの動作温度を下回って、ポンプを冷却することができる。
【0027】
いくつかの実施形態によると、ポンプは、ポンプが、容器壁を通した伝導によって冷却され得るように、容器壁と接触して設置される。
【0028】
いくつかの実施形態によると、中間クーラントは、一次クーラントと同一のクーラントであり得る。クーラントはまた、液体塩等の高い比熱を伴う熱伝達流体であってもよい。
【0029】
いくつかの実施形態によると、原子炉は、原子炉の電力レベルを制御するために、吸収竿を使用し、ある場合には、竿は、原子炉を停止させるために、単独で使用される。これらの竿は、活性燃料領域または反射体領域内の炉心の中に挿入するように位置付けられることができる。
【0030】
いくつかの実施形態によると、パッシブまたは固有の原子炉制御デバイスは、試験、置換、および点検を可能にする、取外可能なアセンブリカートリッジ内に位置付けられることができる。そのようなデバイスは、とりわけ、流動浮上吸収材、可融性ラッチ吸収材、キュリー点ラッチ吸収材、膨張液体吸収材、または膨張ガス駆動吸収材を含んでもよい。
【0031】
いくつかの実施形態によると、回転ドラムは、中性子漏出、したがって、原子炉の電力を制御するために使用される。これらのドラムは、炉心の活性燃料領域の外部に位置付けられている。これらのドラムは、中性子吸収材料、中性子漏出増進材、または中性子反射体を含有する。
【0032】
いくつかの実施形態によると、ドラムは、その駆動ラインシャフトを介して懸架される。いくつかの実施形態によると、ドラムは、構造上の支持、整合を提供し、回転を可能にするために十分な潤滑を提供する一方、クーラントと適合性がある、軸受またはディスク上に搭載される。これらは、窒化物または炭化物等の金属材料またはセラミック材料から作製されてもよい。
【0033】
いくつかの実施形態によると、ドラムは、ドラムを一次クーラントから隔絶する、カートリッジ内に含有される。
【0034】
いくつかの実施形態によると、電力変換システムは、熱交換器を介して、中間クーラントに接続され、そこで、作動流体は、加熱され、次いで、電力変換ターボ機械類を駆動するために使用される。
【0035】
いくつかの実施形態によると、電力変換システムは、蒸気、ガス、または超臨界流体を使用する。
【0036】
いくつかの実施形態によると、電力変換システムは、電力変換システムの熱交換器を介して、一次システムから熱を直接伝達する。
【0037】
いくつかの実施形態によると、原子炉を含む、発電所は、自動制御機構を使用して制御される。いくつかの実施形態によると、コンパイラの進歩は、システムコントローラの訓練が、同一プログラムからの全ての制御操作をより良好にシミュレートすることを可能にする。
【0038】
いくつかの実施形態によると、機械学習技法において使用するための自動微分法能力は、微分係数が、ループ、分岐、および他の構造を伴う、複雑なコードを通して求められ得る、微分可能プログラムを作成するために使用される。種々のツールが、任意複素数f(x)に対する微分法f’(x)が、効率的にコンパイルされ得るように、ある関数のコンパイルされた微分バージョンを作成するために、コンパイラに接続される。
【0039】
いくつかの実施形態によると、したがって、感度研究を算出するために使用されることができる。いくつかの実施形態によると、そのパラメータのいずれかに対して、任意複素関数の微分係数を求めるための能力は、訓練可能モデルが、微分可能プログラムの一部として使用されることを可能にする。
【0040】
いくつかの実施形態によると、その入力が、現在のシステム状態、およびいくつかの所望の標的状態である、関数が作成され、結果として生じる情報は、訓練可能モデルに提供され、これは、コントローラとして作用し、本システムを標的状態に到達させることが要求されると考える、制御操作のための解釈可能な提案を与える。本提案および現在のシステム状態は、微分方程式を解くために使用され、それらの制御操作の実際の結果を決定する。微分方程式ソルバの結果と、標的状態との間の差異は、原子炉および発電所の訓練可能モデルの有用性に対するメトリックをもたらす。
【0041】
いくつかの実施形態によると、自動微分法は、コントローラモデルの内部パラメータに対する、損失値の勾配の直接算出を可能にする。ニューラルネットワークが、実施例である。本関数は、ループ内で実行され、コントローラのパラメータが、更新され、それによって、損失を最小限にし、原子炉および発電所のためのモデルからもたらされる、制御提案の品質を改良することができる。
【0042】
いくつかの実施形態によると、コントローラは、報酬関数を定義する、または任意の種類の訓練データを生成させる必要性なく、本システムを標的状態にさせるために、コントローラに繰り返し試行させることによって、訓練される。これは、原子炉および発電所のより有効な制御スキームへのより高速な収束を達成するために、微分可能な制御方法を選択して、ブラックボックス強化学習アルゴリズムを実装する必要性を除去する。
【0043】
例示的実装では、原子炉容器システムは、一次クーラントループ内に、液体金属クーラントによって冷却される原子炉を少なくとも部分的に包囲するようにサイズ指定された内部容積を画定する内側容器と、内側容器を全体的にまたは実質的に包囲するようにサイズ指定された外側容器とを含む。
【0044】
例示的実装と組み合わせ可能なある側面では、原子炉は、複数の核燃料要素を含む。
【0045】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、複数の核燃料要素の少なくとも一部分は、少なくとも部分的に被覆材内に包囲される。
【0046】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、本システムは、液体金属クーラントから中間クーラントへと熱を伝達するように構成されている熱交換器を含む。
【0047】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、本システムは、液体金属クーラントから電力変換作動流体へと熱を伝達するように構成されている熱交換器を含む。
【0048】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、熱交換器は、低圧力降下熱交換器である。
【0049】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、本システムは、液体金属クーラントを浄化するように構成されているコールドトラップを含む。
【0050】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、コールドトラップは、クーラントループ内に位置付けられ、中間クーラント回路またはパッシブ原子炉冷却システムのうちの1つから流動する中間クーラントによって冷却される。
【0051】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、コールドトラップは、熱交換器の排出口に位置付けられる。
【0052】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、本システムは、一次クーラントループ内に位置付けられている、液体金属クーラントを浄化するように構成されているホットトラップを含む。
【0053】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、動作中、液体金属クーラントは、自然循環によって、一次クーラントループを通して流動する。
【0054】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、液体金属クーラントは、原子炉の始動からフルパワーまでの範囲の電力レベルでの定常状態条件において、自然循環によって流動する。
【0055】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、本システムは、一次クーラントループを通して液体金属クーラントを圧送するように構成されているブースタポンプを含む。
【0056】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、ブースタポンプは、熱交換器の排出口に位置付けられる。
【0057】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、ブースタポンプは、原子炉の流入口に位置付けられる。
【0058】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、ブースタポンプは、外側容器の外部にある、クーラントループの区分内に位置付けられる。
【0059】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、本システムは、ブースタポンプの排出口に位置付けられている運動量ベースの循環装置を含む。
【0060】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、運動量ベースの循環装置は、フライホイールを含む。
【0061】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、一次クーラントループは、浸漬流体のプールから液圧で隔絶されている。
【0062】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、浸漬流体は、本システムのコンポーネントを冷却する。
【0063】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、浸漬流体は、原子炉によって発生される、熱エネルギーを貯蔵する。
【0064】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、浸漬流体は、液体金属クーラントと同一の流体である。
【0065】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、浸漬流体および液体金属クーラントは、液圧で接続されている。
【0066】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、浸漬流体および液体金属クーラントは、流動ダイオード、圧力ゲート、浸透可能膜、または高低差のうちの1つによって、液圧で接続されている。
【0067】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、本システムは、原子炉容器構成要素のモジュラーパッケージを含む。
【0068】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、モジュラーパッケージは、本システムから取外可能である。
【0069】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、モジュラーパッケージは、熱交換器およびポンプを含む。
【0070】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、動作中、熱交換器を通して流動する中間クーラントは、ポンプを冷却する。
【0071】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、動作中、中間クーラントは、液体金属クーラントの動作温度を下回る温度までポンプを冷却する。
【0072】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、中間クーラントは、液体金属クーラントと同一の流体を含む。
【0073】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、中間クーラントは、液体塩を含む。
【0074】
別の例示的実装では、方法は、電力を生産するために、前述の実装のいずれか1つの原子炉容器システムを動作させることを含む。
【0075】
別の例示的実装では、原子炉電力システムは、活性燃料領域を含む、炉心と、i)中性子吸収材料、ii)中性子漏出増進材料、またはiii)中性子反射材料のうちの少なくとも1つを含む、回転可能ドラムであって、回転可能ドラムは、炉心の活性燃料領域の外部に位置付けられている、回転可能ドラムとを含む。
【0076】
例示的実装と組み合わせ可能なある側面では、回転可能ドラムは、駆動ラインシャフトによって懸架される。
【0077】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、回転可能ドラムは、軸受上に搭載されており、軸受は、回転可能ドラムの回転を可能にするために潤滑を提供する。
【0078】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、軸受は、金属材料またはセラミック材料のうちの1つから作製される。
【0079】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、回転可能ドラムは、回転可能ドラムを液体金属クーラントから隔絶する容器内に包囲される。
【0080】
例示的実装では、空間格子内に配列されている複数の炉心要素を有する炉心に燃料補給するプロセスであって、複数の炉心要素は、少なくとも複数の燃料要素と、複数の反射体要素とを含む、プロセスが、開示される。本プロセスは、第1の空間格子位置から反射体要素を除去することと、燃料要素を第2の空間格子位置から第1の空間格子位置へと移動させることであって、第1の空間格子位置は、第2の空間格子位置とは異なる、空間格子の中心からの距離である、ことと、反射体要素を第3の空間格子位置の中へと投入することであって、第3の空間格子位置は、第1の空間格子位置および第2の空間格子位置とは異なる、空間格子の中心からの距離である、こととを含む。
【0081】
例示的実装と組み合わせ可能なある側面では、燃料要素は、第1の燃料要素であり、プロセスは、第1の燃料要素を第2の空間格子位置から第1の空間格子位置へと移動させた後、第2の燃料要素を第2の空間格子位置の中へと投入することを含む。
【0082】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、第1の燃料要素は、照射済燃料要素であり、第2の燃料要素は、未照射燃料要素である。
【0083】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、燃料要素は、炉心から除去されない。
【0084】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、炉心は、少なくとも1つの側面を有する炉心バレルと、炉心バレル内に位置付けられている、複数の燃料要素を含む活性燃料領域と、炉心バレル内に位置付けられている、複数の反射体要素を含む反射体領域とを含む。反射体領域は、活性燃料領域と同心であり、反射体領域は、活性燃料領域に隣接する内側境界と、内側境界より炉心バレルの側面の近くにある外側境界とを有する。第1の空間格子位置は、反射体領域の内側境界に位置し、第3の空間格子位置は、反射体領域の外側境界に位置する。
【0085】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、第1の格子位置は、第2の空間格子位置より空間格子の中心から大きい距離である。
【0086】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、第3の格子位置は、第1の空間格子位置および第2の空間格子位置の両方より空間格子の中心から大きい距離である。
【0087】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、第3の格子位置は、燃料要素または反射体要素のいずれによってもこれまで占有されていない。
【0088】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、第3の格子位置は、燃料要素または反射体要素のいずれか専用である。
【0089】
例示的実装では、空間格子内に配列されている複数の燃料要素を有する炉心に燃料補給するプロセスが、開示される。本プロセスは、第1の燃料要素を第1の空間格子位置から第2の空間格子位置へと移動させることであって、第1の空間格子位置は、第2の空間格子位置とは異なる、空間格子の中心からの距離である、ことと、第2の燃料要素を第1の空間格子位置の中へと投入することとを含む。
【0090】
例示的実装と組み合わせ可能なある側面では、第1の燃料要素は、照射済燃料要素であり、第2の燃料要素は、未照射燃料要素である。
【0091】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、第1の燃料要素は、炉心から除去されない。
【0092】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、第2の空間格子位置は、第1の空間格子位置より空間格子の中心から大きい距離である。
【0093】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、炉心は、少なくとも1つの側面を有する炉心バレルと、炉心バレル内に位置付けられている、複数の燃料要素を含む活性燃料領域と、炉心バレル内に位置付けられている、複数の反射体要素を含む反射体領域とを含む。反射体領域は、活性燃料領域と同心であり、活性燃料領域に隣接する内側境界と、内側境界より炉心バレルの側面の近くにある外側境界とを含む。第1の空間格子位置は、活性燃料領域内に位置し、第2の空間格子位置は、反射体領域の内側境界に、またはその近くに位置する。
【0094】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、第2の空間格子位置は、燃料要素または反射体要素のいずれによってもこれまで占有されていない。
【0095】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、第2の空間格子位置は、燃料要素または反射体要素のいずれか専用である。
【0096】
前述の側面のいずれかと組み合わせ可能なある側面では、本プロセスは、第1の燃料要素を第1の空間格子位置から第2の空間格子位置へと移動させることに先立って、反射体要素を第2の空間格子位置から第3の空間格子位置へと、または炉心の外へと移動させることを含む。
【0097】
本明細書の主題の1つまたはそれより多くの実施形態の詳細が、付随の図面および下記の説明に記載される。本主題の他の特徴、側面、および利点が、説明、図面、および請求項から明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【
図1】
図1は、本開示による、原子炉容器システムの例示的実装の断面図を示す。
【0099】
【
図2】
図2は、ブースタポンプを伴う、例示的原子炉容器システムの断面図を示す。
【0100】
【
図3】
図3は、コールドトラップを伴う、例示的原子炉容器システムの断面図を示す。
【0101】
【
図4】
図4は、中間熱交換器によって冷却される、コールドトラップの断面図を示す。
【0102】
【
図5】
図5は、遊離上側表面液圧接続と、下側液圧接続とを伴う、例示的原子炉容器システムの断面図を示す。
【0103】
【
図6】
図6は、包囲されたクーラントループを伴う、例示的原子炉容器システムの断面図を示す。
【0104】
【
図7】
図7は、ドレインサイホンを伴う、例示的原子炉容器システムの断面図を示す。
【0105】
【
図8】
図8は、電力変換システムの熱交換器を介して、一次システムから熱を直接伝達するように設計される、例示的原子炉電力システムの概略図を示す。
【0106】
【
図9】
図9は、中間熱エネルギー貯蔵システムと、PCS熱交換器とを伴う、例示的原子炉電力システムの概略図を示す。
【0107】
【
図10】
図10は、容器内熱エネルギー貯蔵を伴う、例示的原子炉電力システムの概略図を示す。
【0108】
【0109】
【
図12】
図12は、本開示の実装による、コンピュータシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0110】
詳細な説明
本開示の実装は、原子炉と、支持システムとを含む。原子炉は、ウラン-233、ウラン-235、またはプルトニウム-239等の核分裂性材料を含む燃料と、燃料から離れて熱を輸送するために、アルカリ金属を使用するクーラントと、クーラントまたは冷却デバイスから電力変換システムに熱を伝達するための熱交換器と、ならびに計測設備と、支持構造と、遮蔽材とを含み得る。核分裂性材料は、燃料要素内に含有され得、燃料要素は、原子炉容器の内側に保持され得る。液体金属は、燃料から熱を伝達し、熱が、中間クーラントに、または電力変換作動流体に伝達される、熱交換器にその熱を運搬する。補助的熱交換器が、余熱および貯蔵エネルギーを除去するために使用されることができる。これらの熱交換器は、余熱を除去するために、液体金属、塩、またはガスを使用し、これは、次いで、周囲空気または水に放出される。外部冷却は、空気または液体等の流体を介して、容器システムから熱を除去することができる。いくつかの実施例では、崩壊熱除去補助的冷却システムが、原子炉容器から崩壊熱をパッシブに除去するために使用される。
【0111】
例示的実装では、原子炉は、炉心と熱交換器との間の高度差と組み合わせて、炉心内のその動作温度におけるクーラントと、熱交換器内のその動作温度におけるクーラントとの間の密度の差異によって駆動される、自然循環によって流動する、液体ナトリウムまたは液体鉛等の液体金属を用いて動作する。
【0112】
一次システム全体は、放射状に熱を外に伝導し得るように、遮蔽材および熱伝導材料で充填され得る、容器内に包囲されることができ、容積は、燃料を被覆された状態に保ちながら、クーラントの漏出に適応することができる。電磁ポンプは、本システムを通して、クーラントを駆動し得る。原子炉パッケージは、コンテナ化され、電力変換システムとともに輸送可能であり得る。
【0113】
燃料は、ウラン水素化ジルコニウム(UZrH)等の水素化物含有燃料形態から成り得る。原子炉は、ナトリウム等の液体金属によって冷却され得る。燃料は、潜在的に、1.1またはそれを下回る直径比を超えるピッチを伴う、密充填において、六角形の空間格子内に配列されることができる。制御ドラムは、中性子の反射を制御するために使用されることができる。停止竿または他の吸収機構が、停止のために使用される。クーラントは、原子炉から、熱が、中間クーラントループに、かつ最終的には、小型ブレイトンまたはスターリングエンジン等のタービンを含み得る、電力変換システムに伝達される、熱交換器に熱を運搬する。
【0114】
燃料、構造物、反射体、遮蔽材、ライザ、一次熱交換器、および支持構成要素を含む、炉心は、原子炉容器の内側に完全に収容される、液体金属一次クーラント流動ループによって冷却されることができる。一次クーラント流動ループは、原子炉容器の内側の浸漬プール内に含有される、プール流体中に浸漬される。プール流体は、構成要素またはシステムに対して冷却を提供するために使用されることができ、蓄熱能力を提供するためにも使用されることができる。
【0115】
図1は、例示的原子炉容器システム100の略図を示す。原子炉容器システム100は、内側容器110、例えば、原子炉容器を含む。原子炉容器システム100はまた、外側容器120、例えば、保護容器も含む。原子炉容器システム100は、炉心バレル105(例えば、円筒形バレル、または六角形、八角形、もしくは長方形等の円形以外の他の断面を伴うバレル)内に、炉心102を含む。炉心102は、炉心の流入口114を有する。炉心102は、活性燃料領域202と、遮蔽および反射体領域103とを含む。
【0116】
原子炉容器システム100は、ライザ104と、シュラウド108とを含む。ライザ104とシュラウド108との間には、下降管112が存在する。熱交換器106は、下降管112内に位置する。熱交換器106は、熱交換器の排出口118を有する。プール領域130、例えば、コールドプールは、内側容器110の内側、ならびに炉心バレル105およびライザ104の外側に位置する。
【0117】
図1の例示的構成では、液体金属クーラント115は、炉心102を通して、上方向116に流動し、活性燃料領域202の燃料要素から熱を除去する。液体金属クーラント115が、炉心102を通して流動するにつれて、液体金属クーラント115は、加熱される。
【0118】
低圧力降下燃料設計は、例えば、1.1~1.25の範囲内で、直径比に対する適切なピッチを使用することによって、達成されることができる。ワイヤラップまたはスペーサグリッドが、炉心の軸方向の長さに沿って、燃料間隔を誘導し、それを確実にするために使用されてもよい。垂直燃料要素送管は、流動の閉塞の場合に、クロスフローを可能にするために、通気口または穿孔を有してもよい。送管はまた、周辺流動面積を低減させるために、畝織模様または類似する内部構造を有してもよい。
【0119】
液体金属クーラント115は、炉心102を退出し、円筒形、正方形、長方形、六角形、または任意の数の好適な形状のように成形され得る、ライザ104を通して、上向きに流動する。ライザ104は、煙突に類似する機能を果たし、それを通して液体金属クーラント115が、上昇し得る流路を提供する。
【0120】
液体金属クーラントは、次いで、ライザ104を経由し、熱交換器106を通して下方へ、方向122に流動する。熱交換器は、例えば、二次熱交換器106または崩壊熱除去熱交換器206であってもよい。熱交換器106を通して通過するとき、液体金属クーラントは、二次クーラントまたは電力変換流体へと熱を伝達する。液体金属クーラントが、熱交換器を通して、熱を伝達するにつれて、液体金属クーラントは、冷却される。熱交換器は、下降管112内に、すなわち、内側のライザ104と、外側のシュラウド108との間に位置付けられる。熱交換器106は、他の設計構成の中でもとりわけ、流動チャネル、例えば、送管、管、または環帯を含むことができる。圧力降下を低減させ、優先的な流路を提供するために、低圧力降下熱交換器が、使用されてもよい。
【0121】
冷却された液体金属クーラント115は、熱交換器106を退出し、ライザ104および炉心バレル105の外側の面積内のプール領域130の中に、下方向126に流動する。冷却された液体は、次いで、炉心の流入口114を通して流動し、回路を再度始動させる。
【0122】
シュラウド108は、熱交換器106を含む、下降管112の流動面積と、プール領域130との間に障壁を提供する。プール領域130は、液体金属クーラント115のためのリザーバおよび熱シンクとして作用する。
【0123】
いくつかの構成では、シュラウド108の上部は、ライザ104内の液体金属クーラント115の遊離表面132を上回る高さで設置される。液体金属クーラント115が、十分な温度まで加熱される場合、液体金属クーラント115は、シュラウド108を越えて溢れ(124)、プール領域130の中に流入するために十分に膨張され得る。例えば、通常の動作温度において、クーラントは、シュラウド108を越えて溢れ得ないが、通常の動作温度を上回る温度においては、クーラントは、シュラウド108を越えて溢れ得る(124)。カバーガス111が、液体金属クーラント115の上方に設置される。
【0124】
プール領域130を熱交換器106から分離することは、容器温度を低下させながら、増進された熱性能を提供することができる。さらに、プール領域130を熱交換器106から分離することは、必要とされるとき、例えば、液体金属クーラント115が、液体金属クーラント115をシュラウド108を越えて溢れさせる(124)ために十分に高い温度に到達する場合、増進された熱除去経路を提供することができる。
【0125】
液体金属クーラント115は、自然循環によって流動し、自然対流によって熱を伝達し得る。液体金属は、原子炉の始動からフルパワーまでにわたる電力レベル内の範囲の定常状態条件において、自然循環を介して、流動する。
【0126】
図2は、ブースタポンプ210を伴う、例示的原子炉容器システム200の断面図を示す。1つまたはそれより多くのブースタポンプ210は、強制および混合循環を介して、流動パターンを確立することによって、原子炉の始動を促進するために使用されてもよい。液体金属クーラント115は、次いで、所望の出力レベルでの自然循環に移行し得る。自然循環を達成することに応じて、ブースタポンプ210は、停止される。
【0127】
ブースタポンプ210は、
図2に示されるように、原子炉容器システム内、例えば、熱交換器の排出口118に位置付けられてもよい。いくつかの実施例では、ブースタポンプ210は、熱交換器の排出口118に位置付けられる代わりに、またはそれに加えて、炉心の流入口114に位置付けられてもよい。いくつかの実施例では、ブースタポンプ210は、外側容器120の外部にある、一次流動ループの区分内に設置されてもよい。運動量ベースの循環装置212、例えば、フライホイールは、液体金属クーラント115に対する回転慣性を提供するために、ブースタポンプの排出口に設置されてもよい。
【0128】
図3は、コールドトラップ310を伴う、例示的原子炉容器システム300の断面図を示す。十分なクーラントの化学的性質および純度制御を維持することは、クーラントおよび構成要素の寿命を確保するために重要である。コールドトラップ310は、液体金属クーラントの化学的性質および純度を制御するために使用される。コールドトラップ310は、原子炉容器内、および十分なクーラント流動が生じる面積内に位置付けられる。例えば、
図3に示されるように、コールドトラップ310は、崩壊熱除去熱交換器206の排出口に位置付けられる。
【0129】
図4は、中間熱交換器404によって冷却される、コールドトラップ310の断面図を示す。クーラントは、流入口412を通して、熱交換器404の中に流入し、排出口414を通して、熱交換器404から外へ流出する。コールドトラップは、熱交換器404によって、コールドトラップ動作温度まで冷却されている、中間クーラントの予冷されたバイパス流動402によって冷却され得る。クーラントは、コールドトラップバイパス帰還402を通して、熱交換器404に帰還する。
【0130】
いくつかの実施例では、コールドトラップ310は、直接冷却デバイスによって冷却されてもよい。コールドトラップはまた、余熱または崩壊熱除去システムによって冷却されてもよい。いくつかの実施例では、コールドトラップは、コールドトラップ動作温度まで冷却されている、崩壊熱除去補助的冷却システムのクーラントのバイパス流動によって冷却される。このように、コールドトラップは、パッシブ原子炉冷却システムの中に統合され、それによって冷却されてもよい。
【0131】
いくつかの実施例では、クーラント浄化システムは、ホットトラップを使用してもよい。ホットトラップは、加熱器を含むことができる。電気的に動力が供給されるとき、加熱器は、液体金属クーラントが、液体金属クーラント内の不純物と反応する材料と接触して流動する温度の範囲まで、液体金属クーラントを加熱する。例えば、液体金属クーラントは、酸素と反応する材料と接触して流動し、酸素を液体金属クーラント溶液の外に沈殿させ得る。
【0132】
図5は、浸漬プール530を伴う、例示的原子炉容器システムの断面図を示す。原子炉容器システム500は、浸漬プールの遊離上側表面532を含む。原子炉容器システム500は、一次クーラント流動ループ内のクーラント115と、浸漬プール530内のクーラントとの間に、上側液圧接続510と、下側液圧接続520とを含む。一次クーラント流動ループ内のクーラント115は、浸漬プール内のクーラントに液圧で接続されてもよい。本液圧接続、例えば、上側接続510または下側接続520は、ある範囲の流率、クーラントレベル、圧力差、および温度等のある条件において、クーラント本体間の流動を可能にするように設計される、流動ダイオード、圧力ゲート、浸透可能膜、または高低差によって行われることができる。一次クーラントおよび浸漬流体の液圧接続は、本システムの自然循環特性を増進し、本システムに対して利用可能な流体の熱質量を増加させ、余熱除去のための補助的熱除去経路への熱結合を提供することができる。
【0133】
図6は、包囲されたクーラントループを伴う、例示的原子炉容器システム600の断面図を示す。例示的原子炉容器システム600では、浸漬プール630の浸漬流体632および液体金属一次クーラント115は、相互に隔絶されている。浸漬流体632は、炉心バレル105の外側および原子炉容器110の内側に位置する。液体金属一次クーラント115は、一次クーラントループを通して、原子炉102から、ライザ104に、すなわち、熱交換器106に流動し、炉心の流入口114に帰還する。浸漬流体632は、炉心の流入口には進入しない。浸漬プール630は、障壁634によって、一次クーラントループから、かつ炉心の流入口から分離される。
【0134】
図7は、ドレインサイホンを伴う、例示的原子炉容器システム700の断面図を示す。原子炉容器システム700は、容器の上部までのサイホンまたはスタンドパイプを介した内部ドレインシステムを含み、容器の中への最小限の侵入を伴って、クーラントの充填、補充、点検、および容器の外側への除去を可能にする。
図7に示されるように、ドレインシステムは、ドレイン配管714と、ドレインボウル712と、ドレイン排出口界面716とを含む。
【0135】
いくつかの実施例では、燃料要素および他の炉心内要素は、各燃料アセンブリの上方のプールの上部またはその遊離表面の上部近くに到達する、導管または送管を介して、原子炉から除去され、導管を通して、より容易な燃料抜去のためのスタンドパイプ様構造としての役割を果たすことができる。燃料要素は、取扱機が必要とされるときのみ、プラントの中に持ち込まれる、一時的な燃料取扱機を使用して、操作または抜去され得る。
【0136】
いくつかの実施例では、燃料要素は、ライザを通して、遊離プール表面まで、またはその近くまで上向きに延在する、一意のマーカ柱を有する。マーカ柱は、燃料要素に構造的に接続され、拡張された持ち上げハンドルとして作用し、深い液体金属プールを通して、燃料要素を取り扱う必要性を低減または排除することができる。
【0137】
熱交換器またはポンプ等の原子炉構成要素は、より容易な検査、保守、および置換を可能にするために、モジュラーパッケージ内に統合されてもよい。ポンプは、熱交換器とともに、またはそれに近接してパッケージ化されることができる。いくつかの実施例では、熱交換器の中に流入する、中間クーラントは、ポンプを冷却するために使用されることができる。いくつかの実施例では、中間クーラントは、一次クーラントの動作温度を下回って、ポンプを冷却することができる。いくつかの実施例では、ポンプは、ポンプが、容器壁を通した伝導によって冷却され得るように、容器壁と接触して設置される。
【0138】
いくつかの実施例では、中間クーラントは、一次クーラントと同一のクーラントであり得る。クーラントはまた、液体塩等の高い比熱を伴う熱伝達流体でもあり得る。
【0139】
原子炉は、原子炉の電力レベルを制御するために、吸収竿を使用してもよく、ある場合には、竿は、原子炉を停止させるために、単独で使用される。これらの竿は、活性燃料領域または反射体領域内の炉心の中に挿入するように位置付けられることができる。原子炉はまた、本システムの中性子特性に好ましい様式で、可燃性毒を使用してもよい。
【0140】
いくつかの実施例では、パッシブまたは固有の原子炉制御デバイスは、試験、置換、および点検を可能にする、取外可能なアセンブリカートリッジ内に位置付けられることができる。そのようなデバイスは、とりわけ、流動浮上吸収材、可融性ラッチ吸収材、キュリー点ラッチ吸収材、膨張液体吸収材、または膨張ガス駆動吸収材を含んでもよい。
【0141】
回転ドラムはまた、中性子漏出、したがって、原子炉の電力を制御するためにも使用されることができる。
図7に示されるように、ドラム710は、炉心102の活性燃料領域202の外部に位置付けられてもよい。ドラムは、中性子吸収材料、中性子漏出増進材、および/または中性子反射体を含有する。
【0142】
ドラム710は、その駆動ラインシャフトを介して懸架される、または軸受もしくはディスク上に搭載されることができる。軸受またはディスクは、構造上の支持および整合を提供し、回転を可能にするために十分な潤滑を提供する一方、クーラントと適合性があり得る。軸受は、窒化物または炭化物等の金属材料またはセラミック材料から作製されてもよい。ドラム710はまた、ドラム710を一次クーラントから隔絶する、カートリッジ内に含有されてもよい。
【0143】
図8は、電力変換システム(PCS)の熱交換器830を介して、原子炉モジュール820の一次システムから熱を直接伝達するように設計される、例示的原子炉電力システム800の概略図を示す。液体金属は、原子炉モジュール820の燃料から熱を伝達し、その熱を、熱が電力変換作動流体に伝達される熱交換器830に、第1の配管802を通して運搬する。電力変換作動流体は、第2の配管804を通して、PCSシステム840に流動する。PCSシステム840は、タービン842と、ポンプ844と、補助的ポンプ846とを含む。
【0144】
補助的熱交換器850は、余熱および貯蔵されたエネルギーを除去するために使用される。熱交換器850は、余熱を除去するために、液体金属、塩、またはガスを使用し、これは、次いで、周囲空気または水に放出される。外部冷却は、空気または液体等の流体を介して、容器システムから熱を除去することができる。
【0145】
図9は、中間熱エネルギー貯蔵システム930と、PCS熱交換器830とを伴う、例示的原子炉電力システム900の概略図を示す。液体金属は、原子炉モジュール820の燃料から熱を伝達し、その熱を、第1の配管802を通して、熱エネルギー貯蔵システム930に、および熱が電力変換作動流体に伝達される、熱交換器830に運搬される。熱エネルギー貯蔵システム930からの熱は、電力変換作動流体を加熱する。
【0146】
電力変換作動流体は、第2の配管804を通して、PCSシステム840に流動する。PCSシステム840は、タービン842と、ポンプ844と、補助的ポンプ846とを含む。電力変換システム840は、熱交換器830を介して、作動流体が加熱される、中間クーラントに接続されてもよい。作動流体は、次いで、電力変換ターボ機械類、例えば、タービン842を駆動し、電気を生産するために使用されることができる。電力変換システム840は、作動流体として、蒸気、ガス、または超臨界流体を使用してもよい。
【0147】
図10は、容器内熱エネルギー貯蔵システム1010を伴う、例示的原子炉電力システム1000の概略図を示す。
図1を参照して上記に説明されるように、容器内熱エネルギー貯蔵システム1010は、プール領域130、例えば、コールドプールを含むことができる。プール領域130の浸漬流体は、蓄熱能力を提供することができる。
【0148】
図11Aおよび
図11Bは、炉心の上部断面図を示す。
図11Aは、燃料補給プロセス前の炉心102の上部断面
図950aを示す。
図11Bは、燃料補給プロセス後の炉心909の上部断面
図950bを示す。
図11Aおよび11Bに描写される、炉心102は、例えば、
図1、2、3、5、6、または7のいずれかの炉心であり得る。炉心102は、空間格子内に配列される、六角形の要素を含む。いくつかの実装では、六角形の要素の代わりに、またはそれに加えて、炉心102は、正方形および円形等の他の形状を有する要素を含むことができる。原子炉要素は、炉心バレル905内に位置する。
【0149】
原子炉要素は、燃料補給を促進する方法で配列されることができる。例えば、未充填領域は、燃料要素、制御要素、または反射体要素が、位置しない、炉心102内に含まれることができる。燃料補給中、炉心の中心近く領域からの燃料要素は、炉心の中心からさらに遠く離れた場所に移動されることができる。炉心の中心近く領域からの燃料要素は、少なくとも部分的に消耗または消費され得る。いくつかの実装では、炉心の中心近く領域からの燃料要素は、未充填場所に移動されることができる。いくつかの実装では、炉心の中心近く領域からの燃料要素は、反射体要素がこれまで位置した場所に移動されることができ、反射子要素は、未充填場所に移動されることができる。
【0150】
使用済燃料要素を炉心の外方向へと移動させることによって、消耗された燃料要素は、炉心の活性領域の幅および体積を拡張する方法で、位置付けられることができる。これは、表面積を縮小し、体積比は、例えば、10%またはそれを上回って、もしくは20%またはそれを上回って減少するであろう。これは、幾何学的な座屈を増進し、中性子漏出を低減させることができる。加えて、開示される技法は、結果として、燃料補給後、消費済または照射済燃料が、炉心バレルの内側に残されたままにし得る。これは、燃料取扱動作を簡略化し、人員に対する放射線被曝を低減し、炉心の外側に貯蔵される、消費済燃料の量を低減させることができる。したがって、要求される消費済燃料貯蔵空間の量が、低減されることができる。例えば、消費済燃料キャスクの数および/または消費済燃料を貯蔵するために必要とされる消費済燃料プールのサイズが、低減されることができる。
【0151】
図11Aおよび11Bの実施例では、炉心102は、燃料要素904と、反射体要素906と、制御要素908とを含む。炉心102はまた、燃料要素、制御要素、または反射体要素が、位置しない、未充填領域902も含む。未充填領域902は、一次クーラントを含有してもよく、動作中、炉心102を通して、一次クーラントを導通してもよい。
図11Aおよび11Bでは、燃料要素904は、濃い灰色の陰影で表され、制御要素908は、薄い灰色の陰影で表され、反射体要素906は、斜線パターンで表され、未充填領域902は、陰影またはパターンを伴わない、白色として表される。
【0152】
図11Aに示されるように、燃料補給に先立って、炉心102は、要素場所910において、すなわち、反射体要素906が未充填領域に当接する外側境界において、未充填領域を含む。燃料補給に先立って、炉心102は、要素場所920において、すなわち、燃料要素904が反射体要素906に当接する外側境界において、反射体要素を含む。最内燃料要素940は、炉心の中心911近くに位置し、白色の輪郭を用いて示されている。最内燃料要素、例えば、要素場所940における燃料要素は、高レベルの中性子束に暴露され、したがって、中心911からさらに遠く離れて位置する、燃料要素より急速に消耗され得る。
【0153】
燃料補給プロセス中、炉心の中心911近くの場所からの燃料要素は、中心911からさらに遠くに離れた面積に移動され、例えば、反射体要素906を置換することができる。置換された反射体要素906はまた、中心911からさらに遠く離れて、例えば、未充填場所902に移動されることができる。例えば、要素場所920に位置する、反射体要素は、未充填要素場所910に移動されることができる。要素場所940に位置する燃料要素は、次いで、要素場所920に移動されることができる。本パターンは、複数の燃料要素および反射体要素に対して繰り返されることができる。いくつかの実装では、新たな燃料要素が、最内要素場所、例えば、要素場所940内の炉心の中へと投入されることができる。新たな燃料要素は、例えば、未照射燃料要素であり得る。
【0154】
図11Bに示されるように、燃料補給後、炉心102は、要素場所920から移動された、要素場所910における反射体要素を含む。炉心102はまた、要素場所940から移動された、要素場所920における燃料要素も含む。類似するパターンが、炉心の周囲で繰り返され、6つの最内燃料要素が、活性燃料領域の外側境界に移動し、置換された反射体要素が、反射体領域の外側境界に移動する。黒色の陰影で表される、新たな燃料要素960は、最内燃料領域の中へと投入される。
【0155】
炉心の中心911から外方向に要素を移動させるものとして説明されたが、他の実装も、可能性として考えられる。例えば、炉心は、未充填領域が、炉心全体を通して位置するように、配列されることができる。加えて、燃料補給中、炉心内のいずれの場所からの燃料要素も、炉心の任意の未充填領域に、またはこれまで反射体要素によって占有されなかった任意の場所に移動されることができる。いくつかの実施例では、置換された反射体要素を未充填場所へと移動させることの代わりに、反射体要素が、炉心から除去されることができる。
【0156】
図12は、コンピュータシステム1100の概略図である。システム1100は、いくつかの実装による、前述で説明される、コンピュータ実装方法のいずれかに関連して説明される、動作を実行するために使用されることができる。いくつかの実装では、コンピューティングシステムおよびデバイス、ならびに本明細書に説明される機能的動作は、デジタル電子回路網内、有形に具現化されるコンピュータソフトウェアまたはファームウェア内、本明細書に開示される構造物およびその構造均等物を含む、コンピュータハードウェア(例えば、システム1100)内、またはそのうちの1つまたはそれより多くの組み合わせ内に実装されることができる。システム1100は、モジュラー式車両のベースユニットまたはポッドユニット上に配設される車両を含む、ノート型パソコン、デスクトップ型パソコン、ワークステーション、携帯情報端末、サーバ、ブレードサーバ、メインフレーム、および他の適切なコンピュータ等の種々の形態のデジタルコンピュータを含むことが意図される。システム1100はまた、携帯情報端末、携帯電話、スマートフォン、および他の類似するコンピューティングデバイス等のモバイルデバイスを含むことができる。加えて、本システムは、ユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュドライブ等のポータブル記憶媒体を含むことができる。例えば、USBフラッシュドライブは、オペレーティングシステムおよび他のアプリケーションを記憶し得る。USBフラッシュドライブは、無線トランスデューサまたは別のコンピューティングデバイスのUSBポートの中に挿入され得るUSBコネクタ等の入力/出力コンポーネントを含むことができる。
【0157】
システム1100は、プロセッサ1110と、メモリ1120と、記憶デバイス1130と、入力/出力デバイス1140とを含む。コンポーネント1110、1120、1130、および1140の各々は、システムバス1150を使用して、相互接続される。プロセッサ1110は、システム1100内での実行のための命令を処理することが可能である。プロセッサは、いくつかのアーキテクチャのうちのいずれかを使用して、設計されてもよい。例えば、プロセッサ1110は、CISC(複合命令セットコンピュータ)プロセッサ、RISC(縮小命令セットコンピュータ)プロセッサ、またはMISC(最小命令セットコンピュータ)プロセッサであってもよい。
【0158】
一実装では、プロセッサ1110は、シングルスレッドプロセッサである。別の実装では、プロセッサ1110は、マルチスレッドプロセッサである。プロセッサ1110は、入力/出力デバイス1140上でユーザインターフェースに関するグラフィカル情報を表示するために、メモリ1120内または記憶デバイス1130上に記憶される命令を処理することが可能である。
【0159】
原子炉を含む、発電所は、コンパイラの進歩を活用する、自動制御機構を使用して制御され、システムコントローラ、例えば、プロセッサ1110の訓練を可能にし、同一プログラムからの全ての制御操作をより良好にシミュレートし得る。機械学習技法において使用するための自動微分法能力は、微分係数が、ループ、分岐、および他の構造を伴う、複雑なコードを通して求められ得る、微分可能プログラムを作成するために使用されてもよい。種々のツールが、任意複素数f(x)に対する微分法f’(x)が、効率的にコンパイルされ得るように、関数のコンパイルされた微分バージョンを作成するために、コンパイラに接続される。
【0160】
これは、感度研究を算出するために使用されることができる。それはまた、そのパラメータのいずれかに対して、任意複素関数の微分係数を求めるために使用され、訓練可能モデルが、微分可能プログラムの一部として使用されることを可能にすることができる。その入力が、現在のシステム状態、およびいくつかの所望の標的状態である、関数が作成され、結果として生じる情報は、訓練可能モデルに提供され、これは、コントローラとして作用し、本システムを標的状態に到達させるために、制御操作のための解釈可能な提案を与える。本提案および現在のシステム状態は、微分方程式を解くために使用され、それらの制御操作の実際の結果を決定する。微分方程式ソルバの結果と、標的状態との間の差異は、原子炉および発電所の訓練可能モデルの有用性に対するメトリックをもたらす。
【0161】
自動微分法は、コントローラモデルの内部パラメータに対する、損失値の勾配の直接算出を可能にする。ニューラルネットワークが、実施例である。本関数は、ループ内で実行され、コントローラのパラメータが、更新され、それによって、損失を最小限にし、原子炉および発電所のためのモデルからもたらされる、制御提案の品質を改良することができる。
【0162】
コントローラは、報酬関数を定義する、または任意の種類の訓練データを生成させる必要性なく、本システムを標的状態にさせるために、それに繰り返し試行させることによって、訓練されることができる。これは、原子炉および発電所のより有効な制御スキームへのより高速な収束を達成するために、微分可能な制御方法を選択して、ブラックボックス強化学習アルゴリズムへの依拠を低減させる。
【0163】
メモリ1120は、システム1100内に情報を記憶する。一実装では、メモリ1120は、コンピュータ可読媒体である。一実装では、メモリ1120は、揮発性メモリユニットである。別の実装では、メモリ1120は、不揮発性メモリユニットである。
【0164】
記憶デバイス1130は、システム1100のために大容量記憶を提供することが可能である。一実装では、記憶デバイス1130は、コンピュータ可読媒体である。種々の異なる実装では、記憶デバイス1130は、フロッピー(登録商標)ディスクデバイス、ハードディスクデバイス、光学ディスクデバイス、テープデバイス、またはソリッドステートデバイスであってもよい。
【0165】
入力/出力デバイス1140は、システム1100のために入力/出力動作を提供する。一実装では、入力/出力デバイス1140は、キーボードおよび/またはポインティングデバイスを含む。別の実装では、入力/出力デバイス1140は、グラフィカルユーザインターフェースを表示するためのディスプレイユニットを含む。
【0166】
説明される特徴は、デジタル電子回路網内、またはコンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、もしくはその組み合わせ内に実装することができる。装置は、情報担体内に有形に具現化される、コンピュータプログラム製品内、例えば、プログラマブルプロセッサによる実行のための機械可読記憶デバイス内に実装されることができ、方法ステップは、入力データに動作し、出力を発生させることによって、説明される実装の機能を実施するための命令のプログラムを実行するプログラマブルプロセッサによって実施されることができる。説明される特徴は、データ記憶システム、少なくとも1つの入力デバイス、および少なくとも1つの出力デバイスからデータおよび命令を受信し、データおよび命令をそれらに伝送するために結合される、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含む、プログラマブルシステム上で実行可能である、1つまたはそれより多くのコンピュータプログラムにおいて有利に実装されることができる。コンピュータプログラムは、あるアクティビティを実施する、またはある結果を導くために、コンピュータ内で、直接的または間接的に使用され得る、命令のセットである。コンピュータプログラムは、コンパイラ型またはインタプリタ型言語を含む、任意の形態のプログラミング言語で書き込まれることができ、これは、スタンドアロンプログラムとして、またはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、もしくはコンピューティング環境における使用のために好適な他のユニットとしてを含む、任意の形態で展開されることができる。
【0167】
命令のプログラムの実行のために好適なプロセッサは、実施例として、汎用および専用両方のマイクロプロセッサ、ならびに任意の種類のコンピュータの唯一のプロセッサまたは複数のプロセッサのうちの1つを含む。概して、プロセッサは、読取専用メモリもしくはランダムアクセスメモリ、またはその両方から、命令およびデータを受信するであろう。コンピュータの不可欠な要素は、命令を実行するためのプロセッサ、ならびに命令およびデータを記憶するための1つまたはそれより多くのメモリである。概して、コンピュータはまた、データファイルを記憶するための1つまたはそれより多くの大容量記憶デバイスを含む、またはそれと通信するように動作的に結合され、そのようなデバイスは、内部ハードディスクおよびリムーバブルディスク等の磁気ディスク、光磁気ディスク、ならびに光学ディスクを含むであろう。コンピュータプログラム命令およびデータを有形に具現化するために好適な記憶デバイスは、実施例として、EPROM、EEPROM、およびフラッシュメモリデバイス等の半導体メモリデバイス、内部ハードディスクおよびリムーバブルディスク等の磁気ディスク、光磁気ディスク、ならびにCD-ROMおよびDVD-ROMディスクを含む、あらゆる形態の不揮発性メモリを含む。プロセッサおよびメモリは、ASIC(特定用途向け集積回路)によって補完される、またはその中に組み込まれることができる。
【0168】
ユーザとの相互作用を提供するために、特徴は、情報をユーザに表示するためのCRT(ブラウン管)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタ等のディスプレイデバイスと、それによってユーザが入力をコンピュータに提供し得る、マウスまたはトラックボール等のキーボードおよびポインティングデバイスとを有するコンピュータ上で実装されることができる。加えて、そのようなアクティビティは、タッチスクリーンフラットパネルディスプレイおよび他の適切な機構を介して実装されることができる。
【0169】
特徴は、データサーバ等のバックエンドコンポーネントを含む、またはアプリケーションサーバもしくはインターネットサーバ等のミドルウェアコンポーネントを含む、またはグラフィカルユーザインターフェースもしくはインターネットブラウザを有するクライアントコンピュータ等のフロントエンドコンポーネントを含む、もしくはそれらの任意の組み合わせを含むコンピュータシステムにおいて実装されることができる。本システムのコンポーネントは、通信ネットワーク等の任意の形態または媒体のデジタルデータ通信によって接続されることができる。通信ネットワークの実施例は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、広域ネットワーク(「WAN」)、(アドホックまたは静的メンバを有する)ピアツーピアネットワーク、グリッドコンピューティングインフラストラクチャ、およびインターネットを含む。
【0170】
コンピュータシステムは、クライアントと、サーバと含むことができる。クライアントおよびサーバは、概して、相互から遠隔にあり、典型的には、説明されたもの等のネットワークを通して、相互作用する。クライアントとサーバとの関係は、個別のコンピュータ上で実行され、相互にクライアント-サーバ関係を有する、コンピュータプログラムによって生じる。
【0171】
本明細書は、多くの具体的実装詳細を含有するが、これらは、任意の発明または請求され得るものの範囲に対する限定としてではなく、むしろ、特定の発明の特定の実装に特有な特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実装の文脈において本明細書に説明されるある特徴はまた、単一の実装において組み合わせて実装されることができる。逆に、単一の実装の文脈において説明される種々の特徴はまた、複数の実装において、別個に、または任意の好適な副次的組み合わせにおいて実装されることができる。また、特徴は、ある組み合わせにおいて作用するものとして上記に説明され、さらには、最初にそのように請求され得るが、請求される組み合わせからの1つまたはそれより多くの特徴は、ある場合には、組み合わせから削除されることができ、請求される組み合わせは、副次的組み合わせまたは副次的組み合わせの変形例も対象とし得る。
【0172】
同様に、動作は、特定の順序で図面に描写されるが、これは、望ましい結果を達成するために、そのような動作が示される特定の順序において、または順次的順序において実施されること、もしくは全ての図示される動作が実施されることを要求するものとして理解されるべきではない。ある状況では、マルチタスクおよび並列処理が、有利であり得る。また、上記に説明される実装における種々のシステムコンポーネントの分離は、全ての実装においてそのような分離を要求するものとして理解されるべきではなく、説明されるプログラムコンポーネントおよびシステムが、概して、単一のソフトウェア製品においてともに統合される、または複数のソフトウェア製品の中にパッケージ化され得ることを理解されたい。
【0173】
いくつかの実装が、説明された。それにもかかわらず、種々の修正が、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、成され得ることを理解されたい。例えば、本明細書に説明される例示的動作、方法、またはプロセスは、説明されるものよりも多いステップまたは少ないステップを含み得る。さらに、そのような例示的動作、方法、またはプロセスにおけるステップは、説明される、または図に図示されるものと異なる並びにおいて実施され得る。故に、他の実装も、以下の請求項の範囲内である。
【国際調査報告】