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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-07
(54)【発明の名称】角膜組織送達のための医療器具
(51)【国際特許分類】
   A61F 9/007 20060101AFI20230831BHJP
   A61F 2/14 20060101ALI20230831BHJP
【FI】
A61F9/007 200Z
A61F2/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023503164
(86)(22)【出願日】2021-07-14
(85)【翻訳文提出日】2023-03-15
(86)【国際出願番号】 US2021041557
(87)【国際公開番号】W WO2022015805
(87)【国際公開日】2022-01-20
(31)【優先権主張番号】63/052,957
(32)【優先日】2020-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523017062
【氏名又は名称】コーニアジェン
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】バーカー, ジェリー
(72)【発明者】
【氏名】ポッツ, ケビン
【テーマコード(参考)】
4C097
【Fターム(参考)】
4C097AA24
4C097BB04
(57)【要約】
ドナー眼組織を使用した深層角膜内皮移植(DLEK)、デスメ膜剥離角膜内皮移植(DSEK)、およびデスメ膜剥離自動角膜内皮移植(DSAEK)を含む、事前装填、貯蔵、輸送、および、小切開、部分厚角膜置換手技を促進するデバイス、キット、および器具が、提供される。一実施形態において、ドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキットは、滅菌パッケージ、および、滅菌パッケージ内のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスであって、前記デバイスは、
近位端と遠位端とを有する筐体と、
近位端と遠位端とを有するカニューレであって、前記カニューレは、前記筐体の遠位端に配置されている、カニューレと、
前記筐体の近位端に配置された流体チャネルコネクタと、
近位端と遠位端とを伴う少なくとも1つの流体チャネルであって、前記近位端は、前記流体チャネルコネクタに結合され、前記遠位端は、前記カニューレの前記近位端内に配置されている、少なくとも1つの流体チャネルと、
ドナー角膜組織を受け取り、前記カニューレの中に後退するように構成された可撓性支持部と、
前記可撓性支持部に結合された後退器シャフトと、
前記筐体によって保持された1つ以上の装填部材であって、前記1つ以上の装填部材は、前記後退器シャフトに結合され、前記後退器シャフトを後退させるように動作可能であり、
かつ、可撓性支持部に結合され、それによって、前記可撓性支持部およびドナー角膜組織を前記カニューレの中に後退させる、1つ以上の装填部材と、
前記流体チャネルと流体連通する除去可能なリザーバであって、前記除去可能なリザーバは、前記可撓性支持部およびカニューレを封入し、前記可撓性支持部が前記カニューレの中に後退させられている間、前記可撓性支持部によって受け取られた前記ドナー角膜組織に水分補給するためのある体積の流体を受け取るように構成されている、除去可能なリザーバと、
前記カニューレに結合され、前記筐体の遠位端の中に後退するように構成された展開シャフトと、
前記展開シャフトに結合された1つ以上の展開部材と
を備え、
前記1つ以上の展開部材は、前記カニューレを後退させることと、前記カニューレの中に後退させられた前記可撓性支持部から埋め込み部位まで前記ドナー角膜組織を送達することとを前記展開シャフトに行わせるように動作可能である、ドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【請求項2】
前記カニューレは、前記筐体の前記遠位端に向かって先が細くなっている、請求項1に記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【請求項3】
前記カニューレは、前記筐体に対してスライド可能に後退可能であり、前記デバイスは、係止ガード部材をさらに備え、前記係止ガード部材は、前記1つ以上の展開部材と連通し、前記カニューレの軸方向後退を阻止するように構成されている、請求項1に記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【請求項4】
前記係止ガード部材は、前記1つ以上の展開部材が前記展開シャフトに係合し、前記カニューレを前記筐体の中に後退させることを可能にするように、前記筐体から除去可能であり、前記1つ以上の流体チャネルは、前記後退するカニューレ内で静止したままであり、前記ドナー角膜組織を前記カニューレから外に押し出すように働く、請求項3に記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【請求項5】
前記1つ以上の展開部材は、1つ以上の展開ホイールを備えている、請求項3に記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【請求項6】
前記1つ以上の流体チャネルは、流体を受け取り、前記流体を前記カニューレに方向づけ、前記ドナー角膜組織および前記埋め込み部位に潅注を提供するように構成されている、請求項1に記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【請求項7】
前記1つ以上の流体チャネルは、流体を受け取り、前記流体を前記カニューレに方向づけ、前記ドナー角膜組織および前記埋め込み部位に潅注を提供するように構成され、前記1つ以上の展開部材が動作させられているとき、前記ドナー角膜組織を流動可能に送達することに役立つように構成されている、請求項1に記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【請求項8】
前記送達デバイスに解放可能に係合し、前記角膜ドナーディスクを小切開強膜アクセス部位の中に送達することに役立つように構成された流体圧力源をさらに備えている、請求項6に記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【請求項9】
前記流体圧力源は、シリンジ、吊下流体バッグ、および注入ポンプから成る群から選択される、請求項8に記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【請求項10】
前記カニューレは、長さが約4mm未満の切開部に進入するようにサイズを決定されている、請求項1に記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【請求項11】
前記リザーバ内の前記流体は、生体適合性流体を備えている、請求項1に記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【請求項12】
前記カニューレの少なくとも一部は、視覚的に透過性である、請求項1に記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【請求項13】
前記除去可能なリザーバは、前記展開シャフトの前記遠位端に結合されたリザーバ基部と、前記リザーバ基部に除去可能に結合されたリザーバ本体と、前記リザーバ本体に除去可能に結合されたリザーバキャップとを備えている、請求項1に記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【請求項14】
前記リザーバ基部は、前記展開シャフトの前記遠位端に除去可能に結合されている、請求項1に記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【請求項15】
前記可撓性支持部およびドナー角膜組織は、前記カニューレの中に後退させられているとき、丸められた形状を取る、請求項1に記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【請求項16】
ドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキットであって、前記デバイスキットは、
滅菌パッケージと、
前記滅菌パッケージ内のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスと
を備え、
前記ドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスは、
近位端と遠位端とを有する筐体と、
近位端と遠位端とを有するカニューレであって、前記カニューレは、前記筐体の遠位端に配置されている、カニューレと、
前記筐体の近位端に配置された流体チャネルコネクタと、
近位端と遠位端とを伴う少なくとも1つの流体チャネルであって、前記近位端は、前記流体チャネルコネクタに結合され、前記遠位端は、前記カニューレの前記近位端内に配置されている、少なくとも1つの流体チャネルと、
ドナー角膜組織を受け取り、前記カニューレの中に後退するように構成された可撓性支持部と、
前記可撓性支持部に結合された後退器シャフトと、
前記筐体によって保持された1つ以上の装填部材であって、前記1つ以上の装填部材は、前記後退器シャフトに結合され、前記後退器シャフトを後退させるように動作可能であり、
かつ、可撓性支持部に結合され、それによって、前記可撓性支持部およびドナー角膜組織を前記カニューレの中に後退させる、1つ以上の装填部材と、
前記流体チャネルと流体連通する除去可能なリザーバであって、前記除去可能なリザーバは、前記可撓性支持部およびカニューレを封入し、前記可撓性支持部が前記カニューレの中に後退させられている間、前記可撓性支持部によって受け取られた前記ドナー角膜組織に水分補給するためのある体積の流体を受け取るように構成されている、除去可能なリザーバと、
前記カニューレに結合され、前記筐体の遠位端の中に後退するように構成された展開シャフトと、
前記展開シャフトに結合された1つ以上の展開部材と
を備え、
前記1つ以上の展開部材は、前記カニューレを後退させることと、前記カニューレの中に後退させられた前記可撓性支持部から埋め込み部位まで前記ドナー角膜組織を送達することとを前記展開シャフトに行わせるように動作可能である、ドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる2020年7月17日に出願された米国仮特許出願第63/052,957号の優先権の利益を主張する。
【0002】
(技術分野)
本開示は、(i)患者の外科手術場所から離れた場所(例えば、組織バンク)における埋め込み器具の中への処理されたドナー眼組織の事前装填、(ii)埋め込み器具の中に装填されたドナー眼組織の貯蔵および患者の外科手術場所までの輸送、および、(iii)装填されたドナー眼組織が移植準備完了状態にある埋め込み器具を用いた小切開角膜移植外科手術の性能に関する。
【背景技術】
【0003】
内皮機能不全は、角膜視力喪失の主因であり、治療は、ドナー内皮との外科手術置換を要求する。全層角膜移植としても公知である従来の角膜移植外科手術は、縫合糸を用いた全厚角膜置換を使用し、したがって、表面角膜切開および縫合糸の固有の問題と垂直実質創傷の不十分な創傷治癒とに悩まされる。ごく最近では、他のより先進的外科手術、とりわけ、深層角膜内皮移植(DLEK)、デスメ膜剥離角膜内皮移植(DSEK)、およびデスメ膜剥離自動角膜内皮移植(DSAEK)が、全層角膜移植に取って代わりつつある。これらの技法は、レシピエントの角膜表面を触れられていない状態で残す角膜縁強膜切開を通して、その内皮と共に、健康なドナー角膜からの部分厚角膜置換物をホスト/レシピエントの中に設置するために使用されている。これらの手技は、「縫い目のない」角膜移植技法としても公知である。
【0004】
DLEKは、罹患したヒト角膜が健康なドナー角膜内皮と置換される方法の大きな進歩であったが、それは、そのような手技を日常的に実施するための外科スキルセットにおける要求に起因して、角膜外科医によって普遍的には受け取られなかった。DSEK外科手術を用いた手技の簡略化の後、DSAEKによって提供された、ドナー組織の調製自動化が続き、選択的角膜移植が、初めて現実になり、それは、世界中の角膜外科医によって大きく受け取られた。
【0005】
小切開手技では、ドナー組織(例えば、角膜)は、それを移植のために好適にするために処理されなければならない。結果は、施術者がドナー組織をどれほどうまく処理できるかに応じて大いに変動し得る。加えて、時間および専門知識が、ドナー組織グラフトのためにレシピエントの眼を調製するために、要求される。調製のために要求される時間量は、施術者が実施できる手技の数を限定し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の実施形態は、(i)患者の外科手術場所から離れた場所(例えば、組織バンク)における埋め込み器具の中への処理されたドナー眼組織の事前装填、(ii)埋め込み器具の中に装填されたドナー眼組織の貯蔵および患者の外科手術場所までの輸送、および、(iii)装填されたドナー眼組織が移植準備完了状態にある埋め込み器具を用いた小切開角膜移植外科手術の性能を促進し得る方法および装置を対象とする。そのような実施形態は、患者の外科手術場所から離れた場所におけるドナー組織処理の標準化を可能にし、それによって、結果が、向上させられることができる。
【0007】
本開示の一側面は、ドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスを対象とする。いくつかの実施形態では、デバイスは、近位端と遠位端とを有する筐体と、カニューレと、流体チャネルコネクタと、少なくとも1つの流体チャネルと、可撓性支持部と、後退器シャフトと、1つ以上の装填部材と、除去可能なリザーバと、展開シャフトと、1つ以上の展開部材とを備えている。
【0008】
いくつかの実施形態では、近位端と遠位端とを有するカニューレは、筐体の遠位端に配置される。いくつかの実施形態では、流体チャネルコネクタが、筐体の近位端に配置される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの流体チャネルは、近位端と遠位端とを備え、いくつかの実施形態では、少なくとも1つの流体チャネルの近位端は、流体チャネルコネクタに結合され、遠位端は、カニューレの近位端内に近接して配置される。いくつかの実施形態では、可撓性支持部は、ドナー角膜組織を受け取り、カニューレの中に後退するように構成される。いくつかの実施形態では、後退器シャフトは、可撓性支持部に結合され、いくつかの実施形態では、1つ以上の装填部材は、筐体によって保持され、後退器シャフトに結合され、後退器シャフトおよび結合された可撓性支持部の両方を後退させるように動作可能である。いくつかの実施形態では、可撓性支持部、および可撓性支持部上に配置されたドナー角膜組織は、カニューレの中に後退させられ、いくつかの実施形態では、可撓性支持部およびドナー角膜組織は、カニューレの中に後退させられているとき、丸められた形状を取る。
【0009】
いくつかの実施形態では、除去可能なリザーバは、流体チャネルと流体連通し、可撓性支持部およびカニューレを封入し、可撓性支持部がカニューレの中に後退させられている間、可撓性支持部によって受け取られるドナー角膜組織に水分補給するためのある体積の流体を受け取るように構成される。いくつかの実施形態では、展開シャフトは、カニューレに結合され、筐体の遠位端の中に後退するように構成される。いくつかの実施形態では、1つ以上の展開部材は、展開シャフトに結合され、展開シャフトに、カニューレを後退させ、ドナー角膜組織をカニューレの中に後退させられた可撓性支持部から埋め込み部位まで送達させるように動作可能である。
【0010】
ドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスのいくつかの実施形態では、カニューレは、筐体の遠位端に向かって先が細くなる。デバイスのいくつかの実施形態では、カニューレは、筐体に対してスライド可能に後退可能である。いくつかの実施形態では、デバイスはさらに、1つ以上の展開部材と連通し、カニューレの軸方向後退を阻止するように構成された係止ガード部材を備えている。デバイスのいくつかの実施形態では、係止ガード部材は、1つ以上の展開部材が展開シャフトに係合し、カニューレを筐体の中に後退させることを可能にするように、筐体から除去可能であり、1つ以上の流体チャネルは、後退するカニューレ内で静止したままであり、ドナー角膜組織をカニューレから外に押し出すように働く。デバイスのいくつかの実施形態では、1つ以上の展開部材は、1つ以上の展開ホイールを備えている。
【0011】
デバイスのいくつかの実施形態では、1つ以上の流体チャネルは、流体を受け取り、流体をカニューレに方向づけ、ドナー角膜組織および埋め込み部位に潅注を提供するように構成され、いくつかの実施形態では、1つ以上の流体チャネルは、1つ以上の展開部材が、展開シャフトにカニューレを後退させ、ドナー角膜組織をカニューレの中に後退させられた可撓性支持部から埋め込み部位まで送達させるように動作させられると、ドナー角膜組織を流動可能に排出するようにも構成される。
【0012】
デバイスのいくつかの実施形態は、送達デバイスに解放可能に係合し、角膜ドナーディスクを小切開強膜アクセス部位の中に送達することに役立つように構成された流体圧力源をさらに備えている。いくつかの実施形態では、流体圧力源は、シリンジ、吊下流体バッグ、または注入ポンプを備えている。
【0013】
デバイスのいくつかの実施形態では、カニューレは、長さが約4mm未満の切開部に進入するようにサイズを決定される。いくつかの実施形態では、カニューレの少なくとも一部は、視覚的に透過性である。
【0014】
デバイスのいくつかの実施形態では、除去可能なリザーバは、展開シャフトの遠位端に結合されたリザーバ基部と、リザーバ基部に除去可能に結合されたリザーバ本体と、リザーバ本体に除去可能に結合されたリザーバキャップとを備えている。いくつかの実施形態では、リザーバ基部は、展開シャフトの遠位端に除去可能に結合される。デバイスのいくつかの実施形態では、リザーバ内の流体は、生体適合性流体を含む。
【0015】
本開示の別の側面は、滅菌パッケージと、滅菌パッケージ内のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスとを備えているドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキットを対象とする。いくつかの実施形態では、デバイスは、近位端と遠位端とを有する筐体と、カニューレと、流体チャネルコネクタと、少なくとも1つの流体チャネルと、可撓性支持部と、後退器シャフトと、1つ以上の装填部材と、除去可能なリザーバと、展開シャフトと、1つ以上の展開部材とを備えている。
【0016】
いくつかの実施形態では、近位端と遠位端とを有するカニューレは、筐体の遠位端に配置される。いくつかの実施形態では、流体チャネルコネクタは、筐体の近位端に配置される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの流体チャネルは、近位端と遠位端とを備え、いくつかの実施形態では、少なくとも1つの流体チャネルの近位端は、流体チャネルコネクタに結合され、遠位端は、カニューレの近位端内に近接して配置される。いくつかの実施形態では、可撓性支持部は、ドナー角膜組織を受け取り、カニューレの中に後退するように構成される。いくつかの実施形態では、後退器シャフトは、可撓性支持部に結合され、いくつかの実施形態では、1つ以上の装填部材は、筐体によって保持され、後退器シャフトに結合され、後退器シャフトおよび結合された可撓性支持部の両方を後退させるように動作可能である。いくつかの実施形態では、可撓性支持部、および可撓性支持部上に配置されるドナー角膜組織は、カニューレの中に後退させられる。いくつかの実施形態では、可撓性支持部およびドナー角膜組織は、カニューレの中に後退させられているとき、丸められた形状を取る。
【0017】
いくつかの実施形態では、除去可能なリザーバは、流体チャネルと流体連通し、可撓性支持部およびカニューレを封入し、可撓性支持部がカニューレの中に後退させられている間、可撓性支持部によって受け取られるドナー角膜組織に水分補給するためのある体積の流体を受け取るように構成される。いくつかの実施形態では、展開シャフトは、カニューレに結合され、筐体の遠位端の中に後退するように構成される。いくつかの実施形態では、1つ以上の展開部材は、展開シャフトに結合され、展開シャフトに、カニューレを後退させ、ドナー角膜組織をカニューレの中に後退させられた可撓性支持部から埋め込み部位まで送達させるように動作可能である。
【0018】
ドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスのいくつかの実施形態では、カニューレは、筐体の遠位端に向かって先が細くなる。デバイスのいくつかの実施形態では、1つ以上の流体チャネルは、流体を受け取り、流体をカニューレに方向づけ、ドナー角膜組織および埋め込み部位に潅注を提供するように構成され、いくつかの実施形態では、1つ以上の流体チャネルはまた、1つ以上の展開部材が、展開シャフトにカニューレを後退させ、ドナー角膜組織をカニューレの中に後退させられた可撓性支持部から埋め込み部位まで送達させるように動作させられると、ドナー角膜組織を流動可能に排出するように構成される。
【0019】
デバイスのいくつかの実施形態は、送達デバイスに解放可能に係合し、臨床医が角膜ドナーディスクを小切開強膜アクセス部位の中に排出することに役立つように構成された流体圧力源をさらに備えている。いくつかの実施形態では、流体圧力源は、シリンジ、吊下流体バッグ、または注入ポンプを含む。
【0020】
デバイスのいくつかの実施形態では、カニューレは、長さが約4mm未満の切開部に進入するようにサイズを決定される。いくつかの実施形態では、カニューレの少なくとも一部は、視覚的に透過性である。デバイスのいくつかの実施形態では、カニューレは、筐体に対してスライド可能に後退可能である。
【0021】
いくつかの実施形態では、デバイスは、1つ以上の展開部材と連通し、カニューレの軸方向後退を阻止するように構成された係止ガード部材をさらに備えている。デバイスのいくつかの実施形態では、係止ガード部材は、1つ以上の展開部材が展開シャフトに係合し、カニューレを筐体の中に後退させることを可能にするように、筐体から除去可能であり、1つ以上の流体チャネルは、後退するカニューレ内で静止したままであり、ドナー角膜組織をカニューレから外に押し出すように働く。デバイスのいくつかの実施形態では、1つ以上の展開部材は、1つ以上の展開ホイールを備えている。
【0022】
デバイスのいくつかの実施形態では、除去可能なリザーバは、展開シャフトの遠位端に結合されたリザーバ基部と、リザーバ基部に除去可能に結合されたリザーバ本体と、リザーバ本体に除去可能に結合されたリザーバキャップとを備えている。いくつかの実施形態では、リザーバ基部は、展開シャフトの遠位端に除去可能に結合される。デバイスのいくつかの実施形態では、リザーバ内の流体は、生体適合性流体を含む。
【0023】
システム、装置等、1つのタイプの請求項に関して請求される特徴のいずれも、他のタイプの請求される動作または特徴のいずかとして請求され、実行され得ることに留意されたい。
【0024】
本開示のさらなる特徴、利点、および詳細が、当業者によって、続く実施形態の図および詳細な説明の熟読から理解され、そのような説明は、本開示を例証するにすぎない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、延長位置にある可撓性支持部を伴う本開示のいくつかの実施形態によるデバイスの概略底面斜視図である。
【0026】
図2図2は、延長位置にある可撓性支持部を伴う本開示のいくつかの実施形態によるデバイスの概略上面図である。
【0027】
図3図3は、ドナー組織が装填され、カニューレの中に後退させられている可撓性基材を伴う本開示のいくつかの実施形態によるデバイスの部分分解底面斜視図の概略図である。
【0028】
図4図4は、ドナー組織が装填され、カニューレの中に後退させられている可撓性基材を伴う本開示のいくつかの実施形態によるデバイスの部分分解側面図の概略図である。
【0029】
図5図5は、ドナー組織が装填され、カニューレの中に後退させられている可撓性基材と、デバイスに取り付けられているリザーバ本体とを伴う本開示のいくつかの実施形態によるデバイスの概略上面斜視図である。
【0030】
図6図6は、ドナー組織が装填され、カニューレの中に後退させられている可撓性基材と、デバイスに取り付けられているリザーバ本体およびリザーバキャップとを伴う本開示のいくつかの実施形態によるデバイスの概略上面斜視図である。
【0031】
図7図7は、定位置にあり、生体適合性流体で充填されているリザーバキャップを伴う図6に示されるデバイスのリザーバ端部の拡大概略部分斜視図である。
【0032】
図8図8は、本開示の実施形態によるドナー角膜埋め込み組織貯蔵および送達デバイスキットの概略図である。
【0033】
図9図9は、延長位置にあり、ドナー組織が装填されていない可撓性組織支持部を伴う本開示のいくつかの実施形態によるデバイスの分解側面概略図である。
【0034】
図10図10は、本開示のいくつかの実施形態によるデバイスの反転された分解側面概略図である。
【0035】
図11図11は、本開示の実施形態による小切開手技(例えば、DLEK、DSEK、またはDSAEK)を実行するためにレシピエント実質床に送達されているデバイスおよび丸められたドナーディスクの概略図である。
【0036】
図12A図12Aは、本開示の実施形態によるデバイスの前端の概略図である。
【0037】
図12B図12Bは、本開示の実施形態によるカニューレ/保持チャンバの中に後退させられている可撓性基材およびドナー組織グラフトを示す図12Aに示されるデバイスの概略図である。
【0038】
図13図13A-13Cは、可撓性組織支持部およびドナー組織を二等分するカニューレを横断した例示的断面図である。
【0039】
図14図14は、本開示のいくつかの実施形態による組織グラフトとともに完全に後退させられた可撓性基材を伴う図12Aおよび12Bに示されるデバイスの大幅拡大断面図である。
【0040】
図15図15Aおよび15Bは、本開示の実施形態による、それぞれ、解放可能アームと、一体型アームとを伴う例示的可撓性支持部構成の部分上面図である。
【0041】
図16図16A-16Bは、本開示の実施形態による例示的可撓性組織支持部構成の上面概略図である。
【0042】
図17図17A-7Cは、本開示のいくつかの実施形態による採取手技中にドナー組織を受け取るための可撓性基材の側面図である。
【0043】
図18図18は、本開示のいくつかの実施形態によるカニューレの概略側面図であり、可撓性組織支持部が、完全に後退させられており、ドナー埋め込み組織を装填されており、デバイス内でのドナー埋め込み組織の埋め込み向きを図示する。
【0044】
図19図19は、本開示の実施形態によるユーザが、内部オブジェクトを視認し、移植組織グラフトの所望の向きを視覚的に確認することを可能にするように構成された保持デバイスの概略部分上面図である。
【0045】
図20図20は、本開示の他の実施形態による一方向の動きデバイスの概略部分側面図である。
【0046】
図21図21は、本開示のいくつかの実施形態による二方向の動きデバイスの概略部分側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
実施形態が、付随の図面を参照してより完全に説明される。しかしながら、本開示の側面は、多くの異なる形態において具現化され得、本明細書に述べられる実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、網羅的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に完全に伝達するであろうように提供される。
【0048】
図1-10は、ドナー組織を受け取り、ドナー組織を保持し、次いで、ドナー組織埋め込み物60を外科手術的に送達するために使用される多目的二方向器具であり得るデバイス100の例示的実施形態を図示する。図1-2および図9-10に示されるように、デバイス100は、ドナー組織グラフト60を保持するように構成された可撓性支持部50を含む。支持部50は、生体適合性の事前に成形されたキャリアであり得る。デバイス100は、支持部50に結合された後退器ホイール120を含み得る。
【0049】
デバイス100はまた、カニューレ40によって部分的に画定される保持チャンバを含む。後退器ホイール120を図2に示されるようなデバイス本体上に印刷された矢印の方向に回転させることによって、支持部50は、図1-2に示されるようなドナー組織グラフト60を受け取るための空(装填準備完了)構成から、図3-4に示されるような、ドナー組織グラフト60を受け取った後、カニューレ40内に後退させられた保持構成まで移動する。したがって、ドナー組織グラフト60は、後続の埋め込みのためにカニューレ40の中に引き込まれる。下で説明されるように、展開ホイール110が、カニューレ40をデバイス本体100の中に後退させ、埋め込み手技中にドナー組織グラフト60を展開するために使用され得る。
【0050】
図3-8に図示されるように、リザーバ本体200およびリザーバキャップ210が、支持部50内に装填されたドナー組織60をカニューレ40の中に封入するために使用され得る。リザーバは、好ましくは、角膜貯蔵溶液、Optisol、Optisol GS、Dexsol、McCarey-Kaufman媒質、Life 4℃溶液、滅菌水、生理食塩水、粘弾性材料等の滅菌生体適合性流体250で充填されることができる。加えて、図8に示されるような滅菌パッケージ310が、装填されたデバイス100を箱に入れるために使用され得る。滅菌パッケージ310は、例えば、生体適合性の滅菌パウチ、容器、またはバッグであり得る。支持部50は、デバイス100がより長期の貯蔵および出荷のために滅菌パッケージ310内に包装されている間、保持構成に保たれることができる。代替として、デバイス100は、埋め込み手技の時に診療現場において装填されることができる。
【0051】
カニューレ40の前方端部部分は、図9において視認可能であるようにテーパ状端部を含むことができ、カニューレ40が、少なくとも部分的にドナー組織グラフト60を埋め込むための角膜内の切開部を通して挿入されることを可能にするサイズ(断面積および/または直径)を有することができる。埋め込み手技中、展開ホイール110が、さらに下で説明されるように、カニューレ40および支持部50を後退させ、ドナー組織グラフト60を埋め込み部位に位置付けるために、回転させられることができる。デバイス100からの埋め込み組織60の不慮および/または時期尚早な解放および/または露出を阻止するために、展開ホイール110は、係止ガード150と協働することができる。係止ガード150は、ドナー組織グラフト60の実際の送達が所望されるまで、カニューレ40および支持部50の延長を阻止するように構成されることができる。
【0052】
いくつかの実施形態では、カニューレ40の少なくとも前方部分が、ユーザがドナー組織グラフト60および/または支持部50の位置を確認することを可能にするように視覚的に透過性であることができる。
【0053】
図9-10に示されるように、デバイス100は、ドナー組織グラフト60と連通する(上流にあるが、それに近接している)カニューレ40の内側に常駐する端部部分を用いて保持される流体チャネル220を含むことができる。デバイス100は、ドナー組織グラフト60を展開するために、および/またはレシピエントの眼房深度を維持するために、流体チャネル220により貫流潅注を提供するように構成されることができる。動作時、流体チャネル220は、ドナー組織グラフト60とのこの支持部50のカニューレ40の中への初期の装填中とカニューレ40が軸方向に後退させられる間との両方において、実質的に静止したままであるように構成されることができる。流体チャネル220は、デバイス100からのドナー組織60の放出を促進するように構成され得る。流体チャネル220は、流体チャネルコネクタ190に可逆的に結合された加圧流体流動源(シリンジ、シリンダ、吊下流体バッグ、注入ポンプ、または他の流動源等)から加圧流体を送達するように構成され得る。流体チャネル220は、ドナー組織グラフト60に直接接触することができ、および/または、ドナー組織グラフト60に接触するように流体を流動可能に方向づけることができる。流体チャネル220は、ゲル等(例えば、粘弾性材料を備えている)の中間流体をドナー組織グラフト60の後縁に送達または押し進め、組織をカニューレ40から患者の中に放出することができる。
【0054】
いくつかの実施形態では、デバイス100は、施術者に実質的に非外傷性のドナー角膜組織ハンドリングを提供することができ、レシピエントの前房内でのドナー組織グラフト60の高精度設置を促進することができる。ドナー組織グラフト60は、レシピエントの眼の中で、実質的に非外傷性に抜き放たれることもできる。
【0055】
図8は、ドナー角膜埋め込み組織貯蔵および送達デバイスキット350を図示する。滅菌デバイス100の支持部50は、無菌条件下でドナー組織グラフト60が装填され、したがって、ドナー角膜埋め込み組織貯蔵および送達デバイスキット350に転換されることができる。キット350を組み立てるとき、流体チャネル220、カニューレ40、およびリザーバ本体200の全ては、好ましくは、随意に、デバイス100をトレイ300上に搭載し、滅菌パッケージ310内のデバイス100およびトレイ300(存在する場合)をシールする前、生体適合性貯蔵流体250で充填される。滅菌パッケージ310は、例えば、滅菌パッケージ310の内部を成形または別様に成型し、滅菌デバイス100を解放可能に保持することによって、トレイ300なしでそれを行うように構成され得る。滅菌パッケージ310は、形状が実質的に円筒形であり得、キャップを伴う本体を備え、その本体は、本体に可逆的に係合し得る任意の結合機構、例えば、ねじ山、摩擦嵌め等を含む。故に、キット350は、デバイス100を含み、デバイス100において、支持部50は、ドナー組織グラフト60で装填され、ドナー組織グラフト60は、除去可能なキャップ210で閉鎖されたリザーバ本体200内の生体適合性貯蔵流体250中に含浸されている。
【0056】
パッケージ310、随意に、トレイ300は、一緒に、可撓性パッケージ(エラストマまたはフォイルが裏打ちされたエラストマパッケージ等)、または剛体基板パッケージを提供することができる。一般に、可撓性パッケージ化材料および/または剛体パッケージ化材料の種々の組み合わせも、使用されることができる。キット350および/またはデバイス100は、単回使用使い捨てとして分類されることができる。
【0057】
デバイス100(少なくともそのデバイス本体、すなわち、筐体、底部カバー130、および上部カバー140)は、十分に強力かつ比較的に堅いエラストマ、複合物、ポリマー、プラスチック、またはセラミックを備え得るか、または、ステンレス鋼等の金属を備え得る。
【0058】
いくつかの実施形態では、キット350内のデバイス100はまた、支持部50が、ドナー組織グラフト60が装填されていない空構成において提供され得る。装填解除されたデバイスの状態では、流体チャネル220は、生体適合性流体250を欠き得る。リザーバ基部160、リザーバ本体200、およびリザーバキャップ210は、デバイス100に取り付けられているか、または、キット350内で別個に提供され得る。装填解除されたデバイス100を伴うキット350が、ドナー組織グラフト60を処理する設備まで送達されることができ、そこで、デバイス100は、ドナー組織グラフト60を装填されることができる。装填されたデバイスを伴うキット350は、次いで、埋め込み手技における使用のために、施術者にさらに送達されることができる。
【0059】
図9は、本開示のいくつかの実施形態によるデバイスの分解側面概略図を図示する。いくつかの実施形態では、デバイス100は、底部カバー130を備え、底部カバー130は、上部カバー140と協働して、デバイス100の動作可能要素をしっかりと保持し、デバイス本体または筐体と称され得る。リザーバ基部160、リザーバ本体200、およびリザーバキャップ210は、デバイス100の遠位端に配置される。組み立てられた本体100は、デバイス100の近位端において、流体流コネクタ190を保持する。流体流コネクタ190は、流体チャネル220に漏れなしに取り付けられ、流体チャネル220は、後退器シャフト240および展開シャフト230を通してカニューレ40まで延びている。ドナー組織グラフト60を装填された支持部50が、後退器ホイール120の動作によってカニューレ40の中に後退させられると、流体チャネル220は、後退させられたキャリア支持部50に対して近位に配置される。
【0060】
流体チャネル220は、加圧流体流動源(シリンジ、シリンダ、吊下流体バッグ、注入ポンプ、または他の流動源等)に係合するように構成されることができる。流体チャネルキャップ170が、デバイス100の遠位端において流体流コネクタ190を覆う。流体チャネルキャップ170を除去した後、加圧流体流動源は、流体流コネクタ190に結合されることができる。流体流コネクタ190は、任意の結合機構、例えば、ルアーロック、摩擦嵌め等を採用し得る。流体チャネル220は、カニューレ40およびリザーバ(基部160、本体200、およびキャップ210)に流体的に結合される。流体チャネル220の遠位端が、カニューレ40の空洞の内側に配置され(すなわち、カニューレの近位端内に配置され)得る。支持部50が、カニューレ40の中に後退させられると、カニューレ40は、最も外側の同心層を画定し、支持部50は、中間の同心層を画定し、流体チャネル220の遠位端は、最も内側の同心層を画定する。流体チャネル220は、デバイス本体100に対して固定されたままであり、後退器ホイール120または展開ホイール110の動作の間、移動しない。展開ホイール110が、回転させられ、カニューレ40を後退させ、支持部50が、デバイス100の本体の中に後退すると、流体チャネル220の遠位端が、ドナー組織60の後退を妨げ、ドナー組織グラフト60を支持部50から離れるように、カニューレ40から外に押し出すことによって、組織送達部材としての機能を果たす。ドナー組織グラフト60は、デバイス100から埋め込み部位に送達される。したがって、ドナー組織グラフト60がカニューレ40内の支持部50上に位置付けられた状態で、施術者は、カニューレ40を角膜の中に挿入し、デバイス100を操作し、ドナー組織グラフト60を向け、次いで、カニューレ40を後退させ、ドナー組織グラフト60を埋め込み部位における所定の位置に押し進めることができる。
【0061】
後退器シャフト240は、支持部50のシャフト部分50rにしっかりと取り付けられ、それらが連動して移動することを可能にする。後退器シャフト240は、展開シャフト230にスライド可能に係合する。
後退器シャフト240の近位部分は、後退器ホイール120にねじ式で係合するようにねじ山が付けられ、それによって、後退器ホイール120が図2に示される矢印の方向に回転させられると、後退器シャフト240および支持部50が、支持部50がカニューレ40の中に眼に見えて後退させられた状態で、近位に連動して後退させられる。ある実施形態では、後退器シャフト240のねじ山部分および後退器ホイール120は、後退器シャフト240のねじ山部分が後退器ホイール120のねじ山行程を行き過ぎ、それらが係合解除する前に所望量の進行を可能にするように構成される。
【0062】
展開シャフト230は、デバイス本体100bの遠位端内に位置する。展開シャフト230の近位端は、後退器シャフト240とスライド可能に係合されている。ある実施形態では、展開シャフト230と後退器シャフト240との間の接合部が、一方向弁またはガスケット250およびガスケットカバー260によって漏れ防止または漏れ抵抗に作製される。一方向弁またはガスケット250は、好ましくは、ガスケットカバー260に対して遠位に位置し、流体チャネル220、カニューレ40、およびリザーバ200内に含まれる流体がデバイス本体110bに漏れ入らないことを確実にし、かつ、デバイス100内に装填されたドナー組織グラフト60が乾燥すること、または損なわれることを防止する。ガスケットカバー260は、一方向弁またはガスケット250に構造的支持および剛性を提供することができる。
【0063】
展開シャフト230の中間部分は、展開シャフト230の長手方向軸から半径方向に延びている、歯を含む。図9に図示される実施形態では、展開ホイール110が、軸の両端を中心として配置され、展開ホイール110は、展開シャフト230上の歯に係合する歯を有する。展開ホイール110および展開シャフト230は、展開ホイールを回転させることが、展開ホイール110の回転の方向に応じて、シャフト230を前方または後方に移動させるように、嵌め合って係合される。展開シャフト230が、(図9に示されるように)延長位置にあるとき、係止ガード150は、シャフト230に除去可能に係合し、デバイス本体100bの中への後退を防止することができる。いくつかの実施形態では、係止ガード150は、シャフト230における円周溝に係合する。
【0064】
(展開シャフト230の遠位部分に位置する)展開シャフト遠位端180が、カニューレ40に結合される。ある実施形態では、カニューレ40は、施術者にカニューレ40内が見えるように、光に対して実質的に透過性である。リザーバ基部160は、任意の結合機構、例えば、ルアーロック、摩擦嵌め、ねじ山等を含み、展開シャフト遠位端180に可逆的かつ漏れなしに係合し得、そのような実施形態では、遠位端180自体が、リザーバ基部160に相補的な任意の結合機構を含む。ある実施形態では、リザーバ基部160は、展開シャフト230の上に保持されている間、その上で自由に回転することができる一方、他の実施形態では、リザーバ基部160は、展開シャフト230に固定され、好ましい実施形態では、リザーバ基部160は、展開シャフト230から除去可能である。
【0065】
リザーバ基部160の内部表面も、任意の結合機構、例えば、ルアーロック、摩擦嵌め、ねじ山等を含み、リザーバ200の近位部分に可逆的かつ漏れなしに係合し得る。いくつかの実施形態では、リザーバ基部160およびリザーバ200は、恒久的または別様に不可逆的に係合または成型されるか、または、そうでなければ、一体部品として/一体部品で構築される。リザーバ200の遠位端は、リザーバキャップ210に可逆的かつ漏れなしに係合することができる。リザーバ基部160、リザーバ200、およびリザーバキャップ210の組み合わせは、1つ以上の流体を保持することが可能である漏れのないチャンバを形成する。ある実施形態では、1つ以上の流体は、滅菌生体適合性流体250(例えば、角膜貯蔵溶液、Optisol、Optisol GS、Dexsol、McCarey-Kaufman媒質、Life 4℃溶液、滅菌水、生理食塩水、粘弾性材料等、およびそれらの組み合わせ)を含み得る。ある実施形態では、リザーバ200は、支持部50が、カニューレ40から延長されている間、カニューレ40および支持部50を封入するために十分な長さおよび直径である。他の実施形態では、リザーバ200は、支持部50が、カニューレ40の中に後退させられている間、カニューレ40および支持部50を覆うために十分な長さおよび直径である。リザーバ200は、流体流動制限器205を含み得る。流体流動制限器205は、リザーバ200とともに成型されるか、締まり嵌めされるか、または、リザーバ200の内部にまたはそれと不可逆的に係合されることができる。流体流動制限器205は、リザーバ200の近位端と遠位端とを流体的に接続する1つ以上の開口または孔を備えている。1つ以上の開口または孔は、流体流動制限器205を通してリザーバの長軸に沿って配置され得る。流体流動制限器205は、流体チャネル210を通した流量を少なくとも約1%、または約5%、または約10%、または約15%、または約20%、または約25%、または約30%、または約35%、または約40%、または約45%、または約50%、または約55%、または約60%、または約65%、または約70%、または約75%、または約80%、または約85%、または約90%、または約95%、または約99%、低減させ得る。流体流動制限器205は、調節可能な流体流制限も可能にし得る。
【0066】
図10は、本開示のいくつかの実施形態によるデバイスの逆にされた分解側面概略図を図示する。
【0067】
図11は、丸められたドナー組織グラフト60を埋め込み部位における所定の位置に挿入するためのデバイス100の例示的な外科手術導入を図示する。示されるように、流体は、流体チャネル220からカニューレ40の中に導入され、外科手術部位およびドナー組織に潅注を提供するように方向づけられることができる。カニューレ40は、後退させられ、ドナー組織60を排出することに役立つことができる。上で説明されるように、ある実施形態では、流体チャネル220は、カニューレの空洞内に同心円状に配置され、それによって、支持部50が「装填」構成に後退させられると、カニューレ40は、最も外側の同心層を備え、支持部50と、次いで、流体チャネル220の近位端とが続く。ある実施形態では、流体チャネルは、固定された場所であり、後退器ホイール120または展開ホイール110の係合字、移動しない。これらの実施形態では、展開ホイール110が、回転させられ、それによって、カニューレ40および支持部50が、デバイス100bの本体に向かって、またはその中に後退するとき、流体チャネル220の近位端は、ドナー組織60の後退を妨げ、それによって、ドナー組織を後退カニューレ40から外に、患者の眼の送達部位の中に「押し進める」組織送達部材としての機能を果たす。流体チャネルからの流体も、丸められたディスクを所定の位置に流動可能に排出することに役立つことができる。
【0068】
図12Aは、ドナー埋め込み組織貯蔵および送達デバイス100とドナー組織グラフト60とを図示する。ドナー埋め込み組織は、典型的に、後部角膜実質と、デスメ膜と、内皮との薄いドナーグラフトであるが、他の組織グラフト、特に、脆弱な組織グラフトが、本明細書に説明されるデバイス/方法を使用した形成および/または送達のために好適であり得る。上で説明されるように、デバイス100は、ドナー埋め込み組織60を保持する支持部50を含む。支持部50の保持部分50eは、デバイス100の外側に実質的に平面状の形状を有するように構成されることができる。
【0069】
図12Aおよび14に示されるように、カニューレ40は、ドナー組織グラフト60を保持する、支持部50をスライド可能に受け取るように構成されるカニューレ空洞40cを含む。図12Bに示されるように、支持部50が、カニューレ空洞40cの中に後退させられると、支持部50の外縁50a、50bが、一緒に内向き押し込まれ、支持部50を丸め、それによって、ドナー組織グラフト60をより小さい小型形状に丸める。支持部50は、図13A-Cに示されるような、カニューレ空洞壁40wの形状に実質的に共形化するために十分に可撓性である。一般に、ドナー組織グラフト60は、支持部50の形状を帯びる。
【0070】
支持部50およびドナー組織グラフト60が、カニューレ40の中に後退させられると、支持部50およびドナー組織グラフト60は、図13Aに示されるような、丸められた形状を示すことができ、対向する縁間にそれぞれの間隙60g、50gが存在し、すなわち、対向する縁が、互いに接触しない。代替として、支持部50の縁50a、50bは、図13Bに示されるように、接触し、さらに重複し得る。随意に、図13Cに示されるように、ドナー組織ディスク60は、一方の縁60aが、対向する縁60bの下で丸まるように成形され得る。カニューレ空洞40cの断面形状が、図14および13A-13Cでは、実質的に楕円形または円形であるとして示されているが、しかしながら、本開示が、それに限定されないことに留意されたい。例えば、五角形、六角形、正方形、長方形、三角形等、他の幾何学的形状も、採用され得る。
【0071】
図14に示されるように、キャリア支持部50は、押され、折られ、巻かれ、または曲げられることができ、典型的に、2つの対向する縁部分が、間隙50gを画定するように間隔を置かれている曲線断面形状50cを有するように形成される。しかしながら、支持部50およびドナー組織グラフト60は、他の形状を示すこともできる。ドナー組織グラフト60は、鋭い折り目、角、または縁のない丸められた形状を示すことができる。示されるように、曲線形状50cは、丸みを帯びた横の縁を伴う実質的に楕円形であることができる。カニューレ空洞40cは、約3~6mm、典型的に、約3.5mm~約4mmである幅Wを有することができる。成形構成50cにあるドナー埋め込み組織グラフトの外径(OD)は、9mmグラフトに関して、約2.5mm~約3mm、典型的に、約2.87mmであることができる。成形ドナー組織ディスク50cの内径(ID)は、ドナー組織グラフト50の厚さに応じて、ODを下回る約0.1mm~約0.5mmであることができる。2.87mmのODおよび約150μmの厚さを有する組織グラフトに関して、IDは、約2.84mmであることができる。
【0072】
支持部50は、生体適合性材料の単一層または生体適合性材料の積層層から形成されることができる。支持部50は、エラストマ、ポリマー、およびコポリマー材料、および/またはそれらの誘導体、マイラ、フォイル等、および/またはそれらの組み合わせ等、任意の好適な生体適合性材料を備えていることができる。生体適合性の非粘着性および/または摩擦防止コーティングが、使用され得る。支持部50は、一方の主表面上の第1の摩擦防止コーティングと、組織接触表面上の異なるコーティングとを含むことができる。支持部50は、薄膜基材であることができる。
【0073】
図14に示されるように、キャリア支持部50は、ドナー組織グラフト60より薄くあることができる。いくつかの実施形態では、支持部50は、ドナー組織グラフト60の厚さの半分未満である。特定の実施形態では、支持部50は、約1~200μmの厚さ、より典型的に、約10~100μmの厚さであることができる。
【0074】
図15Aは、キャリア支持部50が、シャフト51に取り付けられ得ることを図示する。シャフト51は、剛体であるか、または、キャリア支持部50に対してより大きい剛性を有することができる。シャフト51は、支持部50に解放可能または固定して取り付けられることができる。図15Bは、キャリア支持部50が、一体型の後方に延びているシャフト50rを含み得ることを図示し、シャフト50rは、支持部50の保持部分50eから離れるように延びている。シャフト50rは、剛体の増加のために、補剛部材に取り付けられてもよい、または積層または別様に構造的に補強され得る。シャフト51、50rは、支持部50に係合し、デバイス100のカニューレ空洞40の中に基材を引き込むために使用されることができる。ドナー組織グラフト60は、実質側が、支持部50に接触する状態で、支持部50の第1の表面上に設置される。支持部50は、次いで、カニューレ空洞40cの中に後退させられる。デバイス100は、実質側を上方に、内皮側を下方に向けるように設置するように回転させられる。デバイス100cの端部が、眼の前房の中に挿入され、ドナー組織グラフト60が、放出、排出、または別様に解放されることができる。
【0075】
図16A-16Bは、ドナー組織グラフト60を保持するための遠位部分50eに関する例示的なパドル様構成を図示する。図16Aに示されるように、遠位部分50eは、丸みを帯びた角を伴う長方形の本体を有することができる。図16Bに示されるように、遠位部分50eは、実質的に円形であることができる。図16Cに示されるように、支持部50は、採取手技中に適切な設置を促進するための視覚整列印55を含むことができる。いくつかの実施形態では、支持部50は、支持部50または開口内に形成されるウェルまたはくぼみを含むことができる。ウェルは、表面張力を低減させ、カニューレ40の中に後退させられると、支持部50が丸まるための能力を促進することができる。
【0076】
いくつかの実施形態では、デバイス100は、カニューレ空洞40cの内側における支持部50の回転を阻止し、支持部50の向きを積極的に制御および維持するように構成されることができる。この配置では、実質側および内皮側は、設置の向きが、容易に決定または把握され得るように、把握、制御、ユーザの制御に対して向けられ、および/または位置付けられる。
【0077】
図17A-17Cは、採取手技からドナー組織グラフト60を受け取るときの支持部50の例示的構成を図示する。ドナー埋め込み組織60は、遠位部分50eが、図17Aに示されるように、広げられ、実質的に平面状になると、支持部50上に設置されることができる。他の実施形態では、支持部50は、それぞれ、図17B-Cに示されるように、凹面形表面または凸面形表面を有するように構成され得る。ドナー埋め込み組織60は、支持部50の上側表面上に設置され、次いで、より小型の形状に丸められることができる。支持部50が、凹面形または凸面形の湾曲を有する場合、丸めは、湾曲の方向に続き得る。例えば、外縁50a、50bは、図17Bに示される構成に関して、上向きに丸められることができ、外縁50a、50bは、図17Cに示される実施形態では、下向きに丸められることができる。
【0078】
図18は、デバイス100が、ドナー組織グラフト60を受け取るための採取構成と、ドナー組織グラフト60を展開するための送達構成とを有し得ることを図示する。示されるように、採取および調製中、上向きに面する組織の内皮側、下向きに(面するように)向けられたた実質側を有すること、および、カニューレ空洞40cからの埋め込み物の解放時、設置の容易のために向きを逆転させることが、望ましい。埋め込み物が、カニューレ空洞40cから退出すると、ドナー組織グラフト60は、もはやカニューレ40の壁によって拘束されず、実質側が上方に面した実質的に平面構成に自動的に広がることができる。
【0079】
図19は、第1の空洞40cが、ユーザが、内部構成要素を視認し、グラフトの向き、および/または、引き出し、後退、丸め、および/または前進アクションを観察し、ドナー組織グラフト60の向きを視覚的に確認することを可能にするように構成され得ることを図示する。カニューレ40自体は、視覚的に透過性であることができるか、または、少なくとも1つの視認窓を含み得る。後者の場合、一方が、他方の上方に常駐するように間隔を置かれた、少なくとも2つの視認窓が、存在し得る。示されるように、(斜交平行線マーキングによって図示される)第1の視認窓40wが、典型的に、臨床医が、内皮側が埋め込みのための定位置にあることを検証することを可能にするために十分な実質的な長さと、幅とを伴うドナー組織グラフト60の長さの少なくとも大部分にわたって軸方向に延びていることができる。
【0080】
ドナー組織グラフト60を丸めることが、折り畳み構成に優ってドナー内皮に対する損傷を低減させ、および/または、より小さい進入構成を提供し得ることが想定される。ドナー組織グラフト60は、約8.0mm~約9.0mm、典型的に、約8.0mm~約8.25mmである典型的使用直径を有することができるが、しかしながら、他の好適な直径も、使用され得る。ドナー組織ディスク60も、典型的に、約100~300μmの厚さ、より典型的に、約100~200μmの厚さである厚さを有し得る。
【0081】
図20は、支持部50および/または展開シャフト230が、一方向の動きを用いて動作し得ることを図示する一方、図21は、支持部50および/または展開シャフト230が、二方向の動きを用いて動作するように構成され得ることを図示する。各々は、ストロークおよび/または方向性移動を定義するカラーまたは他の停止部材を有し得る。
【0082】
ドナー組織グラフトディスク60は、任意の好適な様式においてドナーの眼から抽出されることができる。典型的に、DSEKに関して、ドナー角膜が、人工前房内に搭載され、加圧される。手動の解離が、前部角膜実質を除去するために使用される。解離されたドナー角膜組織が、次いで、内皮側を下方にして設置され、穿孔術が、使い捨て可能トレフィンを使用して内皮側から実行される。トレフィンの直径は、手技の開始時に作製されたレシピエント角膜の角膜上皮上に設置された、円形のマークの直径に合致する。ドナーディスクは、約150ミクロンの厚さである。
【0083】
少量の粘弾性物が、典型的に、ドナー角膜ディスクの内皮表面上に設置される。ドナー角膜ディスクは、次いで、鉗子を使用してタコス折り曲げ技法を使用して前房の中に導入されるか、または、外科手術グライドまたは挿入器を使用して、その折り曲げられていないまたは部分的に折り曲げられた状態で挿入される。前房内に入ると、ドナーディスクは、大きい空気泡を使用して、レシピエントの内側角膜実質に付着される。ドナー/レシピエント界面が、ドナー角膜実質とレシピエント角膜実質との間に形成される。ドナーディスクが、次いで、事前に設置された内皮円形マークを使用してレシピエント角膜に対して中心に置かれる。約10分が、初期のドナー/レシピエント角膜ディスク接着を促進するために経過することが可能にされる。空気泡サイズが、手技の終了時に減少させられ得る。患者は、約45分~1時間にわたって、回復室内で横になり、術後の最初の日の間の大部分にわたって横になるようにも求められる。
【0084】
DSAEKに関して、ドナー角膜解離は、手動のアプローチから、自動化されたマイクロケラトーム補助手技に変更される。結果として、DSAEKでは、DSEKと比較して、実質界面が、改良される。本改良されたドナー/レシピエント界面は、DSAEKにおいて視覚の品質の改良に寄与すると考えられる。DSAEKに関して、予め切断された、眼バンクにおいて調製された組織が、利用可能である。これは、手術室におけるドナー角膜組織の施術者調製の必要性を排除する。しかしながら、ドナー組織の施術者調製は、手術室におけるドナー組織のパラメータのある程度の柔軟性を可能にする。
【0085】
デバイス100は、下側ドナー実質表面が、丸められた本体60cの外側底部表面上にあるように、ドナー組織ディスク60を形成する(図14)。
【0086】
外科手術的設置の信頼性、効率、および/または容易性を促進するために、標準的な丸められる向きが、使用されるであろうこと、および/または施術者の所望の丸められる向きに着目する異なる医療用キットが、提供され得ることが想定される。後者は、施術者が、(患者の眼構造に応じて変動し得る)使用される特定の進入切開部および/または所望の広げる技法(横から横、上から下、下から上、オフセット等)のために好適であるキットを発注することを可能にすることができる。ドナー組織の丸められたディスク60rは、側頭側または上側進入のために構成され得る。現場で広げるとき、レシピエント実質床内の正中に丸められたディスクを設置するのではなく、ドナー組織の丸められたディスク60rが、眼の側縁部分により近接して挿入され得、側縁部分は、典型的に、最後に丸められた部分に対応するものである。ドナーディスクは、次いで、物理または流体力を使用して、反対方向に広げられることができる。
【0087】
外科手術手技の効率の向上を促進するために、OEMまたは医療企業が、丸められた構成に事前に形成され、外科手術の準備ができている、ドナー組織グラフト60を提供することができる。丸められたドナー組織グラフト60rは、最終使用に先立って、冷蔵貯蔵条件内で保持され得る。ドナー組織ディスク60は、異なる最終使用ディスクサイズを使用して丸められ、異なる最終使用サイズ(約8.25mmを含む、約8mm~約9mm)のために事前形成された丸められた構成で提供され得る。
【0088】
カニューレ空洞40cは、その中にドナー組織グラフト60の長さを保持するために十分な長さLを有し、典型的に、約8.5~10mmの長さ、典型的に、約9mmの長さである。上記に記載されるように、加圧流体が、カニューレ空洞40cの中に導入され、丸められたドナー組織グラフト60rをチャンバから退出させるように押しやることまたは押し進めることができる。流体は、空気、酸素、生理食塩水、水、または他の好適な流体を含むことができる。(Pharmacia(Nutley, N.J)製のHEALON等の)潤滑剤および/または粘弾性物質が、丸められたドナー組織グラフト60rを保存または保護するために使用される場合、送達前の送流が、(身体内への設置に先立って、丸められたドナー組織グラフト60rまたはカニューレチャンバ40cから物質の少なくとも一部を除去するために)外科手術挿入のための丸められたドナー組織グラフト60rを調製するために所望され得る。開放端部10eおよびドナー組織グラフト60は、リザーバ200で封入され、リザーバ200は、生体適合性流体250で充填され、使用に先立って、リザーバキャップ210でシールされ、それは、ディスクを滅菌環境にシールし、および/または、滅菌シールされたパッケージ内に設置されるようにすることに役立ち得る。
【0089】
本開示の側面によると、キット350は、空構成にあるデバイス100を具備することができ、空構成において、いかなるドナー組織グラフト60も、可撓性組織支持部50上に装填されておらず、または、いかなる生体適合性流体/液体250も、リザーバ200または流体チャネル220の中に装填されていない。キット350は、滅菌条件下で開包されることができる。リザーバ基部160、リザーバ200、およびリザーバキャップ210が、デバイス100に取り付けられている場合、それらは、ドナー組織グラフト60を装填することに先立って除去されるべきである。典型的に、遮断ガード150は、施術者または他のエンドユーザが、ドナー組織60を患者の眼の前房の中に挿入する準備ができるまで、デバイス100から除去されない。
【0090】
流体チャネル220は、流体チャネルキャップ170を除去し、滅菌加圧流体流動源を流体チャネルコネクタ190に可逆的に接続することによって、生体適合性液体250で送流およびプライミングされることができる。例えば、吸収性海綿を用いて支持部50から余分な水分を除去する。無菌技法を使用すると、小切開角膜移植手技(例えば、DLEK、DSEL、DSAEK)のために好適なドナー埋め込み組織60が、当技術分野において公知であるような各タイプの手技に関する要件に従って事前に調製されたドナー組織グラフト60とともに、支持部50上に設置されることができる。
【0091】
ドナー組織グラフト60は、支持部50上の視覚整列印55の境界内に設定されることができる。より大径のグラフトが、視覚整列印55の開放側で支持部50の上にはみ出るであろう。ドナー組織60は、好ましくは、支持部50の正面端部、または支持部50の縁の下方のドレープを越えて延びていない。組織が支持部50上に適切に位置付けられた時点で、例えば、吸収性海綿を用いて、ドナー組織同種グラフト60の周囲から余分な水分を除去し、支持部50へのドナー組織グラフト60の接着を増強する。装填および展開の間、少量の凝集性粘弾性物が、内皮に適用されることができる。
【0092】
後退器ホイール120を矢印の方向に回転させることが、支持部50およびドナー組織60が後退し、丸まることを始めるようにし、任意のはみ出たドナー組織60縁が、反対の縁の下に押し込まれることができる。デバイス100を装填する施術者は、完了するまで、組織装填を慎重に可視化し、必要である場合、任意の露出された縁を押し込むことを繰り返すべきである。キャリアをはみ出さないドナー組織グラフト60は、押し込みを要求しない。より薄いドナー組織グラフト60に関して、任意のはみ出したドナー組織縁は、事前に押し込まれ、キャリアの側面を覆う組織ドレープを有することを回避することができる。全ての後退の動きが停止するまで、後退器ホイール120を印刷された矢印によって示される方向のみに回転し続ける。いくつかの実施形態では、後退器ホイール120は、支持部50およびドナー組織グラフト60がカニューレ40の中に完全に後退させられると、自由に空転するであろう。
【0093】
組み合わせられたリザーバ200およびリザーバ基部160(または別個のリザーバ200およびリザーバ基部160)が、展開シャフト遠位端180に取り付けられることができ、リザーバは、流体チャネルコネクタ190によって流体チャネル220に可逆的に取り付けられた滅菌加圧流体流動源から、またはキャップを取り付けられていない端部からリザーバを充填することによってのいずれかで、生体適合性流体250で充填されることができる。デバイス100が、ドナー組織60が装填され、流体チャネル220からリザーバ200まで生体適合性流体250で充填されると、リザーバキャップ210および流体チャネルキャップ170が、再度取り付けられる。デバイス100は、装填構成にあり、次いで、随意に、トレイ300上に搭載され、滅菌パッケージ310内にシールされる、またはトレイ100なしで滅菌パッケージ310内に直接搭載され、キット350を作製することができる。装填されたキット350が、小切開角膜移植手技(例えば、DLEK、DSEL、DSAEK)における将来的な使用のために、冷蔵および貯蔵されることができる。キット350は、ドナー組織を処理する設備(例えば、眼バンク)において装填および包装されることができる。装填されたキット350は、小切開角膜移植手技を実施する施設に組織に適切な条件下で出荷され、施術者がドナー組織を自身で処理するために要求される時間を回避することを可能にすることができる。
【0094】
エンドユーザは、装填されたキット350を開包し、標準的な滅菌手技を使用してデバイス100を取り扱うことができる。デバイス100を本体で保持し、キャリアトレイ300をデバイス100から離すように優しく下方に引き出すことによってこれを除去する。前述のように、遮断ガード150は、典型的に、患者の眼の前房の中にドナー組織グラフト60を挿入する準備ができるまで、デバイス100から除去されない。
【0095】
小切開手技を実施する準備ができた時点で、施術者は、展開ホイール110が上方に向くようにデバイス100を回転させ、展開ホイール110を定位置にしっかりと保持することができる。彼らは、次いで、係止ガード150を優しく除去し、廃棄することができる。小切開部を通して挿入シース/カニューレ40の傾斜を付けられた先端を挿入する間、展開ホイール110を保持し続ける。展開ホイール110は、挿入プロセスの全体を通してしっかりと保持され、挿入中のドナー組織に対する損傷を回避しなければならない。流体チャネルコネクタ190に可逆的に取り付けられ、流体チャネルを通してカニューレ空洞40cに送達される滅菌加圧流体流動源からもたらされる潅注を開始し、継続する。必要である場合、潅注が流動し続けている間、流体圧力を徐々に上昇させることによってチャンバを深くする。挿入シース/カニューレ40が、剥離された実質床の遠縁を越えて前房を横断して移動されるように、潅注を継続する。
【0096】
ドナー組織グラフト60は、施術者によって保持されるように背面から正面にデバイス100の長軸に沿って見られるように、展開ホイール110を患者に対して前方に回転させ、デバイス100を右、すなわち、時計回りに45度回転させることによって、展開されることができる。ドナー組織グラフト60が、露出されるにつれて、ドナー組織グラフト60が完全に覆われていない状態になるまで、展開ホイール110を回転させる。カニューレシース40は、展開中、切開部に向かって後退するであろう。ドナー組織グラフト60が、展開するにつれて、デバイスを定位置に保持する。同種グラフト60が、展開した後、展開ホイール110をそれらの位置に保持し、デバイスを前房から除去する。空気泡が、ドナー組織グラフト60を定位置に保持するために設置される。デバイス100は、使用後に廃棄され得るが、ある実施形態では、それらは、再循環または別様に洗浄、滅菌、および再利用されることができる。
【0097】
実施形態は、以下を含む。
【0098】
ZA.ドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスであって、デバイスは、
【0099】
近位端と遠位端とを有する筐体と、
【0100】
近位端と遠位端とを有するカニューレであって、カニューレは、筐体の遠位端に配置されている、カニューレと、
【0101】
筐体の近位端に配置された流体チャネルコネクタと、
【0102】
近位端と遠位端とを伴う少なくとも1つの流体チャネルであって、近位端は、流体チャネルコネクタに結合され、遠位端は、カニューレの近位端内に配置されている、少なくとも1つの流体チャネルと、
【0103】
ドナー角膜組織を受け取り、カニューレの中に後退するように構成された可撓性支持部と、
【0104】
可撓性支持部に結合された後退器シャフトと、
【0105】
筐体によって保持され、後退器シャフトに結合され、後退器シャフトおよび結合された可撓性支持部を後退させ、それによって、可撓性支持部およびドナー角膜組織をカニューレの中に後退させるように動作可能である1つ以上の装填部材と、
【0106】
流体チャネルと流体連通し、可撓性支持部およびカニューレを封入し、可撓性支持部がカニューレの中に後退させられている間、可撓性支持部によって受け取られたドナー角膜組織に水分補給するためのある体積の流体を受け取るように構成された除去可能なリザーバと、
【0107】
カニューレに結合され、筐体の遠位端の中に後退するように構成された展開シャフトと、
【0108】
展開シャフトに結合され、展開シャフトにカニューレを後退させ、ドナー角膜組織をカニューレの中に後退させられた可撓性支持部から埋め込み部位まで送達させるように動作可能である1つ以上の展開部材と、
を備えているドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0109】
ZB.カニューレは、筐体の遠位端に向かって先が細くなる、実施形態ZAに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0110】
ZC.1つ以上の流体チャネルは、流体を受け取り、流体をカニューレに方向づけ、ドナー角膜組織および埋め込み部位に潅注を提供するように構成されている、実施形態ZAまたはZBのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0111】
ZD.1つ以上の流体チャネルは、流体を受け取り、流体をカニューレに方向づけ、ドナー角膜組織および埋め込み部位に潅注を提供するように構成され、1つ以上の展開部材が動作させられているとき、ドナー角膜組織を流動可能に排出するように構成されている、実施形態ZAまたはZBのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0112】
ZE.送達デバイスに解放可能に係合し、臨床医が角膜ドナーディスクを小切開強膜アクセス部位の中に排出することを可能にするように構成された流体圧力源をさらに備えている、実施形態ZA-ZCのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0113】
ZF.流体圧力源は、シリンジ、吊下流体バッグ、および注入ポンプから成る群から選択される、請求項ZEに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0114】
ZG.カニューレは、長さが約4mm未満の切開部に進入するようにサイズを決定される、実施形態ZA-ZGのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0115】
ZH.リザーバ内の流体は、生体適合性流体を備えている、実施形態ZA-ZGのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0116】
ZI.カニューレの少なくとも一部は、視覚的に透過性である、実施形態ZA-ZHのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0117】
ZJ.カニューレは、筐体に対してスライド可能に後退可能であり、1つ以上の展開部材と連通し、カニューレの軸方向後退を阻止するように構成された係止ガード部材をさらに備えている、実施形態ZA-ZIのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0118】
ZK.1つ以上の展開部材は、1つ以上の展開ホイールを備えている、実施形態ZJに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0119】
ZL.係止ガード部材は、1つ以上の展開部材が展開シャフトに係合し、カニューレを筐体の中に後退させることを可能にするように、筐体から除去可能であり、1つ以上の流体チャネルは、後退するカニューレ内で静止したままであり、ドナー角膜組織をカニューレから外に押し出すように働く、請求項ZJに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0120】
ZM.除去可能なリザーバは、展開シャフトの遠位端に結合されたリザーバ基部と、リザーバ基部に除去可能に結合されたリザーバ本体と、リザーバ本体に除去可能に結合されたリザーバキャップとを備えている、実施形態ZA-ZLのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0121】
ZN.リザーバ基部は、展開シャフトの遠位端に除去可能に結合されている、実施形態ZA-ZMのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0122】
ZO.可撓性支持部およびドナー角膜組織は、カニューレの中に後退させられているとき、丸められた形状を取る、実施形態ZA-ZNのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0123】
ZP.ドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキットであって、デバイスキットは、
【0124】
滅菌パッケージと、
【0125】
滅菌パッケージ内のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスと
【0126】
を備え、ドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスは、
【0127】
近位端と遠位端とを有する筐体と、
【0128】
近位端と遠位端とを有するカニューレであって、カニューレは、筐体の遠位端に配置されている、カニューレと、
【0129】
筐体の近位端に配置された流体チャネルコネクタと、
【0130】
近位端と遠位端とを伴う少なくとも1つの流体チャネルであって、近位端は、流体チャネルコネクタに結合され、遠位端は、カニューレの近位端内に配置されている、少なくとも1つの流体チャネルと、
【0131】
ドナー角膜組織を受け取り、カニューレの中に後退するように構成された可撓性支持部と、
【0132】
可撓性支持部に結合された後退器シャフトと、
【0133】
筐体によって保持され、後退器シャフトに結合され、後退器シャフトおよび結合された可撓性支持部を後退させ、それによって、可撓性支持部およびドナー角膜組織をカニューレの中に後退させるように動作可能である1つ以上の装填部材と、
【0134】
流体チャネルと流体連通し、可撓性支持部およびカニューレを封入し、可撓性支持部がカニューレの中に後退させられている間、可撓性支持部によって受け取られたドナー角膜組織に水分補給するためのある体積の流体を受け取るように構成された除去可能なリザーバと、
【0135】
カニューレに結合され、筐体の遠位端の中に後退するように構成された展開シャフトと、
【0136】
展開シャフトに結合され、展開シャフトにカニューレを後退させ、ドナー角膜組織をカニューレの中に後退させられた可撓性支持部から埋め込み部位まで送達させるように動作可能である1つ以上の展開部材と
を備えているドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0137】
A.ドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキットであって、デバイスキットは、
【0138】
滅菌パッケージと、
【0139】
滅菌パッケージ内にドナー角膜組織を保持する、送達デバイスと、
【0140】
を備え、送達デバイスは、
【0141】
少なくとも1つの流体チャネルを伴う筐体であって、少なくとも1つの流体チャネルは、近位端と遠位端とを備え、近位端は、流体チャネルコネクタに結合され、遠位端は、カニューレの後方端部部分に近接して、またはその中に常駐する、筐体と、
【0142】
カニューレの内側に後退させられている間、各々が丸められた形状を有するドナー角膜組織を保持する可撓性支持部と、
【0143】
組織がカニューレの中に後退させられる可撓性支持部上に常駐する間、ドナー角膜組織を浸漬するためのある体積の流体を漏れなしに保持するように構成された流体チャネルと流体連通する除去可能なリザーバと、
【0144】
カニューレを後退させ、ドナー角膜組織を標的埋め込み部位の中に送達するために、筐体によって保持され、カニューレと連通する展開シャフトに動作可能に取り付けられた1つ以上の展開部材と
を備えているドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0145】
B.カニューレは、テーパ状前方縁部分を有する、実施形態Aに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0146】
C.送達デバイスは、保持チャンバから標的埋め込み部位における所定の位置に丸められたドナー角膜組織を排出するように加圧流体と協働するように構成されている、実施形態A-Bのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0147】
D.送達デバイスに解放可能に係合し、臨床医が角膜ドナーディスクを小切開強膜アクセス部位の中に排出することを可能にするように構成された流体圧力源をさらに備えている、実施形態A-Cのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0148】
E.リザーバが除去されると、カニューレの前方端部部分が、約4mm未満にサイズを決定された強膜アクセス切開部に進入するようにサイズを決定され、構成されている、実施形態A-Dのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0149】
F.リザーバ内の流体は、生体適合性流体を備えている、実施形態A-Eのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0150】
G.生体適合性流体は、角膜貯蔵溶液と、Optisolと、Optisol GSと、Dexsolと、McCarey-Kaufman媒質と、Life 4℃溶液と、滅菌水と、生理食塩水と、粘弾性材料とから成る群から選択される、実施形態Fに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0151】
H.送達デバイスは、後方端部部分から軸方向に間隔を置かれ、対向する前方端部部分を有し、前方端部部分は、カニューレを備え、後方端部部分は、流体圧力源を嵌め合って受け取るようにサイズを決定され、構成された流体チャネルコネクタを備えている、実施形態A-Gのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0152】
I.流体圧力源は、シリンジ、吊下流体バッグ、および注入ポンプから成る群から選択される、実施形態Hに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0153】
J.カニューレの少なくとも一部は、視覚的に透過性である、実施形態A-Iのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0154】
K.カニューレは、筐体に対してスライド可能に後退可能であり、第1の保持場所を越えたカニューレの不慮の軸方向後退を阻止するように構成された展開部材と連通する係止ガード部材をさらに備えている、実施形態A-Jのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0155】
L.展開部材は、1つ以上の展開ホイールを備えている、実施形態A-Kのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0156】
M.係止ガード部材が、除去され、展開部材が、展開シャフトに係合し、それによって、カニューレを筐体の本体の中に後退させると、流体チャネルの遠位端は、後退するカニューレ内で静止したままであり、ドナー角膜組織をカニューレから外に押し出すように働く、実施形態Kに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0157】
N.除去可能なリザーバは、部分的に除去可能である、実施形態A-Mのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0158】
O.除去可能なリザーバは、完全に除去可能であり、リザーバ基部と、本体と、キャップとを含む、実施形態A-Nのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0159】
P.ドナー角膜組織装填デバイスキットであって、デバイスキットは、
【0160】
滅菌パッケージと、
【0161】
空であり、滅菌パッケージ内のドナー角膜組織を保持するための準備が完了している装填デバイスと
【0162】
を備え、装填デバイスは、
【0163】
少なくとも1つの流体チャネルを伴う筐体であって、少なくとも1つの流体チャネルは、近位端と遠位端とを備え、近位端は、流体チャネルコネクタに結合され、遠位端は、カニューレの後方端部部分に近接して、またはその中に常駐する、筐体と、
【0164】
ドナー角膜組織を有しておらず、カニューレの外側に延びている可撓性支持部であって、可撓性支持部は、ドナー角膜組織を保持する間、カニューレの中にスライド可能に後退するように構成され、可撓性支持部は、カニューレの外側に平面形状を有し、可撓性支持部およびドナー角膜組織は、その上に装填されると、カニューレの内側において丸められた形状を有する、可撓性支持部と、
【0165】
組織が、可撓性支持部上に設置され、カニューレの中に後退させられた後、ドナー角膜組織を浸漬するためのある体積の流体を漏れなしに保持するように構成された流体チャネルと流体連通する、空の除去可能なリザーバと、
【0166】
可撓性支持部およびドナー角膜組織をカニューレの中に後退させるために、筐体によって保持され、可撓性支持部と連通する後退器シャフトに動作可能に取り付けられた1つ以上の装填部材と、
【0167】
カニューレを後退させ、ドナー角膜組織を標的埋め込み部位の中に送達するために、筐体によって保持され、カニューレと連通する展開シャフトに動作可能に取り付けられた1つ以上の展開部材と
を備えているドナー角膜組織装填デバイスキット。
【0168】
Q.装填デバイスに解放可能に係合し、臨床医またはデバイスオペレータが、流体チャネルおよびリザーバを流体で充填することを可能にするように構成された流体圧力源をさらに備えている、実施形態Pに記載のドナー角膜組織装填デバイスキット。
【0169】
R.流体圧力源は、シリンジ、吊下流体バッグ、および注入ポンプから成る群から選択される、実施形態Qに記載のドナー角膜組織装填デバイスキット。
【0170】
S.流体がリザーバに追加される場合、流体は、生体適合性流体を備えている、実施形態P-Rのいずれかに記載のドナー角膜組織装填デバイスキット。
【0171】
T.生体適合性流体は、角膜貯蔵溶液と、Optisolと、Optisol GSと、Dexsolと、McCarey-Kaufman媒質と、Life 4℃溶液と、滅菌水と、生理食塩水と、粘弾性材料とから成る群から選択される、実施形態Sに記載のドナー角膜組織装填デバイスキット。
【0172】
U.カニューレは、テーパ状前方縁部分を有する、実施形態P-Tのいずれかに記載のドナー角膜組織装填デバイスキット。
【0173】
V.カニューレの前方端部部分は、約4mm未満にサイズを決定された強膜アクセス切開部に進入するようにサイズを決定され、構成されている、実施形態P-Uのいずれかに記載のドナー角膜組織装填デバイスキット。
【0174】
W.カニューレの少なくとも一部は、視覚的に透過性である、実施形態P-Vのいずれかに記載のドナー角膜組織装填デバイスキット。
【0175】
X.可撓性支持部は、後退器シャフトと連動し、そのシャフトは、筐体に対してスライド可能に後退可能であり、外科手術キットは、第1の保持場所を越えたカニューレの不慮の軸方向後退を阻止するように構成された展開部材と連通する係止ガード部材をさらに備えている、実施形態P-Wのいずれかに記載のドナー角膜組織装填デバイスキット。
【0176】
Y.装填部材は、1つ以上の後退器ホイールを備えている、実施形態P-Wのいずれかに記載のドナー角膜組織装填デバイスキット。
【0177】
Z.空の除去可能なリザーバは、キット内の装填デバイス上に組み立てられる、実施形態P-Xのいずれかに記載のドナー角膜組織装填デバイスキット。
【0178】
AA.空の除去可能なリザーバは、キット内で分解される、実施形態P-Yのいずれかに記載のドナー角膜組織装填デバイスキット。
【0179】
AB.ドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスであって、デバイスは、
【0180】
少なくとも1つの流体チャネルを伴う筐体であって、少なくとも1つの流体チャネルは、近位端と遠位端とを備え、近位端は、流体チャネルコネクタに結合され、遠位端は、カニューレの後方端部部分に近接して、またはその中に常駐する、筐体と、
【0181】
カニューレの内側に後退させられている間、各々が丸められた形状を有するドナー角膜組織を保持する可撓性支持部と、
【0182】
組織がカニューレの中に後退させられる可撓性支持部上に常駐する間、ドナー角膜組織を浸漬するためのある体積の流体を漏れなしに保持するように構成された流体チャネルと流体連通する除去可能なリザーバと、
【0183】
カニューレを後退させ、ドナー角膜組織を標的埋め込み部位の中に送達するために、筐体によって保持され、カニューレと連通する展開シャフトに動作可能に取り付けられた1つ以上の展開部材と
を備えているドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0184】
AC.カニューレは、テーパ状前方縁部分を有する、実施形態ABに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0185】
AD.送達デバイスは、保持チャンバから標的埋め込み部位における所定の位置に丸められたドナー角膜組織を排出するように加圧流体と協働するように構成されている、実施形態AB-ACのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0186】
AE.送達デバイスに解放可能に係合し、臨床医が角膜ドナーディスクを小切開強膜アクセス部位の中に排出することを可能にするように構成された流体圧力源をさらに備えている、実施形態ADに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0187】
AF.リザーバが除去されると、カニューレの前方端部部分が、約4mm未満にサイズを決定された強膜アクセス切開部に進入するようにサイズを決定され、構成されている、実施形態AB-AEのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0188】
AG.リザーバ内の流体は、生体適合性流体を備えている、実施形態AB-AFのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0189】
AH.生体適合性流体は、角膜貯蔵溶液と、Optisolと、Optisol GSと、Dexsolと、McCarey-Kaufman媒質と、Life 4℃溶液と、滅菌水と、生理食塩水と、粘弾性材料とから成る群から選択される、実施形態AGに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0190】
AI.送達デバイスは、後方端部部分から軸方向に間隔を置かれ、対向する前方端部部分を有し、前方端部部分は、カニューレを備え、後方端部部分は、流体圧力源を嵌め合って受け取るようにサイズを決定され、構成された流体チャネルコネクタを備えている、実施形態AB-AHのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0191】
AJ.流体圧力源は、シリンジ、吊下流体バッグ、および注入ポンプから成る群から選択される、実施形態AIに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0192】
AK.カニューレの少なくとも一部は、視覚的に透過性である、実施形態AB-AJのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0193】
AL.カニューレは、筐体に対してスライド可能に後退可能であり、第1の保持場所を越えたカニューレの不慮の軸方向後退を阻止するように構成された展開部材と連通する係止ガード部材をさらに備えている、実施形態AB-AKのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0194】
AM.展開部材は、1つ以上の展開ホイールを備えている、実施形態ALに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0195】
AN.係止ガード部材が、除去され、展開部材が、展開シャフトに係合し、それによって、カニューレを筐体の本体の中に後退させると、流体チャネルの遠位端は、後退するカニューレ内で静止したままであり、ドナー角膜組織をカニューレから外に押し出すように働く、実施形態ALに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0196】
AO.除去可能なリザーバは、部分的に除去可能である、実施形態AB-ANのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0197】
AP.除去可能なリザーバは、完全に除去可能であり、リザーバ基部と、本体と、キャップとを含む、実施形態AB-AOのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0198】
AQ.ドナー角膜組織装填デバイスであって、デバイスは、
【0199】
少なくとも1つの流体チャネルを伴う筐体であって、少なくとも1つの流体チャネルは、近位端と遠位端とを備え、近位端は、流体チャネルコネクタに結合され、遠位端は、カニューレの後方端部部分に近接して、またはその中に常駐する、筐体と、
【0200】
ドナー角膜組織を有しておらず、カニューレの外側に延びている可撓性支持部であって、可撓性支持部は、ドナー角膜組織を保持する間、カニューレの中にスライド可能に後退するように構成され、可撓性支持部は、カニューレの外側に平面形状を有し、可撓性支持部およびドナー角膜組織は、その上に装填されると、カニューレの内側において丸められた形状を有する、可撓性支持部と、
【0201】
組織が可撓性支持部上に設置され、カニューレの中に後退させられた後、ドナー角膜組織を浸漬するためのある体積の流体を漏れなしに保持するように構成された流体チャネルと流体連通する空の除去可能なリザーバと、
【0202】
可撓性支持部およびドナー角膜組織をカニューレの中に後退させるために、筐体によって保持され、可撓性支持部と連通する後退器シャフトに動作可能に取り付けられる、1つ以上の装填部材と、
【0203】
カニューレを後退させ、ドナー角膜組織を標的埋め込み部位の中に送達するために、筐体によって保持され、カニューレと連通する展開シャフトに動作可能に取り付けられた1つ以上の展開部材と
を備えているドナー角膜組織装填デバイス。
【0204】
AR.装填デバイスに解放可能に係合し、臨床医またはデバイスオペレータが、流体チャネルおよびリザーバを流体で充填することを可能にするように構成された流体圧力源をさらに備えている、実施形態AQに記載のドナー角膜組織装填デバイス。
【0205】
AS.流体圧力源は、シリンジ、吊下流体バッグ、および注入ポンプから成る群から選択される、実施形態ARに記載のドナー角膜組織装填デバイス。
【0206】
AT.流体がリザーバに追加される場合、流体は、生体適合性流体を備えている、実施形態AQ-ASのいずれかに記載のドナー角膜組織装填デバイス。
【0207】
AU.生体適合性流体は、角膜貯蔵溶液と、Optisolと、Optisol GSと、Dexsolと、McCarey-Kaufman媒質と、Life 4℃溶液と、滅菌水と、生理食塩水と、粘弾性材料とから成る群から選択される、実施形態ATに記載のドナー角膜組織装填デバイス。
【0208】
AV.カニューレは、テーパ状前方縁部分を有する、実施形態AQ-AUのいずれかに記載のドナー角膜組織装填デバイス。
【0209】
AW.カニューレの前方端部部分は、約4mm未満にサイズを決定された強膜アクセス切開部に進入するようにサイズを決定され、構成されている、実施形態AQ-AVのいずれかに記載のドナー角膜組織装填デバイス。
【0210】
AX.カニューレの少なくとも一部は、視覚的に透過性である、実施形態AQ-AWのいずれかに記載のドナー角膜組織装填デバイス。
【0211】
AY.可撓性支持部は、筐体に対してスライド可能に後退可能である後退器シャフトと連通し、外科手術キットは、第1の保持場所を越えたカニューレの不慮の軸方向後退を阻止するように構成された展開部材と連通する係止ガード部材をさらに備えている、実施形態AQ-AXのいずれかに記載のドナー角膜組織装填デバイス。
【0212】
AZ.装填部材は、1つ以上の後退器ホイールを備えている、実施形態AQ-AYのいずれかに記載のドナー角膜組織装填デバイス。
【0213】
BA.空の除去可能なリザーバは、装填デバイス上に事前に組み立てられる、実施形態AQ-AZのいずれかに記載のドナー角膜組織装填デバイス。
【0214】
BB.空の除去可能なリザーバは、組み立てられていない状態で提供される、実施形態AQ-BAのいずれかに記載のドナー角膜組織装填デバイス。
上で説明されるように、同様の番号は、全体を通して同様の要素を指す。図では、ある線、層、構成要素、要素、または特徴の厚さは、明確化のために誇張され得る。破線は、別様に規定されない限り、随意の特徴または動作を図示する。一実施形態に関して説明され、示される特徴は、異なる実施形態とともに使用され得る。
【0215】
BC.ドナー角膜組織は、小切開部分厚角膜置換手技のために好適である、実施形態A-Oのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0216】
BD.部分厚角膜置換手技は、深層角膜内皮移植(DLEK)と、デスメ膜剥離角膜内皮移植(DSEK)と、デスメ膜剥離自動角膜内皮移植(DSAEK)とから成る群から選択される、実施形態BCに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0217】
BE.ドナー角膜組織は、小切開部分厚角膜置換手技のために好適である、実施形態P-AAのいずれかに記載のドナー角膜組織装填デバイスキット。
【0218】
BF.部分厚角膜置換手技は、深層角膜内皮移植(DLEK)と、デスメ膜剥離角膜内皮移植(DSEK)と、デスメ膜剥離自動角膜内皮移植(DSAEK)とから成る群から選択される、実施形態BEに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0219】
BG.ドナー角膜組織は、小切開部分厚角膜置換手技のために好適である、実施形態AB-APのいずれかに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0220】
BH.部分厚角膜置換手技は、深層角膜内皮移植(DLEK)と、デスメ膜剥離角膜内皮移植(DSEK)と、デスメ膜剥離自動角膜内皮移植(DSAEK)とから成る群から選択される、実施形態BGに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイス。
【0221】
BI.ドナー角膜組織は、小切開部分厚角膜置換手技のために好適である、実施形態AQ-BBのいずれかに記載のドナー角膜組織装填デバイス。
【0222】
BJ.部分厚角膜置換手技は、深層角膜内皮移植(DLEK)と、デスメ膜剥離角膜内皮移植(DSEK)と、デスメ膜剥離自動角膜内皮移植(DSAEK)とから成る群から選択される、実施形態BIに記載のドナー角膜組織貯蔵および送達デバイスキット。
【0223】
本明細書において使用される専門用語は、特定の実施形態を説明する目的のためにすぎず、限定であることを意図していない。本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明確に別様に示さない限り、同様に、複数の形態を含むことを意図する。用語「comprises(~を備えている)」および/または「comprising(~を備えている)」が、本明細書で使用されるとき、記載される特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を規定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらの群の存在または追加を除外するものではないことをさらに理解されたい。本明細書で使用されるように、用語「および/または」は、関連付けられる列挙されるアイテムのうちの1つ以上のもののあらゆる組み合わせを含む。本明細書で使用されるように、「XとYとの間」および「約XとYとの間」等の語句は、Xと、Yとを含むように解釈されるべきである。本明細書で使用されるように、「約XとYとの間」等の語句は、「約Xと約Yとの間」を意味する。本明細書で使用されるように、「約XからYまで」等の語句は、「約Xから約Yまで」を意味する。
【0224】
別様に定義されない限り、本明細書において使用される(技術的用語および科学的用語を含む)全ての用語は、当業者によって一般的に理解されるものと同一の意味を有する。一般的に使用される辞書において定義されるもの等の用語が、本明細書および関連分野の文脈においてそれらの意味に一貫する意味を有するものと解釈されるべきであり、本明細書に明示的にそのように定義されない限り、理想化された、または過度に形式的な意味で解釈されるべきではないことをさらに理解されたい。周知の機能または構築物が、簡潔性および/または明確性のために詳細に説明されない場合がある。
【0225】
ある要素が、別の要素の「上」にあるそれに「取り付けられる」、それに「接続される」、それと「結合される」、それに「接触する」もの等として参照されるとき、それは、直接的に他の要素の上にあるそれに取り付けられる、それに接続される、それと結合される、それに接触し得るか、または、介在要素も、存在し得ることを理解されたい。対照的に、ある要素が、例えば、別の要素の「上に直接」ある、それに「直接取り付けられる」、それに「直接接続される」、それと「直接結合される」、またはそれに「直接接触する」ものとして参照されるとき、いかなる介在要素も、存在しない。別の特徴に「隣接して」配置された構造または特徴の参照が、隣接する特徴と重複する、またはその下層にある部分を有し得ることも、当業者によって理解されるであろう。
【0226】
用語「第1」、「第2」等が、本明細書では、種々の要素、構成要素、領域、層、および/または区分を説明するために使用され得るが、これらの要素、構成要素、領域、層、および/または区分は、これらの用語によって限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は、1つの要素、構成要素、領域、層、または区分を別の領域、層、または区分から区別するために使用されるにすぎない。したがって、下記に議論される第1の要素、構成要素、領域、層、または区分は、本開示の教示から逸脱することなく、第2の要素、構成要素、領域、層、または区分とも呼ばれ得る。動作(またはステップ)のシーケンスは、別様に具体的に示されない限り、本請求項または図に提示される順序に限定されるものではない。
【0227】
用語「丸められた」およびその派生語は、ドナー組織を軸を中心として実質的に丸められた構成に回転させ、またはコイル状にし、したがって、鋭い折れ縁の形成を阻止することを指す。用語「小開口部」または「小切開」は、約5mm未満、典型的に、約3mmの幅および/または長さである開口部を意味する。用語「小型構成」は、ドナーディスクが、その最終使用構成より少なくとも約40%、典型的には約50%未満小さくなるように構成されることを意味する。例えば、最終使用構成が、約8.25mmの直径または幅である場合、小型構成は、約5mmまたは約5mm未満、典型的に、約4mmまたはそれ未満の幅を提供することができる。いくつかの構成では、小型構成は、約3mmまたはそれ未満等、使用または通常の幅より約60%未満であることができ、約2.5mmであり得る。
【0228】
前述は、例証的であり、その限定として解釈されるべきではない。いくつかの例示的実施形態が、説明されているが、当業者は、多くの修正が、例示的実施形態では、新規の教示および利点から実質的に逸脱することなく、可能性として考えられることを容易に理解するであろう。故に、そのような修正の全ては、本開示の範囲内に含まれることを意図する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13A
図13B
図13C
図14
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図15B
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図16B
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【国際調査報告】