(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-08
(54)【発明の名称】飲料計量分配機械
(51)【国際特許分類】
A47J 31/46 20060101AFI20230901BHJP
A47J 31/40 20060101ALI20230901BHJP
B67D 1/07 20060101ALI20230901BHJP
B67D 1/08 20060101ALI20230901BHJP
【FI】
A47J31/46
A47J31/40 101
B67D1/07
B67D1/08 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023505919
(86)(22)【出願日】2021-07-29
(85)【翻訳文提出日】2023-01-27
(86)【国際出願番号】 EP2021071288
(87)【国際公開番号】W WO2022033887
(87)【国際公開日】2022-02-17
(32)【優先日】2020-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504237533
【氏名又は名称】シュタイナー・アーゲー・ウェギス
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】シュタイナー,アドリアン
【テーマコード(参考)】
3E082
4B104
【Fターム(参考)】
3E082AA10
3E082BB01
3E082CC03
3E082DD01
3E082EE02
3E082FF01
3E082FF09
4B104AA30
4B104BA05
4B104EA09
4B104EA17
(57)【要約】
飲料計量分配機械(10)が、少なくとも、コーヒーメーカー・ユニット(16)と、ミルク泡立てデバイスと、水加熱デバイスと、氷供給デバイス(12)と、それぞれの飲料のための複数の出口開口部(35)を有する、前側からアクセス可能である、コーヒーメーカー・ユニット(16)の下側領域内にある出口ユニット(15)とが、その中に位置するところであるキャビネット・ハウジング(11)を備える。氷供給デバイス(12)がキャビネット・ハウジング(11)内のコーヒーメーカー・ユニット(16)の上方に位置する。管状氷チャンネル(20)が出口ユニット(15)の出口開口部(35)までつながっており、氷が前記管状氷チャンネルを通して落下させられ得、前記管状氷チャンネル(20)が、互いから脱着され得る部片から構成される。氷供給デバイスおよび氷チャンネルのこの配置構成により、正確な量の氷が、単純な手法で、閉塞のリスクなしで、計量分配され得る。氷チャンネルの組み立ておよび分解が容易であることを理由として、氷チャンネルが完全に洗浄され得、したがって、氷チャンネルの所要の清浄度が常に保証される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのコーヒーメーカー・ユニット(16)と、ミルク泡立てデバイスと、水加熱デバイスと、氷供給デバイス(12)と、それぞれの飲料のための複数の出口開口部(31から35)を備える、前側からアクセス可能である、前記コーヒーメーカー・ユニット(16)の下側領域内にある出口ユニット(15)とが、その中に配置構成されるところであるキャビネット・ハウジング(11)を備える、具体的には、コーヒー、ミルク、チョコレート、および/または混合飲料などの、飲料を計量分配するための飲料計量分配機械であって、前記キャビネット・ハウジング(11)内の前記氷供給デバイス(12)が前記コーヒーメーカー・ユニット(16)の上方に配置構成され、前記氷供給デバイス(12)から、管状氷チャンネル(20)が前記出口ユニット(15)の前記出口開口部(35)までつながっていること、ならびに、氷が前記チャンネルを通して落下させられ得、前記管状氷チャンネル(20)が、互いから脱着され得る部分的なセクションから構成されること、を特徴とする、飲料計量分配機械。
【請求項2】
前記氷供給デバイス(12)が、特定の量の氷または特定の数の角氷が前記氷チャンネル(20)を通して前記出口ユニットまで少量ずつ落下させられることになるように、制御され、前記氷チャンネル(20)には、通過させる氷の量または角氷の数を検出するための測定手段(30)が一体化され、前記測定手段(30)を用いて、特定な量の氷に達するときに前記氷供給デバイス(12)が停止される、ことを特徴とする、請求項1に記載の飲料計量分配機械。
【請求項3】
前記氷チャンネル(20)の部分的な要素が、好適には、前記氷供給デバイス(12)に接続された上側管状部片(22)と、分岐弁(25)と、前記出口開口部(35)の中に対して下向きに開いている管部片(26)と、から形成される、ことを特徴とする、請求項1または2に記載の飲料計量分配機械。
【請求項4】
前記分岐弁(25)に対して、枢動フラップ(28)、および、流出管(29)に入る分岐要素(28)が割り当て配置され、前記流出管(29)を通して、氷が移動されて集氷容器などの中まで運ばれ得る、ことを特徴とする、請求項3に記載の飲料計量分配機械。
【請求項5】
その下側端部(22a)を備える前記上側管部片(22)と、前記分岐弁(25)の下流に接続される前記流出管(29)とが、ほぼ垂直に、互いに同軸に、延びており、対して、前記出口開口部(35)の中に対して開いている前記管部片(26)が、前記分岐弁(25)から90°未満の角度で外側に突出する、ことを特徴とする、請求項4に記載の飲料計量分配機械。
【請求項6】
少なくとも、前記上側管部片(22)、前記分岐弁(25)、および前記管セクション(26)が、各々の事例において、長方形断面を有するように、部分的な長さにわたって、設けられ、前記菅セクション(26)の下側面が、氷のための摺動面(24)を形成する、ことを特徴とする、請求項3から5のいずれか一項に記載の飲料計量分配機械。
【請求項7】
前記管セクション(26)が、前記分岐弁(25)の支持体(27)から外側に線形的に突出し、次いで湾曲部として延びており、その下側端部のところで下方に曲げられており、前記出口開口部(35)の中に対して開いている、ことを特徴とする、請求項3から6のいずれか一項に記載の飲料計量分配機械。
【請求項8】
前記枢動フラップ(28)が、前記分岐弁(25)のところにある制御可能であるモーター(28’)により、前記管セクション(26)または前記流出管(29)のための閉位置に入るように、調整され得、前記モーター(28’)の停止状態において、前記フラップ(28)が前記管セクション(26)を閉じる、ことを特徴とする、請求項3から7のいずれか一項に記載の飲料計量分配機械。
【請求項9】
前記フラップ(28)が長方形外形を呈し、前記分岐弁(25)内の軸を中心として枢動することが可能となるように、ならびに、前記管セクション(26)のための前記閉位置では、鉛直方向に位置合わせされるように、および、前記流出管(29)のこれらのセクションでは、前記管セクション(26)の下側の面の上で前記摺動面(24)の延長部分となるように位置合わせされるように、ヒンジ(38)内に配置構成される、ことを特徴とする、請求項3から8のいずれか一項に記載の飲料計量分配機械。
【請求項10】
前記飲料のそれぞれの出口のための、互いに隣り合うようにノズル・パターンで配置構成された前記複数の出口開口部(31、32、33,34)と、氷のための追加の前記出口開口部(35)と、を備える前記出口ユニット(15)が、前記飲料のための前記出口開口部(31、32、33、34)より大きい開口部断面を有する、ことを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の飲料計量分配機械。
【請求項11】
前記キャビネット・ハウジング(11)内の、前記出口ユニット(15)の下方に、カップまたはビーカーなどの容器(19)のための、外からアクセス可能である、ドリップ・コンテナ(18)のスタンド面(15)が配置構成される、ことを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の飲料計量分配機械。
【請求項12】
前記氷チャンネル(20)の、前記上側管部片(22)、前記分岐弁(25)、前記弁内にある前記枢動フラップ(28)、前記管セクション(26)、および前記流出管(29)が、各々の事例において脱着可能に一体に接続されるかまたは固定されるのを可能にするように、各々の事例において互いに接続される、ことを特徴とする、請求項3から11のいずれか一項に記載の飲料計量分配機械。
【請求項13】
前記分岐弁(25)に対して割り当て配置された前記支持体(27)が、取り外し可能であるカバー(27’)を装備し、前記取り外し可能であるカバー(27’)が、前記フラップ(28)を前記分岐弁から取り外すのを可能にする、ことを特徴とする、請求項3から12のいずれか一項に記載の飲料計量分配機械。
【請求項14】
少なくとも1つの測定手段(30)が、前記フラップ(28)の下流において、前記支持体(27)内で収容され、前記測定手段(30)が好適には軽量バリアを備え、前記測定手段(30)を用いて、通過することができた氷の量または角氷の数を測定することが可能となる、ことを特徴とする、請求項13に記載の飲料計量分配機械。
【請求項15】
前記氷チャンネル(20)の部分的な部片が、好適にはシリコーンまたは同様の材料などの、プラスチック部品で作られる、ことを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の飲料計量分配機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルによる、少なくとも1つのコーヒーメーカー・ユニットと、ミルク泡立てデバイスと、水加熱デバイスと、氷供給デバイスと、それぞれの飲料のための複数の出口開口部を備える、前側からアクセス可能である、コーヒーメーカー・ユニットの下側領域内に配置構成された出口ユニットとが、その中に位置するところであるキャビネット・ハウジングを備える、具体的には、コーヒー、ミルク、チョコレート、および/または混合飲料などの、飲料を計量分配するための飲料計量分配機械に関する。
【背景技術】
【0002】
コーヒー、ミルク飲料、お茶、チョコレート、シロップ、芳香飲料、および氷を含めた、高温飲料または低温飲料を受け取るための、公報2897509B1による既知の飲料機械の場合、キャビネット筐体が提供され、キャビネット筐体が、前側にある枢動ドアを備え、キャビネット筐体が、その中に、言及した飲料を製造するのに必要な構成要素、さらには、機械のための主制御システムを備え、主制御システムにより構成要素が制御および監視され、主制御システムが、具体的にはタッチ・スクリーンである、操作システムを用いて、使用者によって作動され得る。コーヒーを淹れるための、ミルクを加熱するためのまたはミルクの泡を作るための、水を加熱して提供するための、氷、シロップなどを運ぶための、既知のモジュール、および、チョコレート・パウダーなどの香料物質を有する容器が、構成要素として使用される。加えて、筐体の前側から受け取られ得る使用されることになるビーカーのためのマガジンが提供される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この一般的な機械を起点として、本発明は、飲料計量分配機械を用いて多様な異なる飲料が高品質に製造および計量分配され得ることになるように、ならびに、加えて、特定の量の氷の単純でありかつ高い信頼性である計量分配を行うことを目的としておよびわずかな労力で本デバイスの洗浄を実行するのを可能にすることを目的として氷を少量ずつ計量分配するための氷供給デバイスが一体化されることになるように、飲料計量分配機械を改善するという目的に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的が、本発明に従って、請求項1の特徴により、解決される。
【0005】
このような状況において、氷供給デバイスが、キャビネット・ハウジング内のコーヒーメーカー・ユニットの上方に配置構成され、この氷供給デバイスから、管状氷チャンネルが計量分配ユニットの出口開口部までつながっており、管状氷チャンネルを通して氷が少量ずつ落下させられ、ここでは、この管状氷チャンネルが、互いから脱着され得る部分的なセクションから構成される。
【0006】
氷供給デバイスのおよび氷チャンネルのこの配置構成を用いることにより、単純に、閉塞のリスクなしで、正確な量の氷を計量分配することが可能となり、少数の作業ステップのみで実行され得る氷チャンネルの組み立ておよび分解を用いることにより、チャンネルを完全に洗浄することが可能となり、したがって、氷チャンネルの所要の清浄度が常に保証される。
【0007】
非常に有利には、氷供給デバイスが、特定の量の氷が氷チャンネルを通して計量分配ユニットまで少量ずつ落下させられることになるように、制御され、氷チャンネルには、通過させる氷の量を決定するための測定手段が一体化され、この測定手段を用いて、必要な量の氷に達するときに氷供給デバイスが停止される。結果として、角氷が多様なサイズで製造される場合でも、供給される氷の量が、一回分の定められた量で、または測定された量で、計量分配され得るようになる。
【0008】
氷チャンネルの部分的なセクションが、有利には、氷供給デバイスに接続された上側管部片と、分岐弁と、出口開口部の中に対して開いている下側管部片と、から形成される。結果として、この氷チャンネルは、上で言及したように、容易に組み立てられたり分解されたりされ得る。
【0009】
この分岐弁は本発明の別の有意な利点であることが分かっており、枢動フラップ、および、流出管に入る枝路を備え、流出管を通して氷が集氷容器(catchment container)などの中まで誘導される。したがって、フラップと分岐弁の壁との間で氷が動かなくなるリスクなしで、氷チャンネルのこのフラップが閉じることができる。
【0010】
本明細書において以下で、例示の実施形態に基づいて、図面を参照しながら、本発明およびその別の利点をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】開状態にある、本発明による飲料計量分配機械を示す部分正面図である。
【
図2】
図1による飲料計量分配機械の中に装着されるための氷チャンネルを示す分解図である。
【
図3】装着状態にある氷チャンネルの長手方向部分断面図である。
【
図4】
図1による飲料計量分配機械の出口ユニットを示す下方からの図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、飲料を計量分配するための飲料計量分配機械10を示す。これが自動飲料デバイスであることに特に良好に適し、この自動飲料デバイスを用いて、好適には、コーヒー、ミルク、お茶、チョコレート、および香料を有する混合飲料などの、複数の飲料が計量分配され得、ここでは、コーヒーの場合、エスプレッソ、普通のコーヒー、カプチーノ、およびさらにはラテ・マキアートの間での選択が行われ得る。キャビネット・ハウジング11の前側を有さない開状態で示されており、ここでは、前側が、通常、水平方向に枢動するドアなどであり、前側は、洗浄のために、保守点検のために、また、コーヒー豆、ミルク、およびチョコレート・パウダーの、ならびに、流体形態またはパウダー形態の香料物質の、補充のために、開けられ得る。
【0013】
したがって、各々の事例において、複数の要素の中でもとりわけ、少なくとも1つのコーヒーメーカー・ユニット16がキャビネット・ハウジング11に一体化され、コーヒーメーカー・ユニット16が、コーヒー豆容器17、ならびに、ミルク泡立て・水加熱デバイスを備え、ここでは、ミルク泡立て・水加熱デバイスが見られ得ない。加えて、対応する容器のための保管空間が、流体形態またはパウダー形態の香料物質の伝達のために提供される。
【0014】
コーヒーメーカー・ユニット16の下側領域内に出口ユニット15が配置構成され、出口ユニット15の下方に、ドリップ・コンテナ(drip container)18のためのスタンド(standing)空間が存在し、カップ、ビーカー、またはジャグなどの、容器19のために、使用者がこのスタンド空間に前側からアクセス可能である。出口ユニット15が、
図4で見ることができるように、それぞれの飲料のための複数の出口開口部31から34と、氷のための追加の出口開口部35と、を装備する。
【0015】
加えて、マガジン13が出口ユニット15の隣に配置構成され、マガジン13が好適にはビーカー19などを収容し、マガジン13が、各々の事例において、プラスチックまたはボール紙などの、使い捨て材料で作られる。結果として、使用者がマガジン13から個別のビーカー19を引き出してそのビーカー19をドリップ・コンテナ18のスタンド面の上に配置することができ、その後タッチ・スクリーンなどの制御盤から所望の飲料を選択することができる。このタッチ・スクリーンは、有利にはキャビネット・ハウジング11の上側領域内において、前側上の、ドアの近くに位置し、良好なアクセスのために可能な限り目の高さの近くに位置する。もちろん、計数手段がこの飲料計量分配機械10に対して割り当て配置されてもよい。計数手段はより詳細には示されない。
【0016】
本発明によると、アイス・フィーダー・デバイス(ice-feeder device)12が、キャビネット・ハウジング11内の、コーヒーメーカー・ユニット16の上方に配置され、管状氷チャンネル20がアイス・フィーダー・デバイス12から出口ユニット15の出口開口部35まで延びており、アイス・フィーダー・デバイス12から氷が少量ずつ落下させられ、ここでは、この氷チャンネル20が、互いから脱着可能である部分的なセクションから構成される。
【0017】
非常に有利には、
図2によると、これらの部分的なセクションが、氷供給デバイス12に接続された上側管状部分22と、分岐弁25と、出口開口部35の中に対して開いている下側管状セクション26と、から構成される。これらの部分的なセクションは、この状況においては、互いの中に挿入されているのみである。同様に、頂部において、アイス・フィーダー・デバイス12の固定された接続管14において、および、それぞれの底部において、固定手段を一切用いずに部分的なセクションが挿入される。固定手段が、各々の事例において、管端部接続具としてのハブ22a、22b、25a、25b、26a、26bを備え、隣接する部分的なセクションの接続具がこれらのハブの中に確実に嵌め込まれ、固定手段が、加えて、ハブ22a、22b、25a、25b、26a、26bのところに、詳細には示されない係合手段22’、25’、26’を装備し、係合手段22’、25’、26’が、部分的なセクションを互いの中に挿入する場合には、ハブの最小湾曲部に係合されて挿入状態でロックされ、引き離される場合には再び係合解除される。もちろん、何らかの他の手法で、これらの部分的なセクションを互いにロックまたは固定することも可能である。
【0018】
本発明によると、2部品からなるフラップ28が分岐弁25に対して割り当て配置され、2部品からなるフラップ28が、枢動するかたちなどで、回転モーター28’によって駆動され得、分岐要素23が流出管29の内側に下方へと配置構成され、分岐要素23を通して氷がより詳細には示されない集氷容器などの中まで運ばれ得、融解することができる。ハブ22bのところにその下側端部を有する角度を付けられた上側管部片22と、下流で分岐弁25に接続されている出口管29とが、ほぼ垂直に、互いに同軸に、延びている。対して、出口開口部35の中に対して開いている管セクション26が分岐弁25の支持体27に接続されており、垂直方向に対して90度未満の角度で、また好適には60度から30度の間の角度で、外側に突出している。この管セクション26は、所定の長さを過ぎると、等しい傾斜角を有する湾曲部として延びており、その端部において下方に曲げられており、出口開口部35の中に対して開いている。
【0019】
上側管部片22、分岐弁25、および下側管セクション26は、各々の事例において、部分的に円形断面と、部分的に長方形断面または正方形断面とを有する。分岐弁25の支持体27および管セクション26は、それらの下側面24により氷のための平坦な摺動面を形成するように、配置構成され、すなわち、その結果、複数の特徴の中でもとりわけ、支持体27の下側面の側面24’がほぼ水平に延在する。この支持体27は、その頂部に、取り外し可能であるカバー27’を装備し、取り外し可能であるカバー27’が、2部品からなるフラップ28を分岐弁25から取り外すのを可能にする。カバー27’は、この状況においては、プラグ接続またはクランプ接続により、支持体27の頂部に位置することができる。フラップ28は、この状況においては、枢動することが可能となるように、ヒンジ38によって保持され、洗浄のために工具を用いずに、単純にヒンジ38を解除することにより、手動で分岐弁285から取り外されることも可能となるように構成され、その後に、再装着され得る。
【0020】
部分的な要素のこのような配置構成および構成を用いることにより、洗浄のためにまたは他の目的のために、特別な技術的知識を必要とすることなく、氷チャンネル20が機械内で迅速に組み立てられたり分解されたりされ得るようになる。有利には、氷チャンネル20のこれらの部分的なセクションが、好適にはシリコーンまたは同様の材料などの、軽量プラスチック部品で作られる。
【0021】
フラップ28の下流において、単に印として示される測定手段30が支持体27内で収容され、測定手段30が好適には軽量バリアを備え、測定手段30を用いて、例えば角氷の数を計数することにより、少量ずつ通過させられる氷の量が決定され得る。
【0022】
図3はこのフラップ28を備える分岐弁25を示しており、フラップ28が、流出管29の閉位置において制御可能である回転モーター28’によって枢動させられ得、破線で示される閉位置28’で閉じられ、この閉位置28’では、管セクション26が閉じられる。この閉位置は回転モーター28’の停止状態でも採用され、その結果、意図されずに氷が出口開口部から外に出ることができなくなる。
【0023】
フラップ28が、分岐弁25の断面形状に適合する長方形外形を有し、ヒンジ38により分岐弁25内の軸を中心として枢動することが可能となるように、ならびに、氷の量のスループットに関して有利に作用することを目的として、示される流出管29のための閉位置において、支持体27および管セクション26の下側面24と同じ平面で長手方向に延在するように位置合わせされるように、配置構成される。これに加えて、氷チャンネル20の均一断面がこのような分岐構成を有することで、氷が、落下するとき、このロケーションに蓄積することがなくなる。管セクション26のための閉位置では、フラップ28が鉛直方向に位置決めされ、したがって、流出管29の中までつながっている枝路23の追加的な壁を形成する。
【0024】
図4は、多様な飲料の個別の出口のための、互いに隣り合うノズルのように配置構成された複数の出口開口部31、32、33、34を備える出口ユニット15を示している。これらの出口開口部が、各々の事例において、管またはホースなどのラインにより、コーヒーメーカー・ユニット16、ミルク泡立てデバイス、水加熱デバイス、および、香り物質のための容器に接続される。これに加えて、氷のための出口35が、飲料のための出口開口部31から34より大きい開口部断面を有する。この状況においては、出口35が長方形形状を有するように構成され、これらの出口開口部31から34に隣接するその長手方向内側面35’を有するように配置構成され、ここでは、出口開口部31から34が互いに接近するように一列に位置し、その結果、スタンド面の上にビーカー19を配置するときに出口開口部31から34のすべてがビーカーの上側開口部領域内に位置することになり、その結果、ビーカーを移動させることが必要なくなり、また、スタンド面の構成のおかげで、ビーカーがドリップ・コンテナ18上で出口ユニット15の下方に位置決めされるようになる。この出口35は、もちろん、必要である場合、円形または楕円形などの、異なる形状であってもよい。
【0025】
有利には、この氷供給デバイス12が、より詳細には示されない氷製造デバイスを装備する。キャビネット・ハウジング11内の冷却器容器に入れられるバッグ内では氷が空であってもよく、氷がこの冷却器容器から取り出され得る。氷供給デバイス12が、既知であることからより詳細には説明されない、ホッパー・モーター(hopper motor)と称されるものなどの、モーター制御の運搬ユニットを装備し、モーター制御の運搬ユニットにより、氷が氷チャンネル20を通して少量ずつ外に出されて容器19に入れられ得る。この運搬ユニットは、この状況においては、所望される多様な割当量としての氷の量を伝達するのを可能にするように、制御され得る。
【0026】
使用者が特定の量の氷を計量分配することを操作盤上で選択するとき、第1のステップが、氷供給デバイス12のこの運搬ユニットをオンに切り替えること、およびこれと同時にまたはこれの前に既に、オンに切り替えられた回転モーター28’によりフラップ28を
図3に示される位置まで枢動させること、を目的とし、その結果、氷が管部片22を通って落ちてフラップ28およびひいては摺動面24上に到達し、下に配置された容器19の中に入る。この場合、支持体27内にある測定手段30により、流れる氷の量が測定され、選択した量を通過させるとすぐにフラップ28を枢動させることにより
図3の破線によって示されるように管セクション26が閉じられ、同時に、伝達ユニットがオフに切り替えられる。このデバイスは、また、所定の時間後に自動でオフに切り替えられるようにも、調整され得、この時間期間が、後続の次の選択時に、既に測定された氷の量に依存して、調整される。
【0027】
有利には、回転モーター28’が、フラップ28をそれぞれの閉位置まで枢動させていないかどうかを検出するのを可能にするための位置インジケータを装備し、例えば、角氷がフラップと分岐弁25の内壁との間で動かなくなる場合にまたは氷による閉塞が中で生じている場合に、フラップがそれ以上枢動することができなくなる。
【0028】
原則として、氷の量を決定するための測定手段は氷供給デバイス内の出口のところに配置構成され得るか、または、測定手段を設けないことも可能であり、その場合、持続時間などの制御のみが運搬ユニットにおいて実行されることになる。
【0029】
提示される例示の実施形態を用いて本発明を十分に説明してきた。しかし、他の変形形態も企図され得る。
【0030】
もちろん、キャビネット・ハウジング11のサイズに応じて、および、要求条件に応じて、氷チャンネル内でより多くのまたはより少ない部分的な要素が使用されることも可能である。例えば、上側管部分、分岐弁、または下側管部分が、各々の事例において、互いから脱着され得る2つの部分的な要素から構成され得る。
【0031】
同様に、キャビネット・ハウジング内での空間的要求条件に応じて、氷チャンネルが任意の所望の手法で構成され得、したがって、別の利点として、その装着に関して高い柔軟性を得ることが可能となり得る。
【0032】
原則として、より単純な構成を用いる場合、分岐弁および流出管を用いないことも可能であり、氷チャンネルのみが提供され得る。
【国際調査報告】