(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-02
(54)【発明の名称】リボヌクレオチドリダクターゼ阻害剤を用いるリボヌクレオチドリダクターゼ関連疾患の治療方法
(51)【国際特許分類】
A61K 31/4245 20060101AFI20230925BHJP
A61P 35/02 20060101ALI20230925BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20230925BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20230925BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20230925BHJP
【FI】
A61K31/4245
A61P35/02
A61P35/00
A61K45/00
A61P43/00 121
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023516476
(86)(22)【出願日】2021-09-15
(85)【翻訳文提出日】2023-05-12
(86)【国際出願番号】 JP2021033855
(87)【国際公開番号】W WO2022059692
(87)【国際公開日】2022-03-24
(32)【優先日】2020-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】000207827
【氏名又は名称】大鵬薬品工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上野 裕之
(72)【発明者】
【氏名】星野 卓哉
【テーマコード(参考)】
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C084AA19
4C084MA52
4C084NA05
4C084NA14
4C084ZB26
4C084ZB27
4C084ZC75
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC71
4C086MA01
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4C086MA52
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZB26
4C086ZB27
4C086ZC75
(57)【要約】
本発明は、それを必要とする患者でのRNR関連疾患を予防および/または治療するための医薬組成物を提供し、このとき、医薬組成物は、5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩を含み、かつ1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールで患者に投与される。本発明はまた、1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールで、有効量の5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩を患者に投与するステップを含む、それを必要とする患者でのRNR関連疾患を治療する方法も提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それを必要とする患者でのRNR関連疾患を予防および/または治療するための医薬組成物であって、5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩を含み、かつ1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールで該患者に投与される、上記医薬組成物。
【請求項2】
それを必要とする患者での急性骨髄性白血病(AML)を治療するための医薬組成物であって、5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩を含み、かつ1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールで該患者に投与される、上記医薬組成物。
【請求項3】
AMLと診断された患者での急性骨髄性白血病(AML)の再発または死亡のリスクを低減させるための医薬組成物であって、5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩を含み、かつ1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールで該患者に投与される、上記医薬組成物。
【請求項4】
RNR関連疾患がSLFN11陽性腫瘍である、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールで、有効量の5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩を患者に投与するステップを含む、それを必要とする患者でのRNR関連疾患を予防および/または治療する方法。
【請求項6】
前記投与スケジュールが4週間のサイクルに基づき、かつ該サイクルが1回行なわれるかまたは2回以上繰り返される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記投与スケジュールが、1週間当たり1日間の投薬を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記投与スケジュールが、1週間当たり3日間の投薬日および4日間の非投薬日を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記投与スケジュールが、1週間中での連続する3日間の投薬およびそれに続く4日間の非投薬日を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記投与スケジュールが、1週間中での3回の隔日投薬およびそれに続く2日間の非投薬日を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記投与スケジュールが、1週間当たり5日間の投薬日および2日間の非投薬日を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項12】
前記投与スケジュールが、1週間中での連続する5日間の投薬およびそれに続く2日間の非投薬日を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記投与スケジュールが、1週間中での、
(a) 連続する2日間の投薬日および1日間の休薬日、それに続く(b) 連続する3日間の投薬日および1日間の休薬日
を含むか、または
(b) 連続する3日間の投薬日および1日間の非投薬日、それに続く(a) 連続する2日間の投薬日および1日間の非投薬日
を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記投与スケジュールが、2週間のうちでの隔日かつ合計7日間の投薬を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項15】
5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩が経口投与される、請求項5に記載の方法。
【請求項16】
RNR関連疾患が腫瘍である、請求項5に記載の方法。
【請求項17】
RNR関連疾患が急性骨髄性白血病(AML)である、請求項5に記載の方法。
【請求項18】
RNR関連疾患がSLFN11陽性腫瘍である、請求項5に記載の方法。
【請求項19】
1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールで、有効量の5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩を患者に投与するステップを含む、それを必要とする患者での急性骨髄性白血病(AML)を治療する方法。
【請求項20】
5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩が、単剤として投与される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩が、1種以上の追加の抗腫瘍剤と共に投与される、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールで、有効量の5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩を患者に投与するステップを含む、AMLと診断された患者に関して急性骨髄性白血病(AML)の再発または死亡のリスクを低減させる方法。
【請求項23】
5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩が、単剤として投与される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩が、1種以上の追加の抗腫瘍剤と共に投与される、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
RNR関連疾患を治療するための医薬の製造のための、5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩の使用であって、該医薬は、1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールで投与されるために調製される、上記使用。
【請求項26】
RNR関連疾患が腫瘍である、請求項25に記載の使用。
【請求項27】
RNR関連疾患が急性骨髄性白血病(AML)である、請求項25に記載の使用。
【請求項28】
RNR関連疾患がSLFN11陽性腫瘍である、請求項25に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、特定の投薬レジメンに従って、リボヌクレオチドリダクターゼ阻害剤を用いてRNR関連疾患を有する患者を治療する方法に関する。特に、本開示は、特定の投薬レジメンに従って、リボヌクレオチドリダクターゼ阻害剤を用いて腫瘍を治療する方法に関する。
【0002】
本出願は、2020年9月15日出願の米国特許仮出願第63/078,844号に基づく優先権を主張し、該出願の内容全体が、参照により本明細書中に組み入れられる。
【背景技術】
【0003】
リボヌクレオチドリダクターゼ(以下、「RNR」ともいう)は、大サブユニットM1と小サブユニットM2のヘテロオリゴマーから構成され、両者の発現が酵素活性に必要とされる。RNRはリボヌクレオシド5'-ジホスフェート(以下、「NDP」ともいう)を基質として認識し、2'-デオキシリボヌクレオシド5'-ジホスフェート(以下、「dNDP」ともいう)への還元を触媒する。RNRはde novo dNTP合成経路における律速となる酵素であり、DNA合成および修復で必須の役割を果たしている(非特許文献1)。
【0004】
RNRの酵素活性は細胞増殖と密接に関連しており、特に癌において酵素活性が高いことが報告されている(非特許文献2)。様々なタイプの固形腫瘍および血液癌において、RNRのM2サブユニットの過剰発現および癌の予後に対するその影響との相関が数多く報告されている(非特許文献3および4)。また、いくつかの癌腫由来の細胞株および非臨床モデルにおいて、RNRの阻害により達成される細胞増殖阻害およびin vivo抗腫瘍効果が報告されている(非特許文献5および6)。つまり、RNRが癌治療の重要な標的分子であることが強く示唆される。
【0005】
慣用的に、ヒドロキシウレア(以下、「HU」ともいう)および3-アミノピリジン-2-カルボキシアルデヒドチオセミカルバゾン(以下、「3-AP」ともいう)はRNR阻害活性を示すことが知られている。しかしながら、これらの化合物は、本開示のスルホンアミド化合物とは構造が異なる。HUは臨床で30年以上にわたって使用されてきたが、そのRNR阻害活性は弱く、その効果は限られている(非特許文献7)。また、HUの使用に対する耐性も課題とされている(非特許文献8)。他方、3-APは、金属イオンにキレート可能であり、特に鉄(Fe)イオンにキレートすることでRNRを阻害するとされている(非特許文献9)。しかしながら、3-APは、他の様々なFeイオン含有タンパク質へのオフターゲット作用が示唆されており、このことが、臨床においては低酸素症、呼吸困難、メトヘモグロビン血症等の副作用を引き起こす(非特許文献10)。
そのため、金属イオンをキレートせず、RNRに関連する疾患、例えば癌の治療に用いることができるRNR阻害剤を開発する必要性がある。
【0006】
他方、化合物5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミド(本明細書中、化合物Aと称される)は、強力なRNR阻害活性を有することが知られてきた(特許文献1)。しかしながら、化合物Aに関する投与スケジュールまたは投与量レジメンは、当技術分野では記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2017/209155号パンフレット
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Annu. Rev. Biochem. 67, 71-98. (1998)
【非特許文献2】J. Biol. Chem. 245, 5228-5233. (1970)
【非特許文献3】Nat. Commun. 5, 3128 doi: 10.1038 / ncomms 4128 (2014)
【非特許文献4】Clin. Sci. 124, 567-578. (2013)
【非特許文献5】Expert. Opin. Ther. Targets 17, 1423 - 1437 (2013)
【非特許文献6】Biochem. Pharmacol. 59, 983-991 (2000)
【非特許文献7】Biochem. Pharmacol. 78, 1178- 11 85 (2009)
【非特許文献8】Cancer Res. 54, 3686-3691 (1994)
【非特許文献9】Pharmacol. Rev. 57, 547-583 (2005)
【非特許文献10】Future Oncol. 8, 145-150 (2012)
【発明の概要】
【0009】
本開示の態様は、特異的投与スケジュールを利用して、有効量の化合物Aを投与するステップにより、それを必要とする患者での腫瘍を治療する方法を含む。
本発明者らは、化合物Aの継続的投与が、抗腫瘍効果を示すことを発見した。しかしながら、そのような投与は、同時に、体重減少などの1種以上の好ましくない事象または副作用を生じ得る。本発明者らは、大規模な研究を行い、結果として、比較的高用量を用いる投薬日および化合物Aの投与を伴わない非投薬日を含む化合物Aの間欠的投与が、比較的低用量を用いる連続的投薬と比較して、より少ない好ましくない事象および副作用を伴う抗腫瘍効果を達成することを発見した。本開示は、この予期せぬ驚くべき発見に基づく。
【0010】
一実施形態では、腫瘍を有する患者を治療する方法は、1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールで、有効量の5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩を患者に投与するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】対照群(白丸)、継続的投薬群(黒丸:100mg/kg/日;白菱形:150mg/kg/日)およびQOD投薬群(黒三角形:200mg/kg/日;黒菱形:300mg/kg/日)の相対的腫瘍体積(RTV)を図示するグラフを示す図である。エラーバー:平均からの標準偏差。
【
図2】対照群(白丸)、継続的投薬群(黒丸:100mg/kg/日;白菱形:150mg/kg/日)およびQOD投薬群(黒三角形:200mg/kg/日;黒菱形:300mg/kg/日)の体重(BW)変化を示すグラフを示す図である。エラーバー:平均からの標準偏差。
【
図3】対照群(白丸)、継続的投薬群(黒丸:100mg/kg/日;白菱形:150mg/kg/日)およびQW投薬群(黒四角形:700mg/kg/日;×:1050mg/kg/日)の相対的腫瘍体積(RTV)を図示するグラフを示す図である。エラーバー:平均からの標準偏差。
【
図4】対照群(白丸)、継続的投薬群(黒丸:100mg/kg/日;白菱形:150mg/kg/日)およびQW投薬群(黒四角形:700mg/kg/日;×:1050mg/kg/日)の体重(BW)変化を示すグラフを示す図である。エラーバー:平均からの標準偏差。
【
図5】対照群(白丸)、継続的投薬群(黒丸:100mg/kg/日;白菱形:150mg/kg/日)および3QW投薬群1(黒三角形:233mg/kg/日;黒菱形:350mg/kg/日)の相対的腫瘍体積(RTV)を図示するグラフを示す図である。エラーバー:平均からの標準偏差。
【
図6】対照群(白丸)、継続的投薬群(黒丸:100mg/kg/日;白菱形:150mg/kg/日)および3QW投薬群1(黒三角形:233mg/kg/日;黒菱形:350mg/kg/日)の体重(BW)変化を示すグラフを示す図である。エラーバー:平均からの標準偏差。
【
図7】対照群(白丸)、継続的投薬群(黒丸:100mg/kg/日;白菱形:150mg/kg/日)および3QW投薬群2(黒三角形:233mg/kg/日;黒菱形:350mg/kg/日)の相対的腫瘍体積(RTV)を図示するグラフを示す図である。エラーバー:平均からの標準偏差。
【
図8】対照群(白丸)、継続的投薬群(黒丸:100mg/kg/日;白菱形:150mg/kg/日)および3QW投薬群2(黒三角形:233mg/kg/日;黒菱形:350mg/kg/日)の体重(BW)変化を示すグラフを示す図である。エラーバー:平均からの標準偏差。
【
図9】対照群(白丸)、継続的投薬群(黒丸:100mg/kg/日;白菱形:150mg/kg/日)および5QW投薬群1(黒菱形:140mg/kg/日;白四角形:210mg/kg/日)の相対的腫瘍体積(RTV)を図示するグラフを示す図である。エラーバー:平均からの標準偏差。
【
図10】対照群(白丸)、継続的投薬群(黒丸:100mg/kg/日;白菱形:150mg/kg/日)および5QW投薬群1(黒菱形:140mg/kg/日;白四角形:210mg/kg/日)の体重(BW)変化を示すグラフを示す図である。エラーバー:平均からの標準偏差。
【
図11】対照群(白丸)、継続的投薬群(黒丸:100mg/kg/日;白菱形:150mg/kg/日)および5QW投薬群2(黒四角形:140mg/kg/日;×:210mg/kg/日)の相対的腫瘍体積(RTV)を図示するグラフを示す図である。エラーバー:平均からの標準偏差。
【
図12】対照群(白丸)、継続的投薬群(黒丸:100mg/kg/日;白菱形:150mg/kg/日)および5QW投薬群2(黒四角形:140mg/kg/日;×:210mg/kg/日)の体重(BW)変化を示すグラフを示す図である。エラーバー:平均からの標準偏差。
【
図13】11種類の細胞株における100μmol/Lの化合物AでのSLFN11 mRNA発現と細胞増殖(%)との間の相関を示す散布図を示す図である。
【
図14】SLFN11に対するsiRNA(siSLFN11-1およびsiSLFN11-2)または対照siRNA(siControl)を用いて処理されたA673細胞の細胞増殖に対する化合物Aの効果を示す図である。
【
図15】SLFN11に対するsiRNA(siSLFN11-1およびsiSLFN11-2)を用いて処理されたA673細胞での化合物A(10μmol/L)によるカスパーゼ-3/7活性化を示す図である。
【
図16】siRNAを用いて処理されたA673細胞でのSLFN11発現を示す図である。A673細胞を、24時間にわたってSLFN11に対するsiRNA(siSLFN11-1およびsiSLFN11-2)を用いて処理し、続いて回収し、免疫ブロッティングにより分析した。
【
図17】SLFN11に対するsiRNA(siSLFN11-1、siSLFN11-2およびsiSLFN11-3)または対照siRNA(siControl)を用いて処理されたNCI-H460細胞の細胞増殖に対する化合物Aの効果を示す図である。
【
図18】SLFN11に対するsiRNA(siSLFN11-1、siSLFN11-2およびsiSLFN11-3)または対照siRNA(siControl)を用いて処理されたCFPAC-1細胞の細胞増殖に対する化合物Aの効果を示す図である。
【
図19】SLFN11に対するsiRNA(siSLFN11-1、siSLFN11-2およびsiSLFN11-3)を用いて処理されたNCI-H460細胞およびCFPAC-1細胞での化合物A(10μmol/L)によるカスパーゼ-3/7活性化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の態様は、1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールでRNR阻害剤を投与することにより、RNR関連疾患を治療する方法を含む。一実施形態では、RNR関連疾患を治療する方法は、それを必要とする患者に5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミド(「化合物A」)またはその塩を投与するステップを含む。一部の実施形態では、方法は、1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールで、化合物Aまたはその塩を投与するステップを含む。本開示の例示的な間欠的投与スケジュールは、2週間での化合物Aの合計投与量は同じであるにもかかわらず、慣用の連続的投与スケジュールと比較して、体重減少などの好ましくない事象または副作用を低減させる。一部の実施形態では、RNR関連疾患は、急性骨髄性白血病(AML)などの腫瘍である。
【0013】
5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドは、以下の構造で描写される:
【化1】
【0014】
本出願では、上記化合物は、「化合物A」と記載される。化合物Aは、その開示がその全体で参照により本明細書中に組み入れられる、国際公開第2017/209155号での実施例5の化合物として記載される。化合物Aは、限定するものではないが、国際公開第2017/209155号に記載される方法を含む、いずれかの当技術分野で公知の方法により生成することができる。
【0015】
本明細書中に記載される新規治療方法は、抗腫瘍効果を達成しながら、副作用、有害反応または有害事象、例えば、体重減少などの1種以上の好ましくない所見を低減する効果を示す。また、本明細書中に記載される間欠的投与スケジュールを用いる新規治療方法は、同等の抗腫瘍効果(例えば、連続的投与と同じ腫瘍増殖の抑制)を示すことができ、一部の実施形態では、間欠的投与スケジュール(例えば、QOD、3QW、および5QW)は、より高い抗腫瘍効果さえ示すことができる。例示的実施形態では、化合物Aは、1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールで投与される。この驚くべき予期せぬ発見は、低減された副作用等を伴う化合物Aのより長期間の投与を可能にし、このことは、最終的に、より長い生存期間および/またはより長い無増悪生存期間に寄与する。
本明細書中に記載される例示的投与スケジュールは、1種以上の好ましくない事象または副作用の低減に関する利点を実証する。
【0016】
本開示では、投与スケジュールは、1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与を含む限り、特に限定されない。投与サイクルは、2週間以上として規定することができる。サイクルは、RNR関連疾患を治療するために、1回行なわれるか、または2回以上繰り返されることができる。
【0017】
例示的投与スケジュールは、1サイクルとして規定される4週間(28日間)投与スケジュールを含むことができ、投与は、1サイクル、または2サイクル以上、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10サイクルまたはそれ以上で行なうことができる。一部の実施形態では、投与は、数サイクルを含む長期間で行なうことができる。例えば、投与は、約6サイクルの治療もしくは投与を含む6ヵ月間の期間;約13サイクルの治療を含む1年間の期間;約39サイクルの治療を含む3年間の期間またはそれ以上にわたって行なうことができる。
【0018】
一実施形態では、投与スケジュールは、1週間当たり1日間の投薬を含むことができる。この場合、化合物Aは、2週間の投与スケジュール(1~14日目)中の1日目および8日目に投与することができる。このスケジュールは、本明細書中で「QW」投薬と称される場合がある。
【0019】
別の実施形態では、投与スケジュールは、1週間当たり3日間の投薬日および4日間の非投薬日を含むことができる。このスケジュールは、本明細書中で「3QW」投薬と称される場合がある。この場合、投与スケジュールは、1週間中での連続する3日間にわたる投薬およびそれに続く4日間の非投薬日を含むことができる。したがって、化合物Aは、2週間の投与スケジュール(1~14日目)中の1~3日目、8~10日目に投与することができる。あるいは、投与スケジュールは、1週間中での3回の隔日投薬およびそれに続く2日間の非投薬日を含むことができる。したがって、化合物Aは、2週間の投与スケジュール(1~14日目)中の1、3、5、8、10、および12日目に投与することができる。
【0020】
別の実施形態では、投与スケジュールは、1週間当たり5日間の投薬日および2日間の非投薬日を含むことができる。このスケジュールは、本明細書中で「5QW」投薬と称される場合がある。この場合、投与スケジュールは、1週間中での連続する5日間にわたる投薬およびそれに続く2日間の非投薬日を含むことができる。したがって、化合物Aは、2週間の投与スケジュール(1~14日目)中の1~5日目および8~12日目に投与することができる。あるいは、投与スケジュールは、1週間中での、(a) 連続する2日間の投薬日および1日間の非投薬日、それに続く(b) 連続する3日間の投薬日および1日間の非投薬日を含むことができるか、または(b) 連続する3日間の投薬日および1日間の非投薬日、それに続く(a) 連続する2日間の投薬日および1日間の非投薬日を含むことができる。したがって、化合物Aは、2週間の投与スケジュール(1~14日目)中の1~2、4~6、8~9および11~13日目に投与することができるか、または2週間の投与スケジュール中の1~3、5~6、8~10および12~13日目に投与することができる。
【0021】
別の実施形態では、投与スケジュールは、2週間のうちでの隔日投薬かつ7日間の投薬を含むことができる。したがって、化合物Aは、2週間の投与スケジュール(1~14日目)中の1、3、5、7、9、11、および13日目に投与することができる。このスケジュールは、本明細書中で「QOD」投薬と称される場合がある。
【0022】
投与が規定された1サイクルで継続される限り、1~数サイクル後に投与を停止することができ、かつ特定の期間の休薬日(投与なし)の後に投与を再開することができる。同様に、本開示の投与スケジュールは、休薬日の複数の期間を有するスケジュールを含むことができる。
【0023】
一実施形態では、投与スケジュールは、1週間当たり1~5日間の投薬、および休薬日の1つ以上の期間を含む、2週間の間欠的投与スケジュールを含むことができる。間欠的投与スケジュールは、休薬日前の投薬期間中、および休薬日の1つ以上の期間後の投薬期間中に実践することができる。
【0024】
別の実施形態では、投与スケジュールは、1週間当たり1~5日間の投薬、および休薬日の2つの期間を含む2週間の間欠的投与スケジュールを含むことができる。間欠的投与スケジュールは、休薬日の第1の期間前の投薬期間中、休薬日の2つの期間同士の間の投薬期間中、および休薬日の第2の期間後の投薬期間中に実践することができる。
【0025】
別の実施形態では、投与スケジュールは、1週間当たり1~5日間の投薬、および休薬日の2つ以上の期間を含む2週間の間欠的投与スケジュールを含むことができる。間欠的投与スケジュールは、休薬日の第1の期間前の投薬期間中、休薬日の2つの隣接する期間同士の間の投薬期間中、および休薬日の最後の期間後の投薬期間中に実践することができる。
【0026】
休薬日の期間は、特に限定されず、好適には患者の状態等に従って設定することができる。例えば、休薬日の期間は、1~35日間の範囲内であり得る。あるいは、休薬日の期間は、1~12ヵ月間の範囲内であり得る。
【0027】
一部の実施形態では、化合物Aまたはその塩は、投薬日のうちのいずれかでの各日に1回または2回以上投与される。好ましい実施形態では、化合物Aまたはその塩は、1日当たり1回投与される。別の実施形態では、化合物Aまたはその塩は、1日当たり2回投与される。別の実施形態では、化合物Aまたはその塩は、1日当たり3回投与される。
【0028】
化合物Aまたはその塩の典型的な1日用量は、100pg~100mg/kg体重、より典型的には10ng~25mg/kg体重の範囲内であり得る。より典型的には、化合物Aまたはその塩の1日用量は、100ng~20mg/kg体重の範囲内であり得るが、必要な場合、より高いかまたはより低い用量を投与することができる。例えば、1日用量は、体重1kgあたり1μg~20mg、より典型的には10μg~20mg/kg体重、およびより典型的には100μg~20mg/kg体重であり得る。
【0029】
投与量はまた、患者の体表面積に対する投与される薬剤の量(mg/m2)として表わすこともできる。化合物Aまたはその塩の典型的な1日用量は、3700pg/m2~3700mg/m2の範囲内であり得るが、必要な場合、より高いかまたはより低い用量を投与することができる。例えば、1日用量は、370ng/m2~925mg/m2、より典型的には3700ng/m2~740mg/m2であり得るが、必要な場合、より高いかまたはより低い用量を投与することができる。例えば、1日用量は、37μg/m2~740mg/m2、およびより典型的には370μg/m2~740mg/m2、または3700μg/m2~740mg/m2であり得る。
【0030】
本発明の化合物Aまたはその塩は、単回用量、例えば、0.05~5000mgの範囲で経口的に投与することができる。典型的には、範囲は、10~1000mgであり得る。用量の典型的な例としては、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、125、150、175、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475、500、525、550、575、600、625、650、675、700、725、750、775、800、825、850、875、900、925、950、975および1000mgが挙げられる。用量は、上記の範囲(0.05~5000mg)中のいずれかの用量から、例えば、1mg、5mg、10mg、20mg、25mgまたは50mgの増分/減分で段階的な様式で増加または減少させることができる。投与量は、患者の症状、体重、年齢、または性別等に応じて変更することができる。
【0031】
様々な実施形態では、化合物Aまたはその塩は、医薬組成物の形態で投与される。本開示で用いられる化合物Aまたはその塩を含む医薬組成物は、公知の技術に従って製剤化することができる。例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Easton, PA, USAを参照されたい。医薬組成物は、経口、非経口、局所、鼻内、気管支内、舌下、眼内、耳内、直腸、膣内、または経皮投与のために好適ないずれかの形態であり得る。これらのうちでは、経口投与が好ましい。組成物が非経口投与を意図される場合、組成物は、静脈内、筋内、腹腔内、皮下投与のために、または注入、点滴もしくは他の送達手段による標的器官もしくは組織への直接送達のために、製剤化することができる。送達は、ボーラス注入、短期間点滴または比較的長期間の点滴によるものとすることができ、かつ受動的送達を介するかまたは好適な点滴ポンプもしくはシリンジドライバーの利用を介することができる。
【0032】
本開示で用いられる化合物Aまたはその塩は、共結晶を含む結晶の形態であり得る。単結晶および多形結晶混合物が、化合物Aまたはその塩の範囲内に含められる。そのような結晶は、当技術分野で公知の結晶化方法に従う結晶化により生成することができる。化合物Aまたはその塩は、溶媒和物(例えば、水和物)または非溶媒和物であり得る。そのような形態のうちのいずれかが、本開示の化合物またはその塩の範囲内に含められる。化合物Aの共結晶を含む結晶形態は、その開示がその全体で参照により本明細書中に組み入れられる、国際公開第2019/106579号に開示される。
【0033】
化合物Aは、同位体(例えば、3H、14C、35S、および125I)を用いて標識することができ、そのような標識された化合物およびその塩もまた、本開示で用いられる化合物Aまたはその塩の範囲内に含められる。
【0034】
本開示で用いられる化合物Aの塩とは、有機化学の分野で用いられる一般的な塩を意味する。そのような塩の例としては、塩基付加塩、および酸付加塩が挙げられる。化合物Aの塩は、好ましくは、製薬上許容される塩である。
【0035】
一実施形態では、化合物Aまたはその塩は、化合物Aの遊離形態にある(すなわち、化合物Aの塩でない)。一実施形態では、化合物Aは、化合物Aと安息香酸との共結晶の形態にある。
【0036】
それらの優れたRNR阻害活性に起因して、本開示で用いられる化合物Aまたはその塩は、RNR関連疾患を予防および治療するための医薬調製物として有用である。したがって、本開示の投与スケジュールは、RNR関連疾患を治療するために有用である。本明細書中での「RNR」としては、ヒトまたは非ヒトRNR、好ましくはヒトRNRが挙げられる。
【0037】
本明細書中で相互に交換可能に用いられる用語「RNR関連疾患」または「RNRの発現および/または活性により特徴付けられる」疾患の例としては、RNR機能を除去、抑制、および/または阻害することにより、その発生を低減させることができ、かつその症状を軽減、緩和、および/または完全に治癒させることができる疾患が挙げられる。そのような疾患の例としては、限定するものではないが、悪性腫瘍を含む腫瘍が挙げられる。化合物Aまたはその塩により治療される対象である悪性腫瘍のタイプは、特に限定されない。そのような悪性腫瘍の例としては、腺管腫瘍、カルチノイド腫瘍、未分化癌、血管肉腫、腺癌、消化管癌(例えば、結腸癌および直腸癌を含む結腸直腸癌(「CRC」)、胆嚢癌および胆管癌(bile duct cancer)を含む胆管癌(biliary cancer)、肛門癌、食道癌、胃癌、消化管カルチノイド腫瘍、消化管間質腫瘍(「GIST」)、肝臓癌、十二指腸癌および小腸癌)、肺癌(例えば、非小細胞肺癌(「NSCLC」)、扁平上皮細胞肺癌、大細胞肺癌、小細胞肺癌、中皮腫および他の肺癌(気管支腫瘍および胸膜肺芽腫など))、泌尿器癌(例えば、腎臓癌、腎移行上皮癌(「TCC」)、腎盂および尿管TCC(「PDQ」)、膀胱癌、尿道癌および前立腺癌)、頭頚部癌(例えば、眼癌、網膜芽細胞腫、眼内黒色腫、下咽頭癌、咽頭癌、喉頭癌、喉頭乳頭腫、原発不明転移性頸部扁平上皮癌、口腔癌、口唇癌、咽喉癌、口腔咽頭癌、鼻腔神経芽細胞腫、鼻腔・副鼻腔癌、鼻咽頭癌、および唾液腺癌)、内分泌癌(例えば、甲状腺癌、副甲状腺癌、多発性内分泌腫瘍症候群、胸腺腫および胸腺癌、膵管腺癌(「PDAC」)、膵神経内分泌腫瘍および島細胞腫瘍を含む膵臓癌)、乳癌(肝外非浸潤性乳管癌(「DCIS」)、上皮内小葉癌(「LCIS」)、トリプルネガティブ乳癌、および炎症性乳癌)、男性および女性生殖器癌(例えば、子宮頸癌、卵巣癌、子宮内膜癌、子宮肉腫、子宮癌、膣癌、外陰癌、妊娠性絨毛腫瘍(「GTD」)、性腺外胚細胞腫瘍、頭蓋外胚細胞腫瘍、胚細胞腫瘍、精巣癌および陰茎癌)、脳および神経系癌(例えば、星状細胞腫、脳幹グリオーマ、脳腫瘍、頭蓋咽頭腫、中枢神経系(「CNS」)癌、脊索腫、上衣腫、胎児性腫瘍、神経芽細胞腫、傍神経節腫および非定型奇形腫)、皮膚癌(例えば、基底細胞癌(「BCC」)、扁平上皮細胞皮膚癌(「SCC」)、メルケル細胞癌および黒色腫)、組織および骨癌(例えば、軟組織肉腫、横紋筋肉腫、骨の線維性組織球腫、ユーイング肉腫、骨の悪性線維性組織球腫(「MFH」)、骨肉腫および軟骨肉腫)、心臓血管癌(例えば、心臓癌および心臓腫瘍)、虫垂癌、小児および青年の癌(例えば、小児副腎皮質細胞癌、正中線上の癌(midline tract carcinoma)、肝細胞癌(「HCC」)、肝芽腫およびウィルムス腫瘍)およびウイルス誘導性癌(例えば、HHV-8関連癌(カポジ肉腫)およびHIV/AIDS関連癌)が挙げられる。一部の実施形態では、癌は、肺癌、膵臓癌、または結腸直腸癌である。他の好ましい例としては、固形腫瘍が挙げられる。
【0038】
そのような悪性腫瘍の例としてはまた、限定するものではないが、多発性骨髄腫、白血病およびリンパ腫、骨髄異形成症候群および骨髄増殖性障害(骨髄増殖性新生物)、および骨髄異形成/骨髄増殖性新生物(MDS/MPN)重複症候群などの血液学的および形質細胞悪性腫瘍(例えば、血液、骨髄および/またはリンパ節を侵す癌)も挙げられる。白血病としては、限定するものではないが、急性リンパ芽球性白血病(「ALL」)、急性骨髄性白血病(「AML」)、慢性リンパ球性白血病(「CLL」)、慢性骨髄性白血病(「CML」)、急性単球性白血病(「AMoL」)、有毛細胞白血病、および/または他の白血病が挙げられる。リンパ腫としては、限定するものではないが、ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫(「NHL」)が挙げられる。一部の実施形態では、NHLは、B細胞リンパ腫および/またはT細胞リンパ腫である。一部の実施形態では、NHLとしては、限定するものではないが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(「DLBCL」)、小リンパ球性リンパ腫(「SLL」)、慢性リンパ球性白血病(「CLL」)、マントル細胞リンパ腫(「MCL」)、バーキットリンパ腫、菌状息肉腫およびセザリー症候群を含む皮膚T細胞性リンパ腫、AIDS関連リンパ腫、濾胞性リンパ腫、リンパ形質細胞性リンパ腫(ワルデンストレームマクログロブリン血症(「WM」))、原発性中枢神経系(CNS)リンパ腫および/または他のリンパ腫が挙げられる。
【0039】
好ましい例としては、急性骨髄性白血病(AML)などの骨髄性新生物が挙げられる。一態様では、本開示により標的とされる対象であるRNR関連疾患は、再発性または不応性(R/R)急性骨髄性白血病(AML)を含む急性骨髄性白血病(AML)である。別の態様では、本開示により標的とされる対象であるRNR関連疾患は、骨髄異形成症候群である。別の態様では、本開示により標的とされる対象であるRNR関連疾患は、骨髄増殖性障害(骨髄増殖性新生物)である。別の態様では、本開示により標的とされる対象であるRNR関連疾患は、骨髄異形成/骨髄増殖性新生物(MDS/MPN)重複症候群である。別の好ましい例としては、固形腫瘍が挙げられる。
【0040】
一態様では、本開示により標的とされる対象であるRNR関連疾患は、SLFN11(Schlafenファミリーメンバー11)陽性腫瘍である。SLFN11がRNRの阻害に対するユーイング肉腫細胞の感受性に寄与すること(Oncotarget, (2016 Sep 27) Vol. 7, No. 39, pp. 63003-63019)およびSLFN11が複製ストレスに応答して複製フォークに結合すること(Mol. Cell (2018) Vol 69, Issue 3, pp 371-384.e6)が報告されている。しかしながら、腫瘍細胞でのSLFN11発現と腫瘍に対する化合物Aまたはその塩の効果との間の相関関係は、明確になっていない。本開示は、以下の実施例により実証される通り、SLFN11陽性腫瘍を化合物Aまたはその塩により標的化することができることを、初めて示す。
【0041】
本開示では、「SLFN11」とは、ヒトまたは非ヒトSLFN11、好ましくはヒトSLFN11を意味する。さらに、「SLFN11」は、アイソフォームを含む。ヒトSLFN11遺伝子のヌクレオチド配列の例としては、NCBI参照配列:NM_001104587.2により表わされる配列が挙げられる。ヒトSLFN11タンパク質のアミノ酸配列の例としては、NCBI参照配列:NP_001098057.1により表わされる配列が挙げられる。上記に示されるヌクレオチド配列およびアミノ酸配列は、多型突然変異を含む場合がある。多型突然変異は、例えば、アミノ酸残基の変化を引き起こさないサイレント突然変異;または野生型SLFN11のアミノ酸配列と比較して1箇所以上(例えば、約1~5箇所、または1~3箇所)のアミノ酸残基の欠失、置換、または挿入による突然変異である。
【0042】
本開示では、「SLFN11陽性」とは、SLFN11が正常レベルよりも高レベルで発現される状態を意味する。SLFN11陽性は、発現レベルを測定することにより決定することができる。発現レベルが定量的または半定量的に測定できる限り、発現レベルの測定で何が測定されるかに対する特定の制約はない。例としては、mRNA発現レベルおよびタンパク質発現レベルが挙げられる。
【0043】
発現レベルは、被験体のサンプルから測定することができる。「サンプル」は、生物学的サンプル(例えば、細胞、組織、器官、体液(血液、リンパ液等)、消化液、尿)だけでなく、これらの生物学的サンプルから得られる核酸抽出物(例えば、ゲノムDNA抽出物、mRNA抽出物、mRNA抽出物から調製されるcDNA調製物またはcRNA調製物等)またはタンパク質抽出物も含む。さらに、サンプルは、ホルマリン固定処理、アルコール固定処理、凍結処理、またはパラフィン包埋処理に供される場合がある。サンプルは、好ましくは、腫瘍細胞を含有する。生物学的サンプルを取得するための方法は、生物学的サンプルの種類に応じて、好適に選択することができる。
【0044】
測定のために選択される場合、ノーザンブロッティング、RT-PCR、リアルタイムPCR、DNAマイクロアレイ、in situハイブリダイゼーション、およびRNA配列決定などの、mRNAの発現レベルを測定するために慣用的に用いられる技術に従って、SLFN11 mRNAと特異的にハイブリダイズするプライマーまたはプローブを用いて、mRNA発現レベルを測定することができる。検出デバイスは、いずれかの公知のデバイスであり得る(GeneChip、マイクロアレイ等)。プライマーおよびプローブは、一般的に公知の方法により、SLFN11の公知のDNAまたはmRNA配列情報(例えば、ヒトSLFN11 mRNA NCBI参照配列:NM_001104587.2)に基づいて、ヒトSLFN11のDNAまたはmRNAと特異的にハイブリダイズするポリヌクレオチドとして調製することができる。
【0045】
測定のために選択される場合、ELISA、ウエスタンブロッティング、免疫組織化学染色および免疫蛍光法などの慣用的に用いられる測定方法に従って、SLFN11のタンパク質を特異的に認識する抗体を用いて、タンパク質の発現レベルを測定することができる。測定のために用いられる抗体は、SLFN11のタンパク質を特異的に認識する限り(抗SLFN11抗体)、特に限定されない。例としては、免疫グロブリン(IgA、IgD、IgE、IgG、IgM、IgY等)、Fab断片、F(ab')2断片、単鎖抗体断片(scFv)、単一ドメイン抗体、ダイアボディ等が挙げられる。これらの抗体の例としては、限定するものではないが、ポリクローナル抗体、およびモノクローナル抗体(マウス抗体、ラマ抗体、ニワトリ抗体、ウサギ抗体、ロバ抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体等)が挙げられる。これらの抗体は、様々な公知の方法を用いることにより調製することができる。調製方法は、特に限定されない。公知の方法の例としては、動物の免疫系を活性化するために動物へとSLFN11タンパク質の全長または断片を接種し、動物の血清を回収し、そして抗SLFN11ポリクローナル抗体を取得する方法;またはハイブリドーマ法、ファージディスプレイ法等により抗SLFN11モノクローナル抗体を取得する方法が挙げられる。あるいは、市販の抗体もまた用いることができる。例としては、抗SLFN11抗体(#sc515071)(Santa Cruz Biotechnology社)が挙げられる。
【0046】
免疫組織化学または免疫蛍光法での染色中のタンパク質の発現レベルは、染色比率(陽性細胞占有率)および染色強度から算出することができる。染色中のタンパク質発現レベルは、例えば、以下の計算式により取得されるHスコア法の数値であり得る(Am. J. Clin. Pathol., 90 (3): 233-9 (1988))。
【0047】
【0048】
Hスコア法に加えて、以下の計算式に従って値が取得されるAllred法(Allred DC et al., Mod. Pathol., 11: 155-68 (1998)):Allredスコア:陽性細胞占有率スコア+染色強度スコア(陽性細胞占有率スコア;0:染色なし、1:1%未満、2:1%以上かつ10%未満、3:10%以上かつ1/3未満、4:1/3以上かつ2/3未満、5:2/3以上)(染色強度;0:染色なし、1:弱い染色強度、2:中間レベル染色強度、3:強い染色強度);陽性細胞占有率(%)のみを用いてスコア付けを行なうJスコア法(Kenbikyo, 44 (1): 30-34 (2009))(Jスコア0:染色なし、Jスコア1:1%未満の陽性細胞占有率、Jスコア2:1%以上かつ10%未満の陽性細胞占有率、Jスコア3:10%以上の陽性細胞占有率)等の他のスコア付け方法により取得される値を用いることができる。
【0049】
測定のために選択される場合、任意により、二次元電気泳動(2-DE)と組み合わせて用いることができる、抗体を用いる方法、例えば、質量分析(MS)を用いる方法(例えば、LC-MS/MSまたはMALDI-TOF MS、ESI Q MS、ESI-IT MS)またはそれらの組み合わせにより、タンパク質の発現レベルを測定することができる。
【0050】
語句「SLFN11が正常レベルよりも高レベルで発現される状態」とは、腫瘍患者のサンプル中のSLFN11の発現レベルが相対的に高いことを意味し;一実施形態では、SLFN11の発現レベルは、所定のカットオフ点と等しいかまたはそれよりも高い。
【0051】
本明細書中で用いる場合、カットオフ点は、測定対象である対象の種類および測定方法の種類などの様々な条件に応じて変わり、かつカットオフ点は、特定の値に限定されない。特定のカットオフ点は、腫瘍患者のSLFN11の予め測定された発現レベルを用いて、様々な統計解析技術に従って、決定することができる。例としては、腫瘍患者でのSLFN11発現レベルの平均値および中央値;SLFN11高発現群およびSLFN11低発現群での化合物Aまたはその塩を含む抗腫瘍剤を用いる化学療法の治療効果(腫瘍縮小効果、無増悪生存期間延長効果等)に関する、ログランク検定でのP値が最小値かつ標準値未満(例えば、P値が0.1以下であるかまたは0.05以下である値)となる値である、腫瘍患者の中でSLFN11高発現群とSLFN11低発現群とを分離するためのカットオフ点;それにより感度および特異度の合計がROC(受信者操作特性)解析に基づいて最大値になるような、化合物Aまたはその塩を含む抗腫瘍剤を用いる化学療法に供された患者でのSLFN11発現レベルと、化合物Aまたはその塩を用いる化学療法の特定の程度以上までの治療効果(腫瘍縮小効果、無増悪生存期間延長効果等)の存在または非存在との間の関係から決定される値である、腫瘍患者の中でSLFN11高発現群とSLFN11低発現群とを分離するためのカットオフ点;ならびにSLFN11高発現群およびSLFN11低発現群でのRNR阻害剤を含む抗腫瘍剤を用いる化学療法の治療効果(腫瘍縮小効果、無増悪生存期間延長効果等)に関する、χ二乗検定でのP値が最小値かつ標準値未満(例えば、P値が0.1以下であるかまたは0.05以下である値)となる値である、腫瘍患者の中でSLFN11高発現群とSLFN11低発現群とを分離するためのカットオフ点、等が挙げられる。これらのうちでは、腫瘍患者でのSLFN11発現レベルの平均値および中央値が好ましく、腫瘍患者でのSLFN11発現レベルの平均値がより好ましい。
【0052】
カットオフ点の一例は、1と等しいかまたはそれよりも大きいHスコアがSLFN11陽性を示すものである。カットオフ値の他の例は、30と等しいかまたはそれよりも大きいHスコアがSLFN11陽性を示すもの、100と等しいかまたはそれよりも大きいHスコアがSLFN11陽性を示すもの、200と等しいかまたはそれよりも大きいHスコアがSLFN11陽性を示すもの、などである。そのようなカットオフ点は、化合物Aまたはその塩を投与された患者由来のサンプルから取得される測定結果および患者での化合物Aまたはその塩の有効性に基づいて決定することができる。
SLFN11陽性はまた、上記で言及された方法のものに科学的に類似する結果を示すことができる方法によっても決定することができる。
【0053】
SLFN11陽性腫瘍の例としては、初期に検査陽性である腫瘍だけでなく、転移および再発を含む腫瘍の進行中のいずれかの段階で少なくとも1回、SLFN11に関して検査陽性である腫瘍も挙げられる。
【0054】
化合物Aまたはその塩が医薬調製物中で用いられる場合、必要な場合に、医薬担体が添加され、それにより、予防および治療目的に従って好適な剤型を形成させることができる。許容される剤型の例としては、経口調製物、注入剤、坐剤、軟膏剤、パッチ剤等が挙げられる。それらのうちでは、経口調製物が好ましい。そのような剤型は、当業者に慣用的に公知な方法により形成させることができる。
【0055】
医薬担体に関して、様々な慣用の有機または無機担体材料を、調製材料として用いることができる。例えば、そのような材料は、固体調製物中の賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、もしくはコーティング剤として;または液体調製物中の溶媒、可溶化剤、懸濁化剤、等張化剤、pH調整剤、緩衝剤、もしくは無痛化剤として混合することができる。さらに、必要な場合に、防腐剤、抗酸化剤、着色料、矯味剤または香味剤、および安定化剤などの医薬調製物添加剤もまた用いることができる。
【0056】
例示的な経口固体調製物は、以下の通りに調製することができる。任意により結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色料、矯味剤または香味剤等と共に、化合物Aに賦形剤を添加した後、得られた混合物を、当技術分野で公知の方法により、錠剤、コーティング錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等へと製剤化する。
【0057】
賦形剤の例としては、ラクトース、スクロース、D-マンニトール、グルコース、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、微結晶性セルロース、および無水ケイ酸が挙げられる。結合剤の例としては、水、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、単シロップ、液体グルコース、液体α-デンプン、液体ゼラチン、D-マンニトール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルデンプン、メチルセルロース、エチルセルロース、シェラック、リン酸カルシウム、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。崩壊剤の例としては、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、粉末化寒天、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、ラクトース等が挙げられる。滑沢剤の例としては、精製タルク、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ホウ砂、ポリエチレングリコール等が挙げられる。着色料の例としては、酸化チタン、酸化鉄等が挙げられる。矯味剤または香味剤の例としては、スクロース、苦橙皮、クエン酸、酒石酸等が挙げられる。
【0058】
経口投与のための液体調製物を調製する場合、矯味剤、緩衝剤、安定化剤、香味剤等を化合物Aに添加することができ;かつ得られた混合物を、当技術分野で公知の方法に従って、経口液体調製物、シロップ剤、エリキシル剤等へと製剤化することができる。
【0059】
矯味剤または香味剤の例は、上記で言及されたものと同じであり得る。緩衝剤の例としては、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。安定化剤の例としては、トラガカント、アラビアガム、ゼラチン等が挙げられる。必要な場合、経口投与のためのこれらの調製物を、例えば、効果の持続性の目的のために、腸溶コーティング剤または他のコーティング剤を用いて、当技術分野で公知の方法に従って、コーティングすることができる。そのようなコーティング剤の例としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、およびTWEEN(登録商標)80が挙げられる。
【0060】
注入剤を調製する場合、pH調整剤、緩衝剤、安定化剤、等張化剤、局所麻酔薬等を、化合物Aに添加することができ;かつ得られた混合物を、当技術分野で公知の方法に従って、皮下、筋肉内、および静脈内注入剤へと製剤化することができる。
【0061】
pH調整剤および緩衝剤の例としては、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等が挙げられる。安定化剤の例としては、ピロ亜硫酸ナトリウム、EDTA、チオグリコール酸、チオ乳酸等が挙げられる。局所麻酔薬の例としては、塩酸プロカイン、塩酸リドカイン等が挙げられる。等張化剤の例としては、塩化ナトリウム、グルコース、D-マンニトール、グリセリン等が挙げられる。
【0062】
各単位投与剤型中に製剤化される化合物Aまたはその塩の量は、一般的に、単位投与剤型当たり、経口投与に関して約0.05、0.1、1、5、10、20または25~約100、500または1000mg、注入剤に関して約0.01または0.1~約200、300または500mg、および坐剤に関して約1、5または10~約100、500または1000mgであり得るが、但し、これらの量は、患者の症状に依存して、または用いられる剤型に基づいて、変更することができる。
【0063】
一実施形態では、化合物Aまたはその塩は、単回用量中、または例示的投与スケジュールの単一サイクル中で投与することができる。例示的な実施形態では、化合物Aまたはその塩は、例示的な投与スケジュールに従って、他の薬剤と組み合わせて投与することができる。化合物Aまたはその塩が他の薬剤と組み合わせて投与される場合、化合物Aまたはその塩は、そのような他の薬剤と同じ日かつ/もしくは同じタイミングで投与することができるか、または、化合物Aは、そのような他の薬剤とは異なる日かつ/もしくは異なるタイミングで投与することができる。そのような他の薬剤は、化合物Aまたはその塩の投与スケジュールの間に、継続的、散発的または間欠的に投与することができる。
【0064】
1種以上の他の抗腫瘍剤と組み合わせて化合物Aまたはその塩を用いることにより、抗腫瘍効果を強化することができる。したがって、本開示はまた、そのような併用様式で化合物Aまたはその塩を用いる投与スケジュールも包含する。化合物Aまたはその塩および1種以上の他の抗腫瘍剤は、単一調製物(すなわち、併用薬剤)中、または組み合わせて投与される予定の2種以上の別個の調製物中で投与することができる。
抗腫瘍効果は、例えば、腫瘍体積の減少、腫瘍増殖静止、または延長した生存期間として評価することができる。
【0065】
一実施形態では、投与スケジュールは、化合物Aまたはその塩と1種以上の他の抗腫瘍剤との組み合わせを含む抗腫瘍製剤を投与するステップを含む。別の実施形態では、投与スケジュールは、抗腫瘍剤に対する抗腫瘍効果増強剤を投与するステップを含み、増強剤は、有効成分として化合物Aまたはその塩を含む。
【0066】
他の抗腫瘍剤は、特に限定されない。追加の抗癌剤の例としては、化学療法剤(例えば、細胞傷害剤)、免疫療法剤、ホルモン剤および抗ホルモン剤、標的化療法剤、および抗血管新生剤が挙げられる。多数の抗癌剤を、これらの群のうちの1種以上へと分類することができる。特定の抗癌剤は本明細書中の特定の群または亜群へと分類されているが、これらの薬剤のうちの多数はまた、当技術分野で現在理解されるであろう通り、1種以上の他の群または亜群中にも列記することができる。特定の群への特定の薬剤の本明細書中の分類は、限定的であると意図されないことが理解されるべきである。多数の抗癌剤が当技術分野で現在公知であり、かつ本開示の化合物と組み合わせて用いることができる。
【0067】
さらに、薬剤は、アゴニスト、アンタゴニスト、アロステリック調節剤、毒素であり得、または、より一般的には、その標的を阻害または刺激(例えば、受容体もしくは酵素活性化または阻害)するために作用することができる。例えば、肝細胞増殖因子(HGF、散乱因子としても知られる)のアンタゴニストなどの、増殖因子に特異的に結合しかつその活性を阻害する1種以上の薬剤(例えば、抗体、抗原結合性領域、または可溶性受容体)、およびその受容体「c-met」に特異的に結合する抗体または抗原結合性領域が、使用のために好適である。
【0068】
様々な実施形態では、追加の抗癌剤は、化学療法剤、免疫療法剤、ホルモン剤、抗ホルモン剤、標的化療法剤、または抗血管新生剤(または血管新生阻害剤)である。一実施形態では、追加の抗癌剤は、化学療法剤、有糸分裂阻害剤、植物アルカロイド、アルキル化剤、代謝拮抗剤、白金類似体、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、レチノイド、アジリジン、抗生物質、ホルモン剤、抗ホルモン剤、抗エストロゲン剤、抗アンドロゲン剤、抗副腎剤(anti-adrenal)、アンドロゲン、標的化療法剤、免疫療法剤、生物学的応答調節剤、サイトカイン阻害剤、腫瘍ワクチン、モノクローナル抗体、免疫チェックポイント阻害剤、抗PD-1剤、抗PD-L1剤、コロニー刺激因子、免疫調節剤、免疫調節性イミド(IMiD)、抗CTLA4剤、抗LAG1剤、抗OX40剤、GITRアゴニスト、CAR-T細胞、BiTE、シグナル伝達阻害剤、増殖因子阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、EGFR阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤、ヒストンメチルトランスフェラーゼ阻害剤、プロテアソーム阻害剤、細胞周期阻害剤、抗血管新生剤、マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)阻害剤、肝細胞増殖因子阻害剤、TOR阻害剤、KDR阻害剤、VEGF阻害剤、HIF-1α阻害剤、HIF-2α阻害剤、線維芽細胞増殖因子(FGF)阻害剤、RAF阻害剤、MEK阻害剤、ERK阻害剤、PI3K阻害剤、AKT阻害剤、MCL-1阻害剤、BCL-2阻害剤、SHP2阻害剤、HER-2阻害剤、BRAF阻害剤、遺伝子発現調節剤、自食作用阻害剤、アポトーシス誘導剤、抗増殖剤、および解糖阻害剤からなる群より選択される。
【0069】
様々な実施形態では、追加の抗癌剤は、化学療法剤である。化学療法剤の非限定的な例としては、有糸分裂阻害剤および植物アルカロイド、アルキル化剤、代謝拮抗剤、白金類似体、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、レチノイド、アジリジン、および抗生物質が挙げられる。
【0070】
有糸分裂阻害剤および植物アルカロイドの非限定的な例としては、タキサン、例えば、カバジタキセル、ドセタキセル、ラロタキセル、オルタタキセル、パクリタキセル、およびテセタキセル;デメコルシン;エポチロン;エリブリン;エトポシド(VP-16);エトポシドリン酸塩;ナベルビン;ノスカピン;テニポシド;サリブラスチン(thaliblastine);ビンブラスチン;ビンクリスチン;ビンデシン;ビンフルニン;およびビノレルビンが挙げられる。
【0071】
アルキル化剤の非限定的な例としては、ナイトロジェンマスタード、例えば、クロラムブシル、クロルナファジン、コロホスファミド(cholophosphamide)、シトホスファン、エストラムスチン、イホスファミド、マンノムスチン、メクロレタミン、塩酸メクロレタミンオキシド、メルファラン、ノベンビシン(novembichin)、フェネステリン、プレドニムスチン、トリス(2-クロロエチル)アミン、トロホスファミド、およびウラシルマスタード;スルホン酸アルキル、例えば、ブスルファン、インプロスルファン、およびピポスルファン;ニトロソ尿素、例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチン、ストレプトゾシン、およびTA-07;エチレンイミンおよびメチラメラミン、例えば、アルトレタミン、チオテパ、トリエチレンメラミン、トリエチレンチオホスホルアミド、トリエチレンホスホルアミド、およびトリメチロロメラミン;アンバムスチン(ambamustine);ベンダムスチン;ダカルバジン;エトグルシド;イロフルベン;マフォスファミド;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;プロカルバジン;テモゾロミド;トレオスルファン;およびトリアジクオンが挙げられる。
【0072】
代謝拮抗剤の非限定的な例としては、葉酸類似体、例えば、アミノプテリン、デノプテリン、エダトレキサート、メトトレキサート、プテロプテリン、ラルチトレキセド、およびトリメトレキサート;プリン類似体、例えば、6-メルカプトプリン、6-チオグアニン、フルダラビン、フォロデシン、チアミプリン、およびチオグアニン;ピリミジン類似体、例えば、5-フルオロウラシル(5-FU)、6-アザウリジン、アンシタビン、アザシチジン、カペシタビン、カルモフール、シタラビン、デシタビン、ジデオキシウリジン、ドキシフィウリジン(doxifiuridine)、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン、ガロシタビン、ゲムシタビン、およびサパシタビン;3-アミノピリジン-2-カルボキシアルデヒドチオセミカルバゾン;ブロクスウリジン;クラドリビン;シクロホスファミド;シタラビン;エミテフール;ヒドロキシ尿素;メルカプトプリン;ネララビン;ペメトレキセド;ペントスタチン;テガフール;およびトロキサシタビンが挙げられる。
【0073】
白金類似体の非限定的な例としては、カルボプラチン、シスプラチン、ジシクロプラチン、ヘプタプラチン、ロバプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、サトラプラチン、および四硝酸トリプラチンが挙げられる。
酵素の非限定的な例としては、アスパラギナーゼおよびペグアスパルガーゼが挙げられる。
【0074】
トポイソメラーゼ阻害剤の非限定的な例としては、アクリジンカルボキサミド、アモナフィド、アムサクリン、ベロテカン、エリプチニウム酢酸塩、エキサテカン、インドロカルバゾール、イリノテカン、ルルトテカン、ミトキサントロン、ラゾキサン、ルビテカン、SN-38、ソブゾキサン、およびトポテカンが挙げられる。
【0075】
レチノイドの非限定的な例としては、アリトレチノイン、ベキサロテン、フェンレチニド、イソトレチノイン、リアロゾール、RIIレチナミド、およびトレチノインが挙げられる。
【0076】
アジリジンの非限定的な例としては、ベンゾドパ(benzodopa)、カルボコン、メツレドパ(meturedopa)、およびウレドパ(uredopa)が挙げられる。
【0077】
抗生物質の非限定的な例としては、インターカレート性抗生物質;アントラセンジオン;アントラサイクリン抗生物質、例えば、アクラルビシン、アムルビシン、ダウノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、メノガリル、ノガラマイシン、ピラルビシン、およびバルビシン;6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン;アクラシノマイシン(aclacinomysin);アクチノマイシン;オースラマイシン(authramycin);アザセリン;ブレオマイシン;カクチノマイシン;カリケアミシン;カラビシン(carabicin);カルミノマイシン;カルジノフィリン;クロモマイシン;ダクチノマイシン;デトルビシン;エソルビシン;エスペラミシン;ゲルダナマイシン;マルセロマイシン;マイトマイシン;マイトマイシンC;ミコフェノール酸;オリボマイシン;ノバントロン;ペプロマイシン;ポルフィロマイシン;ポトフィロマイシン(potfiromycin);ピューロマイシン;ケラマイシン(quelamycin);レベッカマイシン;ロドルビシン(rodorubicin);ストレプトニグリン;ストレプトゾシン;タネスピマイシン;ツベルシジン;ウベニメクス;ジノスタチン;ジノスタチンスチマラマー;およびゾルビシンが挙げられる。
【0078】
様々な実施形態では、追加の抗癌剤は、ホルモン剤および/または抗ホルモン剤(すなわち、ホルモン療法)である。ホルモン剤および抗ホルモン剤の非限定的な例としては、抗アンドロゲン剤、例えば、アビラテロン、アパルタミド、ビカルタミド、ダロルタミド、エンザルタミド、フルタミド、ゴセレリン、ロイプロリド、およびニルタミド;抗エストロゲン剤、例えば、4-ヒドロキシタモキシフェン、アロマターゼ阻害性4(5)-イミダゾール、EM-800、ホスフェストロール、フルベストラント、カオキシフェン(keoxifene)、LY 117018、オナプリストン、ラロキシフェン、タモキシフェン、トレミフェン、およびトリオキシフェン;抗副腎剤、例えば、アミノグルテチミド、デキサミノグルテチミド(dexaminoglutethimide)、ミトタン、およびトリロスタン;アンドロゲン、例えば、カルステロン、ドロモスタノロンプロピオン酸エステル、エピチオスタノール、メピチオスタン、およびテストラクトン;アバレリクス;アナストロゾール;セトロレリクス;デスロレリン;エキセメスタン;ファドロゾール;フィナステリド;ホルメスタン;ヒストレリン(RL 0903);ヒト絨毛性ゴナドトロピン;ランレオチド;LDI 200(Milkhaus社);レトロゾール;リュープロレリン;ミフェプリストン;ナファレリン;ナフォキシジン;オサテロン;プレドニゾン;チロトロピンアルファ;およびトリプトレリンが挙げられる。
【0079】
様々な実施形態では、追加の抗癌剤は、免疫療法剤(すなわち、免疫療法)である。免疫療法剤の非限定的な例としては、生物学的応答調節剤、サイトカイン阻害剤、腫瘍ワクチン、モノクローナル抗体、免疫チェックポイント阻害剤、コロニー刺激因子、および免疫調節剤が挙げられる。
【0080】
インターフェロンおよびインターロイキンなどのサイトカイン阻害剤(サイトカイン)を含む生物学的応答調節剤の非限定的な例としては、インターフェロンα(alfa)/インターフェロンα(alpha)、例えば、インターフェロンα-2、インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b、インターフェロンα-n1、インターフェロンα-n3、インターフェロンアルファコン-1、ペグインターフェロンα-2a、ペグインターフェロンα-2b、および白血球αインターフェロン;インターフェロンβ、例えば、インターフェロンβ-1a、およびインターフェロンβ-1b;インターフェロンγ、例えば、天然インターフェロンγ-1a、およびインターフェロンγ-1b;アルデスロイキン;インターロイキン-1β;インターロイキン-2;オプレルベキン;ソネルミン;タソネルミン;およびビルリジン(virulizin)が挙げられる。
【0081】
腫瘍ワクチンの非限定的な例としては、APC 8015、アビシン(AVICINE)、膀胱癌ワクチン、癌ワクチン(Biomira社)、ガストリン17免疫原、丸山ワクチン、黒色腫溶解物ワクチン、黒色腫腫瘍崩壊物ワクチン(New York Medical College)、黒色腫ワクチン(New York University)、黒色腫ワクチン(Sloan Kettering Institute)、TICE(登録商標)BCG(カルメット・ゲラン桿菌)、およびウイルス性黒色腫細胞溶解物ワクチン(Royal Newcastle Hospital)が挙げられる。
【0082】
モノクローナル抗体の非限定的な例としては、アバゴボマブ、アデカツムマブ、アフリベルセプト、アレムツズマブ、ブリナツモマブ、ブレンツキシマブベドチン、CA 125 MAb(Biomira社)、癌MAb(Japan Pharmaceutical Development社)、ダクリズマブ、ダラツムマブ、デノスマブ、エドレコロマブ、ゲムツズマブオゾガマイシン(gemtuzumab zogamicin)、HER-2およびFc MAb(Medarex社)、イブリツモマブチウキセタン、イディオタイプ105AD7 MAb(CRC Technology社)、イディオタイプCEA MAb(Trilex社)、イピリムマブ、リンツズマブ、LYM-1-ヨウ素131 MAb(Techni clone社)、ミツモマブ、モキセツモマブ、オファツムマブ、多形上皮ムチン-イットリウム90 MAb(Antisoma社)、ラニビズマブ、リツキシマブ、およびトラスツズマブが挙げられる。
【0083】
免疫チェックポイント阻害剤の非限定的な例としては、抗PD-1剤または抗体、例えば、セミプリマブ、ニボルマブ、およびペムブロリズマブ;抗PD-L1剤または抗体、例えば、アテゾリズマブ、アベルマブ、およびデュルバルマブ;抗CTLA-4剤または抗体、例えば、イピルムマブ(ipilumumab);抗LAG1剤;および抗OX40剤が挙げられる。
【0084】
コロニー刺激因子の非限定的な例としては、ダルベポエチンアルファ、エポエチンアルファ、エポエチンベータ、フィルグラスチム、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、レノグラスチム、レリジスチム、ミリモスチム、モルグラモスチム、ナルトグラスチム、ペグフィルグラスチム、およびサルグラモスチムが挙げられる。
【0085】
追加の免疫療法剤の非限定的な例としては、BiTE、CAR-T細胞、GITRアゴニスト、イミキモド、免疫調節性イミド(IMiD)、ミスマッチ二本鎖RNA(Ampligen社)、レシキモド、SRL 172、およびチマルファシンが挙げられる。
【0086】
様々な実施形態では、追加の抗癌剤は、標的化療法剤(すなわち、標的化療法)である。標的化療法剤としては、例えば、モノクローナル抗体および小分子薬剤が挙げられる。標的化療法剤の非限定的な例としては、シグナル伝達阻害剤、増殖因子阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、EGFR阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤、ヒストンメチルトランスフェラーゼ阻害剤、プロテアソーム阻害剤、細胞周期阻害剤、血管新生阻害剤、マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)阻害剤、肝細胞増殖因子阻害剤、TOR阻害剤、KDR阻害剤、VEGF阻害剤、線維芽細胞増殖因子(FGF)阻害剤、MEK阻害剤、ERK阻害剤、PI3K阻害剤、AKT阻害剤、MCL-1阻害剤、BCL-2阻害剤、SHP2阻害剤、HER-2阻害剤、BRAF阻害剤、遺伝子発現調節剤、自食作用阻害剤、アポトーシス誘導剤、抗増殖剤、および解糖阻害剤が挙げられる。
【0087】
シグナル伝達阻害剤の非限定的な例としては、チロシンキナーゼ阻害剤、複合キナーゼ阻害剤、アンロチニブ、アバプリチニブ、アキシチニブ、ダサチニブ、ドビチニブ、イマチニブ、レンバチニブ、ロニダミン、ニロチニブ、ニンテダニブ、パゾパニブ、ペグビソマント、ポナチニブ、バンデタニブ、およびEGFR阻害剤が挙げられる。
【0088】
EGFR阻害剤の非限定的な例としては、EGFRの小分子アンタゴニスト、例えば、アファチニブ、ブリガチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、およびオシメルチニブ;およびその天然リガンドによるEGFR活性化を部分的または完全に遮断することができる、いずれかの抗EGFR抗体または抗体断片を含む、抗体に基づくEGFR阻害剤が挙げられる。抗体に基づくEGFR阻害剤としては、例えば、Modjtahedi, H., et al., 1993, Br. J. Cancer 67:247-253;Teramoto, T., et al., 1996, Cancer 77:639-645;Goldstein et al, 1995, Clin. Cancer Res. 1: 1311-1318;Huang, S. M., et al., 1999, Cancer Res. 15:59(8): 1935-40;およびYang, X., et al., 1999, Cancer Res. 59: 1236-1243に記載されるもの;モノクローナル抗体Mab E7.6.3(Yang, 1999、上掲);Mab C225(ATCC登録番号HB-8508)、またはその結合特異性を有する抗体もしくは抗体断片;特異的アンチセンスヌクレオチドまたはsiRNA;アファチニブ、セツキシマブ;マツズマブ;ネシツムマブ;ニモツズマブ;パニツムマブ;およびザルツムマブが挙げられる。
【0089】
ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤の非限定的な例としては、ベリノスタット、パノビノスタット、ロミデプシン、およびボリノスタットが挙げられる。
ヒストンメチルトランスフェラーゼ阻害剤の非限定的な例としては、ezh2阻害剤が挙げられる。
【0090】
プロテアソーム阻害剤の非限定的な例としては、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、イキサゾミブ、マリゾミブ(サリノスポラミドa)、およびオプロゾミブが挙げられる。
CDK阻害剤などの細胞周期阻害剤の非限定的な例としては、アベマシクリブ、アルボシジブ、パルボシクリブ、およびリボシクリブが挙げられる。
【0091】
様々な実施形態では、追加の抗癌剤は、抗血管新生剤(または血管新生阻害剤)であり、それらとしては、限定するものではないが、マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)阻害剤;VEGF阻害剤;EGFR阻害剤;TOR阻害剤、例えば、エベロリムスおよびテムシロリムス;PDGFRキナーゼ阻害剤、例えば、クレノラニブ;HIF-1α阻害剤、例えば、PX 478;HIF-2α阻害剤、例えば、ベルツチファンおよび国際公開第2015/035223号に記載されるHIF-2α阻害剤;線維芽細胞増殖因子(FGF)またはFGFR阻害剤、例えば、B-FGFおよびRG 13577;肝細胞増殖因子阻害剤;KDR阻害剤;抗Ang1剤および抗Ang2剤;抗Tie2キナーゼ阻害剤;Tekアンタゴニスト(米国特許出願公開第2003/0162712号;米国特許第6,413,932号);抗TWEAK剤(米国特許第6,727,225号);そのリガンドに対するインテグリンの結合性に拮抗するADAMディスインテグリン(distintegrin)ドメイン(米国特許出願公開第2002/0042368号);抗eph受容体および/または抗エフリン抗体または抗原結合性領域(米国特許第5,981,245号;同第5,728,813号;同第5,969,110号;同第6,596,852号;同第6,232,447号;および同第6,057,124号);および抗PDGF-BBアンタゴニストならびにPDGF-BBリガンドに特異的に結合する抗体または抗原結合性領域が挙げられる。
【0092】
マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)阻害剤の非限定的な例としては、MMP-2(マトリックスメタロプロテイナーゼ2)阻害剤、MMP-9(マトリックスメタロプロテイナーゼ9)阻害剤、プリノマスタット、RO 32-3555、およびRS 13-0830が挙げられる。有用なマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤の例は、例えば、国際公開第96/33172号、同第96/27583号、欧州特許第1004578号、国際公開第98/07697号、同第98/03516号、同第98/34918号、同第98/34915号、同第98/33768号、同第98/30566、欧州特許第0606046号、同第0931788号、国際公開第90/05719号、同第99/52910号、同第99/52889号、同第99/29667号、同第1999/007675号、欧州特許第1786785号、欧州特許第1181017号、米国特許出願公開第2009/0012085号、米国特許第5,863,949号、同第5,861,510号、および欧州特許第0780386号に記載される。好ましいMMP-2およびMMP-9阻害剤は、MMP-1を阻害する活性をほとんどまたは全く有しないものである。他のマトリックスメタロプロテイナーゼ(すなわち、MAP-1、MMP-3、MMP-4、MMP-5、MMP-6、MMP-7、MMP-8、MMP-10、MMP-11、MMP-12、およびMMP-13)と比較してMMP-2および/またはMMP-9を選択的に阻害するものが、より好ましい。
【0093】
VEGFおよびVEGFR阻害剤の非限定的な例としては、ベバシズマブ、セディラニブ、CEP 7055、CP 547632、KRN 633、オランチニブ、パゾパニブ、ペガプタニブ、ペガプタニブ八ナトリウム、セマキサニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、VEGFアンタゴニスト(Borean社、Denmark)、およびVEGF-TRAP(商標)が挙げられる。
【0094】
追加の抗癌剤はまた、別の抗血管新生剤でもあり得、それらとしては、限定するものではないが、2-メトキシエストラジオール、AE 941、アレムツズマブ、α-D148 Mab(Amgen社、US)、アルファスタチン(alphastatin)、アネコルタブ酢酸エステル、アンギオシジン、血管新生阻害剤(SUGEN社、US)、アンギオスタチン、抗Vn Mab(Crucell社、Netherlands)、アチプリモド、アキシチニブ、AZD 9935、BAY RES 2690(Bayer社、Germany)、BC 1(Genoa Institute of Cancer Research、Italy)、ベロラニブ、ベネフィン(Lane Labs社、US)、カボザンチニブ、CDP 791(Celltech Group社、UK)、コンドロイチナーゼAC、シレンギチド、コンブレタスタチンA4プロドラッグ、CP 564959(OSI社、US)、CV247、CYC 381(Harvard University、US)、E 7820、EHT 0101、エンドスタチン、エンザスタウリン塩酸塩、ER-68203-00(IVAX社、US)、フィブリノゲン-E断片、Flk-1(ImClone Systems社、US)、FLT 1の形態(VEGFR 1)、FR-111142、GCS-100、GW 2286(GlaxoSmithKline社、UK)、IL-8、イロマスタット、IM-862、イルソグラジン、KM-2550(Kyowa Hakko社、Japan)、レナリドミド、レンバチニブ、MAbα5β3インテグリン、第2世代(Applied Molecular Evolution社、USAおよびMedlmmune社、US)、MAb VEGF(Xenova社、UK)、マリマスタット、マスピン(Sosei社、Japan)、メタスタチン(metastatin)、モツポラミンC、M-PGA、オンブラブリン、OXI4503、PI 88、血小板因子4、PPI 2458、ラムシルマブ、rBPI 21およびBPI由来抗血管新生剤(XOMA社、US)、レゴラフェニブ、SC-236、SD-7784(Pfizer社、US)、SDX 103(University of California at San Diego、US)、SG 292(Telios社、US)、SU-0879(Pfizer社、US)、TAN-1120、TBC-1635、テセバチニブ、テトラチオモリブデン酸、サリドマイド、トロンボスポンジン1阻害剤、Tie-2リガンド(Regeneron社、US)、組織因子経路阻害剤(EntreMed社、US)、腫瘍壊死因子-α阻害剤、タムスタチン、TZ 93、ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子阻害剤、バジメザン、バンデタニブ、バソスタチン、バタラニブ、VE-カドヘリン-2アンタゴニスト、キサントリゾール、XL 784(Exelixis社、US)、ziv-アフリベルセプト、およびZD 6126が挙げられる。
【0095】
様々な実施形態では、追加の抗癌剤は、RAS-RAF-ERKもしくはPI3K-AKT-TORシグナル伝達経路を破壊もしくは阻害する追加の活性薬剤であるか、またはPD-1および/もしくはPD-L1アンタゴニストである。様々な実施形態では、追加の抗癌剤は、RAF阻害剤、EGFR阻害剤、MEK阻害剤、ERK阻害剤、PI3K阻害剤、AKT阻害剤、TOR阻害剤、MCL-1阻害剤、BCL-2阻害剤、SHP2阻害剤、プロテアソーム阻害剤、または免疫療法、例えば、モノクローナル抗体、免疫調節性イミド(IMiD)、抗PD-1、抗PDL-1、抗CTLA4、抗LAG1、および抗OX40剤、GITRアゴニスト、CAR-T細胞、およびBiTEである。
RAF阻害剤の非限定的な例としては、ダブラフェニブ、エンコラフェニブ、レゴラフェニブ、ソラフェニブ、およびベムラフェニブが挙げられる。
【0096】
MEK阻害剤の非限定的な例としては、ビニメチニブ、CI-1040、コビメチニブ、PD318088、PD325901、PD334581、PD98059、レファメチニブ、セルメチニブ、およびトラメチニブが挙げられる。
【0097】
ERK阻害剤の非限定的な例としては、LY3214996、LTT462、MK-8353、SCH772984、レボキセルチニブ(ravoxertinib)、ウリキセルチニブ、および国際公開第2017/068412号に記載される通りのERKiが挙げられる。
【0098】
PI3K阻害剤の非限定的な例としては、17-ヒドロキシウォルトマンニン類似体(例えば、国際公開第06/044453号);AEZS-136;アルペリシブ;AS-252424;ブパルリシブ;CAL263;コパンリシブ;CUDC-907;ダクトリシブ(国際公開第06/122806号);デメトキシビリジン;デュベリシブ;GNE-477;GSK1059615;IC87114;イデラリシブ;INK1117;LY294002;パロミド(Palomid)529;パキサリシブ;ペリフォシン;PI-103;PI-103塩酸塩;ピクチリシブ(例えば、国際公開第09/036,082号;同第09/055,730号);PIK 90;PWT33597;SF1126;ソノリシブ(sonolisib);TGI 00-115;TGX-221;XL147;XL-765;ウォルトマンニン;およびZSTK474が挙げられる。
【0099】
AKT阻害剤の非限定的な例としては、Akt-1-1(Akt1を阻害する)(Barnett et al. (2005) Biochem. J., 385 (Pt. 2), 399-408);Akt-1-1,2(Barnett et al. (2005) Biochem. J. 385 (Pt.2), 399-408);API-59CJ-Ome(例えば、Jin et al. (2004) Br. J. Cancer 91, 1808-12);1-H-イミダゾ[4,5-c]ピリジニル化合物(例えば、国際公開第05011700号);インドール-3-カルビノールおよびその誘導体(例えば、米国特許第6,656,963号;Sarkar and Li (2004) J Nutr. 134(12 Suppl), 3493S-3498S);ペリフォシン(Dasmahapatra et al. (2004) Clin. Cancer Res. 10(15), 5242-52, 2004);ホスファチジルイノシトールエーテル脂質類似体(例えば、Gills and Dennis (2004) Expert. Opin. Investig. Drugs 13,787-97);トリシリビン(Yang et al. (2004) Cancer Res. 64, 4394-9);トランス-3-アミノ-1-メチル-3-(4-(3-フェニル-5H-イミダゾ[1,2-c]ピリド[3,4-e][1,3]オキサジン-2-イル)フェニル)-シクロブタノール塩酸塩(国際公開第2012/137870号)を含むイミダゾオキサゾン化合物;アフレセルチブ;カピバセルチブ;MK2206;およびイパタセルチブ(patasertib)が挙げられる。
【0100】
TOR阻害剤の非限定的な例としては、デフォロリムス;PI-103、PP242、PP30、およびトリン1を含むATP競合的TORC1/TORC2阻害剤;テムシロリムス、エベロリムス、国際公開第9409010号を含む、FKBP12エンハンサー中のTOR阻害剤、ラパマイシンおよびその誘導体;ラパログ(例えば、国際公開第98/02441号および同第01/14387号に開示される通り、例えば、AP23573、AP23464、またはAP23841);40-(2-ヒドロキシエチル)ラパマイシン、40-[3-ヒドロキシ(ヒドロキシメチル)メチルプロパノエート]-ラパマイシン;40-エピ-(テトラゾリル)-ラパマイシン(ABT578とも称される);32-デオキソラパマイシン;16-ペンチニルオキシ-32(S)-ジヒドロラパマイシン、および国際公開第05/005434号に開示される他の誘導体;米国特許第5,258,389号、国際公開第94/090101号、同第92/05179号、米国特許第5,118,677号、同第5,118,678号、同第5,100,883号、同第5,151,413号、同第5,120,842号、国際公開第93/111130号、同第94/02136号、同第94/02485号、同第95/14023号、同第94/02136号、同第95/16691号、同第96/41807号、同第96/41807号および米国特許第5,256,790号に開示される誘導体;ならびにリン含有ラパマイシン誘導体(例えば、国際公開第05/016252号)が挙げられる。
MCL-1阻害剤の非限定的な例としては、AMG-176、MIK665、およびS63845が挙げられる。
【0101】
使用のために好適な抗癌剤の追加の非限定的な例としては、2-エチルヒドラジド、2,2',2"-トリクロロトリエチルアミン、ABVD、アセグラトン、アセマンナン、アルドホスファミドグリコシド、アルファラディン、アミフォスチン、アミノレブリン酸、アナグレリド、ANCER、アンセスチム、抗CD22免疫毒素、抗腫瘍原性薬草、アパジクオン、アルグラビン、三酸化ヒ素、アザチオプリン、BAM 002(Novelos社)、bcl-2(Genta社)、ベストラブシル、ビリコダル、ビサントレン、ブロモクリプチン、ブロスタリシン、ブリオスタチン、ブチオニンスルホキシミン、カリクリン、細胞周期非特異的抗新生物剤、セルモロイキン、クロドロン酸、クロトリマゾール、シタラビンオクホスファート、DA 3030(Dong-A社)、デホファミン(defofamine)、デニロイキンジフチトクス、デクスラゾキサン、ジアジクオン、ジクロロ酢酸、ジラゼプ、ジスコデルモリド、ドコサノール、ドキセルカルシフェロール、エデルフォシン、エフロルニチン、EL532(Elan社)、エルフォミチン(elfomithine)、エルサミトルシン、エニルウラシル、エタニダゾール、エクシスリンド(exisulind)、フェルギノール、葉酸補充薬、例えば、フロリン酸(frolinic acid)、ガシトシン(gacytosine)、硝酸ガリウム、ギメラシル/オテラシル/テガフールの組み合わせ(S-1)、グリコピン(glycopine)、ヒスタミン二塩酸塩、HITジクロフェナク、HLA-B7遺伝子療法(Vical社)、ヒト胎児α-フェトプロテイン、イバンドロン酸塩、イバンドロン酸、ICE化学療法レジメン、イメキソン、ヨーベングアン、IT-101(CRLX101)、ラニキダル(laniquidar)、LC 9018(Yakult社)、レフルノミド、レンチナン、レバミゾール+フルオロウラシル、ロバスタチン、ルカントン、マソプロコール、メラルソプロール、メトクロプラミド、ミルテホシン、ミプロキシフェン、ミトグアゾン、ミトゾロミド、モピダモール、モテキサフィンガドリニウム、MX6(Galderma社)、ナロキソン+ペンタゾシン、ニトラクリン、ノラトレキセド、NSC 631570オクトレオチド(Ukrain)、オラパリブ、P-30タンパク質、PAC-1、パリフェルミン、パミドロン酸塩、パミドロン酸、ペントサン多硫酸ナトリウム、フェナメット、ピシバニール、ピキサントロン、白金、ポドフィリン酸、ポルフィマーナトリウム、PSK(多糖-K)、ウサギ抗胸腺細胞ポリクローナル抗体、ラスブリエンボディメント(rasburiembodiment)、レチノイン酸、エチドロン酸レニウムRe 186、ロムルチド、サマリウム(153 Sm)レキシドロナム、シゾフィラン、フェニル酢酸ナトリウム、スパルホス酸(sparfosic acid)、スピロゲルマニウム、塩化ストロンチウム-89、スラミン、スワインソニン、タラポルフィン、タリキダル、タザロテン、テガフール・ウラシル、テモポルフィン、テヌアゾン酸、テトラクロロデカオキシド、トロンボポエチン、スズエチルエチオプルプリン、チラパザミン、TLC ELL-12、トシツモマブヨウ素131、トリフルリジンおよびチピラシルの組み合わせ、トロポニンI(Harvard University、US)、ウレタン、バルスポダル、ベルテポルフィン、ゾレドロン酸、およびゾスキダルが挙げられる。
【0102】
実施形態では、投与スケジュールは、癌を治療するために、化合物Aまたはその塩と放射線照射療法との組み合わせを含む抗腫瘍製剤を投与するステップを含む。放射線照射療法を投与するための技術は、当技術分野で公知である。
【0103】
放射線照射療法は、限定するものではないが、外部照射療法、内部照射療法、埋め込み照射、定位放射線治療、全身照射療法、放射線療法および永続的または一時的組織内小線源療法を含む、数種類の方法のうちの1種、または方法の組み合わせを通して投与することができる。用語「小線源療法」とは、本明細書中で用いる場合、腫瘍もしくは他の増殖性組織疾患部位またはその近傍で身体内に挿入された、空間的に限定された放射性物質により送達される放射線照射療法を意味する。この用語は、限定するものではないが、放射性同位体(例えば、At-211、I-131、I-125、Y-90、Re-186、Re-188、Sm-153、Bi-212、P-32、およびLuの放射性同位体)への曝露を含むことが意図される。本開示の細胞調節剤としての使用のための好適な放射線源としては、固体および液体の両方が挙げられる。非限定的な例において、放射線源は、放射性核種、例えば、固体供給源としてのI-125、I-131、Yb-169、Ir-192、固体供給源としてのI-125、または光子、β粒子、γ放射線、もしくは他の治療用放射線を発する他の放射性核種であり得る。放射性物質はまた、放射性核種のいずれかの溶液(例えば、I-125またはI-131の溶液)から作製される流体でもあり得、または放射性流体は、固体放射性核種、例えば、Au-198、Y-90の小型粒子を含有する好適な流体のスラリーを用いて生成することができる。さらに、放射性核種は、ゲルまたは放射性ミクロスフェア中に具現化することができる。
【0104】
1種以上の他の抗腫瘍剤の調製物はまた、それらに対する薬物送達系(DDS)調製物も含む。例えば、「パクリタキセル」は、アルブミン結合型パクリタキセル(例えば、アブラキサン)、パクリタキセルミセル(例えば、NK105)等を含み;「シスプラチン」は、シスプラチンミセル(例えば、NC-6004)等を含む。
【0105】
本開示の投与スケジュールは、RNRの発現により特徴付けられる疾患または障害を予防するために適用可能である。投与スケジュールはまた、術前処置もしくは術後処置での、またはアジュバント療法もしくは術後アジュバント療法としての投与に対しても適用可能である。
添付の特許請求の範囲にかかわらず、本開示の態様および例示的実施形態が、以下の詳細な説明により説明される:
【0106】
(1) 一実施形態では、本開示は、1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールで、有効量の5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩を患者に投与するステップを含む、それを必要とする患者でのRNR関連疾患を予防および/または治療する方法を提供する。
(2) 上記(1)に記載される方法は、1回行なわれるかまたは2回以上繰り返される4週間サイクルに基づく投与スケジュールを含むことができる。
(3) 一態様では、上記(1)または(2)に記載される方法は、投与スケジュールが、1週間当たり1日間の投薬を含む場合を含むことができる。
【0107】
(4) 別の態様では、上記(1)または(2)に記載される方法は、投与スケジュールが、1週間当たり3日間の投薬日および4日間の非投薬日を含む場合を含むことができる。
(5) 本態様では、投与スケジュールは、1週間中での連続する3日間の投薬およびそれに続く4日間の非投薬日を含むことができる。
(6) あるいは、投与スケジュールは、1週間中での3回の隔日投薬およびそれに続く2日間の非投薬日を含むことができる。
【0108】
(7) 別の態様では、上記(1)または(2)に記載される方法は、投与スケジュールが、1週間当たり5日間の投薬日および2日間の非投薬日を含む場合を含むことができる。
(8) 本態様では、投与スケジュールは、1週間中での連続する5日間の投薬およびそれに続く2日間の非投薬日を含むことができる。
(9) あるいは、投与スケジュールは、1週間中での、
(a) 連続する2日間の投薬日および1日間の非投薬日、それに続く(b) 連続する3日間の投薬日および1日間の休薬日
を含むか、または
(b) 連続する3日間の投薬日および1日間の非投薬日、それに続く(a) 連続する2日間の投薬日および1日間の非投薬日
を含むことができる。
【0109】
(10) 別の態様では、上記(1)または(2)に記載される方法は、投与スケジュールが、2週間のうちでの隔日投薬かつ7日間の投薬日を含む場合を含むことができる。
(11) 上記(1)~(10)のうちのいずれかに記載される方法は、5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩を経口投与することを含むことができる。
(12) 上記(1)~(11)のうちのいずれかに記載される方法は、RNR関連疾患が、悪性腫瘍を含む腫瘍である場合を含むことができる。
【0110】
(13) 上記(1)~(11)のうちのいずれかに記載される方法は、RNR関連疾患が、再発性または不応性(R/R)急性骨髄性白血病(AML)を含む急性骨髄性白血病(AML)である場合を含むことができる。別の態様では、上記(1)~(11)のうちのいずれかに記載される方法は、RNR関連疾患が、SLFN11陽性腫瘍である場合を含むことができる。
【0111】
(14) 上記(1)~(13)のうちのいずれかに記載される方法は、5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩が、患者の体重1kg当たり1ng~1000mg、2ng~40mg、2ng~20mg、1μg~20mg、10μg~20mg、または100μg~20mgの範囲内の1日用量で投与される場合を含むことができる。
【0112】
(15) 別の実施形態では、本開示は、1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールで、有効量の5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩を患者に投与するステップを含む、それを必要とする患者での急性骨髄性白血病(AML)を治療する方法を提供する。
【0113】
(16) 上記請求項(15)の方法は、5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩が、単剤として投与される場合を含むことができる。
【0114】
(17) 上記請求項(15)の方法は、5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩が、1種以上の追加の抗腫瘍剤と共に投与される場合を含むことができる。
【0115】
(18) 別の実施形態では、本開示は、1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールで、有効量の5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩を患者に投与するステップを含む、急性骨髄性白血病(AML)と診断された患者に関してAMLの再発または死亡のリスクを低減させる方法を提供する。
【0116】
(19) 上記(18)の方法は、5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩が、単剤として投与される場合を含むことができる。
【0117】
(20) 上記(18)の方法は、5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩が、1種以上の追加の抗腫瘍剤と共に投与される場合を含むことができる。
【0118】
(21) 別の実施形態では、本開示は、RNR関連疾患を治療するための医薬の製造のための、5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩の使用を提供し、このとき、医薬は、1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールで投与されるために調製される。
(22) 上記(21)の使用は、RNR関連疾患が、悪性腫瘍を含む腫瘍である場合を含むことができる。
【0119】
(23) 上記(21)の使用は、RNR関連疾患が、再発性または不応性(R/R)急性骨髄性白血病(AML)を含む急性骨髄性白血病(AML)である場合を含むことができる。別の態様では、上記(21)の使用は、RNR関連疾患が、SLFN11陽性腫瘍である場合を含むことができる。
【0120】
(24) 別の実施形態では、本開示は、それを必要とする患者でのRNR関連疾患を予防および/または治療するための医薬組成物を提供し、このとき、医薬組成物は、5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩を含み、かつ1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールで、患者に投与される。
(25) 上記(24)に記載される医薬組成物は、医薬担体を含むことができる。
【0121】
(26) 上記(24)または(25)に記載される医薬組成物は、4週間のサイクルに基づく投与スケジュールで投与することができ、サイクルは、1回行なわれるかまたは2回以上繰り返される。
(27) 上記(24)~(26)に記載される医薬組成物は、経口組成物であり得る。
(28) 上記(24)~(27)に記載される医薬組成物は、悪性腫瘍を含む腫瘍を治療するために用いることができる。
【0122】
(29) 上記(24)~(27)に記載される医薬組成物は、再発性または不応性(R/R)急性骨髄性白血病(AML)を含む急性骨髄性白血病(AML)を治療するために用いることができる。別の態様では、上記(24)~(27)に記載される医薬組成物は、急性骨髄性白血病(AML)と診断された患者に関して、AMLの再発または死亡のリスクを低減させるために用いることができる。別の態様では、上記(24)~(27)に記載される医薬組成物は、SLFN11陽性腫瘍を予防および/または治療するために用いることができる。
【0123】
(30) 上記(24)~(29)に記載される医薬組成物は、患者の体重1kg当たり1ng~1000mg、2ng~40mg、2ng~20mg、1μg~20mg、10μg~20mg、または100μg~20mgの範囲内の5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩の1日用量で投与することができる。
【0124】
(31) 別の実施形態では、本開示は、それを必要とする患者でのRNR関連疾患を予防および/または治療するための化合物を提供し、このとき、化合物は、5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩であり、かつ1週間当たり1~5日間の投薬を含む2週間の間欠的投与スケジュールで、患者に投与される。
(32) 上記(31)に記載される化合物は、医薬担体を含むことができる。
【0125】
(33) 上記(31)または(32)に記載される化合物は、4週間のサイクルに基づく投与スケジュールで投与することができ、サイクルは、1回行なわれるかまたは2回以上繰り返される。
(34) 上記(31)~(33)に記載される化合物は、経口組成物中に提供することができる。
(35) 上記(31)~(34)に記載される化合物は、悪性腫瘍を含む腫瘍を治療するために用いることができる。
【0126】
(36) 上記(31)~(35)に記載される化合物は、再発性または不応性(R/R)急性骨髄性白血病(AML)を含む急性骨髄性白血病(AML)を治療するために用いることができる。別の態様では、上記(31)~(35)に記載される化合物またはその塩は、SLFN11陽性腫瘍を予防および/または治療するために用いることができる。
【0127】
(37) 上記(31)~(36)に記載される化合物は、患者の体重1kg当たり1ng~1000mg、2ng~40mg、2ng~20mg、1μg~20mg、10μg~20mg、または100μg~20mgの範囲内の5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミドまたはその塩の1日用量で投与することができる。
【実施例】
【0128】
本開示は、実施例を参照して、より詳細に以下で説明される。しかしながら、本開示の範囲は、これらの実施例に限定されない。本開示は、実施例を用いて以下で完全に説明されるが;しかしながら、当業者による様々な変更および改変が可能であることが理解される。したがって、そのような変更および改変は、本開示の範囲から逸脱しない限り、本開示に含められる。
【0129】
[実施例1 QOD投薬レジメンでの抗腫瘍効果および体重変化]
ヒト急性骨髄性白血病(AML)細胞株MV-4-11細胞(American Type Culture Collection CRL-9591TM)を、雄性ヌードマウス(CLEA Japan社)の右側胸部に埋め込んだ。腫瘍の移植後、腫瘍の長軸(mm)および短軸(mm)を測定し、腫瘍体積(TV)を各マウスに関して算出した。続いて、各群の平均TVが同等になるように、マウスを以下の群に割り当てた:対照群(白丸)、継続的投薬群(黒丸:100mg/kg/日;白菱形:150mg/kg/日)およびQOD投薬群(黒三角形:200mg/kg/日;黒菱形:300mg/kg/日)。群分け(n=5)が行なわれた日を、0日目とした。
【0130】
5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミド(化合物A)を5mg/mLヒプロメロース溶液中に懸濁し、100mg/kg、150mg/kg、200mg/kg、および300mg/kg投薬レジメンに対して適切な試験サンプルを提供した。対照群の動物は、処置を受けなかった。
【0131】
継続的投薬群のマウスに対して、100mg/kg/日または150mg/kg/日の化合物Aを、1日目から14日目まで、1日1回経口投与した。100mg/kg/日を投与される継続的投薬群(群C-1)のマウスに対する合計投与量は1400mg/kgであり、150mg/kg/日を投与される継続的投薬群(群C-2)のマウスに対する合計投与量は2100mg/kgであった。
【0132】
QOD投薬群のマウスに対して、200mg/kg/日または300mg/kg/日の化合物Aを、2週間にわたって隔日(1、3、5、7、9、11および13日目)に1回経口投与した。200mg/kg/日を投与されるQOD投薬群(群QOD-1)のマウスに対する合計投与量は1400mg/kgであり、300mg/kg/日を投与されるQOD投薬群(群QOD-2)のマウスに対する合計投与量は2100mg/kgであった。
【0133】
4日目、8日目、11日目および15日目に、以下の式:TV(mm
3)=(長軸×短軸
2)/2を用いて、相対的腫瘍体積(RTV)を、各群に対する投薬期間中の抗腫瘍効果の指標として算出した(
図1)。
【0134】
図1に示される通り、継続的投薬群およびQOD投薬群の両方が、15日目に、対照群と比較して腫瘍体積を低減させる効果を示した。1400mg/kgの合計投与量を有する群C-1と群QOD-1とを比較すると、群QOD-1での腫瘍体積を低減させる効果は群C-1よりも高く、かつ差異は統計学的に有意である(t検定、p<0.05)。2100mg/kgの合計投与量を有する群C-2と群QOD-2とを比較すると、群QOD-2および群C-2での腫瘍体積を低減させる効果は同様であり、かつ差異は統計学的に有意でない。
【0135】
他方では、体重(BW)を4日目、8日目、11日目および15日目に測定し、かつ0日目での体重と比較した平均体重変化(BW変化、%)を、投薬期間中の毒性の指標として、以下の式により算出した:BW変化(%)=[(n日目でのBW)-(0日目でのBW)]/(0日目でのBW)×100。結果を
図2に示す。
【0136】
図2に示される通り、体重減少が、継続的投薬群およびQOD投薬群で観察された。1400mg/kgの合計投与量を有する群C-1と群QOD-1とを比較すると、統計学的に有意な差異を観察することはできなかった。しかしながら、2100mg/kgの合計投与量を有する群C-2と群QOD-2とを比較すると、群QOD-2でのBW変化%値により示される回復は、15日目で群C-2と比較して、統計学的に有意な差異を伴ってより良好であった(t検定、p<0.05)。この結果は、継続的な毎日の投薬レジメン(継続的投薬群)と比較して、間欠的投薬レジメン(QOD投薬群)での化合物A投与の副作用の指標としての改善された体重低減を示す。
【0137】
上記の結果は、間欠的レジメン(隔日投薬)が、より毒性が低い投薬スケジュールであり、かつ化合物A投与から生じる毒性を回避しながら、より高いかまたは同様の抗腫瘍効果を示す、非常に有用な方法であることを明らかにした。
【0138】
[実施例2 QW投薬レジメンでの抗腫瘍効果および体重変化]
実施例1と同様に、以下の5種類の群の間での抗腫瘍効果および体重変化を、MV-4-11細胞を保持するマウスで試験した:対照群(白丸)、継続的投薬群(黒丸:100mg/kg/日;白菱形:150mg/kg/日)およびQW投薬群(黒四角形:700mg/kg/日;×:1050mg/kg/日)。
【0139】
5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミド(化合物A)を5mg/mLヒプロメロース溶液中に懸濁し、100mg/kg、150mg/kg、700mg/kg、および1050mg/kg投薬レジメンに対して適切な試験サンプルを提供した。対照群の動物は、処置を受けなかった。
【0140】
継続的投薬群のマウスに対して、100mg/kg/日または150mg/kg/日の化合物Aを、1日目から14日目まで、1日1回経口投与した。100mg/kg/日を投与される継続的投薬群(群C-1)のマウスに対する合計投与量は1400mg/kgであり、150mg/kg/日を投与される継続的投薬群(群C-2)のマウスに対する合計投与量は2100mg/kgであった。
【0141】
QW投薬群のマウスに対して、700mg/kg/日または1050mg/kg/日の化合物Aを、2週間にわたって1週間当たり1回(1日目および8日目)、経口投与した。700mg/kg/日を投与されるQW投薬群(群QW-1)のマウスに対する合計投与量は1400mg/kgであり、1050mg/kg/日を投与されるQW投薬群(群QW-2)のマウスに対する合計投与量は2100mg/kgであった。
4日目、8日目、11日目および15日目に、相対的腫瘍体積(RTV)を、各群に対する投薬期間中の抗腫瘍効果の指標として算出した(
図3)。
【0142】
図3に示される通り、継続的投薬群およびQW投薬群の両方が、15日目に、対照群と比較して腫瘍体積を低減させる効果を示した。1400mg/kgの合計投与量を有する群C-1と群QW-1とを比較すると、群QW-1での腫瘍体積を低減させる効果は群C-1と同様であり、差異は統計学的に有意でない。2100mg/kgの合計投与量を有する群C-2と群QW-2とを比較すると、群QW-2および群C-2での腫瘍体積を低減させる効果は同様であり、かつ差異は統計学的に有意でない。
【0143】
他方では、
図4に示される通り、継続的投薬群およびQOD投薬群での体重減少を観察した。1400mg/kgの合計投与量を有する群C-1と群QW-1とを比較すると、15日目に群QW-1でのBW変化%値により示される回復は、群C-1と比較して、統計学的に有意な差異を伴ってより良好であった(t検定、p<0.05)。同様に、2100mg/kgの合計投与量を有する群C-2と群QW-2とを比較すると、15日目に群QW-2でのBW変化%値により示される回復は、群C-2と比較して、統計学的に有意な差異を有して、群QW-2でより良好であった(t検定、p<0.05)。この結果は、継続的な毎日の投薬レジメン(継続的投薬群)と比較して、間欠的投薬レジメン(QW投薬群)での化合物A投与の副作用の指標としての改善された体重低減を示す。
【0144】
上記の結果は、間欠的レジメン(1週間当たり1回の投薬)が、慣用の継続的投薬スケジュールと比較して同等の抗腫瘍効果を伴う、より毒性が低い投薬スケジュールであり、化合物A投与から生じる毒性を回避しながら、抗腫瘍効果を示す非常に有用な方法であることを明らかにした。
【0145】
[実施例3 3QW投薬レジメン1での抗腫瘍効果および体重変化]
実施例1と同様に、以下の5種類の群の間での抗腫瘍効果および体重変化を、MV-4-11細胞を保持するマウスで試験した:対照群(白丸)、継続的投薬群(黒丸:100mg/kg/日;白菱形:150mg/kg/日)および3QW投薬群1(黒三角形:233mg/kg/日;黒菱形:350mg/kg/日)。
【0146】
5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミド(化合物A)を5mg/mLヒプロメロース溶液中に懸濁し、100mg/kg、150mg/kg、233mg/kg、および350mg/kg投薬レジメンに対して適切な試験サンプルを提供した。対照群の動物は、処置を受けなかった。
【0147】
継続的投薬群のマウスに対して、100mg/kg/日または150mg/kg/日の化合物Aを、1日目から14日目まで、1日1回経口投与した。100mg/kg/日を投与される継続的投薬群(群C-1)のマウスに対する合計投与量は1400mg/kgであり、150mg/kg/日を投与される継続的投薬群(群C-2)のマウスに対する合計投与量は2100mg/kgであった。
【0148】
3QW投薬群1のマウスに対して、233mg/kg/日または350mg/kg/日の化合物Aを、2週間にわたって1週間当たり連続する3日間(1~3日目および8~10日目)に経口投与した。233mg/kg/日を投与される3QW投薬群1(群3QW1-1)のマウスに対する合計投与量は1400mg/kgであり、350mg/kg/日を投与される3QW投薬群1(群3QW1-2)のマウスに対する合計投与量は2100mg/kgであった。
4日目、8日目、11日目および15日目に、相対的腫瘍体積(RTV)を、各群に対する投薬期間中の抗腫瘍効果の指標として算出した(
図5)。
【0149】
図5に示される通り、継続的投薬群および3QW投薬群1の両方が、15日目に、対照群と比較して腫瘍体積を低減させる効果を示した。1400mg/kgの合計投与量を有する群C-1と群3QW1-1とを比較すると、群3QW1-1での腫瘍体積を低減させる効果は群C-1と同様であり、差異は統計学的に有意でない。2100mg/kgの合計投与量を有する群C-2と群3QW1-2とを比較すると、群3QW1-2および群C-2での腫瘍体積を低減させる効果は同様であり、差異は統計学的に有意でない。
【0150】
他方では、
図6に示される通り、継続的投薬群および3QW投薬群1での体重減少を観察した。1400mg/kgの合計投与量を有する群C-1と群3QW1-1とを比較すると、15日目に群3QW1-1でのBW変化%値により示される回復は、群C-1と比較して、統計学的に有意な差異を伴ってより良好であった(t検定、p<0.05)。同様に、2100mg/kgの合計投与量を有する群C-2と群3QW1-2とを比較すると、15日目に群3QW1-2でのBW変化%値により示される回復は、群C-2と比較して、統計学的に有意な差異を伴ってより良好であった(t検定、p<0.05)。この結果は、継続的な毎日の投薬レジメン(継続的投薬群)と比較して、間欠的投薬レジメン(3QW投薬群1)での化合物A投与の副作用の指標としての改善された体重低減を示す。
【0151】
上記の結果は、間欠的レジメン(1週間当たり連続する3日間の投薬)が、慣用の継続的投薬スケジュールと比較して同等の抗腫瘍効果を伴う、より毒性が低い投薬スケジュールであり、化合物A投与から生じる毒性を回避しながら抗腫瘍効果を示す非常に有用な方法であることを明らかにした。
【0152】
[実施例4 3QW投薬レジメン2での抗腫瘍効果および体重変化]
実施例1と同様に、以下の5種類の群の間での抗腫瘍効果および体重変化を、MV-4-11細胞を保持するマウスで試験した:対照群(白丸)、継続的投薬群(黒丸:100mg/kg/日;白菱形:150mg/kg/日)および3QW投薬群2(黒三角形:233mg/kg/日;黒菱形:350mg/kg/日)。
【0153】
5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミド(化合物A)を5mg/mLヒプロメロース溶液中に懸濁し、100mg/kg、150mg/kg、233mg/kg、および350mg/kg投薬レジメンに対して適切な試験サンプルを提供した。対照群の動物は、処置を受けなかった。
【0154】
継続的投薬群のマウスに対して、100mg/kg/日または150mg/kg/日の化合物Aを、1日目から14日目まで、1日1回経口投与した。100mg/kg/日を投与される継続的投薬群(群C-1)のマウスに対する合計投与量は1400mg/kgであり、150mg/kg/日を投与される継続的投薬群(群C-2)のマウスに対する合計投与量は2100mg/kgであった。
【0155】
3QW投薬群2のマウスに対して、233mg/kg/日または350mg/kg/日の化合物Aを、2週間にわたって1週間当たり隔日で3回(1、3、5、8、10および12日目)、経口投与した。233mg/kg/日を投与される3QW投薬群2(群3QW2-1)のマウスに対する合計投与量は1400mg/kgであり、350mg/kg/日を投与される3QW投薬群2(群3QW2-2)のマウスに対する合計投与量は2100mg/kgであった。
4日目、8日目、11日目および15日目に、相対的腫瘍体積(RTV)を、各群に対する投薬期間中の抗腫瘍効果の指標として算出した(
図7)。
【0156】
図7に示される通り、継続的投薬群および3QW投薬群2の両方が、15日目に、対照群と比較して腫瘍体積を低減させる効果を示した。1400mg/kgの合計投与量を有する群C-1と群3QW2-1とを比較すると、群3QW2-1での腫瘍体積を低減させる効果は群C-1よりも高く、かつ差異は統計学的に有意である(t検定、p<0.05)。2100mg/kgの合計投与量を有する群C-2と群3QW2-2とを比較すると、群QOD-2および群C-2での腫瘍体積を低減させる効果は同様であり、差異は統計学的に有意でない。
【0157】
他方では、
図8に示される通り、継続的投薬群および3QW投薬群2での体重減少を観察した。1400mg/kgの合計投与量を有する群C-1と群3QW2-1とを比較すると、15日目に群3QW2-1でのBW変化%値により示される回復は、群C-1と比較して、統計学的に有意な差異を伴ってより良好であった(t検定、p<0.05)。同様に、2100mg/kgの合計投与量を有する群C-2と群3QW2-2とを比較すると、15日目に群3QW2-2でのBW変化%値により示される回復は、群C-2と比較して、統計学的に有意な差異を伴ってより良好であった(t検定、p<0.05)。この結果は、継続的な毎日の投薬レジメン(継続的投薬群)と比較して、間欠的投薬レジメン(3QW投薬群2)での化合物A投与の副作用の指標としての改善された体重低減を示す。
【0158】
上記の結果は、間欠的レジメン(1週間当たり3回の隔日の投薬)が、慣用の継続的投薬スケジュールと比較して高いかまたは同等の抗腫瘍効果を伴う、より毒性が低い投薬スケジュールであり、化合物A投与から生じる毒性を回避しながら、より高いかまたは同等の抗腫瘍効果を示す、非常に有用な方法であることを明らかにした。
【0159】
[実施例5 5QW投薬レジメン1での抗腫瘍効果および体重変化]
実施例1と同様に、以下の5種類の群の間での抗腫瘍効果および体重変化を、MV-4-11細胞を保持するマウスで試験した:対照群(白丸)、継続的投薬群(黒丸:100mg/kg/日;白菱形:150mg/kg/日)および5QW投薬群1(黒菱形:140mg/kg/日;白四角形:210mg/kg/日)。
【0160】
5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミド(化合物A)を5mg/mLヒプロメロース溶液中に懸濁し、100mg/kg、150mg/kg、140mg/kg、および210mg/kg投薬レジメンに対して適切な試験サンプルを提供した。対照群の動物は、処置を受けなかった。
【0161】
継続的投薬群のマウスに対して、100mg/kg/日または150mg/kg/日の化合物Aを、1日目から14日目まで、1日1回経口投与した。100mg/kg/日を投与される継続的投薬群(群C-1)のマウスに対する合計投与量は1400mg/kgであり、150mg/kg/日を投与される継続的投薬群(群C-2)のマウスに対する合計投与量は2100mg/kgであった。
【0162】
5QW投薬群1のマウスに対して、140mg/kg/日または210mg/kg/日の化合物Aを、2週間にわたって1週間当たり連続する5日間(1~5日目および8~12日目)に経口投与した。140mg/kg/日を投与される5QW投薬群1(群5QW1-1)のマウスに対する合計投与量は1400mg/kgであり、210mg/kg/日を投与される5QW投薬群1(群5QW1-2)のマウスに対する合計投与量は2100mg/kgであった。
4日目、8日目、11日目および15日目に、相対的腫瘍体積(RTV)を、各群に対する投薬期間中の抗腫瘍効果の指標として算出した(
図9)。
【0163】
図9に示される通り、継続的投薬群および5QW投薬群1の両方が、15日目に、対照群と比較して腫瘍体積を低減させる効果を示した。1400mg/kgの合計投与量を有する群C-1と群5QW1-1とを比較すると、群5QW1-1での腫瘍体積を低減させる効果は群C-1と同様であり、差異は統計学的に有意でない。2100mg/kgの合計投与量を有する群C-2と群5QW1-2とを比較すると、群5QW1-2および群C-2での腫瘍体積を低減させる効果は同様であり、差異は統計学的に有意でない。
【0164】
他方では、
図10に示される通り、継続的投薬群および5QW投薬群1での体重減少を観察した。1400mg/kgの合計投与量を有する群C-1と群5QW1-1とを比較すると、15日目に群5QW1-1でのBW変化%値により示される回復は、群C-1と比較して、統計学的に有意な差異を伴ってより良好であった(t検定、p<0.05)。同様に、2100mg/kgの合計投与量を有する群C-2と群5QW1-2とを比較すると、15日目に群5QW1-2でのBW変化%値により示される回復は、群C-2と比較して、統計学的に有意な差異を伴ってより良好であった(t検定、p<0.05)。この結果は、継続的な毎日の投薬レジメン(継続的投薬群)と比較して、間欠的投薬レジメン(5QW投薬群1)での化合物A投与の副作用の指標としての改善された体重低減を示す。
【0165】
上記の結果は、間欠的レジメン(1週間当たり連続する5日間の投薬)が、慣用の継続的投薬スケジュールと比較して同等の抗腫瘍効果を伴う、より毒性が低い投薬スケジュールであり、化合物A投与から生じる毒性を回避しながら抗腫瘍効果を示す非常に有用な方法であることを明らかにした。
【0166】
[実施例6 5QW投薬レジメン2での抗腫瘍効果および体重変化]
実施例1と同様に、以下の5種類の群の間での抗腫瘍効果および体重変化を、MV-4-11細胞を保持するマウスで試験した:対照群(白丸)、継続的投薬群(黒丸:100mg/kg/日;白菱形:150mg/kg/日)および5QW投薬群2(黒四角形:140mg/kg/日;×:210mg/kg/日)。
【0167】
5-クロロ-2-(N-((1S,2R)-2-(6-フルオロ-2,3-ジメチルフェニル)-1-(5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)プロピル)スルファモイル)ベンズアミド(化合物A)を5mg/mLヒプロメロース溶液中に懸濁し、100mg/kg、150mg/kg、140mg/kg、および210mg/kg投薬レジメンに対して適切な試験サンプルを提供した。対照群の動物は、処置を受けなかった。
【0168】
継続的投薬群のマウスに対して、100mg/kg/日または150mg/kg/日の化合物Aを、1日目から14日目まで、1日1回経口投与した。100mg/kg/日を投与される継続的投薬群(群C-1)のマウスに対する合計投与量は1400mg/kgであり、150mg/kg/日を投与される継続的投薬群(群C-2)のマウスに対する合計投与量は2100mg/kgであった。
【0169】
5QW投薬群2のマウスに対して、140mg/kg/日または210mg/kg/日の化合物Aを、2週間にわたって1週間当たり5日間(1~2、4~6、8~9、および11~13日目)、経口投与した。140mg/kg/日を投与される5QW投薬群2(群5QW2-1)のマウスに対する合計投与量は1400mg/kgであり、210mg/kg/日を投与される5QW投薬群2(群5QW2-2)のマウスに対する合計投与量は2100mg/kgであった。
4日目、8日目、11日目および15日目に、相対的腫瘍体積(RTV)を、各群に対する投薬期間中の抗腫瘍効果の指標として算出した(
図11)。
【0170】
図11に示される通り、継続的投薬群および5QW投薬群2の両方が、15日目に、対照群と比較して腫瘍体積を低減させる効果を示した。1400mg/kgの合計投与量を有する群C-1と群5QW2-1とを比較すると、群5QW2-1での腫瘍体積を低減させる効果は群C-1と同様であり、差異は統計学的に有意でない。2100mg/kgの合計投与量を有する群C-2と群5QW2-2とを比較すると、群5QW2-2での腫瘍体積を低減させる効果は、統計学的に有意な差異を伴って、群C-2よりも高かった(t検定、p<0.05)。
【0171】
他方では、
図12に示される通り、継続的投薬群および5QW投薬群1での体重減少を観察した。15日目に1400mg/kgの合計投与量を有する群C-1と群5QW2-1とのBW変化%値を比較すると、統計学的に有意な差異は観察することができなかった。しかしながら、2100mg/kgの合計投与量を有する群C-2と群5QW2-2とを比較すると、15日目に群5QW2-2でのBW変化%値により示される回復は、群C-2と比較して、統計学的に有意な差異を伴ってより良好であった(t検定、p<0.05)。この結果は、継続的な毎日の投薬レジメン(継続的投薬群)と比較して、間欠的投薬レジメン(5QW投薬群2)での化合物A投与の副作用の指標としての改善された体重低減を示唆する。
【0172】
5QW投薬群2および継続的投薬群の間の抗腫瘍効果は同じであったか、または後者と比較して前者の群でより高かったので、上記の結果は、間欠的レジメン(1週間当たり5日間の投薬)が、慣用の継続的投薬スケジュールと比較して高いかまたは同等の抗腫瘍効果を伴う、より毒性が低い投薬スケジュールであり、化合物A投与から生じる毒性を回避しながら抗腫瘍効果を示す、非常に有用な方法であることを明らかにした。
【0173】
これらの研究のすべての動物実験プロトコールは、施設の動物ケアおよび使用委員会により判断され、かつ「Guidelines for Animal Experiment of Taiho Pharmaceutical Co., Ltd.」に基づいて施設の責任者により承認された。動物の取り扱いは、それらのガイドラインに従って、適切に行なわれた。
【0174】
[実施例7 SLFN11発現と化合物Aの細胞傷害効果との相関]
目的:
SLFN11発現が、化合物Aの細胞傷害効果と相関するか否かを調べた。
方法:
細胞株
RD-ES、SK-ES-1、SK-LMS-1、SJSA-1、SW1353、U-2OS、NCI-H460およびCFPAC-1細胞株は、ATCCから入手した。A673細胞株は、DS Pharma Biomedical社から入手した。ESS-1細胞株は、DSMZ社から入手した。MG-63、HOSおよびG-292クローンA141B1細胞株は、Dainippon Pharmaceutical社から入手した。
【0175】
細胞増殖アッセイ
細胞増殖アッセイは、Hasako, S., et al. Mol Cancer Ther 17, 1648-1658 (2018)で入手可能な慣用の方法に従って行なった。簡潔には、細胞を播種し、1日間インキュベートし、続いて、化合物に3日間曝露した。化合物Aへの曝露後に、生存細胞を、CellTiter-Glo発光細胞生存性アッセイ(Promega社)を用いることにより検出した。実験は、三重反復で行なった。
【0176】
相関解析
SLFN11発現と化合物A細胞傷害性との相関解析は、JMP 13ソフトウェアでのピアソン相関係数(P<0.05)を用いて行なった。細胞株の遺伝子発現データは、オンラインCCLE(http://www.broadinstitute.org/ccle/home)で利用可能であった。表1中の11種類の細胞株からの化合物A細胞傷害性データを、相関解析のために用いた(相関に関するデータは示さなかった)。
【0177】
【0178】
siRNA処理
A673細胞、NCI-H460細胞およびCFPAC-1細胞を、Lipofectamine(登録商標)RNAiMAX試薬(Thermo Fisher Scientific社)を用いて24時間、1nM siRNAでトランスフェクションし、続いて、細胞増殖アッセイおよびカスパーゼ誘導アッセイのために96ウェルプレート上に、ならびに免疫ブロッティング分析のためにディッシュ上に再播種した。siRNAは、以下の通りにThermo Fisher Scientific社から入手した:Silencer(登録商標)Select陰性対照#1 siRNA(siControlとして用いられる#4390843)、SLFN11 Silencer(登録商標)Select事前設計siRNA(siSLFN11-1として用いられる#s40703、siSLFN11-2として用いられる#s40704、およびsiSLFN11-3として用いられる#s40702)。
【0179】
SLFN11発現の検出は、Hasako, et al.(前記)で入手可能な慣用の方法に従って、免疫ブロッティング分析により行なった。簡潔には、細胞を回収し、全細胞タンパク質を、M-PER(Thermo Fisher Scientific社)を用いて氷上で抽出した。SDS-PAGEによりタンパク質を分離し、ウエスタンブロッティングにより分析した。SLFN11を、抗SLFN11ポリクローナル抗体(#HPA023030、Atlas Antibodies社)により検出した。
【0180】
細胞増殖アッセイは、Hasako, et al.(前記)で入手可能な慣用の方法に従って行なった。簡潔には、siRNAを用いて24時間処理した細胞を96ウェルプレート上に播種し、24時間インキュベートし、続いて、化合物Aに3日間曝露した。化合物曝露後に、生存細胞を、CellTiter-Glo発光細胞生存性アッセイ(Promega社)を用いることにより検出した。
【0181】
カスパーゼ誘導アッセイは、Hasako, et al.(前記)で入手可能な慣用の方法に従って行なった。簡潔には、siRNAを用いて24時間処理した細胞を96ウェルプレート上に播種し、24時間インキュベートし、続いて、化合物Aを用いて24時間処理した。カスパーゼ誘導を、カスパーゼ-Glo 3/7アッセイ(Promega社)を用いることにより検出した。
【0182】
結果:
SLFN11 mRNA発現と化合物Aによる100μmol/L処理での細胞の相対的増殖割合(%)との間の相関を、表1に列記される11種類の肉腫細胞株で解析した。
本解析では、SLFN11 mRNA発現と100μmol/L化合物Aでの相対的細胞増殖(%)との有意な相関が検出された(
図13)。
【0183】
SLFN11が化合物Aの細胞傷害特性に直接的に影響を及ぼすか否かを決定するために、ユーイング肉腫細胞株A673での化合物Aの細胞傷害性に対するsiRNAを用いたSLFN11ノックダウンの影響を調べた。結果として、SLFN11ノックダウンは、化合物Aの細胞傷害効果を顕著に抑制した(
図14)。
【0184】
さらに、SLFN11に対するsiRNAを用いてトランスフェクションされたA673細胞での化合物A(10μmol/L)誘導型カスパーゼ-3/7活性化の抑制が観察された(
図15)。さらに、SLFN11に対するsiRNAを用いてトランスフェクションされたA673細胞でのSLFN11発現の低減が確認された(
図16)。
【0185】
SLFN11が他の癌タイプでの化合物Aの細胞傷害特性に直接的に影響を及ぼすか否かをさらに決定するために、非小細胞肺癌細胞株NCI-H460および膵臓癌細胞株CFPAC-1での化合物Aの細胞傷害性に対するsiRNAを用いたSLFN11ノックダウンの影響を調べた。結果として、SLFN11ノックダウンは、化合物Aの細胞傷害効果を顕著に抑制した(
図17および
図18)。
【0186】
さらに、両方がSLFN11に対するsiRNAを用いてトランスフェクションされているNCI-H460細胞およびCHPAC-1細胞での化合物A(10μmol/L)誘導型カスパーゼ-3/7活性化の抑制が観察された(
図19)。
本明細書中で引用されるすべての刊行物、特許、および特許出願は、その全体で参照により本明細書中に組み入れられる。
【国際調査報告】