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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-04
(54)【発明の名称】トランプカードのセット
(51)【国際特許分類】
   A63F 1/02 20060101AFI20230927BHJP
   A63F 1/14 20060101ALI20230927BHJP
   A63F 1/06 20060101ALI20230927BHJP
【FI】
A63F1/02 A
A63F1/14
A63F1/06 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023518154
(86)(22)【出願日】2021-09-07
(85)【翻訳文提出日】2023-04-24
(86)【国際出願番号】 EP2021074587
(87)【国際公開番号】W WO2022058200
(87)【国際公開日】2022-03-24
(31)【優先権主張番号】20197124.9
(32)【優先日】2020-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】514078058
【氏名又は名称】カルタムンディ トゥルンハウト エンフェー
【氏名又は名称原語表記】Cartamundi Turnhout NV
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100173565
【弁理士】
【氏名又は名称】末松 亮太
(72)【発明者】
【氏名】ファン ヘネヒテン,エリック
(57)【要約】
トランプカード・セットはNのトランプカードを含み、N>1であり、各トランプカードは、検出可能なカードIDストリングを有する。このカードIDストリングはM文字の列である。トランプカード・セットにはセットIDストリングが与えられ、このセットIDストリングは、NのR文字グループからなり、R≦Mである。各カードIDストリングは、セットIDストリングへ、M文字の列のそのカードIDストリングから取り出された1つのR文字グループを提供する。セットIDストリングにおける前記のN個のR文字グループの順は、トランプカード・セットにおけるNカードの順と同じである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランプカード・セットであって、前記セットはNのトランプカードを含み、N>1であり、各トランプカードは検出可能なカードIDストリングを有し、前記カードIDストリングはM文字の列であり、前記トランプカード・セットはセットIDストリングを備え、前記セットIDストリングは、NのR文字グループからなり、R≦Mであり、各カードIDストリングは、前記セットIDストリングへ、前記M文字の列の前記カードIDストリングから取り出された1つのR文字グループを提供し、前記セットIDストリングにおける前記NのR文字グループの順は、前記トランプカード・セットにおける前記Nカードの順と同じである、トランプカード。
【請求項2】
請求項1に記載のトランプカード・セットであって、前記カードIDストリングは前記トランプカードの表面側にプリントされる、トランプカード・セット。
【請求項3】
請求項1または2に記載のトランプカード・セットであって、前記カードIDストリングは、カードIDコードへと暗号化される、トランプカード・セット。
【請求項4】
請求項3に記載のトランプカード・セットであって、前記カードIDコードは前記トランプカードの表面側にプリントされる、トランプカード・セット。
【請求項5】
請求項1から4の何れかに記載のトランプカード・セットであって、Rは1と5との間の値を有する、トランプカード・セット。
【請求項6】
請求項1から5の何れかに記載のトランプカード・セットであって、前記セットIDストリングはセットIDコードへと暗号化される、トランプカード・セット。
【請求項7】
請求項6に記載のトランプカード・セットであって、前記トランプカード・セットは、封印されたパッケージにパックされ、前記セットIDコードが前記パッケージおよび/またはシールにプリントされる、トランプカード・セット。
【請求項8】
請求項1から7の何れかに記載のトランプカード・セットであって、前記カードIDストリングは、前記トランプカードのランクおよびスートについての情報を含む、トランプカード・セット。
【請求項9】
請求項1から8の何れかに記載のトランプカード・セットであって、前記トランプカード・セットはトランプカードのB個のデッキを含み、B>1であり、前記カードIDストリングは、前記カード・セットにおいての前記カードが属する前記デッキについての情報を含む、トランプカード・セット。
【請求項10】
請求項1から9の何れかに記載のトランプカード・セットであって、前記カードIDストリングは、
・前記カードのプリントの日付および/または時間、および/または
・前記カードがプリントされた場所、および/または
・前記カードをプリントした会社、および/または
・プリントした前記カードで行われるゲームの種類、および/または
・前記カードのブランド、および/または
・プリントした前記カードの対象であるカジノ
についての情報を含む、トランプカード・セット。
【請求項11】
請求項1から10の何れかに記載のトランプカード・セットであって、前記カードIDストリングはシリアル番号および/またはランダム番号を含む、トランプカード・セット。
【請求項12】
請求項1から11の何れかに記載のトランプカード・セットであって、前記M文字の列の前記カードIDストリングから取り出されたR文字グループは、前記M文字の列の前記カードIDストリングから得られたR個の順になった文字のグループであり、前記R個の順になった文字の最初のものは、常に、前記M文字の列の前記カードIDストリングにおいて同じ位置にある文字である、トランプカード・セット。
【請求項13】
請求項1から12の何れかに記載のトランプカード・セットであって、前記カードIDストリングまたは適用可能である場合には前記カードIDコードは、UV可視インクを用いてプリントされる、トランプカード・セット。
【請求項14】
トランプカード・セットからのトランプカードを配る方法であって、
・上記の請求項の何れかの請求項に従ったトランプカード・セットを提供することと、
・前記カードIDストリングまたは適用可能な場合には前記カードIDコードの読み取りに適するディーリング・シューを提供することと、
・前記カードIDストリングまたは適用可能な場合には前記カードIDコードを読み取ることと、
・前記カードIDストリングの前記R文字を抽出して前記セットIDストリングにおける文字と比較することと、
を含む、方法。
【請求項15】
トランプカード・セットからのトランプカードを配る方法であって、
A.上記の請求項の何れかの請求項に従ったトランプカード・セットを提供することと、
B.前記カードIDストリングまたは適用可能な場合には前記カードIDコードの読み取りに適するディーリング・シューを提供することと、
C.処理装置であって、
・適用可能である場合には、カードIDコードをカードIDストリングへと暗号解除し、
・適用可能である場合には、セットIDコードをセットIDストリングへと暗号解除し、
・前記カードIDストリングから前記R文字を抽出し、
・前記カードIDストリングからの前記R文字と前記セットIDストリングとを比較する
ための処理装置を提供することと、
D.前記トランプカード・セットを前記ディーリング・シューへ挿入することと、
E.前記セットIDストリングまたは適用可能である場合にはカードIDコードを前記処理装置へ提供することと、
F.前記ディーリング・シューからトランプカードを配ることと、
G.前記カードIDストリングまたは適用可能である場合にはカードIDコードを前記ディーリング・シューにより読み取ることと、前記カードIDストリングまたは適用可能である場合にはカードIDコードを前記処理装置へ提供することと、
H.適用可能である場合には、前記カードIDコードを前記カードIDストリングへと暗号解除することと、
I.前記カードIDストリングの前記R文字を抽出して、前記セットIDストリングにおける前記文字と比較することと、
J.ステップIで前記カードIDストリングの前記R文字と前記セットIDストリングにおける前記文字とが等しいと認められるまで、ステップFからステップIまでを反復することと、
K.ステップIで前記カードIDストリングの前記R文字と前記セットIDストリングにおける前記文字とが等しくないと認められたときに、前記の欠陥を信号で知らせることと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[01] 本発明は、一般に、複数のトランプカードと、複数のトランプカード・セットとに関連し、複数のトランプカード・セットは、ランダム化したトランプカードなどであり、典型的には複数のカジノ用トランプカード・セットである。本発明は、特に、そのような複数のトランプカード・セットを考慮したものであり、詐欺行為および/またはゲーム結果予測に関する危険性を低減する。
【背景技術】
【0002】
[02] カード・プレイング・ゲームは、カジノやそれと似た施設では非常に人気がある。そのようなカード・ゲームでは、掛けた金に対して得られ得る利益が大きいので、詐欺行為やいかさまが非常に行われやすい。
【0003】
[03] 詐欺行為やいかさまの第1の原因は、ディーラーとプレーヤーとの間での取り決め、例えば、次に配られるカードと関連する信号を送ることである。この理由のため、ディーラーが次のカードを配るときにそれを見ることがかなり難しいようにしている。ディーラーおよびプレーヤーへ次のカード(1以上)についての情報が伝わるのを妨げるために、精巧なシューおよびカード・ディーリング・システムが作られている。
【0004】
[04] 詐欺行為やいかさまの別の原因は、ゲームで用いられるカード・セットにおいての一続きのカードについての情報の漏洩があることであり、その情報は、製造プロセスにおいて得られ、また、カードおよびセットを製造して、カード・セットが、カジノの施錠された場所を介して、カード・セットが配られるテーブルへと搬送される間に、得られる。情報の漏洩を低減するために、搬送および製造のチェーンは、時間と距離との双方に関して、可能なかぎり短くされる。
【0005】
[05] 詐欺行為やいかさまの次の原因は、カード自体上の可視である小さい欠陥と結びついたカードID(ランクおよびスート(suit))の情報である。そのような小さい欠陥は、僅かな色のずれ、カード上の印刷パターンのずれ、カードの不完全な切断に起因する規則的形状の僅かなずれなどであり得る。カードのどのような種類の欠陥も低減または除去するために、高レベルの品質制御が用いられる。
【0006】
[06] また、最後に、詐欺行為やいかさまの原因は、ゲーム自体の間に又はカード・セットの製造およびカード・セットが配られるテーブルへの搬送の間にカード・セットへ入れられた偽のカードを使用することであり得る。
【発明の概要】
【0007】
[07] 第1の構成によると、トランプカード・セットが提供される。トランプカード・セットはNのトランプカードを含み、N>1であり、各トランプカードは、検出可能なカードIDストリングを有する。このカードIDストリングはM文字の列である。トランプカード・セットはセットIDストリングを備え、このセットIDストリングは、N個のR文字グループからなり、R≦Mである。各カードIDストリングは、セットIDストリングへ、そのM文字の列のカードIDストリングから取り出された1つのR文字グループを提供する。セットIDストリングにおける前記のN個のR文字グループの順は、トランプカード・セットにおけるNカードの順と同じである。
【0008】
[08] 従って、カードIDストリングは、カード・セットにおいてカードが現れる順に取り出した、NカードIDストリングのそれぞれから取り出したR文字を連結することにより、得ることができる。
【0009】
[09] 従って、セットIDストリングにおけるNのR文字グループの第1グループは、トランプカード・セットの第1トランプカードから取り出されたR文字であり、セットIDストリングにおけるNのR文字グループの第2グループは、トランプカード・セットの第2トランプカードから取り出されたR文字であり、以下同様である。
【0010】
[10] 従って、セットIDストリングは、セットに存在するカードの順についての情報を保持する。この情報ストリングは、トランプカード・セットが用いられるとき、例えば、配られるときに、制御ツールとして用いることができる。トランプカード・セットからカードを引き、カードIDストリングを読み取り又は獲得し、そのカードIDストリングのR文字を識別するとき、それらのR文字とセットIDストリングのR文字とを比較することができる。カードIDストリングのR文字とセットIDストリングのR文字とが、ストリングの適切な位置において適合した場合、セットの中におけるカードの位置は正しいものである。不一致の場合、カード・セットにおけるそのカードの位置に関して何かが生じた可能性があり、それは詐欺行為やいかさまを示すものであり得る。
【0011】
[11] トランプカード・セットのカードは好適にはランダムにされるが、これは、セットに存在するNカードがシャッフルされ得ること、およびカードのランクおよび/またはスートに関して体系づけるような形で並べていない順となることを、意味する。
【0012】
[12] 幾つかの実施形態に従うと、カードIDストリングは、トランプカードの表面側にプリントすることができる。
【0013】
[13] 幾つかの実施形態に従うと、カードIDストリングは、カードIDコードへと暗号化することができる。
【0014】
[14] この暗号化は所与の暗号化鍵を用いることができ、従って、カードIDコードは、カードIDストリングへと戻すように暗号解除されることを可能にする。
【0015】
[15] カードIDストリングに代えて、このカードIDコードをトランプカードへプリントすることができる。
【0016】
[16] 幾つかの実施形態に従うと、カードIDコードは、トランプカードの表面側にプリントすることができる。
【0017】
[17] この第1の暗号化は、カードIDストリングがカードのランクおよびスートに関する情報または何れかの他の関連する情報を保持する場合において、カードIDコードの読み取りのときに、これが、ランクおよびスートに関する情報または何れかの他の関連する情報が容易に入手できるようにしないことを、保証する。このランクおよびスートまたは何れかの他の関連する情報を明らかにするには、この第1の暗号化の暗号/暗号解除の鍵を必要とする。
【0018】
[18] セットIDストリングおよび/またはセットIDコードは、更に説明するように、トランプカード・セットと共に維持することができる。例として、一連の文字であり得るセットIDコードは、トランプカード・セットのパッケージに、またはパッケージを封印するシールに、プリントすることができる。
【0019】
[19] カードIDストリングおよび/またはカードIDコードは、ストリングまたはコードをより容易に認識および読み取りできるように、カードの表面に、1回より多く、例えば、2回、3回または4回、プリントすることができる。
【0020】
[20] N、M、およびRは正の整数である。
【0021】
[21] Nは1より大きい正の整数である。Nは、例えば、52以上、例えば、54以上、例えば、52の倍数などとすることができる。より好適には、セットは、トランプカードの1以上のデッキ、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10のデッキを含む。各デッキは、13カードのクラブ、ダイヤ、スペード、およびハートの4つのスートを含む。13カードのそれぞれは異なるランクを有し、それらは、エース、キング、クイーン、ジャック、および9から2である。オプションとして、トランプカード・セットには他のトランプカードが存在することができ、他のトランプカードは、このトランプカード・セットを用いて行うようにしたゲームにおける機能を有する。
【0022】
[22] Mは、好適には1と40との間であり、例えば、1より大きいもの、2より大きいもの、3より大きいもの、更には4より大きいもの、また、40より小さいもの、例えば、35より小さいもの、30より小さいもの、更には25より小さいものなどである。好適には、Mは2と20との間である。
【0023】
[23] Rは、好適には1と40との間であり、例えば、1より大きいもの、2より大きいもの、3より大きいもの、更には4より大きいもの、また、40より小さいもの、例えば、35より小さいもの、30より小さいもの、更には25より小さいものなどである。好適には、Rは1と20との間であり、例えば、1と10との間のもの、例えば、1と8との間のもの、例えば、1、2、3、4、5、6、7、または8である。
【0024】
[24] 幾つかの実施形態に従うと、Rは1と5との間の値を有することができる。
【0025】
[25] 文字は、アルファベット、数字0から9、句読点および&、@、#、§、$、£、
【数1】
などのような特殊文字、任意の他のASCII文字などから選択された文字であると理解できる。
【0026】
[26] 好適には、文字は、アルファベットおよび数字0-9から選択された文字である。可能性としては、文字は、数字0-9およびA-Fから選択された文字であり、それにより16進数のコードおよびストリングを提供する。可能性としては、文字は、数字0-9から選択された文字であり、それにより10進数のコードおよびストリングを提供する。より好適には、カードIDストリングおよびセットIDストリングは文字0および1から構成され、それにより二進数のコードおよびストリングを提供する。
【0027】
[27] カードIDストリングは、トランプカードへプリントすることができる。カードIDストリング、または、更に説明するように、カードIDコードは、検出可能であり、これは、適切な照明および読み取り手段を用いてそれをカードの1つの面から読み取れることを、意味する。これは、周囲の照明の下で、ビジョン・システム、例えば、カメラにより検出して読み取ることができ、また、裸眼で見ることができる。また、これは、UV光の下などのような特別な照明の下でのみ可視となり、従って、検出可能となる不可視のインクを用いて提供することができる。
【0028】
[28] 幾つかの実施形態に従うと、セットIDストリングは、セットIDコードへと暗号化することができる。
【0029】
[29] 暗号化は、所与の暗号鍵を用いることができ、従って、セットIDコードを暗号解除してセットIDストリングへ戻すことを可能とする。
【0030】
[30] セットIDストリングに代えて、このセットIDコードを、トランプカード・セットに伴う情報として用いることができる。
【0031】
[31] コードへと暗号化されたストリングの使用は、詐欺行為の危険性を低減させることができる。カードIDストリングとセットIDストリングとの双方のR文字のIDは、容易に入手および読み取りできず、通常は、秘密に保持される暗号/暗号解除の鍵を用いてのコードの複雑な操作を必要とする。
【0032】
[32] 幾つかの実施形態に従うと、トランプカード・セットは、封印されたパッケージにパックされることができ、セットIDコードがパッケージおよび/またはシールにプリントされている。
【0033】
[33] 幾つかの実施形態に従うと、カードIDストリングは、トランプカードのランクおよびスートについての情報を含むことができる。
【0034】
[34] カードIDストリングにおける所与の数A1の文字を、カードのランクおよびスートと一対一でリンクすることができ、A1<Mである。例として、A1は6以上であり、様々なランクおよびスートの各カードは、6個以上の0または1という文字からなるバイナリ列へ、一対一でリンクされている。好適には、連続するランクおよび同じスートのカード間に何れの論理もなく、A1文字の内容は、それらのカードのそれぞれへ寄与するものである。
【0035】
[35] 幾つかの実施形態に従うと、トランプカード・セットはトランプカードのB個のデッキを含むことができ、B>1であり、カードIDストリングは、カード・セットにおいてのカードが属するデッキについての情報を含む。
【0036】
[36] 所与の数A2の文字は、セットにおけるBデッキのうちの1つへ一対一でリンクすることができ、A2<Mである。例として、Bは8であり、A2は1文字であり、A2は1と8との間の数、即ち、カードが属するデッキの番号である。カードが第1デッキに属する場合、A2は1であり、カードが第2デッキに属する場合、A2は2であり、以下同様である。
【0037】
[37] 代替のものでは、A2は、0または1の3文字の列である。カードが第1デッキに属する場合、A2は000であり、カードが第2デッキに属する場合、A2は001であり、以下同様であり、カードが第8デッキに属する場合、A2は111である。
【0038】
[38] カードIDストリングが、A1文字により前記のトランプカードのランクおよびスートについての情報も含む場合、A1およびA2は共にM以下である必要がある、ということが理解される。
【0039】
[39] 幾つかの実施形態に従うと、カードIDストリングは、
・カードのプリントの日付および/または時間、および/または
・カードがプリントされた場所、および/または
・カードをプリントした会社、および/または
・プリントしたカードで行われるゲームの種類、および/または
・カードのブランド、および/または
・プリントしたカードの対象であるカジノ
についての情報を含むことができる。
【0040】
[40] 幾つかの実施形態に従うと、カードIDストリングは、シリアル番号および/またはランダム番号を含むことができる。
【0041】
[41] このシリアルまたはランダムの番号は、好適には、例えば、1から20の文字などのような、1から40の文字を含むことができる。例として、このシリアルまたはランダムの番号は、好適には、1より大きいもの、2より大きいもの、3より大きいもの、更には4より大きいもの、また、40より小さいもの、例えば、35より小さいもの、30より小さいもの、更には25より小さいものなどを含み得る。好適には、このシリアルまたはランダムの番号は、1と20との間であり、例えば、1と10との間のもの、例えば、1と8との間のもの、例えば、1、2、3、4、5、6、7、または8である。
【0042】
[42] M文字のカードIDストリングから取り出されたR文字グループに関して、M文字のストリングにおけるR文字の位置は、好適には、常に同じである。従って、M文字のストリングにおける位置を表すR個の文字および整数pからpに関して、pからpは1とMとの間の整数である。好適には、必ずしもという訳ではないが、pからpは順になった数字であり、従って、2とRとの間で変化する整数qに関しては、p=pq-1+1である。
【0043】
[43] 幾つかの実施形態に従うと、M文字の列のカードIDストリングから取り出されたR文字グループは、M文字の列のこのカードIDストリングから得られたR個の順になった文字のグループであり得、R個の順になった文字の最初のものは、常に、M文字の列のカードIDストリングにおいて同じ位置にある文字である。
【0044】
[44] 幾つかの実施形態に従うと、カードIDストリング、または適用可能である場合にはカードIDコードは、UV可視インクを用いてプリントされる。
【0045】
[45] 好適には、インクが用いられ、それはUV可視であるが、周囲の照明の下で裸眼では可視ではない。
【0046】
[46] カードIDストリングまたはコードは、裸眼では見えないようにできる。カードIDストリングまたはコードは、UV照明のみにより、または所与の波長または波長範囲の非可視光での放射により、可視とすることができ、従って、検出可能とすることができる。LEDのUV照明などのようなUV照明源を用いて、適切なカメラ・システムを用いて、カードIDストリングまたはコードを読み取り可能とすることができる。
【0047】
[47] カードIDストリング、および/または適用可能である場合にはカードIDコードは、バーコード、QRコード(登録商標)、スナップ・タグ、バイナリ・コード、および/または文字セットを用いてカード上に表される。
【0048】
[48] 幾つかの実施形態に従うと、カードIDストリングまたはコードは、マイクロドット暗号化を用いてプリントすることができる。カードのランクおよびスートを識別するためのカード表面側のマイクロドットの使用は、US9254435から知られている。
【0049】
[49] 本発明の第1の構成に従ったトランプカード・セットは、幾つかの利点を有する。カードが、カードの順がランダムであり予測不能であることが必要とされるカード・ゲームで用いられたときに、各カードを識別するのが、かなり反直感的である。マーク付けされたカードは常に問題外とされている。それでもなお、識別は、詐欺行為およびいかさま、例えば、詐欺的なカードの交換によるものについての危険性を低減するように制御システムを設定することを、可能とし得る。これは、カードIDが裸眼では不可視である場合には、更に強いものである。
【0050】
[50] カードIDストリングまたはコードを持つトランプカードは、トランプカード・セットの一部である。トランプカード・セットが作られると、セットのメンバーであるトランプカードの順が、製作者に知られる。トランプカード・セットにおけるカードIDストリングまたはコードが検査されるとき、それが何れの時点であっても、トランプカード・セットの一部になっている何れの偽のカードも検出される。ゲームを含む行っている間の場合、カードIDストリングが読み取られ、またはカードIDコードが読み取られてストリングへと暗号解除され、読み取られた又は変換されたストリングのR文字がセットIDストリングと比較されるので、本来はカード・セットの一部ではないカードを配ることは不可能である。
【0051】
[51] 従って、配られるときの瞬時のカードIDストリングの読み取り、またはコードをストリングへと戻す変換は、制御として用いることができる。配られているトランプカードが順番における次のカードではない場合、それは、トランプカード・セットの許可されない取扱いが行われていることを指し示し得るか、詐欺的なカード交換が行われていることを指し示し得る。従って、これはまた、詐欺行為やいかさまの試みを指し示す。
【0052】
[52] 実際には、ディーラー・シューは、カードIDストリングまたはコードを読み取ることができ、読み取られたデータを中央処理装置へ送ることができる。後者は、コードを、カードIDストリングへと戻すように暗号解除することができる。カードIDストリングのR文字は、選択して、このカードとリンクされているべきセットIDストリングにおける、またはオプションとして、セットIDコードの暗号解除により得られた、関連する文字と比較することができる。これが一致しない場合、これは詐欺行為または欠陥のあるカード操作を示すものである。
【0053】
[53] 本発明の第2の構成によると、トランプカード・セットからのトランプカードを配る方法が提供され、この方法は、
・上記の請求項の何れかのものに従ったトランプカード・セットを提供することと、
・カードIDストリングまたは適用可能な場合にはカードIDコードの読み取りに適するディーリング・シューを提供することと、
・カードIDストリングまたは適用可能な場合にはカードIDコードを読み取ることと、
・カードIDストリングのR文字を抽出してセットIDストリングにおける文字と比較することと
を含む。
【0054】
[54] 幾つかの実施形態に従うと、トランプカード・セットからのトランプカードを配る方法は、
A.上記の請求項の何れかのものに従ったトランプカード・セットを提供することと、
B.カードIDストリングまたは適用可能な場合にはカードIDコードの読み取りに適するディーリング・シューを提供することと、
C.処理装置であって、
・適用可能である場合には、カードIDコードをカードIDストリングへと暗号解除し、
・適用可能である場合には、セットIDコードをセットIDストリングへと暗号解除し、
・カードIDストリングからR文字を抽出し、
・カードIDストリングからのR文字とセットIDストリングとを比較する
ための処理装置を提供することと、
D.前記のトランプカード・セットを前記のディーリング・シューへ挿入することと、
E.セットIDストリングまたは適用可能である場合にはカードIDコードを処理装置へ提供することと、
F.ディーリング・シューからトランプカードを配ることと、
G.カードIDストリングまたは適用可能である場合にはカードIDコードをディーリング・シューにより読み取ることと、カードIDストリングまたは適用可能である場合にはカードIDコードを処理装置へ提供することと、
H.適用可能である場合には、カードIDコードをカードIDストリングへと暗号解除することと、
I.カードIDストリングのR文字を抽出して、セットIDストリングにおける文字と比較することと、
J.ステップIでカードIDストリングのR文字とセットIDストリングにおける文字とが等しいと認められるまで、ステップFからステップIまでを反復することと、
K.ステップIでカードIDストリングのR文字とセットIDストリングにおける文字とが等しくないと認められたときに、前記の欠陥を信号で知らせることと
を含むことができる。
【0055】
[55] Nは、1より大きい正の整数である。
【0056】
[56] 信号は、視覚的信号、またはアラームなどのような聴覚信号とすることができる。処理装置は、ディーリング・シュー自体の一部とすることができ、また、リモートの処理装置とすることができ、例えば、行われているゲームを制御する装置の一部である処理装置とすることができる。
【0057】
[57] 技術的不適合が無いかぎり、本発明の1つの構成の特徴は、本発明の別の構成の特徴と組み合わせることができる。
【0058】
[58] 範囲が述べられたとき、特に示されないかぎり、範囲は全てを含む。
【0059】
[59] 独立請求項および従属請求項では、本発明の特定の特徴および好適である特徴を述べている。従属請求項の特徴は、独立請求項や他の従属請求項の特徴と組み合わせることができ、かつ/または上記および/またはここでの記載で述べられた特徴と適切に組み合わせることができる。
【0060】
[60] 本発明の上記および他の特性、特徴、および利点は、例として本発明の原理を示す添付の図面を関連させた下記の詳細な説明から明らかになる。この説明は、本発明の範囲を限定することなく、単なる例とすることを目的に提供される。以下に示す参照の図面は、添付の図面を指す。
【図面の簡単な説明】
【0061】
図1図1は、本発明に従ったトランプカード・セットの一部であるトランプカードの概略図である。
図2図2は、図1のカードのカードIDストリングを概略的に示す。
図3図3は、カードIDストリングからセットIDストリングおよびセットIDコードを構成する方法を示す。
図4図4は、本発明に従ったカード・セットを示す。
図5図5は、本発明に従ったトランプカード・セットの一部であるトランプカードの概略図である。
図6図6は、図5のカードのカードIDストリングを概略的に示す。
図7図7は、カードIDストリングからセットIDストリングおよびセットIDコードを構成する方法を示す。
図8図8は、本発明に従ったトランプカード・セットの一部であるトランプカードの概略図である。
図9図9は、図8のカードのカードIDストリングを概略的に示す。
図10図10は、カードIDストリングからセットIDストリングおよびセットIDコードを構成する方法を示す。
図11図11は、本発明に従ったカード・セットを示す。
【発明を実施するための形態】
【0062】
[66] 様々な図面において、同じ参照符号は、同一または類似または相似の要素を指すものである。
【0063】
[67] 本発明を、特定の実施形態と関連させて説明する。請求の範囲で用いる用語「含む」は、列挙した手段に限定するものと解釈すべきではなく、他の要素やステップを除外しないことに、注意されたい。従って、言及したように、記載した特徴やステップや構成要素の存在を特定するものであり、1以上の他の特徴やステップや構成やそれらの組の存在や付加を除外しないものと、解釈される。従って、「手段Aおよび手段Bを含むデバイス」という記載が定める範囲は、構成要素Aと構成要素Bとのみからなるデバイスに限定されるべきではない。これは、この発明に関して、デバイスに関連する構成要素がAおよびBであることを意味する。
【0064】
[68] この明細書では、「1つの実施形態」や「実施形態」を参照している。そのような参照は、実施形態と関連して説明される特定の特徴が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれていることを示す。従って、本明細書の様々なところで現れる「1つの実施形態において」や「実施形態において」という記載は、同じ実施形態を参照する場合もあるが、必ずしも同じ実施形態を参照するものではない。
【0065】
[69] 更に、当業者には明らかであるが、特定の特色や特徴は、1以上の実施形態において任意の適切な様式で組み合わせることができる。
【0066】
[70] 本発明に従ったトランプカード・セットの一部であるトランプカードが、図1に示されている。トランプカード・セットは、例として、52カードの8デッキを含む。従って、Nは416である。ハートのエースの場合、トランプカード10は、カードIDストリング13を持つ。このカードIDストリング13は、UV可視インクを用いてプリントされ、周囲の照明の下では裸眼で見ることができない。
【0067】
[71] 図2に示すように、文字0と1とのバイナリ・ストリングであるカードIDストリング13は、幾つかの文字グループ31、32、および33から構成される。第1グループは、トランプカードのランクおよびスートと1対1でリンクした文字ストリングである。従って、図1および図2に示す例では、ハートのエースがストリング「10001011」でリンクされている。トランプカード・セットのダイヤの全てのエースは、カードIDストリングの最初の8数字としてこのストリングを有する。これらの第1グループは、各カードへ1から52のカード番号を与え、所与の暗号化値を用いてカード番号を暗号化することにより、そのカード番号を前記のストリングへと変換することで、得ることができる。
【0068】
[72] 第2グループは、1または0の連続する3文字である。グループ32は、カードがトランプカード・セットに存在する第1デッキに属する場合は000であり、グループ32は、カードが第2デッキに属する場合は001であり、以下同様である。これは、図1および図2に示す特定のカードに関しては、そのカードが、トランプカード・セットに存在する第4デッキに属することを意味する。
【0069】
[73] この文字の第2グループ32が、例えば、4文字、5文字またはそれより多くといった、3文字より多い文字を有し得ることが、理解される。代替の実施形態では、このグループは、例えば、ランダムに生成された所与の数の文字のグループとすることができる。
【0070】
[74] 第3グループ33はコントロール・ディジットである。例として、これは、グループ31とグループ32とにより与えられる数字ストリングが偶数の数の「1」を含む場合は0と表され、グループ31とグループ32とにより与えられる数字ストリングが奇数の数の「1」を含む場合は1と表される。
【0071】
[75] 図3は、トランプカード・セットの5枚の連続するカード51からカード55の5つのカードIDストリングを示す。このトランプカード・セットでは、カード51は図1のカード10と同じである。カード53はハートのエースであるが、セットにおけるカードの第4デッキからのものである。カード54は、ハートのエースとは異なるカードであり、また、第5デッキからのカードである。
【0072】
[76] セットIDコード60は一連の文字であり、各文字は、アルファベットおよび数字0から9を含むグループからのものであり、適切な暗号解除の鍵またはアルゴリズム70により、セットIDコードはセットIDストリング61へと変換することができる。それぞれのカードIDストリングから、第3、第7、および第11の文字が、この実施形態では3文字であるR文字のグループ80としてとして選択される。セットIDストリングの最初の3文字62は、カードIDストリング51、即ち、カード・セットの第1カードの第3、第7、および第11の文字である。セットIDストリングの次の3文字63は、カードIDストリング52、即ち、カード・セットの第2カードの第3、第7、および第11の文字であり、以下同様である。従って、R文字のグループの全てが、カード・セットにおいて個々のカードが存在する順と同じ順に次々と連結される。
【0073】
[77] 従って、セットIDコード60を示すシール91を有する図4のパックされたカード・セット90は、カード・ゲーム、例えば、バカラを行うために用いることができ、そのゲームの間に、セットのカードの順序を、その順序が、そのセットが作られてセットIDのストリングおよびコードが生成されたときの元の順序と等しいが否かについて、監視することができる。
【0074】
[78] 本発明に従ったトランプカード・セットの一部である代替のトランプカードが図5に示されている。トランプカード・セットは、例として、52カードの8デッキを含む。ここでもNは416である。ここでの場合はダイヤのエースであるトランプカード100は、アルファベットと、数字0から9と、特殊文字&、#、§、$、£、および
【数2】
と、任意の他のASCII文字とからの8文字のストリングであるカードIDコードを持つ。
【0075】
[79] 図6に示すように、文字0と1とのバイナリ・ストリングであるカードIDストリング104は、適切な暗号解除アルゴリズム202により得ることができる。このカードIDストリング104は、幾つかの文字グループ301、302、および303から構成することができる。第1グループ301は、トランプカードのランクおよびスートと1対1でリンクした文字ストリングである。従って、図5および図6に示す例では、ダイヤのエースがストリング「10110010」でリンクされている。トランプカード・セットのダイヤの全てのエースは、カードIDストリングの最初の8数字としてこのストリングを有する。
【0076】
[80] 第2グループ302は、1または0の連続する3文字である。グループ302は、カードがトランプカード・セットに存在する第1デッキに属する場合は000である。グループ302は、カードが第2デッキに属する場合は001であり、以下同様である。これは、図5および図6に示す特定のカードに関しては、そのカードが、トランプカード・セットに存在する第7デッキに属することを意味する。
【0077】
[81] ここでも、この文字の第2グループ302が、例えば、4文字、5文字またはそれより多くといった、3文字より多い文字を有し得ることが、理解される。代替の実施形態では、このグループは、例えば、ランダムに生成された所与の数の文字のグループとすることができる。
【0078】
[82] 第3グループ303はコントロール・ディジットである。例として、これは、グループ301とグループ302とにより与えられる数字ストリングが偶数の数の「1」を含む場合は0と表され、グループ301とグループ302とにより与えられる数字ストリングが奇数の数の「1」を含む場合は1と表される。
【0079】
[83] 図7は、トランプカード・セットの5枚の連続するカード501からカード505の5つのカードIDストリングを示す。このトランプカード・セットでは、カード501は図8のカード100と同じである。カード503はダイヤのエースであるが、セットにおけるカードの第1デッキからのものである。
【0080】
[84] セットIDコード600は一連の8文字であり、各文字は、アルファベットと、数字0から9と、特殊文字&、#、§、$、£、および
【数3】
と、任意の他のASCII文字とを含むグループからのものである。適切な暗号解除の鍵またはアルゴリズム700により、セットIDコード600はセットIDストリング601へと変換することができる。それぞれのカードIDストリングから、3文字のグループ302が、この実施形態では3文字であるR文字のグループ800として選択される。セットIDストリングの最初の3文字602は、カードIDストリング501、即ち、カード・セットの第1カードのグループ302である。セットIDストリングの次の3文字603は、カードIDストリング502、即ち、カード・セットの第2カードのグループ302であり、以下同様である。
【0081】
[85] 従って、セットIDコード600を示すシールを有するパックされたカード・セットは、カード・ゲーム、例えば、バカラを行うために用いることができ、そのゲームの間に、セットのカードの順序を、その順序が、そのセットが作られてセットIDのストリングおよびコードが生成されたときの元の順序と等しいが否かについて、監視することができる。
【0082】
[86] 本発明に従ったトランプカード・セットの一部である代替のトランプカードが図8に示されている。トランプカード・セットは、例として、52カードの8デッキを含むので、カードは416である。Nは416である。ここでの場合はスペードのエースであるトランプカード1000は、ここでは4回分、マイクロドット・イメージ・コード1002であるカードIDコードを持つ。マイクロドット・コードの代わりに、コードをQRコードとすることができ、それを、マイクロドット・コードと同じ場所に配置できることや、例えば、カードのランクIDの下や右に隣接して配置できることは、理解される。
【0083】
[87] 図9に示すように、文字0と1とのバイナリ・ストリングであるカードIDストリング1004は、適切な暗号解除アルゴリズム2002により得ることができる。このカードIDストリング1004は、幾つかの文字グループ3001および3002から構成することができる。第1グループ3001は、トランプカードのランクおよびスートと1対1でリンクした文字ストリングである。従って、図8および図9に示す例では、スペードのエースがストリング「111111」でリンクされている。トランプカード・セットのスペードの全てのエースは、カードIDストリングの最初の6数字としてこのストリングを有する。
【0084】
[88] 第2グループ3002は、1または0の連続する3文字である。グループ3002は、カードがトランプカード・セットに存在する第1デッキに属する場合は000であり、グループ3002は、カードが第2デッキに属する場合は001であり、以下同様である。これは、図8および図9に示す特定のカードに関しては、そのカード1000が、トランプカード・セットに存在する第8デッキに属することを意味する。
【0085】
[89] ここでも、この文字の第2グループ3002が、例えば、4文字、5文字またはそれより多くといった、3文字より多い文字を有し得ることが、理解される。代替の実施形態では、このグループは、例えば、ランダムに生成された所与の数の文字のグループとすることができる。
【0086】
[90] 図10は、トランプカード・セットの5枚の連続するカード5001からカード5005の5つのカードIDストリングを示す。このトランプカード・セットでは、カード5001は図8のカード1000と同じである。カード5003はスペードのエースであるが、セットにおけるカードの第2デッキからのものである。
【0087】
[91] セットIDコード6000はバーコードである。適切な暗号解除の鍵またはアルゴリズム7000により、セットIDコード6000はセットIDストリング6001へと変換することができる。それぞれのカードIDストリングから、3文字のグループ3002が、この実施形態では3文字であるR文字のグループ8000として選択される。セットIDストリングの最初の3文字6002は、カードIDストリング5001、即ち、カード・セットの第1カードのグループ3002である。セットIDストリングの次の3文字6003は、カードIDストリング5002、即ち、カード・セットの第2カードのグループ3002であり、以下同様である。
【0088】
[92] 従って、図11に示すように、セットIDコード6000を示すシール9001を有するパックされたカード・セット9000は、カード・ゲーム、例えば、バカラを行うために用いることができ、そのゲームの間に、セットのカードの順序を、その順序が、そのセットが作られてセットIDのストリングおよびコードが生成されたときの元の順序と等しいが否かについて、監視することができる。
【0089】
[93] 本発明に従った実施形態を証明するために、好適な実施形態および/または材料について説明したが、本発明の範囲および精神から離れずに様々な改造や変更を行え得ることが理解される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9.11】
図10
【国際調査報告】