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特表2023-543938管接続機構、これを備えた冷凍システム、および、冷凍機器
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  • 特表-管接続機構、これを備えた冷凍システム、および、冷凍機器 図1
  • 特表-管接続機構、これを備えた冷凍システム、および、冷凍機器 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-18
(54)【発明の名称】管接続機構、これを備えた冷凍システム、および、冷凍機器
(51)【国際特許分類】
   F16L 21/00 20060101AFI20231011BHJP
   F24F 1/26 20110101ALI20231011BHJP
【FI】
F16L21/00 D
F24F1/26
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023520548
(86)(22)【出願日】2021-08-04
(85)【翻訳文提出日】2023-04-03
(86)【国際出願番号】 CN2021110569
(87)【国際公開番号】W WO2022083228
(87)【国際公開日】2022-04-28
(31)【優先権主張番号】202022351804.X
(32)【優先日】2020-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523122470
【氏名又は名称】チンダオ ハイアール スペシャル レフリジレーション エレクトリック アプライアンス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER SPECIAL REFRIGERATION ELECTRIC APPLIANCE CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.512, Management Committee Of Qingdao, Sino-German Ecopark, No.2877, Tuanjie Rd., Huangdao District, Qingdao, Shandong 266426,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】521161200
【氏名又は名称】ハイアール スマート ホーム カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ポン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン クイ
(72)【発明者】
【氏名】ジュウ シァオビン
(72)【発明者】
【氏名】リウ ジェンルゥ
(72)【発明者】
【氏名】チェン ジェンチュェン
(72)【発明者】
【氏名】ワン イェンビン
【テーマコード(参考)】
3L054
【Fターム(参考)】
3L054BC05
(57)【要約】
本発明の技術は、管接続機構およびそれを備えた冷凍システム、冷凍機器を開示する。前記管接続機構は軟質管と硬質管との接続に用いられ、前記硬質管に固定的に接続された第1管部および前記軟質管内に前方から挿入され前記軟質管をオーバーサポートする第2管部からなる連結管と、前記第2管部外側に後方にスナップされて前記第2管部とともに前記軟質管を挟持して固定する、前記軟質管外側に嵌設されたスリーブと、備える。前記冷凍システムは、前記管接続機構によって固定的に嵌合された硬質管と軟質管とから構成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟質管と硬質管との接続に用いられる管接続機構であって、
対向する両端にそれぞれ設けられた第1管部および第2管部を有し、前記第1管部は前記硬質管に固定的に接続され、前記第2管部は前記軟質管内に前方から挿入されて前記軟質管をオーバーサポートする連結管と;
前記第2管部の外側に後方にスナップされ前記第2管部とともに前記軟質管を挟持して固定する、前記軟質管外側に嵌設されたスリーブと、を備えることを特徴とする管接続機構。
【請求項2】
前記第1管部は前記硬質管に溶接して接続されるか、または、前記連結管と前記硬質管とは一体成形される、ことを特徴とする請求項1に記載の管接続機構。
【請求項3】
前記スリーブの内半径と前記第2管部の外半径との差は、前記軟質管の管壁厚さよりも小さい、ことを特徴とする請求項1に記載の管接続機構。
【請求項4】
前記第2管部の外面に突起または溝として構成された滑り止め構造が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の管接続機構。
【請求項5】
前記滑り止め構造は前記第2管部の軸線の周りに環形に延伸する、ことを特徴とする請求項4に記載の管接続機構。
【請求項6】
前記連結管は、前記第2管部から外側に突出する制限タブを有し、前記制限タブは前記スリーブの後端面に当接されて前記スリーブの後方への移動限界位置を制限する、ことを特徴とする請求項1に記載の管接続機構。
【請求項7】
前記制限タブは前記第2管部の軸線の周りに延伸して環形タブとなる、ことを特徴とする請求項6に記載の管接続機構。
【請求項8】
前記スリーブの前端管部の外径はその後端管部の外径よりも小さく、前記スリーブの外面が段階状となり、
前記連結管は前記第1管部から外側に突出する制限タブを有し、前記制限タブの外面は前記第1管部の外面に接続されて段階状となる、ことを特徴とする請求項1に記載の管接続機構。
【請求項9】
前記スリーブと前記連結管とはそれぞれ一体成形された金属部材として構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の管接続機構。
【請求項10】
冷媒が流れるための硬質管および軟質管を備える冷凍システムであって、請求項1に記載の管接続機構をさらに備え、前記硬質管と前記軟質管とは前記管接続機構によって固定的に嵌合される、ことを特徴とする冷凍システム。
【請求項11】
請求項10に記載の冷凍システムを具備する、ことを特徴とする冷凍機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軟硬管接続の技術分野に属するものであり、管接続機構、この管接続機構を備えた冷凍システム、および、冷凍機器に関する。
【背景技術】
【0002】
冷凍システムについて、良好なシール性能は冷凍システムの品質が規格に適合するための必要条件の一つであることは間違いないが、それに加えて、市場競争圧力の増大に伴い、冷凍システムの組立効率を如何に向上させ、時間や人件費を節約することは、製品の市場競争力を高める観点からますます重要な要素となっている。
【0003】
現在の冷凍システムは、その配管構造として硬質管と軟質管を組み合わせると、通常、硬質管と軟質管との接続を補助するための接続構造が必要な場合が多い。しかしながら、現在の軟質管と硬質管との接続構造は、組立が簡単であるがシール性の保証が困難であったり、構造が複雑すぎて組立効率が悪く、操作が煩雑であったりすることが多く、組立効率とシール性能とを両立させることが困難である。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、現在技術における軟質管と硬質管との接続時の組立効率とシール性能とを両立させることが困難であるという問題を解決するための管接続機構を提供することである。
【0005】
本発明の目的は、この管接続機構を備えた冷凍システムをさらに提供することである。
【0006】
本発明の目的は、この冷凍システムを備えた冷凍機器をさらに提供することである。
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の一実施形態は、軟質管と硬質管との接続に用いられる管接続機構を提供し、この管接続機構は、
対向する両端にそれぞれ設けられた第1管部および第2管部を有し、前記第1管部は前記硬質管に固定的に接続され、前記第2管部は前記軟質管内に前方から挿入されて前記軟質管をオーバーサポートする連結管と;
前記第2管部の外側に後方にスナップされ前記第2管部とともに前記軟質管を挟持して固定する、前記軟質管外側に嵌設されたスリーブと、を備える。
【0008】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記第1管部は前記硬質管に溶接して接続されるか、または、前記連結管と前記硬質管とは一体成形される。
【0009】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記スリーブの内半径と前記第2管部の外半径との差は、前記軟質管の管壁厚さよりも小さい。
【0010】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記第2管部の外面に突起または溝として構成された滑り止め構造が設けられる。
【0011】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記滑り止め構造は前記第2管部の軸線の周りに環形に延伸する。
【0012】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記連結管は、前記第2管部から外側に突出する制限タブを有し、前記制限タブは前記スリーブの後端面に当接されて前記スリーブの後方への移動限界位置を制限する。
【0013】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記制限タブは前記第2管部の軸線の周りに延伸して環形タブとなる。
【0014】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記スリーブの前端管部の外径はその後端管部の外径よりも小さく、前記スリーブの外面が段階状となり、
前記連結管は前記第1管部から外側に突出する制限タブを有し、前記制限タブの外面は前記第1管部の外面に接続されて段階状となる。
【0015】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記スリーブと前記連結管とはそれぞれ一体成形された金属部材として構成される。
【0016】
従来技術と比較すると、本発明は以下の有益な効果を有する。
【0017】
前記管接続機構は前記第2管部により前記軟質管をオーバーサポートし、前記スリーブの外側押圧と相まって、前記軟質管と前記第2管部との間のシール性能を確保し、前記軟質管と前記硬質管中の流体が前記軟質管と前記第2管部との隙間から外部に漏れるのを回避できる。
同時に、前記スリーブおよび前記連結管の両方と前記軟質管との挿入操作によって、前記軟質管と前記硬質管との接続を迅速に実現することができ、操作が簡単で便利であり、組立効率が高く、組立効率とシール性能とを両立させることができる。
【0018】
上記の目的を達成するために、本発明の一実施形態は、冷媒が流れるための硬質管と軟質管とを備え、管接続機構をさらに備え、前記硬質管と前記軟質管とは前記管接続機構によって固定的に嵌合される冷凍システムをさらに提供し、
前記管接続機構は、
対向する両端にそれぞれ設けられた第1管部および第2管部を有し、前記第1管部は前記硬質管に固定的に接続され、前記第2管部は前記軟質管内に前方から挿入されて前記軟質管をオーバーサポートする連結管と;
前記第2管部の外側に後方にスナップされ前記第2管部とともに前記軟質管を挟持して固定する、前記軟質管外側に嵌設されたスリーブと、を備える。
【0019】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記第1管部は前記硬質管に溶接して接続されるか、または、前記連結管と前記硬質管とは一体成形される。
【0020】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記スリーブの内半径と前記第2管部の外半径との差は、前記軟質管の管壁厚さよりも小さい。
【0021】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記第2管部の外面に突起または溝として構成された滑り止め構造が設けられる。
【0022】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記滑り止め構造は前記第2管部の軸線の周りに環形に延伸する。
【0023】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記連結管は、前記第2管部から外側に突出する制限タブを有し、前記制限タブは前記スリーブの後端面に当接されて前記スリーブの後方への移動限界位置を制限する。
【0024】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記制限タブは前記第2管部の軸線の周りに延伸して環形タブとなる。
【0025】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記スリーブの前端管部の外径はその後端管部の外径よりも小さく、前記スリーブの外面が段階状となり、
前記連結管は前記第1管部から外側に突出する制限タブを有し、前記制限タブの外面は前記第1管部の外面に接続されて段階状となる。
【0026】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記スリーブと前記連結管とはそれぞれ一体成形された金属部材として構成される。
【0027】
従来技術と比較すると、本発明は以下の有益な効果を有する。
【0028】
前記冷凍システムは前記管接続機構を採用し、前記第2管部は前記軟質管をオーバーサポートし、前記スリーブの外側押圧と相まって、前記軟質管と前記第2管部との間のシール性を確保し、前記軟質管と前記第2管部中の冷媒が前記軟質管と前記第2管部との隙間から漏れるのを回避できる。
同時に、前記スリーブおよび前記連結管の両方と前記軟質管との挿入操作によって、前記軟質管と前記硬質管との接続を迅速に実現することができ、操作が簡単で便利であり、組立効率が高く、組立効率とシール性能とを両立させることができる。
【0029】
上記の目的を達成するために、本発明の一実施形態は、冷凍システムを具備する冷凍機器を提供し、冷凍システムは、冷媒が流れるための硬質管と軟質管を備え、管接続機構をさらに備え、前記硬質管と前記軟質管は前記管接続機構によって固定的に嵌合され、
前記管接続機構は、
対向する両端にそれぞれ設けられた第1管部および第2管部を有し、前記第1管部は前記硬質管に固定的に接続され、前記第2管部は前記軟質管内に前方から挿入されて前記軟質管をオーバーサポートする連結管と;
前記第2管部の外側に後方にスナップされ前記第2管部とともに前記軟質管を挟持して固定する、前記軟質管外側に嵌設されたスリーブと、を備える。
【0030】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記第1管部は前記硬質管に溶接して接続されるか、または、前記連結管と前記硬質管は一体成形される。
【0031】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記スリーブの内半径と前記第2管部の外半径との差は、前記軟質管の管壁厚さよりも小さい。
【0032】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記第2管部の外面に突起または溝として構成された滑り止め構造が設けられる。
【0033】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記滑り止め構造は前記第2管部の軸線の周りに環形に延伸する。
【0034】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記連結管は、前記第2管部から外側に突出する制限タブを有し、前記制限タブは前記スリーブの後端面に当接されて前記スリーブの後方への移動限界位置を制限する。
【0035】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記制限タブは前記第2管部の軸線の周りに延伸して環形タブとなる。
【0036】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記スリーブの前端管部の外径はその後端管部の外径よりも小さく、前記スリーブの外面が段階状となり、
前記連結管は前記第1管部から外側に突出する制限タブを有し、前記制限タブの外面は前記第1管部の外面に接続されて段階状となる。
【0037】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記スリーブと前記連結管はそれぞれ一体成形された金属部材として構成される。
【0038】
従来技術と比較すると、本発明は以下の有益な効果を有する。
【0039】
前記冷凍機器の冷凍システムは前記管接続機構を採用し、前記第2管部によって前記軟質管をオーバーサポートし、前記スリーブの外側押圧と相まって、前記軟質管と前記第2管部との間のシール性を確保し、冷媒が前記軟質管と前記第2管部との隙間から漏れるのを回避できる。
同時に、前記スリーブおよび前記連結管の両方と前記軟質管との挿入操作によって、前記軟質管と前記硬質管との接続を迅速に実現することができ、操作が簡単で便利であり、組立効率が高く、組立効率とシール性能とを両立でき、冷凍機器の品質を大幅に向上させ、冷凍機器の製造コストも削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】本発明の一実施例の管接続機構の構造の分解断面を示す概略図である。
図2】本発明の一実施例の管接続機構と軟質管の組み合わせ構造断面を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、添付図面に示す具体的な実施形態を参照しながら本発明を詳細に説明する。しかしながら、これらの実施形態は本発明に限定されず、当業者であれば、これらの実施形態に基づいて得られた構造、方法、または機能上の変更は、すべて本発明の保護範囲内に含まれる。
【0042】
図1および図2を参照すると、本発明の一実施例の管接続機構9を示し、それは軟質管と硬質管との接続に用いられる。
【0043】
本実施例ではこの管接続機構9の応用を提供し、具体的に冷凍システムに応用されるが、もちろん、この管接続機構9の応用はこれに限定されなく、冷凍システム以外の他の軟質管と硬質管の接続場面にも応用できることが理解されたい。
【0044】
本実施例では、冷凍システムを提供し、この冷凍システムは軟質管90、前記硬質管および管接続機構9を備え、軟質管90と前記硬質管はいずれも冷凍システムの冷媒が流れるために使用され、両者は管接続機構9によって固定的に嵌合されることにより、冷媒が軟質管90から前記硬質管にスムーズに流入するか、または前記硬質管から軟質管90にスムーズに流入することができる。
【0045】
本実施例の管接続機構9によって軟質管90と前記硬質管を組み立て接続するものであり、組立が迅速で便利であり、良好なシール性を確保でき、組立効率とシール性能とを両立させることができる。
【0046】
具体的に、管接続機構9は連結管92とスリーブ91を備える。
【0047】
連結管92は、対向する両端にそれぞれ設けられた第1管部922および第2管部921を有し、図面では、連結管92は前後に延伸する直管として設けられ、詳細には、第1管部922は連結管92の後端に形成され、第2管部921は連結管92の前端に形成される。
【0048】
第1管部922は前記硬質管に固定的に接続され、第2管部921は後から前へ軟質管90内に挿入され、第2管部921は軟質管90をオーバーサポートする。
【0049】
スリーブ91は軟質管90の外側に嵌設され、連結管92に向かって前から後へ移動し、第2管部921の外側に嵌合される。このように、スリーブ91は第2管部921とともに軟質管90を挟持して固定する。すなわち、第2管部921は内部から軟質管90をオーバーサポートする。同時に、スリーブ91は外部から内部へ軟質管90を押圧して、軟質管90がスリーブ91と第2管部921との間に緊密に挟持して固定される。
【0050】
これにより、管接続機構9は第2管部921により軟質管90をオーバーサポートし、スリーブ91の外側押圧と相まって、軟質管90と第2管部921との間のシール性を確保し、冷媒が軟質管90と第2管部921との隙間から漏れるのを回避できる。同時に、スリーブ91と連結管92の両方と軟質管90との挿入操作により、軟質管90と前記硬質管との接続を迅速に実現することができ、追加の構造を必要とせず(つまり、管接続機構9はスリーブ91と連結管92のみで構成されればよい)、構造が簡単であり、操作が簡単で便利であり、組立効率が高く、組立効率とシール性能とを両立させることができる。
【0051】
さらに、第1管部922は具体的に前記硬質管に溶接して接続される。もちろん、変化実施例では、連結管92は前記硬質管と一体成形されてもよく、つまり、前記硬質管の末端に連結管92を直接加工して成形してもよい。
【0052】
好ましくは、第2管部921の外面9210の断面は円形を有し、これに対応して、スリーブ91の内腔は円形であり、つまりその内面の断面も円形であり、このように、嵌合が容易になり、鋭角での軟質管90の損傷を回避することができる。
【0053】
さらに、スリーブ91の内半径R1は第2管部921の外半径R2よりも大きく、スリーブ91の内半径R1と第2管部921の外半径R2との差(R1-R2)は、軟質管90の管壁厚さHよりも小さいので、スリーブ91と第2管部921により軟質管90をさらに挟持することができる。
【0054】
また、本実施例では、第2管部921の外面9210に滑り止め構造が設けられている。この場合、第2管部921は軟質管90をオーバーサポートするとき、前記滑り止め構造は第2管部921に対する軟質管90の強固性を向上させ、軟質管90が第2管部921から外れることを防止できる。同時に、冷媒が軟質管90と第2管部921との間から漏れにくく、シール効果を確保することができる。
【0055】
前記滑り止め構造は、第2管部921の外面9210から外側に突出する突起として構成されるか、または第2管部921の外面9210に内側へ窪む溝として構成されてもよい。
【0056】
好ましくは、前記滑り止め構造は第2管部921の軸線Tの周りに環形に延伸し、シール効果をさらに高め、嵌合強固性を向上させることができ、もちろん、前記滑り止め構造の形状はここに限定されなく、例えば格子状などに設けることも可能である。
【0057】
さらに、連結管92は第2管部921から外側に突出する制限タブ920を有し、つまり、制限タブ920の外面は第2管部921の外面9210に対して軸線Tから離れて設けられる。その中で、制限タブ920の前端面9201はスリーブ91の後端面に当接されて、スリーブ91の後方への移動限界位置を制限することが可能である。
【0058】
このように、軟質管90と前記硬質管とを組み立てるとき、スリーブ91の後端面が制限タブ920の前端面9201に当接されると、組立が完了する。そのため、操作者が組立が完了したことを時間的に判断しやすく、盲目的な過剰組立を回避できる。同時に、冷凍システム中のこの軟質管90での冷媒流路の長さを精密に制御しやすい。
【0059】
好ましくは、制限タブ920は第2管部921の軸線Tの周りに環形タブとして構成され、つまり軸線Tの円周を周回しているので、軟質管90と前記硬質管とが管接続機構9によって組み立てられると、制限タブ920の前端面9201は円周方向にスリーブ91の後端面に当接され、冷媒が管接続機構9から漏れる経路を延長し、シール効果をさらに向上させることができる。
【0060】
なお、図2では、各部材の構造を分かりやすく図示するために、互いに密着する2つの面(例えば第2管部921の外面9210と軟質管90の内面、軟質管90の外面とスリーブ91の内面、制限タブ920の前端面9201とスリーブ91の後端面)はいずれも一定の間隙を空け、これは本技術を限定するものではなく、実際に実施する際に、これらの密着する2つの面は隙間なく緊密に接触することが理解されたい。
【0061】
さらに、スリーブ91の前端管部911の外径はスリーブ91の後端管部912の外径よりも小さく、スリーブ91の外面が段階状となり、つまり、前端管部911が比較的細く、後端管部912が比較的太い。前端管部911の外面と後端管部912の外面とは面9121によって接続され、言い換えれば、面9121は後端管部912の前端面として理解されてもよい。このように、前が細く後が太い構造を設けることで、スリーブ91を第2管部921の外部に嵌合する時、前方から面9121を押して押し力を加えて、スリーブ91を制限タブ920に押し付け、つまり取付時に力を加えることを容易にすることができる。
【0062】
同様に、制限タブ920は第1管部922から外側にさらに突出し、つまり、制限タブ920の外面は第1管部922の外面に対して軸線Tから離れて設けられる。制限タブ920の外面と第1管部922の外面とを面9202によって段階状に接続され、言い換えれば、面9202は制限タブ920の後端面として提供されてもよい。このように、スリーブ91を第2管部921の外部に嵌合する時、後方から面9202を押して推力を加えて、スリーブ91を制限タブ920に押し付け、つまり取付時の力加減を容易にする。
【0063】
さらに、スリーブ91は一体成形される金属部材として提供され、連結管92は一体成形の金属部材として提供され、両者は銅材または他の材料で作られてもよい。
【0064】
さらに、本発明の一実施例は、前記冷凍システムの応用をさらに提供し、具体的に、前記の冷凍システムをさらに備える冷凍機器を提供する。もちろん、この実施例は前記冷凍システムの1つの応用場面に過ぎず、冷凍システムは冷凍機器以外の他の冷凍電器に応用され得る。
【0065】
以上のように、本発明は以下の有益な効果を有する。
【0066】
管接続機構9は第2管部921によって軟質管90をオーバーサポートし、スリーブ91の外側押圧と相まって、軟質管90と第2管部921との間のシール性を確保し、冷媒が軟質管90と第2管部921との隙間から漏れるのを回避できる。
同時に、スリーブ91と連結管92の両方と軟質管90との挿入操作により、軟質管90と前記硬質管との接続を容易に実現することができ、操作が簡単で便利であり、組立効率が高く、組立効率とシール性能とを両立できる。
第2管部921の外面9210に滑り止め構造が設けられ、2管部921に対する軟質管90の強固性を高め、軟質管90が第2管部921から外れるのを回避できる。同時に、軟質管90と第2管部921との間の冷媒が漏れにくく、シール効果をさらに向上させる。
制限タブ920を設けることで、軟質管90と前記硬質管とを組み立てるとき、操作者が組立が完了したことを時間的に判断し、過剰な組立を盲目的に行うことを防止できる。同時に、冷凍システム中のこの軟質管90での冷媒流路の長さを精密に制御することができる。
【0067】
なお、本明細書は実施形態の順に説明したが、各実施形態は1つの独立した技術的解決策のみを含むわけではなく、明細書は発明を明確にするためにのみ使用され、当業者は、明細書を全体として捉えべきで、各実施形態中の技術的解決策を適切に組み合わせて組合を形成して、当業者は他の実施形態を得ることが理解されたい。
【0068】
以上の区細な説明は本発明の実現可能な実施形態の具的な体説明に過ぎず、本発明の保護範囲を限定するものではなく、本発明の技術精神から逸脱することなく得られた等価実施形態または変更は本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
【国際調査報告】