(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-26
(54)【発明の名称】コンプライアント接地ブロックおよびコンプライアント接地ブロックを有する試験システム
(51)【国際特許分類】
G01R 31/26 20200101AFI20231019BHJP
G01R 31/28 20060101ALI20231019BHJP
H01R 4/64 20060101ALI20231019BHJP
【FI】
G01R31/26 J
G01R31/28 K
H01R4/64 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023521044
(86)(22)【出願日】2021-10-05
(85)【翻訳文提出日】2023-06-02
(86)【国際出願番号】 US2021053488
(87)【国際公開番号】W WO2022076354
(87)【国際公開日】2022-04-14
(32)【優先日】2020-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】593104095
【氏名又は名称】ジョンズテック インターナショナル コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】トライバーグス、ヴァルツ
(72)【発明者】
【氏名】ジョヤル、パット
(72)【発明者】
【氏名】フリーゲルマン、レスリー
【テーマコード(参考)】
2G003
2G132
【Fターム(参考)】
2G003AA07
2G003AG01
2G003AG12
2G003AH08
2G132AJ07
(57)【要約】
集積回路デバイスを試験するための試験システム用のコンプライアント接地ブロックが開示される。コンプライアント接地ブロックは、ほぼ平行に並んでいる関係にある電気導電性の複数のブレードを備える。ブレードは、互いに対して長手方向に摺動可能であるように構成されている。ブロックはまた、複数のブレードを保持するように構成されたエラストマーを備える。複数のブレードの各ブレードは、第1の端部と、第1の端部とは長手方向において反対にある第2の端部とを備える。複数のブレードは、複数のブレードの各ブレードの第1の端部が隣接するブレードの第1の端部とは長手方向において反対にあるように配置され、その結果、複数のブレードの各ブレードの第1の端部が、隣接するブレードの第2の端部に隣接する。エラストマーは、少なくとも部分的には管状(例えば、中空または中実円柱)であり、非導電性である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路デバイスを試験するための試験システム用のコンプライアント接地ブロックであって、
ほぼ平行に並んでいる関係にある電気導電性の複数のブレードであって、互いに対して長手方向に摺動可能であるように構成されている、ブレードと、
前記複数のブレードを保持するように構成されているエラストマーと、を備え、
前記複数のブレードの各ブレードは、第1の端部と、前記第1の端部とは前記長手方向において反対にある第2の端部と、を備え、
前記複数のブレードは、前記複数のブレードの各ブレードの前記第1の端部が、隣接するブレードの前記第1の端部とは前記長手方向において反対にあるように配置されており、その結果、1つのブレードの前記第1の端部が前記隣接するブレードの前記第2の端部に隣接しており、
前記エラストマーは、少なくとも部分的には管状であり、非導電性である、コンプライアント接地ブロック。
【請求項2】
前記複数のブレードの各ブレードは、前記第1の端部に複数の突出部を備える、請求項1に記載のコンプライアント接地ブロック。
【請求項3】
前記複数のブレードの各ブレードは、前記第1の端部に平坦な面を有する、請求項1に記載のコンプライアント接地ブロック。
【請求項4】
前記複数のブレードの各ブレードは、開口を備え、
前記開口は、横断方向に長尺状であり、
前記エラストマーは、厚さ方向に前記開口を通じて延びており、
前記開口は、前記複数のブレードが前記長手方向において千鳥状であるように、前記長手方向において中心線の下に配置されている、請求項1に記載のコンプライアント接地ブロック。
【請求項5】
前記エラストマーは、円柱形状を有し、
前記コンプライアント接地ブロックは、圧縮状態と非圧縮状態とを有し、
前記非圧縮状態において、前記横断方向において前記エラストマーと前記開口の側面との間にキャビティが形成される、請求項4に記載のコンプライアント接地ブロック。
【請求項6】
前記複数のブレードの各ブレードは、横断方向に並んで配置されている2つ以上の開口を備え、
前記コンプライアント接地ブロックは、2つ以上のエラストマーを備え、
前記2つ以上の開口の各々は、前記横断方向に長尺状であり、
前記2つ以上のエラストマーは、それぞれ厚さ方向に前記2つ以上の開口を通じて延びており、
前記2つ以上の開口は、前記複数のブレードが前記長手方向において千鳥状であるように、前記長手方向において中心線の下に配置されている、請求項1に記載のコンプライアント接地ブロック。
【請求項7】
前記複数のブレードは、厚さ方向において前記複数のブレードの側面に凹部を有し、
前記エラストマーは、ループ形状を有し、前記複数のブレードの周りにおいて前記凹部をスナップ嵌めするように構成されている、請求項1に記載のコンプライアント接地ブロック。
【請求項8】
前記複数のブレードは、厚さ方向において前記複数のブレードの側面に凹部を有し、
前記コンプライアント接地ブロックは、2つ以上のエラストマーを備え、
前記2つ以上のエラストマーは、円柱形状を有し、厚さ方向に延びており、
前記2つ以上のエラストマーは、それぞれ前記凹部へと付勢されるように構成されている、請求項1に記載のコンプライアント接地ブロック。
【請求項9】
前記複数のブレードの各ブレードは、開口を備え、
前記複数のブレードの各ブレードは、厚さ方向において、前記開口のエッジに径を有する、請求項1に記載のコンプライアント接地ブロック。
【請求項10】
前記複数のブレードの各ブレードは、前記複数のブレードの各ブレードの側面に配置されている1つ以上のバンプを備え、
前記1つ以上のバンプは、厚さ方向に延びている、請求項1に記載のコンプライアント接地ブロック。
【請求項11】
前記1つ以上のバンプは、前記複数のブレードの各ブレードの前記側面に配置されているカンチレバー部材に配置されている、請求項10に記載のコンプライアント接地ブロック。
【請求項12】
前記複数のブレードの各ブレードは、前記長手方向に延びる湾曲を有し、
前記複数のブレードの隣接するブレード同士の湾曲は、凹部と凸部とを合わせて配置されている、請求項1に記載のコンプライアント接地ブロック。
【請求項13】
前記複数のブレードの各ブレードは、前記長手方向に延びる湾曲を有し、
前記複数のブレードの隣接するブレード同士の湾曲は、凹部と凹部とを合わせて配置されている、請求項1に記載のコンプライアント接地ブロック。
【請求項14】
前記複数のブレードの各ブレードは、前記長手方向に延びる湾曲を有し、
前記複数のブレードの隣接するブレード同士の湾曲は、凸部と凸部とを合わせて配置されている、請求項1に記載のコンプライアント接地ブロック。
【請求項15】
前記複数のブレードの各ブレードは、前記長手方向から離れて厚さ方向に向かって傾斜している、請求項1に記載のコンプライアント接地ブロック。
【請求項16】
前記複数のブレードの各ブレードが前記長手方向から離れて厚さ方向に向かって傾斜している角度は、約2度~約4度である、請求項15に記載のコンプライアント接地ブロック。
【請求項17】
集積回路デバイスを試験するための試験システムであって、
被試験デバイスと、
コンプライアント接地ブロックと、を備え、前記コンプライアント接地ブロックは、
複数のブレードと、
前記複数のブレードを保持するように構成されているエラストマーと、を備え、
前記複数のブレードの各ブレードは、第1の端部と、前記第1の端部とは長手方向において反対にある第2の端部と、を備え、
前記複数のブレードは、前記複数のブレードの各ブレードの前記第1の端部が、隣接するブレードの前記第1の端部とは前記長手方向において反対にあるように配置されており、
前記エラストマーは、非導電性の外面を備え、
前記複数のブレードは、導電性の外面を備え、
前記コンプライアント接地ブロックの大きさは、前記被試験デバイスの接地パッドと少なくとも部分的に位置合わせされる、試験システム。
【請求項18】
ハウジングをさらに備え、
前記コンプライアント接地ブロックは、前記ハウジングの内部に配置されており、
前記エラストマーは、前記コンプライアント接地ブロックを前記ハウジングに保持するように、前記ハウジングへとくさび止めされている、請求項17に記載の試験システム。
【請求項19】
ソケットと、
ロードボードと、をさらに備え、
前記ソケットは、前記被試験デバイスの入力から前記ロードボードの入力までの経路と、前記被試験デバイスの出力から前記ロードボードの出力までの経路と、を提供するように構成されている、請求項17に記載の試験システム。
【請求項20】
集積回路デバイスを試験するための試験システムにおけるコンプライアント接地ブロックを組み立てるおよび位置決めする方法であって、
前記コンプライアント接地ブロックの電気導電性の複数のブレードの各ブレードの第1の端部が、隣接するブレードの第1の端部とは長手方向において反対にあるように、前記複数のブレードを配置する工程であって、1つのブレードの前記第1の端部は隣接するブレードの第2の端部に隣接しており、前記第2の端部は前記第1の端部とは前記長手方向において反対にある、工程と、
前記コンプライアント接地ブロックのエラストマーにより前記複数のブレードを保持する工程であって、前記ブレード同士はほぼ平行に並んでいる関係にあり、前記ブレードは互いに対して長手方向に摺動可能であるように構成されており、前記エラストマーは、少なくとも部分的には管状であり、非導電性である、工程と、
前記コンプライアント接地ブロックをハウジングに設置する工程と、を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、超小型回路(例えば、半導体デバイス、集積回路などのチップ)を試験する分野に関する。より詳細には、本開示は、試験システムのロードボードに接触することによって被試験デバイス(DUT)に電気的および/または熱的接地を提供するコンプライアント接地ブロックに関し、またコンプライアント接地ブロックを有する試験システムに関する。
【背景技術】
【0002】
超小型回路の製造処理は、すべての超小型回路が完全に機能することを保証することはできない。個々の超小型回路の寸法は微小であり、処理工程は非常に複雑であるので、製造処理における小さな故障または微細な故障が、よく欠陥デバイスをもたらし得る。欠陥のある超小型回路を回路基板上に搭載することは、比較的コストがかかる。設置は、通常、回路基板上に超小型回路を半田付けすることを伴う。回路基板上に搭載されると、2回目に半田を溶融させる行為そのものが回路基板を破壊し得るので、超小型回路を除去することは問題となる。従って、超小型回路に欠陥がある場合、回路基板自体もおそらく破壊され、その時点で回路基板に対して付加された価値全体が失われることを意味する。これらすべての理由から、超小型回路は、通常、回路基板上に設置する前に試験される。各超小型回路は、欠陥デバイスをすべて識別するが、良好なデバイスを欠陥として不適当に識別しないように試験されなければならない。いずれの種類の誤りも、頻繁な場合には、回路基板製造処理にかなりの総コストを付加する。
【0003】
超小型回路試験機器自体は非常に複雑である。第1に、試験機器は、密集した超小型回路接点の各々と、正確かつ低抵抗の一時的かつ非破壊的電気接触を行わなければならない。超小型回路接点の小さいサイズおよびそれらの間の間隔のため、接点作成時の小さな誤りであっても、接続が不正確になる。超小型回路試験機器におけるさらなる問題は、自動試験において生じる。試験機器は、1分間に100個のデバイス、またはそれ以上のデバイスを試験してよい。非常に多くの試験によって、試験中に超小型回路端子に対する電気接続を行うテスタ接点に摩耗を生じさせる。この摩耗は、テスタ接点および被試験デバイス(DUT:device under test)端子の両方から、試験機器およびDUT自身を汚染する導電性デブリを除去する。デブリは、最終的に、試験中に電気接続不良をもたらし、DUTに欠陥があるという誤った標識をもたらす。超小型回路に付着したデブリは、デブリが超小型回路から除去されない限り、不完全なアセンブリをもたらし得る。デブリを除去することはコストを付加し、超小型回路自身に別の欠陥源を導入する。
【0004】
他の考慮事項も存在する。良好に機能する安価なテスタ接点が有利である。試験機器は高価であるので、それらを交換するのに必要な時間を最小にすることも望ましい。試験機器が通常のメンテナンスの長期間にわたってオフラインである場合、個々の超小型回路を試験するコストが増加する。使用中の試験機器は、超小型回路端子アレイのパターンを模倣する試験接点のアレイを有する。試験接点のアレイは、接点の互いに対する位置合わせを正確に維持する構造により支持される。位置合わせボードまたはプレートまたはテンプレートが、超小型回路自体を試験接点と位置合わせする。試験接点および位置合わせボードは、試験接点に対し電気接続する導電性パッドを有するロードボード上に搭載される。ロードボードパッドは、試験機器エレクトロニクスと試験接点との間の信号および電力を搬送する回路経路に接続される。
【0005】
設置前に試験されることが多い1つの特定の種類の超小型回路は、超小型回路パッケージの平坦な底面上に比較的大きい中央に配置された接地(CG)端子を有する。超小型回路信号および電力(S&P)端子は、所定のアレイによりCG端子を取り囲む。この構成の端子を有する超小型回路パッケージは、CGパッケージと呼ばれることがある。このパッドに対する堅固な接地接続を確立することは、信頼できる試験結果を得るために非常に重要である。ICは、その製造において完全に一様ではないので、この接地パッドとの信頼性のある接触を行うことは困難である。
【発明の概要】
【0006】
本明細書に開示される実施形態は、上述の問題の各々に対処する解決策を提供する。本明細書に開示される実施形態は、単純な要素から構成され、エラストマーコンポーネント(例えば、非導電性材料から作製される)を使用し、多種多様な形状および大きさに構成可能であり、既存の方法によって変更なしに洗浄することが可能であり、生産環境において堅牢であり、低コストである、コンプライアント接地ブロックを提供する。1つの実施形態では、コンプライアント接地ブロックは、複数のブレード(例えば、導電性および/または熱伝導性材料から作製された薄い接点ブレード)からなるスタックから構成されることが可能である。その複数のブレードの各ブレードは互いに同一である。各ブレードは、ブレードまたはコンプライアント接地ブロックの長手方向において、自身の隣接するブレードに対して反転している。各接点ブレードは、中心付近(例えば、長手方向におけるブレードの中心線の下)に長尺状の開口を有し、細長い開口軸は、接地ブロックのコンプライアンス軸に垂直である。1つの実施形態では、ブレードの接触部は、DUTおよびロードボード接地パッドと良好に接触する隆起した歯または突出部を有する。
【0007】
また、集積回路デバイスを試験するための試験システム用のコンプライアント接地ブロックも開示される。コンプライアント接地ブロックは、ほぼ平行に並んでいる関係にある複数の電気導電性ブレードを備える。ブレードは、互いに対して長手方向に摺動可能であるように構成されている。ブロックはまた、複数のブレードを保持するように構成されたエラストマーを備える。複数のブレードの各ブレードは、第1の端部と、第1の端部とは長手方向において反対にある第2の端部とを備える。複数のブレードは、複数のブレードの各ブレードの第1の端部が隣接するブレードの第1の端部とは長手方向において反対にあるように配置され、その結果、複数のブレードの各ブレードの第1の端部が、隣接するブレードの第2の端部に隣接する。エラストマーは、少なくとも部分的には管状(例えば、中空または中実円柱)であり、非導電性である。
【0008】
また、集積回路デバイスを試験するための試験システムも開示される。試験システムは、DUTとコンプライアント接地ブロックとを備える。コンプライアント接地ブロックは、複数のブレードと、複数のブレードを保持するように構成されたエラストマーとを備える。複数のブレードの各ブレードは、第1の端部と、第1の端部とは長手方向において反対にある第2の端部とを備える。複数のブレードは、複数のブレードの各ブレードの第1の端部が、隣接するブレードの第1の端部とは長手方向において反対にあるように配置されている。エラストマーは、非導電性の外面を備える。複数のブレードは、導電性の外面を備える。コンプライアント接地ブロックの大きさは、DUTの接地パッドと少なくとも部分的に位置合わせされる。
【0009】
また、集積回路デバイスを試験するための試験システムにおいてコンプライアント接地ブロックを組み立てるおよび位置決めする方法も開示される。その方法は、複数のブレードの各ブレードの第1の端部が、隣接するブレードの第1の端部とは長手方向において反対にあるように、コンプライアント接地ブロックの電気導電性の複数のブレードを配置する工程を備える。1つのブレードの第1の端部は、隣接するブレードの第2の端部に隣接している。第2の端部は、第1端部とは長手方向において反対にある。その方法はまた、コンプライアント接地ブロックのエラストマーによりブレードを保持する工程を備える。ブレードは、ほぼ平行に並んでいる関係にある。ブレードは、互いに対して長手方向に摺動可能であるように構成されている。エラストマーは、少なくとも部分的には管状(例えば、中空または中実円柱)であり、非導電性である。その方法は、コンプライアント接地ブロックをハウジングに設置する工程をさらに備える。
【0010】
本開示の一部を形成し、本明細書に記載されるシステムおよび方法が実施され得る実施形態を示す、添付の図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】1つの実施形態に係る、試験用にDUTを受け入れるための試験システムの一部の斜視図。
【
図1B】1つの実施形態に係る、DUTの斜視底面図。
【
図2A】1つの実施形態に係る、電気試験用にDUT110を受け入れるための試験システムの一部の側面図。
【
図2B】1つの実施形態に係る、DUTが電気的に係合している、
図2Aの試験システムの側面図。
【
図3】1つの実施形態に係る、DUTの試験用の試験アセンブリの試験コンタクタの構築ブロックの分解図。
【
図4】1つの実施形態に係る、試験アセンブリの斜視図。
【
図5A】1つの実施形態に係る、
図4の試験アセンブリの一部の拡大頂面図。
【
図5B】1つの実施形態に係る、
図4の試験アセンブリの一部の拡大底面図。
【
図6A】1つの実施形態に係る、試験コンタクタのハウジングに設置されたコンプライアント接地ブロックの斜視頂面図。
【
図6B】1つの実施形態に係る、試験コンタクタのハウジングに設置されたコンプライアント接地ブロックの斜視底面図。
【
図7A】1つの実施形態に係る、試験コンタクタのハウジングに設置されるコンプライアント接地ブロックの分解底面図。
【
図7B】1つの実施形態に係る、コンプライアント接地ブロックの斜視図。
【
図8A】1つの実施形態に係る、非圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロックの斜視断面図。
【
図8B】1つの実施形態に係る、非圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロックの分解断面図。
【
図8C】1つの実施形態に係る、圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロックの分解断面図。
【
図8D】1つの実施形態に係る、圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロックの斜視断面図。
【
図9A】1つの実施形態に係る、非圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロックの側面図。
【
図9B】1つの実施形態に係る、圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロックの側面図。
【
図10A】1つの実施形態に係る、ブレードの側面図。
【
図10B】1つの実施形態に係る、ブレードの斜視図。
【
図11A】1つの実施形態に係る、非圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロックの側面断面図。
【
図11B】1つの実施形態に係る、圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロックの側面断面図。
【
図12A】1つの実施形態に係る、非圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロックの概略図。
【
図12B】1つの実施形態による、圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロックの概略図。
【
図13A】1つの実施形態に係る、圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロックの斜視断面図。
【
図13B】1つの実施形態に係る、コンプライアント接地ブロックの斜視断面図。
【
図14A】1つの実施形態に係る、試験コンタクタのハウジングに設置されたコンプライアント接地ブロックの斜視底面図。
【
図14B】1つの実施形態に係る、試験コンタクタのハウジングに設置されたコンプライアント接地ブロックの斜視断面図。
【
図14C】1つの実施形態に係る、試験コンタクタのハウジングに設置されたコンプライアント接地ブロックの別の斜視断面図。
【
図14D】1つの実施形態に係る、コンプライアント接地ブロックの斜視断面図。
【
図14E】1つの実施形態に係る、試験コンタクタのハウジングに設置されるコンプライアント接地ブロックの分解底面図。
【
図14F】1つの実施形態に係る、ブレードの側面図。
【
図15A】1つの実施形態に係る、試験コンタクタのハウジングに設置されたコンプライアント接地ブロックの斜視底面図。
【
図15B】1つの実施形態に係る、試験コンタクタのハウジングに設置されるコンプライアント接地ブロックの分解底面図。
【
図15C】1つの実施形態に係る、ブレードの側面図。
【
図16A】1つの実施形態に係る、非圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロックの斜視図。
【
図16B】1つの実施形態に係る、圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロックの斜視図。
【
図16C】1つの実施形態に係る、ブレードの側面図。
【
図17A】1つの実施形態に係る、非圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロックの側面図。
【
図17B】1つの実施形態に係る、圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロックの側面図。
【
図18A】1つの実施形態に係る、ブレードの斜視図。
【
図18B】1つの実施形態に係る、コンプライアント接地ブロックの斜視図。
【
図18C】別の実施形態に係る、ブレードの斜視図。
【
図19A】1つの実施形態に係る、ブレードの断面図。
【
図19C】さらに別の実施形態に係る、ブレードの断面図。
【
図19D】さらに別の実施形態に係る、ブレードの断面図。
【
図20】1つの実施形態に係る、コンプライアント接地ブロックの断面図。
【
図21A】いくつかの実施形態に係る、ブレードの側面図。
【
図21B】いくつかの実施形態に係る、ブレードの側面図。
【
図21C】いくつかの実施形態に係る、ブレードの側面図。
【
図21D】いくつかの実施形態に係る、ブレードの側面図。
【
図21E】いくつかの実施形態に係る、ブレードの側面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
試験コンタクタ(すなわち、位置合わせプレート、ソケット、または膜などを備える試験アセンブリの一部)は、多くの場合、過大な接地接点領域においてプリント回路基板(例えば、ロードボード)に対する金属間接触を行うことによって、DUTに電気的および熱的接地を提供することが可能である。接地接点によって加えられる力が、DUT集積回路パッケージに損傷を与えたり、パッケージ内に収容されたダイに亀裂を生じたりしないことが非常に重要である。コンプライアンスを有する接地システムは、試験ハンドラ、ハンドラキット、およびパッケージ公差に対応することが可能であるため、非コンプライアンス接地ブロックに対して有利である。用語「コンプライアンス」は、加えられた力を受けたときに弾性変形または体積変化を受ける材料の特性を指し得ることが理解される。コンプライアンスは、剛性の逆数に等しくなり得る。
【0013】
典型的には、S&Pリードに使用される同一のコンプライアント電気接点のいくつかが使用される。多くの場合、接地領域において利用可能な空間が限られているため、配置される信号接点の数が制限され、したがって、接地の電気的および熱的効果が低減する。例えば、限定された1組の接点ピンを接地領域において使用することが可能である。別の手法は、接地領域に金属の固体ブロック(例えば、固体銅インサート)を設置することであるが、しかしながら、これは試験システムにおけるコンプライアンスの完全なまたは部分的な欠如のために機能しないことが多い。言い換えれば、チップ上の接地パッドは、チップパッケージ製造における予想される公差からの偏差、温度変動、挿入ハンドラによる位置合わせ不良などに起因して、ハウジング上の接地導体との接触が不十分であるか、不十分であるか、または全く接触しない場合がある。別の手法は、金属ブロックをコンプライアント接点要素と組み合わせることである。これはコンタクタの接地性能におけるいくつかの問題を解決するが、しかしながら、コンタクタアセンブリに莫大なコストを追加する。別の手法は、金属接地ブロックをZ軸導体エラストマーに置き換えることである。Z軸導電性エラストマーは、電気的および熱的接地接点を提供する、埋め込まれたワイヤか、またはエラストマーにおいて懸濁された金属粒子かのいずれかを有する。この手法の欠点は、これらの種類のエラストマーが使用可能なコンプライアンスをほとんど有さず、デブリにより容易に汚染されることである。これらの種類の設計のいくつかでは、寿命を向上させるように可撓性金属層が追加されてよい。別の手法は、非導電性エラストマーによって付勢されるくさび形金属ブロックの組込である。
【0014】
本明細書に開示される実施形態は、例えば、プレート(またはブレード)または他の隣接する導電性要素からなるスタックを含む、試験コンタクタおよび他のデバイス用のコンプライアント接地ブロックを提供し、いくつかの実施形態では、コンプライアント部材として使用されるエラストマーを受け入れる開口を含む。いくつかの実施形態では、プレートスタックにおける開口は、エラストマー上の圧縮力が、エラストマーを剪断する代わりに、開放キャビティへと膨出/拡張することを可能にし、圧縮力が、偏向とともに増加せず、プレートを移動不能にしないように成形される。
【0015】
本明細書に開示される実施形態は、上述の問題の各々に対処する解決策を提供する。本明細書に開示される実施形態は、単純な要素から構成され、エラストマーコンポーネント(例えば、非導電性材料から作製される)を使用し、多種多様な形状および大きさに構成可能であり、既存の方法によって変更なしに洗浄することが可能であり、生産環境において堅牢であり、低コストである、コンプライアント接地ブロックを提供する。1つの実施形態では、コンプライアント接地ブロックは、複数のブレード(例えば、導電性および/または熱伝導性材料またはめっきから作製された薄い接点ブレード)からなるスタックから構成されることが可能である。いくつかの実施形態では、ブレードの各ブレードは、製造コストを下げるために同一である。他の実施形態では、ブレードの各ブレードは同一でなくてよい。1つおきのブレードは、ブレードまたはコンプライアント接地ブロックの高さ/垂直/長手方向において、自身の隣接するブレードに対して反転した配向を有してよい。各接点ブレードは、中心付近(例えば、高さ方向におけるブレードの中心線の下方)に長尺状の開口を有してよく、細長い開口軸は、接地ブロックのコンプライアンスの軸に垂直である。1つの実施形態では、ブレードの接点部分は、DUTおよびロードボード接地パッドと良好に接触する隆起した歯または突出部を有してよい。
【0016】
図1Aは、一実施形態に係る、試験用にDUT110を受け入れるための試験システム100の一部の斜視図である。
試験システム100は、DUT(例えば、マイクロ回路など)110のための試験アセンブリ120を備える。試験アセンブリ120は、試験アセンブリ120におけるDUT110のXおよびY(座標Xが座標Yに対して垂直であり、座標ZがXおよびYの平面に対して垂直である座標インジケータXおよびYを参照)位置決めを正確に定める開口部または開口130を有する位置合わせプレート160を支持するロードボード170を備える。DUT110が配向フィーチャを有する場合、開口130に協働フィーチャを備えることが一般的に行われている。ロードボード170は、自身の表面上に、信号および電力(S&P)導体によってケーブル180に対し接続される接続パッドを担持する。ケーブル180は、DUT110の電気試験を行うエレクトロニクスに対し接続される。ケーブル180は、試験エレクトロニクスが試験アセンブリ120と統合される場合、非常に短いかまたは試験アセンブリ120の内部にあってよく、または試験エレクトロニクスが別個のシャーシにある場合、より長くてよい。
【0017】
多数の個々の試験接点要素を有する試験接点アレイ140は、DUT110の表面に担持された端子(
図1Bの112参照)を正確に反映する。DUT110が開口130に挿入されると、DUT110の端子は、試験接点アレイ140と正確に位置合わせされる。試験アセンブリ120は、デバイスを組み込む試験接点アレイ140との互換性があるように設計される。試験接点アレイ140は、接点膜もしくはシートまたはソケット150上に担持される。ソケット150は、最初に、コア層の各表面上に導電性銅の層を有する絶縁プラスチックコア層を備える。コア層および銅層は各々、25マイクロメートル程度の厚さであってよい。アレイ140における個々の試験接点は、好ましくは、周知のフォトリソグラフィおよびレーザ加工処理を使用して、ソケット150上およびソケット150において形成される。ソケット50は、位置合わせプレート160とロードボード170との間の領域に配置された穴またはエッジパターンなどの位置合わせフィーチャを有し、位置合わせプレート160上の対応する突出フィーチャとのソケット150の正確な位置合わせを提供する。試験接点140のすべては、ソケット150の位置合わせフィーチャと正確に位置合わせされている。このようにして、アレイ140の試験接点は、開口130と正確に位置合わせして配置される。
【0018】
図1Bは、1つの実施形態に係る、DUT110の斜視底面図である。DUT(例えば、超小型回路など)110は、頂部主面(図示せず)と、Z(
図1Aにおける座標インジケータX、Y、およびZを参照)方向において頂部主面の反対にある底部主面114とを備える。1つの実施形態では、DUT110は、クワッドフラットノーリード(QFN)およびデュアルフラットノーリード(DFN)などのフラットノーリードパッケージを有することが可能である。マイクロリードフレーム(MLF)およびSON(スモールアウトラインノーリード)としても知られるフラットノーリードは、表面実装技術であり、DUT110を、例えばソケット150または他のプリント回路基板(PCB)の表面にスルーホールなしで接続するいくつかのパッケージ技術のうちの1つである。1つの実施形態では、フラットノーリードは、平面銅リードフレーム基板により作製されたチップスケールに近いプラスチック封入パッケージであることが可能である。パッケージ底部上の周縁ランド(例えば、端子112)は、ソケット150またはPCBに対する電気接続を提供する。フラットノーリードパッケージは、DUT110からの(例えば、PCBへの)熱伝達を向上させるように、露出した熱伝導性パッド(例えば、表面114の中央における接地パッド116)を備えることが可能である。QFNパッケージは、クワッドフラットパッケージ(QFP)およびボールグリッドアレイ(BGA)と同様であることが可能である。
【0019】
図2Aは、1つの実施形態に係る、電気試験用にDUT110を受け入れるための試験システム100の一部の側面図である。
図2Bは、1つの実施形態に係る、DUT110が電気的に係合している、
図2Aの試験システム100の側面図である。
【0020】
図2Aに示すように、DUT110は試験アセンブリ120上へと配置され、電気試験が行われ、その後、DUT110は試験アセンブリ120から取り外される。電気的接続は、コンポーネントを他のコンポーネントと電気的に接触させるように押圧することによって行われ、DUT110の試験のいずれの時点においても半田付けまたは半田除去は行われない。電気試験手順全体は、約数分の1秒しか続き得ないため、試験システム100が効率的に使用されることを確実にするために、DUT100の迅速で正確な配置が重要になる。試験アセンブリ120の高スループットは、通常、DUT110のロボットハンドリングを必要とする。ほとんどの場合、自動化された機械システムは、試験前にDUT110を試験アセンブリ120上へと配置し、試験が完了するとDUT110を取り外す。ハンドリングおよび配置機構は、DUT110の位置を監視するための機械センサおよび光学センサと、DUT110を試験アセンブリ120上にまたは試験アセンブリに位置合わせして配置するための並進アクチュエータおよび回転アクチュエータの組合せとを使用してよい。これに代えて、DUT110は、手動により配置されてよく、手動供給機器と自動機器との組合せによって配置されてよい。
【0021】
DUT110は、典型的には、ソケット150または他のPCBに接続する信号および電力端子112(
図1Bの端子112も参照)を備える。端子は、DUT100の片側にあってよく、またはDUT110の両側にあってよい。試験アセンブリ120における使用のために、すべての端子112は、DUT110の片側からアクセス可能であるが、DUT110の反対側に1つまたは複数の要素が存在してよいこと、または端子112にアクセスすることによって試験され得ない反対側に他の要素および/または端子が存在してよいことが理解される。各端子112は、DUT110のボタン側の小さいパッドとして形成されるか、または場合によってはDUT110の本体から突出するリード線として形成される。試験前に、パッドまたはリード112は、内部において他のリード、他の電気コンポーネント、および/またはDUTにおける1つまたは複数のチップに接続する電気リードに対し取り付けられる。パッドまたはリードの体積および大きさは非常に正確に制御されることができ、典型的には、パッド間またはリード間の大きさ変動または配置変動によって生じる大きな困難はない。試験中、端子112は固体のままであり、半田の溶融またはリフローはない。
【0022】
端子112は、DUT110の表面に任意の適切なパターンにより配置されてよい。いくつかの場合では、端子112は、リード付き部品用のDUT110、QFN、DFN、MLF、またはQFPを記述する表現の原点である略正方形のグリッドにあってよい。不規則な間隔および幾何形状を含む、矩形グリッドからの逸脱があってもよい。端子の特定の位置は、必要に応じて変更してよく、ロードボード170上のパッドおよびソケット150またはハウジング上の接点の対応する位置は、端子112の位置と一致するように選択されることが理解される。一般に、隣接する端子2間の間隔は0.25~1.5mmの範囲にあり、この間隔は一般に「ピッチ」と呼ばれる。
図2Aのように側面から見ると、DUT110は、端子112のラインを表示しており、これは随意で間隙および不規則な間隔を含んでよい。これらの端子112は、一般的に平面であるか、または典型的な製造処理により可能な限り平面であるように作製される。多くの場合、DUT110上にチップまたは他の要素が存在する場合、チップの突出は、通常、DUT110から離れた端子112の突出よりも小さい。
【0023】
図2Aの試験アセンブリ120は、ロードボード170を備える。ロードボード170は、ロードボード基板174と、DUT110を電気的に試験するために使用される回路とを備える。そうした回路は、1つまたは複数の特定の周波数を有する1つまたは複数のAC電圧を生成することが可能である駆動エレクトロニクスと、そうした駆動電圧に対するDUT110の応答を感知することが可能である検出エレクトロニクスとを含んでよい。感知は、1つまたは複数の周波数における電流および/または電圧の検出を含んでよい。一般に、ロードボード170上のフィーチャは、実装時、DUT110上の対応するフィーチャと位置合わせされることが非常に望ましい。典型的には、DUT110およびロードボード170の両方は、試験アセンブリ120上の1つまたは複数の位置付けフィーチャに機械的に位置合わせされる。ロードボード170は、ロードボード170が試験アセンブリ120上に正確に着座され得ることを確実にする、基準または正確に位置付けられた穴および/またはエッジなどの1つまたは複数の機械的位置付けフィーチャを備えてよい。これらの位置付けフィーチャは、典型的には、ロードボード170の側方方向位置合わせ(X、Y、
図1A参照)、および/または長手方向位置合わせ(Z、
図1A参照)も確実にする。
【0024】
一般に、ロードボード170は、比較的複雑かつ高価なコンポーネントであり得る。ハウジング/試験アセンブリ120は、ロードボード170の接点パッド172を摩耗および損傷から保護することを含む多くの機能を果たす。そうした追加の要素は、インタポーザ膜(またはソケット)150であってよい。ソケット150はまた、適切な位置付けフィーチャ(図示せず)によりロードボード170と機械的に位置合わせされ、試験アセンブリ120においてロードボード170の上方に存在し、DUT110に面する。ソケット150は、ソケット150の両側において長手方向外側に延びる一連の導電性接点152を備える。各接点152は、ばねまたはエラストマー材料などの弾性要素を含んでよく、十分に低い抵抗またはインピーダンスにより、電流をロードボード170まで/からDUT110から/まで伝導することができる。各接点152は、単一の導電性ユニットであってよく、またはこれに代えて、導電性要素の組合せとして形成されてよい。一般に、各接点152は、ロードボード170上の1つの接点パッド172をDUT110上の1つの端子112に接続するが、複数の接点パッド172が単一の端子112に接続するか、または複数の端子112が単一の接点パッド172に接続する試験スキームが存在してよい。簡単にするために、本文および図面では、単一の接点152が単一のパッド172を単一の端子112に接続すると仮定するが、本明細書に開示されるテスタ要素のいずれかを使用して、複数の接点パッド172を単一の端子112に、または複数の端子112を単一の接点パッド172に接続してよいことが理解される。
【0025】
典型的には、ソケット150は、ロードボードパッド172とDUT110の底部接点面とを電気接続する。ソケット150は、ロードボード170の取り外しおよび交換と比較して、比較的容易に取り外しおよび交換することができるが、本明細書では、ソケット150を試験アセンブリ120の一部であるとみなす。動作中、試験アセンブリ120は、ロードボード170と、ソケット150と、それらを搭載しそれらを定位置に保持する機械的構造(図示せず)とを備える。各DUT110は、試験アセンブリ120に対して配置され、電気的に試験され、試験アセンブリ120から取り外される。単一のソケット150は、消耗する前に多くのDUT110を試験することができ、典型的には、交換が必要となるまでに数千回以上の試験に耐え得る。一般に、ソケット150の交換は、試験アセンブリ120がソケット交換のためにわずかなダウンタイムしか被らないように、比較的迅速かつ単純であることが望ましい。いくつかの場合では、ソケット150の交換の速度は、各ソケット150の実際のコストよりも重要であることもあり、テスタの稼働時間の増加は、動作中の適切なコスト削減をもたらす。
【0026】
図2Aは、試験アセンブリ120とDUT110との間の関係を示す。各DUT110が試験されるとき、DUT110は、十分に正確な配置特性を有する適切なロボットハンドラへと配置され、その結果、DUT110上の特定の端子112は、ソケット150上の対応する接点152およびロードボード170上の対応する接点パッド172に対して正確かつ確実に配置され得る(X、YおよびZにおいて、
図1Aを参照)。ロボットハンドラ(図示せず)は、各DUT110を試験アセンブリ120と接触させる。力の大きさは、試験される端子112の数、各端子に使用される力、典型的な製造公差および位置合わせ公差などを含む、試験の正確な構成に依存する。一般に、この力は、テスタの機械的ハンドラ(図示せず)によって加えられ、DUT110に作用する。一般に、力は、ほぼ縦方向であり、ロードボード170の表面法線にほぼ平行である。
【0027】
図2Bは、接触している試験アセンブリ120およびDUT110を示しており、接点152に係合するように十分な力がDUT110に対し加えられており、各端子112とロードボード170上の対応する接点パッド172との間に電気接続154を形成している。上述したように、これに代えて、複数の端子112が単一の接点パッド172に接続するか、または複数の接点パッド172が単一の端子112に接続する試験スキームが存在してよいが、図面を簡単にするために、単一の端子112が単一の接点パッド172に一意に接続すると仮定する。
【0028】
図3は、1つの実施形態に係る、DUTの試験用の試験アセンブリ120の試験コンタクタ122の構築ブロックの分解図である。試験アセンブリの様々な構築ブロックを取り付けて操作する固定具および/または部品などの接続アセンブリは示されていないことが理解される。
【0029】
試験コンタクタ122は、随意の補強材190、ソケット(膜としても知られる)150、位置合わせプレート160、および随意のクランピングプレート195を備える。補強材190は、ソケット150がロードボードと接触することを確実にするべく偏向を最小にするように、ロードボード(図示されず、ドーターボード、PCBなどとしても知られる、
図1A~
図2B参照)に構造的支持を提供することが可能である。ロードボードは、DUTから(ソケット150を介して)テスタ(図示せず)に、またはテスタからDUTに信号を送るように使用される。テスタは、DUTを試験する(例えば、DUTにコマンド/入力を送信することによって、および/またはDUTからデータ/出力を受信することによって)ように使用される。ロードボードは、テスタにおける試験ヘッドに対し取り付けられる。試験アセンブリ120において、ロードボードは、補強材190とソケット150との間に配置される。
【0030】
ソケット150は、(ロードボードを介して)テスタへのDUTの入力/出力用の経路を提供するために使用される。デバイス位置合わせプレート160は、DUTをソケット150に位置合わせするためのものである。位置合わせプレート160は、位置合わせされ、例えば、ソケット150およびロードボードの穴を貫通する固定具によって補強材190に対し取り付けられる。位置合わせプレート160は、(DUTのS&Pピン/パッド/リード/ボール/ラインがソケット150のS&Pピン/パッド/リード/ボール/ラインと位置合わせされるように)DUTを保持し、DUTをソケット150に位置合わせするための位置合わせフィーチャおよびホルダ(例えば、Z方向アップストップ)を有する凹部/開口部(例えば、位置合わせプレート150の中央に)を有する。
【0031】
クランピングプレート195は、随意であることが可能である。クランピングプレート195は、試験中にロードボードに対して(位置合わせプレート160およびソケット150を介して)DUTをしっかりと保持することが可能である。1つの実施形態では、真空(クランピングプレート195の代わりに)をDUT用の押さえ機構として使用することが可能である。別の実施形態では、DUTの位置合わせ(位置合わせプレート160による)は、可能な限り面一にすることが可能であり、DUTは、クランピングプレートを使用するのではなく角部において保持することが可能である。
【0032】
図4は、1つの実施形態に係る試験アセンブリ120の斜視図である。試験アセンブリ120は、ソケット150および位置合わせプレート160を備える。試験アセンブリ120の円で囲まれた部分Aは、ハウジング(試験コンタクタの)を備える。
【0033】
図5Aは、1つの実施形態に係る、
図4の試験アセンブリ120の一部(円で囲まれた部分“A”)の拡大頂面図である。
図5Bは、1つの実施形態に係る、
図4の試験アセンブリ120の一部(円で囲まれた部分「A」)の拡大底面図である。
【0034】
試験コンタクタは、ハウジング220を備える。複数のS&P端子210がハウジング220に配置されている。ハウジングは、ブロック230を収容するために、例えばハウジングの中央部分に開口部を有する。1つの実施形態では、ブロック230はコンプライアント接地ブロックである。1つの実施形態では、ブロック230を収容する開口部の大きさは、DUT110の接地パッド116の大きさに一致することが理解される(
図1B参照)。S&P端子210は、DUT110のS&P端子112と位置合わせされる(
図1B参照)。
【0035】
図6Aは、1つの実施形態に係る、試験コンタクタのハウジング220に設置されたコンプライアント接地ブロック230の斜視頂面図である。
図6Bは、一実施形態に係る、試験コンタクタのハウジング220に設置されたコンプライアント接地ブロック230の斜視底面図である。ハウジング220は簡略化されている(例えば、
図5Aおよび
図5Bに示されるハウジングの他のコンポーネントを示さない)ことが理解される。
【0036】
ハウジング220は開口部222を備える。
図6Aに示すように、ハウジング220の頂面において、開口部222は、開口部222の4つの角部に4つの周方向湾曲切欠き224を備えて良い。切欠き224は、例えば、コンプライアント接地ブロック230の鋭利なエッジによって生じる摩耗を防止するのに役立ち得る。コンプライアント接地ブロック230は、ブレード232の厚さ方向(例えば、Y方向、
図1A参照)に側方方向に一緒に積み重ねられた複数の(例えば、2つ、接触冗長性のために、および大きいヒートシンクのために、約20またはそれ以上の)ブレード(またはプレート)232を備える。1つの実施形態では、ブレード232の各々は互いに同一である。各ブレードの厚さは、約0.050mmである。コンプライアント接地ブロック230の頂面(例えば、矩形または正方形の形状を有する)の大きさ/面積は、1.1mm
2である。
図6Bに示すように、ハウジング220の頂面において、開口部222は、ブレード232の厚さ方向において互いに対向する開口部の側部に2つの周方向湾曲切欠き226を備えてよい。コンプライアント接地ブロック230はエラストマー234を備える。1つの実施形態では、エラストマー234は円柱形状を有する。エラストマー234は、ハウジングへとくさび止めされ、したがって、ブレードスタックアセンブリ(すなわち、ブレード232)を保持する。1つの実施形態では、エラストマー234の直径は約0.4mmである。
【0037】
切り欠き226は、例えばハウジング220の底面からのコンプライアント接地ブロック230の設置を容易にするように設計されることが理解される。ハウジング220の底面において、開口部222は、ブレード232の厚さ方向において互いに対向する開口部の側部に2つの周方向切欠き226を備えることが可能であることが理解される。そうした実施形態では、切欠き226は、例えば、ハウジング220の頂面からのコンプライアント接地ブロック230の設置を容易にするように設計することも可能である。1つの実施形態では、各ブレード232は、例えば、金などによりめっきされることが可能である。別の実施形態では、ブレードの金属が冶金学的に適切である場合、各ブレード232はめっきされなくてよい。
【0038】
図7Aは、1つの実施形態に係る、試験コンタクタのハウジング220(ハウジングの底面を示す)に設置されるコンプライアント接地ブロック230の分解図である。
図7Bは、1つの実施形態に係るコンプライアント接地ブロック230の斜視図である。
【0039】
ブレード232は、ブレード232の中央またはその付近に、ブレード232の厚さ方向に延びる開口236を形成する。エラストマー234は、開口部236を通して挿入され、ハウジング220へとくさび止めされ、したがって、ブレード232をハウジング220に保持する。
図7Aに示されるように、1つの実施形態では、切欠き224および/または226は、ハウジング220の底面から延びてよいが、ハウジング220の頂面に到達しなくてよい。別の実施形態では、切欠き226は、ハウジング220の底面からハウジング220の頂面まで延びてよい。
【0040】
図8Aは、1つの実施形態に係る、非圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロック230の斜視断面図である。
図8Bは、1つの実施形態に係る、非圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロック230の分解図である。
図8Cは、1つの実施形態に係る、圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロック230の分解図である。
図8Dは、1つの実施形態に係る、圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロック230の斜視断面図である。
【0041】
図9Aは、1つの実施形態に係る、非圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロック230の側面図である。
図9Bは、1つの実施形態に係る、圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロック230の側面図である。
【0042】
図8Aおよび
図9Aに示すように、開口236は、エラストマー234の圧縮を可能にするように、ブレード232の幅/横断方向(X方向)に長尺状である。エラストマー234は、高さ方向(Z方向)において開口236の上端および下端に接触する。開口236の幅方向における左右端の間には、キャビティ238および240が形成されている。2つのブレード232(頂部232および底部232)が
図9Aおよび
図9Bに示されている。ブレードの各々は、隣接する(厚さ方向Yに隣接する)ブレードに対して高さ方向において反転している。例えば、各ブレード232は、第1の端部244と、高さ方向において第1の端部244とは反対にある第2の端部246とを有する。底部ブレード232の第1端24は、頂部ブレード232の第1端244とは高さ方向において反対にある。底部ブレード232の第2端246は、頂部ブレード232の第2端(図示せず、厚さ方向において底部ブレード232の後方)とは反対にある。開口236は、積み重ねられたブレード232の中央またはその付近に配置される。個々のブレード232ごとに、開口236は、高さ方向における中心線の下に配置され、第1の端部244よりも第2の端部246に近いことが理解される。各ブレード232は、第1の端部244に複数の突出部242を備えてよい。1つの実施形態では、隣接する突出部242間の距離は同一であることが可能である。1つの実施形態では、各ブレードは、銅、銅合金、ニッケル合金、鋼、貴金属などの任意の導電性材料から作製されることが可能である。可撓性はブレードに関する必要条件ではないことが理解される。エラストマーは、シリコーンなどの任意の弾性ゴム状材料から作製されることが可能である。1つの実施形態では、エラストマーは非導電性であってよい。
【0043】
図8Dおよび
図9Bに示すように、コンプライアント接地ブロック230は圧縮状態にある。コンプライアント接地ブロック230の頂面は、DUT110の接地パッド116(
図1B参照)に接触してよい。コンプライアント接地ブロック230の底面は、ロードボード170(
図1参照)の接地部分に接触してよい。接地パッド116とロードボード170の接地部分との両方から加わる力は、エラストマー234を圧縮することによって、コンプライアント接地ブロック230を圧縮することが可能である。丸い(
図9Aの断面側面図において)エラストマーは、圧縮軸に対して垂直に(高さ方向Zに)圧縮することができ、エラストマーの流れは、開口236の長尺状の(幅方向Xに)開放領域(キャビティ238、240)へと移動することができる。そうした設計の1つの利点は、ブレード232がエラストマー234上においてジンバル運動するためのいくらかの自由度を有し、開放領域(キャビティ238、240)へのコンプライアント接地ブロック230の圧縮における角度変動に適応することが可能であることである。例えば、
図20を参照されたい。
【0044】
図10Aは、1つの実施形態に係る、ブレード232の側面図である。
図10Bは、1つの実施形態に係る、ブレード232の斜視図である。
図10Aに示すように、中心線C1は、第1の端部244と第2の端部246との間にあり、高さ方向において第1の端部244および第2の端部246から同じ距離を有する。高さ方向における開口236の中心線C2は、C1の下方に配置される(すなわち、C2は、第1の端部244よりも第2の端部246に近い)。1つの実施形態では、スタック(コンプライアント接地ブロック230)の各ブレード232は、同一のコンポーネントであることが可能である。別の実施形態では、スタック(コンプライアント接地ブロック230)の各ブレード232は、同一でなくてよい。ブレード232の第1の端部244は、DUTパッド(例えば、接地パッド)またはPCB(例えば、ロードボード又はソケット)パッド(例えば、接地パッド)に対する接触点である一連の小さな突出部(歯)を備える。ブレード232の第2の端部246は平坦であってよい。開口236は、エラストマー234とほぼ同じ直径である長尺状の(幅方向に)穴であるが、幅方向における両側にクリアランスキャビティ(238、240)を有する。スタック(コンプライアント接地ブロック230)は、所定数のブレード232がスタックを構成するまで、歯を上下に交互にすることによって組み立てられる。開口236は、側方方向(幅方向)中心に位置付けられるが、垂直方向(高さ方向)中心の下に位置付けられ、したがって、(コンプライアント接地ブロック230の)千鳥状の上/下アセンブリをもたらし、スタック圧縮を可能にする。
【0045】
図11Aは、1つの実施形態に係る、非圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロック230の側面断面図である。
図11Bは、1つの実施形態に係る、圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロック230の側面断面図である。
【0046】
非圧縮状態と比較して、ブレード232の第1の端部244は、高さ方向Zにおいて隣接する(厚さ方向Yにおいて隣接する)ブレード232の第2の端部246により近い。
図12Aは、1つの実施形態に係る、非圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロック230の概略図である。
図12Bは、1つの実施形態による、圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロック230の概略図である。
【0047】
コンプライアント接地ブロック230は、2つのブレード(プレート)232およびエラストマー234を示す。上部ブレードおよび下部ブレードは、エラストマー234を圧縮するように力が加えられると、互いに対して上下に摺動する。圧縮されると、開口236に設置されたエラストマー234は圧縮されて剪断される。各ブレード232は、嵌合する(隣接する)ブレードに対して摺動する。エラストマー弾性のいくらかは、エラストマー234の剪断型変形によって吸収される。
【0048】
図13Aは、1つの実施形態に係る、圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロック230の斜視断面図である。
図13Bは、1つの実施形態に係るコンプライアント接地ブロック230の斜視断面図である。
【0049】
図13Aに示されるように、圧縮されると、エラストマー234はまた、加えられた力の方向とは反対の高さ方向に、対向する(隣接する)ブレードによって空けられたキャビティ250へとわずかに膨出する(膨出部248参照)。
図13Bに示されるように、圧縮されたコンプライアント接地ブロック230の一部「A」が拡大される。ブレード232は、厚さ方向におけるブレード232の角部(約数マイクロメートルの大きさの径252を参照)が鋭利でないことを示す。ブレード232の非鋭利角部(径252)は、ブレード232の移動の剪断作用を低減するのを補助することが可能であり、エラストマー234の分散した荷重は、エラストマー234を開口キャビティ(238、240)へと押し込む。
【0050】
より大きいブレードスタック(例えば、コンプライアント接地ブロック230)では、荷重(例えば、加えられる力)がエラストマー234の全長にわたって分散するので、剪断の量を大幅に低減することが可能である。開口236のエッジ(厚さ方向に、252も参照)もわずかな径を有し、したがって、ブレード移動の剪断作用を低減する。エラストマー234の分散した荷重は、エラストマー234を開口キャビティ(238、240)へと押し込む。ブレード232の完全な冗長性は、スタックの信頼性のある電気接続を保証することが可能である。複数のブレード232は、エラストマー234の長さにわたって荷重を分散させ、エラストマー234を剪断するのではなく、開放開口キャビティ250へと膨出させる。ブレード232のエッジ(厚さ方向における)は、エラストマー234の切断を最小限に抑えることが可能である小さい径252を有する。
【0051】
図14Aは、1つの実施形態に係る、試験コンタクタのハウジング220aに設置されたコンプライアント接地ブロック230aの斜視底面図である。
図14Bは、1つの実施形態に係る、試験コンタクタのハウジング220aに設置されたコンプライアント接地ブロック230aの斜視断面図である。
図14Cは、1つの実施形態に係る、試験コンタクタのハウジング220aに設置されたコンプライアント接地ブロック230aの別の斜視断面図である。
図14Dは、1つの実施形態に係る、コンプライアント接地ブロック230aの斜視断面図である。
図14Eは、1つの実施形態に係る、試験コンタクタのハウジング220aに設置されるコンプライアント接地ブロック230aの分解底面図である。
図14Fは、1つの実施形態に係る、ブレード232aの側面図である。
【0052】
図14Aに関して、ハウジング220aに設置されたコンプライアント接地ブロック230aの斜視頂面図は、エラストマーが見えない
図6Aと同じであることが理解される。また、本明細書において明記されない限り、コンプライアント接地ブロック230aおよび/またはハウジング220aのコンポーネント、材料、大きさ、属性、および/または特性などは、他の実施形態において記載されるコンプライアント接地ブロック230および/またはハウジング220のものと同一または類似であることも理解される。
【0053】
図14A~
図14Cおよび
図14Eに示すように、ハウジング220aの底面の開口部222aは、コンプライアント接地ブロック230aがハウジング220aの底部から設置または挿入されることが可能であるように、コンプライアント接地ブロック230aの大きさにほぼ一致する(または圧入の場合はわずかに小さい)大きさを有する。ハウジング220aの頂面における開口部222bは、コンプライアント接地ブロック230aを支持/維持/停止するように、コンプライアント接地ブロック230aの大きさよりも小さい大きさを有する。ハウジング220aの底面における開口部222aは、高さ(Z)方向に延びているが、ハウジング220aの頂面には達していない。開口部222aの角部は、例えば、コンプライアント接地ブロック230aの鋭利なエッジによって生じる摩耗を防止するのに役立つように湾曲している。
【0054】
図14Bは、ハウジング220aに設置されたコンプライアント接地ブロック230aの斜視断面図であり、厚さ(Y)方向に沿ってハウジング220aの中央において切断されている。
図14Cは、ハウジング220aに設置されたコンプライアント接地ブロック230aの斜視断面図であり、幅(X)方向に沿ってハウジング220aの中央において切断されている。
【0055】
ブレード232aは、幅(X)方向においてブレード232aの側部に凹部(または開口)236aおよび236bを有する。ブレードの中心線C1は、凹部236aおよび236bの中心線C2の上方にある。ブレードの中央232aには開口部がない。各ブレード232aは、隣接するブレード232aに対して高さ方向において反転している。1つの実施形態では、凹部236aおよび236bは半円形状を有することが可能である。エラストマー234aは、Oリングまたは他のリング形状を有することが可能であり、保持のためにブレード232aの周りに引き伸ばすことが可能である。エラストマー234aは、ブレード232aの両側の凹状半円開口236aおよび236bの上にスナップ嵌めすることが可能である。
【0056】
図15Aは、1つの実施形態に係る、試験コンタクタのハウジング220bに設置されたコンプライアント接地ブロック230bの斜視底面図である。
図15Bは、1つの実施形態に係る、試験コンタクタのハウジング220bに設置されるコンプライアント接地ブロック230bの分解底面図である。
図15Cは、1つの実施形態に係る、ブレード232aの側面図である。
【0057】
図15Aに関して、ハウジング220bに設置されたコンプライアント接地ブロック230bの斜視頂面図は、エラストマーが見えない
図6Aと同じであることが理解される。また、本明細書において明記されない限り、コンプライアント接地ブロック230bおよび/またはハウジング220bのコンポーネント、材料、大きさ、属性、および/または特性などは、他の実施形態において記載されるコンプライアント接地ブロック230および/またはハウジング220のものと同一または同様であることも理解される。1つの実施形態では、
図15Cは
図14Fと同一である。
【0058】
図14A~
図14Eと比較すると、
図15Aおよび
図15Bでは、Oリングエラストマー234aの代わりに2つの個々のエラストマーストリップ234bが使用されている。エラストマー234bの各々は、ブレード232aの幅(X)方向の各側に配置された円柱形状を有してよい。エラストマー234bの各々は、厚さ(Y)方向に延びている。各エラストマー234bの長さは、積み重ねられたブレード232aの厚さよりもわずかに大きくてよい。
図15Aおよび
図15Bにおける積み重ねられたブレード232aおよび各ブレード232aは、それぞれ
図14A~
図14Eにおける積み重ねられたブレード232aおよび各ブレード232aと同一であってよい。
【0059】
図15Aおよび
図15Bでは、ハウジング222bの底面における開口部222cは、Oリング形状の222aの代わりにH字形の保持切欠きを有する。開口部222cは、コンプライアント接地ブロック230bがハウジング220bの底部から設置または挿入され得るように、コンプライアント接地ブロック230bの大きさとほぼ一致する(または圧入の場合はわずかに小さい)大きさを有する。ハウジング220bの頂面における開口部222bは、コンプライアント接地ブロック230bを支持/維持/停止するために、コンプライアント接地ブロック230bの大きさよりも小さい大きさを有する。ハウジング220bの底面における開口222bは、高さ(Z)方向に延びているが、ハウジング220bの頂面には達していない。開口部222bの角部は、例えば、コンプライアント接地ブロック230bの鋭利なエッジによって生じる摩耗を防止するのに役立つように湾曲している。
【0060】
図16Aは、1つの実施形態に係る、非圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロック230cの斜視図である。
図16Bは、1つの実施形態に係る、圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロック230cの斜視図である。
図16Cは、1つの実施形態に係る、ブレード232bの側面図である。
【0061】
いくつかのDUT接地パッドおよび/またはPCB(ロードボードまたはソケット)接地パッド表面は、非常に繊細であり得ることが理解される。コンプライアント接地ブロック230cは、各ブレードにおける歯または突出部をなくすのに役立つことが可能であり、より穏やかな接点を提供することが可能である。ブレード232bの接点エッジ(例えば、第1の端部244a)は、ブレード232または232aにおけるような歯または突出部を備えない。コンプライアント接地ブロック230cは、非常に脆弱な表面を有する顧客デバイスおよび/またはPCB接地パッド用に設計される。平坦なブレード232bは、歯付きブレード232または232aと組み合わせることが可能であることが理解される。
【0062】
図16Cに示すように、ブレード232bは、ブレード232bの第1の端部244aが平坦である(突出部242がない)ことを除いて、
図10Aのブレード232と同一である。
図10Aのブレード232と同様に、ブレード232bの2つまたは4つの端部/角部は、鋭利な角部を除去するためにわずかにトリミングされる。
【0063】
図17Aは、1つの実施形態に係る、非圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロック230dの側面図である。
図17Bは、1つの実施形態に係る、圧縮状態におけるコンプライアント接地ブロック230dの側面図である。
【0064】
図17Aおよび
図17Bは、各ブレード232cが2つ以上の開口236cを有することを除いて、
図9Aおよび
図9Bと同一であることが理解される。各開口236cは、エラストマー234cを収容する。大きいDUTまたはPCB接地パッドが、2つ以上のエラストマーを使用するコンプライアント接地ブロック230dによって収容されることが可能であることも理解される。そうした実施形態は、さらなる安定性を提供することが可能である。ブレード232cは、開口236cの数に基づいて幅(X)方向に均等に分割されることが可能である。各開口236cは、ブレード232cの各分割部において側方方向(幅方向)中心に位置付けられるが、垂直方向(高さ方向)において中心よりも下に位置付けられる。例えば、
図17Aおよび17Bに示されるように、各ブレード232cは、2つの開口236cを有する。ブレード232cは、幅方向に沿って2つの部分へと分割することが可能である。各開口236cは、ブレード232cの各部分において側方方向(幅方向)中央に位置付けられるが、その部分の垂直方向(高さ方向)において中央より下に位置付けられる。
【0065】
図18Aは、1つの実施形態に係る、ブレード232dの斜視図である。
図18Bは、1つの実施形態に係るコンプライアント接地ブロック230eの斜視図である。
図18Cは、別の実施形態に係る、ブレード232eの斜視図である。
【0066】
ブレード232dおよび/または232eは、ブレード232dおよび/または232eがバンプ260を備えることを除いて、232および232a~232cなどの他のブレードと同一であることが理解される。ブレード232dは、1つまたは複数のバンプ260を備える。バンプはブレードと同一の材料の一部であってよく、ブレードと同一の処理により製造されることが理解される。バンプの厚さは、一般に、ブレードの厚さの10%以下であってよい。
図18Aに示すように、ブレード232dは、ブレードの主側面上におけるブレード232dの4つの角部付近に4つのバンプ260を備える。各バンプ260は、円形または任意の他の適切な形状を有し、厚さ方向に延びている(隆起している)。
【0067】
ブレード232eは、1つまたは複数のわずかに可撓性のカンチレバー部材270を有する。U字形開口部280は、カンチレバー部材270をブレード232eの他の部分から分離する。バンプは、カンチレバー部材270の先端上またはその付近に配置される。
図18Cに示すように、ブレード232eは、2つ以上のカンチレバー部材270を備え、各カンチレバー部材270は、開口の端部とブレード232eのエッジとの間に配置される。
【0068】
バンプ260は、ブレードからブレードへの電気的信頼性(例えば、電気接続信頼性)を確実にし、接触点を特定のスポットに集中させて、信頼性のある接続を保証し、ブレードスタックアップにおいていくらかのコンプライアンスを提供することが可能である。
【0069】
バンプは、ブレード間の良好な電気接触を維持するのに役立つことが可能であり、平坦なブレードは、圧縮または非圧縮時に上下に摺動し、互いに対するブレードの付勢が重要であることが理解される。2つのブレード間に何らかのデブリがある場合、デブリは、2つのブレード間の導電性を低下させ得る。バンプは、PCB(ロードボードまたはソケット)側またはDUT側におけるブレード間の電気接続を改善するのに役立ち得る。バンプは、ブレードを通じて高応力点を置くことが可能である。バンプがカンチレバーの先端にあるとき、可撓性フィーチャを達成することが可能である。
【0070】
図19Aは、1つの実施形態に係る、ブレード232fの断面図である。
図19Bは、別の実施形態に係るブレード232gの断面図である。
図19Cは、さらに別の実施形態に係る、ブレード232hの断面図である。
図19Dは、さらに別の実施形態に係る、ブレード232iの断面図である。
【0071】
湾曲したまたは合わせられたブレードは、ブレード間の電気接続を改善するのに役立ち得る。ブレードは、可撓性部材であることが可能であり、厚さコンプライアンスを可能にする。ブレードは、高さZ方向に湾曲(例えば、数マイクロメートルスケールにて)を伴って製作されることが可能である。湾曲したブレードが積み重ねられるとき、より高い力の集中は、電気接触圧力を向上させ、接触抵抗を低下させることが可能である。ブレード(すなわち、ブレードおよび隣接するブレードの形状)は、凹凸合わせ232f、凹凹合わせ232g、および凸凸合わせ232hなど、様々な凹および/または凸構成により合わせられることが可能である。曲線(凸状、凹状など)は、ブレードからブレードへのより高い接触点およびより高い接触圧力を生じ得る。ブレードは、傾斜または角度があるブレード232iであることが可能である。ブレード232iをわずかに傾斜させることは、圧縮サイクルにわたって、各ブレードを嵌合する/隣接するプレートに対して自然に付勢する(例えば、ブレード間に垂直力を生成する)ことが可能である。ブレードの角度は、垂直から2度または約2度から5度または約5度まで変化することが可能である。
【0072】
図20は、1つの実施形態に係る、コンプライアント接地ブロック230の断面図である。
図20は、コンプライアント接地ブロック230の頂面上のDUT110を示しており、ここでDUT110は完全に平坦ではない。そうした実施形態は、ジンバル運動を可能にし、平坦でない接地パッドを可能にする。
図20は、ブレードスタック(すなわち、コンプライアント接地ブロック230)がZ方向にコンプライアントであるだけでなく、コンプライアント接地ブロック230は、DUT110がわずかな角度にて接地ブロック内へと提示された場合にコンプライアンスを可能にし、部品のハンドリングにおける不完全性を可能にすることを示す。
【0073】
【0074】
一実施形態では、ブレード232は、ブレード232の片側に径241Aを有することが可能である。ブレード232はまた、幅/横断方向(X方向)においてブレード232のその片側とは反対にあるブレード232の他方の側に径241Bを有することが可能である。径(241Aおよび/または241B)は、ブレード232の頂端244からブレード232の底端246まで延びることが可能である。径(241Aおよび/または241B)は、改良された組立容易性を提供し、ブレード232がハウジング220に捕捉されることなく傾斜および/または揺動することを可能にし得ることが理解される。
【0075】
一実施形態では、ブレード232は、ブレード232の4つの角部のうちの1つまたは複数において面取り243を備えることが可能である。面取り243は、ブレード232の側面(241Aまたは241B)からブレード232の端部(244または246)まで延びることが可能である。角部面取り243は、改良された組立容易性を提供することが可能であることが理解される。一実施形態では、
図10Aおよび
図10Bの突出部242と比較して、
図24Aおよび
図24C~
図24Eにおける突出部または先端242は、より大きいことが可能であり、寿命の増加およびより良好な摩耗状態を提供することが可能である。一実施形態(
図21B参照)では、ブレード232は、低インダクタンスおよび/または高利得用途のために、突出部242がない平坦な頂端244を有することが可能であると理解される。
【0076】
いくつかの実施形態では、
図10Aおよび
図10Bの開口236と比較して、
図21A~
図21Eの開口236D~236Fは、増加した大きさを有することが可能であり、より大きなエラストマー用の空間を作り、より多くのコンプライアンスを提供することが可能である。いくつかの実施形態では、ブレード232は、楕円形開口236D、楕円形開口と比較して増加したコンプライアンスのための矩形開口236E、および/または楕円形開口と比較して増加したコンプライアンスおよび増加した接触力のための“X”字形開口236Fを有することが可能である。
【0077】
一実施形態において、ブレード232は、1つまたは複数のリリーフチャネル245を備えることが可能である。リリーフチャネル245は、X方向において開口(例えば、236D~236F)と側面(241Aまたは241B)との間の位置(例えば、突出部242同士の間)に配置されることが可能である。リリーフチャネル245は、ブレード232の頂端部244からブレード232の底端部246まで高さ方向(Z方向)に延びることが可能である。リリーフチャネル245は、ブレード232の主面からブレード232の厚さ方向(Y方向)に凹むことが可能である。リリーフチャネル245は、底端部246付近のリリーフチャネル245の端部に破断タブ245Aを備えることが可能である。湾曲した(例えば、Z方向に)凹部は、X方向における破断タブ245Aの2つの側面のうちの1つまたは複数に配置されることが可能である。リリーフチャネル245は、寿命を縮め得る破断タブ245Aからの摩耗を低減することが可能であり、ブレード232が所望の温度にて寿命仕様を満たし得るように、摩耗および腐食を防止するクリアランスを追加することが可能であると理解される。
【0078】
一実施形態では、ブレード232は、ブレードの底端部246から開口(236D~236F)まで延びるノッチ(または開口部)237を備えることが可能である。ノッチ237は、底部における基部がノッチ237の頂部の基部よりも長い台形形状を有することが可能であると理解される。ノッチ237の1つまたは複数または基部は、X方向において開口(236D~236F)の長さよりも短い長さを有してよい。ノッチ237は、エラストマーの挿入を可能にする開口における任意の不連続部であってよい。切欠きまたは間隙237は、好ましくは、エラストマーがその中に受け入れられることを可能にするが、主として、(より小さい)内側間隙に対してより大きい周辺間隙を有するように、その除去を阻止する、一方向開口部を提供する。これは、外部から内部への間隙の先細りによって達成されることが可能である。切欠きは底壁にあることが好ましいが、任意の壁への侵入であってよい。また、ノッチ237は、製造時またはフィールドサービス性のためにエラストマー組立を補助することが可能であるとも理解される。
【0079】
本明細書に記載の本発明およびその応用の記載は例示的なものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書に開示された実施形態の変形および修正が可能であり、実施形態の様々な要素の実用的な代替物および均等物は、本特許文献を検討すれば当業者には理解される。本明細書に開示される実施形態のこれらおよび他の変形および修正は、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなくなされてよい。
【0080】
態様
以下の態様のうちのいずれか1つを互いに組み合わせることが可能であることに留意されたい。
【0081】
態様1.集積回路デバイスを試験するための試験システム用のコンプライアント接地ブロックであって、
ほぼ平行に並んでいる関係にある電気導電性の複数のブレードであって、互いに対して長手方向に摺動可能であるように構成されている、ブレードと、
前記複数のブレードを保持するように構成されているエラストマーと、を備え、
前記複数のブレードの各ブレードは、第1の端部と、前記第1の端部とは前記長手方向において反対にある第2の端部と、を備え、
前記複数のブレードは、前記複数のブレードの各ブレードの前記第1の端部が、隣接するブレードの前記第1の端部とは前記長手方向において反対にあるように配置されており、その結果、1つのブレードの前記第1の端部が前記隣接するブレードの前記第2の端部に隣接しており、
前記エラストマーは、少なくとも部分的には管状であり、非導電性である、コンプライアント接地ブロック。
【0082】
態様2.前記複数のブレードの各ブレードは、前記第1の端部に複数の突出部を備える、態様1に係るコンプライアント接地ブロック。
態様3.前記複数のブレードの各ブレードは、前記第1の端部に平坦な面を有する、態様1または態様2に係るコンプライアント接地ブロック。
【0083】
態様4.前記複数のブレードの各ブレードは、開口を備え、
前記開口は、横断方向に長尺状であり、
前記エラストマーは、厚さ方向に前記開口を通じて延びており、
前記開口は、前記複数のブレードが前記長手方向において千鳥状であるように、前記長手方向において中心線の下に配置されている、態様1~3のいずれか1つに係るコンプライアント接地ブロック。
【0084】
態様5.前記エラストマーは、円柱形状を有し、
前記コンプライアント接地ブロックは、圧縮状態と非圧縮状態とを有し、
前記非圧縮状態において、前記横断方向において前記エラストマーと前記開口の側面との間にキャビティが形成される、態様4に係るコンプライアント接地ブロック。
【0085】
態様6.前記複数のブレードの各ブレードは、横断方向に並んで配置されている2つ以上の開口を備え、
前記コンプライアント接地ブロックは、2つ以上のエラストマーを備え、
前記2つ以上の開口の各々は、前記横断方向に長尺状であり、
前記2つ以上のエラストマーは、それぞれ厚さ方向に前記2つ以上の開口を通じて延びており、
前記2つ以上の開口は、前記複数のブレードが前記長手方向において千鳥状であるように、前記長手方向において中心線の下に配置されている、態様1~5のいずれか1つに係るコンプライアント接地ブロック。
【0086】
態様7.前記複数のブレードは、厚さ方向において前記複数のブレードの側面に凹部を有し、
前記エラストマーは、ループ形状を有し、前記複数のブレードの周りにおいて前記凹部をスナップ嵌めするように構成されている、態様1~6のいずれか1つに係るコンプライアント接地ブロック。
【0087】
態様8.前記複数のブレードは、厚さ方向において前記複数のブレードの側面に凹部を有し、
前記コンプライアント接地ブロックは、2つ以上のエラストマーを備え、
前記2つ以上のエラストマーは、円柱形状を有し、厚さ方向に延びており、
前記2つ以上のエラストマーは、それぞれ前記凹部へと付勢されるように構成されている、態様1~7のいずれか1つに係るコンプライアント接地ブロック。
【0088】
態様9.前記複数のブレードの各ブレードは、開口を備え、
前記複数のブレードの各ブレードは、厚さ方向において、前記開口のエッジに径を有する、態様1~8のいずれか1つに係るコンプライアント接地ブロック。
【0089】
態様10.前記複数のブレードの各ブレードは、前記複数のブレードの各ブレードの側面に配置されている1つ以上のバンプを備え、
前記1つ以上のバンプは、厚さ方向に延びている、態様1~9のいずれか1つに係るコンプライアント接地ブロック。
【0090】
態様11.前記1つ以上のバンプは、前記複数のブレードの各ブレードの前記側面に配置されているカンチレバー部材に配置されている、態様10に係るコンプライアント接地ブロック。
【0091】
態様12.前記複数のブレードの各ブレードは、前記長手方向に延びる湾曲を有し、
前記複数のブレードの隣接するブレード同士の湾曲は、凹部と凸部とを合わせて配置されている、態様1~11のいずれか1つに係るコンプライアント接地ブロック。
【0092】
態様13.前記複数のブレードの各ブレードは、前記長手方向に延びる湾曲を有し、
前記複数のブレードの隣接するブレード同士の湾曲は、凹部と凹部とを合わせて配置されている、態様1~12のいずれか1つに係るコンプライアント接地ブロック。
【0093】
態様14.前記複数のブレードの各ブレードは、前記長手方向に延びる湾曲を有し、
前記複数のブレードの隣接するブレード同士の湾曲は、凸部と凸部とを合わせて配置されている、態様1~13のいずれか1つに係るコンプライアント接地ブロック。
【0094】
態様15.前記複数のブレードの各ブレードは、前記長手方向から離れて厚さ方向に向かって傾斜している、態様1~14のいずれか1つに係るコンプライアント接地ブロック。
【0095】
態様16.前記複数のブレードの各ブレードが前記長手方向から離れて厚さ方向に向かって傾斜している角度は、約2度~約4度である、態様15に係るコンプライアント接地ブロック。
【0096】
態様17.集積回路デバイスを試験するための試験システムであって、
被試験デバイスと、
コンプライアント接地ブロックと、を備え、前記コンプライアント接地ブロックは、
複数のブレードと、
前記複数のブレードを保持するように構成されているエラストマーと、を備え、
前記複数のブレードの各ブレードは、第1の端部と、前記第1の端部とは長手方向において反対にある第2の端部と、を備え、
前記複数のブレードは、前記複数のブレードの各ブレードの前記第1の端部が、隣接するブレードの前記第1の端部とは前記長手方向において反対にあるように配置されており、
前記エラストマーは、非導電性の外面を備え、
前記複数のブレードは、導電性の外面を備え、
前記コンプライアント接地ブロックの大きさは、前記被試験デバイスの接地パッドと少なくとも部分的に位置合わせされる、試験システム。
【0097】
態様18.ハウジングをさらに備え、
前記コンプライアント接地ブロックは、前記ハウジングの内部に配置されており、
前記エラストマーは、前記コンプライアント接地ブロックを前記ハウジングに保持するように、前記ハウジングへとくさび止めされている、態様17に係る試験システム。
【0098】
態様19.ソケットと、
ロードボードと、をさらに備え、
前記ソケットは、前記被試験デバイスの入力から前記ロードボードの入力までの経路と、前記被試験デバイスの出力から前記ロードボードの出力までの経路と、を提供するように構成されている、態様17または態様18に係る試験システム。
【0099】
態様20.集積回路デバイスを試験するための試験システムにおけるコンプライアント接地ブロックを組み立てるおよび位置決めする方法であって、
前記複数のブレードの各ブレードの第1の端部が、隣接するブレードの第1の端部とは長手方向において反対にあるように、前記コンプライアント接地ブロックの電気導電性の複数のブレードを配置する工程であって、1つのブレードの前記第1の端部は隣接するブレードの第2の端部に隣接しており、前記第2の端部は前記第1の端部とは前記長手方向において反対にある、工程と、
前記コンプライアント接地ブロックのエラストマーにより前記複数のブレードを保持する工程であって、前記ブレード同士はほぼ平行に並んでいる関係にあり、前記ブレードは互いに対して長手方向に摺動可能であるように構成されており、前記エラストマーは、少なくとも部分的には管状であり、非導電性である、工程と、
前記コンプライアント接地ブロックをハウジングに設置する工程と、を備える、方法。
【0100】
本明細書において使用される用語は、特定の実施形態を記載することを意図しており、限定することを意図していない。「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」という用語は、別段の明確な指示がない限り、複数形も含む。用語「含む(comprises)」および/または「含んでいる(comprising)」は、本明細書において使用されるとき、述べられたフィーチャ、整数、工程、動作、要素、および/またはコンポーネントの存在を指定するが、1つまたは複数の他のフィーチャ、整数、工程、動作、要素、および/またはコンポーネントの存在または追加を排除しない。
【0101】
先行する記載に関して、本開示の範囲から逸脱することなく、詳細に、特に、採用される構成材料ならびに部品の形状、大きさ、および配置に関して変更が行われてよいことが理解される。本明細書および記載される実施形態は、例示的なものにすぎず、本開示の真の範囲および趣旨は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【国際調査報告】