(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-27
(54)【発明の名称】モノリシック半導体LED表示システム及びそのデバイス
(51)【国際特許分類】
G09F 9/33 20060101AFI20231117BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20231117BHJP
H01L 33/08 20100101ALI20231117BHJP
H01L 33/32 20100101ALI20231117BHJP
H01L 33/00 20100101ALI20231117BHJP
H01L 33/02 20100101ALI20231117BHJP
【FI】
G09F9/33
G09F9/30 338
H01L33/08
H01L33/32
H01L33/00 J
H01L33/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528954
(86)(22)【出願日】2021-11-15
(85)【翻訳文提出日】2023-06-13
(86)【国際出願番号】 US2021059392
(87)【国際公開番号】W WO2022104215
(87)【国際公開日】2022-05-19
(32)【優先日】2020-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523177861
【氏名又は名称】イノベーション セミコンダクター
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100188433
【氏名又は名称】梅村 幸輔
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100214396
【氏名又は名称】塩田 真紀
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【氏名又は名称】川本 和弥
(74)【代理人】
【識別番号】100221741
【氏名又は名称】酒井 直子
(74)【代理人】
【識別番号】100114926
【氏名又は名称】枝松 義恵
(72)【発明者】
【氏名】ハーテンスヴェルド マシュー ティー.
【テーマコード(参考)】
5C094
5F241
【Fターム(参考)】
5C094AA05
5C094AA15
5C094AA44
5C094BA03
5C094BA23
5C094CA19
5C094DB01
5C094FB14
5F241AA42
5F241AA47
5F241BB18
5F241BC03
5F241BC44
5F241BC47
5F241CA04
5F241CA05
5F241CA12
5F241CA40
5F241CA74
5F241CB05
5F241CB22
5F241CB33
5F241FF06
(57)【要約】
複数の発光スイッチデバイスを形成するために製作された層状の半導体材料システムを含むモノリシック半導体LED表示システム。発光スイッチデバイスのそれぞれは、共通の基板から異なる軸に沿って延び、かつドライバデバイス及び発光ダイオードを含む。ドライバデバイスのそれぞれは、基板から隣接する順序でかつ直列に、第1のタイプのドープ領域、第2のタイプのドープ領域、及び別の第1のタイプのドープ領域を含む。層状の半導体材料のうちのLED素子に利用されない領域は、発光スイッチデバイスのそれぞれのために、ドープ領域のうちの2つ以上に回路を形成するために製作される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モノリシック半導体発光ダイオード表示システムであって、以下:
複数の発光スイッチデバイスを形成するために製作された層状の半導体材料システムであって、前記発光スイッチデバイスのそれぞれが、共通の基板から異なる軸に沿って延び、かつドライバデバイス及び発光ダイオードを備え、前記ドライバデバイスのそれぞれが、前記基板から隣接する順序で及び直列に、第1のタイプのドープ領域、第2のタイプのドープ領域、及び別の前記第1のタイプのドープ領域を備える、前記層状の半導体材料システムと、
前記発光スイッチデバイスを形成するために利用されず、かつ前記発光スイッチデバイスに隣接し、前記発光スイッチデバイスのための回路を形成するために製作されている、前記層状の半導体材料システムの領域と
を備える、前記システム。
【請求項2】
前記層状の半導体材料システムが、層状のGaN材料システムである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ドープ領域のうちの2つ以上における回路が、アクティブマトリックス回路をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記アクティブマトリックス回路が、以下:
前記ドープ領域のうちの2つ以上に形成された少なくとも1つの電界効果トランジスタと、
前記発光スイッチデバイスと前記少なくとも1つの電界効果トランジスタとの間に形成されたコンデンサと
をさらに備える、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ドープ領域のうちの2つ以上における回路が、CMOS回路をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記CMOS回路が、以下:
前記第1のタイプのドープ領域及び前記第2のタイプのドープ領域の選択された部分における、1つまたは複数のP-MOSトランジスタと、
P型領域及び隣接する第2のN型領域の、他の選択された部分における、1つまたは複数のN-MOSトランジスタと
をさらに備える、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記ドープ領域のうちの2つ以上における回路が、パッシブマトリックス制御回路をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
モノリシック半導体発光ダイオード表示システムを製造するための方法であって、以下の工程:
複数の発光スイッチデバイスを形成するために層状の半導体材料システムを製作する工程であって、前記発光スイッチデバイスのそれぞれが、共通の基板から異なる軸に沿って延び、かつドライバデバイス及び発光ダイオードを備え、前記ドライバデバイスのそれぞれが、前記基板から隣接する順序で及び直列に、第1のタイプのドープ領域、第2のタイプのドープ領域、及び別の前記第1のタイプのドープ領域を備える、前記製作する工程、ならびに
LED素子に利用されずかつ前記LED素子に隣接する、前記層状の半導体材料システムの領域において、前記発光スイッチデバイスのそれぞれのために、前記ドープ領域のうちの2つ以上に回路を製作する工程
を含む、前記方法。
【請求項9】
前記層状の半導体材料システムが、層状のGaN材料システムである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ドープ領域のうちの2つ以上における回路が、アクティブマトリックス制御回路を備える、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記アクティブマトリックス回路が、
前記ドープ領域のうちの2つ以上に形成された少なくとも1つの電界効果トランジスタと、
前記発光スイッチデバイスと前記少なくとも1つの電界効果トランジスタとの間に形成されたコンデンサと
をさらに備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ドープ領域のうちの2つ以上における回路が、CMOS回路をさらに備える、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記CMOS回路が、
前記第1のタイプのドープ領域及び前記第2のタイプのドープ領域の選択された部分における、1つまたは複数のP-MOSトランジスタと、
P型領域及び隣接する第2のN型領域の、他の選択された部分における、1つまたは複数のN-MOSトランジスタと
をさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ドープ領域のうちの2つ以上における回路が、パッシブマトリックス制御回路をさらに備える、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年11月16日に出願された米国仮特許出願第63/114,247号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
分野
本技術は、モノリシック半導体LED表示システム及びそのデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
背景
概して、
図1に示されるようなパッシブマトリックス表示技術及びアクティブマトリックス表示技術を含む2つのタイプの表示技術がある。パッシブマトリックス表示技術では、LEDのアノードとカソードの接続部は、それぞれ行と列で互いに結び付けられる。このパッシブマトリックス表示技術は、実装するのが最も容易い表示技術であるが、その充電状態を保持できないことと併せて、各LED素子の電流の漏れの付加的な性質のため、パッシブマトリックス表示技術は高解像度をサポートできない。アクティブマトリックス表示技術では、トランジスタ(FET)及びコンデンサは、マトリックスの行/列ラインからLEDを分離し、LED輝度のために充電状態を保存する。アクティブマトリックス表示装置の根本的な要素は、2つのトランジスタ(パス及び駆動)、及び1つのストレージコンデンサを含むサブピクセルであり、3つのサブピクセルが1つのピクセルを構成する。
【0004】
今日まで、マイクロLED、さらには有機LED(OLED)表示装置を作成するために、業界は種々の材料システム及び方法を使用して、これらの追加されたトランジスタ及び/またはコンデンサ要素を統合して、所望のアクティブマトリックス表示技術またはパッシブマトリックス表示技術を実装してきた。特に、業界の主要な手法は、ガラス上またはシリコン内にトランジスタを製作し、次にトランジスタを、
図2に示されるような第2の基板上に製作されたLEDと対にすることであった。残念なことに、業界のこの主要な手法は、時間を要し、高価であり、かつ空間効率的ではなく、より高い解像度及び/またはよりコンパクトなディスプレイフットプリントを制限している。
【発明の概要】
【0005】
概要
複数の発光スイッチデバイスを形成するために製作された層状の半導体材料システムを含むモノリシック半導体LED表示システム。発光スイッチデバイスのそれぞれは、共通の基板から異なる軸に沿って延び、かつドライバデバイス及び発光ダイオードを含む。ドライバデバイスのそれぞれは、基板から隣接する順序で、かつ直列に、第1のタイプのドープ領域、第2のタイプのドープ領域、及び別の第1のタイプのドープ領域を含む。LED素子に利用されない層状の半導体材料の領域は、発光スイッチデバイスのそれぞれのために、ドープ領域の2つ以上に回路を形成するために製作される。
【0006】
複数の発光スイッチデバイスを形成するために層状の半導体材料システムを製作する工程と、LED素子に利用されない層状の半導体材料システムの領域内で、ドープ領域の2つ以上に回路を製作する工程とを含む、モノリシック半導体LED表示システムを製造するための方法。発光スイッチデバイスのそれぞれは、共通の基板から異なる軸に沿って延び、かつドライバデバイス及び発光ダイオードを含む。ドライバデバイスのそれぞれは、基板から隣接する順序で、かつ直列に、第1のタイプのドープ領域、第2のタイプのドープ領域、及び別の第1のタイプのドープ領域を含む。
【0007】
したがって、本技術の例は、先行する業界の設計及び手法と比較して、より高い解像度、よりコンパクトな表示領域、より優れた性能、及び削減された製作費を備えたモノリシックLED表示システムを提供する。本技術の例では、モノリシック半導体LED表示システムは、隣接する集積回路のために1つまたは複数の発光スイッチデバイスを形成する上で使用される同じ層を有利に利用する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】パッシブマトリックス表示技術及びアクティブマトリックス表示技術の先行技術の図である。
【
図2】第2の基板に製作されたLEDの先行技術の図である。
【
図3】完全に統合されたLEDを有するモノリシック半導体LED表示システムの一部分の例の部分的な回路図及び部分的な断面図である。
【
図4】
図3に示される統合されたLEDの部分的な回路図、部分的な斜視図、及び部分的な分解組立図である。
【
図5】1つまたは複数の発光スイッチデバイス及び集積回路を含むモノリシック半導体LED表示システムを製造するための方法の例の断面図である。
【
図6】1つまたは複数の発光スイッチデバイス及び集積回路を含むモノリシック半導体LED表示システムを製造するための方法の例の断面図である。
【
図7】モノリシック半導体LED表示でシステムの例の制御回路の要素の部分的な断面図である。
【
図8】並列出力への直列入力を形成して、例示的なモノリシック半導体LED表示システムにおいて発光スイッチデバイスの数百/数千の行及び列を駆動するために使用される制御回路の図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な説明
アクティブマトリックス表示技術として構成されたモノリシック半導体LED表示システム100の一部分の例は、
図3に示されている(モノリシック半導体LED表示システム100のより大きい部分の例示的な図は、
図8に示されている)。モノリシック半導体LED表示システム100のこの例示的な部分は、発光スイッチデバイスの1つ102(1)と、集積回路104(1)を含む。ただし、モノリシック半導体LED表示システム100は、あくまで一例としての、それぞれが集積制御回路を有する複数の発光スイッチデバイスなど、他のタイプ及び数のシステム、デバイス、コンポーネント、または他の構成の他の要素を含み得る。本技術は、先行する業界の設計及び手法と比較して、より高い解像度、よりコンパクトな表示領域、より優れた性能、及び削減された製作費を備えたモノリシックLED表示システムを提供することを含むいくつかの利点を提供する。本技術の例は、1つまたは複数の発光スイッチデバイスを形成する上で使用されるのと同じ層を、隣接する集積制御回路のために有利に利用する。
【0010】
この例では、
図3~
図8に示される発光スイッチデバイス102(1)~102(n)(本明細書では垂直LED/FETとも呼ばれる。ただし、他の方向も使用され得る)のそれぞれは、例としてのみ、サファイアウエハなどの基板の表面から軸に沿って延びる。図示及び説明を容易にするために、発光スイッチデバイスの1つ102(1)及び集積回路の対応する1つ104(1)が、本明細書により詳細に図示及び説明される。この例では、モノリシック半導体LED表示システム100の他の発光スイッチデバイス102(2)~102(n)及び他の対応する集積回路104(2)~104(n)は、発光スイッチデバイスの1つ102(1)及び集積回路104(1)の対応する1つと同じ構造及び動作を有する。ただし、他の例では、他の発光スイッチデバイス及び/または集積回路の1つまたは複数は、他の構成の他のコンポーネントまたは他の要素を含み得る。
【0011】
図3~
図4をより詳細に参照すると、この例では、発光スイッチデバイスの1つ102(1)は、発光ダイオード118、駆動電界効果トランジスタ(FET)114、または他のデバイスドライバを含む。ただし、発光スイッチデバイスは、他のタイプ及び/または数の他のコンポーネント、及び/または他の構成の他の要素を含むことがあるであろう。さらに、この例では、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第11,011,571号に、例として図示及び説明されるように、発光ダイオード118は、電源V
dd120と駆動FET114との間で直列に結合され、駆動FET114もまた、発光ダイオード118の動作状態を制御するために接地に直列で結合される。
【0012】
他のタイプのドライバまたはスイッチが使用され得るが、駆動FET114または他のデバイスは、LED118の動作状態、つまり、この例ではオン状態またはオフ状態を制御するために結合される。各サブピクセル105(1)~105(n)は、発光スイッチデバイスの1つ102(1)~102(n)、集積回路の対応するもの104(1)~104(n)、及び
図8のより大きい部分に例として示されるコンデンサ112を含み、駆動FET114または他のデバイスドライバの対応するもので変調された輝度を有することができる。
【0013】
この例では、駆動FET114は、基板121の表面上に位置する駆動FET114のn型GaN層122を含む。駆動FET114のこの層は、基板121上で成長または別様に形成された、FETの電子が豊富なソース領域である。ただし、意図的にではなくドープされた(u-GaN)またはp-GaNなど、他のタイプのソース領域も使用され得る。
【0014】
次に、駆動FET114または他のデバイスドライバは、上述のn型GaN層122に位置するFET114のp型GaN層124を有する。このp型GaN層124は、n型GaN層122上で成長または別様に形成された、FET114の電子が不足したチャネル領域である。ただし、u-GaNまたはn-GaNなどの他のタイプのチャネル領域も使用され得る。
【0015】
次に、駆動FET114または他のデバイスドライバは、上述のp型GaN層124の上に形成されたFETのn型GaN層126を有する。このn型GaN層126は、p型GaN層124上で成長または別様に形成された、FET114の電子が豊富なドレイン領域である。ただし、p-型GaN層などの他のタイプのドレイン領域または電荷収集領域領域も使用され得る。
図3~
図4に示されるように、FETのこれらのエッチングされた層は、基板の表面から垂直軸A-Aに沿って延びる。
【0016】
次は、駆動FET114の上方の、基板121の表面から同軸に沿って延びる、発光スイッチデバイスの1つ102(1)のLED118である。この例では、駆動FET114のドレイン領域または電荷収集領域のn型GaN層126は、有利なことにLED118と共有され、LED118の電子が豊富な領域として機能する。さらに、他の構成が使用され得るが、上述されたように、LED118及び駆動FET114は、それぞれ、単一の軸A-Aに沿って基板の表面から延びるように構築されて、はるかにコンパクトな狭い設計を可能にし、はるかに高い解像度を達成できるように発光スイッチデバイス102~102(n)のより密な間隔を可能にする。
【0017】
次に、他のタイプの層及び/または井戸、ならびに他のバリアが使用され得るが、LED118は、例えば、光を効率よく生成する、LED用のInGaNまたはAlGaN量子井戸、及びGaNまたはAlGaNバリアを有する多重量子井戸(MQW)を含む層128を有する。より具体的には、この例では、LED118からの発光は、窒化インジウムガリウム(InGaN)または窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)の層が、光の生成のために電子と正孔の対を捕捉するためにGaNまたはAlGaNの層間に閉じ込められるMQW領域を含むこの層128を利用する。他の例では、スペクトル発光を改変する材料の1つまたは複数の他の層が使用される場合がある。さらなる例として、追加の層の1つまたは複数は、色変換器を含む場合がある。
【0018】
次に、他のタイプの層が使用され得るが、LED118は、MQW領域を有する層128に形成されたp-GaN層130を有する。多重量子井戸(MQW)領域を含む層128を有するこのp-GaN層130及び共有されたn-GaN層126は、発光スイッチデバイスの1つ102(1)のためのLED118のこの例を完成する。ただし、LEDは、他のタイプ及び/または数の他の層及び/または素子を有し得る。したがって、この例では、LED118及び駆動FET114は、共有された層126、及び駆動FET114と直列に接続され、LED118を「オン」動作状態または「オフ」動作状態の間で切り替えることができ、この発光スイッチデバイス102は、モノリシック半導体LED表示システム100を通して複数の他の発光スイッチデバイス102(1)~102(n)で繰り返され得る。
【0019】
一方、基板121の表面から軸A-Aに沿って延びる例示的な発光スイッチデバイス102(1)のこの設計により、発光スイッチデバイス102(2)~102(n)及び回路104(2)~104(n)の対応するものについてと同様に、回路104(1)はまた、例示的な発光スイッチデバイス102(1)に隣接して有利に形成され、発光スイッチデバイス102(1)の1つの駆動FET114及びLED118のために使用されている上述の同じ層の一部を利用し得る。図示及び説明を容易にするために、発光スイッチデバイスの1つ102(1)のための回路104(1)が、本明細書により詳細に図示及び説明される。
【0020】
この例では、パッシブマトリックス表示技術用などの他のタイプの回路が使用され得るが、発光スイッチデバイスの1つ102(1)のための回路104(1)は、アクティブマトリックス表示技術を実装する。さらに、この例では、他のモノリシック半導体LED表示システム100の他の発光スイッチデバイス102(1)~102(n)のための回路104(1)~104(n)は、発光スイッチデバイスの1つ102(1)のための回路104(1)と同じ要素、構成、及び動作を有する。ただし、他の例では、発光スイッチデバイス102(1)~102(n)の対応するもののための回路104(1)~104(n)の1つまたは複数は、他の構成の他のコンポーネントまたは他の要素を含み得る。例示的な発光スイッチデバイス102(1)とプレーナーFET110との間のエッチングされた空間は、任意選択で誘電体及び金属で充填されて、コンデンサ112を形成し得る。さらに、本明細書に図示及び説明される異なる例では、プレーナーFETは、アクティブマトリックス回路104(1)で使用されるプレーナーFETであるプレーナーFET110を含み得、他の例では、「プレーナーFET」はまた、
図7に示されるような制御回路を製造するために使用される表示装置の外部プレーナーFETを指す場合があり、図示される例では、NMOS FETはプレーナーFET136と呼ばれ、PMOS FETはプレーナーFET140と呼ばれる。
【0021】
したがって、
図3及び
図6の例に示されるように、回路104(1)は、駆動FET114のゲートとソースとの間に結合されたコンデンサ112とともに、駆動FET114のゲートに結合されたソース、ゲート、及びドレインを有するプレーナーFET110を含む。ただし、回路は他のタイプ及び/または数のコンポーネントまたは他の構成の要素を含み得る。
【0022】
上述のこの例に示されるように、FET114及びLED118によって共有されるn-GaN層126は、プレーナーFET110のソース及びドレインを形成するために、発光スイッチデバイスの1つ102(1)に隣接するが、それから離間されるようにエッチングされ得る。
図7に示されるように、FET114及びLED118によって共有されるn-GaN層126はまた、発光スイッチデバイスの1つ102(1)及び回路の対応する1つ104(1)に結合された、
図8に示される追加の制御回路107(1)の一部として、プレーナーFET136のソース及びドレインを形成するために、アクティブマトリックス回路104(1)から離間されるようにエッチングされ得る。類似した追加の制御回路は、発光スイッチデバイスの他のもの102(2)~102(n)及び回路104(1)~104(n)の対応するもののそれぞれに結合できる。また、この例では、駆動FET114または他のデバイスのための電子が不足したチャネル領域を形成するp型GaN層124は、プレーナーFET110のチャネル領域を形成するために、発光スイッチデバイスの1つ102(1)に隣接するが、それから離間するようにエッチングされ得る。同様に、p型層124は、制御回路107(1)の一部のためにプレーナーFET136のチャネル領域、またはプレーナーFET140のソース及びドレインを形成するために、この例ではアクティブマトリックス回路である回路104(1)に隣接するが、それから離間するようにエッチングされ得る。
【0023】
導電性接触子132及び134は、動作とルーティングの両方のために、例示的な発光スイッチデバイス102(1)、プレーナーFET136、及びプレーナーFET140に必要に応じて結合され得る。接触子には他のタイプの構成も使用できるであろうが、本例では、導電性接触子132は、LED118のp型GaN層130の上に及びプレーナーFET140のp型層124の上に形成され得る。導電性接触子134は、動作とルーティング両方のために、プレーナーFET136のn型GaN126、プレーナーFET136のn型GaN126、及びモノリシック半導体LED表示システム100のn型GaN122の上に形成され得る。ゲートコンデンサの以後の形成は、プレーナーFET136及びプレーナーFET140の両方の接触子の間の領域で行われ得る。したがって、効果的でコンパクトなモノリシック半導体LED表示システム100を形成するために、このモノリシック半導体LED表示システム100におけるそれぞれの層122、124、126、128、及び/または130の付着及びエッチングによって、集積回路104(1)~104(n)及び例示的な制御回路107(1)などの制御回路のための例示的な回路、ならびに発光スイッチデバイス102(1)~102(n)の1つなどがもたらされる。
【0024】
結果的に、本技術の例により、例示的な発光スイッチデバイス102(1)、ならびにアクティブマトリックス回路104(1)及び制御回路107(1)のためのプレーナーFET110及びコンデンサ112(他のタイプの回路もこれらの層に形成されるであろうが)は、モノリシック表示システム構造100(
図8)において、例えばGaN系の材料などの同じ材料から有利に形成され得、これにより製造に必要とされる材料の数は削減され、結果として効率が提供される。さらに、この設計は、例えば、アクティブマトリックス回路104(1)及び/または制御回路107(1)を別々に製造し、次にそれらをLED118に対にしようとすることから生じる場合がある以前のエラーを排除する。さらに、本例により、
図8のモノリシック半導体LED表示システム100は、モノリシック半導体LED表示システム100におけるそれぞれのための制御回路の空間効率的な統合とともに、複数の発光スイッチデバイス102(1)による高密度及び結果的に生じる高解像度を有することができる。
【0025】
図5~
図6を参照すると、発光スイッチデバイス102の1つ(1)及び対応する集積回路104(1)を含むアクティブマトリックスLED表示システム100のこの部分の例を製造するための方法の例が示されている。本例では、それぞれのための他の発光スイッチデバイス102(1)及び対応するアクティブマトリックス集積回路104(1)は、同じように製造することができる。ただし、他の例では、1つまたは複数の他の製造手法が使用され得る。
【0026】
最初に、アクティブマトリックス半導体LED表示システム100の一部分のエッチングされていないスタックが
図5に示される。エッチングの前、本例のスタックは、基板(
図5では図示せず)の表面上のn型GaN層122、p型GaN層124、共有n型GaN層126、MQW領域128を有する層、及びp型GaN層130を含む。ただし、スタックは、本明細書の他の例に示される他のタイプ及び/または数の他の層及び/または導電性接触子を含むこともできるであろう。
【0027】
図6の本例に示されるように、アクティブマトリックス半導体LED表示システム100の一部分のためのこのスタックの層122、124、126、128、及び130は、基板の表面から軸に沿って延びる例示的な発光スイッチデバイス102(1)を形成するために、ならびに
図3~
図4に関してより詳細に説明されるコンデンサ112及びプレーナーFET110をさらに含む隣接しかつ離間された回路104(1)を形成するために、エッチングされ得る。
【0028】
図7を参照すると、アクティブマトリックス素子104(1)とは別に、追加の制御回路107(1)はまた、発光スイッチデバイス102(1)の制御のためにこれらの同じ層において、及び同様に、他の発光スイッチデバイス102(2)~102(n)のための例示的なシステム100全体で作成できる。追加のプレーナーFET136及び140は、
図5に示される層122、124、126、128、及び130の同じ例示的な最初のスタックの中に選択的にエッチングされ得、示されている。特に、
図3に示されるアクティブマトリックス回路100用のプレーナーFET110及び発光スイッチデバイス102によって利用される同じ層は、さらに選択的にエッチングされ、隣接するp型層124をn型層122と共にパターニングして、
図7の右側に示されるように、プレーナーFET140を作成し得る。
図7の本例では、N-MOS136トランジスタ及びP-MOSトランジスタ140は、(
図7の右側に概略で示されるように)直列に結合されて、例として制御回路107(1)の素子用にCMOSインバータを形成する。ただし、これらの層では、他のタイプの制御回路を有利にエッチングできる。
【0029】
図8を参照すると、シリアル入力を受け取り、並列出力を生成して、発光スイッチデバイス102(1)~102(n)のためのアクティブマトリックス回路104(1)~104(n)の数百/数千の行及び列を駆動するために使用される、表示制御回路107(1)及び他の発光スイッチデバイス用の他の制御回路の一例。本例では、
図7の制御回路107(1)を有する一例によって示される追加の制御回路は、各サブピクセル105(1)~105(n)を形成するアクティブマトリックス回路104(1)~104(n)に送信するための信号を管理するために使用される、シフトレジスタ回路142(1)及び142(2)ならびにラッチ144(1)及び144(2)を含む。本例では、本技術により、概略される各サブピクセル105(1)~105(n)は、上述のように層122、124、126、128、及び130内で統合される、例としてのみ
図3~
図6に関して図示及び説明された、アクティブマトリックス制御回路104(1)~104(n)の1つを含む回路を有するであろう。従来、それぞれのために、これらの回路104(1)~104(n)の各要素、及び例示的な制御回路107(1)によって示される制御回路のそれぞれは、別々の材料システムであり、PCBにリボンケーブルで、または数千の外部接触子を使用する高解像度ディスプレイにより信じられないほど面倒になるディスプレイ自体にシリコンチップを接合することによってのどちらかで接続されるであろう。しかしながら、プレーナートランジスタが、例えば発光スイッチデバイス102(1)に関して、発光スイッチデバイス102(1)などの発光スイッチデバイス102(1)~102(n)のそれぞれを形成するために使用される同じ層122、124、126、128、及び130内に有利に統合されるアクティブマトリックス回路104(1)と制御回路107(1)の両方の素子を含む、この例示的な技術では、外部オフチップ接続の数が劇的に削減される。
【0030】
したがって、本明細書で例として図示及び説明されるように、本技術は、先行する業界の設計及び手法と比較して、より高い解像度、よりコンパクトな表示領域、より優れた性能、及び削減された製作費を備えたモノリシックLED表示システム100を提供する。さらに、本技術の例により、モノリシック半導体LED表示システム100は、隣接する集積制御回路104(1)及び107(1)のために1つまたは複数の発光スイッチデバイス102(1)を形成する上で使用される同じ層を有利に利用する。
【0031】
このように、本技術の基本概念を説明したが、上述の詳細な開示は、単なる例として示されることを意図しており、これに限定されるものではないことは、当業者にはむしろ明らかであろう。本明細書に明示的に述べられていないが、様々な変更、改良、及び修正が発生し、当業者に企図される。これらの変更、改良、及び修正は、本明細書により示唆されることを意図しており、かつ本技術の趣旨及び範囲内にある。したがって、加えて、処理要素もしくは処理順序の記載順序、または番号、文字、もしくは他の名称の使用は、特許請求の範囲で指定される場合を除き、任意の順序に請求の過程を限定することを意図していない。したがって、本技術は、添付の特許請求の範囲及びその均等物によってのみ制限される。
【国際調査報告】