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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-01
(54)【発明の名称】光学測定デバイス
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/41 20060101AFI20231124BHJP
【FI】
G01N21/41 101
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023527308
(86)(22)【出願日】2021-11-03
(85)【翻訳文提出日】2023-06-09
(86)【国際出願番号】 EP2021080554
(87)【国際公開番号】W WO2022096532
(87)【国際公開日】2022-05-12
(31)【優先権主張番号】20205477.1
(32)【優先日】2020-11-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523162029
【氏名又は名称】インスプロリオン・センサー・システムズ・エービー
【氏名又は名称原語表記】Insplorion Sensor Systems AB
【住所又は居所原語表記】Arvid Wallgrens Backe 20,413 46 Goeteborg,Sweden
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】クロッカル、ペル
【テーマコード(参考)】
2G059
【Fターム(参考)】
2G059AA02
2G059BB01
2G059BB04
2G059CC05
2G059EE04
2G059FF04
2G059GG03
2G059HH01
2G059HH02
2G059KK01
2G059KK03
2G059KK08
2G059MM05
2G059MM14
2G059NN05
(57)【要約】
本明細書に開示するのは、周囲環境の特性を決定するための方法及びデバイスである。本デバイスは、プラズモン感知素子(100)と、第1及び第2の光センサ(110,120)を照射するための第1の光源(130)であって、第1のセンサ(110)はプラズモン感知素子(100)を介する、第1の光源(130)と、光センサ(110,120)を照射するための第2の光源(140)と、回路とを備え、回路は、光源(130,140)を制御する制御機能(152)と、第1のセンサ(110)から測定値を、及び第2のセンサ(120)から第1の信号を受信する機能(154)と、第1のセンサ(110)から基準値を、及び第2のセンサ(120)から第2の信号を受信する機能(156)と、測定値と基準信号とを比較することによって特性を決定する機能(158)とを実行するためのものであり、制御機能(152)は、光源(130,140)によって発せられる光の強度の関係が経時的に一定であるように光源(130,140)を更に制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
周囲環境の特性を決定するための光学測定デバイス(10)であって、
電磁放射線で照射されたときに、前記周囲環境の前記特性に依存するプラズモン共鳴条件を示すように構成されたプラズモン感知素子(100)と、
第1の光センサ(110)と、
第2の光センサ(120)と、
前記第1の光センサ(110)及び前記第2の光センサ(120)を同時に照射するように構成された第1の光源(130)と、ここで、前記第1の光センサ(110)は、前記プラズモン感知素子(100)を介して前記第1の光源(130)によって照射され、
前記第1の光センサ(110)及び前記第2の光センサ(120)を同時に照射するように構成された第2の光源(140)と、
回路(150)と
を備え、前記回路(150)は、
前記第1及び第2の光センサ(110,120)を、前記第1の光源(130)と前記第2の光源(140)とが交互に照射するように前記第1の光源(130)及び前記第2の光源(140)を制御するように構成された制御機能(152)と、
前記第1の光源(130)によって発せられる光に関する測定信号を前記第1の光センサ(110)から受信し、前記第1の光源(130)によって発せられる光に関する第1のソース信号を前記第2の光センサ(120)から受信するように構成された第1の受信機能(154)と、
前記第2の光源(140)によって発せられる光に関する基準信号を前記第1の光センサ(110)から受信し、前記第2の光源(140)によって発せられる光に関する第2のソース信号を前記第2の光センサ(120)から受信するように構成された第2の受信機能(156)と、
前記測定信号と前記基準信号とを比較することによって前記周囲環境の前記特性を決定するように構成された決定機能(158)と
を実行するように構成され、前記制御機能(152)は、前記第1の光源(130)及び前記第2の光源(140)によって発せられる光の強度の関係が経時的に一定であるように、前記第1のソース信号及び前記第2のソース信号を使用して前記第1の光源(130)及び前記第2の光源(140)を制御するように更に構成される、光学測定デバイス(10)。
【請求項2】
前記プラズモン共鳴条件は、表面プラズモン共鳴条件及び/又は局在表面プラズモン共鳴条件である、請求項1に記載の光学測定デバイス(10)。
【請求項3】
前記制御機能(152)は0.5Hz以上の周波数で前記第1及び第2の光センサ(110,120)を、前記第1の光源(130)と前記第2の光源(140)とが交互に照射するように前記第1の光源(130)及び前記第2の光源(140)を制御するように構成される、請求項1又は2に記載の光学測定デバイス(10)。
【請求項4】
前記決定機能(158)は、前記測定信号と前記基準信号との比を決定するように構成されることによって前記周囲環境の前記特性を決定するように構成される、請求項1~3のいずれか一項に記載の光学測定デバイス(10)。
【請求項5】
前記第1の光源(130)及び前記第2の光源(140)によって発せられる光の強度の関係は、前記強度が等しいということである、請求項1~4のいずれか一項に記載の光学測定デバイス(10)。
【請求項6】
不透明材料のハウジング(200)を更に備え、前記ハウジング(200)は、前記第1の光源(130)と前記第1及び第2の光センサ(110,120)との間、並びに前記第2の光源(140)と前記第1及び第2の光センサ(110,120)との間の光通信を可能にするように構成されたチャネル(210)を備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の光学測定デバイス(10)。
【請求項7】
複数の光ファイバ(300)を更に備え、前記複数の光ファイバ(300)は、第1の光源(130)と前記第1及び第2の光センサ(110,120)との間、並びに/又は前記第2の光源(140)と前記第1及び第2の光センサ(110,120)との間の光通信を可能にするように構成される、請求項1~6のいずれか一項に記載の光学測定デバイス(10)。
【請求項8】
電磁放射線で照射されたときに、前記周囲環境の更なる特性に依存するプラズモン共鳴条件を示すように構成された更なるプラズモン感知素子(700)と、
第3の光センサ(710)と、
前記第2の光センサ(120)及び前記第3の光センサ(710)を同時に照射するように構成された第3の光源(730)と
を更に備え、前記第3の光センサ(710)は、前記更なるプラズモン感知素子(700)を介して前記第3の光源(730)によって照射され、
前記第2の光源(140)は、前記第2の光センサ(120)及び前記第3の光センサ(710)を同時に照射するように更に構成され、
前記制御機能(152)は、前記第2及び第3の光センサ(120,710)を、前記第2の光源(140)と前記第3の光源(730)とが交互に照射するように前記第2の光源(140)及び前記第3の光源(730)を制御するように更に構成され、
前記回路(150)は、前記第3の光源(730)によって発せられる光に関する更なる測定信号を前記第3の光センサ(710)から受信し、前記第3の光源(730)によって発せられる光に関する更なるソース信号を前記第2の光センサ(120)から受信するように構成された更なる受信機能(754)を実行するように更に構成され、
前記決定機能(158)は、前記更なる測定信号と前記基準信号とを比較することによって前記周囲環境の前記更なる特性を決定するように更に構成され、
前記制御機能(152)は、前記第2の光源(140)及び前記第3の光源(730)によって発せられる光の強度の関係が経時的に一定であるように、前記第2のソース信号及び前記更なるソース信号を使用して前記第3の光源(730)を制御するように更に構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載の光学測定デバイス(10)。
【請求項9】
複数のプラズモン感知素子(500)と、ここで、前記プラズモン感知素子(100)は、前記複数のプラズモン感知素子(500)のうちのプラズモン感知素子(100a,100b,100c)であり、
前記第1の光源(130)から光を受け、前記複数のプラズモン感知素子(500)のうちの少なくとも1つのプラズモン感知素子(100a,100b,100c)を介して前記第1の光センサ(110)を照射するように構成された光スイッチ(400)と
を更に備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の光学測定デバイス(10)。
【請求項10】
前記第1の光源(130)及び/又は前記第2の光源(140)は、発光ダイオードである、請求項1~9のいずれか一項に記載の光学測定デバイス(10)。
【請求項11】
前記第3の光源(730)は、発光ダイオードである、請求項8に記載の光学測定デバイス(10)。
【請求項12】
周囲環境の特性を決定するための方法(60)であって、前記方法は、
第1の光源(130)によって、第2の光センサ(120)を照射すること(S600)と、
前記第2の光センサ(120)から、前記第1の光源(130)から発せられた光に関する第1のソース信号を受信すること(S602)と、
第2の光源(140)によって、前記第2の光センサ(120)を照射すること(S604)と、
前記第2の光センサ(120)から、前記第2の光源(140)から発せられた光に関する第2のソース信号を受信すること(S606)と、
前記第1の光源(130)及び前記第2の光源(140)によって発せられる光の強度の関係が経時的に一定であるように、前記第1のソース信号及び前記第2のソース信号を使用して前記第1の光源(130)及び前記第2の光源(140)を制御すること(S608)と、
前記第1の光源(130)によって、プラズモン感知素子(100)を介して第1の光センサ(110)を照射すること(S610)と、ここで、前記プラズモン感知素子(100)は、電磁放射線で照射されたときに、前記周囲環境の前記特性に依存するプラズモン共鳴条件を示し、
前記第1の光センサ(110)から、前記第1の光源(130)から発せられた光に関する測定信号を受信すること(S612)と、
前記第2の光源(140)によって、前記第1の光センサ(110)を照射すること(S614)と、
前記第1の光センサ(110)から、前記第2の光源(140)から発せられた光に関する基準信号を受信すること(S616)と、
前記測定信号と前記基準信号とを比較することによって前記周囲環境の前記特性を決定すること(S618)と
を備える、方法(60)。
【請求項13】
前記第1の光源(130)は、前記第1の光センサ(110)及び前記第2の光センサ(120)を同時に照射し、並びに/又は前記第2の光源(140)は、前記第1の光センサ(110)及び前記第2の光センサ(120)を同時に照射する、請求項12に記載の方法(60)。
【請求項14】
前記第1の光源(130)と前記第2の光源(140)とは、前記第1の光センサ(110)及び/又は前記第2の光センサ(120)を交互に照射する、請求項12又は13に記載の方法(60)。
【請求項15】
前記第1の光源(130)及び前記第2の光源(140)は、0.5Hz以上の周波数で前記第1の光センサ(110)及び/又は前記第2の光センサ(120)を交互に照射する、請求項14に記載の方法(60)。
【請求項16】
前記測定信号及び前記基準信号のうちの一方は、第1の時点で受信され(S612,S616)、前記測定信号及び前記基準信号のうちの他方は、第2の時点で受信され(S612,S616)、前記第1の時点及び前記第2の時点は、前記第1の光源(130)と前記第2の光源(140)とが、前記第1の光センサ(110)及び/又は前記第2の光センサ(120)を交互に照射する前記周波数に基づく時間期間だけ分離される、請求項15に記載の方法(60)。
【請求項17】
処理能力を有するデバイス上で実行されると、請求項12~16のいずれか一項に記載の方法(60)を実行するプラグラムコード部分を備える、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の概念は、周囲環境の特性を決定するための方法及び光学測定デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
光学センサは、広範囲の用途において有用である。典型的な光学センサは、物理的、化学的、生理化学的、又は他の特性を光読み出しによって電気信号に変換するように構築されている。典型的には、光学センサでは、光学センサの感知セクションを透過した又はそこから反射された光の強度又はスペクトルが検出される。そのような光学センサでは、このことから、光の強度又はスペクトルを正確に測定することが重要である。別の言い方をすれば、検出される光の変化は、感知セクションにおける影響の尺度である。
【0003】
いくつかの光学センサでは、感知セクションは、金属様の薄膜、粒子、又は粒子の集合体から成る。そのような感知セクションは、薄膜又は粒子と周囲環境との間の界面において、通常表面プラズモンポラリトンと呼ばれる進行電磁波を支持することが可能であり得る。表面プラズモンポラリトンは、連続膜の場合のように伝播するか、又は粒子の場合のように局在化されるかのうちのいずれかを行うことができる。いずれの場合も、表面プラズモンポラリトンの特性及び挙動(例えば、励起周波数及び減衰)は、とりわけ、周囲環境の特性に依存する。
【0004】
センサにとっての重要な特性は、一般に、信号に意図せずに影響を及ぼし、ノイズ、疑似信号、又は性能低下、等を引き起こす可能性がある任意の摂動から出力信号を保護し、防止し、分離することの重要性である。光学センサの分野では、光学センサのそのような摂動は、典型的には、温度、湿度、周囲光条件、大気汚染、及び出力信号に望ましくない影響を及ぼす他の外部要因を含む。
【0005】
光学測定のために使用される一般的な光源は、レーザである。レーザは、特に発せられる光の安定性に関する多くの望ましい特性を有する。例えば、レーザによって発せられる光は、強度及び波長が安定し得る。別の言い方をすれば、レーザによって発せられる光は、本質的に変化しない強度及び波長を有し得る。しかしながら、そのようなレーザは、典型的には高価であり、大きい設置面積を有し得(即ち、大量の空間を必要とする)、それは、小型の光学センサには不適切であり得る。
【0006】
そのため、精度、安定性、及びロバストネスが損なわれず、しかも費用効率の高い形で実装される光学センサの改善が求められている。
【発明の概要】
【0007】
上記を考慮して、本発明の概念の目的は、ロバストな光学測定デバイスを提供することである。
【0008】
本発明の概念の更なる目的は、構成要素の長期ドリフトの影響が低減された光学測定デバイスを提供することである。
【0009】
本発明の概念の更なる目的は、外部要因による光学測定デバイスの性能への影響が低減された光学測定デバイスを提供することである。
【0010】
本発明の目的は、当該技術分野における上記で特定した欠陥及び欠点のうちの1つ以上を単独で又は任意の組み合わせで少なくとも部分的に軽減、緩和、又は除去し、少なくとも上述した問題を解決することである。
【0011】
第1の態様によると、周囲環境の特性を決定するための光学測定デバイスが提供される。光学測定デバイスは、電磁放射線で照射されたときに、周囲環境の特性に依存するプラズモン共鳴条件を示すように構成されたプラズモン感知素子と、第1の光センサと、第2の光センサと、第1の光センサ及び第2の光センサを同時に照射するように構成された第1の光源と、ここにおいて、第1の光センサは、プラズモン感知素子を介して第1の光源によって照射され、第1の光センサ及び第2の光センサを同時に照射するように構成された第2の光源と、回路とを備え、回路は、第1及び第2の光センサを交互に照射するように第1の光源及び第2の光源を制御するように構成された制御機能と、第1の光源によって発せられる光に関する測定信号を第1の光センサから受信し、第1の光源によって発せられる光に関する第1のソース信号を第2の光センサから受信するように構成された第1の受信機能と、第2の光源によって発せられる光に関する基準信号を第1の光センサから受信し、第2の光源によって発せられる光に関する第2のソース信号を第2の光センサから受信するように構成された第2の受信機能と、測定信号と基準信号とを比較することによって周囲環境の特性を決定するように構成された決定機能とを実行するように構成され、制御機能は、第1の光源及び第2の光源によって発せられる光の強度の関係が経時的に一定であるように、第1のソース信号及び第2のソース信号を使用して第1の光源及び第2の光源を制御するように更に構成される。
【0012】
本開示の文脈内で、表現「プラズモン感知素子」は、プラズモンが励起され得る感知素子として解釈されるべきである。ここで、プラズモンとは、電荷密度の集団振動に関連するプラズマ振動の量子として理解されるべきである。電荷は、例えば電子によって提供され得る。
【0013】
本開示の文脈内で、表現「周囲環境」は、プラズモン感知素子のごく近傍の環境として解釈されるべきである。別の言い方をすれば、周囲環境は、プラズモン感知素子のプラズモン共鳴条件に影響を及ぼす環境である。
【0014】
本発明の概念は、光学測定デバイスの構成要素の固有の特性及び/又は挙動を補償することを可能にし、それによって、光学測定デバイスのロバストで安定した読み出しを可能にする。これは、次に、光学測定デバイスが周囲環境の特性を正確に決定することを可能にし得る。本発明の概念は、異なる構成要素に異なる程度で影響を及ぼし得、それによって周囲環境の特性の決定に影響を及ぼし得る外部要因、例えば湿度、温度、圧力、及び周囲光のうちの1つ以上の影響を補償することを更に可能にし得る。別の言い方をすれば、本発明の概念は、一方では、光学測定デバイスの安定性を改善し得、他方では、外部要因による光学測定デバイスの性能への影響を低減し得る。
【0015】
プラズモン共鳴条件は、表面プラズモン共鳴条件及び/又は局在表面プラズモン共鳴条件であり得る。
【0016】
表現「表面プラズモン共鳴条件」(SPR)及び「局在表面プラズモン共鳴条件」(LSPR)は、プラズモン感知素子内の電荷担体の励起状態として理解されるべきであり、それは、光子によって、又は同等に、プラズモン感知素子に入射する光の電磁場によって励起され得る。
【0017】
考えられる関連する利点は、改善された感度を有する光学測定デバイスが可能になり得ることである。例えば、周囲環境の特性は、比較的小さいサンプルサイズを使用して決定され得る。
【0018】
SPR条件は、電荷密度の集団振動と、プラズモン感知素子の表面における境界条件とに関連付けられた共鳴条件である。電荷密度波は、プラズモン感知素子とプラズモン感知素子を取り囲む周囲環境との間の表面境界において形成され、伝播し得る。SPRは、入射電磁波がプラズモン感知素子の共鳴条件を満たすときに生じ得る。別の言い方をすれば、入射電磁波のエネルギー及び運動量(即ち、波数ベクトル)が表面プラズモンのエネルギー及び波数ベクトルと一致するとき、SPR条件が満たされ得る。例えば、SPRは、典型的には、電磁スペクトルの可視部分及び/又は近赤外線部分において生じる。電荷密度波の周波数/波長/エネルギーは、プラズモン感知素子の材料の電子特性及びプラズモン感知素子を取り囲む周囲環境の材料特性によって設定され得る。SPRは、電磁放射線(即ち光)がプラズモン感知素子と相互作用するときに生じ得ることが理解されるべきである。
【0019】
LSPR条件は、電荷密度の集団振動と、プラズモン感知素子の有限サイズから生じる境界条件とに関連付けられた共鳴条件である。結果として、プラズモン感知素子の材料の電子特性、その幾何学的形状、サイズ、及びプラズモン感知素子を取り囲む周囲環境の材料特性によって設定される周波数/波長/エネルギーを有する電荷密度波が形成される。例として、LSPRは、典型的には、プラズモン感知素子が50~100nmの範囲の直径を有する金粒子である場合、電磁波長スペクトルの可視部分で生じる。LSPRは、電磁放射線がプラズモン感知素子と相互作用するときに生じることが更に理解されるべきである。結果として、増強された局所電磁場が、プラズモン感知素子のごく近傍で作成される。増強の強度及び増強された場の空間的広がりは、プラズモン感知素子の材料、サイズ、形状、及び環境などのいくつかのパラメータに依存する。増強された電場は、周囲環境の特性のより効率的な感知が提供されるようにプラズモン感知素子の感度を改善するので、有益である。
【0020】
制御機能は0.5Hz以上の周波数で第1及び第2の光センサを交互に照射するように第1の光源及び第2の光源を制御するように構成され得る。別の言い方をすれば、第1の時点で、第1の光源は、第1及び第2の光センサを同時に照射し得、第2の時点で、第2の光源は、第1及び第2の光センサを同時に照射し得る。第1の時点及び第2の時点は、第1及び第2の光源が第1及び第2の光センサを交互に照射する周波数の逆数である時間期間だけ分離され得る。
【0021】
考えられる関連する利点は、光源が照射される周波数よりも低い周波数で光学測定デバイスに影響を及ぼす影響(例えば、光学測定デバイスの構成要素の外部要因、固有の特性及び/又は挙動)が低減され得ることである。このようにして、1つ以上の電気的及び/又は光学的構成要素の長期ドリフトの影響が低減され得る。
【0022】
決定機能は、測定信号と基準信号との比を決定するように構成されることによって周囲環境の特性を決定するように構成され得る。
【0023】
第1の光源及び第2の光源によって発せられる光の強度の関係は、強度が等しいことであり得る。
【0024】
考えられる関連する利点は、光学測定デバイスの構成要素、特に第1及び第2の光センサが、等しい又は同様の強度によって照射されたときに同じ又は同様の形で挙動し得ることである。
【0025】
更なる考えられる関連する利点は、第2の光センサを照射する光の強度が、第1の光源からの光及び第2の光源からの光によって照射されるときに同様であり得ることである。第1の光源及び第2の光源から発せられる光の強度の改善された制御が、それによって可能にされ得る。
【0026】
光学測定デバイスは、不透明材料のハウジングを更に備え得、ハウジングは、第1の光源と第1及び第2の光センサとの間、並びに第2の光源と第1及び第2の光センサとの間の光通信を可能にするように構成されたチャネルを備え得る。
【0027】
考えられる関連する利点は、第1及び第2の光源がハウジングによって取り囲まれることによって保護され得ることである。
【0028】
更なる考えられる関連する利点は、第1及び第2の光センサがハウジングによって取り囲まれることによって保護され得ることである。
【0029】
更なる考えられる関連する利点は、光源から発せられた光を意図せずに遮断する物体がチャネルに入ることを禁止され得ることである。故に、よりロバスト及び/又は信頼性の高い光学測定デバイスが可能にされ得る。
【0030】
更なる考えられる関連する利点は、ハウジングが周囲光及び/又は迷光の影響を防止し得ることである。
【0031】
更なる考えられる関連する利点は、チャネルが、光源、光センサ、及びプラズモン感知素子のうちの1つ以上の間の光通信を促進又はそれに影響を及ぼし得る材料で充填又は部分的に充填され得ることである。例えば、材料は、ガラス、気体、及び/又は液体であり得る。
【0032】
光学測定デバイスは、複数の光ファイバを更に備え得、複数の光ファイバは、第1の光源と第1及び第2の光センサとの間、並びに/又は第2の光源と第1及び第2の光センサとの間の光通信を可能にするように構成され得る。
【0033】
考えられる関連する利点は、プラズモン感知素子が、光学測定デバイスの他の構成要素(例えば、存在する場合、ハウジング)のうちの1つ以上から遠隔に位置付けられ得ることである。故に、光学測定デバイスは、それによって、制限された空間中でサンプリングすること/測定を実行することが可能とされ得る。
【0034】
更なる考えられる関連する利点は、プラズモン感知素子以外の構成要素が、より好ましい環境(即ち、周囲環境によってあまり影響されない環境)に配置され得、それによって、構成要素に対する周囲環境の特性の変化の影響が低減されるので、光学測定デバイスの性能を向上させることである。
【0035】
光学測定デバイスは、電磁放射線で照射されたときに、周囲環境の更なる特性に依存するプラズモン共鳴条件を示すように構成された更なるプラズモン感知素子と、第3の光センサと、第2の光センサ及び第3の光センサを同時に照射するように構成された第3の光源とを更に備え得、第3の光センサは、更なるプラズモン感知素子を介して第3の光源によって照射され得、第2の光源は、第2の光センサ及び第3の光センサを同時に照射するように更に構成され得、制御機能は、第2及び第3の光センサを交互に照射するように第2の光源及び第3の光源を制御するように更に構成され得、回路は、第3の光源によって発せられる光に関する更なる測定信号を第3の光センサから受信し、第3の光源によって発せられる光に関する更なるソース信号を第2の光センサから受信するように構成された更なる受信機能を実行するように更に構成され得、決定機能は、更なる測定信号と基準信号とを比較することによって周囲環境の更なる特性を決定するように更に構成され得、制御機能は、第2の光源及び第3の光源によって発せられる光の強度の関係が経時的に一定であるように、第2のソース信号及び更なるソース信号を使用して第3の光源を制御するように更に構成され得る。
【0036】
考えられる関連する利点は、光学測定デバイスが周囲環境の異なる部分をサンプリングすることを可能にされ得ることである。故に、周囲環境の1つよりも多くの特性が決定され得るので、光学測定デバイスは、それによって、周囲環境のより完全な画像を決定し得る。更に、特性及び更なる特性が同じである場合、光学測定デバイスは、プラズモン感知素子及び更なるプラズモン感知素子を周囲環境中の空間的に異なるロケーションに配置することによって、周囲環境の特性が空間的にどのように変化するかを決定することを可能にされ得る。更に、1つよりも多くのプラズモン感知素子を使用することは、1つよりも多くの周囲環境の測定を可能にし得る。
【0037】
光学測定デバイスは、複数のプラズモン感知素子と、ここにおいて、プラズモン感知素子は、複数のプラズモン感知素子のうちのプラズモン感知素子であり、第1の光源から光を受け、複数のプラズモン感知素子のうちの少なくとも1つのプラズモン感知素子を介して第1の光センサを照射するように構成された光スイッチとを更に備え得る。
【0038】
故に、光学測定デバイスは、1つ以上のプラズモン感知素子を備え得、光スイッチは、1つ以上のプラズモン感知素子のうちのどれを介して第1の光センサが照射されるかを選択するために使用され得る。更に、第1の光センサがそれを介して照射される複数のプラズモン感知素子を同時に選択することが可能であり得る(即ち、第1の光センサは、1つよりも多くのプラズモン感知素子を介して照射される)。例えば、周囲環境の特性の変化に同様に反応する複数のプラズモン感知素子を選択することによって、光学測定デバイスは、周囲環境の特性の変化に対してより敏感になり得る。更に、周囲環境の特性の変化に異なって反応する複数のプラズモン感知素子を選択することによって(例えば、周囲環境の異なる特性に敏感であることによって)、光学測定デバイスは、周囲環境の多重化測定を実行し得る。
【0039】
考えられる関連する利点は、光学測定デバイスが周囲環境の異なる部分をサンプリングすることを可能にされ得ることである。故に、光学測定デバイスは、それによって、より高い精度で周囲環境の特性を決定し得る。更に、光学測定デバイスは、周囲環境の特性が空間的にどのように変化するかを決定することを可能にされ得る。更に、複数のプラズモン感知素子を使用することは、複数の周囲環境の測定を可能にし得る。例えば、複数のバッテリ、複数の排気流、及び/又は複数の液体である。
【0040】
第1の光源及び/又は第2の光源は、発光ダイオードであり得る。
【0041】
考えられる関連する利点は、第1及び/又は第2の光源が小さく、エネルギー効率が良くあり得ることである。更なる考えられる関連する利点は、第1及び/又は第2の光源が他の適切な光源(例えばレーザ)よりも安価であり得ることである。
【0042】
第3の光源は、発光ダイオードであり得る。
【0043】
考えられる関連する利点は、第3の光源が小さく、エネルギー効率が良くあり得ることである。更なる考えられる関連する利点は、第3の光源が他の適切な光源(例えばレーザ)よりも安価であり得ることである。
【0044】
第2の態様によると、周囲環境の特性を決定するための方法が提供される。本方法は、第1の光源によって、第2の光センサを照射することと、第2の光センサから、第1の光源から発せられた光に関する第1のソース信号を受信することと、第2の光源によって、第2の光センサを照射することと、第2の光センサから、第2の光源から発せられた光に関する第2のソース信号を受信することと、第1の光源及び第2の光源によって発せられる光の強度の関係が経時的に一定であるように、第1のソース信号及び第2のソース信号を使用して第1の光源及び第2の光源を制御することと、第1の光源によって、プラズモン感知素子を介して第1の光センサを照射することと、ここにおいて、プラズモン感知素子は、電磁放射線で照射されたときに、周囲環境の特性に依存するプラズモン共鳴条件を示し、第1の光センサから、第1の光源から発せられた光に関する測定信号を受信することと、第2の光源によって、第1の光センサを照射することと、第1の光センサから、第2の光源から発せられた光に関する基準信号を受信することと、測定信号と基準信号とを比較することによって周囲環境の特性を決定することとを備える。
【0045】
第1の態様の上述した特徴は、適用可能なときに、この第2の態様にも適用される。過度の繰り返しを避けるために、上記を参照されたい。
【0046】
第1の光源は、同時に第1の光センサ及び第2の光センサを照射し得、及び/又は第2の光源は、同時に第1の光センサ及び第2の光センサを照射し得る。
【0047】
第1の光源及び第2の光源は、第1の光センサ及び/又は第2の光センサを交互に照射し得る。
【0048】
第1の光源及び第2の光源は0.5Hz以上の周波数で第1の光センサ及び/又は第2の光センサを交互に照射し得る。
【0049】
測定信号及び基準信号のうちの一方は、第1の時点で受信され得、測定信号及び基準信号のうちの他方は、第2の時点で受信され得、第1の時点及び第2の時点は、第1の光源及び第2の光源が第1の光センサ及び/又は第2の光センサを交互に照射し得る周波数に基づく時間期間だけ分離され得る。
【0050】
第3の態様によると、非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供される。非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、処理能力を有するデバイス上で実行されると、第2の態様に記載の方法を実行するプログラムコード部分を備える。
【0051】
第1の態様及び/又は第2の態様の上述した特徴は、適用可能なときに、この第3の態様にも適用される。過度の繰り返しを避けるために、上記を参照されたい。
【0052】
本開示の適用可能性の更なる範囲が、以下に与えられる発明を実施するための形態から明らかとなるであろう。しかしながら、本発明の概念の範囲内の様々な変更及び修正がこの発明を実施するための形態から当業者に明らかになるので、発明を実施するための形態及び具体例は、本発明の概念の好ましい変形形態を示すが、例示のためにのみ与えられることが理解されるべきである。
【0053】
故に、本発明の概念は、説明する方法及び説明するシステムは変化し得るので、そのような方法の特定のステップ又はそのようなシステムの構成要素部分に限定されないことが理解されるべきである。本明細書で使用する専門用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、限定することを意図されないことも理解されるべきである。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、冠詞「a」、「an」、「the」、及び「said」は、文脈が明確に別段の指示をしない限り、要素のうちの1つ以上があることを意味することが意図されることに留意されたい。このことから、例えば、「1つのユニット(a unit)」又は「そのユニット(the unit)」への言及は、いくつかのデバイスなどを含み得る。更に、表現「備える(comprising)」、「含む(including)」、「包含する(containing)」及び同様の表現は、他の要素又はステップを除外しない。
【0054】
ここで、本発明の概念の上記及び他の態様を、本発明の概念の変形形態を示す添付された図面を参照して、より詳細に説明する。図は、本発明の概念を特定の変形形態に限定するものとみなされるべきではなく、代わりに本発明の概念を説明及び理解するために使用される。図に例示するように、層及び領域のサイズは、例示を目的として誇張されており、このことから、本発明の概念の変形形態の一般的な構造を例示するために提供される。全体を通じて、同様の参照番号は同様の要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0055】
図1】光学測定デバイスを例示する。
図2】調整可能なアパーチャを更に備える光学測定デバイスを例示する。
図3】ハウジングを更に備える光学測定デバイスを例示する。
図4】複数の光ファイバを更に備える光学測定デバイスを例示する。
図5】複数のプラズモン感知素子及び光スイッチを更に備える光学測定デバイスを例示する。
図6】周囲環境の特性を決定するための方法のブロック図である。
図7】プラズモン感知素子及び更なるプラズモン感知素子を備える光学測定デバイスを例示する。
図8A】経時的な温度及び相対信号を例示する。
図8B】経時的な光源の温度及び制御信号を例示する。
図9A】周囲温度及び測定信号を時間の関数として例示する。
図9B】周囲温度及び基準信号を時間の関数として例示する。
図9C】周囲温度、及び図9Aの測定信号と図9Bの基準信号との間の比を時間の関数として例示する。
図10A】相対湿度及び測定信号を時間の関数として例示する。
図10B】相対湿度及び基準信号を時間の関数として例示する。
図10C】相対湿度、及び図10Aの測定信号と図10Bの基準信号との間の比を時間の関数として例示する。
図11A】2つの異なる周囲圧力で記録された測定信号を時間の関数として例示する。
図11B】2つの異なる周囲圧力で記録された基準信号を時間の関数として例示する。
図11C図11Aの測定信号と図11Bの基準信号との間の比を時間の関数として例示する。
図12】プラズモン感知素子の配置の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0056】
ここから、本発明の概念の現在好ましい変形形態を示す添付の図面を参照して、本発明の概念を以下により十分に説明する。本発明の概念は、しかしながら、多くの異なる形態で実装され得、本明細書に記載する変形形態に限定されると解釈されるべきではなく、むしろ、これらの変形形態は、徹底性及び完全性のために提供され、本発明の概念の範囲を当業者に十分に伝える。
【0057】
構成要素間の電気接続は、そのように明示的に説明していなくても、様々な異なる形で実装され得ることが理解されるべきである。例えば、電気接続は、導電ケーブルを使用して実装され得る。更なる例として、電気接続は、プリント回路基板を使用して実装され得る。故に、光学測定デバイスは、図に明示的に例示していなくても、電気接続のための手段(例えば、導電体、プリント回路基板、等)を備え得ることが理解されるべきである。
【0058】
図1は、周囲環境の特性を決定するための光学測定デバイス10の概略図を例示する。特性は、周囲環境の光学特性であり得る。光学特性は、周囲環境の誘電関数であり得る。光学特性は、周囲環境の屈折率であり得る。光学測定デバイス10は、様々な異なる特性を測定するように設計され得る。例えば、光学測定デバイス10の近傍の特定の気体(例えば、H2、NO2、等)を検出するように設計され得る。代替として又は加えて、光学測定デバイス10は、液体の特性を決定するように設計され得る。特定の例では、バッテリの状態は、光学測定デバイス10をバッテリの電解質にさらすことによって、光学測定デバイス10によって決定され得る。バッテリの状態は、例えば、バッテリの充電状態及び/又は健全性状態であり得る。光学測定デバイス10の機能は、図6に例示するブロック図を更に参照して以下に説明する。
【0059】
図1に例示するように、光学測定デバイス10は、プラズモン感知素子100、第1の光センサ110、第2の光センサ120、第1の光源130、第2の光源140、及び回路150を備える。光学測定デバイス10は、レンズ、フィルタ、及び/又はビームスプリッタなどの追加の光学的構成要素を更に備え得る。
【0060】
プラズモン感知素子100は、電磁放射線で照射されたときに、周囲環境の特性に依存するプラズモン共鳴条件を示すように構成される。プラズモン共鳴条件は、表面プラズモン共鳴条件及び/又は局在表面プラズモン共鳴条件であり得る。プラズモン感知素子100は、感知体積に関連付けら得る。感知体積は、励起されたプラズモン共鳴からの電磁場の空間的拡張によって画定される体積であり得る。感知体積に関する電磁放射線は、感知体積内の周囲環境についての情報を提供することが理解されるべきである。この電磁場の空間的拡張は、プラズモン感知素子100の詳細、プラズモン感知素子100を取り囲む周囲環境の特性、及びプラズモン感知素子100の幾何学的形状に対する入射電磁場の方向の両方に依存するので、感知体積の体積は、全てのこれらのパラメータに依存する。この目的のために、励起されたプラズモン共鳴に関連する電磁場は、プラズモン感知素子100から離れるにつれて、徐々に、多くの場合ほぼ指数関数的に低下し、そのため、感知体積は、典型的には、SPRについては数百ナノメートル、例えば100~500nm、LSPRについては数十ナノメートル、例えば10~100nmの長さスケールの拡張を有する。故に、本発明の概念の光学測定デバイス10は、対象の特性が光学測定デバイス10のプラズモン感知素子のプラズモン共鳴条件に影響を及ぼすという条件で、周囲環境の広範囲の特性を決定するように設計され得ることが理解されるべきである。実際には、プラズモン感知素子100は、周囲環境の特性の変化に特に反応するように設計されており、それに対して、光学測定デバイス10の他の構成要素は、反応するように設計されていない。層は、プラズモン感知素子100の表面上に堆積され得、堆積された層は、周囲環境と相互作用するように構成され得る。層は、プラズモン感知素子100の材料とは異なる材料を備え得る。層は、誘電体材料、例えば金属酸化物であり得る。
【0061】
第1の光センサ110及び/又は第2の光センサ120は、それぞれの光センサに入射する光の強度に依存する信号を生成し得る。この挙動を有する様々な異なるセンサ/構成要素、例えばフォトダイオードがある。信号は、光センサに入射する光の波長に更に依存し得る。故に、特定のタイプの光センサ110、120は、光源130、140によって発せられる光の1つ以上の波長を考慮して選ばれ得る。別の言い方をすれば、特定のタイプの光センサ110、120及び光源130、140は、それらが共に機能するのに適するように選ばれ得る。
【0062】
図1に例示するように、第1の光源130は、第1の光センサ110及び第2の光センサ120を同時に照射するS600、S610ように構成される。これは、光学的構成要素、例えば、ビームスプリッタ、ミラー、光ファイバ、スプリッタ、等を使用して容易にされ得る。光学測定デバイス10は、図に明示的に例示していなくても、そのような構成要素を備え得ることが理解されるべきである。それは、加えて又は代替として、第1の光源130によって発せられた光の第1の部分が第1の光センサ110に到達し得、第1の光源130によって発せられた光の第2の部分が第2の光センサ120に到達し得るように、第1の光源130を位置付けることによって容易にされ得る。第1の光源130は、発光ダイオードであり得る。第1の光センサ110は、プラズモン感知素子100を介して第1の光源130によって照射されるS610。第2の光センサ120は、特に周囲環境に反応するように構成された光学的構成要素を通過することなく、第1の光源130によって照射され得る、例えば、直接照射。光学的構成要素は、そうするように特に構成されることなく、周囲環境によって(例えば、温度変化、等によって)影響を受け得ることが理解されるべきである。この場合、第2の光センサ120が第1の光源130によって照射されることを可能にするために必要とされ得るミラー及び他の光学的構成要素は、たとえそれらが僅かな程度であっても、周囲環境に反応するように構成されているとみなされるべきではない。別の言い方をすれば、これらの構成要素が周囲環境の特性の変化に反応する程度は、プラズモン感知素子100が周囲環境の特性の変化に反応する程度と比較されるべきである。そのような比較では、これらの構成要素が周囲環境の特性の変化に反応する程度は、プラズモン感知素子100が周囲環境の特性の変化に反応する程度よりも小さい。
【0063】
図1に例示するように、第2の光源140は、第1の光センサ110及び第2の光センサ120を同時に照射するS604、S614ように構成される。第1の光源130と同様に、第2の光源140は、光学的構成要素を使用することによって第1及び第2の光センサ110、120を照射するように構成され得る。それは、加えて又は代替として、第2の光源140によって発せられた光の第1の部分が第1の光センサ110に到達し得、第2の光源140によって発せられた光の第2の部分が第2の光センサ120に到達し得るように、第2の光源140を位置付けることによって容易にされ得る。第2の光源140は、発光ダイオードであり得る。第1及び/又は第2の光センサ110、120は、特に周囲環境に反応するように構成された光学的構成要素を通過することなく、第2の光源140によって照射され得る、例えば、直接照射。上記で開示したものと同様に、光学的構成要素は、そうするように特に構成されることなく、周囲環境によって影響を受け得る。この場合、第1の光センサ110及び/又は第2の光センサ120が第2の光源140によって照射されることを可能にするために必要とされ得るミラー及び他の光学的構成要素は、たとえそれらが僅かな程度であっても、周囲環境に反応するように構成されているとみなされるべきではない。別の言い方をすれば、これらの構成要素が周囲環境に反応する程度は、プラズモン感知素子100が周囲環境に反応する程度と比較されるべきである。そのような比較では、これらの構成要素が周囲環境に反応する程度は、プラズモン感知素子100が周囲環境に反応する程度よりも小さい。
【0064】
更に、第1の光センサ110は、フィルタに入射する光の強度を低減するように構成されたフィルタ(図示せず)を介して第2の光源140によって照射され得る。フィルタは、フィルタを透過する光の強度を低減するように構成された透過フィルタであり得る。フィルタは、フィルタによって反射された光の強度を低減するように構成された反射フィルタであり得る。フィルタは、例えば、減光フィルタであり得る。これは、第2の光源140によって発せられ、第1の光センサ110に入射する光の強度が、第1の光源130によって発せられ、第1の光センサ110に入射する光の強度と同様であり得るため、有利であり得る。別の言い方をすれば、フィルタは、光が第1の光源130又は第2の光源140によって発せられるかどうかにかかわらず、第1の光センサ110に入射する光の強度が同様であることを可能にし得る。これは、次に、第1の光センサ110が第2の光源140からの光で飽和されるリスクを低減し得、それは、プラズモン感知素子100が光を大幅に減衰させる場合のリスクである。
【0065】
回路150は、制御機能152、第1の受信機能154、第2の受信機能156、及び決定機能158を実行するように構成される。第1の受信機能154及び第2の受信機能156は、単一の受信機能として実装され得る。回路150は、光学測定デバイス10の機能及び動作の全体的な制御を実施するように構成され得る。回路150は、処理ユニット151を備え得る。処理ユニット151は、プロセッサ、中央処理ユニット、マイクロコントローラ、及びマイクロプロセッサのうちの1つ以上であり得る。回路150は、メモリ153を更に備え得る。図1に例示するように、メモリ153は、回路150が実行するように構成される機能152、154、156、158のうちの1つ以上を記憶するように構成され得る。メモリ153は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体であり得る。メモリ153は、バッファ、フラッシュメモリ、ハードドライブ、リムーバブル媒体、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリRAM、又は別の適切なデバイスのうちの1つ以上であり得る。典型的な構成では、メモリ153は、長期データ記憶用の不揮発性メモリと、回路150用のシステムメモリとして機能する揮発性メモリとを含み得る。図1の例に例示するように、メモリ153は、データバス159を通して回路150とデータを交換し得る。更に、光学測定デバイス10の構成要素間の通信は、データバス159を介し得る。メモリ153と回路150との間に付随する制御線及びアドレスバスが更に存在し得る。光学測定デバイス10の機能及び動作は、光学測定デバイス10の非一時的コンピュータ可読媒体(例えば、メモリ153)上に記憶され、回路150によって(例えば、処理ユニット151を使用して)実行される、実行可能な論理ルーチン(例えば、コード行数、ソフトウェアプログラム、等)の形態で実施され得る。更に、光学測定デバイス10の機能及び動作は、スタンドアロンソフトウェアアプリケーションであり得るか、又は光学測定デバイス10に関連する追加のタスクを実施するソフトウェアアプリケーションの一部を形成し得る。説明する機能及び動作は、対応するデバイスが実施するように構成される方法とみなされ得る。また、説明する機能及び動作はソフトウェアで実装され得るが、そのような機能は、専用のハードウェア若しくはファームウェア、又はハードウェア、ファームウェア、及び/若しくはソフトウェアの何らかの組み合わせを介して実施され得る。回路150は、光センサ110、120からの信号を変換するために使用される電気構成要素を更に備え得る。例えば、回路150は、信号増幅器及び/又はA/D変換器を備え得る。そのような電気構成要素及びそれらの機能は、当業者に周知である。回路150は単一の構成要素として図1に概略的に例示するが、回路150は分散され得ることが理解されるべきである。例えば、回路150及び/又はその機能は、異なる物理的ロケーション及び/又はデバイスに分散され得る。
【0066】
制御機能152は、第1及び第2の光センサ110、120を交互に照射するS600、S604、S610、S614ように第1の光源130及び第2の光源140を制御するように構成される。別の言い方をすれば、第1の時点で、第1の光源130は、第1及び第2の光センサ110、120の両方を同時に照射しS600、S610、第2の時点で、第2の光源140は、第1及び第2の光センサ110、120の両方を同時に照射するS604、S614。制御機能152は、光を交互に発するように第1の光源130及び第2の光源140を制御するように構成され得し、それによって、第1の光源130及び第2の光源140が第1及び第2の光センサ110、120を交互に照射することを可能にする。図2の例に示すように、光学測定デバイス10は、第1の光源130及び第2の光源140から発せられた光を調整可能に遮断するために配置された調整可能なアパーチャ170を更に備え得、制御機能152は、調整可能なアパーチャ170を制御するように構成され得る。このことから、調整可能なアパーチャ170を制御することによって、光源130、140のうちの一方から発せられた光が遮断され得る一方で、光源130、140のうちの他方から発せられた光は、光センサ110、120に到達し得る。調整可能なアパーチャ170を制御することによって、制御機能152は、第1及び第2の光センサ110、120を交互に照射するように第1の光源130及び第2の光源140を制御し得る。図2に例示するように、調整可能なアパーチャ170は、二重矢印172によって示す方向に沿って摺動可能であるように構成された摺動可能な要素であり得る。代替として又は加えて、調整可能なアパーチャ170は、例えば、チョッパホイール、機械的シャッタ、及び切り替え可能なガラス(即ち、調整可能な光透過率を有するガラス)のうちの1つ以上であり得る。第1の光源130及び第2の光源140は、断続的に第1及び第2の光センサ110、120を交互に照射し得ることが理解されるべきである。別の言い方をすれば、第1の光源130も第2の光源140も第1及び第2の光センサ110、120を照射しない時間期間があり得る。この時間中に、回路150は、第3の受信機能157を実行するように構成され得る。第3の受信機能157は、第1の光センサ110から第1のバックグラウンド信号を受信し、第2の光センサ120から第2のバックグラウンド信号を受信するように構成され得る。第1の受信機能154、第2の受信機能156、及び第3の受信機能のうちの1つ以上は、単一の受信機能として実装され得る。第1のバックグラウンド信号及び/又は第2のバックグラウンド信号は、第1の受信機能154及び/又は第2の受信機能156によって受信された信号のバックグラウンドを低減するために使用され得る。第1のバックグラウンド信号は、第1の光センサ110から受信された信号のバックグラウンドを低減するために使用され得、第2のバックグラウンド信号は、第2の光センサ120から受信された信号のバックグラウンドを低減するために使用され得る。回路150は、第1のバックグラウンド信号及び/又は第2のバックグラウンド信号を使用して、受信された信号のバックグラウンドを低減するように構成されたバックグラウンド低減機能155を実行するように構成され得る。
【0067】
制御機能152は、0.5Hz以上の周波数で第1及び第2の光センサ110、120を交互に照射するS600、S604、S610、S614ように第1の光源130及び第2の光源140を制御するように構成され得る。故に、第1の時点(第1の光源130が第1及び第2の光センサ110、120を同時に照射するとき)及び第2の時点(第2の光源140が第1及び第2の光センサ110、120を同時に照射するとき)は、第1及び第2の光源130、140が第1及び第2の光センサ110、120を交互に照射する周波数の逆数である時間期間だけ分離され得る。例えば、周波数が10Hzである場合、第1の時点を第2の時点から分離する時間期間は0.1秒である。交互照射に関連する遅延(例えば、電子的遅延、機械的遅延、調整可能なアパーチャ170を調整することに関連する時間遅延、又は光源130、140が光を発するように命令された後に光を発し始める時間遅延)が存在し得、第1の時点を第2の時点から分離する時間期間は、従って、周波数の逆数よりも長くあり得ることが理解されるべきである。
【0068】
第1の受信機能154は、第1の光源130によって発せられた光に関する測定信号を第1の光センサ110から受信するS612ように構成される。第1の光源130は、プラズモン感知素子100を介して第1の光センサ110を照射するので、測定信号は、周囲環境に関連する情報を包含する。これは、プラズモン感知素子100が周囲環境と相互作用することをプラズモン共鳴条件が可能にし、それによって、プラズモン感知素子100に入射する光に影響を及ぼすためである。光がどのように及びどの程度影響を受けるかは、プラズモン感知素子100のタイプ及びプラズモン感知素子100の近傍の周囲環境に依存する。プラズモン感知素子100は、金属を備え得る。金属は、Ag、Au、Cu、Al、Mg、Ni、Pd、Sn、Hf、Ru、Rh、Ir、及びCrのうちの1つ以上であり得る。プラズモン感知素子100がどの材料(例えば、列挙された金属のうちのどの1つ以上)を備えるかは、光学測定デバイス10が決定するように構成されている周囲環境の特性に応じて選ばれ得る。更に、プラズモン感知素子100に入射する光は、プラズモン感知素子100と相互作用することによって減衰され得、光が減衰される程度は、周囲環境に少なくとも部分的に依存し得る。プラズモン感知素子100による光の減衰は、波長に依存し得る。例えば、減衰される光の1つ以上の波長は、プラズモン感知素子100の詳細及びその周囲環境に依存し得る。故に、光の減衰は、周囲環境の特性の尺度であり得る。例えば、特定の波長を有する光がプラズモン感知素子100を通って/によって伝播した後に減衰される程度は、周囲環境の特性を決定するために使用され得る。更に、周囲環境の変化は、光が最も減衰される波長(典型的にはピーク減衰と呼ばれる)に影響を及ぼし得る。ピーク減衰の波長がどのように変化するかを決定することによって、周囲環境における(例えば、周囲環境の特性における)変化が決定され得る。ピーク減衰のシフトは、例えば、ピーク減衰の波長とは異なり得る特定の波長における光の減衰を決定することによって決定され得る。例えば、光の減衰は、第1の波長を有する光について決定され得、ピーク減衰の波長が変化するにつれて、第1の波長を有する光の減衰も同様に変化し得る。故に、第1の波長を有する光の減衰がどのように変化するかを決定することによって、ピーク減衰の波長が決定され得る。実際には、第1の光センサ110は、ある波長範囲で効率的に測定し得る。波長範囲は、光学的構成要素(例えば、光源及び/又は光センサ)の特性の関数であり得る。波長範囲は、バンドパスフィルタを含めることによって調整され得る。例えば、第1の光源130によって発せられる光の帯域幅は、第1の光源130とプラズモン感知素子100との間にバンドパスフィルタを配置することによって低減され得る。代替として又は加えて、バンドパスフィルタは、プラズモン感知素子100と第1の光センサ110との間に配置され得、それによって、第1の光センサ110に到達し得る光の波長範囲を低減し得る。それによって、波長範囲は、ピーク減衰の波長を最も効率的に決定するように選ぶことができる。更に、ピーク減衰のシフトは、分光器によって決定され得、即ち、第1の光センサ110は分光器であり得る。
【0069】
第1の受信機能154は、第1の光源130によって発せられた光に関する第1のソース信号を第2の光センサ120から受信するS602ように更に構成される。第1のソース信号は、第1の光源130によって発せられている光の量の尺度であり得る。これは、第2の光センサ120が、周囲環境に特に反応しないように構成された構成要素を介して第1の光源130によって照射され得るためである。別の言い方をすれば、第2の光センサ120に入射し、第1の光源130によって発せられる光の強度は、主に、第1の光源130によって発せられる光の量に依存し得る。第1及び第2の光センサ110、120は、第1の時点において第1の光源130によって照射され得るので、測定信号及び第1のソース信号は、第1の時点において受信され得る。
【0070】
第2の受信機能156は、第2の光源140によって発せられた光に関する基準信号を第1の光センサ110から受信しS616、第2の光源140によって発せられた光に関する第2のソース信号を第2の光センサ120から受信するS606ように構成される。基準信号は、第2の光源140によって発せられている光の量の尺度であり得る。これは、第1の光センサ110が、周囲環境に特に反応しないように構成された構成要素を介して第2の光源140によって照射され得るためである。別の言い方をすれば、第1の光センサ110に入射し、第2の光源140によって発せられる光の強度は、主に、第2の光源140によって発せられる光の量に依存し得る。これはまた、必要な変更を加えて、第2のソース信号に適用され得る。第1及び第2の光センサ110、120は、第2の時点において第2の光源140によって照射され得るので、基準信号及び第2のソース信号は、第2の時点において受信され得る。
【0071】
決定機能158は、測定信号と基準信号とを比較することによって周囲環境の特性を決定するS618ように構成される。決定機能158は、例えば、絶対的に較正された光センサ110、120を使用することによって、周囲環境の特性の絶対的な尺度を決定するように構成され得る。決定機能158は、例えば、特性の尺度が経時的にどのように変化するかを比較することによって、周囲環境の特性の相対的な尺度を決定するように構成され得る。理解されるように、決定機能158は、第1の時点に関連付けられた測定信号と第2の時点に関連付けられた基準信号とを比較するように構成され得る。周囲環境の特性は、周囲環境の変化であり得る。故に、光学測定デバイス10は、周囲環境の変化を決定し得る。決定機能158は、出力信号を出力するように更に構成され得る。出力信号は、決定機能158によって決定された周囲環境の特性に関連する信号であり得る。決定機能158は、測定信号と基準信号との比を決定するように構成されることによって、周囲環境の特性を決定するように構成され得る。決定機能158は、周囲環境の特性を決定するために追加の動作を実行するように構成され得ることが理解されるべきである。例えば、光学測定デバイス10が周囲環境の屈折率を決定するように構成される場合、決定機能158は、例えば、出力信号と、屈折率及び信号値を備えるデータベースとを比較するように更に構成され得る。いずれの場合も、測定信号及び基準信号は、決定機能158が、周囲環境の特性の尺度である信号(例えば出力信号)を決定することを可能にし得る。
【0072】
制御機能152は、第1の光源130及び第2の光源140によって発せられる光の強度の関係が経時的に一定であるように、第1のソース信号及び第2のソース信号を使用して第1の光源130及び第2の光源140を制御するS608ように更に構成される。故に、光学測定デバイス10の構成要素に影響を及ぼす任意の外部要因が補償され得、それによって、光学測定デバイス10が周囲環境の特性をロバストに決定することを可能にし得る。更に、コンポーネントの意図しない長期ドリフトなどの内部要因も補償され得る。例えば、光源130、140のうちの1つからの光の出力が経時的に低減される場合、これは、制御機能152が第1及び第2のソース信号を使用するように構成されているので、制御機能152によって補償されるであろう。そのような経時的な変化は、第1及び/又は第2の光源140によって発せられる光の強度が経時的に一定であるように、第1及び/又は第2の光源140の駆動電流を変化させることによって相殺され得る。更に、決定機能158が測定信号及び基準信号を使用するように構成されているので、周囲環境の特性の決定に対する、例えば第1の光センサ110のドリフトの影響が低減され得る。
【0073】
第1の光源130及び第2の光源140によって発せられる光の強度の関係は、強度が等しいことであり得る。
【0074】
制御機能152は、外部基準信号を更に使用して、第1の光源130及び第2の光源140を制御するように更に構成され得る。外部基準信号は、基準源160によって提供され得る。基準源160は、安定した信号を提供するように構成され得る。この文脈では、「安定した信号」とは、ここでは、経時的に及び/又は様々な温度に対して安定であり得る信号を意味する。基準源160は、基準電圧源又は基準電流源であり得る。外部基準信号は、外部電気信号であり得る。例えば、制御機能152は、第1のソース信号と外部基準信号とを比較し、第1のソース信号と外部基準信号との間の関係が経時的に一定であるように第1の光源130を調整し得る。更に、制御機能152は、第2のソース信号と外部基準信号とを比較し、第2のソース信号と外部基準信号との間の関係が経時的に一定であるように第2の光源140を調整し得る。基準信号を更に使用することによって、光源130、140のうちのいずれか又は両方のドリフトは、制御機能152によって補償され得る。
【0075】
図1に例示するように、光学測定デバイス10は、電磁放射線で照射されたときに、基準素子180内の基準材料に依存する基準プラズモン共鳴条件を示すように構成された基準素子180を更に備え得、基準素子180は、第2の光源140が基準素子180を介して第1の光センサ110を照射するように構成され得る。基準素子180は、基準素子180の表面上に堆積された層を備え得る。層は、基準素子180の材料とは異なる材料を備え得る。基準素子180の堆積された層は、例えば、誘電体材料を備え得る。基準素子180は、対象の特性以外の周囲環境の変化に反応するように構成され得る。例えば、基準素子180の堆積された層は、対象の特性以外の周囲環境の変化に反応するように構成され得る。別の言い方をすれば、基準素子180は、プラズモン感知素子100が反応するように特に構成されている周囲環境の特性以外の特性に反応するように構成され得る。別の言い方をすれば、基準素子180は、測定される周囲環境から物理的に分離及び/又は遮蔽され得るが、それでも、例えば湿度、温度、周囲光、等の点で周囲環境によって影響される。これは、光学測定デバイス10が、対象の周囲環境の特性以外の外部要因の影響を更に低減することを可能にし得る。
【0076】
図3の例に例示するように、光学測定デバイス10は、不透明材料のハウジング200を更に備え得る。不透明材料は、例えば、プラスチック及び/又は金属を備え得る。ハウジング200の材料は、第1及び第2の光源130、140によって発せられる光に対して不透明であり得る。ハウジング200は、第1の光源130と第1及び第2の光センサ110、120との間、並びに第2の光源140と第1及び第2の光センサ110、120との間の光通信を可能にするように構成されたチャネル210を備え得る。ハウジング200は、プラズモン感知素子100が周囲環境と連通することを可能にするスループット220を備え得る。ハウジング200を備えることによって、光学測定デバイス10の内部構成要素は、デブリから保護され得る。更に、光学測定デバイス10の内部構成要素は、周囲環境から保護され得る。図3の光学測定デバイス10は、部分的分解図で例示する。ハウジング200は、図3に例示するように、空洞230を備え得る。空洞230は、光センサ110、120及び光源130、140を受け入れるように構成され得る。より具体的には、ハウジング200の第1の空洞230aは、第1の光センサ110(矢印111によって示す)を受け入れるように構成され、ハウジング200の第3の空洞230cは、第1の光源130(矢印131によって示す)を受け入れるように構成され、第4の空洞230dは、第2の光源140(矢印141によって示す)を受け入れるように構成される。更に、図3に例示する例のように、第2の光センサ120は、ハウジング200の第2の空洞220b中に配置され得る。このことから、組み立てられた状態では、光センサ110、120及び光源130、140は、それぞれの空洞230中に配置され得る。ハウジング200は、プラズモン感知素子100のみが周囲環境にさらされるように構成され得る。例えば、組み立てられた状態では、光センサ110、120及び光源130、140は、それぞれの空洞230中に配置され得、各それぞれの空洞230は、気密封止され得る。例えば、第1の空洞230aとプラズモン感知素子100が配置される位置とを接続する第1のチャネル210a、及び第3の空洞230cとプラズモン感知素子100が配置される位置とを接続するチャネルは、光学的に透明なシールを各々備え得る。光学的に透明なシールは、光センサ110、120及び光源130、140が周囲環境から気密封止されることを可能にし得る。例えば、プラズモン感知素子100は、光学的に透明なシールのうちの1つとして更に機能するように構成され得る。故に、プラズモン感知素子100は、プラズモン感知素子100の一方の主面が周囲環境と連通し、プラズモン感知素子100の他方の主面が周囲環境と連通しないように配置され得る。他の光学的に透明なシールは、第2のプラズモン感知素子であり得ることが更に企図される。故に、第1の光源130は、2つのプラズモン感知素子を介して第1の光センサ110を照射するように構成され得る。そのような配置の例は、図12に例示する。図12の光学測定デバイスは、図3の光学測定デバイスと多くの類似点を共有する。しかしながら、図12の光学測定デバイスは、光センサ110、120及び光源130、140を周囲環境から封止するように構成された第1のプラズモン感知素子100a及び第2のプラズモン感知素子100bを備える。第1のプラズモン感知素子100a及び第2のプラズモン感知素子100bの各々は、一方の主面がスループット220aを介して周囲環境と連通し、他方の主面が周囲環境から気密封止されるように配置される。
【0077】
図4の例に例示するように、光学測定デバイス10は、複数の光ファイバ300を更に備え得る。複数の光ファイバ300は、第1の光源130と第1及び第2の光センサ110、120との間、並びに/又は第2の光源140と第1及び第2の光センサ110、120との間の光通信を可能にするように構成され得る。このように、光学測定デバイス10の構成要素は、互いから遠隔に位置付けられ得る。例えば、プラズモン感知素子100は、光ファイバ300b、300cを介して第1の光源130及び第1の光センサ110に結合され得、それによって、プラズモン感知素子100が光学測定デバイス10を配置するのに適していない位置に配置されることを可能にし得る。これは、例えば、測定が化学的に過酷な環境において、又は光学測定デバイス10を収容することができない小さい空間において行われる場合に有利であり得る。図4に例示するように、第1の光源130は、第1の光ファイバ300aを介して第1の光スプリッタ310aに結合され得る。第1の光スプリッタ310aは、第2及び第3の光ファイバ300b、300cによってプラズモン感知素子100を介して第1の光センサ110に更に結合され得る。第1の光スプリッタ310aは、第4の光ファイバ300dを介して第2の光センサ120に更に結合され得る。同様に、第2の光源は、第5の光ファイバ300eを介して第2の光スプリッタ310bに結合され得る。第2の光スプリッタ310bは、第6の光ファイバ300fを介して第1の光センサに、及び第7の光ファイバを介して第2の光センサに更に結合され得る。図3に見られるように、プラズモン感知素子100は、例えば、試験セル320中に配置され得る。
【0078】
光学測定デバイス10は、複数のプラズモン感知素子500を更に備え得る。前記プラズモン感知素子100は、複数のプラズモン感知素子500のうちのプラズモン感知素子100a、100b、100cであり得る。光学測定デバイス10は、第1の光源130から光を受け、複数のプラズモン感知素子500のうちの少なくとも1つのプラズモン感知素子100a、100b、100cを介して第1の光センサ110を照射するように構成された光スイッチ400を更に備え得る。回路150は、切り替え機能(図示せず)を実行するように更に構成され得る。切り替え機能は、光スイッチ400を制御するように構成され得、それによって、複数のプラズモン感知素子500のうちのどの1つ又はどの組み合わせを介して第1の光センサ110が第1の光源130によって照射されるかをスイッチング機能が選ぶことを可能にする。このようにして、光学測定デバイス10は、周囲環境の異なる部分をサンプリングすることを可能にされ得る。別の言い方をすれば、光学測定デバイス10は、周囲環境の特性が空間的にどのように変化するかを決定することを可能にされ得る。更に、複数のプラズモン感知素子500の各々は、周囲環境の異なる特性を決定するように構成され得る。周囲環境の異なる特性を測定することによって、周囲環境のより完全な画像が決定され得る。複数のプラズモン感知素子500の各々は、第1の光センサ110との光通信のために構成され得る。例えば、複数のプラズモン感知素子500の各々は、光ファイバを使用して第1の光センサ110に結合され得る。光学測定デバイス10は、複数のプラズモン感知素子500の各々及び第1の光センサ110に結合された光コンバイナ(図示せず)を更に備え得る。光コンバイナは、複数のプラズモン感知素子500の各々に関する光を組み合わせ、第1の光センサ110を照射するように構成され得る。
【0079】
光スイッチ400は、複数のプラズモン感知素子500から光を受け、第1の光センサ110を照射するように構成され得ることが更に想定される。別の言い方をすれば、第1の光源130は、複数のプラズモン感知素子500のうちの全てのプラズモン感知素子100a、100b、100cを照射するように構成され得、光スイッチ400は、複数のプラズモン感知素子500のうちのプラズモン感知素子100a、100b、100cのうちのどの1つ又はどの組み合わせを介して第1の光センサ110が照射され得るかを(例えば、切り替え機能を使用して)選択するように構成され得る。
【0080】
図7の例に例示するように、光学測定デバイス10は、更なるプラズモン感知素子700、第3の光センサ710、及び第3の光源730を更に備え得る。第3の光源730は、発光ダイオードであり得る。更なるプラズモン感知素子700は、電磁放射線で照射されたときに、周囲環境の更なる特性に依存するプラズモン共鳴条件を示すように構成され得る。第3の光源730は、第2の光センサ120及び第3の光センサ710を同時に照射するように構成され得る。第3の光センサ710は、更なるプラズモン感知素子700を介して第3の光源730によって照射され得る。第2の光源140は、第2の光センサ120及び第3の光センサ710を同時に照射するように更に構成され得る。第2の光源140は、第1の光センサ110、第2の光センサ120、及び第3の光センサ710を同時に照射するように構成され得る。制御機能152は、第2及び第3の光センサ120、710を交互に照射するように第2の光源140及び第3の光源730を制御するように更に構成され得る。制御機能152は、光センサ110、120、710が単一の時点で第1の光源130、第2の光源140、及び第3の光源730のうちの1つからの光で照射されるように、第1の光源130、第2の光源140、及び第3の光源730を制御するように構成され得る。別の言い方をすれば、制御機能152は、光センサ110、120、710を交互に照射するように光源130、140、730を制御するように構成され得る。
【0081】
回路150は、更なる受信機能(図示せず)を実行するように更に構成され得る。更なる受信機能は、第3の光源730によって発せられた光に関する更なる測定信号を第3の光センサ710から受信し、第3の光源730によって発せられた光に関する更なるソース信号を第2の光センサ120から受信するように構成され得る。決定機能158は、更なる測定信号と基準信号とを比較することによって周囲環境の更なる特性を決定するように更に構成され得る。制御機能152は、第2の光源140及び第3の光源730によって発せられる光の強度の関係が経時的に一定であるように、第2のソース信号及び更なるソース信号を使用して第3の光源730を制御するように更に構成され得る。
【0082】
当業者は、第1の光センサ110、第1の光源130、及びプラズモン感知素子100の説明が、第3の光センサ710、第3の光源730、及び更なるプラズモン感知素子700に適用され得ることを認識する。別の言い方をすれば、第3の光センサ710、第3の光源730、及び更なるプラズモン感知素子700を更に備えることは、光学測定デバイス10が、周囲環境の2つの異なる特性の両方を決定することを可能にし得る。しかしながら、更なるプラズモン感知素子700を使用して決定される更なる特性は、プラズモン感知素子100を使用して決定されるのと同じ特性であり得る。そのような場合、決定された特性が空間的にどのように変化するかに関連する情報は、プラズモン感知素子100、700を異なる空間的位置に配置することによって決定され得る。
【0083】
当業者は、本発明の概念が、上記で説明した好ましい変形形態に決して限定されないことを理解する。それどころか、添付された特許請求の範囲内において多くの修正及び変形が可能である。
【0084】
例えば、光学測定デバイス10は、ハウジング200又は光ファイバを有するものとして別個に説明しているが、2つの間の組み合わせが可能であることが理解されるべきである。例えば、ハウジング200中のチャネルは、光学測定デバイス10の構成要素間の光通信を可能にする光ファイバを備え得る。
【0085】
機能の一部分が別個の機能として実装され得ることが更に理解されるべきである。例えば、光源130、140を制御することに関連する制御機能152の一部分と、例えば信号を比較することに関連する制御機能152の一部分とは、別個の機能として実装され得る。機能の一部分が別個のデバイス上で実行され得、デバイスが物理的に分離され得るが互いに結合され得ることが更に理解されるべきである。
【0086】
更なる例として、光学測定デバイス10は、光学測定デバイス10及び周囲環境の温度を決定するように構成された1つ以上の温度センサを更に備え得る。制御機能152は、1つ以上の温度センサの読み取り値と、光学測定デバイスに対する温度の所定の又は予測される影響とを考慮することによって、その出力を補償するように更に構成され得る。そのような補償は、ルックアップテーブルを使用して実施され得、ルックアップテーブルは、光学測定デバイスの較正中に形成され得る。
【0087】
図8A図9A図9C図10A図10C、及び図11A図11Cでは、縦軸は、「信号レベル(任意単位)」でラベル付けされる。この信号レベルは、相対的な信号レベル又は信号の相対的な変化として解釈されるべきである。特に、それは、各それぞれの図における時間0分での信号に対する信号の変化であり得る。
【0088】
図8A図8Bに例示する例では、周囲温度、即ち、光学測定デバイス10の周囲の雰囲気の温度は、経時的に制御される。図8Aは、経時的な周囲温度(破線によって表される)及び相対信号(実線によって表される)を例示する。図8Aの例における相対信号は、第1の光センサ110からの測定信号と第1の光センサ110からの基準信号との間の比である。測定信号は、第1の光源130によって発せられ、プラズモン感知素子100を介して第1の光センサにおいて受信される光に関する。基準信号は、第2の光源140によって発せられた光に関する。図8Aの例に見られるように、相対信号は、周囲温度に依存する。しかしながら、この依存性は、図8Bに例示する駆動電流を使用して第1の光源130及び第2の光源140を制御することによって、図8Aの例において低減されている。当業者は、例えばフィードバックループを使用することによって、第2の光センサ120上の光源130、140からの光の強度が実質的に一定であるように、光源130、140の図8Bの駆動電流が第1及び第2のソース信号に基づいてどのように決定され得るかを認識するであろう。図8Bでは、周囲温度は破線によって表され、駆動電流は実線によって表される。駆動電流は、第1の光源130及び/又は第2の光源140を駆動する電流であり得る。信号への温度依存性は例に過ぎず、相対湿度及び圧力の変化に対しても同様の挙動が見られ、補償され得ることに留意されたく、それについては、図9A図9C図10A図10C、及び図11A図11Cに関連して議論する。
【0089】
図9A図9Cに例示する例では、周囲温度、即ち光学測定デバイス10の周囲の雰囲気の温度は、経時的に制御される。図9Aでは、周囲温度(破線によって表される)及び第1の光センサ110からの測定信号(実線によって表される)は、時間の関数として例示する。図9Aの例では、光学測定デバイス10のプラズモン感知素子100が取り外されている。故に、図9Aの測定信号は、第1の光源130によって発せられる光の強度に関する。明らかに見られるように、第1の光源130によって発せられる光の強度は、周囲温度に敏感である。図9Bでは、周囲温度(破線によって表される)及び第1の光センサ110からの基準信号(実線によって表される)は、時間の関数として例示する。図9Bの基準信号は、第2の光源140によって発せられる光の強度に関する。(図9Aに例示するような)第1の光源130によって発せられる光の強度と同様に、第2の光源140によって発せられる光の強度は、周囲温度に敏感である。しかしながら、第1の光源130及び第2の光源140の強度は、第2の光センサ120上で一定であるように制御されているので、信号の温度依存性は低減されている。図9Cは、図9Aの測定信号と図9Bの基準信号との比(実線で表される)、及び周囲温度(破線で表される)を時間の関数として例示する。図9Cに見られるように、測定信号と基準信号との間の比は、測定信号及び基準信号よりも周囲温度に対してあまり敏感でない場合がある。
【0090】
図10A図10Cに例示する例では、相対湿度、即ち光学測定デバイス10の周囲の雰囲気の相対湿度は、経時的に制御される。図10Aでは、相対湿度(破線によって表される)及び第1の光センサ110からの測定信号(実線によって表される)は、時間の関数として例示する。図10Aの例では、光学測定デバイス10のプラズモン感知素子100が取り外されている。故に、図10Aの測定信号は、第1の光源130によって発せられる光の強度に関する。明らかに見られるように、第1の光源130によって発せられる光の強度は、相対湿度に敏感である。図10Bでは、相対湿度(破線によって表される)及び第1の光センサ110からの基準信号(実線によって表される)は、時間の関数として例示する。図10Bの基準信号は、第2の光源140によって発せられる光の強度に関する。(図10Aに例示するような)第1の光源130によって発せられる光の強度と同様に、第2の光源140によって発せられる光の強度は、相対湿度に敏感である。しかしながら、第1の光源130及び第2の光源140の強度が第2の光センサ120上で一定であるように制御されるので、信号の相対湿度への依存性が低減されている。図10Cは、図10Aの測定信号と図10Bの基準信号との比(実線によって表される)、及び相対湿度(破線によって表される)を時間の関数として例示する。図10Cに見られるように、測定信号と基準信号との間の比は、相対湿度に対してあまり敏感でない場合がある。
【0091】
図11A図11Cに例示する例では、周囲圧力、即ち光学測定デバイス10の周囲の雰囲気の圧力は、経時的に制御される。周囲圧力は、第1の圧力P1と第2の圧力P2との間で経時的に制御される。第1の圧力P1は、1気圧(およそ1.0バール、即ち100kPa)であり、第2の圧力P2は、0.25気圧(およそ0.25バール、即ち25kPa)である。図11A図11Cの例では、周囲圧力は、0~約15分、約30分~約45分、約60分~約75分、及び約90分~100分の間、第1の圧力P1になるように制御される。図11A図11Cの例では、周囲圧力は、約15分から約30分まで、約45分から約60分まで、及び約75分から約90分まで、第2の圧力P2になるように制御される。図11Aでは、第1の光センサ110からの測定信号(実線によって表される)は、時間の関数として例示する。図11Aの例では、光学測定デバイス10のプラズモン感知素子100が取り外されている。故に、図11Aの測定信号は、第1の光源130によって発せられる光の強度に関する。明らかに見ることができるように、第1の光源130によって発せられる光の強度は、周囲圧力に敏感である。図11Bでは、第1の光センサ110からの基準信号(実線によって表される)は、時間の関数として例示する。図11Bの基準信号は、第2の光源140によって発せられる光の強度に関する。(図11Aに例示するような)第1の光源130によって発せられる光の強度と同様に、第2の光源140によって発せられる光の強度は、周囲圧力に敏感である。しかしながら、第1の光源130及び第2の光源140の強度が第2の光センサ120上で一定であるように制御されるので、信号の周囲圧力への依存性が低減されている。図11Cは、図11Aの測定信号と図11Bの基準信号との比(実線で表される)を時間の関数として例示する。図11Cに見られるように、測定信号と基準信号との間の比は、周囲圧力に対してあまり敏感でない場合がある。
【0092】
故に、上記の結果を考慮して、本発明の概念に従って第1の光源130及び第2の光源140を制御することは、測定信号と基準信号との比に対する周囲温度、相対湿度、及び/又は周囲圧力の影響を低減し得る。
【0093】
加えて、開示した変形形態に対する変形は、図面、開示、及び添付の特許請求の範囲の検討から、特許請求された発明を実施する際に当業者が理解及び達成することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図12
【国際調査報告】