(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-13
(54)【発明の名称】真空吸着具
(51)【国際特許分類】
F16B 47/00 20060101AFI20231206BHJP
A47G 29/00 20060101ALI20231206BHJP
【FI】
F16B47/00 A
A47G29/00 K
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023523079
(86)(22)【出願日】2021-09-01
(85)【翻訳文提出日】2023-04-13
(86)【国際出願番号】 KR2021011723
(87)【国際公開番号】W WO2022114465
(87)【国際公開日】2022-06-02
(31)【優先権主張番号】10-2020-0161921
(32)【優先日】2020-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】516113838
【氏名又は名称】エムエスインテック カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】MSINTECH CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100101340
【氏名又は名称】丸山 英一
(74)【代理人】
【識別番号】100205730
【氏名又は名称】丸山 重輝
(74)【代理人】
【識別番号】100213551
【氏名又は名称】丸山 智貴
(72)【発明者】
【氏名】ウ,チョル ソク
【テーマコード(参考)】
3J038
3K100
【Fターム(参考)】
3J038AA02
3J038CA20
3J038CB02
3K100AE01
3K100AF02
(57)【要約】
本発明は真空吸着具に係り、複合吸着方式からなる吸着具を特定構造に形成してとても堅固な構造を持ちながら、簡便に脱着操作が可能であると同時に、使用時に強い吸着力を発揮できるようにした真空吸着具である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央に結合突起が突出された円板形状のインサートが内蔵された一定厚さの円板形状からなって、その下面を通じて選択的に吸着力を提供する吸着板と、
中央に結合孔が貫通して形成され、外周面の両側にはそれぞれガイド突起が突出形成された円筒形状からなって前記吸着板の上面中央に前記結合孔及びインサートの結合突起を媒介にして装着されるローターと、
その下部に前記吸着板が内蔵される円板形状の吸着板結合部及び、前記吸着板結合部の上面中央に円筒形態で突出形成されて前記ローターが昇下降できるように内蔵され、外周面の所定の地点には一対ずつのローターガイド溝及びキャップ結合溝が貫通して形成されたローター結合部からなるベース部材、及び
下面が開放されて中央に貫通孔が形成された平たい円筒形状からなって、前記貫通孔を前記ベース部材のローター結合部が貫いた状態で前記一対のキャップ結合溝に固定される一対のフックを媒介にして前記ベース部材の上部に回転できるように装着されて前記ローターに外力を印加するキャップを含んで構成されたこと、を特徴とする真空吸着具。
【請求項2】
前記吸着板に内蔵されるインサートの本体には一定間隔をなしながら放射形に形成された複数個の射出溝及び前記射出溝の間に形成される複数個の射出孔が備えられて構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の真空吸着具。
【請求項3】
前記吸着板の上面の枠部分には一対の滑り防止リブが突出形成され、前記ベース部材の吸着板結合部の天井面には前記滑り防止リブと対応されるように一対のリブ安着溝がはめ込み形成されて構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の真空吸着具。
【請求項4】
前記吸着板は軟質の合成樹脂材質からなることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の真空吸着具。
【請求項5】
前記ローターの結合孔の周りには前記インサート結合突起の円滑な装着のために複数個の弾性切開部が形成され、前記結合孔の内周面の所定の高さを持つ地点には前記インサート結合突起の頭部が固定される係止段差が形成されて構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の真空吸着具。
【請求項6】
前記ローターの外周面にはローターの上昇時に前記ベース部材のローター結合部の内周面に堅固に密着されるようにすると同時に、前記ベース部材との摩擦を防止する複数個の密着リブが一定間隔に形成されて構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の真空吸着具。
【請求項7】
前記ベース部材のローター結合部に形成される一対のキャップ結合溝は、前記キャップのフックがそれぞれ所定の角度範囲内で水平移動されるように相互向かい合う地点に対応されるように形成される一方、前記一対のキャップ結合溝の隙間に形成される一対のローターガイド溝は前記ローターのガイド突起が前記フックと同じ角度範囲内で回転と同時に昇下降ガイドされるように一定勾配に傾くように形成され、その上端には該当ガイド突起を定位置に固定させるための固定溝が下側に向かって延長形成されて構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の真空吸着具。
【請求項8】
前記キャップの天井面の貫通孔と隣接した地点には一対のフックが相互180゜の間隔をなすように突出形成され、前記一対のフックの隙間には前記ローターのガイド突起がそれぞれ嵌め込まれて固定されるガイド突起結合部が天井面及び内周面にわたって形成されて構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の真空吸着具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は真空吸着具に係り、より詳細には、真空吸着具を特定構造で形成して簡便な操作で脱着できるようにすると同時に、堅固で、強い吸着力を発揮できるようにした真空吸着具に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、真空吸着具は吸着板の真空吸着力を媒介にして滑らかな壁面やガラス、タイルなどのような構造物に吸着固定され、各種品物をかけたり固定して支持できるように提供されるもので、家庭や事務室などで多様な用途に広く活用されている。
【0003】
前記真空吸着具は、吸着板が付着面に真空吸着される構造が適用されることによって、別途工具を利用しない状態でも誰もが簡便に真空吸着具を付着面に脱着させることができると同時に、真空吸着具が吸着される付着面の毀損や破損が防止されることによって、その便宜性がとても高い長所を持つ。
【0004】
前記真空吸着具は柔軟材質の吸着板のみで構成される単純吸着方式、及びこれより強い吸着力を提供できるように所定の材質の吸着板に硬質の蓋板が組み合わせられた複合吸着方式で分類されることができる。
【0005】
一方、本出願人は複合吸着方式を有する真空吸着器の一例として韓国登録特許第10-1156552号に記載されたように、「ガラスやタイルなどの付着面に真空吸着方式で附着される真空吸着器において、前記真空吸着器の上部側に位置されて回転できるように設置されるように係止部材の一側が挿入される挿入孔が形成され、前記挿入孔の外側である内面には挿入孔側に折り曲げられたフックを持つ複数個の回転突部が放射状の形態で突出形成され、内周面に複数個の係止突部が突出形成され、内側の上面に形成される複数個の固定片からなる蓋;前記真空吸着器の内側に位置されるように底部には複数個の結合孔を持つ底板が形成され、前記底板の外側の上面には前記蓋が一定した範囲内でのみ回転されるように前記蓋の各係止突部と接触される複数個のストッパと、前記各ストッパの間にそれぞれ形成されて各係止突部の底面が接触及びスライディングされながら移動するように一定角度で傾いた勾配と、前記各勾配の一端に形成されて各係止突部を固定する固定溝部が備えられる側板からなる高さ調節部材;前記高さ調節部材の内側に結合されて前記蓋の各固定片が接触された状態でスライディングしながら移動するとともに前記移動する各固定片が端部側にかかって蓋を固定するように一定の弾性力を持つ複数個の弾性係止片;前記蓋の下部に結合されるように中央部の上面には前記係止部材の一側が挿入して結合される結合溝を持つ中心軸が形成され、前記中心軸の外周面には各回転突部のフックが挿入して固定される係止溝部が形成され、前記高さ調節部材の各結合孔に挿入して結合される複数個の結合突起からなる吸着板;で構成されたこと」を特徴とする「真空吸着器」を出願して登録を受けたことがある。
【0006】
しかし、上述したような従来の真空吸着具においては、前記吸着板の中心部分に前記蓋が装着された状態で外力を印加することによって、長期間使用する時、十分な吸着力を持続的に提供することができなくなって、任意的な流動や脱着が発生する問題点が発生するようになる一方、前記吸着板に十分な吸着力を提供するためには吸着面にウレタンゲルなどをさらに塗布しなければならない問題点が発生するようになった。
【0007】
また、該当真空吸着器の反復的な脱着使用時には前記弾性係止片が備えられた高さ調節部材及び蓋を媒介にした回転操作過程で部品の任意的な破損が発生されて製品の寿命が短縮される問題点も発生するようになった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明は前記のような従来の問題点を改善するために案出されたもので、その目的は複合吸着方式からなる吸着具を特定構造に形成してとても堅固な構造を持ちながら、簡便に脱着操作を可能にすると同時に、使用時に強い吸着力を発揮するようにした真空吸着具を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記のような目的を達成するための本発明による真空吸着具は、中央に結合突起が突出された円板形状のインサートが内蔵された一定厚さの円板形状からなって、その下面を通じて選択的に吸着力を提供する吸着板と;中央に結合孔が貫通して形成され、外周面の両側にはそれぞれガイド突起が突出形成された円筒形状からなって、前記吸着板の上面中央に前記結合孔及びインサートの結合突起を媒介にして装着されるローターと;その下部に前記吸着板が内蔵される円板形状の吸着板結合部、及び前記吸着板結合部の上面中央に円筒形態で突出形成されて前記ローターが昇下降できるように内蔵され、外周面の所定の地点には一対ずつのローターガイド溝及びキャップ結合溝が貫通して形成されたローター結合部からなるベース部材及び;下面が開放されて中央に貫通孔が形成された平たい円筒形状からなって、前記貫通孔を前記ベース部材のローター結合部が貫いた状態で前記一対のキャップ結合溝に固定される一対のフックを媒介にして前記ベース部材の上部に回転できるように装着されて前記ローターに外力を印加するキャップを含んで構成されたこと;を特徴とする。
【0010】
好ましくは、前記吸着板に内蔵されるインサートの本体には一定間隔をなしながら放射形に形成された複数個の射出溝及び前記射出溝の間に形成される複数個の射出孔が備えられて構成されたことを特徴とする。
【0011】
好ましくは、前記吸着板の上面の枠部分には一対の滑り防止リブが突出形成され、前記ベース部材の吸着板結合部の天井面には前記滑り防止リブと対応されるように一対のリブ安着溝がはめ込み形成されて構成されたことを特徴とする。
【0012】
より好ましくは、前記吸着板は軟質の合成樹脂材質からなることを特徴とする。
【0013】
好ましくは、前記ローターの結合孔の周りには前記インサート結合突起の円滑な装着のために複数個の弾性切開部が形成され、前記結合孔の内周面の所定の高さを持つ地点には、前記インサート結合突起の頭部が固定される係止段差が形成されて構成されたことを特徴とする。
【0014】
好ましくは、前記ローターの外周面にはローターの上昇時に前記ベース部材のローター結合部の内周面に堅固に密着されるようにすると同時に、前記ベース部材との摩擦を防止する複数個の密着リブが一定間隔で形成されて構成されたことを特徴とする。
【0015】
また、前記ベース部材のローター結合部に形成される一対のキャップ結合溝は、前記キャップのフックがそれぞれ一定の角度範囲内で水平移動されるように相互向かい合う地点に対応されるように形成される一方、前記一対のキャップ結合溝の隙間に形成される一対のローターガイド溝は、前記ローターのガイド突起が前記フックと同一な角度範囲内で回転と同時に昇下降ガイドされるように一定勾配に傾くように形成され、その上端には該当ガイド突起を定位置に固定させるための固定溝が下側に向かって延長して形成されて構成されることが好ましい。
【0016】
また、前記キャップの天井面の貫通孔と隣接した地点には、一対のフックが相互180゜の間隔をなすように突出して形成され、前記一対のフックの隙間には前記ローターのガイド突起がそれぞれ嵌め込まれて固定されるガイド突起結合部が天井面及び内周面にわたって形成されて構成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
前記で説明したようになされた本発明によれば、ガラス、タイル、滑らかな壁面などに吸着固定されて各種品物をかけたり、固定して支持できるように提供される吸着具を特定の構造で形成することによって、より堅固な構造を持ちながら優れる吸着力を示す高品質の吸着具を提供することができる効果がある。
【0018】
すなわち、吸着板を構成する軟質の合成樹脂材質の特性を通じて、さらなるウレタンゲルなどの塗布工程なくても十分な吸着力を提供することができるようになると同時に、吸着板に内蔵された特定構造のインサートを通じて吸着板の反復的な脱着の際にも任意的な変形が防止されることができる効果がある。
【0019】
また、キャップの回転を通じた簡単な操作のみで該当真空吸着具を簡便に所定の構造物に脱着させることができることはもとより、吸着の際には堅固な固定状態を長期間にわたって維持しながら各種品物や棚などを堅固に支持できるようになる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明による真空吸着具の構成を示す斜視図。
【
図2a】本発明による真空吸着具の構成を示す分離斜視図。
【
図2b】本発明による真空吸着具の構成を示す分離斜視図。
【
図3a】本発明による真空吸着具の動作状態を示す斜視図。
【
図3b】
図3aのA‐A線とB‐B線及びC‐C線の断面図。
【
図4】本発明による真空吸着具の使用状態に対する一実施例を示す図面。
【
図5a】本発明による真空吸着具の使用状態に対する他の実施例を示す図面。
【
図5b】本発明による真空吸着具の使用状態に対する他の実施例を示す図面である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、前記のように構成された本発明について添付図面を参照して詳しく説明する。
【0022】
図1は本発明による真空吸着具の構成を示す斜視図、
図2a及び
図2bは本発明による真空吸着具の構成を示す分離斜視図、
図3aは本発明による真空吸着具の動作状態を示す斜視図、
図3bは
図3aのA‐A線とB‐B線及びC‐C線の断面図である。
【0023】
先ず、本発明による真空吸着具は、ガラスやタイル、滑らかな壁面などに吸着固定される吸着具を特定の構造で形成して簡便に脱着操作が可能であると同時に、付着状態で強い吸着力を発揮できるように具現される。
【0024】
このため、本発明による真空吸着具は、特定構造のインサート10が含まれた状態で射出成形される吸着板20と、前記吸着板20の上部に回転できるように装着されて吸着板20に外力を印加するローター30と、前記吸着板20及びローター30が内蔵されるベース部材40、及び前記ベース部材40に回転可能な構造で装着されるキャップ60などを含んで構成される。
【0025】
記インサート10は上面中央に結合突起12が突出された略円板形状からなって、 2重射出を通じて前記吸着板20と一体型の構造物に製作され、ソフトな材質からなる前記吸着板20の骨組みをなしながら、吸着板20に円滑な復元力を提供するように構成される。
【0026】
略円板形状をなす前記インサート10の本体には一定間隔をなしながら放射形に形成される複数個の射出溝14が形成されると同時に、前記射出溝14の隙間には複数個の射出孔16が穿孔されて所定の射出工程を通じて前記吸着板20と堅固な一体型構造をなすように構成される。
【0027】
前記インサート10の結合突起12は、その上端の頭部の直径が拡張された形態からなって、前記ローター30の結合孔32に備えられた係止段差32aに挿入された後固定されるように構成される。
【0028】
前記吸着板20は前記インサート10が内蔵された一定厚さの円板形状からなって、その下面を通じて選択的に吸着力を提供するように構成され、前記吸着板20は軟質の硬度値を有する合成樹脂材質からなって弾性及びゴム材質の特徴をいずれも反映しながらとても優れる吸着力を提供することができる。
参照符号24は、前記インサート10を含む2重射出過程で射出圧力を支持するように穿孔された複数個の射出圧力支持溝を示す。
【0029】
また、前記吸着板20の上面の端部に沿って一定間隔をなすように一対の滑り防止リブ22が円形をなすように突出形成され、外力による任意的な変形や滑りが防止されるように構成される。
【0030】
前記ローター30は略円筒形状からなって、その中央には前記インサート10の結合突起12が挿入結合される結合孔32が貫通して形成され、その外周面の所定の地点には相互180゜間隔をなすようにそれぞれガイド突起36が突出形成され、前記結合孔32及びインサート10の結合突起12相互の間の結合を通じて前記ローター30が吸着板20の上面に回転可能な状態で設置されるように構成される。
【0031】
前記ローター30の結合孔32の周りには複数個の弾性切開部34が形成されて、前記インサート10の結合突起12がはめ込み方式でスムーズに装着されるように成って、前記結合孔32の内周面の一定の高さを持つ地点には前記結合突起12の拡張された頭部が貫通された後固定されるように係止段差32aが形成されて構成される。
【0032】
また、前記ローター30の外周面には複数個の密着リブ38が一定間隔をなすように縦方向に形成され、前記ローター30が外力によって上昇された状態で前記ベース部材40のローター結合部46の内周面に堅固に密着固定されると同時に、曲面処理された前記密着リブ38が前記ベース部材40との摩擦を減らすことができるように成り立つ。
【0033】
前記ベース部材40は下面が開放された略円板形状または平たい円筒形状からなって、その下部に前記吸着板20が内蔵される吸着板結合部42、及び前記吸着板結合部42の上面中央に略円筒形状で突出形成されて、前記ローター30が昇下降できるように内蔵されるローター結合部46を含んで構成される。
【0034】
前記ベース部材40のローター結合部46には外周面に沿って前記ローター30がガイドされながら昇下降されるように誘導する一対のローターガイド溝49、及び前記キャップ60が回転可能な状態で装着される一対のキャップ結合溝48が穿孔されて構成される。
【0035】
前記キャップ結合溝48は前記キャップ60のフック66がそれぞれ50゜ないし70゜範囲(最も好ましくは60゜ぐらい)内で水平移動されるように一対が相互向かい合うように対応されるように水平に穿孔されて提供される。
【0036】
前記ローターガイド溝49は前記キャップ結合溝48の隙間に形成され、前記ローター30のガイド突起36が前記フック66と同じ角度範囲内で昇下降ガイドされるように一定勾配に傾くように形成されて提供される。
【0037】
また、各ローターガイド溝49の上端には下側に向かうように固定溝49aが延長して形成されて、前記ローター30のガイド突起36が上端側に誘導されて前記固定溝49aに固定されながら該当ローター30が上昇した状態を堅固に維持できるように成り立つ。
【0038】
前記ベース部材40のローター結合部46の上面にはキャップ60の位置を案内するための一対の位置表示部52が三角形の形態で相互180゜間隔を成すように形成されて提供される。
【0039】
一方、本発明の実施例で前記ベース部材40のローター結合部46の上面には該当真空吸着具を媒介にして所定の棚100などを固定するための固定溝50が水平を成すようにはめ込み形成されて提供され、それ以外に前記ベース部材40の所定の地点に該当真空吸着具の用途によってフックや固定用リング200、各種アクセサリなどを始めとする構造物が一体に形成されて提供できることは勿論である(
図5a及び
図5b参照)。
【0040】
そして、前記ベース部材40の吸着板結合部42の天井面には前記吸着板20の上面に突出形成された一対の滑り防止リブ22と対応される地点に一対のリブ安着溝44がはめ込み形成されて構成される。
【0041】
前記キャップ60は下面が開放されて中央に貫通孔64が形成された略平たい円筒形状からなって、前記貫通孔64に前記ベース部材40のローター結合部46が貫通された状態で前記ベース部材40の上部に回転できるように装着されるように成り立つ。
【0042】
前記キャップ60の貫通孔64と隣接した所定の地点には前記ベース部材40の一対のキャップ結合溝48にそれぞれ固定されるように一対のフック66が相互180゜間隔を成すように形成されて構成され、よって、前記キャップ60は前記一対のフック66が前記ベース部材40のキャップ結合溝48内にガイドされながら一定角度の分回転可能な状態で前記ベース部材40の上部に装着されて構成される。
【0043】
また、前記一対のフック66の隙間には前記ベース部材40のローターガイド溝49を貫いたローター30のガイド突起36がそれぞれ挟まれて固定されるガイド突起結合部68が天井面及び内周面にわたって形成されて構成され、よって、前記キャップ60の回転操作の際に前記ローター30の連動のための外力が前記ガイド突起結合部68に固定された前記ガイド突起36を通じて伝達されながら該当ローター30が前記ローターガイド溝49に沿って昇下降されることができるようになる。
【0044】
参照符号62は、前記キャップの回転操作の際に前記ベース部材40の位置表示部52を基準にして該当真空吸着板の吸着または解除方向を案内する状態表示部を示し、参照符号69は、前記キャップ60の強度を補強しながら前記ベース部材をさらに強く押す機能をする複数個の吸着支持リブを示す。
次に、前記のようになされた本発明の作用について詳しく説明すれば、次のとおりである。
【0045】
発明による真空吸着具は、前記インサート10が内蔵された吸着板20と、前記インサート10の結合突起12に装着されるローター30、前記ローター30のガイド突起36がローターガイド溝49を貫いた状態で前記吸着板20及びローター30の上部に結合されるベース部材40、及び前記ベース部材40の上部に回転できるように装着されるキャップ60が一体型構造物に結合されて提供される。
【0046】
前記真空吸着具をガラスやタイル、または滑らかな壁面などに吸着して固定させるにあたって、先ず前記真空吸着具を固定させようとする所定の付着面に前記吸着板20の吸着面を密着固定させる。
【0047】
この時、前記ベース部材40に表示された位置表示部52は、前記キャップ60に備えられた状態表示部62の解れ位置を示した状態になるようにする(
図3a及び
図3bの(ア))。
【0048】
その後、前記真空吸着具の真空吸着のために、前記キャップ60を把持した状態で外力を印加して前記キャップ60を時計回りに一定角度の分回転させると、前記キャップ60に備えられた一対のフック66は前記ベース部材40のキャップ結合溝48内で水平方向に回転されると同時に、前記ローター30に備えられた一対のガイド突起36は前記キャップ60のガイド突起結合部68に固定された状態で連動されながら前記ベース部材40のローターガイド溝49に沿って所定角度の分上昇しながら回転されるようになる(
図3a及び
図3bの(イ))。
【0049】
前記キャップ60は前記フック66が前記キャップ結合溝48の一端から他端に移動する際に略50ないし70゜程度の範囲内で回転され、その状態で前記ベース部材40に表示された位置表示部52は前記キャップ60に備えられた状態表示部62のロック位置を示すようになる。
【0050】
また、前記ベース部材40のローターガイド溝49に沿って移動したローター30のガイド突起36は、前記ローターガイド溝49の上端側に備えられた固定溝49aに位置するようになり、この時、前記ローター30の外周面に沿って形成された複数個の密着リブ38が前記ベース部材40のローター結合部46の内周面に当接しながら任意的揺れもなく堅固な固定状態が維持されるようになる(
図3a及び
図3bの(ウ))。
【0051】
すなわち、
図3a及び
図3bに示されたように、所定の地点に固定設置された前記ベース部材40を中心に前記キャップ60に回転のための外力が印加されることによって、前記キャップ60にガイド突起36が固定された前記ローター30はキャップ60と連動して回転されるようになると同時に、前記ベース部材40のローターガイド溝49を媒介にして一定高さの分上昇するようになる。
【0052】
一方、前記ローター30のガイド突起36が前記ベース部材40のローターガイド溝49を通じて一定角度の分上昇することによって、前記ローター30の結合孔32に貫通結合された前記インサート10の結合突起12も連動して上昇するようになって、これによって前記インサート10が内蔵された状態で一体型の本体をなす前記吸着板20の中央部分が持ち上げられながら前記吸着板20の中央部と該当付着面の間が一定間隔離隔されて真空状態をなすようになる。
【0053】
この時、前記吸着板20の上面に備えられた滑り防止リブ22は吸着板20の流動時に任意的変形が防止されるようにすると同時に、吸着板20が潰れることが防止されるように作用し、前記吸着板20に内蔵されたインサート10もまた該当吸着板20の骨組みを成しながら吸着板20中央部分の上昇及び復元が捻れることなくスムーズに行われるように作用する。
【0054】
よって、該当付着面と吸着板20相互の間には真空吸着による強い吸着力が維持されるようになるので、該当真空吸着具に備えられた固定溝50またはフックなどを用いて各種棚100や多様な品物を据え置きすることができる(
図4参照)。
【0055】
前記真空吸着具を該当付着面から分離するにあたって、前記キャップ60を把持した後、キャップ60が反時計回りに回転されるように外力を印加することによって、前記ローター30及びインサート10が一定の高さの分下降するようになって、それによって前記吸着板20の中央部と付着面の間に形成された真空状態が解除され、前記吸着板20が付着面から容易に分離可能な状態に転換されることができるようになる。
【0056】
一方、以上では本発明の好ましい実施例について図示して説明したが、本発明は上述した特定の実施例に限定されず、特許請求範囲で請求する本発明の要旨を脱しない範囲で当該発明が属する技術分野における通常の知識を有する者によって多様な変形及び修正が可能であることはもとより、このような変形及び修正発明は本発明の技術的思想や見込みから個別的に理解されてはならない。
【国際調査報告】