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  • 特表-軸方向ピニオン・シール 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2023-12-26
(54)【発明の名称】軸方向ピニオン・シール
(51)【国際特許分類】
   F16J 15/3204 20160101AFI20231219BHJP
   F16C 33/78 20060101ALI20231219BHJP
   F16J 15/18 20060101ALI20231219BHJP
   A01K 89/01 20060101ALI20231219BHJP
【FI】
F16J15/3204 201
F16C33/78 Z
F16J15/18 C
A01K89/01 E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023533828
(86)(22)【出願日】2021-12-01
(85)【翻訳文提出日】2023-07-21
(86)【国際出願番号】 US2021072681
(87)【国際公開番号】W WO2022120351
(87)【国際公開日】2022-06-09
(31)【優先権主張番号】63/120,821
(32)【優先日】2020-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521321985
【氏名又は名称】ピュア・フィッシング・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】タルウィン、マーク
(72)【発明者】
【氏名】アイヴィー、キャメロン
【テーマコード(参考)】
2B108
3J006
3J043
3J216
【Fターム(参考)】
2B108BE04
3J006AE12
3J006AE19
3J006AE34
3J006AE41
3J006AE46
3J006CA01
3J043AA17
3J043CA02
3J043CB13
3J043FB20
3J216AA02
3J216AB01
3J216AB31
3J216BA16
3J216CA01
3J216CA05
3J216CB03
3J216CB12
3J216CC30
3J216CC33
3J216DA01
(57)【要約】
フィッシング・リールが、フィッシング・リールのピニオンの軸方向にリップ付きシールを含む。半径方向シールよりもむしろ軸方向シールが、フィッシング・リール内の部品の製造一貫性にあまり依拠しない接触シールを提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピニング・フィッシング・リールで使用するためのシール部材であって、
前記フィッシング・リール内の所定位置に固定される本体部分と、
内側に延びる第1のリップ部分であって、前記フィッシング・リールの軸方向において前記フィッシング・リールの少なくとも1つの構成要素と接触する第1のリップ部分と
を有するシール部材。
【請求項2】
前記シール部材が、内側に延びる第2のリップ部分であって、半径方向において前記フィッシング・リールの少なくとも1つの他の構成要素と接触する第2のリップ部分を含む、請求項1に記載のシール部材。
【請求項3】
前記フィッシング・リールの前記少なくとも1つの構成要素が、前記スピニング・フィッシング・リールのブッシュを含み、前記第1のリップ部分が前記ブッシュと接触する、請求項1に記載のシール部材。
【請求項4】
前記フィッシング・リールの前記少なくとも1つの他の構成要素がロータであり、前記第2のリップ部分が前記ロータと接触する、請求項2に記載のシール部材。
【請求項5】
スピニング・フィッシング・リールであって、
メイン・シャフトと、
前記メイン・シャフトを取り囲むピニオンと、
前記ピニオンに回転不可能に取り付けられたロータと、
前記リールが使用中であるときに、前記ピニオンとともに前記シャフトの周りを回転するブッシュと、
前記ブッシュの回転を容易にするための、前記ブッシュに隣接するボール・ベアリング・アセンブリと、
前記ブッシュに軸方向に隣接して配置されたシール部材であって、本体部分と、前記本体部分から半径方向内側に突出する第1のリップ部分とを含むシール部材と
を含むスピニング・フィッシング・リール。
【請求項6】
前記ロータと前記ボール・ベアリング・アセンブリとの間に形成された隙間と、
前記隙間を覆うように配置されたカバーと
をさらに含み、
前記シール部材の前記本体部分は、前記本体部分が前記ブッシュの接触面と前記カバーとによって所定位置に保持されるように、前記スピニング・フィッシング・リール内に組付けられている、請求項5に記載のスピニング・フィッシング・リール。
【請求項7】
前記シール部材が、シリコーン及びゴムのうちの少なくとも1つで作られている、請求項5に記載のスピニング・フィッシング・リール。
【請求項8】
前記シール部材が、内側に延びる第2のリップ部分を含む、請求項5に記載のスピニング・フィッシング・リール。
【請求項9】
前記第1のリップ部分が前記ブッシュと接触している、請求項5に記載のスピニング・フィッシング・リール。
【請求項10】
前記第2のリップ部分が前記ロータと接触している、請求項8に記載のスピニング・フィッシング・リール。
【請求項11】
前記シール部材が前記ブッシュに軸方向の力を加える、請求項5に記載のスピニング・フィッシング・リール。
【請求項12】
前記第2のリップ部分が前記ロータに半径方向の力を加える、請求項8に記載のスピニング・フィッシング・リール。
【請求項13】
スピニング・フィッシング・リールであって、
メイン・シャフトと、
前記メイン・シャフトを取り囲むピニオンと、
前記ピニオンに回転不可能に取り付けられたロータと、
前記リールが使用中であるときに、前記ピニオンとともに前記シャフトの周りを回転するブッシュと、
前記ブッシュの上方に配置されたシール部材であって、本体部分と、前記本体部分から半径方向内側に突出するリップ部分とを含むシール部材と
を含むスピニング・フィッシング・リール。
【請求項14】
前記シール部材の前記本体部分は、前記本体部分が前記ブッシュの接触面によって所定位置に保持されるように、前記スピニング・フィッシング・リール内に組付けられている、請求項13に記載のスピニング・フィッシング・リール。
【請求項15】
前記シール部材が、シリコーン及びゴムのうちの少なくとも1つで作られている、請求項13に記載のスピニング・フィッシング・リール。
【請求項16】
前記シール部材が、内側に延びるアーム部材を含む、請求項13に記載のスピニング・フィッシング・リール。
【請求項17】
前記リップ部分が前記ブッシュと接触している、請求項13に記載のスピニング・フィッシング・リール。
【請求項18】
前記アーム部材が前記ロータと接触している、請求項16に記載のスピニング・フィッシング・リール。
【請求項19】
前記シール部材が前記ブッシュに軸方向の力を加える、請求項13に記載のスピニング・フィッシング・リール。
【請求項20】
前記アーム部材が前記ロータに半径方向の力を加える、請求項16に記載のスピニング・フィッシング・リール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、現在係属中の「AXIAL PINION SEAL」という名称の、2020年12月3日に出願された米国仮特許出願第63/120,821号の優先権を主張するものであり、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般に、スピニング・フィッシング・リールのピニオン・ギア上の摩擦を低減することを目的とする軸方向シールに関する。
【背景技術】
【0003】
釣り竿リール内のピニオンに関係する大部分のシールは半径方向において係合するので、シール係合の量を制御することが困難である。半径方向における係合は複数の部品間の厳しい寸法公差に依拠し、シール圧力を容易に調整することができず、それによりシール圧力のより大きい変動が生じる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
ピニオンの軸方向において係合するリップ付きシールが提供される。半径方向ではなく軸方向において係合することによって、ピニオン・シールの係合はより容易に制御可能になる。シールと接触面との相対軸方向位置は簡単に調整することができる。本発明の圧力、したがって抵抗(drag)の均一性は、部品及びそれらの相対位置における真円度及び同心度の影響による変動がより少ない。
【0005】
本発明のより良い理解のために、以下の添付図面を参照し得る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本出願の教示に従って構成されたピニオン・シールを有するフィッシング・リールの断面図である。
図2図1のフィッシング・リールのシール部材、メイン・シャフト、及びブッシュの分解図である。
図3】互いに係合させられた、図2のシール部材、メイン・シャフト、及びブッシュの断面図である。
図4】代替的に構成されたシール部材の断面図である。
図5図4の代替的に構成されたシール部材の第2の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
スピニング・フィッシング・リール1が図1に断面で示されている。リール1は、ピニオン10によって囲まれた、リール1を通って延びるメイン・シャフト5を含む。ピニオン・ナット15はピニオン10と選択的に係合可能である。ロータ20はピニオン10に回転不可能に取り付けられ得る。ブッシュ25は、リール1が使用中であるときにピニオン10と共にシャフト5の周りを回転する。
【0008】
また、ブッシュ25の回転を容易にするために、ブッシュ25に隣接してボール・ベアリング・アセンブリ30が与えられる。ロータ20とボール・ベアリング30との間に隙間(opening)35が形成され得るので、隙間35を介して水がボール・ベアリング部材に入るのを防ぐことを助けるために、カバー40が与えられ得る。
【0009】
カバー40を所定位置に保つために、また、水がボール・ベアリング・アセンブリ30に入るのをさらに防ぐために、本体部分50と、半径方向内側に突出するリップ部分55とを含む、シール部材45が与えられる。シール部材45の本体部分50は、本体部分50がブッシュ25の接触面60とカバー40とによって所定位置に保持されるように、リール1中にアセンブルされ得る。シール部材45は、好ましくは、シリコーン又はゴムなどの可とう性材料から製造される。シール部材45のリップ部分55は、好ましくは、軸方向、たとえば、シャフト5が延びる方向において接触面60に係合する。接触面60に軸方向に係合することによって、シールは、シール部材45と接触面60との相対軸方向位置を調整するだけでより容易に制御可能であり、従来技術のシール部材のように、リール1内の部品の同心度に依拠しない。
【0010】
メイン・シャフト5、ブッシュ25、及びシール部材45は、図2及び図3ではリール1の他の説明した構成要素なしに示されている。図2では、メイン・シャフト5、ブッシュ25、及びシール部材45は互いから分解されており、図3では、それらは互いに係合されている。
【0011】
図4及び図5に示された代替実施例では、リール1とシール部材65との間の追加の接触を含むシール部材65が与えられている。たとえば、上方及び内側に延びてロータ20に接触するアーム部分70はシール部材65から形成され得る。アーム部分70とロータ20との間の係合は、軸方向の密封に加えて、シール部材65にいくらかの半径方向密封品質を与え得る。より詳細には、図4及び図5に示された実施例では、軸方向において接触面に係合する、リップ部分45と同様の構造を有するリップ部分75が与えられている。したがって、シール部材65は軸方向密封品質と半径方向密封品質の両方を有する。シール部材45の密封能力を改善する他の構造も想定される。
【0012】
また他の実施例では、シール部材45又はシール部材65と接触面60との間に軸方向力を与えるように、ばね(図示せず)がシール部材45に対して付勢される。
【0013】
上記から、本発明の様々な実施例は、明白であり本構造に固有であるさらなる他の利点と一緒に、上記に記載したすべての目的及び利点を達成するようにうまく適応されていることがわかるであろう。本実施例のいくつかの特徴及びサブコンビネーションは有用であり、他の特徴及びサブコンビネーションと無関係に採用され得ることが理解されよう。本発明の多数の可能な実施例が本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく行われ得るので、本明細書に記載されているか又は添付の図面に示されているすべての開示は、例示的なものにすぎず、限定的なものではないと解釈されるべきであることをも理解されたい。上記で説明し、図面に示した様々な構成は、単に実例として提示され、本発明の概念、原理、及び範囲を限定するものではない。
【0014】
しかしながら、明細書及び添付の図面を検討すれば、本発明の多数の変更、改変、変形、並びに他の用途及び適用例が当業者に明らかになろう。本発明の趣旨及び範囲から逸脱しないすべてのそのような変更、改変、変形並びに他の用途及び適用例は、以下の特許請求の範囲によってのみ限定される本発明によってカバーされると考えられる。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】