(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-17
(54)【発明の名称】通信を迅速に確立する方法、装置、設備及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 76/10 20180101AFI20240110BHJP
H04W 4/00 20180101ALI20240110BHJP
H04W 72/21 20230101ALI20240110BHJP
H04W 88/06 20090101ALI20240110BHJP
【FI】
H04W76/10
H04W4/00 110
H04W72/21
H04W88/06
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023528687
(86)(22)【出願日】2021-06-15
(85)【翻訳文提出日】2023-05-15
(86)【国際出願番号】 CN2021100110
(87)【国際公開番号】W WO2022100090
(87)【国際公開日】2022-05-19
(31)【優先権主張番号】202011275795.9
(32)【優先日】2020-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】ガオ, ミンガン
(72)【発明者】
【氏名】ディン, シュエメイ
(72)【発明者】
【氏名】シュ, イン
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ, ミンイェ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA15
5K067DD23
5K067DD24
5K067DD34
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE24
(57)【要約】
本開示は、通信を迅速に確立する方法、装置、設備及び記憶媒体を開示する。前記方法は、第1方式ネットワークと第2方式ネットワークで形成された非独立ネットワーキングにおいて、端末は前記第1方式ネットワークに送信しようとする通信要求が現在存在するか否かを特定し、前記第1方式ネットワークに送信しようとする通信要求が現在存在すると特定すると、前記端末は前記第1方式ネットワークの現在の上りリソースと前記第2方式ネットワークの現在の上りリソースのうちの一つを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信し、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信した後、前記端末は前記第1方式ネットワークを介して前記第1方式ネットワークが前記通信要求に応答して送信した通信応答を受信すること、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方式ネットワークと第2方式ネットワークで形成された非独立ネットワーキングにおいて、前記第1方式ネットワークに送信しようとする通信要求が現在存在するか否かを特定し、
前記第1方式ネットワークに送信しようとする通信要求が現在存在すると特定すると、前記第1方式ネットワークの現在の上りリソース又は前記第2方式ネットワークの現在の上りリソースを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信し、
前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信した後、前記第1方式ネットワークを介して前記第1方式ネットワークが前記通信要求に応答して送信した通信応答を受信すること、を含むことを特徴とする、端末に適用される、通信を迅速に確立する方法。
【請求項2】
前記第1方式ネットワークの現在の上りリソース又は前記第2方式ネットワークの現在の上りリソースを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信することは、
現在前記第1方式ネットワークの上りリソースがあるか否かを特定し、
現在前記第1方式ネットワークの上りリソースがあると特定すると、前記第1方式ネットワークの上りリソースを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信し、
現在前記第1方式ネットワークの上りリソースがないと特定すると、現在前記第2方式ネットワークの上りリソースがあると特定した場合、前記第2方式ネットワークの上りリソースを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信すること、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2方式ネットワークの上りリソースを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信することは、
前記通信要求を標識し、標識された方式を跨ったスケジューリング指示の通信要求を取得し、
前記第2方式ネットワークの上りリソースを利用し、前記標識された方式を跨ったスケジューリング指示の通信要求を前記第2方式ネットワークに送信することにより、前記第2方式ネットワークは前記方式を跨ったスケジューリング指示に基づいて前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信すること、を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、さらに、
現在前記第1方式ネットワークの上りリソース及び前記第2方式ネットワークの上りリソースがないと特定すると、遅延を実行し、前記第1方式ネットワーク及び前記第2方式ネットワークのうちの少なくとも一つに上りリソースがあるようになると、上りリソースがあるネットワークを介して前記通信要求を送信すること、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
遅延を実行し、前記第1方式ネットワーク及び前記第2方式ネットワークのうちの少なくとも一つに上りリソースがあるようになると、上りリソースがあるネットワークを介して前記通信要求を送信することは、
前記第1方式ネットワーク及び前記第2方式ネットワークがいずれも上りリソースがある場合、第1方式ネットワークの上りリソースを利用して前記通信要求を送信すること、を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記通信要求は上り伝送要求であり、前記通信応答はリソース許可情報を携帯する伝送応答であり、前記リソース許可情報は前記第1方式ネットワークが前記上り伝送要求に基づいて前記端末に割り当てられたものであり、前記方法はさらに、
前記第1方式ネットワークを介して前記第1方式ネットワークが前記通信要求に応答して送信した通信応答を受信した後、前記リソース許可情報を利用して、前記第1方式ネットワークに上りデータを送信すること、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1方式ネットワークの上りリソースは前記第1方式ネットワークの上りタイムスロット又は特殊タイムスロットの上りシンボルを含み、前記第2方式ネットワークの上りリソースは前記第2方式ネットワークの上りタイムスロットを含むことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
第1方式ネットワークと第2方式ネットワークで形成された非独立ネットワーキングにおいて、端末に前記第1方式ネットワークに送信しようとする通信要求が現在存在するか否かを特定するための特定モジュールと、
前記端末に前記第1方式ネットワークに送信しようとする通信要求が現在存在すると特定すると、前記第1方式ネットワークの現在の上りリソースと前記第2方式ネットワークの現在の上りリソースのうちの一つを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信するための送信モジュールと、
前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信した後、前記第1方式ネットワークを介して前記第1方式ネットワークが前記通信要求に応答して送信した通信応答を受信するための受信モジュールと、を含むことを特徴とする通信を迅速に確立する装置。
【請求項9】
メモリ、プロセッサ、前記メモリに記憶されかつ前記プロセッサで実行可能なプログラムを含み、前記プログラムが前記プロセッサにより実行される時に請求項1~7のいずれか一項に記載の通信を迅速に確立する方法のステップを実現することを特徴とする通信を迅速に確立する設備。
【請求項10】
コンピュータが読み取り可能に記憶するために用いられる記憶媒体であって、前記記憶媒体は一つ又は複数のプログラムが記憶され、前記一つ又は複数のプログラムは一つ又は複数のプロセッサにより実行され、請求項1~7のいずれか一項に記載の通信を迅速に確立する方法のステップを実現することを特徴とする記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信の分野に関し、特に通信を迅速に確立する方法、装置、設備及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
5G技術における大きな帯域幅の特性のため、無線周波数スペクトルを節約しチャネル品質報告のオーバーヘッドを節約する等のために、TDD(Time Division Duplexing、時分割複信)技術は5Gにおいて常識に反して主役となっていることにつながる。現在商用の5G技術と3GPP(3rd Generation Partnership Project、第3世代パートナーシッププロジェクト)の周波数バンド定義において、TDDのシェアは少なくとも80%以上を占めている。
【0003】
TDDは多くの5Gでの利点があるが、生まれつきの欠陥が存在している。それは同じ時間に上り又は下りリソーススケジューリング又はデータ伝送しか行うことができないことである。つまり、TDDが情報伝送の適時性に天然の欠陥が存在することに相当し、この欠陥は克服することができない。一方、FDD(Frequency Division Duplexing、周波数分割複信)は、情報伝送のリアルタイム性が高いという天然の利点がある。
【0004】
現在、世界中の事業者の多くはNSA(Non-Standalone、非独立ネットワーキング)のFDD及びTDDのネットワーキング方式を採用しており、つまり、LTEはFDDを採用することが多く、5G側はTDD方式を採用することが多く、特に将来のURLLC(Ultra-reliable and Low Latency Communications、超高信頼低遅延)の分野に対して、通信確立の時間遅延に対する要求が非常に高く、TDD確立時間遅延が長いという難病を克服できなければ、対応する業界分野に対して大きな障害となる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施例は、通信を迅速に確立する方法、装置、設備及び記憶媒体を提供する。
【0006】
本開示の実施例は、
第1方式ネットワークと第2方式ネットワークで形成された非独立ネットワーキングにおいて、端末は前記第1方式ネットワークに送信しようとする通信要求が現在存在するか否かを特定し、
前記第1方式ネットワークに送信しようとする通信要求が現在存在すると特定すると、前記端末は前記第1方式ネットワークの現在の上りリソースと前記第2方式ネットワークの現在の上りリソースのうちの一つを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信し、
前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信した後、前記端末は前記第1方式ネットワークを介して前記第1方式ネットワークが前記通信要求に応答して送信した通信応答を受信すること、を含む、通信を迅速に確立する方法を提供する。
【0007】
本開示の実施例において、前記端末は前記第1方式ネットワークの現在の上りリソース又は前記第2方式ネットワークの現在の上りリソースを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信することは、
前記端末は現在前記第1方式ネットワークの上りリソースがあるか否かを特定し、
現在前記第1方式ネットワークの上りリソースがあると特定すると、前記端末は前記第1方式ネットワークの上りリソースを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信し、
現在前記第1方式ネットワークの上りリソースがないと特定すると、前記端末は現在前記第2方式ネットワークの上りリソースがあると特定した場合、前記第2方式ネットワークの上りリソースを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信すること、を含む。
【0008】
本開示の実施例において、前述した前記第2方式ネットワークの上りリソースを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信することは、
前記端末は前記通信要求を標識し、標識された方式を跨ったスケジューリング指示の通信要求を取得し、
前記端末は前記第2方式ネットワークの上りリソースを利用し、前記標識された方式を跨ったスケジューリング指示の通信要求を前記第2方式ネットワークに送信することにより、前記第2方式ネットワークは前記方式を跨ったスケジューリング指示に基づいて前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信すること、を含む。
【0009】
本開示の実施例において、前記方法は、さらに、
現在前記第1方式ネットワークの上りリソース及び前記第2方式ネットワークの上りリソースがないと特定すると、前記端末は遅延を実行し、前記第1方式ネットワーク及び前記第2方式ネットワークのうちの少なくとも一つに上りリソースがあるようになると、上りリソースがあるネットワークを介して前記通信要求を送信すること、を含む。
【0010】
本開示の実施例において、前記端末は遅延を実行し、前記第1方式ネットワーク及び前記第2方式ネットワークのうちの少なくとも一つに上りリソースがあるようになると、上りリソースがあるネットワークを介して前記通信要求を送信することは、
前記第1方式ネットワーク及び前記第2方式ネットワークがいずれも上りリソースがある場合、前記端末は第1方式ネットワークの上りリソースを利用して前記通信要求を送信すること、を含む。
【0011】
本開示の実施例において、前記通信要求は上り伝送要求であり、前記通信応答はリソース許可情報を携帯する伝送応答であり、前記リソース許可情報は前記第1方式ネットワークが前記上り伝送要求に基づいて前記端末に割り当てられたものであり、前記方法はさらに、
前記端末は前記第1方式ネットワークを介して前記第1方式ネットワークが前記通信要求に応答して送信した通信応答を受信した後、前記端末は前記リソース許可情報を利用して、前記第1方式ネットワークに上りデータを送信すること、を含む。
【0012】
本開示の実施例において、前記第1方式ネットワークの上りリソースは前記第1方式ネットワークの上りタイムスロット又は特殊タイムスロットの上りシンボルを含み、前記第2方式ネットワークの上りリソースは前記第2方式ネットワークの上りタイムスロットを含む。
【0013】
本開示の実施例は、
第1方式ネットワークと第2方式ネットワークで形成された非独立ネットワーキングにおいて、端末に前記第1方式ネットワークに送信しようとする通信要求が現在存在するか否かを特定するための特定モジュールと、
前記端末に前記第1方式ネットワークに送信しようとする通信要求が現在存在すると特定すると、前記第1方式ネットワークの現在の上りリソースと前記第2方式ネットワークの現在の上りリソースのうちの一つを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信するための送信モジュールと、
前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信した後、前記第1方式ネットワークを介して前記第1方式ネットワークが前記通信要求に応答して送信した通信応答を受信するための受信モジュールと、を含む、通信を迅速に確立する装置をさらに提供する。
【0014】
本開示の実施例は、メモリ、プロセッサ、前記メモリに記憶されかつ前記プロセッサで実行可能なプログラムを含み、前記プログラムが前記プロセッサにより実行される時に前述の方法のステップを実現する、通信を迅速に確立する設備をさらに提供する。
【0015】
本開示は、コンピュータが読み取り可能に記憶するために用いられる記憶媒体であって、前記記憶媒体は一つ又は複数のプログラムが記憶され、前記一つ又は複数のプログラムは一つ又は複数のプロセッサにより実行され、前述の方法のステップを実現する、記憶媒体をさらに提供する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は本開示の実施例が提供する通信を迅速に確立する方法の模式的なフローチャートである。
【
図2a】
図2aはLTE FDD及び5G TDDの組み合わせネットワークにおけるフレーム構造の組み合わせ模式図である。
【
図2b】
図2bはLTE TDD及び5G TDDの組み合わせネットワークにおけるフレーム構造の組み合わせ模式図である。
【
図3a】
図3aは従来技術において再送信無しのシーンで端末がデータアップロードを行う時のシーケンス模式図である。
【
図3b】
図3bは従来技術において再送信有りのシーンで端末がデータアップロードを行う時のシーケンス模式図である。
【
図4】
図4は本開示の実施例が提供するNSA環境で端末とネットワークが通信を確立して通信を行うフローチャートである。
【
図5a】
図5aは本開示の実施例が提供するLTE FDD及び5G TDDの組み合わせネットワークにおいて再送信無しのシーンで端末がデータアップロードを行う時のシーケンス模式図である。
【
図5b】
図5bは本開示の実施例が提供するLTE TDD及び5G TDDの組み合わせネットワークにおいて再送信無しのシーンで端末がデータアップロードを行う時のシーケンス模式図である。
【
図6a】
図6aは本開示の実施例が提供するLTE FDD及び5G TDDの組み合わせネットワークにおいて再送信有りのシーンで端末がデータアップロードを行う時のシーケンス模式図である。
【
図6b】
図6bは本開示の実施例が提供するLTE TDD及び5G TDDの組み合わせネットワークにおいて再送信有りのシーンで端末がデータアップロードを行う時のシーケンス模式図である。
【
図7】
図7は本開示の実施例が提供する通信を迅速に確立する装置の構造ブロック図である。
【
図8】
図8は本開示の実施例が提供する通信を迅速に確立する設備の構造ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
理解すべきことは、ここで説明された具体的な実施例は本開示を説明するためのものに過ぎず、本開示を限定するものではない。
【0018】
後続の説明において、素子を示すための「モジュール」、「部品」又は「ユニット」のようなサフィックスを使用することは本開示の説明に役立つためだけであり、それ自体に特有の意味がない。したがって、「モジュール」、「部品」又は「ユニット」を混合して使用することができる。
【0019】
本開示の実施例はNSAにおける二つの異なるネットワークの異なるフレーム構造を利用して通信確立の効率を向上させ通信時間遅延を低減することにより、5G TDDの通信時間遅延がFDDに近似する効果を達成し、5G端末及び対応するネットワークに適用する。
【0020】
図1は本開示の実施例が提供する通信を迅速に確立する方法の模式的なフローチャートであり、
図1に示すように、前記方法は、以下を含むことができる。
ステップS101:第1方式ネットワークと第2方式ネットワークで形成された非独立ネットワーキングにおいて、端末は前記第1方式ネットワークに送信しようとする通信要求が現在存在するか否かを特定する。
ステップS102:前記第1方式ネットワークに送信しようとする通信要求が現在存在すると特定すると、前記端末は前記第1方式ネットワークの現在の上りリソースと前記第2方式ネットワークの現在の上りリソースのうちの一つを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信する。
【0021】
前記端末は現在前記第1方式ネットワークの上りリソースがあるか否かを特定し、現在前記第1方式ネットワークの上りリソースがあると特定すると、前記端末は前記第1方式ネットワークの上りリソースを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信し、現在前記第1方式ネットワークの上りリソースがないと特定すると、前記端末は現在前記第2方式ネットワークの上りリソースがあると特定した場合、前記第2方式ネットワークの上りリソースを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信し、例えば、前記端末は前記通信要求を標識し、標識された方式を跨ったスケジューリング指示の通信要求を取得し、前記第2方式ネットワークの上りリソースを利用して、前記標識された方式を跨ったスケジューリング指示の通信要求を前記第2方式ネットワークに送信することにより、前記第2方式ネットワークは前記方式を跨ったスケジューリング指示に基づいて前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信する。ここで、方式を跨ったスケジューリング指示情報識別子を前記通信要求の前又は後に設置してもよく、前記方式を跨ったスケジューリング指示を前記通信要求に携帯させてもよい。
【0022】
ステップS103:前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信した後、前記端末は前記第1方式ネットワークを介して前記第1方式ネットワークが前記通信要求に応答して送信した通信応答を受信する。
【0023】
前記方法は、さらに、現在前記第1方式ネットワークの上りリソース及び前記第2方式ネットワークの上りリソースがないと特定すると、前記端末は遅延を実行し、前記第1方式ネットワーク及び前記第2方式ネットワークのうちの少なくとも一つに上りリソースがあるようになると、上りリソースがあるネットワークを介して前記通信要求を送信することを含み、具体的には、送信が遅延した後、前記第1方式ネットワークが先に上りリソースがあるようになると、前記第1方式ネットワークの該上りリソースを利用して前記通信要求を送信し、前記第2方式ネットワークが先に上りリソースがあるようになると、前記第2方式ネットワークの該上りリソースを利用して前記通信要求を送信し、前記第1方式ネットワーク及び前記第2方式ネットワークが同時に上りリソースがあるようになると、第1方式ネットワークの上りリソースを利用して前記通信要求を送信する。
【0024】
前記通信要求は前記端末が前記第1方式ネットワークに送信した要求であり、例えばリンク確立要求、上り伝送要求等であってもよく、前記通信応答は第1方式ネットワークが前記通信要求に応答して生成送信した応答であり、例えばリンク確立応答、伝送応答等である。一つの実施形態において、前記通信要求が上り伝送要求であれば、前記通信応答はリソース許可情報を携帯する伝送応答であり、前記方法はさらに、前記端末は前記第1方式ネットワークを介して前記第1方式ネットワークが前記通信要求に応答して送信した通信応答を受信した後、前記端末は前記リソース許可情報を利用して、前記第1方式ネットワークに上りデータを送信すること、を含むことができ、ここで、前記リソース許可情報は前記第1方式ネットワークが前記上り伝送要求に基づいて前記端末に割り当てられたものであり、前記第1方式ネットワークが前記端末に割り当てたRB(Resource Block、リソースブロック)を含むことができる。
【0025】
本実施例において、前記第1方式ネットワークは5G TDDネットワークであってもよく、この時に前記第1方式ネットワークの上りリソースは前記第1方式ネットワークの上りタイムスロットであってもよく、前記第1方式ネットワークの特殊タイムスロットの上りシンボルであってもよく、前記第2方式ネットワークはLTE FDDネットワーク又はLTE TDDネットワークであってもよく、この時に前記第2方式ネットワークの上りリソースは前記第2方式ネットワークの上りタイムスロットを含む。
【0026】
本開示の実施例が提供する通信を迅速に確立する方法は、第1方式ネットワークに現在上りリソースがない場合に第2方式ネットワークの現在の上りリソースを利用して第1方式ネットワークの通信要求を伝送することができ、それにより第1方式ネットワーク例えば5G TDDネットワークの通信時間遅延を大幅に低減し、通信効率を向上させることができる。
【0027】
以下は、NSAの第1方式ネットワークが5G TDDネットワークであり、第2方式ネットワークがLTE FDDネットワーク又はLTE TDDネットワークであり、第1方式ネットワークの上りリソースと第2方式ネットワークの上りリソースがいずれも上りタイムスロットである場合を例として、
図2a~
図6bを参照し、本開示を詳細に説明する。
【0028】
図2a及び
図2bは一般的なNSA組み合わせネットワークにおける4G及び5Gのフレーム構造関係模式図であり、現在の事業者の配置は
図2aを主とし、将来、
図2bも配置することになる。本実施例は、
図2aのLTE FDD及び5G TDDの組み合わせネットワークを例とし、既存の方案によれば、全ての5Gに関連する通信は5Gのみで行うことができ、
図3a及び
図3bに示す端末がデータをアップロードする時のシーケンス模式図に示されるように、端末が5G TDDに送信する必要があるデータがある場合を例とし、
図3aに示す再送信無しのシーンで、端末が要求する時点(即ち0時刻)に利用可能な5G UL(上り)リソースがないため、利用可能な5G ULリソースがある時刻(即ち4時刻)に遅延して上りデータ要求(又は上り要求、データ要求、上り伝送要求)を実際に送信することしかできない。5Gネットワークは該上りデータ要求を受信した後、一定の時間で処理する必要があり、例えば3つのslot(タイムスロット)で処理する必要があり、そうすると、7時刻になってはじめてリソース情報(又はリソース許可情報、リソースの割り当て情報、リソーススケジューリング情報、リソーススケジューリング許可結果)を端末に割り当てることができ、端末は大体9時刻になってはじめて上りデータ伝送を実際に完了することができる。
図3bに示す再送信有りのシーンで、端末は干渉により7時刻で5Gネットワーク側のリソースの割り当て情報を受信できなかったと仮定すると、端末は再送信を要求し、例えば9時刻で上りデータ要求を再送信してリソースを要求し続け、このように、5Gネットワークは12時刻でリソース情報を端末に割り当て、端末は大体14時刻になってはじめて上りデータ伝送を完了することができる。TDD自体の欠陥のため、端末は任意の時刻に(即ち待つことなく)データ要求を送信することができず、不可避的な待ち時間遅延をもたらすことが分かる。
【0029】
NSAにおいて4Gと5Gは互いに独立するように見えるが、NSA技術は両者を有機的に関連付け、このために、本開示の実施例は、4Gと5G側の通信を互いに孤立することではなく、4Gと5G側の通信を相互作用させることにより、二つの異なるネットワークのリソース特性をより効果的に利用して通信確立の時間遅延を低減し、通信速度及び通信効率を向上させることができる。NSAをサポートする端末に対して、前記端末が第1無線方式ネットワークにおいて通信要求が存在するがこの時に第1無線方式ネットワークに対応する無線リソース(上りリソース、例えば上りslot)がないが、この時に第2無線方式ネットワークにこの通信要求を送信できる対応する無線リソースがある場合、端末は第1無線方式ネットワークにおいてこの要求を送信することを放棄し、第2無線方式ネットワークにこの要求を送信し、この要求が第1無線方式ネットワークに関する要求であると標識する。この要求がリソース要求である場合を例として、この時にこのリソース要求が第1無線方式ネットワークに関するリソース要求であると標識し、端末が第2無線リソースにおいてリソース要求の送信に成功した後、第1無線方式ネットワークにおいてネットワーク側のリソース許可応答を傍受する。端末はリソース許可応答を傍受した後、次の第1無線方式ネットワークの利用可能な無線リソースで具体的な要求データを送信する。端末が一定のリソースウィンドウでネットワーク側のリソース許可応答を傍受できなければ、ネットワーク側のリソース許可応答を取得するまで前の過程を繰り返す。それに応じて、NSAのネットワークに対して、第2無線方式ネットワークは通信要求を受信することができ、この通信要求は第1無線方式ネットワークからの通信要求であり、この通信要求がリソース要求である場合を例として、第1無線方式ネットワークは第2無線方式ネットワークから送信された該リソース要求を受信した後、第1無線方式において対応するリソース許可を割り当て端末に応答する。
図4は本開示の実施例が提供するNSA環境で端末とネットワークが通信を確立して通信を行うフローチャートであり、
図4に示すように、同様に端末が5G TDDに送信する必要があるデータがある場合を例として、ステップは以下を含むことができる。
【0030】
ステップS401:端末は現在の無線ネットワークに送信しようとするデータ要求がある。
【0031】
ステップS402:現在の無線ネットワークに該要求を送信できる上りリソースがあるか否かを判断し、現在の無線ネットワークに上りリソースがあれば、ステップS403を実行し、現在の無線ネットワークの上りリソースを用いて該要求を送信し、現在の無線ネットワークに上りリソースがなければ、ステップS404を実行する。
【0032】
ステップS404:第2無線ネットワークに該要求を送信できる上りリソースがあるか否かを判断し、第2無線ネットワークに上りリソースがあれば、ステップS405を実行し、第2無線ネットワークの上りリソースを用いて該要求を送信し、第2無線ネットワークに上りリソースがなければ、ステップS409を実行する。
【0033】
ステップS406:該要求を送信した後、現在の無線ネットワークのリソーススケジューリング情報を傍受する。
【0034】
ステップS407:有効なリソーススケジューリング情報を取得したか否かを判断し、有効なリソーススケジューリング情報を取得した場合、該有効なリソーススケジューリング情報を利用し、現在の無線ネットワークの次の利用可能な上りリソースで上りデータ(又は上りデータ)を送信する。
【0035】
ステップS409:次のslot又はサブフレームまで遅延し、それからステップS402を再実行する。
【0036】
これにより分かるように、本開示の実施例は第1方式ネットワークに現在無線リソースがない場合に第2方式ネットワークの現在の無線リソースを利用して第1方式ネットワークの通信要求を伝送することができ、それにより第1方式ネットワーク例えば5G TDDネットワークの通信時間遅延を大幅に低減し、通信効率を向上させ、5G NSA端末製品及びネットワーク製品に適用することができる。
【0037】
以下の
図5a、
図5b、
図6a、
図6bにおいて、第1方式が5Gであり、第2方式がLTE(TDD又はFDD)であると仮定し、図に示された時間時刻ユニットはいずれも模式的なものであり、本開示の実施形態及び通信時間遅延への最適化を明確に示すためだけであり、実際の環境で必ずこのような時刻に応じて行われることを表すものではない。
【0038】
図5aは本開示の実施例が提供するLTE FDD及び5G TDDの組み合わせネットワークにおいて再送信無しのシーンで端末がデータをアップロードする時のシーケンス模式図であり、
図5bは本開示の実施例が提供するLTE TDD及び5G TDDの組み合わせネットワークにおいて再送信無しのシーンで端末がデータをアップロードする時のシーケンス模式図であり、
図5a及び
図5bに示すように、
図4と合わせて、実施ステップは以下のとおりである。
【0039】
ステップ1:第0時刻に、端末は上り伝送要求を送信しようとするが、この時に5G側は下りslotとなり、この時に端末は4G FDD/4G TDDの上りslotを用いてその上り伝送要求を4Gネットワークに送信する。
【0040】
なお、端末はその上り伝送要求が5G TDDネットワークに関する要求であることを標識する必要があり、例えば上り伝送要求の前に、方式を跨ったスケジューリング指示情報識別子を追加することができる。
【0041】
ステップ2:4G FDD/4G TDDネットワークはその要求を受信した後、方式を跨ったスケジューリング指示情報識別子に基づいて、その要求が別の無線方式5Gから由来することを発見し、この時に4G FDD/4G TDDネットワークはその要求を別の無線方式5G TDDにルーティングする。5G TDDネットワークはこの端末にリソース需要があることを知ることができ、いくつかの時間を経て、5G TDDネットワークは第2時刻にリソース情報(又はリソーススケジューリング許可結果)を端末に送信する。
【0042】
ステップ3:端末は次の5G TDD上り時刻4に、対応するデータを伝送することができる。
【0043】
図3aに示す時刻9に伝送を完了する従来の方案に比べて、本実施例は時刻4に伝送を完了することができ、通信時間遅延を大幅に低減する。
【0044】
図6aは本開示の実施例が提供するLTE FDD及び5G TDDの組み合わせネットワークにおいて再送信有りのシーンで端末がデータをアップロードする時のシーケンス模式図であり、
図6bは本開示の実施例が提供するLTE TDD及び5G TDDの組み合わせネットワークにおいて再送信有りのシーンで端末がデータをアップロードする時のシーケンス模式図であり、
図6a及び
図6bに示すように、
図4と合わせて、実施ステップは以下のとおりである。
【0045】
ステップ1:第0時刻に、端末は上り伝送要求を送信しようとするが、この時に5G側は下りslotとなり、この時に端末は4G FDD/4G TDDの上りslotを用いてその上り伝送要求をネットワークに送信する。
【0046】
なお、端末はその上り伝送要求が5G TDDネットワークに関する要求であることを標識する必要があり、例えば上り伝送要求の前に、方式を跨ったスケジューリング指示情報識別子を追加することができる。
【0047】
ステップ2:4G FDD/4G TDDネットワークはその要求を受信した後、方式を跨ったスケジューリング指示情報識別子に基づいて、その要求が別の無線方式5Gに由来することを発見すると、4G FDD/4G TDDネットワークはその要求を別の無線方式5G TDDにルーティングする。5G TDDネットワークはこの端末にリソース需要があることを知ることができる。いくつかの時間を経て、5G TDDネットワークは第2時刻にリソーススケジューリング許可結果を端末に送信するが、何らかの原因、例えば信号干渉により、端末は時刻2にそのリソース情報(又はリソーススケジューリング許可結果)を傍受できなかった。
【0048】
ステップ3:第4時刻に、端末は上り伝送要求を再送信しようとするが、この時に5G TDD側は上りslotであるため、端末は5G TDDの上りslotを用いてその上り伝送要求を5G TDDネットワークに送信する。
【0049】
ステップ4:いくつかの時間を経て、5Gネットワークは第7時刻にリソーススケジューリング許可結果を端末に送信する。
【0050】
ステップ5:端末は次の5Gの上り時刻9に、対応するデータを伝送する。
【0051】
図3bに示された時刻14に伝送を完了する従来の方案に比べて、本実施例は時刻9に伝送を完了することができ、通信時間遅延を大幅に減少させる。
【0052】
本開示の実施例は、ソフトウェアアップグレードだけで、5G TDD方式にFDDの主な利点を備えさせることができ、工業分野に適用される場合、5G TDDの通信時間遅延、例えば通信リンク確立時間遅延、通信データ伝送時間遅延等を大幅に低減することができ、大きな程度で、URLLC分野において大きな作用を有する。
【0053】
図7は本開示の実施例が提供する通信を迅速に確立する装置の構造ブロック図であり、
図7に示すように、前記装置は、特定モジュール71、送信モジュール72及び受信モジュール73を含むことができる。
【0054】
前記特定モジュール71は、第1方式ネットワークと第2方式ネットワークで形成された非独立ネットワーキングにおいて、端末に前記第1方式ネットワークに送信しようとする通信要求が現在存在するか否かを特定するために用いられる。
【0055】
前記送信モジュール72は、前記端末に前記第1方式ネットワークに送信しようとする通信要求が現在存在すると特定すると、前記第1方式ネットワークの現在の上りリソースと前記第2方式ネットワークの現在の上りリソースのうちの一つを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信するために用いられる。具体的には、前記送信モジュール72は現在前記第1方式ネットワークの上りリソースがあると特定すると、前記第1方式ネットワークの上りリソースを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信し、現在前記第1方式ネットワークの上りリソースがないと特定すると、前記特定モジュール71は現在前記第2方式ネットワークの上りリソースがあると特定した場合、前記第2方式ネットワークの上りリソースを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信し、例えば、前記送信モジュールは前記通信要求を標識し、標識された方式を跨ったスケジューリング指示の通信要求を取得し、前記第2方式ネットワークの上りリソースを利用して、前記標識された方式を跨ったスケジューリング指示の通信要求を前記第2方式ネットワークに送信することにより、前記第2方式ネットワークは前記方式を跨ったスケジューリング指示に基づいて前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信する。ここで、方式を跨ったスケジューリング指示情報識別子を前記通信要求の前又は後に設置してもよく、前記方式を跨ったスケジューリング指示を前記通信要求に携帯させてもよい。
【0056】
前記受信モジュール73は、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信した後、前記第1方式ネットワークを介して前記第1方式ネットワークが前記通信要求に応答して送信した通信応答を受信するために用いられる。
【0057】
前記特定モジュール71は現在前記第1方式ネットワークの上りリソース及び前記第2方式ネットワークの上りリソースがないと特定すると、前記送信モジュール72は遅延を実行し、前記第1方式ネットワーク及び前記第2方式ネットワークのうちの少なくとも一つに上りリソースがあるようになると、上りリソースがあるネットワークを介して前記通信要求を送信し、具体的には、送信が遅延した後、前記第1方式ネットワークが先に上りリソースがあるようになると、前記第1方式ネットワークの該上りリソースを利用して前記通信要求を送信し、前記第2方式ネットワークが先に上りリソースがあるようになると、前記第2方式ネットワークの該上りリソースを利用して前記通信要求を送信し、前記第1方式ネットワーク及び前記第2方式ネットワークが同時に上りリソースがあるようになると、第1方式ネットワークの上りリソースを利用して前記通信要求を送信する。
【0058】
前記通信要求は前記第1方式ネットワークに送信する要求であり、例えばリンク確立要求、上り伝送要求等であってもよく、前記通信応答は第1方式ネットワークが前記通信要求に応答して生成送信する応答であり、例えばリンク確立応答、伝送応答等である。一つの実施形態において、前記通信要求が上り伝送要求であり、前記通信応答がリソース許可情報を携帯する伝送応答である場合、前記受信モジュール73が前記第1方式ネットワークを介して前記第1方式ネットワークが前記通信要求に応答して送信した通信応答を受信した後、前記送信モジュール72は前記リソース許可情報を利用して、前記第1方式ネットワークに上りデータを送信し、ここで、前記リソース許可情報は前記第1方式ネットワークが前記上り伝送要求に基づいて前記端末に割り当てられたものであり、前記第1方式ネットワークが前記端末に割り当てたRB(Resource Block、リソースブロック)を含むことができる。
【0059】
本実施例において、前記第1方式ネットワークは5G TDDネットワークであってもよく、この時に前記第1方式ネットワークの上りリソースは前記第1方式ネットワークの上りタイムスロットであってもよく、前記第1方式ネットワークの特殊タイムスロットの上りシンボルであってもよく、前記第2方式ネットワークはLTE FDDネットワーク又はLTE TDDネットワークであってもよく、この時に前記第2方式ネットワークの上りリソースは前記第2方式ネットワークの上りタイムスロットを含む。
【0060】
本開示の実施例が提供する通信を迅速に確立する装置は、第1方式ネットワークに現在上りリソースがない場合に第2方式ネットワークの現在上りリソースを利用して第1方式ネットワークの通信要求を伝送することができ、それにより第1方式ネットワーク例えば5G TDDネットワークの通信時間遅延を大幅に低減し、通信効率を向上させることができる。
【0061】
図8は本開示の実施例が提供する通信を迅速に確立する設備の構造ブロック図であり、
図8に示すように、前記設備はメモリ81、プロセッサ82、前記メモリ81に記憶されかつ前記プロセッサ82で実行可能なプログラムを含むことができ、前記プログラムが前記プロセッサ82により実行される場合に上記の通信を迅速に確立する方法のステップを実現する。
【0062】
本開示は5G端末及びネットワークハードウェアを変更する必要がない上に、ソフトウェアをアップグレードするだけで5G TDDの通信時間遅延を大幅に節約する効果を達成することができ、5G NSAをサポートする全ての5G端末製品及びネットワーク製品に適用する。
【0063】
本開示の実施例は、コンピュータが読み取り可能に記憶するために用いられる記憶媒体であって、前記記憶媒体は一つ又は複数のプログラムが記憶され、前記一つ又は複数のプログラムは一つ又は複数のプロセッサにより実行され、上記の通信を迅速に確立する方法のステップを実現する記憶媒体をさらに提供する。
【0064】
当業者であれば理解できるように、上記に開示された方法における全て又はいくつかのステップ、システム、設備における機能モジュール/ユニットはソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア及びそれらの適切な組み合わせとして実施されてもよい。ハードウェアの実施形態において、以上の説明で言及された機能モジュール/ユニットの間の分割は必ずしも物理的コンポーネントの分割に対応するわけではない。例えば、一つの物理的コンポーネントは複数の機能を有してもよく、又は一つの機能又はステップは複数の物理的コンポーネントによって協力して実行されてもよい。いくつかの物理的コンポーネント又は全ての物理的コンポーネントはプロセッサ、例えば中央処理装置、デジタル信号プロセッサ又はマイクロプロセッサにより実行されるソフトウェアとして実施されてもよく、又はハードウェアとして実施されてもよく、又は集積回路、例えば専用集積回路として実施されてもよい。このようなソフトウェアはコンピュータ可読媒体に分布することができ、コンピュータ可読媒体はコンピュータ記憶媒体(又は非一時的媒体)及び通信媒体(又は一時的媒体)を含むことができる。当業者に周知のように、用語コンピュータ記憶媒体は情報(例えばコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータ)を記憶するための任意の方法又は技術において実施される揮発性及び不揮発性、取り外し可能及び取り外し不可能な媒体を含む。コンピュータ記憶媒体としては、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ等のメモリ技術、CD-ROM、デジタル汎用ディスク(DVD)又はその他の光ディスク記憶装置、磁気カートリッジ、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置又はその他の磁気記憶装置、又は所望の情報を記憶するために用いられると共にコンピュータがアクセス可能な任意の他の媒体を含むが、これらに限定されるものではない。また、当業者に周知のように、通信媒体は一般的にコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は搬送波又は他の伝送メカニズムのような変調データ信号における他のデータを含み、かつ任意の情報伝送媒体を含むことができる。
【0065】
本開示の実施例が提供する通信を迅速に確立する方法、装置、設備及び記憶媒体は、現在第1方式ネットワークに上りリソースがない場合に第2方式ネットワークの現在の上りリソースを利用して第1方式ネットワークの通信要求を伝送することにより、5G TDDの通信時間遅延を大幅に低減し、通信効率を向上させることができる。
【0066】
以上に図面を参照しながら本開示の好ましい実施例を説明したが、本開示の権利範囲を限定するものではない。当業者が本開示の範囲及び実質から逸脱することなく行われた任意の修正、同等置換及び改善は、いずれも本開示の権利範囲内にあるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2023-05-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方式ネットワークと第2方式ネットワークで形成された非独立ネットワーキングにおいて、前記第1方式ネットワークに送信しようとする通信要求が現在存在するか否かを特定し、
前記第1方式ネットワークに送信しようとする通信要求が現在存在すると特定すると、前記第1方式ネットワークの現在の上りリソース又は前記第2方式ネットワークの現在の上りリソースを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信し、
前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信した後、前記第1方式ネットワークを介して前記第1方式ネットワークが前記通信要求に応答して送信した通信応答を受信すること、を含むことを特徴とする、端末に適用される、通信を迅速に確立する方法。
【請求項2】
前記第1方式ネットワークの現在の上りリソース又は前記第2方式ネットワークの現在の上りリソースを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信することは、
現在前記第1方式ネットワークの上りリソースがあるか否かを特定し、
現在前記第1方式ネットワークの上りリソースがあると特定すると、前記第1方式ネットワークの上りリソースを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信し、
現在前記第1方式ネットワークの上りリソースがないと特定すると、現在前記第2方式ネットワークの上りリソースがあると特定した場合、前記第2方式ネットワークの上りリソースを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信すること、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2方式ネットワークの上りリソースを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信することは、
前記通信要求を標識し、標識された方式を跨ったスケジューリング指示の通信要求を取得し、
前記第2方式ネットワークの上りリソースを利用し、前記標識された方式を跨ったスケジューリング指示の通信要求を前記第2方式ネットワークに送信することにより、前記第2方式ネットワークは前記方式を跨ったスケジューリング指示に基づいて前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信すること、を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、さらに、
現在前記第1方式ネットワークの上りリソース及び前記第2方式ネットワークの上りリソースがないと特定すると、遅延を実行し、前記第1方式ネットワーク及び前記第2方式ネットワークのうちの少なくとも一つに上りリソースがあるようになると、上りリソースがあるネットワークを介して前記通信要求を送信すること、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
遅延を実行し、前記第1方式ネットワーク及び前記第2方式ネットワークのうちの少なくとも一つに上りリソースがあるようになると、上りリソースがあるネットワークを介して前記通信要求を送信することは、
前記第1方式ネットワーク及び前記第2方式ネットワークがいずれも上りリソースがある場合、第1方式ネットワークの上りリソースを利用して前記通信要求を送信すること、を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記通信要求は上り伝送要求であり、前記通信応答はリソース許可情報を携帯する伝送応答であり、前記リソース許可情報は前記第1方式ネットワークが前記上り伝送要求に基づいて前記端末に割り当てられたものであり、前記方法はさらに、
前記第1方式ネットワークを介して前記第1方式ネットワークが前記通信要求に応答して送信した通信応答を受信した後、前記リソース許可情報を利用して、前記第1方式ネットワークに上りデータを送信すること、を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1方式ネットワークの上りリソースは前記第1方式ネットワークの上りタイムスロット又は特殊タイムスロットの上りシンボルを含み、前記第2方式ネットワークの上りリソースは前記第2方式ネットワークの上りタイムスロットを含むことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
第1方式ネットワークと第2方式ネットワークで形成された非独立ネットワーキングにおいて、端末に前記第1方式ネットワークに送信しようとする通信要求が現在存在するか否かを特定するための特定モジュールと、
前記端末に前記第1方式ネットワークに送信しようとする通信要求が現在存在すると特定すると、前記第1方式ネットワークの現在の上りリソースと前記第2方式ネットワークの現在の上りリソースのうちの一つを利用して、前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信するための送信モジュールと、
前記通信要求を前記第1方式ネットワークに送信した後、前記第1方式ネットワークを介して前記第1方式ネットワークが前記通信要求に応答して送信した通信応答を受信するための受信モジュールと、を含むことを特徴とする通信を迅速に確立する装置。
【請求項9】
メモリ、プロセッサ、前記メモリに記憶されかつ前記プロセッサで実行可能なプログラムを含み、前記プログラムが前記プロセッサにより実行される時に請求項1~7のいずれか一項に記載の通信を迅速に確立する方法のステップを実現することを特徴とする通信を迅速に確立する設備。
【請求項10】
コンピュータが読み取り可能に記憶するために用いられる記憶媒体であって、前記記憶媒体は
少なくとも一つのプログラムが記憶され、前記
少なくとも一つのプログラムは
少なくとも一つのプロセッサにより実行され、請求項1~7のいずれか一項に記載の通信を迅速に確立する方法のステップを実現することを特徴とする記憶媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
本開示は、コンピュータが読み取り可能に記憶するために用いられる記憶媒体であって、前記記憶媒体は少なくとも一つのプログラムが記憶され、前記少なくとも一つのプログラムは少なくとも一つのプロセッサにより実行され、前述の方法のステップを実現する、記憶媒体をさらに提供する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
NSAにおいて4Gと5Gは互いに独立するように見えるが、NSA技術は両者を有機的に関連付け、このために、本開示の実施例は、4Gと5G側の通信を互いに孤立することではなく、4Gと5G側の通信を相互作用させることにより、二つの異なるネットワークのリソース特性をより効果的に利用して通信確立の時間遅延を低減し、通信速度及び通信効率を向上させることができる。NSAをサポートする端末に対して、前記端末が第1無線方式ネットワークにおいて通信要求が存在するがこの時に第1無線方式ネットワークに対応する無線リソース(上りリソース、例えば上りslot)がないが、この時に第2無線方式ネットワークにこの通信要求を送信できる対応する無線リソースがある場合、端末は第1無線方式ネットワークにおいてこの要求を送信することを放棄し、第2無線方式ネットワークにこの要求を送信し、この要求が第1無線方式ネットワークに関する要求であると標識する。この要求がリソース要求である場合を例として、この時にこのリソース要求が第1無線方式ネットワークに関するリソース要求であると標識し、端末が第2無線
方式ネットワークにおいてリソース要求の送信に成功した後、第1無線方式ネットワークにおいてネットワーク側のリソース許可応答を傍受する。端末はリソース許可応答を傍受した後、次の第1無線方式ネットワークの利用可能な無線リソースで具体的な要求データを送信する。端末が一定のリソースウィンドウでネットワーク側のリソース許可応答を傍受できなければ、ネットワーク側のリソース許可応答を取得するまで前の過程を繰り返す。それに応じて、NSAのネットワークに対して、第2無線方式ネットワークは通信要求を受信することができ、この通信要求は第1無線方式ネットワークからの通信要求であり、この通信要求がリソース要求である場合を例として、第1無線方式ネットワークは第2無線方式ネットワークから送信された該リソース要求を受信した後、第1無線方式において対応するリソース許可を割り当て端末に応答する。
図4は本開示の実施例が提供するNSA環境で端末とネットワークが通信を確立して通信を行うフローチャートであり、
図4に示すように、同様に端末が5G TDDに送信する必要があるデータがある場合を例として、ステップは以下を含むことができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0034】
ステップS407:有効なリソーススケジューリング情報を取得したか否かを判断し、有効なリソーススケジューリング情報を取得した場合、該有効なリソーススケジューリング情報を利用し、現在の無線ネットワークの次の利用可能な上りリソースで上りデータ(又は上りデータ要求)を送信する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0063】
本開示の実施例は、コンピュータが読み取り可能に記憶するために用いられる記憶媒体であって、前記記憶媒体は少なくとも一つのプログラムが記憶され、前記少なくとも一つのプログラムは少なくとも一つのプロセッサにより実行され、上記の通信を迅速に確立する方法のステップを実現する記憶媒体をさらに提供する。
【国際調査報告】