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特表2024-504065レーダー通信統合化信号の送信方法、受信方法及び機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-30
(54)【発明の名称】レーダー通信統合化信号の送信方法、受信方法及び機器
(51)【国際特許分類】
   H04J 11/00 20060101AFI20240123BHJP
   H04B 7/10 20170101ALI20240123BHJP
   G01S 13/88 20060101ALI20240123BHJP
【FI】
H04J11/00 B
H04B7/10 B
G01S13/88
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541511
(86)(22)【出願日】2022-01-05
(85)【翻訳文提出日】2023-08-30
(86)【国際出願番号】 CN2022070271
(87)【国際公開番号】W WO2022148366
(87)【国際公開日】2022-07-14
(31)【優先権主張番号】202110026232.4
(32)【優先日】2021-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.アンドロイド
2.ANDROID
3.iOS
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】姚 健
(72)【発明者】
【氏名】姜 大潔
(72)【発明者】
【氏名】袁 璞
【テーマコード(参考)】
5J070
【Fターム(参考)】
5J070AD14
5J070AK40
(57)【要約】
レーダー通信統合化信号の送信方法、受信方法及び機器であって、通信の技術分野に関する。該方法は、送信すべき通信情報ビットに基づき、第1信号の偏波状態を特定する(ステップ201)と、第1信号の偏波状態に基づき、第1信号を送信する(ステップ202)とを含み、ここで、第1信号はレーダー信号である。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1通信機器により実行されるレーダー通信統合化信号の送信方法であって、
送信すべき通信情報ビットに基づき、第1信号の偏波状態を特定するステップと、
前記第1信号の偏波状態に基づき、前記第1信号を送信するステップと、を含み、
前記第1信号はレーダー信号である、送信方法。
【請求項2】
送信すべき通信情報ビットに基づき、第1信号の偏波状態を特定する前記ステップは、
前記送信すべき通信情報ビットと偏波状態の関連関係に基づき、前記第1信号の偏波状態を特定するステップを含む、請求項1に記載の送信方法。
【請求項3】
異なる偏波変調次数に応じて、前記送信すべき通信情報ビットと偏波状態の関連関係は異なり、前記偏波変調次数は単一の偏波変調シンボルに含まれている情報ビット数に関連付けられ、
前記送信すべき通信情報ビットと偏波状態の関連関係に基づき、前記第1信号の偏波状態を特定する前記ステップの前に、
レーダーエコー信号である第2信号を受信するステップと、
前記第2信号に基づいて検出を行い、検出結果を得るステップと、
前記検出結果に基づき、現在の偏波変調次数を特定するステップと、
前記現在の偏波変調次数に基づき、前記送信すべき通信情報ビットと偏波状態の関連関係を特定するステップと、をさらに含む、請求項2に記載の送信方法。
【請求項4】
前記第2信号に基づいて検出を行い、検出結果を得る前記ステップは、
前記偏波状態及び前記第2信号に基づいて偏波特性検出を行い、検出結果を得るステップを含む、請求項3に記載の送信方法。
【請求項5】
前記第1信号の偏波状態に基づき、前記第1信号を送信する前記ステップは、
前記偏波状態に対応するアンテナを介して前記第1信号を送信するステップを含む、請求項1に記載の送信方法。
【請求項6】
前記偏波状態に対応するアンテナを介して前記第1信号を送信する前記ステップは、
第1アンテナを介して前記第1信号を送信する方式と、
第2アンテナを介して前記第1信号を送信する方式と、
第1アンテナ及び第2アンテナを介して前記第1信号を送信する方式と、
第1アンテナ及び第2アンテナによる前記第1信号の送信を行わない方式と、のうちの少なくとも1つを含み、
前記第1アンテナに対応する偏波状態と前記第2アンテナに対応する偏波状態は直交する、請求項5に記載の送信方法。
【請求項7】
前記第1アンテナは水平偏波アンテナであるとともに、前記第2アンテナは垂直偏波アンテナであり、又は、前記第1アンテナは左旋円偏波アンテナであるとともに、前記第2アンテナは右旋円偏波アンテナである、請求項6に記載の送信方法。
【請求項8】
前記第1信号の偏波状態に基づき、前記第1信号を送信する前記ステップは、
前記偏波状態に対応する振幅比及び位相差を特定するステップと、
特定された振幅比に基づき、電力分割ネットワークによって前記第1信号を2つの信号成分に分割するステップと、
特定された位相差に基づき、位相シフトネットワークによって前記2つの信号成分の位相を設定するステップと、を含む、請求項1に記載の送信方法。
【請求項9】
前記第1信号の偏波状態に基づき、前記第1信号を送信する前記ステップは、
第1時間単位に基づいて前記第1信号を送信するステップを含み、
前記第1時間単位は前記第1通信機器が前記第1信号に対して偏波変調を行う最小持続時間である、請求項1に記載の送信方法。
【請求項10】
前記第1時間単位は予め定義されたものである、請求項9に記載の送信方法。
【請求項11】
前記第1時間単位を指示するための通知メッセージを送信するステップをさらに含む、請求項9に記載の送信方法。
【請求項12】
第1時間単位に基づいて前記第1信号を送信する前記ステップは、
前記第1時間単位を基本単位として前記第1信号を繰り返し伝送するか、又は、
調整パラメータに従って、前記第1時間単位を第2時間単位に調整した後、前記第2時間単位内で前記第1信号を送信するステップを含む、請求項9に記載の送信方法。
【請求項13】
前記調整パラメータはレーダーエコー信号を検出した検出結果により特定されたものである、請求項12に記載の送信方法。
【請求項14】
第2通信機器により実行されるレーダー通信統合化信号の受信方法であって、
第1通信機器から送信された第1信号を受信するステップを含み、
前記第1信号はレーダー信号であり、且つ前記第1信号の偏波状態は前記第1通信機器が、送信すべき通信情報ビットに基づいて特定したものである、受信方法。
【請求項15】
第1通信機器から送信された第1信号を受信する前記ステップの前に、
第1時間単位を特定するステップをさらに含み、
第1通信機器から送信された第1信号を受信する前記ステップは、
前記第1時間単位に基づいて前記第1信号を受信するステップを含み、
前記第1時間単位は前記第1通信機器が前記第1信号に対して偏波変調を行う最小持続時間である、請求項14に記載の受信方法。
【請求項16】
第1時間単位を特定する前記ステップは、
前記第1通信機器から送信された、前記第1時間単位を指示するための通知メッセージを受信する方式と、
予め定義された前記第1時間単位を取得する方式と、
ブラインド検出によって前記第1時間単位を特定する方式と、のうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の受信方法。
【請求項17】
第1通信機器から送信された第1信号を受信する前記ステップの後に、
前記第1信号に対して偏波復調を行うステップをさらに含む、請求項14に記載の受信方法。
【請求項18】
送信すべき通信情報ビットに基づき、第1信号の偏波状態を特定するための第1特定モジュールと、
前記第1信号の偏波状態に基づき、前記第1信号を送信するための送信モジュールと、を含み、
前記第1信号はレーダー信号である、通信機器。
【請求項19】
前記第1特定モジュールは、さらに、
前記送信すべき通信情報ビットと偏波状態の関連関係に基づき、前記第1信号の偏波状態を特定するためのものである、請求項18に記載の通信機器。
【請求項20】
異なる偏波変調次数に応じて、前記送信すべき通信情報ビットと偏波状態の関連関係は異なり、前記偏波変調次数は単一の偏波変調シンボルに含まれている情報ビット数に関連付けられ、
レーダーエコー信号である第2信号を受信するための受信モジュールと、
前記第2信号に基づいて検出を行い、検出結果を得るための検出モジュールと、
前記検出結果に基づき、現在の偏波変調次数を特定するための第1処理モジュールと、
前記現在の偏波変調次数に基づき、通信情報ビットと偏波状態の関連関係を特定するための第2処理モジュールと、をさらに含む、請求項19に記載の通信機器。
【請求項21】
前記検出モジュールは、
前記偏波状態及び前記第2信号に基づいて偏波特性検出を行い、検出結果を得ることを含む、請求項20に記載の通信機器。
【請求項22】
前記送信モジュールは、
前記偏波状態に対応するアンテナを介して前記第1信号を送信するための第1送信サブモジュールを含む、請求項18に記載の通信機器。
【請求項23】
前記第1送信サブモジュールは、
第1アンテナを介して前記第1信号を送信する方式と、
第2アンテナを介して前記第1信号を送信する方式と、
第1アンテナ及び第2アンテナを介して前記第1信号を送信する方式と、
第1アンテナ及び第2アンテナによる前記第1信号の送信を行わない方式と、のうちの少なくとも1つで前記第1信号を送信し、
前記第1アンテナに対応する偏波状態と前記第2アンテナに対応する偏波状態は直交する、請求項22に記載の通信機器。
【請求項24】
前記第1アンテナは水平偏波アンテナであるとともに、前記第2アンテナは垂直偏波アンテナであり、又は、前記第1アンテナは左旋円偏波アンテナであるとともに、前記第2アンテナは右旋円偏波アンテナである、請求項23に記載の通信機器。
【請求項25】
前記送信モジュールは、
前記偏波状態に対応する振幅比及び位相差を特定するための特定サブモジュールと、
特定された振幅比に基づき、電力分割ネットワークによって前記第1信号を2つの信号成分に分割するための第1処理サブモジュールと、
特定された位相差に基づき、位相シフトネットワークによって前記2つの信号成分の位相を設定するための第2処理サブモジュールと、を含む、請求項18に記載の通信機器。
【請求項26】
前記送信モジュールは、さらに、
第1時間単位に基づいて前記第1信号を送信するためのものであり、
前記第1時間単位は第1通信機器が前記第1信号に対して偏波変調を行う最小持続時間である、請求項18に記載の通信機器。
【請求項27】
前記第1時間単位は予め定義されたものである、請求項26に記載の通信機器。
【請求項28】
前記第1時間単位を指示するための通知メッセージを送信するための通知モジュールをさらに含む、請求項26に記載の通信機器。
【請求項29】
前記送信モジュールは、さらに、
前記第1時間単位を基本単位として前記第1信号を繰り返し伝送するか、又は、
調整パラメータに従って、前記第1時間単位を第2時間単位に調整した後、前記第2時間単位内で前記第1信号を送信するためのものである、請求項26に記載の通信機器。
【請求項30】
前記調整パラメータはレーダーエコー信号を検出した検出結果により特定されたものである、請求項29に記載の通信機器。
【請求項31】
第1通信機器から送信された第1信号を受信するための受信モジュールを含み、
前記第1信号はレーダー信号であり、且つ前記第1信号の偏波状態は前記第1通信機器が、送信すべき通信情報ビットに基づいて特定したものである、通信機器。
【請求項32】
第1時間単位を特定するための第2特定モジュールをさらに含み、
前記受信モジュールは、さらに、
前記第1時間単位に基づいて前記第1信号を受信するためのものであり、
前記第1時間単位は前記第1通信機器が前記第1信号に対して偏波変調を行う最小持続時間である、請求項31に記載の通信機器。
【請求項33】
前記第2特定モジュールは、
前記第1通信機器から送信された、前記第1時間単位を指示するための通知メッセージを受信する方式と、
予め定義された前記第1時間単位を取得する方式と、
ブラインド検出によって前記第1時間単位を特定する方式と、のうちの少なくとも1つで前記第1時間単位を特定する、請求項32に記載の通信機器。
【請求項34】
前記第1信号に対して偏波復調を行うための復調モジュールをさらに含む、請求項31に記載の通信機器。
【請求項35】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又はコマンドとを含み、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、請求項1から13のいずれか1項に記載のレーダー通信統合化信号の送信方法、又は、請求項14から17のいずれか1項に記載のレーダー通信統合化信号の受信方法のステップが実現される、通信機器。
【請求項36】
プロセッサにより実行されると、請求項1から13のいずれか1項に記載のレーダー通信統合化信号の送信方法、又は、請求項14から17のいずれか1項に記載のレーダー通信統合化信号の受信方法のステップが実現されるプログラム又はコマンドが記憶されている、可読記憶媒体。
【請求項37】
プロセッサと通信インタフェースとを含み、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサが、プログラム又はコマンドを実行し、請求項1から13のいずれか1項に記載のレーダー通信統合化信号の送信方法のステップを実現するか、又は請求項14から17のいずれか1項に記載のレーダー通信統合化信号の受信方法のステップを実現するためのものである、チップ。
【請求項38】
不揮発性の記憶媒体に記憶されており、少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで請求項1から13のいずれか1項に記載のレーダー通信統合化信号の送信方法のステップを実現するか、又は請求項14から17のいずれか1項に記載のレーダー通信統合化信号の受信方法のステップを実現する、コンピュータプログラム製品。
【請求項39】
請求項1から13のいずれか1項に記載のレーダー通信統合化信号の受信方法のステップを実行するか、又は、請求項14から17のいずれか1項に記載のレーダー通信統合化信号の受信方法のステップを実行するように設定される、通信機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は2021年1月8日に中国で出願した中国特許出願No.202110026232.4の優先権を主張し、その全ての内容は参照によって本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願は通信の技術分野に属し、具体的にはレーダー通信統合化信号の送信方法、受信方法及び機器に関する。
【背景技術】
【0003】
通信とセンシングの統合化は、同一システムにおいてスペクトル共有とハードウェア共有によって、通信機能とセンシング機能の統合化設計を実現することであり、システムは情報を伝達するとともに、方位、距離、速度等の情報をセンシングし、目標機器又は事象を検出、追跡、認識することができる。通信システムとセンシングシステムは互いに補い、全体性能の向上を実現し、より良好なサービス体験をもたらす。
【0004】
現在、レーダーシステムと通信システムの統合化設計に関してはかなりの研究がなされており、典型的な組み合わせ設計は、2つのシステムが独立して動作し、相互の干渉を低減するために情報交換が可能であるスペクトル共存と、2つのシステムの送信端が各々の信号波形を送信し、2つのシステムの波形が、各々の受信検出に影響しないように直交性を有する必要がある受信端共有と、送信端がレーダー通信組み合わせ波形を送信する送信端共有と、2つのシステムの送受信両側がリソースを共有し、同様に組み合わせ波形又は直交関係にある波形の使用が必要である送受信端共有と、を含む。レーダー通信統合化設計は波形設計を重点とするものであり、統合化波形設計では、通信信号とセンシング信号との干渉をできる限り低減し、通信機能とセンシング機能への需要を満たし、システム性能を確保する前提でスペクトル効率を高めることが重要である。
【0005】
しかしながら、現在の主流となるレーダー通信統合化波形設計では、組み合わせ波形の採用に複雑な設計及び最適化が必要で、レーダー検出性能と通信性能とのトレードオフを行わなければならない場合が多い。例えば、レーダー検出の機能を確保するために、通信システムのスペクトル効率及び復調性能が低下することがあるが、通信情報の変調により、レーダー波形のファジィ関数が影響を受け、レーダー信号の検出性能が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願の実施例は、関連技術においてレーダー通信統合化信号の伝送がレーダー検出性能と通信性能を両立できないという問題を解決できるレーダー通信統合化信号の送信方法、受信方法及び機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様において、本出願の実施例は、第1通信機器により実行されるレーダー通信統合化信号の送信方法であって、
送信すべき通信情報ビットに基づき、第1信号の偏波状態を特定するステップと、
前記第1信号の偏波状態に基づき、前記第1信号を送信するステップと、を含み、
前記第1信号はレーダー信号である、前記方法を提供する。
【0008】
第2態様において、本出願の実施例は、第2通信機器により実行されるレーダー通信統合化信号の受信方法であって、
第1通信機器から送信された第1信号を受信するステップを含み、
前記第1信号はレーダー信号であり、且つ前記第1信号の偏波状態は前記第1通信機器が、送信すべき通信情報ビットに基づいて特定したものである、前記方法を提供する。
【0009】
第3態様において、本出願の実施例は、
送信すべき通信情報ビットに基づき、第1信号の偏波状態を特定するための第1特定モジュールと、
前記第1信号の偏波状態に基づき、前記第1信号を送信するための送信モジュールと、を含み、
前記第1信号はレーダー信号である、通信機器を提供する。
【0010】
第4態様において、本出願の実施例は、
第1通信機器から送信された第1信号を受信するための受信モジュールを含み、
前記第1信号はレーダー信号であり、且つ前記第1信号の偏波状態は前記第1通信機器が、送信すべき通信情報ビットに基づいて特定したものである、通信機器を提供する。
【0011】
第5態様において、本出願の実施例は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され且つ前記プロセッサ上で実行可能なプログラム又はコマンドとを含み、前記プログラム又はコマンドが前記プロセッサにより実行されると、第1態様に記載の方法、又は、第2態様に記載の方法のステップが実現される、電子機器をさらに提供する。
【0012】
第6態様において、本出願の実施例は、プロセッサにより実行されると、第1態様に記載の方法、又は、第2態様に記載の方法のステップが実現されるプログラム又はコマンドが記憶されている、可読記憶媒体をさらに提供する。
【0013】
第7態様において、本出願の実施例は、プロセッサと通信インタフェースとを含み、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサが、プログラム又はコマンドを実行し、第1態様に記載の方法、又は、第2態様に記載の方法を実現するためのものである、チップを提供する。
【0014】
第8態様において、本出願の実施例は、不揮発性の記憶媒体に記憶されており、少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで第1態様に記載の方法、又は、第2態様に記載の方法のステップを実現する、コンピュータプログラム製品を提供する。
【発明の効果】
【0015】
このように、本出願の実施例では、送信すべき通信情報ビットに基づいて第1信号の偏波状態を特定し、さらに特定された第1信号の偏波状態に基づいて該第1信号を送信することで、レーダー信号と通信信号の統合化送信が実現され、目標に対してレーダー探知を行うとともに通信情報を伝達することができ、レーダー検出性能と通信性能との両立に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】無線通信システムの構造図である。
図2】本出願の実施例に係るレーダー通信統合化信号の送信方法のフローチャート1である。
図3】本出願の実施例に係るレーダー通信統合化信号の送信方法のフローチャート2である。
図4】レーダー信号の処理模式図である。
図5】パルスレーダー信号の偏波変調スキームの模式図である。
図6】FMCWレーダー信号の偏波変調スキームの模式図である。
図7】レーダー通信統合化信号の送受信模式図である。
図8】本出願の実施例に係るレーダー通信統合化信号の受信方法のフローチャートである。
図9】本出願の実施例に係る通信機器の構造図である。
図10】本出願の別の実施例に係る通信機器の構造図である。
図11】本出願のさらに別の実施例に係る通信機器の構造図である。
図12】本出願の実施例に係る端末の構造図である。
図13】本出願の実施例に係るネットワーク側機器の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下において、本出願の実施例における図面を参照しながら、本出願の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明する。当然ながら、説明される実施例は本出願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得られた他の全ての実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属するものである。
【0018】
本出願の明細書及び特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」等は、特定の順序又は前後順を説明するためのものではなく、類似する対象を区別するためのものである。このように使用される用語は、本出願の実施例がここで図示又は記述される以外の順序で実施できるように、適当な場合において互いに置き換えてもよいことを理解すべきである。また、明細書及び特許請求の範囲において「及び/又は」は、接続対象のうちの少なくとも1つを表し、符号の「/」は、一般に前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。
【0019】
指摘すべきことは、本出願の実施例に記載の技術は、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution,LTE)/発展型LTE(LTE-Advanced,LTE-A)システムに限定されず、例えば符号分割多元接続(Code Division Multiple Access,CDMA)、時分割多元接続(Time Division Multiple Access,TDMA)、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access,FDMA)、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access,OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access,SC-FDMA)及び他のシステムのような、他の無線通信システムに用いることもできる点である。本出願の実施例における用語「システム」と「ネットワーク」はしばしば交換可能に使用され、説明される技術は上述したシステムと無線電信技術に加えて、他のシステムと無線電信技術に用いることもできる。しかし、これらの技術が、第6世代(6th Generation,6G)通信システムのような、NRシステムアプリケーション以外のアプリケーションにも適用可能であることに関わらず、以下の説明では例示の目的で新しい無線(New Radio,NR)システムを説明し、且つ以下の説明の多くにおいてNRの技術用語を使用する。
【0020】
図1は本出願の実施例を適用可能な無線通信システムの構造図を示す。無線通信システムは端末11及びネットワーク側機器12を含む。そのうち、端末11は端末機器又はユーザ端末(User Equipment,UE)と呼ばれてもよく、端末11は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ノートパソコンとも呼ばれるラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、携帯情報端末、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(Ultra-Mobile Personal Computer,UMPC)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device,MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器(VUE)、歩行者端末(PUE)等の端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、リストバンド、イヤホン、メガネ等を含む。説明すべきことは、本出願の実施例では端末11の具体的な種類が限定されない点である。ネットワーク側機器12は基地局又はコアネットワークであってもよく、そのうち、基地局は、ノードB、発展型ノードB、アクセスポイント、基地局トランシーバ(Base Transceiver Station,BTS)、無線基地局、無線送受信機、基本サービスセット(Basic Service Set,BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set,ESS)、Bノード、発展型Bノード(eNB)、ホームBノード、ホーム発展型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード、送受信ポイント(Transmitting Receiving Point,TRP)又は前記分野における他の何らかの適切な用語と呼ばれてもよく、同じ技術効果を達成できれば、前記基地局は特定の技術用語に限定されるものではない。説明すべきことは、本出願の実施例では単にNRシステムにおける基地局を例とするが、基地局の具体的な種類が限定されない点である。
【0021】
以下に図面を参照しながら、具体的な実施例及びその適用シナリオにより本出願の実施例で提供されるレーダー通信統合化信号の送信方法を詳細に説明する。
【0022】
本出願の実施例の方法は通信機器に適用され、通信機器はユーザ機器であってもよく、ユーザ機器とは、アクセス端末、ユーザユニット、ユーザ局、移動局、モバイル、遠方局、遠隔端末、モバイル機器、ユーザ端末、端末、無線通信機器、ユーザエージェント又はユーザ装置であってもよい。端末機器は、さらに、セルラ電話、コードレス電話機、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol,SIP)電話機、ワイヤレスローカルループ(Wireless Local Loop,WLL)基地局、PDA、無線通信機能を有するハンドヘルド機器、計算機器又は無線モデムに接続される他の処理機器、車載機器、ウェアラブルデバイスであってもよい。通信機器は、さらに、基地局又はコアネットワーク等のようなネットワーク側機器であってもよい。
【0023】
図2に示すように、本出願の実施例に係るレーダー通信統合化信号の送信方法は、第1通信機器により実行され、以下のステップ201とステップ202を含む。
【0024】
ステップ201で、送信すべき通信情報ビットに基づき、第1信号の偏波状態を特定する。
【0025】
ここで、送信すべき通信情報ビットは送信すべき通信情報から得られたものであり、例えば、送信すべき通信情報ビットは0又は1であり、或いは、送信すべき通信情報ビットは00、01、10又は11等である。
【0026】
本ステップにおいて、第1通信機器は送信すべき通信情報ビットに基づいて第1信号の偏波状態を特定して、次のステップを実行する。
【0027】
ステップ202で、前記第1信号の偏波状態に基づき、前記第1信号を送信する。ここで、前記第1信号はレーダー信号である。
【0028】
本ステップにおいて、ステップ201で特定された第1信号の偏波状態に基づき、該第1信号を送信する。該第1信号がレーダー信号であり、且つその偏波状態が送信すべき通信情報ビットに基づいて特定されるため、通信情報をレーダー信号の偏波状態に含ませて、目標に対してレーダー探知を行うとともに通信情報を伝達することができる。
【0029】
このように、本出願の実施例の方法は、送信すべき通信情報ビットに基づいて第1信号の偏波状態を特定し、さらに特定された第1信号の偏波状態に基づいて該第1信号を送信することで、レーダー信号と通信信号の統合化送信が実現され、目標に対してレーダー探知を行うとともに通信情報を伝達することができる。また、レーダー探知は通常、見通し線(Line of Sight,LoS)シナリオにあるものであり、チャネルの偏波解消効果が少なく、受信端での偏波復調に寄与する。
【0030】
選択的に、該実施例において、ステップ201は、
前記送信すべき通信情報ビットと偏波状態の関連関係に基づき、前記第1信号の偏波状態を特定するステップを含む。
【0031】
ここで、送信すべき通信情報ビットに対して関連関係によって対応するレーダー信号の偏波状態を特定するために、通信情報ビットと偏波状態の関連関係が予め設定されている。
【0032】
レーダー信号の偏波変調について、偏波変調次数は単一の偏波変調シンボルに含まれている情報ビット数に関連付けられ、且つ、偏波変調次数が高いほど、それに応じて単一の偏波変調シンボルに含まれている情報ビット数が多くなる。そのため、異なる偏波変調次数を適用するために、通信情報ビットと偏波状態の様々な関連関係が予め設定されている。
【0033】
このように、選択的に、該実施例において、異なる偏波変調次数に応じて、前記送信すべき通信情報ビットと偏波状態の関連関係は異なり、前記偏波変調次数は単一の偏波変調シンボルに含まれている情報ビット数に関連付けられる。
【0034】
それに応じて、図3に示すように、前記送信すべき通信情報ビットと偏波状態の関連関係に基づき、前記第1信号の偏波状態を特定する前記ステップの前に、以下のステップ301~ステップ304をさらに含む。
【0035】
ステップ301で、レーダーエコー信号である第2信号を受信する。
【0036】
ここで、レーダーエコー信号は第1信号であるレーダー信号が目標を検出して返した信号である。
【0037】
ステップ302で、前記第2信号に基づいて検出を行い、検出結果を得る。
【0038】
本ステップにおいて、ステップ301で受信された第2信号に基づいて検出を行い、検出結果を生成する。ここで、検出は予め設定されたレーダー検出パラメータで行われる。選択的に、レーダー検出パラメータは、距離、ドップラー、角度、分解能、カバレッジ、検出確率等を含むが、それらに限定されない。レーダー検出パラメータは現在のシナリオに応じて調整してもよい。
【0039】
ステップ303で、前記検出結果に基づき、現在の偏波変調次数を特定する。
【0040】
本ステップにおいて、ステップ302で検出結果が得られた後、該検出結果に基づいて現在適用されている偏波変調次数を特定する。例えば、距離、ドップラー等のパラメータで偏波変調次数を特定する。
【0041】
ステップ304で、前記現在の偏波変調次数に基づき、前記送信すべき通信情報ビットと偏波状態の関連関係を特定する。
【0042】
上記内容から分かるように、異なる偏波変調次数に対応する通信情報ビットと偏波状態の関連関係が予め設定されており、ここでステップ303において現在の偏波変調次数を特定し、該現在の偏波変調次数から、送信すべき通信情報ビットと偏波状態の関連関係を特定することができ、それによって後続で該関連関係に基づいて第1信号の偏波状態をより正確に特定することができる。
【0043】
ここで、ステップ302は、
前記偏波状態及び前記第2信号に基づいて偏波特性検出を行い、検出結果を得るステップを含む。
【0044】
つまり、偏波特性検出を要するシナリオについて、レーダー検出パラメータは偏波特性に関するパラメータを含み、偏波特性検出は偏波状態及び第2信号に基づいて行われ、所望の検出結果が得られ、当然、該検出結果は現在の偏波特性を指示することができる。
【0045】
なお、第1通信機器において、第2信号による検出がレーダー信号処理ユニットで行われるため、偏波特性検出を行おうとすると、該レーダー信号処理ユニットは現在の偏波状態をも把握することを理解すべきである。
【0046】
選択的に、ステップ202は、
前記偏波状態に対応するアンテナを介して前記第1信号を送信するステップを含む。
【0047】
ここで、該アンテナは第1通信機器の偏波アンテナである。そのため、通信情報ビットに基づいて異なる直交偏波アンテナを介してレーダー信号を送信して、2位相シフトキーイング(Binary Phase Shift Keying,BPSK)変調のような変調を実現する。
【0048】
選択的に、前記偏波状態に対応するアンテナを介して前記第1信号を送信する前記ステップは、
第1アンテナを介して前記第1信号を送信する方式と、
第2アンテナを介して前記第1信号を送信する方式と、
第1アンテナ及び第2アンテナを介して前記第1信号を送信する方式と、
第1アンテナ及び第2アンテナによる前記第1信号の送信を行わない方式と、のうちの少なくとも1つを含み、
ここで、前記第1アンテナに対応する偏波状態と前記第2アンテナに対応する偏波状態は直交する。
【0049】
選択的に、前記第1アンテナは水平偏波アンテナであるとともに、前記第2アンテナは垂直偏波アンテナであり、又は、前記第1アンテナは左旋円偏波アンテナであるとともに、前記第2アンテナは右旋円偏波アンテナである。
【0050】
例えば、第1通信機器の送信アンテナアレイは1対の二重偏波アンテナを少なくとも含み、該二重偏波アンテナが左旋円偏波アンテナと右旋円偏波アンテナである場合、通信情報ビットが0であると、左旋円偏波アンテナを介してレーダー信号を送信し、通信情報ビットが1であると、右旋円偏波アンテナを介してレーダー信号を送信する。又は、通信情報ビットが00であると、左旋円偏波アンテナを介してレーダー信号を送信し、通信情報ビットが01であると、右旋円偏波アンテナを介してレーダー信号を送信し、通信情報ビットが10であると、レーダー信号を送信せず、通信情報ビットが11であると、右旋円偏波アンテナ及び左旋円偏波アンテナを介してレーダー信号を同時に送信する。
【0051】
該二重偏波アンテナが水平偏波アンテナ及び垂直偏波アンテナである場合、通信情報ビットが0であると、水平偏波アンテナを介してレーダー信号を送信し、通信情報ビットが1であると、垂直偏波アンテナを介してレーダー信号を送信する。又は、通信情報ビットが00であると、水平偏波アンテナを介してレーダー信号を送信し、通信情報ビットが01であると、垂直偏波アンテナを介してレーダー信号を送信し、通信情報ビットが10であると、レーダー信号を送信せず、通信情報ビットが11であると、水平偏波アンテナ及び垂直偏波を介してレーダー信号を同時に送信する。
【0052】
また、該実施例において、選択的に、いくつかの符号化方式で00ビットの送信確率を低下させ、レーダー性能への影響を軽減してもよい。
【0053】
また、選択的に、前記第1信号の偏波状態に基づき、前記第1信号を送信する前記ステップは、
前記偏波状態に対応する振幅比及び位相差を特定するステップと、
特定された振幅比に基づき、電力分割ネットワークによって前記第1信号を2つの信号成分に分割するステップと、
特定された位相差に基づき、位相シフトネットワークによって前記2つの信号成分の位相を設定するステップと、を含む。
【0054】
ここで、電力分割ネットワーク及び位相シフトネットワークによりレーダー信号の偏波状態を制御して第1信号を送信する。つまり、通信情報ビットに基づき、電力分割ネットワーク及び位相シフトネットワークによりレーダー信号の偏波位相記述子(振幅δと位相φ)を変更してレーダー信号の偏波状態を制御し、偏波変調を実現する。ここで、各偏波状態は信号点配置図における1つの点に対応する。JonesベクトルとPoincare球の関係によれば、信号点配置図はPoincare球面に表示してもよい。
【0055】
ここで、各偏波状態に対応する振幅比及び位相差も予め設定され得、第1信号の偏波状態を特定すると、対応する振幅比及び位相差を特定でき、次に電力分割ネットワーク及び位相シフトネットワークにより第1信号の偏波状態を制御した後、第1通信機器に少なくとも含まれる1対の二重偏波アンテナを介して該第1信号を送信する。
【0056】
図4に示すように、電力分割ネットワークの伝達関数は
と表され、振幅比制御パラメータδを変更することで、レーダー信号Sの2つの信号成分の振幅比を制御することができる。位相シフトネットワークの伝達関数は
と表され、位相差制御パラメータφを変更することで、レーダー信号Sの2つの信号成分の位相差を制御することができる。こうして、レーダー信号(第1信号)Sは、電力分割ネットワークを通過した後に第1信号成分Ssinδと第2信号成分Scosδとなる。第1信号成分は位相シフトネットワークを通過した後にSsinδjφiとなり、二重偏波アンテナの第1偏波アンテナを介して送信され、第2信号成分は位相シフトネットワークを通過した後にScosδとなり、二重偏波アンテナの第2偏波アンテナを介して送信される。ここで、第1偏波アンテナは1つ又は複数のアンテナであり得、第2偏波アンテナも1つ又は複数のアンテナであり得る。
【0057】
選択的に、該実施例において、ステップ202は、
第1時間単位に基づいて前記第1信号を送信するステップを含み、
ここで、前記第1時間単位は前記第1通信機器が前記第1信号に対して偏波変調を行う最小持続時間である。
【0058】
それに応じて、第1通信機器の通信受信端としての第2通信機器は、該第1時間単位に基づいて第1信号を受信する。第2通信機器は第1時間単位を特定してから初めて、送信端から送信された情報を検出できる。前記第1時間単位は第2通信機器が偏波情報検出を行う最小時間単位でもある。例えば、第1時間単位は1ms、又は1つのスロット(slot)である。
【0059】
選択的に、前記第1時間単位は予め定義されたものである。
【0060】
該第1時間単位がプロトコルにより定義されたものである場合、第2通信機器が第1時間単位を特定することは予め定義された第1時間単位を取得することとしてもよい。
【0061】
第2通信機器が予め定義された第1時間単位を把握できない、又は、第1時間単位が予め定義されていない等の状況を考慮すると、選択的に、該実施例において、前記方法は、
前記第1時間単位を指示するための通知メッセージを送信するステップをさらに含む。
【0062】
こうして、第2通信機器は該通知メッセージを受信して第1時間単位を特定することができる。
【0063】
当然、第2通信機器は、さらに、ブラインド検出によって第1時間単位を特定する。具体的には、予め定義された又は通知メッセージにより指示される第1時間単位は複数ある。例えば、第1時間単位は1ms又は2msであり、第2通信機器はブラインド検出によって第1時間単位の値を1ms又は2msと特定する。
【0064】
選択的に、第1時間単位に基づいて前記第1信号を送信する前記ステップは、
前記第1時間単位を基本単位として前記第1信号を繰り返し伝送するか、又は、
調整パラメータに従って、前記第1時間単位を第2時間単位に調整した後、前記第2時間単位内で前記第1信号を送信するステップを含む。
【0065】
ここで、第1通信機器が第1時間単位を基本単位として前記第1信号を繰り返し伝送する場合、第1通信機器は、さらに、第2通信機器に繰り返し伝送の回数Nを通知し、Nは1以上の自然数である。第2通信機器は第1時間単位及びNを特定し、続いて第1通信機器から送信された情報を検出する。
【0066】
調整パラメータは予め定義されたものであってもよい。しかし、シナリオへの適用を考慮すると、選択的に、前記調整パラメータはレーダーエコー信号を検出した検出結果により特定されたものである。
【0067】
第1通信機器はレーダーエコー信号を検出した検出結果に基づいて第1時間単位を調整できるため、調整後の第2時間単位はシナリオへの適用性がより高い。
【0068】
同様に、Nは予め定義されたものであってもよく、又は、レーダーエコー信号を検出した検出結果に基づいて動的に調整可能である。
【0069】
例えば、距離が遠いほど、第1時間単位が長く又はNが大きく、それによって第2通信機器は先に信号の累積と合成を行ってさらに偏波状態検出を行うことによって、ダイバーシティ/合成利得を取得し、検出信号対雑音比を高めることができる。
【0070】
例えば、レーダー信号はパルスレーダー信号であり、パルスレーダー信号が短い高周波パルスを放射可能であり、そしてアンテナが受信機に中継接続されて信号を受信するため、信号の送信と受信は時間的に分離されており、その偏波変調スキームは図5に示されるとおりである。ここで、パルス繰り返し間隔(Pulse Repetition Interval,PRI)は、レーダーパルス送信の速度を表すために用いることができ、Tminは偏波変調スキームにおける最小時間間隔(第1時間単位)である。パルス信号に基づくレーダー通信統合化信号の送信を行う際、各Tmin内に1つのレーダーパルス信号が少なくとも存在する。上述したように、検出信号対雑音比を高めるために、Tminを増大すること、即ち通信情報の伝送速度を低下させることで、各Tmin内に複数のレーダーパルス信号が少なくとも存在するようにしてもよく、又はTminで通信情報の繰り返し送信を行ってもよい。つまり、複数の連続したTminは同じ偏波状態即ち同じ通信情報ビットに対応する。
【0071】
或いは、レーダー信号は連続波レーダー信号であり、単一周波数連続波(Continuous Wave,CW)又は周波数変調連続波(Frequency Modulated Continuous Wave,FMCW)であってもよい。FMCWを例にし、その偏波変調スキームは図6に示すように、TはFMCW掃引周期であり、Tminは偏波変調スキームにおける最小時間間隔(第1時間単位)である。好ましくは、毎回のFMCW掃引周期の開始又は終了時に偏波状態が切り替えられる。つまり、各FMCW掃引周期内に偏波状態が不変に維持され、同じ通信情報ビットに対応している。上述したように、検出信号対雑音比を高めるために、Tminを増大すること、即ち通信情報の伝送速度を低下させることで、各Tmin内に複数の掃引周期Tが少なくとも含まれるようにしてもよく、又はTminで通信情報の繰り返し送信を行ってもよい。つまり、複数の連続したTminは同じ偏波状態即ち同じ通信情報ビットに対応する。選択的に、FMCW掃引周期が一定である場合に、通信速度をさらに高めるために、Tminを減少させることで、1つの掃引周期T内のレーダー信号が複数の偏波状態、即ち異なる通信情報ビットに対応するようにする。
【0072】
説明すべきことは、該実施例において、第1通信機器は第1信号の送信端としてもよく、第3通信機器から送信された第1信号の受信端としてもよい点であり、ここでは詳細な説明を省略する。
【0073】
以下において、図7に示すように、本出願の実施例に係るレーダー通信統合化信号の送信方法を実行する第1通信機器の構造と関連付けて、第1信号の送受信を説明する。
【0074】
ここで、ベースバンド処理部分はレーダーベースバンド処理ユニットと通信ベースバンド処理ユニットに分けられる。そのうち、レーダーベースバンド処理ユニットは、パルス信号又は連続波信号であり得るレーダー信号を生成するためのものである。通信ベースバンド処理ユニットは通信情報(通信源情報)を生成して通信情報ビットを得るためのものであり、選択的に、通信ベースバンド処理ユニットは、さらに、スクランブルと符号化を行うこともできる。
【0075】
偏波状態処理ユニットは通信情報ビットに基づいて偏波状態を特定するためのものである。
【0076】
送信フロントエンド及び送信アンテナアレイは通信システムとレーダーシステムにより共有され、レーダー信号のデジタルアナログ変換、上方変換、通信情報ビットによるレーダー信号の偏波変調及び組み合わせ信号の送信を行うためのものであり、送信アンテナアレイは、左旋円偏波アンテナと右旋円偏波アンテナ又は水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナであり得る1対の二重偏波アンテナを少なくとも含む。
【0077】
受信フロントエンド及び受信アンテナアレイは通信システムとレーダーシステムにより共有され、レーダー信号及び/又は通信信号の下方変換、アナログデジタル変換、振幅と位相校正を行うためのものであり、受信アンテナアレイは、例えば左旋円偏波アンテナと右旋円偏波アンテナ、又は水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナであり得る1対の二重偏波アンテナを少なくとも含む。
【0078】
レーダー信号処理ユニットはレーダーエコー信号の分析検出を行い、対応するレーダー検出パラメータ、例えば距離、ドップラー、角度、分解能、カバレッジ、検出確率等を得、及び/又は送信端の通信情報ビットに基づいてレーダーエコー信号に対して偏波特性分析を行うためのものである。
【0079】
通信信号処理ユニットは通信信号の復号判定を行い、通信信号に対して偏波復調を行うためのものである。
【0080】
以上をまとめると、本出願の実施例の方法は、送信すべき通信情報ビットに基づいて第1信号の偏波状態を特定し、さらに特定された第1信号の偏波状態に基づいて該第1信号を送信することで、レーダー信号と通信信号の統合化送信が実現され、目標に対してレーダー探知を行うとともに通信情報を伝達することができ、且つレーダー探知は通常、見通し線(LoS)シナリオにあるものであり、チャネルの偏波解消効果が少なく、受信端での偏波復調に寄与する。
【0081】
図8に示すように、本出願の実施例に係るレーダー通信統合化信号の受信方法は、第2通信機器により実行され、
第1通信機器から送信された第1信号を受信するステップ801を含み、
ここで、前記第1信号はレーダー信号であり、且つ前記第1信号の偏波状態は前記第1通信機器が、送信すべき通信情報ビットに基づいて特定したものである。
【0082】
第1信号はレーダー信号であり、且つ前記第1信号の偏波状態は前記第1通信機器が、送信すべき通信情報ビットに基づいて特定したものであるため、第1信号を受信することで、レーダー信号と通信信号の統合化伝送が実現され、目標に対してレーダー探知を行うとともに通信情報を伝達することができ、且つレーダー探知は通常、見通し線(LoS)シナリオにあるものであり、チャネルの偏波解消効果が少なく、受信端での偏波復調に寄与する。
【0083】
選択的に、ステップ801の前に、
第1時間単位を特定するステップをさらに含み、
第1通信機器から送信された第1信号を受信する前記ステップは、
前記第1時間単位に基づいて前記第1信号を受信するステップを含み、
ここで、前記第1時間単位は前記第1通信機器が前記第1信号に対して偏波変調を行う最小持続時間である。
【0084】
選択的に、第1時間単位を特定する前記ステップは、
前記第1通信機器から送信された、前記第1時間単位を指示するための通知メッセージを受信する方式と、
予め定義された前記第1時間単位を取得する方式と、
ブラインド検出によって前記第1時間単位を特定する方式と、のうちの少なくとも1つを含む。
【0085】
選択的に、第1通信機器から送信された第1信号を受信する前記ステップの後に、
前記第1信号に対して偏波復調を行うステップをさらに含む。
【0086】
具体的には、前記偏波状態に対応するアンテナを介して前記第1信号を送信することについて、第2通信機器は非コヒーレント復調を採用し、異なる直交偏波アンテナの受信電力を直接測定してもよい。例えば、左旋円偏波アンテナと右旋円偏波アンテナを採用する場合、第2通信機器の左旋円偏波アンテナでの受信電力が大きくなると、送信端から送信された通信情報ビットが0であると認め、第2通信機器の右旋円偏波アンテナでの受信電力が大きくなると、送信端から送信された通信情報ビットが1であると認める。水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナを採用する場合、第2通信機器の水平偏波アンテナでの受信電力が大きくなると、送信端から送信された通信情報ビットが0であると認め、第2通信機器の垂直偏波アンテナでの受信電力が大きくなると、送信端から送信された通信情報ビットが1であると認める。又は、例えば、左旋円偏波アンテナと右旋円偏波アンテナを採用する場合、第2通信機器の左旋円偏波アンテナでの受信電力が大きくなると、送信端から送信された通信情報ビットが00であると認め、第2通信機器の右旋円偏波アンテナでの受信電力が大きくなると、送信端から送信された通信情報ビットが01であると認め、左旋円、右旋円偏波アンテナでの受信電力が両方とも低くなる、例えばある閾値より低くなると、送信端から送信された通信情報ビットが10であると認め、左旋円、右旋円偏波アンテナでの受信電力が両方とも高くなる。例えばある閾値より高くなると、送信端から送信された通信情報ビットが11であると認める。水平偏波アンテナと垂直偏波アンテナを採用する場合、第2通信機器の水平偏波アンテナでの受信電力が大きくなると、送信端から送信された通信情報ビットが00であると認め、第2通信機器の垂直偏波アンテナでの受信電力が大きくなると、送信端から送信された通信情報ビットが01であると認め、水平、垂直偏波アンテナでの受信電力が両方とも低くなる、例えばある閾値より低くなると、送信端から送信された通信情報ビットが10であると認め、水平、垂直アンテナでの受信電力が両方とも高くなる、例えばある閾値より高くなると、送信端から送信された通信情報ビットが11であると認める。電力分割ネットワーク及び位相シフトネットワークによりレーダー信号の偏波状態を制御して第1信号を送信することについて、第2通信機器はストークス(Stokes)パラメータを抽出する方法を採用してレーダー信号のStokesベクトルを得てもよく、第1通信機器はレーダー信号の偏波位相記述子、即ちレーダー信号のJonesベクトルを制御して、M直交振幅変調(M-Quadrature Amplitude Modulation,MQAM)という変調における異なる信号点に対応する異なる偏波状態を得、第2通信機器はレーダー信号のStokesベクトルを得た後、StokesベクトルとJonesベクトルの一対一マッピング関係から、送信端がレーダー信号を送信する偏波状態を把握して、偏波復調を完了することができる。
【0087】
該実施例において、第2通信機器は第1信号の受信端としてもよく、第4通信機器で受信された第1信号の送信端としてもよく、ここでは詳細な説明を省略する。
【0088】
説明すべきことは、該方法は上記レーダー通信統合化信号の送信方法と組み合わせて実現され、上記レーダー通信統合化信号の送信方法の実施例の実施形態は該方法に適用しても、同じ技術効果を達成できる点である。
【0089】
説明すべきことは、本出願の実施例で提供される方法は、実行主体が装置、又は該装置における方法を搭載し実行するための制御モジュールであってもよい点である。本出願の実施例では装置で実行し搭載する方法を例にし、本出願の実施例で提供されるレーダー通信統合化信号の送信方法又は受信方法を説明する。
【0090】
図9に示すように、本出願の実施例に係る通信機器は、
送信すべき通信情報ビットに基づき、第1信号の偏波状態を特定するための第1特定モジュール910と、
前記第1信号の偏波状態に基づき、前記第1信号を送信するための送信モジュール920と、を含み、
ここで、前記第1信号はレーダー信号である。
【0091】
選択的に、前記第1特定モジュールは、さらに、
前記送信すべき通信情報ビットと偏波状態の関連関係に基づき、前記第1信号の偏波状態を特定するためのものである。
【0092】
選択的に、異なる偏波変調次数に応じて、前記送信すべき通信情報ビットと偏波状態の関連関係は異なり、前記偏波変調次数は単一の偏波変調シンボルに含まれている情報ビット数に関連付けられ、
前記機器は、
レーダーエコー信号である第2信号を受信するための受信モジュールと、
前記第2信号に基づいて検出を行い、検出結果を得るための検出モジュールと、
前記検出結果に基づき、現在の偏波変調次数を特定するための第1処理モジュールと、
前記現在の偏波変調次数に基づき、通信情報ビットと偏波状態の関連関係を特定するための第2処理モジュールと、をさらに含む。
【0093】
選択的に、前記検出モジュールは、
前記偏波状態及び前記第2信号に基づいて偏波特性検出を行い、検出結果を得ることを含む。
【0094】
選択的に、前記送信モジュールは、
前記偏波状態に対応するアンテナを介して前記第1信号を送信するための第1送信サブモジュールを含む。
【0095】
選択的に、前記第1送信サブモジュールは、
第1アンテナを介して前記第1信号を送信する方式と、
第2アンテナを介して前記第1信号を送信する方式と、
第1アンテナ及び第2アンテナを介して前記第1信号を送信する方式と、
第1アンテナ及び第2アンテナによる前記第1信号の送信を行わない方式と、のうちの少なくとも1つで前記第1信号を送信し、
ここで、前記第1アンテナに対応する偏波状態と前記第2アンテナに対応する偏波状態は直交する。
【0096】
選択的に、前記第1アンテナは水平偏波アンテナであるとともに、前記第2アンテナは垂直偏波アンテナであり、又は、前記第1アンテナは左旋円偏波アンテナであるとともに、前記第2アンテナは右旋円偏波アンテナである。
【0097】
選択的に、前記送信モジュールは、
前記偏波状態に対応する振幅比及び位相差を特定するための特定サブモジュールと、
特定された振幅比に基づき、電力分割ネットワークによって前記第1信号を2つの信号成分に分割するための第1処理サブモジュールと、
特定された位相差に基づき、位相シフトネットワークによって前記2つの信号成分の位相を設定するための第2処理サブモジュールと、を含む。
【0098】
選択的に、前記送信モジュールは、さらに、
第1時間単位に基づいて前記第1信号を送信するためのものであり、
ここで、前記第1時間単位は前記第1通信機器が前記第1信号に対して偏波変調を行う最小持続時間である。
【0099】
選択的に、前記第1時間単位は予め定義されたものである。
【0100】
選択的に、前記機器は、
前記第1時間単位を指示するための通知メッセージを送信するための通知モジュールをさらに含む。
【0101】
選択的に、前記送信モジュールは、さらに、
前記第1時間単位を基本単位として前記第1信号を繰り返し伝送するか、又は、
調整パラメータに従って、前記第1時間単位を第2時間単位に調整した後、前記第2時間単位内で前記第1信号を送信するためのものである。
【0102】
選択的に、前記調整パラメータはレーダーエコー信号を検出した検出結果により特定されたものである。
【0103】
該通信機器は、送信すべき通信情報ビットに基づいて第1信号の偏波状態を特定し、さらに特定された第1信号の偏波状態に基づいて該第1信号を送信することで、レーダー信号と通信信号の統合化送信が実現され、目標に対してレーダー探知を行うとともに通信情報を伝達することができ、且つレーダー探知は通常、見通し線(LoS)シナリオにあるものであり、チャネルの偏波解消効果が少なく、受信端での偏波復調に寄与する。
【0104】
本出願の実施例における通信機器は、携帯型の電子機器のような端末であってもよく、非携帯型の電子機器であってもよい。例示的に、携帯型の電子機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、携帯情報端末、車載電子機器、ウェアラブルデバイス、UMPC、ネットブック又はPDA等であってもよく、非携帯型の電子機器は、サーバ、ネットワーク接続ストレージ(Network Attached Storage,NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer,PC)、テレビジョン(television,TV)、現金自動預払機又はキオスク等であってもよく、本出願の実施例では具体的に限定しない。当然、ネットワーク側機器であってもよい。
【0105】
本出願の実施例における通信機器は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。該オペレーティングシステムは、アンドロイド(Android)オペレーティングシステムであってもよく、iosオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本出願の実施例では具体的に限定しない。
【0106】
本出願の実施例で提供される通信機器は図2から図7の方法の実施例における第1通信機器で実現される各プロセスを実現することができ、重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0107】
図10に示すように、本出願の実施例に係る通信機器は、
第1通信機器から送信された第1信号を受信するための受信モジュール1010を含み、
ここで、前記第1信号はレーダー信号であり、且つ前記第1信号の偏波状態は前記第1通信機器が、送信すべき通信情報ビットに基づいて特定したものである。
【0108】
選択的に、前記機器は、
第1時間単位を特定するための第2特定モジュールをさらに含み、
前記受信モジュールは、さらに、
前記第1時間単位に基づいて前記第1信号を受信するためのものであり、
ここで、前記第1時間単位は前記第1通信機器が前記第1信号に対して偏波変調を行う最小持続時間である。
【0109】
選択的に、前記第2特定モジュールは、
前記第1通信機器から送信された、前記第1時間単位を指示するための通知メッセージを受信する方式と、
予め定義された前記第1時間単位を取得する方式と、
ブラインド検出によって前記第1時間単位を特定する方式と、のうちの少なくとも1つで前記第1時間単位を特定する。
【0110】
選択的に、前記機器は、
前記第1信号に対して偏波復調を行うための復調モジュールをさらに含む。
【0111】
第1信号はレーダー信号であり、且つ前記第1信号の偏波状態は前記第1通信機器が、送信すべき通信情報ビットに基づいて特定したものであるため、該通信機器は第1信号を受信することで、レーダー信号と通信信号の統合化伝送が実現され、目標に対してレーダー探知を行うとともに通信情報を伝達することができ、且つレーダー探知は通常、見通し線(LoS)シナリオにあるものであり、チャネルの偏波解消効果が少なく、受信端での偏波復調に寄与する。
【0112】
本出願の実施例における通信機器は、携帯型の電子機器のような端末であってもよく、非携帯型の電子機器であってもよい。例示的に、携帯型の電子機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、携帯情報端末、車載電子機器、ウェアラブルデバイス、UMPC、ネットブック又はPDA等であってもよく、非携帯型の電子機器は、サーバ、ネットワーク接続ストレージ(Network Attached Storage,NAS)、パーソナルコンピュータ(personal computer,PC)、テレビジョン(television,TV)、現金自動預払機又はキオスク等であってもよく、本出願の実施例では具体的に限定しない。当然、ネットワーク側機器であってもよい。
【0113】
本出願の実施例における通信機器は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。該オペレーティングシステムは、アンドロイド(Android)オペレーティングシステムであってもよく、iosオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本出願の実施例では具体的に限定しない。
【0114】
本出願の実施例で提供される通信機器は図8の方法の実施例における第2通信機器で実現される各プロセスを実現することができ、重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0115】
選択的に、図11に示すように、本出願の実施例は、プロセッサ1101と、メモリ1102と、メモリ1102に記憶され且つ前記プロセッサ1101上で実行可能なプログラム又はコマンドとを含む通信機器をさらに提供する。例えば、該通信機器1100が端末である場合、該プログラム又はコマンドは、プロセッサ1101により実行されると、上記レーダー通信統合化信号の送信方法、又は、レーダー通信統合化信号の受信方法の実施例の各プロセスが実現され、且つ同じ技術効果を達成することができる。該通信機器1100が第1通信機器である場合、該プログラム又はコマンドは、プロセッサ1101により実行されると、上記レーダー通信統合化信号の送信方法の実施例の各プロセスが実現され、且つ同じ技術効果を達成することができ、重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。該通信機器1100が第2通信機器である場合、該プログラム又はコマンドは、プロセッサ1101により実行されると、上記レーダー通信統合化信号の受信方法の実施例の各プロセスが実現され、且つ同じ技術効果を達成することができ、重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0116】
図12は本出願の各実施例を実現する、通信機器としての端末のハードウェア構造模式図である。
【0117】
該端末1200は、高周波ユニット1201、ネットワークモジュール1202、オーディオ出力ユニット1203、入力ユニット1204、センサ1205、表示ユニット1206、ユーザ入力ユニット1207、インタフェースユニット1208、メモリ1209、及びプロセッサ1210等の部材を含むが、それらに限定されない。
【0118】
当業者であれば、端末1200は、各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ1210に論理的に接続し、さらに電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費管理等の機能を実現することができることが理解可能である。図12に示す端末の構造は端末を限定するものではなく、端末は図示より多く又はより少ない部材、又は一部の部材の組合せ、又は異なる部材配置を含んでもよく、ここでは詳細な説明を省略する。
【0119】
本出願の実施例において、入力ユニット1204は、ビデオ獲得モード又は画像獲得モードで画像獲得装置(例えば、カメラ)により取得した静的画像又はビデオの画像データを処理するグラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Unit,GPU)12041と、マイクロホン12042とを含んでもよいことを理解すべきである。表示ユニット1206は表示パネル12061を含んでもよく、表示パネル12061は液晶ディスプレイ、有機発光ダイオード等の形式で配置してもよい。ユーザ入力ユニット1207はタッチパネル12071及び他の入力デバイス12072を含む。タッチパネル12071はタッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル12071は、タッチ検出装置及びタッチ制御器という2つの部分を含んでもよい。他の入力デバイス12072は、物理キーボード、機能ボタン(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタン等)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、これらに限定されず、ここでは詳細な説明を省略する。
【0120】
本出願の実施例において、高周波ユニット1201はネットワーク側機器からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ1210で処理し、また、アップリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。通常、高周波ユニット1201は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、送受信機、カプラー、低騒音増幅器、デュプレクサ等を含むが、それらに限定されない。
【0121】
メモリ1209は、ソフトウェアプログラム又はコマンド及び様々なデータを記憶するために用いることができる。メモリ1209は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションプログラム又はコマンド(例えば、音声再生機能、画像再生機能等)等を記憶可能なプログラム又はコマンド記憶領域と、データ記憶領域と、を主に含んでもよい。また、メモリ1209は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよいし、不揮発性メモリを含んでもよく、そのうち、不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(Programmable ROM,PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable PROM,EPROM)、電気的消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(Electrically EPROM,EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性ソリッドステート記憶デバイスが挙げられる。
【0122】
プロセッサ1210は、1つ又は複数の処理ユニットを含んでもよく、選択的に、プロセッサ1210に、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーションプログラム又はコマンド等を主に処理するアプリケーションプロセッサと、ベースバンドプロセッサのような無線通信を主に処理するモデムプロセッサとを統合することができる。上記モデムプロセッサはプロセッサ1210に統合されなくてもよいことが理解可能である。
【0123】
ここで、プロセッサ1210は、送信すべき通信情報ビットに基づき、第1信号の偏波状態を特定するステップと、前記第1信号の偏波状態に基づき、前記第1信号を送信するステップと、に用いられ、前記第1信号はレーダー信号である。
【0124】
該端末はレーダー信号と通信信号の統合化伝送が実現され、目標に対してレーダー探知を行うとともに通信情報を伝達することができ、且つレーダー探知は通常、見通し線(LoS)シナリオにあるものであり、チャネルの偏波解消効果が少なく、受信端での偏波復調に寄与する。
【0125】
具体的には、本出願の実施例は、通信機器としてのネットワーク側機器をさらに提供する。図13に示すように、該ネットワーク機器1300は、アンテナ1301、高周波装置1302、ベースバンド装置1303を含む。アンテナ1301は高周波装置1302に接続されている。アップリンク方向において、高周波装置1302はアンテナ1301を介して情報を受信し、受信した情報をベースバンド装置1303に送信して処理させる。ダウンリンク方向において、ベースバンド装置1303は送信される情報を処理し、且つ高周波装置1302に送信し、高周波装置1302は受信した情報を処理してからアンテナ1301を経由して送信する。
【0126】
上記周波数帯域処理装置はベースバンド装置1303にあってもよく、以上の実施例におけるネットワーク側機器で実行される方法はベースバンド装置1303で実現でき、該ベースバンド装置1303はプロセッサ1304とメモリ1305を含む。
【0127】
ベースバンド装置1303は、例えば、複数のチップを設置した少なくとも1つのベースバンドボードを含んでもよく、図13に示すように、その1つのチップは、例えば、メモリ1305に接続されてメモリ1305内のプログラムを呼び出して、以上の方法の実施例に示されたネットワーク機器の操作を実行するプロセッサ1304である。
【0128】
該ベースバンド装置1303は、高周波装置1302と情報を交換するためのネットワークインタフェース1306をさらに含んでもよく、該インタフェースは、例えば、共通公衆無線インタフェース(Common Public Radio Interface,CPRI)である。
【0129】
具体的には、本出願の実施例のネットワーク側機器は、メモリ1305に記憶され且つプロセッサ1304上で実行可能なコマンド又はプログラムをさらに含み、プロセッサ1304は、メモリ1305内のコマンド又はプログラムを呼び出して各モジュールが実行する方法を実行し、同じ技術効果を達成するものであり、重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0130】
本出願の実施例は可読記憶媒体をさらに提供し、前記可読記憶媒体にプログラム又はコマンドが記憶されおり、該プログラム又はコマンドは、プロセッサにより実行されると、上記レーダー通信統合化信号の送信方法、又は、レーダー通信統合化信号の受信方法の実施例の各プロセスが実現され、且つ同じ技術効果を達成することができ、重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0131】
ここで、前記プロセッサは上記実施例に記載の通信機器におけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、例えばコンピュータ読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等のようなコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0132】
本出願の実施例はチップをさらに提供し、前記チップはプロセッサと通信インタフェースとを含み、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサは、プログラム又はコマンドを実行し、上記レーダー通信統合化信号の送信方法、又は、レーダー通信統合化信号の受信方法の実施例の各プロセスを実現するためのものであり、且つ同じ技術効果を達成することができ、重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0133】
本出願の実施例で言及したチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップ等と呼ばれてもよいことを理解すべきである。
【0134】
本出願の実施例はコンピュータプログラム製品をさらに提供し、ここで、前記コンピュータプログラム製品は不揮発性の記憶媒体に記憶されており、前記コンピュータプログラム製品は、少なくとも1つのプロセッサにより実行されることで上記レーダー通信統合化信号の送信方法、又は、レーダー通信統合化信号の受信方法の実施例のステップを実現するものであり、且つ同じ技術効果を達成することができ、重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0135】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は、非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「1つの・・・を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。また、指摘すべきことは、本出願の実施形態における方法及び装置の範囲は、図示又は検討された順序で機能を実行することに限定されず、係る機能に応じて実質的に同時に又は逆の順序で機能を実行することも含み得る点であり、例えば、説明されたものと異なる順番で、説明された方法を実行してもよく、さらに各種のステップを追加、省略、又は組み合わせてもよい。また、何らかの例を参照して説明した特徴は他の例において組み合わせられてもよい。
【0136】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本出願の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えば、ROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器等であってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させる複数のコマンドを含む。
【0137】
なお、本明細書で開示された実施例により記載された各例のユニット及びアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組合せで実現可能であることは、当業者であれば想到できる。これらの機能をハードウェアの形態で実行するか、ソフトウェアの形態で実行するかは、技術的解決手段の特定の用途及び設計制約条件によって決定される。専門技術者は各特定の用途について、記述した機能を異なる方法を用いて実現できるが、このような実現は本開示の範囲を超えたものと理解すべきではない。
【0138】
当業者であれば、説明を簡単化及び簡潔化するために、上述したシステム、装置及びユニットの具体的な動作プロセスは、前記方法の実施例における対応するプロセスを参照すればよいことが明確に理解され、ここでは詳細な説明を省略する。
【0139】
本出願で提供される実施例では、開示した装置及び方法は、他の形態で実現することができることを理解すべきである。例えば、以上に記載の装置の実施例は例示的なものに過ぎず、例えば、前記ユニットの分割は、論理機能の分割に過ぎず、実際に実施する時に別の形態で分割してもよく、例えば、複数のユニット又はコンポーネントは組み合わせてもよいし、別のシステムに統合してもよいし、一部の特徴を省略もしくは実行しなくてもよい。また、図示又は説明した互いの結合、又は直接結合、又は通信接続は、いくつかのインタフェース、装置又はユニットを介した間接結合又は通信接続であり得、電気的、機械的又は他の形態であり得る。
【0140】
分離部材として説明した前記ユニットは物理的に分割されたものであってもなくてもよく、ユニットとして示した部材は物理的ユニットであってもなくてもよく、一箇所に位置してもよく、又は複数のネットワークユニットに分布してもよい。実際の必要に応じてその一部又は全てのユニットを選択して本実施例の解決手段の目的を実現することができる。
【0141】
また、本開示の各実施例における各機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよく、それぞれ独立して物理的に存在してもよく、2つ又は2つ以上で1つのユニットに統合されてもよい。
【0142】
以上、図面を参照しながら本出願の実施例を説明したが、本出願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本出願の示唆をもとに、当業者が本出願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2023-08-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
図1は本出願の実施例を適用可能な無線通信システムの構造図を示す。無線通信システムは端末11及びネットワーク側機器12を含む。そのうち、端末11は端末機器又はユーザ端末(User Equipment,UE)と呼ばれてもよく、端末11は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ノートパソコンとも呼ばれるラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、携帯情報端末、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(Ultra-Mobile Personal Computer,UMPC)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device,MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器(VUE)、歩行者端末(PUE)等の端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、リストバンド、イヤホン、メガネ等を含む。説明すべきことは、本出願の実施例では端末11の具体的な種類が限定されない点である。ネットワーク側機器12は基地局又はコアネットワークであってもよく、そのうち、基地局は、発展型ノードB、アクセスポイント、基地局トランシーバ(Base Transceiver Station,BTS)、無線基地局、無線送受信機、基本サービスセット(Basic Service Set,BSS)、拡張サービスセット(Extended Service Set,ESS)、Bノード、発展型Bノード(eNB)、ホームBノード、ホーム発展型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード、送受信ポイント(Transmission ReceptionPoint,TRP)又は前記分野における他の何らかの適切な用語と呼ばれてもよく、同じ技術効果を達成できれば、前記基地局は特定の技術用語に限定されるものではなく、説明すべきことは、本出願の実施例では単にNRシステムにおける基地局を例とするが、基地局の具体的な種類が限定されない点である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1通信機器により実行されるレーダー通信統合化信号の送信方法であって、
送信すべき通信情報ビットに基づき、第1信号の偏波状態を特定するステップと、
前記第1信号の偏波状態に基づき、前記第1信号を送信するステップと、を含み、
前記第1信号はレーダー信号である、送信方法。
【請求項2】
送信すべき通信情報ビットに基づき、第1信号の偏波状態を特定する前記ステップは、
前記送信すべき通信情報ビットと偏波状態の関連関係に基づき、前記第1信号の偏波状態を特定するステップを含む、請求項1に記載の送信方法。
【請求項3】
異なる偏波変調次数に応じて、前記送信すべき通信情報ビットと偏波状態の関連関係は異なり、前記偏波変調次数は単一の偏波変調シンボルに含まれている情報ビット数に関連付けられ、
前記送信すべき通信情報ビットと偏波状態の関連関係に基づき、前記第1信号の偏波状態を特定する前記ステップの前に、
レーダーエコー信号である第2信号を受信するステップと、
前記第2信号に基づいて検出を行い、検出結果を得るステップと、
前記検出結果に基づき、現在の偏波変調次数を特定するステップと、
前記現在の偏波変調次数に基づき、前記送信すべき通信情報ビットと偏波状態の関連関係を特定するステップと、をさらに含む、請求項2に記載の送信方法。
【請求項4】
前記第2信号に基づいて検出を行い、検出結果を得る前記ステップは、
前記偏波状態及び前記第2信号に基づいて偏波特性検出を行い、検出結果を得るステップを含む、請求項3に記載の送信方法。
【請求項5】
前記第1信号の偏波状態に基づき、前記第1信号を送信する前記ステップは、
前記偏波状態に対応するアンテナを介して前記第1信号を送信するステップを含み、
又は、
前記第1信号の偏波状態に基づき、前記第1信号を送信する前記ステップは、
前記偏波状態に対応する振幅比及び位相差を特定するステップと、
特定された振幅比に基づき、電力分割ネットワークによって前記第1信号を2つの信号成分に分割するステップと、
特定された位相差に基づき、位相シフトネットワークによって前記2つの信号成分の位相を設定するステップと、を含む、請求項1に記載の送信方法。
【請求項6】
前記偏波状態に対応するアンテナを介して前記第1信号を送信する前記ステップは、
第1アンテナを介して前記第1信号を送信する方式と、
第2アンテナを介して前記第1信号を送信する方式と、
第1アンテナ及び第2アンテナを介して前記第1信号を送信する方式と、
第1アンテナ及び第2アンテナによる前記第1信号の送信を行わない方式と、のうちの少なくとも1つを含み、
前記第1アンテナに対応する偏波状態と前記第2アンテナに対応する偏波状態は直交する、請求項5に記載の送信方法。
【請求項7】
前記第1アンテナは水平偏波アンテナであるとともに、前記第2アンテナは垂直偏波アンテナであり、又は、前記第1アンテナは左旋円偏波アンテナであるとともに、前記第2アンテナは右旋円偏波アンテナである、請求項6に記載の送信方法。
【請求項8】
前記第1信号の偏波状態に基づき、前記第1信号を送信する前記ステップは、
第1時間単位に基づいて前記第1信号を送信するステップを含み、
前記第1時間単位は前記第1通信機器が前記第1信号に対して偏波変調を行う最小持続時間である、請求項1に記載の送信方法。
【請求項9】
前記第1時間単位は予め定義されたものであり、
又は、
前記第1時間単位を指示するための通知メッセージを送信するステップをさらに含み、
又は、
第1時間単位に基づいて前記第1信号を送信する前記ステップは、
前記第1時間単位を基本単位として前記第1信号を繰り返し伝送するか、又は、
調整パラメータに従って、前記第1時間単位を第2時間単位に調整した後、前記第2時間単位内で前記第1信号を送信するステップを含む、請求項8に記載の送信方法。
【請求項10】
第2通信機器により実行されるレーダー通信統合化信号の受信方法であって、
第1通信機器から送信された第1信号を受信するステップを含み、
前記第1信号はレーダー信号であり、且つ前記第1信号の偏波状態は前記第1通信機器が、送信すべき通信情報ビットに基づいて特定したものである、受信方法。
【請求項11】
第1通信機器から送信された第1信号を受信する前記ステップの前に、
第1時間単位を特定するステップをさらに含み、
第1通信機器から送信された第1信号を受信する前記ステップは、
前記第1時間単位に基づいて前記第1信号を受信するステップを含み、
前記第1時間単位は前記第1通信機器が前記第1信号に対して偏波変調を行う最小持続時間である、請求項10に記載の受信方法。
【請求項12】
第1時間単位を特定する前記ステップは、
前記第1通信機器から送信された、前記第1時間単位を指示するための通知メッセージを受信する方式と、
予め定義された前記第1時間単位を取得する方式と、
ブラインド検出によって前記第1時間単位を特定する方式と、のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載の受信方法。
【請求項13】
第1通信機器から送信された第1信号を受信する前記ステップの後に、
前記第1信号に対して偏波復調を行うステップをさらに含む、請求項10に記載の受信方法。
【請求項14】
送信すべき通信情報ビットに基づき、第1信号の偏波状態を特定するための第1特定モジュールと、
前記第1信号の偏波状態に基づき、前記第1信号を送信するための送信モジュールと、を含み、
前記第1信号はレーダー信号である、通信機器。
【請求項15】
第1通信機器から送信された第1信号を受信するための受信モジュールを含み、
前記第1信号はレーダー信号であり、且つ前記第1信号の偏波状態は前記第1通信機器が、送信すべき通信情報ビットに基づいて特定したものである、通信機器。
【国際調査報告】