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特表2024-504227エクササイズパフォーマンスを向上させるための呼吸フィードバック
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-31
(54)【発明の名称】エクササイズパフォーマンスを向上させるための呼吸フィードバック
(51)【国際特許分類】
   A63B 71/06 20060101AFI20240124BHJP
   A61B 5/11 20060101ALI20240124BHJP
   A61B 5/08 20060101ALI20240124BHJP
   A63B 69/00 20060101ALI20240124BHJP
【FI】
A63B71/06 T
A61B5/11 200
A61B5/08
A63B69/00 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023526639
(86)(22)【出願日】2020-12-02
(85)【翻訳文提出日】2023-05-01
(86)【国際出願番号】 CN2020133276
(87)【国際公開番号】W WO2022116032
(87)【国際公開日】2022-06-09
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.Linux
3.OS X
4.FIREWIRE
5.THUNDERBOLT
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】キャサリン・ヴィクトリア・ランプ
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル・ジェームズ・ゲスト
(72)【発明者】
【氏名】ウェン・チェン
(72)【発明者】
【氏名】ユジエ・ダイ
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038SS08
4C038SV01
4C038VA04
4C038VB11
4C038VB12
4C038VB35
4C038VC20
(57)【要約】
ユーザがスケジュールされた通知を確実に受信するようにユーザ機器のプロセッサによって実行されるシステムおよび方法を開示する。様々な実施形態は、ユーザによって実行されている現在のエクササイズを判定することと、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンを判定することと、呼吸センサからの入力に基づいて現在のエクササイズを実行する間、ユーザの現在の呼吸パターンを監視することと、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の差を判定することと、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の判定された差に関する情報をユーザに提供することとを含んでもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エクササイズ中にユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するためにユーザ機器のプロセッサによって実行される方法であって、
前記ユーザによって実行されている現在のエクササイズを判定するステップと、
前記ユーザによって実行されている前記現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンを判定するステップと、
呼吸センサからの入力に基づいて、前記現在のエクササイズを実行する間、前記ユーザの現在の呼吸パターンを監視するステップと、
前記ユーザによって実行されている前記現在のエクササイズに適切な前記目標呼吸パターンと前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の差を判定するステップと、
前記ユーザによって実行されている前記現在のエクササイズに適切な前記目標呼吸パターンと前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の判定された差に関する情報を前記ユーザに提供するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
ユーザ身体運動に関する情報を提供するエクササイズセンサからのセンサ入力を受信するステップをさらに含み、前記現在のエクササイズを判定するステップは、前記エクササイズセンサから受信された前記センサ入力に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記目標呼吸パターンは、前記エクササイズ中に前記ユーザがどのように動いているかを示す、前記エクササイズセンサから受信された前記センサ入力に基づく、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記現在のエクササイズに関するエクササイズ情報を提供するエクササイズセンサからセンサ入力を受信するステップをさらに含み、前記エクササイズセンサは、前記現在のエクササイズを実行するために前記ユーザによって使用されているエクササイズ機器に関連付けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記現在のエクササイズの第1の部分および第2の部分のうちのどちらを前記ユーザが現在実行しているかを示す、エクササイズセンサからのユーザ身体運動情報を受信するステップをさらに含み、
前記目標呼吸パターンは、前記現在のエクササイズの前記第1の部分に関連する第1の呼吸パターンと、前記第1の呼吸パターンとは異なり、前記現在のエクササイズの前記第2の部分に関連する第2の呼吸パターンとを含み、
前記ユーザによって実行されている前記現在のエクササイズに適切な前記目標呼吸パターンと前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の差を判定するステップは、前記現在のエクササイズの前記第1および第2の部分に適切な前記目標呼吸パターンと前記現在のエクササイズの前記第1および第2の部分の間の前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の差を判定するステップを含み、
前記ユーザに情報を提供するステップは、前記現在のエクササイズの前記第1および第2の部分に適切な前記目標呼吸パターンと前記現在のエクササイズの前記第1および第2の部分の間の前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の差に関する情報を前記ユーザに提供するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記現在のエクササイズまたは前記目標呼吸パターンのうちの少なくとも一方に関する手動ユーザ入力を受信するステップをさらに含み、前記目標呼吸パターンを判定するステップは、前記受信された手動ユーザ入力に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ユーザが前記現在のエクササイズを実行しているコンテキストを示すコンテキスト情報を受信するステップをさらに含み、前記目標呼吸パターンを判定するステップは、前記受信されたコンテキスト情報にさらに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記目標呼吸パターンは、ユーザの体形、健康目標、または前記現在のエクササイズを実行する経験レベルのうちの少なくとも1つに基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記現在の呼吸パターンが正常呼吸パターンしきい値を超えたことに応答して前記ユーザが達成すべき別の目標呼吸パターンを判定するステップと、
前記別の目標呼吸パターンに関する追加の情報を前記ユーザに提供するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記現在のエクササイズが前記ユーザによって実行されているとの判定に応答して、前記現在のエクササイズを実行する間、前記ユーザの前記現在の呼吸パターンを監視するように構成される前記呼吸センサをアクティブ化するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記ユーザによって実行されている前記現在のエクササイズに適切な前記目標呼吸パターンと前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の差を判定するステップは、前記ユーザが前記現在のエクササイズを実行したときの前記ユーザのすでに判定された呼吸数、リズム、または質のうちの少なくとも1つと前記ユーザの前記現在の呼吸パターンを比較するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記ユーザの前記現在の呼吸パターンが正常呼吸パターンしきい値を超えたことに応答して追加のセンサをアクティブ化するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
呼吸とは別に、前記判定された現在のエクササイズに起因する前記ユーザによる身体運動の第1の範囲を判定するステップをさらに含み、前記ユーザの前記現在の呼吸パターンは、呼吸に起因しており身体運動の前記第1の範囲とは別個の、前記ユーザによる身体運動の第2の範囲に関連付けられる、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記ユーザの前記現在の呼吸パターンは、呼吸運動の呼吸数、リズム、または質のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記判定された差に関する情報を前記ユーザに提供するステップは、視覚、聴覚、または触覚アラートのうちの少なくとも1つを通じて前記ユーザに通知を行うステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記現在のエクササイズは、前記ユーザによって使用されるエクササイズ機器および前記ユーザによって実行されている前記現在のエクササイズに適切な前記目標呼吸パターンと前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の前記判定された差に関する前記情報に基づいて判定され、前記ユーザの前記現在の呼吸パターンは、前記エクササイズ機器からのフィードバックを通じて前記ユーザに提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
ユーザ機器(UE)であって、
ユーザインターフェースと、
前記ユーザインターフェースに結合されたプロセッサであって、
ユーザによって実行されている現在のエクササイズを判定し、
前記ユーザによって実行されている前記現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンを判定し、
呼吸センサからの入力に基づいて、前記現在のエクササイズを実行する間、前記ユーザの現在の呼吸パターンを監視し、
前記ユーザによって実行されている前記現在のエクササイズに適切な前記目標呼吸パターンと前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の差を判定し、
前記ユーザによって実行されている前記現在のエクササイズに適切な前記目標呼吸パターンと前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の判定された差に関する情報を前記ユーザインターフェースを介して前記ユーザに提供する
ためのプロセッサ実行可能命令で構成される、プロセッサと
を備える、UE。
【請求項18】
前記プロセッサは、
ユーザ身体運動に関する情報を提供するエクササイズセンサからのセンサ入力を受信し、
前記エクササイズセンサから受信された前記センサ入力に基づいて前記現在のエクササイズを判定するためのプロセッサ実行可能命令でさらに構成される、請求項17に記載のUE。
【請求項19】
前記プロセッサは、
前記現在のエクササイズに関するエクササイズ情報を提供するエクササイズセンサからセンサ入力を受信するためのプロセッサ実行可能命令でさらに構成され、前記エクササイズセンサは、前記現在のエクササイズを実行するために前記ユーザによって使用されているエクササイズ機器に関連付けられる、請求項17に記載のUE。
【請求項20】
前記現在のエクササイズの前記目標呼吸パターンは、前記現在のエクササイズの第1の部分に関連する第1の呼吸パターンと、前記第1の呼吸パターンとは異なり、前記現在のエクササイズの第2の部分に関連する第2の呼吸パターンとを含み、
前記プロセッサは、
前記現在のエクササイズの前記第1の部分および第2の部分のうちのどちらを前記ユーザが現在実行しているかを示す、エクササイズセンサからのユーザ身体運動情報を受信し、
前記現在のエクササイズの前記第1および第2の部分に適切な前記目標呼吸パターンと前記現在のエクササイズの前記第1および第2の部分の間の前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の差を判定することによって、前記ユーザによって実行されている前記現在のエクササイズに適切な前記目標呼吸パターンと前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の差を判定し、
前記現在のエクササイズの前記第1および第2の部分に適切な前記目標呼吸パターンと前記現在のエクササイズの前記第1および第2の部分の間の前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の判定された差に関する情報を、前記ユーザインターフェースを介して前記ユーザに提供する
ためのプロセッサ実行可能命令でさら構成される、請求項17に記載のUE。
【請求項21】
前記プロセッサは、
前記現在のエクササイズまたは前記目標呼吸パターンの少なくとも一方に関する手動ユーザ入力を受信し、
前記受信された手動ユーザ入力にさらに基づいて前記目標呼吸パターンを判定する
ためのプロセッサ実行可能命令でさらに構成される、請求項17に記載のUE。
【請求項22】
前記プロセッサは、
前記ユーザが前記現在のエクササイズを実行しているコンテキストを示すコンテキスト情報を受信し、
前記受信されたコンテキスト情報にさらに基づいて前記目標呼吸パターンを判定する
ためのプロセッサ実行可能命令でさらに構成される、請求項17に記載のUE。
【請求項23】
前記プロセッサは、
前記現在の呼吸パターンが正常呼吸パターンしきい値を超えたことに応答して前記ユーザが達成すべき別の目標呼吸パターンを判定し、
前記別の目標呼吸パターンに関する追加の情報を前記ユーザに提供する
ためのプロセッサ実行可能命令でさらに構成される、請求項17に記載のUE。
【請求項24】
前記プロセッサは、
前記現在のエクササイズが前記ユーザによって実行されているとの判定に応答して前記呼吸センサをアクティブ化し、
前記ユーザの前記現在の呼吸パターンが正常呼吸パターンしきい値を超えたことに応答して追加のセンサをアクティブ化する
ためのプロセッサ実行可能命令でさらに構成される、請求項17に記載のUE。
【請求項25】
前記プロセッサは、
呼吸とは別に、前記判定された現在のエクササイズに起因する前記ユーザによる身体運動の第1の範囲を判定するためのプロセッサ実行可能命令でさらに構成され、前記ユーザの前記現在の呼吸パターンは、呼吸に起因しており身体運動の前記第1の範囲とは別個の、前記ユーザによる身体運動の第2の範囲に関連付けられる、請求項17に記載のUE。
【請求項26】
ユーザ機器(UE)のプロセッサに、動作を実行することによってエクササイズ中のユーザの呼吸パターンに関する情報を提供させるように構成されるプロセッサ実行可能命令を記憶した非一時的プロセッサ可読記憶媒体であって、前記動作が、
前記ユーザによって実行されている現在のエクササイズを判定することと、
前記ユーザによって実行されている前記現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンを判定することと、
呼吸センサからの入力に基づいて、前記現在のエクササイズを実行する間、前記ユーザの現在の呼吸パターンを監視することと、
前記ユーザによって実行されている前記現在のエクササイズに適切な前記目標呼吸パターンと前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の差を判定することと、
前記ユーザによって実行されている前記現在のエクササイズに適切な前記目標呼吸パターンと前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の判定された差に関する情報を前記ユーザに提供することと
を含む、非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【請求項27】
前記記憶されたプロセッサ実行可能命令は、前記UEの前記プロセッサに動作を実行させるように構成され、前記動作は、
ユーザ身体運動に関する情報を提供するエクササイズセンサからのセンサ入力を受信することをさらに含み、前記現在のエクササイズを判定することは、前記エクササイズセンサからの前記受信されたセンサ入力に基づく、請求項26に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【請求項28】
前記記憶されたプロセッサ実行可能命令は、前記現在のエクササイズの第1の部分および第2の部分のうちのどちらを前記ユーザが現在実行しているかを示す、エクササイズセンサからのユーザ身体運動情報を受信することをさらに含む動作を、前記UEの前記プロセッサに実行させるように構成され、
前記記憶されたプロセッサ実行可能命令は、前記UEの前記プロセッサに、
前記目標呼吸パターンが、前記現在のエクササイズの前記第1の部分に関連する第1の呼吸パターンと、前記第1の呼吸パターンとは異なり、前記現在のエクササイズの前記第2の部分に関連する第2の呼吸パターンとを含み、
前記ユーザによって実行されている前記現在のエクササイズに適切な前記目標呼吸パターンと前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の差を判定することが、前記現在のエクササイズの前記第1および第2の部分に適切な前記目標呼吸パターンと前記現在のエクササイズの前記第1および第2の部分の間の前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の差を判定することを含み、
前記ユーザに情報を提供することが、前記現在のエクササイズの前記第1および第2の部分に適切な前記目標呼吸パターンと前記現在のエクササイズの前記第1および第2の部分の間の前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の差に関する情報を前記ユーザに提供することを含む
ように動作を実行させるように構成される、請求項26に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【請求項29】
前記記憶されたプロセッサ実行可能命令は、前記UEの前記プロセッサに動作を実行させるように構成され、前記動作は、
前記ユーザが前記現在のエクササイズを実行しているコンテキストを示すコンテキスト情報を受信することと、
前記受信されたコンテキスト情報にさらに基づいて前記目標呼吸パターンを判定することと
をさらに含む、請求項26に記載の非一時的プロセッサ可読記憶媒体。
【請求項30】
ユーザ機器であって、
ユーザによって実行されている現在のエクササイズを判定するための手段と、
前記ユーザによって実行されている前記現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンを判定するための手段と、
呼吸センサからの入力に基づいて、前記現在のエクササイズを実行する間、前記ユーザの現在の呼吸パターンを監視するための手段と、
前記ユーザによって実行されている前記現在のエクササイズに適切な前記目標呼吸パターンと前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の差を判定するための手段と、
前記ユーザによって実行されている前記現在のエクササイズに適切な前記目標呼吸パターンと前記ユーザの前記現在の呼吸パターンとの間の判定された差に関する情報を前記ユーザに提供するための手段と
を備える、ユーザ機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エクササイズパフォーマンスを向上させるための呼吸フィードバックに関する。
【背景技術】
【0002】
呼吸を適切に行うと、心臓への酸素化された血流が増大することによって、ストレスの軽減、感情のコントロール、注意力の向上、エクササイズの利益の最大化を助けることができる。これによって、(ヘルニアまたは血圧の急上昇のような)傷害が防止され、エクササイズ効率が改善されて、人々がより長時間にわたってより快適にエクササイズすることが可能になる。新たにエクササイズを始めた人は、自分の個人的な能力レベルに適切にかつ最も効果的にエクササイズを行うにはどうすべきかを知ることを望むが、個人用トレーナにかかる費用のために思いとどまらせられるか、またはジムに通うことに過度におじけづくことが多い。エクササイズ自体について学ぶことに加えて、そのようなエクササイズのための適切な呼吸法を学ぶことは困難である場合がある。また、すでにある程度の期間にわたってエクササイズを行っている人およびずっと前からエクササイズを継続している人は、手書きのメモまたはフィットネストラッキングアプリケーションによって進度を記録する場合があるが、そのような追跡技法はエクササイズ中にはフィードバックを提供しない。エクササイズ時に装着型心拍数モニターを使用している人もいるが、心拍数測定は、エクササイズする人がエクササイズを適切に行っているかどうかに関する必要な情報を与えないことがあり、ヨガなどの非有酸素エクササイズには有用ではない場合がある。ユーザの動きを監視するカメラまたは運動センサは、多種多様なエクササイズの間に呼吸を改善するのを助けるように設計されたユーザフィードバックを提供しない。適切な呼吸形態は、ある呼吸対運動カデンス(たとえば、ランニング中に2歩に対して1呼吸)を目標とすることを含み、(たとえば、浅い胸式呼吸に対して胸郭がすべての方向に拡張するような)横隔膜からの深呼吸を行ってもよい。容易に横隔膜から呼吸することはまた一般に、適切な筋肉形態の良好なインジケータである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
様々な態様は、エクササイズ中にユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するためにユーザ機器のプロセッサによって実行される方法、およびその方法を実施するコンピューティングデバイスを含む。様々な態様は、ユーザによって実行されている現在のエクササイズを判定することと、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンを判定することと、呼吸センサからの入力に基づいて、現在のエクササイズを実行する間、ユーザの現在の呼吸パターンを監視することと、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の差を判定することと、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の判定された差に関する情報をユーザに提供することとを含んでもよい。
【0004】
いくつかの態様は、ユーザの身体運動に関する情報を提供するエクササイズセンサからのセンサ入力を受信することを含んでもよく、現在のエクササイズを判定することは、エクササイズセンサから受信されたセンサ入力に基づく。いくつかの態様では、目標呼吸パターンは、エクササイズ中にユーザがどのように動いているかを示す、エクササイズセンサから受信されたセンサ入力に基づく。いくつかの態様は、現在のエクササイズに関するエクササイズ情報を提供するエクササイズセンサからセンサ入力を受信することを含んでもよく、エクササイズセンサは、現在のエクササイズを実行するためにユーザによって使用されているエクササイズ機器に関連付けられる。
【0005】
いくつかの態様は、現在のエクササイズの第1の部分および第2の部分のうちのどちらをユーザが現在実行しているかを示す、エクササイズセンサからのユーザ身体運動情報を受信することを含んでもよい。いくつかの態様では、目標呼吸パターンは、現在のエクササイズの第1の部分に関連する関連する第1の呼吸パターンと、第1の呼吸パターンとは異なり、現在のエクササイズの第2の部分に関連する第2の呼吸パターンとを含んでもよく、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンと、ユーザの現在の呼吸パターンとの間の差を判定することは、現在のエクササイズの第1および第2の部分に適切な目標呼吸パターンと現在のエクササイズの第1および第2の部分の間のユーザの現在の呼吸パターンとの間の差を判定することを含んでもよく、ユーザに提供される情報は、現在のエクササイズの第1および第2の部分に適切な目標呼吸パターンと現在のエクササイズの第1および第2の部分の間のユーザの現在の呼吸パターンとの間の差を含んでもよい。
【0006】
いくつかの態様は、現在のエクササイズまたは目標呼吸パターンのうちの少なくとも一方に関する手動ユーザ入力を受信することを含んでもよく、目標呼吸パターンを判定することは、受信された手動ユーザ入力にさらに基づく。いくつかの態様は、ユーザが現在のエクササイズを実行しているコンテキストを示すコンテキスト情報を受信することを含んでもよく、目標呼吸パターンを判定することは、受信されたコンテキスト情報にさらに基づく。いくつかの態様では、目標呼吸パターンは、ユーザの体形、健康目標、または現在のエクササイズを実行する経験レベルのうちの少なくとも1つに基づいてもよい。
【0007】
いくつかの態様は、現在の呼吸パターンが正常呼吸パターンしきい値を超えたことに応答してユーザが達成すべき別の目標呼吸パターンを判定することと、その別の目標呼吸パターンに関する追加の情報をユーザに提供することとを含んでもよい。いくつかの態様は、現在のエクササイズがユーザによって実行されているとの判定に応答して、現在のエクササイズを実行する間、ユーザの現在の呼吸パターンを監視するように構成される呼吸センサをアクティブ化することを含んでもよい。いくつかの態様では、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の差を判定することは、ユーザが現在のエクササイズを実行したときのユーザのすでに判定された呼吸数、リズム、または質のうちの少なくとも1つとユーザの現在の呼吸パターンを比較することを含んでもよい。
【0008】
いくつかの態様は、ユーザの現在の呼吸パターンが正常呼吸パターンしきい値を超えたことに応答して追加のセンサをアクティブ化することを含んでもよい。いくつかの態様は、呼吸とは別に、判定された現在のエクササイズに起因するユーザによる身体運動の第1の範囲を判定することを含んでもよく、ユーザの現在の呼吸パターンは、呼吸に起因しており身体運動の第1の範囲とは別個の、ユーザによる身体運動の第2の範囲に関連付けられている。
【0009】
いくつかの態様では、ユーザの現在の呼吸パターンは、呼吸運動の呼吸数、リズム、または質のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの態様では、判定された差に関する情報をユーザに提供することは、視覚、聴覚、または触覚アラートのうちの少なくとも1つを通じてユーザに通知を行うことを含む。いくつかの態様では、現在のエクササイズは、ユーザによって使用されるエクササイズ機器およびユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の判定された差に関する情報に基づいて判定され、ユーザの現在の呼吸パターンは、エクササイズ機器からのフィードバックを通じてユーザに提供される。
【0010】
さらなる態様は、上記で要約した方法のうちのいずれかの動作を実行するためのプロセッサ実行可能命令で構成されるプロセッサを含むユーザ機器デバイスを含む。さらなる態様は、上記で要約した方法のうちのいずれかの動作をプロセッサに実行させるように構成されるプロセッサ実行可能ソフトウェア命令を記憶した、非一時的プロセッサ可読記憶媒体を含む。さらなる態様は、コンピューティングデバイスにおいて使用され、かつ上記で要約した方法のうちのいずれかの動作を実行するように構成される、処理デバイスを含む。
【0011】
本明細書に組み込まれるとともに本明細書の一部を構成する添付の図面は、例示的な実施形態を示し、上記で与えられた概略的な説明および以下に与えられる詳細な説明とともに、様々な実施形態の特徴を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1A】様々な実施形態による、レジスタンストレーニングエクササイズの間にユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するためのウェアラブル機器とともに働くユーザ機器を示す概略図である。
図1B】様々な実施形態による、ヨガのポーズを実行するユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するためのウェアラブル機器とともに働くユーザ機器を示す概略図である。
図1C】様々な実施形態による、トレッドミル上で走るユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するためのウェアラブル機器に関連して働くユーザ機器を示す概略図である。
図1D】様々な実施形態による、コンピュータ化されたフィットネスバイク上のユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するためのウェアラブル機器に関連して働くユーザ機器を示す概略図である。
図2】様々な実施形態による、コンピューティングデバイスにおいて使用されるパッケージにおける例示的なシステムの構成要素を示すブロック図である。
図3】ユーザがスケジュールされた通知を確実に受信するためのユーザ機器のプロセッサによって実行されるように構成される例示的なシステムの構成要素ブロック図である。
図4A】実施形態による、ユーザ機器のプロセッサによって実行される、ユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するための例示的な方法のプロセスフロー図である。
図4B】実施形態による、ユーザ機器のプロセッサによって実行される、ユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するための例示的な方法のプロセスフロー図である。
図4C】実施形態による、ユーザ機器のプロセッサによって実行される、ユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するための例示的な方法のプロセスフロー図である。
図4D】実施形態による、ユーザ機器のプロセッサによって実行される、ユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するための例示的な方法のプロセスフロー図である。
図4E】実施形態による、ユーザ機器のプロセッサによって実行される、ユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するための例示的な方法のプロセスフロー図である。
図4F】実施形態による、ユーザ機器のプロセッサによって実行される、ユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するための例示的な方法のプロセスフロー図である。
図4G】実施形態による、ユーザ機器のプロセッサによって実行される、ユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するための例示的な方法のプロセスフロー図である。
図4H】実施形態による、ユーザ機器のプロセッサによって実行される、ユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するための例示的な方法のプロセスフロー図である。
図4I】実施形態による、ユーザ機器のプロセッサによって実行される、ユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するための例示的な方法のプロセスフロー図である。
図4J】実施形態による、ユーザ機器のプロセッサによって実行される、ユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するための例示的な方法のプロセスフロー図である。
図5】様々な実施形態とともに使用するのに適したネットワークコンピューティングデバイスの構成要素ブロック図である。
図6】様々な実施形態とともに使用するのに適したネットワークコンピューティングデバイスの構成要素ブロック図である。
図7】様々な実施形態とともに使用するのに適したスマートグラスの例の構成要素ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
添付の図面を参照しながら様々な態様が詳細に説明される。可能な場合はどこでも、同じかまたは同様の部分を指すために、図面全体にわたって同じ参照番号が使用される。特定の例および実施形態に対してなされる言及は例示目的であり、様々な態様または特許請求の範囲を限定するものではない。
【0014】
様々な実施形態は、エクササイズ中にユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するためにユーザ機器のプロセッサによって実行される方法を提供する。様々な実施形態は、ユーザによって実行されている現在のエクササイズを判定することと、現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンを判定することと、呼吸センサからの入力に基づいて、現在のエクササイズを実行する間、ユーザの現在の呼吸パターンを判定することとを含んでもよい。さらに、目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の差は、判定された差に関する情報がユーザに提供され得るように判定されてもよい。
【0015】
本明細書で使用する「呼吸パターン」という用語は、ユーザの呼吸の呼吸数、深度、タイミング、および一貫性を指す。ユーザは、エクササイズを行う間、ユーザにより大きい利益を与えるように構成される目標呼吸パターンを実現しようとすることがある。ユーザは、目標呼吸パターンを実現するために、エクササイズに関与する身体運動をよりうまく制御することを試みてもよく、またはユーザの現在の呼吸パターンを目標呼吸パターンと一致させるように呼吸を直接変更することを試みてもよい。
【0016】
本明細書で使用する「コンピューティングデバイス」という用語は、少なくともプロセッサ、通信システム、およびコンタクトデータベースを用いて構成されるメモリが装備された、電子デバイスを指す。また、本明細書で使用する「ユーザ機器」という用語は、ユーザが通知を受信してもよい特定のコンピューティングデバイスを指す。コンピューティングデバイスは、ユーザ機器を含み、セルラー電話、スマートフォン、ポータブルコンピューティングデバイス、個人用または可搬型のマルチメディアプレーヤ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、2イン1ラップトップ/テーブルコンピュータ、スマートブック、ウルトラブック、パームトップコンピュータ、ワイヤレス電子メールレシーバ、マルチメディアインターネット対応セルラー電話、スマートウォッチ、スマートグラス、スマートコンタクトレンズ、拡張/仮想現実デバイスを含むウェアラブルデバイス、エンターテインメントデバイス(たとえば、ワイヤレスゲームコントローラ、音楽プレーヤおよびビデオプレーヤ、衛星ラジオなど)、ならびにメモリ、ワイヤレス通信構成要素、およびプログラマブルプロセッサを含む、類似の電子デバイスのうちの、いずれか1つまたはすべてを含んでもよい。様々な実施形態では、コンピューティングデバイスは、メモリおよび/または記憶装置とともに構成されてもよい。追加として、様々な例示的な実施形態の中で参照されるコンピューティングデバイスは、ワイヤレス通信ネットワークと通信するように構成されるネットワークトランシーバおよびアンテナなどの、様々な実施形態を実施する有線またはワイヤレスの通信能力に結合されてもよく、またはそれらを含んでもよい。
【0017】
本明細書で使用する、デバイスに伴う「スマート」という用語は、データを収集および/もしくは処理するための自動動作用のプロセッサを含むデバイスを指し、ならびに/または本明細書の様々な実施形態に関して説明する動作のすべてまたは一部を実行するようにプログラムされてもよい。たとえば、スマートフォン、スマートグラス、スマートコンタクトレンズ、スマートウォッチ、スマートリング、スマートネックレス、スマートカップ、スマートストロー、スマート家電など。
【0018】
「システムオンチップ」(SOC)という用語は、単一の基板上に統合された複数のリソースおよび/またはプロセッサを含んでいる、単一の集積回路(IC)チップを指すために、本明細書で使用される。単一のSOCは、デジタル、アナログ、混合信号、および無線周波数機能のための回路を含んでもよい。単一のSOCはまた、任意の数の汎用および/または専用プロセッサ(デジタル信号プロセッサ、モデムプロセッサ、ビデオプロセッサなど)、メモリブロック(たとえば、ROM、RAM、フラッシュなど)、ならびにリソース(たとえば、タイマー、電圧レギュレータ、発振器など)を含んでもよい。SOCはまた、統合されたリソースおよびプロセッサを制御するため、ならびに周辺デバイスを制御するためのソフトウェアを含んでもよい。
【0019】
「システムインパッケージ」(SIP)という用語は、2つ以上のICチップ、基板、もしくはSOC上で複数のリソース、計算ユニット、コア、および/またはプロセッサを含んでいる、単一のモジュールまたはパッケージを指すために、本明細書で使用されることがある。たとえば、SIPは、その上で複数のICチップまたは半導体ダイが垂直構成で積層される、単一の基板を含んでもよい。同様に、SIPは、その上で複数のICまたは半導体ダイが単一化基板(unifying substrate)にパッケージングされる、1つまたは複数のマルチチップモジュール(MCM)を含んでもよい。SIPはまた、単一のマザーボード上、または単一のワイヤレスデバイス内などで、高速通信回路を介して互いに結合され、極めて近接してパッケージングされた、複数の独立したSOCを含んでもよい。SOCの近接性によって、高速通信、ならびにメモリおよびリソースの共有が容易になる。
【0020】
様々な実施形態は、様々なセンサのうちの1つまたは複数を使用して1つまたは複数のエクササイズに関連するユーザ活動を検出するとともに、検出された活動の間のユーザの呼吸パターンを検出してもよい。詳細には、センサは、エクササイズおよび/または呼吸パターンに関連する活動を測定するために1つまたは複数の粘着パッチ、スマート衣料、慣性計測ユニット、センサ搭載ウェアラブルコンピューティングデバイス(本明細書では「ウェアラブル機器」と呼ばれることもある)、センサ搭載エクササイズ機器、または他のセンサもしくはセンサ搭載コンピューティングデバイスに含まれてもよい。ウェアラブル機器は、スマートグラス、イヤピース、他の頭部装着型デバイス、ネックレス、胸郭バンド、ウォッチ、ブレスレット、他の手首装着型デバイス、および/またはスマートリングを含んでもよい。1つまたは複数のセンサからの入力を使用して、ユーザの現在の呼吸パターンを自動的に監視し、ユーザによって実行されている検出された現在のエクササイズに基づいて目標呼吸パターンを判定してもよい。さらに、現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の判定された差に関する情報がユーザに提供されてもよい。
【0021】
図1A図1Dは、ユーザ5がエクササイズを行っており、同時に様々なセンサを使用して、エクササイズに関するユーザの呼吸についてのフィードバックをユーザ5に提供している、いくつかの環境100、101、102、103を示す。図1Aおよび図1Bでは、ユーザ5、6は近傍のユーザ機器110を有し、近傍のユーザ機器110は、ワイヤレス接続50(たとえば、Wi-Fi、Bluetooth、セルラーなど)によってワイヤレスネットワーク190を通じてリモートコンピューティングデバイス(たとえば、サーバ195)と通信するように構成されてもよく、Wi-Fiワイヤレスルータなどのワイヤレスローカルエリアネットワークルータ(図示せず)、またはセルラーネットワーク基地局によってサポートされてもよい。図1Cおよび図1Dでは、ユーザ7、8は、エクササイズ機器160、170上に位置し、エクササイズ機器160、170は、同様に、ワイヤレス接続50(たとえば、Wi-Fi、Bluetooth、セルラーなど)によってワイヤレスネットワーク190を通じてサーバ195と通信するように構成されてもよく、Wi-Fiワイヤレスルータなどのワイヤレスローカルエリアネットワークルータ(図示せず)、またはセルラーネットワーク基地局によってサポートされてもよい。
【0022】
図1Aは、様々な実施形態による、ユーザ5がバーベルベンチプレス(すなわち、エクササイズ)を実行しており、同時に粘着パッチセンサ120、スマートグラス130、および/またはスマートウォッチ140などの様々なセンサが測定値を得て、測定値をユーザ機器110によって処理してエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザ5の現在の呼吸パターンとの間の差を判定する環境100を示す。代替的に、または追加として、様々な実施形態による、粘着パッチセンサ120、スマートグラス130、および/またはスマートウォッチ140は、ディスプレイまたは(ユーザにフィードバックを提供するための)他のユーザインターフェースを有するスタンドアロン処理ユニットであってもよく、測定値を使用してエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザ5の現在の呼吸パターンとの間の差を判定するように構成されるプロセッサを含んでもよい。
【0023】
ユーザ5は、従来のバーベルベンチプレスを実行するために、重り94を支持するバー92を保持しながらベンチ90上に仰臥している。ユーザ5は次いで、重り94を支持するバー92をユーザの胸部に近い第1の位置Aから、腕を胸部からいっぱいに伸ばした第2の位置Bまで持ち上げる。ユーザ5は次いで、重り94を支持するバー92を胸部まで降ろし、このエクササイズを数回繰り返す。重り94の量(すなわち、重り全体の重さ)としては、ユーザ5が疲労する前に実行することのできる繰り返し回数を限定する量が選択される。従来のベンチプレス機器は、センサを含まないので、様々な実施形態は、エクササイズ中のユーザ5の呼吸パターンに関する情報を提供するように構成される、ユーザ機器110などの、センサおよびコンピューティングデバイスを含む追加の機器を使用する。図示のユーザ機器110は、セルラー電話の形態(すなわち、スマートフォン)であるが、他の形態のコンピューティングデバイスが使用されてもよい(たとえば、タブレット、パーソナルコンピュータ、エクササイズマシン、ウェアラブル機器、スマート家電など)。
【0024】
粘着パッチセンサ120は、エクササイズに使用される1つまたは複数の主要な筋肉(たとえば、胸部、肩、首、および/または三頭筋)の上方の皮膚上にユーザ5によって直接装着されてもよい。粘着パッチセンサ120は、血流、電気活動、汗、下方の筋肉の動き、などを検出してもよく、電池なしで(すなわち、受動的に)動作するか、近距離通信(NFC)によって電力を供給されるか、または搭載電池を含んでもよい。さらに、粘着パッチセンサ120は、NFCまたは搭載トランシーバを通じて、ワイヤレス接続50(たとえば、Wi-Fi、Bluetooth、セルラーなど)によってユーザ機器110または他のコンピューティングデバイスと通信してもよい。粘着パッチセンサ120は、本明細書で説明する様々な実施形態の方法を実施するように構成される1つまたは複数のプロセッサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、粘着パッチセンサ120は、スピーカーおよび/または触覚フィードバックデバイスを通じてユーザ5にフィードバックを提供し、それによって、1つまたは複数のユーザインターフェースを提供してもよい。粘着パッチセンサ120は、スタンドアロンデバイスとして動作するか、またはユーザ機器110、他のウェアラブル機器、および/またはエクササイズ機器を含む他のコンピューティングデバイスと協働してもよい。
【0025】
スマートグラス130は、内蔵カメラ、ならびにフロントレンズ上またはフロントレンズの近くのヘッドアップディスプレイまたは拡張現実機能を含んでもよいウェアラブル機器の一形態である。ユーザ機器110に情報を提供する他のセンサデバイスと同様に、スマートグラス130は、視野137を有するカメラなどの搭載センサから情報を収集するように構成されるプロセッサまたは制御ユニットを含んでもよい。カメラを使用して、エクササイズ機器および/またはユーザによって実行された運動の画像を取り込んで、どんなエクササイズが実行されているかおよび/またはエクササイズのどんな部分が実行されているかを識別してもよい。たとえば、視野137内にバー92がある場合、カメラによって収集された画像を使用して、ユーザがいつバー92を位置Aから位置Bに移動させているか(短縮性運動)またはユーザがいつバー92を位置Bから位置Aに移動させているか(伸長性運動)を判定してもよい。さらに、スマートグラス130は、筋電計(たとえば、フレームのアーム内に)、マイクロフォン、温度計、および/または慣性計測ユニット(IMU)、近接/動きセンサ、光センサ、ライダー、ガスセンサなどの内部センサなどを含んでもよい。筋電計は、エクササイズに関連する筋肉の動きを検出してもよい。マイクロフォンは、口および/または鼻からの呼吸パターンを検出してもよい。温度計は、ユーザの体温および/またはユーザ5の周囲の周囲温度を登録してもよく、この温度は、ユーザの目標呼吸パターンの判定に関連するコンテキスト情報を提供してもよい。スマートグラス130は、BluetoothまたはWi-Fiのようなワイヤレス技術をサポートし、ワイヤレス接続50(たとえば、ワイヤレス通信リンク)によるユーザ機器110および/または他のセンサ(たとえば、120、140)などへの通信を可能にしてもよい。さらに、スマートグラス130は、他のセンサ(たとえば、120、140)および/またはリモートコンピューティングデバイス(110、195)からのデータの制御または取り出しを行ってもよい。いくつかの実施形態では、スマートグラス130は、拡張現実もしくはヘッドアップディスプレイ、スピーカー、および/または触覚フィードバックデバイスを通じてユーザ5にフィードバックを提供し、それによって、1つまたは複数のユーザインターフェースを提供してもよい。スマートグラス130は、本明細書で説明する様々な実施形態の方法を実施するように構成される1つまたは複数のプロセッサを含んでもよい。スマートグラス130は、スタンドアロンデバイスとして動作するか、またはユーザ機器110、他のウェアラブル機器、および/またはエクササイズ機器を含む他のコンピューティングデバイスと協働してもよい。
【0026】
スマートウォッチ140は、ECG読取り値をとるための電気心臓センサ、心拍数を測定するための光学式心臓センサ、呼吸数を推定する(たとえば、血液量の変化を検出する)ためのフォトプレチスモグラム(PPG)センサ、移動および回転を追跡するための加速度計および/またはジャイロスコープ、高度を測定するための気圧高度計、およびディスプレイの明るさを制御するための周囲光センサなどのセンサのアレイを含んでもよいウェアラブル機器の一形態である。スマートウォッチ140は、搭載センサから情報を収集し、BluetoothまたはWi-Fiのようなワイヤレス技術をサポートし、ワイヤレス接続50によるユーザ機器110および/または他のセンサ(たとえば、120、130)などへの通信を可能にするように構成されるプロセッサまたは制御ユニットを含んでもよい。スマートウォッチ140は、ディスプレイ、スピーカー、および/または触覚フィードバックデバイスを通じてユーザ5にフィードバックを提供し、したがって、ユーザインターフェースとして機能する。さらに、スマートウォッチ140は、他のセンサ(たとえば、120、130)および/またはリモートコンピューティングデバイス(110、195)からのデータの制御または取り出しを行ってもよい。いくつかの実施形態では、スマートウォッチ140は、モバイルオペレーティングシステムとともに動作して文字盤ディスプレイ、振動、および/または音声を介してユーザ5にフィードバックを提供してもよい。スマートウォッチ140は、本明細書で説明する様々な実施形態の方法を実施するように構成される1つまたは複数のプロセッサを含んでもよい。スマートウォッチ140は、スタンドアロンデバイスとして動作するか、またはユーザ機器110、他のウェアラブル機器、および/またはエクササイズ機器を含む他のコンピューティングデバイスと協働してもよい。
【0027】
様々な実施形態では、ユーザ機器110、ウェアラブル機器、または他のコンピューティングデバイスのプロセッサは、ウェアラブル機器120、130、140のうちの1つまたは複数におけるセンサから受信される入力を介することなどによって、ユーザ5によって実行されている現在のエクササイズを判定してもよい。判定されたエクササイズに基づいて、プロセッサは、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンをさらに判定してもよい。目標呼吸パターンは、ユーザの体形、健康目標、または現在のエクササイズを実行する経験レベルのうちの少なくとも1つに基づいてもよい。さらに、ウェアラブル機器120、130、140のうちの1つまたは複数におけるセンサから受信されるさらなる入力は、現在のエクササイズを実行する間、ユーザの現在の呼吸パターンを監視するためにプロセッサによって使用されてもよい。目標呼吸パターンは、現在のエクササイズ中にユーザがどのように動いているかを示す1つまたは複数のエクササイズセンサからの受信されたセンサ入力に基づいてもよい。ユーザの現在の呼吸パターンは、呼吸運動の呼吸数、リズム、または質のうちの少なくとも1つを含んでもよい。たとえば、センサから受信された入力を使用して、横隔膜呼吸を肺式呼吸から区別してもよく、その逆も同様である。同様に、それぞれに異なるエクササイズはそれぞれに異なる呼吸パターンを必要とする場合がある。たとえば、ランニング、サイクリング、および水泳は、一定のカデンスまたはストロークレートを維持しながらより効率的に実行されてもよく、一定のカデンスまたはストロークレートはセンサ入力から検出されてもよい。また、水泳などのいくつかのエクササイズは、呼息または吸息がストロークの特定の部分で実行された場合により効率的になることがあり、このことも、同様にセンサ入力から検出されてもよい。その場合、プロセッサは、目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の差を判定してもよい。したがって、プロセッサは、目標呼吸パターンと現在の呼吸パターンとの間の判定された差に関する情報をユーザ5に提供してもよい。たとえば、ユーザ機器110は、「呼吸を整えてください」と示されていることがあるアラートなどのディスプレイ115によってユーザ5にフィードバックを提供するか、または「呼吸を整えてください」、「おなかで呼吸してください」という自動音声出力、カスタマイズされたメッセージ、および/または他のメッセージなどの、ユーザ機器110のスピーカーを使用した可聴フィードバック116を提供するように構成されてもよい。
【0028】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、またもしくは加えて、現在のエクササイズを判定するうえで有用なユーザの身体運動に関する情報を提供する、エクササイズ中に使用されるエクササイズ機器(たとえば、トレッドミル、バイク、ローイングマシン、エリプティカルマシンなど)からなどの、エクササイズセンサからのセンサ入力を受信してもよい。たとえば、ユーザ機器110のプロセッサは、(たとえば、スマートグラス130によって取り込まれた)ユーザ5が何を行っているかのビデオ画像、および/または運動、音声、振動、もしくは筋肉活動を検出する他のセンサ入力を解析することによって、ユーザによって実行されている現在のエクササイズ(たとえば、バーベルベンチプレス、ランニング、フィットネスバイク運動、水泳など)を判定するだけでなく、ユーザ5の現在の呼吸パターンを監視してもよい。
【0029】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、ユーザがエクササイズ中にどのように動いているかを示すエクササイズセンサからのユーザ身体運動情報を受信してもよい。追加または代替として、プロセッサは、現在のエクササイズの第1の部分および第2の部分のうちのどちらをユーザが現在実行しているかを示す、エクササイズセンサからのユーザ身体運動情報を受信してもよい。たとえば、特定の訓練する筋肉(すなわち、特定のエクササイズにおいて使用される主要筋肉)の近くの皮膚上に配置される粘着パッチセンサ120、またはスマートウォッチ140のような他のウェアラブル機器は、どんなエクササイズが実行されているかだけでなく、実行されている特定の身体運動および/または実行されているエクササイズの特定の部分も判定するために使用される入力をプロセッサに提供してもよい。さらに、横隔膜上に配置されるセンサを使用して、エクササイズの特定の部分を含むエクササイズ中のユーザの現在の呼吸パターンを監視してもよい。プロセッサは、現在の呼吸パターンに関連する測定された横隔膜運動をエクササイズの個々の部分に関連する筋肉運動と相関させてもよい。ヨガを例にとると、目標呼吸パターンは、さらに体を伸ばしてあるポーズをとりつつ呼気を行う(すなわち、現在のエクササイズの第1の部分)ことと、次いでポーズを崩したときに吸気を行う(すなわち、現在のエクササイズの第2の部分)ことを含んでもよい。このようにして、判定された目標呼吸パターンは、現在のエクササイズの第1の部分に関連する第1の呼吸パターンと、第1の呼吸パターンとは異なり、現在のエクササイズの第2の部分に関連する第2の呼吸パターンとを含んでもよい。別の例として、抵抗トレーニングでは、エクササイズの第1の部分は、重りを持ち上げること(すなわち、押す力)を含んでもよく、このことは呼気しつつ行うべきであり、エクササイズの第2の部分は、重りを上昇位置に保持することを含んでもよく、このことは吸気しつつ行うべきであり、第2の部分は、息を止めつつ行われる引き下げ動作の直前に行われる。ランニング、水泳、またはサイクリングエクササイズの間、運動のそれぞれに異なる部分が呼吸のそれぞれに異なる部分に関連付けられてもよい。
【0030】
さらに、プロセッサは、現在のエクササイズのそれぞれの第1および第2の部分の間、現在のエクササイズのそれぞれの第1および第2の部分に適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の差を判定してもよい。また、プロセッサは、現在のエクササイズのそれぞれの第1および第2の部分の間の、現在のエクササイズのそれぞれの第1および第2の部分に適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の差を含む情報をユーザ5に提供してもよい。
【0031】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、現在のエクササイズがユーザ5によって実行されているとの判定に応答して、呼吸センサ(すなわち、現在の呼吸パターンまたは現在の呼吸パターンの態様を測定するように構成されるセンサ)をアクティブ化してもよい。たとえば、プロセッサは、現在の呼吸パターンを測定するように構成される、スマートグラス130における1つまたは複数のセンサをアクティブ化してもよい。このようにして、呼吸センサは連続的にアクティブである必要はなく、それによって、電力が節約されることがあるが、アクティブ化された後は、現在のエクササイズを実行する間、ユーザの現在の呼吸パターンを監視するように構成されてもよい。
【0032】
ユーザ機器110、粘着パッチセンサ120、スマートグラス130、および/またはスマートウォッチ140は、カメラ、マイクロフォン、IMU、クロック、筋電計、ガスセンサ、圧力センサ、近接/動きセンサ、光センサ、および温度計などの他のまたは追加のセンサを含んでもよい。図1Aには3つのウェアラブル機器120、130、140が示されているが、様々な実施形態は、環境100に示されていない1つまたは複数の異なるタイプのウェアラブル機器および/またはコンピューティングデバイスを含む、より少ないかまたはより多い数のウェアラブル機器および/またはリモートコンピューティングデバイスを含んでもよい。
【0033】
ユーザ機器110は、どんなエクササイズが実行されているか、目標呼吸パターン、または現在の呼吸パターンの判定に適用される従来の機能、たとえばクロック/タイマーなどを使用してもよく、クロック/タイマーは、運動または呼吸パターンの各部分がどのくらい続くかの測定値を提供する場合があり、それによって、どんなエクササイズが実行されているか、エクササイズのどんな部分が実行されているか、および/またはユーザの現在の呼吸パターンを示すことがある。
【0034】
図1Bは、ユーザ6がヨガ(すなわち、エクササイズ)を実行しており、一方、スマートウォッチ140、胸郭バンドセンサ150、およびユーザ機器110内のカメラ117などの様々なセンサが、現在のエクササイズ(すなわち、図示の例では現在のヨガポーズ)を判定し、ならびにユーザ6の現在の呼吸パターンを測定するうえで有用な情報を提供している例101を示す。様々な実施形態によれば、ユーザ機器110は、この情報を用いて、現在のヨガポーズに適切な目標呼吸パターンと測定された呼吸パターンとの間の差を判定してもよい。
【0035】
様々な実施形態によれば、ユーザ機器または他のコンピューティングデバイス内のプロセッサは、ユーザが呼吸パターンをエクササイズの各運動と適切に調和させるのを助ける場合がある情報をユーザに提供してもよい。いくつかの実施形態では、ユーザ機器110は、現在の呼吸パターンと目標呼吸パターンとの判定された差に関する情報をユーザに提供してもよい。この情報は、視覚、聴覚、または触覚アラートのうちの少なくとも1つを介してユーザ6に提供されてもよい。図1Bでは、ユーザ機器110は、ユーザ6に「呼吸を整えください」よう命令する言葉による指示(すなわち、可聴フィードバック116)を発している。この種の命令は、ユーザにリラックスして呼吸を各運動と調和させるよう促すうえで有用である場合がある。
【0036】
様々な実施形態によれば、スマートウォッチ140などの既存の手首装着センサは、様々なエクササイズ用に値を増大させるために多くのやり方で改良されることがある。スマートウォッチ140または他の手首装着センサは、筋力測定および/または呼吸追跡に使用されてもよい。筋力測定では、ユーザが関節をそれほど動かさずに筋肉を静止させ収縮したままにする必要がある難しいアイソメトリックヨガポーズの間などに筋肉労作のレベルを測定してもよい。加えて、各腕に1つの手首装着センサを使用すると、エクササイズのタイプを検出するための精度ならびに反復数が、ユーザの2本の腕のうちの一方に単一の手首装着センサのみを使用する場合と比較して向上することがある。
【0037】
スマートウォッチ140および胸郭バンドセンサ150の各々は制御ユニット131を含んでもよく、制御ユニット131は、様々な回路と、その動作を制御するために使用されるデバイスとを含んでもよい。図1Bに示す例では、制御ユニット131は、プロセッサ132、メモリ133、入力モジュール134、および出力モジュール135を含む。さらに、制御ユニット131は、ワイヤレス通信を送受信するためにトランシーバ138に結合され、かつ1つまたは複数のセンサ139に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、スマートウォッチ140と同様に、胸郭バンドセンサ150は、スピーカーおよび/または触覚フィードバックデバイスを介してユーザ6にフィードバックを提供してもよく、スピーカーおよび/または触覚フィードバックデバイスは、スマートウォッチ140、胸郭バンドセンサ150、またはその両方上に位置してもよく、それによって、1つまたは複数のユーザインターフェースを構成する。
【0038】
図1Cは、様々な実施形態による、ユーザ7がトレッドミル160上でランニングを行っている(すなわち、エクササイズを実行している)環境102を示し、一方、胸郭バンドセンサ150およびカメラ(カメラ撮像角度167として示されている)を含むトレッドミル160(すなわち、エクササイズ機器)内のセンサなどの様々なセンサが、エクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザ7の現在の呼吸パターンとの間の差を判定するうえで有用な情報を提供する。
【0039】
トレッドミル160は同様に、プロセッサ132と、メモリ133と、入力モジュール134と、トレッドミル160のディスプレイ165上にフィードバック情報をレンダリングし得る出力モジュール135とを備えた制御ユニット131を含んでもよい。さらに、制御ユニット131は、ワイヤレス通信を送受信するためにトランシーバ138に結合され、かつ1つまたは複数のセンサ139に結合されてもよい。トレッドミル160は、ディスプレイ、スピーカー、および/または触覚フィードバックデバイス(たとえば、握り上または握り内のバイブレータ)を介してユーザ7にフィードバックを提供し、それによって、1つまたは複数のユーザインターフェースを提供する。
【0040】
いくつかの実施形態では、センサ搭載エクササイズ機器は、トレッドミル、エリプティカルマシン、フィットネスバイク、および/またはローイングマシンを含んでもよい。このようにして、プロセッサは、現在のエクササイズに関するエクササイズ情報を提供するエクササイズセンサからセンサ入力を受信してもよく、エクササイズセンサは、現在のエクササイズを実行するためにユーザによって使用されているエクササイズ機器に関連付けられる。
【0041】
図1Dは、様々な実施形態による、ユーザ8がフィットネスバイク170に乗っている(すなわち、エクササイズを実行している)環境103を示し、一方、カメラ(カメラ撮像角度167として示されている)を含むフィットネスバイク170内の様々なセンサが、エクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザ6の現在の呼吸パターンとの間の差を判定するうえで有用な情報を提供する。
【0042】
フィットネスバイク170は同様に、プロセッサ132と、メモリ133と、入力モジュール134と、フィードバックが表示され得るディスプレイ175に結合された出力モジュール135とを備えた制御ユニット131を含んでもよい。さらに、制御ユニット131は、ワイヤレス通信を送受信するためにトランシーバ138に結合され、かつ1つまたは複数のセンサ139に結合されてもよい。フィットネスバイク170は、ディスプレイ、スピーカー、および/または触覚フィードバックデバイス(たとえば、ハンドルバー上またはハンドルバー内のバイブレータ)を介してユーザ8にフィードバックを提供し、それによって、1つまたは複数のユーザインターフェースを提供する。
【0043】
様々な実施形態は、システムオンチップ(SOC)またはシステムインパッケージ(SIP)を含む、いくつかのシングルプロセッサおよびマルチプロセッサコンピュータシステムを使用して、様々な種類のユーザ機器、コンピューティングデバイス、および他のデバイス内の制御ユニットに実装されてもよい。図2は、様々な実施形態を実装するユーザ機器(たとえば、110)および/またはウェアラブル機器(たとえば、130、150、170など)のうちの1つまたは複数などのコンピューティングデバイスにおいて使用されてもよい例示的なコンピューティングシステムまたはSIP200アーキテクチャを示す。
【0044】
図1A図2を参照すると、示された例示的なSIP200は、2つのSOC202、204と、クロック206と、電圧レギュレータ208と、ワイヤレストランシーバ266とを含む。いくつかの実施形態では、第1のSOC202は、命令によって指定された算術、論理、制御、および入力/出力(I/O)動作を実行することによって、ソフトウェアアプリケーションプログラムの命令を実践する、ワイヤレスデバイスの中央処理装置(CPU)として動作する。いくつかの実施形態では、第2のSOC204は、専用処理ユニットとして動作してもよい。たとえば、第2のSOC204は、大容量、高速(たとえば、5Gbpsなど)、および/または超短波の短波長(たとえば、28GHz mmWaveスペクトルなど)通信を管理することを担う、専用5G処理ユニットとして動作してもよい。
【0045】
第1のSOC202は、デジタル信号プロセッサ(DSP)210と、モデムプロセッサ212と、グラフィックスプロセッサ214と、アプリケーションプロセッサ216と、プロセッサのうちの1つまたは複数に接続された1つまたは複数のコプロセッサ218(たとえば、ベクトルコプロセッサ)と、メモリ220と、カスタム回路222と、システム構成要素およびリソース224と、インターコネクト/バスモジュール226と、1つまたは複数のセンサ230(たとえば、熱センサ、動きセンサ、近接センサ、マルチメータなど)と、熱管理ユニット232と、熱電力エンベロープ(TPE:thermal power envelope)構成要素234とを含んでもよい。第2のSOC204は、5Gモデムプロセッサ252と、電力管理ユニット254と、インターコネクト/バスモジュール264と、複数のmmWaveトランシーバ256と、メモリ258と、アプリケーションプロセッサ、パケットプロセッサなど様々な追加のプロセッサ260とを含んでもよい。
【0046】
各プロセッサ210、212、214、216、218、252、260は、1つまたは複数のコアを含んでもよく、各プロセッサ/コアは、他のプロセッサ/コアとは無関係の動作を実行してもよい。たとえば、第1のSOC202は、第1のタイプのオペレーティングシステム(たとえば、FreeBSD、LINUX、OS Xなど)を実行するプロセッサと、第2のタイプのオペレーティングシステム(たとえば、MICROSOFT WINDOWS(登録商標) 10)を実行するプロセッサとを含んでもよい。加えて、プロセッサ210、212、214、216、218、252、260のいずれかまたはすべては、プロセッサクラスタアーキテクチャ(たとえば、同期プロセッサクラスタアーキテクチャ、非同期または異種プロセッサクラスタアーキテクチャなど)の一部として含んでもよい。
【0047】
第1のSOC202および第2のSOC204は、センサデータ、アナログデジタル変換、ワイヤレスデータ送信を管理するため、ならびに、データパケットを復号すること、およびウェブブラウザにおいてレンダリングするために、符号化されたオーディオおよびビデオ信号を処理することなど、他の専用動作を実行するための、様々なシステム構成要素、リソース、およびカスタム回路を含んでもよい。たとえば、第1のSOC202のシステム構成要素およびリソース224は、電力増幅器、電圧レギュレータ、発振器、位相ロックループ、周辺ブリッジ、データコントローラ、メモリコントローラ、システムコントローラ、アクセスポート、タイマー、ならびに、ワイヤレスデバイス上で実行しているプロセッサおよびソフトウェアクライアントをサポートするために使用される他の同様の構成要素を含んでもよい。システム構成要素およびリソース224、および/またはカスタム回路222はまた、カメラ、電子ディスプレイ、ワイヤレス通信デバイス、外部メモリチップなど、周辺デバイスとインターフェースするための回路を含んでもよい。
【0048】
第1のSOC202および第2のSOC204は、インターコネクト/バスモジュール250を介して通信してもよい。様々なプロセッサ210、212、214、216、218は、インターコネクト/バスモジュール226を介して、1つまたは複数のメモリ要素220、システム構成要素およびリソース224、ならびにカスタム回路222、ならびに熱管理ユニット232にインターコネクトされてもよい。同様に、プロセッサ252は、インターコネクト/バスモジュール264を介して、電力管理ユニット254、mmWaveトランシーバ256、メモリ258、および様々な追加のプロセッサ260にインターコネクトされてもよい。インターコネクト/バスモジュール226、250、264は、再構成可能な論理ゲートのアレイを含んでもよく、かつ/またはバスアーキテクチャ(たとえば、CoreConnect、AMBAなど)を実装してもよい。通信は、高性能ネットワークオンチップ(NoC)などの高度なインターコネクト部によって行われてもよい。
【0049】
第1のSOC202および/または第2のSOC204は、クロック206および電圧レギュレータ208など、SOCの外部にあるリソースと通信するための入力/出力モジュール(図示せず)をさらに含んでもよい。SOCの外部にあるリソース(たとえば、クロック206、電圧レギュレータ208)は、内部SOCプロセッサ/コアのうちの2つ以上によって共有されてもよい。
【0050】
様々な実施形態は、上記で説明した例示的なSIP200に加えて、多種多様なコンピューティングシステムにおいて実装されてもよく、コンピューティングシステムは、単一のプロセッサ、複数のプロセッサ、マルチコアプロセッサ、またはそれらの任意の組合せを含んでもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、スマートフォン(たとえば、UE110)などのより機能の高いユーザ機器にセンサ情報を提供するように構成されるウェアラブル機器(たとえば、130、150、170など)などのより機能の低いコンピューティングデバイスでは1つのSOC(たとえば、132、202)のみが使用されてもよい。そのような実施形態では、ウェアラブル機器(たとえば、130、150、170など)の通信機能は、BluetoothまたはWi-Fiなどの短距離通信リンクに限定されることがあり、その場合、5G対応SOC204は、ウェアラブル機器の処理システムには含まれなくてもよい。
【0052】
本明細書で使用する「構成要素」、「システム」、「ユニット」、「モジュール」などの用語は、限定はしないが、特定の動作または機能を実行するように構成される、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組合せ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアなどの、コンピュータ関連エンティティを含む。たとえば、構成要素は、限定はしないが、プロセッサ上で実行中のプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータであってもよい。例として、通信デバイス上で実行中のアプリケーションと通信デバイスの両方が、構成要素と呼ばれることがある。1つまたは複数の構成要素は、プロセスおよび/または実行スレッド内に存在してもよく、構成要素は、1つのプロセッサもしくはコア上で局所化されてもよく、かつ/または2つ以上のプロセッサもしくはコアの間で分散されてもよい。加えて、これらの構成要素は、様々な命令および/またはデータ構造を記憶した様々な非一時的コンピュータ可読媒体から実行してもよい。構成要素は、ローカルプロセスおよび/またはリモートプロセス、関数またはプロシージャ呼出し、電子信号、データパケット、メモリ読取り/書込み、ならびに知られている他のコンピュータ、プロセッサ、および/またはプロセス関連の通信方法によって、通信してもよい。
【0053】
図3は、様々な実施形態による、コンピューティングデバイスのプロセッサによって実行されるユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するように構成されるシステム300を示す構成要素ブロック図である。図1A図3を参照すると、システム300は、ユーザ機器110を含んでもよく、ローカルワイヤレス接続50(たとえば、Wi-Fi、Bluetooth、Ant、など)または他のNFC通信技法を介して1つもしくは複数のリモートデバイス315(たとえば、図1A図1Dにおける120、130、140、150、160、170)または他のコンピューティングデバイスと通信するように構成されてもよい。ユーザ機器110は、セルラーワイヤレス通信ネットワークなどのワイヤレスネットワーク190とのワイヤレス接続50を介して外部リソース320(たとえば、サーバ195)と通信するように構成されてもよい。
【0054】
ユーザ機器110は、電子記憶装置325、1つもしくは複数のプロセッサ330、ワイヤレストランシーバ266、および他の構成要素を含んでもよい。ユーザ機器110は、ネットワークおよび/または他のコンピューティングプラットフォームとの情報の交換を可能にするための通信回線またはポートを含んでもよい。図3におけるユーザ機器110の例示は、限定的であることを意図しない。ユーザ機器110は、本明細書でユーザ機器110によるものとされる機能を提供するために一緒に動作する、複数のハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェア構成要素を含んでもよい。
【0055】
電子記憶装置325は、情報を電子的に記憶する非一時的記憶媒体を含んでもよい。電子記憶装置325の電子記憶媒体は、ユーザ機器110と一体に設けられる(すなわち、実質的に取り外し不可能な)システムストレージ、および/または、たとえば、ポート(たとえば、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、ファイアワイヤポートなど)もしくはドライブ(たとえば、ディスクドライブなど)を介して、ユーザ機器110に取り外し可能に接続可能なリムーバブルストレージのうちの、一方または両方を含んでもよい。電子記憶装置325は、光学的に読取り可能な記憶媒体(たとえば、光ディスクなど)、磁気的に読取り可能な記憶媒体(たとえば、磁気テープ、磁気ハードドライブ、フロッピードライブなど)、電荷ベースの記憶媒体(たとえば、EEPROM、RAMなど)、ソリッドステート記憶媒体(たとえば、フラッシュドライブなど)、および/または電子的に読取り可能な他の記憶媒体のうちの1つまたは複数を含んでもよい。電子ストレージ325は、1つまたは複数の仮想記憶リソース(たとえば、クラウドストレージ、仮想プライベートネットワーク、および/または他の仮想的な記憶リソース)を含んでもよい。電子記憶装置325は、ソフトウェアアルゴリズム、プロセッサ330によって決定される情報、ユーザ機器110から受信される情報、リモートプラットフォーム304から受信される情報、および/またはユーザ機器110が本明細書で説明するように機能することを可能にする他の情報を記憶してもよい。
【0056】
プロセッサ330は、1つまたは複数のプロセッサ(たとえば、210、212、214、216、218、252、260)を含んでもよく、プロセッサは、ユーザ機器110において情報処理機能を提供するように構成されてもよい。したがって、プロセッサ330は、デジタルプロセッサ、アナログプロセッサ、情報を処理するように設計されたデジタル回路、情報を処理するように設計されたアナログ回路、ステートマシン、および/または情報を電子的に処理するための他のメカニズムのうちの1つまたは複数を含んでもよい。プロセッサ330は単一のエンティティとして図3に示されるが、このことは例示のためにすぎない。いくつかの実施形態では、プロセッサ330は複数の処理ユニットを含んでもよい。これらの処理ユニットは、同じデバイス内に物理的に位置してもよく、またはプロセッサ330は、協調して動作する複数のデバイスの処理機能を表してもよい。
【0057】
ユーザ機器110は、機械読取り可能命令335によって構成されてもよく、機械読取り可能命令335は1つまたは複数の命令モジュールを含んでもよい。命令モジュールは、コンピュータプログラムモジュールを含んでもよい。特に、命令モジュールは、センサ/手動入力受信モジュール340、コンテキスト情報受信モジュール345、身体運動解析モジュール350、現在のエクササイズ判定モジュール355、目標呼吸パターン判定モジュール360、センサクティブ化モジュール365、現在の呼吸パターン監視モジュール370、正常呼吸パターン判定モジュール375、呼吸パターン差判定モジュール380、ユーザ情報配信モジュール385、および/または他の命令モジュールのうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0058】
センサ/手動入力受信モジュール340は、ユーザ機器(たとえば、110)および/またはユーザ機器110の近傍内のリモートコンピューティングデバイス315(たとえば、スマートグラス130、スマートウォッチ140、胸郭バンドセンサ150、エクササイズ機器160、170など)に情報を伝達する1つまたは複数のセンサ(たとえば、粘着パッチセンサ120、スマートグラス130、スマートウォッチ140、胸郭バンドセンサ150、エクササイズ機器160、170など)からセンサ入力を受信するように構成されてもよい。プロセッサは次いで、受信されたセンサ入力に基づいて、ユーザによって実行されている現在のエクササイズおよび/またはユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンを判定してもよい。センサは、ユーザが1つまたは複数の特定のエクササイズに関連するあるタイプのアクションを実行するのを検出してもよく、ならびに/またはユーザの現在の呼吸パターンを検出してもよい。非限定的な例として、センサ情報は、カメラ、ライダー、光センサ、マイクロフォン、IMU、筋電計、圧力センサ、および/または近接/動きセンサから得られてもよい。カメラおよびライダーは、特定のエクササイズに関連する運動ならびに/または特定のエクササイズに関連する機器および/もしくはアクセサリを検出してもよい。マイクロフォンは、現在の呼吸パターンを検出してもよい。IMUは、特定のエクササイズに関連する運動を検出してもよい。筋電計は、特定のエクササイズに関連する筋肉運動および/または活性化、ならびに現在の呼吸パターンに関連する筋肉運動を検出してもよい。
【0059】
さらに、センサ/手動入力受信モジュール340は、現在のエクササイズまたは目標呼吸パターンのうちの少なくとも一方に関する手動入力をユーザまたは他のオペレータから受信するように構成されてもよい。たとえば、ユーザは、どんなエクササイズが実行されているかに関する指示を手動で入力または選択してもよい。同様に、ユーザは、所望の目標呼吸パターンを手動で入力または選択してもよい。このようにして、受信された手動入力に基づいて、現在のエクササイズおよび/または目標呼吸パターンを判定してもよい。
【0060】
ユーザ機器のプロセッサ330は、センサ情報を搭載センサから直接受信してもよく、ならびに/または1つまたは複数のトランシーバ(たとえば、256、266)を使用して利用可能なワイヤレス接続50(たとえば、Wi-Fi、Bluetooth、セルラーなど)を検出し、リモートセンサからセンサ情報を取得してもよい。また、センサ/手動入力受信モジュール340は、検出された通信リンクがウェアラブル機器または他のリモートコンピューティングデバイスにとって利用可能であるかどうかを判定するように構成されてもよい。
【0061】
コンテキスト情報受信モジュール345は、ユーザが現在のエクササイズを実行しているコンテキストを示すコンテキスト情報を受信して、ユーザがエクササイズを行っている環境および/または条件に関して利用可能な情報を全体的に考慮するように構成されてもよい。その場合、判定される目標呼吸パターンは、さらに受信されたコンテキスト情報に基づいてもよい。たとえば、温度計が、ユーザが極端に寒いかまたは暑い環境でエクササイズを行っていることを示すことがある。同様に、温度計は、ユーザの体温を判定するために使用されてもよく、ユーザの体温が高すぎる場合、現在のエクササイズの強度を低下させるためにより低い目標呼吸パターンを選択する必要があることを示してもよく、このことは、ユーザの体を冷やすのを助けることがある。加えて、コンテキスト情報は、環境(たとえば、湿度、気圧)、時刻、または目標呼吸パターンの判定に影響を及ぼし得るユーザの活動レベルもしくは健康に関する情報を含んでもよい。さらに、コンテキスト情報は、ユーザの年齢、性別、ジェンダー、体重、エクササイズの経験もしくは少なくとも現在のエクササイズの実行、および/またはユーザの現在の健康状態などの、ユーザ入力または他のソースからの情報を含んでもよい。いくつかの実施形態では、受信されたコンテキスト情報は、ユーザが現在のエクササイズを実行しているコンテキストを示してもよい。したがって、判定される目標呼吸パターンは、さらに受信されたコンテキスト情報に基づいてもよい。
【0062】
非限定的な例として、カメラおよび/またはライダーは、周囲の環境の照明条件または他の要素を特定する画像を収集してもよく、温度計は、周囲温度を検出してもよく、マイクロフォンは、音声(たとえば、現在の呼吸パターン、せき、くしゃみなど)を収集してもよく、筋電計は、(たとえば、エクササイズに関連する)筋肉運動の指示情報を収集してもよい。したがって、コンテキスト情報は、ユーザ機器(たとえば、110)および/またはユーザ機器110の近傍内のローカルコンピューティングデバイスに情報を提供するセンサから受信されてもよい。
【0063】
コンテキスト情報受信モジュール345はまた、コンテキスト情報を判定するために、メモリ(たとえば、220、258、325)に記憶された1つまたは複数のデータレコードを含むデータベースにアクセスするか、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用してリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースからであってもよい。ユーザ機器のプロセッサは、データレコードにアクセスして、センサデータに関する事前に記憶された情報とセンサから受信されたデータを比較し、受信されたセンサ指示情報が何を表すかを判定してもよい。たとえば、ルックアップテーブルは、現在の温度、圧力、および/または湿度条件に対応する適切な目標呼吸パターンを判定するために使用される情報を提供してもよい。
【0064】
身体運動解析モジュール350は、センサ/手動入力受信モジュール340から受信されたセンサまたは手動入力に基づいて、ユーザが実行している身体運動の範囲、タイプ、および/または速度を判定するように構成されてもよい。ユーザの身体運動は、ユーザがどんなエクササイズを実行しているかだけでなく、より具体的にユーザがエクササイズのどんな部分を実行しているかも検出するうえで有用である場合がある。多くのエクササイズは、複数の部分を有し、各部分は、それぞれに異なる呼吸パターンに関連する場合がある異なる運動を有する。このようにして、受信されたユーザ身体運動情報は、ユーザがエクササイズのどの部分を現在実行しているかを示してもよい。さらに、ユーザの身体運動は、ユーザの現在の呼吸パターンに直接関する情報を提供してもよい。ユーザの胸部、腹部、および/または鼻孔の循環運動は一般に、ユーザの呼吸数またはそのような呼吸の深さと相関させてもよい。さらに、ユーザがどのように呼吸しているかは、ユーザが横隔膜呼吸を行っているかそれとも肺呼吸を行っているかなど、いくつかのセンサ入力に基づいて判定されてもよい。
【0065】
さらに、ユーザの身体運動の解析は、呼吸を別として、ユーザの身体運動のどんな部分が、判定された現在のエクササイズによるものである場合があるか、および現在のエクササイズに関連する運動を別として、ユーザの身体運動のどんな部分が呼吸によるものである場合があるかを判定してもよい。たとえば、ユーザの胸部は、ユーザが走るか、飛び跳ねるか、または所与のエクササイズの自然な一部である他の運動を実行するときに上下することがあるが、そのようなエクササイズ運動は、呼吸の自然な一部であるユーザの胸部の吸気または呼気運動と区別されてもよい。履歴呼吸測定データを記憶することによって、判定されたエクササイズについてのユーザの一般的な胸部運動が、身体運動解析モジュール350によって認識されてもよい。したがって、身体運動解析モジュール350は、ユーザの現在の胸部運動とそれらの一般的な胸部運動を比較して不適切または異常な呼吸パターンを特定してもよい。
【0066】
ユーザは一般に、エクササイズ中の適切な形態および呼吸に関するフィードバックを提供されると有利である。たとえば、ヨガの適切な形態は、筋肉活動だけでなく、特に体のアライメントおよび呼吸を含み、呼吸を実現するには一貫した練習が必要である。同様に、身体運動解析モジュール350による身体運動の解析は、エクササイズの反復の完了時に発火しているはず/発火している筋肉のみを使用してエクササイズを実行するのを助けるためにユーザにフィードバックを提供することなどによって、ユーザが筋力トレーニングエクササイズを確実に安全にかつ効果的に実行するのを助けてもよい。経時的なユーザの最適なアライメントへの進歩の追跡を使用して、ユーザが定期的に練習を行う動機を強化し/維持することができる。不適切な形態でエクササイズを実行すると、場合によってはエクササイズが過度に容易になることがあり、またはユーザが負傷することがある。体のアライメントは、身体運動解析モジュール350によって身体運動解析の一部として判定されてもよい。さらに、ある強度にさらすべきではない筋肉を使用している場合、ユーザは、身体運動解析モジュール350が、より効果的で安全な運動のために形態をどのように改善すべきかのリアルタイムフィードバックを提供することから利益を得る。非限定的な例として、カメラおよび/もしくはライダーは、身体運動を特定する画像を収集してもよく、ならびに/または筋電計は、身体運動解析モジュール350によって解析されてもよい(たとえば、エクササイズに関連する)筋肉運動の指示情報を収集してもよい。
【0067】
さらに、リフティングエクササイズの間の筋力は、身体運動解析モジュール350により、IMUまたはスマートグラス(たとえば、130)などのウェアラブルカメラを使用して単一の反復、セット、またはワークアウトにわたるリフトの相対速度を測定することによって判定されてもよい。リフトの同心部分の速度は、身体運動解析モジュール350によって筋力の測定値として使用されてもよく、重りまたは反復をいつ増やすかに関する追跡ならびに指導(心拍率データとの組合せ)に使用されてもよい。同様に、身体運動解析は、筋力測定が重りが重すぎることを示している場合、ユーザ(たとえば、5)がエクササイズに使用している重りを減らすために身体運動解析モジュール350によって使用されてもよい。より低い筋力は、ユーザのトレーニングが過度であり、ワークアウト間またはセット間の休憩を増やす必要があることを示す。身体運動解析モジュール350による筋力測定は、各反復後に聴覚的にユーザに提供されてもよく、ユーザはその情報を適用してエクササイズ中のユーザ自身の動きを導くことができる。
【0068】
非限定的な例として、身体運動情報は、ユーザ機器(たとえば、110)および/またはユーザ機器110の近傍内のローカルコンピューティングデバイス(たとえば、粘着パッチセンサ120、スマートグラス130、スマートウォッチ140、胸郭バンドセンサ150、エクササイズ機器160、170など)に情報を提供するセンサから身体運動解析モジュール350によって受信されてもよい。身体運動解析モジュール350はまた、ローカルメモリ(たとえば、220、258、325)に記憶された1つまたは複数のデータレコードを含むデータベースにアクセスするよって、身体運動情報を解析するか、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用してリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースからであってよい。
【0069】
現在のエクササイズ判定モジュール355は、ユーザによって実行されている現在のエクササイズを判定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、現在のエクササイズは、身体運動解析モジュール350からの判定に基づいて判定されてもよい。いくつかの他の実施形態では、現在のエクササイズは、手動ユーザ入力に基づいて現在のエクササイズ判定モジュール355によって判定されてもよい。いくつかの実施形態では、現在のエクササイズは、特定のタイプのエクササイズ専用のエクササイズ機器(たとえば、160、170)からの入力に基づいて現在のエクササイズ判定モジュール355によって判定されてもよい。いくつかの実施形態では、現在のエクササイズは、身体運動解析、手動ユーザ入力、および/またはエクササイズ機器もしくはセンサからの入力の組合せに基づいて現在のエクササイズ判定モジュール355によって判定されてもよい。
【0070】
現在のエクササイズに関する判定は、エクササイズを特定する現在のエクササイズ判定モジュール355の初期較正後により信頼性が高くなる。したがって、ユーザは、現在のエクササイズ判定モジュール355の較正中に特定のエクササイズを入力、記述、選択、および/または実行することを促されてもよい。ユーザ機器は、その初期較正中に、様々なセンサから受信された情報を処理するか、またはその情報を指示されたエクササイズを較正するかまたはそれと相関させてもよい。初期較正中に収集されたセンサデータは、そのエクササイズが後でユーザによって再び実行されるときにエクササイズを自動的に特定するように現在のエクササイズ判定モジュール355によって使用されてもよい。たとえば、ユーザ機器のプロセッサは、ユーザが特定のエクササイズを実行する間に受信されたセンサデータを記録しならびに/または解析し、様々なセンサ読取り値をそのエクササイズと相関させてもよい。較正プロセスは、プロセッサが後で同様のセンサデータを指示されたエクササイズと相関させるのを可能にしてもよい。較正プロセスが完了した後、結果はルックアップテーブルの形でメモリに記憶されてもよく、プロセッサは、このルックアップテーブルを使用して、どんなエクササイズが実行されているかを判定してもよい。
【0071】
代替的に、または追加として、プロセッサがその後、較正プロセスから認識されたエクササイズを検出することに応答して、そのエクササイズがユーザによって確認された後、そのエクササイズに関連する長期的なセンサ読取り値を使用して、将来そのエクササイズがより正確に特定されてもよい。プロセッサは代替的に、エクササイズに関連するセンサ読取り値の移動平均を維持し、その移動平均がしきい値を超えて変化するときにユーザに指示してもよい。この指示では、ユーザに、実行されているエクササイズに関する算出された推定(すなわち、推定値)を確認するよう要求してフィードバックを得て、そのエクササイズに関連するすでに判定されたセンサ読取り値に対する更新値を生成するためのさらなる較正を提供してもよい。様々な実施形態は、機械学習を適用して、時折行われることがある更新を決定し、ある時刻またはある曜日におけるあるエクササイズに関するユーザの習慣または傾向を特定してもよく、この習慣または傾向は、どんなエクササイズが実行されているかを判定するうえで有用である場合がある。プロセッサは、コンテキスト情報を決定された更新と相関させてもよい。たとえば、ユーザが熱があるか、通常よりも多量の汗をかいているか、異常に活発であるか、またはエクササイズが暑い日または非常に寒い日に行われるという状況を、同様の環境が将来生じるときのための決定された更新と相関させてもよい。
【0072】
現在のエクササイズ判定モジュール355の初期較正では、ユーザがその後そのエクササイズを検出するために必要とされない場合がある1つまたは複数の追加のセンサを着用することを必要とする場合がある。初期較正中に複数種類のセンサを使用することによって、プロセッサはその後、ユーザがそれらのすべてのセンサよりも少ない数のセンサを着用しているときにこのエクササイズを特定してもよい。このようにして、ユーザは、エクササイズを実行するたびにすべての較正センサを着用することを避けてもよい。
【0073】
非限定的な例として、ユーザ機器のプロセッサ330は、能動および/または受動較正技法を使用して、ユーザによって実行されている現在のエクササイズを判定してもよい。実行されているエクササイズの指示の手動入力は、後で、特に初期較正プロセスの間にエクササイズを特定するうえで有用である場合がある。しかし、また、もしくは代替的に、センサによる現在のエクササイズの自動検出を初期較正プロセスに使用して、そのエクササイズが特定のユーザによって実行されるときにそのエクササイズを特定するベースラインパラメータを判定してもよい。さらに、ベースラインパラメータでは、温度、環境、時刻、またはユーザの活動レベルに関する情報、年齢、性別、体重、または健康状態(たとえば、糖尿病)など、エクササイズの検出に影響を与えている場合があるコンテキスト因子を考慮してもよい。
【0074】
現在のエクササイズ判定モジュール355は、現在のエクササイズを判定するために、センサから情報を受信し、ならびに/または1つもしくは複数のデータレコードを含むデータベースにアクセスしてもよい。レコードは、ローカルメモリ(たとえば、220、258、325)に記憶されるか、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用してリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースから受信されてもよい。センサは、同様にユーザ機器の一部であってもよく、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用してリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースから受信されてもよい。
【0075】
目標呼吸パターン判定モジュール360は、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンを判定するように構成されてもよい。たとえば、ルックアップテーブルは、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに対応する適切な目標呼吸パターンを判定するために使用される情報を提供してもよい。判定された目標呼吸パターンは、現在のエクササイズの第1の部分に関連する第1の呼吸パターンと、第1の呼吸パターンとは異なり、現在のエクササイズの第2の部分に関連する第2の呼吸パターンとを含んでもよい。いくつかの実施形態では、3つ以上の異なる呼吸パターンがエクササイズに関連付けられてもよい。いくつかの実施形態では、目標呼吸パターンは、エクササイズ中にユーザがどのように動いているかを示す、エクササイズセンサから受信されたセンサ入力に基づいてもよい。いくつかの実施形態では、目標呼吸パターンは、(たとえば、コンテキスト情報受信モジュール345によって得られる)実行されているエクササイズのコンテキスト(すなわち、コンテキスト情報)に基づいて判定されてもよい。また、いくつかの態様では、目標呼吸パターンは、ユーザの体形、健康目標、または現在のエクササイズを実行する経験レベルなどの、ユーザインターフェースを介してユーザによって提供される情報に基づいてもよい。
【0076】
さらに、プロセッサは、目標呼吸パターンに更新が必要であることを示す入力をユーザから受信してもよい。たとえば、判定された目標呼吸パターンに関する情報がユーザに提供された後、ユーザは、提案された目標呼吸パターンが、十分な難しさではなく過度に難しいと感じるか、または場合によっては変更する必要があると感じることがある。ユーザが目標呼吸パターンの変更を望んでいることを示すユーザ入力を受信したことに応答して、プロセッサは、おそらくユーザからのさらなる入力を用いて目標呼吸パターンを再計算してもよい。
【0077】
代替的に、ユーザの現在の呼吸パターンを示す入力をセンサから受信した後、またはユーザの他の生体測定読取り値がしきい値を超えた後、プロセッサはユーザにとってより安全である場合がある新しい目標呼吸パターンを判定しユーザに提供してもよい。たとえば、危険な呼吸しきい値は、ユーザが、非常に軽いエクササイズの場合に呼吸数が毎分12回未満または25回を超えるときの値であるか、またはより激しい運動を必要とする他のエクササイズの場合に比較的高い呼吸数であるときの値であってもよい。ユーザの通常の呼吸数を変更する場合がある条件には、喘息、心配、肺炎、鬱血性心不全、肺疾患、麻薬の使用、または薬物の過剰投与が含まれる。
【0078】
非限定的な例として、ユーザ機器110のプロセッサ330は、ルックアップテーブルなどの、1つまたは複数のレコードを含むデータベースにアクセスすることによって目標呼吸パターンを判定してもよい。レコードは、ローカルメモリ(たとえば、220、258、325)に記憶されるか、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用してリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースから受信されてもよい。レコードは、ユーザ機器上に維持されるか、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用してリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースから受信されてもよい。
【0079】
センサクティブ化モジュール365は、いくつかの条件に応答して1つまたは複数の特定のセンサをアクティブ化するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザの現在の呼吸パターンを判定するように構成される呼吸センサは、プロセッサが、ユーザがエクササイズを実行していると判定したことに応答してアクティブ化されてもよい。エクササイズの特性に起因して追加のセンサが必要になる場合がある。代替的に、追加のセンサは、呼気センサができるだけ非アクティブに維持され得るように必要とされることがある(すなわち、ユーザがエクササイズを行っていないとき)。いくつかの実施形態では、ユーザの現在の呼吸パターンが所定のしきい値を満たすことに応答して追加のセンサがアクティブ化されてもよい。たとえば、ユーザの呼吸パターンが低しきい値を下回るかまたは高しきい値を上回る場合、プロセッサは追加のセンサをアクティブ化して、検出される低/高呼吸パターンを確認してもよい。いくつかの実施形態では、ユーザのバイタルサインを測定するように構成される生体センサは、ユーザの現在の呼吸パターンが所定のしきい値(たとえば、低または高呼吸しきい値)を満たすことに応答してアクティブ化されてもよい。
【0080】
非限定的な例として、追加的にアクティブ化されるセンサは、ユーザ機器110内の1つまたは複数のセンサおよび/または1つまたは複数のリモートデバイス315内のセンサ(たとえば、図1A図1Dにおける120、130、140、150、160、170)を含んでもよい。
【0081】
現在の呼吸パターン監視モジュール370は、呼吸センサからの入力に基づいて、現在のエクササイズを実行する間、ユーザの現在の呼吸パターンを監視するように構成されてもよい。呼吸センサは、ユーザの呼吸の呼吸数、深さ、タイミング、および一貫性などの、ユーザの呼吸の特徴を検出するように構成される任意の1つまたは複数のセンサであってもよい。いくつかの実施形態では、現在の呼吸パターンは、身体運動解析モジュール350から得られる規則的または連続的な測定値によって監視されてもよい。いくつかの実施形態では、現在の呼吸パターンは、特定のタイプのエクササイズ専用のエクササイズ機器(たとえば、160、170)または他のセンサ(たとえば、120、130、140、150)からの入力に基づいて判定されてもよい。いくつかの実施形態では、現在の呼吸パターンは、身体運動解析、および/またはエクササイズ機器もしくは他のセンサからの入力の組合せに基づいて判定されてもよい。
【0082】
様々な実施形態は、様々な条件下で個人についてのベースライン呼吸パターンを作成し、維持し、使用することによってユーザの呼吸パターンをより正確に測定し追跡するように構成されてもよいデバイスを含む。たとえば、制御された呼吸パターン測定値が、場合によっては様々な状況(たとえば、変動する温度、時刻、活動のタイプなど)下で、較正または学習プロセスを介して、個人について得られ記録されてもよく、この場合、ユーザは、所定の期間にわたって正常に呼吸し、センサは、呼吸の呼吸数、リズム、および/または質などの1つまたは複数の呼吸パターンを算出する。そのような制御された呼吸測定は、ユーザの能動的な参加および入力を使用し、したがって、本明細書では「能動ベースライン化」と呼ばれる。能動ベースライン化は、最初にユーザの規則的な呼吸パターンを判定するうえで特に有用である場合がある。能動ベースライン化はまた、ユーザの呼吸が不規則である状態を特定するのを助けてもよく、または健康問題が発展しつつあることを早期に警告してもよい。たとえば、低レベルの肉体労作を行っただけでユーザの呼吸が激しくなることは、呼吸器または心臓の問題を示す場合がある。
【0083】
様々な実施形態を実施するプロセッサは、所定のベースライン呼吸パターンを使用せずに、ベースライン呼吸パターンを考慮することなく、ユーザの現在検出されている呼吸パターンを目標呼吸パターンと比較してもよい。さらに、プロセッサは、センサ読取り値が現在の呼吸パターンを正確に測定していることの再確認を(たとえば、冗長センサから)受信すると、その測定された呼吸パターンを使用して、ユーザが手動でまたは能動的にそれについての情報を入力することなく、ベースライン呼吸パターンを判定し、検証し、ならびに/または更新してもよく、このことを本明細書では「受動ベースライン化」と呼ぶ。受動ベースライン化は、センサがユーザの現在の呼吸パターンを確実に測定し判定することができる状況に有用である場合がある。このようにして、ユーザに能動ベースラインが確立された後、受動ベースライン化は、ベースラインの連続的な較正または調節を可能にしてユーザの呼吸パターンをより正確に推定してもよい。
【0084】
非限定的な例として、ユーザの現在の呼吸パターンは、身体運動解析モジュール350から監視され判定されてもよい。また、現在の呼吸パターンは、ユーザ機器(たとえば、110)および/またはユーザ機器110の近傍内のローカルコンピューティングデバイス(たとえば、粘着パッチセンサ120、スマートグラス130、スマートウォッチ140、胸郭バンドセンサ150、エクササイズ機器160、170など)に情報を提供するセンサから受信される情報によって判定されてもよい。
【0085】
現在の呼吸パターン監視モジュール370はまた、ローカルメモリ(たとえば、220、258、325)に記憶された1つまたは複数のデータレコードを含むデータベースにアクセスすることによって呼吸パターン情報を受信してもよく、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用してリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースからであってもよい。さらに、現在の呼吸パターン監視モジュール370は、ユーザの現在の呼吸パターンの判定された値をローカルメモリ(たとえば、220、258、325)に記憶するか、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用してリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースのメモリに記憶してもよい。
【0086】
正常呼吸パターン判定モジュール375は、ユーザの現在の呼吸パターンがいつユーザの正常範囲内である可能性があるかを判定するように構成されてもよい。正常範囲外の呼吸パターン(すなわち、異常呼吸パターン)は、ユーザの健康に危険であることがあり、ならびに/またはプロセッサによる追加の動作を開始する必要がある場合がある。異常呼吸パターンを検出すると、呼吸またはエクササイズ運動に関するさらなる推進または追加の命令など、ユーザへの追加の情報の提供がトリガされてもよい。かなり異常な呼吸パターンは、ユーザに対する健康リスクの兆候であってもよい。たとえば、プロセッサは、ユーザが非常に軽いエクササイズを行っている間の呼吸数が毎分12回未満または25回を超えることを示す入力を受信するか、またはより激しい運動を必要とする他のエクササイズの場合に比較的高い呼吸数を示す入力を受信することがある。同様に、呼吸パターンの頻度の急激な上昇または不規則な呼吸パターンは、異常と見なされるかまたはユーザに危険と見なされることがある。いくつかの実施形態を実施するデバイスは、常に監視を行ってユーザおよび現在の活動(たとえば、特定のエクササイズ)に適切な安定した呼吸を推進するか、またはエクササイズに関連する運動もしくは呼吸における異なるカデンスもしくは他の変更を推奨することによって、ユーザが危険な呼吸パターンを生じさせるのを防止するのを試みるように構成されてもよい。
【0087】
非限定的な例として、ユーザ機器110のプロセッサ330は、どんな呼吸パターンまたは呼吸パターンの個々のパラメータがこの特定のユーザに危険であるかを示す、ルックアップテーブルなどの、1つまたは複数のデータレコードを含むデータベースにアクセスすることによって、ユーザの現在の呼吸パターンがいつ正常と見なされるかを判定してもよい。レコードは、ローカルメモリ(たとえば、220、258、325)に記憶されるか、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用してリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースから受信されてもよい。レコードは、ユーザ機器上に維持されるか、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用してリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースから受信されてもよい。
【0088】
呼吸パターン差判定モジュール380は、目標呼吸パターン判定モジュール360によって判定された目標呼吸パターンと現在の呼吸パターン監視モジュール370によって判定されたユーザの現在の呼吸パターンとの間の差を判定するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の差を判定することは、ユーザの現在の呼吸パターンと、ユーザが前に現在のエクササイズを実行したときの呼吸の判定された呼吸の呼吸数、リズム、および/または質のうちの少なくとも1つを比較することを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の差を判定することは、現在のエクササイズの第1および第2の部分に適切な目標呼吸パターンと現在のエクササイズの第1および第2の部分の間のユーザの現在の呼吸パターンとの間の差を判定することを含んでもよい。
【0089】
非限定的な例として、ユーザ機器のプロセッサ330は、呼吸パターン差判定モジュール380によって判定された差を算出してもよい。差は、呼吸の異なる呼吸数、リズム、または質に反映されてもよい。さらに、ユーザ機器のプロセッサ330は、1つまたは複数のトランシーバ(たとえば、256、266)を使用して、判定された差をリモートコンピューティングデバイス(たとえば、120、130、140)に送信してもよく、その場合、その情報を用いてどうすべきかに関する命令を一緒に送信してもよい。
【0090】
ユーザ情報配信モジュール385は、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の、呼吸パターン差判定モジュール380によって判定された差に関する情報をユーザに提供するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザに提供される情報は、現在のエクササイズの第1および第2の部分に適切な目標呼吸パターンと現在のエクササイズの第1および第2の部分の間のユーザの現在の呼吸パターンとの間の差を含んでもよい。いくつかの実施形態では、現在の呼吸パターンが正常呼吸しきい値を超えたことに応答して判定された別の目標呼吸パターンに関する追加の情報がユーザに提供されてもよい。
【0091】
目標呼吸パターンと現在の呼吸パターンとの間の判定された差に関する、ユーザに提供される情報は、目標呼吸パターンに対するユーザの呼吸の呼吸数、呼吸量、および/または安定度の実際の測定値を含んでもよい。提供される情報は、ユーザ機器(たとえば、110)上のディスプレイ(たとえば、115)を介してユーザに伝達されてもよい。代替的に、または追加として、提供される情報は、トランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用してリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースに送信されてもよい。たとえば、プロセッサは、ユーザ機器のディスプレイ上でテキストを生成するかまたは画像をレンダリングして、エクササイズの間のユーザの呼吸パターンに関するアラートメッセージを提供してもよい。詳細には、アラートメッセージは、ユーザに呼吸を整えるよう指示するか、ユーザに呼吸をあるエクササイズ運動と同期させるよう促すか、またはユーザに息を止めないよう促してもよい。代替的に、プロセッサは、リモートコンピューティングデバイスにユーザ機器に代わって通知機能を実行させるように構成される情報をリモートコンピューティングデバイスに送信してもよい。
【0092】
システムは、エクササイズの各部分をどのようにまたはいつ実行すべきかに関するフィードバックをユーザに提供することに加えて、ユーザの呼吸がエクササイズの指定された運動と何度一致したかについてのスコアを提供してもよい。代替的に、システムは、ユーザが目標呼吸パターンにどれだけ近くに一致するかについてのスコアを提供してもよい。このフィードバックは、エクササイズが完了した後に提供されてもよく、または呼吸に関する注意またはセッション中にどのように呼吸するかならびに/またはいつ呼吸するかについての注意として提供されてもよい。同様に、ウェイトトレーニングの場合、提供されるフィードバックでは、ユーザがリフトの偏心部分で吸気し、リフトの同心部分で呼気しているかどうかを測定し、適切なフィードバックを提供してもよい。
【0093】
ユーザの現在の呼吸パターンまたはユーザの他の生体測定読取り値がしきい値を超えたことを示す入力をセンサから受信した後、システムからのディスプレイおよび/またはオーディオ出力は、より適切な目標呼吸パターンを決定するためのランニング中のカデンス(たとえば、呼吸間のステップ数の変更)またはバイクライド中のカデンス(たとえば、毎分ペダル回転数の変更)などのユーザ変更運動パターンを推奨してもよい。ユーザが、運動パターンにおける提案された変更に従うが、ユーザの呼吸パターンが引き続きしきい値を超えるか、または時間の所定の割合(たとえば、80%)の間しきい値を超える場合、システムはユーザに潜在的な問題を警告し、ならびに/またはユーザに休むようアドバイスしてもよい。
【0094】
非限定的な例として、ユーザ機器110のプロセッサ330は、ディスプレイ(たとえば、115)および/またはスピーカーを使用して、判定された呼吸パターン差をユーザに報告してもよい。さらに、ユーザ機器110のプロセッサ330は、1つまたは複数のトランシーバ(たとえば、256、266)を使用して、判定された呼吸パターン差をリモートコンピューティングデバイス(たとえば、120、130、140)に送信してもよく、その場合、ユーザへのリモートコンピューティングデバイス通知機能がどのように実行され、いつ実行され、ならびに/またはどんな状況で実行されてよいかに関する命令を一緒に送信してもよい。
【0095】
リモートコンピューティングデバイス315は、上記で説明した機械可読命令335におけるコンピュータプログラムモジュールと同様のコンピュータプログラムモジュールを実行するように構成される1つまたは複数のプロセッサを含んでもよい。非限定的な例として、リモートコンピューティングデバイスは、上記で説明したウェアラブルデバイス(たとえば、120、130、140、150)に加えて、スマートリング、スマート家電、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、タブレットコンピューティングプラットフォーム、ネットブック、別のスマートフォン、ゲーミングコンソール、および/または他のコンピューティングデバイスのうちの1つまたは複数を含んでもよい。
【0096】
外部リソース320は、データベース内にルックアップテーブル(ルックアップデータベースのバックアップコピー)を記憶したリモートサーバ、システム300の外部の情報ソース、システム300に参与する外部エンティティ、および/または他のリソースを含んでもよい。いくつかの実施形態では、本明細書で外部リソース320によるものとされる機能の一部または全部は、システム300の中に含まれるリソースによって提供されてもよい。
【0097】
プロセッサ330は、モジュール340、345、350、355、360、365、370、375、380、および/もしくは385、ならびに/または他のモジュールを実行するように構成されてもよい。プロセッサ330は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、ハードウェア、および/もしくはファームウェアのいくつかの組合せ、ならびに/またはプロセッサ330上に処理能力を構成するための他のメカニズムによって、モジュール340、345、350、355、360、365、370、375、380、および/もしくは385、ならびに/または他のモジュールを実行するように構成されてもよい。本明細書で使用する「モジュール」という用語は、モジュールに起因する機能を実行する任意の構成要素または構成要素のセットを指す場合がある。これは、プロセッサ可読命令の実行中の1つまたは複数の物理プロセッサ、プロセッサ可読命令、回路構成、ハードウェア、記憶媒体、または任意の他の構成要素を含んでもよい。
【0098】
以下で説明する、様々なモジュール340、345、350、355、360、365、370、375、380、および/または385によって提供される機能の説明は例示を目的としており、モジュール340、345、350、355、360、365、370、375、380、および/または385のうちのいずれも、説明するよりも多数または少数の機能を提供してもよいので、限定的であることを意図しない。たとえば、モジュール340、345、350、355、360、365、370、375、380、および/または385のうちの1つまたは複数が除去されてもよく、その機能の一部または全部が、モジュール340、345、350、355、360、365、370、375、380、および/または385のうちの他のモジュールによって提供されてもよい。別の例として、プロセッサ330は、以下でモジュール340、345、350、355、360、365、370、375、380、および/または385のうちの1つによるものとされる機能の一部または全部を実行してもよい、1つまたは複数の追加のモジュールを実行するように構成されてもよい。
【0099】
図4Aは、様々な実施形態による、活動パフォーマンスを向上させるための呼吸フィードバックを提供するユーザ機器および/または1つもしくは複数の他のコンピューティングデバイスのプロセッサによって実行されてもよい方法400を示す。図4B図4C図4D図4E図4F図4G図4H、および/または図4Iは、いくつかの実施形態では方法400の一部として実行されてもよい方法401、402、403、404、405、406、407、408、および409における追加または代替動作を示す。方法400、401、402、403、404、405、406、407、408、および409の動作は、例示的なものである。いくつかの実施形態では、方法400、401、402、403、404、405、406、407、408、および409は、説明しない1つまたは複数の追加の動作を用いて、かつ/または説明する動作のうちの1つまたは複数を用いずに、達成されてもよい。さらに、方法400、401、402、403、404、405、406、407、408、および409の動作について、図4A図4B図4C図4D図4E図4F図4G図4H図4I、および図4Jに示し、以下に説明する順序は、限定することを意図したものではない。
【0100】
図1A図1Jを参照すると、方法400、401、402、403、404、405、406、407、408、および409は、ユーザ機器(たとえば、110)および/または1つもしくは複数の他のコンピューティングデバイスの1つもしくは複数のプロセッサ(たとえば、132、202、204、210、212、214、216、218、252、260、330)において実施されてもよく、他のコンピューティングデバイスは、非一時的プロセッサ可読記憶媒体上に記憶されたプロセッサ実行可能命令が構成されるウェアラブル機器(たとえば、130、140、150)および/またはエクササイズ機器(たとえば、160、170)を含む。1つまたは複数のプロセッサは、方法の動作のうちの1つまたは複数を実行するように具体的に設計されるハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアを介して構成される1つまたは複数のデバイスを含んでもよい。
【0101】
図4Aは、1つまたは複数の実施形態による、ユーザ機器のプロセッサがエクササイズ中のユーザの呼吸パターンに関する情報を提供してもよい方法400を示す。
【0102】
ブロック420において、ユーザ機器のプロセッサは、ユーザによって実行されている現在のエクササイズを判定することを含む動作を実行してもよい。ブロック420において判定を下すために、プロセッサは、身体運動解析モジュール(たとえば、350)および/または現在のエクササイズ判定モジュール(たとえば、355)を使用してもよい。また、ブロック420において、プロセッサは、ローカルメモリ(たとえば、220、258)に記憶された1つまたは複数のデータレコードを含むデータベースにアクセスするか、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用してリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースからであってもよい。データベースは、知られているエクササイズ、ならびにそれらのエクササイズに関連する運動に関する情報を提供してもよい。ブロック420の動作を実行するための手段は、メモリ(たとえば、220、258、325)に結合されたプロセッサ(たとえば、132、202、204、210、212、214、216、218、252、260、330)を含んでもよく、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用するリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースからであってもよい。
【0103】
ブロック422において、ユーザ機器のプロセッサは、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンを判定することを含む動作を実行してもよい。ブロック422における動作を実行するために、プロセッサは、目標呼吸パターン判定モジュール(たとえば、360)を使用してもよい。また、ブロック422において、プロセッサは、ローカルメモリ(たとえば、220、258)に記憶された1つまたは複数のデータレコードを含むデータベースにアクセスするか、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用してリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースからであってもよい。データベースは、目標呼吸パターン、ならびに目標呼吸パターンに関連するエクササイズに関する情報を提供してもよい。ブロック422の動作を実行するための手段は、メモリ(たとえば、220、258、325)に結合されたプロセッサ(たとえば、132、202、204、210、212、214、216、218、252、260、330)を含んでもよく、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用するリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースからであってもよい。
【0104】
ブロック424において、ユーザ機器のプロセッサは、呼吸センサからの入力に基づいて、現在のエクササイズを実行する間、ユーザの現在の呼吸パターンを監視することを含む動作を実行してもよい。ブロック424における動作を実行するために、プロセッサは、現在の呼吸パターン監視モジュール(たとえば、370)を使用してもよい。また、ブロック424において、プロセッサは、ユーザ機器(たとえば、110)、センサ(たとえば、120、130、140、150)を含むデバイス、および/またはエクササイズ機器(たとえば、160、170)に含まれるセンサからユーザの現在の呼吸パターンに関する入力を受信してもよい。ブロック424の動作を実行するための手段は、メモリ(たとえば、220、258、325)に結合されたプロセッサ(たとえば、132、202、204、210、212、214、216、218、252、260、330)、およびセンサを含む1つまたは複数のデバイス(たとえば、110、120、130、140、150、160、170)を含んでもよい。ブロック424の動作を実行するための他の手段は、トランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用してリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースを含んでもよい。
【0105】
ブロック426において、ユーザ機器のプロセッサは、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の差を判定することを含む動作を実行してもよい。ブロック426における動作を実行するために、プロセッサは、呼吸パターン差判定モジュール(たとえば、380)を使用してもよい。また、ブロック426において、プロセッサは、ローカルメモリ(たとえば、220、258)に記憶された1つまたは複数のデータレコードを含むデータベースにアクセスするか、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用してリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースからであってもよい。データベースは、目標呼吸パターン、現在の呼吸パターンおよび/または他の呼吸パターン、ならびにそれらの呼吸パターンに関連するエクササイズに関する情報を提供してもよい。ブロック426の動作を実行するための手段は、メモリ(たとえば、220、258、325)に結合されたプロセッサ(たとえば、132、202、204、210、212、214、216、218、252、260、330)を含んでもよく、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用するリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースからであってもよい。
【0106】
ブロック428において、ユーザ機器のプロセッサは、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の判定された差に関する情報をユーザに提供することを含む動作を実行してもよい。ブロック428における動作を実行するために、プロセッサは、ユーザ情報配信モジュール(たとえば、385)を使用してもよい。また、ブロック428では、プロセッサは、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の判定された差に関する情報をディスプレイ(たとえば、115)に示させてもよい。判定された差に関する情報は、ユーザへのメッセージの形をとってもよい(たとえば、「呼吸を整えてください」)。追加または代替として、プロセッサは、ブロック428において、可聴アラート、フラッシュ、またはフリッカーライトを開始し、ならびに/または振動を生じさせてユーザに警告してもよい。追加または代替として、プロセッサは、リモートコンピューティングデバイスに呼吸パターンにおける判定された差(現在の呼吸パターン対目標呼吸パターン)の指示を表示するよう命令してもよい。ブロック428の動作を実行するための手段は、スピーカー、振動デバイス、メモリ(たとえば、220、258、325)に結合されたプロセッサ(たとえば、132、202、204、210、212、214、216、218、252、260、330)を含んでもよく、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用するリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースからであってもよい。
【0107】
ユーザの現在の呼吸パターンと目標呼吸パターンとの間の差に関する情報を提供することによって、ユーザが目標呼吸パターンを実現するのを助け、現在のエクササイズからさらなる利益を得てもよい。たとえば、プロセッサがユーザに呼吸を整えるよう促す場合、ユーザがそれに従う場合にユーザが実行しているエクササイズの利益を最大化する場合がある。
【0108】
方法400の動作は、現在のエクササイズを変更するかまたはユーザの現在の呼吸パターンを変更する場合など、繰り返してもよい。
【0109】
図4Bは、プロセッサがエクササイズ中にユーザの呼吸パターンに関する情報を提供してもよい方法401を示す。ブロック430において、プロセッサは、ユーザ身体運動に関する情報を提供するエクササイズセンサからセンサ入力を受信してもよく、ブロック420における判定された現在のエクササイズは、エクササイズセンサから受信されたセンサ入力に基づいてもよい。たとえば、プロセッサは、ユーザの胸部の近くの第1の位置(図1Aにおける位置A参照)から腕が胸部から離れるように伸ばされた第2の位置(図1Aにおける位置B参照)までのユーザの腕または手の動きを、スマートウォッチ140から受信された動きセンサ入力から認識してもよい。そのような身体運動情報は、プロセッサが、ユーザが(図1Aに示すように)バーベルベンチプレスを実行していると判定するのを可能にしてもよい。同様に、スマートグラス(たとえば、130)から受信されたカメラ画像からのバー92および重り94の画像は、ユーザがバーベルベンチプレスを実行している旨のプロセッサによる結論を強化してもよい。同様に、プロセッサは、ユーザ機器(たとえば、110)のカメラから受信されたカメラ画像からヨガ動き/ポーズを認識し、したがって、(図1Bに示すように)ユーザがヨガを実行していると判定してもよい。別の例として、エクササイズセンサからセンサ入力を受信したプロセッサは、特定のエクササイズに関連する身体の1つまたは複数の部分における動きの速度および/またはタイプを認識してもよい。このようにして、バイクこぎ運動および/またはそのカデンス、ランニング運動および/またはそのストライドの歩数/歩幅、あるいは水泳運動および/またはそのストロークのかき数/長さが判定されてもよい。いくつかの実施形態では、(たとえば、ブロック422において判定された)目標呼吸パターンは、エクササイズ中にユーザがどのように動いているかを示す、エクササイズセンサから受信されたセンサ入力に基づいてもよい。
【0110】
ブロック430における動作を実行するために、プロセッサは、センサ/手動入力受信モジュール340を使用してもよい。ブロック430の動作を実行するための手段は、メモリ(たとえば、220、258、325)に結合されたプロセッサ(たとえば、132、202、204、210、212、214、216、218、252、260、330)、ならびにトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用するリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースを含んでもよい。
【0111】
ブロック430における動作に続いて、プロセッサは、説明したように方法400のブロック420における動作を実行してもよい。
【0112】
図4Cは、プロセッサがエクササイズ中にユーザの呼吸パターンに関する情報を提供してもよい方法402を示す。ブロック432において、プロセッサは、現在のエクササイズに関するエクササイズ情報を提供するエクササイズセンサからセンサ入力を受信してもよく、エクササイズセンサは、現在のエクササイズを実行するためにユーザによって使用されているエクササイズ機器に関連付けられる。たとえば、プロセッサは、ユーザがトレッドミル上でランニングを行っていることを示す、非常に近接したトレッドミル(たとえば、160)から受信されたメッセージから、ユーザがトレッドミル上でランニングを行っていることを認識してもよい。代替的に、プロセッサは、トレッドミル(たとえば、160)に含まれるカメラから受信されたカメラ画像を受信し、したがって、ユーザがランニングを行っていると判定してもよい。別の例として、プロセッサは、ユーザ機器(たとえば、110)と静止したフィットネスバイクとの間のワイヤレス通信リンク(たとえば、50)から、ユーザが静止したフィットネスバイク(たとえば、170)上でエクササイズを行っていることを認識してもよい。プロセッサは、ワイヤレス通信リンクに基づいて、ユーザが静止したフィットネスバイクをこいでいると判定してもよい。代替的に、プロセッサは、静止したフィットネスバイク(たとえば、170)に含まれるカメラからカメラ画像を受信し、したがって、ユーザがフィットネスバイクをこいでいると判定してもよい。
【0113】
ブロック432における動作を実行するために、プロセッサは、センサ/手動入力受信モジュール340を使用してもよい。ブロック430の動作を実行するための手段は、メモリ(たとえば、220、258、325)に結合されたプロセッサ(たとえば、132、202、204、210、212、214、216、218、252、260、330)、およびトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用するリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースを含んでもよい。
【0114】
ブロック432における動作に続いて、プロセッサは、説明したように方法400のブロック420における動作を実行してもよい。
【0115】
図4Dは、プロセッサがエクササイズ中にユーザの呼吸パターンに関する情報を提供してもよい方法403を示す。ブロック434において、プロセッサは、現在のエクササイズに関するエクササイズ情報を提供するエクササイズセンサからセンサ入力を受信してもよく、エクササイズセンサは、現在のエクササイズを実行するためにユーザによって使用されているエクササイズ機器に関連付けられる。たとえば、プロセッサは、スマートグラス130からもしくは動きセンサから受信されたカメラ画像またはスマートウォッチ140から受信されたジャイロ入力から、ユーザがエクササイズのそれぞれに異なる部分をいつ実行するかを認識してもよい。エクササイズ全体がバーベルベンチプレスであるが、エクササイズの一部は、ユーザがバーベルを自分の胸部から押し離す(たとえば、図1Aにおける位置Aから位置Bに)ことを含んでもよい。エクササイズの第2の部分は、ユーザがバーベルを上昇位置から下降位置に(たとえば、図1Aにおける位置Bから位置Aに)に降ろすことを含んでもよい。そのような身体運動情報は、プロセッサがそれぞれに異なる呼吸パターンをエクササイズのそれぞれに異なる部分に関連付けることを可能にしてもよい。
【0116】
ブロック434における動作を実行するために、プロセッサは、センサ/手動入力受信モジュール340を使用してもよい。ブロック430の動作を実行するための手段は、メモリ(たとえば、220、258、325)に結合されたプロセッサ(たとえば、132、202、204、210、212、214、216、218、252、260、330)、およびトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用するリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースを含んでもよい。
【0117】
ブロック434における動作に続いて、プロセッサは、説明したように方法400のブロック420における動作を実行してもよい。
【0118】
図4Eは、プロセッサがエクササイズ中にユーザの呼吸パターンに関する情報を提供してもよい方法404を示す。ブロック436において、プロセッサは、現在のエクササイズまたは目標呼吸パターンの少なくとも一方に関する手動ユーザ入力を受信してもよく、目標呼吸パターンを判定することは、受信された手動ユーザ入力にさらに基づく。たとえば、プロセッサは、ユーザがどんなエクササイズを示す実行しているかを示す、トレッドミル(たとえば、160)またはフィットネスバイク(たとえば、170)に入力された手動入力を受信してもよい。代替的に、プロセッサは、ユーザが、現在のエクササイズを実行する間、非効率的な目標呼吸パターンを維持すること(たとえば、最適な効率的な呼吸パターンよりも15%速い)を試みたいことを示す、ユーザ機器(たとえば、110)またはスマートウォッチ(たとえば、140)のようなウェアラブル機器などに入力された手動入力を受信してもよい。
【0119】
ブロック436における動作を実行するために、プロセッサは、センサ/手動入力受信モジュール340を使用してもよい。ブロック430の動作を実行するための手段は、メモリ(たとえば、220、258、325)に結合されたプロセッサ(たとえば、132、202、204、210、212、214、216、218、252、260、330)、およびトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用するリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースを含んでもよい。
【0120】
ブロック434における動作に続いて、プロセッサは、説明したように方法400のブロック420における動作を実行してもよい。
【0121】
図4Fは、いくつかの実施形態による、ユーザ機器のプロセッサがコンテキスト情報を受信してもよく、コンテキスト情報を使用して目標呼吸パターンを選択してもよい方法405を示す。
【0122】
ブロック438において、ブロック420における動作に続いて、ユーザ機器のプロセッサは、ユーザが現在のエクササイズを実行しているコンテキストを示すコンテキスト情報を受信することを含む動作を実行してもよく、目標呼吸パターンを判定することは、受信されたコンテキスト情報にさらに基づく。たとえば、プロセッサは、ユーザのスマートウォッチ(たとえば、140)内の温度計からセンサ入力を受信してもよく、このセンサ入力は、ユーザの体温が高いことを示す。このようにして、プロセッサは、ユーザの身体に熱から回復する機会を与える低目標呼吸パターンを選択してもよい。代替的に、プロセッサは、ユーザに関するプロファイルおよび/または生体情報(たとえば、ユーザの体形、健康目標、現在のエクササイズを実行する経験レベル、年齢、性別、体重など)を提供する情報をユーザ機器(たとえば、110)から受信してもよく、この情報を使用して特定のエクササイズについての適切な目標呼吸パターンを選択してもよい。ブロック438における動作を実行するために、プロセッサは、コンテキスト情報受信モジュール345を使用してもよい。ブロック438の動作を実行するための手段は、メモリ(たとえば、220、258、325)に結合されたプロセッサ(たとえば、132、202、204、210、212、214、216、218、252、260、330)、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用するリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースからのを含んでもよい。
【0123】
非限定的な例として、コンテキスト情報は、ユーザ機器(たとえば、110)および/またはユーザ機器110の近傍内のローカルコンピューティングデバイス(たとえば、スマートグラス130、スマートウォッチ140、胸郭バンドセンサ150など)に情報を提供するセンサから受信されてもよい。コンテキスト情報は、ローカルメモリ(たとえば、220、258、325)に記憶された1つまたは複数のデータレコードを含むデータベースにアクセスすることによって受信されてもよく、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用してリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースから受信されてもよい。
【0124】
ブロック438における動作に続いて、プロセッサは、説明したように方法400のブロック422における動作を実行してもよい。
【0125】
図4Gは、プロセッサが、ユーザの現在の呼吸パターンが正常範囲内にないときにユーザの別の目標呼吸パターンを判定してもよい方法406を示す。
【0126】
ブロック424における動作に続く判定ブロック440において、ユーザ機器のプロセッサは、現在の呼吸パターンが正常呼吸パターンしきい値を超えているかどうかを判定することを含む動作を実行してもよい。任意の所与の人について、正常呼吸パターンは変動することがあり、呼吸運動の呼吸数、リズム、または質などの、その人の呼吸パターンの個々のパラメータも変動することがある。したがって、それらのパラメータのうちの1つまたは複数についての一般的な範囲を表す1つまたは複数のしきい値が確立されてもよい。それらのしきい値は、超えた場合に、1つまたは複数の追加のセンサをアクティブ化すること、ユーザの別の目標呼吸パターンを判定すること、またはユーザが呼吸パターンを訂正するのを助ける場合がある追加の情報をユーザに提供することなど、プロセッサによって追加の動作をトリガするように設計される。個々のしきい値は、追加の動作をトリガすることがある各パラメータについて確立されてもよい。このようにして、ユーザの呼吸運動の呼吸数、リズム、または質のうちのいずれかがシステムをトリガして追加の動作を実行してもよい。さらに、システムは、個々のしきい値よりも低いパラメータごとのしきい値を組み合わせて、そのようなパラメータのうちの2つ以上を超えたときに追加の動作を実行するかどうかを判定するように構成されてもよい。たとえば、ユーザの組み合わされた呼吸数とリズムのしきい値の両方を超えた場合、より高い個々の呼吸数しきい値およびリズムしきい値を超えていないにもかかわらず追加の動作がトリガされてもよい。ユーザの呼吸数が多すぎるかまたは少なすぎるとき、これは、生命を脅かす健康問題を示す兆候である場合がある。正常呼吸パターンしきい値は、毎分呼吸の所定の上限および/または下限であってもよい。同様に、異常に浅い呼吸(たとえば、ユーザについての正常値よりも25%浅い呼吸)は、危険な健康状態の発生を反映する場合がある。したがって、ユーザの現在の呼吸パターンの浅さに対する所定の限界が、正常呼吸パターンしきい値として使用されてもよい。判定ブロック440における判定を下すために、プロセッサは、正常呼吸パターン判定モジュール(たとえば、375)を使用してもよい。また、判定ブロック440において、プロセッサは、ローカルメモリ(たとえば、220、258)に記憶された1つまたは複数のデータレコードを含むデータベースにアクセスするか、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用してリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースからであってもよい。データベースは、呼吸パターンしきい値に関する情報を提供してもよく、この呼吸パターンしきい値を超えると、異常であるかまたはユーザに危険であると見なされる場合がある。ブロック420の動作を実行するための手段は、メモリ(たとえば、220、258、325)に結合されたプロセッサ(たとえば、132、202、204、210、212、214、216、218、252、260、330)、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用するリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースからのを含んでもよい。
【0127】
ユーザの現在の呼吸パターンが正常呼吸パターンしきい値を超えていないとの判定(すなわち、判定ブロック440="No")に応答して、プロセッサはブロック426にける動作を実行してもよい。
【0128】
ユーザの現在の呼吸パターンが正常呼吸パターンしきい値を超えているとの判定(すなわち、判定ブロック440="Yes")に応答して、プロセッサは、ブロック442においてユーザが達成すべき別の目標呼吸パターンを判定することを含む動作を実行してもよい。ブロック442における判定を下すために、プロセッサは、目標呼吸パターン判定モジュール(たとえば、360)を使用してもよい。また、ブロック442において、プロセッサは、ローカルメモリ(たとえば、220、258)に記憶された1つまたは複数のデータレコードを含むデータベースにアクセスするか、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用してリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースからであってもよい。データベースは、目標呼吸パターン、ならびにそれらの目標呼吸パターンに関連するエクササイズに関する情報を提供してもよい。ブロック442の動作を実行するための手段は、メモリ(たとえば、220、258、325)に結合されたプロセッサ(たとえば、132、202、204、210、212、214、216、218、252、260、330)、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用するリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースからのを含んでもよい。
【0129】
ブロック442における動作に続いて、プロセッサは、説明したように方法400のブロック424における動作を実行してもよい。
【0130】
図4Hは、いくつかの実施形態による、ユーザ機器のプロセッサが、ユーザの現在の呼吸パターンを測定ならびに/または検証するためのセンサをアクティブ化してもよい方法407を示す。
【0131】
ブロック420における動作に続くブロック444において、ユーザ機器のプロセッサは、現在のエクササイズをユーザによって実行されているとの判定に応答して、現在のエクササイズを実行する間、ユーザの現在の呼吸パターンを監視するように構成される呼吸センサをアクティブ化することを含む動作を実行してもよい。ユーザは、呼吸に関連する胸部運動を検出するが、ユーザ機器(たとえば、110)からの信号によって起動されるまで休眠モードで動作するように構成される胸郭バンド(たとえば、150)を装着していてもよい。したがって、ユーザ機器のプロセッサは、ユーザがエクササイズを行っているとプロセッサが判定したことに応答して、胸郭バンドに休眠モードから起動するようにシグナリングしてもよい。
【0132】
ブロック444における動作を実行するために、プロセッサは、センサクティブ化モジュール365を使用してもよい。ブロック444の動作を実行するための手段は、メモリ(たとえば、220、258、325)に結合されたプロセッサ(たとえば、132、202、204、210、212、214、216、218、252、260、330)、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用するリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースからのを含んでもよい。
【0133】
ブロック444における動作に続いて、プロセッサは、説明したように方法400のブロック422における動作を実行してもよい。
【0134】
図4Iは、いくつかの実施形態による、ユーザ機器のプロセッサが、追加のセンサをアクティブ化してもよい方法408を示す。
【0135】
ユーザの現在の呼吸パターンが正常呼吸パターンしきい値を超えているとの判定(すなわち、判定ブロック440="Yes")に応答して、ユーザ機器のプロセッサは、追加のセンサをアクティブ化することを含む動作を実行してもよい。追加のセンサは、冗長なおよび/またはより正確な測定のための別の呼吸センサであってもよい。たとえば、1つの呼吸センサ(たとえば、エクササイズ機器センサ)がすでに現在の呼吸パターンに関する入力を提供している場合、ユーザの現在の呼吸パターンが正常呼吸パターンしきい値を超えているとの判定に応答して、(たとえば、ウェアラブル機器上の)第2の呼吸センサがアクティブ化されてもよい。代替的に、追加のセンサは、ユーザのバイタルサインを測定するための生体センサであってもよい。このようにして、ユーザの現在の呼吸パターンが、正常呼吸パターンしきい値を超えているとの判定に応答して、エクササイズのレベルがユーザに危険をもたらすものではないことを確認するために心拍数モニターのような生体センサがアクティブ化されてもよい。
【0136】
代替的に、ブロック444における動作に続いて、ユーザ機器のプロセッサは、追加のセンサをアクティブ化することを含む動作を実行してもよい。たとえば、(たとえば、ブロック420において)プロセッサが、ユーザが高強度のエクササイズを実行しているとプロセッサが判定したことに応答して、プロセッサは、ブロック444において呼吸センサをアクティブ化することに加えて、ブロック446において、エクササイズ中にユーザの心拍数または他のバイタルサインが高くなりすぎた場合にユーザに警告するために心拍数モニターまたは他の生体センサをアクティブ化してもよい。さらなる例として、現在アクティブな呼吸センサが、ユーザの呼吸パターンを測定するには不十分であるかまたは最適ではないと判定されたことに応答して、プロセッサは、ブロック446において追加のセンサをアクティブ化してもよい。
【0137】
ブロック446における動作を実行するために、プロセッサは、センサクティブ化モジュール365を使用してもよい。ブロック446の動作を実行するための手段は、メモリ(たとえば、220、258、325)に結合されたプロセッサ(たとえば、132、202、204、210、212、214、216、218、252、260、330)、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用するリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースからのを含んでもよい。
【0138】
ブロック446における動作に続いて、プロセッサは、説明したように方法400のブロック422における動作を実行してもよい。
【0139】
図4Jは、いくつかの実施形態による、ユーザ機器のプロセッサが現在のエクササイズに関連する身体運動を呼吸のみに関連する身体運動と区別してもよい方法409を示す。
【0140】
ブロック424における動作に続くブロック448において、ユーザ機器のプロセッサは、呼吸とは別に、判定された現在のエクササイズに起因するユーザによる身体運動の第1の範囲を判定することを含む動作を実行してもよく、ユーザの現在の呼吸パターンは、呼吸に起因しており身体運動の第1の範囲とは別個の、ユーザによる身体運動の第2の範囲に関連付けられる。たとえば、バーベルベンチプレスエクササイズを実行する際(図1A参照)、ユーザの胸部は、バーベルを下降位置(たとえば、位置A)と上昇位置(たとえば、位置B)との間で移動させつつわずかに上下することがあり、この胸部運動は、呼吸とは別に、判定された現在のエクササイズに起因するユーザによる身体運動の第1の範囲に関連付けられてもよい。さらに、ユーザの胸部は、呼吸の正常なプロセスの一部として上下することがあり、この胸部運動は、呼吸に起因しており身体運動の第1の範囲とは別個のものであってもよい。
【0141】
ブロック448における動作を実行するために、プロセッサは、身体運動解析モジュール350および現在の呼吸パターン監視モジュール370を使用してもよい。ブロック448の動作を実行するための手段は、メモリ(たとえば、220、258、325)に結合されたプロセッサ(たとえば、132、202、204、210、212、214、216、218、252、260、330)、またはトランシーバ(たとえば、256、266)および関連構成要素を使用するリモートシステム(たとえば、315)または外部リソース(たとえば、320)などのリモートソースからのを含んでもよい。
【0142】
ブロック448における動作に続いて、プロセッサは、説明したように方法400のブロック426における動作を実行してもよい。
【0143】
様々な実施形態(限定はしないが、図1A図4Jを参照して上記で説明した実施形態を含む)はまた、様々なコンピューティングデバイス上に実装されてもよく、その一例がサーバの形で図5に示されている。図1A図5を参照すると、ネットワークコンピューティングデバイス500は、揮発性メモリ502と、ディスクドライブ503などの大容量不揮発性メモリとに結合された、プロセッサ501を含んでもよい。ネットワークコンピューティングデバイス500はまた、プロセッサ501に結合された、フロッピーディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)、またはデジタルビデオディスク(DVD)ドライブ506など、周辺メモリアクセスデバイスを含んでもよい。ネットワークコンピューティングデバイス500はまた、他のシステムコンピュータおよびサーバに結合されたインターネットおよび/またはローカルエリアネットワークなどのネットワークとデータ接続を確立するために、プロセッサ501に結合されたネットワークアクセスポート504(または、インターフェース)を含んでもよい。ネットワークコンピューティングデバイス500は、ワイヤレス通信リンクに接続されてもよい、電磁放射を送信し、受信するための1つまたは複数のアンテナ507を含んでもよい。ネットワークコンピューティングデバイス500は、周辺機器、外部メモリ、または他のデバイスに結合するためのUSB、Firewire、Thunderboltなど、追加のアクセスポートを含んでもよい。
【0144】
様々な実施形態(限定はしないが、図1A図4Jを参照して上記で説明した実施形態を含む)はまた、様々なコンピューティングデバイス上に実装されてもよく、その一例がモバイルコンピューティングデバイスの形で図6に示されている。図1A図6を参照すると、モバイルコンピューティングデバイス600は、専用ITS5.9GHzスペクトル通信において確立されるD2Dリンクのように、第2のSoC204(たとえば、5G対応SoC)に結合された第1のSoC202(たとえば、SoC-CPU)を含んでもよい。第1のSOC202および/または第2のSOC204は、内部メモリ325、625、ディスプレイ115、およびスピーカー614に結合されてもよい。加えて、モバイルコンピューティングデバイス600は、電磁放射を送受信するための1つもしくは複数のアンテナ604を含んでもよく、アンテナ604は、第1のSOC202および/または第2のSOC204における1つもしくは複数のプロセッサに結合された1つもしくは複数のワイヤレストランシーバ266(たとえば、ワイヤレスデータリンクおよび/またはセルラートランシーバなど)に接続されてもよい。モバイルコンピューティングデバイス600はまた、ユーザ入力を受信するためのメニュー選択ボタンまたはロッカースイッチ620を含んでもよい。
【0145】
モバイルコンピューティングデバイス600は、マイクロフォンから受信された音をワイヤレス送信に好適なデータパケットにデジタル化するとともに、受信された音データパケットを復号して、音を生成するためにスピーカーに提供されるアナログ信号を生成する、音声符号化/復号(コーデック)回路610をさらに含んでもよい。また、第1のSOC202および/または第2のSOC204におけるプロセッサ、ワイヤレストランシーバ266、ならびにコーデック回線610のうちの1つまたは複数は、デジタル信号プロセッサ(DSP)回路(個別に図示せず)を含んでもよい。
【0146】
様々な実施形態(限定はしないが、図1A図4Jを参照して上記で説明した実施形態を含む)はまた、様々なウェアラブルデバイス上に実装されてもよく、その一例がスマートグラス130の形で図7に示されている。図1A図7を参照すると、スマートグラス130は、従来の眼鏡と同様に働くが、内蔵カメラ735およびレンズ731上またはレンズ731の近くに位置するヘッドアップディスプレイ機能または拡張現実機能のような、拡張されたコンピュータ機能およびセンサを用いて働く。任意の眼鏡と同様に、スマートグラスは、フレーム702を含んでもよく、フレーム702は、装着者の頭部に沿ってかつ耳の後ろに装着されるテンプル704に結合される。フレーム702は、ブリッジ708上のノーズパッド706が装着者の鼻の上に位置するときに装着者の目の前の所定の位置にレンズ731を保持する。
【0147】
いくつかの実施形態では、スマートグラス130は画像レンダリングデバイス714(たとえば、画像プロジェクタ)を含んでもよく、画像レンダリングデバイス714は、フレーム702の一方または両方のテンプル704に埋め込まれ、光学レンズ731上に画像を投影するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、画像レンダリングデバイス714は、発光ダイオード(LED)モジュール、光トンネル、均質化レンズ、光学ディスプレイ、折り畳みミラー、また他の構成要素、よく知られているプロジェクタもしくはヘッドマウントディスプレイを含んでもよい。いくつかの実施形態(たとえば、画像レンダリングデバイス714が含まれないか、または使用されない実施形態)では、光学レンズ731は、透明または部分的に透明な電子ディスプレイであってもよく、またはそのような電子ディスプレイを含んでもよい。いくつかの実施形態では、光学レンズ731は、透明有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ要素またはエルコス(LCOS:liquid crystal on silicon)ディスプレイ要素などの画像生成要素を含む。いくつかの実施形態では、光学レンズ731は、独立した左目および右目ディスプレイ要素を含んでもよい。いくつかの実施形態では、光学レンズ731は、光をディスプレイ要素から装着者の目に送るための光ガイドを含むかまたは光ガイドとして働いてもよい。
【0148】
スマートグラス130は、いくつかの外部センサを含んでもよく、外部センサは、画像、音声、筋肉の動き、およびエクササイズが実行されていると判定するうえで有用である場合がある他の現象を感知するうえで有用であることがある装着者のアクションおよび外部条件に関する情報を取得するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、スマートグラス130は、静止画像またはビデオストリームにおける装着者の前方の対象を撮像するように構成されるカメラ735を含んでもよく、静止画像またはビデオストリームは、解析のために別のコンピューティングデバイス(たとえば、モバイルデバイス600)に送信されてもよい。いくつかの実施形態では、スマートグラス130は、装着者の近傍の音声を記録するように配置され構成されるマイクロフォン710を含んでもよい。いくつかの実施形態では、複数のマイクロフォンが、顎の動き、呼吸音などの装着者から放出される音声を記録するために顎の近くのテンプル704の遠位端上などのフレーム702上のそれぞれに異なる位置に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、スマートグラス130は、1つまたは複数の筋電計716を含んでもよく、筋電計716は、テンプルの近くまたは耳の上方などの、一方または両方のテンプル704上に取り付けられ、装着者の顎およびテンプル領域における神経および筋肉の電気的活動を測定するように構成される。いくつかの実施形態では、スマートグラス130は、顔の動きを感知するように構成されるノーズパッド706などの圧力センサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、スマートグラス130は、ユーザの肺状態、酸素レベル、および/またはユーザの呼吸パターンを判定するうえで有用である場合があるユーザ状態に関する情報を収集するための他のセンサ(たとえば、温度計、心拍数モニター、体温センサ、パルスオキシメータなど)を含んでもよい。
【0149】
処理システム712は、処理および通信SOC202を含んでもよく、処理および通信SOC202は、1つまたは複数のプロセッサ(たとえば、132、202、204、210、212、214、216、218)を含んでもよく、プロセッサのうちの1つまたは複数は、様々な実施形態の動作を実行するためのプロセッサ実行可能命令で構成されてもよい。処理および通信SOC202は、内部センサ720、内部メモリ722、および通信回路724に結合されてもよく、通信回路724は、Bluetoothリンクを介することなどによって外部コンピューティングデバイス(たとえば、モバイルデバイス600)とのワイヤレスデータベースリンクを確立するための1つまたは複数のアンテナ726に結合される。処理および通信SOC202はまた、センサインターフェース回路728に結合されてもよく、センサインターフェース回路728は、カメラ735、マイクロフォン710、1つまたは複数の筋電計716、およびフレーム702上に配置された他のセンサを制御し、それらからデータを受信するように構成される。
【0150】
内部センサ720は、IMUを含んでもよく、IMUは、電子ジャイロスコープ、加速度計、ならびに装着者の頭部の動きおよび向きを測定するように構成される磁気コンパスを含む。内部センサ720は、磁力計、高度計、走行距離計、および大気圧センサ、ならびにスマートグラス130の向きおよび動きを判定するうえで有用な他のセンサをさらに含んでもよい。そのようなセンサは、説明したような液体の消費に関連する頭部の動きを検出するための様々な実施形態において有用である場合がある。
【0151】
処理システム712は、SOC202に結合された充電式電池730などの電源ならびにフレーム702上の外部センサをさらに含んでもよい。
【0152】
様々な実施形態を実装するプロセッサは、本明細書で説明する様々な態様の機能を含む、様々な機能を実行するようにソフトウェア命令(アプリケーション)によって構成されてもよい、任意のプログラマブルマイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、または1つもしくは複数の多重プロセッサチップであってもよい。いくつかの通信デバイスでは、ワイヤレス通信機能に専用の1つのプロセッサ、および他のアプリケーションを実行させるのに専用の1つのプロセッサのような、複数のプロセッサが設けられてもよい。典型的には、ソフトウェアアプリケーションは、アクセスされ、プロセッサ内にロードされる前に、内部メモリに記憶されてもよい。プロセッサは、アプリケーションソフトウェア命令を記憶するのに十分な内部メモリを含んでもよい。
【0153】
本出願で使用する「構成要素」、「モジュール」、「システム」などの用語は、限定はしないが、特定の動作または機能を実行するように構成される、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアの組合せ、ソフトウェア、または実行中のソフトウェアなど、コンピュータ関連エンティティを含むものとする。たとえば、構成要素は、限定はしないが、プロセッサ上で実行中のプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プログラム、および/またはコンピュータであってもよい。例として、通信デバイスのプロセッサ上で実行しているアプリケーションと通信デバイスの両方が、構成要素と呼ばれることがある。1つまたは複数の構成要素は、プロセスおよび/または実行スレッド内に存在してもよく、構成要素は、1つのプロセッサもしくはコア上で局所化されてもよく、かつ/または2つ以上のプロセッサもしくはコアの間で分散されてもよい。加えて、これらの構成要素は、様々な命令および/またはデータ構造を記憶した様々な非一時的コンピュータ可読媒体から実行してもよい。構成要素は、ローカルプロセスおよび/またはリモートプロセス、関数呼出しまたはプロシージャ呼出し、電子信号、データパケット、メモリ読取り/書込み、ならびに他の知られているネットワーク、コンピュータ、プロセッサ、および/またはプロセス関連の通信方法によって通信してもよい。
【0154】
いくつかの異なるセルラー通信およびモバイル通信のサービスおよび規格が利用可能であるか、または将来において企図され、それらのすべてが様々な態様を実装し、様々な態様から利益を得ることができる。そのようなサービスおよび規格は、たとえば、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))、ロングタームエボリューション(LTE)システム、第3世代ワイヤレスモバイル通信技術(3G)、第4世代ワイヤレスモバイル通信技術(4G)、第5世代ワイヤレスモバイル通信技術(5G)、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)、3GSM、汎用パケット無線サービス(GPRS)、符号分割多元接続(CDMA)システム(たとえば、cdmaOne、CDMA1020(商標))、EDGE、高度モバイルフォンシステム(AMPS)、デジタルAMPS(IS-136/TDMA)、エボリューションデータオプティマイズド(EV-DO)、デジタル強化コードレス電気通信(DECT:digital enhanced cordless telecommunications)、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMAX)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、Wi-Fi保護アクセスI&II(WPA、WPA2)、統合デジタル拡張ネットワーク(iden)、C-V2X、V2V、V2P、V2I、およびV2Nなどを含み得る。これらの技術の各々はたとえば、音声、データ、シグナリング、および/またはコンテンツメッセージの送受信を含む。個々の電気通信の規格または技術に関係する用語および/または技術的詳細に対するいかなる言及も例示目的にすぎず、請求項の文言に具体的に記載されない限り、特許請求の範囲の範囲を特定の通信システムまたは通信技術に限定するものではないことを理解されたい。
【0155】
実装例について、以下の段落において説明する。以下の実装例のうちのいくつかについて例示的な方法に関して説明するが、さらなる例示的な実装形態は、以下のパラグラフにおいて説明する例示的な方法であって、例示的な方法の動作をプロセッサ実行可能命令が実行するように構成されるプロセッサを備えるコンピューティングデバイスによって実施される例示的な方法、以下のパラグラフにおいて説明する例示的な方法であって、例示的な方法の機能を実行するための手段を含むコンピューティングデバイスによって実施される例示的な方法、および以下のパラグラフにおいて説明する例示的な方法であって、コンピューティングデバイスのプロセッサに例示的な方法の動作を実行させるように構成されるプロセッサ実行可能命令が記憶された非一時的プロセッサ可読記憶媒体として実装される例示的な方法を含んでもよい。
【0156】
実施例1 エクササイズ中にユーザの呼吸パターンに関する情報を提供するためにユーザ機器のプロセッサによって実行される方法であって、ユーザによって実行されている現在のエクササイズを判定するステップと、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンを判定するステップと、呼吸センサからの入力に基づいて、現在のエクササイズを実行する間、ユーザの現在の呼吸パターンを監視するステップと、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の差を判定するステップと、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の判定された差に関する情報をユーザに提供するステップとを含む、方法。
【0157】
実施例2 ユーザ身体運動に関する情報を提供するエクササイズセンサからのセンサ入力を受信するステップをさらに含み、現在のエクササイズを判定するステップは、エクササイズセンサから受信されたセンサ入力に基づく、実施例1に記載の方法。
【0158】
実施例3 目標呼吸パターンは、エクササイズ中にユーザがどのように動いているかを示す、エクササイズセンサから受信されたセンサ入力に基づく、実施例2に記載の方法。
【0159】
実施例4 現在のエクササイズに関するエクササイズ情報を提供するエクササイズセンサからセンサ入力を受信するステップをさらに含み、エクササイズセンサは、現在のエクササイズを実行するためにユーザによって使用されているエクササイズ機器に関連付けられる、実施例1から3のいずれかに記載の方法。
【0160】
実施例5 現在のエクササイズの第1および第2の部分のうちのどちらをユーザが現在実行しているかを示すユーザ身体運動情報をエクササイズセンサから受信するステップをさらに含み、目標呼吸パターンは、現在のエクササイズの第1の部分に関連する第1の呼吸パターンと、第1の呼吸パターンとは異なり、現在のエクササイズの第2の部分に関連する第2の呼吸パターンとを含み、ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの差を判定するステップは、現在のエクササイズの第1および第2の部分に適切な目標呼吸パターンと現在のエクササイズの第1および第2の部分の間のユーザの現在の呼吸パターンとの差を判定するステップを含み、ユーザに情報を提供するステップは、現在のエクササイズの第1および第2の部分に適切な目標呼吸パターンと現在のエクササイズの第1および第2の部分の間のユーザの現在の呼吸パターンとの差に関する情報をユーザに提供するステップを含む、実施例1から4のいずれかに記載の方法。
【0161】
実施例6 現在のエクササイズまたは目標呼吸パターンのうちの少なくとも一方に関する手動ユーザ入力を受信するステップをさらに含み、目標呼吸パターンを判定するステップはさらに、受信された手動ユーザ入力に基づく、実施例1から5のいずれかに記載の方法。
【0162】
実施例7 ユーザが現在のエクササイズを実行しているコンテキストを示すコンテキスト情報を受信するステップをさらに含み、目標呼吸パターンを判定するステップは、受信されたコンテキスト情報にさらに基づく、実施例1から6のいずれかに記載の方法。
【0163】
実施例8 目標呼吸パターンは、ユーザの体形、健康目標、または現在のエクササイズを実行する経験レベルのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づく、実施例1から7のいずれかに記載の方法。
【0164】
実施例9 現在の呼吸パターンが正常呼吸パターンしきい値を超えたことに応答してユーザが達成すべき別の目標呼吸パターンを判定するステップと、その別の目標呼吸パターンに関する追加の情報をユーザに提供するステップとをさらに含む、実施例1から8のいずれかに記載の方法。
【0165】
実施例10 現在のエクササイズがユーザによって実行されているとの判定に応答して、現在のエクササイズを実行する間、ユーザの現在の呼吸パターンを監視するように構成される呼吸センサをアクティブ化するステップをさらに含む、実施例1から9のいずれかに記載の方法。
【0166】
実施例11 ユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の差を判定するステップは、ユーザが現在のエクササイズを実行したときのユーザのすでに判定された呼吸数、リズム、または質のうちの少なくとも1つとユーザの現在の呼吸パターンを比較するステップを含む、実施例1から10のいずれかに記載の方法。
【0167】
実施例12 ユーザの現在の呼吸パターンが正常呼吸パターンしきい値を超えたことに応答して追加のセンサをアクティブ化するステップをさらに含む、実施例1から11のいずれかに記載の方法。
【0168】
実施例13 呼吸とは別に、判定された現在のエクササイズに起因するユーザによる身体運動の第1の範囲を判定するステップをさらに含み、ユーザの現在の呼吸パターンは、呼吸に起因しており、身体運動の第1の範囲とは別個の、ユーザによる身体運動の第2の範囲に関連付けられる、実施例1から12のいずれかに記載の方法。
【0169】
実施例14 ユーザの現在の呼吸パターンは、呼吸運動の呼吸数、リズム、または質のうちの少なくとも1つを含む、実施例1から13のいずれかに記載の方法。
【0170】
実施例15 判定された差に関する情報をユーザに提供するステップは、視覚、聴覚、または触覚アラートのうちの少なくとも1つを通じてユーザに通知を行うステップを含む、実施例1から14のいずれかに記載の方法。
【0171】
実施例16 現在のエクササイズは、ユーザによって使用されるエクササイズ機器およびユーザによって実行されている現在のエクササイズに適切な目標呼吸パターンとユーザの現在の呼吸パターンとの間の判定された差に関する情報に基づいて判定され、ユーザの現在の呼吸パターンは、エクササイズ機器からのフィードバックを通じてユーザに提供される、実施例1から15のいずれかに記載の方法。
【0172】
図示および説明した様々な態様は、特許請求の範囲の様々な特徴を示すための例として提供されるにすぎない。しかしながら、任意の所与の態様に関して示し説明した特徴は、必ずしも関連する態様に限定されるとは限らず、示し説明した他の態様とともに使用されるか、またはそれらと組み合わされてもよい。さらに、特許請求の範囲は、いずれか1つの例示的な態様によって限定されないものとする。たとえば、方法の動作のうちの1つまたは複数は、方法の1つまたは複数の動作と置換されるかまたはそれらと組み合わされてもよい。
【0173】
上記の方法説明およびプロセスフロー図は、単に例示的な例として提供され、様々な態様の動作が提示された順序で実行されなければならないことを要求または暗示するものではない。当業者によって諒解されるように、上記の態様における動作の順序は、任意の順序で実行されてもよい。「その後」、「次いで」、「次に」などの語は、動作の順序を限定するものではなく、これらの語は、方法の説明を通じて読者を導くために使用される。さらに、たとえば、冠詞「a」、「an」または「the」を使用する単数形での請求項要素へのいかなる言及も、要素を単数形に限定するものとして解釈されるべきではない。
【0174】
本明細書で開示する態様に関して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュール、構成要素、回路、およびアルゴリズム動作は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはその両方の組合せとして実装されてもよい。ハードウェアおよびソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路および動作は、全般にそれらの機能に関して上で説明された。そのような機能がハードウェアとして実装されるかまたはソフトウェアとして実装されるかは、具体的な適用例および全体的なシステムに課された設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装してもよいが、そのような態様の決定は、特許請求の範囲の範囲からの逸脱を引き起こすものとして解釈されるべきではない。
【0175】
本明細書で開示する態様に関して説明する様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、および回路を実装するために使用されるハードウェアは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本明細書で説明する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行されてもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってもよい。プロセッサはまた、受信機スマートオブジェクトの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装されてもよい。代替的に、いくつかの動作または方法は、所与の機能に固有の回路構成によって実行されてもよい。
【0176】
1つまたは複数の態様では、説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せにおいて実装されてもよい。ソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体または非一時的プロセッサ可読記憶媒体上に1つまたは複数の命令またはコードとして記憶されてもよい。本明細書で開示する方法またはアルゴリズムの動作は、非一時的コンピュータ可読またはプロセッサ可読記憶媒体上に存在し得るプロセッサ実行可能ソフトウェアモジュールまたはプロセッサ実行可能命令において具現化されてもよい。非一時的コンピュータ可読またはプロセッサ可読記憶媒体は、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスされてもよい任意の記憶媒体であってもよい。限定ではなく例として、そのような非一時的コンピュータ可読またはプロセッサ可読記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、FLASHメモリ、CD-ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージスマートオブジェクト、または命令もしくはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを記憶するために使用される場合があり、コンピュータによってアクセスされる場合がある任意の他の媒体を含んでもよい。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)、およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。上記の組合せも、非一時的コンピュータ可読媒体および非一時的プロセッサ可読媒体の範囲内に含まれる。さらに、方法またはアルゴリズムの動作は、非一時的プロセッサ可読記憶媒体および/または非一時的コンピュータ可読記憶媒体上のコードおよび/または命令の1つまたは任意の組合せまたはセットとして存在してもよく、これらの記憶媒体は、コンピュータプログラム製品内に組み込まれてもよい。
【0177】
開示する態様の前述の説明は、任意の当業者が特許請求の範囲を製作または使用することを可能にするために提供される。これらの態様への様々な修正が当業者には容易に明らかになり、本明細書において定義される一般原理は、特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく他の態様に適用されてもよい。したがって、本開示は、本明細書で示す態様に限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲ならびに本明細書で開示する原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【符号の説明】
【0178】
5 ユーザ
6 ユーザ
7 ユーザ
8 ユーザ
50 ワイヤレス接続
90 ベンチ
92 バー
94 重り
100、101、102、103 環境
110 ユーザ機器、リモートコンピューティングデバイス
115 ディスプレイ
116 可聴フィードバック
117 カメラ
120 粘着パッチセンサ
130 スマートグラス
131 制御ユニット
132 プロセッサ
133 メモリ
134 入力モジュール
135 出力モジュール
137 視野
138 トランシーバ
139 センサ
140 スマートウォッチ
150 胸郭バンドセンサ
160 エクササイズ機器、トレッドミル
165 ディスプレイ
167 カメラ撮像角度
170 エクササイズ機器、フィットネスバイク
190 ワイヤレスネットワーク
195 サーバ、リモートコンピューティングデバイス
200 SIP
202 第1のSOC
204 第2のSOC、5G対応SOC
206 クロック
208 電圧レギュレータ
210 デジタル信号プロセッサ(DSP)
212 モデムプロセッサ
214 グラフィックスプロセッサ
216 アプリケーションプロセッサ
218 コプロセッサ
220 メモリ、メモリ要素
222 カスタム回路
224 システム構成要素およびリソース
226 インターコネクト/バスモジュール
230 センサ
232 熱管理ユニット
234 熱電力エンベロープ(TPE)構成要素
250 インターコネクト/バスモジュール
252 5Gモデムプロセッサ
254 電力管理ユニット
256 mmWaveトランシーバ
258 メモリ
260 プロセッサ
264 インターコネクト/バスモジュール
266 ワイヤレストランシーバ
300 システム
304 リモートプラットフォーム
315 リモートデバイス
320 外部リソース
325 電子記憶装置
330 プロセッサ
335 機械読取り可能命令
340 センサ/手動入力受信モジュール
345 コンテキスト情報受信モジュール
350 身体運動解析モジュール
355 現在のエクササイズ判定モジュール
360 目標呼吸パターン判定モジュール
365 センサクティブ化モジュール
370 現在の呼吸パターン監視モジュール
375 正常呼吸パターン判定モジュール
380 呼吸パターン差判定モジュール
385 ユーザ情報配信モジュール
400、401、402、403、404、405、406、407、408、409 方法
500 ネットワークコンピューティングデバイス
502 揮発性メモリ
503 ディスクドライブ
504 ネットワークアクセスポート
506 コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD)ドライブ
507 アンテナ
600 モバイルコンピューティングデバイス
604 アンテナ
610 音声符号化/復号(コーデック)回路
614 スピーカー
620 メニュー選択ボタンまたはロッカースイッチ
625 メモリ
702 フレーム
704 テンプル
706 ノーズパッド
708 ブリッジ
710 マイクロフォン
712 処理システム
714 画像レンダリングデバイス
716 筋電計
720 内部センサ
722 内部メモリ
724 通信回路
726 アンテナ
728 センサインターフェース回路
730 充電式電池
731 レンズ、光学レンズ
735 内蔵カメラ
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4I
図4J
図5
図6
図7
【国際調査報告】