(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-01
(54)【発明の名称】フィンキャパシタ設計によるキャパシタンス微調整
(51)【国際特許分類】
H01L 21/822 20060101AFI20240125BHJP
【FI】
H01L27/04 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023541801
(86)(22)【出願日】2021-11-30
(85)【翻訳文提出日】2023-07-10
(86)【国際出願番号】 US2021061266
(87)【国際公開番号】W WO2022154878
(87)【国際公開日】2022-07-21
(32)【優先日】2021-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ノスン・パク
(72)【発明者】
【氏名】チャンハン・ホビー・ユン
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル・デイク・キム
(72)【発明者】
【氏名】サミール・スニル・ヴァダヴカル
(72)【発明者】
【氏名】パラグクマル・アジャイバイ・タデサル
【テーマコード(参考)】
5F038
【Fターム(参考)】
5F038AC03
5F038AC05
5F038AC10
5F038AC15
5F038CA10
5F038CD13
5F038DF02
(57)【要約】
デバイスは、第1の配線工程(BEOL)メタライゼーション層の第1のプレートと、第1のプレート上の主絶縁体層と、主絶縁体層上の第2のプレートとで構成された主キャパシタを含む。第2のプレートは、第2のBEOLメタライゼーション層で構成される。デバイスは、第1のBEOLサイドライントレースを介して主キャパシタの第1のプレートに結合された第1のBEOL相互接続トレースの第1の部分の第1の同調キャパシタを含む。第1の同調キャパシタは、第1のBEOL相互接続トレースの第1の部分の表面および側壁上の第1の絶縁体層で構成される。第1の同調キャパシタは、第1の絶縁体層の表面および側壁上の第2のBEOL相互接続トレースを含む。デバイスは、第1の同調キャパシタの第2のBEOL相互接続トレースによって結合された第1のビアキャプチャパッドを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の配線工程(BEOL)メタライゼーション層で構成された第1のプレートと、前記第1のプレート上の主絶縁体層と、第2のBEOLメタライゼーション層で構成された、前記主絶縁体層上の第2のプレートとを備える主キャパシタと、
第1のBEOLサイドライントレースを介して前記主キャパシタの前記第1のプレートに結合された第1のBEOL相互接続トレースの第1の部分と、前記第1のBEOL相互接続トレースの前記第1の部分の表面および側壁上の第1の絶縁体層と、前記第1の絶縁体層の表面および側壁上の第2のBEOL相互接続トレースとを備える第1の同調キャパシタと、
前記第1の同調キャパシタの前記第2のBEOL相互接続トレースに結合された第1のビアキャプチャパッドとを備えるデバイス。
【請求項2】
前記第1のBEOL相互接続トレースは、前記第2のBEOL相互接続トレースに直交する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記第1のBEOL相互接続トレースは、前記第1のBEOLサイドライントレースを介して前記主キャパシタの前記第1のプレートの一側面に結合される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記第1のBEOL相互接続トレースの第2の部分と、前記第1のBEOL相互接続トレースの前記第2の部分の表面および側壁上の第2の絶縁体層と、前記第2の絶縁体層の表面および側壁上の第3のBEOL相互接続トレースとを備える第2の同調キャパシタと、
前記第2の同調キャパシタの前記第3のBEOL相互接続トレースに結合された第2のビアキャプチャパッドとをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記第2の同調キャパシタの前記第3のBEOL相互接続トレースの幅は、前記第1の同調キャパシタの前記第2のBEOL相互接続トレースの幅よりも大きい、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記第2の同調キャパシタの前記第1のBEOL相互接続トレースの前記第2の部分の幅は、前記第1の同調キャパシタの前記第1のBEOL相互接続トレースの前記第1の部分の幅よりも大きい、請求項4に記載のデバイス。
【請求項7】
前記主キャパシタの前記第2のプレートに結合された第1のビアと、
前記第2のビアキャプチャパッドに結合された第2のビアと、
前記第1のビアおよび前記第2のビア上の第3のBEOLメタライゼーション層とをさらに備える、請求項4に記載のデバイス。
【請求項8】
前記主キャパシタの前記第2のプレートに結合された第1のビアと、
前記第1のビアキャプチャパッドに結合された第2のビアと、
前記第1のビアおよび前記第2のビア上の第3のBEOLメタライゼーション層とをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
前記第1の絶縁体層の第1の幅は、前記第1の同調キャパシタの前記第1のBEOL相互接続トレースの前記第1の部分の幅よりも大きく、前記第1の絶縁体層の第2の幅は、前記第1の同調キャパシタの前記第2のBEOL相互接続トレースの幅よりも大きい、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
前記デバイスは、集積回路(IC)を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記デバイスは、集積受動デバイス(IPD)を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項12】
前記集積受動デバイス(IPD)は、無線周波数(RF)フィルタを備える、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記IPDは、無線周波数(RF)モジュールに組み込まれる、請求項11に記載のデバイス。
【請求項14】
同調キャパシタに結合された主キャパシタを製造するための方法であって、
第1の配線工程(BEOL)メタライゼーション層で構成された前記主キャパシタの第1のプレートを形成するステップと、
第1のBEOLサイドライントレースを介して前記主キャパシタの前記第1のプレートに結合された第1のBEOL相互接続トレースを堆積させて、前記同調キャパシタの第1のプレートを形成するステップと、
前記主キャパシタの前記第1のプレートおよび前記同調キャパシタの前記第1のプレート上に絶縁体層を堆積させるステップと、
前記絶縁体層上に第2のBEOLメタライゼーション層を堆積させて前記主キャパシタの第2のプレートを形成し、前記絶縁体層上に第2のBEOL相互接続トレースを堆積させて前記同調キャパシタの第2のプレートを形成するステップと、
前記主キャパシタの前記第2のプレートに結合された第1のビアおよび前記第2のBEOL相互接続トレースに結合されたビアキャプチャパッドに結合された第2のビアを形成するステップとを含む方法。
【請求項15】
前記同調キャパシタは、
前記第1のBEOL相互接続トレースの第1の部分と、前記第1のBEOL相互接続トレースの前記第1の部分の表面および側壁上の第1の絶縁体層と、前記第1の絶縁体層の表面および側壁上の第2のBEOL相互接続トレースとを備える第1の同調キャパシタと、
前記第1の同調キャパシタの前記第2のBEOL相互接続トレースに結合された第1のビアキャプチャパッドと、
前記第1のBEOL相互接続トレースの第2の部分と、前記第1のBEOL相互接続トレースの前記第2の部分の表面および側壁上の第2の絶縁体層と、前記第2の絶縁体層の表面および側壁上の第3のBEOL相互接続トレースとを備える第2の同調キャパシタと、
前記第2の同調キャパシタの前記第3のBEOL相互接続トレースに結合された第2のビアキャプチャパッドとを備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第2の同調キャパシタの前記第3のBEOL相互接続トレースの幅は、前記第1の同調キャパシタの前記第2のBEOL相互接続トレースの幅よりも大きい、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第2の同調キャパシタの前記第1のBEOL相互接続トレースの前記第2の部分の幅は、前記第1の同調キャパシタの前記第1のBEOL相互接続トレースの前記第1の部分の幅よりも大きい、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記主キャパシタの前記第2のプレートに結合された第1のビアを形成するステップと、
第1のビアキャパシタパッドに結合された第2のビアを形成するステップと、
前記第1のビアおよび前記第2のビア上の第3のBEOLメタライゼーション層を形成するステップとをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記主キャパシタの前記第2のプレートに結合された第1のビアを形成するステップと、
前記第2のビアキャプチャパッドに結合された第2のビアを形成するステップと、
前記第1のビアおよび前記第2のビア上の第3のBEOLメタライゼーション層を形成するステップとをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の絶縁体層の第1の幅は、前記第1の同調キャパシタの前記第1のBEOL相互接続トレースの前記第1の部分の幅よりも大きく、前記第1の絶縁体層の第2の幅は、前記第1の同調キャパシタの前記第2のBEOL相互接続トレースの幅よりも大きい、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その開示が参照により内容全体が本明細書に組み込まれる、2021年1月14日出願の「CAPACITANCE FINE TUNING BY FIN CAPACITOR DESIGN」と題する米国特許出願第17/149,006号の優先権を主張する。
【0002】
本開示の態様は、半導体デバイスに関し、より詳細には、フィンキャパシタ設計を使用するキャパシタンス調整に関する。
【背景技術】
【0003】
モバイル無線周波数(RF)チップ(たとえば、モバイルRFトランシーバ)は、コストおよび電力消費量の問題に起因してディープサブミクロンプロセスノードに移行している。モバイルRFトランシーバの設計は、第5世代(5G)新無線(NR)通信システムなどの、通信拡張をサポートするための付加された回路機能によってさらに複雑化されている。モバイルRFトランシーバに関するさらなる設計課題には、受動デバイスを使用することが含まれ、このことは、不適合、ノイズ、および性能面のその他の問題を含むアナログ/RF性能面の問題に直接影響を及ぼす。
【0004】
受動デバイスは、高性能キャパシタ構成要素を含むことがある。たとえば、アナログ集積回路は、集積キャパシタなどの様々なタイプの受動デバイスを使用する。たとえば、受動デバイスは、集積受動デバイス(IPD)であってもよい。このような集積キャパシタは、金属酸化物半導体(MOS)キャパシタ、p-n接合キャパシタ、金属絶縁体金属(MIM)キャパシタ、ポリポリキャパシタ、金属酸化物金属(MOM)キャパシタ、および他の同様のキャパシタ構造を含んでもよい。
【0005】
モバイル無線周波数(RF)トランシーバの設計には、金属絶縁体金属(MIM)キャパシタを含めてもよい。残念ながら、動作中に、MIMキャパシタのキャパシタンス値は、RFトランシーバなどのRF製品内で変動することがある。高精度アプリケーションのために低減されたキャパシタンス調整間隔をサポートする同調キャパシタが必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
デバイスは、配線工程(BEOL)メタライゼーション層の第1のプレートと、第1のプレート上の主絶縁体層と、主絶縁体層上の第2のプレートとで構成された主キャパシタを含む。第2のプレートは、第2のBEOLメタライゼーション層で構成される。デバイスは、第1のBEOLサイドライントレースを介して主キャパシタの第1のプレートに結合された第1のBEOL相互接続トレースの第1の部分の第1の同調キャパシタを含む。第1の同調キャパシタは、第1のBEOL相互接続トレースの第1の部分の表面および側壁上の第1の絶縁体層で構成される。第1の同調キャパシタは、第1の絶縁体層の表面および側壁上の第2のBEOL相互接続トレースを含む。デバイスは、第1の同調キャパシタの第2のBEOL相互接続トレースによって結合された第1のビアキャプチャパッドを含む。
【0007】
同調キャパシタに結合された主キャパシタを製造するための方法について説明する。この方法は、第1の配線工程(BEOL)メタライゼーション層で構成された主キャパシタの第1のプレートを形成するステップを含む。この方法はまた、第1のBEOLサイドライントレースを介して主キャパシタの第1のプレートに結合された第1のBEOL相互接続トレースを堆積させて、同調キャパシタの第1のプレートを形成するステップを含む。この方法は、主キャパシタの第1のプレートおよび同調キャパシタの第1のプレート上に絶縁体層を堆積させるステップをさらに含む。この方法はまた、絶縁体層上に第2のBEOLメタライゼーション層を堆積させて主キャパシタの第2のプレートを形成し、絶縁体層上に第2のBEOL相互接続トレースを堆積させて同調キャパシタの第2のプレートを形成するステップを含む。この方法は、主キャパシタの第2のプレートに結合された第1のビアおよび第2のBEOL相互接続トレースに結合されたビアキャプチャパッドに結合された第2のビアを形成するステップをさらに含む。
【0008】
上記では、後続の詳細な説明をよりよく理解することができるように、本開示の特徴および技術的利点について、かなり大まかに概説してきた。本開示の追加の特徴および利点について、以下で説明する。本開示が、本開示と同じ目的を果たすための他の構造を変更または設計するための基礎として容易に利用できることを、当業者は理解されたい。そのような同等な構成は、添付の特許請求の範囲に記載される本開示の教示から逸脱しないことも当業者は認識されたい。本開示の構成と動作方法の両方に関して本開示の特徴と考えられる新規の特徴は、さらなる目的と利点とともに、以下の説明が添付の図面に関連して検討されればよりよく理解されよう。しかしながら、図の各々は、例示および説明のみの目的で提供されたものであり、本開示の限度を定めるものではないことを明確に理解されたい。
【0009】
本開示のより完全な理解が得られるように、ここで、添付の図面と併せて以下の説明が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】受動デバイスを使用する無線周波数フロントエンド(RFFE)モジュールの概略図である。
【
図2】チップセットに受動デバイスを使用する無線周波数フロントエンド(RFFE)モジュールの概略図である。
【
図3】本開示の態様による、主キャパシタと同調キャパシタとを含む集積回路(IC)デバイスの断面図を示すブロック図である。
【
図4A】本開示の態様による、フィン型同調キャパシタを有する無線周波数集積回路(RFIC)チップを示すブロック図である。
【
図4B】本開示の態様による、フィン型同調キャパシタを有する無線周波数集積回路(RFIC)チップを示すブロック図である。
【
図4C】本開示の態様による、フィン型同調キャパシタを有する無線周波数集積回路(RFIC)チップを示すブロック図である。
【
図5A】本開示の態様による、フィン型同調キャパシタを有する無線周波数集積回路(RFIC)チップを示す平面図である。
【
図5B】本開示の態様による、フィン型同調キャパシタを有する無線周波数集積回路(RFIC)チップを示す平面図である。
【
図6A】本開示の態様による、フィン型同調キャパシタを有する無線周波数集積回路(RFIC)チップを示す平面図である。
【
図6B】本開示の態様による、フィン型同調キャパシタを有する無線周波数集積回路(RFIC)チップを示す平面図である。
【
図7A】本開示の態様による、ビア形成を使用して主キャパシタの同調キャパシタンスを調整することを可能にされる主キャパシタとフィン型同調キャパシタとを含む、
図4A~
図4Cの無線周波数集積回路(RFIC)チップを製造するプロセスを示す図である。
【
図7B】本開示の態様による、ビア形成を使用して主キャパシタの同調キャパシタンスを調整することを可能にされる主キャパシタとフィン型同調キャパシタとを含む、
図4A~
図4Cの無線周波数集積回路(RFIC)チップを製造するプロセスを示す図である。
【
図7C】本開示の態様による、ビア形成を使用して主キャパシタの同調キャパシタンスを調整することを可能にされる主キャパシタとフィン型同調キャパシタとを含む、
図4A~
図4Cの無線周波数集積回路(RFIC)チップを製造するプロセスを示す図である。
【
図7D】本開示の態様による、ビア形成を使用して主キャパシタの同調キャパシタンスを調整することを可能にされる主キャパシタとフィン型同調キャパシタとを含む、
図4A~
図4Cの無線周波数集積回路(RFIC)チップを製造するプロセスを示す図である。
【
図7E】本開示の態様による、ビア形成を使用して主キャパシタの同調キャパシタンスを調整することを可能にされる主キャパシタとフィン型同調キャパシタとを含む、
図4A~
図4Cの無線周波数集積回路(RFIC)チップを製造するプロセスを示す図である。
【
図7F】本開示の態様による、ビア形成を使用して主キャパシタの同調キャパシタンスを調整することを可能にされる主キャパシタとフィン型同調キャパシタとを含む、
図4A~
図4Cの無線周波数集積回路(RFIC)チップを製造するプロセスを示す図である。
【
図8】本開示の一態様による、同調キャパシタに結合された主キャパシタを製造するための方法を示すプロセスフロー図である。
【
図9】本開示の構成が有利に利用される場合がある例示的なワイヤレス通信システムを示すブロック図である。
【
図10】一構成による、半導体構成要素の回路設計、レイアウト設計、および論理設計に使用される、設計用ワークステーションを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付の図面に関して以下に記載される詳細な説明は、様々な構成の説明として意図され、本明細書で説明される概念が実践される場合がある唯一の構成を表すものではない。詳細な説明は、様々な概念の完全な理解を与えるための具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの概念は、これらの特定の詳細なしに実践され得ることが当業者には明らかであろう。いくつかの事例では、よく知られている構造および構成要素は、そのような概念を不明瞭にすることを避けるためにブロック図の形で示される。
【0012】
本明細書において説明されるときに、「および/または」という用語の使用は、「包含的論理和」を表すことが意図されており、「または」という用語の使用は、「排他的論理和」を表すことが意図されている。本明細書で説明するとき、本説明全体を通して使用されている「例示的」という用語は、「例、事例、または例証としての役割を果たす」ことを意味しており、必ずしも他の例示的な構成に優る好ましい、または有利なものとして解釈してはならない。本明細書で説明するとき、本説明全体を通して使用されている「結合される」という用語は、「電気的、機械的、またはそれ以外の介在接続(たとえば、スイッチ)を介して直接または間接に接続される」ことを意味し、必ずしも物理的接続に限定されるとは限らない。加えて、接続は、対象物が永続的に接続されてもよく、または解放可能に接続されてもよい。接続は、スイッチを介することができる。本明細書で説明するとき、本説明全体を通して使用されている「近接した」という用語は、「隣接した、極めて近い、隣の、または近くの」を意味する。本明細書で説明するとき、本説明全体を通して使用されている「上に」という用語は、いくつかの構成においては「直接的に上に」を意味し、他の構成においては「間接的に上に」を意味する。
【0013】
モバイル無線周波数(RF)チップ(たとえば、モバイルRFトランシーバ)は、コストおよび電力消費量の問題に起因してディープサブミクロンプロセスノードに移行している。モバイルRFトランシーバの設計は、第5世代(5G)新無線(NR)通信システムなどの、通信拡張をサポートするための付加された回路機能によってさらに複雑化されている。モバイルRFトランシーバに関するさらなる設計課題には、受動デバイスを使用することが含まれ、このことは、不適合、ノイズ、および性能面のその他の問題を含むアナログ/RF性能面の問題に直接影響を及ぼす。
【0014】
モバイル無線周波数(RF)トランシーバにおける受動デバイスは、高性能キャパシタ構成要素を含んでもよい。たとえば、アナログ集積回路は、集積キャパシタなどの様々なタイプの受動デバイスを使用する。このような集積キャパシタは、金属酸化物半導体(MOS)キャパシタ、p-n接合キャパシタ、金属絶縁体金属(MIM)キャパシタ、ポリポリキャパシタ、金属酸化物金属(MOM)キャパシタ、および他の同様のキャパシタ構造を含んでもよい。キャパシタは一般に、電荷を蓄積するために集積回路内で使用される受動素子である。たとえば、平行板キャパシタは、導電性があるプレートまたは構造を使用して、プレート間に絶縁材料を挟んで作られることが多い。
【0015】
所与のキャパシタ用の蓄積の量、すなわち、キャパシタンスは、それらのプレートおよび絶縁体を作るために使用される材料、プレートの面積、およびプレート間の間隔に依存する。絶縁材料は誘電材料であることが多い。プレートおよび誘電材料を調整することによって、平行板キャパシタは、指定されたキャパシタンスレベルを示すように製造され得る。この平行板キャパシタは、半導体チップ上に製造され、多くの設計では、チップの基板上にキャパシタが配置される。金属絶縁体金属(MIM)キャパシタなどの平行板キャパシタは、能動デバイス、または集積受動デバイス(IPD)などの受動デバイス内に製造されてもよい。残念ながら、集積回路(IC)または受動構成要素無線周波数(RF)フィルタ製造プロセス中にキャパシタンスの変動が生じることがある。
【0016】
ICまたは受動構成要素RFフィルタ製造プロセスの間のキャパシタンスの変動は、RFプロセスの特性に起因して生じる。すなわち、RFフィルタ製造プロセスに起因して、実際のキャパシタンス値がある数値範囲間で変動する(たとえば、製造ロット間変動、および/またはウエハ内変動)。同調キャパシタは、キャパシタンスの変動を指定されたキャパシタンス値により近い値に整合するように補償してもよい。この同調キャパシタがビアキャプチャパッドを使用して製造されるとき、金属絶縁体金属(MIM)キャパシタンスの最小調整は、最小キャプチャパッドサイズによって制限され、最小キャプチャパッドサイズは、非常に雑である場合があるビア形成プロセス(たとえば、フォトプロセス)によって指定される。
【0017】
本開示の様々な態様は、フィンキャパシタ設計を使用して金属絶縁体金属(MIM)キャパシタンス調整を行う。フィンキャパシタ設計を製造するためのプロセスフローは、基板工程(FEOL)プロセス、中間工程(MOL)プロセス、および配線工程(BEOL)プロセスを含んでもよい。「層」という用語は、膜を含み、別段述べられていない限り、垂直厚または水平厚を示すものと解釈されないことが理解されよう。説明されるように、「基板」という用語は、ダイシングされたウエハの基板を指す場合があるか、または、ダイシングされていないウエハの基板を指す場合がある。同様に、チップおよびダイという用語は、互換的に使用され得る。
【0018】
説明されるように、配線工程相互接続層は、集積回路の基板工程能動デバイスに電気的に結合するための導電相互接続層(たとえば、第1の相互接続層(M1)または金属1(M1)、金属2(M2)、金属3(M3)、金属4(M4)など)を指すことがある。様々なBEOL相互接続層は、対応するBEOL相互接続層において形成され、下方のBEOL相互接続層は、上方のBEOL相互接続層に対してより薄い金属層を使用する。BEOL相互接続層は、中間工程(MOL)相互接続層に電気的に結合して、たとえば、M1を集積回路の酸化物拡散(OD)層に接続してもよい。MOL相互接続層は、M1を集積回路の能動デバイス層に接続するためのゼロ相互接続層(M0)を含んでもよい。BEOL第1ビア(V2)は、BEOL相互接続層のM3またはその他にM2を接続してよい。
【0019】
本開示の態様によれば、集積回路は、フィン型キャパシタ設計に従って構成された同調キャパシタを備える。一構成では、集積回路は、金属絶縁体金属(MIM)キャパシタを含む。MIMキャパシタは、第1の配線工程(BEOL)メタライゼーション層で構成された第1のプレートと、第1のプレート上のMIM誘電体層と、MIM誘導体層上の第2のBEOLメタライゼーション層で構成された第2のプレートとを含む。集積回路はまた、第1の同調キャパシタを含む。
【0020】
一構成では、同調キャパシタは、金属絶縁体金属(MIM)キャパシタの第1のプレートに結合された第1の配線工程(BEOL)層で構成される。同調キャパシタは、第1のBEOL相互接続トレースの第1の部分上の第1の誘電体層と、第1のBEOL相互接続トレースの第1の部分の側壁とを含む。同調キャパシタは、第1の誘電体層の表面および側壁上の第2のBEOL相互接続トレースをさらに含む。集積回路は、第2のBEOL相互接続トレースに結合された第1のビアキャプチャパッドをさらに含む。第1のビアキャプチャパッドは、第1の同調キャパシタの第1のキャパシタ領域およびMIMキャパシタの外側に配置される。ターゲットキャパシタンスは、第1のビアキャプチャパッドをビアを介して第3のBEOLメタライゼーション層に結合することによって決定される。
【0021】
本開示の態様によれば、同調キャパシタのフィン型キャパシタ設計は、有効キャパシタンス領域を縮小することができ、それによって、微細なキャパシタンス調整が可能になる。有効キャパシタンス領域は、第1の配線工程(BEOL)メタライゼーション層(M1)、第2のBEOLメタライゼーション層M2上のフィン幅によって画定され、最小フィン幅は、集積回路デバイスの再配線層(RDL)機能によって決定される。一構成では、同調キャパシタは、5マイクロメートル(μm)設計によって提供される同調キャパシタンスステップをサポートするように構成され、同調キャパシタンスステップは約0.0078ピコファラド(pF)である(たとえば、2.58pFターゲットキャパシタンスを仮定すると0.3%)。
【0022】
図1は、キャパシタ116(たとえば、フィン型金属絶縁体金属(MIM)同調キャパシタ)を含む受動デバイスを使用する無線周波数フロントエンド(RFFE)モジュール100の概略図である。RFFEモジュール100は、電力増幅器102と、デュプレクサ/フィルタ104と、無線周波数(RF)スイッチモジュール106とを含む。電力増幅器102は、信号を送信のための特定の電力レベルに増幅する。デュプレクサ/フィルタ104は、周波数、挿入損失、拒絶、または他の同様のパラメータを含む様々な異なるパラメータに応じて入出力信号をフィルタ処理する。さらに、RFスイッチモジュール106は、RFFEモジュール100の残りの部分に渡す入力信号の特定の部分を選択してもよい。
【0023】
無線周波数フロントエンド(RFFE)モジュール100はまた、チューナー回路112(たとえば、第1のチューナー回路112Aおよび第2のチューナー回路112B)と、ダイプレクサ190と、キャパシタ116と、インダクタ118と、接地端子115と、アンテナ114とを含む。チューナー回路112(たとえば、第1のチューナー回路112Aおよび第2のチューナー回路112B)は、チューナー、ポータブルデータ入力端末(PDET)、およびハウスキーピングアナログデジタル変換器(HKADC)などの構成要素を含む。チューナー回路112は、アンテナ114についてのインピーダンス同調(たとえば、電圧定在波比(VSWR)最適化)を実行し得る。RFFEモジュール100は、ワイヤレストランシーバ(WTR)120に結合された受動コンバイナ108も含む。受動コンバイナ108は、第1のチューナー回路112Aおよび第2のチューナー回路112Bからの検出された電力を組み合わせる。ワイヤレストランシーバ120は、受動コンバイナ108からの情報を処理し、この情報をモデム130(たとえば、移動局モデム(MSM))に提供する。モデム130は、デジタル信号をアプリケーションプロセッサ(AP)140に与える。
【0024】
図1に示すように、ダイプレクサ190は、チューナー回路112のチューナー構成要素とキャパシタ116(たとえば、フィン型金属絶縁体金属(MIM)同調キャパシタ)、インダクタ118、およびアンテナ114との間に位置する。ダイプレクサ190は、アンテナ114とチューナー回路112との間に配置され、無線周波数フロントエンド(RFFE)モジュール100から、ワイヤレストランシーバ120と、モデム130と、アプリケーションプロセッサ140とを含むチップセットへ高システム性能を提供することができる。ダイプレクサ190は、ハイバンド周波数とローバンド周波数の両方に対して周波数ドメイン多重化も実行する。ダイプレクサ190が、入力信号に対してダイプレクサ190の周波数多重化機能を実行した後、ダイプレクサ190の出力が、キャパシタ116とインダクタ118とを含む任意のインダクタ/キャパシタ(LC)ネットワークに送られる。LCネットワークは、必要に応じて、アンテナ114の追加のインピーダンス整合構成要素を構成してもよい。その場合、特定の周波数を有する信号がアンテナ114によって送信または受信される。単一のキャパシタおよびインダクタが示されているが、複数の構成要素も企図される。
【0025】
図2は、チップセット160のために、第1のダイプレクサ190-1を含むワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)(たとえば、Wi-Fi)モジュール170と、第2のダイプレクサ190-2を含む無線周波数フロントエンド(RFFE)モジュール150とを有し、フィン型金属絶縁体金属(MIM)同調キャパシタを含む、無線周波数集積回路(RFIC)チップ200の概略図である。Wi-Fiモジュール170は、アンテナ192をワイヤレスローカルエリアネットワークモジュール(たとえば、WLANモジュール172)に通信可能に結合する第1のダイプレクサ190-1を含む。RFFEモジュール150は、アンテナ194をデュプレクサ180を介してワイヤレストランシーバ(WTR)120に通信可能に結合する第2のダイプレクサ190-2を含む。ワイヤレストランシーバ120およびWi-Fiモジュール170のWLANモジュール172は、電力管理集積回路(PMIC)156を介して電源152によって電力を供給されるモデム(移動局モデム(MSM)、たとえばベースバンドモデム)130に結合される。チップセット160は、信号完全性を実現するためにキャパシタ162および164ならびにインダクタ166も含む。
【0026】
電力管理集積回路(PMIC)156、モデム130、ワイヤレストランシーバ120、およびワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)モジュール172の各々は、キャパシタ(たとえば、158、132、122、および174)を含み、クロック154に従って動作する。さらに、インダクタ166は、モデム130をPMIC156に結合する。無線周波数集積回路(RFIC)チップ200の設計は、本開示の態様による、フィン型MIM同調キャパシタを備える金属絶縁体金属(MIM)キャパシタを含む。
【0027】
図3は、本開示の態様による、主キャパシタ310と同調キャパシタ320とを含む集積回路(IC)デバイス300の断面図を示すブロック図である。一構成では、主キャパシタ310および同調キャパシタ320は、半導体基板(たとえば、ダイシングされたシリコンウエハ)上に複数の配線工程(BEOL)メタライゼーション層(M1、M2、M3、...、Mn)を含むICデバイス300の相互接続スタックから形成される。たとえば、主キャパシタ310および同調キャパシタ320は、金属絶縁体金属(MIM)キャパシタである。この例では、主キャパシタ310および同調キャパシタ320は、メタライゼーション層M3の下方にM1およびM2メタライゼーション層のプレートを使用して形成される。
【0028】
一構成では、主キャパシタ310は、第1のプレート312と、第1のプレート312上の絶縁体314と、絶縁体314上の第2のプレート316とを含む。第1のプレート312は、メタライゼーション層M1から形成され、第2のプレート316は、メタライゼーション層M2から形成される。同調キャパシタ320は、第1のプレート322と、第1のプレート322上の絶縁体324と、絶縁体324上の第2のプレート326とを含む。主キャパシタ310と同様に、第1のプレート322は、メタライゼーション層M1から形成され、第2のプレート326は、メタライゼーション層M2から形成される。詳細には、主キャパシタ310と同調キャパシタ320とは、メタライゼーション層M1を第1のプレート(たとえば、312/322)として共有し、それぞれ第1のビア302および第2のビア340を介してメタライゼーション層M3 350に結合される。
【0029】
本開示の態様によれば、同調キャパシタ320の第2のプレート326は、ビアキャプチャパッドとして動作するように構成され、ビアキャプチャパッドとして動作するような寸法を有する。残念ながら、メタライゼーション層M2におけるビアキャプチャパッドとして構成された第2のプレート326の最小サイズは、方形のパッドの辺ごとに約30ミクロンである。この構成では、第2のプレート326のビアエッジとパッドエッジとの間の5ミクロン幅が、(たとえば、フォトプロセスを使用して)最小ビアサイズを約20ミクロンに制限する。第2のプレート326のこの構成(たとえば、30×30ミクロンパッド)に基づいて、同調キャパシタ320から利用可能な最小同調キャパシタンスは事前に決定される(たとえば、0.28ピコファラド(pF))。さらに、主キャパシタ310は、所定のターゲットキャパシタンス(たとえば、2.69ギガヘルツ(GHz): 2.58pF)を伴って製造される。主キャパシタ310のこの所定のターゲットキャパシタンスに基づいて、同調キャパシタ320の所定の最小同調キャパシタンスは、約11%であり、このキャパシタンスは、
図2の無線周波数集積回路(RFIC)チップ200などの無線周波数(RF)製品には過度に雑で不十分である場合がある。
【0030】
図4A、
図4B、および
図4Cは、本開示の態様による、フィン型同調キャパシタを有する無線周波数集積回路(RFIC)チップ400を示すブロック図である。典型的に、RFICチップ400は、ビア形成を使用して、主キャパシタ410の同調キャパシタンスを調整することを選択的に可能にされる主キャパシタ410および同調キャパシタ420を含む。たとえば、主キャパシタ410および同調キャパシタ420は、金属絶縁体金属(MIM)キャパシタである。この例では、主キャパシタ410および同調キャパシタ420は、メタライゼーション層M3の下方にM1およびM2メタライゼーション層のプレートを使用して形成される。
【0031】
本開示の態様では、同調キャパシタ420は、第1のBEOLサイドライントレース428を介して主キャパシタ410の第1のプレート412に結合された第1のBEOL相互接続トレース418で構成されたフィン型同調キャパシタとして構成される。
図4Bは、第1のBEOL相互接続トレース418の第1の部分上に第1の絶縁体層424を含む、
図4Aの第1の同調キャパシタ420-1の分解図を示す。第1の同調キャパシタ420-1は、第1の絶縁体層424上の第2のBEOL相互接続トレース432-1をさらに含む。この構成では、第1の同調キャパシタ420-1の断面図は、第1のプレート422と、第1のプレート422上の第1の絶縁体層424と、第1のプレート422の側壁とを含む。第1の同調キャパシタ420-1は、第1の絶縁体層424の表面および側壁上に第2のBEOL相互接続トレース432-1から形成された第2のプレート426(強調されている)をさらに含み、第1の同調キャパシタ420-1の形成を完成している。
【0032】
図4Aに示されているように、無線周波数集積回路(RFIC)チップ400は、第2のBEOL相互接続トレース432-1に結合された第1のビアキャプチャパッド430-1をさらに含む。第1のビアキャプチャパッド430-1は、第1の同調キャパシタ420-1の第1のキャパシタ領域および主キャパシタ410の外側に配置される410。
【0033】
再び
図4Bを参照すると、第1の同調キャパシタ420-1のフィン型キャパシタ設計は、有効キャパシタンス領域を増大させることができ、それによって、微細なキャパシタンス調整が可能になる。一構成では、有効キャパシタンス領域は、第1のBEOL相互接続トレース418および第2のBEOL相互接続トレース432-1のフィン幅460(たとえば、2ミクロン)によって画定される。さらに、最小フィン幅は、無線周波数集積回路(RFIC)チップ400の再配線層(RDL)機能によって決定される。この構成では、第1の絶縁体層424(たとえば、パッシベーション(窒化ケイ素)層)の第1の幅W1は、第1のBEOL相互接続トレース418のフィン幅460よりも大きい。さらに、第1の絶縁体層424の第2の幅W2は、第2のBEOL相互接続トレース432-1のフィン幅470よりも大きい。一例では、5マイクロメートル(μm)のフィン幅460によって与えられる同調キャパシタンスステップは、約0.0078ピコファラド(pF)である(たとえば、2.58pFのターゲットキャパシタンスを仮定すると、同調ステップは0.3%である)。ターゲットキャパシタンスは、
図4CおよびTable I(表1)に示されるように、第1のビアキャプチャパッド430-1を第2のビア440を介してメタライゼーション層M3 450に結合することによって決定される。
【0034】
【0035】
図3に示されているように、主キャパシタ310のこの所定のターゲットキャパシタンスに基づいて、同調キャパシタ320の所定の最小同調キャパシタンスは、約11%であり、このキャパシタンスは、
図2の無線周波数集積回路(RFIC)チップ200などの無線周波数(RF)製品には過度に雑で不十分である場合がある。11%同調キャパシタンスを有する同調キャパシタンスステップ(たとえば、0.28ピコファラド(pF))対ビアキャプチャパッド(たとえば、30×30マイクロメートル(μm))についてのターゲットキャパシタンス(たとえば、2.58pF)が列1に示されている。列2は、1.2%同調キャパシタンスを有する同調キャパシタンスステップ(たとえば、0.031pF)対フィン型同調キャパシタ(たとえば、10×10ミクロン)についてのターゲットキャパシタンスを示す。列3は、0.3%同調キャパシタンスを有する同調キャパシタンスステップ(たとえば、0.0078pF)対フィン型同調キャパシタ(たとえば、5×5マイクロメートル(μm))についてのターゲットキャパシタンスを示す。列4は、0.05%同調キャパシタンスを有する同調キャパシタンスステップ(たとえば、0.0012pF)対フィン型同調キャパシタ(たとえば、2×2μm)についてのターゲットキャパシタンスを示す。
【0036】
図4Cは、メタライゼーション層M3 450を介して第1の同調キャパシタ420-1に結合された主キャパシタ410を示す断面図である。この構成では、主キャパシタ410は、第1のプレート412と、第1のプレート412上の絶縁体層414と、絶縁体414上の第2のプレート416とを含む。第1のプレート412は、メタライゼーション層M1から形成され、第2のプレート416は、メタライゼーション層M2から形成される。第1の同調キャパシタ420-1は、第1のプレート422と、第1のプレート422上の第1の絶縁体層424と、第1の絶縁体層424上に第2のBEOL相互接続トレース432-1から形成された第2のプレート426とを含む。主キャパシタ410と同様に、第1のプレート422は、メタライゼーション層M1から形成され、第2のプレート426は、メタライゼーション層M2から形成される。詳細には、主キャパシタ410と同調キャパシタ420は、メタライゼーション層M1を第1のプレート(たとえば、412/422)として共有し、それぞれ第1のビア402および第2のビア440を介してメタライゼーション層M3 450に結合される。第1のビア402および第2のビア440を選択的に配置すると、ターゲットキャパシタンスレベルがもたらされる。
【0037】
図5Aおよび
図5Bは、本開示の態様による、それぞれフィン型同調キャパシタを有する無線周波数集積回路(RFIC)チップ500および550を示す平面図である。
図5Aに示されているRFICチップ500は、
図4Aに示されており、
図4Aの主キャパシタ410と同調キャパシタ420とを含むRFICチップ400と同様である。本開示のこの態様では、同調キャパシタ420は、単一サイドフィン構成に従って主キャパシタ410の一側面上に形成される。この構成は、RFICチップ500のフットプリントを減少させるのに有益である。
【0038】
図5Bに示されている無線周波数集積回路(RFIC)チップ550は、
図5Aに示されており、主キャパシタ410と同調キャパシタ420とを含むRFICチップ500と同様である。本開示のこの態様では、同調キャパシタ420がまた、単一サイドフィン構成に従って主キャパシタ410の一側面上に形成される。この構成では、
図5Aの単一サイドフィン構成とともに混合フィン幅が設けられている。たとえば、第1のBEOL相互接続トレース418および第2のBEOL相互接続トレース432の幅が、異なる幅(たとえば、5ミクロンまたは10ミクロン)として形成される。この構成は、Table II(表2)に示されているように異なるフィン幅を使用することによって様々な同調キャパシタンス間隔を使用可能にするうえで有益である場合がある。
【0039】
【0040】
図6Aおよび
図6Bは、それぞれ、本開示の態様による、フィン型同調キャパシタを有する無線周波数集積回路(RFIC)チップ600および650を示す平面図である。
図6Aに示されているRFICチップ600は、
図5Aに示されており、
図4Aの主キャパシタ410と同調キャパシタ420とを含むRFICチップ500と同様である。本開示のこの態様では、同調キャパシタ420がまた、単一サイドフィン構成に従って主キャパシタ410の一側面上に形成される。この構成は、ビアキャプチャパッド430および第2のBEOL相互接続トレース432を第1のBEOLサイドライントレース428に直交させて配置することによって、RFICチップ500のフットプリントを減少させるのに有益である場合がある。詳細には、この構成は、ビアキャプチャパッド430および第2のBEOL相互接続トレース432を回転させて、
図5Aに示されている構成に対する確保された領域602をもたらす。
【0041】
図6Bに示されている無線周波数集積回路(RFIC)チップ650は、
図5Bに示されており、
図4Aの主キャパシタ410と同調キャパシタ420とを含むRFICチップ550と同様である。本開示のこの態様では、同調キャパシタ420がまた、単一サイドフィン構成に従って主キャパシタ410の一側面上に形成される。この例では、混合フィン幅がまた、
図5Bの単一サイドフィン構成を変形するように設けられている。詳細には、第1のBEOL相互接続トレース418および第2のBEOL相互接続トレース432の幅が、異なる幅(たとえば、5ミクロンまたは10ミクロン)として形成される。この構成では、
図5Bに示されているように選択的にビアを形成するのではなく、第2のBEOL相互接続トレース432-1および432-2をヒューズ切断することによって、所望の同調キャパシタンスが構成される。
【0042】
図7A~
図7Fは、本開示の態様による、ビア形成を使用して主キャパシタ410の同調キャパシタンスを調整することを選択的に可能にされる主キャパシタ410と同調キャパシタ420とを含む、
図4A~
図4Cの無線周波数集積回路(RFIC)チップを製造するプロセスを示す図である。
【0043】
図7Aは、本開示の態様による、
図4A~
図4Cの主キャパシタ410の第1のプレート412ならびに同調キャパシタ420の第1のBEOLサイドライントレース428および第1のBEOL相互接続トレース418の平面図である。この構成では、ステップ700において、主キャパシタ410の第1のBEOL相互接続トレース418、第1のBEOLサイドライントレース428、および第1のプレート412は、たとえば、
図4Aに示されているように、メタライゼーション層M1から形成される。
【0044】
図7Bは、本開示の態様による、
図4A~
図4Cの主キャパシタ410および同調キャパシタ420の製造をさらに示す。ステップ710において、
図4Bおよび
図4Cに示されているように、絶縁体層414(たとえば、主絶縁体層)を第1のプレート412上に堆積させ、絶縁体層(たとえば、第1の絶縁体層424)を同調キャパシタ420の第1のBEOL相互接続トレース418の所定の部分上に堆積させる。たとえば、
図4Bは、第1のプレート422上の第1の絶縁体層424と第1のプレート422の側壁とを含む、
図4Aの第1の同調キャパシタ420-1の分解図を示す。一構成では、第1の絶縁体層424は絶縁体層(たとえば、窒化ケイ素(SiN))である。
【0045】
図7Cは、本開示の態様による、
図4A~
図4Cの主キャパシタ410および同調キャパシタ420の製造をさらに示す。ステップ720において、絶縁体層414上にメタライゼーション層M2を堆積させて主キャパシタ410の第2のプレート416を形成する。さらに、メタライゼーション層M2を絶縁体層414上の第1のBEOL相互接続トレース418の所定の部分上に堆積させて同調キャパシタ420の第2のプレート426を形成する。
【0046】
たとえば、
図4Bは、第1のプレート422上の第1の絶縁体層424と第1の同調キャパシタ420-1の第1のプレート422の側壁とを含む、
図4Aの第1の同調キャパシタ420-1の分解図を示す。第1の同調キャパシタ420-1は、第1の絶縁体層424の表面および側壁上に第2のプレート426をさらに含む。
図4Aに示されているように、無線周波数集積回路(RFIC)チップ400は、第2のBEOL相互接続トレース432に結合された第1のビアキャプチャパッド430-1をさらに含む。同調キャパシタ420の第1のビアキャプチャパッド430-1、第2のBEOL相互接続トレース432、および第2のプレート416は、銅(CU)堆積またはCUメッキによって形成されてもよい。CU堆積について説明しているが、メタライゼーション層M2については他の導電材料も企図される。
【0047】
図7Dは、本開示の態様による、
図4A~
図4Cの主キャパシタ410および同調キャパシタ420の製造をさらに示す。ステップ730において、
図4A~
図4Cの主キャパシタ410および同調キャパシタ420は、第2のプレート416およびビアキャプチャパッド430のうちの選択されたビアキャプチャパッド430上のビア位置を決定するためのキャパシタンス測定を受ける。
【0048】
図7Eは、本開示の態様による、
図4A~
図4Cの主キャパシタ410および同調キャパシタ420の製造をさらに示す。ステップ740において、第1のビア402および第2のビア440は、
図7Dにおいて決定された選択されたビア位置に形成される。
【0049】
図7Fは、本開示の態様による、
図4A~
図4Cの主キャパシタ410および同調キャパシタ420の製造をさらに示す。ステップ750において、
図7Eにおいて形成された第1のビア402および第2のビア440上にメタライゼーション層M3を堆積させる。たとえば、
図4Cは、メタライゼーション層M1を第1のプレート(たとえば、412/422)として共有し、それぞれ第1のビア402および第2のビア440を介してメタライゼーション層M3 450に結合された、主キャパシタ410および同調キャパシタ420-1を示す。たとえば、
図8に示されているように、第1のビア402および第2のビア440を選択的に配置すると、ターゲットキャパシタンスレベルがもたらされる。
【0050】
図8は、本開示の一態様による、同調キャパシタに結合された主キャパシタを製造するための方法を示すプロセスフロー図である。方法800は、ブロック802から始まり、第1の配線工程(BEOL)メタライゼーション層から主キャパシタの第1のプレートが形成される。たとえば、
図7Aに示されているように、ステップ700において、たとえば、
図4Aにも示されているように、M1メタライゼーション層から主キャパシタ410の第1のプレート412が形成される。ブロック804において、第1のBEOLサイドライントレースを介して主キャパシタの第1のプレートに第1のBEOL相互接続トレースを堆積させて結合し、同調キャパシタの第1のプレートを形成する。たとえば、
図7Aに示されているように、ステップ700において、たとえば、
図4Aにも示されているように、M1メタライゼーション層から第1のBEOL相互接続トレース418および第1のBEOLサイドライントレース428が形成される。
【0051】
ブロック806において、主キャパシタの第1のプレートおよび同調キャパシタの第1のプレート上に絶縁体層を堆積させる。
図7Bに示されているように、ステップ710において、
図4Bおよび
図4Cにも示されているように、第1のプレート412上に絶縁体層414を堆積させ、同調キャパシタ420の第1のBEOL相互接続トレース418の所定の部分上に第1の絶縁体層424を堆積させる。ブロック808において、絶縁体層上に第2のBEOLメタライゼーション層を堆積させて主キャパシタの第2のプレートを形成し、絶縁体層上の第1のプレート上に第2のBEOL相互接続トレースを堆積させて同調キャパシタの第2のプレートを形成する。
図7Cに示されているように、ステップ720において、絶縁体層414上にM2メタライゼーション層を堆積させて主キャパシタ410の第2のプレート416を形成する。さらに、M2メタライゼーション層を絶縁体層414上の第1のBEOL相互接続トレース418の所定の部分上に堆積させて同調キャパシタ420の第2のプレート426を形成する。
【0052】
再び
図8を参照すると、ブロック810において、第1のビアが形成され、主キャパシタの第2のプレートに結合され、第2のビアが第2のBEOL相互接続トレースに結合されたビアキャプチャパッドに結合される。たとえば、
図7Dに示されているように、ステップ730において、
図4A~
図4Cの主キャパシタ410および同調キャパシタ420は、第2のプレート416およびビアキャプチャパッド430のうちの選択されたビアキャプチャパッド430上のビア位置を決定するためのキャパシタンス測定を受ける。さらに、
図7Eに示されているように、ステップ740において、第1のビア402および第2のビア440を、
図7Dにおいて決定された選択されたビア位置に形成する。
【0053】
方法800はまた、主キャパシタに結合された第1のBEOL相互接続トレースで構成された第2の同調キャパシタと、第1のBEOL相互接続トレースの第2の部分および第1のBEOL相互接続トレースの第2の部分の側壁上の第2の絶縁体層とを形成することを含んでもよい。第2の同調キャパシタは、第2の絶縁体層の表面および側壁上の第2のBEOL相互接続トレースを含む。方法800は、第2の同調キャパシタの第2のキャパシタ領域および主キャパシタの外側の第2のBEOL相互接続トレースに結合された第2のビアキャプチャパッドを形成することをさらに含んでもよい。
【0054】
本開示のさらなる態様によれば、集積回路(IC)は、主キャパシタを含む。一構成では、ICは、主キャパシタを調整するための手段を有する。一構成では、調整手段は、
図4Bおよび
図4Cにも示されているように同調キャパシタ420であってもよい。別の態様では、前述の手段は、前述の手段によって列挙された機能を実行するように構成される任意の構造または任意の材料であってもよい。
【0055】
図9は、本開示の一態様が有利に使用される場合がある例示的なワイヤレス通信システム900を示すブロック図である。例示の目的で、
図9は、3つのリモートユニット920、930および950と、2つの基地局940とを示している。ワイヤレス通信システムがこれよりも多くのリモートユニットおよび基地局を有してもよいことが認識されよう。リモートユニット920、930、および950は、開示されたフィン型同調キャパシタを含む集積回路(IC)デバイス925A、925C、および925Bを含む。基地局、スイッチングデバイス、およびネットワーク機器などの他のデバイスも、開示されるフィン型同調キャパシタを含み得ることが認識されよう。
図9は、基地局940からリモートユニット920、930、および950への順方向リンク信号980、ならびに、リモートユニット920、930、および950から基地局940への逆方向リンク信号990を示す。
【0056】
図9では、リモートユニット920は、モバイル電話として示され、リモートユニット930は、ポータブルコンピュータとして示され、リモートユニット950は、ワイヤレスローカルループシステム内の固定位置リモートユニットとして示される。たとえば、リモートユニットは、携帯電話、ハンドヘルドパーソナル通信システム(PCS)ユニット、個人情報端末などのポータブルデータユニット、GPS対応デバイス、ナビゲーションデバイス、セットトップボックス、音楽プレーヤ、ビデオプレーヤ、エンターテインメントユニット、メーター読取り機器などの固定ロケーションデータユニット、またはデータもしくはコンピュータ命令、もしくはそれらの組合せを記憶するかもしくは取り出す他のデバイスであってもよい。
図9は本開示の態様によるリモートユニットを示すが、本開示はこれらの例示的に示されるユニットに限定されない。本開示の態様は、開示されるフィン型同調キャパシタを含む多くのデバイスにおいて、好適に使用され得る。
【0057】
図10は、上記で開示されたキャパシタなど、半導体構成要素の回路設計、レイアウト設計、および論理設計のために用いられる、設計用ワークステーションを示すブロック図である。設計用ワークステーション1000は、オペレーティングシステムソフトウェア、支援ファイル、およびCadenceまたはOrCADなどの設計用ソフトウェアを含むハードディスク1001を含む。設計用ワークステーション1000はまた、回路1010、またはフィン型同調キャパシタなどの無線周波数(RF)構成要素1012の設計を容易にするためにディスプレイ1002を含む。記憶媒体1004が、回路1010またはRF構成要素1012(たとえば、フィン型MIM同調キャパシタ)の設計を有形に記憶するために設けられる。回路1010またはRF構成要素1012の設計は、GDSIIまたはGERBERなどのファイルフォーマットにおいて記憶媒体1004上に記憶されてもよい。記憶媒体1004は、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ハードディスク、フラッシュメモリ、または他の適切なデバイスであり得る。さらに、設計用ワークステーション1000は、記憶媒体1004からの入力を受け入れるか、または記憶媒体1004に出力を書き込むための駆動装置1003を含む。
【0058】
記憶媒体1004上に記録されるデータは、論理回路構成、フォトリソグラフィマスク用のパターンデータ、または電子ビームリソグラフィなどの連続描画ツール用のマスクパターンデータを明示してもよい。データはさらに、論理シミュレーションに関連したタイミング図やネット回路などの論理検証データを含んでもよい。記憶媒体1004上にデータを備えると、半導体ウエハを設計するためのプロセス数が減ることによって、回路1010または無線周波数(RF)構成要素1012の設計が容易になる。
【0059】
以下の番号付き条項において、実装例が説明される。
1.デバイスであって、第1の配線工程(BEOL)メタライゼーション層で構成された第1のプレートと、第1のプレート上の主絶縁体層と、第2のBEOLメタライゼーション層で構成された、主絶縁体層上の第2のプレートとを備える主キャパシタと、第1のBEOLサイドライントレースを介して主キャパシタの第1のプレートに結合された第1のBEOL相互接続トレースの第1の部分と、第1のBEOL相互接続トレースの第1の部分の表面および側壁上の第1の絶縁体層と、第1の絶縁体層の表面および側壁上の第2のBEOL相互接続トレースとを備える第1の同調キャパシタと、第1の同調キャパシタの第2のBEOL相互接続トレースに結合された第1のビアキャプチャパッドとを備えるデバイス。
2.第1のBEOL相互接続トレースは、第2のBEOL相互接続トレースに直交する、条項1に記載のデバイス。
3.第1のBEOL相互接続トレースは、第1のBEOLサイドライントレースを介して主キャパシタの第1のプレートの一側面に結合される、条項1から2のいずれか一項に記載のデバイス。
4.第1のBEOL相互接続トレースの第2の部分と、第1のBEOL相互接続トレースの第2の部分の表面および側壁上の第2の絶縁体層と、第2の絶縁体層の表面および側壁上の第3のBEOL相互接続トレースとを備える第2の同調キャパシタと、第2の同調キャパシタの第3のBEOL相互接続トレースに結合された第2のビアキャプチャパッドとをさらに備える、条項1から3のいずれか一項に記載のデバイス。
5.第2の同調キャパシタの第3のBEOL相互接続トレースの幅は、第1の同調キャパシタの第2のBEOL相互接続トレースの幅よりも大きい、条項4に記載のデバイス。
6.第2の同調キャパシタの第1のBEOL相互接続トレースの第2の部分の幅は、第1の同調キャパシタの第1のBEOL相互接続トレースの第1の部分の幅よりも大きい、条項4から5のいずれか一項に記載のデバイス。
7.主キャパシタの第2のプレートに結合された第1のビアと、第2のビアキャプチャパッドに結合された第2のビアと、第1のビアおよび第2のビア上の第3のBEOLメタライゼーション層とをさらに備える、条項4から6のいずれか一項に記載のデバイス。
8.主キャパシタの第2のプレートに結合された第1のビアと、第1のビアキャプチャパッドに結合された第2のビアと、第1のビアおよび第2のビア上の第3のBEOLメタライゼーション層とをさらに備える、条項1から6のいずれか一項に記載のデバイス。
9.第1の絶縁体層の第1の幅は、第1の同調キャパシタの第1のBEOL相互接続トレースの第1の部分の幅よりも大きく、第1の絶縁体層の第2の幅は、第1の同調キャパシタの第2のBEOL相互接続トレースの幅よりも大きい、条項1から8のいずれか一項に記載のデバイス。
10.デバイスは、集積回路(IC)を備える、条項1から9のいずれか一項に記載のデバイス。
11.デバイスは、集積受動デバイス(IPD)を備える、条項1から9のいずれか一項に記載のデバイス。
12.IPDは、無線周波数(RF)フィルタを備える、条項11に記載のデバイス。
13.IPDは、無線周波数(RF)モジュールに組み込まれる、条項11から12のいずれか一項に記載のデバイス。
14.同調キャパシタに結合された主キャパシタを製造するための方法であって、第1の配線工程(BEOL)メタライゼーション層で構成された主キャパシタの第1のプレートを形成するステップと、第1のBEOLサイドライントレースを介して主キャパシタの第1のプレートに結合された第1のBEOL相互接続トレースを堆積させて、同調キャパシタの第1のプレートを形成するステップと、主キャパシタの第1のプレートおよび同調キャパシタの第1のプレート上の絶縁体層を堆積させるステップと、絶縁体層上に第2のBEOLメタライゼーション層を堆積させて、主キャパシタの第2のプレートを形成し、絶縁体層上に第2のBEOL相互接続トレースを堆積させて、同調キャパシタの第2のプレートを形成するステップと、主キャパシタの第2のプレートに結合された第1のビアおよび第2のBEOL相互接続トレースに結合されたビアキャプチャパッドに結合された第2のビアを形成するステップとを含む方法。
15.同調キャパシタは、第1のBEOL相互接続トレースの第1の部分と、第1のBEOL相互接続トレースの第1の部分の表面および側壁上の第1の絶縁体層と、第1の絶縁体層の表面および側壁上の第2のBEOL相互接続トレースとを備える第1の同調キャパシタと、第1の同調キャパシタの第2のBEOL相互接続トレースに結合された第1のビアキャプチャパッドと、第1のBEOL相互接続トレースの第2の部分と、第1のBEOL相互接続トレースの第2の部分の表面および側壁上の第2の絶縁体層と、第2の絶縁体層の表面および側壁上の第3のBEOL相互接続トレースとを備える第2の同調キャパシタと、第2の同調キャパシタの第3のBEOL相互接続トレースによって結合された第2のビアキャプチャパッドとを備える、条項14に記載の方法。
16.第2の同調キャパシタの第3のBEOL相互接続トレースの幅は、第1の同調キャパシタの第2のBEOL相互接続トレースの幅よりも大きい、条項15に記載の方法。
17.第2の同調キャパシタの第1のBEOL相互接続トレースの第2の部分の幅は、第1の同調キャパシタの第1のBEOL相互接続トレースの第1の部分の幅よりも大きい、条項15から16のいずれか一項に記載の方法。
18.主キャパシタの第2のプレートに結合された第1のビアを形成するステップと、第1のビアキャプチャパッドに結合された第2のビアを形成するステップと、第1のビアおよび第2のビア上の第3のBEOLメタライゼーション層を形成するステップとをさらに備える、条項15から17のいずれか一項に記載の方法。
19.主キャパシタの第2のプレートに結合された第1のビアを形成するステップと、第2のビアキャプチャパッドに結合された第2のビアを形成するステップと、第1のビアおよび第2のビア上の第3のBEOLメタライゼーション層を形成するステップとをさらに備える、条項15から17のいずれか一項に記載の方法。
20.第1の絶縁体層の第1の幅は、第1の同調キャパシタの第1のBEOL相互接続トレースの第1の部分の幅よりも大きく、第1の絶縁体層の第2の幅は、第1の同調キャパシタの第2のBEOL相互接続トレースの幅よりも大きい、条項15から19のいずれか一項に記載の方法。
【0060】
ファームウェアおよび/またはソフトウェアによる実施の場合、方法は、本明細書で説明される機能を実行するモジュール(たとえば、プロシージャ、関数など)を用いて実施され得る。本明細書で説明される方法を実装する際に、命令を有形に具現する機械可読媒体が使用されてもよい。たとえば、ソフトウェアコードがメモリに記憶され、プロセッサユニットによって実行され得る。メモリは、プロセッサユニット内またはプロセッサユニットの外部に実装されてもよい。本明細書において使用される「メモリ」という用語は、長期メモリ、短期メモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、または他のメモリのタイプを指し、特定のタイプのメモリもしくは特定の数のメモリ、またはメモリが格納される媒体のタイプに限定されない。
【0061】
機能は、ファームウェアおよび/またはソフトウェアにおいて実装される場合、コンピュータ可読記録媒体上の1つまたは複数の命令またはコードとして記憶され得る。例には、データ構造を用いて符号化されたコンピュータ可読記録媒体、およびコンピュータプログラムを用いて符号化されたコンピュータ可読記録媒体が含まれる。コンピュータ可読記録媒体は、物理的なコンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読記録媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)もしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気記憶デバイス、または所望のプログラムコードを命令もしくはデータ構造の形態で記憶するために使用することができるとともにコンピュータによってアクセスすることができる、他の媒体を含むことができる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)、およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。上記のものの組合せもコンピュータ可読記録媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0062】
コンピュータ可読記録媒体上のストレージに加えて、命令および/またはデータは、通信装置に含まれる伝送媒体上の信号として備えられてもよい。たとえば、通信装置は、命令およびデータを表す信号を有するトランシーバを含み得る。命令およびデータは、1つまたは複数のプロセッサに、請求項に概説される機能を実施させるように構成される。
【0063】
本開示およびその利点が詳細に説明されたが、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の技術から逸脱することなく、明細書で様々な変更、置換、および改変が行われ得ることを理解されたい。たとえば、「上」および「下」などの関係語が、基板または電子デバイスに関して使用される。当然、基板または電子デバイスが反転される場合、上は下に、下は上になる。加えて、横向きの場合、上および下は、基板または電子デバイスの側面を指すことがある。その上、本出願の範囲は、本明細書で説明するプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法およびステップの特定の構成に限定されることを意図していない。本開示から当業者が容易に諒解するように、本明細書で説明する対応する構成と実質的に同じ機能を実行するかまたは実質的にそれと同じ結果を達成する、現存するかまたは今後開発されるプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、またはステップが、本開示に従って利用されてもよい。したがって、添付の特許請求の範囲は、そのようなプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法、またはステップをそれらの範囲内に含むことを意図する。
【0064】
本明細書での開示に関して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはその両方の組合せとして実装され得ることを、当業者はさらに理解されよう。ハードウェアとソフトウェアとのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、概して、それらの機能の観点から上記で説明されている。そのような機能が、ハードウェアとして実装されるのか、それともソフトウェアとして実装されるのかは、具体的な適用例および全体的なシステムに課される設計制約によって決まる。当業者は、説明された機能を具体的な適用例ごとに様々なやり方で実施することができるが、そのような実装形態の決定は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈されるべきではない。
【0065】
本明細書の開示に関して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、本明細書で説明する機能を実行するように設計された、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、またはそれらの任意の組合せを用いて、実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成としても実装され得る。
【0066】
本開示に関して説明した方法またはアルゴリズムのステップは、直接ハードウェアにおいて、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、またはこれら2つの組合せにおいて具現化され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体の中に存在してもよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ることおよび記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体化され得る。プロセッサおよび記憶媒体は、特定用途向け集積回路(ASIC)内に存在し得る。ASICは、ユーザ端末の中に存在してよい。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、個別の構成要素としてユーザ端末の中に存在してよい。
【0067】
1つまたは複数の例示的な設計では、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読記録媒体上に記憶され得るか、またはコンピュータ可読記録媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読記録媒体は、コンピュータ記憶媒体と、コンピュータプログラムのある場所から別の場所への転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、汎用コンピュータまたは専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読記録媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、コンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)または他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは、命令またはデータ構造の形態で指定されたプログラムコード手段を搬送または記憶するために使用され、汎用コンピュータもしくは専用コンピュータまたは汎用プロセッサもしくは専用プロセッサによってアクセスすることができる、任意の他の媒体を含むことができる。加えて、いずれの接続も適切にコンピュータ可読記録媒体と称される。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)、およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ここで、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。上記のものの組合せもコンピュータ可読記録媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0068】
本開示のこれまでの説明は、任意の当業者が本開示を実施できるようにするか、または使用できるようにするために提供される。本開示の様々な修正が当業者に容易に明らかになり、本明細書で定義される一般原理は、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明された例および設計に限定されるものでなく、本明細書で開示される原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。
【符号の説明】
【0069】
100 無線周波数フロントエンド(RFFE)モジュール
102 電力増幅器
104 デュプレクサ/フィルタ
106 無線周波数(RF)スイッチモジュール
108 受動コンバイナ
112 チューナー回路
112A 第1のチューナー回路
112B 第2のチューナー回路
114 アンテナ
115 接地端子
116 キャパシタ
118 インダクタ
120 ワイヤレストランシーバ
122 キャパシタ
130 モデム
132 キャパシタ
140 アプリケーションプロセッサ(AP)
150 無線周波数フロントエンド(RFFE)モジュール
152 電源
154 クロック
156 電力管理集積回路(PMIC)
158 キャパシタ
160 チップセット
162、164 キャパシタ
166 インダクタ
170 ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)モジュール、Wi-Fiモジュール
172 WLANモジュール
174 キャパシタ
180 デュプレクサ
190 ダイプレクサ
190-1 第1のダイプレクサ
190-2 第2のダイプレクサ
192 アンテナ
194 アンテナ
200 無線周波数集積回路(RFIC)チップ、ダイプレクサ
300 集積回路(IC)デバイス
310 主キャパシタ
312 第1のプレート
314 絶縁体
316 第2のプレート
320 同調キャパシタ
322 第1のプレート
324 絶縁体
326 第2のプレート
340 第2のビア
350 メタライゼーション層
400 無線周波数集積回路(RFIC)チップ
402 第1のビア
410 主キャパシタ
412 第1のプレート
414 絶縁体層
416 第2のプレート
418 相互接続トレース
420 同調キャパシタ
420-1 第1の同調キャパシタ
422 第1のプレート
424 第1の絶縁体層
426 第2のプレート
428 第1のBEOL相互接続トレース
430 ビアキャプチャパッド
430-1 第1のビアキャプチャパッド
432、432-1、432-2 第2のBEOL相互接続トレース
440 第2のビア
450 メタライゼーション層
460 フィン幅
470 フィン幅
500、550 無線周波数集積回路(RFIC)チップ
600、650 無線周波数集積回路(RFIC)チップ
602 確保された領域
900 ワイヤレス通信システム
920、930、950 リモートユニット
925A、925B、925C 集積回路(IC)デバイス
940 基地局
980 順方向リンク信号
990 逆方向リンク信号
1000 設計用ワークステーション
1001 ハードディスク
1002 ディスプレイ
1003 駆動装置
1004 記憶媒体
1010 回路
1012 RF構成要素
M0 ゼロ相互接続層
M1 第1の相互接続層、金属1
M2 金属2
M3 金属3
M4 金属4
V2 BEOL第1ビア
【国際調査報告】