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特表2024-514786熱管理システム用弁群統合モジュール、車両熱管理システム及び車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-03
(54)【発明の名称】熱管理システム用弁群統合モジュール、車両熱管理システム及び車両
(51)【国際特許分類】
   B60H 1/22 20060101AFI20240327BHJP
   F25B 41/20 20210101ALI20240327BHJP
   B60L 15/00 20060101ALI20240327BHJP
   B60L 58/26 20190101ALI20240327BHJP
   B60L 58/27 20190101ALI20240327BHJP
【FI】
B60H1/22 651B
F25B41/20 Z
B60L15/00 Z
B60L58/26
B60L58/27
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023560755
(86)(22)【出願日】2022-05-26
(85)【翻訳文提出日】2023-09-29
(86)【国際出願番号】 CN2022095213
(87)【国際公開番号】W WO2022253095
(87)【国際公開日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】202110600840.1
(32)【優先日】2021-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000523
【氏名又は名称】アクシス国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】金▲ウェイ▼
(72)【発明者】
【氏名】李石柏
(72)【発明者】
【氏名】許敏
(72)【発明者】
【氏名】叶梅嬌
(72)【発明者】
【氏名】李玉忠
【テーマコード(参考)】
3L211
5H125
【Fターム(参考)】
3L211BA51
3L211BA55
3L211CA16
3L211DA26
5H125AA01
5H125AC12
5H125CD06
5H125CD08
5H125CD09
5H125FF22
5H125FF24
5H125FF27
(57)【要約】
熱管理システム用弁群統合モジュール、車両熱管理システム及び車両であって、熱管理システムは多種の予め設定された熱管理モードを有し、弁群統合モジュールは、弁群統合モジュールの内部に設けられる複数の流路と、複数の弁を備え、弁が弁群統合モジュールに設けられるとともに流路に連通される弁群と、を備え、弁の導通または切断により、複数の流路を連通して異なる流体通路を形成し、多種の予め設定された熱管理モードのうちの少なくとも1つを実現する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多種の予め設定された熱管理モードを有する熱管理システム(1000)用弁群統合モジュール(100)であって、前記弁群統合モジュール(100)は、
前記弁群統合モジュール(100)の内部に設けられる複数の流路(10)と、
複数の弁を備え、前記弁が前記弁群統合モジュール(100)に設けられるとともに前記流路(10)に連通される弁群(20)と、を備え、
前記弁の導通または切断により、前記複数の流路(10)を連通して異なる流体通路を形成し、前記多種の予め設定された熱管理モードのうちの少なくとも1つを実現することを特徴とする熱管理システム(1000)用弁群統合モジュール(100)。
【請求項2】
前記流路(10)は第1の流路(110)と第2の流路(120)を備え、前記第1の流路(110)は同一平面内に分布し、前記第2の流路(120)は異なる平面内に分布し、前記弁群(20)は、第1の流路(110)と第2の流路(120)を選択的に連通させて異なる流体通路を形成するために使用されることを特徴とする請求項1に記載の弁群統合モジュール。
【請求項3】
前記第1の流路(110)は複数があり、第2の流路(120)は複数があることを特徴とする請求項2に記載の弁群統合モジュール。
【請求項4】
前記弁群統合モジュール(100)はインターフェースをさらに備え、前記インターフェースは前記流体通路と前記熱管理システムにおける外部熱交換アセンブリを接続するために使用されることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の弁群統合モジュール。
【請求項5】
前記インターフェースは凝縮器インターフェース、エアコン熱交換器インターフェース、蒸発器インターフェース、電池パック熱交換器インターフェース、モータ熱交換器インターフェース、エンジン熱交換器インターフェース、圧縮機インターフェース、気液分離器インターフェース及びPTセンサインターフェースのうちの複数を備え、前記凝縮器インターフェース、前記エアコン熱交換器インターフェース、前記蒸発器インターフェース、前記電池パック熱交換器インターフェース、前記モータ熱交換器インターフェース及び前記圧縮機インターフェースは対応する外部熱管理システムアセンブリに接続するために使用されることを特徴とする請求項4に記載の弁群統合モジュール。
【請求項6】
前記インターフェースは前記凝縮器インターフェース、前記エアコン熱交換器インターフェース、前記蒸発器インターフェース、及び前記圧縮機インターフェースを備え、前記凝縮器インターフェースは前記外部熱管理システムにおける凝縮器(200)に接続するために使用され、前記エアコン熱交換器インターフェースは前記外部熱管理システムにおけるエアコン熱交換器(300)に接続するために使用され、前記蒸発器インターフェースは前記外部熱管理システムにおける蒸発器(400)に接続するために使用され、前記圧縮機インターフェースは前記外部熱管理システムにおける圧縮機(600)に接続するために使用されることを特徴とする請求項5に記載の弁群統合モジュール。
【請求項7】
前記凝縮器インターフェースは凝縮器出口インターフェース(202)を備え、前記エアコン熱交換器インターフェースはエアコン熱交換器入口インターフェース(203)とエアコン熱交換器出口インターフェース(204)を備え、前記蒸発器インターフェースは蒸発器入口インターフェース(205)を備え、
前記弁群(20)は第1の開閉弁(21)と第2の膨張弁(32)を備え、
前記第1の開閉弁(21)の第1のポートは前記凝縮器出口インターフェース(202)に接続され、前記第1の開閉弁(21)の第2のポートは前記エアコン熱交換器入口インターフェース(203)に接続され、
前記第2の膨張弁(32)の第1のポートは前記エアコン熱交換器出口インターフェース(204)に接続され、前記第2の膨張弁(32)の第2のポートは前記蒸発器入口インターフェース(205)に接続され、前記熱管理システムが前記予め設定された熱管理モードのうちのエアコン冷房モードを実現するようにすることを特徴とする請求項6に記載の弁群統合モジュール。
【請求項8】
前記弁群は第1の膨張弁(31)と第2の開閉弁(22)をさらに備え、
前記第1の膨張弁(31)の第1のポートは前記凝縮器出口インターフェース(202)に接続され、前記第1の膨張弁(31)の第2のポートは前記エアコン熱交換器入口インターフェース(203)に接続され、
前記第2の開閉弁(22)の第1のポートは前記エアコン熱交換器出口インターフェース(204)に接続され、前記第2の開閉弁(22)の第2のポートは前記圧縮機(600)の入口に接続され、前記熱管理システムが前記予め設定された熱管理モードのうちのエアコン暖房モードを実現するようにすることを特徴とする請求項7に記載の弁群統合モジュール。
【請求項9】
前記電池パック熱交換器インターフェースは電池パック熱交換器第1のインターフェース(207)と電池パック熱交換器第2のインターフェース(208)を備え、
前記弁群は第3の膨張弁(33)と第4の開閉弁(24)をさらに備え、前記第3の膨張弁(33)の第1のポートは前記電池パック熱交換器第2のインターフェース(208)に接続され、前記第3の膨張弁(33)の第2のポートは前記エアコン熱交換器出口インターフェース(204)に接続され、
前記第4の開閉弁(24)の第1のポートは前記電池パック熱交換器第1のインターフェース(207)に接続され、前記第4の開閉弁(24)の第2のポートは圧縮機(600)の入口に接続するように使用され、前記熱管理システムが前記予め設定された熱管理モードのうちの電池冷却モード、又はエアコン冷房と電池冷却の2運転モードを実現するようにすることを特徴とする請求項7に記載の弁群統合モジュール。
【請求項10】
前記圧縮機インターフェースは圧縮機出口インターフェース(201)を備え、前記モータ熱交換器インターフェースはモータ熱交換器第1のインターフェース(209)とモータ熱交換器第2のインターフェース(210)を備え、
前記弁群は第2の開閉弁(22)と第3の開閉弁(23)をさらに備え、前記第3の開閉弁(23)の第1のポートは前記圧縮機出口インターフェース(201)に接続され、前記第3の開閉弁(23)の第2のポートは前記電池パック熱交換器第1のインターフェース(207)に接続され、前記第3の膨張弁(33)の第2のポートは前記モータ熱交換器第1のインターフェース(209)に接続され、前記第2の開閉弁(22)の第1のポートは前記モータ熱交換器第2のインターフェース(210)に接続され、前記第2の開閉弁(22)の第2のポートは前記圧縮機(600)の入口に接続するために使用され、前記熱管理システムが前記予め設定された熱管理モードのうちの電池加熱モード、又はエアコン冷房と電池加熱の2運転モードを実現するようにすることを特徴とする請求項9に記載の弁群統合モジュール。
【請求項11】
前記弁群は第1の膨張弁(31)をさらに備え、前記第1の膨張弁(31)の第1のポートは前記凝縮器出口インターフェース(202)に接続され、前記第1の膨張弁(31)の第2のポートは前記モータ熱交換器第1のインターフェース(209)に接続され、前記熱管理システムが前記予め設定された熱管理モードのうちのヒートポンプ暖房モード、又は、ヒートポンプ暖房と電池冷却の2運転モード、又は、ヒートポンプ暖房と電池加熱の2運転モードを実現するようにすることを特徴とする請求項10に記載の弁群統合モジュール。
【請求項12】
前記モータ熱交換器第2のインターフェース(210)はさらに前記第2の膨張弁(32)の第1のポートに接続され、前記熱管理システムが前記予め設定された熱管理モードのうちのエアコン冷房、エアコン除湿及び電池加熱の3運転モード、又は、エアコン冷房、エアコン除湿及び電池冷却の3運転モードを実現するようにすることを特徴とする請求項11に記載の弁群統合モジュール。
【請求項13】
前記弁群は第5の開閉弁(25)と第6の開閉弁(26)をさらに備え、
前記第5の開閉弁(25)の第1のポートはそれぞれ前記第1の開閉弁(21)の第2のポートと前記第1の膨張弁(31)の第2のポートに接続され、前記第5の開閉弁(25)の第2のポートは前記モータ熱交換器第1のインターフェース(209)に接続され、
前記第6の開閉弁(26)の第1のポートはそれぞれ前記第1の開閉弁(21)の第2のポート、前記第1の膨張弁(31)の第2のポートに接続され、前記第6の開閉弁(26)の第2のポートは前記エアコン熱交換器入口インターフェース(203)に接続するために使用されることを特徴とする請求項11に記載の弁群統合モジュール。
【請求項14】
前記弁群は、第1の逆止弁(41)と第2の逆止弁(42)をさらに備え、
前記第1の逆止弁(41)の第1のポートは前記第3の膨張弁(33)の第2のポートに接続され、前記第1の逆止弁(41)の第2のポートは前記モータ熱交換器第1のインターフェース(209)に接続するために使用され、第1の逆止弁(41)は、自分の第1のポートから第2のポートへの流体の流れのみを許可するように配置され、
前記第2の逆止弁(42)の第1のポートは前記エアコン熱交換器出口インターフェース(204)に接続され、前記第2の逆止弁(42)の第2のポートは前記第3の膨張弁(33)の第2のポートに接続され、第2の逆止弁(42)は、自体の第1のポートから第2のポートへの流体の流れのみを許可するように配置されることを特徴とする請求項11に記載の弁群統合モジュール。
【請求項15】
前記気液分離器インターフェースは気液分離器入口インターフェース(211)を備え、前記蒸発器インターフェースは蒸発器出口インターフェース(206)をさらに備え、前記蒸発器出口インターフェース(206)は前記気液分離器入口インターフェース(211)に接続されることを特徴とする請求項7に記載の弁群統合モジュール。
【請求項16】
前記流路は、同一平面内に分布する第1の流路(110)を備え、
前記第1の流路(110)は第1の分岐路(11)を備え、前記凝縮器出口インターフェース(202)は前記第1の分岐路(11)によって前記第1の開閉弁(21)の第1のポート、前記第1の膨張弁(31)の第1のポートに連通され、または
前記第1の流路(110)は第2の分岐路(12)をさらに備え、前記第1の開閉弁(21)の第2のポート、前記第1の膨張弁(31)の第2のポートは前記第2の分岐路(12)によって前記第5の開閉弁(25)の第1のポートに連通され、且つ、前記第1の開閉弁(21)の第2のポート、前記第1の膨張弁(31)の第2のポートはさらに前記第2の分岐路(12)によって前記第6の開閉弁(26)の第1のポートに連通され、または
前記第1の流路(110)は第3の分岐路(13)をさらに備え、前記第6の開閉弁(26)の第2のポートは前記第3の分岐路(13)によって前記エアコン熱交換器入口インターフェース(203)に連通され、または
前記第1の流路(110)は第4の分岐路(14)をさらに備え、前記エアコン熱交換器出口インターフェース(204)、前記モータ熱交換器第2のインターフェース(210)は前記第4の分岐路(14)によって前記第2の開閉弁(22)の第1のポートに連通され、且つ、前記エアコン熱交換器出口インターフェース(204)、前記モータ熱交換器第2のインターフェース(210)はさらに前記第4の分岐路(14)によって前記第2の膨張弁(32)の第1のポートに連通され、または
前記第1の流路(110)は第5の分岐路(15)をさらに備え、前記第3の開閉弁(23)の第2のポート、前記電池パック熱交換器第1のインターフェース(207)は前記第5の分岐路(15)によって第4の開閉弁(21)の第1のポートに連通され、または
前記第1の流路(110)は第6の分岐路(16)をさらに備え、前記第2の開閉弁(22)の第2のポート、前記蒸発器出口インターフェース(206)、前記第4の開閉弁(24)の第2のポートは前記第6の分岐路(16)によって前記圧縮機(600)の入口に連通できることを特徴とする請求項13に記載の弁群統合モジュール。
【請求項17】
前記弁群統合モジュール(100)は第1の半体(1)と第2の半体(2)を備え、前記第1の半体(1)が第1の接続面(1001)を備え、前記第2の半体(2)が第2の接続面(2001)を備え、前記第1の接続面(1001)と前記第2の接続面(2001)が密封して接続され、
前記第1の半体(1)の内部に複数の前記第2の流路(120)が設置され、前記第2の半体(2)の第2の接続面(2001)に少なくとも1つの凹溝が設置され、前記第2の接続面(2001)上の前記凹溝と前記第1の接続面(1001)が前記第1の流路(110)を共に画定するようにすることを特徴とする請求項2~16のいずれか1項に記載の弁群統合モジュール。
【請求項18】
前記弁群統合モジュール(100)は第1の半体(1)と第2の半体(2)を備え、前記第1の半体(1)が第1の接続面(1001)を備え、前記第2の半体(2)が第2の接続面(2001)を備え、前記第1の接続面(1001)と前記第2の接続面(2001)が密封して接続され、
前記第1の半体(1)の内部に複数の前記第2の流路(120)が設置され、且つ、前記第1の半体(1)の第1の接続面(1001)に少なくとも1つの凹溝が設置され、前記第2の接続面(2001)と前記第1の半体(1)上の凹溝が前記第1の流路(110)を共に画定するようにすることを特徴とする請求項2~17のいずれか1項に記載の弁群統合モジュール。
【請求項19】
前記凹溝は曲線状の凹溝又は直線状の凹溝であることを特徴とする請求項17または18に記載の弁群統合モジュール。
【請求項20】
前記第1の半体(1)に複数のくり抜き部(50)が形成されることを特徴とする請求項17~19のいずれか1項に記載の弁群統合モジュール。
【請求項21】
前記インターフェースはさらにモータ熱交換器第3のインターフェース(212)とモータ熱交換器第4のインターフェース(213)をさらに備え、前記弁群統合モジュール(100)はポンプ(60)と冷却液を収納するための収納ボックス(70)をさらに備え、前記モータ熱交換器第3のインターフェース(212)に冷却液を圧送するように、前記ポンプ(60)の出口は前記モータ熱交換器第3のインターフェース(212)に接続されるため、前記収納ボックス(70)の入口は前記モータ熱交換器第4のインターフェース(213)に接続され、前記収納ボックス(70)の出口は前記ポンプ(60)の入口に接続され、前記ポンプ(60)に冷却液を補充するために使用されることを特徴とする請求項5~20のいずれか1項に記載の弁群統合モジュール。
【請求項22】
前記弁群統合モジュール(100)は三方弁(40)をさらに備え、前記三方弁(40)の第1のポート(401)は前記熱交換器第4のインターフェース(213)に接続され、前記三方弁(40)の第2のポート(402)はモータが位置する冷却液流路のラジエータ(910)の入口に接続するために使用され、前記三方弁(40)の第3のポート(403)は前記モータが位置する冷却液流路の高圧システム(920)の入口に接続するために使用されることを特徴とする請求項21に記載の弁群統合モジュール。
【請求項23】
熱管理システムアセンブリと請求項1~22のいずれか1項に記載の弁群統合モジュール(100)を備え、前記熱管理システムアセンブリは圧縮機(600)、凝縮器(200)、エアコン熱交換器(300)、蒸発器(400)を備え、前記弁群統合モジュール(100)に圧縮機インターフェース、凝縮器インターフェース、熱交換器インターフェース、蒸発器インターフェースのうちの少なくとも1つが設置され、対応する熱管理システムアセンブリに接続されるようにすることを特徴とする車両熱管理システム。
【請求項24】
前記車両熱管理システムは気液分離器(800)をさらに備え、前記弁群統合モジュール(100)にさらに前記気液分離器(800)に接続するための気液分離器インターフェースが設けられたことを特徴とする請求項23に記載の車両熱管理システム。
【請求項25】
前記車両熱管理システムは電池パック熱交換器(500)をさらに備え、前記弁群統合モジュール(100)にさらに前記電池パック熱交換器(500)に接続するための電池パック熱交換器インターフェースが設けられ、対応する流体流路を選択することで電池パックの加熱または冷却を実現することを特徴とする請求項23または24に記載の車両熱管理システム。
【請求項26】
前記車両熱管理システムはモータ熱交換器(700)をさらに備え、前記弁群統合モジュール(100)にさらに前記モータ熱交換器(700)に接続するためのモータ熱交換器インターフェースが設けられ、対応する流体流路を選択することでモータとの熱交換を実現することを特徴とする請求項23~25のいずれか1項に記載の車両熱管理システム。
【請求項27】
請求項23~26のいずれか1項に記載の車両熱管理システムを備えることを特徴とする車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は車両技術の分野に関し、具体的に、熱管理システム用弁群統合モジュール、車両熱管理システム及び車両に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒートポンプエアコンシステムは車両の重要な構成部分であり、車両内部の温度環境を変えることができ、ドライバーと乗員に優れた運転と搭乗体験を得ることができる。従来のヒートポンプエアコンシステムにおいて、機能の必要に応じて、電子膨張弁、電磁開閉弁などを含める多種の弁を設置する必要がある。通常、多種の弁は、パイプラインに独立して取り付けられるため、ヒートポンプエアコンシステムのパイプライン構造が複雑で、取付難度が大きく、車両のプラットフォーム化設計に不利であり、しかも、多くのパイプラインの設計コストが高く、配布が乱雑になりやすく、後期のメンテナンスが困難である。なお、従来の弁は電子弁が多いため、電子弁ごとに車両全体の電器ハーネスを接続する必要があり、各弁体が分散して設置されるため、車両ハーネスのコストが高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示の目的は、多種の弁を一体に統合し、車両熱管理システムの構造の簡素化に有利であり、統合弁が占有するスペースを減少し、コストを低減させる熱管理システム用弁群統合モジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を実現するために、本開示は熱管理システム用弁群統合モジュールを提供し、前記熱管理システムは多種の予め設定された熱管理モードを有し、前記弁群統合モジュールは、
前記弁群統合モジュールの内部に設けられる複数の流路と、
複数の弁を備え、前記弁が前記弁群統合モジュールに設けられるとともに前記流路に連通される弁群と、を備え、
前記弁の導通または切断により、前記複数の流路を連通して異なる流体通路を形成し、前記多種の予め設定された熱管理モードのうちの少なくとも1つを実現する。
【0005】
選択可能に、前記流路は第1の流路と第2の流路を備え、前記第1の流路は略同一平面内に分布し、前記第2の流路は異なる平面内に分布し、前記弁群が第1の流路と第2の流路を選択的に連通させて異なる流体通路を形成するために使用される。
【0006】
選択可能に、前記第1の流路は複数であり、第2の流路は複数である。
【0007】
選択可能に、前記弁群統合モジュールはインターフェースをさらに備え、前記インターフェースは前記流体通路と前記熱管理システムにおける外部熱交換アセンブリを接続するために使用される。
【0008】
選択可能に、前記インターフェースは、凝縮器インターフェース、エアコン熱交換器インターフェース、蒸発器インターフェース、電池パック熱交換器インターフェース、モータ熱交換器インターフェース、エンジン熱交換器インターフェース、圧縮機インターフェース、気液分離器インターフェース及びPTセンサインターフェースのうちの複数を備え、前記凝縮器インターフェース、前記エアコン熱交換器インターフェース、前記蒸発器インターフェース、前記電池パック熱交換器インターフェース、前記モータ熱交換器インターフェース及び前記圧縮機インターフェースは対応する外部熱管理システムアセンブリを接続するために使用される。
【0009】
選択可能に、前記インターフェースは、前記凝縮器インターフェース、前記エアコン熱交換器インターフェース、前記蒸発器インターフェース、前記圧縮機インターフェースを備え、前記凝縮器インターフェースは前記外部熱管理システムにおける凝縮器に接続するために使用され、前記エアコン熱交換器インターフェースは前記外部熱管理システムにおけるエアコン熱交換器に接続するために使用され、前記蒸発器インターフェースは前記外部熱管理システムにおける蒸発器に接続するために使用され、前記圧縮機インターフェースは前記外部熱管理システムにおける圧縮機に接続するために使用される。
【0010】
選択可能に、前記凝縮器インターフェースは凝縮器出口インターフェースを備え、前記エアコン熱交換器インターフェースはエアコン熱交換器入口インターフェースとエアコン熱交換器出口インターフェースを備え、前記蒸発器インターフェースは蒸発器入口インターフェースを備え、
前記弁群は第1の開閉弁と第2の膨張弁を備え、
前記第1の開閉弁の第1のポートは前記凝縮器出口インターフェースに接続され、前記第1の開閉弁の第2のポートは前記エアコン熱交換器入口インターフェースに接続され、
前記第2の膨張弁の第1のポートは前記エアコン熱交換器出口インターフェースに接続され、前記第2の膨張弁の第2のポートは前記蒸発器入口インターフェースに接続され、前記熱管理システムは前記予め設定された熱管理モードのうちのエアコン冷房モードを実現するようにする。
【0011】
選択可能に、前記弁群は第1の開閉弁と第2の膨張弁をさらに備え、
前記第1の膨張弁の第1のポートは前記凝縮器出口インターフェースに接続され、前記第1の膨張弁の第2のポートは前記エアコン熱交換器入口インターフェースに接続され、
前記第2の開閉弁の第1のポートは前記エアコン熱交換器出口インターフェースに接続され、前記第2の開閉弁の第2のポートは前記圧縮機の入口に接続され、前記熱管理システムは前記予め設定された熱管理モードのうちのエアコン暖房モードを実現するようにする。
【0012】
選択可能に、前記電池パック熱交換器インターフェースは電池パック熱交換器第1のインターフェースと電池パック熱交換器第2のインターフェースを備え、
前記弁群は第3の膨張弁と第4の開閉弁をさらに備え、前記第3の膨張弁の第1のポートは前記電池パック熱交換器第2のインターフェースに接続され、前記第3の膨張弁の第2のポートは前記エアコン熱交換器出口インターフェースに接続され、
前記第4の開閉弁の第1のポートは前記電池パック熱交換器第1のインターフェースに接続され、前記第4の開閉弁の第2のポートは圧縮機の入口に接続するために使用され、前記熱管理システムが前記予め設定された熱管理モードのうちの電池冷却モード、又はエアコン冷房と電池冷却の2運転モードを実現するようにする。
【0013】
選択可能に、前記圧縮機インターフェースは圧縮機出口インターフェースを備え、前記モータ熱交換器インターフェースはモータ熱交換器第1のインターフェースとモータ熱交換器第2のインターフェースを備え、
前記弁群は第2の開閉弁と第3の開閉弁をさらに備え、前記第3の開閉弁の第1のポートは前記圧縮機出口インターフェースに接続され、前記第3の開閉弁の第2のポートは前記電池パック熱交換器第1のインターフェースに接続され、前記第3の膨張弁の第2のポートは前記モータ熱交換器第1のインターフェースに接続され、前記第2の開閉弁の第1のポートは前記モータ熱交換器第2のインターフェースに接続され、前記第2の開閉弁の第2のポートは前記圧縮機の入口に接続するために使用され、前記熱管理システムが前記予め設定された熱管理モードのうちの電池加熱モード、又はエアコン冷房と電池加熱の2運転モードを実現するようにする。
【0014】
選択可能に、前記弁群は第1の膨張弁をさらに備え、前記第1の膨張弁の第1のポートは前記凝縮器出口インターフェースに接続され、前記第1の膨張弁の第2のポートは前記モータ熱交換器第1のインターフェースに接続され、前記熱管理システムが前記予め設定された熱管理モードのうちのヒートポンプ暖房モード、又は、ヒートポンプ暖房と電池冷却の2運転モード、又は、ヒートポンプ暖房と電池加熱の2運転モードを実現するようにする。
【0015】
選択可能に、前記モータ熱交換器第2のインターフェースはさらに前記第2の膨張弁の第1のポートに接続され、前記熱管理システムが前記予め設定された熱管理モードのうちのエアコン冷房、エアコン除湿及び電池加熱の3運転モード、又は、エアコン冷房、エアコン除湿及び電池冷却の3運転モードを実現するようにする。
【0016】
選択可能に、前記弁群は第5の開閉弁と第6の開閉弁をさらに備え、
前記第5の開閉弁の第1のポートはそれぞれ前記第1の開閉弁の第2のポートと前記第1の膨張弁の第2のポートに接続され、前記第5の開閉弁の第2のポートは前記モータ熱交換器第1のインターフェースに接続され、
前記第6の開閉弁の第1のポートはそれぞれ前記第1の開閉弁の第2のポート、前記第1の膨張弁の第2のポートに接続され、前記第6の開閉弁の第2のポートは前記エアコン熱交換器入口インターフェースに接続するために使用される。
【0017】
選択可能に、前記弁群は第1の逆止弁と第2の逆止弁をさらに備え、
前記第1の逆止弁の第1のポートは前記第3の膨張弁の第2のポートに接続され、前記第1の逆止弁の第2のポートは前記モータ熱交換器第1のインターフェースに接続するために使用され、第1の逆止弁は、自体の第1のポートから第2のポートへの流体の流れのみを許可するように配置され、
前記第2の逆止弁の第1のポートは前記エアコン熱交換器出口インターフェースに接続され、前記第2の逆止弁の第2のポート端は前記第3の膨張弁の第2のポートに接続され、第2の逆止弁は、自体の第1のポートから第2のポートへの流体の流れのみを許可するように配置される。
【0018】
選択可能に、前記気液分離器インターフェースは気液分離器入口インターフェースを備え、前記蒸発器インターフェースは蒸発器出口インターフェースをさらに含み、前記蒸発器出口インターフェースは前記気液分離器入口インターフェースに接続される。
【0019】
選択可能に、前記流路は略同一平面内に分布する第1の流路を備え、
前記第1の流路は第1の分岐路を備え、前記凝縮器出口インターフェースは前記第1の分岐路によって前記第1の開閉弁の第1のポート、前記第1の膨張弁の第1のポートに連通され、または
前記第1の流路は第2の分岐路をさらに含み、前記第1の開閉弁の第2のポート、前記第1の膨張弁の第2のポートは前記第2の分岐路によって前記第5の開閉弁の第1のポートに連通され、且つ、前記第1の開閉弁の第2のポート、前記第1の膨張弁の第2のポートはさらに前記第2の分岐路によって前記第6の開閉弁の第1のポートに連通され、または、
前記第1の流路は第3の分岐路をさらに含み、前記第6の開閉弁の第2のポートは前記第3の分岐路によって前記エアコン熱交換器入口インターフェースに連通され、または、
前記第1の流路は第4の分岐路をさらに含み、前記エアコン熱交換器出口インターフェース、前記モータ熱交換器第2のインターフェースは前記第4の分岐路によって前記第2の開閉弁の第1のポートに連通され、且つ、前記エアコン熱交換器出口インターフェース、前記モータ熱交換器第2のインターフェースはさらに前記第4の分岐路によって前記第2の膨張弁の第1のポートに連通され、又は
前記第1の流路は第5の分岐路をさらに含み、前記第3の開閉弁の第2のポート、前記電池パック熱交換器第1のインターフェースは前記第5の分岐路によって第4の開閉弁の第1のポートに連通され、または、
前記第1の流路は第6の分岐路をさらに備え、前記第2の開閉弁の第2のポート、前記蒸発器出口インターフェース、前記第4の開閉弁の出口は前記第6の分岐路によって前記圧縮機の入口に連通できる。
【0020】
選択可能に、前記弁群統合モジュールは第1の半体と第2の半体とを備え、前記第1の半体が第1の接続面を備え、前記第2の半体が第2の接続面を備え、前記第1の接続面と前記第2の接続面とが密封して接続され、
前記第1の半体の内部に複数の前記第2の流路が設置され、前記第2の半体の第2の接続面に少なくとも1つの凹溝が設置され、前記第2の接続面上の前記凹溝と前記第1の接続面は前記第1の流路を共に画定するようにする。
【0021】
選択可能に、前記弁群統合モジュールは第1の半体と第2の半体とを備え、前記第1の半体が第1の接続面を備え、前記第2の半体が第2の接続面を備え、前記第1の接続面と前記第2の接続面とが密封して接続され、
前記第1の半体の内部に複数の前記第2の流路が設置され、且つ、前記第1の半体上の第1の接続面に少なくとも1つの凹溝が設置され、前記第2の接続面と前記第1の半体上の凹溝は前記第1の流路を共に画定するようにする。
【0022】
選択可能に、前記凹溝は曲線状の凹溝又は直線状の凹溝である。
【0023】
選択可能に、前記第1の半体に複数のくり抜き部が形成される。
【0024】
選択可能に、前記インターフェースはモータ熱交換器第3のインターフェースとモータ熱交換器第4のインターフェースをさらに備え、前記弁群統合モジュールはポンプと冷却液を収納するための収納ボックスを備え、前記モータ熱交換器第3のインターフェースへ冷却液を圧送するように、前記ポンプの出口は前記モータ熱交換器第3のインターフェースに接続され、前記ポンプに冷却液を補充するように、前記収納ボックスの出口は前記ポンプの入口に接続される。
【0025】
選択可能に、前記弁群統合モジュールは三方弁をさらに備え、前記三方弁の第1のポートは前記熱交換器第4のインターフェースに接続され、前記三方弁の第2のポートはモータが位置する冷却液流路のラジエータの入口に接続するために使用され、前記三方弁の第3のポートは前記モータが位置する冷却液流路の高圧システムの入口に接続される。
【0026】
本開示は、車両熱管理システムをさらに提供し、熱管理システムアセンブリと上記弁群統合モジュールを備え、前記熱管理システムアセンブリは圧縮機、凝縮器、エアコン熱交換器、蒸発器を備え、対応する熱管理システムアセンブリに接続するように、前記弁群統合モジュールに圧縮機インターフェース、凝縮器インターフェース、熱交換器インターフェース、蒸発器インターフェースのうちの少なくとも1つが設置される。
【0027】
選択可能に、前記車両熱管理システムは気液分離器をさらに備え、前記弁群統合モジュールに前記気液分離器に接続するための気液分離器インターフェースがさらに設置される。
【0028】
選択可能に、前記車両熱管理システムは電池パック熱交換器をさらに備え、前記弁群統合モジュールに前記電池パック熱交換器に接続するための電池パック熱交換器インターフェースがさらに設置され、対応する流体流路を選択することによって電池パックの加熱または冷却を実現する。
【0029】
選択可能に、前記車両熱管理システムはモータ熱交換器をさらに備え、前記弁群統合モジュールに前記モータ熱交換器に接続するためのモータ熱交換器インターフェースがさらに設置され、対応する流体流路を選択することによってモータとの熱交換を実現する。
【0030】
また、本開示は、前記車両熱管理システムを備える車両をさらに提供する。
【0031】
上記の技術的手段において、弁群統合モジュールの内部に従来の接続パイプラインの代わりに複数の流路を設置することにより、熱管理システムにおける接続パイプラインの設計の減少に有利であり、弁群統合モジュールに複数の弁を有する弁群を統合することにより、メンテナンスと分解を容易にするとともに、各弁を取り付けるためのブラケット設計を効果的に減少することができ、且つ、軽量化の観点から、弁群統合モジュール内部の複数の流路の設計、及び統合された複数の弁の設計も弁群統合モジュールの重量の低減に有利であり、これにより、車両全体の軽量化の設計に有利であり、コストと燃料消費量を低減させることができる。同時に、部材の使用を減らすため、車両全体の配置空間の減少に有利である。また、弁群統合モジュール上で複数の流路を柔軟に設計することができ、各弁の配布位置を柔軟に選択して、異なる車両全体の配布に適し、車両全体のプラットフォーム化の設計に有利である。
【0032】
本開示の他の特徴及び利点を続いた具体的な実施形態部分で詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図面は、本開示をさらに理解するためのものとして提供され、且つ明細書の一部を構成し、以下の具体的な実施形態とともに本開示を解釈するために使用されるが、本開示を制限するものではない。図面では、
図1】本開示のいくつかの実施形態による車両熱管理システムの原理模式図であり、且つ該原理に従って車両熱管理システムに係る弁等に対して統合設計を行う。
図2】本開示のいくつかの実施形態による車両熱管理システムの原理模式図である。
図3】本開示のいくつかの実施形態による熱管理システム用弁群統合モジュールの斜視構造模式図である。
図4】本開示のいくつかの実施形態による熱管理システム用弁群統合モジュールの斜視構造模式図である。
図5】本開示のいくつかの実施形態による熱管理システム用弁群統合モジュールの分解構造模式図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態による熱管理システム用弁群統合モジュールの第1の半体の斜視構造模式図であり、該図に複数の第1の流路が示される。
図7図6の上面図である。
図8図6の上面図である。
図9】本開示のいくつかの実施形態による熱管理システム用弁群統合モジュールの第1の半体の斜視構造模式図であり、且つ該図に複数のインターフェースが示される。
図10図9の上面図である。
図11図10のC-C線に沿った断面模式図である。
図12図10のA-A線に沿った断面模式図である。
図13図9の側面図である。
図14図12のB-B線に沿った断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面を参照して本開示の具体的な実施形態を詳細に説明する。理解すべき点として、ここで説明される具体的な実施形態は本開示を説明及び解釈するためのものに過ぎず、本開示を制限するためのものではない。
【0035】
本開示では、逆の説明をしない場合、方位語「上、下」は図の図面方向に基づいて定義され、「上、下」は車両の上、下が指す方向と同じであり、「内、外」とは関連部材の内、外を意味する。なお、使用される「第1、第2」などという用語は、説明を区別するためにのみ使用され、相対的な重要性を示したり暗示したりするとは理解できない。
【0036】
また、本開示の説明では、説明する必要がある点として、特に明確に規定および限定する場合を除き、現れた用語「設置」、「接続」、「取付」は、固接するものであってもよく、取り外し可能に連結するまたは一体に連結するものであってもよく、直接連結するものであってもよく、中間の媒介するものを介して互いに連結するものであってもよく、2つの素子の内部を互いに連通するものであってもよく、当業者にとって、前記の技術的用語の本開示における具体的概念を理解できる。
【0037】
図1図14に示すように、本開示の一態様によれば、熱管理システム1000用弁群統合モジュール100を提供し、熱管理システム1000は多種の予め設定された熱管理モードを有し、弁群統合モジュール100は複数の流路10と弁群20を含み、複数の流路10は弁群統合モジュール100の内部に設けられ、弁群20が複数の弁を備え、弁は弁群統合モジュール100に設けられ、且つ弁が流路10に連通され、弁の導通または切断により、複数の流路10に連通して異なる流体通路を形成し、これにより、複数の予め設定された熱管理モードのうちの少なくとも1つを実現する。
【0038】
上記技術的手段では、弁群統合モジュール100の内部に従来の接続パイプラインの代わりに複数の流路を設置することにより、熱管理システム1000における接続パイプラインの設計の減少に有利であり、弁群統合モジュール100に複数の弁を有する弁群20を統合することにより、メンテナンスと分解を容易にするとともに、各弁を取り付けるためのブラケット設計を効果的に減少することができ、且つ、弁群統合モジュール100内部の複数の流路の設計、及び統合された複数の弁の設計も弁群統合モジュール100の重量の低減に有利であり、これにより、車両全体の軽量化の設計に有利であり、コストと燃料消費量を低減させることができる。同時に、部材の使用を減らすため、車両全体の配置空間の減少に有利である。また、弁群統合モジュール100上で複数の流路を柔軟に設計することができ、各弁の配布位置を柔軟に選択して、異なる車両全体の配布に適し、車両全体のプラットフォーム化の設計に有利である。
【0039】
幾つかの実施形態において、上記流路は第1の流路110と第2の流路120を備え、第1の流路110は略同一平面に分布し、第2の流路120は異なる平面内に分布し、弁群は、第1の流路110と第2の流路120を選択的に連通させて異なる流体通路を形成するために使用される。
【0040】
第1の流路110をほぼ同一平面内に配布することにより、製造加工及び後期のメンテナンスがようになり、第2の流路120を異なる平面に配布することで、弁群を介して第1の流路110と第2の流路120を選択的に連通させるとともに、複数の異なる流体通路を形成することができ、これにより、異なる車種に対応し、当該弁群統合モジュール100の適応性を向上させる。例えば、第1の流路110は複数があり、第2の流路120は複数あり、弁群によって複数の第1の流路110と複数の第2の流路120を選択的に導通し、さらに異なる車種の使用需求を満たす。
【0041】
図3図5図6図8及び図11に示すように、弁群統合モジュール100は第1の半体1と第2の半体2を備えてもよく、第1の半体1が第1の接続面1001を備え、第2の半体2が第2の接続面2001を備え、第1の接続面1001と第2の接続面2001が密封して接続される。
【0042】
第1の半体1の内部に複数の第2の流路120が設置され、第2の半体2の第2の接続面2001に少なくとも1つの凹溝が設置され、第2の接続面2001上の凹溝と第1の接続面1001が第1の流路110を共に画定するようにする。第1の半体1と第2の半体2が一体に貼り付けられるとき、第1の半体1の第1の接続面1001が第2の半体2の第2の接続面2001上の凹溝に封止され、第1の接続面1001の凹溝の開口に封止される部分と凹溝の溝壁とはとともに囲んで第1の流路110を形成する。
【0043】
第1の半体1と第2の半体2との間に第1の流路110が画定され、第1の半体1の内部に複数の第2の流路120が設置され、弁を介して第1の流路110と第2の流路120を選択的に連通し、このように、流体は該弁に対応する第1の流路110と第2の流路120からなる流体通路内を流れることができる。
【0044】
つまり、同一の第1の流路110は複数の第2の流路120にそれぞれ連通して流体通路を形成することができ、複数の第2の流路120は同一の第1の流路110を共有し、このように、弁群統合モジュール100内に設けられた流路の数を減らし、弁群統合モジュール100の内部構造を簡素化し、弁群統合モジュール100の加工が容易になる一方で、流路の数が多すぎて配布が煩雑になり、弁群統合モジュール100の統合度が低くなり、弁群統合モジュール100の占有空間が大きいという問題も回避することができる。
【0045】
また、1つまたは複数の凹溝を第2の半体2の第2の接続面2001に形成することによって、以下の利点を有する。
1、凹溝が第2の半体2の第2の接続面2001に形成されるため、第2の半体2の構造が簡単であり、複数の凹溝を設計する際に、複数の凹溝の間の位置の配布により便利であり、複数の凹溝を柔軟にレイアウトするため、当該第2の半体2をより大きく利用し、弁群統合モジュール100の統合度を向上させることができ、なお、複数の凹溝を同一の面に配布することで、後期のメンテナンスも容易になる。
2、凹溝を第2の半体2に設置し、第2の半体2は第1の半体1と個別に設置されるため、凹溝の設計は第1の半体1上の第2の流路120の設計及びレイアウトに影響を与えなく、第2の半体2に凹溝を設置することで、第1の半体1上の第2の流路120を譲る必要もなく、第1の半体1内の第2の流路120の合理的なレイアウトにより有利である。
【0046】
他の実施形態において、第1の半体1の内部に複数の第2の流路120が設置され、且つ、第1の半体1上の第1の接続面1001に少なくとも1つの凹溝が設置され、第2の接続面2001と第1の半体1上の凹溝が第1の流路110を共に画定するようにする。第1の半体1と第2の半体2が一体に貼り付けられるとき、第2の半体2の第2の接続面2001が第1の半体1の第1の接続面1001上の凹溝に封止され、第2の接続面2001の凹溝の開口に封止される部分と凹溝の溝壁がとともに囲んで第1の流路110を形成する。
【0047】
この手段では、第2の流路120の設計及び凹溝の設計はいずれも第1の半体1に設けられ、第1の流路110は第1の半体1と第2の半体2によりともに画定される。このように、主要の構造設計は第1の半体1に集中でき、損害が発生した場合、第1の半体1を主に修理するだけでよく、第2の半体2の設計自由度が高く、設計者は、異なる車種の異なる配布空間に応じて当該第2の半体2の形状、サイズを自分で設定することができる。
【0048】
他の変形手段では、第1の半体1の内部に複数の第2の流路120が設置され、第2の半体2の第2の接続面2001に少なくとも1つの凹溝が設置され、且つ第1の半体1の第1の接続面1001に少なくとも1つの凹溝が設置され、このように、第1の半体1が第2の半体2に貼り合う場合、第1の流路110を画定してもよく、本開示は具体的な設計方式を限定しない。
【0049】
異なる取付シーンに適し、第2の半体2の空間をより合理的に利用するために、本開示によって提供されるいくつかの実施形態において、凹溝は曲線状の凹溝又は直線状の凹溝である。
【0050】
図6及び図7に示すように、凹溝が曲線状の凹溝である場合、第1の流路110内を流れる流体の抵抗を低減するために、曲線状の凹溝が曲げ位置でなす角度θは50°~180°であってもよい。このように、流体が凹溝内を流れる過程において、流体と凹溝との間の流体抵抗が小さいため、凹溝内での流体の流れがよりスムーズになり、流れる過程における流体のエネルギー消耗を低減する。好ましくは、なす角θは90°~180°であってもよい。
【0051】
ここで、説明する必要がある点として、曲線状の凹溝が曲げ位置でなす角度は180°であると、直線状の凹溝として構造される。
【0052】
選択可能に、凹溝の横断面は滑らかに移行するU型であり、U型の凹溝が加工により便利である一方で、滑らかに移行する凹溝は、流体が凹溝内を流れる過程で受ける流体抵抗をより小さくし、流体が第1の流路110内をよりスムーズに流れる。
【0053】
上記第1の半体1と第2の半体2は任意に適切な形状と構造として構成されることができ、対応する機能を実現すればよく、本開示はこれを限定しない。
【0054】
第1の半体1と第2の半体2との間の密封性を更に向上させるために、第1の半体1と第2の半体2との間に密封膜を設置してもよい。
【0055】
選択可能に、第1の半体1と第2の半体2との間は、溶接のプロセスによって接続されてもよく、第1の半体1と第2の半体2との間の接続の安定性を確保する。しかし、本開示は当該第1の半体1と第2の半体2との間の接続方式を限定せず、係止又は接着などの方式で接続してもよく、接続の安定性を確保すればよい。
【0056】
選択可能に、図6に示すように、第1の半体1に複数のくり抜き部50が形成され、これにより、当該第1の半体1の重量を効果的に減少し、当該第1の半体1の軽量化の設計に便利であり、即ち弁群統合モジュール100の軽量化の設計に便利であり、さらに車両全体の軽量化の設計に便利である。
【0057】
選択可能に、弁群統合モジュール100はインターフェースをさらに備え、インターフェースは流体通路と熱管理システム1000における外部熱交換アセンブリを接続するために使用される。弁群統合モジュール100にインターフェースを設置し、当該インターフェースを介して弁群統合モジュール100にける流体通路と熱管理システム1000における外部熱交換アセンブリとの連通を直接実現することができ、中間アダプタなどの構造を必要とせず、弁群統合モジュール100の漏れのリスクを低減することができる。
【0058】
例えば、上記のインターフェースは凝縮器インターフェース、エアコン熱交換器インターフェース、蒸発器インターフェース、電池パック熱交換器インターフェース、モータ熱交換器インターフェース、エンジン熱交換器インターフェース、圧縮機インターフェース、気液分離器インターフェース及びPTセンサインターフェースのうちの複数を備え、凝縮器インターフェース、エアコン熱交換器インターフェース、蒸発器インターフェース、電池パック熱交換器インターフェース、モータ熱交換器インターフェース及び圧縮機インターフェースは対応する外部熱管理システムアセンブリを接続するために使用される。ここで説明する必要がある点として、対応する外部熱管理システムアセンブリはそれぞれ、凝縮器200、エアコン熱交換器300、蒸発器400、電池パック熱交換器500、モータ熱交換器700及び圧縮機600を指す。
【0059】
具体的に、凝縮器インターフェースは凝縮器200に接続するために使用され、エアコン熱交換器インターフェースはエアコン熱交換器300に接続するために使用され、蒸発器インターフェースは蒸発器400に接続するために使用され、電池パック熱交換器インターフェースは電池パック熱交換器500に接続するために使用され、モータ熱交換器インターフェースはモータ熱交換器700に接続するために使用され、圧縮機インターフェースは圧縮機600に接続するために使用される。
【0060】
弁群統合モジュール100に外部熱管理システムアセンブリを連通するためのインターフェースを設置することで、当該弁群統合モジュール100における流体通路と外部熱管理システムアセンブリとの連通の実現に便利であり、異なる予め設定された熱管理モードを実現し、なお、従来の接続パイプラインの代わりに弁群統合モジュール100内部の流体通路を利用することによってパイプラインの設計を減少し、軽量化の設計に便利である。
【0061】
幾つかの実施形態において、上記インターフェースは凝縮器インターフェース、エアコン熱交換器インターフェース、蒸発器インターフェース、圧縮機インターフェースを備えてもよい。凝縮器インターフェースは外部熱管理システム1000における凝縮器200に接続するために使用され、エアコン熱交換器インターフェースは外部熱管理システム1000におけるエアコン熱交換器300に接続するために使用され、蒸発器インターフェースは外部熱管理システム1000における蒸発器400に接続するために使用され、圧縮機インターフェースは外部熱管理システム1000における圧縮機600に接続するために使用される。無論、本開示は弁群統合モジュール100上のインターフェースタイプを限定せず、設計者は必要に応じて自分で設定できる。
【0062】
選択可能に、図1及び図2に示すように、凝縮器インターフェースは凝縮器出口インターフェース202を備えてもよい。エアコン熱交換器インターフェースはエアコン熱交換器入口インターフェース203とエアコン熱交換器出口インターフェース204を備え、蒸発器インターフェースは蒸発器入口インターフェース205を備える。弁群は第1の開閉弁21と第2の膨張弁32を備え、第1の開閉弁21の第1のポートは凝縮器出口インターフェース202に接続され、第1の開閉弁21の第2のポートはエアコン熱交換器入口インターフェース203に接続され、第2の膨張弁32の第1のポートはエアコン熱交換器出口インターフェース204に接続され、第2の膨張弁32の第2のポートは蒸発器入口インターフェース205に接続され、熱管理システム1000が予め設定された熱管理モードのうちのエアコン冷房モードを実現するようにする。
【0063】
上記技術的手段では、従来のエアコン冷房モードに対して、当該弁群統合モジュール100に凝縮器出口インターフェース202及びエアコン熱交換器入口インターフェース203を設置し、且つ当該弁群統合モジュール100の内部に当該凝縮器出口インターフェース202とエアコン熱交換器入口インターフェース203を連通する流体通路を設置することにより、従来の技術における凝縮器200とエアコン熱交換器300とを連通するための接続パイプラインの代わりに当該流体通路を利用して、且つ当該弁群統合モジュール100にエアコン熱交換器出口インターフェース204と蒸発器入口インターフェース205を統合して設計し、当該弁群統合モジュール100の内部に必然として当該エアコン熱交換器出口インターフェース204と蒸発器出口インターフェース205を連通する流体通路が存在し、これにより、従来技術におけるエアコン熱交換器300及び蒸発器400を連通するための連通パイプラインの代わりに当該流体通路を利用し、上記の第1の開閉弁21と第2の膨張弁32は流体通路に連通し、流路を制御し、以下、第1の流路110の具体的な構造を紹介する際に詳細に説明する。
【0064】
選択可能に、当該エアコン冷房モードで、具体的な作動過程は以下のとおりであってもよい。
【0065】
図1及び図2に示すように、圧縮機600から高温高圧気体冷媒を排出し、パイプラインを介して凝縮器200の入口に流れ、冷媒は当該凝縮器200の出口(凝縮器200がこのとき、放熱動作を行わなくてもよい)を介して弁群統合モジュール100上の凝縮器出口インターフェース202に連通され、これにより、流体通路内に入り、弁群統合モジュール100に流体通路に連通される第1の開閉弁21が設けられ、第1の開閉弁21が開いた状態にあり、冷媒は当該第1の開閉弁21からエアコン熱交換器入口インターフェース203に流れ、当該エアコン熱交換器入口インターフェース203がエアコン熱交換器300の入口に連通され、冷媒が当該エアコン熱交換器300内に入って熱交換を行い、熱交換後の冷媒はエアコン熱交換器300の出口から流出してエアコン熱交換器出口インターフェース204に流れて弁群統合モジュール100の流体通路内に再度入り、弁群統合モジュール100に流体通路に連通される第2の膨張弁32が設けられ、冷媒は当該第2の膨張弁32で絞って減圧された後、蒸発器入口インターフェース205に流れ、当該蒸発器入口インターフェース205と蒸発器400の入口はパイプラインを介して連通してもよく、絞って減圧された後の冷媒はパイプラインを介して蒸発器400内に入って蒸発して環境の熱を吸収し、冷却された環境温度は送風機によって冷風を乗員室に吹き込んで冷房を実現し、蒸発器400を通過した冷媒はパイプラインを介して圧縮機600に流れ、気体冷媒は圧縮機600内に入って冷房サイクル動作を行う。
【0066】
図1及び図2に示すように、弁群は第1の膨張弁31と第2の開閉弁22をさらに備えてもよく、第1の膨張弁31の第1のポートは凝縮器出口インターフェース202に接続され、第1の膨張弁31の第2のポートはエアコン熱交換器入口インターフェース203に接続され、第2の開閉弁22の第1のポートはエアコン熱交換器出口インターフェース204に接続され、第2の開閉弁22の第2のポートは圧縮機600の入口に接続され、熱管理システム1000が予め設定された熱管理モードのうちのエアコン暖房モードを実現するようにする。
【0067】
つまり、上記のエアコン冷房モードの構造を実現する上で、弁群統合モジュール100に第1の膨張弁31と第2の開閉弁22を増設することによって、予め設定された熱管理モードのうちのエアコン暖房モードを実現することもでき、同様に、従来技術における凝縮器200とエアコン熱交換器300を連通するための接続パイプライン、及び従来の技術におけるエアコン熱交換器300と蒸発器400を連通するための連通パイプラインの代わりに、当該エアコン暖房モードで弁群統合モジュール100における流体通路を利用することもでき、エアコン暖房モードでの接続パイプラインの設計を減少し、軽量化の設計に便利である。
【0068】
選択可能に、当該エアコン暖房モードで、具体的な作動過程は以下のとおりであってもよい。
【0069】
図1及び図2に示すように、圧縮機600は高温高圧気体冷媒を排出し、当該高温高圧気体冷媒がパイプラインを介して凝縮器200内に入ることができ、冷媒は凝縮器200内で放熱し、凝縮器200の放熱は風と組み合わせてPTCを加熱し、送風機によって熱風を車内に吹き込んで、車内を暖房し、凝縮器20を通過した冷媒は弁群統合モジュール100上の凝縮器出口インターフェース202を介して弁群統合モジュール100の流体通路に入り、弁群統合モジュール100に流体通路に連通される第1の膨張弁31と第2の開閉弁22が設置され、冷媒が第1の膨張弁31によって絞って降圧された後にエアコン熱交換器入口インターフェース203に流れ、当該エアコン熱交換器入口インターフェース203はパイプラインを介してエアコン熱交換器300に連通してもよく、冷媒はエアコン熱交換器300に入って熱交換を行い、熱交換された冷媒はパイプラインを介してエアコン熱交換器出口インターフェース204に連通されて弁群統合モジュール100の流体通路内に入り、次に、冷媒が第2の開閉弁22を通って圧縮機600の入口に流れ、気体冷媒が圧縮機600に入って暖房サイクル動作を行う。
【0070】
図1及び図2に示すように、電池パック熱交換器インターフェースは電池パック熱交換器第1のインターフェース207と電池パック熱交換器第2のインターフェース208を備えてもよく、弁群は第3の膨張弁33と第4の開閉弁24をさらに備えてもよく、第3の膨張弁33の第1のポートは電池パック熱交換器第2のインターフェース208に接続され、第3の膨張弁33の第2のポートはエアコン熱交換器出口インターフェース204に接続され、第4の開閉弁24の第1のポートは電池パック熱交換器第1のインターフェース207に接続され、第4の開閉弁24の第2のポートは圧縮機の入口に接続するために使用され、熱管理システム1000が予め設定された熱管理モードのうちの電池冷却モード、又はエアコン冷房と電池冷却の2運転モードを実現するようにする。
【0071】
つまり、上記のエアコン冷房モードの構造を実現する上で、弁群統合モジュール100に電池パック熱交換器第1のインターフェース207と電池パック熱交換器第2のインターフェース208、及び第3の膨張弁33と第4の開閉弁24を設置することによって、予め設定された熱管理モードのうちの電池冷却モード、又はエアコン冷房と電池冷却の2運転モードを実現することもでき、電池冷却モード、エアコン冷房と電池冷却の2運転モードでの接続パイプラインの設計を減らす。
【0072】
選択可能に、電池冷却モードで、具体的な作動過程は以下のとおりであってもよい。
【0073】
図1及び図2に示すように、圧縮機600は高温高圧気体冷媒を排出し、パイプラインを介して凝縮器200の入口に流れ、冷媒は当該凝縮器200の出口(凝縮器200がこのとき、放熱動作を行わなくてもよい)を介して弁群統合モジュール100上の凝縮器出口インターフェース202に連通され、これにより、流体通路内に入り、冷媒は第1の開閉弁21からエアコン熱交換器300に流れて熱交換を行い、熱交換された冷媒は第3の膨張弁33によって絞って降圧された後に電池パック熱交換器500に流れて電池パックを吸熱して降温し、電池パック熱交換器500を通過した冷媒は第4の開閉弁24から圧縮機600に流れて電池冷却のサイクル動作を行い、電池冷却モードで第2の膨張弁32が閉じ状態にある。
【0074】
選択可能に、エアコン冷房と電池冷却の2運転モードで、具体的な作動過程は以下のとおりであってもよい。
【0075】
図1及び図2に示すように、圧縮機600は高温高圧気体冷媒を排出し、パイプラインを介して凝縮器200の入口に流れ、冷媒は当該凝縮器200の出口(凝縮器200がこのとき、放熱動作を行わなくてもよい)を介して弁群統合モジュール100上の凝縮器出口インターフェース202に連通され、これにより、流体通路内に入り、冷媒は第1の開閉弁21からエアコン熱交換器300に流れて熱交換を行い、熱交換された冷媒は2パスに分けられ、一方は、第3の膨張弁33によって絞って降圧された後に電池パック熱交換器500に流れて電池パックを吸熱して降温し、電池パック熱交換器500を通過した冷媒は第4の開閉弁24から圧縮機600に流れて電池冷却のサイクル動作を行い、他方の冷媒は第2の膨張弁32によって絞って降圧された後に蒸発器入口インターフェース205に流れ、当該蒸発器入口インターフェース205は蒸発器400の入口にパイプラインを介して連通可能であり、絞って減圧された冷媒はパイプラインを介して蒸発器400内に入って蒸発して環境の熱を吸収し、冷却された環境温度は送風機によって冷風を乗員室に吹き込んで冷房を実現し、蒸発器400を通過した冷媒はパイプラインを介して圧縮機600に流れ、気体冷媒は圧縮機600内に入ってエアコン冷房のサイクル動作を行う。
【0076】
図1及び図2に示すように、圧縮機インターフェースは圧縮機出口インターフェース201を備えてもよく、モータ熱交換器インターフェースはモータ熱交換器第1のインターフェース209とモータ熱交換器第2のインターフェース210を備え、弁群は第3の開閉弁23をさらに備え、第3の開閉弁23の第1のポートは圧縮機出口インターフェース201に接続され、第3の開閉弁23の第2のポートは電池パック熱交換器第1のインターフェース207に接続され、第3の膨張弁33の第2のポートはモータ熱交換器第1のインターフェース209に接続され、第2の開閉弁22の第1のポートはモータ熱交換器第2のインターフェース210に接続され、第2の開閉弁22の第2のポートは圧縮機600の入口に接続するために使用され、熱管理システム1000が予め設定された熱管理モードのうちの電池加熱モード、又はエアコン冷房と電池加熱との2運転モードを実現するようにする。
【0077】
上記の予め設定された熱管理モードのうちの電池冷却モード、又はエアコン冷房と電池冷却の2運転モードの構造を実現できる上で、弁群統合モジュール100に圧縮機出口インターフェース201、モータ熱交換器第1のインターフェース209、モータ熱交換器第2のインターフェース210、第3の開閉弁23を設置することにより、弁の開閉及び流体通路の導通または切断により予め設定された熱管理モードのうちの電池加熱モード、又はエアコン冷房と電池加熱との2運転モードを実現し、電池加熱モード、又はエアコン冷房と電池加熱との2運転モードでの接続パイプラインの設計を減らす。
【0078】
選択可能に、電池暖房モードで、具体的な作動過程は以下のとおりであってもよい。
【0079】
図1及び図2に示すように、高温高圧冷媒は圧縮機600から流出し、パイプラインを介して第3の開閉弁23に連通され、第3の開閉弁23はパイプラインを介して電池パック熱交換器500と第4の開閉弁24に連通でき、このとき、第3の開閉弁23が開き状態にあり、第4の開閉弁24が閉じ状態にあり、冷媒が電池パック熱交換器500に入って電池パックを加熱し、電池パック熱交換器500を通過した冷媒はパイプラインを介して第3の膨張弁33に入って絞って降圧され、絞って減圧された後の冷媒がモータ熱交換器700に入って熱交換を行い、モータ熱交換器700を通過した冷媒は第2の開閉弁22から圧縮機に入って電池加熱のサイクル動作を行う。
【0080】
選択可能に、エアコン冷房と電池加熱との2運転モードで、具体的な作動過程は以下のとおりであってもよい。
【0081】
図1及び図2に示すように、高温高圧冷媒は圧縮機600から流出し、2パスに分けられる。
一方は、パイプライン接続を介して凝縮器200に入り、冷媒は凝縮器200(凝縮器200がこのとき、放熱動作を行わなくてもよい)を通過した後に流路を介して第1の開閉弁21に入ることができ、第1の開閉弁21が開き状態にあり、冷媒はさらにエアコン熱交換器300に入り、熱交換された冷媒はパイプライン接続を介して第2の膨張弁32に入り、冷媒が当該第2の膨張弁32によって絞って降圧された後に蒸発器400に流れ、絞って減圧された冷媒はパイプラインを介して蒸発器400内に入って蒸発して環境の熱を吸収し、冷却された環境温度は送風機によって冷風を乗員室に吹き込んで冷房を実現し、蒸発器400を通過した後の冷媒はパイプラインを介して圧縮機600に流れ、気体冷媒は圧縮機600内に入ってエアコン冷房のサイクル動作を行い、
他方は、パイプライン接続を介して第3の開閉弁23に入り、第3の開閉弁23を通過した冷媒は電池パック熱交換器500に入り、冷媒が電池パック熱交換器500に入って電池パックを加熱し、電池パック熱交換器500を通過した冷媒はパイプラインを介して第3の膨張弁33に入って絞って降圧され、絞って減圧された冷媒がモータ熱交換器700に入って熱交換を行い、モータ熱交換器700を通過した冷媒は第2の開閉弁22から圧縮機に入って電池加熱のサイクル動作を行う。
【0082】
図1及び図2に示すように、弁群は第1の膨張弁31をさらに備え、第1の膨張弁31の第1のポートは凝縮器出口インターフェース202に接続され、第1の膨張弁31の第2のポートはモータ熱交換器第1のインターフェース209に接続され、熱管理システム1000が予め設定された熱管理モードのうちのヒートポンプ暖房モード、又は、ヒートポンプ暖房と電池冷却の2運転モード、又は、ヒートポンプ暖房と電池加熱の2運転モードを実現するようにする。
【0083】
選択可能に、ヒートポンプ暖房モードで、具体的な作動過程は以下のとおりであってもよい。
【0084】
図1及び図2に示すように、冷媒が圧縮機600から流出してパイプラインを介して凝縮器200に入り、冷媒は凝縮器200で放熱し、凝縮器200の放熱は風と組み合わせてPTCを加熱し、送風機によって熱風を車内に吹き込んで、車内を暖房し、凝縮器200を通過した冷媒は第1の膨張弁31に入って絞って降圧され、絞って減圧された冷媒はモータ熱交換器700に入って吸熱して蒸発し、蒸発した冷媒は第2の開閉弁22を流れて圧縮機600に入って暖房サイクル動作を行う。
【0085】
選択可能に、ヒートポンプ暖房と電池冷却の2運転モードで、具体的な作動過程は以下のとおりであってもよい。
【0086】
図1及び図2に示すように、冷媒が圧縮機600から流出してパイプラインを介して凝縮器200に入り、冷媒は凝縮器200内で放熱し、凝縮器200の放熱は風と組み合わせてPTCを加熱し、送風機によって熱風を車内に吹き込んで、車内を暖房し、凝縮器200を通過した冷媒はパイプラインを介して第1の膨張弁31に接続され、当該第1の膨張弁31によって絞って降圧された後にモータ熱交換器700に入り、冷媒はモータ熱交換器700によって吸熱して蒸発し、蒸発した冷媒はモータ熱交換器700を介して第3の膨張弁33に入り、冷媒が第3の膨張弁33に入って絞って降圧された後に電池パック熱交換器500に入って電池パックを吸熱して降温させ、電池熱交換器500を通過した冷媒は第4の開閉弁24を通過し、冷媒は当該導通された第4の開閉弁24を介して圧縮機に入り、これにより、ヒートポンプ暖房と電池冷却の2運転モードの2運転サイクル動作を実現する。
【0087】
選択可能に、ヒートポンプ暖房と電池加熱の2運転モードで、具体的な作動過程は以下のとおりであってもよい。
【0088】
図1及び図2に示すように、冷媒は圧縮機から流出し、2パスに分けられる。
一方は、パイプラインを介して凝縮器200に入り、冷媒が凝縮器200で放熱し、凝縮器200の放熱は風と組み合わせてPTCを加熱し、車内を暖房し、凝縮器200を通過した冷媒は第1の膨張弁31に入り、当該第1の膨張弁31によって冷媒が絞って降圧され、第1の膨張弁31から流出した冷媒はモータ熱交換器700に入り、モータ熱交換器700によって吸熱して蒸発した冷媒は第2の開閉弁22から圧縮機に入り、
他方で、パイプラインを介して第3の開閉弁23に入り、第3の開閉弁23を通過した冷媒は電池パック熱交換器500に入って電池パックを加熱し、電池パック熱交換器500を通過した冷媒は第3の膨張弁33に入って絞って降圧され、絞って減圧された冷媒もモータ熱交換器700に入って蒸発して吸熱し、吸熱蒸発した冷媒は第2の開閉弁22によって圧縮機に入る。
【0089】
図1及び図2に示すように、モータ熱交換器第2のインターフェース210はさらに第2の膨張弁32の第1のポートに接続され、熱管理システム1000が予め設定された熱管理モードのうちのエアコン冷房、エアコン除湿及び電池加熱の3運転モード、又は、エアコン冷房、エアコン除湿及び電池冷却の3運転モードを実現するようにする。
【0090】
選択可能に、エアコン除湿モードで、具体的な作動過程は以下のとおりであってもよい。
【0091】
図1及び図2に示すように、圧縮機600は高温高圧気体冷媒を排出し、凝縮器200に入り、冷媒が凝縮器200で放熱した後に第1の開閉弁21に入り、このとき、第1の開閉弁21を全開とし、冷媒は第1の開閉弁21を通過した後にエアコン熱交換器300又はモータ熱交換器700に入り、エアコン熱交換器300またはモータ熱交換器700で熱交換された冷媒は第2の膨張弁32に入って絞って降圧され、絞って減圧された冷媒が蒸発器400に入って車内の環境熱を吸収することで、車内の湿潤空気が露点温度に達して凝縮して水として排出され、除湿効果を達成し、除湿された環境に凝縮器200の放熱を加え、車内環境が快適な温度になり、送風機によって風を乗員室に吹き込んで乗員室の快適な環境温度を実現する。蒸発器400を通過した冷媒は圧縮機に入って除湿サイクル動作を行う。
【0092】
選択可能に、エアコン冷房、エアコン除湿及び電池冷却の3運転モードで、具体的な作動過程は以下のとおりであってもよい。
【0093】
図1及び図2に示すように、圧縮機600は高温高圧気体冷媒を排出し、パイプライン接続を介して凝縮器200に入り、冷媒が凝縮器200を通過した後(凝縮器200がこのとき、放熱動作を行わなくてもよい)にパイプラインを介して第1の開閉弁21に入り、このとき、第1の開閉弁21を全開とし、冷媒は当該第1の開閉弁21からエアコン熱交換器300に入って、熱交換された冷媒は2パスに分けられる。
一方は、パイプラインを介して第2の膨張弁32に入って絞って降圧され、絞って減圧された冷媒はパイプライン接続を介して蒸発器400に入って、車内の環境熱を吸収することで、車内の湿潤空気が露点温度に達して凝縮して水として排出され、除湿効果を達成する。除湿された環境に凝縮器200の放熱を加え、車内環境が快適な温度になり、送風機によって風を乗員室に吹き込んで乗員室の快適な環境温度を実現し、蒸発器400を通過した冷媒は圧縮機600に入る。
【0094】
他方は、エアコン熱交換器300から排出した冷媒は第3の膨張弁33に入り、冷媒が第3の膨張弁33に入って絞って降圧された後に電池パック熱交換器500に入って電池パックを吸熱して降温させ、電池パック熱交換器500を通過した冷媒は第4の開閉弁24から圧縮機600に入る。
【0095】
選択可能に、エアコン冷房、エアコン除湿及び電池加熱の3運転モードで、具体的な作動過程は以下のとおりであってもよい。
【0096】
図1及び図2に示すように、圧縮機600は高温高圧気体冷媒を排出した後、気体冷媒は2パスに分けられる。
一方はパイプライン接続を介して凝縮器200に入り、冷媒は凝縮器200で放熱した後にパイプラインを介して第1の開閉弁21に接続し、このとき、当該第1の開閉弁21を全開とし、冷媒は当該第1の開閉弁21からパイプラインを介してエアコン熱交換器300に入り、当該エアコン熱交換器300によって熱交換された冷媒はパイプラインを介して第2の膨張弁32に入り、冷媒が第2の膨張弁32内で絞って降圧された後に蒸発器400に入って、車内の環境熱を吸収することで、車内の湿潤空気が露点温度に達して凝縮して水として排出され、除湿効果を達成し、除湿された環境に凝縮器200の放熱を加え、車内環境が快適な温度になり、送風機によって風を乗員室に吹き込んで乗員室の快適な環境温度を達成させ、蒸発器400を通過した冷媒はパイプライン接続を介して圧縮機600に入る。
【0097】
他方は、パイプライン接続を介して第3の開閉弁23に入り、当該第3の開閉弁23を通過した冷媒は電池パック熱交換器500に入って電池パックを加熱し、電池パック熱交換器500を通過した冷媒はパイプラインを介して第3の膨張弁33に入って絞って降圧され、絞って減圧された冷媒がモータ熱交換器700に入って吸熱して蒸発し、蒸発した冷媒はパイプライン接続を介して同様に第2の膨張弁32に入り、上記の一方の冷媒と合流する。
【0098】
幾つかの実施形態において、図1及び図2に示すように、弁群は第5の開閉弁25と第6の開閉弁26をさらに備え、第5の開閉弁25の第1のポートはそれぞれ第1の開閉弁21の第2のポートと第1の膨張弁31の第2のポートに接続され、第5の開閉弁25の第2のポートはモータ熱交換器第1のインターフェース209に接続され、第6の開閉弁26の第1のポートはそれぞれ第1の開閉弁21の第2のポート、第1の膨張弁31の第2のポートに接続され、第6の開閉弁26の第2のポートはエアコン熱交換器入口インターフェース203に接続するために使用される。弁群統合モジュール100に当該第5の開閉弁25を統合設計することにより、第1の開閉弁21と第1の膨張弁31から流出した冷媒を導通又は切断し、エアコン熱交換器300に選択的に入り、流路制御の柔軟性を向上させ、同様に、弁群統合モジュール100に当該第6の開閉弁26を統合設計することによって、第1の開閉弁21と第1の膨張弁31から流出した冷媒を導通又は切断し、モータ熱交換器700に選択的に入り、流路制御の柔軟性を向上させる。
【0099】
図1に示すように、弁群は第1の逆止弁41と第2の逆止弁42をさらに備えてもよく、第1の逆止弁41の第1のポートは第3の膨張弁33の第2のポートに接続され、第1の逆止弁41の第2のポートはモータ熱交換器第1のインターフェース209に接続され、具体的に、第5の開閉弁25の第1のポートに接続でき、ここで、第1の逆止弁41は、自分の第1のポートから第2のポートへの流体の流れのみを許可するように配置され、第2の逆止弁42の第1のポートはエアコン熱交換器出口インターフェース204に接続され、第2の逆止弁42の第2のポートは第3の膨張弁33の第2のポートに接続され、ここで、第2の逆止弁42は、自体の第1のポートから第2のポートへの流体の流れのみを許可するように配置される。当該実施形態において、流路に第1の逆止弁41と第2の逆止弁42を設置することによって、流体の逆流を防止し、流路中の流体の安定した流れを確保する。
【0100】
幾つかの実施形態において、図1及び図2に示すように、気液分離器インターフェースは気液分離器入口インターフェース211を備え、蒸発器インターフェースは蒸発器出口インターフェース206をさらに備え、蒸発器出口インターフェース206は気液分離器入口インターフェース211に接続される。つまり、蒸発器400を通過した冷媒は気液分離器800に流入して気液二相分離を行うことができ、分離した気相冷媒は圧縮機600に入り、液相冷媒又は気液混合二相冷媒が圧縮機600に入らないようにする。
【0101】
選択可能に、図6図14に示すように、流路は略同一平面内に分布する第1の流路110を備え、第1の流路110は第1の分岐路11を備え、凝縮器出口インターフェース202は第1の分岐路11によって第1の開閉弁21の第1のポート、第1の膨張弁31の第1のポートに連通される。
【0102】
つまり、当該実施形態において、当該第1の分岐路11を設置し、且つ当該第1の分岐路11が凝縮器出口インターフェース202に連通され、当該第1の分岐路11は第1の開閉弁21との連通及び第1の膨張弁31との連通を実現することにより、凝縮器出口インターフェース202と第1の開閉弁21の第1のポートとの連通、及び凝縮器出口インターフェース202と第1の膨張弁31の第1のポートとの連通をそれぞれ実現するように、2つの独立した流路を設置することを避け、第1の分岐路11を共有することで弁群統合モジュール100内の流路の設置の数を減らす。
【0103】
具体的に、当該第1の分岐路11に第1の開口803と第2の開口802が形成され、当該第1の開口803は第1の開閉弁21の第1のポートに連通され、第2の開口802は第1の膨張弁31の第1のポートに連通され、凝縮器出口インターフェース202はそのうちの1つの第2の流路120によって当該第1の分岐路11に連通される。
【0104】
図6図7及び図8に示すように、第1の流路110は第2の分岐路12をさらに備え、第1の開閉弁21の第2のポート、第1の膨張弁31の第2のポートは第2の分岐路12によって第5の開閉弁25の第1のポートに連通され、且つ、第1の開閉弁21の第2のポート、第1の膨張弁31の第2のポートはさらに第2の分岐路12によって第6の開閉弁26の第1のポートに連通される。
【0105】
つまり、当該実施形態において、当該第2の分岐路12を設置することにより、第1の開閉弁21及び第1の膨張弁31から流出した冷媒は当該第2の分岐路12を共有して第6の開閉弁26、第5の開閉弁25及び第1の逆止弁41に連通し、弁群統合モジュール100内の流路の設置の数を減らす。
【0106】
具体的に、当該第2の分岐路12に第3の開口818、第4の開口819、第5の開口801、第6の開口121及び第7の開口122が形成される。当該第3の開口818は第1の開閉弁21の第2のポートに連通され、第4の開口819は第1の膨張弁31の第2のポートに連通され、第5の開口801は第1の逆止弁41の第2のポートに連通され、第6の開口121は第6の開閉弁26の第1のポートに連通され、第7の開口122は第5の開閉弁25の第1のポートに連通される。
【0107】
選択可能に、図6及び図7に示すように、第1の流路110は第3の分岐路13をさらに備え、第6の開閉弁26の第2のポートは第3の分岐路13によってエアコン熱交換器入口インターフェース203に連通され、冷媒がエアコン熱交換器300に流れるようにする。
【0108】
具体的に、第3の分岐路13に第8の開口805と第9の開口804が形成され、第8の開口805は第6の開閉弁26の第2のポートに連通され、第9の開口804はそのうちの1つの第2の流路120によってエアコン熱交換器の入口インターフェース203に連通される。
【0109】
選択可能に、図6図7及び図8に示すように、第1の流路110は第4の分岐路14をさらに備え、エアコン熱交換器出口インターフェース204、モータ熱交換器第2のインターフェース210は第4の分岐路14によって第2の開閉弁22の第1のポートに連通され、且つ、エアコン熱交換器出口インターフェース204、モータ熱交換器第2のインターフェース210はさらに第4の分岐路14によって第2の膨張弁32の第1のポートに連通される。
【0110】
つまり、当該実施形態において、エアコン熱交換器300から流出した冷媒、及びモータ熱交換器700から流出した冷媒は当該第4の分岐路14に合流し、第4の分岐路14は第2の開閉弁22に選択的に導通または切断可能であり、及び第2の膨張弁32に選択的に導通または切断可能である。当該第4の分岐路14を設置することによって、エアコン熱交換器300と第2の開閉弁22及び第2の膨張弁32との連通、及びモータ熱交換器700と第2の開閉弁22及び第2の膨張弁32との連通を実現するように複数の流路を個別に設置する必要がなく、弁群統合モジュール100内の流路の設置の数を減らす。
【0111】
具体的に、第4の分岐路14に第10の開口816、第11の開口817、第12の開口820及び第13の運転口806が設置される。第10の開口816はそのうちの1つの第2の流路120によってエアコン熱交換器出口インターフェース204に連通され、第11の開口817はそのうちの1つの第2の流路120によってモータ熱交換器第2のインターフェース210に連通され、第12の開口820は第2の開閉弁22の第1のポートに連通され、第13の運転口806は第2の膨張弁32の第1のポートに連通される。
【0112】
選択可能に、図6図7及び図8に示すように、第1の流路110は第5の分岐路15をさらに備え、第3の開閉弁23の第2のポート、電池パック熱交換器第1のインターフェース207は第5の分岐路15によって第4の開閉弁24の第1のポートに連通される。
【0113】
つまり、当該実施形態において、第3の開閉弁23の第2のポートから流出した冷媒が第5の分岐路15に入り、第5の分岐路15に流入する冷媒はさらに選択的に第4の開閉弁24または電池パック熱交換器500に流れる。当該第5の分岐路15を共有することで、第3の開閉弁23と第4の開閉弁24との間に流路を個別に設置したり、第3の開閉弁23と電池パック熱交換器500との間に流路を個別に設置したりすることを避け、弁群統合モジュール100内の流路の設置の数を減らす。
【0114】
具体的に、第5の分岐路15に第14の開口807、第15の開口808及び第16の開口(図示せず)が設置される。第14の開口807は第3の開閉弁23の第2のポートに連通され、第15の開口808は第4の開閉弁24の第1のポートに連通され、第16の開口は電池パック熱交換器第1のインターフェース207に連通される。
【0115】
選択可能に、図6図7及び図8に示すように、第1の流路110は第6の分岐路16をさらに備え、第2の開閉弁22の第2のポート、蒸発器出口インターフェース206、第4の開閉弁24の出口は第6の分岐路16によって圧縮機600の入口に連通できる。
【0116】
つまり、当該実施形態において、当該第6の分岐路16を共用することによって、第2の開閉弁22の第2のポート、蒸発器出口インターフェース206、第4の開閉弁24の第2のポートが圧縮機600の入口に連通されることを実現し、複数の流路を設置してそれぞれ連通することを避けて、弁群統合モジュール100内の流路の設置の数を減らす。
【0117】
具体的に、まず、説明する必要がある点として、上記のPTセンサは第1のPTセンサ404及び第2のPTセンサ405を備える。蒸発器400または第2の開閉弁22から流出した冷媒に対して温度検出を行うように、第1のPTセンサ404は蒸発器400の出口及び第2の開閉弁22の第2のポートに設けられ、圧縮機600から排出した冷媒に対して温度検出を行うように、第2のPTセンサ405は圧縮機600の出口に設けられる。
【0118】
第6の分岐路16に第17の開口809、第18の開口810、第19の開口811、第20の開口812及び第21の開口813が設けられる。第17の開口809は第4の開閉弁24の第2のポートに連通され、第18の開口810はそのうちの1つの第2の流路120によって気液分離器入口インターフェース211に連通でき、第19の開口811は第1のPTセンサ404の第2のポートに連通され、第20の開口812はそのうちの1つの第2の流路120によって蒸発器出口インターフェース206に連通され、第21の開口813は第2の開閉弁22の第2のポートに連通される。冷媒は第17の開口809、第19の開口811、第20の開口812及び第21の開口813を介して第6の分岐路16に流入し、次に、第18の開口810を介して気液分離器800に流入し、冷媒は気液分離器800を通過した後に最終的に圧縮機600に流入することができる。
【0119】
エアコン冷房モードを例として、上記の開口と結合し、具体的な作動過程は以下のとおりである。
【0120】
圧縮機600は高温高圧気体冷媒を排出し、パイプラインを介して凝縮器200の入口に流れ、冷媒が凝縮器200で熱交換された後、当該凝縮器200の出口によって弁群統合モジュール100上の凝縮器出口インターフェース202に連通され、凝縮器出口インターフェース202はそのうちの1つの第2の流路120によって第1の分岐路11に連通され、冷媒が第1の分岐路11に流入した後、第1の開口803が開き状態にあり、第2の開口802が閉じ状態にあり、冷媒は第1の開口803から第1の開閉弁21を流れて第3の開口818に流れて第2の分岐路12に入り、第2の分岐路12に入った冷媒は第6の開口121から第6の開閉弁26を流れて第8の開口805に流れ、さらに冷媒を第3の分岐路13に入らせ、冷媒は第3の分岐路13から第9の開口804を通過してエアコン熱交換器入口インターフェース203に入って、さらにエアコン熱交換器300に流入し、エアコン熱交換器300から流出した冷媒はエアコン熱交換器出口インターフェース204を介して第10の開口816に流れて第4の分岐路14に入り、冷媒は第4の分岐路14で第13の運転口806に流れて第2の膨張弁32に入り、第2の膨張弁32を流れた冷媒は蒸発器入口インターフェース205を介して蒸発器400に入り、蒸発器400から流出した冷媒は蒸発器出口インターフェース206を介して第20の開口812に連通されて、これにより、第6の分岐路16に入り、冷媒が第6の分岐路16に入った後、第18の開口810を介して気液分離器800に入り、気液分離器800からの冷媒は圧縮機600に入ってサイクル冷房動作を行う。
【0121】
選択可能に、図1図3図5、及び図8に示すように、インターフェースはモータ熱交換器第3のインターフェース212とモータ熱交換器第4のインターフェース213をさらに備え、弁群統合モジュール100はポンプ60と冷却液を収納するための収納ボックス70をさらに備え、モータ熱交換器第3のインターフェース212に冷却液を圧送するように、ポンプ60の出口はモータ熱交換器第3のインターフェース212に接続されるため、収納ボックス70の入口はモータ熱交換器第4のインターフェース213に接続され、収納ボックス70の出口はポンプ60の入口に接続され、ポンプ60に冷却液を補充するために使用される。当該実施形態において、ポンプ60の駆動によって、収納ボックス70中の冷却液がモータ熱交換器700に入り、当該モータ熱交換器700で冷却液回路と冷媒回路の熱交換を実現する。
【0122】
具体的に、図1図5に示すように、弁群統合モジュール100は三方弁40をさらに備え、三方弁40の第1のポート401は熱交換器第4のインターフェース213に接続され、三方弁40の第2のポート402はモータが位置する冷却液流路のラジエータ910の入口に接続され、三方弁40の第3のポート403はモータが位置する冷却液流路の高圧システム920の入口に接続するために使用される。当該実施形態において、三方弁40の冷却液を2パスに分けて、一方はラジエータ910に入り、他方は、モータ、電気制御ボックスなどを有する高圧システム920に入り、高圧システム920における熱をモータ熱交換器700に連れ、冷媒回路と熱交換を行う。
【0123】
選択可能に、図5に示すように、弁群統合モジュール100に統合水管701がさらに統合され、統合水管701は収納ボックス70とポンプ60を接続するために使用され、接続の便利性を向上させる。
【0124】
選択可能に、図3図5に示すように、上記の第3の開閉弁23と第4の開閉弁24が弁群統合モジュール100の同じ側に取り付けられ、第3の開閉弁23の第2のポートと第4の開閉弁24の第1のポートとの間の流路設計をできるだけ短くし、低流体抵抗の性能を満たすようにする。
【0125】
選択可能に、上記の開閉弁、膨張弁はいずれも挿入により弁群統合モジュール100に接続され、ネジで固定してロックされ、上記の第1の逆止弁41と第2の逆止弁42は同様に弁群統合モジュール100の取付孔内に弁で一体に挿入され、それぞれ第1のプラグ411と第2のプラグ421とにより密封して接続される。
【0126】
例えば、図9に示すように、弁群統合モジュール100に第3の膨張弁ソケット331及び他のソケットが形成され、当該第3の膨張弁ソケット331は、第3の膨張弁33を挿入するために使用され、他の弁は対応して他のソケットに挿入してもよく、本開示はここで繰り返して説明しない。
【0127】
また、膨張弁の着脱を容易にするために、弁群統合モジュール100に膨張弁を締め付けて接続するためのねじ穴が形成される。例えば、図10に示すように、弁群統合モジュール100に第1のねじ穴1011が形成され、当該第1のねじ穴1011はボルトまたはねじなどの締結具を穿設することで、第1の膨張弁31を弁群統合モジュール100に締め付け取り付けるようにする。
【0128】
図11に示すように、弁群統合モジュール100に第5の開閉弁25を挿入するためのねじ山インターフェース251が形成される。
【0129】
本開示は、また、車両熱管理システム1000をさらに提供し、当該車両熱管理システム1000は熱管理システムアセンブリと弁群統合モジュール100を備え、熱管理システムアセンブリは圧縮機600、凝縮器200、エアコン熱交換器300、蒸発器400を備え、対応する熱管理システムアセンブリに接続されるように、弁群統合モジュール100に圧縮機インターフェース、凝縮器インターフェース、熱交換器インターフェース、蒸発器インターフェースのうちの少なくとも1つが設置される。
【0130】
弁群統合モジュール100に複数のインターフェースを設置することで、熱管理システムアセンブリに連通され、且つ弁群統合モジュール100の内部に複数の流路を設置することで、従来の接続パイプラインを取り替えて、熱管理システム1000における接続パイプラインの設計の減少に有利であり、メンテナンスを容易にし、車両熱管理システム1000を簡素化するのに役に立つ。
【0131】
選択可能に、図1及び図2に示すように、車両熱管理システム1000は気液分離器800をさらに備え、弁群統合モジュール100にさらに気液分離器800に接続するための気液分離器インターフェースが設けられた。当該気液分離器800を設置することで冷媒に対して気液二相分離を行い、分離した気相冷媒が圧縮機600に入り、液相冷媒又は気液混合二相冷媒が圧縮機600に入ることを避ける。
【0132】
選択可能に、図1及び図2に示すように、車両熱管理システム1000は電池パック熱交換器500をさらに備え、弁群統合モジュール100にさらに電池パック熱交換器500に接続するための電池パック熱交換器インターフェースが設けられ、対応する流体流路を選択することで電池パックの加熱または冷却を実現し、電池パックの正常動作を確保し、電池パックを加熱または冷却する熱管理システム1000を個別に設置する必要がなく、車両熱管理システム1000設計のコストを低減する。
【0133】
選択可能に、図1及び図2に示すように、車両熱管理システム1000はモータ熱交換器700をさらに備え、弁群統合モジュール100にさらにモータ熱交換器700に接続するためのモータ熱交換器インターフェースが設けられ、対応する流体流路を選択することでモータとの熱交換を実現し、モータの正常動作を確保し、モータとの熱交換を実現する熱管理システム1000を個別に設置する必要がなく、車両熱管理システム1000の設計のコストを低減する。
【0134】
本開示は、また、上記車両熱管理システム1000を備える車両をさらに提供する。
【0135】
以上で図面を組み合わせて本開示の好ましい実施形態を詳細に説明したが、本開示は上記実施形態における具体的な細部に制限されず、本開示の技術構想の範囲で、本開示の技術的手段に対して多種の簡単な変形を行うことができ、これらの簡単な変形はいずれも本開示の保護範囲に属する。
【0136】
また、上記具体実施形態に説明される各具体的な技術的特徴は、矛盾しない場合に、任意の適切な方法で組み合わせることができ、不必要な重複を避けるために、本開示は様々な可能な組み合わせ方式を別途に説明しない。
【0137】
なお、本開示の様々な異なる実施形態を任意に組み合わせてもよく、本開示の思想を逸脱しない限り、同様に本開示で開示される内容として見なされる。
【関連出願の相互参照】
【0138】
本願は、出願番号が202110600840.1、出願日が2021年05月31日である中国特許出願に基づいて提出され、当該中国特許出願の優先権を主張し、当該中国特許出願の全部内容はここで参照として本願に組み込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2023-09-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多種の予め設定された熱管理モードを有する熱管理システム(1000)用弁群統合モジュール(100)であって、前記弁群統合モジュール(100)は、
前記弁群統合モジュール(100)の内部に設けられる複数の流路(10)と、
複数の弁を備え、前記弁が前記弁群統合モジュール(100)に設けられるとともに前記流路(10)に連通される弁群(20)と、を備え、
前記弁の導通または切断により、前記複数の流路(10)を連通して異なる流体通路を形成し、前記多種の予め設定された熱管理モードのうちの少なくとも1つを実現することを特徴とする熱管理システム(1000)用弁群統合モジュール(100)。
【請求項2】
前記流路(10)は第1の流路(110)と第2の流路(120)を備え、前記第1の流路(110)は同一平面内に分布し、前記第2の流路(120)は異なる平面内に分布し、前記弁群(20)は、第1の流路(110)と第2の流路(120)を選択的に連通させて異なる流体通路を形成するために使用されることを特徴とする請求項1に記載の弁群統合モジュール。
【請求項3】
前記弁群統合モジュール(100)はインターフェースをさらに備え、前記インターフェースは前記流体通路と前記熱管理システムにおける外部熱交換アセンブリを接続するために使用され
前記インターフェースは凝縮器インターフェース、エアコン熱交換器インターフェース、蒸発器インターフェース、電池パック熱交換器インターフェース、モータ熱交換器インターフェース、エンジン熱交換器インターフェース、圧縮機インターフェース、気液分離器インターフェース及びPTセンサインターフェースのうちの複数を備え、前記凝縮器インターフェース、前記エアコン熱交換器インターフェース、前記蒸発器インターフェース、前記電池パック熱交換器インターフェース、前記モータ熱交換器インターフェース及び前記圧縮機インターフェースは対応する外部熱管理システムアセンブリに接続するために使用されることを特徴とする請求項1または2に記載の弁群統合モジュール。
【請求項4】
前記インターフェースは前記凝縮器インターフェース、前記エアコン熱交換器インターフェース、前記蒸発器インターフェース、及び前記圧縮機インターフェースを備え、前記凝縮器インターフェースは前記外部熱管理システムにおける凝縮器(200)に接続するために使用され、前記エアコン熱交換器インターフェースは前記外部熱管理システムにおけるエアコン熱交換器(300)に接続するために使用され、前記蒸発器インターフェースは前記外部熱管理システムにおける蒸発器(400)に接続するために使用され、前記圧縮機インターフェースは前記外部熱管理システムにおける圧縮機(600)に接続するために使用されることを特徴とする請求項に記載の弁群統合モジュール。
【請求項5】
前記凝縮器インターフェースは凝縮器出口インターフェース(202)を備え、前記エアコン熱交換器インターフェースはエアコン熱交換器入口インターフェース(203)とエアコン熱交換器出口インターフェース(204)を備え、前記蒸発器インターフェースは蒸発器入口インターフェース(205)を備え、
前記弁群(20)は第1の開閉弁(21)と第2の膨張弁(32)を備え、
前記第1の開閉弁(21)の第1のポートは前記凝縮器出口インターフェース(202)に接続され、前記第1の開閉弁(21)の第2のポートは前記エアコン熱交換器入口インターフェース(203)に接続され、
前記第2の膨張弁(32)の第1のポートは前記エアコン熱交換器出口インターフェース(204)に接続され、前記第2の膨張弁(32)の第2のポートは前記蒸発器入口インターフェース(205)に接続され、前記熱管理システムが前記予め設定された熱管理モードのうちのエアコン冷房モードを実現するようにすることを特徴とする請求項に記載の弁群統合モジュール。
【請求項6】
前記弁群は第1の膨張弁(31)と第2の開閉弁(22)をさらに備え、
前記第1の膨張弁(31)の第1のポートは前記凝縮器出口インターフェース(202)に接続され、前記第1の膨張弁(31)の第2のポートは前記エアコン熱交換器入口インターフェース(203)に接続され、
前記第2の開閉弁(22)の第1のポートは前記エアコン熱交換器出口インターフェース(204)に接続され、前記第2の開閉弁(22)の第2のポートは前記圧縮機(600)の入口に接続され、前記熱管理システムが前記予め設定された熱管理モードのうちのエアコン暖房モードを実現するようにすることを特徴とする請求項に記載の弁群統合モジュール。
【請求項7】
前記電池パック熱交換器インターフェースは電池パック熱交換器第1のインターフェース(207)と電池パック熱交換器第2のインターフェース(208)を備え、
前記弁群は第3の膨張弁(33)と第4の開閉弁(24)をさらに備え、前記第3の膨張弁(33)の第1のポートは前記電池パック熱交換器第2のインターフェース(208)に接続され、前記第3の膨張弁(33)の第2のポートは前記エアコン熱交換器出口インターフェース(204)に接続され、
前記第4の開閉弁(24)の第1のポートは前記電池パック熱交換器第1のインターフェース(207)に接続され、前記第4の開閉弁(24)の第2のポートは圧縮機(600)の入口に接続するように使用され、前記熱管理システムが前記予め設定された熱管理モードのうちの電池冷却モード、又はエアコン冷房と電池冷却の2運転モードを実現するようにすることを特徴とする請求項に記載の弁群統合モジュール。
【請求項8】
前記圧縮機インターフェースは圧縮機出口インターフェース(201)を備え、前記モータ熱交換器インターフェースはモータ熱交換器第1のインターフェース(209)とモータ熱交換器第2のインターフェース(210)を備え、
前記弁群は第2の開閉弁(22)と第3の開閉弁(23)をさらに備え、前記第3の開閉弁(23)の第1のポートは前記圧縮機出口インターフェース(201)に接続され、前記第3の開閉弁(23)の第2のポートは前記電池パック熱交換器第1のインターフェース(207)に接続され、前記第3の膨張弁(33)の第2のポートは前記モータ熱交換器第1のインターフェース(209)に接続され、前記第2の開閉弁(22)の第1のポートは前記モータ熱交換器第2のインターフェース(210)に接続され、前記第2の開閉弁(22)の第2のポートは前記圧縮機(600)の入口に接続するために使用され、前記熱管理システムが前記予め設定された熱管理モードのうちの電池加熱モード、又はエアコン冷房と電池加熱の2運転モードを実現するようにすることを特徴とする請求項に記載の弁群統合モジュール。
【請求項9】
前記弁群は第1の膨張弁(31)をさらに備え、前記第1の膨張弁(31)の第1のポートは前記凝縮器出口インターフェース(202)に接続され、前記第1の膨張弁(31)の第2のポートは前記モータ熱交換器第1のインターフェース(209)に接続され、前記熱管理システムが前記予め設定された熱管理モードのうちのヒートポンプ暖房モード、又は、ヒートポンプ暖房と電池冷却の2運転モード、又は、ヒートポンプ暖房と電池加熱の2運転モードを実現するようにすることを特徴とする請求項に記載の弁群統合モジュール。
【請求項10】
前記モータ熱交換器第2のインターフェース(210)はさらに前記第2の膨張弁(32)の第1のポートに接続され、前記熱管理システムが前記予め設定された熱管理モードのうちのエアコン冷房、エアコン除湿及び電池加熱の3運転モード、又は、エアコン冷房、エアコン除湿及び電池冷却の3運転モードを実現するようにすることを特徴とする請求項に記載の弁群統合モジュール。
【請求項11】
前記弁群は第5の開閉弁(25)と第6の開閉弁(26)をさらに備え、
前記第5の開閉弁(25)の第1のポートはそれぞれ前記第1の開閉弁(21)の第2のポートと前記第1の膨張弁(31)の第2のポートに接続され、前記第5の開閉弁(25)の第2のポートは前記モータ熱交換器第1のインターフェース(209)に接続され、
前記第6の開閉弁(26)の第1のポートはそれぞれ前記第1の開閉弁(21)の第2のポート、前記第1の膨張弁(31)の第2のポートに接続され、前記第6の開閉弁(26)の第2のポートは前記エアコン熱交換器入口インターフェース(203)に接続するために使用されることを特徴とする請求項に記載の弁群統合モジュール。
【請求項12】
前記弁群は、第1の逆止弁(41)と第2の逆止弁(42)をさらに備え、
前記第1の逆止弁(41)の第1のポートは前記第3の膨張弁(33)の第2のポートに接続され、前記第1の逆止弁(41)の第2のポートは前記モータ熱交換器第1のインターフェース(209)に接続するために使用され、第1の逆止弁(41)は、自分の第1のポートから第2のポートへの流体の流れのみを許可するように配置され、
前記第2の逆止弁(42)の第1のポートは前記エアコン熱交換器出口インターフェース(204)に接続され、前記第2の逆止弁(42)の第2のポートは前記第3の膨張弁(33)の第2のポートに接続され、第2の逆止弁(42)は、自体の第1のポートから第2のポートへの流体の流れのみを許可するように配置されることを特徴とする請求項に記載の弁群統合モジュール。
【請求項13】
前記気液分離器インターフェースは気液分離器入口インターフェース(211)を備え、前記蒸発器インターフェースは蒸発器出口インターフェース(206)をさらに備え、前記蒸発器出口インターフェース(206)は前記気液分離器入口インターフェース(211)に接続されることを特徴とする請求項に記載の弁群統合モジュール。
【請求項14】
前記流路は、同一平面内に分布する第1の流路(110)を備え、
前記第1の流路(110)は第1の分岐路(11)を備え、前記凝縮器出口インターフェース(202)は前記第1の分岐路(11)によって前記第1の開閉弁(21)の第1のポート、前記第1の膨張弁(31)の第1のポートに連通され、または
前記第1の流路(110)は第2の分岐路(12)をさらに備え、前記第1の開閉弁(21)の第2のポート、前記第1の膨張弁(31)の第2のポートは前記第2の分岐路(12)によって前記第5の開閉弁(25)の第1のポートに連通され、且つ、前記第1の開閉弁(21)の第2のポート、前記第1の膨張弁(31)の第2のポートはさらに前記第2の分岐路(12)によって前記第6の開閉弁(26)の第1のポートに連通され、または
前記第1の流路(110)は第3の分岐路(13)をさらに備え、前記第6の開閉弁(26)の第2のポートは前記第3の分岐路(13)によって前記エアコン熱交換器入口インターフェース(203)に連通され、または
前記第1の流路(110)は第4の分岐路(14)をさらに備え、前記エアコン熱交換器出口インターフェース(204)、前記モータ熱交換器第2のインターフェース(210)は前記第4の分岐路(14)によって前記第2の開閉弁(22)の第1のポートに連通され、且つ、前記エアコン熱交換器出口インターフェース(204)、前記モータ熱交換器第2のインターフェース(210)はさらに前記第4の分岐路(14)によって前記第2の膨張弁(32)の第1のポートに連通され、または
前記第1の流路(110)は第5の分岐路(15)をさらに備え、前記第3の開閉弁(23)の第2のポート、前記電池パック熱交換器第1のインターフェース(207)は前記第5の分岐路(15)によって第4の開閉弁(21)の第1のポートに連通され、または
前記第1の流路(110)は第6の分岐路(16)をさらに備え、前記第2の開閉弁(22)の第2のポート、前記蒸発器出口インターフェース(206)、前記第4の開閉弁(24)の第2のポートは前記第6の分岐路(16)によって前記圧縮機(600)の入口に連通できることを特徴とする請求項11に記載の弁群統合モジュール。
【請求項15】
前記インターフェースはさらにモータ熱交換器第3のインターフェース(212)とモータ熱交換器第4のインターフェース(213)をさらに備え、前記弁群統合モジュール(100)はポンプ(60)と冷却液を収納するための収納ボックス(70)をさらに備え、前記モータ熱交換器第3のインターフェース(212)に冷却液を圧送するように、前記ポンプ(60)の出口は前記モータ熱交換器第3のインターフェース(212)に接続されるため、前記収納ボックス(70)の入口は前記モータ熱交換器第4のインターフェース(213)に接続され、前記収納ボックス(70)の出口は前記ポンプ(60)の入口に接続され、前記ポンプ(60)に冷却液を補充するために使用されることを特徴とする請求項に記載の弁群統合モジュール。
【請求項16】
前記弁群統合モジュール(100)は三方弁(40)をさらに備え、前記三方弁(40)の第1のポート(401)は前記熱交換器第4のインターフェース(213)に接続され、前記三方弁(40)の第2のポート(402)はモータが位置する冷却液流路のラジエータ(910)の入口に接続するために使用され、前記三方弁(40)の第3のポート(403)は前記モータが位置する冷却液流路の高圧システム(920)の入口に接続するために使用されることを特徴とする請求項15に記載の弁群統合モジュール。
【請求項17】
熱管理システムアセンブリと請求項1または2に記載の弁群統合モジュール(100)を備え、前記熱管理システムアセンブリは圧縮機(600)、凝縮器(200)、エアコン熱交換器(300)、蒸発器(400)を備え、前記弁群統合モジュール(100)に圧縮機インターフェース、凝縮器インターフェース、熱交換器インターフェース、蒸発器インターフェースのうちの少なくとも1つが設置され、対応する熱管理システムアセンブリに接続されるようにすることを特徴とする車両熱管理システム。
【請求項18】
前記車両熱管理システムは気液分離器(800)をさらに備え、前記弁群統合モジュール(100)にさらに前記気液分離器(800)に接続するための気液分離器インターフェースが設けられたことを特徴とする請求項17に記載の車両熱管理システム。
【請求項19】
前記車両熱管理システムは電池パック熱交換器(500)をさらに備え、前記弁群統合モジュール(100)にさらに前記電池パック熱交換器(500)に接続するための電池パック熱交換器インターフェースが設けられ、対応する流体流路を選択することで電池パックの加熱または冷却を実現することを特徴とする請求項17に記載の車両熱管理システム。
【請求項20】
前記車両熱管理システムはモータ熱交換器(700)をさらに備え、前記弁群統合モジュール(100)にさらに前記モータ熱交換器(700)に接続するためのモータ熱交換器インターフェースが設けられ、対応する流体流路を選択することでモータとの熱交換を実現することを特徴とする請求項17に記載の車両熱管理システム。
【請求項21】
請求項17に記載の車両熱管理システムを備えることを特徴とする車両。
【国際調査報告】