(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-16
(54)【発明の名称】UWBコンポーネント、端末及びUWBシステム
(51)【国際特許分類】
H04B 1/3827 20150101AFI20240409BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240409BHJP
H02J 50/20 20160101ALI20240409BHJP
【FI】
H04B1/3827
H02J7/00 301D
H02J50/20
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023565616
(86)(22)【出願日】2022-04-24
(85)【翻訳文提出日】2023-10-25
(86)【国際出願番号】 CN2022088863
(87)【国際公開番号】W WO2022257623
(87)【国際公開日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】202110633768.2
(32)【優先日】2021-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】于 冰
【テーマコード(参考)】
5G503
5K011
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503GB08
5K011DA01
5K011DA29
5K011JA01
5K011KA12
5K011KA18
(57)【要約】
UWBコンポーネント、端末およびUWBシステムを提供する。UWBコンポーネントは、UWBタグおよび/またはUWBアンカーポイントとして端末に外付けされる。前記UWBコンポーネントは、前記端末(200)に接続されるように設けられた第1のインターフェースモジュール(101)と、前記第1のインターフェースモジュール(101)に接続されるUWBモジュール(102)と、を含む。前記第1のインターフェースモジュール(101)は、前記UWBモジュール(102)が必要とする給電電圧、またはクロック信号、または通信信号のいずれかまたはその組み合わせを含む、前記端末(200)と前記UWBモジュール(102)との間の伝送内容を伝送するように設けられた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
UWBタグおよび/またはUWBアンカーポイントとして端末に外付けされるUWBコンポーネントであって、
前記端末に接続されるように設けられた第1のインターフェースモジュールと、前記第1のインターフェースモジュールに接続されるUWBモジュールと、を含み、
前記第1のインターフェースモジュールは、前記UWBモジュールが必要とする給電電圧、またはクロック信号、または通信信号のいずれかまたはその組み合わせを含む、前記端末と前記UWBモジュールとの間の伝送内容を伝送するように設けられた、超広帯域UWBコンポーネント。
【請求項2】
前記UWBモジュールは、後段電源ユニットによって給電される被給電ユニットを含み、
前記後段電源ユニットは前記UWBコンポーネント内にあり、前記第1のインターフェースモジュールは前記後段電源ユニットに接続され、前記第1のインターフェースモジュールは、前記端末の給電電圧を前記後段電源ユニットに伝送するように設けられ、前記後段電源ユニットは、前記給電電圧を調整し、調整された後の給電電圧によって前記被給電ユニットに給電するために使用され、あるいは、
前記後段電源ユニットは前記端末内にあり、前記第1のインターフェースモジュールは、前記端末における後段電源ユニットから調整された後の給電電圧を前記被給電ユニットに伝送するように設けられ、前記被給電ユニットに給電し、あるいは、
前記後段電源ユニットは前記端子におけるOTGを利用して給電し、前記後段電源ユニットは、前記端末内にある第1の後段電源サブユニットと、前記UWBコンポーネント内にある第2の後段電源サブユニットとを含み、前記第1のインターフェースモジュールは、前記第1の後段電源サブユニットの昇圧調整された後の給電電圧を前記第2の後段電源サブユニットに伝送するように設けられ、前記第2の後段電源サブユニットは、前記昇圧調整された後の給電電圧を降圧調整し、降圧調整された後の給電電圧によって前記被給電ユニットに給電するために使用される、請求項1に記載のUWBコンポーネント。
【請求項3】
前記UWBモジュールは、バッテリユニットによって給電される被給電ユニットと、前記バッテリユニットとを含み、
前記UWBコンポーネントは、前記被給電ユニットに接続される無線エネルギー受信ユニットをさらに含み、
前記伝送内容は、無線エネルギーをさらに含み、前記第1のインターフェースモジュールは、前記端末における無線エネルギー送信ユニットによって送信された無線エネルギーを前記無線エネルギー受信ユニットに送信するように設けられ、
前記無線エネルギー受信ユニットは、受信した無線エネルギーを利用して前記被給電ユニットを充電するために使用される、請求項1に記載のUWBコンポーネント。
【請求項4】
前記後段電源ユニットは、電圧変換器DC-DCおよび/または低ドロップアウトレギュレータLDOを含む、請求項2に記載のUWBコンポーネント。
【請求項5】
前記UWBモジュールは、UWBチップとマイクロプロセッサMCUとを含み、
前記MCUと前記UWBチップとは接続され、前記MCUは、前記UWBチップの出力データを予め設定された規格に準拠した規格化データに変換し、前記規格化データを前記第1のインターフェースモジュールによって前記端末に送信するために使用される、請求項1から4のいずれか1項に記載のUWBコンポーネント。
【請求項6】
前記伝送内容は、前記端末におけるクロックジェネレータから供給され、または、端末におけるシステムクロックから供給されるクロック信号を含む、請求項1から4のいずれか1項に記載のUWBコンポーネント。
【請求項7】
前記UWBモジュールは、
UWBチップ、またはUWBアンテナユニット、またはマイクロプロセッサMCU、またはブルートゥース通信ユニット、またはブルートゥースアンテナユニット、またはクロックユニット、またはバッテリユニットのいずれかまたはその組み合わせを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載のUWBコンポーネント。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載のUWBコンポーネントに外付けされた端末であって、
UWBサポートモジュールに接続されて、前記UWBコンポーネントに接続されるように設けられた第2のインターフェースモジュールと、前記UWBサポートモジュールと、を含み、
前記第2のインターフェースモジュールは、前記UWBコンポーネントが必要とする給電電圧、またはクロック信号、または通信信号のいずれかまたはその組み合わせを含む、前記UWBサポートモジュールと前記UWBコンポーネントとの間の伝送内容を伝送するように設けられた、端末。
【請求項9】
前記UWBサポートモジュールは、前記第2のインターフェースモジュールに接続される無線エネルギー送信ユニットを含み、
前記伝送内容は、無線エネルギーをさらに含まれ、前記第2のインターフェースモジュールは、前記無線エネルギー送信ユニットによって送信された無線エネルギーを前記UWBコンポーネントにおける無線エネルギー受信ユニットに送信するように設けられ、前記無線エネルギー受信ユニットは、受信された無線エネルギーを利用し、前記UWBコンポーネントにおける被給電ユニットを充電するために使用される、請求項8に記載の端末。
【請求項10】
請求項1から7のいずれか1項に記載のUWBコンポーネントと、請求項8または9に記載の端末とを含む、UWBシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、出願番号が202110633768.2で、出願日が2021年06月07日である中国特許出願に基づいて提出され、当該中国特許出願の優先権を主張するものであり、当該中国特許出願の全内容は、参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本願の実施例は、通信技術の分野に関し、特にUWBコンポーネント、端末およびUWBシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
携帯電話市場の発展の特徴を見ると、ユーザーのユーザー体験に対する要求はますます高くなり、小型化、軽量化、薄型化に対するニーズはずっと変わっていないが、携帯電話の基本機能はますます多くなっている。第4世代移動通信技術(4th-Generation Mobile Communication、略称:4G)から第5世代移動通信技術(5th-Generation Mobile Communication、略称:5G)になると、無線周波数帯が多くなり、デバイス数が多くなり、回路基板の複雑度が大幅に向上した。同時に、撮影効果がますます高くなり、急速充電速度がますます速くなるように求められる。これらは、回路基板の設計をますます難しくし、スペースをますます小さくしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在、超広帯域(Ultra Wide Band、略称:UWB)技術は未だに発展の初期にあり、既存のUWB技術に基づく製品は、固定アンカーポイントに基づく屋内測位システムであり、使用される製品の多くは体積の大きい工業設備或いは作業員である。UWB技術が体積の小さい携帯電話などの端末内で使用される場合、携帯電話の回路基板上のデバイスが多くなり、デバイスの多くは占有する空間が大きくなり、アンテナの占有する空間も多くなり、アンテナの相互スクランブルのリスクが大きい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の実施例は、UWBコンポーネント、端末およびUWBシステムを提案する。
【0006】
本願の実施例は、UWBコンポーネントを提供する。前記UWBコンポーネントは、UWBタグおよび/またはUWBアンカーポイントとして端末に外付けされる。前記UWBコンポーネントは、前記端末に接続されるように設けられた第1のインターフェースモジュールと、前記第1のインターフェースモジュールに接続されるUWBモジュールと、を含む。前記第1のインターフェースモジュールは、前記UWBモジュールが必要とする給電電圧、またはクロック信号、または通信信号のいずれかまたはその組み合わせを含む、前記端末と前記UWBモジュールとの間の伝送内容を伝送するように設けられた。
【0007】
本願の実施例は、端末をさらに提供する。前記端末は、上記のUWBコンポーネントに外付けされる。前記端末は、第2のインターフェースモジュールと、UWBサポートモジュールと、を含む。前記第2のインターフェースモジュールは、前記UWBサポートモジュールに接続され、前記UWBコンポーネントに接続されるように設けられた。前記第2のインターフェースモジュールは、前記UWBモジュールが必要とする給電電圧、またはクロック信号、または通信信号のいずれかまたはその組み合わせを含む、前記UWBサポートモジュールと前記UWBコンポーネントとの間の伝送内容を伝送するように設けられた。
【0008】
本願の実施例は、上記のUWBコンポーネントと、上記の端末とを含むUWBシステムをさらに提供する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は本願の実施例に係るUWBコンポーネントの模式図である。
【
図2】
図2は本願の実施例に係る後段電源ユニットが実現形態1を採用した場合のUWBコンポーネントの模式図である。
【
図3】
図3は本願の実施例に係る後段電源ユニットが実現形態2を採用した場合のUWBコンポーネントの模式図である。
【
図4】
図4は本願の実施例に係る後段電源ユニットが実現形態3を採用した場合のUWBコンポーネントの模式図である。
【
図5】
図5は本願の実施例に係るバッテリユニット付きのUWBコンポーネントの模式図である。
【
図6】
図6は本願の実施例に係るUWBシステムの形式1の模式図である。
【
図7】
図7は本願の実施例に係るUWBシステムの形式2の模式図である。
【
図8】
図8は本願の実施例に係るUWBシステムの形式3の模式図である。
【
図9】
図9は本願の実施例に係るUWBシステムの形式4の模式図である。
【
図10】
図10は本願の実施例に係るUWBシステムの形式5の模式図である。
【
図11】
図11は本願の実施例に係るUWBシステムの形式6の模式図である。
【
図12】
図12は本願の実施例に係るUWBシステムの形式7の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本願の実施例の目的、技術案、および利点をより明確にするために、以下では、添付の図面を結合して、本願の各実施例を詳細に説明する。しかしながら、本願の各実施例において、読者に本願をより良く理解させるために多くの技術的詳細が提示されている。しかし、これらの技術的詳細、及び以下の各実施例に基づく種々の変更及び修正がなくても、本願の保護を請求する技術案を実現することができる。以下の各実施例の区分は、説明の便宜のためになされたものであり、本願の具体的な実施形態をいかなる限定するものではない。各実施例は矛盾しない限り、互いに結合し、互いに参照することができる。
【0011】
本願の実施例に対する理解を容易にするために、本願の実施例に係る関連技術を、以下で最初に説明する。
【0012】
超広帯域(Ultra Wide Band、略称:UWB)技術は、従来の狭帯域通信技術とは異なる無線キャリア通信技術であり、ナノ秒レベルの極狭パルスを送受信することで無線伝送を実現する。UWBパルス時間幅は2ns以内で非常に短く、立ち上がりエッジと立ち下がりエッジが非常に速く、ノイズのある環境においても立ち上がりエッジと立ち下がりエッジが明瞭であるため、ノイズに強い。フーリエ変換の定理によれば、時間領域パルスが短いほどスペクトルは広くなり、UWBの使用可能な帯域幅は500MHz以上である。超帯域幅を備えると同時に、UWBパワーも比較的低いため、パワースペクトル密度は非常に低く、信号強度は雑音よりはるかに低く、優れた隠蔽性と安全性を持つ。UWB技術は屋内の高精度測位、IoV(Internet of Vehicles)の面で良い発展傾向がある。
【0013】
米連邦通信委員会(Federal Communications Commission、略称:FCC)はUWBに3.1~10.6GHzの合計7.5GHzの周波数帯域を割り当てている。現在チャネル5の周波数は6.5GHzであるため、半波長アンテナの設計に、2つのアンテナ間の間隔が約2.3cmになるように要求されるが、チャネル9の周波数は8.0GHzであるため、半波長アンテナの設計に、2つのアンテナ間の間隔が約1.9cmになるように要求される。一方、UWBモジュールが端末に設けられた場合、UWBモジュールはタグとしての機能を備えるだけでなく、アンカーポイントとしての機能も備える必要があるので、UWBの設計にはマルチアンテナ技術が必要であり、固定距離の半波長アンテナは回路基板の設計空間を多く占有し、さらには狭い空間で、5GやWIFIなどの機能のアンテナと相互スクランブルが発生する。同時に、UWBモジュールにおけるUWBチップは、通信システムを構成するために、ベースバンドコントローラ、無線周波数フロントエンド回路、更に独立して動作するマイクロコントローラ(Microcontroller Unit、略称:MCU)、ブルートゥース(登録商標)モジュールを集積するが必要であり、さらに、独立した給電とクロックユニットとで電源とクロックとを供給する必要があり、このようにUWB技術が支持する機能を実現するために完全な技術案を提供する。アンテナおよびその空き面積から見ても、デバイスのレイアウト面積から見ても、携帯電話などの端末内にはUWB技術を実現するために小さくない回路基板空間が必要であるが、既存の携帯電話の設計について、回路基板設計はすでに集積度が高く、資源が非常に不足しており、如何にして回路基板上に空間を空けて更にUWBモジュールのために適切なレイアウトとアンテナ空間を提供するのは、大きな課題になる。現在UWB技術は未だに発展の初期にあり、既存のUWB技術に基づく製品は、固定アンカーポイントに基づく屋内測位システムであり、使用される製品の多くは体積の大きい工業設備或いは作業員である。UWB技術が体積の小さい携帯電話などの端末内で使用される場合、携帯電話の回路基板上のデバイスが多くなり、デバイスの多くは占有する空間が大きくなり、アンテナの占有する空間も多くなり、アンテナの相互スクランブルのリスクが大きい。
【0014】
上記課題を解決するために、本願の実施例は、UWBコンポーネントを提供する。UWBコンポーネントは、UWBタグおよび/またはUWBアンカーポイントとして端末に外付けされる。UWBコンポーネントは、端末に接続されるように設けられた第1のインターフェースモジュールと、第1のインターフェースモジュールに接続されるUWBモジュールと、を含む。第1のインターフェースモジュールは、UWBモジュールが必要とする給電電圧、またはクロック信号、または通信信号のいずれかまたはその組み合わせを含む、端末とUWBモジュールとの間の伝送内容を伝送するように設けられた。UWBコンポーネントは、UWB機能を実現するための全部のデバイス、またはUWB機能を実現するための一部のデバイスを含んでもよい。すなわち、UWB機能を実現するための全部または一部のデバイスを端末の外部に置き、給電電圧、通信信号、クロック信号などの伝送内容の伝送を第1のインターフェースモジュールを介して行う。UWB機能を実現するための全部又は一部のデバイスを端末の外部に置くため、端末の回路基板上のデバイスの多くが占有する面積が大きく、アンテナの多くが占有する面積が大きいという課題を解決することができ、アンテナの相互スクランブルのリスクを低減することができる。また、機能が複雑である一部のハイエンド端末がUWB機能を組み込むことができなかったり、UWB機能を組み込むために他の機能を切り出さなければならなかったりすることがない。同時に、端末の外部に置かれたUWBコンポーネントは、UWBコンポーネントのアップグレードや世代交代をより便利にサポートすることができる。また、端末が周辺のエコ製品を豊富にし続けている業界のトレンドによって、端末に外付けされたUWBコンポーネントはユーザーにより良いユーザーエクスペリエンスと選択の余地を与えることができる。
【0015】
1つの実施例において、UWBコンポーネントの模式図は、
図1を参照してもよく、第1のインターフェースモジュール101およびUWBモジュール102とを含む。UWBモジュール102は、端末200に接続されるように設けられた第1のインターフェースモジュール101に接続される。例えば、第1のインターフェースモジュール101は、端末200における第2のインターフェースモジュール201に接続されてもよい。第1のインターフェースモジュール101と第2のインターフェースモジュール201との間で、給電電圧、または通信信号、またはクロック信号のいずれかまたはその組み合わせを含む、端末200とUWBモジュール102との間の伝送内容を伝送してもよい。
【0016】
ここで、UWBコンポーネントは、UWB機能を実現するための全部のデバイス、またはUWB機能を実現するための一部のデバイスを含んでもよい。UWBコンポーネントにUWB機能を実現する一部のデバイスが含まれると、UWB機能を実現する残りの部分のデバイスは端末内に設けられてもよく、すなわち、UWB機能を実現する全部のデバイスが端末およびUWBコンポーネント内に分布される。端末は、携帯電話、スマートウォッチ、スマートブレスレットなどであってもよい。
【0017】
UWBモジュール102は、UWBチップ、またはUWBアンテナユニット、またはMCU、またはブルートゥース通信ユニット、またはブルートゥースアンテナユニット、またはクロックユニット、またはバッテリユニットのいずれかまたはその組み合わせを含んでもよい。UWBアンテナユニットは、UWB信号の受信および送信を行うために使用されてもよい。UWBチップは、変調・復調に関するベースバンドおよび無線周波数回路を含んでもよく、ベースバンドおよび無線周波数回路は、UWB信号の変調および復調を行うために使用されてもよい。MCUは、UWB信号を処理するために、または他の必要な制御動作を実行するために使用されてもよい。ブルートゥース通信ユニットは、端末とブルートゥース通信を行うために使用されるブルートゥースチップであってもよく、例えば、ブルートゥース通信ユニットは、復調されたUWB信号を端末200における処理ユニットに送信する役割を担っていてもよい。UWBコンポーネントと端末との間が有線接続であれば、ブルートゥース通信ユニットを利用しなくてもよい。ブルートゥースアンテナユニットは、ブルートゥース通信ユニットと協働して信号を送受信するために使用されてもよい。クロックユニットは、UWBコンポーネントにとって必要とされるクロック信号を生成するために使用されるクロックジェネレータであってもよい。バッテリユニットは、UWBモジュールにおける給電を必要とする被給電ユニットに電力を供給するために使用されてもよい。被給電ユニットは、UWBチップ、MCU、ブルートゥース通信ユニットなどを含んでもよい。UWBモジュールにおけるデバイスの数が少ないほど、設計の難易度が低くなり、UWBモジュールにおけるデバイスの数が多いほど、端末の回路基板上の占有スペースが小さくなり、アンテナの相互スクランブルへの影響が小さくなる。
【0018】
実際の必要に応じて、UWBチップがMCU、ブルートゥース通信ユニットの機能を実現することができるように、UWBチップにMCU、ブルートゥース通信ユニットを集積してもよい。しかしながら、本実施例においては、UWBチップ内に集積される機能ユニットは特に限定されず、実装においては、実際の必要に応じて、ベースバンド及び無線周波数回路、MCU、ブルートゥース通信ユニット以外の他のデバイスもUWBチップ内に集積されてもよい。
【0019】
1つの実施例においては、UWB機能を実現するためのUWBアンテナ(UWB機能を実現するためのデバイスの1つ)を端末の外部に置いてもよく、すなわちUWBコンポーネントにUWBアンテナを含み、よって、UWBアンテナと端末の回路基板上に設けられた5GアンテナやWIFIアンテナ等との相互スクランブルの問題を緩和し、アンテナデバッグの難易度を低減することができる。しかしながら、実装においては、UWBアンテナが端末内に設けられてもよく、本実施例においてはこれを限定しない。
【0020】
一例においては、UWBコンポーネントはUWBタグとし、UWBタグの機能を実現してもよい。ここで、UWBタグの機能とは、アンカーポイントにUWBタグの相対位置座標を知らせるように、UWBタグが周囲のアンカーポイントに信号を送信するか、または、UWBタグがアンカーポイントとの間で通信することによって、UWBタグとアンカーポイントの間の絶対距離と相対角度方向をアンカーポイントに通知してもよいものであると理解されてもよい。UWBタグは、その自身または他の関連する補助通信ルートを介して、使用価値のある情報をアンカーポイントに送信してもよいが、本実施例においては、UWBタグがアンカーポイントに送信する使用価値のある情報を特に限定しない。UWBコンポーネントがUWBタグとされる場合、受動的検索デバイスに属し、端末と通信する必要とはせず、すなわち、UWBコンポーネントがUWBタグとして使用される場合、第1のインターフェースモジュール101は、端末200とUWBモジュール102との間の通信信号を伝送しなくてもよい。実装においては、UWBコンポーネントがUWBタグとされる場合、UWBアンテナユニットは単一のアンテナであってもよい。UWBコンポーネントがUWBタグとされる場合、UWBコンポーネントの製造コストはより低い。
【0021】
一例においては、UWBコンポーネントはUWBアンカーポイントとし、UWBアンカーポイントの機能を実現してもよい。ここで、UWBアンカーポイントの機能とは、UWBアンカーポイントがタグから複数のグループの通信信号を受信することによって、その複数のグループの通信信号に基づいて異なるタグとの絶対距離、相対角度方向、相対座標などの情報を算出することができるものであると理解されてもよい。UWBアンカーポイントは、その自身または他の関連する補助通信ルートを介して、使用価値のある情報を受信または送信してもよいが、本実施例においては、UWBアンカーポイントが受信または送信する使用価値のある情報を特に限定しない。UWBコンポーネントがUWBアンカーポイントとされる場合、UWBコンポーネントと端末との間に通信信号が存在する。第1のインターフェースモジュール101は、UWBコンポーネントがUWBアンカーポイントとされる場合に取得されたUWB信号を通信信号として端末に伝送してさらに処理を行ったり、直接に端末に報告して表示したりするように設けられてもよい。実装においては、UWBコンポーネントがUWBアンカーポイントとされる場合、UWBアンテナユニットはマルチアンテナであってもよい。
【0022】
一例においては、UWBコンポーネントは、UWBタグとされてもUWBアンカーポイントとされてもよく、すなわち、UWBタグの機能とUWBアンカーポイントの機能の両方を有する。この場合、UWBアンテナユニットはマルチアンテナであってもよい。
【0023】
一例においては、UWBコンポーネントと端末との間は有線接続であってもよい。UWBコンポーネントにおける第1のインターフェースモジュールは、シリアルペリフェラルインターフェイス(Serial Peripheral Interface、略称:SPI)、ユニバーサルシリアルバスインターフェイス(Universal Serial Bus、略称:USB)、汎用非同期送受信機(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter、略称:UART)などのシリアルインターフェースまたはパラレル通信インターフェースであってもよく、汎用入出力インターフェイス(General-purpose input/output、略称:GPIO)であってもよい。端末における第2のインターフェースモジュールは、SPI、USB、UARTなどのシリアルインターフェースまたはパラレル通信インターフェースであってもよく、GPIO汎用入出力インターフェースであってもよい。
【0024】
別の例においては、UWBコンポーネントと端末との間は無線接続であってもよい。UWBコンポーネントにおける第1のインターフェースモジュールは無線エアインターフェースであってもよく、端末における第2のインターフェースモジュールも無線エアインターフェースであってもよい。実装においては、UWBコンポーネントと端末との間の無線接続は、ブルートゥース接続、4G接続、5G接続、WIFI接続などであってもよい。例えば、端末はユーザが携帯する携帯電話であり、UWBコンポーネントは携帯電話に貼り付けてもよく、または、UWBコンポーネントはユーザが携帯するキーホルダーまたは他の物の中に配置されてもく、よって、携帯電話とUWBコンポーネントは、近距離の無線接続を実現することができ、例えばブルートゥースペアリングを介して接続することができる。
【0025】
1つの実施例においては、UWBモジュールは、例えばUWBチップ、MCU、ブルートゥースチップなどの給電を必要とするデバイスとすることができる被給電ユニットを含む。被給電ユニットへの給電は、UWBモジュール内に自身がバッテリユニットを持つ自己バッテリ付きサブシステムと、UWBモジュール内に自身がバッテリユニットを持たない、バッテリなしで外部給電を必要とするサブシステムとの2つの形式を有してもよい。以下では、上記2つの形式について説明する。
【0026】
UWBモジュール内に自身がバッテリユニットを持たない場合、端末とUWBコンポーネントとの間で伝送される伝送内容は、給電電圧を含む。
【0027】
被給電ユニットは、端末のバッテリから引き出される後段電源ユニットであってもよい後段電源ユニットによって、給電される。例えば、被給電ユニットはUWBチップを含み、UWBチップに必要な給電は一般に1.8V、1.2V、2.8V、3Vなどの電圧であるため、端末のバッテリを介して直接または間接的にUWBチップに給電してもよい。後段電源ユニットによって給電することは、以下のような3つの実現方式に分けてもよい。
【0028】
実現方式1:
図2を参照すると、後段電源ユニット301は、UWBコンポーネント100内にある。第1のインターフェースモジュール101は、後段電源ユニット301に接続される。第1のインターフェースモジュール101は、端末200の給電電圧を後段電源ユニット301に伝送するように設けられる。後段電源ユニット301は、給電電圧を調整し、調整された後の給電電圧によって被給電ユニット302に給電するために使用される。ここで、端末200の給電電圧は、UWBサポートモジュールにおけるバッテリユニット401により供給可能である。すなわち、端末200におけるバッテリユニット401から供給された給電電圧は、第2のインターフェースモジュール201及び第1のインターフェースモジュール101を経て後段電源ユニット301に到達し、よって、後段電源ユニット301は、給電電圧を調整し、調整された後の給電電圧で被給電ユニット302に給電可能である。ここで、後段電源ユニット301は、電圧変換器(Direct Current-Direct Current:DC-DC)および/または低ドロップアウトレギュレータ(low dropout regulator:LDO)などの後段電源を含んでもよい。
【0029】
実現方式2:
図3を参照すると、後段電源ユニット301は、端末200内にある。第1のインターフェースモジュール101は、端末200における後段電源ユニット301から調整された後の給電電圧を被給電ユニット302に伝送するように設けられ、被給電ユニット302に給電する。このような実現方式では、端末は、被給電ユニット302に必要な多重電力を直接供給することができる。例えば、端末200におけるバッテリユニット401から供給される給電電圧は、DC-DCまたはLDOなどの後段電源ユニット301によって調整された後、第2のインターフェースモジュール201および第1のインターフェースモジュール101を経て被給電ユニット302に到達し、よって、被給電ユニット302に給電する。ここでいうLDOは降圧形式、すなわち降圧調整を行うものであり、DC-DCは降圧形式であっても、昇圧形式であっても、昇圧と降圧を組み合わせた形式であってもよい。後段電源ユニットは端末内に設けられ、第1のインターフェースモジュールは、端末における後段電源ユニットから調整された後の給電電圧を被給電ユニットに直接伝送して、被給電ユニットへの給電を実現しつつ、UWBコンポーネントにおけるデバイスを削減し、UWBコンポーネントの製造コスト及び設計の難易度を低減するのに有利である。
【0030】
実現方式3:
図4を参照すると、後段電源ユニットは、端末のOTGを利用して給電する。OTGは、On-The-Goの略で、主に異なる機器やモバイル機器間の接続に適用し、データ交換を行う。後段電源ユニットは、端末200内にある第1の後段電源サブユニット3011と、UWBコンポーネント100内にある第2の後段電源サブユニット3012とを含む。第1のインターフェースモジュール101は、第1の後段電源サブユニット3011によって昇圧調整された後の給電電圧を第2の後段電源サブユニット3012に伝送するように設けられる。第2の後段電源サブユニット3012は、昇圧調整された後の給電電圧を降圧調整し、降圧調整された後の給電電圧によって被給電ユニット302に給電するために使用される。すなわち、後段電源ユニットは、端末に供給されるOTGを利用して給電してもよい。例えば端末が既に有したUSBインターフェースを端末における第2のインターフェースモジュールとし、この時、後段電源ユニットは、端末200内に存在する昇圧部分である第1の後段電源サブユニット3011と、UWBコンポーネント100内に存在する降圧部分である第2の後段電源サブユニット3012とを含む。すなわち、端末は、OTGによってUWBコンポーネントにおける被給電ユニット302に給電してもよい。
【0031】
上記の3つの実現方式は、UWBコンポーネントに自身がバッテリユニットを持たなくてもよいという前提の下で、被給電ユニットへの給電を実現し、UWBコンポーネントのコストおよび設計の難易度を低減するのに有利である。
【0032】
UWBモジュール内に自身がバッテリユニットを持つ場合、被給電ユニットはUWBコンポーネントにおけるバッテリユニットによって給電することができ、例えば、UWBモジュールにおけるバッテリユニットは直接UWBチップに給電することができ、外部から給電される必要はない。UWBモジュールにおけるバッテリユニットの給電容量が大きくないことを考慮し、無線エネルギー送信ユニットと無線エネルギー受信ユニットを端末とUWBモジュールにそれぞれ備えてもよい。
図5を参照すると、UWBモジュールには自身がバッテリユニット503を持ち、被給電ユニット302は、バッテリユニット503によって給電されてもよい。UWBコンポーネント100は、被給電ユニット302に接続される無線エネルギー受信ユニット502をさらに含む。端末200とUWBモジュール102との間で伝送される伝送内容は、無線エネルギーをさらに含む。第1のインターフェースモジュール101は、端末200における無線エネルギー送信ユニット501によって送信された無線エネルギーを無線エネルギー受信ユニット502に送信するように設けられる。無線エネルギー受信ユニット502は、受信された無線エネルギーを利用して被給電ユニット302を充電するために使用される。このように、間接的な持続給電の目的を達成するのに有利である。
【0033】
1つの実施例においては、UWBモジュールは、UWBモジュールに必要なクロック信号を供給することができるクロックユニットを含む。UWBモジュールにおけるクロックユニットは、クロックジェネレータであってもよい。例えば、このクロックジェネレータによって、UWBモジュールにおけるUWBチップにクロックを直接に供給されてもよい。この時、第1のインターフェースモジュールはクロック信号を持たない、すなわち、端末とUWBコンポーネントとの間でクロック信号が伝送されない。
【0034】
1つの実施例においては、UWBモジュール自身はクロックユニットを備えておらず、第1のインターフェースモジュールが伝送する端末とUWBモジュールとの間の伝送内容は、クロック信号を含む。すなわち、UWBモジュールが必要とするクロック信号は、端末によって供給され、クロック信号は、端末におけるクロックジェネレータから供給され、または、クロック信号は、端末におけるシステムクロックから供給される。ここで、端末におけるクロックジェネレータは、例えば、携帯電話における独立したクロックジェネレータであってもよく、システムクロックは、例えば、携帯電話の最小システムによって供給されるシステムクロックであってもよい。UWBコンポーネントが必要とするクロック信号は端末から供給され、よって、UWBコンポーネント内にクロックユニットを設ける必要がなく、UWBコンポーネントの設計コストおよび設計難易度を低減する。
【0035】
1つの実施例においては、第1のインターフェースモジュールによって伝送される端末とUWBモジュールとの間の伝送内容は、データ対話および制御のために使用される通信信号を含む。通信信号は、データ対話のために使用される場合に、対話型通信信号とも呼ばれる。対話型通信信号は、UWBコンポーネントがUWBアンカーポイントとして使用される場合に、端末における処理ユニット(
図1-5参照)とUWBコンポーネントにおけるUWBモジュールとの間で伝送されるUWB信号であってもよい。通信信号は、制御のために使用される場合に、制御型通信信号とも呼ばれ、制御型通信信号を単に制御信号と呼ばれてもよい。制御信号は、UWBモジュールを制御するために使用され、例えば、制御信号は、リスタートを制御するためのリセット信号、オンまたはオフを制御するためのイネーブル信号、スリープモードに入ることを制御するための信号のいずれかまたはその組み合わせを含んでもよい。
【0036】
1つの実施例においては、UWBモジュールは、UWBチップとMCUとを含む。MCUとUWBチップとは接続される。MCUは、UWBチップの出力データを予め設定された規格に準拠した規格化データに変換し、規格化データを第1のインターフェースモジュールによって前記端末に送信するために使用される。ここで、UWBチップの出力データはUWB信号であると理解してもよく、UWB信号は前述の対話型通信信号であると理解してもよい。予め設定された規格は実際の必要に応じて設定してもよく、例えば、異なるタイプの端末がすべて準拠する規格に設定する。UWBチップの出力データはすでに規格化データに変換されて、異なる端末が規格化データを受け取った後、容易に識別してこの規格化データに対して処理を行い、よって、UWBコンポーネントがより多くの端末を使用することができ、UWBコンポーネントの汎用性と適合性を高める。
【0037】
なお、本願の革新的な部分を強調するために、本実施例においては、本願に提示された技術課題の解決にあまり関係のないユニットは導入されていないが、これは、本実施例に係るUWBコンポーネントに他のユニットが存在しないことを意味するものではない。
【0038】
本願の実施例は、上記のいずれかの実施例におけるUWBコンポーネントに外付けされた端末を提供する。端末の模式図は、
図1~
図5のいずれかに記載された端末200を参照することができる。例えば、
図1を参照すると、端末200は、第2のインターフェースモジュール201と、UWBサポートモジュール202と、を含む。第2のインターフェースモジュール201は、UWBサポートモジュール202に接続される。第2のインターフェースモジュール201は、UWBコンポーネント100に接続されるように設けられ、例えばUWBコンポーネント100における第1のインターフェースモジュール101に接続される。第2のインターフェースモジュール201は、給電電圧、または通信信号、またはクロック信号のいずれかまたはその組み合わせを含む、UWBサポートモジュール202とUWBコンポーネント100との間の伝送内容を伝送するように設けられた。UWBサポートモジュール202は、外付けされたUWBコンポーネントと協働してUWB機能を実現するために使用される端末内のモジュールであると理解してもよい。
【0039】
1つの実施例においては、第2のインターフェースモジュール201は、伝送されるUWBサポートモジュール202とUWBコンポーネント100との間の伝送内容に給電電圧が含まれるように設けられる。すなわち、第2のインターフェースモジュール201と第1のインターフェースモジュール101との間で伝送される伝送内容には給電電圧が含まれる。
図2~
図5を参照すると、当該給電電圧は、UWBサポートモジュール202におけるバッテリユニット401によって供給されてもよく、バッテリユニット401は、第2のインターフェースモジュール201に接続されてもよく、よって、第2のインターフェースモジュール201によって給電電圧をUWBコンポーネント100に伝送する。ここで、バッテリユニット401は、端末におけるバッテリであってもよい。
【0040】
1つの実施例においては、第2のインターフェースモジュール201は、伝送されるUWBサポートモジュール202とUWBコンポーネント100との間の伝送内容に通信信号が含まれるように設けられる。すなわち、第2のインターフェースモジュール201と第1のインターフェースモジュール101との間で伝送される伝送内容には通信信号が含まれる。
図2~
図5を参照すると、当該通信信号は、UWBサポートモジュール202における処理ユニット402によって供給されてもよく、処理ユニット402は、第2のインターフェースモジュール201に接続されてもよく、よって、第2のインターフェースモジュール201によって通信信号をUWBコンポーネント100に伝送し、UWBコンポーネント100は、端末200に送信する必要がある通信信号を、第2のインターフェースモジュール201によって処理ユニット402に送信してもよい。ここで、処理ユニットは、端末におけるプロセッサであってもよい。
【0041】
1つの実施例においては、第2のインターフェースモジュール201は、伝送されるUWBサポートモジュール202とUWBコンポーネント100との間の伝送内容にクロック信号が含まれるように設けられる。すなわち、第2のインターフェースモジュール201と第1のインターフェースモジュール101との間で伝送される伝送内容にはクロック信号が含まれる。
図2~
図5を参照すると、当該クロック信号は、UWBサポートモジュール202におけるクロックユニット403によって供給されてもよく、クロックユニット403は、第2のインターフェースモジュール201に接続されてもよく、よって、第2のインターフェースモジュール201によってクロック信号をUWBコンポーネント100に伝送する。クロックユニット403は、クロックジェネレータであってもよく、端末の最小システムのシステムクロックであってもよい。
【0042】
1つの実施例においては、第2のインターフェースモジュール201は、伝送されるUWBサポートモジュール202とUWBコンポーネント100との間の伝送内容に無線エネルギーが含まれるように設けられる。
図5を参照すると、UWBサポートモジュール202は、第2のインターフェースモジュール201に接続される無線エネルギー送信ユニット501を含む。第2のインターフェースモジュール201は、無線エネルギー送信ユニット501によって送信された無線エネルギーをUWBコンポーネント100における無線エネルギー受信ユニット502に送信するように設けられる。無線エネルギー受信ユニット502は、受信された無線エネルギーを利用し、UWBコンポーネント100における被給電ユニット302を充電するために使用される。
【0043】
なお、本願の革新的な部分を強調するために、本実施例においては、本願に提示された技術課題の解決にあまり関係のないユニットは導入されていないが、これは、本実施例に係る端末に他のユニットが存在しないことを意味するものではない。
【0044】
本実施例で言及された端末は、UWBコンポーネントに係る上述の実施例と協働して実施されてもよい。UWBコンポーネントに係る実施例で言及された関連技術の詳細および技術的効果は、端末に係る実施例では依然として有効であり、重複を減らすためにここでは繰り返し説明しない。それに応じて、本実施例で言及された端末の関連技術の詳細は、上述のUWBコンポーネントに係る実施例にも適用することができる。
【0045】
本願の実施例は、上記の実施例のいずれか1項に記載のUWBコンポーネントと、上記の実施例のいずれか1項に記載の端末とを含むUWBシステムをさらに提供する。本実施例においては、UWBシステムの実現形式は、多種を含んでもよく、以下ではそれぞれ説明する。
【0046】
形式1は
図6を参照してもよく、形式2は
図7を参照してもよく、形式3は
図8を参照してもよく、形式4は
図9を参照してもよく、形式5は
図10を参照してもよく、形式6は
図11を参照してもよく、形式7は
図12を参照してもよい。なお、
図6~
図12のインターフェースユニットAは、上記の端末に係る実施例における第2のインターフェースモジュールであると理解してもよく、インターフェースユニットBは、上記のUWBコンポーネントに係る実施例における第1のインターフェースモジュールであると理解してもよい。
図6~
図12は、インターフェースユニットAとインターフェースユニットBとの間で伝送される伝送内容を説明するためのものであるため、ほかの機能ユニットが省略されており、UWBコンポーネント601および端末602に他の機能ユニットが存在しないことを意味するものではない。
【0047】
以下では、UWBシステムの多種の実現形式について、給電、クロック信号、通信信号の3つの局面から説明する。
【0048】
給電電圧は、多種の実現形式を備えてもよい。
【0049】
1つの実施例においては、UWBコンポーネント内にバッテリユニットは存在せず、端末がUWBコンポーネントにおける被給電ユニットに給電する必要がある。被給電ユニットはUWBチップを例にする。UWBチップに必要な電力は一般的に1.8V、1.2V、2.8V、3Vなどの電圧であるため、端末のバッテリーによって直接または間接的に電力を供給してもよい。以下のいくつかの形式がある。
【0050】
a.端末のバッテリで給電し、後段電源モジュールはUWBコンポーネント内に存在する。後段電源モジュールはDC-DCやLDOなどの後段電源であり、後段電源はUWBチップに接続され、UWBチップに給電する。例えば、
図6~
図8を参照すると、すなわち、UWBコンポーネントにおけるUWBチップは、端末におけるバッテリおよびUWBコンポーネント内にある後段電源モジュールによって給電される。
【0051】
b.端末はまた、UWBコンポーネントにおける被給電ユニット(例えばUWBチップ)に必要な多重電力を直接供給してもよく、後段電源モジュールは端末に存在する。DC-DCやLDOなどの後段電源を介して電圧調整された後、インターフェースユニットAとBが伝送したのは、電圧調整された後の給電電圧である。インターフェースユニットBは、UWBチップに接続され、電圧調整後の給電電圧を利用してUWBチップに給電する。例えば、
図6~
図8を参照すると、すなわち、UWBコンポーネントにおけるUWBチップは、端末におけるバッテリおよび端末内にある後段電源モジュールによって給電される。ここでいうLDOは降圧形式であるが、DC-DCは降圧形式であっても、昇圧形式であっても、昇圧と降圧を組み合わせた形式であってもよい。
【0052】
c.端末に供給されるOTGを利用して給電し、例えば、既に有したUSBインターフェースをインターフェースユニットAとし、この時、後段電源モジュールは、端末に存在する昇圧部分と、UWBコンポーネント内に存在する降圧部分とを含む。例えば、
図9と
図10を参照すると、すなわち、UWBコンポーネントにおけるUWBチップは、端末によって供給されるOTGによって給電される。ここで、昇圧部分は
図4の第1の後段電源ユニットであると理解してもよく、降圧部は
図4の第2の後段電源ユニットであると理解してもよい。
【0053】
1つの実施例においては、UWBコンポーネント内にはバッテリユニットが存在し、外部から給電される必要がないが、それに給電するバッテリは、容量が大きくない可能性があり、持続時間が短い、または交換が容易でないなどのユーザエクスペリエンス上の問題が存在する可能性がある。そのため、端末とUWBコンポーネントにそれぞれ無線エネルギー送信ユニットと無限エネルギー受信ユニットを装備し、間接的な持続給電の目的を達成してもよい。例えば、
図11と
図12を参照すると、すなわち、UWBコンポーネントにおけるUWBチップは、無線エネルギーによって給電されてもよい。
【0054】
クロック信号は、多種の実現形式を備えてもよい。
【0055】
1つの実施例においては、端末は、端末における独立したクロックジェネレータから供給されるクロックと、端末の最小のシステムによって供給されるシステムクロックとの2つの形式でクロックを供給することができる。
図6に示すように、すなわち、インターフェースユニットAとインターフェースユニットBとの間で伝送される伝送内容は、端末によって供給されるクロック信号を含む。
【0056】
1つの実施例においては、クロック信号は、UWBコンポーネントに存在する独立したクロックジェネレータによって直接供給されてもよい。したがって、
図7~
図12に示すように、インターフェースユニットAとインターフェースユニットBによって伝送される伝送内容にはクロック信号が含まれていない。
【0057】
通信信号は、データ対話と制御のために使用される。UWBコンポーネントは、UWBタグとされる場合、受動的検索設備に属し、端末と通信を行わなくてもよい。インターフェースユニットAとインターフェースユニットBとの間は通信信号を使わなくてもよく、電力を供給すればよい。例えば、
図8、
図10、
図12を参照すると、すなわち、インターフェースユニットAとインターフェースユニットBとの間で伝送される伝送内容には、通信信号がない。UWBコンポーネントがUWBアンカーポイントとされる場合、UWBコンポーネントは端末との間に通信信号を持つ必要がある。UWBコンポーネントは端末に情報を伝える必要があり、報告して表示し、あるいは利用ユーザに処理を行わせる。例えば、
図6、
図7、
図9、
図11を参照すると、すなわち、インターフェースユニットAとインターフェースユニットBとの間で伝送される伝送内容には、通信信号が含まれている。
【0058】
本願の実施例においては、UWBタグおよび/またはUWBアンカーポイントとしてUWBコンポーネントが提供される。当該UWBコンポーネントは、端末に外付けされる。UWBコンポーネントは、第1のインターフェースモジュールによって、伝送する必要がある伝送内容を端末との間で伝送する。UWBコンポーネントと端末との間で伝送される伝送内容は、前記UWBモジュールが必要とする給電電圧、またはクロック信号、または通信信号のいずれかまたはその組み合わせを含む。UWBコンポーネントを端末に外付けすることにより、すなわち、UWB機能を実現するためのデバイス(UWB機能を実現するための全部のデバイスであってもよく、UWB機能を実現するための一部のデバイスであってもよい)を端末の外部に置くことにより、第1のインターフェースモジュールによって給電電圧、通信信号、クロック信号等の伝送内容の伝送を行う。UWB機能を実現するための全部又は一部のデバイスを端末の外部に置くため、端末の回路基板上のデバイスの多くが占有する面積が大きく、アンテナの多くが占有する面積が大きいという課題を解決することができ、アンテナの相互スクランブルのリスクを低減することができる。また、機能が複雑である一部のハイエンド端末がUWB機能を組み込むことができなかったり、UWB機能を組み込むために他の機能を切り出さなければならなかったりすることがない。同時に、端末の外部に置かれたUWBコンポーネントは、UWBコンポーネントのアップグレードや世代交代をより便利にサポートすることができる。また、端末が周辺のエコ製品を豊富にし続けている業界のトレンドによって、端末に外付けされたUWBコンポーネントはユーザーにより良いユーザーエクスペリエンスと選択の余地を与えることができる。
【0059】
本実施例で言及されたシステムは、上述のUWBコンポーネントに係る実施例およぼ端末に係る実施例と協働して実施されてもよい。UWBコンポーネントに係る実施例および端末に係る実施例で言及された関連技術の詳細および技術的効果は、UWBシステムに係る実施例では依然として有効であり、重複を減らすためにここでは繰り返し説明しない。それに応じて、本実施例で言及されたUWBシステムの関連技術の詳細は、上記のUWBコンポーネントに係る実施例にも適用することができる。
【0060】
本願の実施例において、UWB機能を実現するための全部又は一部の装置を端末の外部に置く方式により、以下のような技術的効果をもたらすことができる。まず、UWB機能を実現するための全部又は一部のデバイスを端末の外部に置くため、端末の回路基板上のデバイスの多くが占有する面積が大きく、アンテナの多くが占有する面積が大きいという課題を解決することができ、機能が複雑である一部のハイエンド端末がUWB機能を組み込むことができなかったり、UWB機能を組み込むために他の機能を切り出さなければならなかったりすることがない。次に、UWB機能を実現するためのUWBアンテナ(UWB機能を実現するためのデバイスの1つ)を端末の外部に置けば、UWBアンテナと5GアンテナやWIFIアンテナ等との相互スクランブルの問題を同時に緩和し、アンテナデバッグの難易度を低減することができる。さらに次に、端末の外部に置かれたUWB機能を実現するためのデバイスは、UWBハードウェアのアップグレードや世代交代をより良くサポートすることができる。最後に、端末が周辺のエコ製品を豊富にし続けている業界のトレンドによって、UWB機能を実現するための全部又は一部のデバイスを外付けすることはユーザーにより良いユーザーエクスペリエンスと選択の余地を与えることができる。
【0061】
当業者であれば、上記の各実施形態は、本願を実現するための実施例であり、実際の適用においては、本願の精神および範囲から逸脱することなく、それに対して形式および詳細に様々な変更が可能であることを理解するであろう。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
UWBタグおよび/またはUWBアンカーポイントとして端末に外付けされるUWBコンポーネントであって、
前記端末に接続されるように設けられた第1のインターフェースモジュールと、前記第1のインターフェースモジュールに接続されるUWBモジュールと、を含み、
前記第1のインターフェースモジュールは、前記UWBモジュールが必要とする給電電圧、またはクロック信号、または通信信号のいずれかまたはその組み合わせを含む、前記端末と前記UWBモジュールとの間の伝送内容を伝送するように設けられた、超広帯域UWBコンポーネント。
【請求項2】
前記UWBモジュールは、後段電源ユニットによって給電される被給電ユニットを含み、
前記後段電源ユニットは前記UWBコンポーネント内にあり、前記第1のインターフェースモジュールは前記後段電源ユニットに接続され、前記第1のインターフェースモジュールは、前記端末の給電電圧を前記後段電源ユニットに伝送するように設けられ、前記後段電源ユニットは、前記給電電圧を調整し、調整された後の給電電圧によって前記被給電ユニットに給電するために使用され、あるいは、
前記後段電源ユニットは前記端末内にあり、前記第1のインターフェースモジュールは、前記端末における後段電源ユニットから調整された後の給電電圧を前記被給電ユニットに伝送するように設けられ、前記被給電ユニットに給電し、あるいは、
前記後段電源ユニットは前記端子におけるOTGを利用して給電し、前記後段電源ユニットは、前記端末内にある第1の後段電源サブユニットと、前記UWBコンポーネント内にある第2の後段電源サブユニットとを含み、前記第1のインターフェースモジュールは、前記第1の後段電源サブユニットの昇圧調整された後の給電電圧を前記第2の後段電源サブユニットに伝送するように設けられ、前記第2の後段電源サブユニットは、前記昇圧調整された後の給電電圧を降圧調整し、降圧調整された後の給電電圧によって前記被給電ユニットに給電するために使用される、請求項1に記載のUWBコンポーネント。
【請求項3】
前記UWBモジュールは、バッテリユニットによって給電される被給電ユニットと、前記バッテリユニットとを含み、
前記UWBコンポーネントは、前記被給電ユニットに接続される無線エネルギー受信ユニットをさらに含み、
前記伝送内容は、無線エネルギーをさらに含み、前記第1のインターフェースモジュールは、前記端末における無線エネルギー送信ユニットによって送信された無線エネルギーを前記無線エネルギー受信ユニットに送信するように設けられ、
前記無線エネルギー受信ユニットは、受信した無線エネルギーを利用して前記被給電ユニットを充電するために使用される、請求項1に記載のUWBコンポーネント。
【請求項4】
前記後段電源ユニットは、電圧変換器DC-DCおよび/または低ドロップアウトレギュレータLDOを含む、請求項2に記載のUWBコンポーネント。
【請求項5】
前記UWBモジュールは、UWBチップとマイクロプロセッサMCUとを含み、
前記MCUと前記UWBチップとは接続され、前記MCUは、前記UWBチップの出力データを予め設定された規格に準拠した規格化データに変換し、前記規格化データを前記第1のインターフェースモジュールによって前記端末に送信するために使用される、請求項
1に記載のUWBコンポーネント。
【請求項6】
前記伝送内容は、前記端末におけるクロックジェネレータから供給され、または、端末におけるシステムクロックから供給されるクロック信号を含む、請求項
1に記載のUWBコンポーネント。
【請求項7】
前記UWBモジュールは、
UWBチップ、またはUWBアンテナユニット、またはマイクロプロセッサMCU、またはブルートゥース通信ユニット、またはブルートゥースアンテナユニット、またはクロックユニット、またはバッテリユニットのいずれかまたはその組み合わせを含む、請求項
1に記載のUWBコンポーネント。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載のUWBコンポーネントに外付けされた端末であって、
UWBサポートモジュールに接続されて、前記UWBコンポーネントに接続されるように設けられた第2のインターフェースモジュールと、前記UWBサポートモジュールと、を含み、
前記第2のインターフェースモジュールは、前記UWBコンポーネントが必要とする給電電圧、またはクロック信号、または通信信号のいずれかまたはその組み合わせを含む、前記UWBサポートモジュールと前記UWBコンポーネントとの間の伝送内容を伝送するように設けられた、端末。
【請求項9】
前記UWBサポートモジュールは、前記第2のインターフェースモジュールに接続される無線エネルギー送信ユニットを含み、
前記伝送内容は、無線エネルギーをさらに含まれ、前記第2のインターフェースモジュールは、前記無線エネルギー送信ユニットによって送信された無線エネルギーを前記UWBコンポーネントにおける無線エネルギー受信ユニットに送信するように設けられ、前記無線エネルギー受信ユニットは、受信された無線エネルギーを利用し、前記UWBコンポーネントにおける被給電ユニットを充電するために使用される、請求項8に記載の端末。
【請求項10】
請求項1から7のいずれか1項に記載のUWBコンポーネントと、請求項
8に記載の端末とを含む、UWBシステム。
【国際調査報告】