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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-24
(54)【発明の名称】機械的取扱装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/04 20060101AFI20240417BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023571631
(86)(22)【出願日】2022-05-17
(85)【翻訳文提出日】2023-12-26
(86)【国際出願番号】 EP2022063341
(87)【国際公開番号】W WO2022243326
(87)【国際公開日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】21386029.9
(32)【優先日】2021-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】2200836.1
(32)【優先日】2022-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515134368
【氏名又は名称】オカド・イノベーション・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】フェレンドゥロス、マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ファイネコス、オレスティス
(72)【発明者】
【氏名】エバンゲラトス、スピロス
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022EE09
3F022FF00
3F022GG03
3F022JJ11
(57)【要約】
コンテナまたはトートを操作するための装置であって、半自動または自動保管および取り出しシステムの支線および第1の位置からコンテナを受け取り、コンテナを、積載フレームに対する予め定められた位置に対応する第2の位置に移動させ、コンテナを積載フレーム内の第1の目的位置に移動させるように構成される装置。任意選択的に、コンテナは、次いで、積載フレーム内の第2の目的地に移動されてもよい。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動保管および取り出しシステムとともに使用するための配送コンテナ取扱装置であって、
ガントリと、
第1のプッシュアームを備え、配送コンテナハンドラが前記ガントリ上で移動させることができるように前記ガントリ上に受け入れられる前記配送コンテナハンドラとを備え、
前記配送コンテナ取扱装置は、使用時に、
前記自動保管および取出システムから配送コンテナを受け取るために、前記ガントリ上の前記配送コンテナハンドラを予め定められた位置の第1のグループのうちの1つに移動させ、
前記配送コンテナハンドラを配送積載フレームに対して予め定められた位置の第2のグループのうちの1つに移動させ、
前記配送コンテナを前記配送積載フレームに対するその予め定められた位置で前記配送積載フレーム内の第1の位置に移動させるように前記第1のプッシュアームを作動させるように構成されている、配送コンテナ取扱装置。
【請求項2】
前記予め定められた位置の第1のグループは、自動保管および取り出しシステムからの1つ以上の支線の出力の位置を備える、請求項1に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項3】
前記予め定められた位置の第2のグループは、前記配送積載フレーム内のそれぞれの複数の位置に隣接する複数の位置を備える、請求項1または2に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項4】
前記ガントリが前記配送コンテナハンドラを第1および/または第2の方向に移動させることができ、前記配送コンテナハンドラの前記プッシュアームが前記配送コンテナを第3の方向に移動させることができるように前記配送コンテナ取扱装置は構成され、ここで、前記第1の方向、前記第2の方向、および前記第3の方向は直交する、請求項1から3のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項5】
前記配送コンテナ取扱装置は、1つ以上の光学センサと、1つ以上のプロセッサユニットとをさらに備え、1つ以上のプロセッサは、前記1つ以上のプロセッサユニットと通信し、ここで、使用時に、前記1つ以上の光学センサによって生成されたデータは、前記配送積載フレームに対する前記配送コンテナハンドラの前記位置を決定するために、前記1つ以上のプロセッサユニットによって処理される、請求項1から4のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項6】
使用時に、前記1つ以上の光学センサによって生成された前記データは、前記配送積載フレームの1つ以上の特徴の位置を決定するために、前記1つ以上のプロセッサユニットによって処理される、請求項5に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項7】
前記配送コンテナハンドラは、前記配送コンテナハンドラ上の予め定められた位置に配送コンテナを保持するように、使用時に選択的に作動されることができる格納可能要素をさらに備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項8】
前記配送コンテナハンドラは、使用時に、前記配送コンテナ取扱装置に対して傾斜させることができる、請求項1から7のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項9】
前記配送コンテナハンドラは、前記配送コンテナ取扱装置に回転可能に結合され、前記配送コンテナハンドラは、使用時に前記装置に対して支持体を傾斜させるように作動させることができるアクチュエータをさらに備える、請求項8に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項10】
前記配送コンテナハンドラは、第2のプッシュアームをさらに備え、ここで、使用時に、前記第1のプッシュアームが前記配送コンテナを前記配送積載フレーム内に押し込んだ後、前記第2のプッシュアームは、前記配送コンテナを前記配送積載フレーム内の第1の位置から前記配送積載フレーム内の第2の位置に移動させるように作動されることができる、請求項1から9のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項11】
前記配送コンテナハンドラは、使用時に、前記配送コンテナが前記配送コンテナハンドラ内に存在するときに、配送コンテナの上部から突出する任意の物体を検出するように構成された検出器をさらに備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項12】
前記第1のプッシュアームは、使用時に、前記自動保管および取出システムから配送コンテナを受け取ったときに格納するように構成することができる格納可能領域を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項13】
前記第1のプッシュアームの前記格納可能領域は、使用時に、前記第1のプッシュアームが作動されるとき、前記格納可能領域が前記配送コンテナを押圧するように拡張されるように構成されることができる、請求項12に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項14】
前記配送コンテナ取扱装置は、複数の配送コンテナを受け取るように適合された1つ以上の配送積載フレームをさらに備える、請求項1から13のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項15】
保管システムであって、
複数の格子空間を備える格子パターンを形成するように、実質的に水平な平面において、X方向に伸張する平行なレールまたはトラックの第1のセットおよび前記第1のセットを横断するY方向に伸張する平行なレールまたはトラックの第2のセットと、
前記レールの下に位置し、各スタックが単一の格子空間の設置面積内に位置するように配置されたコンテナの複数のスタックと、
少なくとも1つの輸送デバイスと、前記少なくとも1つの輸送デバイスは、前記レール上の前記スタックの上方で、前記XおよびY方向に選択的に移動するように配置され、コンテナを輸送するように配置され、
製品を配送コンテナに詰めることができるように、前記少なくとも1つの輸送デバイスによって輸送されたコンテナを受け入れるように配置されたピッキングステーションと、
1つ以上の支線とを備え、前記支線は、製品が詰められた複数の配送コンテナおよび請求項1から14のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置を搬送する、保管システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、機械的取扱装置の分野に関し、より具体的には、倉庫または同様の環境で使用されるようなトートまたは配送コンテナを自動的に取扱い、その後配送車両に積み込むために配送フレームに積み込むことができるようにする装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
オンラインの食料雑貨店やスーパーマーケットのような、複数の製品ラインを販売しているオンライン小売ビジネスは、数十の、または、数百、数千もの異なる製品ラインを保管することができるシステムを必要とする。必要とされるスタックのすべてを収容するために非常に広いフロアエリアが必要とされることから、このようなケースにおける単一製品スタックの使用は、非実用的である。さらに、傷みやすいもの、あまり頻繁に注文されない品物のような、いくつかのアイテムの少量を保管することのみに望ましいことがあり、単一製品スタックを非効率的な解決策としている。
【0003】
国際特許出願WO98/049075A(Autostore)は、その内容が参照によって本明細書に組み込まれており、コンテナの複数製品のスタックが、フレーム構造内に配置されているシステムを説明している。
【0004】
PCT公開番号WO2015/185628A(Ocado)は、さらなる既知の保管およびフルフィルメントシステムを説明しており、ビンまたはコンテナのスタックは、フレームワーク構造内に配置されている。ビンまたはコンテナは、フレーム構造の最上部に位置付けられている軌道上で動作可能な積荷取扱デバイスによってアクセスされる。積荷取扱デバイスは、スタックからビンまたはコンテナを持ち上げ、複数の積荷取扱デバイスは、スタックの一番下のポジションに位置付けられているビンまたはコンテナにアクセスするために協働する。このタイプのシステムが、添付の図面の図1から図4に概略的に図示される。
【0005】
図1および図2に示されるように、ビン10として知られる積み重ね可能なコンテナは、互いの上に積み重ねられてスタック12を形成する。スタック12は、倉庫または製造環境における格子フレームワーク構造14中に配置される。図1は、フレームワーク構造14の概略斜視図であり、図2は、フレームワーク構造14内に配置されたビン10のスタック12を示す上面図である。各ビン10は典型的には、複数の製品アイテム(図示せず)を保持し、ビン10内の製品アイテムは、同一であってもよく、または用途に応じて異なる製品タイプであってもよい。
【0006】
フレームワーク構造14は、水平の部材18、20を支持する複数の直立部材16を備えている。直立部材16によって支持されている複数の水平格子構造を形成するために、平行な水平部材18の第1のセットは、平行な水平部材20の第2のセットに直角に配置されている。部材16、18、20は、典型的に、金属から製造されている。フレームワーク構造14は、ビン10のスタック12の水平移動に対してガードし、ビン10の垂直の移動をガイドするように、ビン10は、フレームワーク構造14の部材16、18、20の間で積み重ねられている。
【0007】
フレーム構造14の最上レベルは、スタック12の最上部に渡る格子パターンで配置されているレール22を含んでいる。図3および図4を更に参照すると、レール22は、複数のロボット積荷取扱装置30を支持する。平行なレール22の第1のセット22aは、フレーム構造14の一番上に渡って、第1の方向(X)における積荷取扱デバイス30の移動をガイドし、平行なレール22の第2のセット22bは、第1のセット22aに対して直角に配置され、第1の方向に対して直角な第2の方向(Y)において、積荷取扱デバイス30の移動をガイドする。このようにして、レール22は、水平なX-Y平面において、2次元での横方向へのロボット積荷取扱装置30の移動を可能にし、その結果、積荷取扱装置30は、どのスタック12の上方の位置へも移動できる。
【0008】
積荷取扱デバイス30の一形態は、その内容が参照によって本明細書に組み込まれるノルウェー特許第317366号に更に記載されている。図3(a)および3(b)は、ビン10を下ろす積荷取扱デバイス30の概略断面図であり、図3(c)は、ビン10を持ち上げる積荷取扱デバイス30の概略正面斜視図である。しかしながら、ここで説明するシステムと組み合わせて使用されてもよい、積荷取扱デバイスの他の形態がある。例えば、ロボット積荷取扱デバイスのさらなる形態が、PCT特許公報第WO2015/019055(Ocado)で説明されており、参照によってここに組み込まれており、ここでは、各ロボット積荷ハンドラがフレームワーク構造の1つの格子空間のみをカバーし、したがって、積荷ハンドラのより高い密度が、および、したがって所定サイズのシステムに対してより高いスループットが可能となる。
【0009】
各積荷取扱デバイス30は、スタック12の上で、フレーム構造14のレール22上で、X方向およびY方向に移動するように配置されている車両32を備えている。車両32の前方にある一対のホイール34と、車両32の後方にある一対のホイール34とからなる、ホイールの第1のセット34が、レール22の第1のセット22aのうちの2つの隣接するレールと係合するように配置されている。同様に、車両32の各側面のホイール36の対からなる、ホイールの第2のセット36は、レール22の第2のセット22bの2つの隣接するレールに係合するように配置されている。ホイールの各セット34、36を、持ち上げて、下げることができるので、ホイールの第1のセット34、または、ホイールの第2のセット36のいずれかは、いつでも、レール22a、22bのそれぞれのセットに係合される。
【0010】
ホイールの第1のセット34がレールの第1のセット22aと係合し、ホイールの第2のセット36がレール22から離れて持ち上げられたとき、ホイール34は、積荷取扱装置30をX方向に移動させるために、車両32内に収容された駆動機構(図示せず)によって駆動されることができる。Y方向に積荷取扱デバイス30を移動させるために、ホイールの第1のセット34は、レール22から完全に持ち上げられて、ホイールの第2のセット36は、レールの第2のセット22bとの係合に下げられる。その後、駆動機構を使用してホイールの第2のセット36を駆動し、Y方向への移動を達成することができる。
【0011】
積荷取扱デバイス30は、持ち上げデバイスを装備している。持ち上げデバイス40は、4本のケーブル38によって積荷取扱デバイス32本体から吊り下げられている把持板39を備えている。ケーブル38は、車両32内に収納されている巻き線機構(図示せず)に接続されている。車両32に関する把持板39のポジションをZ方向に調節できるように、ケーブル38は、積荷取扱デバイス32に、または、積荷取扱デバイス32から巻き取られることができる。
【0012】
把持板39は、ビン10の最上部と係合するように適合されている。例えば、把持板39は、ビン10の最上面を形成するリム中の対応する穴(図示せず)と結合するピン(図示せず)と、ビン10を把持するためにリムと係合可能なスライドクリップ(図示せず)を含んでいてもよい。クリップは、グリッパプレート39内に収容された適切な駆動機構によってビン10と係合するように駆動され、その駆動機構は、ケーブル38自体または別個の制御ケーブル(図示せず)を通じて運ばれる信号によって電力供給され、制御される。
【0013】
スタック12の最上部からビン10を取り除くために、把持板39がスタック12の上に位置付けられるように、積荷取扱デバイス30を必要に応じてXおよびY方向に移動させる。グリッパプレート39は次いで、図3(c)に示すように、Z方向に垂直に下げられ、スタック12の最上部のビン10と係合する。把持板39は、ビン10を把持し、その後、取り付けられたビン10とともに、ケーブル38上に引っ張り上げられる。その垂直移動の最上部において、ビン10は、車両本体32の下に収容され、レール22のレベル上に保持される。このような方法で、ビン10を別のロケーションに輸送するために、X-Y平面において異なるポジションに積荷取扱デバイス30を移動させることができ、積荷取扱デバイス30とともにビン10を運ぶ。ケーブル38は、積荷取扱デバイス30が、フロアレベルを含むスタック12の任意のレベルからビンを取り出し、置くことができるように十分長い。車両32の重量は、ホイール34、36のための駆動機構に電力供給するために使用されるバッテリから部分的に成ってもよい。
【0014】
図4中に示すように、複数の同じ積荷取扱デバイス30が設けられ、各積荷取扱デバイス30は、システムのスループットを増加させるために、同時に動作できる。図4に図示するシステムは、ポートとして知られる特定のロケーションを含んでいてもよく、そこでビン10をシステム内部または外部に輸送することができる。各ポートには、追加のコンベヤシステム(図示せず)が関連付けられているため、積荷取扱デバイス30によってポートに輸送されたビン10を、コンベヤシステムによって別のロケーション、例えば、ピッキングステーション(図示せず)に輸送することができる。同様に、ビン10は、コンベヤシステムによって外部ロケーションからポート、例えば、ビン充填ステーション(図示せず)に移動され、積荷取扱デバイス30によってスタック12に輸送されて、システムにおけるストックを補充することができる。
【0015】
各積荷取扱デバイス30は、同時に1つのビン10を持ち上げ、移動することができる。スタック12の最上部に位置していないビン10b(「ターゲットビン」)を取り出す必要がある場合、上にあるビン10a(「非ターゲットビン」)が最初に移動されて、ターゲットビン10bへのアクセスを可能にしなければならない。これは、以下で「掘り出し」として呼ばれる動作で達成される。
【0016】
図4を参照すると、掘り出し動作中、積荷取扱デバイス30のうちの1つは、ターゲットビン10bを包含するスタック12から各非ターゲットビン10aを順次持ち上げて、それを別のスタック12内の空いている位置に配置する。ターゲットビン10bは次いで、積荷取扱デバイス30によってアクセスされ、更なる輸送のためにポートに移動されることができる。
【0017】
積荷取扱デバイス30のそれぞれは、中央コンピュータの制御下にある。システム中の各個々のビン10は追跡され、適切なビン10を取り出し、輸送し、必要に応じて置き換えることができる。例えば、採掘作業中に、非ターゲットビン10aのそれぞれの位置がログ記録され、その結果、非ターゲットビン10aは追跡されることができる。
【0018】
図1から4を参照して説明するシステムは、多くの利点を有し、広範囲の保管と取り出し動作に適している。特に、これは、製品の非常に密な保管を可能にし、ビン10中に大規模な範囲の異なるアイテムを保管する非常に経済的な方法を提供する一方で、ピッキングのために必用とされるとき、ビン10のすべてへの合理的で経済的なアクセスを可能にする。
【発明の概要】
【0019】
一般的に、本発明は、トートなどの配送コンテナを第1の位置で受け取り、それを第2の位置に移動させ、次いでそれを積載フレームに積載することができる機械的取扱装置を導入する。第1の場所は、保管および取り出しシステムの出力であってもよく、この出力は、支線(spur)を備えてもよい。機械的取扱装置は、出荷用コンテナを積載フレーム内の第1の位置から積載フレーム内の第2の位置に前進させるように構成されてもよい。
【0020】
本開示の第1の態様によると、自動保管および取り出しシステムとともに使用するための配送コンテナ取扱装置が提供され、配送コンテナ取扱装置は、
ガントリと、第1のプッシュアームを備え、配送コンテナハンドラがガントリ上で移動させることができるようにガントリ上に受け入れられる前記配送コンテナハンドラとを備え、配送コンテナ取扱装置は、使用時に、自動保管および取出システムから配送コンテナを受け取るために、ガントリ上の配送コンテナハンドラを予め定められた位置の第1のグループのうちの1つに移動させ、配送コンテナハンドラを配送積載フレームに対して予め定められた位置の第2のグループのうちの1つに移動させ、配送コンテナを配送積載フレームに対するその予め定められた位置で配送積載フレーム内の第1の位置に移動させるように第1のプッシュアームを作動させるように構成されている。
【0021】
予め定められた位置の第1のグループは、自動保管および取り出しシステムからの1つ以上の支線の出力の位置を備えることができる。予め定められた場所の第2のグループは、配送積載フレーム内のそれぞれの複数の位置に隣接する複数の場所を備えてもよい。
【0022】
ガントリが配送コンテナハンドラを第1および/または第2の方向に移動させることができ、配送コンテナハンドラのプッシュアームが配送コンテナを第3の方向に移動させることができるように、配送コンテナ取扱装置は構成されてもよく、ここで、第1の方向、第2の方向、および第3の方向は直交する。したがって、ガントリ上の配送コンテナハンドラの移動は、垂直および/または横方向の移動を含んでもよく、プッシュアームは、配送コンテナを配送積載フレーム内に前方に移動させる。
【0023】
配送コンテナ取扱装置は、1つ以上の光センサと、1つ以上のプロセッサユニットとをさらに備えてもよく、1つ以上のプロセッサは、1つ以上のプロセッサユニットと通信し、ここで、使用時に、1つ以上の光センサによって生成されたデータは、1つ以上のプロセッサユニットによって処理されて、配送積載フレームに対する配送コンテナハンドラの位置を決定する。特に、1つまたはそれを上回る光学センサによって生成されるデータは、1つ以上のプロセッサユニットによって処理され、配送積載フレームの1つ以上の特徴の位置を決定してもよい。
【0024】
配送コンテナハンドラは、配送積載フレームに対して予め定められた位置にガントリ上で移動されてもよいが、積載フレームは、使用を通してわずかに歪められるか、または損傷されるかもしれない。1つ以上の光学センサから取得されたデータは、1つ以上のプロセッサユニットによって処理されて、フレーム、たとえば、配送コンテナが積載される棚に対する配送コンテナの位置を決定し、次いで、第1のプッシュアームが作動される前に、それに応じて配送コンテナハンドラの位置を調整することができる。
【0025】
配送コンテナ取扱装置は、配送コンテナ取扱装ハンドラの予め定められた位置に配送コンテナを保持するために使用時に選択的に作動されることができる格納可能要素をさらに備えてもよい。配送コンテナ取扱装置は、配送コンテナ取扱装置に対して傾斜していてもよい。具体的には、配送コンテナハンドラは、配送コンテナ取扱装置に回転可能に結合されてもよく、配送コンテナハンドラは、使用時に、装置に対して支持体を傾斜させるように作動されることができるアクチュエータをさらに備える。配送コンテナハンドラは、第2のプッシュアームをさらに備えてもよく、ここで、使用時に、第1のプッシュアームが配送コンテナを配送積載フレーム内に押し込んだ後、第2のプッシュアームは、配送コンテナを配送積載フレーム内の第1の位置から配送積載フレーム内の第2の位置に移動させるように作動されることができる。
【0026】
配送コンテナハンドラは、使用時に、配送コンテナが配送コンテナハンドラ内に存在するときに配送コンテナの上部から突出する任意の物体を検出するように構成された検出器を備えてもよい。第1のプッシュアームは、自動保管および取出システムから配送コンテナを受け取ったときに格納させるように構成することができる格納可能領域を備えることができる。第1のプッシュアームの格納可能領域は、第1のプッシュアームが作動されるとき、格納可能領域が配送コンテナを押圧するように、伸張されるように構成されてもよい。配送コンテナ取扱装置は、複数の配送コンテナを受け取るように適合された1つ以上の配送積載フレームをさらに備えることができる。
【0027】
本発明の第2の態様にしたがうと、作動システムが提供され、
複数の格子空間を備える格子パターンを形成するように、実質的に水平な平面において、X方向に伸張する平行なレールまたはトラックの第1のセットおよび第1のセットを横断するY方向に伸張する平行なレールまたはトラックの第2のセットと、レールの下に位置し、各スタックが単一の格子空間の設置面積内に位置するように配置されたコンテナの複数のスタックと、少なくとも1つの輸送デバイスと、少なくとも1つの輸送デバイスは、レール上のスタックの上方で、XおよびY方向に選択的に移動するように配置され、コンテナを輸送するように配置され、製品を配送コンテナに詰めることができるように、少なくとも1つの輸送デバイスによって輸送されたコンテナを受け入れるように配置されたピッキングステーションと、1つ以上の支線とを備え、支線は、製品が詰められた複数の配送コンテナおよび上述の配送コンテナ取扱装置を搬送する。
【0028】
本発明の実施形態を、添付図面を参照して、例としてのみ説明し、それにおいて、同様の参照番号は、同じまたは対応する部分を指し示す。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、既知のシステムによるフレームワーク構造の概略図である。
図2図2は、図1のフレームワーク構造内に配置されたビンのスタックを示す上面図の概略図である。
図3(a)】図3(a)は、ビンを配置する積荷取扱デバイスの概略斜視図である。
図3(b)】図3(b)は、ビンを配置する積荷取扱デバイスの概略斜視図である。
図3(c)】図3(c)は、ビンを持ち上げる積荷取扱デバイスの概略正面斜視図である。
図4図4は、フレームワーク構造上で動作する積荷取扱デバイスを示すシステムの概略図である。
図5図5は、本発明の態様による、物品取り扱いシステムの概略図である。
図6図6は、ガントリーフレームに吊り下げられたトートハンドラの概略図を示す。
図7図7は、トートを保持するときのトートホルダの概略図を異なる視点から示す。
図8図8は、トートを保持するときのトートホルダの概略図を異なる視点から示す。
図9図9は、トートを保持するときのトートホルダの概略図を異なる視点から示す。
図10図10は、トートを保持するときのトートホルダの概略図を異なる視点から示す。
図11図11は、トートを保持するときのトートホルダの概略図を異なる視点から示す。
図12図12は、トートホルダの正面からのトートホルダの概略図を示す。
図13図13は、トートホルダのトレイの概略図を示す。
図14図14は、拡張要素を伴うトートホルダのトレイの概略図を示す。
図15図15は、トートを支線から積載フレームに輸送するためのプロセスを説明する、フローチャートの概略図を示す。
図16図16は、アクティブ支線と位置合わせされたトートハンドラの概略図を示す。
図17図17は、積載フレームの位置に押し込まれたトートの概略図を示す。
図18図18は、トートハンドラのさらなる例の概略図を示す。
図19図19は、トートハンドラのさらなる例の概略図を示す。
図20図20は、トートハンドラのさらなる例の概略図を示す。
図21図21は、トートハンドラのさらなる例の概略図を示す。
図22図22は、トートハンドラを制御するために使用されるコンピュータデバイスの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図5は、本発明の態様による物品取り扱いシステム100の概略的な図である。物品取扱システムは、ガントリーフレーム200と、ガントリーフレーム200から支持されるトートハンドラ300とを備える。物品取扱システムは、1つ以上の支線500と、1つ以上の積載フレーム600とをさらに備える。使用時に、トートまたは出荷用コンテナ400は、例えば図1から図4を参照して上述したように、ピッキングステーションにおいてアイテムで満たされる。トートがピッキングステーションで充填された後、次いで、それらは、車両に積み込まれることができるように、また、トートの内容物が顧客に配送されることができるように、支線に経路指定されてもよい。典型的な注文は複数のトートを含むことができ、梱包システムは、注文を含むトート(例えば、第1の梱包環境からのトートの第1のセット(例えば、冷蔵製品)と、第2の梱包環境からのトートの第2のセット(例えば、周囲製品)とを含むことができる)のそれぞれが、各注文の効率的な荷降ろしおよび配送を可能にする方法で同じ車両に積み込むことができるようにまとめられるように調整されることを理解されたい。
【0031】
従来、1つ以上の支線500で受け取られたトートは、次いで、1つ以上の積載フレームに手動で積載され、各注文が効率的な方法で積載されることができるように、梱包情報が提供される。積載された積載フレームは、その後、車両に積載されるか、または車両へのその後の積載のために保管されることができる。
【0032】
物品取扱システム100は、トート400が、支線500から自動的に受け取られ、トートハンドラ300に積み込まれることを可能にする。次いで、トートハンドラは、ガントリーフレーム上で移動され、それ自体を積載フレーム600のうちの1つの適切なアパーチャと整合させ、トートが積載フレーム上に積載されることができるようにすることができる。
【0033】
図6は、トートがトートハンドラ内に受け入れられた状態の、ガントリーフレーム200上に吊り下げられたトートハンドラ300の概略図を示す。ガントリーフレーム200は、基部204、頂部202、および支持部材206を備える。好ましくは、基部204は、矩形形状を描き、上部202と同じサイズおよび形状を有し、支持部材のそれぞれは、基部および上部の両方に垂直であり、その中でトートハンドラが操作されることができる立方体状の空間を規定する。ガントリーフレームは、支持フレームが図6に示されるZ軸に平行に移動されることができるように支持部材206に結合された支持フレーム210をさらに備える。トートハンドラは、図6に示されるX軸に平行なフレームの幅にわたって移動することができるように、支持フレームから支持される。トートハンドラへのアクセスは、保守活動のために、または追加の介入を行うために、短辺の一方または両方から可能であってもよい。安全インターロックは、例えば、ロードハンドラが移動している可能性がある領域にオペレータが手を置くことを防止するために、物品取扱システムの安全な動作を可能にするために提供されてもよい。
【0034】
一例では、ロードハンドラは、第2の積載フレームが完全に積載された後に、図5に示される2つの積載フレームのうちの第1の積載フレームにトートを積載するように構成されてもよい。オペレータは、積載プロセスが完了した第2の積載フレームを(車両に積載するために、または後続の積載のために保管するために、ガントリーフレーム200から離れるように移動させることによって)取り外し、次いで後続の積載のために空のフレームと交換することができる。積載されたフレームが交換されている間、他のフレームにはトートが積載されることができる。
【0035】
ガントリーフレームは、トートハンドラが、効率的な自動トート積載を可能にするために十分に高い加速度および速度で、2自由度で移動することを可能にする。このようなガントリーフレームは、必要な電気部品および電子部品の全てを内蔵する軽量でコンパクトな自立構造を提供し、特別な取り付けまたは位置合わせを必要としない。好ましい例では、ガントリーフレームは、4つの直線レールガイドウェイ207を備え、1つの直線レールガイドウェイが支持部材206のそれぞれに設けられる。さらに、ガントリーフレームは、支持フレーム上に設けられた2つの線形レールガイドウェイ211を備えてもよい。ガントリーフレームの設置は、床上に4つの水平化取付点を必要とするだけである。以下の説明は、図6に示すように、ガントリーフレームが実質的に水平な床に設置され、トートが「上」および「下」に移動することへの言及は、Z軸に平行な移動を指すと理解されるべきであり、トートが「左」および「右」に移動することへの言及は、X軸に平行な移動を指すと理解されるべきであると仮定する。ガントリーフレームおよびトートホルダに関して、「前」への言及は、積載フレームに面する側を指し、「後」への言及は、支線に面する側を指す。
【0036】
図7から図11は、トート400を保持するときのトートホルダ300の概略図を示し、図12は、トートを有さないトートホルダ300の概略図を示し、図13および図14は、トートホルダの一部の概略図を示す。トートホルダの構造および機能性は、図7から図14に関連してここで説明される。トートホルダ300は、フレーム302を備え、フレーム302は、トートホルダがガントリーフレームから吊り下げられ、図6に示されるx軸に平行に支持フレーム210に沿って移動することができるように、ガントリーフレームと係合するように適合される。トートハンドラは、トートハンドラフレーム302に結合されたトレイ330をさらに備える。トレイは、トートハンドラフレーム(以下を参照)に対して回転させることができ、トレイは、第1および第2の回転可能なジョイント304、305と、第1および第2のトレイアクチュエータ306、307とを備える。トートハンドラは、トートハンドラフレームの上部前方部分に取り付けられた第1のカメラ310をさらに備えてもよい。トートハンドラは、トートハンドラフレームの各側にそれぞれ取り付けられた第2および第3のカメラ312、314をさらに備えてもよい。第2および第3のカメラは、フレームトートハンドラフレームの上部よりもトレイの近くに位置してもよい。サブフレーム316は、トレイに接続され、トートハンドラフレームによって規定される空間内に受け入れられる。突出アイテム検出器318は、回転可能なジョイント317によってサブフレーム316に接続される。トレイは、2つのガイドレール360を備え、そのそれぞれは、トレイの各側面に沿って位置する。ガイドレールのそれぞれは、トートの移動を補助するようにガイドレールの長さに沿って配置された複数のローラ362を備える。トートハンドラは、第1の位置に上昇させることができる格納可能リミッタ335をさらに備え、それにより、ガイドレールに沿ったトートのさらなる移動を制限する。格納可能リミッタが第2の位置に移動されると、それらはもはやトートを妨害せず、その結果、トートはガイドレールに沿って移動されることができる。
【0037】
トートハンドラは、トートを積載フレーム内に押し込むために使用されることができるプッシュアーム340をさらに備える。プッシュアームは、格納可能プッシュアームフラップ342を備えてもよい。プッシュアームが第1の位置に格納させられると、プッシュアームは、トレイ330に実質的に平行に受け入れられ、それにより、トートは、ガイドレールに沿って移動し、プッシュアームフラップの上を通過することができる。プッシュアームフラップが第2の位置(図8参照)に移動されると、プッシュアームフラップは、トートハンドラ内に受け入れられたトートの面と係合することができる。トレイは、さらに、プッシュロッド350を備え、プッシュロッド350は、トートを積載フレーム内の第1の位置から積載フレーム内の第2の位置に移動させるように作動されることができる。プッシュロッドは、トートが積載フレーム内で第1の位置から第2の位置に押されているときにトートの表面に係合するエンドプレート355を備えてもよい。トートハンドラは、カメラおよび他のセンサからデータを受信し、受信したデータを処理し、次いで、トートハンドラをガントリーフレーム上で移動させる命令を生成するように構成されたコンピュータデバイス2200(図22を参照して以下の説明を参照)をさらに備えてもよい。トートハンドラを制御するコンピュータは、コンピュータとトートハンドラとの間でデータを送受信するための適切なケーブル接続、例えばイーサネット(登録商標)ケーブルまたは同等物を用いて、物品取扱システム内の他の場所に設けられてもよいことを理解されたい。以下の説明から、コンピュータは、上述したように、データを送受信できるように、積荷取扱デバイスの動作を制御するために使用される中央コンピュータなどの管理システムと通信するようにさらに構成されることが理解されるであろう。そのようなデータは、トートハンドラまたはトートハンドラが相互作用する他のシステム構成要素の動作を制御するために使用されてもよい。
【0038】
具体的には、トートハンドラおよびコンピュータデバイス2200内に含まれるカメラ(または複数のカメラ)は、コンピュータビジョンシステムを備えている。コンピュータビジョンシステムは、トートが積み込まれるべき積み込みフレームの構成部品を検出するように構成されてもよい。例えば、コンピュータビジョンシステムは、積載フレームの部材(例えば、1つ以上の垂直部材610、1つ以上の水平部材615、外側フレームレール620、または中央フレームレール622)を検出してもよく、その結果、トートが積載されるアパーチャを決定することができる。カメラは、マルチポイントクラウドを生成することができ、マルチポイントクラウドは、次いで、コンピュータビジョンシステムによって分析され、積載フレーム部材の場所を決定することができる。
【0039】
図13は、トートがないトートハンドラ300のトレイ330の概略図を示す。本発明の一実施形態では、ガイドレール360は、トレイに対して固定されてもよく、複数のローラ362は、受動的である。代替実施形態では、ガイドレールは、トートがトートハンドラに積載されているときにトレイの後部に伸長可能であってもよい(以下の検討を参照)。この代替実施形態では、複数のローラ362に動力を供給することができる。
【0040】
図14は、格納可能のプッシュアームフラップが第2の位置に伸長され、プッシュアームがその移動の限界にあるときのトレイの概略図を示す。プッシュアームおよびプッシュアームフラップは、トートがトートハンドラから積載フレーム内に移動されたときに、この位置を取る。図14は、さらに、伸張位置、すなわち、トートが積載フレーム内の第2の位置に押し込まれたときにプッシュロッドがとる位置にあるプッシュロッド350を示す。図14は、本発明の代替実施形態の描写を示し、トレイの後部に伸張された位置にあるガイドレールを示す。図14は、格納可能リミッタ335がガイドレール360に対して固定され、ガイドレールが伸長されるとトレイの後部に向かって移動することを示す。格納可能リミッタは、ガイドレールと共に移動しないようにトレイに対して固定されてもよいことを理解されたい。
【0041】
図15は、トートを支線500から積載フレーム600に輸送するためのプロセスを説明する、フローチャートの概略図を示す。ステップS1500で、トートハンドラは、積み込む準備ができているトートを有する支線に位置付けられる。ステップS1510で、トートは、支線からトートハンドラ内に移動される。ステップS1520において、トートハンドラは、積載フレームに対して予め定められた位置に移動される。ステップS1530において、トートは、積載フレーム内の第1の位置に輸送される。この第1の位置が、積載フレーム内のトートの最終位置である場合、トートを輸送するプロセスは完了し、プロセスはステップS1500に戻る。第1の位置が積載フレーム内のトートの最終位置でない場合、トートは最終位置に移動され(S1540)、次いでプロセスはステップS1500に戻る。ステップS1500からS1540のそれぞれは、図5から図14を参照してより詳細に説明される。
【0042】
上述のように、顧客注文は、1つ以上の注文されたアイテムを含み、これらは1つ以上のトートに保管される。典型的な注文は、30から60個のアイテムを含むことができ、アイテムの全てを保持するためにいくつかのトートを必要とすることがある。注文の取り出しおよび配送の効率的な動作のために、注文を含む1つ以上のトートのそれぞれは、いくつかの異なるピッキングステーションで満たされる可能性が高い。その後、トートは、効率的な方法で積載フレームから開梱できるように、適切な順序で積載フレーム内に梱包される必要がある。各配送車両は、1つ以上の積載フレームを受け入れることができ、顧客注文が効率的な方法で配送されることができるように、いくつかの顧客注文が単一の車両に割り当てられる。各配送ルートは、例えば、予め定められた日付の予め定められた時間帯に顧客注文ができるように計画される。したがって、各配送ルートが計画され、特定の配送車両に割り当てられると、保管および取り出しシステムの中央コンピュータは、どのトートが配送車両のそれぞれに積み込まれる必要があるかを決定し、複数のトートのそれぞれは、車両によって運ばれる積載フレーム内の特定の位置に割り当てられ、車両の効率的な荷降ろしおよび注文されたアイテムの配送を支援する。
【0043】
図5は、ガントリーフレームが2つの積載フレーム600の隣に位置する配置を示す。積載フレーム600のそれぞれは4つの棚を備え、各棚はトートを受け入れることができる4つの位置を備える。各棚は、ガントリーフレームに最も近い面である前面と、背面(すなわち、ガントリーフレームから最も遠い面)とを有する。各棚はまた、右側および左側を有し、右側および左側は、各棚が、右前、左前、右後、および左後の位置を備えるように、前側から決定される。積載フレーム内のトートの目的地は、積載フレームの識別子、その積載フレームの棚、次いでその棚内の場所によって定義されることができる。注文が確定されると、保管および取り出しシステムは、注文を構成するアイテムのすべてを保持するのに必要なトートの数を決定することができ、注文は特定の配送車両に割り当てられる。積載フレームの目的地は、注文されたアイテムを保持するトートのそれぞれに割り当てられてもよく、その結果、トートは効率的な方法で積載されてもよい。
【0044】
トートが保管および取り出しシステム内に梱包されると、それはピッキングステーションから支線500に経路指定され、そこからトートハンドラ300によって選択され、次いで予め定められた積載フレーム600内の割り当てられた位置に輸送されることができる。ピッキングステーションは、1つ以上のコンベヤベルト(または同様の装置)によって支線に接続されてもよい。図5は、単一のトートハンドラが2つの支線500からトートを受け取るように配置され、トートを2つの積載フレーム600上に積載することができることを示すことが分かる。この構成は、単に例示的なものであり、保管および取り出しシステムの動作要件に従って、異なる数の支線、トートハンドラ、および/または積載フレームを組み合わせることができることを理解されたい。
【0045】
トートの支線への到着は、(例えば、光電センサなどの光学センサによって)検出されてもよい。トートハンドラは、ガントリーフレーム上でトートが存在する支線に移動し、トートは、例えば、光学センサ(例えば、カメラ)がトートに貼り付けられたマーカ(例えば、バーコードまたはQRコード(登録商標))を読み取ることによって識別されてもよい。トートの識別は、例えば、自動保管および取り出しシステムの管理システムに問い合わせることによって、そのトートのための積載フレームの目的地を決定するために使用されてもよい。あるいは、自動保管および取出システム管理システムは、トートハンドラに、トートが存在する支線に移動するように指示してもよく、そのトートに割り当てられたフレームの宛先をトートハンドラに通知する。
【0046】
トートを搬送している支線の識別に従って、トートハンドラは、支線からトートを受け取ることができるように、識別された支線と整合されるように、X軸および/またはZ軸においてガントリーフレーム上で移動されるであろう(ステップS1500)。トートハンドラが支線に対していったん位置決めされると、トートは、支線からトートハンドラ内に移動されてもよい(ステップS1510)。1つの代替例では、支線は、支線に沿ってトートを移動させるために支線が起動されることができるように、動力供給されてもよい。そのような場合、トートハンドラの複数のローラ362は、受動的であってもよい。トートハンドラが支線に対していったん位置合わせされると、トートハンドラは、支線からトートを受け取るように構成されることができる。格納可能リミッタ335は、トレイのガイドレール内に位置する複数のローラに沿ったトートのさらなる移動を防止するように、第1の位置にあるように起動されてもよい。第1および第2のアクチュエータ306、307はまた、トレイがトートハンドラのフレームに対して上昇されるように作動される。この上昇は、トートハンドラのトレイ内に受け入れられた受動ローラに沿ったトートの移動を補助する。本明細書に記載されるトートハンドラを組み込んだ機械式取扱システムのより効率的な動作を提供するために、トートハンドラがスプールと位置合わせされるように移動されている間に、格納可能リミッタならびに第1および第2のアクチュエータの作動が行われてもよいことを理解されたい。
【0047】
図16は、アクティブ支線500と位置合わせされたトートハンドラ300の概略図を示す(明確にするために、図16にはガントリーフレーム200は示されていない)。トートハンドラのトレイが、スプール500と実質的に同じ傾斜になるように傾斜されるように、第1および第2のアクチュエータが作動されていることが分かる。トートハンドラが位置合わせされて構成されると、支線のアクティブローラ510がトートをトートハンドラ上に推進するように、支線が起動されてもよい。トートの運動量およびトートハンドラトレイの傾斜は、トートが格納可能リミッタ335と接触するまでトートハンドラの受動ローラ362に沿ってトートを前方に移動させ、それは、トートのさらなる移動を防止し、トートがトートハンドラのトレイ内の適切な位置にあることを確実にする。プッシュアームフラップ342は、第2の位置(図8参照)に移動するように作動されてもよい。第2の位置では、プッシュアームフラップは、トートがトレイに沿って後方に移動することを防止し、その結果、トートは、トレイ内に固定される。
【0048】
トレイの傾斜の程度は、トートの到着およびトートが搬送される支線に関する情報がトートハンドラに送られるときに、トートハンドラに送信されてもよい。あるいは、トートハンドラコンピュータは、支線の傾斜に関するデータを保持してもよく、トートハンドラが支線と整列するように移動されているときに、このデータを検索して処理してもよい。トートトレイは、トートの運動量がトートハンドラに沿ってトートトレイを移動させるように、スプールと同じ角度またはより急な角度で傾斜されてもよいことを理解されたい。
【0049】
代替の構成では、支線は受動的であってもよく、トートが支線の端部から落下するのを防止するエンドストップが設けられる。このような構成では、トートハンドラは、トートをトートハンドラに積載することができるように、トートを支線から持ち上げる必要がある。
トートハンドラは、図14に示すようなトレイを備え、ガイドレールは、トレイの後部から伸張することができる。トートハンドラは、支線と整列するように移動されてもよく、次いで、トートハンドラは、支線からトートを受け取るように構成されてもよい。格納可能リミッタ335は、トレイのガイドレール内に位置する複数のローラに沿ったトートのさらなる移動を防止するように、第1の位置にあるように起動されてもよい。第1および第2のアクチュエータ306、307はまた、トレイがトートハンドラのフレームに対して上昇されるように作動される。この場合も、より効率的な動作を提供するために、トートハンドラが移動して支線と位置合わせされている間に、格納可能リミッタならびに第1および第2のアクチュエータの起動を実行することができる。
【0050】
トートハンドラが適切な位置にあり、トートを受け取る準備ができているとき、ガイドレール360は、トートが支線上に保持されている間にトートの下に受け取られるように、トートハンドラの後部まで伸張してもよい。トートハンドラは、次いで、トートを支線の端部停止部の上方に持ち上げてもよく、ガイドレールは、トートがトートハンドラの中へ前方に移動させられるように格納させられてもよい。いったんガイドレールが完全に格納した位置にあると、トートハンドラが、電動ローラ362を作動させて、トートを前進させ、それにより、トートが格納可能なリミッタ335と接触することが必要であるかもしれない。いったんトートがトートハンドラ内に保持されると、プッシュアームフラップ342は、第2の位置に移動してトートをトートハンドラのトレイ内に固定するように作動されてもよい。
【0051】
図6から図11は、トートハンドラ内に固定されたトート400を示しており、格納可能リミッタ335およびプッシュアームフラップ342が作動されてトートの移動を制限している。潜在的な問題は、アイテムがトートの上部から突出するようにトートが梱包されている場合があることである。これらのアイテムが可撓性である場合、例えば、1つ以上のさらなるアイテムを保持するプラスチックバッグの一部である場合、トートを取り扱うか、またはトートを積載フレームに積載するときに、これは、段ボール箱等の剛性アイテムより問題を引き起こす可能性が低い。トートハンドラは、トートの幅にわたって伸張するローラチューブ319を備える突出アイテム検出器318を備える。突出アイテム検出器は、ジョイント317の周りを自由に回転し、突出アイテム検出器がトートに対して限定された下向きの力(例えば、約10Nの力)を加えるように構成される。突出アイテム検出器は、ローラチューブ319の任意の垂直変位を感知することができる。トートがトートホルダのトレイに沿って移動されると、突出アイテム検出器のローラチューブは、トートの上面に沿って転動する。剛性のアイテムがトートから突出する場合、これは、ローラチューブを上方に移動させ、突出アイテム検出器によってトートハンドラコンピュータに信号を送信させる。送信された信号が、ローラチューブの垂直配置が予め定められた値よりも大きいことを示した場合、トートの取扱は停止される。ローラチューブの垂直配置の限界に対して予め定められた値は、変更されてもよい。さらに、手動介入を可能にするアラームが生成されてもよい。ローラアームは、バッグなどの可撓性のアイテムが突出アイテム検出器に引っ掛かるリスクを最小限に抑えるように設計される。トートが、例えば冷凍品を含むトートのために、その上部に蓋を有する場合、ローラアームの動作は、トートに対して蓋を押圧する。
【0052】
トートがトートハンドラ内に固定されると、トートハンドラは、積載フレームに対して予め定められた位置に移動される(ステップS1520)。前述のように、トートは、積載フレーム内の場所と一意に関連付けられ、トートハンドラは、それが積載フレームと適切に整合されるように、X軸および/またはZ軸においてガントリーフレーム上で移動させられるであろう。トートハンドラは、バーコード、QRコード(登録商標)などのトート上のマーキングを検出することができる複数のセンサ、例えばカメラまたはバーコードスキャナを備える。トートハンドラは、これらのマーキングを検出してトートを識別し、トートが挿入されるべき積載フレーム位置を決定することができる。このトートの識別は、支線上で行われる任意の識別に加えて、またはその代替としてであってもよい。複数のカメラはまた、いったんトートハンドラが積載フレームに対して予め定められた位置に移動されると、トートハンドラが正確に位置合わせされることを確実にするためにトートハンドラをローカライズするために使用されてもよい。複数のカメラからのデータは、トートハンドラをローカライズするために、マシンビジョンシステム内のトートハンドラコンピュータによって処理されてもよい。画像および点群データは、例えばテンプレートマッチング、エッジ検出、曲線適合等の従来のマシンビジョン技術を用いて分析されてもよい。マシンビジョン技術は、障害物検出にも使用されてもよい。図7から図11には示されていないが、1つ以上の光源が、複数のカメラのうちの1つ以上と並んで設けられて、マシンビジョンシステムの効率的な動作のために十分な照明を提供してもよい。本発明を組み込んだ機械取扱システムが配備される施設内の周囲光レベルの変動は、光源が単色であり、単色フィルタが複数のカメラのうちの1つ以上に追加されてもよいことを意味してもよい。
【0053】
トートハンドラが予め定められた位置に移動され、次いで、積載フレームの関連するアパーチャと位置合わせされるとき、トートハンドラは、積載フレーム内に輸送されることができる(ステップS1540)。プッシュアーム340は、プッシュアームフラップ342がトートの後部に作用し、トートをトートハンドラのトレイに沿って積載フレーム内に移動させるように、作動されてもよい。
【0054】
図17は、トートハンドラのプッシュアームフラップ342によってフレーム600の位置に押し込まれたトート400の概略図を示す。フレーム600は、複数の直立部材610と水平部材615とを備えている。フレームは、各棚が2つの外側フレームレール620と中央フレームレール622とを備えるように複数の棚を備えてもよく、中央フレームレールは、2つの外側フレームレール620の間の中央に位置する。フレームレールのそれぞれは、棚に挿入されるトートを支持する実質的に水平な部分624を備える。トートは、積載フレームレール上に受け入れられる。積載フレームレールは、トートを受け入れるように適合されてもよい。例えば、1つ以上のローラが、トートが積載フレームの中に積載されているときにトートの移動を補助するように、積載フレームレール内に組み込まれてもよい。積載フレームレールは、トートが積載フレームに積載されているときにトートの移動に対して垂直な方向にトートの移動を制限するガードレールを備えてもよい。ガードレールは、積載フレームレールの残りの部分に対して実質的に垂直である積載フレームレールの一部分を備えてもよい。
【0055】
図17に示すように、プッシュアームの移動は、トートが積載フレームの前方位置に移動されるように制御されてもよい。トートハンドラのカメラおよびマシンビジョンシステムは、プッシュアームの移動を制御するために、またはトートが正しく積載されたことを確認するために使用されてもよい。図17に示されるように、トートの最終位置が積載フレームの前方位置にある場合、トート積載プロセスは完了し、トートハンドラは、さらなるトートを受け取るために、支線によってそれ自体を位置決めし、すなわち、図15を参照して上述されたプロセスは、ステップS1500に戻る。
【0056】
図17から、積載フレームの各棚は、例えば、前方位置および後方位置を備えてもよいことが分かる。トートの最終位置が後方位置にある場合、トートは、上述のように、その棚の前方位置に積み込まれる。トートが、プッシュアーム340の作動によって前方位置に移動されると、プッシュロッド350が作動されて、トートを前方位置から後方位置に押すことができる(ステップS1540)。プッシュロッドの移動は、トートが積載フレームの後方位置に移動されるように制御されてもよい。トートハンドラのカメラおよびマシンビジョンシステムは、プッシュロッドの移動を制御するために、またはトートが正しい位置に移動されたことを確認するために使用されてもよい。代替案では、追加のセンサを設けて、プッシュロッドの移動を制御するか、またはフレーム内のトートの位置を決定することができる。トートが後方位置に移動されると、トート積載プロセスは完了し、トートハンドラは、さらなるトートを受け取るために、支線によってそれ自体を位置決めする(すなわち、図15を参照して上述したプロセスはステップS1500に戻る)。
【0057】
代替案では、プッシュロッドはトートハンドラから省略されてもよい。上述のように、プッシュアームは、第1のトートをトートハンドラから積載フレームの棚の前方位置に移動させるように第1の移動を行う。次いで、第2のトートが、その前方位置に積み込まれてもよく、その結果、プッシュアームの動作が、第2のトートを、積み込みフレームの棚の前方位置に移動させ、また、第1のトートを、その棚の後方位置に移動させる。
【0058】
図18から図21は、図5から図17を参照して上述したように、トートがフレームに積み込まれることができるように、自動保管/取り出しシステムの支線からトート400を受け取るために使用されてもよいトートハンドラ1300の第2の例の概略図を示す。トートハンドラ1300は、フレーム1302を備え、フレーム1302は、トートホルダがガントリーフレームから吊り下げられ、図6に示されるx軸に平行な支持フレーム200に沿って移動することができるように、ガントリーフレーム210と係合するように適合される。トートハンドラ1300は、トレイ1330を備える。トレイ1330は、2つの駆動されるコンベヤベルト1362を備え、その一方は、トレイの各長縁に沿って位置付けられ。トートハンドラ1300は、トートを積載フレーム内に押し込むために使用されることができるプッシュアーム1340をさらに備える。プッシュアーム1340は、格納可能プッシュアームフラップ1342を備えてもよい。プッシュアームが第1の位置に格納させられると、プッシュアームは、トレイ1330に実質的に平行に受け入れられ、その結果、トートは、駆動されるコンベヤベルトの作動によってトレイを通って移動させられ、プッシュアームフラップの上を通過することができる。プッシュアームフラップが第2の位置に移動されるとき、プッシュアームフラップは、トートハンドラ内に受け入れられたトートの後面と係合することができる。トートハンドラは、さらに、トートを積載フレーム内の第1の位置から積載フレーム内の第2の位置に移動させるように作動させることができるプッシュロッド1350を備えてもよい。プッシュロッドは、トートが積載フレーム内で第1の位置から第2の位置に押されているときにトートの後面に係合するエンドプレート1355を備えてもよい。プッシュロッドは、トレイの平面の上方に、トレイの平面に対して実質的に平行に、フレーム1302に取り付けられてもよい。
【0059】
トートハンドラ1300は、上述のように、支線および/またはフレームに対する第2のトートハンドラの位置を決定するために使用されることができる1つ以上のカメラまたは他のセンサを備えてもよいが、これらは図18から図21には示されていない。同様に、図18から図21には示されていないが、トートハンドラ1300は、突出アイテム検出器を備えてもよく、突出アイテム検出器は、サブフレームへの回転可能なジョイントを介して第2のトートハンドラのトレイ1330に接続されてもよい。トートハンドラは、カメラおよび他のセンサからデータを受信し、受信したデータを処理し、次いで、トートハンドラをガントリーフレーム上で移動させる命令を生成するように構成されたコンピュータ(図22を参照して以下の説明を参照)をさらに備えてもよい。以下の説明から、コンピュータは、上述したように、積荷取扱デバイスの動作を制御するために使用される中央コンピュータなどの管理システムと通信して、データを送受信できるようにさらに構成されてもよいことが理解されるであろう。そのようなデータは、トートハンドラまたはトートハンドラが相互作用する他のシステム構成要素の動作を制御するために使用されてもよい。代替案では、カメラおよび他のセンサから受信されたデータは、データを処理し、トートハンドラの移動および動作を制御するために必要な信号を生成する遠隔コンピュータに送信されてもよい。遠隔コンピュータは、物品取扱システム内の他の場所に位置付けられてもよく、または自動保管および取り出しシステムの一部として位置付けられてもよい。
【0060】
トートハンドラ1300が支線のうちの1つと位置合わせされるとき、支線のローラが起動されて、トートをトートハンドラ上に移動させることができる。いったんトートがコンベヤベルト1362上で検出されると、コンベヤベルトは、トレイ1330の長さに沿ってトートを前進させるように起動されてもよい。あるいは、コンベヤベルト1362は、支線ローラが作動されるのと実質的に同時に作動されてもよい。コンベヤベルトの使用は、トートハンドラ1300が図7から図14を参照して上述した格納可能リミッタ335を必要としないことを意味する。図18は、正面および右からのトートハンドラ1300の図を示し、トレイ1330の正面に移動されたトートを示す。図19および図20は、トレイ1330の前部に位置付けられたトート400を、それぞれ、前から、前および左から示す。いったんトートがトートハンドラの前部に移動されると、トートハンドラは、トートが積み込まれるべき積み込みフレーム位置と位置合わせされるように、ガントリーフレーム上で移動されてもよい。あるいは、ガントリは、いったんトートがトートハンドラ上に受け取られ、トートがトレイの前部に移動される前に、トートハンドラを移動させ始めてもよく、これは、より効率的な動作を提供する。
【0061】
図21は、トートがトレイの前部に移動されたときの、後方および右からのトートハンドラの図を示す。格納可能のプッシュアームフラップ1342は、第2の位置にあり、トートの後面と係合するように作動されていることが分かる。トートハンドラ1300が積載フレームと適切に位置合わせされるとき(S1520、図15を参照)、プッシュアームは、トートがトートハンドラから積載フレームの前方位置に輸送されるように作動されてもよい(S1530)。トートの目的地が積載フレームの前方位置である場合、トートハンドラは、さらなるトートを受け取るために、支線と整列するように移動される(S1500)。トートハンドラが積載フレームの後方位置に押し込まれることが必要とされる場合、トートハンドラ1300は、水平および垂直に移動し、その結果、プッシュロッド1350の起動が、エンドプレート1355に、トートを積載フレームの前方位置から積載フレームの後方位置に移動させる。好ましくは、エンドプレートは、トートの後面の中心、またはトートの後面の特定の領域と実質的に位置合わせされてもよい。いったんトートがフレームの後方位置に移動されると、プッシュロッドが格納され、トートハンドラが移動されて、さらなるトートを受け取るために支線と位置合わせされる(S1500)。
【0062】
トートハンドラの動作は、関連する通信ネットワーク、デバイス、ソフトウェア、およびファームウェアとともに、コンピュータデバイスを備える制御システムによって制御される。制御システムは、モータ駆動装置に接続されて全てのアクチュエータを制御し、それらからの入力(例えば、リミットスイッチ、位置など)を受信する産業用モーションコントローラをさらに備えてもよい。さらに、モーションコントローラI/Oまたは他の分散I/Oデバイスは、トートハンドラ、ガントリーフレーム、支線、または物品取扱システムの他の構成要素上で受信されるセンサからフィードバックを得るために使用されることができる。さらに、安全コントローラを物品取扱システムに組み込んで、機能的安全性を確保することができる。
【0063】
例として、図22は、記憶ユニット2214およびランダムアクセスメモリ2206に接続された中央処理ユニット(「CPU」)2202を含んでいてもよいコンピュータデバイス2200の概略図を示す。CPU2202は、オペレーティングシステム2201、アプリケーションプログラム2203、およびデータ2223を処理してもよい。オペレーティングシステム2201、アプリケーションプログラム2203、およびデータ2223は、必要に応じて記憶ユニット2214中に記憶され、メモリ2206中にロードされてもよい。コンピュータデバイス2200は、CPU2202から集中的な画像処理演算をオフロードし、CPU2202と並行してこれらの演算を実行するために、CPU2202およびメモリ2206に動作可能に接続されたグラフィックス処理ユニット(GPU)2222を更に含んでいてもよい。
【0064】
オペレータ2207は、ビデオインタフェース2205によって接続されたビデオディスプレイ2208、並びにI/Oインタフェース2204によって接続されたキーボード2215、マウス2212、およびディスクドライブまたはソリッドステートドライブ2214などの様々な入力/出力デバイスを使用して、コンピュータデバイス220と対話してもよい。知られている方法において、マウス2212は、ビデオディスプレイ2208におけるカーソルの移動を制御するように、そして、ビデオディスプレイ2208中に出現するさまざまなグラフィックユーザインターフェース(GU)制御を、マウスボタンで動作させるように構成されていてもよい。ディスクドライブまたはソリッドステートドライブ2214は、コンピュータ読取可能媒体2216を受け入れるように構成されていてもよい。
コンピュータデバイス2200は、ネットワークインターフェース2211を介してネットワークの一部を形成して、コンピュータデバイス2200が、他の適切に構成されているデータ処理システム(図示せず)と通信できるようにしてもよい。1つ以上の異なるタイプのセンサ2235を使用して、さまざまな出所からのインプットを受信してもよい。これらのセンサは、トートハンドラに取り付けられたカメラ310、312、314、およびトートハンドラ内に組み込まれた他のセンサを含んでもよい。コンピュータデバイスは、上述のような物品取扱システム内の1つ以上のトートハンドラを制御するように構成された専用ハードウェアを備えてもよく、または自動保管および取り出しシステムを動作させるために使用されるコンピューティングプラットフォームの一部を備えてもよい。
【0065】
トートハンドラの制御は、適切に構成された産業用演算装置によって実行されてもよいが、本発明は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、ワイヤレスハンドヘルド、またはクラウドコンピューティングプラットフォームを含む、実質的に任意の様式のコンピュータデバイスを使用して実装されてもよいことを理解されたい。1つ以上のコンピューティングデバイスは、1つ以上のソフトウェアインスタンス、例えば、仮想マシンおよび/またはコンテナを実行してもよい。本システムおよび方法は、本発明にしたがった方法において、さまざまなプロセスステップのそれぞれを実現するために、1つ以上のコンピュータデバイスを可能にするためのコンピュータプログラムコードを含むコンピュータ読取可能な/使用可能な媒体としても実現されてもよい。動作全体を実行する、1つより多いコンピュータデバイスのケースにおいて、コンピュータデバイスは、動作のさまざまなステップを分配するようにネットワーキングされている。
【0066】
用語コンピュータ読取可能媒体またはコンピュータ使用可能媒体は、プログラムコードの任意のタイプの物理実施形態のうちの1つ以上を備えていることが理解される。特に、コンピュータ読取可能/使用可能媒体は、1つ以上のポータブル記憶製品(例えば、光学ディスク、磁気ディスク、テープ、等)上、コンピュータおよび/または記憶システムに関連付けられたメモリなどのコンピューティングデバイスの1つ以上のデータ記憶部分上に具現化されたプログラムコードを備えることができる。さらなる態様では、本開示は、そのような方法を実現し、前に説明した機能を可能にする際に使用するための、非一時的機械読取可能命令セットを含む、システム、デバイス、方法、およびコンピュータプログラム製品を提供する。
【0067】
多くの修正および変形が、本発明の範囲から逸脱することなく、上述の実施形態に対して行われることができる。
【0068】
本発明の実施形態の前述の説明は、例示および説明の目的で提示されている。それは、網羅的であること、または本発明を開示されたとおりの形態に限定することを意図したものではない。修正および変更が、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく行われることができる。
【0069】
一態様によれば、本発明は、コンテナまたはトートを操作するための装置を提供し、この装置は、半自動または自動保管および取り出しシステムの支線および第1の位置からコンテナを受け取り、コンテナを、積載フレームに対する予め定められた位置に対応する第2の位置に移動させ、コンテナを積載フレーム内の第1の目的位置に移動させるように構成される。任意選択的に、コンテナは、次いで、積載フレーム内の第2の目的地に移動されてもよい。
図1
図2
図3a-3c】
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【手続補正書】
【提出日】2023-12-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動保管および取り出しシステムとともに使用するための配送コンテナ取扱装置であって、
ガントリと、
第1のプッシュアームを備え、配送コンテナハンドラが前記ガントリ上で移動させることができるように前記ガントリ上に受け入れられる前記配送コンテナハンドラとを備え、
前記配送コンテナ取扱装置は、使用時に、
前記自動保管および取出システムから配送コンテナを受け取るために、前記ガントリ上の前記配送コンテナハンドラを予め定められた位置の第1のグループのうちの1つに移動させ、
前記配送コンテナハンドラを配送積載フレームに対して予め定められた位置の第2のグループのうちの1つに移動させ、
前記配送コンテナを前記配送積載フレームに対するその予め定められた位置で前記配送積載フレーム内の第1の位置に移動させるように前記第1のプッシュアームを作動させるように構成されている、配送コンテナ取扱装置。
【請求項2】
前記予め定められた位置の第1のグループは、自動保管および取り出しシステムからの1つ以上の支線の出力の位置を備える、請求項に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項3】
前記予め定められた位置の第2のグループは、前記配送積載フレーム内のそれぞれの複数の位置に隣接する複数の位置を備える、請求項に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項4】
前記ガントリが前記配送コンテナハンドラを第1および/または第2の方向に移動させることができ、前記配送コンテナハンドラの前記プッシュアームが前記配送コンテナを第3の方向に移動させることができるように前記配送コンテナ取扱装置は構成され、ここで、前記第1の方向、前記第2の方向、および前記第3の方向は直交する、請求項に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項5】
前記配送コンテナ取扱装置は、1つ以上の光学センサと、1つ以上のプロセッサユニットとをさらに備え、1つ以上のプロセッサは、前記1つ以上のプロセッサユニットと通信し、ここで、使用時に、前記1つ以上の光学センサによって生成されたデータは、前記配送積載フレームに対する前記配送コンテナハンドラの前記位置を決定するために、前記1つ以上のプロセッサユニットによって処理される、請求項に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項6】
使用時に、前記1つ以上の光学センサによって生成された前記データは、前記配送積載フレームの1つ以上の特徴の位置を決定するために、前記1つ以上のプロセッサユニットによって処理される、請求項5に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項7】
前記配送コンテナハンドラは、前記配送コンテナハンドラ上の予め定められた位置に配送コンテナを保持するように、使用時に選択的に作動されることができる格納可能要素をさらに備える、請求項に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項8】
前記配送コンテナハンドラは、使用時に、前記配送コンテナ取扱装置に対して傾斜させることができる、請求項に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項9】
前記配送コンテナハンドラは、前記配送コンテナ取扱装置に回転可能に結合され、前記配送コンテナハンドラは、使用時に前記装置に対して支持体を傾斜させるように作動させることができるアクチュエータをさらに備える、請求項8に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項10】
前記配送コンテナハンドラは、第2のプッシュアームをさらに備え、ここで、使用時に、前記第1のプッシュアームが前記配送コンテナを前記配送積載フレーム内に押し込んだ後、前記第2のプッシュアームは、前記配送コンテナを前記配送積載フレーム内の第1の位置から前記配送積載フレーム内の第2の位置に移動させるように作動されることができる、請求項に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項11】
前記配送コンテナハンドラは、使用時に、前記配送コンテナが前記配送コンテナハンドラ内に存在するときに、配送コンテナの上部から突出する任意の物体を検出するように構成された検出器をさらに備える、請求項に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項12】
前記第1のプッシュアームは、使用時に、前記自動保管および取出システムから配送コンテナを受け取ったときに格納するように構成することができる格納可能領域を備える、請求項に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項13】
前記第1のプッシュアームの前記格納可能領域は、使用時に、前記第1のプッシュアームが作動されるとき、前記格納可能領域が前記配送コンテナを押圧するように拡張されるように構成されることができる、請求項12に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項14】
前記配送コンテナ取扱装置は、複数の配送コンテナを受け取るように適合された1つ以上の配送積載フレームをさらに備える、請求項に記載の配送コンテナ取扱装置。
【請求項15】
保管システムであって、
複数の格子空間を備える格子パターンを形成するように、実質的に水平な平面において、X方向に伸張する平行なレールまたはトラックの第1のセットおよび前記第1のセットを横断するY方向に伸張する平行なレールまたはトラックの第2のセットと、
前記レールの下に位置し、各スタックが単一の格子空間の設置面積内に位置するように配置されたコンテナの複数のスタックと、
少なくとも1つの輸送デバイスと、前記少なくとも1つの輸送デバイスは、前記レール上の前記スタックの上方で、前記XおよびY方向に選択的に移動するように配置され、コンテナを輸送するように配置され、
製品を配送コンテナに詰めることができるように、前記少なくとも1つの輸送デバイスによって輸送されたコンテナを受け入れるように配置されたピッキングステーションと、
1つ以上の支線とを備え、前記支線は、製品が詰められた複数の配送コンテナおよび請求項1から14のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置を搬送する、保管システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0069】
一態様によれば、本発明は、コンテナまたはトートを操作するための装置を提供し、この装置は、半自動または自動保管および取り出しシステムの支線および第1の位置からコンテナを受け取り、コンテナを、積載フレームに対する予め定められた位置に対応する第2の位置に移動させ、コンテナを積載フレーム内の第1の目的位置に移動させるように構成される。任意選択的に、コンテナは、次いで、積載フレーム内の第2の目的地に移動されてもよい。

以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 自動保管および取り出しシステムとともに使用するための配送コンテナ取扱装置であって、
ガントリと、
第1のプッシュアームを備え、配送コンテナハンドラが前記ガントリ上で移動させることができるように前記ガントリ上に受け入れられる前記配送コンテナハンドラとを備え、
前記配送コンテナ取扱装置は、使用時に、
前記自動保管および取出システムから配送コンテナを受け取るために、前記ガントリ上の前記配送コンテナハンドラを予め定められた位置の第1のグループのうちの1つに移動させ、
前記配送コンテナハンドラを配送積載フレームに対して予め定められた位置の第2のグループのうちの1つに移動させ、
前記配送コンテナを前記配送積載フレームに対するその予め定められた位置で前記配送積載フレーム内の第1の位置に移動させるように前記第1のプッシュアームを作動させるように構成されている、配送コンテナ取扱装置。
[2] 前記予め定められた位置の第1のグループは、自動保管および取り出しシステムからの1つ以上の支線の出力の位置を備える、[1]に記載の配送コンテナ取扱装置。
[3] 前記予め定められた位置の第2のグループは、前記配送積載フレーム内のそれぞれの複数の位置に隣接する複数の位置を備える、[1]または[2]に記載の配送コンテナ取扱装置。
[4] 前記ガントリが前記配送コンテナハンドラを第1および/または第2の方向に移動させることができ、前記配送コンテナハンドラの前記プッシュアームが前記配送コンテナを第3の方向に移動させることができるように前記配送コンテナ取扱装置は構成され、ここで、前記第1の方向、前記第2の方向、および前記第3の方向は直交する、[1]から[3]のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置。
[5] 前記配送コンテナ取扱装置は、1つ以上の光学センサと、1つ以上のプロセッサユニットとをさらに備え、1つ以上のプロセッサは、前記1つ以上のプロセッサユニットと通信し、ここで、使用時に、前記1つ以上の光学センサによって生成されたデータは、前記配送積載フレームに対する前記配送コンテナハンドラの前記位置を決定するために、前記1つ以上のプロセッサユニットによって処理される、[1]から[4]のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置。
[6] 使用時に、前記1つ以上の光学センサによって生成された前記データは、前記配送積載フレームの1つ以上の特徴の位置を決定するために、前記1つ以上のプロセッサユニットによって処理される、[5]に記載の配送コンテナ取扱装置。
[7] 前記配送コンテナハンドラは、前記配送コンテナハンドラ上の予め定められた位置に配送コンテナを保持するように、使用時に選択的に作動されることができる格納可能要素をさらに備える、[1]から[6]のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置。
[8] 前記配送コンテナハンドラは、使用時に、前記配送コンテナ取扱装置に対して傾斜させることができる、[1]から[7]のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置。
[9] 前記配送コンテナハンドラは、前記配送コンテナ取扱装置に回転可能に結合され、前記配送コンテナハンドラは、使用時に前記装置に対して支持体を傾斜させるように作動させることができるアクチュエータをさらに備える、[8]に記載の配送コンテナ取扱装置。
[10] 前記配送コンテナハンドラは、第2のプッシュアームをさらに備え、ここで、使用時に、前記第1のプッシュアームが前記配送コンテナを前記配送積載フレーム内に押し込んだ後、前記第2のプッシュアームは、前記配送コンテナを前記配送積載フレーム内の第1の位置から前記配送積載フレーム内の第2の位置に移動させるように作動されることができる、[1]から[9]のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置。
[11] 前記配送コンテナハンドラは、使用時に、前記配送コンテナが前記配送コンテナハンドラ内に存在するときに、配送コンテナの上部から突出する任意の物体を検出するように構成された検出器をさらに備える、[1]から[10]のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置。
[12] 前記第1のプッシュアームは、使用時に、前記自動保管および取出システムから配送コンテナを受け取ったときに格納するように構成することができる格納可能領域を備える、[1]から[11]のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置。
[13] 前記第1のプッシュアームの前記格納可能領域は、使用時に、前記第1のプッシュアームが作動されるとき、前記格納可能領域が前記配送コンテナを押圧するように拡張されるように構成されることができる、[12]に記載の配送コンテナ取扱装置。
[14] 前記配送コンテナ取扱装置は、複数の配送コンテナを受け取るように適合された1つ以上の配送積載フレームをさらに備える、[1]から[13]のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置。
[15] 保管システムであって、
複数の格子空間を備える格子パターンを形成するように、実質的に水平な平面において、X方向に伸張する平行なレールまたはトラックの第1のセットおよび前記第1のセットを横断するY方向に伸張する平行なレールまたはトラックの第2のセットと、
前記レールの下に位置し、各スタックが単一の格子空間の設置面積内に位置するように配置されたコンテナの複数のスタックと、
少なくとも1つの輸送デバイスと、前記少なくとも1つの輸送デバイスは、前記レール上の前記スタックの上方で、前記XおよびY方向に選択的に移動するように配置され、コンテナを輸送するように配置され、
製品を配送コンテナに詰めることができるように、前記少なくとも1つの輸送デバイスによって輸送されたコンテナを受け入れるように配置されたピッキングステーションと、
1つ以上の支線とを備え、前記支線は、製品が詰められた複数の配送コンテナおよび[1]から[14]のいずれか一項に記載の配送コンテナ取扱装置を搬送する、保管システム。
【国際調査報告】