(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-21
(54)【発明の名称】電池及び電子製品
(51)【国際特許分類】
H01M 50/103 20210101AFI20240514BHJP
H01M 50/545 20210101ALI20240514BHJP
H01M 50/176 20210101ALI20240514BHJP
H01M 50/133 20210101ALI20240514BHJP
H01M 50/119 20210101ALI20240514BHJP
H01M 50/184 20210101ALI20240514BHJP
H01M 50/186 20210101ALI20240514BHJP
H01M 50/553 20210101ALI20240514BHJP
H01M 50/531 20210101ALI20240514BHJP
【FI】
H01M50/103
H01M50/545
H01M50/176
H01M50/133
H01M50/119
H01M50/184 A
H01M50/186
H01M50/553
H01M50/531
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023574184
(86)(22)【出願日】2022-08-30
(85)【翻訳文提出日】2023-11-30
(86)【国際出願番号】 CN2022115970
(87)【国際公開番号】W WO2023036021
(87)【国際公開日】2023-03-16
(31)【優先権主張番号】202111050431.5
(32)【優先日】2021-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522442283
【氏名又は名称】チューハイ コスミクス バッテリー カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,フイ
(72)【発明者】
【氏名】ウェイ,ジダ
(72)【発明者】
【氏名】ペン,ニン
【テーマコード(参考)】
5H011
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA01
5H011CC06
5H011DD03
5H011DD13
5H011EE04
5H011KK01
5H043AA16
5H043CA03
5H043CA04
5H043CA13
5H043DA03
5H043DA09
5H043DA13
5H043HA02
5H043JA02
5H043JA09
5H043JA13
5H043LA02
5H043LA23
(57)【要約】
本願は、電池及び電子製品を提供する。本願にて提供される電池は、ケース、セル及び封止板含み、前記ケースは一面に開口部を有する中空構造であり、前記封止板は前記開口部に密封接続され、前記セルは前記ケースと前記封止板との間の収容空間に収容され、前記セルの少なくとも一端はセル制限面であり、前記ケースの少なくとも一面は制限構造を有し、前記収容空間内にはさらに接続部材が設けられ、前記接続部材と前記ケースとは互いに絶縁される。本願にて提供される電池及び電子製品は、電池のセルがケースに取り付けられる安定性が低いという技術的課題を少なくとも解決するために使用される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース(10)、セル(20)及び封止板(30)含み、前記ケース(10)は一面に開口部(14)を有する中空構造であり、前記封止板(30)は前記開口部(14)に密封接続され、前記セル(20)は前記ケース(10)と前記封止板(30)との間の収容空間(15)に収容され、前記セル(20)の少なくとも一端はセル制限面(23)であり、前記ケース(10)の少なくとも一面は制限構造(50)を有し、前記収容空間(15)内にはさらに接続部材(90)が設けられ、前記接続部材(90)と前記ケース(10)とは互いに絶縁され、
前記セル(20)は、少なくとも1つの第1の極片(21)及び少なくとも1つの第2の極片(22)含み、少なくとも1つの前記第1の極片(21)には第1のタブが接続され、少なくとも1つの前記第2の極片(22)には第2のタブが接続され、前記第1のタブは前記ケース(10)に電気的に接続され、前記第2のタブは前記接続部材(90)に電気的に接続され、且つ前記接続部材(90)は前記ケース(10)の貫通孔を通って前記ケース(10)の外側に延びる、
ことを特徴とする電池。
【請求項2】
前記ケース(10)は底面板(11)と、端から端まで順次接続される複数の側面板(12)とを含み、前記複数の側面板(12)はいずれも前記底面板(11)の縁部に接続され、少なくとも1つの前記側面板(12)は前記制限構造(50)を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記制限構造(50)は制限壁(60)と、前記制限壁(60)に接続された取り付け壁(70)とを含み、前記制限壁(60)は前記底面板(11)の縁部に接続され、前記取り付け壁(70)は前記開口部(14)の位置に延びる、
ことを特徴とする請求項2に記載の電池。
【請求項4】
前記制限壁(60)は第1の傾斜壁(61)であり、前記第1の傾斜壁(61)の一端は前記底面板(11)の縁部に接続され、前記第1の傾斜壁(61)の他端は前記ケース(10)の中心から離れる方向に傾斜し、且つ前記取り付け壁(70)に接続され、前記セル制限面(23)は前記第1の傾斜壁(61)に当接され、
前記ケース(10)の中心軸に対する前記第1の傾斜壁(61)の傾斜角度の範囲は、20°~80°である、
ことを特徴とする請求項3に記載の電池。
【請求項5】
前記制限壁(60)は折り曲げ壁(62)であり、前記折り曲げ壁(62)は、互いに接続される第1の接続壁(621)及び第2の接続壁(622)を含み、前記第1の接続壁(621)と前記第2の接続壁(622)との間は角度を有し、前記第1の接続壁(621)は前記底面板(11)の縁部に接続され、前記第2の接続壁(622)は前記ケース(10)の中心から離れる方向に延び、前記取り付け壁(70)に接続され、
前記セル制限面(23)は、前記第1の接続壁(621)の内壁に当接される、
ことを特徴とする請求項3に記載の電池。
【請求項6】
前記第1の接続壁(621)と前記第2の接続壁(622)とは互いに垂直であり、
前記第1の接続壁(621)の高さは、前記ケース(10)の高さの1/4倍から前記ケース(10)の高さの1/2倍である、
ことを特徴とする請求項5に記載の電池。
【請求項7】
前記制限構造(50)は第2の傾斜壁(80)を含み、前記第2の傾斜壁(80)の一端は前記底面板(11)に接続され、前記第2の傾斜壁(80)の他端は前記ケース(10)の中心から離れる方向に傾斜し、且つ前記開口部(14)の位置に延び、前記セル制限面(23)は前記第2の傾斜壁(80)に当接され、
前記ケース(10)の中心軸に対する前記第2の傾斜壁(61)の傾斜角度の範囲は、20°~80°である、
ことを特徴とする請求項2に記載の電池。
【請求項8】
前記ケース(10)はさらにスカート(13)を含み、前記スカ一卜(13)は前記複数の側面板(12)の各々に接続され、前記封止板(30)は溶接によって前記スカート(13)に接続され、前記スカート(13)が前記封止板(30)に溶接される熱溶融深さは、前記スカート(13)の厚さ以下である、
ことを特徴とする請求項2~7のいずれか1項に記載の電池。
【請求項9】
前記少なくとも1つの第1の極片(21)と前記少なくとも1つの第2の極片(22)とは逆極性であり、前記セル(20)は積層領域を有し、前記積層領域内に位置する前記少なくとも1つの第1の極片(21)及び前記少なくとも1つの第2の極片(22)は、互いに積層して設けられ、且つ前記積層領域内に位置する前記少なくとも1つの第1の極片(21)及び前記少なくとも1つの第2の極片(22)は、いずれも前記底面板(11)が位置する平面及び/又は前記封止板(30)が位置する平面と平行であり、
前記少なくとも1つの第1の極片(21)と前記少なくとも1つの第2の極片(22)との間には、さらにセパレータが設けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載の電池。
【請求項10】
前記第1のタブは前記セル制限面(23)を介して少なくとも1つの前記第1の極片(21)に電気的に接続され、前記第2のタブは前記セル制限面(23)を介して少なくとも1つの前記第2の極片(22)に電気的に接続され、
前記取り付け壁(70)には補強部材(40)が設けられ、前記第1のタブは前記補強部材(40)に電気的に接続され、且つ前記第1のタブと前記取り付け壁(70)との間、及び前記第2のタブと前記取り付け壁(70)との間には絶縁部材が設けられ、前記貫通孔は前記取り付け壁(70)に開設され、前記接続部材(90)は前記貫通孔を通って前記取り付け壁(70)の外側に延び、且つ前記接続部材(90)と前記取り付け壁(70)とは互いに絶縁される、
ことを特徴とする請求項3~6のいずれか1項に記載の電池。
【請求項11】
前記第1のタブは前記セル制限面(23)を介して少なくとも1つの前記第1の極片(21)に電気的に接続され、前記第2のタブは前記セル制限面(23)を介して少なくとも1つの前記第2の極片(22)に電気的に接続され、
前記第2の傾斜壁(80)には補強部材(40)が設けられ、前記第1のタブは前記補強部材(40)に電気的に接続され、且つ前記第1のタブと前記第2の傾斜壁(80)との間、及び前記第2のタブと前記第2の傾斜壁(80)との間には絶縁部材が設けられ、前記貫通孔は前記第2の傾斜壁(80)に開設され、前記接続部材(90)は前記貫通孔を通って前記第2の傾斜壁(80)の外側に延び、且つ前記接続部材(90)と前記第2の傾斜壁(80)とは互いに絶縁される、
ことを特徴とする請求項7に記載の電池。
【請求項12】
前記ケース(10)及び前記封止板(30)はいずれも金属材質であり、前記ケース(10)及び前記封止板(30)が用いる板材の厚さは10μm~150μmであり、
前記ケース(10)はブレス成形である、
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の電池。
【請求項13】
前記接続部材(90)は互いに電気的に接続された接続片と接続柱とを含み、前記接続片は絶縁接着層を介して前記ケース(10)に固定接続され、前記接続柱は少なくとも2つの絶縁パッドを介して前記ケース(10)と互いに絶縁され、且つ前記接続柱はは前記ケース(10)の貫通孔を通って前記ケース(10)の外側に延びる、
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の電池。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか1項に記載の電池を含む、
ことを特徴とする電子製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、電池技術分野に関し、特に電池及び電子製品に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子製品は急速に発展し、電子製品に電力を供給するリチウムイオン電池業界の急速な発展を促進し、既存のリチウムイオン電池の外ケースは主に鋼ケース、アルミニウムケース、アルミニウムプラスチックフィルム軟包装などであり、そのうち、アルミニウムプラスチックフィルム軟包装を用いる電池は強度が低く、耐圧能力が悪く、且つ包装が破損して液漏れしやすく、高い安全上の危険性があり、鋼ケース、アルミニウムケースなどの金属ケースでパッケージされた電池は、その高いエネルギー密度でリチウムイオン電池の主流製品となりつつある。
【0003】
しかし、金属ケースでパッケージされた既存の電池は、セルの取り付け安定性が低く、セルが揺れる現象が起こりやすく、その結果、セルに接続されたタブが力を受けて引っ張られ、電池の品質が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、セルがケース内に取り付けられる安定性が低いという技術的問題を少なくとも解決するために、電池及び電子製品を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本願は、ケース、セル及び封止板を含み、前記ケースは一面に開口部を有する中空構造であり、前記封止板は前記開口部に密封接続され、前記セルは前記ケースと前記封止板との間の収容空間に収容され、前記セルの少なくとも一端はセル制限面であり、前記ケースの少なくとも一面は制限構造を有し、前記収容空間内にはさらに接続部材が設けられ、前記接続部材と前記ケースとは互いに絶縁され、
前記セルは、少なくとも1つの第1の極片及び少なくとも1つの第2の極片を含み、少なくとも1つの前記第1の極片には第1のタブが接続され、少なくとも1つの前記第2の極片には第2のタブが接続され、前記第1のタブは前記ケースに電気的に接続され、前記第2のタブは前記接続部材に電気的に接続され、且つ前記接続部材は前記ケースにおける貫通孔を通って前記ケースの外側に延びる、電池を提供する。
【0006】
本願が提供する電池では、制限構造により、前記ケースにおける前記セルの取り付け位置を効果的に制限することができ、前記セルの取り付け位置を正確にさせ、それにより、前記ケースにおける前記セルの取り付け安定性を向上させ、前記制限構造により前記セルと前記ケースとの良好な嵌合関係が確保され、前記セルの揺れなどの問題の発生が回避され、電池の耐用年数への影響が回避される。
【0007】
可能な実施形態では、前記ケースは底面板と、端から端まで順次接続される複数の側面板とを含み、前記複数の側面板はいずれも前記底面板の縁部に接続され、少なくとも1つの前記側面板は前記制限構造を有する。
【0008】
可能な実施形態では、前記制限構造は制限壁と、前記制限壁に接続された取り付け壁とを含み、前記制限壁は前記底面板の縁部に接続され、前記取り付け壁は前記開口部の位置に延びる。
【0009】
可能な実施形態では、前記制限壁は第1の傾斜壁であり、前記第1の傾斜壁の一端は前記底面板の縁部に接続され、前記第1の傾斜壁の他端は前記ケースの中心から離れる方向に傾斜し、且つ前記取り付け壁に接続され、前記セル制限面は前記第1の傾斜壁に当接され、
前記ケースの中心軸に対する前記第1の傾斜壁の傾斜角度の範囲は、20°~80°である。
【0010】
可能な実施形態では前記制限壁は折り曲げ壁であり、前記折り曲げ壁は、互いに接続される第1の接続壁及び第2の接続壁を含み、前記第1の接続壁と前記第2の接続壁との間は角度を有し、前記第1の接続壁は前記底面板の縁部に接続され、前記第2の接続壁は前記ケースの中心から離れる方向に延び、前記取り付け壁に接続され、
前記セル制限面は、前記第1の接続壁の内壁に当接される。
【0011】
可能な実施形態では、前記第1の接続壁と前記第2の接続壁とは互いに垂直であり、
前記第1の接続壁の高さは、前記ケースの高さの1/4倍から前記ケースの高さの1/2倍である。
【0012】
可能な実施形態では、前記制限構造は第2の傾斜壁を含み、前記第2の傾斜壁の一端は前記底面板に接続され、前記第2の傾斜壁の他端は前記ケースの中心から離れる方向に傾斜し、且つ前記開口部の位置に延び、前記セル制限面は前記第2の傾斜壁に当接され、
前記ケースの中心軸に対する前記第2の傾斜壁の傾斜角度の範囲は、20°~80°である。
【0013】
可能な実施形態では、前記ケースはさらにスカートを含み、前記スカ一卜は前記複数の側面板の各々に接続され、前記封止板は溶接によって前記スカートに接続され、前記スカートが前記封止板に溶接される熱溶融深さは、前記スカートの厚さ以下である。
【0014】
可能な実施形態では、前記少なくとも1つの第1の極片と前記少なくとも1つの第2の極片とは逆極性であり、前記セルは積層領域を有し、前記積層領域内に位置する前記少なくとも1つの第1の極片及び前記少なくとも1つの第2の極片は、互いに積層して設けられ、且つ前記積層領域内に位置する前記少なくとも1つの第1の極片及び前記少なくとも1つの第2の極片は、いずれも前記底面板が位置する平面及び/又は前記封止板が位置する平面と平行であり、
前記少なくとも1つの第1の極片と前記少なくとも1つの第2の極片との間には、さらにセパレータが設けられる。
【0015】
可能な実施形態では、前記第1のタブは前記セル制限面を介して少なくとも1つの前記第1の極片に電気的に接続され、前記第2のタブは前記セル制限面を介して少なくとも1つの前記第2の極片に電気的に接続され、
前記取り付け壁には補強部材が設けられ、前記第1のタブは前記補強部材に電気的に接続され、且つ前記第1のタブと前記取り付け壁との間、及び前記第2のタブと前記取り付け壁との間にはいずれも絶縁部材が設けられ、前記貫通孔は前記取り付け壁に開設され、前記接続部材は前記貫通孔を通って前記取り付け壁の外側に延び、且つ前記接続部材と前記取り付け壁とは互いに絶縁される。
【0016】
可能な実施形態では、前記第1のタブは前記セル制限面を介して少なくとも1つの前記第1の極片に電気的に接続され、前記第2のタブは前記セル制限面を介して少なくとも1つの前記第2の極片に電気的に接続され、
前記第2の傾斜壁には補強部材が設けられ、前記第1のタブは前記補強部材に電気的に接続され、且つ前記第1のタブと前記第2の傾斜壁との間、及び前記第2のタブと前記第2の傾斜壁との間にはいずれも絶縁部材が設けられ、前記貫通孔は前記第2の傾斜壁に開設され、前記接続部材は前記貫通孔を通って前記第2の傾斜壁の外側に延び、且つ前記接続部材と前記第2の傾斜壁とは互いに絶縁される。
【0017】
可能な実施形態では、前記ケース及び前記封止板はいずれも金属材質を用い、前記ケース及び前記封止板が用いる板材の厚さは10μm~150μmであり、
前記ケースはブレス成形である。
【0018】
可能な実施形態では、前記接続部材は互いに電気的に接続された接続片と接続柱とを含み、前記接続片は絶縁接着層を介して前記ケースに固定接続され、前記接続柱は少なくとも2つの絶縁パッドを介して前記ケースと互いに絶縁され、且つ前記接続柱はは前記貫通孔を通って前記ケースの外側に延びる。
【0019】
本願はさらに、上記電池を含む電子製品を提供する。
【0020】
本願が提供する電池では、前記制限壁は、第1の傾斜壁であり、前記第1の傾斜壁は、前記ケースの中心から離れる方向に傾斜し、前記取り付け壁と前記セルとの間に取り付け空間が形成されるようになっており、この取り付け空間は、前記取り付け壁に補強部材及び接続部材を取り付けるために用いることができ、補強部材又は接続部材とセルとの干渉が起きることを回避する。
【0021】
本願が提供する電池では、前記制限壁は折り曲げ壁であり、このように前記第2の接続壁の下方、すなわち前記取り付け壁と前記セルの間に取り付け空間が形成されるようになっており、この取り付け空間は、前記取り付け壁に補強部材及び接続部材を取り付けるために用いることができ、補強部材又は接続部材とセルとの干渉が起きることを回避する。
【0022】
本願が提供する電池では、前記制限構造は第2の傾斜壁を含み、前記第2の傾斜壁と前記セルとの間に取り付け空間を形成させることを容易にし、この取り付け空間は、前記第2の傾斜壁に補強部材及び接続部材を取り付けるために用いることができ、補強部材又は接続部材とセルとの干渉が起きることを回避する。
【0023】
本願が提供する電池では、前記制限壁が前記第1の傾斜壁である場合、前記第1の傾斜壁の遮断作用により前記ケース内における前記セルの位置が制限され、前記制限壁が折り曲げ壁である場合、前記第1の接続壁の内壁と前記セルとの相互当接により前記ケース内における前記セルの位置が制限され、前記制限構造が前記第2の傾斜壁を含む場合、前記第2の傾斜壁により前記ケース内における前記セルの位置が制限され、それにより、前記ケース内における前記セルの揺れが制限され、前記セルの取り付けの安定効果を確保することに役立ち、前記セルの揺れにより前記第2のタブ及び/又は前記第1のタブが力を受けて引っ張られ、耐用年数に影響を及ぼすことも回避される。
【0024】
上述した本願の実施例によって解決される技術的課題、技術的解決手段を構成する技術的特徴、及びこれらの技術的解決手段の技術的特徴がもたらす有益な効果に加えて、本願の実施例によって提供される電池及び電子製品が解決可能な他の技術的課題、技術的解決手段に含まれる他の技術的特徴、及びこれらの技術的特徴がもたらす有益な効果については、発明を実施するための形態においてさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本願の実施例又は先行技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、実施例又は先行技術の説明において使用する必要がある図面を簡単に紹介し、以下の説明における添付図面は、本願の実施例の一部であり、当業者は、創造的な労力を与えることなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができることは明らかであろう。
【
図1】本願の実施例にて提供される電池の立体構造を示す模式図である。
【
図2】本願の実施例にて提供される電池の分解図である。
【
図3】本願の実施例にて提供される電池の別の立体構造を示す模式図である。
【
図4】本願の実施例1にて提供される電池の正面図である。
【
図5】本願の実施例1にて提供される電池の分解図である。
【
図6】本願の実施例1にて提供される電池の右面図である。
【
図7】本願の実施例1にて提供される電池の
図6のA-A断面の断面図である。
【
図8】本願の実施例2にて提供される電池の正面図である。
【
図9】本願の実施例2にて提供される電池の右面図である。
【
図10】本願の実施例2にて提供される電池の
図8のB-B断面の断面図である。
【
図11】本願の実施例2にて提供される電池の上面図である。
【
図12】本願の実施例3にて提供される電池の正面図である。
【
図13】本願の実施例3にて提供される電池の右面図である。
【
図14】本願の実施例3にて提供される電池の
図13のC-C断面の断面図である。
【
図15】本願の実施例3にて提供される電池の上面図である。
【
図16】本願の実施例3にて提供される電池の立体構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本願の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、本願における技術的解決手段を、本願における添付図面と併せて、以下において明確且つ完全に説明するが、記載された実施例は、本願における実施例の一部であり、実施例の全てではないことは明らかである。本願の実施形態に基づいて、当業者が創作的な労作を行うことなく得る他の全ての実施例は、本願の保護範囲に属する。
【0027】
セルの加工ミスなど要因の影響で、セルが鋼ケースの電池ケースの内部に装着されると、一定の空間があり、セルは当該空間内を揺れることができ、セルの揺れは電池の輸送と流通に不利であり、また、セルの揺れによりタブが力を受けて引っ張られ、その結果、電池の完成品の品質が低下し、深刻な場合は電池の耐用年数に影響を及ぼす。
【0028】
上記背景に鑑み、本願が提供する電池では、セルは、ケースと封止板との間の収容空間に収容され、ケースの少なくとも一側は、制限構造を有し、これは、内部のセルの位置を制限することに役立ち、セルに一定の固定作用をし、セルの取り付けの安定性を向上させる。
【0029】
以下、添付図面を参照しながら、本願の実施例にて提供される電池及び電子製品について説明する。
【0030】
図1及び
図2を参照すると、本願は、ケース10、セル20及び封止板30含み、ケース10は一面に開口部14を有する中空構造であり、封止板30は開口部14に密封接続され、セル20はケース10と封止板30との間の収容空間15に収容され、収容空間15内にはさらに接続部材90が設けられ、接続部材90とケース10とは互いに絶縁される。
【0031】
図2及び
図7を参照すると、セル20は、少なくとも1つの第1の極片21及び少なくとも1つの第2の極片22含み、少なくとも1つの第1の極片21には第1のタブが接続され、少なくとも1つの第2の極片22には第2のタブが接続され、第1のタブはケース10に電気的に接続され、第2のタブは接続部材90に電気的に接続され、且つ接続部材90はケース10における貫通孔を通ってケース10の外側に延びる。セル20の少なくとも一端はセル制限面23であり、ケース10の少なくとも一面は制限構造50を有する。
【0032】
本願が提供する電池では、ケース10の少なくとも一面が制限構造50を有するので、ケース10内におけるセル20の取り付け位置を効果的に制限することができ、セル20の取り付け位置を正確にさせ、ケース10内におけるセル20の取り付け安定性を向上させ、制限構造50によりセル20とケース10との良好な嵌合関係が確保され、セル20の揺れなどの問題による、電池の耐用年数への影響が回避される。
【0033】
容易に理解できるように、少なくとも1つの第1の極片21と少なくとも1つの第2の極片22とは逆極性であり、すなわち、第1の極片21と第2の極片22のうち一方は正極片であり、他方は負極片であり、且つ少なくとも1つの第1の極片21と少なくとも1つの第2の極片22との間には、さらにセパレータが設けられ、セパレータは第1の極片21と第2の極片22を分離し、第1の極片21と第2の極片22が接触して短絡することを防止する。
【0034】
セル20は積層領域を有し、積層領域内に位置する少なくとも1つの第1の極片21及び少なくとも1つの第2の極片22は、互いに積層して設けられ、且つ積層領域内に位置する少なくとも1つの第1の極片21及び少なくとも1つの第2の極片22は、いずれも底面板11が位置する平面、又は積層領域内に位置する少なくとも1つの第1の極片21及び少なくとも1つの第2の極片22は、いずれも封止板30が位置する平面と平行である。このように、電池のエネルギー密度を高めることができる。
【0035】
容易に理解できるように、セル20が巻回セルである場合、平坦な形状のセル20は2つの弧状側縁を有し、2つの弧状側縁間の領域は積層領域であり、当該積層領域内の第1の極片21と第2の極片22とは互いに平行である。
【0036】
図2及び
図3を参照すると、ケース10は底面板11及び端から端まで順次接続される複数の側面板12を含み、複数の側面板12はいずれも底面板11の縁部に接続され、少なくとも1つの側面板12は制限構造50を有する。
【0037】
ここで、複数の側面板12は、4つの側面板12であってもよく、4つの側面板12は、それぞれ第1の側縁板121、第2の側縁板122、第3の側縁板123、及び第4の側縁板124であってもよく、第1の側縁板121、第2の側縁板122、第3の側縁板123、及び第4の側縁板124は端から端まで順次接続され、且つ全て底面板11の縁部に接続され、第4の側縁板124は制限構造50を有する。
【0038】
ケース10と封止板30は、いずれもステンレス、アルミニウム又はその他のような金属材質を用い、ケース10と封止板30の材質は同じでも異なってもよく、金属材質を用いることで電池のパッケージが容易になり、且つ電池のエネルギー密度の損失についてはほとんど損失がない。
【0039】
可能な実施形態では、ケース10及び封止板30は、板材の厚さが10μm~150μmであるため、セル20を保護できる十分な強度を有するが、材質が厚すぎると電池の体積増加を引き起こし、電池のエネルギー密度に影響を与え、さらに電池の重量増加を引き起こし、持ち運びに不便である。ケース10はブレス成形され、加工が容易であり、セル20を固定する役割を果たすことができる。
【0040】
可能な実施形態では、例えば、ケース10は、10μm、50μm、70μm又は100μmの厚さを有するステンレスを用いてブレス成形され、封止板30は、10μm、50μm70μm又は100μmの厚さを有するステンレスを用いて加工成形されてもよい。
【0041】
可能な実施形態では、底面板11、第1の側縁板121、第2の側縁板122、第3の側縁板123、及び第4の側縁板124は一体成形され、第1の側縁板121、第2の側縁板122、及び第3の側縁板123はいずれも底面板11に垂直に接続される。
【0042】
容易に理解できるように、第1の側縁板121、第2の側縁板122、及び第3の側縁板123は、底面板11の縁部に円滑に移行して接続されてもよい。
【0043】
可能な実施形態では、底面板11は正方形又は長方形であってもよい。
【0044】
可能な実施形態では、ケース10はさらにスカート13を含み、スカート13は開口部14の縁部に位置し、スカート13は第1の側縁板121、第2の側縁板122、第3の側縁板123及び第4の側縁板124にいずれも接続され、且つ封止板30は、スカート13に接続される。
【0045】
可能な実施形態では、スカート13は、第1の側縁板121、第2の側縁板122、及び第3の側縁板123に円滑に移行して接続されてもよく、第1の側縁板121、第2の側縁板122、及び第3の側縁板123はいずれもスカート13に垂直である。
【0046】
封止板30はスカート13に溶接され、スカート13が封止板30に溶接される熱溶融深さは、スカート13の厚さ以下であり、このように、封止板30はスカート13に平坦且つ強固に固定接続され、良好な溶接効果を得ることができる。
【0047】
本実施例では、レーザー溶接を用いて封止板30のスカート13上への溶接を実現し、高精度の溶接需要を満たす。もちろん、他の実施例では、超音波溶接など他の溶接方法を用いてもよい。
【0048】
実施例1
図3及び
図4を参照すると、制限構造50は制限壁60と、制限壁60に接続された取り付け壁70とを含み、取り付け壁70は制限壁60の一端に接続され、制限壁60は底面板11の縁部に接続され、取り付け壁70は開口部14の位置に延びる。
【0049】
可能な実施形態では、
図4及び
図5を参照すると、取り付け壁70は、底面板11に垂直な方向に沿って開口部14の位置まで縦方向に延びてもよい。
【0050】
本実施例では、
図6及び
図7を参照すると、制限壁60は第1の傾斜壁61であり、第1の傾斜壁61の一端は底面板11の縁部に接続され、第1の傾斜壁61の他端はケース10の中心から離れる方向に傾斜し、且つ取り付け壁70に接続され、セル制限面23は第1の傾斜壁61に当接される。
【0051】
可能な実施形態では、セル制限面23は、第1の傾斜壁61のセル20に近い面に当接され、第1の傾斜壁61が傾斜して設けられるため、第1の傾斜壁61の遮断効果によってセル20の位置が制限され、ケース10内におけるセル20の取り付け位置を正確にさせ、セル制限面23と第1の傾斜壁61との相互の当接によってケース10内におけるセル20の揺れが制限される。
【0052】
第1のタブはセル制限面23を介して少なくとも1つの第1の極片21に電気的に接続され、第2のタブはセル制限面23を介して少なくとも1つの第2の極片22に電気的に接続される。
【0053】
取り付け壁70には補強部材40が設けられ、第1のタブは補強部材40に電気的に接続され、且つ第1のタブと取り付け壁70との間、及び第2のタブと取り付け壁70との間には絶縁部材が設けられ、貫通孔は取り付け壁70に開設され、接続部材90は貫通孔を通って取り付け壁70の外側に延び、且つ接続部材90と取り付け壁70とは互いに絶縁される。
【0054】
第1の傾斜壁61の一端は底面板11の縁部に接続され、第1の傾斜壁61の他端はケース10の中心から離れる方向に傾斜し、これにより、取り付け壁70とセル20との間に取り付け空間71を形成させ、取り付け空間71は収容空間15内に位置し、この取り付け空間71は、取り付け壁70に補強部材40及び接続部材90を取り付けるために用いることができ、補強部材40及び接続部材90とセル20との干渉を回避する。
【0055】
可能な実施形態では、セル20に接続された第1のタブは補強部材40に電気的に接続され、セル20に接続された第2のタブは接続部材90に電気的に接続される。補強部材40は補強片シートであってもよく、補強部材40はケース10の局所的な機械的強度を高めるために使用され、このように複数の電池の直列接続を容易にし、容量及び圧力を増加する目的を達成する。
【0056】
可能な実施形態では、
図4及び
図7を参照すると、ケース10の中心軸に対する第1の傾斜壁61の傾斜角度Φの範囲は20°~80°である。
【0057】
容易に理解できるように、ケース10の中心軸に対する第1の傾斜壁61の傾斜角度Φが小さすぎると、取り付け壁70とセル20との間に形成される取り付け空間71が小さすぎるように影響し、
図4及び
図6に示すように、補強部材40及び接続部材90とセル20との干渉を引き起こしやすく、逆に、ケース10の中心軸に対する第1の傾斜壁61の傾斜角度Φが大きすぎると、ケース10の体積が大きすぎるようになり、電池のエネルギー密度を高めることに不利である。
【0058】
可能な実施形態では、第1の傾斜壁61とケース10の中心軸との間の傾斜角度Φは、20°、30°、45°、60°、70°、80°などであってもよい。このように、取り付け壁70とセル20との間に十分な大きさの取り付け空間71を形成させることを確保でき、さらに、ケース10の体積が大きすぎることを回避でき、電池エネルギー密度の損失についてはほとんど損失がない。
【0059】
容易に理解できるように、ケース10の中心軸は、ケース10の幾何学的中心に位置し、且つ底面板11が位置する平面に垂直である。
【0060】
可能な実施形態では、接続部材90は互いに電気的に接続された接続片と接続柱とを含み、接続片は絶縁接着層を介してケース10に固定接続され、接続柱は少なくとも2つの絶縁パッドを介してケース10と互いに絶縁され、且つ接続柱はケース10の貫通孔を通ってケース10の外側に延びる。2つの絶縁パッドはそれぞれ取り付け壁70の両側に位置して、接続柱とケース10を完全に絶縁して分離させる。
【0061】
可能な実施形態では、接続片と接続柱は溶接接続であってもよく、接続柱はリベット又は極柱であってもよい。
【0062】
本実施例では、
図3及び
図6を参照すると、取り付け壁70はスカート13に円滑に移行して接続され、且つ取り付け壁70とスカート13とは互いに垂直である。
【0063】
容易に理解できるように、第1のタブ及び第2のタブのうち一方は正極タブであり、他方は負極タブであり、正極タブは正極片に電気的に接続され、正極タブは負極片に電気的に接続される。
【0064】
図5及び
図6を参照すると、取り付け壁70にはさらに、収容空間15に連通する液体注入孔16が開設され、液体注入孔16を介して収容空間15に電解液が注入されて、セル20が電解液に浸漬される。補強部材40、接続柱及び液体注入孔16は並んで、互いに間隔を置いて設けられてもよい。
【0065】
実施例2
図4及び
図8を参照すると、制限構造50は制限壁60と、制限壁60に接続された取り付け壁70とを含み、取り付け壁70は制限壁60の一端に接続され、制限壁60は底面板11の縁部に接続され、取り付け壁70は開口部14の位置まで縦方向に延びる。
【0066】
本実施例では、
図9及び
図10を参照すると、制限壁60は折り曲げ壁62であり、折り曲げ壁62は、互いに接続される第1の接続壁621及び第2の接続壁622を含み、第1の接続壁621と第2の接続壁622との間は角度を有し、第1の接続壁621は底面板11の縁部11に接続され、第2の接続壁622はケース10の中心から離れる方向に延び、取り付け壁70に接続され、セル制限面23は、第1の接続壁621の内壁に当接される。
【0067】
第1の接続壁621の内壁がセル20の位置を制限することにより、ケース10内におけるセル20の取り付け位置が正確になり、それにより、ケース10内におけるセル20の揺れが制限され、セル20の取り付けの安定効果を確保することに役立つ。
【0068】
取り付け壁70には補強部材40が設けられ、第1のタブは補強部材40に電気的に接続され、且つ第1のタブと取り付け壁70との間、及び第2のタブと取り付け壁70との間にはいずれも絶縁部材が設けられ、貫通孔は取り付け壁70に開設され、貫通孔は取り付け壁70の内外の両側を貫通し、接続部材90は貫通孔を通って取り付け壁70の外側に延び、且つ接続部材90と取り付け壁70とは互いに絶縁される。
【0069】
第2の接続壁622は、ケース10の中心から離れる方向に延びて取り付け壁70に接続され、このように、第2の接続壁622の下方、すなわち取り付け壁70とセル20との間に取り付け空間71を形成させ、この取り付け空間71は、補強部材40及び接続部材90を取り付け壁70に取り付けるために用いることができ、補強部材40及び接続部材90とセル20との干渉を回避する。
【0070】
可能な実施形態では、第1の接続壁621と第2の接続壁622との間の角度は90°であってもよく、すなわち、第1の接続壁621と第2の接続壁622とは互いに垂直であり、第1の接続壁621と底面板11とは相互に垂直であり、第1の接続壁621と底面板11の縁部とは円滑に移行して接続してもよい。
【0071】
可能な実施形態では、第1の接続壁621の高さは、ケース10の高さの1/4倍からケース10の高さの1/2倍である。このように、取り付け壁70に十分な高さの空間を残し、取り付け壁70上に補強部材40及び接続部90を取り付けるための十分な高さの空間を有することを確保することができる。
【0072】
可能な実施形態では、取り付け壁70が十分な高さを有し、取り付け壁70への補強部材40及び接続部90の取り付けを容易にするように、第1の接続壁621の高さは、ケース10の高さの1/4倍であっても、ケース10の高さの1/2倍であっても、ケース10の高さの1/3倍であってもよい。
【0073】
図9及び
図10を参照すると、第1のタブはセル制限面23を介して少なくとも1つの第1の極片21に電気的に接続され、第2のタブはセル制限面23を介して少なくとも1つの第2の極片22に電気的に接続される。
【0074】
可能な実施形態では、接続部材90は第2のタブに電気的に接続され、第1のタブは補強部材40に電気的に接続される。補強部材40は補強片であってもよく、補強部材40は、ケース10の局所的な機械的強度の増加、ケース10の局所的な壁厚の増加に用いられ、このように、複数の電池の直列接続を容易にし、容量及び圧力を増加する目的を達成する。
【0075】
可能な実施形態では、接続柱はリベット又は極柱であってもよい。
【0076】
可能な実施形態では、第1のタブと取り付け壁70との間に設けられる絶縁部材は、第1のタブと取り付け壁70との間を絶縁させる効果を果たす絶縁パッドであってもよく、第2のタブと取り付け壁70との間に設けられる絶縁部材は、第2のタブと取り付け壁70との間を絶縁させる効果を果たす絶縁パッドであってもよい。
【0077】
可能な実施形態では、接続部材90は、互いに電気的に接続された接続片と接続柱とを含み、接続片は、絶縁接着層を介してケース10に固定接続され、接続柱は、少なくとも2つの絶縁パッドを介してケース10と互いに絶縁され、且つ接続柱は、貫通孔を通ってケース10の外側に延びる。2つの絶縁パッドはそれぞれ取り付け壁70の両側に位置して、接続柱とケース10を完全に絶縁して分離させる。
【0078】
本実施例では、
図11を参照すると、取り付け壁70はスカート13に円滑に移行して接続され、且つ取り付け壁70とスカート13とは互いに垂直である。
【0079】
図5及び
図9を参照すると、取り付け壁70にはさらに、収容空間15に連通する液体注入孔16が開設され設けられ、液体注入孔16を介して収容空間15に電解液が注入され、セル20が電解液に浸漬される。補強部材40、接続柱及び液体注入孔16は並んで、互いに間隔を置いて設けられてもよい。
【0080】
実施例3
本実施例では、
図12及び
図14を参照すると、制限構造50は第2の傾斜壁80を含み、第2の傾斜壁80の一端は底面板11に接続され、第2の傾斜壁80の他端はケース10の中心から離れる方向に傾斜し、且つ開口14の位置に延び、セル制限面23は第2の傾斜壁80に当接される。
【0081】
可能な実施形態では、セル制限面23は、第2の傾斜壁80のセル20に近い端に当接され、第2の傾斜壁80によってセル20の制限が実現され、ケース10内におけるセル20の取り付け位置が正確になり、それにより、ケース10内におけるセル20の揺れが制限され、セル20の取り付けの安定効果を確保することに役立つ。
【0082】
図13及び
図14を参照すると、第2の傾斜壁80と底面板11とは、円滑に移行して接続してもよく、
図12及び
図14を参照すると、ケース10の中心軸に対する第2の傾斜壁80の傾斜角度θの範囲は、20°~80°である。第2の傾斜壁80が傾斜して設けられる構造は、第2の傾斜壁80とセル20との間に取り付け空間71を形成させることを容易にし、この取り付け空間71は、補強部材40及び接続部材90を第2の傾斜壁80に取り付けるために用いることができ、補強部材40及び接続部材90とセル20との干渉を回避する。
【0083】
ケース10の中心軸に対する第2の傾斜壁80の傾斜角度θは、第2の傾斜壁80とセル20との間に形成される取り付け空間71の大きさに影響を及ぼす。容易に理解できるように、ケース10の中心軸に対する第2の傾斜壁80の傾斜角度θが小さすぎると、第2の傾斜壁80とセル20との間に形成される取り付け空間71が小さすぎるように影響し、補強部材40及び接続部材90とセル20との干渉を引き起こしやすく、逆に、ケース10の中心軸に対する第1の傾斜壁61の傾斜角度θの範囲が大きすぎると、ケース10の体積が大きすぎるようになり、電池のエネルギー密度を高めることに不利である。
【0084】
可能な実施形態では、ケース10の中心軸に対する第2の傾斜壁80の傾斜角度θは、20°、30°、45°、60°、70°、80°などであってもよい。このように、第2の傾斜壁80とセル20との間に十分な大きさの取り付け空間71を形成させることを確保でき、さらに、ケース10の体積が大きすぎることを回避でき、電池エネルギー密度の損失についてはほとんど損失がない。
【0085】
本実施例では、
図15及び
図16を参照すると、第2の傾斜壁80はスカート13に円滑に移行して接続され、且つ第2の傾斜壁80とスカート13との間は傾斜を有する。
【0086】
図13及び
図14を参照すると、第1のタブは、セル制限面23を介して少なくとも1つの第1の極片21に電気的に接続され、第2のタブは、セル制限面23を介して少なくとも1つの第2の極片22に電気的に接続される。
【0087】
可能な実施形態では、第2の傾斜壁80には補強部材40が設けられ、第1のタブは補強部材40に電気的に接続され、且つ第1のタブと第2の傾斜壁80との間、及び第2のタブと第2の傾斜壁80との間にはいずれも絶縁部材が設けられる。
【0088】
本実施例では、貫通孔はいずれも第2の傾斜壁80に開設され、貫通孔は第2の傾斜壁80の内外の両側を貫通し、接続部材90は貫通孔を通って第2の傾斜壁80の外側に延び、且つ接続部材90と第2の傾斜壁80とは互いに絶縁される。
【0089】
可能な実施形態では、第1のタブと第2の傾斜壁80との間に設けられる絶縁部材は、第1のタブと第2の傾斜壁80との間を絶縁させる効果を果たす絶縁パッドであってもよく、第2のタブと第2の傾斜壁80との間に設けられる絶縁部材は、第2のタブと第2の傾斜壁80との間を絶縁させる効果を果たす絶縁パッドであってもよい。
【0090】
図13及び
図14を参照すると、接続部材90は、互いに電気的に接続された接続片と接続柱とを含み、接続片は、絶縁接着層を介してケース10に固定接続され、接続柱は、少なくとも2つの絶縁パッドを介してケース10と互いに絶縁され、且つ接続柱は、貫通孔を通ってケース10の外側に延びる。
【0091】
2つの絶縁パッドはそれぞれ第2の傾斜壁80の両側に位置して、接続柱とケース10を完全に絶縁して分離させる。
【0092】
可能な実施形態では、接続柱はリベット又は極柱であってもよく、補強部材40は補強片であってもよく、ケース10の局所的な機械的強度を高めるために用いられ、このように、複数の電池の直列接続を容易にし、容量及び圧力を増加する目的を達成する。
【0093】
第2の傾斜壁80にはさらに、収容空間15に連通する液体注入孔16が開設され、液体注入孔16を介して収容空間15に電解液が注入され、セル20が電解液に浸漬される。補強部材40、接続柱及び液体注入孔16は並んで、互いに間隔を置いて設けられてもよい。
【0094】
本願の実施形態により提供される電池は、制限構造50を設けることにより、ケース10内におけるセル20の取り付け位置を正確にし、ケース10内におけるセル20の揺れにより、第2のタブ及び/又は第1のタブが引っ張られて破損することを回避し、セル20の取り付け位置の正確性を向上させ、セル20の安定した取り付けを確保する。
【0095】
可能な実施形態では、接続柱は、絶縁ワッシャを介してケースと絶縁され、電池の正極出力端となり、補強部材40は電池の負極出力端となる。
【0096】
加工する際、ケース10はブレス成形を用い、補強部材40を溶接し、接続部材90により第2のタブを接続し、液体注入孔16を加工し、続いて、セル20をケース10内に配置し、第1のタブと補強部材40とを溶接して接続し、ケース10と封止板30とを位置決めして継ぎ合わせ、スカート13と封止板30とをレーザー溶接で、溶接した後、スカート13と封止板30との溶接継目の外側に沿った一定の距離で余分な材料をレーザーで切断し、切断後のバリを30μm以下に制御する。その後すぐに、切断完了後の電池をオーブンに入れて一定時間、約8時間焼成し、電池内の水とガスを液体注入孔16を通って外部に排出する。その後、液注入孔16を介して収容空間15に一定量の電解液を注入し、液注入孔16を洗浄し、レーザーで汚れを落とし、最後にレーザー溶接で液注入孔16に封口部材を溶接し、封口部材は、液注入孔16を遮断し密封して電解液が液注入孔16から漏れることを防止するように、片状であってもよい。
【0097】
本願はさらに、上記電池を含む電子製品を提供する。電池は電力供給に使用される。
【0098】
本願で提供される電子製品は、モバイル端末装置、医療装置など、及び上記電池を必要とする他の電子製品を含むが、これらに限定されない。
【0099】
可能な実施形態では、本願が提供する電子製品はモバイル端末であり、例えば、携帯電話であってもよく、タブレット、学習用機械などであってもよい。
【0100】
なお、本願に係る数値及び数値範囲は近似値であり、製造プロセスの影響を受けて、一定範囲の誤差が存在する可能性があり、この誤差は、当業者であれば、無視できると考えられる。
【0101】
本願の説明において、使用される用語の「中心」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「先端」、「底端」、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」、「軸方向」、「周方向」などが指示する方位又は位置関係は、図面に基づく方位又は位置関係であり、単に本願の説明及び説明の簡略化のためのものであり、指定された位置又は素子が特定の方位を有し、特定の構造で操作されなければならないことを指示したり暗示したりするものではなく、したがって、本願を制限するものとして理解されるべきではないことを理解されたい。
【0102】
さらに、用語の「第1」、「第2」は説明のみに目的があり、相対的な重要性を指示したり暗示したりし、又は指示された技術的特徴の数を暗黙的に示すものとして理解されるべきではない。したがって、「第1」、「第2」に限定された特徴は、1つ又は複数の特徴を明示的又は暗黙的に含んでもよい。本願の説明において、「複数」は、特に特定の限定がない限り、少なくとも2つ、例えば2つ、3つなどを意味する。
【0103】
本出願において、特に明確な規定と限定がない限り、用語の「取り付ける」、「つながる」、「接続」、「固定」などは広義に理解されるべきであり、例えば固定接続であってもよく、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体になってもよく、機械的接続であってもよいし、電気的接続であってもよいし、相互通信であってもよい、直接接続してもよいし、中間媒体を介して間接的につながってもよいし、2つの素子の内部の連通や2つの素子の相互作用関係を可能にしてもよい。当業者であれば、本明細書における上記用語の具体的な意味を、状況に応じて理解することができる。
【0104】
本願では、特に明確な規定及び限定がない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」又は「下」にあることは、第1及び第2の特徴の直接接触を含んでもよく、第1及び第2の特徴が直接接触ではなく、それらの間の別の特徴を介して接触することを含んでもよい。また、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」、及び「上面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真上及び斜め上にあることを含み、又は第1の特徴の水平高さが第2の特徴より高いことを示すだけである。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」、及び「下面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の直下及び斜め下にあることを含み、又は第1の特徴の水平高さが第2の特徴より低いことを示すだけである。
【0105】
最後に、上記の各実施例は、本願の技術的解決手段を説明するためにのみ使用され、それを制限するものではなく、前述した各実施例を参照して本願を詳細に説明したが、当業者であれば、依然として前述した各実施例に記載される技術的解決手段を修正し、又はその中の一部又は全部の技術的特徴に対して同等置換を行うことができ、これらの修正又は置換は、対応する技術的解決手段の本質を本願の各実施例の技術的解決手段の範囲から逸脱させないことを理解すべきである。
【0106】
本願は、2021年09月08日に中国特許局に提出した、出願番号が2021110504315、出願名称が「電池及び電子製品」という中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は援用によって本願に組み込まれる。
【符号の説明】
【0107】
10-ケース、11-底面板、12-側面板、121-第1の側縁板、122-第2の側縁板、123-第3の側縁板、124-第4の側縁板、13-スカート、14-開口部15-収容空間、16-液体注入孔、20-セル、21-第1の極片、22-第2の極片、23-セル制限面、30-封止板、40-補強部材、50-制限構造、60-制限壁、61-第1の傾斜壁、62-折り曲げ壁、621-第1の接続壁、622-第2の接続壁、70-取り付け壁、71-取り付け空間、80-第2の傾斜壁、90-接続部材。
【手続補正書】
【提出日】2023-11-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケース(10)、セル(20)及び封止板(30)含み、前記ケース(10)は一面に開口部(14)を有する中空構造であり、前記封止板(30)は前記開口部(14)に密封接続され、前記セル(20)は前記ケース(10)と前記封止板(30)との間の収容空間(15)に収容され、前記セル(20)の少なくとも一端はセル制限面(23)であり、前記ケース(10)の少なくとも一面は制限構造(50)を有し、前記収容空間(15)内にはさらに接続部材(90)が設けられ、前記接続部材(90)と前記ケース(10)とは互いに絶縁され、
前記セル(20)は、少なくとも1つの第1の極片(21)及び少なくとも1つの第2の極片(22)含み、少なくとも1つの前記第1の極片(21)には第1のタブが接続され、少なくとも1つの前記第2の極片(22)には第2のタブが接続され、前記第1のタブは前記ケース(10)に電気的に接続され、前記第2のタブは前記接続部材(90)に電気的に接続され、且つ前記接続部材(90)は前記ケース(10)の貫通孔を通って前記ケース(10)の外側に延びる、
ことを特徴とする電池。
【請求項2】
前記ケース(10)は底面板(11)と、端から端まで順次接続される複数の側面板(12)とを含み、前記複数の側面板(12)はいずれも前記底面板(11)の縁部に接続され、少なくとも1つの前記側面板(12)は前記制限構造(50)を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記制限構造(50)は制限壁(60)と、前記制限壁(60)に接続された取り付け壁(70)とを含み、前記制限壁(60)は前記底面板(11)の縁部に接続され、前記取り付け壁(70)は前記開口部(14)の位置に延びる、
ことを特徴とする請求項2に記載の電池。
【請求項4】
前記制限壁(60)は第1の傾斜壁(61)であり、前記第1の傾斜壁(61)の一端は前記底面板(11)の縁部に接続され、前記第1の傾斜壁(61)の他端は前記ケース(10)の中心から離れる方向に傾斜し、且つ前記取り付け壁(70)に接続され、前記セル制限面(23)は前記第1の傾斜壁(61)に当接され、
前記ケース(10)の中心軸に対する前記第1の傾斜壁(61)の傾斜角度の範囲は、20°~80°である、
ことを特徴とする請求項3に記載の電池。
【請求項5】
前記制限壁(60)は折り曲げ壁(62)であり、前記折り曲げ壁(62)は、互いに接続される第1の接続壁(621)及び第2の接続壁(622)を含み、前記第1の接続壁(621)と前記第2の接続壁(622)との間は角度を有し、前記第1の接続壁(621)は前記底面板(11)の縁部に接続され、前記第2の接続壁(622)は前記ケース(10)の中心から離れる方向に延び、前記取り付け壁(70)に接続され、
前記セル制限面(23)は、前記第1の接続壁(621)の内壁に当接される、
ことを特徴とする請求項3に記載の電池。
【請求項6】
前記第1の接続壁(621)と前記第2の接続壁(622)とは互いに垂直であり、
前記第1の接続壁(621)の高さは、前記ケース(10)の高さの1/4倍から前記ケース(10)の高さの1/2倍である、
ことを特徴とする請求項5に記載の電池。
【請求項7】
前記制限構造(50)は第2の傾斜壁(80)を含み、前記第2の傾斜壁(80)の一端は前記底面板(11)に接続され、前記第2の傾斜壁(80)の他端は前記ケース(10)の中心から離れる方向に傾斜し、且つ前記開口部(14)の位置に延び、前記セル制限面(23)は前記第2の傾斜壁(80)に当接され、
前記ケース(10)の中心軸に対する前記第2の傾斜壁(61)の傾斜角度の範囲は、20°~80°である、
ことを特徴とする請求項2に記載の電池。
【請求項8】
前記ケース(10)はさらにスカート(13)を含み、前記スカ一卜(13)は前記複数の側面板(12)の各々に接続され、前記封止板(30)は溶接によって前記スカート(13)に接続され、前記スカート(13)が前記封止板(30)に溶接される熱溶融深さは、前記スカート(13)の厚さ以下である、
ことを特徴とする請求項2~7のいずれか1項に記載の電池。
【請求項9】
前記少なくとも1つの第1の極片(21)と前記少なくとも1つの第2の極片(22)とは逆極性であり、前記セル(20)は積層領域を有し、前記積層領域内に位置する前記少なくとも1つの第1の極片(21)及び前記少なくとも1つの第2の極片(22)は、互いに積層して設けられ、且つ前記積層領域内に位置する前記少なくとも1つの第1の極片(21)及び前記少なくとも1つの第2の極片(22)は、いずれも前記底面板(11)が位置する平面及び/又は前記封止板(30)が位置する平面と平行であり、
前記少なくとも1つの第1の極片(21)と前記少なくとも1つの第2の極片(22)との間には、さらにセパレータが設けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載の電池。
【請求項10】
前記第1のタブは前記セル制限面(23)を介して少なくとも1つの前記第1の極片(21)に電気的に接続され、前記第2のタブは前記セル制限面(23)を介して少なくとも1つの前記第2の極片(22)に電気的に接続され、
前記取り付け壁(70)には補強部材(40)が設けられ、前記第1のタブは前記補強部材(40)に電気的に接続され、且つ前記第1のタブと前記取り付け壁(70)との間、及び前記第2のタブと前記取り付け壁(70)との間には絶縁部材が設けられ、前記貫通孔は前記取り付け壁(70)に開設され、前記接続部材(90)は前記貫通孔を通って前記取り付け壁(70)の外側に延び、且つ前記接続部材(90)と前記取り付け壁(70)とは互いに絶縁される、
ことを特徴とする請求項3~6のいずれか1項に記載の電池。
【請求項11】
前記第1のタブは前記セル制限面(23)を介して少なくとも1つの前記第1の極片(21)に電気的に接続され、前記第2のタブは前記セル制限面(23)を介して少なくとも1つの前記第2の極片(22)に電気的に接続され、
前記第2の傾斜壁(80)には補強部材(40)が設けられ、前記第1のタブは前記補強部材(40)に電気的に接続され、且つ前記第1のタブと前記第2の傾斜壁(80)との間、及び前記第2のタブと前記第2の傾斜壁(80)との間には絶縁部材が設けられ、前記貫通孔は前記第2の傾斜壁(80)に開設され、前記接続部材(90)は前記貫通孔を通って前記第2の傾斜壁(80)の外側に延び、且つ前記接続部材(90)と前記第2の傾斜壁(80)とは互いに絶縁される、
ことを特徴とする請求項7に記載の電池。
【請求項12】
前記ケース(10)及び前記封止板(30)はいずれも金属材質であり、前記ケース(10)及び前記封止板(30)が用いる板材の厚さは10μm~150μmであり、
前記ケース(10)はブレス成形である、
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の電池。
【請求項13】
前記接続部材(90)は互いに電気的に接続された接続片と接続柱とを含み、前記接続片は絶縁接着層を介して前記ケース(10)に固定接続され、前記接続柱は少なくとも2つの絶縁パッドを介して前記ケース(10)と互いに絶縁され、且つ前記接続柱はは前記ケース(10)の貫通孔を通って前記ケース(10)の外側に延びる、
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の電池。
【請求項14】
請求項1~
7、9及び11のいずれか1項に記載の電池を含む、
ことを特徴とする電子製品。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0063】
容易に理解できるように、第1のタブ及び第2のタブのうち一方は正極タブであり、他方は負極タブであり、正極タブは正極片に電気的に接続され、負極タブは負極片に電気的に接続される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0083
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0083】
ケース10の中心軸に対する第2の傾斜壁80の傾斜角度θは、第2の傾斜壁80とセル20との間に形成される取り付け空間71の大きさに影響を及ぼす。容易に理解できるように、ケース10の中心軸に対する第2の傾斜壁80の傾斜角度θが小さすぎると、第2の傾斜壁80とセル20との間に形成される取り付け空間71が小さすぎるように影響し、補強部材40及び接続部材90とセル20との干渉を引き起こしやすく、逆に、ケース10の中心軸に対する第2の傾斜壁80の傾斜角度θの範囲が大きすぎると、ケース10の体積が大きすぎるようになり、電池のエネルギー密度を高めることに不利である。
【国際調査報告】