IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 新華三技術有限公司の特許一覧

特表2024-520781端末UEの登録方法および装置、電子デバイス並びに記憶媒体
<>
  • 特表-端末UEの登録方法および装置、電子デバイス並びに記憶媒体 図1
  • 特表-端末UEの登録方法および装置、電子デバイス並びに記憶媒体 図2
  • 特表-端末UEの登録方法および装置、電子デバイス並びに記憶媒体 図3
  • 特表-端末UEの登録方法および装置、電子デバイス並びに記憶媒体 図4
  • 特表-端末UEの登録方法および装置、電子デバイス並びに記憶媒体 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-24
(54)【発明の名称】端末UEの登録方法および装置、電子デバイス並びに記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 60/00 20090101AFI20240517BHJP
   H04W 28/084 20230101ALI20240517BHJP
   H04W 76/18 20180101ALI20240517BHJP
【FI】
H04W60/00
H04W28/084
H04W76/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023575627
(86)(22)【出願日】2022-11-25
(85)【翻訳文提出日】2023-12-07
(86)【国際出願番号】 CN2022134239
(87)【国際公開番号】W WO2023098575
(87)【国際公開日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】202111449427.6
(32)【優先日】2021-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518056748
【氏名又は名称】新華三技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】NEW H3C TECHNOLOGIES CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100230086
【弁理士】
【氏名又は名称】譚 粟元
(72)【発明者】
【氏名】曹 孟
(72)【発明者】
【氏名】彭 芸
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA21
5K067DD17
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067JJ64
(57)【要約】
本発明は、端末UEの登録方法および装置、電子デバイス並びに記憶媒体を提供する。5Gコアネットワークのネットワークスライシング分離のネットワーキングにおいて、AMFネットワークエレメントは、UEの本AMFネットワークエレメントへの登録に失敗することを発見した場合、UEに少なくとも第1のセルと第2のセルとが付加されたRegistration rejectメッセージを送信する。このように、UEが再び情報登録を行う時、UEは、第1のセルに既に構成されたネットワークスライス情報に基づいて目標ネットワークスライス情報を選択する。5G基地局は、UEから送信された登録情報を受信した時、Requested NSSAIにおける目標ネットワークスライス情報に基づいて対応する目標AMFネットワークエレメントを決定し、それによりUEが該目標AMFネットワークエレメントへの登録が成功するようになる。これから分かるように、本発明の実施例によって提供される登録方法を適用することで、5Gコアネットワークのネットワークスライシング分離のネットワーキングにおいて、RANのAMFネットワークエレメント再割り当てフローに基づいてUEが正常に登録できないという問題が解決される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
5Gコアネットワーク側のアクセスと移動管理機能(AMF)ネットワークエレメントに適用される端末(UE)の登録方法であって、
5G基地局によって送信されたUE登録情報を受信するステップと、
前記UEの本AMFネットワークエレメントへの登録が失敗した場合、少なくとも第1のセルと第2のセルとが付加された登録拒否(Registration reject)メッセージを前記UEに送信するステップであって、前記第1のセルには、前記AMFネットワークエレメントに既に構成されたネットワークスライス情報が付加され、前記第2のセルは、前記UEに、前記Registration rejectメッセージを受信した後に発信する登録要求において、アクセス層(AS)におけるネットワークスライス選択補助情報(Requested NSSAI)を付加するよう指示するために用いられるステップと、を含み、
ここで、前記Requested NSSAIは、前記UEが前記第1のセルに基づいて選択した目標ネットワークスライス情報を含み、前記Requested NSSAIは、前記5G基地局に、前記UEから送信された、前記Requested NSSAIが付加された登録要求を受信した時、前記UEの目標AMFネットワークエレメントへの登録の成功のために、前記Requested NSSAIにおける目標ネットワークスライス情報に基づいて、対応する前記目標AMFネットワークエレメントを決定するよう指示するために用いられる、ことを特徴とする端末UEの登録方法。
【請求項2】
5G基地局によって送信されたUE登録情報を受信した後、
前記UE登録情報に含まれる前記UEを識別するためのアイデンティティ識別子に基づいて、前記アイデンティティ識別子に対応する前記UEの本AMFネットワークエレメントへの登録が成功したことがあるか否かを決定するステップと、
登録が成功したことがあれば、前記UE登録情報の完全性保護セキュリティの検証が成功した場合、本AMFネットワークエレメントに前記UEを登録し、登録が成功したことを示すメッセージを前記UEに送信するステップと、
登録が成功したことがなければ、少なくとも第1のセルと第2のセルとが付加された登録拒否(Registration reject)メッセージを前記UEに送信することを実行するステップとをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記AMFネットワークエレメントが前記目標AMFネットワークエレメントである場合、前記5G基地局から転送された前記登録要求を取得し、前記登録要求に基づいて前記UEを前記目標AMFネットワークエレメントに成功裏に登録するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記UEの前記目標AMFネットワークエレメントへの登録が成功した後、設定されたネットワークスライスを有する目標セルを含む登録受付メッセージを、前記UEに送信することにより、ネットワークスライス要求が前記UEによって再度開始される時、前記UEに、前記目標セルからネットワークスライスを選択させてRequested NSSAIを構成させる、ステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記UE登録情報は、前記5G基地局により、前記UEが他の5G基地局のカバレッジから本5G基地局のカバレッジに移動するシナリオで送信されるものであり、または
前記UE登録情報は、前記5G基地局により、前記UEが他の5G基地局のAMFネットワークエレメントへの登録に成功した後にシャットダウンされ、続いて本5G基地局のカバレッジ内に移動して再起動されるシナリオで送信されるものである、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
5Gコアネットワーク側のアクセスと移動管理機能(AMF)ネットワークエレメントに適用される端末(UE)の登録装置であって、
5G基地局によって送信されたUE登録情報を受信するための登録情報受信ユニットと、
前記UEの本AMFネットワークエレメントへの登録が失敗した場合、少なくとも第1のセルと第2のセルとが付加された登録拒否(Registration reject)メッセージを前記UEに送信するための登録拒否メッセージ送信ユニットであって、前記第1のセルには、前記AMFネットワークエレメントに既に構成されたネットワークスライス情報が付加され、前記第2のセルは、前記UEに、前記Registration rejectメッセージを受信した後に発信する登録要求において、アクセス層(AS)におけるネットワークスライス選択補助情報(Requested NSSAI)を付加するよう指示するために用いられる、登録拒否メッセージ送信ユニットとを含み、
ここで、前記Requested NSSAIは、前記UEが前記第1のセルに基づいて選択した目標ネットワークスライス情報を含み、前記Requested NSSAIは、前記5G基地局に、前記UEから送信された、前記Requested NSSAIが付加された登録要求を受信した時、前記UEの目標AMFネットワークエレメントへの登録の成功のために、前記Requested NSSAIにおける目標ネットワークスライス情報に基づいて、対応する前記目標AMFネットワークエレメントを決定するよう指示するために用いられる、ことを特徴とする端末UEの登録装置。
【請求項7】
5G基地局によって送信されたUE登録情報を受信した後、
前記UE登録情報に含まれる前記UEを識別するためのアイデンティティ識別子に基づいて、前記アイデンティティ識別子に対応する前記UEの本AMFネットワークエレメントへの登録が成功したことがあるか否かを決定し、登録が成功したことがあれば、登録ユニットをトリガし、登録が成功したことがなければ、前記登録拒否メッセージ送信ユニットをトリガするための登録判断ユニットと、
前記UE登録情報の完全性保護セキュリティの検証が成功した場合、本AMFネットワークエレメントに前記UEを登録し、登録が成功したことを示すメッセージを前記UEに送信するための登録ユニットと、を含む、ことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記AMFネットワークエレメントが前記目標AMFネットワークエレメントである場合、前記5G基地局から転送された前記登録要求を取得し、前記登録要求に基づいて前記UEを前記目標AMFネットワークエレメントに成功裏に登録するための登録ユニットを含む、ことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記UEの前記目標AMFネットワークエレメントへの登録が成功した後、設定されたネットワークスライスを有する目標セルを含む登録受付メッセージを、前記UEに送信することにより、ネットワークスライス要求が前記UEによって再度開始される時、前記UEに、前記目標セルからネットワークスライスを選択させてRequested NSSAIを構成させるための登録受付メッセージ送信ユニットを含む、ことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記UE登録情報は、前記5G基地局により、前記UEが他の5G基地局のカバレッジから本5G基地局のカバレッジに移動するシナリオで送信されるものであり、または
前記UE登録情報は、前記5G基地局により、前記UEが他の5G基地局のAMFネットワークエレメントへの登録に成功した後にシャットダウンされ、続いて本5G基地局のカバレッジ内に移動して再起動されるシナリオで送信されるものである、ことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項11】
プロセッサと非一時的な機械可読記憶媒体を含み、
前記機械可読記憶媒体は、機械実行可能な命令を記憶するために用いられ、
前記プロセッサは、前記機械可読記憶媒体に記憶された機械実行可能な命令を読み取って実行して、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法を実施するために用いられる、ことを特徴とする電子デバイス。
【請求項12】
非一時的な機械可読記憶媒体であって、
前記機械可読記憶媒体には、プロセッサによって実行される時に、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法が実施されるコンピュータプログラムが記憶されている、ことを特徴とする非一時的な機械可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は5Gネットワーク技術分野、特に端末UEの登録方法および装置、電子デバイス並びに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
5Gネットワーク通信技術は現在のネットワーク通信技術の1つである。4Gネットワーク通信技術に比べ、5Gネットワーク通信技術は、伝送速度において非常に明らかな利点を有する。しかし、実際の適用では、UE(User Equipment、端末)が5Gネットワークスライシング分離にあるネットワーキングシナリオにおいて、UEが元の5G基地局のカバレッジから次の5G基地局のカバレッジ内に移動する時、UEが有効なアイデンティティ情報とネットワークスライス情報を携帯していない場合、次の5G基地局は、UEが該5G基地局のデフォルト設定した設定AMF(Access and Mobility Management Function、アクセスと移動管理機能)ネットワークエレメントにアクセスすることがデフォルトである。該設定AMFネットワークエレメントは、UEにセキュリティ確立フローを開始し、その中の認証/セキュリティフローが成功した後、該設定AMFネットワークエレメントは5Gコアネットワーク側のNSSF(Network Slice Selection Function、ネットワークスライス選択機能)ネットワークエレメントとインタラクションしてネットワークスライス選択を行う。NSSFネットワークエレメントは、UEにサービスを提供できるAMFネットワークエレメントを、AMFセットのAMF Set1として指示する。この時、設定AMFネットワークエレメントは、該5G基地局を介してAMF再割り当てフローを開始し、それによりUEの登録メッセージをAMF Set1に再ルーティングする。AMF Set1におけるAMF1ネットワークエレメントは、該5G基地局によって再ルーティングされたUEの登録メッセージを受信し、AMF1ネットワークエレメントにUEが有効なコンテキストがないため、AMF1ネットワークエレメントは再びUEとの認証/セキュリティフローを行う。UEは再ルーティングプロセス全体を感知できず、既に設定AMFネットワークエレメントとのセキュリティフローを行ったため、AMF1ネットワークエレメントから配信された非暗号化の認証メッセージを処理できない。最終的にAMF1ネットワークエレメントは登録フローを継続できず、UEに登録拒否を通知できないため、UEの登録はタイムアウトして失敗になる。続いて、UEは該5G基地局に登録フローを再び開始し、上記プロセスを再び繰り返す必要があり、その結果、UEが該5G基地局で正常に登録することはない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、5Gコアネットワークのネットワークスライシング分離のネットワーキングにおいて、5G基地局のAMFネットワークエレメント再割り当てフローに基づいてUEが正常に登録できないという問題を解決するように、端末UEの登録方法および装置、電子デバイス並びに記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明にて提供される技術的解決手段は下記の4つの態様を含む。
【0005】
第1の態様において、本発明の実施例は、5Gコアネットワーク側のAMFネットワークエレメントに適用される端末(UE)の登録方法を提供し、該方法は、
5G基地局によって送信されたUE登録情報を受信するステップと、
UEの本AMFネットワークエレメントへの登録が失敗した場合、少なくとも第1のセルと第2のセルとが付加された登録拒否(Registration reject)メッセージをUEに送信するステップであって、前記第1のセルには、前記AMFネットワークエレメントに既に構成されたネットワークスライス情報が付加され、前記第2のセルは、UEに、Registration rejectメッセージを受信した後に発信する登録要求において、アクセス層(Access Stratum、AS)におけるRequested NSSAIを付加するよう指示するために用いられるステップと、を含み、
ここで、前記Requested NSSAIは、前記UEが前記第1のセルに基づいて選択した目標ネットワークスライス情報を含み、前記Requested NSSAIは、前記5G基地局に、前記UEから送信された、前記Requested NSSAIが付加された登録要求を受信した時、前記UEの目標AMFネットワークエレメントへの登録の成功のために、前記Requested NSSAIにおける目標ネットワークスライス情報に基づいて、対応する目標AMFネットワークエレメントを決定するよう指示するために用いられる。
【0006】
第2の態様において、本発明の実施例は、
5G基地局によって送信されたUE登録情報を受信するための登録情報受信ユニットと、
UEの本AMFネットワークエレメントへの登録が失敗した場合、少なくとも第1のセルと第2のセルとが付加された登録拒否Registration rejectメッセージをUEに送信するための登録拒否メッセージ送信ユニットであって、前記第1のセルには、前記AMFネットワークエレメントに既に構成されたネットワークスライス情報が付加され、前記第2のセルは、UEに、Registration rejectメッセージを受信した後に発信する登録要求において、ASにおけるRequested NSSAIを付加するよう指示するために用いられる、登録拒否メッセージ送信ユニットとを含み、
ここで、前記Requested NSSAIは、前記UEが前記第1のセルに基づいて選択した目標ネットワークスライス情報を含み、前記Requested NSSAIは、前記5G基地局に、前記UEから送信された、前記Requested NSSAIが付加された登録要求を受信した時、前記UEの目標AMFネットワークエレメントへの登録の成功のために、前記Requested NSSAIにおける目標ネットワークスライス情報に基づいて、対応する目標AMFネットワークエレメントを決定するよう指示するために用いられる、端末UEの登録装置を提供する。
【0007】
第3の態様において、本発明の実施例は、プロセッサと機械可読記憶媒体を含む電子デバイスを提供し、前記機械可読記憶媒体は、機械実行可能な命令を記憶するために用いられ、前記プロセッサは、上記の第1の態様に記載の方法を実施するように、前記機械可読記憶媒体記憶に記憶された機械実行可能な命令を読み取って実行するために用いられる。
【0008】
第4の態様において、本発明の実施例は、プロセッサによって実行される時に、上記の第1の態様に記載の方法が実施されるコンピュータプログラムが記憶されている機械可読記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0009】
以上の技術的解決手段から分かるように、本発明では、5Gコアネットワークのネットワークスライシング分離のネットワーキングにおいて、AMFネットワークエレメントはUEの本AMFネットワークエレメントへの登録が失敗することを発見した場合、AMFネットワークエレメントに既に構成されたネットワークスライス情報が付加された第1のセルと、UEに、Registration rejectメッセージを受信した後に発信する登録要求において、ASにおけるRequested NSSAIを付加するよう指示するための第2のセルと、が付加されたRegistration rejectメッセージをUEに送信する。このように、UEが再び登録情報を送信する時、UEは第1のセルに基づいて目標ネットワークスライス情報を選択でき、5G基地局は、UEから送信されたRequested NSSAIが付加された登録情報を受信する時、Requested NSSAIにおける目標ネットワークスライス情報に基づいて対応する目標AMFネットワークエレメントを決定することができ、それによりUEの目標AMFネットワークエレメントへの登録が成功するようになる。明らかに、本発明の実施例によって提供される登録方法を適用することにより、5Gコアネットワークのネットワークスライシング分離のネットワーキングにおいて、RAN(Radio Access Network)のAMFネットワークエレメント再割り当てフローに基づいてUEが正常に登録できないという問題が解決される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明にて提供される端末UEの登録方法のフローチャートである。
図2】本発明にて提供される5Gネットワークスライシング分離に適用される第1のシナリオにおけるUEの登録の概略図である。
図3】本発明にて提供される5Gネットワークスライシング分離に適用される第2のシナリオにおけるUEの登録の概略図である。
図4】本発明にて提供される端末UEの登録装置の構成図である。
図5】本発明にて提供される電子デバイスの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ここでは、図面に示される例示的な実施例について詳細に説明する。以下の説明が図面に関連する場合、特に指示がない限り、異なる図面における同一の数字は同一または類似の要素を表す。以下の例示的な実施例に説明される実施形態は、本発明と一致するすべての実施形態を表すものではない。逆に、これらは、添付の特許請求の範囲に詳述された、本発明のいくつかの態様と一致する装置および方法の例に過ぎない。
【0012】
本発明で使用される用語は、特定の実施例を説明することのみを目的とし、本発明を限定することを意図していない。本発明および添付の特許請求の範囲で使用される単数形の「1つ」、「前記」、および「該」は、文脈が他の意味を明らかに示さない限り、複数形を含むことも意図している。なお、本明細書で使用される用語「および/または」は、1つまたは複数の関連する列挙項目を含む任意または全ての組み合わせを意味することが理解されるべきである。
【0013】
なお、本発明では、第1、第2、第3などの用語を用いて様々な情報を説明することができるが、これらの情報はこれらの用語に限定されるものではない。これらの用語は、同じ種類の情報を区別するためにのみ使用される。例えば、本発明の範囲から逸脱することなく、第1の情報は第2の情報と称されてもよく、同様に、第2の情報は第1の情報と称されてもよい。文脈によっては、ここで使用される「すれば」という語は、「……する時に」または「……する場合に」または「決定に応答する」と解釈されてもよい。
【0014】
図1を参照して、図1は本発明にて提供される第1の端末UEの登録方法のフローチャートであり、該方法は、5Gコアネットワーク側のAMFネットワークエレメントに適用される。
【0015】
AMFネットワークエレメントは端末UEユーザのアクセスと移動性管理を完了する5Gの主要な機能ユニットであり、UEの登録プロセスにおいてAMFネットワークエレメント再割り当てフローに関し、以下、具体的なUEの登録プロセスを詳細に説明する。
【0016】
ステップ1において、UEにサービスを提供するように、5G基地局がUEから送信されたUE登録情報が付加された初期メッセージを取得して、構成された初期AMFネットワークエレメントに送信する。該UE登録情報は、UEの登録要求に用いられ、登録タイプ、ユーザ識別子、UE能力および要求されたスライスなどのパラメータを含む。
【0017】
ステップ2において、初期AMFネットワークエレメントは、該UEが以前に本初期AMFネットワークエレメントに登録したことがあるか否かを決定する必要がある。登録したことがなければ、初期AMFネットワークエレメントは、UEのサブスクリプション情報を取得して該登録要求を再ルーティングするか否かを決定するためにユーザ永続的識別子(Subscription Permanent Identifier、SUPI)を必要とし、または、UEから送信されたUE登録情報が完全性保護を受けていないか、若しくは完全性保護が失敗した場合、初期AMFネットワークエレメントはUEアイデンティティを識別し、さらに本初期AMFネットワークエレメントのUEとの認証/セキュリティフローを実行する必要がある。
【0018】
ステップ3において、初期AMFネットワークエレメントはUDM(Unified Data Management、統合データ管理ライブラリ)からUEが契約したネットワークスライス情報を含むUEの契約データを取得する。UEにサービスを提供できるネットワークスライス情報を選択するように、該契約データを取得した後、初期AMFネットワークエレメントは、契約データとUE登録情報におけるネットワークスライス選択補助情報(すなわち、Requested NSSAI)に基づいてNSSF(Network Slice Selection Function、ネットワークスライス選択機能)ネットワークエレメントによってネットワークスライス選択を行う。
【0019】
ステップ4において、初期AMFネットワークエレメントがAMFネットワークエレメント再割り当ては必要であると決定し、且つ古いAMFネットワークエレメントが存在する場合、初期AMFネットワークエレメントは古いAMFネットワークエレメントに状態更新を送信することで、UEの登録フローが初期AMFネットワークエレメントにおいて完了していないことを通知する。
【0020】
ステップ5において、ステップ3においてNSSFネットワークエレメントにより選択されたUEにサービスを提供できるネットワークスライス情報に基づいて、初期AMFネットワークエレメントはNRF(Network Repository Function、ネットワークリポジトリ機能)ネットワークエレメントにサービス発現を行う要求を送信することで、目標AMFネットワークエレメントの情報を問い合わせる。
【0021】
ステップ6において、目標AMFネットワークエレメントを決定した後、初期AMFネットワークエレメントはAMFネットワークエレメント再割り当てフローに入る。AMFネットワークエレメント再割り当てフローは、主に2つの再割り当て方法に関し、1つの再割り当て方法は、初期AMFネットワークエレメントと目標AMFネットワークエレメントとの間にNAS(Non-Access Stratum、非アクセス層)メッセージを直接転送できる適用シナリオに応じ、具体的には、初期AMFネットワークエレメントは、NRFネットワークエレメントによって実行されたサービス発現の結果に基づき、目標AMFネットワークエレメントとの間のサービス化インターフェイスによってUE登録情報を目標AMFネットワークエレメントに送信して処理させる。もう1つの再割り当て方法は、本発明に説明された5Gネットワークスライシング分離のネットワーキングシナリオに応じ、該ネットワーキングシナリオにおける複数のネットワークスライスは5G基地局を共有し、異なるネットワークスライスは異なるAMFネットワークエレメントを使用し、且つAMFネットワークエレメント間にネットワークが分離され、該ネットワーキング計画によれば、AMFネットワークエレメント再割り当てフローは5G基地局のみを介して通信を行い、つまり、初期AMFネットワークエレメントは5G基地局を介してNASメッセージを間接的に転送する。初期AMFネットワークエレメントはUE登録情報を再ルーティングNASメッセージ(Reroute NAS message)にカプセル化して5G基地局に送信する。5G基地局は、さらにUE登録情報を初期メッセージの形態で目標AMFネットワークエレメントに送信する。
【0022】
ステップ7において、目標AMFネットワークエレメントはUE登録情報を受信した後、既存の登録フローに従って処理する。
【0023】
本実施例は主に5Gネットワークスライシング分離のネットワーキングシナリオにおけるAMFネットワークエレメント再割り当てフローに応じる。
【0024】
図1に基づいて実現されるフローは以下のステップ101、ステップ102を含んでもよい。
【0025】
ステップ101において、5G基地局によって送信されたUE登録情報を受信する。
【0026】
上記のUEの登録プロセスの説明に基づいて、UEが5Gネットワークスライシング分離のネットワーキングのシナリオにある場合、構成されたAMFネットワークエレメントは5G基地局を介してUEから送信されたUE登録情報を受信することがデフォルトである。
【0027】
該UE登録情報は、UEが初めて送信したUE登録情報であってもよく、UEが再ルーティングして送信したUE登録情報であってもよく、すなわち、現在の処理が既にAMFネットワークエレメント再割り当てフローに入ったことを示す。
【0028】
ステップ102において、UEの本AMFネットワークエレメントへの登録が失敗した場合、少なくとも第1のセルと第2のセルとが付加された登録拒否Registration rejectメッセージをUEに送信する。
【0029】
ここで、第1のセルには、本AMFネットワークエレメントに既に構成されたネットワークスライス情報が付加され、第2のセルは、UEに、Registration rejectメッセージを受信した後に発信する登録要求において、アクセス層(Access Stratum、AS)におけるRequested NSSAI(Network Slice Selection Assistance Information)を付加するよう指示するために用いられる。本発明のASは、UEと5G基地局がインタラクションするASと理解されてもよい。すなわち、UEがRegistration rejectメッセージを受信した後に再開始した登録要求にはRequested NSSAIが含まれ、UEが5G基地局にアクセスするプロセスでASに該Requested NSSAIを付加してもよい。
【0030】
第1のセルと第2のセルは、説明の便宜上、命名されたものであり、特定のセルを限定するものではない。
【0031】
Requested NSSAIは、UEが第1のセルに基づいて選択した目標ネットワークスライス情報を含み、Requested NSSAIは、5G基地局に、UEから送信された、ASにRequested NSSAIが付加された登録要求を受信した時、UEの目標AMFネットワークエレメントへの登録の成功のために、Requested NSSAIにおける目標ネットワークスライス情報に基づいて、対応する目標AMFネットワークエレメントを決定するよう指示するために用いられる。
【0032】
5Gネットワークスライシング分離のネットワーキングのシナリオにおいて、UEの本AMFネットワークエレメントへの登録が失敗することは、下記の適用シナリオにおいて登録失敗の問題が存在することがある。登録失敗を引き起こす1つの適用シナリオは、ステップ101のUE登録情報が、5G基地局によって、UEが他の5G基地局のカバレッジから本5G基地局のカバレッジに移動する時に送信されることである。一実施例として、図2に示したネットワーキングシナリオが挙げられ、該ネットワーキングにおいて、それぞれgNB1とgNB2である少なくとも2つの5G基地局を含む。gNB1は、ネットワークスライス1、2、3、4をサポートし、デフォルト設定は、AMF Set1におけるAMF1ネットワークエレメントを優先的に選択し、ここで、AMF Set1はネットワークスライス1、2をサポートし、AMF Set1における各AMFネットワークエレメントはいずれも等価であり、いずれもネットワークスライス1、2をサポートする。gNB2はネットワークスライス1、2、3、4をサポートし、デフォルト設定はAMF Set2におけるAMF3ネットワークエレメントを優先的に選択し、AMF Set2はネットワークスライス3、4をサポートし、AMF Set2における各AMFネットワークエレメントはいずれも等価であり、いずれもネットワークスライス3、4をサポートする。UEがUDMでネットワークスライス1、2と契約し、これは、ネットワークスライス1と2と既に契約してUEにサービスを提供することを示す。
【0033】
UEはgNB1で初めてネットワークにアクセスして登録フローを開始する。
【0034】
gNB1は、UEがAMF Set1のAMF1ネットワークエレメントにアクセスすることがデフォルトである。UEはAMF1ネットワークエレメントで登録に成功し、登録受付メッセージからAllowed NSSAIネットワークエレメント、Configured NSSAIネットワークエレメントなどの情報を取得する。
【0035】
UEは、gNB1カバレッジからgNB2カバレッジに移動し、gNB2で再びネットワークにアクセスする。UEとgNB2がインタラクションするASに有効なアイデンティティ情報とネットワークスライス情報が付加されていない場合、gNB2はUEがAMF Set2のAMF3ネットワークエレメントにアクセスすることがデフォルトである。この時、AMF3ネットワークエレメントには、ユーザコンテキストがないため、UEにセキュリティフローを開始する。
【0036】
セキュリティネゴシエーションが完了した後、AMF3ネットワークエレメントはNSSFネットワークエレメントとインタラクションしてネットワークスライス選択を行い、ネットワークスライス選択決定によってAMFネットワークエレメント再割り当てが必要であると決定し、目標AMF SetをAMF Set1として指示すると決定する。
【0037】
AMF3ネットワークエレメントは、gNB2によってAMFネットワークエレメント再割り当てフローを行い、UE登録情報をAMF Set1に再ルーティングするように指示する。この時、AMF Set1におけるAMF1ネットワークエレメントは、gNB2によって再ルーティングされた初期メッセージを受信する。UEが移動した後、UEが元の5G基地局(すなわち、gNB1)およびコアネットワーク側に登録した有効なコンテキストはいずれも削除されるため、AMF1ネットワークエレメントにおけるUEに関する有効なコンテキストも削除される。これに基づいて、AMF1ネットワークエレメントにユーザコンテキストもなく、AMF1ネットワークエレメントは、再びUEと認証/セキュリティフローを行う必要がある。UEが再ルーティングプロセス全体を感知できず、UEが既にAMF3ネットワークエレメントとセキュリティフローを行ったため、AMF1ネットワークエレメントから配信された非暗号化の認証メッセージを処理できず、最終的にAMF1ネットワークエレメントの登録フローを継続できず、AMF1ネットワークエレメントもUEに登録拒否を通知できない。UEの登録はタイムアウトして失敗し、続いて再びgNB2で登録フローを開始し、再び上記のプロセスを繰り返すことしかできず、その結果、UEがgNB2で正常に登録することはない。
【0038】
もう1つの登録失敗を引き起こす適用シナリオは下記のとおりである。ステップ101のUE登録情報は、本5G基地局により、UEが登録に成功した後にシャットダウンされ、続いて本5G基地局のカバレッジ外に移動して再起動される時に送信されるものである。別の実施例として、図3に示したネットワーキングシナリオが挙げられ、UEが上記のネットワーキングにおけるAMF Set1で登録が成功した後、シャットダウンされる。上記のネットワーキング構成が再修正を行われ、具体的には、gNB1はネットワークスライス3、4、5、6をサポートし、デフォルト設定はAMF Set1のAMF1ネットワークエレメントを優先的に選択する。gNB2はネットワークスライス3、4、5、6をサポートし、デフォルト設定はAMF Set2のAMF3ネットワークエレメントを優先的に選択する。AMF Set1はネットワークスライス5、6をサポートし、AMF Set2はネットワークスライス3、4をサポートする。UEはUDMでネットワークスライス5、6と契約する。
【0039】
UEはgNB2のカバレッジに移動し、再起動されてネットワークにアクセスする。UEがUE登録情報に付加するRequested NSSAIはネットワークスライス1、2を指示する。gNB2はUEがAMF Set2のAMF3ネットワークエレメントにアクセスすることがデフォルトである。AMF3ネットワークエレメントには、この時、ユーザコンテキストがないため、UEにセキュリティフローを開始する。
【0040】
セキュリティネゴシエーションが完了した後、AMF3ネットワークエレメントはNSSFネットワークエレメントとインタラクションしてネットワークスライス選択を行い、ネットワークスライス選択決定によってAMFネットワークエレメント再割り当てが必要であると決定し、目標AMF SetをAMF Set1として指示する。
【0041】
AMF3ネットワークエレメントは、gNB2によってAMFネットワークエレメント再割り当てフローを行い、UE登録情報をAMF Set1に再ルーティングするように指示する。AMF1ネットワークエレメントはgNB2によって再ルーティングされた初期メッセージを受信し、AMF1ネットワークエレメントにUEが有効なコンテキストがないため、AMF1ネットワークエレメントは再びUEと認証/セキュリティフローを行う。UEが再ルーティングプロセス全体を感知できず、UEが既にAMF3とセキュリティフローを行ったため、AMF1ネットワークエレメントから配信された非暗号化の認証メッセージを処理できず、最終的にAMF1ネットワークエレメントの登録フローを継続できず、UEに登録拒否も通知できない。UEの登録はタイムアウトして失敗し、続いて再びgNB2で登録フローを開始し、再び上記のプロセスを繰り返すことしかできず、その結果、UEがgNB2で正常に登録することはない。
【0042】
以上の2つの実施例から分かるように、上記のUEがAMFネットワークエレメント再割り当てフローを行う時、UEの登録はいずれも失敗する。
【0043】
ステップ102におけるRegistration rejectメッセージはUEの今回の登録を拒否することを示し、上記新たに追加された第1のセルと第2のセルとが付加される。このように、UEは第1のセルに既に構成された最新のネットワークスライス情報からUEにサービスを提供する目標ネットワークスライス情報を選択し、Requested NSSAIを構成することができる。これらのネットワークスライスは、単一のネットワークスライスであってもよく、複数のネットワークスライスから構成されるネットワークスライスリストであってもよく、本実施例はこれについて限定しない。
【0044】
UEは再び5G基地局を介してUEの登録要求を開始する時、登録要求において5G基地局とインタラクションするASにRequested NSSAIを付加する。5G基地局は、UEから送信されたRequested NSSAIが付加された登録要求を受信した時、Requested NSSAIを感知することができるため、Requested NSSAIにおける目標ネットワークスライス情報に基づいて対応する目標AMFネットワークエレメントを決定して、UEの目標AMFネットワークエレメントへの登録が成功するようにし、それにより無効なAMFネットワークエレメント再割り当てフローによりUEが常に登録が成功できないことを回避する。
【0045】
1つの実施例として、第1のセルはConfigured NSSAIであり、第2のセルはNSSAI inclusion modeであり、UEは、Configured NSSAIにおけるネットワークスライス情報からUEにサービスを提供できる目標ネットワークスライス情報を選択してRequested NSSAIを構成するように、AMFネットワークエレメントはUEにConfigured NSSAIとNSSAI inclusion modeが充填されたRegistration rejectメッセージを送信する。5G基地局は、UEから送信されたRequested NSSAIが付加された登録要求を受信した時、Requested NSSAIにおける目標ネットワークスライス情報に基づいて正確な目標AMFネットワークエレメントを選択する。本実施例のNSSAI inclusion modeは、UE登録情報に付加されたRequested NSSAIを基地局に告知すると、基地局は、Requested NSSAIに基づいてUEにサービスを提供できるAMF setを選択でき、それによりAMF setから正確なAMFネットワークエレメントを選択し、NSSAI inclusion modeが付加されていなければ、UEがUE登録情報を再送する時、UEは、Requested NSSAIを基地局に告知せず、このように、基地局は、正確なAMFネットワークエレメントを正しく選択できず、さらに登録失敗を引き起こす。
【0046】
1つの実施例として、UEの登録が成功した後、AMFネットワークエレメントは5G基地局からフィードバックされた登録成功を示す完了情報を取得し、該完了情報は5G基地局を介してUEに送信される。このように、UEは、自体の登録が成功したことを知ることができ、登録要求を再び開始することはない。
【0047】
これまで、図1に示した説明を終了する。
【0048】
以上の技術的解決手段から分かるように、本発明では、5Gコアネットワークのネットワークスライシング分離のネットワーキングにおいて、AMFネットワークエレメントはUEが本AMFネットワークエレメントへの登録が失敗することを発見した場合、AMFネットワークエレメントに既に構成されたネットワークスライス情報が付加された第1のセルと、UEに、Registration rejectメッセージを受信した後に発信する登録要求において、ASにおけるRequested NSSAIを付加するよう指示するための第2のセルと、が付加されたRegistration rejectメッセージをUEに送信する。このように、UEが再び登録情報を送信する時、UEは第1のセルに基づいて目標ネットワークスライス情報を選択し、5G基地局はUEから送信されたRequested NSSAIが付加された登録情報を受信する時、Requested NSSAIにおける目標ネットワークスライス情報に基づいて対応する目標AMFネットワークエレメントを決定することができ、それにより正確なAMFネットワークエレメントを選択して、UEの目標AMFネットワークエレメントへの登録が成功するようにする。明らかに、本発明の実施例によって提供される登録方法を適用することにより、5Gコアネットワークのネットワークスライシング分離のネットワーキングにおいて、RANのAMFネットワークエレメント再割り当てフローに基づいてUEが正常に登録できないという問題が解決される。
【0049】
図2に説明された実施例を完了した後、1つの実施例として、5G基地局によって送信されたUE登録情報を受信した後、該方法は、以下のステップA、ステップBをさらに含む。
【0050】
ステップAにおいて、UE登録情報に含まれるUEを識別するためのアイデンティティ識別子に基づいて、アイデンティティ識別子に対応するUEの本AMFネットワークエレメントへの登録が成功したことがあるか否かを決定する。登録が成功したことがあれば、ステップBを実行し、登録が成功したことがなければ、ステップ102を実行する。
【0051】
AMFネットワークエレメントは、UEから送信されたUE登録情報を受信した後、該UEの具体的なアイデンティティを知らず、これに基づいて、本AMFネットワークエレメントにおけるネットワークスライスが該UEにサービスを提供できるか否かを決定できない。該UEが以前に本AMFネットワークエレメントにおいて登録したことがあり、且つUEの登録要求の完全性保護セキュリティの検証が成功した場合は、本AMFネットワークエレメントが該UEにサービスを提供できることを示す。該UEが以前に本AMFネットワークエレメントにおいて登録したことがない場合は、該UEにサービスを提供できるAMFネットワークエレメントを決定するように、本AMFネットワークエレメントがUEのセキュリティ/認証フローと契約情報の取得フローを行う必要があることを示す。
【0052】
ステップBにおいて、UE登録情報の完全性保護セキュリティの検証が成功した場合、本AMFネットワークエレメントにおいてUEを登録し、登録が成功したことを示すメッセージを前記UEに送信する。
【0053】
AMFネットワークエレメントはUE登録情報の完全性保護セキュリティを検証し、検証が成功した場合、ステップBを実行する。他の実施例において、AMFネットワークエレメントは、さらにUE登録情報が暗号化されているか否かを検証してもよく、暗号化されており、且つUE登録情報の完全性保護セキュリティの検証が成功した場合、ステップBを実行する。
【0054】
以上から分かるように、本実施例によって提供される技術的解決手段を適用することにより、UEに、該UEのサービスを提供できるAMFネットワークエレメントを迅速に見つけることができる。
【0055】
別の実施例として、AMFネットワークエレメントは、UEの登録が失敗したことを発見した後、AMFネットワークエレメント再割り当てフローを行う必要があり、該方法は、AMFネットワークエレメントが目標AMFネットワークエレメントである場合、5G基地局から転送された登録要求を取得し、登録要求に基づいてUEを目標AMFネットワークエレメントに成功裏にルーティングするステップをさらに含む。本実施例において、AMFネットワークエレメントは目標AMFネットワークエレメントであり、これは、該AMFネットワークエレメントがUEにサービスを提供できることを示し、言い換えると、目標AMFネットワークエレメントはUEにサービスを提供できるAMFネットワークエレメントである。
【0056】
別の実施例として、UEの目標AMFネットワークエレメントへの登録が成功した後、設定されたネットワークスライスを有する目標セルを含む登録受付メッセージを、UEに送信することにより、ネットワークスライス要求が前記UEによって再度開始される時、前記UEに、前記目標セルからRequested NSSAIとしてネットワークスライスを選択させる。本実施例において、UEは、初めて起動する時に自体がどのネットワークスライスを使用できるかが不明であり、UEがAMF1ネットワークエレメントに登録した後、AMF1ネットワークエレメントは、UEにサービスを提供できるネットワークスライスが付加された目標セルを登録受付メッセージに入れて、UEが後続にネットワークスライス要求を開始する時、この目標セルからネットワークスライスを選択できるようにし、目標セルは、選択可能な目標セルに付加されたネットワークスライスがあることをUEに告知するために用いられ、選択されたネットワークスライスはAMFネットワークエレメントがサポートするネットワークスライスとUEが契約したネットワークスライスとの共通部分である。目標セルはAllowed NSSAI、Configured NSSAIであってもよい。
【0057】
これまで、上記の実施例の説明を終了する。
【0058】
本発明の実施例をより明確にするために、具体的には、以下の具体例を挙げて説明する。
【0059】
図2に示した5Gネットワークスライシング分離のネットワーキングのシナリオにおいて、UEの登録プロセスは下記のとおりである。
【0060】
gNB1は、UEがAMF Set1のAMF1ネットワークエレメントにアクセスすることがデフォルトであり、AMF1ネットワークエレメントは、UEによって送信されたUE登録情報を受信し、AMF1ネットワークエレメントは、UE登録情報に含まれるUEを識別するためのアイデンティティ識別子に基づいて、アイデンティティ識別子に対応するUEが本AMFネットワークエレメントにおいて登録が成功したことがあるか否かを決定する。登録したことがある場合は、本AMFネットワークエレメントがUEにサービスを提供できることを示し、該UEの本AMFネットワークエレメントへの登録が成功し、登録が成功したことがない場合は、本AMFネットワークエレメントがUEに、該UEにサービスを提供できるAMFネットワークエレメントを探す必要があることを示す。
【0061】
UEはgNB1のカバレッジからgNB2のカバレッジに移動し、再びネットワークにアクセスする。UEとgNB2がインタラクションするASに有効なアイデンティティ情報とネットワークスライス情報が付加されていない場合、gNB2はUEがAMF Set2のAMF3ネットワークエレメントにアクセスすることがデフォルトである。AMF3ネットワークエレメントには、ユーザコンテキストがないため、UEにセキュリティフローを開始する。セキュリティネゴシエーションが完了した後、AMF3ネットワークエレメントはNSSFネットワークエレメントとインタラクションしてネットワークスライス選択を行い、ネットワークスライス選択決定によってAMFネットワークエレメント再割り当てが必要であると決定し、目標AMF SetをAMF Set1として指示する。
【0062】
AMF3ネットワークエレメントは、gNB2によってAMFネットワークエレメント再割り当てフローを行い、UE登録情報をAMF Set1に再ルーティングするように指示する。AMF Set1におけるAMF1ネットワークエレメントにUE関連のコンテキストがない。AMF1ネットワークエレメントは再びUEと認証/セキュリティフローを行う必要があり、UEが再ルーティングプロセス全体を感知できず、UEが既にAMF3ネットワークエレメントとセキュリティフローを行ったため、AMF1ネットワークエレメントから送信された非暗号化の認証メッセージを処理できず、最終的に、UEがgNB2で正常に登録することはない。
【0063】
このため、AMF1ネットワークエレメントは、UEの本AMFネットワークエレメントへの登録が失敗することを発見した場合、少なくとも、AMF1ネットワークエレメントに既に構成されたネットワークスライス情報を指示する第1のセルと、UEに、Registration rejectメッセージを受信した後に再び開始する登録要求において、5G基地局とインタラクションするASにおけるRequested NSSAIを付加するよう指示する第2のセルと、が付加された登録拒否Registration rejectメッセージをUEに送信する。
【0064】
UEは、AMF1ネットワークエレメントがgNB2を介して送信したRegistration rejectメッセージを受信し、Registration rejectメッセージに付加された第1のセルから選択された目標ネットワークスライス情報に基づいてRequested NSSAIを構成し、これらの目標ネットワークスライスはいずれもUEにサービスを提供できるネットワークスライスである。また、gNB2を介してUEの登録要求を再ルーティングし、該登録要求にRequested NSSAIが付加され、gNB2はUEから送信されたRequested NSSAIが付加された登録要求を受信した時、Requested NSSAIにおける目標ネットワークスライス情報に基づいて、対応する目標AMFネットワークエレメントを決定して、UEの目標AMFネットワークエレメントへの登録が成功するようにする。
【0065】
これまで、上記の例についての説明を終了する。
【0066】
図4を参照して、図4は本実施例によって提供される端末UEの登録装置400の構成図である。該方法は、5Gコアネットワーク側のAMFネットワークエレメントに適用され、該装置は、
5G基地局によって送信されたUE登録情報を受信するための登録情報受信ユニット401と、
UEの本AMFネットワークエレメントへの登録が失敗した場合、UEに少なくとも第1のセルと第2のセルとが付加された登録拒否Registration rejectメッセージを送信するための登録拒否メッセージ送信ユニットであって、前記第1のセルには、前記AMFネットワークエレメントに既に構成されたネットワークスライス情報が付加され、前記第2のセルは、UEに、Registration rejectメッセージを受信した後に発信する登録要求において、5G基地局とインタラクションするASにおけるRequested NSSAIを付加するよう指示するために用いられる、登録拒否メッセージ送信ユニット402と、を含み、
ここで、前記Requested NSSAIは、前記UEが前記第1のセルに基づいて選択した目標ネットワークスライス情報を含み、前記Requested NSSAIは、前記5G基地局に、前記UEから送信された、前記Requested NSSAIが付加された登録要求を受信した時、前記UEの目標AMFネットワークエレメントへの登録の成功のために、前記Requested NSSAIにおける目標ネットワークスライス情報に基づいて、対応する前記目標AMFネットワークエレメントを決定するよう指示するために用いられる。
【0067】
1つの実施例として、5G基地局によって送信されたUE登録情報を受信した後、該装置はさらに、
前記UE登録情報に含まれる前記UEを識別するためのアイデンティティ識別子に基づいて、前記アイデンティティ識別子に対応する前記UEの本AMFネットワークエレメントへの登録が成功したことがあるか否かを決定し、登録が成功したことがあれば、登録ユニットをトリガし、登録が成功したことがなければ、前記登録拒否メッセージ送信ユニットをトリガするための登録判断ユニットと、
UE登録情報の完全性保護セキュリティの検証が成功した場合、本AMFネットワークエレメントにUEを登録し、登録が成功したことを示すメッセージを前記UEに送信するための前記登録ユニットと、を含む。
【0068】
1つの実施例として、該装置はさらに、
前記AMFネットワークエレメントが前記目標AMFネットワークエレメントである場合、前記5G基地局から転送された前記登録要求を取得し、前記登録要求に基づいて前記UEを前記目標AMFネットワークエレメントに成功裏に登録するための登録ユニットを含む。
【0069】
一実施例として、前記装置はさらに、前記UEの前記目標AMFネットワークエレメントへの登録が成功した後、設定されたネットワークスライスを有する目標セルを含む登録受付メッセージを、前記UEに送信することにより、ネットワークスライス要求が前記UEによって再度開始される時、前記UEに、前記目標セルからネットワークスライスを選択させてRequested NSSAIを構成させるための登録受付メッセージ送信ユニットを含む。
【0070】
1つの実施例として、前記UE登録情報は、前記5G基地局により、前記UEが他の5G基地局のカバレッジから本5G基地局のカバレッジに移動するシナリオで送信されるものであり、または、
前記UE登録情報は、前記5G基地局により、前記UEが他の5G基地局のAMFネットワークエレメントへの登録に成功した後にシャットダウンされ、続いて本5G基地局のカバレッジ内に移動して再起動されるシナリオで送信されるものである。
【0071】
これまで、図4に示した装置の構成図を終了する。
【0072】
以上の技術的解決手段から分かるように、本発明では、5Gコアネットワークのネットワークスライシング分離のネットワーキングにおいて、AMFネットワークエレメントはUEが本AMFネットワークエレメントへの登録が失敗することを発見した場合、本AMFネットワークエレメントに既に構成されたネットワークスライス情報が付加された第1のセルと、UEにRegistration rejectメッセージを受信した後に発信する登録要求において、ASにおけるRequested NSSAIを付加するよう指示するための第2のセルと、が付加されたRegistration rejectメッセージをUEに送信する。このように、UEが再び登録情報を送信する時、UEは第1のセルに基づいて目標ネットワークスライス情報を選択し、5G基地局がUEから送信されたRequested NSSAIが付加された登録情報を受信する時、Requested NSSAIにおける目標ネットワークスライス情報に基づいて対応する目標AMFネットワークエレメントを決定することができ、それによりUEが目標AMFネットワークエレメントへの登録が成功するようになる。明らかに、本発明の実施例によって提供される登録方法を適用することにより、5Gコアネットワークのネットワークスライシング分離のネットワーキングにおいて、RANのAMFネットワークエレメント再割り当てフローに基づいてUEが正常に登録できないという問題が解決される。
【0073】
上記の装置における各デバイスの機能と作用の実現プロセスは具体的に上記の方法における対応するステップの実現プロセスを参照し、ここで説明を省略する。
【0074】
本発明の実施例によって提供される電子デバイスは、ハードウェア面から見ると、ハードウェアアーキテクチャ概略図は図5に示すとおりである。機械可読記憶媒体501とプロセッサ502を含み、そのうち、前記機械可読記憶媒体には、前記プロセッサによって実行される機械実行可能な命令が記憶されており、前記プロセッサは機械実行可能な命令を実行して、上記の例に開示された5Gネットワークスライシング分離に適用される端末UEの登録操作を実施するために用いられる。
【0075】
本発明の実施例によって提供される機械可読記憶媒体は、前記機械可読記憶媒体に機械実行可能な命令が記憶されており、前記機械実行可能な命令がプロセッサによって呼び出され実行される時に、前記機械実行可能な命令は前記プロセッサに上記の例に開示された5Gネットワークスライシング分離に適用される端末UEの登録操作を実施させる。
【0076】
ここで、機械可読記憶媒体は任意の電子的、磁性的、光学的または他の物理的記憶装置であってもよく、実行可能な命令、データなどの情報を含むか、または記憶することができるものである。例えば、機械可読記憶媒体は、RAM(Radom Access Memory、ランダムアクセスメモリ)、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、フラッシュメモリ、ストレージドライブ(ハードドライブなど)、ソリッドステートドライブ、任意の記憶ディスク(光ディスク、dvdなど)、または類似の記憶媒体や、これらの組み合わせなどが挙げられる。
【0077】
上記実施例で説明したシステム、装置、モジュールまたはユニットは、具体的には、コンピュータチップ、エンティティ、または何らかの機能を有する製品によって実現されてもよい。典型的な実現デバイスはコンピュータであり、コンピュータの具体的な形態はパーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯電話、カメラ付き電話、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント、メディアプレーヤ、ナビゲーションデバイス、電子メール送受信デバイス、ゲーム機、タブレット、ウェアラブルデバイス、またはこれらのデバイスの任意のいくつかの組み合わせであってもよい。
【0078】
なお、説明の便宜上、上記の装置を説明するときに機能によって様々なユニットに分けてそれぞれ説明する。もちろん、本発明を実施する際に、各ユニットの機能を同一または複数のソフトウェアおよび/またはハードウェアで実現することも可能である。
【0079】
当業者であれば分かるように、本発明の実施例が、方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。従って、本発明は、ハードウェアだけからなる実施例、ソフトウェアだけからなる実施例、またはソフトウェアとハードウェアを組み合わせた実施例なる形態を用いてもよい。さらに、本発明の実施例は、コンピュータで使用可能なプログラムコードを含む1つまたは複数のコンピュータで使用可能な記憶媒体(磁気ディスクメモリ、CD-ROM、光学メモリなどを含むが、これらに限定されない)において実施されるコンピュータプログラム製品の形態であってもよい。
【0080】
本発明は、本発明の実施例による方法、デバイス(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照して説明される。フローチャートおよび/またはブロック図における各フローおよび/またはブロック、並びにフローチャートおよび/またはブロック図におけるフローおよび/またはブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実現されてもよいことが理解されるべきである。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを生成するために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、または他のプログラム可能なデータ処理デバイスのプロセッサに提供されてもよく、それにより、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理デバイスのプロセッサによって実行される命令により、フローチャートの1つまたは複数のフロー、および/またはブロック図の1つまたは複数のブロックにおいて指定される機能を実現するための装置が生成される。
【0081】
また、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理デバイスに特定の方法で作業するように指示することができるコンピュータ可読メモリに記憶されてもよく、その結果、当該コンピュータ可読メモリに記憶されている命令により、フローチャートの1つまたは複数のフローおよび/またはブロック図の1つまたは複数のブロックにおいて指定される機能を実現する命令装置を含む製品が生成される。
【0082】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理デバイスにロードしてもよく、それにより、一連の動作ステップがコンピュータまたは他のプログラム可能なデバイス上で実行されることで、コンピュータにより実施される処理が生成され、それにより、コンピュータまたは他のプログラム可能なデバイス上で実行される命令により、フローチャートの1つまたは複数のフロー、および/またはブロック図の1つまたは複数のブロック内で指定される機能を実現するためのステップが提供される。
【0083】
装置の実施例については、基本的に方法の実施例に対応するので、関連する箇所は、方法の実施例の一部の説明を参照すればよい。以上に説明された装置の実施例は、単に例示的なものであり、その中に記載の分離部材として説明されたユニットは、物理的に分離してもよくまたはしなくてもよく、ユニットとして表示された部材は、物理的ユニットであってもよくまたはでなくてもよく、すなわち1つの場所に位置してもよく、または複数のネットワークユニットに分布してもよい。実際の必要に応じて、そのうちの一部または全部のユニットを選択して本発明の解決手段の目的を達成することができる。当業者は、創造的な労力を要することなく、理解し実施することができる。
【0084】
以上の説明は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を制限するものではなく、本発明の精神と原則内で、行われたあらゆる修正、均等置換、改善などは、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】