特表 2024-546775 キャスタブル耐火性組成物

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公表特許公報(A)

(11)【公表番号】

(43)【公表日】2024-12-26

(54)【発明の名称】キャスタブル耐火性組成物

(51)【国際特許分類】

   C04B 35/66 20060101AFI20241219BHJP

   B22D 41/02 20060101ALN20241219BHJP

【ＦＩ】

C04B35/66

B22D41/02 A

【審査請求】未請求

【予備審査請求】未請求

(21)【出願番号】P 2024534542

(86)(22)【出願日】2022-12-09

(85)【翻訳文提出日】2024-07-16

(86)【国際出願番号】 EP2022085183

(87)【国際公開番号】W WO2023105043

(87)【国際公開日】2023-06-15

(31)【優先権主張番号】21306748.1

(32)【優先日】2021-12-10

(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP

(81)【指定国・地域】

(71)【出願人】

【識別番号】524218385

【氏名又は名称】カルデリス フランス

【氏名又は名称原語表記】ＣＡＬＤＥＲＹＳ ＦＲＡＮＣＥ

(74)【代理人】

【識別番号】100147485

【弁理士】

【氏名又は名称】杉村 憲司

(74)【代理人】

【識別番号】230118913

【弁護士】

【氏名又は名称】杉村 光嗣

(74)【代理人】

【識別番号】100202326

【弁理士】

【氏名又は名称】橋本 大佑

(72)【発明者】

【氏名】パトリック マルクマス

(72)【発明者】

【氏名】セバスティエン デュゲ

(57)【要約】

キャスタブル耐火性組成物は、セメントフリー耐火性微粒子状組成物、及びゾルバインダーを含み、キャスタブル耐火性組成物は、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む。
【選択図】なし

【特許請求の範囲】

【請求項1】

セメントフリー耐火性微粒子状組成物と、及び、
ゾルバインダーと、
を備えるキャスタブル耐火性組成物であって、該キャスタブル耐火性組成物は、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含んでいる、キャスタブル耐火性組成物。

【請求項2】

セメントフリー耐火性微粒子状組成物と、及び、
ゾルバインダーと、
の配合をするステップを備えるキャスタブル耐火性組成物を作製する方法であって、該方法は、キャスタブル耐火性組成物中に、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含ませるステップを備える、方法。

【請求項3】

請求項１に記載のキャスタブル耐火性組成物又は請求項２に記載の方法において、
（ａ）前記メタリン酸塩供給成分は、メタリン酸アルミニウムなどのメタリン酸塩である、
（ｂ）前記オルトリン酸塩供給成分は、オルトリン酸アルミニウムなどのオルトリン酸塩である、及び／又は、
（ｃ）前記メタリン酸塩供給成分及び／又は前記オルトリン酸塩供給成分は、乾燥前のキャスタブル耐火性組成物の総重量に基づいて、約１ｗｔ％～約１０ｗｔ％、例えば約３ｗｔ％～約９ｗｔ％の量で、キャスタブル耐火性組成物中に存在する、
ものである、キャスタブル耐火性組成物又は方法。

【請求項4】

先行する請求項のいずれか一項に記載のキャスタブル耐火性組成物又は方法において、前記ゾルバインダーは、
（ａ）コロイド状シリカを含み、随意的に、前記コロイド状シリカは、約２００ｍ^２／ｇ以下、例えば約１５０ｍ^２／ｇ以下の比表面積を有する、
（ｂ）前記ゾルバインダー乾燥前に、約２０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、例えば約３０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４５ｗｔ％のコロイド状シリカ、及び約５０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、例えば約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６５ｗｔ％の水を含む、及び／又は、
（ｃ）前記ゾルバインダーの乾燥前の、２５℃、せん断速度５０ｓ^－１で、約３５ｍＰａ・ｓ以下、例えば約２０ｍＰａ・ｓ以下、又は約１５ｍＰａ・ｓ以下、又は約１０ｍＰａ・ｓ以下の見かけの粘度を有する、
ものである、キャスタブル耐火性組成物又は方法。

【請求項5】

先行する請求項のいずれか一項に記載のキャスタブル耐火性組成物又は方法において、前記セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、
（ａ）前記メタリン酸塩供給成分及び／又は前記オルトリン酸塩供給成分を含む、
（ｂ）ボーキサイト及び／又はアルミナなどの耐火性骨材、例えば、焼成、焼結及び／又は溶融アルミナを含む、
（ｃ）実質的にシリコンカーバイドを含まない、及び／若しくは
（ｄ）実質的にケイ酸ジルコニウムを含まない、並びに／又は
ここで、前記ゾルバインダーは、
（ａ）前記メタリン酸塩供給成分及び／又は前記オルトリン酸塩供給成分を含む、
（ｂ）コロイド状シリカを含み、随意的に、前記コロイド状シリカは、約２００ｍ^２／ｇ以下、例えば約１５０ｍ^２／ｇ以下の比表面積を有する、
（ｃ）実質的にシリコンカーバイドを含まない、
（ｄ）実質的にケイ酸ジルコニウムを含まない、並びに／又は
（ｅ）乾燥前に、約２０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、例えば約３０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４５ｗｔ％のコロイド状シリカ、及び約５０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、例えば約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６５ｗｔ％の水を含む、及び／若しくは、前記ゾルバインダーは、２５℃、せん断速度５０ｓ^－１において、乾燥前に、約３５ｍＰａ・ｓ以下、例えば約２０ｍＰａ・ｓ以下、又は約１５ｍＰａ・ｓ以下、又は約１０ｍＰａ・ｓ以下の見かけの粘度を有する、
ものである、キャスタブル耐火性組成物又は方法。

【請求項6】

先行する請求項のいずれか一項に記載のキャスタブル耐火性組成物又は方法において、前記セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、
約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％のボーキサイトと、
約２０ｗｔ％～約４０ｗｔ％のアルミナ、例えば、焼成アルミナ、焼結アルミナ及び／又は溶融アルミナと、
を含み、
例えば、前記セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、
約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の、約３ｍｍ～約６ｍｍの粒径を有するボーキサイトと、
約１５ｗｔ％～約３５ｗｔ％の、約１ｍｍ～約３ｍｍの粒径を有するボーキサイトと、
約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％の、約０ｍｍ～約１ｍｍの粒径を有するボーキサイトと、
約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％の、例えば約０．５ｍｍ以下の粒径を有する溶解アルミナ、例えば褐色溶融アルミナと、及び、
約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の、例えば、約４μｍ～約６μｍのｄ５０を有する、焼成アルミナと、
を含む、キャスタブル耐火性組成物又は方法。

【請求項7】

請求項６に記載のキャスタブル耐火性組成物又は方法において、前記セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、
（ａ）マイクロシリカ、例えば、約０．１ｗｔ％～約２ｗｔ％のマイクロシリカと、
（ｂ）脱凝集剤、例えば、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％の脱凝集剤と、及び、
（ｃ）コロイド状シリカ活性剤、例えば、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％の前記コロイド状シリカであり、随意的に、前記コロイド状シリカ活性剤は酸化マグネシウムである、該コロイド状シリカ活性剤と、
を含む、キャスタブル耐火性組成物又は方法。

【請求項8】

請求項６又は７に記載のキャスタブル耐火性組成物又は方法において、前記セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約１ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％の前記メタリン酸塩供給成分及び／又は前記オルトリン酸塩供給成分を含む、キャスタブル耐火性組成物又は方法。

【請求項9】

先行する請求項のいずれか一項に記載のキャスタブル耐火性組成物又は方法において、該キャスタブル耐火性組成物を乾燥させる前の、該キャスタブル耐火性組成物は、
約７０ｗｔ％～約９３ｗｔ％の前記セメントフリー耐火性微粒子状組成物と、及び
約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％の前記ゾルバインダーと、
を含み、
随意的に、該キャスタブル耐火性組成物は、約１ｗｔ％～約１０ｗｔ％、例えば約３ｗｔ％～約９ｗｔ％の前記メタリン酸塩供給成分及び／又は前記オルトリン酸塩供給成分含む
ものである、キャスタブル耐火性組成物又は方法。

【請求項10】

請求項１～９のいずれか一項に記載のキャスタブル耐火性組成物の製造又は方法において使用するためのセメントフリー耐火性微粒子状組成物であって、該セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、
ボーキサイト及び／又はアルミナのような耐火性骨材、例えば、焼成、焼結及び／又は溶融アルミナと、
前記メタリン酸塩供給成分及び／又は前記オルトリン酸塩供給成分と、
を含み、随意的に、
（ａ）前記メタリン酸塩供給成分は、メタリン酸アルミニウムなどのメタリン酸塩、及び／又は前記オルトリン酸塩供給成分は、オルトリン酸アルミニウムなどのオルトリン酸塩である、
（ｂ）該セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、シリコンカーバイドを実質的に含まない、
（ｃ）該セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、ケイ酸ジルコニウムを実質的に含まない、
（ｄ）該セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、
約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％のボーキサイト、並びに
約２０ｗｔ％～約４０ｗｔ％のアルミナ、例えば、焼成アルミナ、焼結アルミナ及び／又は溶融アルミナ、
を含み、
（ｅ）該耐火性微粒子状組成物は、
約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の約３ｍｍ～約６ｍｍの粒径を有するボーキサイトと、
約１５ｗｔ％～約３５ｗｔ％の約１ｍｍ～約３ｍｍの粒径を有するボーキサイトと、
約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％の約０ｍｍ～約１ｍｍの粒径を有するボーキサイトと、
約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％の、例えば約０．５ｍｍ以下の粒径を有する、溶解アルミナ、例えば褐色溶融アルミナと、及び、
約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の、例えば、約４μｍ～約６μｍのｄ_５０を有する焼成アルミナと、
を含み、
（ｆ）該セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、例えば、約０．１ｗｔ％～約２ｗｔ％のマイクロシリカを含み、
（ｇ）該セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、例えば、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％の脱凝集剤を含み、
（ｈ）該セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、コロイド状シリカ活性剤、例えば、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％のコロイド状シリカ活性剤を含み、随意的に、コロイド状シリカ活性剤は酸化マグネシウムであり、及び／又は
（ｉ）該セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約１ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％の前記メタリン酸塩供給成分及び／又は前記オルトリン酸塩供給成分を含む、
セメントフリー耐火性微粒子状組成物。

【請求項11】

請求項１～９のいずれか一項に記載のキャスタブル耐火性組成物の製造又は方法において使用するためのゾルバインダーであって、該ゾルバインダーは、前記メタリン酸塩供給成分及び／又は前記オルトリン酸塩供給成分を含み、随意的に、
（ａ）前記メタリン酸塩供給成分は、メタリン酸アルミニウムなどのメタリン酸塩であり、及び／又は、前記オルトリン酸塩供給成分は、オルトリン酸アルミニウムなどのオルトリン酸塩である、
（ｂ）該ゾルバインダーはコロイド状シリカを含み、随意的に、前記コロイド状シリカは約２００ｍ^２／ｇ以下、例えば約１５０ｍ^２／ｇ以下の比表面積を有する、
（ｃ）該ゾルバインダーは、シリコンカーバイドを実質的に含まない、
（ｄ）該ゾルバインダーは、ケイ酸ジルコニウムを実質的に含まない、
（ｅ）該ゾルバインダーは、乾燥前に、
約２０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、例えば約３０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４５ｗｔ％のコロイド状シリカと、
約５０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、例えば約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６５ｗｔ％の水と、
を含む、及び／又は
（ｆ）該ゾルバインダーは、２５℃、せん断速度５０ｓ^－１において、乾燥前に、約３５ｍＰａ・ｓ以下、例えば約２０ｍＰａ・ｓ以下、又は約１５ｍＰａ・ｓ以下、又は約１０ｍＰａ・ｓ以下の見かけの粘度を有する、
ものである、ゾルバインダー。

【請求項12】

請求項１０に記載のゾルバインダーの製造又は方法において使用するための乾燥ゾルバインダーであって、該乾燥ゾルバインダーは、
セメントフリーバインダーと、
前記メタリン酸塩供給成分及び／又は前記オルトリン酸塩供給成分と、
を含み、随意的に、
（ａ）前記メタリン酸塩供給成分はメタリン酸アルミニウムなどのメタリン酸塩であり、及び／又は、前記オルトリン酸塩供給成分はオルトリン酸アルミニウムなどのオルトリン酸塩である、
（ｂ）前記セメントフリーバインダーは、コロイド状シリカ、例えば、約２００ｍ^２／ｇ以下、例えば、約１５０ｍ^２／ｇ以下の比表面積を有するコロイド状シリカである、
ものとする、乾燥ゾルバインダー。

【請求項13】

モノリシック耐火性ライニングなどの耐火物の製造方法であって、該方法は、
キャスタブル耐火性組成物から、又は請求項１～９のいずれか一項に記載の方法によって製造された成形品を形成するステップと、
前記成形品を乾燥するステップと、及び随意的に、
前記成形品を焼成するステップと、
を備え、
さらに、随意的に、前記キャスタブル耐火性組成物から前記成形品を形成するステップは、鋳造、振動鋳造、湿式吹付け、乾式吹付け、自己流動、ラミング、ロッディング、又はパッチングから選択される１つ又は複数の技術を使用するステップを含む、
ものとする、方法。

【請求項14】

１３の方法によって得られた、又は得ることのできる、モノリシック耐火性ライニングなどの耐火物において、該耐火物は、
（ａ）８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定した破断係数ＭＯＲが約１０ＭＰａ以上である、
（ｂ）８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定した冷間圧壊強度ＣＣＳが約１４０ＭＰａ以上である、
（ｃ）設置後の前記耐火物が初期加熱される間、約５０℃／時間以上の速度で加熱可能である、
（ｄ）ＩＳＯ１８９３に従って測定された荷重軟化温度ＲＵＬが約１４００℃以上、例えば約１５００℃以上である、
（ｅ）１２００℃以上の温度で、アルミニウムの浸入などの金属の浸入に対して耐性がある、
（ｆ）DIN EN 1402-6に従って測定した嵩密度が約２．８０ｇ／ｃｍ^３～約３．００ｇ／ｃｍ^３である、
（ｇ）DIN EN 1402-6に従って測定した吸水率が約４．５％～約７．０％である、及び／又は、
（ｈ）DIN EN 1402-6に従って測定した開気孔率が約１０％～約２０％である、
ものとする、耐火物。

【請求項15】

セメントフリーゾル系キャスタブル耐火性組成物から形成される耐火物の高温での金属浸入に対する耐性を改善するための、セメントフリーゾル系キャスタブル耐火性組成物中のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分の使用において、随意的に、
（ａ）前記メタリン酸塩供給成分は、メタリン酸アルミニウムなどのメタリン酸塩、及び／又は、前記オルトリン酸塩提供成分は、オルトリン酸アルミニウムなどのオルトリン酸塩である、
（ｂ）セメントフリーゾル系キャスタブル耐火性組成物は、コロイド状シリカを含むバインダーゾルを含む、及び／又は、
（ｃ）前記金属はアルミニウム又はアルミニウム合金である、
ものとする、使用。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本開示は、キャスタブル耐火性組成物、キャスタブル耐火性組成物の製造方法、キャスタブル耐火性組成物の製造に使用するための耐火性微粒子状組成物、キャスタブル耐火性組成物の製造に使用するためのゾルバインダー、乾燥ゾルバインダー組成物、ゾルバインダーの製造方法、耐火物の製造方法、耐火物、並びに、キャスタブル耐火性組成物中のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分の使用法に関する。

【背景技術】

【0002】

耐火性材料は、高温での耐熱バリアとしての使用に適した特性を有する材料である。耐火性材料は、鉄及び非鉄金属材料において、液体金属及び／又はスラグによる化学的及び機械的変形から保護するために、冶金タンク、取鍋、炉、るつぼ、高炉、炉床、容器、容器注ぎ口、タンディッシュ、反応チャンバ、トラフ及びその他の装置のライニングとして広く使用されている。このようなライニングは、焼成耐火レンガを使用して、又は、「キャスタブル」として知られる不定形耐火性材料を使用して形成することができる。個々の焼成レンガから組み立てられるライニングとは異なり、不定形耐火性材料又はキャスタブル耐火性材料は、継ぎ目のないライニングを形成することができ、しばしばモノリシック材料と呼ばれる。モノリシックライニングは通常、キャスタブル耐火性組成物から現場鋳造される。キャスタブル耐火性材料は、キュポラ底板及びサイフォン耐火性ブロック、高炉、本管、二次トラフ、スイングトラフ、さらに一般的には、液体金属及びスラグ、あるいはその他の高温の液体、固体、又は気体を貯蔵し、流れを誘導し、あるいは補助的な工業的処理に適したタンク又はタンクのトラフ、鋳造取鍋、鋳造トラフ、反応チャンバ、及びトラフのライニングとして特に有用である。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0003】

キャスタブル耐火性組成物は、一般的には、耐火性微粒子状組成物及びバインダーを含む。キャスタブル耐火性組成物中の耐火性微粒子状組成物の粒子は、セメントを使用して結合させてもよい。(すなわち、キャスタブル耐火性組成物は、カルシウムアルミネートセメント（ＣＡＣ：calcium aluminate cement）及び／又はカルシウムシリケートセメント（ＣＳＣ：calcium silicate cement）などのセメント系材料を含むセメント系又はセメントベースのキャスタブル耐火性組成物であってもよい）。あるいは、キャスタブル耐火性組成物はセメントフリーであってもよく、それによって耐火性微粒子はゾルバインダー（ゾル結合剤）のようなセメントフリーバインダーを用いて結合される。キャスタブル耐火性組成物のセメント含有量を低減又は除去することにより、キャスタブル耐火性組成物の高温特性を改善することができる。しかしながら、セメントフリーのキャスタブル耐火性組成物から形成されたモノリシックライニングは、状況によっては、ライニングが高温で溶融金属に曝された場合に、金属浸入に対する抵抗性の低下を示すことがある。このようなモノリシックライニングはまた、高温では、冷間圧壊強度の低下などの強度低下を示すことがある。例えば、モノリシックライニングは、ライニング材の焼結が起こる温度に到達する前に、水和物相が崩壊するため、８００℃～９５０℃付近の温度で強度の低下を示すことがある。したがって、セメントフリーのキャスタブル耐火性組成物の改良が望まれる（そうでなければ１０００℃以下の強度に寄与する）。

【課題を解決するための手段】

【0004】

第１の態様によれば、セメントフリー耐火性微粒子状組成物及びゾルバインダーを含むキャスタブル耐火性組成物が提供され、該キャスタブル耐火性組成物は、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む。

【0005】

メタリン酸供給成分は、メタリン酸アルミニウムのようなメタリン酸塩であってもよい。

【0006】

オルトリン酸塩供給成分は、オルトリン酸アルミニウムのようなオルトリン酸塩であってもよい。

【0007】

ゾルバインダーは、コロイド状シリカを含んでもよく、随意的に、該コロイド状シリカは、約２００ｍ^２／ｇ以下、例えば約１５０ｍ^２／ｇ以下の比表面積を有する。

【0008】

ゾルバインダーは乾燥前、約２０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、例えば、約３０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４５ｗｔ％のシリカ、及び約５０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、例えば、約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６５ｗｔ％の水を含んでもよい。

【0009】

ゾルバインダーは、該ゾルバインダーの乾燥前、２５℃、５０ｓ^－１のせん断速度で、約３５ｍＰａ・ｓ以下、例えば、約３０ｍＰａ・ｓ以下、又は約２５ｍＰａ・ｓ以下、又は約２０ｍＰａ・ｓ以下、約１５ｍＰａ・ｓ以下、又は約１０ｍＰａ・ｓ以下の見かけ粘度を有していてもよい。

【0010】

メタリン酸塩供給成分は、乾燥前のキャスタブル耐火性組成物の総重量に基づいて、約１ｗｔ％～約１０ｗｔ％、例えば約３ｗｔ％～約９ｗｔ％の量で、キャスタブル耐火性組成物中に存在してもよい。

【0011】

オルトリン酸塩供給成分は、乾燥前のキャスタブル耐火性組成物の総重量に基づいて、約１ｗｔ％～約１０ｗｔ％、例えば約３ｗｔ％～約９ｗｔ％の量で、キャスタブル耐火性組成物中に存在してもよい。

【0012】

セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、ボーキサイト及び／又はアルミナのような耐火性骨材、例えば、焼成、焼結及び／又は溶融アルミナを含んでもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のシリコンカーバイド含んでもよい。例えば、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、シリコンカーバイドを実質的に含まなくてもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のケイ酸ジルコニウムを含んでもよい。例えば、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、ケイ酸ジルコニウムを実質的に含まなくてもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、シリコンカーバイド及びケイ酸ジルコニウムを実質的に含まなくてもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％のボーキサイト、及び約２０ｗｔ％～約４０ｗｔ％のアルミナ、例えば、焼成アルミナ、焼結アルミナ及び／又は溶融アルミナを含んでもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の、約３ｍｍ～約６ｍｍの粒径を有するボーキサイト、約１５ｗｔ％～約３５ｗｔ％の、約１ｍｍ～約３ｍｍの粒径を有するボーキサイト、約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％の約１ｍｍ以下（例えば、約０ｍｍ～約１ｍｍ）の粒径を有するボーキサイト、約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％の、例えば約０．５ｍｍ以下の粒径（例えば、約０ｍｍ～約０．５ｍｍ）を有する溶解アルミナ、例えば褐色溶融アルミナ、及び約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の、例えば約４μｍ～約６μｍのｄ_５０を有する焼成アルミナを含んでもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物はマイクロシリカ、例えば、約０．１ｗｔ％～約２ｗｔ％のマイクロシリカを含んでもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、脱凝集剤、例えば、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％の脱凝集剤を含んでもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、コロイド状シリカ活性化剤、例えば、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％のコロイド状シリカ活性化剤を含んでもよく、随意的に、コロイド状シリカ活性化剤は酸化マグネシウムである。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0013】

キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に、該キャスタブル耐火性組成物は、約７０ｗｔ％～約９３ｗｔ％のセメントフリー耐火性微粒子状組成物、及び約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％のゾルバインダーを含んでもよく、随意的に、該キャスタブル耐火性組成物は、約１ｗｔ％～約１０ｗｔ％、例えば約３ｗｔ％～約９ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む。

【0014】

第２の態様によれば、キャスタブル耐火性組成物を製造する方法であって、セメントフリー耐火性微粒子状組成物及びゾルバインダーを配合するステップを備える方法が提供され、該方法は、キャスタブル耐火性組成物中にメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含ませるステップを備える。

【0015】

メタリン酸供給成分は、メタリン酸アルミニウムのようなメタリン酸塩であってもよい。

【0016】

オルトリン酸塩供給成分は、オルトリン酸アルミニウムのようなオルトリン酸塩であってもよい。

【0017】

ゾルバインダーはコロイド状シリカを含んでもよく、随意的に、コロイド状シリカは、約２００ｍ^２／ｇ以下、例えば約１５０ｍ^２／ｇ以下の比表面積を有する。ゾルバインダーは乾燥前に、約２０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、例えば約３０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４５ｗｔ％のシリカ、及び約５０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、例えば約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６５ｗｔ％の水を含んでもよい。ゾルバインダーは、該ゾルバインダーの乾燥前、２５℃、５０s^－１のせん断速度で、約３５ｍＰａ・ｓ以下、例えば、約３０ｍＰａ・ｓ以下、又は約２５ｍＰａ・ｓ以下、又は約２０ｍＰａ・ｓ以下、又は約１５ｍＰａ・ｓ以下、又は約１０ｍＰａ・ｓ以下の見かけ粘度を有していてもよい。

【0018】

メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分は、乾燥前のキャスタブル耐火性組成物の総重量に基づいて、約１ｗｔ％～約１０ｗｔ％、例えば約３ｗｔ％～約９ｗｔ％の量で、キャスタブル耐火性組成物中に存在してもよい。

【0019】

セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、ボーキサイト及び／又はアルミナのような耐火性骨材、例えば、焼成、焼結及び／又は溶融アルミナを含んでもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のシリコンカーバイドを含んでもよい。例えば、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、シリコンカーバイドを実質的に含まなくてもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のケイ酸ジルコニウムを含んでもよい。例えば、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、ケイ酸ジルコニウムを実質的に含まなくてもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、シリコンカーバイド及びケイ酸ジルコニウムを実質的に含まなくてもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％のボーキサイト、及び約２０ｗｔ％～約４０ｗｔ％のアルミナ、例えば、焼成アルミナ、焼結アルミナ及び／又は溶融アルミナを含んでもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の、約３ｍｍ～約６ｍｍの粒径を有するボーキサイト、約１５ｗｔ％～約３５ｗｔ％の、約１ｍｍ～約３ｍｍの粒径を有するボーキサイト、約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％の、約１ｍｍ以下（例えば、約０ｍｍ～約１ｍｍ）の粒径を有するボーキサイト、約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％の、例えば約０．５ｍｍ以下（例えば、約０ｍｍ～約０．５ｍｍ）の粒径を有する溶解アルミナ、例えば褐色溶融アルミナ、及び約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の、例えば約４μｍ～約６μｍのｄ_５０を有する焼成アルミナを含んでもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物はマイクロシリカ、例えば、約０．１ｗｔ％～約２ｗｔ％のマイクロシリカを含んでもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、脱凝集剤（解膠剤）、例えば、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％の脱凝集剤を含んでもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、コロイド状シリカ活性化剤、例えば、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％のコロイド状シリカ活性化剤を含んでもよく、随意的に、コロイド状シリカ活性化剤は酸化マグネシウムである。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約１ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0020】

本方法は、約７０ｗｔ％～約９３ｗｔ％のセメントフリー耐火性微粒子状組成物、及び約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％のゾルバインダーを混合するステップを含んでもよく、随意的に、キャスタブル耐火性組成物は、約１ｗｔ％～約１０ｗｔ％、例えば約３ｗｔ％～約９ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む。

【0021】

第３の態様において、第１の態様によるキャスタブル耐火性組成物の製造に使用するためのゾルバインダーが提供され、該ゾルバインダーは、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む。

【0022】

メタリン酸供給成分は、メタリン酸アルミニウムのようなメタリン酸塩であってもよい。

【0023】

オルトリン酸塩供給成分は、オルトリン酸アルミニウムのようなオルトリン酸塩であってもよい。

【0024】

ゾルバインダーはコロイド状シリカを含んでもよく、随意的に、コロイド状シリカは約２００ｍ^２／ｇ以下、例えば約１５０ｍ^２／ｇ以下の比表面積を有する。乾燥前のゾルバインダーは、約２０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、例えば約３０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４５ｗｔ％のシリカ、及び約５０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、例えば約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６５ｗｔ％の水を含んでもよい。ゾルバインダーは、乾燥前、２５℃、せん断速度５０ｓ^－１で、約３５ｍＰａ・ｓ以下、例えば、約３０ｍＰａ・ｓ以下、又は約２５ｍＰａ・ｓ以下、又は約２０ｍＰａ・ｓ以下、又は約１５ｍＰａ・ｓ以下、又は約１０ｍＰａ・ｓ以下の見かけ粘度を有していてもよい。

【0025】

第４の態様において、第３の態様によるゾルバインダーの製造に使用するための乾燥ゾルバインダー組成物が提供され、該乾燥ゾルバインダー組成物は、セメントフリーバインダー並びにメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む。

【0026】

メタリン酸供給成分は、メタリン酸アルミニウムのようなメタリン酸塩であってもよい。

【0027】

オルトリン酸塩供給成分は、オルトリン酸アルミニウムのようなオルトリン酸塩であってもよい。

【0028】

セメントフリーバインダーは、コロイド状シリカ、例えば、約２００ｍ^２／ｇ以下、例えば、約１５０ｍ^２／ｇ以下の比表面積を有するコロイド状シリカであってもよい。

【0029】

第５の態様において、ゾルバインダーの製造方法が提供され、該方法は、第４の態様による乾燥ゾルバインダー組成物を水と混合してゾルを形成するステップを備える。

【0030】

第６の態様において、第１の態様によるキャスタブル耐火性組成物を製造する際に使用するためのセメントフリー耐火性微粒子状組成物が提供され、該セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、ボーキサイト及び／又はアルミナのような耐火性骨材、例えば焼成、焼結及び／又は溶融アルミナ、並びにメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む。

【0031】

メタリン酸供給成分は、メタリン酸アルミニウムのようなメタリン酸塩であってもよい。

【0032】

オルトリン酸塩供給成分は、オルトリン酸アルミニウムのようなオルトリン酸塩であってもよい。

【0033】

セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、シリコンカーバイドを実質的に含まなくてもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、ケイ酸ジルコニウムを実質的に含まなくてもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％のボーキサイト、及び約２０ｗｔ％～約４０ｗｔ％のアルミナ、例えば、焼成、焼結及び／又は溶融アルミナを含んでもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の約３ｍｍ～約６ｍｍの粒径を有するボーキサイト、約１５ｗｔ％～約３５ｗｔ％の、約１ｍｍ～約３ｍｍの粒径を有するボーキサイト、約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％の、約１ｍｍ以下（例えば、約０ｍｍ～約１ｍｍ）の粒径を有するボーキサイト、約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％の、例えば約０．５ｍｍ以下の粒径（例えば、約０ｍｍ～約０．５ｍｍ）を有する溶解アルミナ、例えば褐色溶融アルミナ、及び約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の、例えば約４μｍ～約６μｍのｄ_５０を有する焼成アルミナを含んでもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物はマイクロシリカ、例えば、約０．１ｗｔ％～約２ｗｔ％のマイクロシリカを含んでもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、脱凝集剤、例えば、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％の脱凝集剤を含んでもよい。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、コロイド状シリカ活性化剤、例えば、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％のコロイド状シリカ活性化剤を含んでもよく、随意的に、コロイド状シリカ活性化剤は酸化マグネシウムである。セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約１ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0034】

第７の態様において、耐火物を製造する方法が提供され、該方法は、第１の態様による鋳造可能な耐火性組成物から、又は第２の態様による方法によって製造された物品を形成するステップ、該物品を乾燥するステップ、また随意的に、該物品を焼成するステップを備える。

【0035】

キャスタブル耐火性組成物から物品を形成するステップは、鋳造、振動鋳造、湿式吹付け、乾式吹付け、自己流動、ラミング（突固め）、ロッディング（棒突き）、又はパッチング（パッチ当て）から選択される１つ以上の技術の使用を含んでもよい。

【0036】

耐火物は、モノリシック耐火性ライニングであってもよい。

【0037】

第８の態様において、第７の態様の方法によって得られた又は得ることのできるモノリシック耐火性ライニング等の耐火物が提供される。

【0038】

耐火物は、８００℃に加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定した破断係数ＭＯＲ（modulus of rupture）が約１０ＭＰａ以上であってもよく、８００℃に加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定した冷間圧壊強度ＣＣＳ（cold crushing strength）が約１４０ＭＰａ以上であってもよく、例えば、設置後の耐火物が初期加熱される間、約５０℃／時間以上の速度で加熱可能であってもよく、ＩＳＯ１８９３に従って測定された荷重軟化温度ＲＵＬ（refractoriness under load）が約１４００℃以上、例えば約１５００℃以上であってもよく、１２００℃以上の温度で、アルミニウムの浸入などの金属の浸入に対して耐性があってもよく、DIN EN 1402-6に従って測定した嵩密度が約２．８０ｇ／ｃｍ^３～約３．００ｇ／ｃｍ^３であってもよく、DIN EN 1402-6に従って測定した開気孔率が約１０％～約２０％であってもよい。

【0039】

第９の態様において、セメントフリーゾル系キャスタブル耐火性組成物から形成される耐火物の高温での金属浸入に対する耐性を改善するための、セメントフリーゾル系キャスタブル耐火物組成物中のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分の使用法が提供される。

【0040】

メタリン酸供給成分は、メタリン酸アルミニウムのようなメタリン酸塩であってもよい。

【0041】

オルトリン酸塩供給成分は、オルトリン酸アルミニウムのようなオルトリン酸塩であってもよい。

【0042】

セメントフリーゾル系キャスタブル耐火性組成物は、コロイド状シリカを含むバインダーゾルを含んでもよい。

【0043】

金属はアルミニウム又はアルミニウム合金であってもよい。

【0044】

当業者は、相互に排他的である場合を除き、上記の態様のいずれか1つに関連して記載された特徴は、他の態様にも準用され得ることを理解するであろう。さらに、相互に排他的である場合を除き、本明細書に記載された特徴は、任意の態様に適用され得、及び／又は本明細書に記載された他の特徴と組み合わされ得る。

【図面の簡単な説明】

【0045】

次に、実施形態について、図を参照しながら例示的に記載する。

【図1】８００℃に加熱したキャスタブル耐火性組成物Ｃ１、Ｃ２、Ｃ３、Ｃ４、Ｃ５、Ｃ６及びＣ７の試験サンプルの写真である。

【図2】キャスタブル耐火性組成物（ａ）Ｃ１、（ｂ）Ｃ１‘及び（ｃ）Ｃ７から形成され、溶融アルミニウムの鋳型として使用された試験用るつぼの断面を撮影した写真である。

【発明を実施するための形態】

【0046】

驚くべきことに、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分をセメントフリーのキャスタブル耐火性組成物に含有させることにより、高温における金属浸入抵抗性等のセメントフリーのキャスタブル耐火性組成物の特性を改善できることが見出された。

【0047】

［キャスタブル耐火性組成物］
耐火性材料は、高温での耐熱バリアとしての使用に適した特性を有する材料であることは理解されるであろう。耐火性材料は、鉄及び非鉄金属材料において、液体金属及び／又はスラグによる化学的及び機械的変形から保護するために、冶金タンク、取鍋、炉、るつぼ、高炉、炉床、容器、容器注ぎ口、タンディッシュ、反応チャンバ、トラフ及びその他の装置のライニングとして広く使用されている。このようなライニングは、焼成耐火レンガを使用して、又は、「キャスタブル」として知られる不定形耐火性材料を使用して形成することができる。個々の焼成レンガから組み立てられるライニングとは異なり、不定形耐火性材料又はキャスタブル耐火性材料は、継ぎ目のないライニングを形成することができ、しばしばモノリシック材料と呼ばれる。モノリシックライニングは通常、キャスタブル耐火性組成物から現場鋳造される。キャスタブル耐火性材料は、キュポラ底板及びサイフォン耐火性ブロック、高炉、本管、二次トラフ、スイングトラフ、さらに一般的には、液体金属及びスラグ、あるいはその他の高温の液体、固体、又は気体を貯蔵し、流れを誘導し、あるいは補助的な工業的処理に適したタンク又はタンクのトラフ、鋳造取鍋、鋳造トラフ、反応チャンバ、及びトラフのライニングとして特に有用である。

【0048】

キャスタブル耐火性組成物は、一般的には、耐火性微粒子状組成物及びバインダーを含む。キャスタブル耐火性組成物中の耐火性微粒子状組成物の粒子は、バインダーとしてセメントを使用して結合させてもよい。(すなわち、キャスタブル耐火性組成物は、カルシウムアルミネートセメント（ＣＡＣ：calcium aluminate cement）及び／又はカルシウムシリケートセメント（ＣＳＣ：calcium silicate cement）などのセメント系材料を含むセメント系又はセメントベースのキャスタブル耐火性組成物であってもよい）。しかしながら、本発明は特に、ゾルバインダーのようなセメントフリーバインダーを用いて耐火性微粒子が結合したセメントフリーのキャスタブル耐火性組成物に関する。キャスタブル耐火性組成物のセメント含有量を低減又は除去することは、ＣａＯ含有量を低減し、それによりアノーサイト及びゲーレナイトのような低温融解相の生成を低減することによって、キャスタブル耐火性組成物の高温特性を改善する傾向がある。

【0049】

したがって、本発明のキャスタブル耐火性組成物は、カルシウムアルミネートセメント（ＣＡＣ）及び／又はカルシウムシリケートセメント（ＣＳＣ）のようなセメント系材料を実質的に含まなくてもよい。例えば、キャスタブル耐火性組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下の、ＣＡＣ及び／又はＣＳＣのようなセメント系材料を含んでもよい。

【0050】

本発明の（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、一般的には、耐火性微粒子状組成物、及びゾルバインダーを含む。（例えば、セメントフリーの）キャスタブル耐火性組成物はまた、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む。メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分は、耐火性微粒子状組成物及び／又はゾルバインダーの一部を形成してもよく、並びに／或いは耐火性粒子状組成物及びゾルバインダーに加えて提供されてもよい。

【0051】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約７０ｗｔ％以上、例えば、約７５ｗｔ％以上、または約８０ｗｔ％以上、又は約８５ｗｔ％以上、又は約９０ｗｔ％以上、又は約９３ｗｔ％以上の耐火性微粒子状組成物を含んでもよい。（例えば、セメントフリーの）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約９３ｗｔ％以下、又は約９０ｗｔ％以下、又は約８５ｗｔ％以下、又は約８０ｗｔ％以下、又は約７５ｗｔ％以下、又は約７０ｗｔ％以下の耐火性粒子組成物を含んでもよい。(例えば、セメントフリー)キャスタブル耐火性組成物は、(例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約７０ｗｔ％～約９３ｗｔ％、例えば、約７０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８５ｗｔ％。又は約７５ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約８５ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約８５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約９０ｗｔ％～約９３ｗｔ％の耐火性粒子組成物を含んでもよい。

【0052】

(例えば、セメントフリー)キャスタブル耐火性組成物は、(例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約５ｗｔ％以上（例えば、約５．０ｗｔ％以上）、例えば、約７．５ｗｔ％以上、約１０ｗｔ％以上（例えば、約１０．０ｗｔ％以上）、約１２．５ｗｔ％以上、又は約１５ｗｔ％以上（例えば、約１５．０ｗｔ％以上）のゾルバインダーを含んでもよい。(例えば、セメントフリー)キャスタブル耐火性組成物は、(例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約１５ｗｔ％以下（例えば、約１５．０ｗｔ％以下）、例えば、約１２．５ｗｔ％以下、又は約１０ｗｔ％以下（例えば、約１０．０ｗｔ％以下）、又は約７．５ｗｔ％以下、又は約５ｗｔ％以下（例えば、約５．０ｗｔ％以下）のゾルバインダーを含んでもよい。(例えば、セメントフリー)キャスタブル耐火性組成物は、(例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約５．０ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、例えば、約５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約７．５ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約７．５ｗｔ％）、又は約７．５ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約７．５ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約７．５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％（例えば、約７．５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％）、又は約７．５ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約７．５ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約１０ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約１０．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）である、又は約１０ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％（例えば、約１０．０ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％）、又は約１２．５ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約１２．５ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）のゾルバインダーを含んでもよい。

【0053】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約２ｗｔ％以上（例えば、約２．０ｗｔ％以上）、例えば、約３ｗｔ％以上（例えば、約３．０ｗｔ％以上）、又は約４ｗｔ％以上（例えば、約４．０ｗｔ％以上）、又は約５ｗｔ％以上（例えば、約５．０ｗｔ％以上）、又は約６ｗｔ％以上（例えば、約６．０ｗｔ％以上）のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約２０ｗｔ％以下（例えば、約２０．０ｗｔ％以下）、例えば、約１５ｗｔ％以下（例えば、約１５．０ｗｔ％以下）、又は約１２ｗｔ％以下（例えば、約１２．０ｗｔ％以下）、又は約１１ｗｔ％以下（例えば、約１１．０ｗｔ％以下）、又は約１０ｗｔ％以下（例えば、約１０．０ｗｔ％以下）、又は約９ｗｔ％以下（例えば、約９．０ｗｔ％以下）、又は約８ｗｔ％以下（例えば、約８．０ｗｔ％以下）、又は約７ｗｔ％以下（例えば、約７．０ｗｔ％以下）、又は約６ｗｔ％以下（例えば、約６．０ｗｔ％以下）のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約２ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0054】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約２ｗｔ％以上（例えば、約２．０ｗｔ％以上）、例えば、約３ｗｔ％以上（例えば、約３．０ｗｔ％以上）、又は約４ｗｔ％以上（例えば、約４．０ｗｔ％以上）、又は約５ｗｔ％以上（例えば、約５．０ｗｔ％以上）、又は約６ｗｔ％以上（例えば、約６．０ｗｔ％以上）のメタリン酸塩供給成分を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約２０ｗｔ％以下（例えば、約２０．０ｗｔ％以下）、例えば、約１５ｗｔ％以下（例えば、約１５．０ｗｔ％以下）、又は約１２ｗｔ％以下（例えば、約１２．０ｗｔ％以下）、又は約１１ｗｔ％以下（例えば、約１１．０ｗｔ％以下）、又は約１０ｗｔ％以下（例えば、約１０．０ｗｔ％以下）、又は約９ｗｔ％以下（例えば、約９．０ｗｔ％以下）、又は約８ｗｔ％以下（例えば、約８．０ｗｔ％以下）、又は約７ｗｔ％以下（例えば、約７．０ｗｔ％以下）、又は約６ｗｔ％以下（例えば、約６．０ｗｔ％以下）のメタリン酸塩供給成分を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約２ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）のメタリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0055】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約２ｗｔ％以上（例えば、約２．０ｗｔ％以上）、例えば、約３ｗｔ％以上（例えば、約３．０ｗｔ％以上）、又は約４ｗｔ％以上（例えば、約４．０ｗｔ％以上）、又は約５ｗｔ％以上（例えば、約５．０ｗｔ％以上）、又は約６ｗｔ％以上（例えば、約６．０ｗｔ％以上）のオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約２０ｗｔ％以下（例えば、約２０．０ｗｔ％以下）、例えば、約１５ｗｔ％以下（例えば、約１５．０ｗｔ％以下）、又は約１２ｗｔ％以下（例えば、約１２．０ｗｔ％以下）、又は約１１ｗｔ％以下（例えば、約１１．０ｗｔ％以下）、又は約１０ｗｔ％以下（例えば、約１０．０ｗｔ％以下）、又は約９ｗｔ％以下（例えば、約９．０ｗｔ％以下）、又は約８ｗｔ％以下（例えば、約８．０ｗｔ％以下）、又は約７ｗｔ％以下（例えば、約７．０ｗｔ％以下）、又は約６ｗｔ％以下（例えば、約６．０ｗｔ％以下）のオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約２ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）のオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0056】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約２ｗｔ％以上（例えば、約２．０ｗｔ％以上）、例えば、約３ｗｔ％以上（例えば、約３．０ｗｔ％以上）、又は約４ｗｔ％以上（例えば、約４．０ｗｔ％以上）、又は約５ｗｔ％以上（例えば、約５．０ｗｔ％以上）、又は約６ｗｔ％以上（例えば、約６．０ｗｔ％以上）のメタリン酸塩供給成分とオルトリン酸塩供給成分との配合（すなわち、メタリン酸塩提供成分とオルトリン酸塩提供成分とを合計した含有量の合計）を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約２０ｗｔ％以下（例えば、約２０．０ｗｔ％以下）、例えば、約１５ｗｔ％以下（例えば、約１５．０ｗｔ％以下）、又は約１２ｗｔ％以下（例えば、約１２．０ｗｔ％以下）、又は約１１ｗｔ％以下（例えば、約１１．０ｗｔ％以下）、又は約１０ｗｔ％以下（例えば、約１０．０ｗｔ％以下）、又は約９ｗｔ％以下（例えば、約９．０ｗｔ％以下）、又は約８ｗｔ％以下（例えば、約８．０ｗｔ％以下）、又は約７ｗｔ％以下（例えば、約７．０ｗｔ％以下）、又は約６ｗｔ％以下（例えば、約６．０ｗｔ％以下）のメタリン酸塩供給成分とオルトリン酸塩供給成分との配合（すなわち、メタリン酸塩提供成分とオルトリン酸塩提供成分とを合計した含有量の合計）を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約２ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約５．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約２０ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約２０．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約１５．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約１２．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約１１．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約１０．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約９．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約８．０ｗｔ％）、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％（例えば、約６．０ｗｔ％～約７．０ｗｔ％）のメタリン酸塩供給成分とオルトリン酸塩供給成分との配合（すなわち、メタリン酸塩提供成分とオルトリン酸塩提供成分とを合計した含有量の合計）を含んでもよい。

【0057】

いくつかの実施形態において、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、メタリン酸供給成分を含み、オルトリン酸塩供給成分を含まない、すなわち、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、オルトリン酸塩供給成分を実質的に含まない。例えば、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、メタリン酸塩供給成分以外のリン酸塩供給成分を実質的に含まなくてもよい。例えば、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、リン酸三ナトリウム（Ｎａ_３ＰＯ_４、別名オルトリン酸ナトリウム又はオルトリン酸三ナトリウム）、リン酸三カリウム（Ｋ_３ＰＯ_４、別名オルトリン酸カリウム又はオルトリン酸三カリウム）又はリン酸アルミニウム（ＡｌＰＯ_４、別名オルトリン酸アルミニウム）などのオルトリン酸塩を実質的に含まなくてもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、または約０．０１ｗｔ％以下のメタリン酸塩供給成分以外のリン酸塩供給成分を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば、約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のＮａ_３ＰＯ_４、Ｋ_３ＰＯ_４又はＡｌＰＯ_４などのオルトリン酸塩を含んでもよい。

【0058】

いくつかの実施形態において、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、オルトリン酸塩供給成分を含み、メタリン酸塩供給成分を含まない、すなわち、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、メタリン酸塩供給成分を実質的に含まない。例えば、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、オルトリン酸塩供給成分以外のリン酸塩供給成分を実質的に含まなくてもよい。例えば、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、メタリン酸ナトリウム（ＮａＰＯ_３）、メタリン酸カリウム（ＫＰＯ_３）又はメタリン酸アルミニウム（Ａｌ（ＰＯ_３）_３）などのメタリン酸塩を実質的に含まなくてもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のオルトリン酸塩供給成分以外のリン酸塩供給成分を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば、約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のメタリン酸塩供給成分を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のＮａＰＯ_３、ＫＰＯ_３又はＡｌ（ＰＯ_３）_３などのメタリン酸塩を含んでもよい。

【0059】

いくつかの実施形態において、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、メタリン酸塩供給成分及びオルトリン酸塩供給成分を含む。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、メタリン酸塩供給成分又はオルトリン酸塩供給成分以外のリン酸塩供給成分を実質的に含まなくてもよい。例えば、（例えば、セメントフリーの）キャスタブル耐火性組成物は、ピロリン酸塩供給成分を実質的に含まなくてもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば、約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のメタリン酸塩供給成分又はオルトリン酸塩供給成分以外のリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0060】

（例えば、セメントフリーの）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約７０ｗｔ％～約９３ｗｔ％、例えば、約７０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約８５ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約８５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約９０ｗｔ％～約９３ｗｔ％と、ゾルバインダーを約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、例えば、約５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７．５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約１２．５ｗｔ％～約１５ｗｔ％の耐火性微粒子状組成物と、約２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分(耐火性微粒子状組成物及び／又はバインダーゾルの一部を形成し得る）を含んでもよい。

【0061】

（例えば、セメントフリーの）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約７０ｗｔ％～約９３ｗｔ％、例えば、約７０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約８５ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約８５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約９０ｗｔ％～約９３ｗｔ％と、ゾルバインダーを約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、例えば、約５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７．５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約１２．５ｗｔ％～約１５ｗｔ％の耐火性微粒子状組成物をと、約２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分(耐火性微粒子状組成物及び／又はバインダーゾルの一部を形成し得る）を含んでもよい。

【0062】

（例えば、セメントフリーの）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約７０ｗｔ％～約９３ｗｔ％、例えば、約７０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約８５ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約８５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約９０ｗｔ％～約９３ｗｔ％の耐火性微粒子状組成物と、約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、例えば、約５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７．５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約１２．５ｗｔ％～約１５ｗｔ％のゾルバインダーと、約２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％のオルトリン酸塩供給成分(耐火性微粒子状組成物及び／又はバインダーゾルの一部を形成し得る）を含んでもよい。

【0063】

（例えば、セメントフリーの）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約７０ｗｔ％～約９３ｗｔ％、例えば、約７０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約８５ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約８５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約９０ｗｔ％～約９３ｗｔ％と、ゾルバインダーを約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、例えば、約５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７．５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約１２．５ｗｔ％～約１５ｗｔ％の耐火性微粒子状組成物と、約２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分とオルトリン酸塩供給成分との配合(耐火性微粒子状組成物及び／又はバインダーゾルの一部を形成し得る）を含んでもよい。

【0064】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物の化学組成は、DIN EN ISO 12677に従って蛍光Ｘ線（ＸＲＦ：X-ray fluorescence）によって測定することができる。

【0065】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約７０ｗｔ％以上、例えば、約７５ｗｔ％以上、又は約８０ｗｔ％以上、又は約８２ｗｔ％以上、又は約８３ｗｔ％以上の、DIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＡｌ_２Ｏ_３を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約９０ｗｔ％以下、例えば、約８５ｗｔ％以下、又は約８４ｗｔ％以下、又は約８３ｗｔ％以下の、DIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＡｌ_２Ｏ_３を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約７０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、例えば、約７０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８４ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８３ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８４ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８３ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約８４ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約８３ｗｔ％、又は約８２ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約８２ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約８２ｗｔ％～約８４ｗｔ％、又は約８２ｗｔ％～約８３ｗｔ％、又は約８３ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約８３ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約８３ｗｔ％～約８４ｗｔ％の、DIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＡｌ_２Ｏ_３を含んでもよい。

【0066】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約５ｗｔ％以上、例えば、約７ｗｔ％以上、又は約８ｗｔ％以上、又は約８．３ｗｔ％以上の、DIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＳｉＯ_２を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約１２ｗｔ％以下、例えば、約１０ｗｔ％以下、又は約９ｗｔ％以下、又は約８．５ｗｔ％以下、又は約８．５ｗｔ％以下の、DIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＳｉＯ_２を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、例えば、約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８．５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８．３ｗｔ％、又は約７ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約７ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約７ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約７ｗｔ％～約８．５ｗｔ％、又は約７ｗｔ％～約８．３ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約８．５ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約８．３ｗｔ％、又は約８．３ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約８．３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約８．３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約８．３ｗｔ％～約８．５ｗｔ％の、DIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＳｉＯ_２を含んでもよい。

【0067】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．１ｗｔ％以上、例えば、約０．５ｗｔ％以上、又は約１ｗｔ％以上（例えば、１．０ｗｔ％以上）のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＦｅ_２Ｏ_３を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約２ｗｔ％以下（例えば、約２．０ｗｔ％以下）、例えば、約１．５ｗｔ％以下、又は約１ｗｔ％以下（例えば、１．０ｗｔ％以下）のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＦｅ_２Ｏ_３を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．１ｗｔ％～約２ｗｔ％（例えば、約０．１ｗｔ％～約２．０ｗｔ％）、例えば、約０．１ｗｔ％～約１．５ｗｔ％、又は約０．１ｗｔ％～約１ｗｔ％（例えば、約０．１ｗｔ％～約１．０ｗｔ％）、又は約０．５ｗｔ％～約２ｗｔ％（例えば、約０．５ｗｔ％～約２．０ｗｔ％）、又は約０．５ｗｔ％～約１．５ｗｔ％、又は約０．５ｗｔ％～約１ｗｔ％（例えば、約０．５ｗｔ％～約１．０ｗｔ％）、又は約１ｗｔ％～約２ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％～約２．０ｗｔ％）、又は約１ｗｔ％～約１．５ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％～約１．５ｗｔ％）の、DIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＦｅ_２Ｏ_３を含んでもよい。

【0068】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約１ｗｔ％以下（例えば、約１．０ｗｔ％以下）、例えば、約０．５ｗｔ％以下、又は約０．３ｗｔ％以下、又は約０．２ｗｔ％以下の、DIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＣａＯを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．０１ｗｔ％以上のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＣａＯを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％（例えば、約０．０１ｗｔ％～約１．０ｗｔ％）、例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．５ｗｔ％、又は約０．０１ｗｔ％～約０．３ｗｔ％、又は約０．０１ｗｔ％～約０．２ｗｔ％の、DIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＣａＯを含んでもよい。

【0069】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約１ｗｔ％以下（例えば、約１．０ｗｔ％以下）、例えば、約０．５ｗｔ％以下、又は約０．４ｗｔ％以下、又は約０．３ｗｔ％以下のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＭｇＯを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．０１ｗｔ％以上、例えば、約０．１ｗｔ％以上のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＭｇＯを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％（例えば、約０．０１ｗｔ％～約１．０ｗｔ％）、例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．５ｗｔ％、又は約０．０１ｗｔ％～約０．４ｗｔ％、又は約０．０１ｗｔ％～約０．３ｗｔ％、又は約０．１ｗｔ％～約１ｗｔ％（例えば、約０．０１ｗｔ％～約１．０ｗｔ％）、約０．１ｗｔ％～約０．５ｗｔ％、又は約０．１ｗｔ％～約０．４ｗｔ％、又は約０．１ｗｔ％～約０．３ｗｔ％のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＭｇＯを含んでもよい。

【0070】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．５ｗｔ％以下（例えば、約０．５０ｗｔ％以下）、例えば、約０．３ｗｔ％以下（例えば、約０．３０ｗｔ％以下）、又は約０．２ｗｔ％以下（例えば、約０．２０ｗｔ％以下）、又は約０．１ｗｔ％以下（例えば、約０．１０ｗｔ％以下）のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＮａ_２Ｏを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．０１ｗｔ％以上、例えば、約０．０５ｗｔ％以上のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＮａ_２Ｏを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．０１ｗｔ％～約０．５ｗｔ％（例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．５０ｗｔ％）、例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．３ｗｔ％（例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．３０ｗｔ％）、又は約０．０１ｗｔ％～約０．２ｗｔ％（例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．２０ｗｔ％）、又は約０．０１ｗｔ％～約０．１ｗｔ％（例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．１０ｗｔ％）、又は約０．０５ｗｔ％～約０．５ｗｔ％（例えば、約０．０５ｗｔ％～約０．５０ｗｔ％）、又は約０．０５ｗｔ％～約０．３ｗｔ％（例えば、約０．０５ｗｔ％～約０．３０ｗｔ％）、又は約０．０５ｗｔ％～約０．２ｗｔ％（例えば、約０．０５ｗｔ％～約０．２０ｗｔ％）、又は約０．０５ｗｔ％～約０．１ｗｔ％（例えば、約０．０５ｗｔ％～約０．１０ｗｔ％）の、DIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＮａ_２Ｏを含んでもよい。

【0071】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば、約０．３ｗｔ％以下（例えば、約０．３０ｗｔ％以下）、又は約０．２ｗｔ％以下（例えば、約０．２０ｗｔ％以下）、又は約０．１ｗｔ％以下（例えば、約０．１０ｗｔ％以下）のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＮａ_２Ｏを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．０１ｗｔ％以上、例えば、約０．０５ｗｔ％以上のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＮａ_２Ｏを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約０．０１ｗｔ％～約０．５ｗｔ％（例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．５０ｗｔ％）、例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．３ｗｔ％（例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．３０ｗｔ％）、又は約０．０１ｗｔ％～約０．２ｗｔ％（例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．２０ｗｔ％）、又は約０．０１ｗｔ％～約０．１ｗｔ％（例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．１０ｗｔ％）、又は約０．０５ｗｔ％～約０．５ｗｔ％（例えば、約０．０５ｗｔ％～約０．５０ｗｔ％）、又は約０．０５ｗｔ％～約０．３ｗｔ％（例えば、約０．０５ｗｔ％～約０．３０ｗｔ％）、又は約０．０５ｗｔ％～約０．２ｗｔ％（例えば、約０．０５ｗｔ％～約０．２０ｗｔ％）、又は約０．０５ｗｔ％～約０．１ｗｔ％（例えば、約０．０５ｗｔ％～約０．１０ｗｔ％）の、DIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＮａ_２Ｏを含んでもよい。

【0072】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約６ｗｔ％以下（例えば、約６．０ｗｔ％以下）、例えば、約５ｗｔ％以下（例えば、約５．０ｗｔ％以下）、又は約４．８ｗｔ％以下、又は約４．７ｗｔ％以下の、DIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＰ_２Ｏ_５を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約１ｗｔ％以上（例えば、約１．０ｗｔ％以上）、例えば、約２ｗｔ％以上（例えば、約２．０ｗｔ％以上）、又は約３ｗｔ％以上（例えば、約３．０ｗｔ％以上）、又は約４ｗｔ％以上（例えば、約４．０ｗｔ％以上）、又は約４．６ｗｔ％以上、約４．７ｗｔ％以上の、DIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＰ_２Ｏ_５を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約１ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、例えば、約１ｗｔ％～約５ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％～約５．０ｗｔ％）、又は約１ｗｔ％～約４．８ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％～約４．８ｗｔ％）、又は約１ｗｔ％～約４．７ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％～約４．７ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約５ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約５．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約４．８ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約４．９ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約４．７ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約４．７ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約５ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約５．０ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約４．８ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約４．８ｗｔ％）、又は約３ｗｔ％～約４．７ｗｔ％（例えば、約３．０ｗｔ％～約４．７ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約５ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約５．０ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約４．８ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約４．８ｗｔ％）、又は約４ｗｔ％～約４．７ｗｔ％（例えば、約４．０ｗｔ％～約４．７ｗｔ％）、又は約４．６ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約４．６ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約４．６ｗｔ％～約５ｗｔ％（例えば、約４．６ｗｔ％～約５．０ｗｔ％）、又は約４．６ｗｔ％～約４．８ｗｔ％、又は約４．６ｗｔ％～約４．７ｗｔ％、又は約４．７ｗｔ％～約６ｗｔ％（例えば、約４．７ｗｔ％～約６．０ｗｔ％）、又は約４．７ｗｔ％～約５ｗｔ％（例えば、約４．７ｗｔ％～約５．０ｗｔ％）の、DIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＰ_２Ｏ_５を含んでもよい。

【0073】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約１ｗｔ％以上（例えば、約１．０ｗｔ％以上）、例えば、約２ｗｔ％以上（例えば、約２．０ｗｔ％以上）、又は約２．３ｗｔ％以上、又は約２．４ｗｔ％以上のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＴｉＯ_２を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約５ｗｔ％以下（例えば、約５．０ｗｔ％以下）、例えば、約４ｗｔ％以下（例えば、約４．０ｗｔ％以下）、又は約３ｗｔ％以下（例えば、約３．０ｗｔ％以下）、又は約２ｗｔ％以下（例えば、約２．０ｗｔ％以下）、又は約２．５ｗｔ％以下、約２．４ｗｔ％以下のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＴｉＯ_２を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約１ｗｔ％～約５ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％～約５．０ｗｔ％）、例えば、約１ｗｔ％～約４ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％～約４．０ｗｔ％）、又は約１ｗｔ％～約３ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％～約３．０ｗｔ％）、又は約１ｗｔ％～約２．５ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％～約２．５ｗｔ％）、又は約１ｗｔ％～約２．４ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％～約２．４ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約５ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約５．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約４ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約４．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約３ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約３．０ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約２．５ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約２．５ｗｔ％）、又は約２ｗｔ％～約２．４ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％～約２．４ｗｔ％）、又は約２．３ｗｔ％～約５ｗｔ％（例えば、約２．３ｗｔ％～約５．０ｗｔ％）、又は約２．３ｗｔ％～約４ｗｔ％（例えば、約２．３ｗｔ％～約４．０ｗｔ％）、又は約２．３ｗｔ％～約３ｗｔ％（例えば、約２．３ｗｔ％～約３．０ｗｔ％）、又は約２．３ｗｔ％～約２．５ｗｔ％、又は約２．３ｗｔ％～約２．４ｗｔ％、又は約２．４ｗｔ％～約５ｗｔ％（例えば、約２．４ｗｔ％～約５．０ｗｔ％）、又は約２．４ｗｔ％～約４ｗｔ％（例えば、約２．４ｗｔ％～約４．０ｗｔ％）、又は約２．４ｗｔ％～約３ｗｔ％（例えば、約２．４ｗｔ％～約３．０ｗｔ％）のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＴｉＯ_２を含んでもよい。

【0074】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約７０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、例えば、約７０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８４ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８３ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８４ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８３ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約８４ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約８３ｗｔ％、又は約８２ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約８２ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約８２ｗｔ％～約８４ｗｔ％、又は約８２ｗｔ％～約８３ｗｔ％、又は約８３ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約８３ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約８３ｗｔ％～約８４ｗｔ％のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＡｌ_２Ｏ_３と、約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、例えば、約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８．５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８．３ｗｔ％、又は約７ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約７ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約７ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約７ｗｔ％～約８．５ｗｔ％、又は約７ｗｔ％～約８．３ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約８．５ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約８．３ｗｔ％、又は約８．３ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約８．３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約８．３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約８．３ｗｔ％～約８．５ｗｔ％のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＳｉＯ_２と、約０．１ｗｔ％～約２ｗｔ％（例えば、約０．１ｗｔ％～約２．０ｗｔ％）、例えば、約０．１ｗｔ％～約１．５ｗｔ％、又は約０．１ｗｔ％～約１ｗｔ％（例えば、約０．１ｗｔ％～約１．０ｗｔ％）、又は約０．５ｗｔ％～約２ｗｔ％（例えば、約０．５ｗｔ％～約２．０ｗｔ％）、又は約０．５ｗｔ％～約１．５ｗｔ％、又は約０．５ｗｔ％～約１ｗｔ％（例えば、約０．５ｗｔ％～約１．０ｗｔ％）、又は約１ｗｔ％～約２ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％～約２．０ｗｔ％）、又は約１ｗｔ％～約１．５ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％～約１．５ｗｔ％）のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＦｅ_２Ｏ_３と、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％（例えば、約０．０１ｗｔ％～約１．０ｗｔ％）、例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．５ｗｔ％、又は約０．０１ｗｔ％～約０．３ｗｔ％、又は約０．０１ｗｔ％～約０．２ｗｔ％のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＣａＯと、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％（例えば、約０．０１ｗｔ％～約１．０ｗｔ％）、例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．５ｗｔ％、又は約０．０１ｗｔ％～約０．４ｗｔ％、又は約０．０１ｗｔ％～約０．３ｗｔ％、又は約０．１ｗｔ％～約１ｗｔ％（例えば、約０．１ｗｔ％～約１．０ｗｔ％）、又は約０．１ｗｔ％～約０．５ｗｔ％、又は約０．１ｗｔ％～約０．４ｗｔ％、又は約０．１ｗｔ％～約０．３ｗｔ％のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＭｇＯと、約０．０１ｗｔ％～約０．５ｗｔ％、例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．３ｗｔ％、又は約０．０１ｗｔ％～約０．２ｗｔ％、又は約０．０１ｗｔ％～約０．１ｗｔ％、又は約０．０５ｗｔ％～約０．５ｗｔ％、又は約０．０５ｗｔ％～約０．３ｗｔ％、又は約０．０５ｗｔ％～約０．２ｗｔ％、又は約０．０５ｗｔ％～約０．１ｗｔ％のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＮａ_２Ｏと、約０．０１ｗｔ％～約０．５ｗｔ％、例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．３ｗｔ％、又は約０．０１ｗｔ％～約０．２ｗｔ％、又は約０．０１ｗｔ％～約０．１ｗｔ％、又は約０．０５ｗｔ％～約０．５ｗｔ％、又は約０．０５ｗｔ％～約０．３ｗｔ％、又は約０．０５ｗｔ％～約０．２ｗｔ％、又は約０．０５ｗｔ％～約０．１ｗｔ％のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＫ_２Ｏと、約１ｗｔ％～約６ｗｔ％、例えば、約１ｗｔ％～約５ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約４．８ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約４．７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約４．８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約４．７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約４．８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約４．７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約４．８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約４．７ｗｔ％、又は約４．６ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４．６ｗｔ％～約５ｗｔ％、又は約４．６ｗｔ％～約４．８ｗｔ％、又は約４．６ｗｔ％～約４．７ｗｔ％、又は約４．７ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４．７ｗｔ％～約５ｗｔ％、又は約４．７ｗｔ％～約４．８ｗｔ％のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＰ_２Ｏ_５と、及び約１ｗｔ％～約６ｗｔ％、例えば、約１ｗｔ％～約５ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約４．８ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約４．７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約４．８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約４．７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約４．８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約４．７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約４．８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約４．７ｗｔ％、又は約４．６ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４．６ｗｔ％～約５ｗｔ％、又は約４．６ｗｔ％～約４．８ｗｔ％、又は約４．６ｗｔ％～約４．７ｗｔ％、又は約４．７ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４．７ｗｔ％～約５ｗｔ％、又は約４．７ｗｔ％～約４．８ｗｔ％のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＴｉＯ_２と、を含んでもよい（例えば、成ってもよい、又は実質的に成ってもよい）。

【0075】

［メタリン酸供給成分］
メタリン酸塩供給成分は、キャスタブル耐火性組成物にメタリン酸塩（すなわち、ＰＯ_３ ^－）アニオンを供給することができる任意の成分であってよい。したがって、メタリン酸塩供給成分は、メタリン酸塩（すなわち、メタリン酸（すなわち、ＨＰＯ_３）の塩）であってもよい。メタリン酸塩は、メタリン酸ナトリウム（ＮａＰＯ_３）、メタリン酸カリウム（ＫＰＯ_３）又はメタリン酸アルミニウム（Ａｌ（ＰＯ_３）_３）などのメタリン酸金属塩であってもよい。

【0076】

好ましくは、メタリン酸塩供給成分はメタリン酸アルミニウム（すなわち、ＣＡＳ番号１３７７６-８８-０）であり、例えば、ドイツのChemische Fabrik Budenheim KGから入手可能なＭ １６-０４メタリン酸アルミニウムである。

【0077】

メタリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウム）は、任意の適切な形態、例えば、任意の適切な結晶形態又は多形体で提供され得る。

【0078】

メタリン酸塩供給成分は、メタリン酸塩供給物質のようなメタリン酸塩供給鉱産物であってもよく、その一部を形成してもよく、あるいはそれに由来してもよい。

【0079】

メタリン酸アルミニウムは、約７０ｗｔ％以上、例えば、約７５ｗｔ％以上、又は約８０ｗｔ％以上のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＰ_２Ｏ_５を含んでもよい。メタリン酸アルミニウムは約９０ｗｔ％以下、例えば、約８５ｗｔ％以下、又は約８０ｗｔ％以下の、DIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＰ_２Ｏ_５を含んでもよい。メタリン酸アルミニウムは、約７０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、例えば、約７０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、例えば、約８０ｗｔ％のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＰ_２Ｏ_５を含んでもよい。

【0080】

メタリン酸アルミニウムは、約１０ｗｔ％以上、例えば、約１５ｗｔ％以上、又は約１８ｗｔ％以上、又は約１９ｗｔ％以上のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＡｌ_２Ｏ_３を含んでもよい。メタリン酸アルミニウムは、約２８ｗｔ％以下、例えば、約２５ｗｔ％以下、又は約２０ｗｔ％以下、又は約１９ｗｔ％以下のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＡｌ_２Ｏ_３を含んでもよい。メタリン酸アルミニウムは、約１０ｗｔ％～約２８ｗｔ％、例えば、約１０ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１９ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２８ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約１９ｗｔ％、又は約１８ｗｔ％～約２８ｗｔ％、又は約１８ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１８ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１８ｗｔ％～約１９ｗｔ％、又は約１９ｗｔ％～約２８ｗｔ％、又は約１９ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１９ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約１９ｗｔ％のDIN EN ISO 12677に従ってＸＲＦによって測定されるＡｌ_２Ｏ_３を含んでもよい。

【0081】

メタリン酸アルミニウムは、ＩＳＯ ２６８４５に従ってＸＲＦによって測定される強熱減量が約０．１％以上、例えば約０．２％以上、又は約０．３％以上であってもよい。メタリン酸アルミニウムは、ＩＳＯ ２６８４５に従ってＸＲＦによって測定される強熱減量が約０．５％以下、例えば約０．４％以下、又は約０．３％以下であってもよい。メタリン酸アルミニウムは、ＩＳＯ ２６８４５に従ってＸＲＦによって測定される強熱減量が約０．１％～約０．５％、例えば、約０．１％～約０．４％、又は約０．１％～約０．３％、又は約０．２％～約０．５％、又は約０．２％～約０．４％、又は約０．２％～約０．３％、又は約０．３％～約０．５％、又は約０．３％～約０．４％、例えば、約０．３％であってもよい。

【0082】

メタリン酸アルミニウムは、ｐＨ（懸濁度１０％、２０℃の場合）が約１以上、例えば、約２以上、又は約３以上であってもよい。メタリン酸アルミニウムは、ｐＨ（懸濁度１０％、２０℃の場合）が約５以下、例えば、約４以下、又は約３以下であってもよい。メタリン酸アルミニウムは、ｐＨ（懸濁度１０％、２０℃の場合）が約１～約４、又は約１～約３、又は約２～約５、又は約２～約４、又は約２～約３、又は約３～約５、又は約３～約４、例えば、約３であってもよい。

【0083】

メタリン酸アルミニウムは、嵩密度が約６００ｇ／ｌ以上、例えば、約７００ｇ／ｌ以上、又は約８００ｇ／ｌ以上であってもよい。メタリン酸アルミニウムは、嵩密度が約１０００ｇ／ｌ以下、例えば、約９００ｇ／ｌ以下、又は約８００ｇ／ｌ以下であってもよい。メタリン酸アルミニウムは、嵩密度が約６００ｇ／ｌ～約１０００ｇ／ｌ、例えば、約６００ｇ／ｌ～約９００ｇ／ｌ、又は約６００ｇ／ｌ～約８００ｇ／ｌ、又は約７００ｇ／ｌ～約１０００ｇ／ｌ、又は約７００ｇ／ｌ～約９００ｇ／ｌ、又は約７００ｇ／ｌ～約８００ｇ／ｌ、又は約８００ｇ／ｌ～約１０００ｇ／ｌ、又は約８００ｇ／ｌ～約９００ｇ／ｌ、例えば、約８００ｇ／ｌであってもよい。

【0084】

ふるい分析によって測定したとき、約０．１００ｍｍを超える粒径を有するメタリン酸アルミニウムの粒子は約１０％以下、例えば約７．５％以下、又は約５％以下であってもよい。

【0085】

メタリン酸供給成分は、耐火性微粒子状組成物の一部を形成してもよい。すなわち、耐火性粒子状組成物はメタリン酸供給成分を含んでもよい。

【0086】

メタリン酸供給成分は、ゾルバインダーの一部を形成してもよい。すなわち、ゾルバインダーはメタリン酸供給成分を含んでもよい。

【0087】

耐火性微粒子状組成物及びゾルバインダーの各々は、メタリン酸塩供給成分の少なくとも一部を含んでもよい。

【0088】

キャスタブル耐火性組成物中の（例えば、少なくとも一部の）メタリン酸塩供給成分は、耐火性粒子状組成物又はゾルバインダーの一部を形成しなくてもよい。すなわち、キャスタブル耐火性組成物は、耐火性粒子状組成物及びゾルバインダーに加えてメタリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0089】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約７０ｗｔ％～約９３ｗｔ％、例えば、約７０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約８５ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約８５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約９０ｗｔ％～約９３ｗｔ％含んでもよく、そして、ゾルバインダーを約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、例えば、約５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７．５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約１２．５ｗｔ％～約１５ｗｔ％の耐火性微粒子状組成物を含んでもよく、ここで、キャスタブル耐火性組成物は、約２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％のメタリン酸アルミニウムを含む。

【0090】

［オルトリン酸塩供給成分］
オルトリン酸塩供給成分は、キャスタブル耐火性組成物にオルトリン酸塩（すなわち、［ＰＯ_４］^３－）アニオンを供給することができる任意の成分であってよい。したがって、オルトリン酸塩供給成分は、オルトリン酸塩（すなわち、オルトリン酸（すなわち、Ｈ_３ＰＯ_４）の塩）であってもよい。オルトリン酸塩は、オルトリン酸ナトリウム（Ｎａ_３ＰＯ_４）、オルトリン酸カリウム（Ｋ_３ＰＯ_４）又はオルトリン酸アルミニウム（ＡｌＰＯ_４）などのオルトリン酸金属塩であってもよい。

【0091】

好ましくは、オルトリン酸塩供給成分はオルトリン酸アルミニウム（すなわち、ＣＡＳ番号７７８４-３０-７）であり、例えば、中国のTatichem, Shanghai MintChem Development Co.,Ltdから入手可能なオルトリン酸アルミニウムである。

【0092】

オルトリン酸塩供給成分（例えば、オルトリン酸アルミニウム）は、任意の適切な形態、例えば、任意の適切な結晶形態又は多形体で提供され得る。

【0093】

オルトリン酸塩供給成分は、オルトリン酸塩供給物質のようなオルトリン酸塩供給鉱産物、例えばベルリナイト、であってもよく、その一部を形成してもよく、あるいはそれに由来してもよい。

【0094】

オルトリン酸塩供給成分は、耐火性微粒子状組成物の一部を形成してもよい。すなわち、耐火性微粒子状組成物はオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0095】

オルトリン酸塩供給成分は、ゾルバインダーの一部を形成してもよい。すなわち、ゾルバインダーはオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0096】

耐火性微粒子状組成物及びゾルバインダーの各々は、オルトリン酸塩供給成分の少なくとも一部を含んでもよい。

【0097】

キャスタブル耐火性組成物中の（例えば、少なくとも一部の）オルトリン酸塩供給成分は、耐火性粒子状組成物又はゾルバインダーの一部を形成しなくてもよい。すなわち、キャスタブル耐火性組成物は、耐火性粒子状組成物及びゾルバインダーに加えてオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0098】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）耐火性粒子状組成物を、７０ｗｔ％～約９３ｗｔ％、例えば、約７０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約８５ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約８５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約９０ｗｔ％～約９３ｗｔ％含んでもよく、そして、ゾルバインダーを、約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、例えば、約５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７．５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約１２．５ｗｔ％～約１５ｗｔ％含んでもよく、ここで、キャスタブル耐火性組成物は、約２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％のオルトリン酸アルミニウムを含む。

【0099】

［メタリン酸供給成分及びオルトリン酸供給成分の配合］
（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、メタリン酸供給成分及びオルトリン酸供給成分を両方含んでもよい。

【0100】

メタリン酸塩供給成分及びオルトリン酸塩供給成分は、メタリン酸塩供給成分とオルトリン酸塩供給成分との重量比が約０．０１：１以上、例えば、約０．１：１以上、又は約０．２：１以上、又は約０．３：１以上、又は約０．５：１以上、又は約０．７５：１以上、又は約１：１以上、又は約１．５：１以上、又は約２：１以上、又は約３：１以上、又は約４：１以上、又は約５：１以上、又は約１０：１以上で提供され得る。メタリン酸塩供給成分及びオルトリン酸塩供給成分は、メタリン酸塩供給成分とオルトリン酸塩供給成分との重量比が約１００：１以下、例えば、約１０：１以下、又は約５：１以下、又は約４：１以下、又は約３：１以下、又は約２：１以下、又は約１．５：１以下、又は約１．１：１以下、又は約０．７５：１以下、又は約０．５：１以下、又は約０．３：１以下、又は約０．２：１以下、又は約０．１：１以下、又は約０．０１：１以下で提供され得る。メタリン酸塩供給成分及びオルトリン酸塩供給成分は、メタリン酸塩供給成分とオルトリン酸塩供給成分との重量比が約０．０１：１～約１００：１、例えば、約０．０１：１～約１０：１、又は約０．０１：１～約５：１、又は約０．０１：１～約２：１、又は約０．０１：１～約１：１、又は約０．０１：１～約０．５：１、又は約０．１：１～約１００：１、又は約０．１：１～約１０：１、又は約０．１：１～約５：１、又は約０．１：１～約２：１、又は約０．１：１～約１：１、又は約０．１：１～約０．５：１、又は約０．５：１～約１００：１、又は約０．５：１～約１０：１、又は約０．５：１～約５：１、又は約０．５：１～約２：１、又は約０．５：１～約１：１、又は約１：１～約１００：１、又は約１：１～約１０：１、又は約１：１～約５：１、又は約１：１～約２：１、又は約２：１～約１００：１、又は約２：１～約１０：１、又は約２：１～約５：１、又は約５：１～約１００：１、又は約５：１～約１０：１、又は約１０：１～約１００：１で提供され得る。

【0101】

好ましくは、メタリン酸塩供給成分はメタリン酸アルミニウムであり、オルトリン酸塩供給成分はオルトリン酸アルミニウムである。

【0102】

メタリン酸塩供給成分及びオルトリン酸塩供給成分は、耐火性微粒子状組成物の一部を形成してもよい。すなわち、耐火性微粒子状組成物が、メタリン酸塩供給成分及びオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0103】

メタリン酸塩供給成分及びオルトリン酸塩供給成分は、ゾルバインダーの一部を形成してもよい。すなわち、ゾルバインダーはメタリン酸塩供給成分及びオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0104】

耐火性微粒子状組成物及びゾルバインダーの各々は、メタリン酸塩供給成分の少なくとも一部及びオルトリン酸塩供給成分の少なくとも一部を含んでもよい。

【0105】

耐火性微粒子状組成物及びゾルバインダーの一方がメタリン酸塩供給成分を含み、耐火性微粒子状組成物及びゾルバインダーの他方がオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0106】

キャスタブル耐火性組成物中の（例えば、少なくとも一部の）メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分は、耐火性粒子状組成物又はゾルバインダーの一部を形成しなくてもよい。すなわち、キャスタブル耐火性組成物は、耐火性粒子状組成物及びゾルバインダーに加えてメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0107】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）約７０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約８５ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約８５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約９０ｗｔ％～約９３ｗｔ％の耐火性微粒子状組成物を含んでもよく、約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、例えば、約５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７．５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約１２．５ｗｔ％～約１５ｗｔ％のゾルバインダーを含んでもよく、ここで、キャスタブル耐火性組成物は、約２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％のメタリン酸アルミニウム及びオルトリン酸アルミニウム（すなわち配合として考慮して）を含む。

【0108】

メタリン酸塩供給成分及びオルトリン酸塩供給成分は、同一の材料の一部として提供されてもよい。例えば、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、メタリン酸塩供給成分及びオルトリン酸塩供給成分の両方を含有するリン酸塩供給材料を含んでもよい。例えば、リン酸塩供給材料は、リン酸塩の混合物を含有する天然に存在するリン酸塩供給材料であってもよい（またはそれに由来してもよい）。例えば、リン酸塩供給物質は、メタリン酸塩供給成分及びオルトリン酸塩供給成分の両方を含むリン酸塩供給鉱産物であってもよい。

【0109】

いくつかの例において、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、リン酸塩供給材料を含み、ここで、リン酸塩供給材料は、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む。リン酸塩供給材料はさらに、ヘキサシクロリン酸塩供給成分などの他のリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0110】

例えば、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、リン酸アルミニウム生成物を含んでもよく、ここで、リン酸アルミニウム生成物は、メタリン酸アルミニウム及び／又はオルトリン酸アルミニウムを含む。リン酸アルミニウム生成物はさらに、ヘキサシクロリン酸アルミニウムなどの他のリン酸アルミニウムをさらに含んでもよい。

【0111】

リン酸塩供給材料（例えば、リン酸アルミニウム生成物）は、メタリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウム）及び／又はオルトリン酸塩供給成分（例えば、オルトリン酸アルミニウム）を、他のリン酸塩供給成分（例えば、ヘキサシクロリン酸塩供給成分、例えば、ヘキサシクロリン酸アルミニウム）よりも多く含んでもよい。例えば、リン酸塩供給材料（例えば、リン酸アルミニウム生成物）は約８０ｗｔ％以上、例えば、約９０ｗｔ％以上、又は約９５ｗｔ％以上のメタリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウム）及び／又はオルトリン酸塩供給成分（例えば、オルトリン酸アルミニウム）を含んでもよい。例えば、リン酸塩供給材料（例えば、リン酸アルミニウム生成物）は、約２０ｗｔ％以下、例えば、約１０ｗｔ％以下、又は約５ｗｔ％以下の他のリン酸塩供給成分（例えば、ヘキサシクロリン酸塩供給成分、例えばヘキサシクロリン酸アルミニウム）を含んでもよい。

【0112】

［耐火性微粒子状組成物］
耐火性微粒子状組成物は、一般的には、セメントフリーである。すなわち、耐火性微粒子状組成物は、カルシウムアルミネートセメント（ＣＡＣ）及び／又はカルシウムシリケートセメント（ＣＳＣ）のようなセメント系材料を実質的に含まない場合がある。例えば、耐火性微粒子状組成物は約０．５ｗｔ％以下、例えば約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のＣＡＣ及び／又はＣＳＣのようなセメント系材料を含んでもよい。

【0113】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、（例えば、セメントフリー）耐火性骨材を含んでもよい。例えば、セメントフリー）耐火性骨材は、ボーキサイト及び／又はアルミナを（例えば、主に）含んでもよい。

【0114】

ボーキサイトは、ギブサイト（ＡＬ（ＯＨ）_３）、ボーマイト（γ-ＡｌＯ（ＯＨ））及び／又はダイアスポア（α-ＡｌＯ（ＯＨ））という鉱物を主成分とする堆積岩であり、酸化第一鉄、シリカ、及び二酸化チタン等の不純物を少量含むこともある。ボーキサイトは、焼成ボーキサイトであってもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性骨材は、低密度及び／又は高密度ボーキサイトを含んでもよい。

【0115】

アルミナは、焼成アルミナ、焼結アルミナ及び／又は溶融アルミナの形態で存在することができる。焼成アルミナは、例えばバイヤープロセスを用いてボーキサイトから調製することができる。焼結アルミナは、焼成アルミナを焼結することによって調製することができる。溶融アルミナは、例えば電気アーク炉でアルミナ質原料を電気的に溶融することによって調製することができる。溶融アルミナは褐色溶融アルミナでも白色溶融アルミナでもよい。褐色溶融アルミナは、ボーキサイト、無煙炭、及び鉄スラグなどを出発原料として製造され、不純物の存在により褐色を呈する。白色溶融アルミナは、高純度の酸化アルミニウムを出発原料として製造され、褐色溶融アルミナよりも不純物の含有量が少ない。

【0116】

(例えば、セメントフリー)耐火性骨材は、ほぼボーキサイト及び／又はアルミナからなってもよい。追加的又は代替的に、（例えば、セメントフリー）耐火性骨材は、１つ以上のＭｇＡｌ_２Ｏ_４などのスピネル、アルミネート（例えば、ＭｇＯ．Ａｌ_２Ｏ_３、ＦｅＯ．Ａｌ_２Ｏ_３、ＭｎＯ．Ａｌ_２Ｏ_３、ＺｎＯ．Ａｌ_２Ｏ_３又はＮｉＯ．Ａｌ_２Ｏ_３）、クロマイト（例えば、ＭｇＯ．Ｃｒ_２Ｏ_３、ＦｅＯ．Ｃｒ_２Ｏ_３、ＭｎＯ．Ｃｒ_２Ｏ_３、ＺｎＯ．Ｃｒ_２Ｏ_３又はＮｉＯ．Ｃｒ_２Ｏ_３）又はフェライト（例えば、ＭｇＯ．Ｆｅ_２Ｏ_３、ＦｅＯ．Ｆｅ_２Ｏ_３、ＭｎＯ．Ｆｅ_２Ｏ_３、ＺｎＯ．Ｆｅ_２Ｏ_３、ＮｉＯ．Ｆｅ_２Ｏ_３）、マグネシア、ドロマイト、シャモット、及び／又はバーミキュライトを含んでもよい。

【0117】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約５０ｗｔ％以上、例えば、約５５ｗｔ％以上、又は約６０ｗｔ％以上のボーキサイト（例えば、高密度ボーキサイト及び／又は低密度ボーキサイト）を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は約７０ｗｔ％以下、例えば、約６５ｗｔ％以下、又は約６２ｗｔ％以下のボーキサイト（例えば、高密度ボーキサイト及び／又は低密度ボーキサイト）を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、例えば、約５０ｗｔ％～約６５ｗｔ％、又は約５０ｗｔ％～約６２ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６５ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６２ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約６５ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約６２ｗｔ％のボーキサイト（例えば、高密度ボーキサイト及び／又は低密度ボーキサイト）を含んでもよい。

【0118】

ボーキサイトは通常、約３ｍｍ～約６ｍｍ、約１ｍｍ～約３ｍｍ、約０ｍｍ～約１ｍｍの粒径範囲で定義された等級で市販されている。

【0119】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約３ｍｍ～約６ｍｍの粒径を有するボーキサイトを含んでもよい。例えば、（例えば、セメントフリーの）耐火性微粒子状組成物は、約３ｍｍ～約６ｍｍ、例えば、約４．５ｍｍのｄ_５０を有するボーキサイトを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約１０ｗｔ％以上、例えば、約１５ｗｔ％以上、又は約２０ｗｔ％以上の、約３ｍｍ～約６ｍｍの粒径（例えば、約３ｍｍ～約６ｍｍ、例えば約４．５ｍｍのｄ_５０）を有するボーキサイトを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約３０ｗｔ％以下、例えば、約２５ｗｔ％以下、又は約２０ｗｔ％以下の、約３ｍｍ～約６ｍｍの粒径（例えば、約３ｍｍ～約６ｍｍ、例えば約４．５ｍｍのｄ_５０）を有するボーキサイトを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％、例えば、約１０ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約３０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約３０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約２５ｗｔ％の、約３ｍｍ～約６ｍｍの粒径（例えば、約３ｍｍ～約６ｍｍ、例えば約４．５ｍｍのｄ_５０）を有するボーキサイトを含んでもよい。

【0120】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約１ｍｍ～約３ｍｍの粒径を有するボーキサイトを含んでもよい。例えば、（例えば、セメントフリーの）耐火性微粒子状組成物は、約１ｍｍ～約３ｍｍ、例えば、約２ｍｍのｄ_５０を有するボーキサイトを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約１５ｗｔ％以上、例えば、約２０ｗｔ％以上、又は約２５ｗｔ％以上の、約１ｍｍ～約３ｍｍの粒径（例えば、約１ｍｍ～約３ｍｍ、例えば約２ｍｍのｄ_５０）を有するボーキサイトを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約３５ｗｔ％以下、例えば、約３０ｗｔ％以下、又は約２５ｗｔ％以下の、約１ｍｍ～約３ｍｍの粒径（例えば、約１ｍｍ～約３ｍｍ、例えば約２ｍｍのｄ_５０）を有するボーキサイトを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約１５ｗｔ％～約３５ｗｔ％、例えば、約１５ｗｔ％～約３０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約３５ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約３０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約２５ｗｔ％～約３５ｗｔ％、又は約２５ｗｔ％～約３０ｗｔ％の、約１ｍｍ～約３ｍｍの粒径（例えば、約１ｍｍ～約３ｍｍ、例えば約２ｍｍのｄ_５０）を有するボーキサイトを含んでもよい。

【0121】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約０ｍｍ～約１ｍｍの粒径を有するボーキサイトを含んでもよい。例えば、（例えば、セメントフリーの）耐火性微粒子状組成物は、約１ｍｍ以下、例えば、約０．５ｍｍのｄ_５０を有するボーキサイトを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約５ｗｔ％以上、例えば、約１０ｗｔ％以上、又は約１５ｗｔ％以上の、約０ｍｍ～約１ｍｍの粒径（例えば、約１ｍｍ以下、例えば約０．５ｍｍのｄ_５０）を有するボーキサイトを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約２５ｗｔ％以下、例えば、約２０ｗｔ％以下、又は約１６ｗｔ％以下の、約０ｍｍ～約１ｍｍの粒径（例えば、約１ｍｍ以下、例えば約０．５ｍｍのｄ_５０）を有するボーキサイトを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、例えば、約５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１６ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１６ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約１６ｗｔ％の、約０ｍｍ～約１ｍｍの粒径（例えば、約１ｍｍ以下、例えば約０．５ｍｍのｄ_５０）を有するボーキサイトを含んでもよい。

【0122】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は約３ｍｍ～約６ｍｍの粒径（例えば、約３ｍｍ～約６ｍｍ、例えば約４．５ｍｍのｄ_５０）のボーキサイトを含んでもよく、約１ｍｍ～約３ｍｍの粒径（例えば、約１ｍｍ～約３ｍｍ、例えば約２ｍｍのｄ_５０）のボーキサイトを含んでもよく、約０ｍｍ～約１ｍｍの粒径（例えば、約１ｍｍ以下、例えば約０．５ｍｍのｄ_５０）のボーキサイトを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％、例えば、約１０ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約３０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約３０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約２５ｗｔ％の、約３ｍｍ～約６ｍｍの粒径（例えば、約３ｍｍ～約６ｍｍ、例えば約４．５ｍｍのｄ_５０）のボーキサイトを含んでもよく、約１５ｗｔ％～約３０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約３５ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約３０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約２５ｗｔ％～約３５ｗｔ％、又は約２５ｗｔ％～約３０ｗｔ％の、約１ｍｍ～約３ｍｍの粒径（例えば、約１ｍｍ～約３ｍｍ、例えば約２ｍｍのｄ_５０）のボーキサイトを含んでもよく、約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、例えば、約５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１６ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１６ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約１６ｗｔ％の、約０ｍｍ～約１ｍｍの粒径（例えば、約１ｍｍ以下、例えば約０．５ｍｍのｄ_５０）のボーキサイトを含んでもよい。

【0123】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約２０ｗｔ％以上、例えば、約２５ｗｔ％以上、又は約３０ｗｔ％以上、又は約３１ｗｔ％以上のアルミナ（例えば、焼成、焼結及び／又は溶融アルミナ）を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約４０ｗｔ％以下、例えば、約３５ｗｔ％以下、又は約３４ｗｔ％以下のアルミナ（例えば、焼成、焼結及び／又は溶融アルミナ）を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約２０ｗｔ％～約４０ｗｔ％、例えば、約２０ｗｔ％～約３５ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約３４ｗｔ％、又は約２５ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約２５ｗｔ％～約３５ｗｔ％、又は約２５ｗｔ％～約３４ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約３５ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約３４ｗ％のアルミナ（例えば、焼成、焼結及び／又は溶融アルミナ）を含んでもよい。

【0124】

溶解アルミナ、例えば褐色溶融アルミナは、約０ｍｍ～約０．５ｍｍの粒径を有する等級で市販されている。

【0125】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、例えば、約０．５ｍｍ以下（例えば、約０．５ｍｍ以下、例えば、約０．２５ｍｍのｄ_５０）の粒径を有する褐色溶融アルミナなどの溶融アルミナを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約５ｗｔ％以上、例えば、約８ｗｔ％以上、又は約１０ｗｔ％以上、又は約１２ｗｔ％以上の、例えば、約０．５ｍｍ以下（例えば、約０．５ｍｍ以下、例えば、約０．２５ｍｍのｄ_５０）の粒径を有する褐色溶融アルミナなどの溶融アルミナを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約２０ｗｔ％以下、例えば、約１６ｗｔ％以下、又は約１４ｗｔ％以下、又は約１２ｗｔ％以下の、例えば、約０．５ｍｍ以下（例えば、約０．５ｍｍ以下、例えば、約０．２５ｍｍのｄ_５０）の粒径を有する褐色溶融アルミナなどの溶融アルミナを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約５ｗｔ％～約１６ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１４ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約１６ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約１４ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１６ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１４ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約１２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１２ｗｔ％～約１６ｗｔ％、又は約１２ｗｔ％～約１４ｗｔ％の、例えば、約０．５ｍｍ以下（例えば、約０．５ｍｍ以下、例えば、約０．２５ｍｍのｄ_５０）の粒径を有する褐色溶融アルミナなどの溶融アルミナを含んでもよい。

【0126】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、焼成アルミナ、例えば、約４μｍ～約６μｍのｄ_５０を有する焼成アルミナを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約１０ｗｔ％以上、例えば、約１５ｗｔ％以上、又は約２０ｗｔ％以上の焼成アルミナ、例えば、約４μｍ～約６μｍのｄ_５０を有する焼成アルミナを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約３０ｗｔ％以下、例えば、約２５ｗｔ％以下、又は約２０ｗｔ％以下の焼成アルミナ、例えば、約４μｍ～約６μｍのｄ_５０を有する焼成アルミナを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％、例えば、約１０ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約３０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約３０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約２５ｗｔ％の焼成アルミナ、例えば、約４μｍ～約６μｍのｄ_５０を有する焼成アルミナを含んでもよい。

【0127】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、例えば、約０．５ｍｍ以下（例えば、約０．５ｍｍ以下、例えば、約０．２５ｍｍのｄ_５０）を有する褐色溶融アルミナなどの溶解アルミナと、及び、例えば、約４μｍ～約６μｍのｄ_５０を有する焼成アルミナと、を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約５ｗｔ％～約１６ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１４ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約１６ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約１４ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１６ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１４ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約１２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１２ｗｔ％～約１６ｗｔ％、又は約１２ｗｔ％～約１４ｗｔ％の、例えば、約０．５ｍｍ以下（例えば、約０．５ｍｍ以下、例えば、約０．２５ｍｍのｄ_５０）を有する褐色溶融アルミナなどの溶解アルミナと、及び約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％、例えば、約１０ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約３０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の焼成アルミナ、又は約２０ｗｔ％～約２５ｗｔ％の、例えば、約４μｍ～約６μｍのｄ_５０を有する焼成アルミナと、を含んでもよい。

【0128】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約３ｍｍ～約６ｍｍ（例えば、約３ｍｍ～約６ｍｍ、例えば、約４．５ｍｍのｄ_５０）の粒径を有するボーキサイトと、約１ｍｍ～約３ｍｍ（例えば、約１ｍｍ～約３ｍｍ、例えば、約２ｍｍのｄ_５０）の粒径を有するボーキサイトと、約０ｍｍ～約１ｍｍ（例えば、約１ｍｍ以下、例えば、約０．５ｍｍのｄ_５０）の粒径を有するボーキサイトと、溶解アルミナ、例えば、約０ｍｍ～約０．５ｍｍの粒径（例えば、約０．５ｍｍ以下、例えば約０．２５ｍｍのｄ_５０）を有する褐色溶融アルミナと、及び約４μｍ～約６μｍのｄ_５０を有する焼成アルミナと、を含んでもよい。

【0129】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％、例えば、約１０ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約３０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約３０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約２５ｗｔ％の、約３ｍｍ～約６ｍｍ（例えば、約３ｍｍ～約６ｍｍ、例えば、約４．５ｍｍのｄ_５０）の粒径を有するボーキサイトと、約１５ｗｔ％～約３０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約３５ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約３０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約２５ｗｔ％～約３５ｗｔ％、又は約２５ｗｔ％～約３０ｗｔ％の、約１ｍｍ～約３ｍｍ（例えば、約１ｍｍ～約３ｍｍ、例えば、約２ｍｍのｄ_５０）の粒径を有するボーキサイトと、約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、例えば、約５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１６ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１６ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約１６ｗｔ％の、約０ｍｍ～約１ｍｍ（例えば、約１ｍｍ以下、例えば、約０．５ｍｍのｄ_５０）の粒径を有するボーキサイトと、約５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約５ｗｔ％～約１６ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１４ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約１６ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約１４ｗｔ％、又は約８ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１６ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１４ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約１２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１２ｗｔ％～約１６ｗｔ％、又は約１２ｗｔ％～約１４ｗｔ％の、溶解アルミナ、例えば、約０ｍｍ～約０．５ｍｍの粒径（例えば、約０．５ｍｍ以下、例えば約０．２５ｍｍのｄ_５０）を有する褐色溶融アルミナと、及び約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％、例えば、約１０ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約３０ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、又は約１５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の焼成アルミナ、又は約２０ｗｔ％～約２５ｗｔ％の約４μｍ～約６μｍのｄ_５０を有する焼成アルミナと、を含んでもよい。

【0130】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の約３ｍｍ～約６ｍｍ（例えば、約３ｍｍ～約６ｍｍ、例えば、約４．５ｍｍのｄ_５０）の粒径を有するボーキサイトと、約１５ｗｔ％～約３５ｗｔ％の約１ｍｍ～約３ｍｍ（例えば、約１ｍｍ～約３ｍｍ、例えば、約２ｍｍのｄ_５０）の粒径を有するボーキサイトと、約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％の約０ｍｍ～約１ｍｍ（例えば、約１ｍｍ以下、例えば、約０．５ｍｍのｄ_５０）の粒径を有するボーキサイトと、約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％の溶解アルミナ、例えば、約０ｍｍ～約０．５ｍｍの粒径（例えば、約０．５ｍｍ以下、例えば約０．２５ｍｍのｄ_５０）を有する褐色溶融アルミナと、及び約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％、例えば、約１０ｗｔ％～約２５ｗｔ％、約１０ｗｔ％～約２０ｗｔ％、約１５ｗｔ％～約３０ｗｔ％、約１５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、約１５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、約２０ｗｔ％～約３０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約２５ｗｔ％の焼成アルミナであり、例えば、約４μｍ～約６μｍのｄ_５０を有する、該焼成アルミナと、を含んでもよい。

【0131】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、シリコンカーバイド（ＳｉＣ）を実質的に含まなくてもよい。例えば、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約０．５ｗｔ％以下、又は約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のシリコンカーバイドを含み得る。シリコンカーバイドの存在は、キャスタブル耐火性組成物が高温、例えば約１２００℃を超える高温にさらされた場合、過度の酸化を引き起こす可能性がある。

【0132】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、ケイ酸ジルコニウム（ＺｒＳｉＯ_４）を実質的に含まなくてもよい。例えば、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約０．５ｗｔ％以下、又は約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のケイ酸ジルコニウムを含み得る。ケイ酸ジルコニウムの存在は、鋳造可能な耐火性組成物又はそれから製造された耐火物の強度（例えば、冷間圧壊強度）などの機械的特性を低下させる可能性がある。

【0133】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、シリカフューム（すなわち、ＣＡＳ番号６９０１２－６４－２）としても知られるマイクロシリカを含んでいてもよく、このマイクロシリカは、シリカの非晶質多形体であり、シリコン及びフェロシリコン製造の副産物として主にバグハウスフィルターで回収される。好適なマイクロシリカは、登録商標Elkemマイクロシリカであり、例えば、ノルウェーのElkem Silicon Products社から入手可能な登録商標Elkem971 Uマイクロシリカである。マイクロシリカは、約５ｗｔ％以下、例えば約１ｗｔ％以下、又は約０．５ｗｔ％以下の、４５μｍ（４５μｍのふるいを用いて湿式ふるい分けにより測定される）より大きい粗大粒子を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約０．１ｗｔ％以上、例えば、約０．５ｗｔ％以上、又は約０．９ｗｔ％以上、又は約１．０ｗｔ％以上のマイクロシリカを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約２ｗｔ％以下（例えば、約２．０ｗｔ％以下）、例えば、約１．５ｗｔ％以下、又は約１．１ｗｔ％以下、又は約１．０ｗｔ％以下のマイクロシリカを含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約０．１ｗｔ％～約２ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％）、例えば、約０．１ｗｔ％～約１．５ｗｔ％、又は約０．１ｗｔ％～約１．１ｗｔ％、又は約０．１ｗｔ％～約１．０ｗｔ％、又は約０．５ｗｔ％～約２ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％）、又は約０．５ｗｔ％～約１．５ｗｔ％、又は約０．５ｗｔ％～約１．１ｗｔ％、又は約０．５ｗｔ％～約１．０ｗｔ％、又は約０．９ｗｔ％～約２ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％）、又は約０．９ｗｔ％～約１．５ｗｔ％、又は約０．９ｗｔ％～約１．１ｗｔ％、又は約０．９ｗｔ％～約１．０ｗｔ％、又は約１．０ｗｔ％～約２ｗｔ％（例えば、約２．０ｗｔ％）、又は約１．０ｗｔ％～約１．５ｗｔ％、又は約１．０ｗｔ％～約１．１ｗｔ％のマイクロシリカを含んでもよい。

【0134】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、１種以上の添加剤を含んでもよい。例えば、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、脱凝集剤を含んでもよい。脱凝集剤は、液体中の粒子の懸濁液に添加すると、見かけの粘度の低下を引き起こす物質である。脱凝集剤は、組成物を分散させること、又は組成物を分散状態に維持することを補助する。脱凝集剤は、有機系（フミン酸、リグノスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、ポリカーボネート、ポリエチレングリコール等）又は無機系（炭酸ナトリウム及び炭酸カリウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム、リン酸塩、ポリリン酸塩、シュウ酸ナトリウム及びシュウ酸アンモニウム等）であり得る。適切な脱凝集剤は、ドイツのBASF Constructions Solutions GmbHから入手可能なポリエチレングリコールベースの脱凝集剤である登録商標Castament FS 20である。

【0135】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約０．０１ｗｔ％以上、例えば、約０．０３ｗｔ％以上、又は約０．０５ｗｔ％以上の脱凝集（解膠）剤を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約１ｗｔ％以上（例えば、約１．０ｗｔ％以上、又は約１．００ｗｔ％以上）、例えば、約０．５ｗｔ％以上（例えば、約０．５０ｗｔ％以上）、又は約０．１ｗｔ％以上（例えば、約０．１０ｗｔ％以上）、又は約０．０５ｗｔ％以上の脱凝集剤を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％、又は約１．００ｗｔ％）、例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．５ｗｔ％（例えば、約０．５０ｗｔ％）、又は約０．０１ｗｔ％～約０．１ｗｔ％（例えば、約０．１０ｗｔ％）、又は約０．０１ｗｔ％～約０．０５ｗｔ％、又は約０．０３ｗｔ％～約１ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％、又は約１．００ｗｔ％）、又は約０．０３ｗｔ％～約０．５ｗｔ％（例えば、約０．５０ｗｔ％）、又は約０．０３ｗｔ％～約０．１ｗｔ％（例えば、約０．１ｗｔ％）、又は約０．０３ｗｔ％～約０．０５ｗｔ％、又は約０．０５ｗｔ％～約１ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％、又は約１．００ｗｔ％）、又は約０．０５ｗｔ％～約０．５ｗｔ％（例えば、約０．５０ｗｔ％）、又は約０．０５ｗｔ％～約０．１ｗｔ％（例えば、約０．１０ｗｔ％）の脱凝集剤を含んでもよい。

【0136】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、コロイド状シリカ活性化剤を含んでもよい。コロイド状シリカ活性化剤は、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物中に存在するコロイド状シリカの懸濁液を弱め、コロイド状シリカを沈降及び／又はゲル化させ、ＳｉＯ-基の３次元ネットワークを形成させることができる。コロイド状シリカは、通常、約８～約１０．５のｐＨ範囲においてゲル化及び沈降に対して安定である。したがって、コロイド状シリカ活性化剤は、コロイド状シリカ懸濁液を弱めるために、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物のｐＨを、例えば、１０．５より高くすることができる。コロイド状シリカ活性化剤は、酸化マグネシウム（すなわち、マグネシア（ＭｇＯ））又は炭酸マグネシウム（すなわち、マグネサイト（ＭｇＣＯ_３））のようなマグネシウムの化合物であってもよい。コロイド状シリカ活性剤は、デッドバーンドマグネシア（ＤＢＭ：dead burned magnesia）であってもよい。好適なコロイド状シリカ活性剤は、オランダのNedmag B.V.から入手可能な純度99％のＤＢＭである登録商標NedMag 99である。

【0137】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約０．０１ｗｔ％以上、例えば、約０．０５ｗｔ％以上、又は約０．１ｗｔ％以上（例えば、約０．１０ｗｔ％以上）のコロイド状シリカ活性化剤（例えば、酸化マグネシウム）を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約１ｗｔ％以下（例えば、約１．０ｗｔ％以下、又は約１．００ｗｔ％以下）、例えば、約０．５ｗｔ％以下（例えば、約０．５０ｗｔ％以下）、又は約０．１ｗｔ％以下（例えば、約０．１０ｗｔ％以下）のコロイド状シリカ活性化剤（例えば、酸化マグネシウム）を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％、又は約１．００ｗｔ％）、例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．５ｗｔ％（例えば、約０．５０ｗｔ％）、又は約０．０１ｗｔ％～約０．１ｗｔ％（例えば、約０．１０ｗ．％）、又は約０．０５ｗｔ％～約１ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％、又は約１．００ｗｔ％）、又は約０．０５ｗｔ％～約０．５ｗｔ％（例えば、約０．５０ｗｔ％）、又は約０．０５ｗｔ％～約０．１ｗｔ％（例えば、約０．１０ｗｔ％）、又は約０．１ｗｔ％～約１ｗｔ％（例えば、約１．０ｗｔ％、又は約１．００ｗｔ％）、又は約０．１ｗｔ％～約０．５ｗｔ％（例えば、約０．５０ｗｔ％）のコロイド状シリカ活性化剤（例えば、酸化マグネシウム）を含んでもよい。

【0138】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約２ｗｔ％以上、例えば、約３ｗｔ％以上、又は約４ｗｔ％以上、又は約５ｗｔ％以上、又は約６ｗｔ％以上のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウム等のメタリン酸塩及び／又はオルトリン酸アルミニウム等のオルトリン酸塩）を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約２０ｗｔ％以下、例えば、約１５ｗｔ％以下、又は約１２ｗｔ％以下、又は約１１ｗｔ％以下、又は約１０以下ｗｔ％以下、又は約９以下ｗｔ％以下、又は約８以下ｗｔ％以下、又は約７以下ｗｔ％以下、又は約６以下ｗｔ％以下のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウム等のメタリン酸塩及び／又はオルトリン酸アルミニウム等のオルトリン酸塩）を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は３ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は４ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は６ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウム等のメタリン酸塩及び／又はオルトリン酸アルミニウム等のオルトリン酸塩）を含んでもよい。

【0139】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約２ｗｔ％以上、例えば、約３ｗｔ％以上、又は約４ｗｔ％以上、又は約５ｗｔ％以上、又は約６ｗｔ％以上のメタリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウム等のメタリン酸塩）を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約２０ｗｔ％以下、例えば、約１５ｗｔ％以下、又は約１２ｗｔ％以下、又は約１１ｗｔ％以下、又は約１０以下ｗｔ％以下、又は約９以下ｗｔ％以下、又は約８以下ｗｔ％以下、又は約７以下ｗｔ％以下、又は約６以下ｗｔ％以下のメタリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウム等のメタリン酸塩）を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は３ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は４ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は６ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウム等のメタリン酸塩）を含んでもよい。

【0140】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約２ｗｔ％以上、例えば、約３ｗｔ％以上、又は約４ｗｔ％以上、又は約５ｗｔ％以上、又は約６ｗｔ％以上のオルトリン酸塩供給成分（例えば、オルトリン酸アルミニウム等のオルトリン酸塩）を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約２０ｗｔ％以下、例えば、約１５ｗｔ％以下、又は約１２ｗｔ％以下、又は約１１ｗｔ％以下、又は約１０以下ｗｔ％以下、又は約９以下ｗｔ％以下、又は約８以下ｗｔ％以下、又は約７以下ｗｔ％以下、又は約６以下ｗｔ％以下のオルトリン酸塩供給成分（例えば、オルトリン酸アルミニウム等のオルトリン酸塩）を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は３ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は４ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は６ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％のオルトリン酸塩供給成分（例えば、オルトリン酸アルミニウム等のオルトリン酸塩）を含んでもよい。

【0141】

（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約２ｗｔ％以上、例えば、約３ｗｔ％以上、又は約４ｗｔ％以上、又は約５ｗｔ％以上、又は約６ｗｔ％以上のメタリン酸塩供給成分及びオルトリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウムなどのメタリン酸塩及びオルトリン酸アルミニウムなどのオルトリン酸塩）の配合を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約２０ｗｔ％以下、例えば、約１５ｗｔ％以下、又は約１２ｗｔ％以下、又は約１１ｗｔ％以下、又は約１０以下ｗｔ％以下、又は約９以下ｗｔ％以下、又は約８以下ｗｔ％以下、又は約７以下ｗｔ％以下、又は約６以下ｗｔ％以下のオルトリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸塩供給成分及びオルトリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウムなどのメタリン酸塩及びオルトリン酸アルミニウムなどのオルトリン酸塩）の配合を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は３ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は４ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は６ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分及びオルトリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウムなどのメタリン酸塩及びオルトリン酸アルミニウムなどのオルトリン酸塩）の配合を含んでもよい。

【0142】

いくつかの実施形態において、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、メタリン酸塩供給成分を含み、オルトリン酸塩供給成分を含まない、すなわち、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、オルトリン酸塩供給成分を実質的に含まない。例えば、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、メタリン酸塩供給成分以外のリン酸塩供給成分を実質的に含まなくてもよい。例えば、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、リン酸三ナトリウム（Ｎａ_３ＰＯ_４、別名オルトリン酸ナトリウム又はオルトリン酸三ナトリウム）、リン酸三カリウム（Ｋ_３ＰＯ_４、別名オルトリン酸カリウム又はオルトリン酸三カリウム）又はリン酸アルミニウム（ＡｌＰＯ_４、別名オルトリン酸アルミニウム）などのオルトリン酸塩を実質的に含まなくてもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば、約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のメタリン酸供給成分以外のリン酸供給成分を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、オルトリン酸塩供給成分を約０．５ｗｔ％以下、例えば、約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば、約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のＮａ_３ＰＯ_４、Ｋ_３ＰＯ_４、ＡｌＰＯ_４などのオルトリン酸塩を含んでもよい。

【0143】

いくつかの実施形態において、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、オルトリン酸塩供給成分を含み、メタリン酸塩供給成分を含まない、すなわち、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、メタリン酸塩供給成分を実質的に含まない。例えば、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、オルトリン酸塩供給成分以外のリン酸塩供給成分を実質的に含まなくてもよい。例えば、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、メタリン酸ナトリウム（ＮａＰＯ_３）、メタリン酸カリウム（ＫＰＯ_３）又はメタリン酸アルミニウム（Ａｌ（ＰＯ_３）_３）などのメタリン酸塩を実質的に含まなくてもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば、約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のオルトリン酸供給成分以外のリン酸供給成分を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば、約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のメタリン酸塩供給成分を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば、約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のＮａ_３ＰＯ_４、Ｋ_３ＰＯ_４、ＡｌＰＯ_４などのメタリン酸塩を含んでもよい。

【0144】

いくつかの実施形態において、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、メタリン酸供給成分及びオルトリン酸供給成分を含んでもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、メタリン酸塩供給成分又はオルトリン酸塩供給成分以外のリン酸塩供給成分を実質的に含まなくてもよい。例えば、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、ピロリン酸塩供給成分を実質的に含まなくてもよい。（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、約０．５ｗｔ％以下、例えば、約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のメタリン酸塩供給成分又はオルトリン酸塩供給成分以外のリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0145】

［ゾルバインダー］
ゾルバインダーは、液体中のバインダー（すなわちバインダー粒子）のコロイド（すなわちコロイド状懸濁液）である。

【0146】

ゾルバインダーは、シリカ、アルミナ及び／又はスピネルを含んでもよい。すなわち、ゾルバインダーのバインダー成分は、シリカ、アルミナ及び／又はスピネルを含んでもよい（例えば、実質的にから成る、又はから成る）。

【0147】

好ましくは、ゾルバインダーはシリカを含んでもよい（すなわち、ゾルバインダーのバインダー成分はシリカを含んでもよい（例えば、実質的にシリカから成る、又はシリカから成る））。シリカはコロイド状シリカであってもよい。

【0148】

（例えば、コロイド状）シリカは、約１ｎｍ以上、例えば約１０ｎｍ以上、又は約１００ｎｍ以上、又は約１μｍ以上、又は約５μｍ以上、又は約１０μｍ以上、又は約１５μｍ以上、又は約２０μｍ以上のｄ_５０を有していてもよい。（例えば、コロイド状）シリカは、約１００μｍ以下、例えば約５０μｍ以下、又は約３０μｍ以下、又は約２５μｍ以下、又は約２０μｍ以下、又は約１０μｍ以下、又は約１μｍ以下、又は約１００ｎｍ以下のｄ_５０を有していてもよい。（例えば、コロイド状）シリカは、約１ｎｍ～約１００μｍ、例えば、約１ｎｍ～約５０μｍ、又は約１ｎｍ～約３０μｍ、又は約１ｎｍ～約２０μｍ、又は約１ｎｍ～約１０μｍ、又は約１ｎｍ～約１μｍ、又は約１ｎｍ～約１００ｎｍ、又は約１μｍ～約５０μｍ、又は約１μｍ～約３０μｍ、又は約１μｍ～約２０μｍ、又は約５μｍ～約５０μｍ、又は約５μｍ～約３０μｍ、又は約５μｍ～約２０μｍ、又は約５μｍ～約１０μｍ、又は約１０μｍ～約５０μｍ、又は約１０μｍ～約３０μｍ、又は約１０μｍ～約２０μｍ、又は約２０μｍ～約５０μｍ、又は約２０μｍ～約３０μｍ、又は約１５μｍ～約２５μｍのｄ_５０を有していてもよい。

【0149】

（例えば、コロイド状）シリカは、（例えばＢＥＴ）比表面積を約５０ｍ^２／ｇ以上、例えば約１００ｍ^２／ｇ以上、又は約１２０ｍ^２／ｇ以上、又は約１３０ｍ^２／ｇ以上、又は約１４０ｍ^２／ｇ以上有していてもよい。（例えば、コロイド状）シリカは、（例えばＢＥＴ）比表面積を約３００ｍ^２／ｇ以上、例えば約２５０ｍ^２／ｇ以上、又は約２００ｍ^２／ｇ以上、又は約１７５ｍ^２／ｇ以上、又は約１５０ｍ^２／ｇ以上、又は約１４０ｍ^２／ｇ以上有していてもよい。（例えば、コロイド状）シリカは、（例えばＢＥＴ）比表面積を約５０ｍ^２／ｇ～約３００ｍ^２／ｇ、例えば、約５０ｍ^２／ｇ～約２５０ｍ^２／ｇ、又は約５０ｍ^２／ｇ～約２００ｍ^２／ｇ、又は約５０ｍ^２／ｇ～約１７５ｍ^２／ｇ、又は約５０ｍ^２／ｇ～約１５０ｍ^２／ｇ、又は約５０ｍ^２／ｇ～約１４０ｍ^２／ｇ、又は約１００ｍ^２／ｇ～約３００ｍ^２／ｇ、又は約１００ｍ^２／ｇ～約２５０ｍ^２／ｇ、又は約１００ｍ^２／ｇ～約２００ｍ^２／ｇ、又は約１００ｍ^２／ｇ～約１７５ｍ^２／ｇ、又は約１００ｍ^２／ｇ～約１５０ｍ^２／ｇ、又は約１００ｍ^２／ｇ～約１４０ｍ^２／ｇ、又は約１２０ｍ^２／ｇ～約３００ｍ^２／ｇ、又は約１２０ｍ^２／ｇ～約２５０ｍ^２／ｇ、又は約１２０ｍ^２／ｇ～約２００ｍ^２／ｇ、又は約１２０ｍ^２／ｇ～約１７５ｍ^２／ｇ、又は約１２０ｍ^２／ｇ～約１５０ｍ^２／ｇ、又は約１３０ｍ^２／ｇ～約３００ｍ^２／ｇ、又は約１３０ｍ^２／ｇ～約２５０ｍ^２／ｇ、又は約１３０ｍ^２／ｇ～約２００ｍ^２／ｇ、又は約１３０ｍ^２／ｇ～約１７５ｍ^２／ｇ、又は約１３０ｍ^２／ｇ～約１５０ｍ^２／ｇ、又は約１４０ｍ^２／ｇ～約３００ｍ^２／ｇ、又は約１４０ｍ^２／ｇ～約２５０ｍ^２／ｇ、又は約１４０ｍ^２／ｇ～約２００ｍ^２／ｇ、又は約１４０ｍ^２／ｇ～約１７５ｍ^２／ｇ、又は約１４０ｍ^２／ｇ～約１５０ｍ^２／ｇ有していてもよい。

【0150】

ゾルバインダーは（すなわち乾燥前に）、シリカ（例えば、コロイド状シリカ）のようなバインダーを約２０ｗｔ％以上、例えば、約３０ｗｔ％以上、又は約３５ｗｔ％以上、又は約４０ｗｔ％以上の、含んでもよい。

【0151】

ゾルバインダーは水性ゾルバインダーであってもよい。したがって、ゾルバインダーは水を含んでいてもよい。すなわち、ゾルバインダーの液体成分は、水を含んでもよい（例えば、実質的に水から成る、又は水から成る）。

【0152】

ゾルバインダーは、（すなわち乾燥前に）約５０ｗｔ％以上、例えば約５５ｗｔ％以上、又は約６０ｗｔ％以上、又は約６５ｗｔ％以上、又は約７０ｗｔ％以上の水を含んでもよい。ゾルバインダーは、（すなわち乾燥前に）約８０ｗｔ％以下、例えば約７５ｗｔ％以下、又は約７０ｗｔ％以下、又は約６５ｗｔ％以下、又は約６０ｗｔ％以下の水を含んでもよい。ゾルバインダーは、（すなわち乾燥前に）約５０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、例えば、約５０ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５０ｗｔ％～約６５ｗｔ％、又は約５０ｗｔ％～約６０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６５ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６０ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約６５ｗｔ％、又は約６５ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約６５ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約６５ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約７５ｗｔ％の水を含んでもよい。

【0153】

ゾルバインダーは１種類以上の添加剤、例えば、エチレングリコール（すなわち、モノエチレングリコール）、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル又はグリセロールのような不凍剤を含んでもよい。

【0154】

ゾルバインダーは、（すなわち乾燥前に）約１ｗｔ％以上（例えば、約１．０ｗｔ％以上）、例えば、約２ｗｔ％以上（例えば、約２．０ｗｔ％以上）、又は約３ｗｔ％以上（例えば、約３．０ｗｔ％以上）、又は約４ｗｔ％以上（例えば、約４．０ｗｔ％以上）、又は約４．５ｗｔ％以上の添加剤、例えば、エチレングリコール（すなわち、モノエチレングリコール）、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル又はグリセロールのような不凍剤を含んでもよい。ゾルバインダーは、（すなわち乾燥前に）約１０ｗｔ％以下（例えば、約１０．０ｗｔ％以下）、例えば、約９ｗｔ％以下（例えば、約９．０ｗｔ％以下）、又は約８ｗｔ％以下（例えば、約８．０ｗｔ％以下）、又は約７ｗｔ％以下（例えば、約７．０ｗｔ％以下）、又は約６ｗｔ％以下（例えば、約６．０ｗｔ％以下）、又は約５．５ｗｔ％以下の添加剤、例えば、エチレングリコール（すなわち、モノエチレングリコール）、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル又はグリセロールのような不凍剤を含んでもよい。ゾルバインダーは、（すなわち乾燥前に）約１ｗｔ％～約１０ｗｔ％、例えば、約１ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約５．５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約５．５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約５．５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約５．５ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約５．５ｗｔ％の添加剤、例えば、エチレングリコール（すなわち、モノエチレングリコール）、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル又はグリセロールのような不凍剤を含んでもよい。

【0155】

ゾルバインダーは、（すなわち乾燥前に）約２０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、例えば、約２０ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約３５ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約３５ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約４０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約４０ｗｔ％～約４５ｗｔ％のシリカ（例えば、コロイド状シリカ）のようなバインダーを含んでもよく、約５０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、例えば、約５０ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５０ｗｔ％～約６５ｗｔ％、又は約５０ｗｔ％～約６０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６５ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６０ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約６５ｗｔ％、又は約６５ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約６５ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約６５ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約７５ｗｔ％の水を含んでもよく、また、随意的に、約１ｗｔ％～約１０ｗｔ％、例えば、約１ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約５．５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約５．５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約５．５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約５．５ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約５．５ｗｔ％の添加剤、例えば、エチレングリコール（すなわち、モノエチレングリコール）、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル又はグリセロールのような不凍剤を含んでもよい。

【0156】

ゾルバインダーは、（すなわち乾燥前に）約２０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、例えば、約２０ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約３５ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約３５ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約４０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約４０ｗｔ％～約４５ｗｔ％のコロイド状シリカを含んでもよく、約５０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、例えば、約５０ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５０ｗｔ％～約６５ｗｔ％、又は約５０ｗｔ％～約６０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６５ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６０ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約６５ｗｔ％、又は約６５ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約６５ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約６５ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約７５ｗｔ％の水を含んでもよく、約１ｗｔ％～約１０ｗｔ％、例えば、約１ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約５．５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約５．５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約５．５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約５．５ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約５．５ｗｔ％のエチレングリコールのような不凍剤を含んでもよい。

【0157】

ゾルバインダーは、（すなわち乾燥前に）実質的に約２０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、例えば、約２０ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約３５ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約３５ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約４０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約４０ｗｔ％～約４５ｗｔ％のコロイド状シリカから成ってもよく、実質的に約５０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、例えば、約５０ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５０ｗｔ％～約６５ｗｔ％、又は約５０ｗｔ％～約６０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６５ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６０ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約６０ｗｔ％～約６５ｗｔ％、又は約６５ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約６５ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約６５ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約７５ｗｔ％の水から成ってもよく、実質的に約１ｗｔ％～約１０ｗｔ％、例えば、約１ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約１ｗｔ％～約５．５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約５．５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約５．５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約５．５ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４．５ｗｔ％～約５．５ｗｔ％のエチレングリコールから成ってもよい。

【0158】

ゾルバインダーは、通常セメントフリーである。すなわち、ゾルバインダーは、カルシウムアルミネートセメント（ＣＡＣ）及び／又はカルシウムシリケートセメント（ＣＳＣ）のようなセメント系材料を実質的に含まない場合がある。例えば、ゾルバインダーは、約０．５ｗｔ％以下、例えば約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のＣＡＣ及び／又はＣＳＣのようなセメント系材料を含んでもよい。

【0159】

ゾルバインダーは、約２０ｗｔ％以上、例えば約３０ｗｔ％以上、又は約３５ｗｔ％以上、又は約４０ｗｔ％以上の固体成分を含んでもよい。ゾルバインダーは、約６０ｗｔ％以下、例えば約５０ｗｔ％以下、又は約４５ｗｔ％以下、又は約４０ｗｔ％以下の固体成分を含んでもよい。ゾルバインダーは、約２０ｗｔ％～約６０ｗｔ％、例えば、約２０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約６０ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約６０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約４０ｗｔ％～約６０ｗｔ％、又は約４０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約４０ｗｔ％～約４５ｗｔ％の固体成分を含んでもよい。

【0160】

ゾルバインダーは、すべての液体が除去されたときに、約２０ｗｔ％以上、例えば約３０ｗｔ％以上、又は約３５ｗｔ％以上、又は約４０ｗｔ％以上の残留物を有していてもよい。ゾルバインダーは、すべての液体が除去されたときに、約６０ｗｔ％以下、例えば約５０ｗｔ％以下、又は約４５ｗｔ％以下、又は約４０ｗｔ％以下の残留物を有していてもよい。ゾルバインダーは、すべての液体が除去されたときに、約２０ｗｔ％～約６０ｗｔ％、例えば、約２０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約６０ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約６０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約４０ｗｔ％～約６０ｗｔ％、又は約４０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約４０ｗｔ％～約４５ｗｔ％の残留物を有していてもよい。

【0161】

ゾルバインダーは、約２０ｗｔ％以上、例えば約３０ｗｔ％以上、又は約３５ｗｔ％以上、又は約３９ｗｔ％以上の二酸化ケイ素（ＳｉＯ_２）の含有量を有していてもよい。ゾルバインダーは、約６０ｗｔ％以下、例えば約５０ｗｔ％以下、又は約４５ｗｔ％以下、又は約３４０ｗｔ％以下の二酸化ケイ素（ＳｉＯ_２）の含有量を有していてもよい。ゾルバインダーは、約２０ｗｔ％～約６０ｗｔ％、例えば、約２０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約２０ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約６０ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約３０ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約６０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４０ｗｔ％、又は約３９ｗｔ％～約６０ｗｔ％、又は約３９ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３９ｗｔ％～約４５ｗｔ％、又は約３９ｗｔ％～約４０ｗｔ％の二酸化ケイ素（ＳｉＯ_２）の含有量を有していてもよい。

【0162】

シリカ（例えば、コロイド状シリカ）は、約９９．０ｗｔ％以上、例えば、約９９．５ｗｔ％以上の二酸化ケイ素（ＳｉＯ_２）の含有量を有していてもよい。

【0163】

ゾルバインダーは、２０℃における密度（ゾルバインダー懸濁液１リットルの重量から決定される）が約１．１ｇ／ｃｍ^３以上（例えば、約１．１０ｇ／ｃｍ^３以上）、例えば、約１．２ｇ／ｃｍ^３以上（例えば、約１．２０ｇ／ｃｍ^３以上）、又は約１．２５ｇ／ｃｍ^３以上、又は約１．２８ｇ／ｃｍ^３以上であってもよい。ゾルバインダーは、２０℃における密度（ゾルバインダー懸濁液１リットルの重量から決定される）が約１．１ｇ／ｃｍ^３～約１．５ｇ／ｃｍ^３、例えば、約１．１ｇ／ｃｍ³～約１．４ｇ／ｃｍ³、又は約１．１ｇ／ｃｍ³～約１．３５ｇ／ｃｍ³、又は約１．１ｇ／ｃｍ³～約１．３ｇ／ｃｍ³、又は約１．１ｇ／ｃｍ³～約１．２９ｇ／ｃｍ³、又は約１．２ｇ／ｃｍ³～約１．５ｇ／ｃｍ³、又は約１．２ｇ／ｃｍ³～約１．４ｇ／ｃｍ³、又は約１．２ｇ／ｃｍ³～約１．３５ｇ／ｃｍ³、又は約１．２ｇ／ｃｍ³～約１．３ｇ／ｃｍ³、又は約１．２ｇ／ｃｍ³～約１．２９ｇ／ｃｍ³、又は約１．２５ｇ／ｃｍ³～約１．５ｇ／ｃｍ³、又は約１．２５ｇ／ｃｍ³～約１．４ｇ／ｃｍ³、又は約１．２５ｇ／ｃｍ³～約１．３５ｇ／ｃｍ³、又は約１．２５ｇ／ｃｍ³～約１．３ｇ／ｃｍ³、又は約１．２５ｇ／ｃｍ³～約１．２９ｇ／ｃｍ³、又は約１．２８ｇ／ｃｍ³～約１．５ｇ／ｃｍ³、又は約１．２８ｇ／ｃｍ³～約１．４ｇ／ｃｍ³、又は約１．２８ｇ／ｃｍ³～約１．３５ｇ／ｃｍ³、又は約１．２８ｇ／ｃｍ³～約１．３ｇ／ｃｍ³、又は約１．２８ｇ／ｃｍ³～約１．２９ｇ／ｃｍ³であってもよい。

【0164】

ゾルバインダーは、約０．１ｗｔ％以上（例えば、約０．１０ｗｔ％以上）、例えば、約０．２ｗｔ％以上（例えば、約０．２０ｗｔ％以上）、又は約０．２５ｗｔ％以上、又は約０．２６ｗｔ％以上の遊離アルカリ度（Ｎａ_２Ｏとして）を有していてもよい。ゾルバインダーは、約０．４ｗｔ％以下（例えば、約０．４０ｗｔ％以下）、例えば、約０．３ｗｔ％以下（例えば、約０．４０ｗｔ％以下）、又は約０．２７ｗｔ％以下、又は約０．２６ｗｔ％以下の遊離アルカリ度（Ｎａ_２Ｏとして）を有していてもよい。ゾルバインダーは、約０．１ｗｔ％～約０．４ｗｔ％、例えば、約０．１ｗｔ％～約０．３ｗｔ％、又は約０．１ｗｔ％～約０．２７ｗｔ％、又は約０．１ｗｔ％～約０．２６ｗｔ％、又は約０．２ｗｔ％～約０．４ｗｔ％、又は約０．２ｗｔ％～約０．３ｗｔ％、又は約０．２ｗｔ％～約０．２７ｗｔ％、又は約０．２ｗｔ％～約０．２６ｗｔ％、又は約０．２５ｗｔ％～約０．４ｗｔ％、又は約０．２５ｗｔ％～約０．３ｗｔ％、又は約０．２５ｗｔ％～約０．２７ｗｔ％、又は約０．２５ｗｔ％～約０．２６ｗｔ％、又は約０．２６ｗｔ％～約０．４ｗｔ％、又は約０．２６ｗｔ％～約０．３ｗｔ％、又は約０．２６ｗｔ％～約０．２７ｗｔ％の遊離アルカリ度（Ｎａ_２Ｏとして）を有していてもよい。

【0165】

ゾルバインダーはアルカリ性であってもよい。ゾルバインダーは、２５℃におけるｐＨが約７より大きくてもよい。ゾルバインダーは、２５℃におけるｐＨが約８以上（例えば、約８．０以上）、例えば、約９以上（例えば、約９．０以上）、又は約９．５以上、又は約９．６以上であってもよい。ゾルバインダーは、２５℃におけるｐＨが約１１以下（例えば、約１１．０以下）、例えば、約１０以下（例えば、約１０．０以下）、又は約９．７以下、又は約９．６以下であってもよい。ゾルバインダーは、２５℃におけるｐＨが約８～約１１、例えば、約８～約１０、又は約８～約９．７、又は約８～約９．６、又は約９～約１１、又は約９～約１０、又は約９～約９．７、又は約９～約９．６、又は約９．５～約１１、又は約９．５～約１０、又は約９．５～約９．７、又は約９．５～約９．６、又は約９．６～約１１、又は約９．６～約１０、又は約９．６～約９．７であってもよい。

【0166】

ゾルバインダーは、２５℃、５０ｓ^－１のせん断速度（すなわち、γ）において、約４ｍＰａ・ｓ以上、例えば、約５ｍＰａ・ｓ以上、又は約６ｍＰａ・ｓ以上、又は約７ｍＰａ・ｓ以上、又は約８ｍＰａ・ｓ以上、又は約９Ｐａ・ｓ以上の見かけ粘度（すなわち、レオメータを用いて決定されるη）を有していてもよい。ゾルバインダーは、２５℃、５０ｓ^－１のせん断速度（すなわち、γ）において、約３５ｍＰａ・ｓ以下、例えば、約３０ｍＰａ・ｓ以下、又は約２５ｍＰａ・ｓ以下、又は約２０ｍＰａ・ｓ以下、又は約１５ｍＰａ・ｓ以下、又は約１０Ｐａ・ｓ以下、又は９Ｐａ・ｓ以下の見かけ粘度（すなわち、レオメータを用いて決定されるη）を有していてもよい。ゾルバインダーは、２５℃、５０ｓ^－１のせん断速度（すなわち、γ）において、約４ｍＰａ・ｓ～約３５ｍＰａ・ｓ、例えば、約４ｍＰａ・ｓ～約３０ｍＰａ・ｓ、又は約４ｍＰａ・ｓ～約２５ｍＰａ・ｓ、又は約４ｍＰａ・ｓ～約２０ｍＰａ・ｓ、又は約４ｍＰａ・ｓ～約１５ｍＰａ・ｓ、又は約４ｍＰａ・ｓ～約１０ｍＰａ・ｓ、又は約４ｍＰａ・ｓ～約９ｍＰａ・ｓ、又は約５ｍＰａ・ｓ～約２０ｍＰａ・ｓ、又は約５ｍＰａ・ｓ～約１５ｍＰａ・ｓ、又は約５ｍＰａ・ｓ～約１０ｍＰａ・ｓ、又は約５ｍＰａ・ｓ～約９ｍＰａ・ｓ、又は約６ｍＰａ・ｓ～約２０ｍＰａ・ｓ、又は約６ｍＰａ・ｓ～約１５ｍＰａ・ｓ、又は約６ｍＰａ・ｓ～約１０ｍＰａ・ｓ、又は約６ｍＰａ・ｓ～約９ｍＰａ・ｓ、又は約７ｍＰａ・ｓ～約２０ｍＰａ・ｓ、又は約７ｍＰａ・ｓ～約１５ｍＰａ・ｓ、又は約７ｍＰａ・ｓ～約１０ｍＰａ・ｓ、又は約７ｍＰａ・ｓ～約９ｍＰａ・ｓ、又は約８ｍＰａ・ｓ～約２０ｍＰａ・ｓ、又は約８ｍＰａ・ｓ～約１５ｍＰａ・ｓ、又は約８ｍＰａ・ｓ～約１０ｍＰａ・ｓ、又は約８ｍＰａ・ｓ～約９ｍＰａ・ｓ、又は約９ｍＰａ・ｓ～約２０ｍＰａ・ｓ、又は約９ｍＰａ・ｓ～約１５ｍＰａ・ｓ、又は約９ｍＰａ・ｓ～約１０ｍＰａ・ｓの見かけ粘度（すなわち、レオメータを用いて決定されるη）を有していてもよい。本発明者らは、粘性の低いゾルバインダーを使用することで、キャスタブル耐火性組成物中の水の使用量を比較的少なくすることができ、冷間圧壊強度などの機械的特性の向上につながることを見出した。

【0167】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、耐火性微粒子状組成物並びに、コロイド状シリカ、及び２５℃、５０ｓ^－１のせん断速度（すなわち、γ）において、約４ｍＰａ・ｓ～約３５ｍＰａ・ｓ、例えば、約４ｍＰａ・ｓ～約３０ｍＰａ・ｓ、又は約４ｍＰａ・ｓ～約２５ｍＰａ・ｓ、又は約４ｍＰａ・ｓ～約２０ｍＰａ・ｓ、又は約４ｍＰａ・ｓ～約１５ｍＰａ・ｓ、又は約４ｍＰａ・ｓ～約１０ｍＰａ・ｓ、又は約４ｍＰａ・ｓ～約９ｍＰａ・ｓ、又は約５ｍＰａ・ｓ～約２０ｍＰａ・ｓ、又は約５ｍＰａ・ｓ～約１５ｍＰａ・ｓ、又は約５ｍＰａ・ｓ～約１０ｍＰａ・ｓ、又は約５ｍＰａ・ｓ～約９ｍＰａ・ｓ、又は約６ｍＰａ・ｓ～約２０ｍＰａ・ｓ、又は約６ｍＰａ・ｓ～約１５ｍＰａ・ｓ、又は約６ｍＰａ・ｓ～約１０ｍＰａ・ｓ、又は約６ｍＰａ・ｓ～約９ｍＰａ・ｓ、又は約７ｍＰａ・ｓ～約２０ｍＰａ・ｓ、又は約７ｍＰａ・ｓ～約１５ｍＰａ・ｓ、又は約７ｍＰａ・ｓ～約１０ｍＰａ・ｓ、又は約７ｍＰａ・ｓ～約９ｍＰａ・ｓ、又は約８ｍＰａ・ｓ～約２０ｍＰａ・ｓ、又は約８ｍＰａ・ｓ～約１５ｍＰａ・ｓ、又は約８ｍＰａ・ｓ～約１０ｍＰａ・ｓ、又は約８ｍＰａ・ｓ～約９ｍＰａ・ｓ、又は約９ｍＰａ・ｓ～約２０ｍＰａ・ｓ、又は約９ｍＰａ・ｓ～約１５ｍＰａ・ｓ、又は約９ｍＰａ・ｓ～約１０ｍＰａ・ｓの見かけ粘度（すなわち、η）を有するゾルバインダーを含んでもよく、ここで、キャスタブル耐火性組成物は、メタリン酸アルミニウム及び／又はオルトリン酸アルミニウムを含む。

【0168】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は（例えば、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に）、約７０ｗｔ％～約９３ｗｔ％、例えば、約７０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約７０ｗｔ％～約７５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約７５ｗｔ％～約８０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約８０ｗｔ％～約８５ｗｔ％、又は約８５ｗｔ％～約９３ｗｔ％、又は約８５ｗｔ％～約９０ｗｔ％、又は約９０ｗｔ％～約９３ｗｔ％の耐火性微粒子状組成物を含んでもよく、約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、例えば、約５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７．５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約７．５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約１０ｗｔ％～約１２．５ｗｔ％、又は約１２．５ｗｔ％～約１５ｗｔ％の、コロイド状シリカ、及び２５℃、５０ｓ^－１のせん断速度（すなわち、γ）において、約４ｍＰａ・ｓ～約３５ｍＰａ・ｓ、例えば、約４ｍＰａ・ｓ～約３０ｍＰａ・ｓ、又は約４ｍＰａ・ｓ～約２５ｍＰａ・ｓ、又は約４ｍＰａ・ｓ～約２０ｍＰａ・ｓ、又は約４ｍＰａ・ｓ～約１５ｍＰａ・ｓ、又は約４ｍＰａ・ｓ～約１０ｍＰａ・ｓ、又は約４ｍＰａ・ｓ～約９ｍＰａ・ｓ、又は約５ｍＰａ・ｓ～約２０ｍＰａ・ｓ、又は約５ｍＰａ・ｓ～約１５ｍＰａ・ｓ、又は約５ｍＰａ・ｓ～約１０ｍＰａ・ｓ、又は約５ｍＰａ・ｓ～約９ｍＰａ・ｓ、又は約６ｍＰａ・ｓ～約２０ｍＰａ・ｓ、又は約６ｍＰａ・ｓ～約１５ｍＰａ・ｓ、又は約６ｍＰａ・ｓ～約１０ｍＰａ・ｓ、又は約６ｍＰａ・ｓ～約９ｍＰａ・ｓ、又は約７ｍＰａ・ｓ～約２０ｍＰａ・ｓ、又は約７ｍＰａ・ｓ～約１５ｍＰａ・ｓ、又は約７ｍＰａ・ｓ～約１０ｍＰａ・ｓ、又は約７ｍＰａ・ｓ～約９ｍＰａ・ｓ、又は約８ｍＰａ・ｓ～約２０ｍＰａ・ｓ、又は約８ｍＰａ・ｓ～約１５ｍＰａ・ｓ、又は約８ｍＰａ・ｓ～約１０ｍＰａ・ｓ、又は約８ｍＰａ・ｓ～約９ｍＰａ・ｓ、又は約９ｍＰａ・ｓ～約２０ｍＰａ・ｓ、又は約９ｍＰａ・ｓ～約１５ｍＰａ・ｓ、又は約９ｍＰａ・ｓ～約１０ｍＰａ・ｓの見かけ粘度（すなわち、η）を有するゾルバインダーを含んでもよく、ここで、キャスタブル耐火性組成物は、約２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％のメタリン酸アルミニウム及び／又はオルトリン酸アルミニウムを含む。

【0169】

好適なゾルバインダーは、ドイツのCWK Chemiewerk Bad Kostritz GmbHから入手可能な登録商標KOSTROSOL 2040 FSである。

【0170】

ゾルバインダーは、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0171】

例えば、ゾルバインダーは（例えば乾燥前に）、約２ｗｔ％以上、例えば、約３ｗｔ％以上、又は約４ｗｔ％以上、又は約５ｗｔ％以上、又は約６ｗｔ％以上のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウム等のメタリン酸塩及び／又はオルトリン酸アルミニウム等のオルトリン酸塩）を含んでもよい。ゾルバインダーは、約２０ｗｔ％以下、例えば、約１５ｗｔ％以下、又は約１２ｗｔ％以下、又は約１１ｗｔ％以下、又は約１０ｗｔ％以下、又は約９ｗｔ％以下、又は約８ｗｔ％以下、又は約７ｗｔ％以下、又は約６ｗｔ％以下のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウム等のメタリン酸塩及び／又はオルトリン酸アルミニウム等のオルトリン酸塩）を含んでもよい。ゾルバインダーは、約２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は３ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は４ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は６ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウム等のメタリン酸塩及び／又はオルトリン酸アルミニウム等のオルトリン酸塩）を含んでもよい。

【0172】

ゾルバインダーは、約２ｗｔ％以上、例えば、約３ｗｔ％以上、又は約４ｗｔ％以上、又は約５ｗｔ％以上、又は約６ｗｔ％以上のメタリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウム等のメタリン酸塩）を含んでもよい。ゾルバインダーは、約２０ｗｔ％以下、例えば、約１５ｗｔ％以下、又は約１２ｗｔ％以下、又は約１１ｗｔ％以下、又は約１０ｗｔ％以下、又は約９ｗｔ％以下、又は約８ｗｔ％以下、又は約７ｗｔ％以下、又は約６ｗｔ％以下のメタリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウム等のメタリン酸塩）を含んでもよい。ゾルバインダーは、約２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は３ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は４ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は６ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウム等のメタリン酸塩）を含んでもよい。

【0173】

例えば、ゾルバインダーは（例えば乾燥前に）、約２ｗｔ％以上、例えば、約３ｗｔ％以上、又は約４ｗｔ％以上、又は約５ｗｔ％以上、又は約６ｗｔ％以上の含んでもよい。ゾルバインダーは、約２０ｗｔ％以下、例えば、約１５ｗｔ％以下、又は約１２ｗｔ％以下、又は約１１ｗｔ％以下、又は約１０ｗｔ％以下、又は約９ｗｔ％以下、又は約８ｗｔ％以下、又は約７ｗｔ％以下、又は約６ｗｔ％以下のオルトリン酸塩供給成分（例えば、オルトリン酸アルミニウム等のオルトリン酸塩）を含んでもよい。例えば、ゾルバインダーは（例えば乾燥前に）、約２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は３ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は４ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は６ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％のオルトリン酸塩供給成分（例えば、オルトリン酸アルミニウム等のオルトリン酸塩）を含んでもよい。

【0174】

例えば、ゾルバインダーは（例えば乾燥前に）、約２ｗｔ％以上、例えば、約３ｗｔ％以上、又は約４ｗｔ％以上、又は約５ｗｔ％以上、又は約６ｗｔ％以上のメタリン酸塩供給成分及びオルトリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウム等のメタリン酸塩及びはオルトリン酸アルミニウム等のオルトリン酸塩）の配合を含んでもよい。ゾルバインダーは、約２０ｗｔ％以下、例えば、約１５ｗｔ％以下、又は約１２ｗｔ％以下、又は約１１ｗｔ％以下、又は約１０ｗｔ％以下、又は約９ｗｔ％以下、又は約８ｗｔ％以下、又は約７ｗｔ％以下、又は約６ｗｔ％以下のメタリン酸塩供給成分及びオルトリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウム等のメタリン酸塩及びオルトリン酸アルミニウム等のオルトリン酸塩）の配合を含んでもよい。ゾルバインダーは、約２ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約２ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は３ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約３ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は４ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は５ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約７ｗｔ％、又は約５ｗｔ％～約６ｗｔ％、又は６ｗｔ％～約２０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１５ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１２ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１１ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約９ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約８ｗｔ％、又は約６ｗｔ％～約７ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分及びオルトリン酸塩供給成分（例えば、メタリン酸アルミニウム等のメタリン酸塩及びオルトリン酸アルミニウム等のオルトリン酸塩）の配合を含んでもよい。

【0175】

いくつかの実施形態において、ゾルバインダーはメタリン酸塩供給成分を含み、オルトリン酸供給成分を含まず、すなわち、ゾルバインダーは実質的にオルトリン酸塩供給成分を含まない。例えば、ゾルバインダーは、実質的にメタリン酸塩供給成分以外のリン酸塩供給成分を含まなくてもよい。例えば、ゾルバインダーは、実質的にリン酸三ナトリウム（Ｎａ_３ＰＯ_４、別名オルトリン酸ナトリウム又はオルトリン酸三ナトリウム）、リン酸三カリウム（Ｋ_３ＰＯ_４、別名オルトリン酸カリウム又はオルトリン酸三カリウム）又はリン酸アルミニウム（ＡｌＰＯ_４、別名オルトリン酸アルミニウム）のようなオルトリン酸塩を含まなくてもよい。ゾルバインダーは、約０．５ｗｔ％以下、例えば約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のメタリン酸塩供給成分以外のリン酸塩供給成分を含んでもよい。ゾルバインダーは、約０．５ｗｔ％以下、例えば約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。ゾルバインダーは、約０．５ｗｔ％以下、例えば約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のＮａＰＯ_４、Ｋ_３ＰＯ_４又はＡｌＰＯ_４のようなオルトリン酸塩を含んでもよい。

【0176】

いくつかの実施形態において、ゾルバインダーはオルトリン酸供給成分を含み、メタリン酸塩供給成分を含まず、すなわち、ゾルバインダーは実質的にメタリン酸塩供給成分を含まない。例えば、ゾルバインダーは、実質的にオルトリン酸供給成分以外のリン酸塩供与成分を含まなくてもよい。例えば、ゾルバインダーは、実質的にメタリン酸ナトリウム（ＮａＰＯ_３）、メタリン酸カリウム（ＫＰＯ_３）又はメタリン酸アルミニウム（Ａｌ（ＰＯ_３）_３）のようなメタリン酸塩を含まなくてもよい。ゾルバインダーは、約０．５ｗｔ％以下、例えば約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のオルトリン酸塩供給成分以外のリン酸塩供給成分を含んでもよい。ゾルバインダーは、約０．５ｗｔ％以下、例えば約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のタリン酸塩供給成分を含んでもよい。ゾルバインダーは、約０．５ｗｔ％以下、例えば約０．２５ｗｔ％以下、又は約０．１ｗｔ％以下、又は約０．０１ｗｔ％以下のＮａＰＯ_３、ＫＰＯ_３又はＡｌ（ＰＯ_３）_３のようなメタリン酸塩を含んでもよい。

【0177】

いくつかの実施形態において、ゾルバインダーは、メタリン酸塩供給成分及びオルトリン酸塩供給成分を含む。 ゾルバインダーは、実質的にメタリン酸塩供給成分又はオルトリン酸塩供給成分以外のリン酸塩供給成分を含まなくてもよい。例えば、ゾルバインダーは、実質的にピロリン酸供給成分を含まなくてもよい。ゾルバインダーは、約０．５ｗｔ％以上、例えば約０．２５ｗｔ％以上、又は約０．１ｗｔ％以上、又は約０．０１ｗｔ％以上のメタリン酸塩供給成分又はオルトリン酸塩供給成分以外のリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0178】

ゾルバインダーは、調製済みゾルとして入手可能である。

【0179】

あるいは、ゾルバインダーは、乾燥ゾルバインダー組成物と液体（例えば、水）とを配合して（例えば、一緒に混合して）ゾルを形成することによって調製することができる。ゾルバインダーがメタリン酸塩供給成分の少なくとも一部及び／又はオルトリン酸塩提供成分の少なくとも一部を含む実施形態では、乾燥ゾルバインダー組成物は、（例えば、セメントフリー）バインダー、並びにメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含んでもよい。

【0180】

［製造方法］
（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物、（例えば、セメントフリー）ゾルバインダー並びにメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を配合することによって調製され得る。

【0181】

（例えば、セメントフリー）ゾルバインダーは、ゾル、すなわち液体を含有するコロイド状懸濁液の形態であることが理解されよう。しがたって、本方法は、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物予め調製された（例えば、セメントフリー）ゾルバインダー、並びにメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を配合するステップを含み得る。あるいは、本方法は（例えば、セメントフリーの）ゾルバインダーを調製するステップと、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物、（例えば、セメントフリー）ゾルバインダー、並びにメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を配合するステップとを含んでもよい。例えば、セメントフリー）ゾルバインダーは、バインダー（例えば、コロイド状シリカ）及び液体（例えば、水）、並びに任意の添加剤（例えば、不凍液）を配合することによって調製され得る。

【0182】

メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分は、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物及び／又は（例えば、セメントフリー）ゾルバインダーの一部であってもよい。しがたって、本方法は、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物と（例えば、セメントフリー）ゾルバインダーとを配合するステップを含んでよく、ここで、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物は、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む。したがって、本方法は、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物と（例えば、セメントフリー）ゾルバインダーとを配合するステップを含んでよく、ここで、（例えば、セメントフリー）ゾルバインダーは、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む。さらに代替的に、本方法は、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物と（例えば、セメントフリー）ゾルバインダーとを配合するステップを含んでもよく、ここで、（例えば、セメントフリー）耐火性微粒子状組成物及び（例えば、セメントフリー）ゾルバインダーの両方は、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む。

【0183】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物の成分を配合するステップは、前記成分を一緒に混合するステップを含むことを理解されよう。

【0184】

［耐火物］
（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、モノリシック耐火性ライニングのような耐火物を製造するために使用することができる。

【0185】

耐火物は、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物から成形品を形成するステップと、成形品を乾燥するステップとを含む方法によって製造することができる。乾燥は、成形品を加熱することによって実施することができる。この方法はさらに、成形品を高温、例えば約１５０℃～約２５０℃で、約１時間～約３６時間、例えば約２４時間焼成することを含んでよい。

【0186】

キャスタブル耐火性組成物から成形品を形成するステップは、鋳造、振動鋳造、湿式吹付け、乾式吹付け、自己流動、ラミング（突固め）、ロッディング（棒突き）、又はパッチング（パッチ当て）から選択される１つ以上の技術を使用することを含み得る。

【0187】

［特性］
（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１１０℃で２４時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された破断係数ＭＯＲが、約１ＭＰａ以上、例えば、約２ＭＰａ以上、又は約３ＭＰａ以上、又は約４ＭＰａ以上、又は約４．５ＭＰａ以上であってもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１１０℃で２４時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された破断係数ＭＯＲが約１０ＭＰａ以下、例えば、約９ＭＰａ以下、又は約８ＭＰａ以下、又は約７ＭＰａ以下、又は約６ＭＰａ以下、又は約５ＭＰａ以下、又は約４．５ＭＰａ以下であってもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１１０℃で２４時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された破断係数ＭＯＲが、約１ＭＰａ～約１０ＭＰａ、例えば、約１ＭＰａ～約９ＭＰａ、又は約１ＭＰａ～約８ＭＰａ、又は約１ＭＰａ～約７ＭＰａ、又は約１ＭＰａ～約６ＭＰａ、又は約１ＭＰａ～約５ＭＰａ、又は約１ＭＰａ～約４．５ＭＰａ、又は約２ＭＰａ～約１０ＭＰａ、又は約２ＭＰａ～約９ＭＰａ、又は約２ＭＰａ～約８ＭＰａ、又は約２ＭＰａ～約７ＭＰａ、又は約２ＭＰａ～約６ＭＰａ、又は約２ＭＰａ～約５ＭＰａ、又は約２ＭＰａ～約４．５ＭＰａ、又は約３ＭＰａ～約１０ＭＰａ、又は約３ＭＰａ～約９ＭＰａ、又は約３ＭＰａ～約８ＭＰａ、又は約３ＭＰａ～約７ＭＰａ、又は約３ＭＰａ～約６ＭＰａ、又は約３ＭＰａ～約５ＭＰａ、又は約３ＭＰａ～約４．５ＭＰａ、又は約４ＭＰａ～約１０ＭＰａ、又は約４ＭＰａ～約９ＭＰａ、又は約４ＭＰａ～約８ＭＰａ、又は約４ＭＰａ～約７ＭＰａ、又は約４ＭＰａ～約６ＭＰａ、又は約４ＭＰａ～約５ＭＰａ、又は約４ＭＰａ～約４．５ＭＰａ、又は約４．５ＭＰａ～約１０ＭＰａ、又は約４．５ＭＰａ～約９ＭＰａ、又は約４．５ＭＰａ～約８ＭＰａ、又は約４．５ＭＰａ～約７ＭＰａ、又は約４．５ＭＰａ～約６ＭＰａ、又は約４．５ＭＰａ～約５ＭＰａであってもよい。

【0188】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された破断係数ＭＯＲが、約１０ＭＰａ以上、例えば、約１１ＭＰａ以上、又は約１２ＭＰａ以上、又は約１３ＭＰａ以上、又は約１４ＭＰａ以上、又は約１５ＭＰａ以上、又は約１６ＭＰａ以上、又は約１６．５ＭＰａ以上であってもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された破断係数ＭＯＲが、約２０ＭＰａ以下、例えば、約１９ＭＰａ以下、又は約１８ＭＰａ以下、又は約１７ＭＰａ以下、又は約１６．５ＭＰａ以下であってもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された破断係数ＭＯＲが、約１０ＭＰａ～約１９ＭＰａ、又は約１０ＭＰａ～約１８ＭＰａ、又は約１０ＭＰａ～約１７ＭＰａ、又は約１０ＭＰａ～約１６．５ＭＰａ、又は約１１ＭＰａ～約２０ＭＰａ、又は約１１ＭＰａ～約１９ＭＰａ、又は約１１ＭＰａ～約１８ＭＰａ、又は約１１ＭＰａ～約１７ＭＰａ、又は約１１ＭＰａ～約１６．５ＭＰａ、又は約１２ＭＰａ～約２０ＭＰａ、又は約１２ＭＰａ～約１９ＭＰａ、又は約１２ＭＰａ～約１８ＭＰａ、又は約１２ＭＰａ～約１７ＭＰａ、又は約１２ＭＰａ～約１６．５ＭＰａ、又は約１３ＭＰａ～約２０ＭＰａ、又は約１３ＭＰａ～約１９ＭＰａ、又は約１３ＭＰａ～約１８ＭＰａ、又は約１３ＭＰａ～約１７ＭＰａ、又は約１３ＭＰａ～約１６．５ＭＰａ、又は約１４ＭＰａ～約２０ＭＰａ、又は約１４ＭＰａ～約１９ＭＰａ、又は約１４ＭＰａ～約１８ＭＰａ、又は約１４ＭＰａ～約１７ＭＰａ、又は約１４ＭＰａ～約１６．５ＭＰａ、又は約１５ＭＰａ～約２０ＭＰａ、又は約１５ＭＰａ～約１９ＭＰａ、又は約１５ＭＰａ～約１８ＭＰａ、又は約１５ＭＰａ～約１７ＭＰａ、又は約１５ＭＰａ～約１６．５ＭＰａ、又は約１６ＭＰａ～約２０ＭＰａ、又は約１６ＭＰａ～約１９ＭＰａ、又は約１６ＭＰａ～約１８ＭＰａ、又は約１６ＭＰａ～約１７ＭＰａ、又は約１６ＭＰａ～約１６．５ＭＰａ、又は約１６．５ＭＰａ～約２０ＭＰａ、又は約１６．５ＭＰａ～約１９ＭＰａ、又は約１６．５ＭＰａ～約１８ＭＰａ、又は約１６．５ＭＰａ～約１７ＭＰａであってもよい。

【0189】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１２００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された破断係数ＭＯＲが、約１０ＭＰａ以上、例えば、約１２ＭＰａ以上、又は約１４ＭＰａ以上、又は約１５ＭＰａ以上、又は約１６ＭＰａ以上、又は約１７ＭＰａ以上、又は約１９ＭＰａ以上であってもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１２００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された破断係数ＭＯＲが、約３０ＭＰａ以下、例えば、約２５ＭＰａ以下、又は約２４ＭＰａ以下、又は約２３ＭＰａ以下、又は約２２ＭＰａ以下、又は約２１ＭＰａ以下、又は約２０ＭＰａ以下であってもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１２００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された破断係数ＭＯＲが、約１０ＭＰａ～約３０ＭＰａ、例えば、約１０ＭＰａ～約２５ＭＰａ、又は約１０ＭＰａ～約２４ＭＰａ、又は約１０ＭＰａ～約２３ＭＰａ、又は約１０ＭＰａ～約２２ＭＰａ、又は約１０ＭＰａ～約２１ＭＰａ、又は約１０ＭＰａ～約２０ＭＰａ、又は約１０ＭＰａ～約１９ＭＰａ、又は約１２ＭＰａ～約３０ＭＰａ、又は約１２ＭＰａ～約２５ＭＰａ、又は約１２ＭＰａ～約２４ＭＰａ、又は約１２ＭＰａ～約２３ＭＰａ、又は約１２ＭＰａ～約２２ＭＰａ、又は約１２ＭＰａ～約２１ＭＰａ、又は約１２ＭＰａ～約２０ＭＰａ、又は約１２ＭＰａ～約１９ＭＰａ、又は約１４ＭＰａ～約３０ＭＰａ、又は約１４ＭＰａ～約２５ＭＰａ、又は約１４ＭＰａ～約２４ＭＰａ、又は約１４ＭＰａ～約２３ＭＰａ、又は約１４ＭＰａ～約２２ＭＰａ、又は約１４ＭＰａ～約２１ＭＰａ、又は約１４ＭＰａ～約２０ＭＰａ、又は約１４ＭＰａ～約１９ＭＰａ、又は約１５ＭＰａ～約３０ＭＰａ、又は約１５ＭＰａ～約２５ＭＰａ、又は約１５ＭＰａ～約２４ＭＰａ、又は約１５ＭＰａ～約２３ＭＰａ、又は約１５ＭＰａ～約２２ＭＰａ、又は約１５ＭＰａ～約２１ＭＰａ、又は約１５ＭＰａ～約２０ＭＰａ、又は約１５ＭＰａ～約１９ＭＰａ、又は約１６ＭＰａ～約３０ＭＰａ、又は約１６ＭＰａ～約２５ＭＰａ、又は約１６ＭＰａ～約２４ＭＰａ、又は約１６ＭＰａ～約２３ＭＰａ、又は約１６ＭＰａ～約２２ＭＰａ、又は約１６ＭＰａ～約２１ＭＰａ、又は約１６ＭＰａ～約２０ＭＰａ、又は約１６ＭＰａ～約１９ＭＰａ、又は約１７ＭＰａ～約３０ＭＰａ、又は約１７ＭＰａ～約２５ＭＰａ、又は約１７ＭＰａ～約２４ＭＰａ、又は約１７ＭＰａ～約２３ＭＰａ、又は約１７ＭＰａ～約２２ＭＰａ、又は約１７ＭＰａ～約２１ＭＰａ、又は約１７ＭＰａ～約２０ＭＰａ、又は約１７ＭＰａ～約１９ＭＰａ、又は約１８ＭＰａ～約３０ＭＰａ、又は約１８ＭＰａ～約２５ＭＰａ、又は約１８ＭＰａ～約２４ＭＰａ、又は約１８ＭＰａ～約２３ＭＰａ、又は約１８ＭＰａ～約２２ＭＰａ、又は約１８ＭＰａ～約２１ＭＰａ、又は約１８ＭＰａ～約２０ＭＰａ、又は約１８ＭＰａ～約１９ＭＰａ、又は約１９ＭＰａ～約３０ＭＰａ、又は約１９ＭＰａ～約２５ＭＰａ、又は約１９ＭＰａ～約２４ＭＰａ、又は約１９ＭＰａ～約２３ＭＰａ、又は約１９ＭＰａ～約２２ＭＰａ、又は約１９ＭＰａ～約２１ＭＰａ、又は約１９ＭＰａ～約２０ＭＰａであってもよい。

【0190】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１１０℃で２４時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された冷間圧壊強度ＣＣＳが、約２０ＭＰａ以上、例えば、約３０ＭＰａ以上、又は約３５ＭＰａ以上、又は約３８ＭＰａ以上であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１１０℃で２４時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された冷間圧壊強度ＣＣＳが、約５０ＭＰａ以上、例えば、約４５ＭＰａ以上、又は約４０ＭＰａ以上、又は約３８ＭＰａ以上であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１１０℃で２４時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された冷間圧壊強度ＣＣＳが、約２０ＭＰａ～約５０ＭＰａ、例えば、約２０ＭＰａ～約４５ＭＰａ、又は約２０ＭＰａ～約４０ＭＰａ、又は約２０ＭＰａ～約３８ＭＰａ、又は約３０ＭＰａ～約５０ＭＰａ、又は約３０ＭＰａ～約４５ＭＰａ、又は約３０ＭＰａ～約４０ＭＰａ、又は約３０ＭＰａ～約３８ＭＰａ、又は約３５ＭＰａ～約５０ＭＰａ、又は約３５ＭＰａ～約４５ＭＰａ、又は約３５ＭＰａ～約４０ＭＰａ、又は約３５ＭＰａ～約３８ＭＰａ、又は約３８ＭＰａ～約５０ＭＰａ、又は約３８ＭＰａ～約４５ＭＰａ、又は約３８ＭＰａ～約４０ＭＰａであり得る。

【0191】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された冷間圧壊強度ＣＣＳが、約１２０ＭＰａ以上、例えば、約１３０ＭＰａ以上、又は約１４０ＭＰａ以上、又は約１４５ＭＰａ以上、又は約１４６ＭＰａ以上であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された冷間圧壊強度ＣＣＳが、約１７０ＭＰａ以上、例えば、約１６０ＭＰａ以上、又は約１５０ＭＰａ以上、又は約１４６ＭＰａ以上であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された冷間圧壊強度ＣＣＳは、約１２０ＭＰａ～約１７０ＭＰａ、例えば、約１２０ＭＰａ～約１６０ＭＰａ、又は約１２０ＭＰａ～約１５０ＭＰａ、又は約１２０ＭＰａ～約１４６ＭＰａ、又は約１３０ＭＰａ～約１７０ＭＰａ、又は約１３０ＭＰａ～約１６０ＭＰａ、又は約１３０ＭＰａ～約１５０ＭＰａ、又は約１３０ＭＰａ～約１４６ＭＰａ、又は約１４０ＭＰａ～約１７０ＭＰａ、又は約１４０ＭＰａ～約１６０ＭＰａ、又は約１４０ＭＰａ～約１５０ＭＰａ、又は約１４０ＭＰａ～約１４６ＭＰａ、又は約１４５ＭＰａ～約１７０ＭＰａ、又は約１４５ＭＰａ～約１６０ＭＰａ、又は約１４５ＭＰａ～約１５０ＭＰａ、又は約１４５ＭＰａ～約１４６ＭＰａ、又は約１４６ＭＰａ～約１７０ＭＰａ、又は約１４６ＭＰａ～約１６０ＭＰａ、又は約１４６ＭＰａ～約１５０ＭＰａであってもよい。

【0192】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１２００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された冷間圧壊強度ＣＣＳが、約１３０ＭＰａ以上、例えば、約１４０ＭＰａ以上、又は約１５０ＭＰａ以上、又は約１５５ＭＰａ以上であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１２００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された冷間圧壊強度ＣＣＳが、約１８０ＭＰａ以上、例えば、約１７０ＭＰａ以上、又は約１６０ＭＰａ以上、又は約１５５ＭＰａ以上であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１２００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された冷間圧壊強度ＣＣＳが、約１３０ＭＰａ～約１８０ＭＰａ、例えば、約１３０ＭＰａ～約１７０ＭＰａ、又は約１３０ＭＰａ～約１６０ＭＰａ、又は約１３０ＭＰａ～約１５５ＭＰａ、又は約１４０ＭＰａ～約１８０ＭＰａ、又は約１４０ＭＰａ～約１７０ＭＰａ、又は約１４０ＭＰａ～約１６０ＭＰａ、又は約１４０ＭＰａ～約１５５ＭＰａ、又は約１５０ＭＰａ～約１８０ＭＰａ、又は約１５０ＭＰａ～約１７０ＭＰａ、又は約１５０ＭＰａ～約１６０ＭＰａ、又は約１５０ＭＰａ～約１５５ＭＰａ、又は約１５５ＭＰａ～約１８０ＭＰａ、又は約１５５ＭＰａ～約１７０ＭＰａ、又は約１５５ＭＰａ～約１６０ＭＰａであり得る。

【0193】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１１０℃で２４時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定した嵩密度が、約２．８０ｇ／ｃｍ^３以上、例えば、約２．９０ｇ／ｃｍ^３以上、又は約２．９３ｇ／ｃｍ^３以上であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１１０℃で２４時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定した嵩密度が、約３．１０ｇ／ｃｍ^３以下、例えば、約３．００ｇ／ｃｍ^３以下、又は約２．９４ｇ／ｃｍ^３以下であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１１０℃で２４時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定した嵩密度が、約２．８０ｇ／ｃｍ^３～約３．１０ｇ／ｃｍ^３、例えば、約２．８０ｇ／ｃｍ^３～約３．００ｇ／ｃｍ^３、又は約２．８０ｇ／ｃｍ^３～約２．９４ｇ／ｃｍ^３、又は約２．９０ｇ／ｃｍ^３～約３．１０ｇ／ｃｍ^３、又は約２．９０ｇ／ｃｍ^３～約３．００ｇ／ｃｍ^３、又は約２．９０ｇ／ｃｍ^３～約２．９４ｇ／ｃｍ^３、又は約２．９３ｇ／ｃｍ^３～約３．１０ｇ／ｃｍ^３、又は約２．９３ｇ／ｃｍ^３～約３．００ｇ／ｃｍ^３、又は約２．９３ｇ／ｃｍ^３～約２．９４ｇ／ｃｍ^３であり得る。

【0194】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定した嵩密度が、約２．８０ｇ／ｃｍ^３以上、例えば、約２．９０ｇ／ｃｍ^３以上、又は約２．９３ｇ／ｃｍ^３以上であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定した嵩密度が、約３．１０ｇ／ｃｍ^３以下、例えば、約３．００ｇ／ｃｍ^３以下、又は約２．９４ｇ／ｃｍ^３以下であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定した嵩密度が、約２．８０ｇ／ｃｍ^３～約３．１０ｇ／ｃｍ^３、例えば、約２．８０ｇ／ｃｍ^３～約３．００ｇ／ｃｍ^３、又は約２．８０ｇ／ｃｍ^３～約２．９４ｇ／ｃｍ^３、又は約２．９０ｇ／ｃｍ^３～約３．１０ｇ／ｃｍ^３、又は約２．９０ｇ／ｃｍ^３～約３．００ｇ／ｃｍ^３、又は約２．９０ｇ／ｃｍ^３～約２．９４ｇ／ｃｍ^３、又は約２．９３ｇ／ｃｍ^３～約３．１０ｇ／ｃｍ^３、又は約２．９３ｇ／ｃｍ^３～約３．００ｇ／ｃｍ^３、又は約２．９３ｇ／ｃｍ^３～約２．９４ｇ／ｃｍ^３であり得る。

【0195】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１２００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定した嵩密度が、約２．８０ｇ／ｃｍ^３以上、例えば、約２．９０ｇ／ｃｍ^３以上、又は約２．９３ｇ／ｃｍ^３以上であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１２００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定した嵩密度が、約３．１０ｇ／ｃｍ^３以下、例えば、約３．００ｇ／ｃｍ^３以下、又は約２．９４ｇ／ｃｍ^３以下であってもよい。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１２００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定した嵩密度が、約２．８０ｇ／ｃｍ^３～約３．１０ｇ／ｃｍ^３、例えば、約２．８０ｇ／ｃｍ^３～約３．００ｇ／ｃｍ^３、又は約２．８０ｇ／ｃｍ^３～約２．９４ｇ／ｃｍ^３、又は約２．９０ｇ／ｃｍ^３～約３．１０ｇ／ｃｍ^３、又は約２．９０ｇ／ｃｍ^３～約３．００ｇ／ｃｍ^３、又は約２．９０ｇ／ｃｍ^３～約２．９４ｇ／ｃｍ^３、又は約２．９３ｇ／ｃｍ^３～約３．１０ｇ／ｃｍ^３、又は約２．９３ｇ／ｃｍ^３～約３．００ｇ／ｃｍ^３、又は約２．９３ｇ／ｃｍ^３～約２．９４ｇ／ｃｍ^３であり得る。

【0196】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１１０℃で２４時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された水の吸水率が、約４％以上（例えば、約４．０％以上）、例えば、約５％以上（例えば、約５．０％以上）、又は約５．５％以上、又は約５．７％以上、又は約５．８％以上であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１１０℃で２４時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された水の吸水率が、約７％以下（例えば、約７．０％以下）、例えば、約６％以下（例えば、約６．０％以下）、又は約５．９％以上、又は約５．８％以上であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１１０℃で２４時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された水の吸水率が、約４％～約７％、例えば、約４％～約６％、又は約４％～約５．８％、又は約４％～約５．９％、又は約５％～約７％、又は約５％～約６％、又は約５％～約５．８％、又は約５％～約５．９％、又は約５．７％～約７％、又は約５．７％～約６％、又は約５．７％～約５．９％、又は約５．７％～約５．８％、又は約５．８％～約７％、又は約５．８％～約６％、又は約５．８％～約５．９％であり得る。

【0197】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された水の吸水率が、約３％以上（例えば、約３．０％以上）、例えば、約４％以上（例えば、約４．０％以上）、又は約４．５％以上、又は約４．９％以上、又は約５％以上（例えば、約５．０％以上）であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された水の吸水率が、約７％以下（例えば、約７．０％以下）、例えば、約６％以下（例えば、約６．０％以下）、又は約５．５％以下、又は約５．１％以下、又は約５％以下（例えば、約５．０％以下）であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された水の吸水率が、約３％～約７％、例えば、約３％～約６％、又は約３％～約５．５％、又は約３％～約５．１％、又は約３％～約５％、約４％～約７％、又は約４％～約６％、又は約４％～約５．５％、又は約４％～約５．１％、又は約４％～約５％、約４．５％～約７％、又は約４．５％～約６％、又は約４．５％～約５．５％、又は約４．５％～約５．１％、又は約４．５％～約５％、約４．９％～約７％、又は約４．９％～約６％、又は約４．９％～約５．５％、又は約４．９％～約５．１％、又は約４．９％～約５％、約５％～約７％、又は約５％～約６％、又は約５％～約５．５％、又は約５％～約５．１％であり得る。

【0198】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１２００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された水の吸水率が、約３％以上（例えば、約３．０％以上）、例えば、約４％以上（例えば、約４．０％以上）、又は約４．５％以上、又は約４．９％以上、又は約５％以上（例えば、約５．０％以上）であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１２００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された水の吸水率が、約７％以下（例えば、約７．０％以下）、例えば、約６％以下（例えば、約６．０％以下）、又は約５．５％以下、又は約５．１％以下、又は約５％以下（例えば、約５．０％以下）であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１２００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された水の吸水率が、約３％～約７％、例えば、約３％～約６％、又は約３％～約５．５％、又は約３％～約５．１％、又は約３％～約５％、約４％～約７％、又は約４％～約６％、又は約４％～約５．５％、又は約４％～約５．１％、又は約４％～約５％、約４．５％～約７％、又は約４．５％～約６％、又は約４．５％～約５．５％、又は約４．５％～約５．１％、又は約４．５％～約５％、約４．９％～約７％、又は約４．９％～約６％、又は約４．９％～約５．５％、又は約４．９％～約５．１％、又は約４．９％～約５％、約５％～約７％、又は約５％～約６％、又は約５％～約５．５％、又は約５％～約５．１％であり得る。

【0199】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１１０℃で２４時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された開気孔率が、約１０％以上、例えば、約１２％以上、又は約１５％以上、又は約１６％以上、又は約１７％以上であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１１０℃で２４時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された開気孔率が、約２５％以下、例えば、約２０％以下、又は約１９％以下、又は約１８％以下、又は約１７％以下であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１１０℃で２４時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された開気孔率が、約１０％～約２５％、例えば、約１０％～約２０％、又は約１０％～約１９％、又は約１０％～約１８％、又は約１０％～約１７％、又は約１２％～約２５％、又は約１２％～約２０％、又は約１２％～約１９％、又は約１２％～約１８％、又は約１２％～約１７％、又は約１５％～約２５％、又は約１５％～約２０％、又は約１５％～約１９％、又は約１５％～約１８％、又は約１５％～約１７％、又は約１６％～約２５％、又は約１６％～約２０％、又は約１６％～約１９％、又は約１６％～約１８％、又は約１６％～約１７％、又は約１７％～約２５％、又は約１７％～約２０％、又は約１７％～約１９％、又は約１７％～約１８％、又は約１７％～約１７％であり得る。

【0200】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された開気孔率が、約１０％以上、例えば、約１２％以上、又は約１３％以上、又は約１４％以上であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された開気孔率が、約２０％以下、例えば、約１８％以下、又は約１７％以下、又は約１６％以下、又は１５％以下であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された開気孔率が、約１０％～約２０％、例えば、約１０％～約１８％、又は約１０％～約１７％、又は約１０％～約１６％、又は約１０％～約１５％、又は約１２％～約２０％、又は約１２％～約１８％、又は約１２％～約１７％、又は約１２％～約１６％、又は約１２％～約１５％、又は約１３％～約２０％、又は約１３％～約１８％、又は約１３％～約１７％、又は約１３％～約１６％、又は約１３％～約１５％、又は約１４％～約２０％、又は約１４％～約１８％、又は約１４％～約１７％、又は約１４％～約１６％、又は約１４％～約１５％であり得る。

【0201】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１２００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された開気孔率が、約１０％以上、例えば、約１２％以上、又は約１３％以上、又は約１４％以上であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１２００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された開気孔率が、約２０％以下、例えば、約１８％以下、又は約１７％以下、又は約１６％以下、又は約１５％以下であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、１２００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された開気孔率が、約１０％～約２０％、例えば、約１０％～約１８％、又は約１０％～約１７％、又は約１０％～約１６％、又は約１０％～約１５％、又は約１２％～約２０％、又は約１２％～約１８％、又は約１２％～約１７％、又は約１２％～約１６％、又は約１２％～約１５％、又は約１３％～約２０％、又は約１３％～約１８％、又は約１３％～約１７％、又は約１３％～約１６％、又は約１３％～約１５％、又は約１４％～約２０％、又は約１４％～約１８％、又は約１４％～約１７％、又は約１４％～約１６％、又は約１４％～約１５％であり得る。

【0202】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、例えば、それから耐火物を形成する際の（例えば、耐火物の設置の間の）（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物の初期加熱の間に、約５０℃／時間以上の速度で加熱可能であり得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、スポーリングが発生することなく、約５０℃／時間以上の速度で加熱可能であり得る。例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物は、約２０℃～約８５０℃の温度範囲において、約５０℃／時間以上の速度で加熱可能であり得る。

【0203】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造された耐火物は、ＩＳＯ１８９３に従って測定された荷重下耐火度、ＲＵＬが、約１４００℃以上、例えば約１５００℃以下であり得る。

【0204】

（例えば、セメントフリーの）キャスタブル耐火性組成物又はそれから製造される耐火物は、１２００℃以上の温度、例えば、１３００℃以上の温度、又は１４００℃以上の温度で、金属浸入、例えば、アルミニウム浸入に対して耐性があり得る。金属浸入に対する耐性は、１２００℃以上、１３００℃以上又は１４００℃以上の液体金属（例えば、アルミニウム）に直接曝された耐火物のサンプルの断面の目視検査によって決定することができる。耐火物は、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物から形成され、１２００℃で予備焼成された試験るつぼであってもよい。試験用るつぼは、溶融金属（例えば、アルミニウム）の鋳型として使用することができる。金属浸入は、例えば、図２に示されるように、金属／耐火物界面に隣接する領域における耐火材の色又はコントラストの変化として、断面において識別することができる。所定の温度において金属浸入に対して耐性がある耐火物は、金属／耐火物界面に垂直に測定した５ｍｍの距離を越えて無視できる金属浸入（すなわち、色又はコントラストの変化）を示す。

【0205】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物（すなわち、乾燥前）は、約１００％以上、例えば、約１２０％以上、又は約１３０％以上、又は約１４０％以上、又は約１５０％以上の初期流動性を有し得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物（すなわち、乾燥前）は、約２００％以下、例えば、約１８０％以下、又は約１６０％以下の初期流動性を有し得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物（すなわち、乾燥前）は、約１００％～約２００％、例えば、約１００％～約１８０％、又は約１００％～約１６０％、又は約１２０％～約２００％、又は約１２０％～約１８０％、又は約１２０％～約１６０％、又は約１３０％～約２００％、又は約１３０％～約１８０％、又は約１３０％～約１６０％、又は約１４０％～約２００％、又は約１４０％～約１８０％、又は約１４０％～約１６０％、又は約１５０％～約２００％、又は約１５０％～約１８０％、又は約１５０％～約１６０％の初期流動性を有し得る。

【0206】

初期流動性はDIN EN ISO 1927-4に従って、高さ８０ｍｍ、直径７０ｍｍ～１００ｍｍの大きな円錐を用いて測定する。 初期流動値は、（例えばセメントフリー）キャスタブル耐火性組成物の湿式混合終了後に直接測定される。初期流動性は、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物の設置の容易さの指標を提供し、初期流動性が高いほど、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物から成形品を鋳造するのが容易になる。

【0207】

［使用］
（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物においてメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を使用することは、例えば、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物から形成される耐火物の高温における金属浸入に対する耐性を、参照キャスタブル耐火性組成物はメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含有せず、随意的にメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分以外のリン酸塩提供成分を含有し得ることを除いて、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物と同一である参照キャスタブル耐火性組成物から同一条件下で形成される耐火物と比較して、改善し得る。例えば、（例えば、セメントフリーの）キャスタブル耐火性組成物中にメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分の使用することは、耐火物が溶融金属に曝される場合に、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物から形成される耐火物の高温での金属浸入に対する耐性を改善し得る。例えば、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物中にメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分の使用することは、例えば、耐火物が溶融アルミニウムに曝される場合に、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物から形成される耐火性物品の高温でのアルミニウム浸入に対する耐性を改善し得る。

【0208】

例えば、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物においてメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を使用することは、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物から形成された耐火物が、金属（例えば、アルミニウム）の浸入が起こることなく（すなわち、有意なレベルの）溶融金属（例えば、アルミニウム）に曝され得る温度を上昇させ得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物においてメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を使用することは、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物から形成される耐火物が、金属（例えば、アルミニウム）の浸入が起こることなく（すなわち、有意なレベルの）溶融金属（例えば、アルミニウム）に曝され得る温度を、約１００℃以上上昇させ得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物においてメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を使用することは、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物から形成された耐火物が、金属（例えば、アルミニウム）の浸入が起こることなく（すなわち、有意なレベルの）溶融金属（例えば、アルミニウム）に曝され得る最高温度を、約１２００℃以上まで上昇させ得る。

【0209】

（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物においてメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を使用することは、例えば、参照キャスタブル耐火性組成物がメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含有せず、随意的にメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分以外のリン酸塩供給成分を含有し得ることを除いて、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物と同一である参照キャスタブル耐火性組成物から同一条件下で形成された耐火性物品と比較して、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物から形成される耐火物の機械的特性を改善し得る。例えば、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物においてメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分の使用をすることは、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物から形成される耐火性物の、EN993-5に従って測定される冷間圧壊強度、ＣＣＳを改善し得る。（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物においてメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を使用することは、（例えば、セメントフリー）キャスタブル耐火性組成物から形成される耐火物の、８００℃で５時間加熱した後にEN993-5に従って測定される冷間圧壊強度ＣＣＳを改善し得る。

【0210】

本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本明細書に記載された概念から逸脱することなく、様々な変更及び改良を行うことができることが理解されるであろう。相互に排他的である場合を除き、特徴のいずれかを別個に又は他の特徴と組み合わせて採用することができ、本開示は、本明細書に記載される１つ又は複数の特徴の全ての組み合わせ及び副次的組み合わせに拡張され、これらを含む。

【0211】

誤解を避けるために、本出願は、以下を備える（例えば、実質的に／ほぼから成る、又はから成る）セメントフリーキャスタブル耐火性組成物に敷衍するものであり、該セメントフリーキャスタブル耐火性組成物は、以下、すなわち、
約８５ｗｔ％～約９５ｗｔ％、例えば約９１ｗｔ％の耐火性微粒子であり、 約１５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、例えば約２０ｗｔ％の、約３ｍｍ～約６ｍｍの粒径、例えば約３ｍｍ～約６ｍｍのｄ_５０を有するボーキサイト、
約２０ｗｔ％～約３０ｗｔ％、例えば約２５ｗｔ％の、約１ｍｍ～約３ｍｍの粒径、例えば約１ｍｍ～約３ｍｍのｄ_５０を有するボーキサイト、
約１０ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば約１６ｗｔ％の、約０ｍｍ～約１ｍｍの粒径、例えば約１ｍｍ以下のｄ_５０を有するボーキサイト、
約８ｗｔ％～約１６ｗｔ％、例えば約１２ｗｔ％の、約０ｍｍ～約０．５ｍｍの粒径、例えば約０．５ｍｍ以下のｄ_５０を有する褐色溶融アルミナ、
約１５ｗｔ％～約２５ｗｔ％、例えば約２０ｗｔ％の、約４μｍ～約６μｍのｄ_５０を有する焼成アルミナ、
約０．５ｗｔ％～約１．５ｗｔ％、例えば１．０ｗｔ％のマイクロシリカ、
約０．０１ｗｔ％～約０．１０ｗｔ％、例えば０．０５ｗｔ％の脱凝集剤（解膠剤）、
約３ｗｔ％～約９ｗｔ％、例えば６ｗｔ％のメタリン酸アルミニウム及び／又はオルトリン酸アルミニウム、及び
約０．０５ｗｔ％～約０．１５ｗｔ％、例えば０．１０ｗｔ％の酸化マグネシウム、
を含む（例えば、実質的に／ほぼから成る、又はから成る）、該耐火性微粒子と、
水中のコロイド状シリカの水性分散体であり、乾燥前の２５℃、せん断速度５０ｓ^－１における見かけの粘度は約１５ｍＰａ・ｓ以下、例えば約１０ｍＰａ・ｓ以下であり、随意的に約４．５ｗｔ％～約５．５ｗｔ％のモノエチレングリコールなどの不凍剤を含む、約５ｗｔ％から約１５ｗｔ％、例えば約９ｗｔ％のゾルバインダーと、
を備える。

【0212】

誤解を避けるため、本出願は以下の番号の段落に記載された要旨を対象としたものである。

【0213】

［１］セメントフリー耐火性微粒子状組成物及びゾルバインダーを含むキャスタブル耐火性組成物であって、該キャスタブル耐火性組成物は、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含んでいる、キャスタブル耐火性組成物。

【0214】

［２］［１］に記載のキャスタブル耐火性組成物において、メタリン酸塩供給成分はメタリン酸アルミニウム等のメタリン酸塩である、及び／又はオルトリン酸塩供給成分はオルトリン酸アルミニウム等のオルトリン酸塩である、キャスタブル耐火性組成物。

【0215】

［３］［１］又は［２］に記載のキャスタブル耐火性組成物において、ゾルバインダーはコロイド状シリカを含み、随意的に、コロイド状シリカは約２００ｍ^２／ｇ以下、例えば約１５０ｍ^２／ｇ以下の比表面積を有する、キャスタブル耐火性組成物。

【0216】

［４］［３］に記載のキャスタブル耐火性組成物において、乾燥前のゾルバインダーは、約２０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、例えば約３０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４５ｗｔ％のコロイド状シリカ、及び約５０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、例えば約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６５ｗｔ％の水を含む、キャスタブル耐火性組成物。

【0217】

［５］［１］～［４］のいずれかに記載のキャスタブル耐火性組成物において、ゾルバインダーは、ゾルバインダーの乾燥前に、２５℃、５０ｓ^－１のせん断速度で、約３５ｍＰａ・ｓ以下、例えば約２０ｍＰａ・ｓ以下、又は約１５ｍＰａ・ｓ以下、又は約１０ｍＰａ・ｓ以下の見かけ粘度を有する、キャスタブル耐火性組成物。

【0218】

［６］［１］～［５］のいずれかに記載のキャスタブル耐火性組成物において、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分は、乾燥前のキャスタブル耐火性組成物の総重量に基づいて、約１ｗｔ％～約１０ｗｔ％、例えば約３ｗｔ％～約９ｗｔ％の量で、キャスタブル耐火性組成物中に存在する、キャスタブル耐火性組成物。

【0219】

［７］［１］～［６］のいずれかに記載のキャスタブル耐火性組成物において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む、キャスタブル耐火性組成物。

【0220】

［８］［１］～［７］のいずれかに記載のキャスタブル耐火性組成物において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、ボーキサイト及び／又はアルミナ等の耐火性骨材、例えば、焼成、焼結及び／又は溶融アルミナを含む、キャスタブル耐火性組成物。

【0221】

［９］［１］～［８］のいずれかに記載のキャスタブル耐火性組成物において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、実質的にシリコンカーバイドを含まない、キャスタブル耐火性組成物。

【0222】

［１０］［１］～［９］のいずれかに記載のキャスタブル耐火性組成物において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、実質的にケイ酸ジルコニウムを含まない、キャスタブル耐火性組成物。

【0223】

［１１］［１］～［１０］のいずれかに記載のキャスタブル耐火性組成物において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％のボーキサイト、及び約２０ｗｔ％～約４０ｗｔ％のアルミナ、例えば、焼成アルミナ、焼結アルミナ及び／又は溶融アルミナを含む、キャスタブル耐火性組成物。

【0224】

［１２］［１１］に記載のキャスタブル耐火性組成物において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の、約３ｍｍ～約６ｍｍの粒径、例えば約３ｍｍ～約６ｍｍのｄ_５０を有するボーキサイト、約１５ｗｔ％～約３５ｗｔ％の、約１ｍｍ～約３ｍｍの粒径、例えば約１ｍｍ～約３ｍｍのｄ_５０を有するボーキサイト、約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％の、約０ｍｍ～約１ｍｍの粒径、例えば約１ｍｍ以下のｄ_５０を有するボーキサイト、約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％の、例えば０．５ｍｍ以下の粒径、例えば約０．５ｍｍ以下のｄ_５０を有する溶融アルミナ、例えば褐色溶融アルミナ、及び約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の、例えば約４μｍ～約６μｍのｄ_５０を有する焼成アルミナを含む、キャスタブル耐火性組成物。

【0225】

［１３］［１１］又は［１２］に記載のキャスタブル耐火性組成物において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、マイクロシリカ、例えば約０．１ｗｔ％～約２ｗｔ％のマイクロシリカを含む、キャスタブル耐火性組成物。

【0226】

［１４］［１１］～［１３］のいずれかに記載のキャスタブル耐火性組成物において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、脱凝集剤、例えば、約０．０１ｗｔ％～約０．１ｗｔ％の脱凝集剤を含む、キャスタブル耐火性組成物。

【0227】

［１５］［１１］～［１４］のいずれかに記載のキャスタブル耐火性組成物において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、コロイド状シリカ活性剤、例えば、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％のコロイド状シリカ活性剤を含み、随意的に、コロイド状シリカ活性剤は酸化マグネシウムである、キャスタブル耐火性組成物。

【0228】

［１６］［１１］～［１５］のいずれかに記載のキャスタブル耐火性組成物において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約１ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば、約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む、キャスタブル耐火性組成物。

【0229】

［１７］［１］～［１６］のいずれかに記載のキャスタブル耐火性組成物において、キャスタブル耐火性組成物の乾燥前に、該キャスタブル耐火性組成物は、約７０ｗｔ％～約９３ｗｔ％のセメントフリー耐火性微粒子状組成物、及び約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％のゾルバインダーを含み、随意的に、キャスタブル耐火性組成物は約１ｗｔ％～約１０ｗｔ％、例えば、約３ｗｔ％～約９ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む、キャスタブル耐火性組成物。

【0230】

［１８］［１］～［１７］のいずれかに記載のキャスタブル耐火性組成物において、ゾルバインダーは（ａ）メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含み、（ｂ）コロイド状シリカを含み、随意的に、該コロイド状シリカは、約２００ｍ^２／ｇ以下、例えば約１５０ｍ^２／ｇ以下の比表面積を有し、（ｃ）実質的にシリコンカーバイドを含まず、（ｄ）実質的にケイ酸ジルコニウムを含まず、（ｅ）乾燥前に、約２０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、例えば約３０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４５ｗｔ％のコロイド状シリカ、及び約５０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、例えば約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６５ｗｔ％の水を含み、及び／又はゾルバインダーは乾燥前、２５℃、せん断速度５０ｓ^－１において、約３５ｍＰａ・ｓ以下、例えば約２０ｍＰａ・ｓ以下、又は約１５ｍＰａ・ｓ以下、又は約１０ｍＰａ・ｓ以下の見かけ粘度を有する、キャスタブル耐火性組成物。

【0231】

［１９］セメントフリー耐火性微粒子状組成物とゾルバインダーとを配合するステップを備える、キャスタブル耐火性組成物を製造する方法であって、該方法は、前記キャスタブル耐火性組成物中にメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含ませるステップを備える、方法。

【0232】

［２０］［１９］に記載の方法において、メタリン酸塩供給成分は、メタリン酸アルミニウムのようなメタリン酸塩である、及び／又はオルトリン酸塩供給成分は、オルトリン酸アルミニウムのようなオルトリン酸塩である、方法。

【0233】

［２１］［１９］又は［２０］に記載の方法において、ゾルバインダーはコロイド状シリカを含み、コロイド状シリカは約２００ｍ^２／ｇ以下、例えば約１５０ｍ^２／ｇ以下の比表面積を有する、方法。

【0234】

［２２］［２１］に記載の方法において、ゾルバインダーは乾燥前、約２０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、例えば約３０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４５ｗｔ％のコロイド状シリカ、及び約５０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、例えば約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６５ｗｔ％の水を含む、方法。

【0235】

［２３］［１９］～［２２］のいずれかに記載の方法において、ゾルバインダーは、２５℃、５０ｓ^－１のせん断速度において、該ゾルバインダーの乾燥前、約３５ｍＰａ・ｓ以下、例えば、約２０ｍＰａ・ｓ以下、又は約１５ｍＰａ・ｓ以下、又は約１０ｍＰａ・ｓ以下の見かけ粘度を有する、方法。

【0236】

［２４］［１９］～［２３］のいずれかに記載の方法において、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分は、乾燥前のキャスタブル耐火性組成物の総重量に基づいて、約１ｗｔ％～約１０ｗｔ％、例えば約３ｗｔ％～約９ｗｔ％の量でキャスタブル耐火性組成物中に存在する、方法。

【0237】

［２５］［１９］～［２４］のいずれかに記載の方法において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む、方法。

【0238】

［２６］［１９］～［２５］のいずれかに記載の方法において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、ボーキサイト及び／又はアルミナ、例えば、焼成、焼結及び／又は溶融アルミナのような耐火性骨材を含む、方法。

【0239】

［２７］［１９］～［２６］のいずれかに記載の方法において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、実質的にシリコンカーバイドを含まない。

【0240】

［２８］［１９］～［２７］のいずれかに記載の方法において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、実質的にケイ酸ジルコニウムを含まない、方法。

【0241】

［２９］［１９］～［２８］のいずれかに記載の方法において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％のボーキサイト、及び約２０ｗｔ％～約４０ｗｔ％のアルミナ、例えば、焼成アルミナ、焼結アルミナ及び／又は溶融アルミナを含む、方法。

【0242】

［３０］［２９］に記載の方法において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の、約３ｍｍ～約６ｍｍの粒径、例えば約３ｍｍ～約６ｍｍのｄ５０を有するボーキサイトと、約１５ｗｔ％～約３５ｗｔ％の、約１ｍｍ～約３ｍｍの粒径、例えば約１ｍｍ～約３ｍｍのｄ５０を有するボーキサイトと、約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％の、約０ｍｍ～約１ｍｍの粒径、例えば約１ｍｍ以下のｄ５０を有するボーキサイトと、約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％の、例えば約０．５ｍｍ以下の粒径を有する溶融アルミナ、例えば褐色溶融アルミナと、及び約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の、例えば約４μｍ～約６μｍのｄ５０を有する焼成アルミナと、を含む、方法。

【0243】

［３１］［２９］又は［３０］に記載の方法において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、例えば、約０．１ｗｔ％～約２ｗｔ％のマイクロシリカを含む、方法。

【0244】

［３２］［２９］～［３１］のいずれかに記載の方法において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、脱凝集剤、例えば、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％の脱凝集剤を含む、方法。

【0245】

［３３］［２９］～［３２］のいずれかに記載の方法において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、コロイド状シリカ活性剤、例えば、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％のコロイド状シリカ活性剤を含み、随意的に、コロイド状シリカ活性剤は酸化マグネシウムである、方法。

【0246】

［３４］［２９］～［３３］のいずれかに記載の方法において、セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約１ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む、方法。

【0247】

［３５］［２９］～［３４］のいずれかに記載の方法であって、約７０ｗｔ％～約９３ｗｔ％のセメントフリー耐火性微粒子状組成物と、約５ｗｔ％～約１５ｗｔ％のゾルバインダーとを混合するステップを備え、随意的に、キャスタブル耐火性組成物は、約１ｗｔ％～約１０ｗｔ％、例えば約３ｗｔ％～約９ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含むものである、方法。

【0248】

［３６］［１］～［１８］のいずれかに記載のキャスタブル耐火物組成物の製造に使用するためのゾルバインダーであって、該ゾルバインダーは、メタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む、ゾルバインダー。

【0249】

［３７］［３６］に記載のゾルバインダーにおいて、メタリン酸塩供給成分は、メタリン酸アルミニウムのようなメタリン酸塩である、及び／又はオルトリン酸塩供給成分は、オルトリン酸アルミニウムのようなオルトリン酸塩である、ルバインダー。

【0250】

［３８］［３６］又は［３７］に記載のゾルバインダーにおいて、該ゾルバインダーはコロイド状シリカを含み、随意的に、該コロイド状シリカは約２００ｍ^２／ｇ以下、例えば約１５０ｍ^２／ｇ以下の比表面積を有する、ゾルバインダー。

【0251】

［３９］［３８］に記載のゾルバインダーにおいて、該ゾルバインダーは乾燥前に、約２０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、例えば約３０ｗｔ％～約５０ｗｔ％、又は約３５ｗｔ％～約４５ｗｔ％のコロイド状シリカ、及び約５０ｗｔ％～約８０ｗｔ％、例えば約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％、又は約５５ｗｔ％～約６５ｗｔ％の水を含む、ゾルバインダー。

【0252】

［４０］［３８］又は［３９］に記載のゾルバインダーにおいて、該ゾルバインダーは乾燥前、２５℃、せん断速度５０ｓ－１において、約３５ｍＰａ・ｓ以下、例えば、約２０ｍＰａ・ｓ以下、又は約１５ｍＰａ・ｓ以下、又は約１０ｍＰａ・ｓ以下の見かけ粘度を有する、ゾルバインダー。

【0253】

［４１］［３６］～［４０］のいずれかに記載のゾルバインダーにおいて、該ゾルバインダーは実質的にシリコンカーバイドを含まない、及び／又は実質的にケイ酸ジルコニウムを含まない、ゾルバインダー。

【0254】

［４２］［３６］～［３１］のいずれかに記載のゾルバインダーの製造に使用するための乾燥ゾルバインダー組成物であって、該乾燥ゾルバインダー組成物は、セメントフリーバインダー、並びにメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む、乾燥ゾルバインダー組成物。

【0255】

［４３］［４２］に記載の乾燥ゾルバインダー組成物において、メタリン酸塩供給成分は、メタリン酸アルミニウムのようなメタリン酸塩である、及び／又はオルトリン酸塩供給成分は、オルトリン酸アルミニウムのようなオルトリン酸塩である、乾燥ゾルバインダー組成物。

【0256】

［４４］［４２］又は［４３］に記載の乾燥ゾルバインダー組成物において、セメントフリーバインダーは、コロイド状シリカ、例えば、約２００ｍ^２／ｇ以下、例えば、約１５０ｍ^２／ｇ以下の比表面積を有するコロイド状シリカである、乾燥ゾルバインダー組成物。

【0257】

［４５］ゾルバインダーの製造方法であって、該方法は、［４２］又は［４４］に記載の乾燥ゾルバインダー組成物を水と混合してゾルを形成するステップを備える、方法。

【0258】

［４６］［１］～［１８］に記載のキャスタブル耐火性組成物の製造に使用するためのセメントフリー耐火性微粒子状組成物であって、該セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、ボーキサイト及び／又はアルミナ、例えば焼成、焼結及び／又は溶融アルミナのような耐火性骨材材料、並びにメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む、セメントフリー耐火性微粒子状組成物。

【0259】

［４７］［４６］に記載のセメントフリー耐火性微粒子状組成物において、メタリン酸塩供給成分は、メタリン酸アルミニウムのようなメタリン酸塩である、及び／又はオルトリン酸塩供給成分は、オルトリン酸アルミニウムのようなオルトリン酸塩である、セメントフリー耐火性微粒子状組成物。

【0260】

［４８］［４６］又は［４７］に記載のセメントフリー耐火性微粒子状組成物において、該セメントフリー耐火性微粒子状組成物は実質的にシリコンカーバイドを含まない、セメントフリー耐火性微粒子状組成物。

【0261】

［４９］［４６］～［４８］のいずれかに記載のセメントフリー耐火性微粒子状組成物において、該セメントフリー耐火性微粒子状組成物は実質的にケイ酸ジルコニウムを含まない、セメントフリー耐火性微粒子状組成物。

【0262】

［５０］［４６］～［４９］のいずれかに記載のセメントフリー耐火性微粒子状組成物において、該セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約５０ｗｔ％～約７０ｗｔ％のボーキサイト、及び約２０ｗｔ％～約４０ｗｔ％のアルミナ、例えば、焼成アルミナ、焼結アルミナ及び／又は溶融アルミナを含む、セメントフリー耐火性微粒子状組成物。

【0263】

［５１］［４６］～［５０］のいずれかに記載のセメントフリー耐火性微粒子状組成物において、耐火性微粒子状組成物は、約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の、約３ｍｍ～約６ｍｍの粒径、例えば約３ｍｍ～約６ｍｍのｄ_５０を有するボーキサイトと、約１５ｗｔ％～約３５ｗｔ％の、約１ｍｍ～約３ｍｍの粒径、例えば約１ｍｍ～約３ｍｍのｄ_５０を有するボーキサイトと、約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％の、約０ｍｍ～約１ｍｍの粒径、例えば約１ｍｍ以下のｄ_５０を有するボーキサイトと、約５ｗｔ％～約２５ｗｔ％の、例えば約０．５ｍｍ以下の粒径、例えば約０．５ｍｍ以下のｄ_５０を有する溶融アルミナ、例えば褐色溶融アルミナと、及び約１０ｗｔ％～約３０ｗｔ％の、例えば約４μｍ～約６μｍのｄ_５０を有する焼成アルミナとを含む、セメントフリー耐火性微粒子状組成物。

【0264】

［５２］［４６］～［５１］のいずれかに記載のセメントフリー耐火性微粒子状組成物において、該セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、マイクロシリカ、例えば、約０．１ｗｔ％～約２ｗｔ％のマイクロシリカを含む、セメントフリー耐火性微粒子状組成物。

【0265】

［５３］［４６］～［５２］のいずれかに記載のセメントフリー耐火性微粒子状組成物において、該セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、脱凝集剤、例えば、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％の脱凝集剤を含む、セメントフリー耐火性微粒子状組成物。

【0266】

［５４］［４６］～［５３］のいずれかに記載のセメントフリー耐火性微粒子状組成物において、該セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、コロイド状シリカ活性剤、例えば、約０．０１ｗｔ％～約１ｗｔ％のコロイド状シリカ活性剤を含み、随意的に、コロイド状シリカ活性剤は酸化マグネシウムである、セメントフリー耐火性微粒子状組成物。

【0267】

［５５］［４６］～［５４］のいずれかに記載のセメントフリー耐火性微粒子状組成物において、該セメントフリー耐火性微粒子状組成物は、約１ｗｔ％～約２０ｗｔ％、例えば約２ｗｔ％～約１０ｗｔ％、又は約４ｗｔ％～約８ｗｔ％のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分を含む、セメントフリー耐火性微粒子状組成物。

【0268】

［５６］耐火物を製造する方法であって、該方法は、［１］～［１８］のいずれかに記載のキャスタブル耐火物組成物又は［１９］～［３５］のいずれかに記載の方法により製造されたキャスタブル耐火物組成物から成形品を形成するステップと、成形品を乾燥させるステップと、及び随意的に成形品を焼成するステップとを備える、方法。

【0269】

［５７］［５６］に記載の方法において、キャスタブル耐火性組成物から成形品を形成するステップは、鋳造、振動鋳造、湿式吹付け、乾式吹付け、自己流動、ラミング、ロッディング、又はパッチングから選択される１つ以上の技術を使用するステップを含む、方法。

【0270】

［５８］［５６］又は［５７］に記載の方法において、耐火物はモノリシックの耐火物ライニングである、方法。

【0271】

［５９］［５６］から［５８］のいずれかに記載の方法により得られる又は入手可能なモノリシック耐火物ライニングのような、耐火物品。

【0272】

［６０］［５９］に記載の耐火物品において、該耐火物品は、８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された、約１０ＭＰａ以上の破断係数ＭＯＲを有し、８００℃で５時間加熱した後、DIN EN 1402-6に従って測定された、約１４０ＭＰａ以上の冷間圧壊強度ＣＣＳを有し、設置後の耐火物の初期加熱の間、約５０℃／時間以上の速度で加熱可能であり、ＩＳＯ１８９３に従って測定された荷重下耐火度RULは約１４００℃以上、例えば約１５００℃以上であり、１２００℃又はそれ以上の温度で、アルミニウムの浸入のような金属の浸入に対して耐性があり、DIN EN 1402-6に従って測定された嵩密度は約２．８０ｇ／ｃｍ^３～約３．００ｇ／ｃｍ^３であり、DIN EN 1402-6に従って測定した吸水率は約４．５％～約７．０％であり、及び／又はDIN EN 1402-6に従って測定した開気孔率は約１０％～約２０％である、耐火物品。

【0273】

［６１］セメントフリーゾルベースのキャスタブル耐火性組成物から形成される耐火物の高温での金属浸入に対する耐性を改善するための、セメントフリーゾルベースのキャスタブル耐火性組成物中のメタリン酸塩供給成分及び／又はオルトリン酸塩供給成分の使用。

【0274】

［６２］［６１］に記載の使用において、メタリン酸塩供給成分は、メタリン酸アルミニウムのようなメタリン酸塩であり、及び／又はオルトリン酸塩供給成分は、オルトリン酸アルミニウムのようなオルトリン酸塩である、使用。

【0275】

［６３］［６１］又は［６２］に記載の使用において、セメントフリーゾルベースのキャスタブル耐火物組成物は、コロイド状シリカを含むバインダーゾルを含む、使用。

【0276】

［６４］［６１］又は［６３］に記載の使用において、金属はアルミニウム及び／又はアルミニウム合金である、使用。

【実施例】

【0277】

［実施例１］
種類ごとに重さを測定して（全部で１０００）、表１に示す組成を有する、９種類のセメントフリー耐火性微粒子状組成物Ｒ１～Ｒ９を調製した。

【0278】

耐火性微粒子状組成物Ｒ１～Ｒ９に対して、表２に記載の組成に従って、バインダー１又はバインダー２から選択されるゾルバインダーを配合することにより、９種類の対応するキャスタブル耐火性組成物Ｃ１～Ｃ９を調製した。

【0279】

バインダー１は登録商標KOSTROSOL 1040 P-FS、登録商標バインダー２はKOSTROSOL 2040 FSであり、いずれもドイツのCWK Chemiewerk Bad Kostritz GmbHから入手可能である。バインダー１もバインダー２も、４．５～５．５ｗｔ%のモノエチレングリコール不凍剤を含む、アモルファス二酸化ケイ素ナノ粒子の不透明水性コロイド状分散体であった。バインダー１及びバインダー２は、主に二酸化ケイ素ナノ粒子の比表面積（バインダー１は２３３ｍ^２／ｇ、バインダー２は１４０ｍ^２／ｇ）、Ｎａ_２Ｏとしての遊離アルカリ度（バインダー１は０．４３ｗｔ％、バインダー２は０．２６ｗｔ％）、２０℃における密度（バインダー１は１．２９３ｇ／ｃｍ^３、バインダー２は１．２８８ｇ／ｃｍ^３）、及び２５℃、ひずみ速度５０ｓ^－１で測定した見かけの粘度（バインダー１は２２ｍＰａ・ｓ、バインダー２は９ｍＰａ・ｓ）の点で異なる。バインダー１もバインダー２も２５℃におけるｐＨは９．６で、残渣は４０ｗｔ％であった。

【0280】

９種類のキャスタブル耐火物組成物Ｃ１～Ｃ９の各種特性を測定し、表３に示した。 初期流動は、調製したままの（すなわち湿った）キャスタブル耐火性組成物について測定した。次に、キャスタブル耐火性組成物を成形し、セットし、乾燥させることにより、試料を調製した。資料の特性は、１１０℃で２４時間加熱後、８００℃で５時間加熱後、及び１２００℃で５時間加熱後に測定した。

【0281】

図１に示すように、キャスタブル耐火物組成物Ｃ２、Ｃ３及びＣ４を８００℃に加熱すると、シリコンカーバイドの酸化が観察された。バインダー２の使用により、初期流動特性が改善された。キャスタブル耐火物組成物Ｃ７は、８００℃に加熱した後に１４０ＭＰａを超える冷間圧壊強度を達成することができた。キャスタブル耐火物組成物Ｃ９は、８００℃に加熱した後、１５９％の初期流動性及び９８ＭＰａの冷間圧壊強度を達成することができた。

【0282】

【表1-1】

【表1-2】

*登録商標Castament FS 20はドイツのBASF Constructions Solutions GmbHから入手可能である。
**M 16-04 メタリン酸アルミニウムはChemische Fabrik Budenheim KG, Germany から入手可能である。
^†オルトリン酸アルミニウムは Tatichem, Shanghai MintChem Development Co,Ltd, China から入手可能である。
^††登録商標nedMag 99 dead burn酸化マグネシウムはオランダのNedmag B.V.から入手可能である。
^†††登録商標Elkem 971 U マイクロシリカはノルウェーのElkem Silicon Products社から入手可能である。

【0283】

【表2】

【0284】

【表3-1】

【表3-2】

【表3-3】

【0285】

試験用るつぼは、キャスタブル耐火物組成物Ｃ１及びＣ７から形成した。別の試験用るつぼを、バインダー１をバインダー２に置き換えた以外はキャスタブル耐火性組成物Ｃ１と同様に調製したキャスタブル耐火性組成物Ｃ１’から形成した。試験用るつぼは、１２００℃で予焼成した後、溶融アルミニウムの鋳型として使用した。室温まで冷却した後、充填した試験用るつぼを切断し、断面を写真撮影した。図２に示すように、Ｃ１（図２（ａ））及びＣ１’（図２（ｂ））から形成されたるつぼは、耐火物への広範なアルミニウムの浸入を示したが、Ｃ７（図２（ｃ））から形成されたるつぼではアルミニウムの浸入は観察されなかった。

【0286】

キャスタブル耐火物組成物Ｃ７の化学組成を表４に示す。

【0287】

【表4】

【図1】

【図2(a)】

【図2(b)】

【図2(c)】

【国際調査報告】