(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-09
(54)【発明の名称】電気自動車又はハイブリッド自動車のバッテリパックにおける電力フローを管理するためのシステム
(51)【国際特許分類】
B60L 7/12 20060101AFI20241226BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20241226BHJP
B60L 7/24 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
B60L7/12 Q
B60L50/60
B60L7/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024538250
(86)(22)【出願日】2022-12-20
(85)【翻訳文提出日】2024-08-16
(86)【国際出願番号】 IB2022062533
(87)【国際公開番号】W WO2023119150
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】102021000032618
(32)【優先日】2021-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521259127
【氏名又は名称】ブレンボ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
【氏名又は名称原語表記】BREMBO S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【氏名又は名称】山田 卓二
(72)【発明者】
【氏名】カントーニ,カルロ
(72)【発明者】
【氏名】アリエンティ,ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】ウルソ,ジャコモ
【テーマコード(参考)】
5H125
【Fターム(参考)】
5H125AA01
5H125AC12
5H125BA05
5H125BC28
5H125BD01
5H125CA01
5H125CB02
5H125CB05
5H125EE05
5H125EE08
5H125EE23
5H125EE25
5H125EE27
5H125EE52
5H125EE53
(57)【要約】
電気自動車又はハイブリッド自動車(1)のバッテリパック内の電力フローを管理するためのシステム(100)は、車両(1)の電子制御ユニット(3)を含む。電子制御ユニット(3)は、車両(1)の少なくとも1つの第1車軸(F-A)に動作可能に接続された車両(1)のブレーキ/駆動システム(2)の少なくとも1つの第1電気モータ(M1)に動作可能に接続されるように構成されている。電子制御ユニット(3)は、少なくとも1つの第1電気モータ(M1)と;電子制御ユニット(3)に動作可能に接続されて、少なくとも1つの第1電気モータ(M1)に動作可能に接続されるように構成されている、電力管理ユニット(4)と;電力管理ユニット(4)に動作可能に接続され、車両(1)の走行段階中に少なくとも1つの第1電気モータ(M1)に供給されるように、車両(1)のブレーキ段階中に電力を貯蔵するように構成されている、高エネルギバッテリの第1バッテリパック(5)と;電力管理ユニット(4)に動作可能に接続され、回生ブレーキの電力ピークからの電力を貯蔵するように構成されている、高パワーバッテリの第2バッテリパック(6)を備える。電子制御ユニット(3)は、ブレーキ要求又は走行要求を受信するステップ;車両(1)の動作状態を代表する少なくとも1つの情報を受信するステップ;高エネルギバッテリの第1バッテリパック(5)及び高パワーバッテリの第2バッテリパック(6)の正しい動作状態を代表する第1入力情報を受信するステップ;電力管理ユニット(4)によって提供され、システム(100)の内部で回生された電力を代表する少なくとも1つの第2入力情報を受信するステップ;システム(100)によってブレーキ/駆動システム(2)上で実行された回生ブレーキ又は走行段階を代表する第3入力情報を受信するステップ;ブレーキ要求又は走行要求に基づいて、車両(1)に付与されるべき目標ブレーキ値又は走行値を決定し、決定された車両(1)に付与されるべき目標ブレーキ値又は走行値は、少なくとも1つの第1車軸(F-A)に付与されるべき少なくとも1つの第1回生ブレーキ目標値又は駆動トルク目標値を含む、ステップを、第1入力情報、少なくとも1つの第2入力情報、及び第3入力情報に基づいて、少なくとも1つの第1車軸(F-A)に動作可能に連結された少なくとも1つの第1電気モータ(M1)に付与されるべき少なくとも1つの第1回生ブレーキ又は駆動トルク目標を定義するステップ;を実行するように構成されている。電力管理ユニット(4)は、少なくとも1つの第1電気モータ(M1)によって回生される電力を代表するさらなる入力情報を受信し、高エネルギセルの第1バッテリパック(5)に入る第1電力フロー(FP-1)、高エネルギセルの第1バッテリパック(5)から出る第2電力フロー(FP-2)、高パワーセルの第2バッテリパック(6)に入る第3電力フロー(FP-3)を伝達するための命令を提供し、第1入力情報、第2入力情報、第3入力情報、及びさらなる入力情報(I4)に基づいて、第1電力フロー、第2電力フロー、第3電力フロー、及び第4電力フローを制御する。
【選択図】
図1
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車又はハイブリッド自動車(1)のバッテリパックの電力フローを管理するためのシステム(100)であって、
前記車両(1)の電子制御ユニット(3)であって、
前記電子制御ユニット(3)は、前記車両(1)の少なくとも1つの第1車軸(F-A)に動作可能に接続された前記車両(1)のブレーキ/駆動システム(2)の少なくとも1つの第1電気モータ(M1)に動作可能に接続されるように構成されており、
前記電子制御ユニット(3)は、前記少なくとも1つの第1電気モータ(M1)を制御するように構成されている、電子制御ユニット(3)と、
前記電子制御ユニット(3)に動作可能に接続された電力管理ユニット(4)であって、前記電力管理ユニット(4)は、前記少なくとも1つの第1電気モータ(M1)に動作可能に接続されるように構成されている、電力管理ユニット(4)と、
前記電力管理ユニット(4)に動作可能に接続された高エネルギセルの第1バッテリパック(5)であって、前記高エネルギセルの第1バッテリパック(5)は、前記車両(1)のブレーキ段階中に電力を蓄積し、前記車両(1)の走行段階中に前記少なくとも1つの第1電気モータ(M1)に電力を供給するように構成されている、第1バッテリパック(5)と、
前記電力管理ユニット(4)に動作可能に接続された高パワーセルの第2バッテリパック(6)であって、回生ブレーキ時の電力ピークからの電力を蓄えるように構成された高パワーセルの第2バッテリパック(6)と、
前記電子制御ユニット(3)は、
ブレーキ要求又は走行要求(RF)を受信すること;
前記高エネルギセルの第1バッテリパック(5)及び前記高パワーセルの第2バッテリパック(6)の正しい作動状態を代表する第1入力情報(I1)を受信すること;
前記システム(100)の内部で再生された電力を代表する少なくとも1つの第2入力情報(I2)を受信することであって、前記少なくとも1つの第2入力情報(I2)は前記電力管理ユニット(4)によって提供されること;
前記システム(100)により前記ブレーキ/駆動システム(2)上で実行される回生ブレーキ段階又は走行段階を代表する第3入力情報(I3)を受信することと、
前記ブレーキ要求又は走行要求(RF)に基づいて、車両(1)に付与されるべき目標ブレーキ値又は走行値(TG)を決定することであって、決定された前記目標ブレーキ値又は走行値(TG)は、前記少なくとも1つの第1車軸(F-A)に付与されるべき少なくとも1つの第1回生ブレーキ又は駆動トルク目標(RG-1)を含んでいること、
前記第1入力情報(I1)、前記少なくとも1つの第2入力情報(I2)、及び前記第3入力情報(I3)に基づいて、前記少なくとも1つの第1車軸(F-A)に動作可能に連結された前記少なくとも1つの第1電気モータ(M1)に付与される前記少なくとも1つの第1回生ブレーキ又は駆動トルク目標(RG-1)を定義すること、を実行するように構成されており、
前記電力管理ユニット(4)は、
前記少なくとも1つの第1電気モータ(M1)によって回生される電力を代表するさらなる入力情報(I4)を受信すること;
前記高エネルギセルの第1バッテリパック(5)に入る第1電力フロー(FP-1)、前記高エネルギセルの第1バッテリパック(5)から出る第2電力フロー(FP-2)、前記高パワーセルの第2バッテリパック(6)に入る第3電力フロー(FP-3)、及び前記高パワーセルの第2バッテリパック(6)から出る第4電力フロー(FP-4)を伝達するための命令(I-C)を提供し、前記第1入力情報(I1)、前記少なくとも1つの第2入力情報(I2)、前記第3入力情報(I3)、及び前記さらなる入力情報(I4)に基づいて、前記第1電力フロー(FP-1)、前記第2電力フロー(FP-2)、前記第3電力フロー(FP-3)、及び前記第4電力フロー(FP-4)を制御する、ことを実行するように構成されている、システム(100)。
【請求項2】
前記電子制御ユニット(3)は、前記車両(1)の動作状態を代表する少なくとも1つの情報(C-0)を受信するように構成されており、
前記電子制御ユニット(3)は、前記ブレーキ要求又は走行要求(RF)と、前記車両(1)の動作状態を代表する前記少なくとも1つの情報(C-0)とに基づいて、前記車両(1)に付与すべき前記目標ブレーキ値又は走行値(TG)を決定するように構成されている、請求項1に記載のシステム(100)。
【請求項3】
前記電子制御ユニット(3)は、第1ブレーキ又は走行トルク分割管理サブモジュール(7)を備え、
前記第1ブレーキ又は走行トルク分割管理サブモジュール(7)は、前記少なくとも1つの第1車軸(F-A)に付与されるべき目標ブレーキ又は走行値(TG)から、前記少なくとも1つの第1回生ブレーキトルク目標(RG-1)を定めるように構成されている、請求項の1又は2のいずれか1項に記載のシステム(100)。
【請求項4】
前記電子制御ユニット(3)と動作可能に接続された消散ブレーキトルク作動モジュール(8)をさらに備え、
前記消散ブレーキトルク作動モジュール(8)は、前記少なくとも1つの第1車軸(F-A)と動作可能に接続されるように構成され、
前記電子制御ユニット(3)は、前記少なくとも1つの第1車軸(F-A)に付与される前記目標ブレーキ又は走行値(TG)を、前記少なくとも1つの第1電気モータ(M1)によって前記少なくとも1つの第1車軸(F-A)に付与される前記第1回生ブレーキ又は駆動トルク目標(RG-1)と、前記消散ブレーキトルク作動モジュール(8)によって、前記第1前車軸(F-A)に付与される第1消散ブレーキトルク目標(FD-1)に分割するように構成される、請求項1-3のいずれか1項に記載のシステム(100)。
【請求項5】
前記少なくとも1つの第1車軸(F-A)に付与されるべき前記目標ブレーキ又は走行値(TG)の、前記少なくとも1つの第1回生ブレーキ又は駆動トルク目標(RG-1)への分割と、前記第1消散ブレーキトルク目標(FD-1)への分割とが、前記第1ブレーキトルク分割管理サブモジュール(7)によって行われる、請求項3に従属する場合の請求項4に記載のシステム(100)。
【請求項6】
前記消散ブレーキトルク作動モジュール(8)が、B-b-W技術による1つ又は複数のブレーキモジュールを含む、請求項4又は5のいずれか1項に記載のシステム(100)。
【請求項7】
前記消散ブレーキトルク作動モジュール(8)が、前記少なくとも1つの第1車軸(F-A)及び/又は前記少なくとも1つの第1車輪(W-A1)に動作可能に接続されるように構成された、B-b-W技術を有するブレーキモジュール又は1つ以上の寄生電流ブレーキを含む、請求項4又は5のいずれか1項に記載のシステム(100)。
【請求項8】
前記電力管理ユニット(4)が、前記電子制御ユニット(3)によって、前記消散ブレーキトルク作動モジュール(8)に入力されるそれぞれの第5電力フロー(FP-5)を伝達するためのさらなる指示(UI-C)を提供し、
任意選択で、前記第1入力情報(I1)、前記少なくとも1つの第2入力情報(I2)、前記第3入力情報(I3)、及び前記さらなる入力情報(I4)に基づいて、前記第5電力フロー(FP-5)を制御するように構成されている、請求項4から7のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【請求項9】
前記電力管理ユニット(4)に動作可能に接続された放熱モジュール(9)をさらに備え、
前記放熱モジュール(9)は、前記少なくとも1つの第1車軸(F-A)に動作可能に接続されるように構成され、
前記電力管理ユニット(4)は、前記放散モジュール(9)に入力されるそれぞれの第5電力フロー(FP-5)を伝達するためのさらなる指示(UI-C)を提供し、任意選択で、前記第1入力情報(I1)、前記少なくとも1つの第2入力情報(I2)、前記第3入力情報(I3)、及び前記さらなる入力情報(I4)に基づいて、前記第5電力フロー(FP-5)を制御するように構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の属する技術分野
【0002】
本発明は、電気自動車又はハイブリッド自動車のバッテリパックにおける電力フローを管理するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
背景技術
【0004】
電気自動車又はハイブリッド自動車の現在のアーキテクチャは、自動車の走行距離を最大にするために、大量のエネルギを受け取ることができる高負荷バッテリ、すなわちエネルギセルからなるバッテリを使用している。
【0005】
この構成では、ブレーキ回生段階で必然的に妥協が生じる。
【0006】
一方では、高負荷バッテリの負荷(したがって重量)を、ミッションを完了するために厳密に必要とされる以上に増加させることができる。
【0007】
一方では、回生ブレーキと並行して消散ブレーキを介在させることにより、ブレーキ回生段階における電力ピークを制限することができ、この場合、回復可能なエネルギの一部を熱に分散させることができる。
【0008】
したがって、現在のアーキテクチャでは、ブレーキエネルギを回収するために高負荷バッテリを採用することで、大量のエネルギを貯蔵することができるが、上記のように設計上の制限が強くなる。
【0009】
その結果、高エネルギバッテリが過度に大型化されない限り、ブレーキ電力ピークは必然的に消散ブレーキを使用して消散される。
【0010】
以上のことから、現在、電気自動車又はハイブリッド自動車のバッテリパックにおける電力フローを管理するためのアーキテクチャを提供する必要性が感じられ、これにより、ブレーキ電力ピークの回収を最大化することができる。
【発明の概要】
【0011】
本発明の概要
【0012】
本発明の目的は、高エネルギセルと高パワーセルとから構成されるバッテリパックのハイブリッドアーキテクチャを使用して、上述の限界を回避することを可能にする、電気自動車又はハイブリッド自動車のバッテリパック内の電力フローを管理するためのシステムを考案し、提供することであり、その一方で、バッテリパックのオーバーサイズを提供することなく、ブレーキ電力の回復を最大化するように、2つのバッテリサブシステム間の再生電力のフローを管理することである。
【0013】
このような目的は、請求項1に記載のシステムによって達成される。
【0014】
さらなる有利な実施形態は、従属請求項の主題である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図面の簡単な説明
【0016】
本発明によるシステムのさらなる特徴及び利点は、添付の図面を参照して非限定的に示される、その好ましい例示的な実施形態の以下の説明から明らかになる。
【0017】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態による電気自動車又はハイブリッド自動車のバッテリパック内の電力フローを管理するためのシステムのブロック図を示す。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態による電気自動車又はハイブリッド自動車のバッテリパック内の電力フローを管理するためのシステムのブロック図を示す。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態による電気自動車又はハイブリッド自動車のバッテリパック内の電力フローを管理するためのシステムのブロック図を示す。
【0018】
【
図4】
図4は、本発明の実施形態による電気自動車又はハイブリッド自動車のバッテリパック内の電力フローを管理するためのシステムの機能ブロック図である。
【0019】
【
図5】
図5は、本発明の実施形態による電気自動車又はハイブリッド自動車のバッテリパック内の電力フローを管理するシステムのさらなる機能ブロックの機能ブロック図である。
【0020】
【
図6】
図6は、本発明の実施形態による電気自動車又はハイブリッド自動車のバッテリパック内の電力フローを管理するためのシステムのさらなる機能ブロックの機能ブロック図である。
【0021】
【
図7】
図7は、本発明の実施形態による電気自動車又はハイブリッド自動車のバッテリパック内の電力フローを管理するためのシステムの機能ブロック図である。
【0022】
図中の等しい又は類似の要素は、同じ数字又は英数字の参照によって示されることは注目に値する。
【発明を実施するための形態】
【0023】
いくつかの好ましい実施形態の説明
【0024】
ここで前述の図を参照すると、参照数字100は、本発明による、電気自動車又はハイブリッド自動車のバッテリパック内の電力フローを管理するためのシステム(以下、単に制御システム又は単にシステムともいう)を全体として示している。
【0025】
本明細書において、「車両」とは、1つ、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の車輪を有し、
図1-3に図式的にのみ示され、参照数字1で示される、商用タイプ又は競技レース(モータスポーツ)タイプでもある任意の車両又はオートバイを意味する。
【0026】
さらに、「ブレーキ/駆動システム」とは、車両のサービスブレーキを発生させるため、又は車両のパーキングブレーキを発生させるため、及び車両の駆動に寄与するすべての(機械式及び/又は油圧式及び/又は電気式又は電子式の)構成要素の全体を意味する。
【0027】
図1、
図2及び
図3を参照すると、車両1は、少なくとも1つの第1車輪W-A1が連結された少なくとも1つの第1車軸F-Aを備える。
【0028】
少なくとも1つの第1車軸F-Aは、例えば、車両1の前車軸であり、第1車輪W-A1は、例えば、前輪である。
【0029】
実施形態によれば、先のものと組み合わせて、
図1、
図2及び
図3に示されるように、車両1は、第1車軸F-Aに連結された少なくとも1つの第2車輪W-A2を備える。
【0030】
この実施形態において、少なくとも1つの第1車軸F-Aは、例えば、車両1の前車軸であり、第1車輪W-A1は、例えば、左前輪であり、少なくとも1つの第2車輪W-A2は、右前輪である。
【0031】
一実施形態では、先行するもののいずれかと組み合わせて、
図1、
図2及び
図3に示されるように、車両1は、少なくとも1つの第2車軸R-Aを備え、この第2車軸R-Aには、少なくとも1つのさらなる第1車輪W-R1が連結される。
【0032】
この実施形態において、少なくとも1つの第1車軸F-Aが、例えば、車両1の前車軸である場合、少なくとも1つの第2車軸R-Aは、車両1の後車軸であり、少なくとも1つのさらなる第1車輪W-R1は、例えば、後輪である。
【0033】
先のものと組み合わせて、
図1、
図2及び
図3に示される実施形態によれば、車両1は、少なくとも1つの第2車軸R-Aに連結された少なくとも1つの更なる第2車輪W-R2を備える。
【0034】
この実施形態において、少なくとも1つの第2車軸R-Aが車両1の後車軸である場合、少なくとも1つの更なる第1車輪W-R1は、例えば左後輪であり、少なくとも1つの第2後輪W-R2は、例えば右後輪である。
【0035】
図1、
図2及び
図3に概略的に戻ると、車両1は、ブレーキ/駆動システム2をさらに備える。
【0036】
ブレーキ/駆動システム2は、少なくとも1つの第1車軸F-Aに動作可能に連結された少なくとも1つの第1電気モータM1をさらに備える。
【0037】
少なくとも1つの第1電気モータM1は、それぞれの第1電気モータ制御モジュールC1を備える。
【0038】
第1電気モータ制御モジュールC1は、少なくとも1つの第1電気モータM1を制御して、受信したコマンドに基づいて、システム100によって要求される回生ブレーキトルク又は駆動トルクを提供するように構成される。
【0039】
第1電気モータ制御モジュールC1は、例えば、ブレーキ/駆動システム2の主ハードウェアモジュール、又はより一般的には車両1のハードウェアモジュールに存在する、特別に構成されたハードウェアモジュール又はソフトウェアロジックである。
【0040】
実施形態では、車両1が少なくとも1つの第2車軸R-Aを備える先行するものとの組み合わせ、及び先行するもののいずれかとの組み合わせにおいて、ブレーキ/駆動システム2は、少なくとも1つの第2車軸R-Aに動作可能に連結された少なくとも1つの第2電気モータM2をさらに備える(
図1-3)。
【0041】
少なくとも1つの第2電気モータM2は、それぞれの第2電気モータ制御モジュールC2を備える。
【0042】
第2電気モータ制御モジュールC2は、少なくとも1つの第2電気モータM2を制御して、受信したコマンドに基づいて、システム100によって要求される回生ブレーキトルク又は駆動トルクを提供するように構成される。
【0043】
第2電気モータ制御モジュールC2は、例えば、ブレーキ/駆動システム2の主ハードウェアモジュール、又はより一般的には車両1のハードウェアモジュールに存在する、特別に構成されたハードウェアモジュール又はソフトウェアロジックである。
【0044】
さらなる実施形態(図示せず)によれば、車両1のブレーキ/駆動システム2が、少なくとも1つの第1車軸F-Aに作動可能に連結された少なくとも1つの第1電気モータM1から構成されていることに代えて、ブレーキ/駆動システム2は、第1車輪W-A1(前輪)に作動可能に連結された少なくとも1つの第1電気モータM1から構成されている。
【0045】
さらなる実施形態(図示せず)であって、先行する実施形態と組み合わせて、車両1は、第2車輪W-A2に作動可能に連結されたさらなる第1電気モータを備える。
【0046】
この実施形態では、少なくとも1つの第1車輪W-A1及び第2車輪W-A2は、例えば、左前輪(W-A1)及び右前輪(W-A2)として、少なくとも1つの第1車軸F-Aに連結されている。
【0047】
また、本実施形態において、さらなる第1電気モータは、受信したコマンドに基づいて、システム100によって要求される回生ブレーキ又は駆動トルクを提供するように適合される。
【0048】
実施形態(図示せず)では、車両1のブレーキ/駆動システム2が、少なくとも1つの第2車軸R-Aに作動可能に連結された少なくとも1つの第2電気モータM2から構成されることに代えて、ブレーキ/駆動システム2は、さらなる第1車輪W-R1(後輪)に作動可能に連結された少なくとも1つの第2電気モータから構成される。
【0049】
さらなる実施形態(図示せず)であって、先行する実施形態と組み合わせて、車両1は、さらなる第2車輪W-R2に作動可能に連結されたさらなる第2電気モータを備える。
【0050】
この実施形態では、更なる第1車輪W-R1及び更なる第2車輪W-R2は、例えば、左後輪(W-R1)及び右後輪(W-R2)として、少なくとも1つの第2車軸R-Aに連結されている。
【0051】
また、本実施形態において、さらなる第2電気モータは、受信したコマンドに基づいて、システム100によって必要とされる回生ブレーキ又は駆動トルクを提供するように適合される。
【0052】
図1、
図2及び
図3に概略的に戻ると、システム100は、車両1の電子制御ユニット3(又は車両制御ユニット)、VCUから構成されており、これについては他の図も参照して以下に詳細に説明する。
【0053】
電子制御ユニット3は、例えば、ブレーキ/駆動システム2の主ハードウェアモジュール、又はより一般的には車両1のハードウェアモジュールに存在する、特別に構成されたハードウェアモジュール又はソフトウェアロジックである。
【0054】
電子制御ユニット3は、車両1の少なくとも1つの第1車軸F-Aに作動的に接続された、車両1のブレーキ/駆動システム2の少なくとも1つの第1電気モータM1に作動的に接続されるように構成されている。
【0055】
電子制御ユニット3は、少なくとも1つの第1電気モータM1、したがって第1前車軸F-Aを制御するように構成されている。
【0056】
より詳細には、実施形態(
図1-3に示される)において、電子制御ユニット3は、少なくとも1つの第1電気モータM1に直接接続可能である。
【0057】
実施形態では、先のものと組み合わせて、又は少なくとも1つの第2車軸R-Aに動作可能に連結された少なくとも1つの第2電気モータ2が存在するものと組み合わせて、電子制御ユニット3はさらに、第2後車軸R-Aに動作可能に連結された、車両1のブレーキ/駆動システム2の少なくとも1つの第2電気モータM2に動作可能に連結されるように構成される。
【0058】
この実施形態では、電子制御ユニット3は、少なくとも1つの第2電気モータM2、したがって第2後車軸R-Aを制御するようにさらに構成されている。
【0059】
より詳細には、実施形態(
図1-4に示される)において、電子制御ユニット3は、少なくとも1つの第2電気モータにさらに直接接続可能である。
【0060】
図1、
図2及び
図3を再び概略的に参照すると、システム100は、以下に詳細に説明される電力管理ユニット4、すなわちPMSをさらに備える。
【0061】
電力管理ユニット4は、電子制御ユニット3に動作可能に接続されている。
【0062】
さらに、電力管理ユニット4は、少なくとも1つの第1電気モータM1に動作可能に接続されるように構成されている。
【0063】
システム100は、電力管理ユニット4に動作可能に接続された高エネルギセルの第1バッテリパック5(以下、単に第1バッテリパック5ともいう)をさらに備える。
【0064】
高エネルギセルの第1バッテリパック5は、車両1のブレーキ段階において電力を蓄積し、車両1の走行段階において少なくとも1つの第1電気モータM1に供給するように構成されている。
【0065】
システム100は、電力管理ユニット4に動作可能に接続された高パワーセルの第2バッテリパック6(以下、単に第2バッテリパック6ともいう)をさらに備える。
【0066】
より詳細には、高パワーセルの第2バッテリパック6は、回生ブレーキの電力ピークからの電力を蓄えるように構成されている。
【0067】
可能な非限定的なサイジング戦略によれば、高パワーセルの第2バッテリパック6は、車両1の回生ブレーキ段階を考慮してサイジングされた複数のパワーセルから構成される。
【0068】
可能な非限定的なサイジング戦略によれば、高パワーセルの第2バッテリパック6は、最大回生電流から高エネルギセルの第1バッテリパック5によって吸収可能な最大電流を差し引いた値に等しい最大電流を吸収するようにサイジングされる。
【0069】
高エネルギセルの第2バッテリパック6に蓄積される電力は、高エネルギセルの第1バッテリパック5が吸収可能な最大電流の制限を尊重して、走行段階をサポートするために少なくとも1つの第1電気モータM1に供給され得るか、又は高エネルギセルの第1バッテリパック5に転送可能である。
【0070】
【0071】
一実施形態では、先のものと組み合わせて、又は少なくとも1つの第2車軸R-Aに動作可能に連結された少なくとも1つの第2電気モータ2が存在するものと組み合わせて、電力管理ユニット4は、少なくとも1つの第2電気モータM2に動作可能に連結されるように構成される。
【0072】
この実施形態では、高エネルギセルの第1バッテリパック5は、車両1のブレーキ段階中に電力を蓄積し、車両1の走行段階中に少なくとも1つの第1電気モータM1及び/又は少なくとも1つの第2電気モータM2に供給されるように、大量の電力であっても蓄積するように構成されている。
【0073】
この実施形態によれば、車両1のブレーキ段階中に高パワーセルの第2バッテリパック6に蓄積される電力は、少なくとも1つの第1電気モータM1及び/又は少なくとも1つの第2電気モータM2に供給されて走行段階をサポートすることができ、又は、高エネルギセルの第1バッテリパック5が吸収可能な最大電流制限を尊重して、高エネルギセルの第1バッテリパック5に転送可能である。
【0074】
実施形態によれば、また、上述のいずれか1つと組み合わせて、可能な非限定的なサイズ決定戦略によれば、高エネルギセルの第1バッテリパック5は、車両1の走行段階を考慮してサイズ決定された複数のエネルギセルから構成され、この走行段階において、少なくとも1つの第1電気モータM1(及び、存在する場合には、少なくとも1つの第2電気モータM2)は、実際にモータとして動作し、車両1を前進させることができる駆動トルクを発生させる。
【0075】
これにより、一例として、高エネルギセルの第1バッテリパック5は、最小動作電圧の状態、すなわち、電流がより高く、したがって、電力が等しい寸法である状態において、走行段階中に必要とされる電流を維持するための大きさにすることができることに留意すべきである。
【0076】
さらなる実施形態によれば、先の実施形態に代わるものとして、高エネルギセルの第1バッテリパック5は、複数の燃料セルから構成される。
【0077】
複数の燃料バッテリは、燃焼プロセスが発生することなく、水素と酸素が関与する化学プロセスを通じて電気を得ることを可能にする電気化学デバイスである。燃料セルでは、化学エネルギの電気への変換は、適切なイオン伝導手段すなわち電解質と接触させた負極すなわちアノード(水素)と正極すなわちカソード(酸素)を組み合わせることによって行われる。
【0078】
図1、
図2及び
図3に概略的に戻ると、以下に再三述べるように、電力管理ユニット4は、高エネルギセルの第1バッテリパック5及び高パワーセルの第2バッテリパック6の正しい動作の条件に基づいて、高エネルギセルの第1バッテリパック5及び高パワーセルの第2バッテリパック6に入る電力及び高パワーセルの第2バッテリパック6から出る電力の流れを、高エネルギセルの第1バッテリパック5及び高パワーセルの第2バッテリパック6の間で伝達するための指示を提供するように構成される。
【0079】
高エネルギセルの第1バッテリパック5及び高パワーセルの第2バッテリパック6の"正しい動作の状態"とは、高エネルギセルの第1バッテリパック5及び高パワーセルの第2バッテリパック6の"健康状態"、すなわち、例えば、それぞれの充電状態、それぞれの電圧状態、それぞれの動作温度などの、高エネルギセルの第1バッテリパック5及び高パワーセルの第2バッテリパック6の動作パラメータの状態を意味する。
【0080】
電力管理ユニット4は、例えば、ブレーキ/駆動システム2の主ハードウェアモジュール、又はより一般的には車両1のハードウェアモジュールに存在する、特別に構成されたハードウェアモジュール又はソフトウェアロジックである。
【0081】
機能的な観点から、ここで
図4も参照すると、電子制御ユニット3は、ブレーキ要求又は運転要求RFを受信するように構成されている。
【0082】
ブレーキ要求又は運転要求RFは、運転者P1によって、車両1の1つ又は複数のペダル(例えば、ブレーキ要求のためのブレーキペダル又は運転要求のためのアクセルペダル)によって、又は自動的な方法P2、例えば、車両運転支援ソフトウェアロジック、自動自律運転/ブレーキロジックなどによって、付与することができる。
【0083】
ブレーキ要求は、好ましくは、ブレーキ/運転システム2のブレーキポンプ(図示せず)のストローク/圧力センサによって実行される処理に続いて、電子制御ユニット3に提供される。
【0084】
走行要求は、好ましくは、例えば、車両1のストロークセンサ(図示せず)による処理に続いて、電子制御ユニット3に提供される。
【0085】
実施形態では、先のものと組み合わせて、電子制御ユニット3は、車両1の運転状態を代表する少なくとも1つの情報C-0を受信するように構成することができる。
【0086】
車両1の動作状態を代表する情報とは、例えば速度、加速及び/又は減速などの車両1の1つ又は複数の動作パラメータのセットを意味する。
【0087】
これに関して、車両1の動作状態を代表する少なくとも1つの情報C-0、例えば、以下のうちの1つ又は複数から構成することができる。
【0088】
車両1の実際の速度;
【0089】
車両1の加速度;
【0090】
車両1の減速度。
【0091】
車両1の動作状態を代表する少なくとも1つの情報は、車両1に配設された1つ又は複数のセンサによって提供され、及び/又は電子制御ユニット3によって決定され得る。
【0092】
電子制御ユニット3に概略的に戻ると、電子制御ユニット3はさらに、高エネルギセルの第1バッテリパック5及び高パワーセルの第2バッテリパック6の正しい動作状態(「健康状態」)を代表する第1入力情報I1を受信するように構成される。
【0093】
この点に関して、第1入力情報I1は、例えば、以下のうちの1つ以上から構成され得る。
【0094】
高エネルギセルの第1バッテリパック5の充電状態CE-5;
【0095】
高エネルギセルの第1バッテリパック5の電圧値TE-5;
【0096】
高エネルギバッテリの第1バッテリパック5の動作温度T-5;
【0097】
高パワーセルの第2バッテリパック6の充電状態CE-6;
【0098】
高パワーセルの第2バッテリパック6の電圧値TE-6;
【0099】
高パワーセルの第2バッテリパック6の動作温度T-6。
【0100】
第1入力情報I1はまた、電力管理ユニット4によって電子制御ユニット3に提供される。
【0101】
電子制御ユニット3は、システム100の内部で再生された電力を代表する少なくとも1つの第2入力情報I2を受信するようにさらに構成される。
【0102】
少なくとも1つの第2入力情報I2は、電力管理ユニット4によって提供される。
【0103】
電子制御ユニット3は、システム100によってブレーキ/駆動システム2上で実行される回生ブレーキ又は走行段階を代表する第3入力情報I3を受信するようにさらに構成される。
【0104】
一例として、第3入力情報I3は、以下のうちの少なくとも1つ以上からなる。
【0105】
少なくとも1つの第1電気モータM1によって生成される回生ブレーキ又は駆動トルクC-M1の実際の値;
【0106】
少なくとも1つの第1電気モータM1の実際の温度値T-M1;
【0107】
少なくとも1つの第1電気モータM1の回転速度V-M1。
【0108】
第3入力情報I3は、ブレーキ/駆動システム2に配設されたそれぞれのセンサによって提供され、及び/又は電子制御ユニット3によって決定され得る。
【0109】
電子制御ユニット3は、前記ブレーキ要求RFに基づいて、車両1に付与すべき目標ブレーキ値又は目標走行値TGを決定するように構成されている。
【0110】
一実施形態では、先のものと、電子制御ユニット3が車両1の運転状態を代表する少なくとも1つの情報C-0を受信するものとを組み合わせて、電子制御ユニット3は、前記ブレーキ要求RFと、車両1の運転状態を代表する少なくとも1つの情報C-0とに基づいて、車両1に付与すべき目標ブレーキ値又は走行値TGを決定するように構成される。
【0111】
一般に、車両1に付与されるべき決定された目標ブレーキ又は走行値TGは、少なくとも1つの第1車軸F-Aに付与されるべき少なくとも1つの第1回生ブレーキ又は駆動トルク目標RG-1からなる。
【0112】
電子制御ユニット3は、前記第1入力情報I1、前記少なくとも1つの第2入力情報I2、及び前記第3入力情報I3に基づいて、車両1の少なくとも1つの第1車軸F-Aに動作可能に連結された少なくとも1つの第1電気モータM1に付与されるべき少なくとも1つの第1回生ブレーキ又は駆動トルク目標RG-1を定めるように構成されている。
【0113】
前記少なくとも1つの第1車軸F-Aに付与されるブレーキ又は駆動目標値TGは、少なくとも1つの第1回生ブレーキ又は駆動トルク目標値RG-1を含んで構成される。
【0114】
動作の観点から、
図5に示されるように、電力管理ユニット4は、少なくとも1つの第1電気モータM1によって回生される電力を代表するさらなる入力情報I4を受信するように構成される。
【0115】
少なくとも1つの第1電気モータM1によって回生される電力を代表する更なる情報I4によって、電力管理ユニット4は、高エネルギセルの第1バッテリパック5及び高パワーセルの第2バッテリパック6に出入りする電力の流れ、ならびに高エネルギセルの第1バッテリパック5間及び高パワーセルの第2バッテリパック6への電力の流れを正しく伝えることができる。
【0116】
この点に関して、電力管理ユニット4は、高エネルギセルの第1バッテリパック5内に入る第1電力フローFP-1、高エネルギセルの第1バッテリパック5から出る第2電力フローFP-2、高パワーセルの第2バッテリパック6内に入る第3電力フローFP-3を伝達するための命令I-Cを提供するように構成される、前記第1入力情報I1、前記少なくとも1つの第2入力情報I2、前記第3入力情報I3、及び前記さらなる入力情報I4に基づいて、前記第1電力フローFP-1、前記第2電力フローFP-2、前記第3電力フローFP-3、及び前記第4電力フローFP-4を制御する。
【0117】
なお、第1電力フローFP-1と第2電力フローFP-2とは同一の物理経路で搬送され、第3電力フローFP-3と第4電力フローFP-4とは同一の物理経路で搬送される。
【0118】
搬送指示I-Cは、高エネルギセルの第1バッテリパック5及び高パワーセルの第2バッテリパック6の正しい動作の状態(「健康状態」)を代表する第1入力情報I1の関数として生成される情報である。
【0119】
より詳細には、電力管理ユニット4は、車両1の回生ブレーキ段階中及び/又は走行段階中に、高エネルギセルの第1バッテリパック5及び/又は高パワーセルの第2バッテリパック6に正しく電力を供給するように構成されている。
【0120】
さらに、電力管理ユニット4は、車両1の走行段階の間、高パワーセルの第2バッテリパック6から高エネルギセルの第1バッテリパック5へ電力を転送するか、又は少なくとも1つの第1電気モータM1及び少なくとも1つの第2電気モータM2へ直接電力を転送するように構成されている。
【0121】
これにより、高パワーセルの第2バッテリパック6は、走行段階において、高エネルギセルの第1バッテリパック5を有利に支持する。
【0122】
一実施形態では、前述のものと組み合わせて、電子制御ユニット3は、電力管理ユニット4から更なる入力情報I4を受信するように構成される。
【0123】
この実施形態では、さらなる情報I4に基づいて、電子制御ユニット3は、回生の程度、すなわち、車両1の少なくとも1つの第1車軸F-Aに動作可能に連結された少なくとも1つの第1電気モータM1に付与される回生ブレーキ又は駆動トルクの程度を確定するように構成される。
【0124】
一実施形態では、先行するもののいずれかと組み合わせて、車両1が少なくとも1つの第2車軸R-Aを備え、車両1のブレーキ/駆動システム2が少なくとも1つの第2電気モータM2を備える場合、システム100によってブレーキ/駆動システム2上で実施される回生ブレーキ又は走行段階を代表する第3入力情報I3は、例えば、以下のうちの1つ又は複数をさらに備える。
【0125】
少なくとも1つの第2電気モータM2によって生成された回生ブレーキ又は駆動トルクC-M2の実際の値;
【0126】
少なくとも1つの第2電気モータM2の実際の温度値T-M2;
【0127】
少なくとも1つの第2電気モータM2の回転速度V-M2。
【0128】
さらに、この実施形態では、電力管理ユニット4によって、場合によっては電子制御ユニット3によっても受け取ることができるさらなる入力情報I4は、少なくとも1つの第1電気モータM1によって回生される電力と、少なくとも1つの第2電気モータM2によって回生される電力とを代表する。
【0129】
この実施形態では、電子制御ユニット3は、前記第1入力情報I1、前記少なくとも1つの第2入力情報I2及び前記第3入力情報I3に基づいて、決定された目標ブレーキ又は走行値TGを、少なくとも1つの第1車軸F-A(例えば、前車軸)に付与する第1ブレーキ又は駆動成分TG-1と、少なくとも1つの第2車軸R-A(例えば、後車軸)に付与する第2ブレーキ又は駆動成分TG-2とに分割するように構成されている。
【0130】
前記少なくとも1つの第1車軸F-Aに付与される第1ブレーキ又は駆動成分TG-1は、前記少なくとも1つの第1回生ブレーキ又は駆動トルク目標RG-1から構成される。
【0131】
少なくとも1つの第2車軸R-Aに付与される第2ブレーキ又は駆動成分TG-2は、少なくとも1つの第2回生ブレーキ又は駆動トルク目標RG-2から構成される。
【0132】
この実施形態では、電子制御ユニット3は、第1ブレーキ又は駆動トルク成分TG-1を、少なくとも1つの第1車軸F-Aに作動的に連結された少なくとも1つの第1電気モータM1に付与し、第2ブレーキ又は駆動トルク成分TG-2を、第2車軸R-Aに作動的に連結された少なくとも1つの第2電気モータM2に付与するように構成されている。
【0133】
一実施形態では、先のものと組み合わせて、電子制御ユニット3が、電力管理ユニット4からさらなる入力情報I4を受信するように構成されており、さらなる情報I4に基づいて、電子制御ユニット3は、回生の程度(すなわち、車両1の少なくとも1つの第1車軸F-Aに動作可能に連結された少なくとも1つの第1電気モータM1に付与される回生ブレーキ又は駆動トルクの程度と、車両1の少なくとも1つの第2車軸R-Aに動作可能に連結された少なくとも1つの第2電気モータM2に付与される回生ブレーキ又は駆動トルクの程度)を確定するように構成されている。
【0134】
図6に示される実施形態によれば、電子制御ユニット3は、第1ブレーキ又は駆動トルク分割管理サブモジュール7を備える。
【0135】
車両1が少なくとも1つの第1車軸からなり、車両1のブレーキ/駆動システム2が少なくとも1つの第1電気モータM1からなる、より一般的な実施形態では、第1ブレーキ又は駆動トルク分割管理サブモジュール7は、少なくとも1つの第1車軸F-Aに付与されるべき目標ブレーキ又は走行値TGから、少なくとも1つの第1回生ブレーキ又は駆動トルク目標RG-1を定めるように構成されている。
【0136】
実施形態では、先のものと組み合わせて、車両1が少なくとも1つの第2車軸R-Aを備え、車両1のブレーキ/駆動システム2が少なくとも1つの第2電気モータM2を備える場合、第1ブレーキ又は駆動トルク分割管理サブモジュール7は、目標ブレーキ又は走行値TGを、少なくとも1つの第1車軸F-Aに付与される第1ブレーキ又は駆動成分TG-1と、少なくとも1つの第2車軸R-Aに付与される第2ブレーキ又は駆動成分TG-2とに分割するように構成される。
【0137】
この実施形態では、第1ブレーキ又は駆動トルク分割管理サブモジュール7は、少なくとも1つの第1車軸F-A(例えば、前車軸)に付与されるように、第1ブレーキ又は駆動コンポーネントTG-1から少なくとも1つの第1回生ブレーキ又は駆動トルク目標RG-1を定義するようにさらに構成される。
【0138】
さらに、第1ブレーキ又は駆動トルク分割管理サブモジュール7は、第2ブレーキ又は駆動コンポーネントTG-2から少なくとも1つの第2回生ブレーキ又は駆動トルク目標RG-2を定義して、少なくとも1つの第2車軸R-A(例えば、後車軸)に付与するように構成される。
【0139】
実施形態では、上述のいずれか1つと組み合わせて、システム100は、電子制御ユニット3に動作可能に接続された消散ブレーキトルク作動モジュール8をさらに備える。
【0140】
消散ブレーキトルク作動モジュール8は、少なくとも1つの第1車軸F-Aに動作可能に接続されるように構成されている。
【0141】
実施形態では、先のものと組み合わせて、電子制御ユニット3は、少なくとも1つの第1車軸F-Aに付与されるべき目標ブレーキ又は走行値TGを、少なくとも1つの第1電気モータM1によって少なくとも1つの第1車軸F-Aに付与されるべき第1回生ブレーキ又は駆動トルク目標RG-1に分割し、かつ消散ブレーキトルク作動モジュール8によって第1前車軸F-Aに付与されるべき第1消散ブレーキトルク目標FD-1に分割するように構成されている。
【0142】
一実施形態では、電子制御ユニット3が第1ブレーキ又は駆動トルク分割管理サブモジュール7を含んで構成されていることと組み合わせて、少なくとも1つの第1車軸F-Aに付与されるべき目標ブレーキ又は走行値TGの、少なくとも1つの第1回生ブレーキ又は駆動トルク目標RG-1への分割と、第1消散ブレーキトルク目標FD-1への分割とが、第1ブレーキ又は駆動トルク分割管理サブモジュール7によって実施される場合に、先のものと組み合わせて実施される。
【0143】
一実施形態では、先のものと組み合わせて、車両1が少なくとも1つの第2車軸R-Aを備え、車両1のブレーキ/駆動システム2が少なくとも1つの第2電気モータM2を備える場合、消散ブレーキトルク作動モジュール8は、少なくとも1つの第1車軸F-A及び/又は少なくとも1つの第2車軸R-Aに動作可能に接続されるように構成される。
【0144】
この実施形態では、電子制御ユニット3は、少なくとも1つの第2車軸R-Aに付与される第2ブレーキ又は駆動成分TG-2を、少なくとも1つの第2電気モータM2によって少なくとも1つの第2車軸R-Aに付与される少なくとも1つの第2回生ブレーキ又は駆動トルク目標RG-2に分割し、かつ消散ブレーキトルク作動モジュール8によって少なくとも1つの第2車軸R-Aに付与される第2消散ブレーキトルク目標FD-2に分割するようにさらに構成される。
【0145】
第1消散ブレーキトルク目標FD-1及び第2消散ブレーキトルク目標FD1のタイプは、存在する場合、様々な実施形態に従って以下に説明するように、消散ブレーキトルク作動モジュール8のタイプに依存することに留意すべきである。
【0146】
実施形態では、電子制御ユニット3が第1ブレーキトルク分割管理サブモジュール7を構成する場合に、先のものと組み合わせて少なくとも1つの第2電気モータM2によって少なくとも1つの第2車軸R-Aに付与されるべき少なくとも1つの第2回生ブレーキ又は駆動トルク目標RG-2における、及び消散ブレーキトルク作動モジュール8によって少なくとも1つの第2車軸R-Aに付与されるべき少なくとも1つの第2消散ブレーキトルク目標FD-2における、少なくとも1つの第2車軸R-Aに付与されるべき第2ブレーキ又は駆動成分TG-2の分割は、第1ブレーキトルク分割管理サブモジュール7によって行われる。
【0147】
一実施形態では、消散ブレーキトルク作動モジュール8が設けられている先行するもののいずれかと組み合わせて、消散ブレーキトルク作動モジュール8は、B-b-W技術を有する1つ又は複数のブレーキモジュールから構成される。
【0148】
したがって、消散ブレーキトルク作動モジュール8(図では単一のブロックとして図式的に示されている)は、少なくとも1つのブレーキポンプと、少なくとも1つの電気機械式アクチュエータ又は電気油圧式アクチュエータと、少なくとも1つのブレーキアセンブリ(すなわち、ブレーキキャリパ、ブレーキディスク、パッド(単数又は複数)アセンブリ)と、前述の構成要素を互いに接続するための少なくとも1つの油圧配管アセンブリと、を備える。したがって、この実施形態では、消散型ブレーキトルク作動モジュール8は、ブレーキエネルギを熱に消散させるように構成されており、発電機の場合のように回収されることはない。
【0149】
この実施形態では、第1消散ブレーキトルク目標値FD-1及び第2消散ブレーキトルク目標値FD1のタイプは、存在する場合、電流/ブレーキトルクの値である。
【0150】
一実施形態では、消散ブレーキトルク作動モジュール8がある先行するもののいずれかと組み合わせて、高エネルギセルの第1バッテリパック5内に入る第1電力フローFP-1、高エネルギセルの第1バッテリパック5を出る第2電力フローFP-2、高パワーセルの第2バッテリパック6内に入る第3電力フローFP-3、及び高パワーセルの第2バッテリパック6を出る第4電力フローFP-4を伝達するための命令I-Cを提供することに加えて、第1電力フローFP-1を制御する、前記第2電力フローFP-2、前記第3電力フローFP-3、及び前記第4電力フローFP-4を制御し、前記電力管理ユニット4は、前記電子制御ユニット3によって、前記消散ブレーキトルク作動モジュール8内に入るそれぞれの第5電力フローFP-5を伝達するための更なる指示UI-Cを提供し、任意選択で、前記第1入力情報I1、少なくとも1つの第2入力情報I2、前記第3入力情報I3、及び前記更なる入力情報I4に基づいて、前記第5電力フローFP-5を制御するように構成される。
【0151】
さらなる実施形態では、先行するものの代替として、消散ブレーキトルク作動モジュール8は、少なくとも1つの第1車軸F-A及び/又は少なくとも1つの第2車軸R-A(存在するとき)及び/又は前記少なくとも1つの第1車輪W-A1及び/又は前記少なくとも1つの第2車輪W-A2(存在するとき)及び/又はさらなる第1車輪W-R1(存在するとき)及び/又はさらなる第2車輪W-R2(存在するとき)に動作可能に接続されるように構成された1つ又は複数の寄生電流ブレーキを備える。
【0152】
寄生電流ブレーキは、電磁誘導によって寄生電流を発生させながら車両1を減速させる作用を有する磁気ブレーキである。寄生電流ブレーキは消散型ブレーキであり、エネルギの消散は、(例えばB-b-W技術のブレーキモジュールで生じるような)ブレーキコンポーネント間の接触によるものではなく、誘導されたブレーキ電流の熱への変換によるものである。したがって、この場合も、従来の液圧ブレーキと同様に、ブレーキエネルギは熱に放散され、発電機の場合のように回収されることはありません。
【0153】
したがって、有利なことに、本実施形態によるシステム100は摩耗の影響を受けない。
【0154】
この実施形態では、第1消散ブレーキトルク目標値FD-1及び第2消散ブレーキトルク目標値FD1の種類は、存在する場合、ブレーキ流体の圧力値である。
【0155】
さらなる実施形態によれば、先行するものの代替として、
図3に示されるように、システム100は、電力管理ユニット4に動作可能に接続された消散モジュール9をさらに備える。
【0156】
放熱モジュール9は、少なくとも1つの第1車軸F-Aに動作可能に接続されるように構成される。
【0157】
この実施形態では、高エネルギセルの第1バッテリパック5内に入る第1電力フローFP-1、高エネルギセルの第1バッテリパック5を出る第2電力フローFP-2、高パワーセルの第2バッテリパック6内に入る第3電力フローFP-3、及び高パワーセルの第2バッテリパック6を出る第4電力フローFP-4を伝達し、第1電力フローFP-1、第2電力フローFP-2、第3電力フローFP-3、第4電力フローFP-4を制御するための命令I-Cを提供することに加えて、第1電力フローFP-1、第2電力フローFP-2、第3電力フローFP-3、第4電力フローFP-4を制御するための命令I-Cを提供する、第3電力フローFP-3、及び第4電力フローFP-4を制御し、電力管理ユニット4は、消散モジュール9に入るそれぞれの第5電力フローFP-5、及び消散モジュール9から出るそれぞれの第6の電力フローFP-6を伝達するためのさらなる命令UI-Cを提供し、任意選択で、前記第1入力情報I1、少なくとも1つの第2入力情報I2、前記第3入力情報I3、及びさらなる入力情報I4に基づいて、第5電力フローFP-5を制御するように構成される。
【0158】
その電気抵抗率のために、電力によって、したがって電流によって交差する放散モジュール9、例えば抵抗器は、ジュール効果によってエネルギを熱に放散することが可能である。
【0159】
車両1が少なくとも1つの第1車軸F-Aを備え、車両1のブレーキ/駆動システム2が少なくとも1つの第1電気モータM1を備え、システム100が消散ブレーキトルク作動モジュール又は消散モジュールを備えていない、
図1に示すより一般的な実施形態を参照し、また特に
図7の図を参照して、電気自動車又はハイブリッド自動車1のバッテリパックの電力フローを管理するためのシステム100の動作例を次に説明する。
【0160】
電気自動車又はハイブリッド車のバッテリパック内の電力フローを管理するためのシステム100の電子制御ユニット3は、例えば、運転者P1によって、車両1のブレーキペダルによって与えられるブレーキ要求RFを受信する。
【0161】
電子制御ユニット3は、車両1の動作状態を代表する少なくとも1つの情報C-0、例えば車両1の減速に関する情報を受信する。
【0162】
次に、電子制御ユニット3は、システム100の高エネルギセルの第1バッテリパック5及び高パワーセルの第2バッテリパック6の正しい動作の状態(「健康状態」)を代表する第1入力情報I1を受信する。
【0163】
第1入力情報I1は、上記で定義され、説明された。
【0164】
電子制御ユニット3は、システム100の内部で再生された電力を代表する少なくとも1つの第2情報I2を受信する。
【0165】
少なくとも1つの第2入力情報I2は、電子制御ユニット3に動作可能に接続されたシステム100の電力管理ユニット4によって提供される。
【0166】
電子制御ユニット3は、システム100によって車両1のブレーキ/駆動システム2上で実行される回生ブレーキ又は走行段階を代表する第3入力情報I3を受信する。
【0167】
第3入力情報I3は、上記で定義され、説明された。
【0168】
システム100の電力管理ユニット4は、少なくとも1つの第1電気モータM1によって回生される電力を代表するさらなる入力情報I4を受信する。
【0169】
電子制御ユニット3は、前記ブレーキ要求RFと、存在する場合には、車両1の動作状態を代表する少なくとも1つの情報C-0とに基づいて、車両1に付与されるべき目標ブレーキ値又は走行値TGを決定する。
【0170】
車両1に付与されるべき決定された目標ブレーキ又は走行値TGは、少なくとも1つの第1車軸F-Aの少なくとも1つの第1回生ブレーキ又は駆動トルク目標RG-1からなる。
【0171】
電子制御ユニット3は、前記第1入力情報I1、前記少なくとも1つの第2入力情報I2、及び前記第3入力情報I3に基づいて、車両1の少なくとも1つの第1車軸F-Aに動作可能に連結された少なくとも1つの第1電気モータM1に付与すべき少なくとも1つの第1回生ブレーキ又は駆動トルク目標値RG-1を定める。
【0172】
電力管理ユニット4は、高エネルギセルの第1バッテリパック5内に入る第1電力フローFP-1、高エネルギセルの第1バッテリパック5から出る第2電力フローFP-2、高パワーセルの第2バッテリパック6内に入る第3電力フローFP-3、及び高パワーセルの第2バッテリパック6から出る第4電力フローFP-4を伝達するための命令I-Cを提供する。
【0173】
電力管理ユニット4は、前記第1入力情報I1、前記少なくとも1つの第2入力情報I2、前記第3入力情報I3、及び前記さらなる入力情報I4に基づいて、前記第1電力フローFP-1、前記第2電力フローFP-2、前記第3電力フローFP-3、及び前記第4電力フローFP-4を制御する。
【0174】
したがって、第1バッテリパック5及び第2バッテリパック6の健全性及び充電状態に基づき、かつ現在のブレーキ状態に基づき、電力管理ユニット4は、高エネルギセルの第1バッテリパック5から/又は高パワーセルの第2バッテリパック6から/に電力を供給することが可能である。
【0175】
高エネルギバッテリの第1バッテリパック5及び高パワーバッテリの第2バッテリパック6から出る流れの制御は、車両1の走行段階を制御するために重要である。
【0176】
このように、本発明の目的は完全に達成される。
【0177】
実際、本発明のシステム及び方法は、ブレーキ力を全て回収することを可能にし、従って、高エネルギセルの第1バッテリパック5のサイズ超過を招くことなく、車両の使用範囲を最大化し、摩擦ブレーキの使用による微細なダストによる汚染を最小化する。
【0178】
提案されたシステムは、車両の1つ又は複数の車輪又は前車軸又は後車軸に接続された1つ又は複数の電気モータを備える。
【0179】
車両の電子制御ユニット(VCU)から受信した回生ブレーキ又は駆動トルクの目標値に基づいて、各電気モータ制御モジュールは、例えば、それぞれの電気モータの供給電圧を都合よく調整することによって、車両の駆動トルク及び/又はブレーキトルクを制御する。
【0180】
高パワーセルの第2バッテリパック6は、高エネルギバッテリバックが受け入れることができないブレーキ電力のピークを吸収することを可能にする。
【0181】
走行段階中、高パワーセルの第2バッテリパック6は、代わりに、高エネルギセルの第1バッテリパック5が吸収することができる最大電流制限を尊重しながら、高エネルギセルの第1バッテリパック5に電気を転送し、又は、それらは、走行段階中、第1高エネルギバッテリパックをサポートしながら、電気モータに直接エネルギを転送する。
【0182】
電子制御ユニットは、ポンプ圧信号及び/又はペダルストロークを読み取ることによって、ドライバによって付与されたブレーキ又は走行要求を処理し、それを前車軸及び後車軸のブレーキトルク目標に変換し、充電状態及びバッテリの状態に応じて、ブレーキ又は駆動トルク要求を、回生ブレーキ又は駆動トルクとして電気モータに、及び消散ブレーキトルクとして可能な消散モジュールに、都合よく分配するように構成される。
【0183】
偶発的なニーズを満たすために、当業者は、以下の特許請求の範囲から逸脱することなく、上述したシステムの実施形態に変更及び適合を加え、機能的に同等である他の要素と置き換えることができる。可能な実施形態に属するものとして記載された各特徴は、記載された他の実施形態とは無関係に達成することができる。
【国際調査報告】