IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-01-24
(54)【発明の名称】ブレーキ装置
(51)【国際特許分類】
   F16D 65/12 20060101AFI20250117BHJP
【FI】
F16D65/12 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024543260
(86)(22)【出願日】2023-01-19
(85)【翻訳文提出日】2024-09-18
(86)【国際出願番号】 IB2023050453
(87)【国際公開番号】W WO2023139509
(87)【国際公開日】2023-07-27
(31)【優先権主張番号】102022000000794
(32)【優先日】2022-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(31)【優先権主張番号】102022000000800
(32)【優先日】2022-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(31)【優先権主張番号】102022000000806
(32)【優先日】2022-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(31)【優先権主張番号】102022000000809
(32)【優先日】2022-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521259127
【氏名又は名称】ブレンボ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
【氏名又は名称原語表記】BREMBO S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(72)【発明者】
【氏名】マロナーティ,ジャンルイージ
(72)【発明者】
【氏名】リッツォーロ,ジョヴァンニ
(72)【発明者】
【氏名】ロンキ,ニノ
(72)【発明者】
【氏名】ダミアーニ,マッシモ
(72)【発明者】
【氏名】トッレーゼ,フランチェスコ
【テーマコード(参考)】
3J058
【Fターム(参考)】
3J058AA43
3J058AA48
3J058AA53
3J058BA37
3J058CB23
3J058DE05
3J058FA01
(57)【要約】
本発明は、高い熱交換効率を決定することができる、特異な車両用のブレーキ装置に関し、ブレーキバンド(1)を構成するディスクブレーキディスク(30)を備える。ブレーキバンド(1)は、2つの対向するプレート(3、4)を有する。プレート(3、4)は、プレートと共に換気ダクト(7)を区画するピン(13、14)によって互いに連結されている。ディスクブレーキ(30)は、さらに、車両のスタブアクスルに接続するように適合された駆動ベル(20)を含む。換気ダクト(7)には、2つの対向するプレート(3、4)を接続し、ブレーキバンド(1)と駆動ベル(20)とが一体になるように、ブレーキバンド(1)と駆動ベル(20)とを接続する少なくとも1つの半径方向接続延長部(19)が設けられている。少なくとも1つの半径方向接続延長部(19)は、その一部と、その周方向に向けられた両側面(C-C)とで、軸方向(A-A)に向けられた貫通開口であり、両者が換気ダクト(7)と連通する2つの軸方向貫通窓(24)に対向する。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレーキバンド(1)を有するディスクブレーキディスク(30)であって、
前記ブレーキバンド(1)は、回転軸(X-X)を中心に回転するように適合されたバンド本体(2)を備え、
前記回転軸(X-X)は、
前記回転軸(X-X)と一致するか又は前記回転軸(X-X)に平行な軸方向(A-A)と、
前記回転軸(X-X)に直交する半径方向(R-Rであって、前記半径方向(R-R)に入射する任意の軸方向(A-A)に直交する半径方向(R-R)と、
任意の交点において前記軸方向(A-A)および前記半径方向(R-R)の両方に直交する周方向(C-C)を画定し、
前記ブレーキバンド(1)は2つの対向するプレート(3、4)を有し、
前記プレート(3,4)は、対向するブレーキ面(5、6)と実質的に平坦な対向内面(8、9)とを画定し、
前記実質的に平坦な対向内面(8、9)によって区画された換気ダクト(7)が、前記プレート(3、4)の間に設けられ、
前記換気ダクト(7)は、内側のバンド縁部(11)から外側のバンド縁部(12)まで前記半径方向(R-R)に延びる所定の半径方向換気ダクト延長部(10)を有し、
前記プレート(3、4)は、複数のピン(13、14)によって互いに連結されており、
前記複数のピン(13、14)の各々は、前記半径方向換気ダクト延長部(10)よりも小さい大きさの半径方向ピン延長部(15、16)を有し、
前記ディスクブレーキディスク(30)は、車両のスタブアクスルに接続するように適合された駆動ベル(20)をさらに備え、
前記換気ダクト(7)には、前記プレート(3、4)を連結し、前記ブレーキバンド(1)と前記駆動ベル(20)とが一体になるように前記ブレーキバンド(1)と前記駆動ベル(20)とを連結する少なくとも1つの半径方向接続延長部(19)が設けられており、
前記少なくとも1つの半径方向接続延長部(19)は、前記半径方向接続延長部(19)の長手方向延長部(23)を有し、
前記半径方向接続延長部(19)の長手方向延長部(23)は、前記半径方向換気ダクト延長部(10)の長さよりも小さく、前記ピン(15、14)を周方向(C-C)において少なくとも部分的に互いに対向させたままにしており、
前記少なくとも1つの半径方向接続延長部(19)は、前記半径方向接続延長部(19)の一部と、前記半径方向接続延長部(19)の周方向に向けられた両側(C-C)とで、2つの軸方向貫通窓(24)に面しており、
前記2つの軸方向貫通窓(24)は、前記軸方向(A-A)に向けられ、前記換気ダクト(7)と連通する、ディスクブレーキディスク(30)。
【請求項2】
前記駆動ベル(20)は、少なくとも2つのベル窓面(25)を有し、
前記少なくとも2つのベル窓面(25)はそれぞれ、前記周方向(C-C)に延び、前記2つの軸方向貫通窓(24)のうちの1つに面していることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキディスク(30)。
【請求項3】
前記少なくとも2つのベル窓面(25)のうちの少なくとも1つが、前記軸方向(A-A)および前記半径方向(R-R)に対して傾斜しており、
前記2つの軸方向貫通窓(24)のうちの少なくとも1つの形状が、前記ディスクブレーキディスク(30)の一方の側から前記ディスクブレーキディスク(30)の他方の側に向かって通過する前記軸方向(A-A)に横断して広がっている、
または、
前記2つの軸方向貫通窓(24)のうちの少なくとも一つの形状が、前記2つの対向するプレート(3、4)うちの一方のプレート(3または4)から他方のプレート(4または3)に向かって前記軸方向(A-A)に横断するように広がっている、請求項2に記載のディスクブレーキディスク(30)。
【請求項4】
前記ディスクブレーキディスク(30)は、複数の半径方向ベル接続延長部(19)を備え、
前記半径方向ベル接続延長部(19)は、前記周方向(C-C)に分布し、複数の軸方向貫通窓(24)を画定し、
ベル窓面(25)が、前記複数の半径方向接続延長部(19)のそれぞれと隣接する半径方向延長部(19)との間にあり、
前記ベル窓面(25)は、前記周方向(C-C)に延び、
前記ベル窓面(25)はそれぞれ、前記軸方向貫通窓(24)の1つに面している、請求項1-3のいずれか1項に記載のディスクブレーキディスク(30)。
【請求項5】
前記駆動ベル(20)は、前記半径方向(R-R)において前記ブレーキバンド(1)に対向するベル連結部(26)を備え、
前記ベル連結部(26)は、前記ベル連結部(26)内にチャネルを形成する少なくとも1つの周方向チャネル(29)を備える、
または、
前記駆動ベル(20)は、前記半径方向(R-R)において前記ブレーキバンド(1)に対向するベル連結部(26)を備え、
前記ベル連結部(26)は、前記ベル連結部(26)に2つの流路を形成する2つの周方向チャネル(29)を備える、
請求項1-4のいずれか1項に記載のディスクブレーキディスク(30)。
【請求項6】
前記駆動ベル(20)は、前記半径方向(R-R)において前記ブレーキバンド(1)に対向するベル連結部(26)を有し、
前記ベル連結部(26)は、前記プレート(3、4)に接触するのを避けて前記換気ダクト(7)に向かって突出する少なくとも1つの周方向ベルリブ(31)を有する、
または、
前記駆動ベル(20)は、前記半径方向(R-R)において前記ブレーキバンド(1)に対向するベル連結部(26)を有し、
前記ベル連結部(26)は、前記プレート(3、4)に接触するのを避けて前記換気ダクト(7)内に突出する少なくとも1つの周方向ベルリブ(31)を有する、
もしくは、
前記駆動ベル(20)は、前記半径方向(R-R)において前記ブレーキバンド(1)に対向するベル連結部(26)を有し、
前記ベル連結部(26)は、前記換気ダクト(7)内に突入して張り出したままの少なくとも1つの周方向ベルリブ(31)を有する、
請求項1-5のいずれか1項に記載のディスクブレーキディスク(30)。
【請求項7】
前記少なくとも1つの周方向ベルリブ(31)は、前記ベル連結部(26)に連結している、
または、
前記少なくとも1つの周方向ベルリブ(31)は、尖っていない形状または丸みを帯びた形状である、
もしくは、
前記駆動ベル(20)が、前記半径方向(R-R)において前記ブレーキバンド(1)に対向するベル連結部(26)を備え、
前記ベル連結部(26)が、前記ベル連結部(26)内にチャネルを形成する少なくとも1つの周方向チャネル(29)を備え、
前記少なくとも1つの周方向ベルリブ(31)は、前記少なくとも1つの周方向チャネル(29)に接続してこれと並走する、
請求項6に記載のディスクブレーキディスク(30)。
【請求項8】
前記ディスクブレーキディスク(30)は、前記ディスクブレーキディスク(30)の車両ホイールまたはホイール側に面する側と、前記ディスクブレーキディスク(30)の車両または車両側に面する側と、を備え、
前記周方向ベルリブ(31)を有する前記ベル連結部(26)は、2つの対向する換気ダクトアクセス開口部(32、33)を形成し、
前記2つの対向する換気ダクトアクセス開口部(32、33)は、前記ディスクブレーキディスク(30)のホイール側から開口する第1の開口部(32)と、前記ディスクブレーキディスク(30)の車両側から開口する第2の対向開口部(33)とを含む、
請求項6または7に記載のディスクブレーキディスク(30)。
【請求項9】
前記ディスクブレーキディスク(30)のホイール側から開口する前記第1の開口部(32)は、前記ディスクブレーキディスク(30)の車両側から開口する前記第2の対向開口部(33)に比べて、開口寸法が小さい、請求項8に記載のディスクブレーキディスク(30)。
【請求項10】
前記駆動ベル(20)が、前記半径方向(R-R)において前記ブレーキバンド(1)に対向するベル連結部(26)を備え、
前記ベル連結部(26)が、前記ベル連結部(26)にチャネルを形成する少なくとも1つの周方向チャネル(29)を備え、
前記ディスクブレーキディスク(30)のホイール側から開口する前記第1の開口部(32)は、前記少なくとも1つの周方向チャネル(29)と前記少なくとも1つの周方向ベルリブ(31)とによって区画されている、請求項8に記載のディスクブレーキディスク(30)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
【0002】
本発明は、車両に適したブレーキディスクを備えたブレーキ装置に関する。
【0003】
特に、本発明は、主にフットプリントが小さいために過熱問題に悩まされるブレーキ装置に関する。
【背景技術】
【0004】
背景技術
【0005】
ディスクブレーキにおいて、ブレーキキャリパは、一般に、ブレーキディスクの外周縁を跨ぐように配置され、軸方向(X-X)を規定する回転軸(A-A)を中心に回転するように適合されている。ディスクブレーキでは、前記軸方向(X-X)に実質的に直交する半径方向(R-R)と、前記軸方向(X-X)および前記半径方向(R-R)の両方に直交する接線方向(C-C)または周方向(C-C)とが、さらに規定される。
【0006】
ブレーキキャリパは、例えば車両サスペンションのスタブアクスル、車両ホイールハブ、フォークなど、車両ホイールに対して静止したままの支持構造体に拘束される。ブレーキキャリパは通常、ブレーキディスクの対向するブレーキ面に面するように配置された2つの細長い部分を有するキャリパ本体と、前記2つの細長い部分を互いに連結する少なくとも1つのブリッジとから構成される。適切に作動するキャリパはパッドをブレーキバンドに押し付け、パッドとブレーキディスクのブレーキバンドとの間の摩擦によってブレーキ作用が生じる。
【0007】
ディスクブレーキ装置の解決策は、同じ出願人に対する文書EP1122456B1から公知であり、請求項1の前文による特徴を示している。
【0008】
この公知の解決策は、ブレーキ作用によって加熱されるブレーキバンドの改良された膨張を含む他の目的を達成するために最適化されているにもかかわらず、特に、ブレーキディスクが小スペース用に意図されている場合、過熱を排除または最小化するために最適化されていない。さらに、この解決策は、例えば、駆動ベルに挿入され、その内側円筒面に作用するシュー装置によって、同じ装置上で駐車ブレーキ作動を適用するには適していない。
【0009】
他の同様の解決策は、EP1092889A1、EP0680571B1、DE19528434A1、US5,823,303Aから知られている。
【0010】
通気タイプのブレーキバンドとブレーキバンド内部の換気ダクトを通過する空気との間の熱交換を増加させるように適合された解決策も提案されている。
【0011】
例えば、文献WO2012/164465A1には、換気ダクトの半径方向外側の外周に設けられた円形の突起またはボスが示されている。
【0012】
文献EP2192321A1には、換気ダクトの半径方向内周に設けられた円形の突起またはボスが示されている。
【0013】
文献DE102012024298A1には、換気ダクトに設けられた同様の突起が示されている。
【0014】
文献EP2469117A1には 、細長いブレーキバンドの2枚のプレートを連結するためのピンが示されており、冷却空気流を迂回させるために異なる角度で傾斜するように方向付けられている。しかしながら、この解決策は、ピンの壁を使用して空気を迂回させ、軸方向延長部全体において換気ダクトを妨害するため、冷却空気流が乏しいゾーンが形成され、その結果、熱交換が不均一になり、ブレーキディスク塊に危険なホットスポットが生じ、局所的な膨張の発生、ひいては局所的な破裂につながる可能性がある。
【0015】
ドライビングベルとブレーキバンドプレートの接続フィンとの接続は、EP0403799A2、EP0680571B1、またはUS5161652Aから公知である。この場合も、ドライビングベルの半径方向延長部とフィンとの接続は、冷却空気を完全に迂回させ、その結果、ブレーキディスクに局所的な過熱箇所をもたらす不十分な気流ゾーンまたはシャドーゾーンを形成し、ブレーキディスク塊に危険なホットスポットをもたらし、局所的な膨張、ひいては局所的な破裂の発生につながる。
【0016】
したがって、例えばホイールリム内のスペース不足のためにブレーキディスクが小さなフットプリントを有することが要求され、冷却問題の発生につながる場合に、最適化された換気ダクトを有することを可能にするブレーキバンドおよびブレーキディスクの形状を見出す必要性が、依然として強く感じられる。
【0017】
この冷却問題は、例えばドラムインハットまたはDIHタイプのパーキングブレーキのために、駆動ベルが内側円筒面も形成する場合に強調される。この場合、軸方向ベルの延長部が細長くなり、ブレーキディスク通風ダクトへの空気の進入が悪化し、ブレーキディスクの過熱がさらに顕著になる。
【0018】
この問題は、ダストブーツの存在と、ブレーキディスクを跨ぐように配置されたブレーキキャリパ自体の存在によって、さらに強調される。
【発明の概要】
【0019】
解決策
【0020】
本発明は、過熱傾向が低減されたブレーキ装置を提供することを目的とする。
【0021】
これらおよび他の目的および利点は、請求項1に記載のディスクブレーキによって達成される。
【0022】
いくつかの有利な実施形態は、従属請求項の主題である。
【0023】
この解決策の分析から、提案された解決策により、従来技術の解決策よりもはるかに高い通気性、特にブレーキバンド域と冷却空気との間の熱交換を達成できることが判明した。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図面
【0025】
本装置、ディスクブレーキ、および車両のさらなる特徴および利点は、添付図面を参照して非限定的に示される、その好ましい実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
【0026】
図1図1は、本発明によるディスクブレーキディスクのホイール側軸線図である。
【0027】
図2図2は、図1のディスクブレーキディスクの車両側軸線図である。
【0028】
図3図3は、換気ダクトの中心線を通る平面における図1のディスクブレーキディスクの軸方向断面図である。
【0029】
図4図4は、換気ダクトの中心線を通る平面における図1のディスクブレーキディスクの正面断面図である。
【0030】
図5図5は、図4の断面の拡大詳細図である。
【0031】
図6図6は、さらなる実施形態による、換気ダクトの中心線を通る平面におけるディスクブレーキディスクの正面断面図である。
【0032】
図6図7は、図6の断面の拡大詳細図である。
【0033】
図8図8は、さらなる実施形態による、回転軸を通り半径方向に平行な面におけるディスクブレーキディスクの軸方向断面図である。
【0034】
図9図9は、図8におけるディスクブレーキディスクの、回転軸を通り半径方向に沿った平面における正面断面図である。
【0035】
図10図10は、さらなる実施形態による、換気ダクトの中心線を通る平面におけるディスクブレーキディスクの正面断面図である。
【0036】
図11図11は、図10の断面の拡大詳細図である。
【0037】
図12図12は、さらなる実施形態による、回転軸を通り半径方向に平行なディスクブレーキディスクの軸方向断面図である。
【0038】
図13図13は、さらなる実施形態による、換気ダクトの中心線を通る平面におけるディスクブレーキディスクの細部の断面図、および同じディスクブレーキディスクのブレーキバンドの内縁からの半径方向による対応図を図式的に示す。
【0039】
図14図14は、さらなる実施形態による換気ダクトの中心線を通る平面におけるさらなるディスクブレーキディスクの細部の断面図、および同じディスクブレーキディスクのブレーキバンドの内側縁からの半径方向による対応図を図式的に示している。
【0040】
図15図15は、さらなる実施形態による換気ダクトの中心線を通る平面における、さらなるディスクブレーキディスクの細部の断面図、および同じディスクブレーキディスクのブレーキバンドの内側エッジからの半径方向による対応図を図式的に示している。
図16図16は、さらなる実施形態による換気ダクトの中心線を通る平面における、さらなるディスクブレーキディスクの細部の断面図、および同じディスクブレーキディスクのブレーキバンドの内側エッジからの半径方向による対応図を図式的に示している。
【0041】
図17図17は、さらなる実施形態による換気ダクトの中心線を通る平面におけるさらなるディスクブレーキディスクの細部の断面図、および同じディスクブレーキディスクのブレーキバンドの内側縁からの半径方向による対応図を図式的に示している。
図18図18は、さらなる実施形態による換気ダクトの中心線を通る平面におけるさらなるディスクブレーキディスクの細部の断面図、および同じディスクブレーキディスクのブレーキバンドの内側縁からの半径方向による対応図を図式的に示している。
【0042】
図19図19は、さらなる実施形態による換気ダクトの中心線を通過する平面におけるさらなるディスクブレーキディスクの細部の断面図、および同じディスクブレーキディスクのブレーキバンドの内側縁からの半径方向による対応図を図式的に示している。
図20図20は、さらなる実施形態による換気ダクトの中心線を通過する平面におけるさらなるディスクブレーキディスクの細部の断面図、および同じディスクブレーキディスクのブレーキバンドの内側縁からの半径方向による対応図を図式的に示している。
【0043】
図21図21は、さらなる実施形態による換気ダクトの中心線を通る平面における、さらなるディスクブレーキディスクの細部の断面図、および同じディスクブレーキディスクのブレーキバンドの内側エッジからの半径方向による対応図を図式的に示している。
図22図22は、さらなる実施形態による換気ダクトの中心線を通る平面における、さらなるディスクブレーキディスクの細部の断面図、および同じディスクブレーキディスクのブレーキバンドの内側エッジからの半径方向による対応図を図式的に示している。
【0044】
図23図23は、さらなる実施形態による換気ダクトの中心線を通過する平面におけるさらなるディスクブレーキディスクの細部の断面図、および同じディスクブレーキディスクのブレーキバンドの内側縁からの半径方向に応じた対応図を図式的に示している。
図24図24は、さらなる実施形態による換気ダクトの中心線を通過する平面におけるさらなるディスクブレーキディスクの細部の断面図、および同じディスクブレーキディスクのブレーキバンドの内側縁からの半径方向に応じた対応図を図式的に示している。
【0045】
図25図25は、ベルがブレーキバンドに接続される、さらなる実施形態によるディスクブレーキディスクの回転軸を通る平面によるディスクブレーキディスクの細部の断面図である。
【0046】
図26図26は、ベルがブレーキバンドに接続される、さらなる実施形態によるディスクブレーキディスクの回転軸を通る平面によるディスクブレーキディスクの詳細を示す断面図である。
【0047】
図27図27は、ベルがブレーキバンドに接続される、さらなる実施形態によるディスクブレーキディスクの回転軸を通る平面によるディスクブレーキディスクの詳細を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
いくつかの好ましい実施形態の説明
【0049】
一般的な実施形態に従って、ブレーキ装置が提供される。
【0050】
一般的な実施形態によれば、ディスクブレーキのブレーキディスクのブレーキバンド1は、回転軸X-Xを中心に回転するように適合されたバンド本体2を有する。
【0051】
前記回転軸線は、前記回転軸線X-Xに一致するか又は平行な軸線方向A-Aと、前記回転軸線X-Xに直交し、前記半径方向R-Rに入射する任意の軸線方向A-Aに直交する半径方向R-Rと、任意の交点において前記軸線方向A-A及び前記半径方向R-Rの両方に直交する周方向C-Cを画定する。
【0052】
前記ブレーキバンド1は、対向するブレーキ面5,6と実質的に平坦な対向する内面8,9とを画定する2枚の対向するプレート3,4を有し、前記実質的に平坦な対向する内面8,9によって画定された換気ダクト7が前記プレート3,4の間に設けられている。
【0053】
前記換気ダクト7は、バンド内側縁11からバンド外側縁12まで延びる半径方向R-Rに延びる所定の半径方向換気ダクト延長部10を有する。
【0054】
前記プレート3,4は、ピン13,14によって互いに連結されている。
【0055】
前記ピン13,14の各々は、前記半径方向換気ダクト延長部10よりも小さい大きさの半径方向ピン延長部15,16を有する。
【0056】
前記内側バンドエッジ11に近接して、少なくとも第1の傾斜ボス17が、前記対向内面8,9の少なくとも一方から、対向内面9,8に達することなく、前記換気ダクト7の内側に向かって突出している。
【0057】
前記少なくとも第1の傾斜ボス17は、前記換気ダクト7に狭窄部を形成する。
【0058】
前記少なくとも第1の傾斜ボス17は、第1のボス方向B1に沿って細長い延長部を有する。
【0059】
前記第1のボス方向B1は、前記半径方向R-Rに対して傾斜しているとともに、前記半径方向R-Rと第1の鋭角A1をなす前記周方向C-Cに対しても傾斜している。
【0060】
前記帯状縁部11の内側に近接して、少なくとも第2の傾斜ボス18が、前記対向する内面8,9の少なくとも一方から、前記対向する内面9,8に達することなく、前記換気ダクト7の内側に向かって突出しており、前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、前記換気ダクト7に狭窄部を形成している。
【0061】
前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、第2のボス方向B2に沿って細長く延びている。
【0062】
前記第2のボス方向B2は、前記半径方向R-Rに対して傾斜しているとともに、前記半径方向R-Rと第2の鋭角A1をなす前記周方向C-Cに対しても傾斜している。
【0063】
前記半径方向R-Rに対する前記第2ボス方向B2の傾斜は、同じ半径方向R-Rに対する前記第1ボス方向B1の傾斜と反対である。
【0064】
実施形態によれば、前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、前記少なくとも第1の傾斜ボス17の同じ内面8又は9から突出している。
【0065】
実施形態によれば、前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、前記少なくとも第1の傾斜ボス17と周方向C-Cで対面する。
【0066】
実施形態によれば、前記ブレーキバンドを車両のスタブ車軸に連結するように適合された駆動ベル20に連結する半径方向接続延長部19が、前記少なくとも第2の傾斜ボス18と前記少なくとも第1の傾斜ボス17との間の周方向C-Cに介在されている。
【0067】
実施形態によれば、前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、前記少なくとも第1の傾斜ボス17が突出している内面8又は9とは反対側の内面9又は8から突出している。
【0068】
実施形態によれば、前記第1の傾斜ボス17は、複数の第1の傾斜ボス17である。
【0069】
前記第2傾斜ボス18は、複数の第2傾斜ボス18である。
【0070】
前記第2傾斜ボス18の各々は、前記第1傾斜ボス17の各々が突出している内面8又は9とは反対側の内面9又は8から突出している。
【0071】
実施形態によれば、前記第1傾斜ボス17は、複数の第1傾斜ボス17である。
【0072】
前記第2傾斜ボス18は、複数の第2傾斜ボス18である。
【0073】
各第2傾斜ボス18は、各第1傾斜ボス17の同じ内面8又は9から突出している。
【0074】
実施形態によれば、前記少なくとも第1の傾斜ボス17及び前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、「V」字形状を形成する。
【0075】
実施形態によれば、前記少なくとも第1の傾斜ボス17及び前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、その内側バンドエッジ11に面する端部分が前記端部分を接合することによって接合される「V」字形を形成する。
【0076】
実施形態によれば、前記少なくとも第1の傾斜ボス17及び前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、その端部が接合される「V」字形を形成し、前記少なくとも第1の傾斜ボス17と前記少なくとも第2の傾斜ボス18との間に、前記対向する2つのプレート3,4を接合するボスピン22が設けられる。
【0077】
実施形態によれば、前記少なくとも第1の傾斜ボス17及び前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、その端部が接合された「V」字形状を形成し、前記2つの対向プレート3、4を接合するボスピン22が、前記第1の傾斜ボス17と前記少なくとも第2の傾斜ボス18との間に設けられ、前記ボスピン22が、前記少なくとも第1の傾斜ボス17及び前記少なくとも第2の傾斜ボス18を部分的に貫通する。
【0078】
実施形態によれば、前記少なくとも第1の傾斜ボス17と前記少なくとも第2の傾斜ボス18とが相互に離間してボス通路21を形成し、前記ボス通路21における軸線A-A方向への換気ダクト7の延長が、対向するプレート内面8,9に達するまで拡大する。
【0079】
実施形態によれば、ディスクブレーキディスク23は、上述のいずれか1つの実施形態によるブレーキバンド1と、駆動ベル20とから構成される。
【0080】
実施形態によれば、2つのプレート3,4を互いに連結するピン13,14は、換気ダクト7内に五叉状に配置されている。
【0081】
実施形態によれば、2つのプレート3,4を互いに接続するピン13,14及び半径方向接続延長部19の部分は、換気ダクト7内に五角形パターンで配置される。
【0082】
実施形態によれば、前記少なくとも1つの傾斜ボス17,18の半径方向R-Rと周方向C-Cを含む平面における断面は菱形である。換気ダクトに入る空気流は、この菱形の形状によって促進される。
【0083】
実施形態によれば、前記少なくとも1つの傾斜ボス17、18の半径方向R-Rと周方向C-Cとを含む平面における断面は、丸みを帯びた菱形状であり、落差として細長い。
【0084】
実施形態によれば、前記少なくとも第1及び/又は第2の傾斜ボス17、18は、ボス方向B1及び/又はB2に沿って細長く延びている。前記ボス方向B1及び/又はB2は、前記傾斜ボス17、18に最も隣接するピン14の半径方向内端部に向けられている。換気ダクト7内の換気は、傾斜ボス17、18とピン14との間のこの整列された傾斜によってさらに促進される。
【0085】
実施形態によれば、ピン13,14及びボス17,18は、周方向に並んで配置されている。
【0086】
実施形態によれば、各列のピン13、14及びボス17、18は、16個である。
【0087】
一般的な実施形態によれば、前記ディスクブレーキディスク30は、少なくとも1つのブレーキバンド1をさらに備える。
【0088】
前記ブレーキバンド1は、回転軸X-Xを中心として回転するように適合されたバンド本体2を有し、前記回転軸は、前記回転軸X-Xと一致するか又は前記回転軸X-Xに平行な軸方向A-Aと、前記回転軸X-Xに直交し且つ前記半径方向R-Rに入射する任意の軸方向A-Aに直交する半径方向R-Rと、任意の交点において前記軸方向A-A及び前記半径方向R-Rの両方に直交する周方向C-Cとを規定する。
【0089】
前記ブレーキバンド1は、対向するブレーキ面5,6と実質的に平坦な対向する内面8,9とを画定する2つの対向するプレート3,4を有し、前記実質的に平坦な対向する内面8,9によって画定された換気ダクト7が、前記プレート3,4の間に設けられている。
【0090】
前記換気ダクト7は、内側バンド縁11から外側バンド縁12まで延びる半径方向R-Rに延びる所定の半径方向換気ダクト延長部10を有する。
【0091】
前記プレート3,4は、ピン13,14によって互いに連結されている。
【0092】
前記ピン13,14の各々は、前記半径方向換気ダクト延長部10よりも小さい大きさの半径方向ピン延長部15,16を有する。
【0093】
前記ディスクブレーキ30は、車両のスタブアクスルに接続するように適合された駆動ベル20をさらに備える。
【0094】
前記換気ダクト7には、前記2つの対向プレート3,4を連結し、前記ブレーキバンド1と前記駆動ベル20とを一体化するように前記ブレーキバンド1を前記駆動ベル20に連結する少なくとも1つの半径方向接続延長部19が設けられている。
【0095】
前記少なくとも1つの半径方向接続延長部19は、半径方向接続延長部の長手方向延長部23を有し、前記半径方向接続延長部の長手方向延長部23は、前記半径方向換気ダクト延長部10よりも小さく、前記ピン15、14を周方向C-Cにおいて少なくとも部分的に互いに対向させたままにする。
【0096】
前記少なくとも1つの半径方向接続延長部19は、その一部と、その周方向C-Cの両側とで、2つの軸方向貫通窓24に面しており、これらの窓は、軸方向A-Aに向けられた貫通開口であり、両方とも前記換気ダクト7と連通している。
【0097】
実施形態によれば、駆動ベル20は、少なくとも2つのベル窓面25を有し、これらのベル窓面25は、周方向に延び、それぞれが前記2つの軸方向貫通窓24のうちの1つに面している。
【0098】
実施形態によれば、前記少なくとも2つのベル窓面25のうちの少なくとも1つは、前記2つの軸方向貫通窓24のうちの少なくとも1つの形状が、ディスクブレーキディスク30の一方の側からディスクブレーキディスク30の他方の側に向かって通過する軸方向A-Aに横断して広がるように、前記軸方向A-Aおよび半径方向R-Rに対して傾斜している。
【0099】
実施形態によれば、前記少なくとも2つのベル窓面25の少なくとも一方は、前記軸方向A-Aおよび半径方向R-Rに対して傾斜しており、前記2つの軸方向貫通窓24の少なくとも一方の形状が、一方のプレート3または4から他方のプレート4または3に向かって通過する軸方向A-Aにおいて横断するように広がっている。
【0100】
一実施形態によれば、前記ディスクブレーキディスク30は、複数の半径方向ベル接続延長部19を有し、前記半径方向ベル接続延長部19は、周方向に分布し、複数の軸方向貫通窓24を画定する。
【0101】
ベル窓面25は、各半径方向延長部19と隣接する半径方向延長部19との間にあり、前記ベル窓面25は、周方向に延びており、前記ベル窓面25の各々は、前記軸方向貫通窓24の1つに面している。
【0102】
一実施形態によれば、前記駆動ベル20は、半径方向R-Rにおいて前記ブレーキバンド1に面するベル連結部26を有する。ここで、前記ベル連結部26は、該ベル連結部26にチャネルを形成する少なくとも1つの周方向チャネル29を有する。
【0103】
一実施形態によれば、前記駆動ベル20は、半径方向R-Rで前記ブレーキバンド1に面するベル連結部26を有する。ここで、前記ベル連結部26は、前記ベル連結部26に2つのチャネルを形成する2つの周方向チャネル29を有する。
【0104】
一実施形態によれば、前記駆動ベル20は、半径方向R-Rで前記ブレーキバンド域1に面するベル連結部26を有する。ここで、前記ベル連結部26は、プレート3,4に接触するのを避けて換気ダクト7に向かって突出する少なくとも1つの周方向ベルリブ31を有する。
【0105】
一実施形態によれば、前記駆動ベル20は、半径方向R-Rで前記ブレーキバンド1に対向するベル連結部26を有する。ここで、前記ベル連結部26は、前記プレート3,4に接触するのを避けて前記換気ダクト7内に突出する少なくとも1つの周方向ベルリブ31を有する。
【0106】
実施形態によれば、前記駆動ベル20は、半径方向R-Rで前記ブレーキバンド1に対向するベル連結部26を有する。ここで、前記ベル連結部26は、前記換気ダクト7内にはみ出したまま進入して突出する少なくとも1つの周方向ベルリブ31を有する。
【0107】
実施形態によれば、前記少なくとも1つの周方向ベルリブ31は、前記ベル連結部26に接続する。
【0108】
実施形態によれば、前記少なくとも1つの周方向ベルリブ31は、鈍い又は丸みを帯びた形状である。
【0109】
実施形態によれば、前記駆動ベル20は、半径方向R-Rで前記ブレーキバンド1に面するベル連結部26を備え、前記ベル連結部26は、前記ベル連結部26にチャネルを形成する少なくとも1つの周方向チャネル29を備える。
【0110】
前記少なくとも1つの周方向ベルリブ31は、前記少なくとも1つの周方向チャネル29を連結して並走する。
【0111】
一実施形態によれば、前記ディスクブレーキディスク30は、前記ディスクブレーキディスク30の車両ホイール又はホイール側に面する側と、前記ディスクブレーキディスク30の車両又は車両側に面する側と、を備える。
【0112】
周方向のベルリブ31を有する前記ベル連結部26は、2つの対向する換気ダクトアクセス開口部32、33と、ディスクブレーキディスク30のホイール側から開口する第1の開口部32と、ディスクブレーキディスク30の車両側から開口する第2の対向開口部33を形成する。
【0113】
実施形態によれば、ディスクブレーキディスク30のホイール側から開口する前記第1の開口32は、ディスクブレーキディスク30の車両側から開口する第2の対向開口33に比べて、開口寸法が小さい。
【0114】
実施形態によれば、前記駆動ベル20は、前記ブレーキバンド1に径方向R-Rで対向するベル連結部26を備え、前記ベル連結部26は、該ベル連結部26に溝を形成する少なくとも1つの周方向チャネル29を備える。
【0115】
ディスクブレーキディスク30のホイール側から開口する前記第1の開口32は、前記少なくとも1つの周方向チャネル29および前記少なくとも1つの周方向ベルリブ31によって区画される。
【0116】
実施形態によれば、前記軸方向貫通窓24の前記換気ダクトアクセス開口32の少なくとも1つは、チップ除去によって作られる。
【0117】
一般的な実施形態によれば、前記ディスクブレーキディスク30は、少なくとも1つのブレーキバンド1をさらに備える。
【0118】
前記ブレーキバンド1は、回転軸線X-Xを中心として回転するように適合されたバンド本体2を有し、前記回転軸線は、前記回転軸線X-Xと一致するか又は前記回転軸線X-Xに平行な軸線方向A-Aと、前記回転軸線X-Xに直交し且つ前記半径方向R-Rに入射する任意の軸線方向A-Aに直交する半径方向R-Rと、任意の交点において前記軸線方向A-A及び前記半径方向R-Rの両方に直交する周方向C-Cとを規定する。
【0119】
前記ブレーキバンド1は、対向するブレーキ面5,6と実質的に平坦な対向する内面8,9とを画定する2枚の対向するプレート3,4を有し、前記実質的に平坦な対向する内面8,9によって区画された換気ダクト7が前記プレート3,4の間に設けられている。
【0120】
前記換気ダクト7は、内側バンド縁11から外側バンド縁12まで延びる半径方向R-Rに延びる所定の半径方向換気ダクト延長部10を有する。
【0121】
前記プレート3,4は、ピン13,14によって互いに連結されている。
【0122】
前記ピン13、14の各々は、前記半径方向換気ダクト延長部10よりも小さい大きさの半径方向ピン延長部15、16を有する。
【0123】
前記ディスクブレーキ30は、車両のスタブアクスルに接続するように適合された駆動ベル20をさらに備える。
【0124】
前記換気ダクト7には、前記2つの対向プレート3,4を接続し、前記ブレーキバンド1と前記駆動ベル20とを一体化するように前記ブレーキバンド1を前記駆動ベル20に接続する少なくとも1つの半径方向接続延長部19が設けられている。
【0125】
前記少なくとも1つの半径方向接続延長部19は、半径方向接続延長部の長手方向延長部23を有する。前記半径方向接続延長部の長手方向延長部23は、前記半径方向換気ダクト延長部10よりも小さく、前記ピン15、14を周方向C-Cにおいて少なくとも部分的に互いに対向させたままにする。
【0126】
前記少なくとも1つの半径方向接続延長部19は、その一部と、その周方向C-Cの両側とで、2つの軸方向貫通窓24に面しており、これらの窓は、軸方向A-Aに向けられた貫通開口であり、両方とも前記換気ダクト7と連通している。
【0127】
前記帯状縁部11の内側に近接して、少なくとも第1の傾斜ボス17が、前記対向する内面9,8の少なくとも一方から、対向する内面8,9に達することなく、前記換気ダクト7の内側に向かって突出しており、前記少なくとも第1の傾斜ボス17は、前記換気ダクト7に狭窄部を形成している。
【0128】
前記少なくとも第1の傾斜ボス17は、第1のボス方向B1に沿って細長い延長部を有する。
【0129】
前記第1のボス方向B1は、前記半径方向R-Rに対して傾斜しているとともに、前記半径方向R-Rと第1の鋭角A1をなす前記周方向C-Cに対しても傾斜している。
【0130】
一実施形態によれば、前記内側バンドエッジ11に近接して、少なくとも第2の傾斜ボス18が、前記対向する内面8、9の少なくとも一方から、前記対向する内面9、8に達することなく、前記換気ダクト7の内側に向かって突出しており、前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、前記換気ダクト7に狭窄部を形成する。
【0131】
前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、第2のボス方向B2に沿って細長い延長部を有する。
【0132】
前記第2のボス方向B2は、前記半径方向R-Rに対して傾斜しているとともに、前記半径方向R-Rと第2の鋭角A1をなす前記周方向C-Cに対しても傾斜している。
【0133】
前記半径方向R-Rに対する前記第2ボス方向B2の傾斜は、同じ半径方向R-Rに対する前記第1ボス方向B1の傾斜と反対である。
【0134】
一実施形態によれば、前記ディスクブレーキディスク30は、複数の半径方向ベル接続延長部19を備え、前記半径方向ベル接続延長部19は、周方向に分布し、複数の軸方向貫通窓24を画定する。
【0135】
実施形態によれば、少なくとも1つのピン14は、当該ピン14から離れる周方向及び半径方向に延びる少なくとも1つのピン足を有し、内面8、9に対する高さを形成し、従って換気ダクト7の幅を狭める。一実施形態によれば、軸方向A-Aに沿った図において、前記ピン足は、放射状に延びる形状を有し、例えば、周方向に半径を有し、半径方向R-Rにおいてより延びる半径を有する。
【0136】
一般的な実施形態によれば、前記ディスクブレーキディスク30は、少なくとも1つのブレーキバンド1をさらに備える。
【0137】
前記ブレーキバンド1は、回転軸X-Xを中心として回転するように適合されたバンド本体2を有し、前記回転軸は、前記回転軸X-Xと一致するか又は前記回転軸X-Xに平行な軸方向A-Aと、前記回転軸X-Xに直交し且つ前記半径方向R-Rに入射する任意の軸方向A-Aに直交する半径方向R-Rと、任意の交点において前記軸方向A-A及び前記半径方向R-Rの両方に直交する周方向C-Cとを規定する。
【0138】
前記ブレーキバンド1は、対向するブレーキ面5,6と対向する実質的に平坦な内面8,9とを画定する2つの対向するプレート3,4を有する。
【0139】
前記対向する実質的に平坦な内面8、9によって区画された換気ダクト7が、前記プレート3、4の間に設けられている。
【0140】
前記換気ダクト7は、内側バンド縁11から外側バンド縁12まで延びる半径方向R-Rに延びる所定の半径方向換気ダクト延長部10を有する。
【0141】
前記ディスクブレーキ30は、車両のスタブアクスルに接続するように適合された駆動ベル20をさらに備える。
【0142】
前記駆動ベル20は、前記ブレーキバンド1に接続されている。
【0143】
前記ブレーキバンド1と前記駆動ベル20との間には、軸方向A-Aに向けられ、前記換気ダクト7と連通する貫通開口である軸方向貫通窓24が設けられている。
【0144】
前記駆動ベル20は、半径方向R-Rで前記ブレーキバンド1に面するベル連結部26を有する。
【0145】
前記ベル連結部26は、前記プレート3,4に接触するのを避けて前記換気ダクト7に向かって突出する少なくとも1つの周方向ベルリブ31を有する。
【0146】
実施形態によれば、前記プレート3、4は、ピン13、14によって互いに連結されている。
【0147】
前記ピン13、14の各々は、前記半径方向換気ダクト延長部10よりも小さい大きさの半径方向ピン延長部15、16を有する。
【0148】
実施形態によれば、前記換気ダクト7には、前記2つの対向プレート3,4を連結し、前記ブレーキバンド1と前記駆動ベル20とが一体になるように前記ブレーキバンド1を前記駆動ベル20に連結する少なくとも1つの半径方向接続延長部19が設けられている。
【0149】
前記少なくとも1つの半径方向接続延長部19は、半径方向接続延長部の長手方向延長部23を有し、前記半径方向接続延長部の長手方向延長部23は、前記半径方向換気ダクト延長部10よりも小さく、前記ピン15、14を周方向C-Cにおいて少なくとも部分的に互いに対向させたままにする。
【0150】
前記少なくとも1つの半径方向接続延長部19は、その一部と、その周方向C-Cの両側とで、軸方向A-Aに向けられ、前記換気ダクト7と連通する貫通開口である2つの軸方向貫通窓24に面する。
【0151】
一実施形態によれば、前記駆動ベル20は、半径方向R-Rにおいて前記ブレーキバンド1に面するベル連結部26を有する。ここで、前記ベル連結部26は、前記プレート3,4に接触するのを避けて前記換気ダクト7内に進入して突出する前記少なくとも1つの周方向ベルリブ31を有する。
【0152】
一実施形態によれば、前記駆動ベル20は、半径方向R-Rで前記ブレーキバンド1に対向するベル連結部26を有する。前記ベル連結部26は、前記換気ダクト7内にはみ出したまま進入して突出する少なくとも1つの周方向ベルリブ31を有する。
【0153】
実施形態によれば、前記少なくとも1つの周方向ベルリブ31は、前記ベル連結部26に接続する。
【0154】
実施形態によれば、前記少なくとも1つの周方向ベルリブ31は、鈍い又は丸みを帯びた形状である。
【0155】
実施形態によれば、前記駆動ベル20は、半径方向R-Rで前記ブレーキバンド1に面するベル連結部26を備え、前記ベル連結部26は、前記ベル連結部26にチャネルを形成する少なくとも1つの周方向チャネル29を備える。
【0156】
前記少なくとも1つの周方向ベルリブ31は、前記少なくとも1つの周方向チャネル29を接続し、これと並走する。
【0157】
実施形態によれば、前記ディスクブレーキディスク30は、前記ディスクブレーキディスク30の車両ホイール又はホイール側に面する側と、前記ディスクブレーキディスク30の車両又は車両側に面する側と、を備える。
【0158】
周方向のベルリブ31を有する前記ベル連結部26は、2つの対向する換気ダクトアクセス開口部32、33と、ディスクブレーキディスク30のホイール側から開口する第1の開口部32と、ディスクブレーキディスク30の車両側から開口する第2の対向開口部33を形成する。
【0159】
実施形態によれば、ディスクブレーキディスク30のホイール側から開口する前記第1の開口32は、ディスクブレーキディスク30の車両側から開口する第2の対向開口33に比べて、開口寸法が小さい。
【0160】
実施形態によれば、前記駆動ベル20は、前記ブレーキバンド1に径方向R-Rで対向するベル連結部26を備え、前記ベル連結部26は、該ベル連結部26に溝を形成する少なくとも1つの周方向チャネル29を備える。
【0161】
ディスクブレーキディスク30のホイール側から開口する前記第1の開口32は、前記少なくとも1つの周方向チャネル29と前記少なくとも1つの周方向ベルリブ31とによって区画される。
【0162】
一実施形態によれば、前記ディスクブレーキディスク30は、複数の半径方向ベル接続延長部19を備える。
【0163】
前記半径方向ベル接続延長部19は、周方向に分布し、複数の軸方向貫通窓24を画定し、周方向ベルリブ31が、各半径方向延長部19と隣接する半径方向延長部19との間にある。
【0164】
特定の偶発的なニーズを満たすために、当業者は、上述の実施形態に対していくつかの変更および適合を行うことができ、機能的に同等である他の要素と置き換えることができ、しかしながら、以下の特許請求の範囲の範囲から逸脱することはない。
【0165】
実施形態によれば、ディスクブレーキディスク30は、以下を含む。
【0166】
ブレーキバンド1であって
【0167】
前記ブレーキバンド1は、回転軸X-Xを中心として回転するように適合されたバンド本体2を備え、前記回転軸は、前記回転軸X-Xと一致するか又は前記回転軸X-Xに平行な軸方向A-Aと、前記回転軸X-Xに直交し且つ前記半径方向R-Rに入射する任意の軸方向A-Aに直交する半径方向R-Rと、任意の交点において前記軸方向A-A及び前記半径方向R-Rの両方に直交する周方向C-Cとを規定する。
【0168】
前記ブレーキバンド1は、対向するブレーキ面5,6及び実質的に平坦な対向する内面8,9を画定する2つの対向するプレート3,4を有する。前記実質的に平坦な対向する内面8,9によって区画された換気ダクト7が、前記プレート3,4の間に設けられている。
【0169】
前記換気ダクト7は、内側バンド縁11から外側バンド縁12まで延びる半径方向R-Rに延びる所定の半径方向換気ダクト延長部10を有する。
【0170】
前記プレート3、4は、ピン13、14によって互いに連結されている。
【0171】
前記ピン13、14の各々は、前記半径方向換気ダクト延長部10よりも小さい大きさの半径方向ピン延長部15、16を有する。
【0172】
そして、
【0173】
前記ディスクブレーキ30は、車両のスタブアクスルに接続するように適合された駆動ベル20をさらに備える。
【0174】
そして、
【0175】
前記換気ダクト7内に、前記2つの対向するプレート3、4を接続し、前記ブレーキバンド1と前記駆動ベル20とが一体になるように前記ブレーキバンド1を前記駆動ベル20に接続する少なくとも1つの半径方向接続延長部19がある。
【0176】
前記少なくとも1つの半径方向接続延長部19は、半径方向接続延長部の長手方向延長部23を有し、前記半径方向接続延長部の長手方向延長部23は、前記半径方向換気ダクト延長部10よりも小さく、前記ピン15、14を周方向C-Cにおいて少なくとも部分的に対向させたままにする。
【0177】
そして、
【0178】
前記少なくとも1つの半径方向接続延長部19は、その一部と、周方向C-Cに向けられた両側とで、軸方向A-Aに向けられた貫通開口であり、両方とも前記換気ダクト7と連通する2つの軸方向貫通窓24に面している。
【0179】
前記内側バンドエッジ11に近接して、少なくとも第1の傾斜ボス17が、前記対向する内面9,8の少なくとも一方から、対向する内面8,9に達することなく、前記換気ダクト7の内側に向かって突出している。前記少なくとも第1の傾斜ボス17が、前記換気ダクト7に狭窄部を形成している。
【0180】
前記少なくとも第1の傾斜ボス17は、第1のボス方向B1に沿って細長い延長部を有する。
【0181】
前記第1のボス方向B1は、前記半径方向R-Rに対して傾斜しているとともに、前記半径方向R-Rと第1の鋭角A1をなす前記周方向C-Cに対しても傾斜している。
【0182】
実施形態によれば、前記内側バンドエッジ11に近接して、少なくとも第2の傾斜ボス18が、前記対向する内面8、9の少なくとも一方から、前記対向する内面9、8に達することなく、前記換気ダクト7の内側に向かって突出し、前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、前記換気ダクト7に狭窄部を形成する。
【0183】
前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、第2のボス方向B2に沿って細長い延長部を有する。
【0184】
前記第2のボス方向B2は、前記半径方向R-Rに対して傾斜しているとともに、前記半径方向R-Rに対して第2の鋭角A1を形成する前記周方向C-Cに対しても傾斜している。
【0185】
そして、
【0186】
半径方向R-Rに対する前記第2のボス方向B2の傾斜は、同じ半径方向R-Rに対する前記第1のボス方向B1の傾斜と反対である。
【0187】
実施形態によれば、前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、前記少なくとも第1の傾斜ボス17の同じ内面8又は9から突出している。
【0188】
及び/又は、
【0189】
前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、前記少なくとも第1の傾斜ボス17と周方向C-Cで対面する。
【0190】
実施形態によれば、前記ブレーキバンドを車両のスタブ車軸に連結するように適合された駆動ベル20に連結する半径方向接続延長部19が、前記少なくとも第2の傾斜ボス18と前記少なくとも第1の傾斜ボス17との間の周方向C-Cに介在されている。
【0191】
実施形態によれば、前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、前記少なくとも第1の傾斜ボス17が突出している内面8又は9とは反対側の内面9又は8から突出している。
【0192】
実施形態によれば、前記第1の傾斜ボス17は、複数の第1の傾斜ボス17である。
【0193】
前記第2の傾斜ボス18は、複数の第2の傾斜ボス18である。
【0194】
そして、
【0195】
前記第2の傾斜ボス18の各々は、前記第1の傾斜ボス17の各々が突出している内面8又は9とは反対側の内面9又は8から突出している。
【0196】
または、
【0197】
前記第1の傾斜ボス17は、複数の第1の傾斜ボス17である。
【0198】
前記第2の傾斜ボス18は、複数の第2の傾斜ボス18である。
【0199】
各第2傾斜ボス18は、各第1傾斜ボス17の同じ内面8又は9から突出している。
【0200】
実施形態によれば、前記少なくとも第1の傾斜ボス17及び前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、「V」字形を形成する。
【0201】
または
【0202】
前記少なくとも第1の傾斜ボス17及び前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、バンド内側縁部11に面するその端部が接合された「V」字形状を形成する。
【0203】
または、
【0204】
前記少なくとも第1の傾斜ボス17と前記少なくとも第2の傾斜ボス18とが、その端部が接合された「V」字形状を形成し、前記少なくとも第1の傾斜ボス17と前記少なくとも第2の傾斜ボス18との間にボスピン22が設けられている。
【0205】
または、
【0206】
前記少なくとも第1の傾斜ボス17及び前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、その端部が接合された「V」字形状を形成する。前記プレート3、4を接合するボスピン22が、前記少なくとも第1の傾斜ボス17と前記少なくとも第2の傾斜ボス18との間に設けられている。また、前記ボスピン22が、前記少なくとも第1の傾斜ボス17及び前記少なくとも第2の傾斜ボス18を部分的に貫通している。
【0207】
一実施形態によれば、前記ディスクブレーキディスク30は、複数の半径方向ベル接続延長部19を備え、前記半径方向ベル接続延長部19は、周方向に分布し、複数の軸方向貫通窓24を画定する。
【0208】
一実施形態によれば、前記駆動ベル20は、半径方向R-Rで前記ブレーキバンド1に面するベル連結部26を有する。前記ベル連結部26は、プレート3、4に接触するのを避けて換気ダクト7に向かって突出する少なくとも1つの周方向ベルリブ31を有する。
【0209】
実施形態によれば、ディスクブレーキディスク30は、以下のものを含む。
【0210】
ブレーキバンド1。
【0211】
前記ブレーキバンド1は、回転軸X-Xを中心として回転するように適合されたバンド本体2を有する。前記回転軸は、前記回転軸X-Xと一致するか又は前記回転軸X-Xに平行な軸方向A-Aと、前記回転軸X-Xに直交し且つ前記半径方向R-Rに入射する任意の軸方向A-Aに直交する半径方向R-Rと、任意の交点において前記軸方向A-A及び前記半径方向R-Rの両方に直交する周方向C-Cとを規定する。
【0212】
前記ブレーキバンド1は、対向するブレーキ面5,6と実質的に平坦な対向する内面8,9とを画定する2つの対向するプレート3,4を有する。前記実質的に平坦な対向する内面8,9によって画定された換気ダクト7が、前記プレート3,4の間に設けられている。
【0213】
前記換気ダクト7は、内側バンド縁11から外側バンド縁12まで延びる半径方向R-Rに延びる所定の半径方向換気ダクト延長部10を有する。
【0214】
そして、
【0215】
前記ディスクブレーキ30は、車両のスタブアクスルに連結するように適合された駆動ベル20をさらに含む。
【0216】
前記駆動ベル20は、前記ブレーキバンド1に接続されている。
【0217】
ここで、
【0218】
前記ブレーキバンド1と前記駆動ベル20との間には、軸方向A-Aに向けられた貫通開口であって前記換気ダクト7と連通する軸方向貫通窓24が設けられている。
【0219】
前記駆動ベル20は、半径方向R-Rで前記ブレーキバンド1に対向するベル連結部26を有する。
【0220】
前記ベル連結部26は、前記プレート3,4に接触するのを避けて前記換気ダクト7に向かって突出する少なくとも1つの周方向ベルリブ31を有する。
【0221】
実施形態によれば、前記プレート3、4は、ピン13、14によって互いに連結されている。
【0222】
前記ピン13、14の各々は、前記半径方向換気ダクト延長部10よりも小さい大きさの半径方向ピン延長部15、16を有する。
【0223】
実施形態によれば、前記換気ダクト7には、前記2つの対向プレート3,4を連結し、前記ブレーキバンド1と前記駆動ベル20とが一体となるように前記ブレーキバンド1を前記駆動ベル20に連結する少なくとも1つの半径方向接続延長部19が設けられている。
【0224】
前記少なくとも1つの半径方向接続延長部19は、半径方向接続延長部の長手方向延長部23を有する。前記半径方向接続延長部の長手方向延長部23は、前記半径方向換気ダクト延長部10よりも小さく、前記ピン15、14を周方向C-Cにおいて少なくとも部分的に互いに対向させたままにするようにしている。
【0225】
前記少なくとも1つの半径方向接続延長部19は、その一部と、周方向C-Cに向けられた両側とで、軸方向A-Aに向けられ、前記換気ダクト7と連通する貫通開口である2つの軸方向貫通窓24に面する。
【0226】
一実施形態によれば、前記駆動ベル20は、半径方向R-Rで前記ブレーキバンド1に面するベル連結部26を有する。ここで、前記ベル連結部26は、前記プレート3,4に接触するのを避けて前記換気ダクト7内に進入して突出する前記少なくとも1つの周方向ベルリブ31を有する。
【0227】
実施形態によれば、前記駆動ベル20は、半径方向R-Rで前記ブレーキバンド1に対向するベル連結部26を有する。前記ベル連結部26は、前記換気ダクト7内にはみ出したまま進入して突出する少なくとも1つの周方向ベルリブ31を有する。
【0228】
実施形態によれば、前記少なくとも1つの周方向ベルリブ31は、前記ベル連結部26に接続する。
【0229】
または、
【0230】
前記少なくとも1つの周方向ベルリブ31は、鈍い形状又は丸みを帯びた形状である。
【0231】
一実施形態によれば、前記駆動ベル20は、半径方向R-Rで前記ブレーキバンド1に面するベル連結部26を有する。ここで、前記ベル連結部26は、前記ベル連結部26にチャネルを形成する少なくとも1つの周方向チャネル29を有する。
【0232】
前記少なくとも1つの周方向ベルリブ31が、前記少なくとも1つの周方向チャネル29を連結して並走する。
【0233】
一実施形態によれば、前記ディスクブレーキディスク30は、ディスクブレーキディスク30の車両ホイール又はホイール側に面する側と、ディスクブレーキディスク30の車両又は車両側に面する側と、を備える。
【0234】
周方向ベルリブ31を有する前記ベル連結部26は、2つの対向する換気ダクトアクセス開口部32、33と、ディスクブレーキディスク30のホイール側から開口する第1の開口部32と、ディスクブレーキディスク30の車両側から開口する第2の対向開口部33を形成する。
【0235】
実施形態によれば、ディスクブレーキディスク30のホイール側から開口する前記第1の開口32は、ディスクブレーキディスク30の車両側から開口する前記第2の反対側の開口33に比べて、小さい開口寸法を有する。
【0236】
および/または
【0237】
前記駆動ベル20は、半径方向R-Rで前記ブレーキバンド1に対向するベル連結部26を有し、前記ベル連結部26は、前記ベル連結部26にチャネルを形成する少なくとも1つの周方向チャネル29を含む。
【0238】
ディスクブレーキディスク30のホイール側から開口する前記第1の開口32は、前記少なくとも1つの周方向チャネル29と前記少なくとも1つの周方向ベルリブ31とによって区画される。
【0239】
一実施形態によれば、前記ディスクブレーキディスク30は、複数の半径方向ベル接続延長部19を備え、前記半径方向ベル接続延長部19は、周方向に分布し、複数の軸方向貫通窓24を画定し、周方向ベルリブ31が、各半径方向延長部19と隣接する半径方向延長部19との間にある。
【0240】
実施形態によれば、ディスクブレーキのブレーキディスクのブレーキバンド1である。
【0241】
前記ブレーキバンド1は、回転軸X-Xを中心に回転するように適合されたバンド本体2を備え、前記回転軸は、前記回転軸X-Xと一致するか又は前記回転軸X-Xに平行な軸方向A-Aと、前記回転軸X-Xに直交し、前記半径方向R-Rに入射する任意の軸方向A-Aに直交する半径方向R-Rと、任意の交点において前記軸方向A-A及び前記半径方向R-Rの両方に直交する周方向C-Cとを規定する。
【0242】
前記ブレーキバンド1は、対向するブレーキ面5,6と実質的に平坦な対向する内面8,9とを画定する2つの対向するプレート3,4を有し、前記実質的に平坦な対向する内面8,9によって画定された換気ダクト7が、前記プレート3,4の間に設けられている。
【0243】
前記換気ダクト7は、内側バンド縁11から外側バンド縁12まで延びる半径方向R-Rに延びる所定の半径方向換気ダクト延長部10を有する。
【0244】
前記プレート3,4は、ピン13,14によって互いに連結されている。
【0245】
前記ピン13、14の各々は、前記半径方向換気ダクト延長部10よりも小さい大きさの半径方向ピン延長部15、16を有する。
【0246】
そして、
【0247】
前記内側バンドエッジ11の近くに、少なくとも第1の傾斜ボス17が、前記対向する内面9、8の少なくとも一方から、前記対向する内面8、9に達することなく、前記換気ダクト7の内側に向かって突出している。前記少なくとも第1の傾斜ボス17は、前記換気ダクト7に狭窄部を形成している。
【0248】
前記少なくとも第1の傾斜ボス17は、第1のボス方向B1に沿って細長い延長部を有する。
【0249】
前記第1のボス方向B1は、前記半径方向R-Rに対して傾斜しているとともに、前記半径方向R-Rに対して第1の鋭角A1を形成する前記周方向C-Cに対しても傾斜している。
【0250】
前記内側バンドエッジ11に近接して、少なくとも第2の傾斜ボス18が、前記対向する内面8,9の少なくとも一方から、前記対向する内面9,8に達することなく、前記換気ダクト7の内側に向かって突出しており;前記少なくとも第2の傾斜ボス18が、前記換気ダクト7に狭窄部を形成している。
【0251】
前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、第2のボス方向B2に沿って細長い延長部を有する。
【0252】
前記第2のボス方向B2は、前記半径方向R-Rに対して傾斜しているとともに、前記半径方向R-Rに対して第2の鋭角A1を形成する前記周方向C-Cに対しても傾斜している。
【0253】
そして、
【0254】
半径方向R-Rに対する前記第2のボス方向B2の傾斜は、同じ半径方向R-Rに対する前記第1のボス方向B1の傾斜と反対である。
【0255】
実施形態によれば、前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、前記少なくとも第1の傾斜ボス17の同じ内面8又は9から突出している。
【0256】
実施形態によれば、前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、前記少なくとも第1の傾斜ボス17と周方向C-Cで対面する。
【0257】
実施形態によれば、前記ブレーキバンドを車両のスタブアクスルに連結するように適合された駆動ベル20に連結する半径方向接続延長部19が、前記少なくとも第2の傾斜ボス18と前記少なくとも第1の傾斜ボス17との間の周方向C-Cに介在されている。
【0258】
実施形態によれば、前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、前記少なくとも第1の傾斜ボス17が突出している内面8又は9とは反対側の内面9又は8から突出している。
【0259】
実施形態によれば、前記第1の傾斜ボス17は、複数の第1の傾斜ボス17である。
【0260】
前記第2の傾斜ボス18は、複数の第2の傾斜ボス18である。
【0261】
そして、
【0262】
前記第2傾斜ボス18の各々は、前記第1傾斜ボス17の各々が突出する内面8又は9とは反対側の内面9又は8から突出する。
【0263】
実施形態によれば、前記第1の傾斜ボス17は、複数の第1の傾斜ボス17である。
【0264】
前記第2傾斜ボス18は、複数の第2傾斜ボス18である。
【0265】
そして、
【0266】
各第2傾斜ボス18は、各第1傾斜ボス17の同じ内面8又は9から突出している。
【0267】
実施形態によれば、前記少なくとも第1の傾斜ボス17及び前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、「V」字形状を形成する。
【0268】
または、
【0269】
前記少なくとも第1の傾斜ボス17及び前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、前記内側バンドエッジ11に面するその端部分が前記端部分を接合することによって接合される「V」字形を形成する。
【0270】
または、
【0271】
前記少なくとも第1の傾斜ボス17と前記少なくとも第2の傾斜ボス18とは、その端部が接合された「V」字形を形成し、前記少なくとも第1の傾斜ボス17と前記少なくとも第2の傾斜ボス18との間に、前記対向する2枚のプレート3,4を接合するボスピン22が設けられている。
【0272】
または、
【0273】
前記少なくとも第1の傾斜ボス17及び前記少なくとも第2の傾斜ボス18は、その端部が接合された「V」字形状を形成し、前記2つの対向するプレート3、4を接合するボスピン22が、前記第1の傾斜ボス17と前記少なくとも第2の傾斜ボス18との間に設けられ、かつ、前記ボスピン22が、前記少なくとも第1の傾斜ボス17及び前記少なくとも第2の傾斜ボス18を部分的に貫通している場合。
【0274】
一実施形態によれば、前記少なくとも第1の傾斜ボス17と前記少なくとも第2の傾斜ボス18とが、ボス通路21を形成するように相互に間隔を隔てて配置され、前記ボス通路21における換気ダクト7の軸線A-A方向への延びが、対向するプレート内面8,9に達するまで拡大する。
【0275】
実施形態によれば、ディスクブレーキディスク23は、前記実施形態のいずれか1つに係るブレーキバンド1と、駆動ベル20とから構成される。
【符号の説明】
【0276】
参照符号のリスト
1 ブレーキバンド
2 バンド本体
3 第1プレート
4 第2プレート
5 第1ブレーキ面
6 第2ブレーキ面
7 換気ダクト
8 第1プレートの第1平坦内面
9 第2プレートの第2平坦内面
10 半径方向換気ダクト延長部
11 内側バンド縁部
12 外側バンド縁部
13 外側ローピン
14 内側ローピン
15 外側ピンの半径方向延長部
16 内側ピンの半径方向延長部
17 第1傾斜ボス
18 第2傾斜ボス
19 ラジアルベル接続延長部
20 駆動ベル
21 ボス通路
22 内側バンド縁部又はボスピンに近接するローピン
23 半径方向接続延長部の長手方向延長部
24 軸方向貫通窓
25 ベル窓面
26 ベル連結部
29 周方向チャンネル
30 ディスクブレーキディスク
31周方向ベルリブ
32ホイール側換気ダクトアクセス開口部
33車両側換気ダクトアクセス開口部
A-A 軸方向
X-X 回転軸
R-R 半径方向
C-C 周方向
B1第1ボス方向
B2 第2ボス方向
A1 第1ボス方向と半径方向との間の第1鋭角
A2 第2ボス方向と半径方向との間の第2鋭角
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15.16】
図17.18】
図19.20】
図21.22】
図23.24】
図25
図26
図27
【国際調査報告】