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特表2025-503735ポータブルライトホルダーおよび関連方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-04
(54)【発明の名称】ポータブルライトホルダーおよび関連方法
(51)【国際特許分類】
   F21V 21/00 20060101AFI20250128BHJP
   F21S 10/06 20060101ALI20250128BHJP
   F21L 4/00 20060101ALN20250128BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20250128BHJP
【FI】
F21V21/00 300
F21V21/00 110
F21V21/00 130
F21S10/06 300
F21L4/00 500
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024542319
(86)(22)【出願日】2023-01-13
(85)【翻訳文提出日】2024-09-09
(86)【国際出願番号】 US2023010768
(87)【国際公開番号】W WO2023137157
(87)【国際公開日】2023-07-20
(31)【優先権主張番号】63/299,718
(32)【優先日】2022-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VELCRO
(71)【出願人】
【識別番号】524266652
【氏名又は名称】アイピー ミル ホールディングス エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】IP Mill Holdings LLC
【住所又は居所原語表記】12400 Wilshire Boulevard, 412650 Los Angeles,California 90025 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100079980
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 伸行
(74)【代理人】
【識別番号】100167139
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ポストレック,フィリップ
(57)【要約】
【構成】パックに接続するための装置である。この装置は、内部凹部を有し付属物を前記パックに接続する構成の少なくとも一つのコネクタを有するホルダー、このホルダーの内部凹部内に位置し少なくとも一つのライトを有するインサート、および、前記ホルダーを前記パックに締め付けるファスナー、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パックに接続するための装置であって、
内部凹部を有し、付属物を前記パックに接続する構成の少なくとも一つのコネクタを有するホルダー、
前記ホルダーの前記内部凹部内に位置し、少なくとも一つのライトを有するインサート、および、
前記ホルダーを前記パックに締め付けるファスナー
を有することを特徴とする、パックに接続するための装置。
【請求項2】
前記ホルダーが該ホルダーの前記内部凹部から前記インサートを押し出す構成の開口を有する請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ファスナーがボルトおよびナットを有する請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ホルダーが前記ファスナーを受け取る経路を有する請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも一つのコネクタが前記ホルダーの本体から離間するレールを有する請求項1に記載の装置。
【請求項6】
さらに前記ホルダーの端壁に位置するプルを有する請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記少なくとも一つのライトがフラッシュして、ビーコンを形成する請求項1に記載の装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載の装置を含むパック。
【請求項9】
付属物を接続する装置であって、
パック、および
少なくとも一つのライトを有し、前記パックに締め付けられ、前記付属物を前記パックに接続するコネクタを受け取る構成のホルダー
を有することを特徴とする装置。
【請求項10】
さらに前記ホルダーを前記パックに締め付けるファスナーを有する請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記ファスナーが前記パックを通り抜けるボルトおよび前記ホルダーの経路を有する請求項9に記載の装置。
【請求項12】
さらに前記パック上に前記ファスナーを受け取る取り付けプレートを有する請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記コネクタが弾性コードを有し、前記ホルダーがこの弾性コードを受け取る経路を有する請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記パックが、それぞれ少なくとも一つのライトを有する複数のホルダーを備える請求項9に記載の装置。
【請求項15】
パックに接続するための装置であって、
内部凹部を有すホルダー、
前記ホルダーによって前記パックに付属物を接続する構成の少なくとも一つのコネクタ、および
前記ホルダーの前記内部凹部に位置し、少なくとも一つのライトを有するインサート、
を有することを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項15に記載の装置を含むパック。
【請求項17】
ライトを有するインサート用のホルダーであって、
前記インサートを受け取る内部凹部を有し、前記インサートを前記内部凹部から押し出す少なくとも一つの開口を有する本体、
を有することを特徴とするホルダー。
【請求項18】
前記本体がこの本体から離間し経路を形成する一つかそれ以上のレールを有する請求項17に記載のホルダー。
【請求項19】
ライトホルダーを使用して付属物をパックに固定する方法であって、
前記ライトホルダーを前記パックに締め付け、そして、
前記付属物を前記ライトホルダーに固定するためにコネクタを締め付ける
ことを特徴とする方法。
【請求項20】
前記パックに前記ライトホルダーを締め付ける工程において前記ファスナーを前記パックに通す、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記コネクタを前記ライトホルダーに締め付ける工程においてコードを前記ライトホルダーのレールに接続する、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
物品に照明器具を設けるための装置であって、
内部凹部を有するホルダー、
前記ホルダーの前記内部凹部に着脱自在に位置し、少なくとも一つのライトを有するインサート、および
前記物品に前記ホルダーを締め付ける構成のファスナー、
を有することを特徴とする装置。
【請求項23】
前記内部凹部が前記インサートに接続するコネクタを有する請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記ファスナーが前記ホルダーの表面に一体形成された複数のフックを有する請求項22に記載の装置。
【請求項25】
請求項24に記載の装置に従って前記複数のフックを接続する構成の衣類。
【請求項26】
第1コネクタを有する衣類、および
着脱自在なライトを有するライトホルダーであって、前記第1コネクタに解放自在に装着する第2コネクタを有するライトホルダー、
を有することを特徴とする装置。
【請求項27】
前記衣類がシャツを有し、前記第1コネクタが前記シャツ上にパッチを有し、そして前記第2コネクタが前記ライトホルダーに一体形成された複数のフックを有する、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記ライトホルダーは前記着脱自在なライトに解放自在に接続するコネクタを有する、請求項26に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【関連出願に対する相互参照】
【0001】
本出願は、内容を本明細書に援用する、2022年1月14日を出願日とする米国仮特許出願第63/299,718号の優先権を主張する出願である。
【技術分野】
【0002】
本発明は照明分野、より具体的には携帯式ライトホルダーおよびこれに関連する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
多くの屋外行動では、ライト(照明器具)を着用することで、特に低照明条件において、(例えば運転者などの)観察者が、着用者の位置を確認する際にこれを補助することが望ましい。ライトは各種の形態を取り得るが、一つの共通な実例はビーコンであり、このビーコンがフラッシュして、観察者に対し、着用者の位置または相対的位置について警告を出すことができる。
【0004】
衣類とは別に、屋外行動への参加者も、バックパックなどの用具を搬送するためのパックを着用することが多い。一般的に言って、バックパックはそのようなビーコンを望ましい位置に接続して確実に観察者の目につくようにするための簡単な解決策を有していない。衣類・着衣もまた、観察者が簡単に観察できるように、着用者の胸部、上背部または腕部などに沿ってそのようなライトを簡単に取り付けることができない。
【0005】
また、このようなパックがその外部に簡単にアクセスできる方法で付属物または装備を簡単に収めることができる特性を有することも望まれている。一例は本明細書に援用するWO2020154369A1に記載されているパック背部のロードレールである。これは付属物に簡単に接続できるが、ビーコンなどに簡単には接続できるものではない。同様に、ビーコンはパックに付属物や用具・装備品を簡単に接続する構成を有していない。
【0006】
従って、上記問題に対処でき、しかもまだ発見されていない他の問題にも対処でき得るライトが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際出願WO2020/154369A1
【発明の概要】
【0008】
一つの態様に係るパックへの接続装置は、内部凹部を有し、付属物をこのパックに接続する構成の少なくとも一つのコネクタを有するホルダー、このホルダーの内部凹部内に位置し、少なくとも一つのライトを有するインサート、およびこのホルダーを当該パックに締め付けるファスナーを有する。
【0009】
第2の態様に係る付属物の接続装置は、パック、および少なくとも一つのライトを有し、パックに締め付けられ、この付属物を前記パックに接続するコネクタを受け取る構成のホルダーを有する。
【0010】
第3の態様に係るパックへの接続装置は、内部凹部を有すホルダー、このホルダーによって前記パックに付属物を接続する構成の少なくとも一つのコネクタ、および前記ホルダーの内部凹部に位置し、少なくとも一つのライトを有するインサートを有する。
【0011】
第4の態様に係るインサート用ホルダーは、このインサートを受け取る内部凹部を有し、前記インサートを前記内部凹部から押し出す少なくとも一つの開口を有する本体を有する。
【0012】
第5の態様に係る、ライトホルダーを使用して付属物をパックに固着する方法では、このライトホルダーを前記パックに締め付け、そして前記付属物を前記ライトホルダーに固定するためにコネクタを締め付ける。
【0013】
第6の態様に係る物品の照明装置は、内部凹部を有するホルダー、このホルダーの内部凹部に着脱自在に位置し、少なくとも一つのライトを有するインサート、および前記物品に前記ホルダーを締め付ける構成のファスナーを有する。
【0014】
第7の態様に係る装置は、第1コネクタを有する衣類又は衣料品、および着脱自在なライトを有し解放自在に第1コネクタに装着する第2コネクタを有するライトホルダーを有する。
【0015】
本明細書に記載する実施態様のこれらの特徴や付随する特徴などについては、添付図面を参照して以下の詳細な説明から十分に理解できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図示の実施態様は本質的に例示を目的とし、特許請求の範囲に記載する要旨を制限する意図はない。例示する実施態様の以下の詳細な説明については、同じ構造物を同じ参照符号で示す添付図面を参照することにより明確に理解できるはずである。
【0017】
図1図1は本明細書に開示する一つかそれ以上の実施態様に係るインサート用ホルダーを概略的に示す透視図である。
図2図2は本明細書に開示する一つかそれ以上の実施態様に係る図1のホルダーを示す概略側面図である。
図3図3は本明細書に開示する一つかそれ以上の実施態様に係る図1のホルダーを示す概略底面図である。
図4図4は本明細書に開示する一つかそれ以上の実施態様に係る図1のホルダー内のインサートを示す概略透視図である。
図5図5は本明細書に開示する一つかそれ以上の実施態様に従ってホルダーから取り外した状態にある図4のインサートを示す概略透視図である。
図6図6は本明細書に開示する一つかそれ以上の実施態様に従って物品にホルダーを締め付けるための図1のホルダーを示す部分展開概略透視図である。
図7図7は本明細書に開示する一つかそれ以上の実施態様に従ってホルダーに挿入した図4のインサートを示す概略透視図である。
図8図8は本明細書に開示する一つかそれ以上の実施態様に従ってバックパックに取り付けた図4のホルダーおよびインサートを示す図である。
図9図9は本明細書に開示する一つかそれ以上の実施態様に従ってインサートを保持する別のホルダーを示す概略透視図である。
図10図10は本明細書に開示する一つかそれ以上の実施態様に従って図9のインサートを保持するホルダーを示す概略透視図である。
図11図11は本明細書に開示する一つかそれ以上の実施態様に従ってインサートをホルダーに取り付けるレシーバーおよびクリップを示す図9のホルダーおよびインサートを示す概略部分横断側面図である。
図12図12は本明細書に開示する一つかそれ以上の実施態様に従って衣類に取り付けた図9のホルダーおよびインサートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本明細書の一部を構成する添付図面を参照して本発明を詳細に説明する。なお、添付図面は例示を目的として、本発明を実施することができる具体的な実施態様を示すものである。これら実施態様を十分詳しく説明するため、当業者ならば本発明を実施できる。なお、同じ参照符号は各図面中の細部を示す。また、他の実施態様も可能であり、プロセスにおける変更やその他の変更はいずれも本開示の範囲から逸脱することなく実施可能である。以下の詳細な説明は制限を意図するものではなく、発明の範囲は特許請求の範囲およびその等価範囲に記載したもの以上を包摂するものである。
【0019】
本発明の一態様に係る携帯型ライトホルダーを各種の形を示す図1図3を参照してこの態様を説明する。ライトホルダー10は、ビーコンなどのモジュラー式ライトを受け取る内部凹部14を構成する本体11、凹部14の一端にあって、以下詳しく記載するように、モジュラー式ライトを凹部14に挿入する開口14aを有する。本体11は長方形であり、全体として平行に延在する真っすぐな側部および円形端部を有するが、他の形状形態を取ることもでき、制限はない。本体11は所定の弾性度およびレジリエンシー度を有するポリマー材料、例えばエラストマー(ゴム)などで形成することができる。即ち、ブーツ(boot)を形成することができると考えられる。本体11は、以下さらに詳しく説明するように、本体11を変形させ、本体11内に圧入して本体11によって保持されるインサートを取り外すことができる弾性度およびレジリエンシー度を有するものとすることができる。
【0020】
本体11は円周壁12を備え、この円周壁が相互に平行に延在する一対の側壁12a、12b、および側壁12a、12bの一端において一対の側壁12a、12b間に延在する端壁12cを備えるものとすることができる。後壁12dは端壁12cに対向する側壁12a、12bの他端において一対の側壁12a、12間に延在する。各側壁12a、12b、端壁12cおよび後壁12dが凹部14の周囲ないし全体を取り囲むため、インサートを凹部14内に挿入できる。
【0021】
さらに、本体11は円周壁12の底部に結合した底部15、および凹部14を間において凹部14の対向側部に位置する底部15に対向する円周壁12の上部に結合するリップ(lip)17を備えるものとすることができる。底部15には、ファスナーが通り抜け、本体11を外面に結合することができる経路Pを形成してもよい。図示の本体11が一対の経路Pを備える場合、底部15にある、本体11を外面に結合する経路P数を任意とすることができる。経路Pは凹部14内の、ナットが係合する大きさおよび形状の内部レシーバー12fを備えるものとすることができる。リップ17は、円周壁12から部分的に開口14aに延入するため、開口14aの大きさを小さくすることができる。
【0022】
さらに、本体11は接続を行う一つかそれ以上のコネクタを備えることができる。この本体は接続点以外では、本体11の対応する側壁12a、12bにそって設けられ、かつこれら側壁から離間して、経路Gを形成するレール16の形を取ることができる。各レール16は、対応する側壁12a、12bに対して平行に延在する中心延在部16a、および中心延在部16aと側壁12a、12bとの間に延在して、レール16を側壁12a、12bに結合する一対の結合部分16bを備えるものとすることができる。
【0023】
本体11の端壁12cにはプル18を設けてもよく、このプル18はラニヤード、ロープ、その他の細長い部材、カラビナなどをプル18に通し、本体11を外部物体に結合できる開口18aを有する。端壁12cは例えば開口12eなどのように内部凹部14に対し部分的に開放してもよく、使用者が指や物体を突き入れ、凹部14内にあるインサートに触れることができるため、インサートを凹部14内から取り出すことが容易になる。
【0024】
次に、図4および図5から理解できるように、インサート20はホルダー10の内部凹部14に挿入することができる。インサート20としては光源を例示することができる。このインサート20については、凹部14に篏合し、摩擦篏合を形成する大きさおよび形状の本体22を備えるものとすることができる。この本体22は、外面24、およびこの外面24を全体として取り囲む(外面24の周囲を取り囲む)外円周面22bを備えるものとすることができる。
【0025】
バンパー22aは外面24から離間する方向に円周面22bから延在し、周囲を構成するものとすることができる。バンパー22aについては、インサートを所定箇所に保持できるように凹部14の開口14aに対して大きさを決定することができ、またインサート20を凹部14内に設けた際に、バンパー22aがリップ17に接触し、インサート20を凹部14内に保持できるように、リップ17が通る開口14aよりも大きく設定することができる。
【0026】
インサート20の外面24には一つかそれ以上の光源を設けることができる。一例として、一対の離間LED26a、26bを設けることができる。LED26a、26bのうちの一つについては、あるいは両者については、一つかそれ以上の色でフラッシュし、従ってビーコンを形成できるようにプログラミングすることができる。なお、インサート20が任意の操作可能な個数およびタイプの光源、例えば連続光、フラッシュまたはストロボなどを形成できるライトストリップを備えることも可能であり、想定内である。
【0027】
インサート20は電源とともに自己完結型ユニットを備えるものとすることができる。例えば、電源は光源に配電する電池28aまたは太陽電池を備えるものとすることができる。また、オン/オフスイッチ28bを備えることも可能であり、このスイッチを追加使用すると、連続光またはストロボ作用などの光作用・効果を交互に実施することができる。
【0028】
図5から理解できるように、インサート20は本体11の凹部14から完全に取り外すことができる。このためには、一つの実施態様では、図5の左側にアクション矢印Aによって示されるように、プル18を引っ張るようにするものとしている。本体11がレジリエントな場合には、開放端部の大きさおよび形状を変更することによって凹部14からインサート20を外すことができる。次に、本体11内の補助開口12eを使用して、アクション矢印Bによって示されるように、工具、指などを使用し、上向き力を発生することによってインサート20を凹部14から押し出すようにすることができる。この取り外し特性によって、交換や(電池交換などの)他の処置を行うためにインサート20を本体11に簡単に着脱することができる。
【0029】
さらに、図6図8を参照して説明を続けると、ホルダー10は、パック(例えば一つかそれ以上のストラップを有する側部に対向する硬質な、あるいは剛直な外側シェルを有するバックパックBなどのパック)などの他の構造物に取り付けることができる。図示の態様の場合、図3を参照して説明すると、底部15の経路Pが本体11をパックに固定するボルト30およびナット32などの一つかそれ以上のファスナーを受け取る。パックの一部を形成する取り付けプレートMによって、ファスナーはパックに接続し、その壁部(バックパックの場合、ストラップを有する側部に対向する“硬質”壁部とし得る)を貫通することができる。経路Pの内部受け取り部21fについては、例えば六角形のナット32に係合する大きさおよび形状とすることができ、ボルト30の締め付けを可能にする係合を実施でき、工具を使用する必要は潜在的にない。一旦所定位置に固定した後は、インサート20を内部凹部に設けることができ、ホルダー10だけでなく、適宜使用する解放自在なファスナー(例えばVelcro)によって機械的に所定位置に保持することができる。
【0030】
このようにしてバックパックBなどのパックにホルダー10を取り付けた状態を示す図8から理解できるように、これはエンドレスループの形を取る弾性(即ちバンジー)コードCなどのコネクタ用テザーポイント(tether point for a connector)として使用することができる。具体的には、バンジーコードCは本体11のコネクタ(レール16)の一つが形成する経路Gを通ってから、本体周囲にループを形成することができる。これはパックにホルダー14を固定する前に、またホルダー14内にインサート20を挿入する前に実施することができる(任意の方法でコードCをホルダー10に単に結ぶだけで接続を実施できることは言うまでもない)。
【0031】
複数のホルダー10をパックに設けることによって、具体的にはその背面に設けることによって、追加物品(例えば工具やナイフなどの付属物、衣類など)をパックに固定できる方法でコードCを所定箇所に固定することができる。同時に、インサート20が一つかそれ以上のライトを有する結果、ホルダー10がビーコンとしての役割を果たし、観察者がパック使用者の位置に気づくことになる。この構成によって得られる二重機能のため、照明機能およびパックの保持機能を実現するために別の部品を使用する必要性がなくなる上に、使用が簡単になり、コストおよび複雑性の両者を削減できる。
【0032】
別の実施態様である携帯式ライトホルダー1を示す図9および図10を参照して説明を続ける。この実施態様では、ライトホルダー100はインサートまたはモジュラー式ライト120を受け取る内部凹部114を有する。なお、このインサートは上記インサート20と同様の構成をもつことから、記載を簡潔にするためこれ以上言及しない。図示では、本体112は長方形であり、全体として平行に延在する真っすぐな側部および円形端部を有するが、他の形状形態を取ることもでき、制限はない。本体112は所定の弾性度およびレジリエンシー度を有するポリマー材料、例えばエラストマー(ゴム)などで形成することができる。即ち、ブーツを形成することができると考えられる。
【0033】
本体112は内部凹部114に位置するクリップ116などの形態のクリップなどの保持部を備えることができる。クリップ116はインサート120に係合するタブ116bを備える本体112から延在する複数の偏向可能なアーム116aを備えることができる。ライト120の下側に対応するレシーバー118を設け、これが押し込まれ、係合すると、クリップに係合し、強固ではあるが、解除可能な接続を構成することになる。レシーバー118はインサート120内に形成したキャビティ118a、およびこのキャビティ118aに延入し、クリップ116のタブ116bに係合するアーム118bを備えるものとすることができる。また、本体112は各端部にU-字形側壁112aを備え、U-字形側壁112a間に中間ギャップGが形成し、これがライト120に触覚的に係合するため、次に本体112から分離できる(図9を参照)。
【0034】
恐らく図8から最もよく理解できるように、本体112はフック-ループ式ファスナー(hook-and-loop fasteners)の一部などの複数のフック122も備えることができる。これらフック122については、プラスチック材料から成形することによって本体に、例えばその底面にそって一体化することができる。フック122は本体の全面をカバーしてもよく、あるいはその一部のみをカバーしてもよい。
【0035】
即ち、図12から理解できるように、ライトホルダー100は使用者が携帯するか、あるいは着用する衣類などの物品上のループパッチ124などの好適なコネクタに解放自在に取り付けることができる。図示のように、このパッチ124は衣類のスリーブに沿って位置するが、シャツの場合には、正面、胸部を始めとする衣類の任意の箇所に設けることができる。これについては、ヘッドウエア、フットウエアや衣類の任意のその他の箇所、または場合によってはパックにも設けることができる。
【0036】
いずれにせよ、ライト120を備えたライトホルダー100は目的のパッチ124に解放自在に取り付けることができ、また異なる配向で配置することができる。この携帯性があるため、暗い照明条件でも、あるいは低照明条件でも使用可能であり、またライト120の使用が必要ない条件ではこれを取り外して保管できる。
【0037】
以上記載したように、ライト120にはトリガーまたはオン/オフスイッチを設けることも可能である。図示の実施例では、オン状態とオフ状態との間で切り替わるボタン130を使用する。また、ボタン130のどの位置でライトをオンにするか、あるいはオフにするかを示す好適な指標も使用可能である。
【0038】
本開示は以下の項目によって更に定義される。
【0039】
項目1:
パックに接続するための装置であって、
内部凹部を有し、付属物を前記パックに接続する構成の少なくとも一つのコネクタを有するホルダー、
前記ホルダーの前記内部凹部内に位置し、少なくとも一つのライトを有するインサート、および、
前記ホルダーを前記パックに締め付けるファスナー
を有する、パックに接続するための装置。
【0040】
項目2:
前記ホルダーが該ホルダーの前記内部凹部から前記インサートを押し出す構成の開口を有する項目1に係る装置。
【0041】
項目3:
前記ファスナーがボルトおよびナットを有する項目1または項目2に係る装置。
【0042】
項目4:
前記ホルダーが前記ファスナーを受け取る経路を有する項目1~3のいずれかに係る装置。
【0043】
項目5:
前記コネクタが前記ホルダーの本体から離間するレールを有する項目1~4のいずれかに係る装置。
【0044】
項目6:
さらに前記ホルダーの端壁に位置するプルを有する項目1~5のいずれかに係る装置。
【0045】
項目7:
前記インサートがビーコンを形成する少なくとも一つのフラッシュライトを有する項目1~6のいずれかに係る装置。
【0046】
項目8:
項目1~7のいずれかに係る装置を有するパック。
【0047】
項目9:
付属物を接続する装置であって、
パック、および
少なくとも一つのライトを有し、前記パックに締め付けられ、前記付属物を前記パックに接続するコネクタを受け取る構成のホルダー
を有する装置。
【0048】
項目10:
さらに前記ホルダーを前記パックに締め付けるファスナーを有する項目9に係る装置。
【0049】
項目11:
前記ファスナーが前記パックを通り抜けるボルトおよび前記ホルダーの経路を有する項目9または項目10に係る装置。
【0050】
項目12:
さらに前記パック上に前記ファスナーを受け取る取り付けプレートを有する項目9~11のいずれかに係る装置。
【0051】
項目13:
前記コネクタが弾性コードを有し、前記ホルダーがこの弾性コードを受け取る経路を有する項目9~12のいずれかに係る装置。
【0052】
項目14:
前記ホルダーがそれぞれ少なくとも一つのライトを有する複数のホルダーを有する項目9~12のいずれかに係る装置。
【0053】
項目15:
パックに接続するための装置であって、
内部凹部を有すホルダー、
前記ホルダーによって前記パックに付属物を接続する構成の少なくとも一つのコネクタ、および
前記ホルダーの前記内部凹部に位置し、少なくとも一つのライトを有するインサート、
を有する装置。
【0054】
項目16:
項目15に係る装置を有するパック。
【0055】
項目17:
ライトを有するインサート用のホルダーであって、
前記インサートを受け取る内部凹部を有し、前記インサートを前記内部凹部から押し出す少なくとも一つの開口を有する本体、
を有するホルダー。
【0056】
項目18:
前記本体がこの本体から離間し経路を形成する一つかそれ以上のレールを有する項目17に係るホルダー。
【0057】
項目19:
ライトホルダーを使用して付属物をパックに固定する方法であって、
前記ライトホルダーを前記パックに締め付け、そして、
前記付属物を前記ライトホルダーに固定するためにコネクタを締め付ける、方法。
【0058】
項目20:
前記パックに前記ライトホルダーを締め付ける工程において前記ファスナーを前記パックに通す、項目19に係る方法。
【0059】
項目21:
前記コネクタを前記ライトホルダーに締め付ける工程においてコードを前記ライトホルダーのレールに接続する、項目19または項目20に係る方法。
【0060】
項目22:
物品に照明器具を設けるための装置であって、
内部凹部を有するホルダー、
前記ホルダーの前記内部凹部に着脱自在に位置し、少なくとも一つのライトを有するインサート、および
前記物品に前記ホルダーを締め付ける構成のファスナー、
を有する装置。
【0061】
項目23:
前記内部凹部が前記インサートに接続するコネクタを有する項目22に係る装置。
【0062】
項目24:
前記ファスナーが前記ホルダーの表面に一体形成された複数のフックを有する項目22または項目23に係る装置。
【0063】
項目25:
前記複数のフックに接続する構成の衣類。
【0064】
項目26:
第1コネクタを有する衣類、および
着脱自在なライトを有するライトホルダーであって、前記第1コネクタに解放自在に装着する第2コネクタを有するライトホルダー、
を有する装置。
【0065】
項目27:
前記衣類がシャツを有し、前記第1コネクタが前記シャツ上にパッチを有し、そして前記第2コネクタが前記ライトホルダーに一体形成された複数のフックを有する、項目26に係る装置。
【0066】
項目28:
前記ライトホルダーは前記着脱自在なライトに解放自在に接続するコネクタを有する、項目26または項目27に係る装置。
【0067】
本明細書で使用した以下の用語は以下の意味を有する。
【0068】
単数表現(a、anおよびthe)は特に断らない限り単数表現だけでなく、複数表現を指す。例えば、“一つのコンパートメント”は一つかそれ以上のコンパートメントを指す。
【0069】
本明細書で使用する、パラメータ、量や一時的な期間などの測定可能な値の前にある“約”、“実質的に”または“ほぼ”は記載値からの±20%かそれ以下、例えば±10%かそれ以下、±5%かそれ以下、±1%かそれ以下、±0.1%かそれ以下の変動幅を有するが、いずれもこのような変動幅において本発明を適正に実施できる限りという条件が付く。また、修飾句“約”が前につく値は本明細書ではそれ自体が具体的な特定値である。
【0070】
本明細書で使用した“有する”または“備える”は“もつ”、“含む”などと同義であり、その後に記載する成分などの存在を示す包括的な、あるいは制約のない用語であり、本分野で公知な、記載していない付加的な成分、特徴、要素、部材や工程などの存在を排除するものではない。
【0071】
本発明を具体的な実施態様に関連して説明してきたが、当業者には多くの代替選択肢、変更選択肢、修正選択肢などは自明なはずである。即ち、このような代替選択肢、変更選択肢、修正選択肢などはいずれも特許請求の範囲に記載した趣旨および範囲に包摂されるものである。本明細書で言及したすべての刊行物、特許公報および出願明細書はいずれも、個々の各刊行物、特許公報または出願明細書があたかも本明細書に具体的かつ個別的に援用されているかのように、本明細書に援用するものである。加えて、本明細書で任意の文献に言及する場合、該文献が、本開示・本発明の先行技術であると解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0072】
10 ライトホルダー、ホルダー
11 本体
12 円周壁
14 内部凹部、凹部
15 底部
16 レール
17 リップ
18 プル
20 インサート
21 内部受け取り部
24 外面
30 ボルト
32 ナット
100 携帯式ライトホルダー、ライトホルダー
112 本体
114 内部凹部
116 クリップ
118 レシーバー
122 フック
124 ループパッチ、パッチ
130 ボタン
112a U-字形側壁
116a アーム
116b タブ
118a キャビティ
118b アーム
12a、12b 側壁
12c 端壁
12d 後壁
12e 補助開口
14a 開口
16a 中心延在部
16b 結合部分
18a 開口
22a バンパー
22b 円周面
26a、26b 離間LED、LED
28a 電池
28b オン/オフスイッチ
B アクション矢印
B バックパック
C 弾性(即ちバンジー)コード、コード
G 経路
G 中間ギャップ
M 取り付けプレート
P 経路
30 ボルト
32 ナット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】