(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-06
(54)【発明の名称】シート材料、好ましくは段ボールを接合するための機械
(51)【国際特許分類】
B31B 50/62 20170101AFI20250130BHJP
B31B 50/68 20170101ALI20250130BHJP
【FI】
B31B50/62
B31B50/68
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024546036
(86)(22)【出願日】2023-01-20
(85)【翻訳文提出日】2024-09-25
(86)【国際出願番号】 FR2023050079
(87)【国際公開番号】W WO2023148440
(87)【国際公開日】2023-08-10
(32)【優先日】2022-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524288182
【氏名又は名称】ガゼル アトランティック
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】レヴェール マチュー
(72)【発明者】
【氏名】トルセラン アンドレア
【テーマコード(参考)】
3E075
【Fターム(参考)】
3E075AA02
3E075AA05
3E075BA01
3E075CA01
3E075DA15
3E075DA32
3E075DD02
3E075DD23
3E075DD43
3E075FA03
3E075FA06
3E075GA04
(57)【要約】
シート材料(20)を接合するための機械(1)であって、2つのシート材料保管領域(3、4)の間に配置されたシート材料接合ステーション(2)と、制御ユニット(5)とを備え、接合ステーション(2)は、保管領域(3、4)の一方から他方の保管領域まで長手方向に延びるシート材料(20)用のガイド経路(6)を形成し、ガイド経路(6)は、2つのエッジ(7)と、エッジ(7)の間に配置された、少なくとも1つの駆動装置(8)と、シート材料(20)を接合するためのユニット(9)を備え、各接合ユニット(9)は少なくとも1つの接着および/またはステープル留め装置(10)を備える。各駆動装置(8)は少なくとも1つの駆動部材(81)を備え、各接合ユニット(9)は作動可能/非作動可能なユニットであり、少なくとも1つの駆動部材(81)がその回転方向の1つで駆動状態にあるとき、各結合ユニット(9)は非作動状態にある。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート材料(20)、好ましくは段ボールを接合するための機械(1)であって、
前記機械(1)は、2つのシート材料保管ゾーン(3、4)の間に配置されたシート材料接合ステーション(2)と、制御ユニット(5)とを備え、
前記接合ステーション(2)は、シート材料(20)を保管する前記ゾーン(3、4)の間に延び、第1の保管ゾーン(3)と呼ばれる前記保管ゾーン(3、4)の一方から第2の保管ゾーン(4)と呼ばれる他方の保管ゾーンまで長手方向に延びるシート材料(20)用のガイド経路(6)を形成し、
前記ガイド経路(6)は、2つの側方境界手段(7)と、前記側方境界手段(7)の間に配置された、シート材料(20)用の少なくとも1つの駆動装置(8)と、シート材料(20)を接合するための少なくとも1つのユニット(9)を備え、
各接合ユニット(9)は少なくとも1つの接着剤接合および/またはステープル留め装置(10)を備え、
各駆動装置(8)は少なくとも1つのモーター部材(81)を備える機械(1)において、
前記駆動装置もしくは少なくとも1つの前記駆動装置(8)の前記モーター部材もしくは少なくとも1つの前記モーター部材(81)は、前記保管ゾーン(3、4)の一方から他方の保管ゾーンへ、およびその逆方向に前記1つ以上のシート材料(20)を移動させるための双方向モーター部材(81)であり、
前記もしくは各接合ユニット(9)は作動可能/非作動可能なユニットであり、
各双方向モーター部材(81)がその回転方向の一方で駆動されているとき、前記もしくは各接合ユニット(9)が前記非作動状態にある機械。
【請求項2】
前記機械(1)が、テストモードと呼ばれる第1の動作モードと生産モードと呼ばれる第2の動作モードとを備え、前記動作モードが選択的に作動可能である、請求項1に記載のシート材料(20)、好ましくは段ボールを接合するための機械(1)。
【請求項3】
前記制御ユニット(5)が、前記テストモードが作動しているとき、前記駆動装置もしくは少なくとも1つの前記駆動装置(8)の前記もしくは各双方向モーター部材(81)を、前記第1の保管ゾーン(3)から前記第2の保管ゾーン(4)への前記1枚以上のシート材料(20)の移動に対応する第1の回転方向と、前記第2の保管ゾーン(4)から前記第1の保管ゾーンへ(3)の前記1枚以上のシート材料(20)の移動に対応する第2の回転方向で回転するように構成され、
前記もしくは各双方向モーター部材(81)が前記第2の回転方向で駆動しているとき、各接合ユニット(9)が前記非作動状態にある、請求項2に記載のシート材料(20)、好ましくは段ボールを接合するための機械(1)。
【請求項4】
前記制御ユニット(5)が、前記生産モードが作動しているとき、前記駆動装置もしくは少なくとも1つの前記駆動装置(8)の各双方向モーター部材(81)が前記第1の保管ゾーン(3)から前記第2の保管ゾーン(4)への前記1枚以上のシート材料(20)の移動に対応する単一の回転方向で回転するように構成されており、各接合ユニット(9)が前記作動状態にある、請求項2または3に記載のシート材料(20)、好ましくは段ボールを接合するための機械(1)。
【請求項5】
前記機械(1)が手動で作動するテスト有効化/無効化システム(13)を備え、
前記制御ユニット(5)が、前記テスト有効化/無効化システム(13)の作動に基づいて、前記駆動装置もしくは少なくとも1つの前記駆動装置(8)の各双方向モーター部材(81)および前記もしくは各接合ユニット(9)を動作サイクルに従って制御するように構成されている、請求項2から4のいずれか一項に記載のシート材料(20)、好ましくは段ボールを接合するための機械(1)。
【請求項6】
前記テストモードが作動しているとき、前記制御ユニット(5)が、前記駆動装置もしくは少なくとも1つの前記駆動装置(8)の各双方向モーター部材(81)および前記もしくは各接合ユニット(9)を、動作サイクルに従って制御するように構成されており、 前記動作サイクルが、
前記駆動装置もしくは少なくとも1つの前記駆動装置(8)の各双方向モーター部材(81)が前記第1の保管ゾーン(3)から前記第2の保管ゾーン(4)への前記1枚以上のシート材料(20)の移動に対応する第1の回転方向で駆動し、前記もしくは各接合ユニット(9)が前記作動状態にある第1の段階と、
前記駆動装置もしくは少なくとも1つの前記駆動装置(8)の各双方向モーター部材(81)が前記第2の保管ゾーン(4)から前記第1の保管ゾーン(3)への前記1枚以上のシート材料(20)の移動に対応する第2の回転方向で駆動し、前記もしくは各接合ユニット(9)が前記非作動状態にある第2の段階を含み、
前記動作サイクルは、前記テスト有効化/無効化システム(13)が前記テストを有効化する意味で作動された場合、前記駆動装置もしくは少なくとも1つの前記駆動装置(8)の各双方向モーター部材(81)が前記第1の保管ゾーン(3)から前記第2の保管ゾーン(4)への前記1枚以上のシート材料(20)の移動に対応する第1の回転方向で駆動し、前記もしくは各接合ユニットが前記非作動状態にある第3の段階を含む、請求項5に記載のシート材料(20)、好ましくは段ボールを接合するための機械(1)。
【請求項7】
前記テストモードが作動し、前記テスト有効化/無効化システム(13)が前記テストを有効化する意味で作動された場合、前記制御ユニット(5)が前記第3の段階の終わりに前記生産モードの作動を命令するように構成されている、請求項6に記載のシート材料(20)、好ましくは段ボールを接合するための機械(1)。
【請求項8】
前記機械が、好ましくは少なくとも1つの前記保管ゾーンに配置された少なくとも1つのシート材料検出器(12)を備え、
前記制御ユニット(5)が、少なくとも前記少なくとも1つのシート材料検出器(12)によって供給された前記データに基づいて、前記動作サイクルのある段階から次の段階への前記移行を命令するように構成されている、請求項6または7に記載のシート材料(20)、好ましくは段ボールを接合するための機械(1)。
【請求項9】
前記ガイド経路(6)が、シート材料(20)を搬送するための少なくとも1つの表面(14)を備え、
前記搬送表面(14)の少なくとも一部が前記駆動装置(8)の少なくとも一部によって定義される、請求項1から8のいずれか一項に記載のシート材料(20)、好ましくは段ボールを接合するための機械(1)。
【請求項10】
前記駆動装置(8)の少なくとも1つが、各々が双方向モーター部材(81)に関連付けられた少なくとも2つの無端伝動部材(82)を備え、
前記無端伝動部材(82)が、互いに離れた位置と互いに近づいた位置との間で可動に取り付けられ、前記近づいた位置では、それらの間にシート材料(20)を挟むためのゾーンを定義する、請求項1から9のいずれか一項に記載のシート材料(20)、好ましくは段ボールを接合するための機械(1)。
【請求項11】
前記駆動装置または少なくとも1つの前記駆動装置(8)について、前記テストモードが作動し、前記駆動装置(8)の前記少なくとも1つの回転モーター部材(81)が前記第2の保管ゾーン(4)から前記第1の保管ゾーン(3)へのシート材料(20)の移動に対応する第2の回転方向で所定の角度移動を通して回転しているとき、前記角度移動は第1の部分と第2の部分に分割され、
前記駆動装置(8)の前記無端伝動部材(82)は、前記少なくとも1つの回転モーター部材(81)の前記角度移動の前記第1の部分を通して互いに近づいた前記位置にあり、前記角度移動の前記第2の部分を通して互いに離れた前記位置にある、請求項2と組み合わせた請求項10に記載のシート材料(20)、好ましくは段ボールを接合するための機械(1)。
【請求項12】
前記作動可能/非作動可能な接合ユニット(9)の少なくとも1つが、前記ガイド経路(6)の前記長手方向に対して横断方向である垂直方向と呼ばれる方向に、少なくとも2つの位置の間で可動に取り付けられた接合ユニット(9)であり、前記位置の1つは前記接合ユニット(9)の前記非作動状態に対応し、前記位置の他方は前記接合ユニット(9)の前記作動状態に対応する、請求項1から11のいずれか一項に記載のシート材料(20)、好ましくは段ボールを接合するための機械(1)。
【請求項13】
前記作動可能/非作動可能な接合ユニット(9)の少なくとも1つが、少なくとも1つのフランジを有する横向きのU字形ガイド部(11)を備え、
前記接着剤接合および/またはステープル留め装置(10)が前記ガイド部(11)によって支持されている、請求項1から12のいずれか一項に記載のシート材料(20)、好ましくは段ボールを接合するための機械(1)。
【請求項14】
前記ガイド経路(6)の各側方境界手段(7)が少なくとも1つのガイド要素によって形成され、
前記側方境界手段(7)が、前記ガイド経路(6)の前記幅を変更するために互いに近づけたり離したりできるように取り付けられ、
前記もしくは各駆動装置(8)および前記もしくは各接合ユニット(9)が、前記ガイド経路(6)の前記長手方向に対して横断する少なくとも1つの線に沿って前記側方境界手段(7)の間に配置されている、請求項1から13のいずれか一項に記載のシート材料(20)、好ましくは段ボールを接合するための機械(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート材料、好ましくは段ボールを接合するための機械に関する。
【0002】
本発明は、特に、シート材料、好ましくは段ボールを接合するための機械に関し、前記機械は、2つのシート材料保管ゾーンの間に配置されたシート材料接合ステーションと、制御ユニットとを備え、前記接合ステーションは、シート材料保管ゾーン間に延び、第1の保管ゾーンと呼ばれる一方の保管ゾーンから第2の保管ゾーンと呼ばれる他方の保管ゾーンまで長手方向に延びるシート材料用のガイド経路を形成し、前記ガイド経路は、2つの側方境界手段と、前記側方境界手段の間に配置された、前記シート材料用の少なくとも1つの駆動装置と、前記シート材料を接合するための少なくとも1つのユニットを備え、各接合ユニットは少なくとも1つの接着剤接合および/またはステープル留め装置を備え、各駆動装置は少なくとも1つのモーター部材を備える。
【背景技術】
【0003】
文献US2003/022776に示されるように、シート材料を接合するための機械が知られている。
【0004】
このような機械は、1枚の同じシート材料の端部を接合したり、2枚のシート材料を接合したりすることを可能にし、例えば、平行六面体の箱の本体の4つの側面を製造することを可能にする。これらの先行技術の機械では、第1の保管ゾーンは接合または組み立てられるべきシート材料を保管し、一方、第2の保管ゾーンは接合または組み立てが完了したシート材料を保管する。オペレーターは、接合が正しく行われたかどうかを確認するために、第2の保管ゾーンで接合を視覚的に検査する。接合が正しくない場合、オペレーターは必要に応じて機械を調整した後、第1の保管ゾーンから新たな接合操作を開始する。実際、接合を検査するステップは時間がかかり、オペレーターにとって厄介である。
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、上述のタイプの機械を提供することであり、その設計により大量生産を開始する前の機械の事前調整の時間を節約することが可能になる。
【0006】
この目的のために、本発明は、シート材料、好ましくは段ボールを接合するための機械に関する。前記機械は、2つのシート材料保管ゾーンの間に配置されたシート材料接合ステーションと、制御ユニットとを備え、前記接合ステーションは、シート材料保管ゾーン間に延び、第1の保管ゾーンと呼ばれる一方の保管ゾーンから第2の保管ゾーンと呼ばれる他方の保管ゾーンまで長手方向に延びるシート材料用のガイド経路を形成し、前記ガイド経路は、2つの側方境界手段と、前記側方境界手段の間に配置された、シート材料用の少なくとも1つの駆動装置と、シート材料を接合するための少なくとも1つのユニットを備え、各接合ユニットは少なくとも1つの接着剤接合および/またはステープル留め装置を備え、各駆動装置は少なくとも1つのモーター部材を備える。駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置のモーター部材もしくは少なくとも1つのモーター部材は、一方の保管ゾーンから他方の保管ゾーンへ、およびその逆方向に1つ以上のシート材料を移動させるための双方向モーター部材であり、各接合ユニットは作動可能/非作動可能なユニットであり、各双方向モーター部材がその回転方向の一方で駆動されているとき、各接合ユニットが非作動状態にあることを特徴とする。少なくとも1つの駆動装置の1つ以上のモーター部材が2つの回転方向で回転する可能性により、特定の条件下で、少なくとも1回接合された1枚以上のシート材料が保管されている第2の保管ゾーンから第1の保管ゾーンに1枚以上のシート材料を移動させることが可能になる。その結果、先行技術の場合のように、オペレーターはもはや第1の保管ゾーンと第2の保管ゾーンの間を移動する必要が全くなくなる。なぜなら、目視検査は、機械のさまざまな調整のための制御装置が一般的に配置されている第1の保管ゾーンからオペレーターが移動する必要なく、第1の保管ゾーンから行うことができるからである。その結果、オペレーターは、移動する必要なく第1の保管ゾーンから1つ以上の接合の品質を視覚的に検査することができる。これにより、オペレーターの時間が節約され、負担が軽減される。1つ以上の接合ユニットを非作動化できることにより、すでに少なくとも1回の接合操作を受けた1枚以上のシート材料を、良好な条件で(すなわち、このすでに組み立てられたシート材料が新たな接合操作を受けることなく)第2の保管ゾーンから第1の保管ゾーンに移動させることが可能になる。
【0007】
本発明の有利な実施形態によれば、機械は、テストモードと呼ばれる第1の動作モードと、生産モードと呼ばれる第2の動作モードとを備え、前記動作モードは選択的に作動可能である。生産モードでは、各駆動装置の各双方向モーター部材は単一の回転方向で動かされる。この結果、生産速度が向上する。
【0008】
本発明の一実施形態では、制御ユニットは、テストモードが作動しているとき、駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置の各双方向モーター部材を、第1の保管ゾーンから第2の保管ゾーンへの1枚以上のシート材料の移動に対応する第1の回転方向と、第2の保管ゾーンから第1の保管ゾーンへの1枚以上のシート材料の移動に対応する第2の回転方向で回転するように構成され、各双方向モーター部材が第2の回転方向で駆動しているとき、各接合ユニットは非作動状態にある。接合ステーションの下流に配置された第2の保管ゾーンは、接合ステーションから来る1枚以上のシート材料を保管するゾーンである。この第2の保管ゾーンでは、各シート材料は少なくとも1回の接合操作を受けている。第1の保管ゾーンは、少なくともまだ一度も接合されていないシート材料を含む。通常、接合の視覚的品質管理のために、第2の保管ゾーンから、少なくとも1回の接合操作を受けた1枚以上のシート材料をこの第1の保管ゾーンに移動させることができる。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、制御ユニットは、生産モードが作動すると、駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置の各双方向モーター部材を、第1の保管ゾーンから第2の保管ゾーンへの1枚以上のシート材料の移動に対応する単一の回転方向で回転させ、各接合ユニットが作動状態になるように構成される。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、機械は手動で作動するテスト有効化/無効化システムを備え、制御ユニットは、テスト有効化/無効化システムの作動に基づいて、駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置の各双方向モーター部材および各接合ユニットを動作サイクルに従って制御するように構成されている。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、テストモードが作動しているとき、制御ユニットは、駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置の各双方向モーター部材および各接合ユニットを、動作サイクルに従って制御するように構成されており、該動作サイクルは、駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置の各双方向モーター部材が第1の保管ゾーンから第2の保管ゾーンへの1枚以上のシート材料の移動に対応する第1の回転方向で駆動し、各接合ユニットが作動状態にある第1の段階と、駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置の各双方向モーター部材が第2の保管ゾーンから第1の保管ゾーンへの1枚以上のシート材料の移動に対応する第2の回転方向で駆動し、各接合ユニットが非作動状態にある第2の段階を含み、前記動作サイクルは、テスト有効化/無効化システムがテストを有効化する意味で作動された場合、駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置の各双方向モーター部材が第1の保管ゾーンから第2の保管ゾーンへの1枚以上のシート材料の移動に対応する第1の回転方向で駆動し、各接合ユニットが非作動状態にある第3の段階を含む。その結果、第2の段階の終わりに、オペレーターは1つ以上の接合を視覚的に検査する。1つ以上の接合が適合している場合、オペレーターはテストを有効化する意味でテスト有効化/無効化システムを作動させる。テストを有効化する意味でのこのテスト有効化/無効化システムの作動により、駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置の各双方向モーター部材が第1の保管ゾーンから第2の保管ゾーンへの1枚以上のシート材料の移動に対応する第1の回転方向で駆動し、各接合ユニットが非作動状態にある第3の段階をトリガーすることが可能になる。この第3の段階により、組み立てられた1枚以上のシート材料、すなわち少なくとも1回の接合操作を受け、視覚的に検査されたシート材料を第2の保管ゾーンに移動させることが可能になる。その後、大量生産を開始することができる。反対に、少なくとも1つの接合が適合していない場合、オペレーターはテストを無効化する意味でテスト有効化/無効化システムを作動させる。テストを無効化する意味でのこのテスト有効化/無効化システムの作動により、機械の可能な調整の後、新しい動作サイクルの第1の段階をトリガーすることが可能になる。1つ以上の接合がオペレーターによって正しいと判断されるまで、第1と第2の段階を含むこれらの動作サイクルを必要な回数だけ繰り返すことができる。これらの動作サイクルは、オペレーターが第1と第2の保管ゾーンの間を移動する必要なく繰り返すことができる。これにより、時間が節約される。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、テストモードが作動し、テスト有効化/無効化システムがテストを有効化する意味で作動された場合、制御ユニットは第3の段階の終わりに生産モードの作動を命令するように構成されている。このようにして、機械は第3の段階の終わりに自動的に生産モードに切り替わることができる。テストモードが作動し、テスト有効化/無効化システムがテストを無効化する意味で作動された場合、制御ユニットは第2の段階の終わりに新しい動作サイクルを命令するように構成されている。このようにして、オペレーターは、第2の保管ゾーンから来て第1の保管ゾーンに配置された不適合の1枚以上のシート材料を移動させた後、直ちに新しいテストを実行することができる。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、機械は、少なくとも1つの保管ゾーンに好ましく配置された少なくとも1つのシート材料検出器を備え、制御ユニットは、少なくとも前記少なくとも1つのシート材料検出器によって供給されたデータに基づいて、動作サイクルのある段階から次の段階への移行を命令するように構成されている。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、ガイド経路は、シート材料を搬送するための少なくとも1つの表面を備え、搬送表面の少なくとも一部は、駆動装置の少なくとも一部によって定義される。この搬送表面は一般に可動平面の表面である。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、駆動装置の少なくとも1つは、各々が双方向モーター部材に関連付けられた少なくとも2つの無端伝動部材を備え、前記無端伝動部材は、互いに離れた位置と互いに近づいた位置との間で可動に取り付けられ、近づいた位置では、それらの間にシート材料を挟むためのゾーンを定義する。変形例では、駆動装置の少なくとも1つは、双方向モーター部材に関連付けられた少なくとも1つの無端伝動部材と、ローラーなどの少なくとも1つの回転部材とを備え、前記無端伝動部材と前記少なくとも1つの回転部材は、互いに離れた位置と互いに近づいた位置との間で可動に取り付けられ、近づいた位置では、それらの間にシート材料を挟むためのゾーンを定義する。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、駆動装置または少なくとも1つの駆動装置について、テストモードが作動し、前記駆動装置の少なくとも1つの回転モーター部材が第2の保管ゾーンから第1の保管ゾーンへのシート材料の移動に対応する第2の回転方向で所定の角度移動を通して回転しているとき、前記角度移動は第1の部分と第2の部分に分割され、前記駆動装置の無端伝動部材は、前記少なくとも1つの回転モーター部材の角度移動の第1の部分を通して互いに近づいた位置にあり、角度移動の第2の部分を通して互いに離れた位置にある。この配置により、第2の保管ゾーンから来て1つ以上の駆動装置によって移動する1枚以上のシート材料によって引き起こされる、第1の保管ゾーンにいるオペレーターの怪我のリスクを回避することができる。変形例では、駆動装置または少なくとも1つの駆動装置について、テストモードが作動し、前記駆動装置の少なくとも1つの回転モーター部材が第2の保管ゾーンから第1の保管ゾーンへのシート材料の移動に対応する第2の回転方向で所定の角度移動を通して回転しているとき、前記角度移動は第1の部分と第2の部分に分割され、前記駆動装置の無端伝動部材と少なくとも1つの回転部材は、前記少なくとも1つの回転モーター部材の角度移動の第1の部分を通して互いに近づいた位置にあり、角度移動の第2の部分を通して互いに離れた位置にある。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、作動可能/非作動可能な接合ユニットの少なくとも1つは、ガイド経路の長手方向に対して横断方向である垂直方向と呼ばれる方向に、少なくとも2つの位置の間で可動に取り付けられた接合ユニットであり、位置の1つは接合ユニットの非作動状態に対応し、位置の他方は接合ユニットの作動状態に対応する。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、作動可能/非作動可能な接合ユニットの少なくとも1つは、少なくとも1つのフランジを有する横向きのU字形ガイド部を備え、接着剤接合および/またはステープル留め装置は前記ガイド部によって支持されている。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、ガイド経路の各側方境界手段は少なくとも1つのガイド要素によって形成され、前記側方境界手段は、ガイド経路の幅を変更するために互いに近づけたり離したりすることができるように取り付けられ、各駆動装置および各接合ユニットは、ガイド経路の長手方向に対して横断する少なくとも1つの線に沿って前記側方境界手段の間に配置されている。
【0020】
本発明はまた、2つのシート材料保管ゾーンの間に配置されたシート材料接合ステーションと、制御ユニットとを備える機械を使用して、シート材料、好ましくは段ボールを接合する方法に関し、前記接合ステーションは、シート材料保管ゾーン間に延び、第1の保管ゾーンと呼ばれる一方の保管ゾーンから第2の保管ゾーンと呼ばれる他方の保管ゾーンまで長手方向に延びるシート材料用のガイド経路を形成し、前記ガイド経路は、2つの側方境界手段と、前記側方境界手段の間に配置された、シート材料用の少なくとも1つの駆動装置と、前記シート材料を接合するための少なくとも1つのユニットを備え、各接合ユニットは少なくとも1つの接着剤接合および/またはステープル留め装置を備え、各駆動装置は少なくとも1つのモーター部材を備える方法であって、駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置のモーター部材もしくは少なくとも1つのモーター部材は、一方の保管ゾーンから他方の保管ゾーンへ、およびその逆方向にシート材料を移動させるための双方向モーター部材であり、各接合ユニットは作動可能/非作動可能なユニットであり、各双方向モーター部材がその回転方向の一方で駆動されているとき、各接合ユニットが非作動状態にあり、機械は、テストモードと呼ばれる第1の動作モードと、生産モードと呼ばれる第2の動作モードとを備え、前記動作モードは選択的に作動可能であり、前記方法は、テストモードが作動しているとき、駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置の各双方向モーター部材を第1の保管ゾーンから第2の保管ゾーンへのシート材料の移動に対応する第1の回転方向で回転させるステップを少なくとも1回含み、このとき各接合ユニットが作動状態にあり、駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置の各双方向モーター部材を第2の保管ゾーンから第1の保管ゾーンへのシート材料の移動に対応する第2の回転方向で回転させるステップを含み、このとき各接合ユニットが非作動状態にあることを特徴とする。
【0021】
また上記方法は、手動で作動するテスト有効化/無効化システムを備える機械について、第2の保管ゾーンから第1の保管ゾーンへのシート材料の移動に対応する第2の回転方向で駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置の各双方向モーター部材を回転させ、各接合ユニットが非作動状態にあるステップの後、テストを有効化する意味でテスト有効化/無効化システムを作動させるステップを含み、その後、駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置の各双方向モーター部材を第1の保管ゾーンから第2の保管ゾーンへのシート材料の移動に対応する第1の回転方向で回転させ、各接合ユニットが非作動状態にあるステップを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明は、以下の例示的実施形態の説明を読むことにより、添付の図面を参照して明確に理解されるであろう。
【0023】
【0024】
【
図2】
図2は、第1の保管ゾーンから来たシート材料が接合ステーションに挿入され、シート材料が第2の保管ゾーンに向かって駆動され、接合ユニットが作動状態にある機械の部分図を示す。
【0025】
【
図3】
図3は、少なくとも1回の接合操作を受けたシート材料が第2の保管ゾーンに位置している機械の部分図を示す。
【0026】
【
図4】
図4は、組み立てられたシート材料、すなわち少なくとも1回の接合操作を受けたシート材料が、第2の保管ゾーンに位置し、接合ユニットが非作動状態に移行している機械の部分図を示す。
【0027】
【
図5】
図5は、組み立てられたシート材料が第2の保管ゾーンに位置し、接合ユニットが非作動状態にあり、前記組み立てられたシート材料が第1の保管ゾーンに戻されるために接合ステーションに向かって駆動されている機械の部分図を示す。
【0028】
【
図6】
図6は、組み立てられたシート材料が第1の保管ゾーンに位置し、前記組み立てられたシート材料が第2の保管ゾーンに戻されるために接合ステーションに向かって駆動されており、前記接合ユニットが非作動状態にある機械の部分図を示す。
【0029】
【
図7】
図7は、前記組み立てられたシート材料が第2の保管ゾーンに戻されるために第2の保管ゾーンに向かって駆動されており、前記接合ユニットが非作動状態から作動状態に移行中である機械の部分図を示す。
【0030】
【0031】
【
図9】
図9は、2つの接合ユニットの部分概略図を示す。
【0032】
【
図10】
図10は、接合ユニットの概略表示を含む、接合中のシート材料の部分概略断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
上述のように、本発明は、1枚以上のシート材料20、例えば段ボールシートを接合するための機械1に関する。示された例では、シートは必要に応じて予め折り曲げられ、筋がつけられる。示された機械1は、例えば、前記段ボールシートの端部で段ボールシートを接合したり、複数の段ボールシート、この場合は2枚の段ボールシート(組立後に平行六面体の箱の少なくとも側壁を構成することができるベルトを形成するように折り曲げられている)を接合したりするのに役立つ。
【0034】
図1に示すように、機械1は、2つのシート材料保管ゾーン3と4の間に配置されたシート材料接合ステーション2と、制御ユニット5とを備える。接合ステーション2は保管ゾーン3と4の間に延び、前記保管ゾーン3と4の間の連絡ゾーンを形成する。この接合ゾーン2は、保管ゾーン3と4の間に延び、前記保管ゾーン3と4を互いに接続するガイド経路6を形成する。このガイド経路6は、第1の保管ゾーン3と呼ばれる一方の保管ゾーンから第2の保管ゾーン4と呼ばれる他方の保管ゾーンに向かって、長手方向に、すなわちその縦軸に沿って延びる。第1の保管ゾーン3は、少なくとも1回の接合操作をまだ受けていないシート材料のための少なくとも1つの保管ゾーンであり、一方、第2の保管ゾーン4は、少なくとも1回の接合操作を受けたシート材料のための保管ゾーンである。
【0035】
示された例では、第1の保管ゾーン3は、単に、少なくとも1回の接合操作を受けるシート材料20を平らに保管できる、実質的に水平な平面表面によって定義されている。第2の保管ゾーン4は、この場合、接合ステーションから来る1枚以上のシート材料が配置されるベルトコンベアの形状で実現されている。このベルトコンベアは、2つの移動方向を持つ搬送表面を定義し、一方は接合ステーションに向かう方向で、他方は接合ステーションから離れる方向である。ベルトコンベアの搬送表面の移動方向は、接合ステーション2によって定義されるガイド経路6の縦軸に平行である。
【0036】
接合ステーション2のガイド経路6は、2つの側方境界手段7と、前記側方境界手段7の間に配置された、シート材料20用の少なくとも1つの駆動装置8と、接着剤接合および/またはステープル留めによってシート材料20を接合するための少なくとも1つの接合ユニット9を備える。
【0037】
示された例では、ガイド経路6の各側方境界手段7は、棚を形成するように、ガイド経路の縦軸に平行な方向に沿って細長い部品の形をしたガイド要素によって形成されている。これらの側方境界手段7は、ガイド経路6の幅を変更するために互いに近づけたり離したりできるように取り付けられている。各駆動装置8および各接合ユニット9は、ガイド経路6の長手方向に対して横断する少なくとも1つの線に沿って前記側方境界手段7の間に配置されている。側方境界手段7を互いに近づけたり離したりするこのような移動を可能にするために、側方境界手段7はガイド経路6の縦軸に対して横断するレールに取り付けられ、レールに沿って側方境界手段7を自動的に移動させるために、制御ユニット5によって制御可能なモーターが備わっている。一方で、各接合ユニット9は少なくとも1つの接着剤接合および/またはステープル留め装置10を備える。示された例では、2つの接合ユニット9が設けられている。少なくとも1つ、好ましくは各々の接合ユニット9は、作動可能/非作動可能な接合ユニット9である。この接合ユニット9は、ガイド経路6の長手方向に対して横断する垂直方向と呼ばれる方向に、少なくとも2つの位置の間で可動に取り付けられており、位置の1つは接合ユニット9の非作動状態に対応し、他方の位置は接合ユニットの作動状態に対応する。実際には、少なくとも1つ、好ましくは作動可能/非作動可能な接合ユニット9の各々は、少なくとも1つのフランジを有する横向きのU字形ガイド部11を備え、接着剤接合および/またはステープル留め装置10は前記ガイド部11によって支持されている。
図10に示すように、接合ユニットの1つの横向きのU字形ガイド部11は側方境界手段7の1つに向かって面し、他方の接合ユニットの横向きのU字形ガイド部11は他方の側方境界手段7に向かって面している。その結果、横向きのU字形ガイド部11のU字の背面は互いに向かい合っている。各横向きのUは、Uの脚の1つに垂直で、前記脚の端に配置された垂直フランジと呼ばれるフランジを有する。接合ユニットは異なる高さに配置され、接合ユニットの1つは下部接合ユニットと呼ばれ、他方の接合ユニットは上部接合ユニットと呼ばれる。下部接合ユニットの横向きのUのフランジはUの下部脚によって支持されている。上部接合ユニットの横向きのUのフランジは横向きのUの上部脚によって支持されている。各シート材料は、その一方の端が横向きのUの1つの脚の間のスペースに挿入され、他方の端がUの外側で他方の横向きのUのUの脚の1つに接する。この配置は、このような接合ユニット9の場合の従来の配置であり、その基本的な構造はそれ自体既知である。
【0038】
各接合ユニットが備える接着剤接合/ステープル留め装置10は、この位置で、各ガイド部11で1枚以上のシート材料20をステープル留めおよび/または接着剤接合によって組み立てることを可能にする。再び、各接着剤接合および/またはステープル留め装置10は、この分野の当業者によく知られており、従来のステープル留めまたは接着剤接合ヘッドによって形成することができる。
【0039】
ガイド経路6の長手方向に対して横断する垂直方向と呼ばれる方向に沿って互いに離れた位置に対応する接合ユニットの非作動状態では、接合ユニット9のガイド部11は、第1の保管ゾーン3から第2の保管ゾーン4へ、またはその逆に通過するための接合ステーションで、1枚以上のシート材料20がたどる軌跡の外側に配置される。
【0040】
ガイド経路6の長手方向に対して横断する垂直方向と呼ばれる方向に沿って互いに近づいた位置に対応する接合ユニットの作動状態では、接合ユニット9のガイド部11は、第1の保管ゾーン3から第2の保管ゾーン4へ通過するための接合ステーションで、1枚以上のシート材料20がたどる軌跡上に配置される。接合ステーションでの1枚以上のシート材料20のこの軌跡は、1つ以上の駆動装置8によって定義される。具体的には、ガイド経路6は、1枚以上のシート材料20を搬送するための少なくとも1つの表面14を備え、搬送表面14の少なくとも一部は駆動装置8の少なくとも一部によって定義される。この搬送表面14は、ガイド経路6の長手方向に平行な水平面と呼ばれる平面を定義する。接合ユニット9は、非作動状態では、この搬送表面14の下方で、上下に配置されている。
【0041】
一方で、各駆動装置8は1つ以上のモーター部材81を備える。駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置の、好ましくは各駆動装置のモーター部材もしくは少なくとも1つのモーター部材81は、第1の保管ゾーンから第2の保管ゾーンへ、およびその逆方向に(すなわち第2の保管ゾーンから第1の保管ゾーンへ)1枚以上のシート材料20を移動させるための双方向モーター部材である。
【0042】
示された例では少なくとも1つ、この場合、各駆動装置8は、各々がベルトによって形成された2つの無端伝動部材82を備える。各伝動部材82は双方向モーター部材81に関連付けられている。伝動部材82は、互いに離れた位置と互いに近づいた位置との間で可動に取り付けられ、近づいた位置では、それらの間にシート材料20を挟むためのゾーンを定義する。
【0043】
上述の搬送表面14は、駆動装置8の少なくとも一部によって定義される。したがって、示された例では、無端伝動部材82が無端ベルトであるため、少なくとも下部ベルトの上側ストランドが、一方の保管ゾーンから他方の保管ゾーンへ接合ステーション内で1枚以上のシート材料を搬送することを可能にするガイド経路の1枚以上のシート材料を搬送するための表面14を形成する。駆動装置8の無端伝動部材82は、互いに近づけたり離したりできるように取り付けられている。このために、
図8に示された例では、各無端伝動部材82は、ガイド経路6の長手方向に対して横断して延びる水平レールと呼ばれるレールに取り付けられ、レールは互いに平行に近づけたり離したりすることができる。
【0044】
各伝動部材82は、好ましくは電動化された駆動システムによってレールに沿って軸方向にも移動可能であり、レールに沿って伝動部材82の位置を調整することを可能にする。
【0045】
駆動装置のモーター部材81がその回転方向の1つで駆動されているとき、各接合ユニット9は非作動状態にある。特に、1つ以上のシート材料20を、組み立てられた状態の1枚以上のシート材料(すなわち少なくとも1回の接合操作を受けた1枚以上のシート材料)を保管するゾーン4に対応する第2の保管ゾーン4から第1の保管ゾーン3に移動させるための回転方向で駆動装置の1つ以上のモーター部材が駆動されているとき、各接合ユニット9は非作動状態にある。その結果、1枚以上のシート材料20が第2の保管ゾーン4から第1の保管ゾーン3に移動しているとき、このシート材料またはこれらのシート材料20は、1つ以上の接合ユニット9によって少なくとも1回の接合操作の対象とならない。
【0046】
示された例では、機械1は、テストモードと呼ばれる第1の動作モードと、生産モードと呼ばれる第2の動作モードとを備える。これらの動作モードは選択的に作動可能である。一般に、テストモードは機械の起動時のデフォルトモードである。
【0047】
上述のように、機械1は制御ユニット5を備える。前記制御ユニットは、例えば、マイクロプロセッサと作業メモリーを備える電子コンピューターシステムの形をとる。特定の態様によれば、制御ユニットはプログラマブルロジックコントローラーの形をとることができる。
【0048】
換言すると、説明した機能とステップは、コンピュータープログラムの形で、またはハードウェアコンポーネント(例えばプログラマブルゲートアレイ)を介して実施することができる。特に、制御ユニットまたはそのモジュールによって実行される機能とステップは、プロセッサまたはコントローラーに実装された命令セットまたはコンピューターモジュールによって実行することができ、あるいは専用電子部品またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)型もしくは特定用途向け集積回路(ASIC)型のコンポーネントによって実行することができる。コンピューター部品と電子部品を組み合わせることも可能である。
【0049】
ユニットまたは前記ユニットの手段もしくはモジュールが所定の操作を実行するように構成されていると規定されている場合、これは、ユニットが前記操作を実行することを可能にするコンピューター命令と対応する実行手段を含むこと、および/またはユニットが対応する電子コンポーネントを含むことを意味する。
【0050】
制御ユニット5は、テストモードが作動しているとき、駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置8の、好ましくは各駆動装置8の各双方向モーター部材81を、第1の保管ゾーン3から第2の保管ゾーン4への1枚以上のシート材料20の移動に対応する第1の回転方向と、第2の保管ゾーン4から第1の保管ゾーン3への1枚以上のシート材料20の移動に対応する第2の回転方向で回転させるように構成されている。1つ以上の双方向モーター部材81が第2の回転方向で駆動されているとき、各接合ユニット9は非作動状態にある。
【0051】
また制御ユニット5は、生産モードが作動しているとき、駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置8の1つ以上の双方向モーター部材81を、第1の保管ゾーン3から第2の保管ゾーン4への1枚以上のシート材料20の移動に対応する単一の回転方向で回転させるように構成されており、この動作モードでは各接合ユニットが作動状態にある。
【0052】
機械1はまた、手動で作動するテスト有効化/無効化システム13を備える。この手動で作動するテスト有効化/無効化システム13は、
図1に示すように第1の保管ゾーン3に配置されている。このテスト有効化/無効化システム13は、マンマシンインターフェースを形成するケーシング上に配置された2つのボタンによって形成することができる。ボタンの1つはテストの有効化に対応し、他方のボタンはテストの無効化に対応する。制御ユニット5は、テスト有効化/無効化システム13の作動に基づいて、駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置の、好ましくは各駆動装置8の1つ以上のモーター部材81および各接合ユニット9に、動作サイクルに従って命令するように構成されている。したがって、テストモードが作動しているとき、制御ユニット5は、駆動装置または少なくとも1つの駆動装置、好ましくは各駆動装置8の1つ以上の双方向モーター部材81および各接合ユニット9に、動作サイクルに従って命令するように構成されており、該動作サイクルは、少なくとも1つの駆動装置の、好ましくは各駆動装置の1つ以上の双方向モーター部材が第1の保管ゾーンから第2の保管ゾーンへの1枚以上のシート材料20の移動に対応する第1の回転方向で駆動し、各接合ユニット9が作動状態にある第1の段階を含む。
【0053】
したがって、この第1の段階中に、1枚以上のシート材料は、
図2および3に示すように、互いに接合するための少なくとも1回の接合操作を受けることができる。動作サイクルは、駆動装置または少なくとも1つの駆動装置、好ましくは各駆動装置8の各双方向モーター部材81が、第2の保管ゾーン4から第1の保管ゾーン3への1枚以上のシート材料20の移動に対応する第2の回転方向で駆動され、各接合ユニット9が非作動状態にある第2の段階を含む。この第2の段階は
図4および5に示されている。接合ユニット9は、非作動状態への移行のために互いに離れるように移動し、第2の保管ゾーン4のベルトコンベアと少なくとも1つの駆動装置の無端伝動部材82が、シート材料20を第2の保管ゾーン4から第1の保管ゾーン3に移動させる。その結果、少なくとも1回の接合操作を受けた1枚以上のシート材料20は、オペレーターがいる第1の保管ゾーン3に戻る。この第2の段階の間、駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置の、好ましくは各駆動装置の1つ以上の双方向モーター部材81は、第2の保管ゾーン4から第1の保管ゾーン3への1枚以上のシート材料20の移動に対応する第2の回転方向で、所定の角度移動を通して回転する。
【0054】
角度移動は第1の部分と第2の部分に分割され、前記駆動装置8の無端伝動部材82は、前記回転モーター部材81の角度移動の第1の部分を通して互いに近づいた位置にあり、角度移動の第2の部分を通して互いに離れた位置にあり、角度移動の第2の部分を通して1枚以上のシート材料20をもはや移動させない。この配置により、1枚以上のシート材料の移動の終わりに(すなわち第1の保管ゾーンに近づくときに)、
図1に示すように第1の保管ゾーンにいるオペレーターに向かって1枚以上のシート材料がより弱い力で差し出されることが可能になる。そうでなければ怪我のリスクがある。オペレーターはその後、1つ以上の接合を目視検査する。目視検査の完了後にオペレーターが満足した場合、テストを有効化する意味でテスト有効化/無効化システム13を作動させることができる。オペレーターはテスト有効化ボタンを押すだけでよい。この場合、動作サイクルは、駆動装置もしくは少なくとも1つの駆動装置の、好ましくは各駆動装置8の1つ以上の双方向モーター部材81が、第1の保管ゾーン3から第2の保管ゾーン4への1枚以上のシート材料20の移動に対応する第1の回転方向で駆動し、各接合ユニット9が非作動状態にある第3の段階を含む。少なくとも1回の接合操作を受けた1枚以上のシート材料20は、したがって、
図7に示すように第2の保管ゾーンに移され、その後、この第2の保管ゾーンから排出されるか、または排出されない。
【0055】
テストモードが作動し、テスト有効化/無効化システム13がテストを有効化する意味で作動された場合、制御ユニット5は第3の段階の終わりに生産モードの作動を命令するように構成されている。目視検査の完了後に1つ以上の接合の品質にオペレーターが満足しない場合、テストを無効化する意味でテスト有効化/無効化システム13を作動させることができる。オペレーターはテスト無効化ボタンを押すだけでよい。並行して、オペレーターは、少なくとも1回の接合操作を受けたばかりで適合していない1枚以上のシート材料を第1の保管ゾーンから移動させる。必要に応じて、オペレーターは接合ステーションで調整を行うことができる。動作サイクルは段階1から再開し、オペレーターがテストを有効化して終了するまで、新しいテストが開始される。
【0056】
例えば、1枚以上のシート材料の移動に基づいて所望の瞬間に駆動装置のモーター部材81の方向が反転されるように、機械は、好ましくは少なくとも1つの保管ゾーンに配置された少なくとも1つのシート材料検出器12を備える。制御ユニット5は、少なくとも前記少なくとも1つのシート材料検出器12によって供給されたデータに基づいて、動作サイクルのある段階から次の段階への移行を命令するように構成されている。このシート材料検出器12は非常に多くの形態をとることができ、例えばセンサー、エンコーダー、時間カウンターなどによって形成することができる。
【0057】
実際には、単一のセンサーが第2の保管ゾーン4に配置されている。
【0058】
上述の動作サイクルにより、オペレーターが接合操作を検査するために移動する必要がないことが理解されるであろう。これにより、オペレーターの時間が節約され、負担が軽減される。
【0059】
要約すると、
図1に示すようにオペレーターが第1の保管ゾーンにおり、オペレーターがマンマシンインターフェースにシート材料の寸法を入力した状態で、機械は入力されたデータに関して駆動装置、側方境界手段、および接合ユニットの位置を調整したと想定される。テストモードが自動的に作動する。
【0060】
次に、上記接合方法は以下のステップを含む:
- 第1の保管ゾーンに保管された1枚以上の、この場合は例えば2枚のシート材料を、接合ステーションのガイド経路6に手動または自動で配置するステップ;
- 1つ以上の駆動装置8を使用して1枚以上のシート材料20を第2の保管ゾーンに移動させるのと並行して、接合ステーションの1つ以上の接合ユニットを使用して1枚以上のシート材料を接合するステップ;
- 1枚以上のシート材料を第1の保管ゾーンに戻した後、駆動装置の双方向モーター部材の方向を反転させ、接合ユニットを非作動化するステップ。この戻し段階中に、側方境界手段を互いに離すことができる。この第1の保管ゾーンで、方法は、1枚以上のシート材料を第2の保管ゾーンに戻した後にテストを有効化するステップ、または機械に可能な調整を行った後、上記手順を再開する新しいテストを開始した後にテストを無効化するステップのいずれかを含む。
【国際調査報告】