(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-10
(54)【発明の名称】ボートドッキング支援アセンブリ
(51)【国際特許分類】
B63B 59/02 20060101AFI20250203BHJP
B63C 1/02 20060101ALI20250203BHJP
【FI】
B63B59/02 F
B63B59/02 Z
B63C1/02 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024542017
(86)(22)【出願日】2022-12-16
(85)【翻訳文提出日】2024-09-09
(86)【国際出願番号】 US2022081855
(87)【国際公開番号】W WO2023136959
(87)【国際公開日】2023-07-20
(32)【優先日】2022-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524263569
【氏名又は名称】ファレル リチャード ジー.
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ファレル リチャード ジー.
(57)【要約】
ボートドッキングを支援するためのドッキング支援アセンブリ。ドッキング支援アセンブリは、ドックの上面によって支持されるように構成された取付部分と、取付部分に対して横方向に延在するアーム部分と、少なくとも部分的に第二の側面に面する第一の側面及び少なくとも部分的に第一の側面に面する第二の側面を含む船首保持部分であって、第一の側面及び第二の側面は、少なくとも部分的に第一の側面と第二の側面との間にボートの船首を受け入れるように構成される、船首保持部分と、を含んでもよく、アーム部分及び船首保持部分の少なくとも一方は、ボートのドッキング衝撃力を少なくとも部分的に吸収するように取付部分に対して移動可能である。
【選択図】
図11A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドッキング支援アセンブリであって、
ドックの上面によって支持されるように構成された取付部分と、
前記取付部分に対して横方向に延在するアーム部分と、
第一の側面及び第二の側面を含む船首保持部分であって、前記第一の側面は、少なくとも部分的に前記第二の側面に面する第一の表面を画定し、第二の側面は、少なくとも部分的に前記第一の側面に面する第二の表面を画定し、前記第一の側面及び前記第二の側面は、少なくとも部分的に前記第一の側面と前記第二の側面との間にボートの船首を受け入れるように構成される、船首保持部分と、
を備え、
前記アーム部分及び前記船首保持部分の少なくとも一方は、ボートのドッキング衝撃力を少なくとも部分的に吸収するように前記取付部分に対して移動可能である、ドッキング支援アセンブリ。
【請求項2】
前記船首保持部分の前記第一の側面及び前記第二の側面は、8フィート以下の長さである、請求項1に記載のドッキング支援アセンブリ。
【請求項3】
前記船首保持部分の前記第一の側面及び前記第二の側面は、6フィート以下の長さである、請求項1に記載のドッキング支援アセンブリ。
【請求項4】
前記船首保持部分の前記第一の側面及び前記第二の側面は、弾性であり、100ポンドの衝撃力に応答して少なくとも1インチ移動可能である、請求項1に記載のドッキング支援アセンブリ。
【請求項5】
前記船首保持部分の前記第一の側面及び前記第二の側面は、異なる形状の船首をその間に受け入れることを容易にするために、互いに対して移動可能である、請求項1に記載のドッキング支援アセンブリ。
【請求項6】
前記アーム部分も前記船首保持部分も、ドックの上面によって支持されるように構成された取付部分の側面から10フィートを超えて突出していない、請求項1に記載のドッキング支援アセンブリ。
【請求項7】
前記ドッキング支援アセンブリの重量は、500ポンド以下である、請求項1に記載のドッキング支援アセンブリ。
【請求項8】
前記アーム部分は、第一のアーム部分と第二のアーム部分とを備え、前記第二のアーム部分は、前記第一のアーム部分に対して回転可能であり、弛緩位置からの前記第二のアーム部分の最大回転量は、第一の方向に45度である、請求項1に記載のドッキング支援アセンブリ。
【請求項9】
前記第二のアーム部分は、前記第一のアーム部分に対して回転可能であり、弛緩位置からの前記第二のアーム部分の最大回転量は、第二の方向に90度である、請求項8に記載のドッキング支援アセンブリ。
【請求項10】
前記船首保持部分の前記第一の側面と前記船首保持部分の前記第二の側面とは、単一の一体部品で構成される、請求項1に記載のドッキング支援アセンブリ。
【請求項11】
前記船首保持部分に結合されたライトと、前記ドックの前記上面と結合するように構成された滑り抵抗プラットフォームと、前記ドックの水に面する側に結合するように構成された弾性ドックバンパ部分とのうちの1つ以上をさらに備える、請求項1に記載のドッキング支援アセンブリ。
【請求項12】
支持領域と、それに沿ってボートがドッキングされる細長い縁部とを有するドックに取り付け可能なドッキング支援アセンブリであって、前記ドッキング支援アセンブリは、
支持ベースを画定する取付部分と、
ボートの長さがドッキングされることが意図されるドックの前記縁部に対して横方向に延在するように構成されるアーム部分であって、前記アーム部分の少なくとも一部分が前記支持ベースに対して移動可能である、アーム部分と、
第一の側面及び第二の側面を含む船首保持部分であって、前記第一の側面は、少なくとも部分的に前記第二の側面に面する第一の表面を画定し、第二の側面は、少なくとも部分的に前記第一の側面に面する第二の表面を画定し、前記第一の側面及び前記第二の側面は、少なくとも部分的に前記第一の側面と前記第二の側面との間にボートの船首を受け入れるように構成される、船首保持部分と、
を備え、
前記支持ベースに対する前記アーム部分の移動は、ボートドッキングの力を少なくとも部分的に吸収し、
前記支持ベースが下方に向いているとき、前記アーム部分及び前記船首保持部分の両方は、(1)前記支持ベースの下方に延在しないか、あるいは(2)前記支持ベースの下方に2フィート未満延在するかのいずれかであり、
前記第一の側面及び前記第二の側面は、少なくとも部分的に弾性領域を含み、前記弾性領域は、前記弾性領域に衝突するボートの前記船首を緩衝するように構成されている、ドッキング支援アセンブリ。
【請求項13】
ドッキング支援アセンブリであって、
ドックの上面によって支持されるように構成された取付部分と、
前記取付部分に対して横方向に延在するアーム部分と、
ボートの船首の少なくとも一部分を受け入れるための開口部を画定する船首保持部分と、
を備え、
前記アーム部分及び前記船首保持部分の少なくとも一方は、ボートのドッキング衝撃力を少なくとも部分的に吸収するように前記取付部分に対して移動可能である、ドッキング支援アセンブリ。
【請求項14】
前記船首保持部分は、前記アーム部分に対して回転可能である、請求項13に記載のドッキング支援アセンブリ。
【請求項15】
前記船首保持部分は、弾性であり、100ポンドの衝撃力に応答して少なくとも1インチ移動可能である、請求項13に記載のドッキング支援アセンブリ。
【請求項16】
前記船首保持部分は、第一の側面及び第二の側面を備え、前記第一の側面及び前記第二の側面は、異なる形状の船首をその間に受け入れることを容易にするために、互いに対して移動可能である、請求項13に記載のドッキング支援アセンブリ。
【請求項17】
前記ドッキング支援アセンブリの重量は、500ポンド以下である、請求項13に記載のドッキング支援アセンブリ。
【請求項18】
前記アーム部分は、第一のアーム部分と第二のアーム部分とを備え、前記第二のアーム部分は、前記取付部分に対して回転可能であり、弛緩位置からの前記第二のアーム部分の最大回転量は、45度である、請求項13に記載のドッキング支援アセンブリ。
【請求項19】
前記第二のアーム部分は、前記第一のアーム部分に対して回転可能であり、弛緩位置からの前記第二のアーム部分の最大回転量は、第二の方向に90度である、請求項18に記載のドッキング支援アセンブリ。
【請求項20】
前記船首保持部分は、単一の一体部品で構成される、請求項13に記載のドッキング支援アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(任意の優先権出願への参照による援用)
本出願は、2022年9月27日に「BOAT DOCKING ASSIST ASSEMBLY」と題して出願された米国仮特許出願第63/377,320号、及び2022年1月13日に「BOAT DOCKING ASSIST ASSEMBLY」と題して出願された米国仮特許出願第63/299,328号に対する優先権を主張する。上記で参照した出願の全内容は、あらゆる目的のために参照により全体が本明細書に明確に援用される。
【0002】
本開示は、概して、ボート、ボートドック、及びドックに沿ってボートを駐艇する方法の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
ボートドッキングを支援する方法には、現在、限界がある。新しいシステムが望まれている。
【発明の概要】
【0004】
ボートのドッキングを支援するための様々なシステム、方法、及びデバイスが開示される。本開示のシステム、方法、及びデバイスは、それぞれ、いくつかの革新的側面を有し、そのうちのどれか一つだけが、本明細書で開示される所望の属性に単独で関与しているわけではない。
【0005】
一態様では、ドッキング支援アセンブリが開示される。ドッキング支援アセンブリは、ドックの上面によって支持されるように構成された取付部分と、取付部分に対して横方向に延在するアーム部分と、第一の側面及び第二の側面を含む船首保持部分であって、第一の側面は、少なくとも部分的に第二の側面に面する第一の表面を画定し、第二の側面は、少なくとも部分的に第一の側面に面する第二の表面を画定し、前記第一の側面及び前記第二の側面は、少なくとも部分的に第一の側面と第二の側面との間にボートの船首を受け入れるように構成される、船首保持部分と、を含んでもよく、アーム部分及び船首保持部分の少なくとも一方は、ボートのドッキング衝撃力を少なくとも部分的に吸収するように前記取付部分に対して移動可能である。
【0006】
一態様では、取付部分は、望ましくは、第一の側面及び第二の側面を備え、第二の側面は、ドックの上面によって支持されるように構成される界面を画定する。一態様では、船首保持部分の第一の側面及び第二の側面は、8フィート以下の長さである。一態様では、船首保持部分の第一の側面及び第二の側面は、6フィート以下の長さである。一態様では、船首保持部分の前記第一の側面及び前記第二の側面は、弾性であり、100ポンドの衝撃力に応答して少なくとも1インチ移動可能である。一態様では、船首保持部分の前記第一の側面及び前記第二の側面は、異なる形状の船首をその間に受け入れることを容易にするために、互いに対して移動可能である。一態様では、アーム部分も船首保持部分も、ドックの上面によって支持されるように構成された取付部分の側面から10フィートを超えて突出しない。一態様では、ドッキング支援アセンブリの重量は、500ポンド以下である。一態様では、アーム部分は、第一のアーム部分と第二のアーム部分とを備え、第二のアーム部分は、第一のアーム部分に対して回転可能であり、弛緩位置からの第二のアーム部分の最大回転量は、第一の方向に45度である。一態様では、第二のアーム部分は、第一のアーム部分に対して回転可能であり、弛緩位置からの第二のアーム部分の最大回転量は、第二の方向に90度である。一態様では、船首保持部分の第一の側面及び船首保持部分の第二の側面は、単一の一体部品で構成される。一態様では、ドッキング支援アセンブリは、船首保持部分に結合されたライトと、ドックの上面と結合するように構成された滑り抵抗プラットフォームと、ドックの水に面する側に結合するように構成された弾性ドックバンパ部分とのうちの1つ以上をさらに備える。
【0007】
一態様では、支持領域とボートの長さがドッキングされる細長い縁部とを有するドックに取り付け可能なドッキング支援アセンブリが開示される。ドッキング支援アセンブリは、支持ベースを画定する取付部分と、ボートの長さがドッキングされることが意図されるドックの縁部に対して横方向に延在するように構成されるアーム部分であって、アーム部分の少なくとも一部分が支持ベースに対して移動可能である、アーム部分と、第一の側面及び第二の側面を含む船首保持部分であって、第一の側面は、少なくとも部分的に前記第二の側面に面する第一の表面を画定し、第二の側面は、少なくとも部分的に第一の側面に面する第二の表面を画定し、前記第一の側面及び前記第二の側面は、少なくとも部分的に第一の側面と第二の側面との間にボートの船首を受け入れるように構成される、船首保持部分と、を含んでもよく、支持ベースに対するアーム部分の移動は、ボートドッキングの力を少なくとも部分的に吸収し、支持ベースが下方に向いているとき、アーム部分及び船首保持部分の両方は、(1)支持ベースの下方に延在しないか、あるいは(2)支持ベースの下方に2フィート未満延在するかのいずれかであり、前記第一の側面及び前記第二の側面は、少なくとも部分的に弾性領域を含み、弾性領域は、弾性領域に衝突するボートの前記船首を緩衝するように構成されている。
【0008】
一態様では、ドッキング支援アセンブリが開示される。ドッキング支援アセンブリは、ドックの上面によって支持されるように構成された取付部分と、取付部分に対して横方向に延在するアーム部分と、ボートの船首の少なくとも一部分を受け入れるための開口部を画定する船首保持部分と、を含んでもよく、アーム部分及び船首保持部分の少なくとも一方は、ボートのドッキング衝撃力を少なくとも部分的に吸収するように取付部分に対して移動可能である。
【0009】
一態様では、船首保持部分は、アーム部分に対して回転可能である。一態様では、船首保持部分は、弾性であり、100ポンドの衝撃力に応答して少なくとも1インチ移動可能である。一態様では、船首保持部分は、第一の側面及び第二の側面を備え、前記第一の側面及び前記第二の側面は、異なる形状の船首をその間に受け入れることを容易にするために、互いに対して移動可能である。一態様では、ドッキング支援アセンブリの重量は、500ポンド以下である。一態様では、アーム部分は、第一のアーム部分と第二のアーム部分とを備え、第二のアーム部分は、取付部分に対して回転可能であり、弛緩位置からの第二のアーム部分の最大回転量は、45度である。一態様では、第二のアーム部分は、第一のアーム部分に対して回転可能であり、弛緩位置からの第二のアーム部分の最大回転量は、第二の方向に90度である。一態様では、船首保持部分は、単一の一体部品で構成される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の前述の態様及び付随する利点の多くは、添付の図面と併せて以下の詳細な説明を参照することによって、よりよく理解されるので、より容易に認識されるであろう。本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本開示の実施形態を示す。
【0011】
図面全体を通して、参照番号は、参照される要素間の対応を示すために再使用される。図面は、本明細書に記載される主題の実施形態を例示するために提供され、その範囲を限定するために提供されるものではない。以下の図面を参照して、具体的な実施形態について説明する。
【0012】
【
図1A】L字形ドッキング支援アセンブリの一実施形態を示す図である。
【
図1B】ドッキング支援アセンブリの一実施形態と係合したボートの船首を示す図である。
【
図1C】最大偏向時のドッキング支援アセンブリの一実施形態を示す図である。
【
図2】逆向きのドッキング支援アセンブリの一実施形態を示す図である。
【
図3】ばね衝撃吸収アセンブリを有するドッキング支援アセンブリの一実施形態を示す図である。
【
図4】内蔵垂直ばね衝撃吸収アセンブリを有するドッキング支援アセンブリの一実施形態を示す図である。
【
図5】水平ばね衝撃吸収アセンブリを有するドッキング支援アセンブリの一実施形態を示す図である。
【
図6】可撓性アーム部分を有するドッキング支援アセンブリの一実施形態を示す図である。
【
図7】T字形ドッキング支援アセンブリの一実施形態を示す図である。
【
図8】浮体式ドッキングシステム用のドッキング支援アセンブリの一実施形態を示す図である。
【
図9】グラウンデッドドッキングシステム用のドッキング支援アセンブリの一実施形態を示す図である。
【
図10】支持プレートを有するドッキング支援アセンブリの一実施形態を示す図である。
【
図11A】ドッキング支援アセンブリの一実施形態の上面図を示す図である。
【
図11B】回転ドッキング支援アセンブリの一実施形態の上面図を示す図である。
【
図11C】ドッキング支援アセンブリの一実施形態の正面図である。
【
図11D】ドッキング支援アセンブリの実施形態の第一の斜視図を示す図である。
【
図11E】ドッキング支援アセンブリの一実施形態の第二の斜視図を示す図である。
【
図12】単一アーム船首保持部分を有するドッキング支援アセンブリの一実施形態を示す図である。
【
図13】追加の安全構成要素を有するドッキング支援アセンブリの一実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示の実施形態について、添付の図面を参照して説明する。本明細書で提示される説明で使用される用語は、本開示の実施形態の詳細な説明と併せて利用されているという理由だけで、限定的又は制限的に解釈されることを目的としていない。さらに、本開示の実施形態は、いくつかの新規な特徴を含んでもよく、その新規な特徴のいずれも単独でその望ましい属性の原因となるわけではなく、又は本明細書で説明される本開示の実施形態を実践するために必須であるわけでもない。本開示の目的のために、様々な実施形態のいくつかの態様、利点、及び新規の特徴について、本明細書で説明する。そのような利点のすべてが、必ずしも任意の特定の実施形態に従って達成されるわけではないことを理解されたい。したがって、例えば、当業者なら、1つの実施形態は、本明細書で教示される1つの利点又は利点の群を達成するように、本明細書で教示又は示唆され得る他の利点を必ずしも達成することなく、実行され得ることを認識するであろう。
【0014】
ドックにボートを駐艇することは、困難であり、しばしば危険な努力を伴う。ボートオペレータは、正しい角度及び速度でドックに接近しなければならず、また、ボートが適切に固定され得るまで、ドックに沿ったボートの位置を維持しなければならない。また、高風速等の悪天候条件においてもさらなる課題がある。水中でボートが不安定性なために、ドックとボートとの間に来る人、又はリムを置く人が負傷する危険性もある。ボートの駐艇は、ボートオペレータがボート内の唯一の乗員である場合に、さらに困難になる。ボートを唯一の乗員として駐艇するために、ボートオペレータは、ドックと並行して巡航し、ボートの位置を維持し、ドックに衝突してボートを損傷させることなく、ボートをドックに固定するように管理しなければならない。これはしばしば達成するのが困難であり、その結果、ボート、ドック、又はその両方にいくらかの損傷が生じる。しばしば、人は、ボートをドックに戻す際に駐艇するのが困難であるという理由だけで、ボートに一人で乗らないことを選択することができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、ドッキング支援アセンブリによって、ボートオペレータが、ボート、ドック、又はボートオペレータに損傷を引き起こすことなく、ドックに沿ってボートを駐艇することが可能になる。ドッキング支援アセンブリは、ドックに固定され、アーム部分と、水の上に吊り下げられ得る船首保持部分とを含む。ボートオペレータがドッキング支援アセンブリに近づくと、オペレータは、ボートの船首を船首保持部分内に動かす。船首保持部分は、ドッキング支援アセンブリに対するボートの衝撃を和らげ、ボートに損傷を与えることなくボートの前進運動を減速及び停止させる。次いで、ボートオペレータは、ボートの船尾を係留し、ドッキングプロセスを完了することができる。
【0016】
ドッキング支援アセンブリの開示される実施形態は、本明細書に開示される任意の実施形態と組み合わせられてもよく、ドッキング支援アセンブリの個々の特徴は、任意の他の実施形態の個々の特徴と組み合わせられてもよいことに留意されたい。任意の他の実施形態も、開示されるドッキング支援アセンブリと組み合わせられてもよく、任意の実施形態の個々の特徴は、開示されるドッキング支援アセンブリの個々の特徴と組み合わせられてもよい。
【0017】
ドックとは、この用語を本明細書で使用する場合、限定はしないが、浮体式ドック、固定ドック、フロート、突堤、船着場、堤防、桟橋、岸壁、埠等を含むことができるが、これらに限定されない広義の用語である。ボートとは、この用語を本明細書で使用する場合、釣り船、ディンギーボート、デッキボート、ボウライダーボート、カディキャビンボート、センターコンソールボート、ハウスボート、トロール船、サーフボート、ウェイクボート、スピードボート、エアボート、インフレータブルボート、ウォータースクータ、及びパーソナルウォータークラフト含むことができるが、これらに限定されない広義の用語である。
【0018】
図1Aは、ドック105に取り付けられたドッキング支援アセンブリ100の実施形態を示す。ドッキング支援アセンブリ100は、ドック取付部分111と、アーム部分131と、船首保持部分151と、衝撃吸収アセンブリ171とを含む。以下に論じられるように、いくつかの実施形態では、別個の衝撃吸収アセンブリは存在せず、むしろ、ドッキング支援アセンブリの要素の1つ又は組み合わせによって、船首保持部分151及び/又はアーム部分131が取付部分111に対して移動することが可能になる。ドック取付部分111は、ドック105の上面107に対して位置決めされる平面等の、上部側面112及び底部側面114(例えば、
図9参照)を有する平面を画定する細長い矩形プレートを備えてもよい。ドック取付部分111は、ドック取付部分111を貫通する取付穴113と、ドック取付部分111を貫通してドック105内に延在してドック取付部分111を適所に固定する複数のドックファスナ115とを含んでもよい。吸収体ドックマウント117は、ドック取付部分111上に配置され、衝撃吸収アセンブリ171の一端をドック取付部分111に固定するために使用される。アーム部分131は、アーム部分131の一端に位置し、アーム部分131をドック取付部分111に取り付けるアームマウント133と、アーム部分131の中央付近に位置し、船首保持部分151をアーム部分131に取り付ける船首アーム部分マウント135と、アーム部分131上に位置し、衝撃吸収アセンブリ171の一端をアーム部分131に固定する衝撃吸収アームマウント137とを含んでもよい。船首アーム部分マウントは、船首アーム部分131及び/又は船首保持部分151と一体的に形成され得ることが理解されるであろう。船首保持部分151は、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155を含んでもよい。第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155のいずれか又は両方は、バンパ部分157等の弾性内側部分を含んでもよい。一態様では、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、
図12に示すように、単一の一体部品を備えてもよい。
【0019】
ドッキング支援アセンブリ100において、ドック取付部分111は、ドック取付部分111の片側がドックの上面上でほぼ平坦になるように、ドックファスナ115によって取付穴113においてドック105に固定されてもよい。図示の態様では、アーム部分131は、アーム部分131がドック取付部分111に対して回転移動可能であるように、一端がアームマウント133においてドック取付部分111に機械的に結合される。図示の実施形態を含む一態様では、アーム部分133は、回転軸Aの周りでドック取付部分111に対して回転移動可能であってもよい。この位置において、アーム部分131及びドック取付部分111は、L字形状をなしている。一態様では、アームマウント133は、シャフト及び軸受アセンブリ等の枢動アセンブリを備えて、アーム部分131が回転軸Aの周りで回転することを可能にするが、ドック105から垂直に延びる方向におけるアーム部分131の移動を制限することができる。衝撃吸収アセンブリ171は、一端がドック吸収体マウント117においてドック取付部分111に固定され、他端が吸収体アームマウント137においてアーム部分131に固定される。一態様では、吸収体ドックマウント117及び/又は吸収体アームマウント137は、シャフト及び軸受アセンブリ等の枢動アセンブリであってもよく、これによって、衝撃吸収アセンブリ171がその固定点の周囲で回転することが可能になり得る。別の態様では、ドック吸収体マウント117及び/又は吸収体ムマウント137は、ボルトを備えてもよく、ボルトは、衝撃吸収アセンブリ171の一端の開口部を貫通してドック取付部分111の開口部に、衝撃吸収アセンブリ171の反対側の端部の開口部を貫通してアーム部分131の開口部に延在し、これによって、衝撃吸収アセンブリ171をドック取付部分111及び/又はアーム部分131に固定することが可能になる。別の態様では、ボルトは、ドック取付部分111を貫通してドック105内に延在してもよい。第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、船首取付部分135において一端がアーム部分131に固定されてもよい。図示の態様では、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、同じ船首部分マウント135に固定される。別の態様では、複数の船首部分マウント135が存在してもよく、その結果、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155がアーム部分131上で互いに隣接して固定されるように、る。図示の態様では、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、船首保持部分151がアーム部分131に対して回転移動可能であるように、船首部分マウント135において一端でアーム部分131に機械的に結合される。図示の実施形態を含む一態様では、船首保持部分151は、回転軸Bの周りでアーム部分131に対して回転移動可能であってもよい(例えば、
図1Cを参照)。一態様では、船首部分マウント135は、シャフト及び軸受アセンブリ等の枢動アセンブリを備えてもよく、船首保持部分151が回転軸Bの周りで回転することを可能にするが、ドック105から垂直に延在する方向に船首保持部分151の移動を制限することができる。別の態様では、船首部分マウント135は、ボルトを備えてもよく、ボルトは、船首アームセクション153及び155をアーム部分131に固定するために、船首アームセクション153及び155を貫通してアーム部分131内に延在する。別の態様では、アーム部分131は、船首アームロックをさらに備えてもよく、その結果、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155の回転は、船首アームロックに係合することによって選択的に防止され得る。例えば、船首アームロックが係合されると、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、アーム部分131の固定点に対して移動できない。別の態様では、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、互いに対して固定される。別の態様では、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、アーム部分131から離れる方を向く、それらの間の角度αを有するV字形状を画定する。望ましくは、角度αは、30~120度、35~105度、及び/又は45~95度である。バンパ部分157は、望ましくは、動作中に一方のアームのバンパ部分157が他方のアームのバンパ部分157に面するように、各船首アームの内側に面する側で第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、バンパ部分157等の弾性内側部分は、船首アームセクション153及び155と一体的に形成されてもよい。船首アームセクション153及び155の長さ「L」は、
図1Aに示すように船首部分マウント135の中心点から船首アームセクションの先端まで測定される。一態様では、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、長さが2フィートと10フィートとの間、長さが3フィートと8フィートとの間、又は長さが3フィートと6フィートとの間である。一態様では第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、長さが少なくとも2フィート、長さが少なくとも3フィート、又は長さが少なくとも5フィートである。一態様では、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、長さが8フィート以下、長さが6フィート以下、長さが5フィート以下、又は長さが4フィート以下である。本出願の目的のために、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、単一の一体部品であり、アームセクションの長さは、アーム部分131と船首保持部分151との間の接触の中心点135から考慮されるものとする。
【0020】
図1Aを参照すると、使用中に、ドッキング支援アセンブリ100のドック取付部分111は、ドッキング部分111が水域の所定のボート駐艇区域に隣接する細長いドック縁部109の近くにあるように、水域106の上に及び/又はそれに隣接して位置決めされるドック105に固定されてもよい。ドック取付部分111は、ドック105の縁部109と平行に延びてもよい。一態様では、アーム部分131は、アーム部分131及び船首保持部分151が水の上に吊り下げれるように、ドック取付部分111に対して略垂直に延在してもよい。アーム部分131及び船首保持部分151を水の上に吊り下げることにより、人は邪魔されることなくドック105の近くで泳ぐことができる等の利点を提供し得る。さらなる利点は、取付部分111のみがドックに固定される必要があるため、ドッキング支援アセンブリ100が真っ直ぐなドック又はL字形のドックのいずれかで使用され得ることであり得る。第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、特定のボートの船首形状に対応する三角形又はV字形状を形成する。第一の船首アームセクション153の先端によって第二の船首アームセクション155の先端から測定される船首保持部分151の幅は、望ましくは、ボートの船首の前部分よりもいくらか大きく、これによって、ボートが第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155によってドッキング支援アセンブリ100の中に案内することが可能になり得る。一態様では、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155が互いに対して移動可能であるとき、ドッキング支援アセンブリ100を、多くの異なる形状の船首を有する多くの異なるタイプの船舶に使用してもよい。この向きでは、第一の船首アームセクション153上のバンパ部分157は、第二の船首アームセクション155上のバンパ部分157に面する。ボートオペレータがドック105に接近してボートを駐艇すると、ボートオペレータは、
図1Bに示すように、ボートの船首がボートの船首の一方の側(例えば、船首の左舷側)で第一の船首アームセクション153のバンパ部分157に係合し、ボートの船首がボートの船首の他方の側(例えば、船首の右舷側)で第二の船首アームセクション155のバンパ部分157に係合するように、ボートを低速又は惰性で駆動させて船首保持部分151内に進入させてもよい。バンパ部分157は、ボートの入ってくる力の一部を吸収し、ボートの船首を損傷しないように柔らかい衝撃領域を提供する。ボートが船首保持部分151に係合すると、力がアーム部分131に伝達され、アーム部分131が回転軸Aを中心に回転する。アーム部分131が回転軸Aを中心に回転すると、船首保持部分151は、アーム部分131が回転し続けるときにボート800がドック縁部109に対してほぼ垂直のままであるように、回転軸Bを中心に回転することができる。アーム部分131がさらに回転すると、衝撃吸収アセンブリ171に係合し、これは、アーム部分131のさらなる回転を制限し、入ってくるボートの力を吸収し、ボートを停止させる。
図1Cは、ドッキング支援アセンブリ100の実施形態を示し、ボート800の船首に係合した後、アーム部分131が最大回転状態にある。
図1Cに示す角度は、例示のみを目的としており、最大回転状態は、実施される実施形態に応じて変化し得ることが認識される。アーム部分131の元の位置又は弛緩位置と、アーム部分131の最大回転位置とは、船首保持部分151に面する角度βを画定する。ドック縁部109及びアーム部分131は、船首保持部分151に面する角度θを画定する。図示の実施形態では、角度θは、角度βよりも90度大きい。いくつかの実施形態では、衝撃吸収アセンブリ171は、45度より大きい、30度より大きい、25度より大きい、20度より大きい、15度より大きい、又は10度より大きい角度βだけ、その弛緩位置に対するアーム部分131の回転を防止する。いくつかの実施形態では、衝撃吸収アセンブリ171は、135度より大きい、120度より大きい、115度より大きい、110度より大きい、105度より大きい、又は100度より大きい角度θだけ、取付部分に対するアーム部分の回転を防止する。いくつかの実施形態では、衝撃吸収アセンブリ171によって、少なくとも10度、少なくとも15度、少なくとも20度、少なくとも25度、少なくとも30度、又は少なくとも45度の角度βだけ、その弛緩位置に対するアーム部分の回転が可能になる。いくつかの実施形態では、衝撃吸収アセンブリ171によって、少なくとも100度、少なくとも105度、少なくとも110度、少なくとも115度、少なくとも120度、又は少なくとも135度の角度θだけ、取付部分に対するアーム部分の回転が可能になる。いくつかの実施形態では、衝撃吸収アセンブリ171によって、10から45度の間、10から30度の間、10から25度の間、10から20度の間、10から15度の間の角度βだけ、その弛緩位置に対するアーム部分の回転が可能になる。いくつかの実施形態では、衝撃吸収アセンブリ171によって、100から135度の間、100から120度の間、100から115度の間、100から110度の間、100から105度の間の角度θだけ、取付部分に対するアーム部分の回転が可能になる。いくつかの実施形態では、衝撃吸収アセンブリ171によって、15~45度、15~30度、15~25度、又は15~20度の角度βだけ、その弛緩位置に対するアーム部分の回転が可能になる。いくつかの実施形態では、衝撃吸収アセンブリ171によって、105~135度、155~120度、105~115度、又は105~110度の角度θだけ、取付部分131に対してアーム部分131の回転が可能になる。ボートの船首の一部分が船首保持部分151内に係合された状態で、ボートオペレータは、次いで、船尾ラインを用いてボートの船尾をドック105に結び付ける等、ボートを係留することができる。
【0021】
一態様では、ドッキング支援アセンブリ100は、いったん固定されると、ドック105から取り外し可能であってもよく、これは、より寒い気候における冬場の間等、使用されていないときにドッキング支援アセンブリ100を保管することが可能になるという利点を有してもよい。そのような除去を容易にするために、ドッキング支援アセンブリは、望ましくは、500ポンド、400ポンド、300ポンド、200ポンド、150ポンド、125ポンド、100ポンド、75ポンド、又は50ポンド未満の重量であってもよい。
【0022】
一態様では、ドッキング支援アセンブリ100は、ドック105のいずれかの側で使用され得るように、
図2に示すように、可逆的であってもよい。例えば、ドッキング支援アセンブリ100がドック105の片側に設置されるとき、ボートの右側又は右舷側が、ドック105に最も近く、ドッキング支援アセンブリ100がドック105の他方の側に設置されるとき、
図1Aのように、ボートの左側が、ドック105に最も近い。ドッキング支援アセンブリ100は、例えば、取付部分111が、いずれかの側がドック105の上部側面107に面した状態でドック105に固定され得るように、取付部分111が可逆的であることによって可逆的であり得る。別の態様では、ドッキング支援アセンブリ100は、例えば、船首保持部分151がいずれかの方向を向いた状態で船首保持部分151をアーム部分131に固定することができることによって、可逆的であり得る。可逆的であることは、ドッキング支援アセンブリ100が、ドックのどの側が水106に隣接するかにかかわらず、任意のドック上で使用されることを可能にするという利点を有し得る。さらなる利点は、2つのドッキング支援アセンブリ100を同じドック上で使用して、1つ以上のボートをドック105の両側に駐艇できることであり得る。
【0023】
一態様では、取付部分111は、金属板であってもよい。いくつかの態様では、取付部分111は、水による損傷を防止するために、亜鉛めっき材料、陽極酸化材料、及び/又は同様の材料から作製され得る。いくつかの態様では、ドックファスナ115は、例えば、ドッキング支援アセンブリ100を取り外してドック105に繰り返し再取り付けすることができるように、ねじ、ボルト等とすることができる。
【0024】
一態様では、衝撃吸収アセンブリ171は、ダンパを有する空気ばね等の衝撃吸収体であってもよい。衝撃吸収体の使用は、ボートが船首保持部分151に係合した後のアーム部分131の戻り回転力を減衰させるという利点を提供し得る。いくつかの態様では、衝撃吸収アセンブリ171は、空気圧式又は油圧式衝撃吸収体であってもよい。
【0025】
一態様では、バンパ部分157は、圧力下で部分的に変形するように設計されてもよく、これは、ボートの船首に加えられる力を緩衝する利点を提供し得る。いくつかの態様では、バンパ部分157は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン等で作られたプラスチック発泡体を含んでもよい。別の態様では、バンパ部分157は、入ってくるボートの力の下で部分的に変形し、ボートへの損傷を防止することができるゴム又は任意の他の材料で作製することができる。一態様では、ドッキング支援アセンブリ100は、任意の構成要素の損傷又は崩壊を防止するために防水性又は耐水性であってもよい。
【0026】
図3は、ドック105に取り付けられたドッキング支援アセンブリ300の別の実施形態を示す。ドッキング支援アセンブリ300は、ドック取付部分111と、アーム部分131と、船首保持部分151と、衝撃吸収アセンブリ371とを含む。ドッキング支援アセンブリ300は、衝撃吸収アセンブリ371がばねを備えることを除いて、ドッキング支援アセンブリ100と同じ要素及び機能を含む。
【0027】
図4は、ドック105に取り付けられたドッキング支援アセンブリ400の別の実施形態を示す。衝撃吸収アセンブリ471とを含む。ドッキング支援アセンブリ400は、ドック取付部分111と、アーム部分131と、船首保持部分151と、衝撃吸収アセンブリ471とを含む。ドッキング支援アセンブリ400は、ドッキング支援アセンブリ100の要素の大部分を含み、それと同様に機能するが、衝撃吸収アセンブリ471は、ドック取付部分111に内蔵され、アーム部分131の回転軸Aを中心とする回転が、望ましくは衝撃吸収アセンブリ471に弛緩位置(例えば、
図4に図示されているような)からの反対力移動と弛緩位置への移動を引き起こす戻り力とを発揮させるように、一端でアーム部分131に結合され得るばねアセンブリ及び/又はダンパアセンブリを備える点で異なる。
【0028】
図4を参照すると、使用中、ボートが船首保持部分151に係合すると、力がアーム部分131に伝達され、アーム部分131の回転軸Aの周りの回転を引き起こす。アーム部分131の回転により、衝撃吸収アセンブリ471が係合し、これによりアーム部分131のさらなる回転が制限され、接近するボートの力が吸収されて、ボートが停止する。
【0029】
図5は、ドック105に取り付けられたドッキング支援アセンブリ500の実施形態を示す。ドッキング支援アセンブリ500は、ドック取付部分111と、アーム部分131と、船首保持部分151と、衝撃吸収アセンブリ571とを含む。一態様では、アーム部分131は、アーム部分131がアームマウント133に対して回転できないか又は最小限にしか回転しないようにアーム部分131をドック取付部分111に取り付けるために、アーム部分131の一端に配置されたアームマウント133を含んでもよい。この位置において、アーム部分131及びドック取付部分111はL字形状をなしている。一態様では、アームマウント133は、アーム部分131を貫通してドック取付部分111内に延在するボルトを備えてもよい。別の態様では、ボルトは、ドック取付部分111を貫通してドック105内に延在してもよい。船首保持部分151は、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155を含んでもよい。第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155のいずれか又は両方は、バンパ部分157等の弾性内側部分を含んでもよい。一態様では、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、単一の一体部品を備えてもよい。衝撃吸収アセンブリ571は、ばね及び/又はダンパを備えてもよい。一態様では、衝撃吸収アセンブリ571は、減衰アセンブリを含んでもよい。衝撃吸収アセンブリ571は、一端が船首保持部分151に固定され、他端がアーム部分131に固定される。一態様では、衝撃吸収アセンブリ571は、衝撃吸収アセンブリ571を貫通してアーム部分131及び/又は船首保持部分151の各端部にそれぞれ延在するボルトによってアーム部分131及び/又は船首保持部分151に固定されてもよい。別の態様では、衝撃吸収アセンブリ571は、溶接によってアーム部分131及び/又は船首保持部分151に固定されてもよい。一態様では、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、単一の一体部品を備えてもよい。別の態様では、衝撃吸収アセンブリ571は、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155のそれぞれに固定されてもよく、その結果、両方の船首アームセクションは、例えば、シャフト及び軸受を備える枢動アセンブリ等によって、固定点に対して回転することができる。別の態様では、衝撃吸収アセンブリ571は、船首アームロックをさらに備えてもよく、その結果、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155の回転が、船首アームロックに係合することによって選択的に防止されてもよい。例えば、船首アームロックが係合されると、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、船首マウント135に対して移動することができない。別の態様では、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、互いに対して固定される。別の態様では、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、それらの間に角度αを有するV字形を画定する。望ましくは、角度αは、30~120度、35~105度、及び/又は45~95度である。バンパ部分157は、望ましくは、動作中に一方のアームのバンパ部分157が他方のアームのバンパ部分157に面するように、各船首アームの内側に面する側で第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155に固定されてもよい。
【0030】
図5を参照すると、使用中、ボートオペレータがドック105に接近してボートを駐艇すると、ボートオペレータは、ボートの船首がボートの船首の一方の側(例えば、船首の左舷側)で第一の船首アームセクション153のバンパ部分157に係合し、ボートの船首がボートの船首の他方の側(例えば、船首の右舷側)で第二の船首アームセクション155のバンパ部分157に係合するように、ボートを低速又は惰性で駆動させて船首保持部分151内に進入させてもよい。バンパ部分157は、ボートの入ってくる力の一部を吸収し、ボートの船首を損傷しないように柔らかい衝撃領域を提供する。ボートが船首保持部分151に係合すると、船首保持部分151はアーム部分131に向かって移動し、力が衝撃吸収アセンブリ571に伝達され、その結果、ボートが船首保持部分151を移動し続けるにつれて、ばねが圧縮される。衝撃吸収アセンブリ571内のばねがさらに圧縮されると、入ってくるボートの力が衝撃吸収アセンブリ571に伝達され、ボートを停止させる。ボートの船首の一部分が船首保持部分151内に係合された状態で、ボートオペレータは、次いで、船尾ラインを用いてボートの船尾をドック105に結び付ける等、ボートを係留することができる。
【0031】
図6は、ドック105に取り付けられたドッキング支援アセンブリ600の実施形態を示す。ドッキング支援アセンブリ100は、ドック取付部分111と、アーム部分631と、船首保持部分151とを含む。アーム部分631は、力が加わると非可塑的に変形する弾性材料で形成されている。アーム部分631は、ドック取付部分111の一端でドック取付部分111に接続される。図示のように、アーム部分631とドック取付部分111とは、J字形状をなすように協働する。一態様では、アーム部分631及びドック取付部分111は、2つの部品を備え、アーム部分631は、アーム部分631の一端を貫通してドック取付部分111内に延在するボルト等によって、ドック取付部分111に取り外し可能に固定されてもよい。別の態様では、ボルトは、ドック105内に延在する。別の態様では、アーム部分631は、溶接等によってドック取付部分111に恒久的に固定されてもよい。別の態様では、ドック取付部分111とアーム部分631とは、1つの一体部品を形成してもよい。第一の船首アームセクション153は、一端がアーム部分631に固定され、第二の船首アームセクション155は、一端がアーム部分631に固定され、その結果、両方の固定点がアーム部分131上で隣接してもよい。一態様では、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、船首アーム部分153、155を貫通してアーム部分631内に延在するボルトによってアーム部分631に固定され、船首アーム部分153、155をアーム部分631に固定してもよい。別の態様では、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、例えば、シャフト及び軸受を備える枢動アセンブリ等によって、アーム部分631上のそれらの固定点に対して回転移動可能である。別の態様では、アーム部分631は、船首アームロックをさらに備えてもよく、その結果、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155の回転が、船首アームロックに係合することによって選択的に防止されてもよい。例えば、船首アームロックを係合すると、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、アーム部分631上のそれらの固定点に対して移動することができない。別の態様では、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、互いに対して固定される。別の態様では、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、それらの間に角度αを有するV字形を画定する。望ましくは、角度αは、30~120度、35~105度、及び/又は45~95度である。
【0032】
図6を参照すると、使用時に、ドッキング支援アセンブリ100のドック取付部分111は、ドッキング部分111が水域の所定のボート駐艇区域に隣接する細長いドック縁部109の近くにあるように、水域106の上に及び/又はそれに隣接して位置決めされるドック105に固定されてもよい。ドック取付部分111は、ドック105の縁部109と平行に延びている。一態様では、アーム部分631は、アーム部分631及び船首保持部分151が水の上に吊り下げられるように、ドック取付部分111に対して略垂直等、横方向に延びることができる。第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、特定のボートの船首形状に対応する三角形又はV字形状を形成する。この向きでは、第一の船首アームセクション153上のバンパ部分157は、第二の船首アームセクション155上のバンパ部分157に面する。ボートオペレータがドック105に接近してボートを駐艇すると、ボートオペレータは、ボートの船首がボートの船首の一方の側(例えば、船首の左舷側)で第一の船首アームセクション153のバンパ部分157に係合し、ボートの船首がボートの船首の他方の側(例えば、船首の右舷側)で第二の船首アームセクション155のバンパ部分157に係合するように、ボートを低速又は惰性で駆動させて船首保持部分151内に進入させてもよい。バンパ部分157は、ボートの入ってくる力の一部を吸収し、ボートの船首を損傷しないように柔らかい衝撃領域を提供する。ボートが船首保持部分151に係合すると、アーム部分631に力が伝達され、アーム部分631が撓んだり、曲がったり、変形したり等する。ボートがアーム部分631に力を加え続けると、その力がアーム部分631を弾性変形させ、入ってくるボートの力を吸収し、ボートを停止させる。ボートの船首の一部分が船首保持部分151内に係合された状態で、ボートオペレータは、次いで、船尾ラインを用いてボートの船尾をドック105に結び付ける等、ボートを係留することができる。
【0033】
図7は、ドック105に取り付けられたドッキング支援アセンブリ700の実施形態を示す。この実施形態では、ドッキング支援アセンブリ700は、T字形の設計である。ドッキング支援アセンブリ700は、ドック取付部分111と、アーム部分131と、船首保持部分151と、衝撃吸収アセンブリ171とを含む。ドッキング支援アセンブリ700は、ドッキング支援アセンブリ100と同じ要素及び機能を含むが、ドック取付部分111の一部分がアーム部分131の上方にあるように、ドック取付部分111がドック105のさらに上方に延在し得る点が異なる。一態様では、ドック取付部分111は、追加の取付穴113及びドックファスナ115を含んでもよい。一態様では、吸収体ドックマウント117は、ドック取付部分111のさらに上方に位置付けられる。この位置では、ボートがドック船首保持部分151に係合すると、衝撃吸収アセンブリ171が圧縮されて、ドッキング支援アセンブリ100のように張力をかけて延在するのではなく、ボートの力を吸収する。
【0034】
図8は、ドック105に取り付けられたドッキング支援アセンブリ100内に駐艇されたボート800の実施形態を示す。ドッキング支援アセンブリ100が
図8に示されているが、本明細書に記載されるドッキング支援アセンブリの任意の実施形態が使用され得ることが認識される。
図8は、浮体式ドックに使用することができるドッキング支援アセンブリ100の実施形態を示す。浮体式ドックでは、水の高さが変化すると、ドック105の高さは比例して変化し、ボート800はすべての水位でドッキング支援アセンブリ100内に駐艇することができる。
【0035】
図9は、グラウンデッド又は非浮体式ドック(grounded or non-floating dock)905に使用され得るドッキング支援アセンブリ900の実施形態を示す。ドックが浮遊していないとき、変動する水位は、ドックの有用性に影響を及ぼし得る。水位が低下すると、ドックに対するボートの船首の高さが減少する。ドッキング支援アセンブリ900は、本明細書で説明されるドッキング支援アセンブリの任意の実施形態であり得るが、水位の低下に適応するために、船首保持部分151は、水に向かってさらに下方に延在してもよい。例えば、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155は、水に向かって垂直方向に、さらに下方に延在してもよい。一態様では、船首保持部分151は、第一の船首アームセクション153及び第二の船首アームセクション155の前部を覆うために、より多くのバンパ部分157を含んでもよい。一態様では、ドッキング支援アセンブリ900の船首アーム153及び155は、水に向かう方向で取付部分の下に2フィート以下延びる。
【0036】
使用中、高い水位で、ボートオペレータがドックに接近してボート800を駐艇するとき、ボートオペレータは、ボート800の船首がボート800の船首の一方の側(例えば、船首の左舷側)の第一の船首アームセクション153の頂部付近のバンパ部分157に係合し、ボート800の船首がボート800の船首の他方の側(例えば、船首の右舷側)の第二の船首アームセクション155の頂部付近のバンパ部分157と係合するように、ボート800を低速又は惰性で駆動させて船首保持部分151内に進入させてもよい。水位が低下すると、ボートオペレータがボート800を駐艇すると、ボート800の船首が各船首アームセクション153,155のバンパ部分157とより低い高さで係合する。拡張船首アームセクション153及び155は、ボートが変動する水位に駐艇されることを可能にするという利点を有し得る。
【0037】
図10は、ドック105に取り付けられたドッキング支援アセンブリ1000の実施形態を示す。ドッキング支援アセンブリ100は、ドック取付部分111と、アーム部分131と、船首保持部分151と、衝撃吸収アセンブリ171と、ファスナプレート1081とを含む。ファスナプレート1081は、ドック105の上面107に対して位置決めされる平面を画定する細長い矩形プレートを備えてもよい。ファスナプレート1081は、ファスナプレート1081を貫通して延在する1つ以上の取付穴1083と、ファスナプレート1081を貫通してドック105内に延在する1つ以上のドックファスナ1085とを含んで、ファスナプレート1081を適所に固定してもよい。ファスナプレート1081は、ドック取付部分111に固定されてもよい。一態様では、ファスナプレート1081は、ファスナプレート1081の一端の開口部を貫通してドック取付部分111の開口部内に延在する1つ以上のボルトによってドック取付部分111に固定することができ、これによりファスナプレート1081をドック取付部分111に固定することができる。別の態様では、ボルトは、ドック取付部分111を貫通してドック105内に延在してもよい。別の態様では、ファスナプレート1081は、ドック取付部分111に溶接されてもよい。別の態様では、ファスナプレート1081とドック取付部分111とは、1つの一体部品を形成してもよい。ファスナプレート1081は、例えば、
図9に記載されるドッキング支援アセンブリ900における船首アームセクション153及び155の重量の増加から提供される追加の力等、取付部分111に対する力のいくらかを相殺するという利点を提供し得る。ドッキング支援アセンブリ1000は、ファスナプレート1081を含むように
図10に示されているが、本明細書に記載されるドッキング支援アセンブリの任意の実施形態は、ファスナプレート1081を含むことができることが認識される。
【0038】
図11A~11Eは、ドック105に取り付けられたドッキング支援アセンブリ1100の実施形態を示す。
図11Aは、ドッキング支援アセンブリ1100の上面図を示し、
図11Bは、回転位置にある上面図を示し、
図11Cは、正面図を示し、
図11D及び11Eは、斜視図を示す。ドッキング支援アセンブリ1100は、ドック取付部分1127と、アームアセンブリ1101と、船首保持部分1151と、衝撃吸収アセンブリ171とを含む。上記で論じたように、いくつかの実施形態では、別個の衝撃吸収アセンブリ171はなく、むしろ、ドッキング支援アセンブリ1100の要素の1つ又は組み合わせによって、船首保持部分1151及び/又はアームアセンブリ1101の全部又は一部分がドック取付部分1127に対して移動することが可能になる。ドック取付部分1127は、上部側面1112及び底部側面1114(例えば、
図11Dを参照)、ならびに底部側面1114からドック105に向かって延在する2つのほぼ垂直な側面1116及び1118を有する平面を画定する細長い矩形プレートを備えてもよく、その結果、2つの側面1116及び1118は、ほぼ垂直にドックに接触する。ドック取付部分1127は、ドック105の上面107に支持されている。一態様では、ドック取付部分1127は、ドック取付部分1127が中空の厚板を備えるように、頂部矩形プレートと同様の底部プレートを備えてもよい。ドック取付部分1127は、ドック取付部分1127を貫通して延在する取付穴113と、ドック取付部分1127を貫通してドック105内に延在し、ドック取付部分1127を定位置に固定する複数のドックファスナ115とを含んでもよい。吸収体ドックマウント117は、ドック取付部分1127上に位置し、衝撃吸収アセンブリ171の一端をドック取付部分1127に固定するために使用される。吸収体ドックマウント117は、ブラケット117A及び第一の吸収体ロッド117Bを含むアセンブリを備えてもよい(例えば、
図11C参照)。ブラケット117Aは、(例えば、溶接によって)ドック取付部分1127に連結されてもよく、第一の吸収体ロッド117Bは、ブラケット117A及び衝撃吸収アセンブリ171の一端を貫通して延在し、衝撃吸収アセンブリ171をドック取付部分1127に接続してもよい。ブラケット117A及び第一の吸収体ロッド117Bの配置によって、衝撃吸収アセンブリ171が第一の吸収体ロッド117Bによって画定される軸の周りで回転することが可能になってもよい。
【0039】
アームアセンブリ1101は、第一のアーム部分1103と第二のアーム部分1105とを含んでもよい。第一のアーム部分1103は、一端でドック取付部分1127に連結され、他端で第二のアーム部分1105に連結される矩形プレートを備えてもよい。例えば、第一のアーム部分1103は、一端でドック取付部分1127に溶接、ボルト留め、ねじ留め等されてもよい。第一のアーム部分1103は、片側の第一のドックアーム支持体1107及び反対側の第二のドックアーム支持体1109によってさらに支持されてもよい。第一のドックアーム支持体1107は、一端でドック取付部分1127に連結され、他端で第一のアーム部分1103に連結されてもよい。同様に、第二のドックアーム支持体1109は、一端でドック取付部分1127に連結され、他端で第一のアーム部分1103に連結されてもよく、第一のドックアーム支持体1107及び第二のドックアーム支持体1109は、アームアセンブリ1101のために、ほぼ三角形の支持構造を備える。第二のアーム部分1105は、円筒形又は管状構造を備えてもよく、プレートは、円筒形部分の片側から延在する。第二のアーム部分1105の第一の端部は、第二のアーム部分1105を枢動アセンブリ1119に結合するために使用され得るアームコネクタ1129を備えてもよい。アームコネクタ1129は、ロッドを受け入れるように構成される、垂直中空管を備えてもよい。第二のアーム部分1105は、枢動アセンブリ1119によって画定される軸Aの周囲で回転するように構成されてもよい。枢動アセンブリ1119を通して、第二のアーム部分1105は、第一のアーム部分1103に連結されてもよい。枢動アセンブリ1119は、垂直ロッドを備えてもよい。枢動アセンブリ1119は、第三のドックアーム支持体1111によってドック取付部分1127に接続されてもよい。第三のドックアーム支持体1111は、一端で枢動アセンブリ1119の頂部に連結され、他端で第一のドックロッド1125に連結され得る。第一のドックロッド1125の頂部は、第三のドックアーム支持体1111に連結されてもよく、第一のドックロッド1125の底部は、ドック取付部分1127に連結されてもよい。第一のアーム部分1103はさらに、頂部アームプレート1113及び底部アームプレート1115によって枢動アセンブリ1119に連結されてもよい。頂部アームプレート1113及び底部アームプレート1115は、丸みを帯びた角部を有する三角形プレートを備えてもよく、各角部又はその付近でドッキング支援アセンブリ1100の様々な部分に結合されてもよい。頂部及び底部アームプレート1113及び1115は、頂部及び底部アームプレート1113及び1115が、枢動アセンブリ1119によって画定される軸Aの周囲で回転することができるように、枢動アセンブリ1119を受け入れるように構成される、第一の角部に穴を含んでもよい。頂部アームプレート1113は、頂部アームプレート1113及び底部アームプレート1115を貫通して延在し得る第一のプレートロッド1117によって底部アームプレート1115に結合されてもよい。頂部及び底部アームプレート1113及び1115は、頂部アームプレート1113、第二のアーム部分1105、及び底部アームプレート1115を貫通して延在し得る第二のプレートロッド1121によって、第二のアーム部分1105に連結されてもよい。図示される態様では、頂部アームプレート1113、底部アームプレート1115、及び第二のアーム部分1105は、枢動アセンブリ1119によって画定される軸Aの周囲で回転するように構成されてもよい。枢動アセンブリ1119は、吸収体アームマウント137によって衝撃吸収アセンブリ171に連結されてもよい。吸収体アームマウント137は、ブラケット137A及び第二の吸収体ロッド137Bを含むアセンブリを備えてもよい(
図11B参照)。ブラケット137Aは、軸Aを中心とした第二のアーム部分1105の回転がブラケット137Aの同等の回転を引き起こすように、(例えば、溶接によって)アームコネクタ1129に連結されてもよい。第二の吸収体ロッド137Bは、ブラケット137A及び衝撃吸収アセンブリ171の一端を貫通して延在して、衝撃吸収アセンブリ171を枢動アセンブリ1119及び第二のアーム部分1105に接続することができる。ブラケット137A及び第二の吸収体ロッド137Bの配置によって、衝撃吸収アセンブリ171が第二の吸収体ロッド137Bによって画定される軸の周りで回転することが可能になり得る。
【0040】
第二のアーム部分1105は、船首アームマウント1123によって船首保持部分1151に接続されてもよい。船首アームマウント1123は、円筒形部分の一方の側部から外に延在するプレートを有する円筒形又は管状構造を備えてもよい。船首アームマウント1123は、第二のアーム部分1105を貫通して延在してもよく、第二のアーム部分1105に対してほぼ垂直であってもよい。船首保持部分1151は、第一の船首アームセクション1153及び第二の船首アームセクション1155を含んでもよい。第一の船首アームセクション1153及び第二の船首アームセクション1155のいずれか又は両方は、バンパ部分1157等の弾性内側部分を含んでもよい。一態様では、第一の船首アームセクション1153及び第二の船首アームセクション1155は、単一の一体部品を備えてもよい。
図11C~11Eに示されるように、バンパ部分1157は、吸収及び牽引を最適化するために、より小さいバンパの複数の行及び列を備えてもよい。
【0041】
ドッキング支援アセンブリ1100において、ドック取付部分1127は、ドック取付部分1127の側面がドックの上面に対してほぼ垂直になるように、ドックファスナ115によって取付穴113でドック105に固定されてもよい。図示の態様では、第二のアーム部分1105は、第二のアーム部分1105が第一のアーム部分1103に対して回転移動可能であるように、枢動アセンブリ1119において、一端で第一のアーム部分1103に機械的に結合される。図示の実施形態を含む一態様では、第二のアーム部分1105は、回転軸Aの周りで第一のアーム部分1103に対して回転移動可能であってもよい。
図11Aに示される位置では、アームアセンブリ1101及びドック取付部分1127は、弛緩位置と見なされ得るT字形状をなす。一態様では、第二のアーム部分1105は、第一のアーム部分1103に対して回転軸Aを中心に第一の方向(例えば、
図11Aでは反時計回り)に回転するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、衝撃吸収アセンブリ171は、第一の方向に45度より大きい、30度より大きい、25度より大きい、20度より大きい、15度より大きい、又は10度より大きい角度だけ、その弛緩位置にある第一のアーム部分1103に対する第二のアーム部分1105の回転を防止する。一態様では、第二のアーム部分1105は、第一のアーム部分1103に対して回転軸Aを中心に第二の方向(例えば、
図11Aでは時計回り)に回転移動可能であってもよい。
図11Bに示すように、第二のアーム部分1105は、ドッキング支援アセンブリ1100が使用していない間に占有する空間の量を最小限にするために、ドック105に向かって内向きに回転することができる。いくつかの実施形態では、ドッキング支援アセンブリ1100は、第二の方向において90度を上回る角度による、その弛緩位置における第一のアーム部分1103に対する第二のアーム部分1105の回転を防止してもよい。一態様では、枢動アセンブリ1119は、第二のアーム部分1105が回転軸Aを中心に回転することを可能にするが、ドック105から垂直に延在する方向への第二のアーム部分1105の動きを制限するために、シャフト及び軸受アセンブリのような任意のタイプの枢動アセンブリを備えてもよい。上述したように、衝撃吸収アセンブリ171は、一端がドック吸収体マウント117においてドック取付部分1127に固定され、他端が吸収体アームマウント137においてアームアセンブリ1101に固定される。一態様では、吸収体ドックマウント117及び/又は吸収体アームマウント137は、衝撃吸収アセンブリ171がその固定点の周囲で回転することを可能にし得る、シャフト(例えば、第一の吸収体ロッド117B及び第二の吸収体ロッド137B)及び軸受アセンブリ等の枢動アセンブリであってもよい。第一の船首アームセクション1153及び第二の船首アームセクション1155は、一端が船首アームマウント1123においてアームアセンブリ1101に固定されてもよい。図示の態様では、第一の船首アームセクション1153及び第二の船首アームセクション1155は、同じ船首アームマウント1123に固定される。別の態様では、第一の船首アーム部分1153及び第二の船首アーム部分1155が第二のアーム部分1105上で互いに隣接して固定されるように、複数の船首アームマウント1123が存在してもよい。一態様では、第一の船首アームセクション1153及び第二の船首アームセクション1155は、船首保持部分1151が第二のアーム部分1105に対して回転移動可能であるように、一端が船首アームマウント1123において第二のアーム部分1105に機械的に結合されてもよい。一態様では、船首保持部分1151は、回転軸Bの周りで第二のアーム部分1105に対して回転移動可能であってもよい。一態様では、船首アームマウント1123は、シャフト及び軸受アセンブリ等の枢動アセンブリを備えてもよく、船首保持部分1151が回転軸Bの周りで回転することを可能にするが、ドック105から垂直に延在する方向に船首保持部分1151の移動を制限することができる。別の態様では、アームアセンブリ1101は、船首アームロックをさらに備えてもよく、その結果、第一の船首アームセクション1153及び第二の船首アームセクション1155の回転が、船首アームロックに係合することによって選択的に防止されてもよい。例えば、船首アームロックが係合されると、第一の船首アームセクション1153及び第二の船首アームセクション1155は、アームアセンブリ1101上のそれらの固定点に対して移動することができない。別の態様では、第一の船首アームセクション1153及び第二の船首アームセクション1155は、相互に対して固定される。別の態様では、第一の船首アームセクション1153及び第二の船首アームセクション1155は、第二のアーム部分1105から離れる方を向く、それらの間の角度αを有するV字形を画定する。望ましくは、角度αは、30~120度、35~105度、及び/又は45~95度である。バンパ部分1157は、望ましくは、動作中に一方のアーム上のバンパ部分1157が他方のアーム上のバンパ部分1157に面するように、各船首アームの内側に面する側で第一の船首アームセクション1153及び第二の船首アームセクション1155に固定されてもよい。いくつかの実施形態では、バンパ部分1157等の弾性内側部分は、船首アームセクション1153及び1155と一体的に形成されてもよい。船首アームセクション1153及び1155の長さ「L」は、
図11Aに示されるように、船首アームマウント1123の中心点から船首アームセクションの先端まで測定される。一態様では、第一の船首アームセクション1153及び第二の船首アームセクション1155は、長さが2フィートと10フィートとの間、長さが3フィートと8フィートとの間、又は長さが3フィートと6フィートとの間である。一態様では、第一の船首アームセクション1153及び第二の船首アームセクション1155は、長さが少なくとも2フィート、長さが少なくとも3フィート、又は長さが少なくとも5フィートである。一態様では、第一の船首アームセクション1153及び第二の船首アームセクション1155は、長さが8フィート以下、長さが6フィート以下、長さが5フィート以下、又は長さが4フィート以下である。本出願の目的のために、第一のアームセクション1153及び第二のアームセクション1155が単一の一体部品である場合、アームセクションの長さは、船首アームセクションとアームアセンブリ1101との間の接触の中心点1123と見なされる。
【0042】
図11Aを参照すると、使用時に、ドッキング支援アセンブリ1100のドック取付部分1127は、ドック取付部分1127が水域の所定のボート駐艇区域に隣接する細長いドック縁部109の近くにあるように、水域106の上に及び/又はそれに隣接して位置決めされるドック105に固定されてもよい。ドック取付部分1127は、ドック105の縁部109と平行に延びてもよい。一態様では、第一のアーム部分1103は、アームアセンブリ1101及び船首保持部分1151が水の上に吊り下げれるように、ドック取付部分1127に対して略垂直に延在してもよい。アームアセンブリ1101及び船首保持部分1151を水の上に吊り下げることにより、人は邪魔されることなくドック105の近くで泳ぐことができる等の利点を提供し得る。さらなる利点は、ドック取付部分1127のみがドックに固定される必要があるため、ドッキング支援アセンブリ1100が真っ直ぐなドック又はL字形のドックのいずれかで使用されてもよいことであり得る。第一の船首アームセクション1153及び第二の船首アームセクション1155は、特定のボートの船首形状に対応する三角形又はV字形状を形成する。第一の船首アームセクション1153の先端によって第二の船首アームセクション1155の先端から測定される船首保持部分1151の幅は、望ましくは、ボートの船首の前部分よりもいくらか大きく、これによって、ボートが第一の船首アームセクション1153及び第二の船首アームセクション1155によってドッキング支援アセンブリ1100の中に案内することが可能になり得る。一態様では、第一の船首アームセクション1153及び第二の船首アームセクション1155が互いに対して移動可能であるとき、ドッキング支援アセンブリ1100を、多くの異なる形状の船首を有する多くの異なるタイプの船舶に使用してもよい。この向きでは、第一の船首アームセクション1153上のバンパ部分1157は、第二の船首アームセクション1155上のバンパ部分1157に面する。ボートオペレータがドック105に接近してボートを駐艇すると、ボートオペレータは、
図1Bに示すように、ボートの船首がポートの船首の一方の側(例えば、船首の左舷側)で第一の船首アームセクション1153のバンパ部分1157に係合し、ボートの船首がボートの船首のポート他方の側(例えば、船首の右舷側)で第二の船首アームセクション1155のバンパ部分1157に係合するように、ボートを低速又は惰性で駆動させて船首保持部分1151内に進入させてもよい。バンパ部分1157は、ボートの入ってくる力の一部を吸収し、ボートの船首を損傷しないように柔らかい衝撃領域を提供する。ボートが船首保持部分1151に係合すると、力が第二のアーム部分1105に伝達され、回転軸Aを中心に第二のアーム部分1105が回転する。ボートが船首保持部分1151に係合すると、力が。第二のアーム部分1105が回転軸Aを中心に回転すると、船首保持部分1151は、第二のアーム部分1105が回転し続けるときにボート800がドック縁部109に対してほぼ垂直のままであるように、回転軸Bを中心に回転することができる。第二のアーム部分1105のさらなる回転は、衝撃吸収アセンブリ171に係合し、これは、第二のアーム部分1105のさらなる回転を制限し、入ってくるボートの力を吸収し、ボートを停止させる。ボートの船首の一部分が船首保持部分1151内に係合された状態で、ボートオペレータは、次いで、船尾ラインを用いてボートの船尾をドック105に結び付ける等、ボートを係留することができる。
【0043】
一態様では、ドッキング支援アセンブリ1100は、いったん固定されると、ドック105から取り外し可能であってもよく、このことは、より寒い気候における冬の月の間等、使用されていないときにドッキング支援アセンブリ1100が保管されることを可能にするという利点を有してもよい。そのような取り外しを容易にするために、ドッキング支援アセンブリは、望ましくは、500ポンド、400ポンド、300ポンド、200ポンド、150ポンド、125ポンド、100ポンド、75ポンド、又は50ポンド未満の重量であってもよい。一態様では、第一の船首アームセクション1153及び第二の船首アームセクション1155及び/又はバンパ部分1157は、弾性であり、100ポンドの衝撃力に応答して、少なくとも1インチ移動可能である。
【0044】
一態様では、ドッキング支援アセンブリ1100がドック105の細長いドック縁部109から離れて延在する距離は、水中の他の人々及び物体との干渉を防止するために、制限され得る。例えば、いくつかの実施形態では、アームアセンブリ1101及び船首保持部分1151の細長いドック縁部109から離れる延長の長さは、10フィート未満、8フィート未満、6フィート未満、4フィート未満、2フィート未満、及び/又は同等の長さであってもよい。
【0045】
図13は、追加の安全構成要素を含むドック105に取り付けられたドッキング支援アセンブリ100の実施形態を示す。ドッキング支援アセンブリ100が
図13に示されているが、安全構成要素は、本明細書に説明されるドッキング支援アセンブリ(例えば、ドッキング支援アセンブリ100、ドッキング支援アセンブリ300、ドッキング支援アセンブリ400、ドッキング支援アセンブリ500、ドッキング支援アセンブリ600、ドッキング支援アセンブリ900、ドッキング支援アセンブリ1000、ドッキング支援アセンブリ1100、及び/又は同等物)のうちのいずれかと組み合わせることができることが認識される。
【0046】
一態様では、追加の安全構成要素は、ライト181と、グリップストリップ183と、ドックバンパ187とを含んでもよい。ライト181は、例えば、白熱灯、蛍光灯、コンパクト蛍光灯、ハロゲンランプ、発光ダイオード、及び/又は同等物等の任意の好適な光源を含んでもよい。システムに含まれるライト181の数は、ライトの強度ならびにドック105及びドッキング支援アセンブリ100のサイズに応じて変動してもよい。例えば、ドッキング支援アセンブリ100は、1個、5個、10個、25個、及び/又は同様の個数のライト181を含んでもよい。概して、ライト181は、ドッキング支援アセンブリ100及び/又はドック105上の任意の場所に位置付けられ得る。一態様では、ボート800のドッキングエリアを照明するために、船首保持部分151(例えば、船首保持部分151の頂面、側面、底面、前面、及び/又は同様の表面上にある)上にライト181を含むことが好ましい場合がある。例えば、
図13に示すように、ボートが駐艇されたドック105に沿った領域を照明するために、船首保持部分151の頂面に、ライト181が配置されている。ライト181がこのように配置されると、ライト181は、ボートオペレータがボート800を安全に駐艇するのを助けることができる。ライト181は、また、ドック105及び/又はグリップストリップ183上に配置されてもよい。これらのライト181は、ドック105の全部又は一部分を照明するために、及び/又はボート駐艇区域をさらに照明するために使用されてもよい。概して、ライト181は、ドッキング支援アセンブリ100とともに使用されている間の損傷を防止するために防水性であるように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、ライト181は、太陽光発電式であってもよい。
【0047】
一態様では、グリップストリップ183は、ドック105上に位置付けられてもよく、ドッキング支援アセンブリ100に隣接してもよい。例えば、グリップストリップ183は、ドック105の細長いドック縁部109に沿って配置されてもよい。一態様では、グリップストリップ183は、ドッキング支援アセンブリ100のドック取付部分111と、ほぼ同じ高さであり得る。いくつかの実施形態では、グリップストリップ183は、ドック取付部分111に結合するように構成されてもよい。グリップストリップ183は、ドック105上の人が滑るリスクを低減するために、任意の適切な材料を含んでもよい。例えば、グリップストリップ183は、人間(例えば、ボートオペレータ)とドック105との間の牽引力を増加させてもよい。グリップストリップ183は、ドック105に取り外し可能に、又は恒久的に結合するように構成されてもよい。例えば、グリップストリップ183は、ドック105の上面107とインターフェースするように構成された片側に接着ストリップを含んでもよい。一態様では、グリップストリップ183は、人が滑る可能性を低減するのに充分な粗さを有する材料を備えてもよい。例えば、グリップストリップ183は、10μm~70μmの間(例えば、10μm~70μmの間、20μm~60μmの間、30μm~50μmの間、35μm~45μmの間、これらの間の値等)の最小表面粗さ(Rz)を有してもよい。いくつかの実施形態では、グリップストリップ183上に水があるときに滑るリスクを低減するために、グリップストリップ182は20μm以上の最小表面粗さを有することが好ましい場合がある。いくつかの実施形態では、グリップストリップ183は、ゴム材料(例えば、加硫ゴム)、プラスチック材料(例えば、ポリウレタン)、ビニル材料(例えば、ポリ塩化ビニル(PVC))、及び/又は同等物を含んでもよい。
【0048】
一態様では、ドッキング支援アセンブリ100は、ドックバンパ187を含んでもよい。ドックバンパ187は、ドック105の細長いドック縁部109に沿って延在してもよい。一態様では、ドックバンパ187は、ドッキング支援アセンブリ100に、例えば、ドック取付部分111に結合されてもよい。ドックバンパ187は、バンパ部分157と同様又は同一であってもよく、ボート800への損傷のリスクを低減しながらボート800がドックバンパ187に接触することを可能にするように構成される。例えば、ドックバンパ187は、ボート800から接触すると弾性的に変形するように構成されてもよい。ドックバンパ187は、ドック105の側面から水に向かう方向に延在してもよい。ドックバンパ187の重量及び長さは、ドッキング支援アセンブリ100及びボート800のサイズに基づいて変化してもよい。
【0049】
いくつかの実施形態では、ドッキング支援アセンブリ100の構成要素のうちのいくつか、又は全ては、ユーザのボート800の色に合致するように着色されてもよい。例えば、ユーザは、ボート800の色に合うようにドッキング支援アセンブリ100の色をカスタマイズすることができてもよい。
【0050】
(追加の実施形態)
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実際、本明細書に記載される新規な方法及びシステムは、様々な他の形態で具現化されてもよい。さらに、本明細書で説明されるシステム及び方法における様々な省略、置換、及び変更は、本開示の趣旨から逸脱することなく行われてもよい。付随する特許請求の範囲及びその同等物は、本開示の範囲及び精神に含まれるような形態又は修正を網羅することを意図している。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照することによってのみ定義される。
【0051】
特定の態様、実施形態、又は実施例に関連して説明される特徴、材料、特性、又はグループは、矛盾しない限り、本節又は本明細書の他の場所で説明される任意の他の態様、実施形態、又は実施例に適用可能であることを理解されたい。本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書及び図面を含む)に開示された特徴のすべて、及び/又はそのように開示された任意の方法もしくはプロセスのステップのすべては、そのような特徴及び/又はステップの少なくともいくつかが相互に排他的である組合せを除いて、任意の組合せで組み合わされてもよい。保護は、任意の前述の実施形態の詳細に限定されない。保護は、本明細書(添付の特許請求の範囲、要約書及び図面を含む)に開示される特徴の任意の新規なもの又は任意の新規な組み合わせに、あるいはそのように開示される任意の方法又はプロセスのステップの任意の新規なもの又は任意の新規な組合せに及ぶ。
【0052】
さらに、別個の実装形態の文脈において本開示で説明されるいくつかの特徴は、また、単一の実装形態において組み合わせて実装することができる。逆に、単一の実装形態の文脈において説明される様々な特徴は、また、複数の実装形態において別々に、又は任意の適切なサブコンビネーションにおいて実装することができる。さらに、特徴は、特定の組合せで働くものとして上記で説明され得るが、特許請求される組合せからの1つ以上の特徴は、場合によっては、その組合せから削除することができ、その組合せは、サブコンビネーション又はサブコンビネーションの変形形態として特許請求され得る。
【0053】
さらに、操作が特定の順序で図面において示されるか又は本明細書で説明されることがあるが、望ましい結果を達成するために、そのような操作は、示された特定の順序で、又は逐次順序で実施される必要はなく、あるいは、すべての操作が実施される必要はない。図示又は説明されていない他の操作を例示的な方法及びプロセスに組み込んでもよい。例えば、説明する操作のいずれかの前に、それらの後に、それらと同時に、又はそれらの間に、1つ以上の追加の操作を実施することができる。さらに、操作を、他の実装形態で再構成しても、あるいは並べ替えてもよい。いくつかの実施形態では、説明及び/又は開示されるプロセスにおいて取られる実際のステップは、図において示されるものとは異なり得ることを当業者は認識されよう。実施形態に応じて、上記で説明したステップのいくつかを削除してもよく、他のステップを追加してもよい。さらに、上記で開示された特定の実施形態の特徴及び属性を追加の実施形態を形成するために異なる方法で組み合わせてもよく、それらのすべては本開示の範囲内に入る。また、上記で説明した実装形態における様々なシステム構成要素の分離は、すべての実装形態においてそのような分離を必要とするものと理解されるべきではなく、説明する構成要素及びシステムは、概して、単一の製品において一緒に組み込まれ得ること又は複数の製品にパッケージングされ得ることを理解されたい。
【0054】
本開示のために、特定の態様、利点及び新規の特徴について本明細書で説明した。必ずしもすべてのそのような利点は、いずれかの特定の実施形態に従って達成されるとは限らない。したがって、例えば、本開示は、本明細書で教示又は示唆され得る他の利点を必ずしも達成することなしに、本明細書で教示する1つの利点又は利点のグループを達成する様式で具現化又は実行され得ることを、当業者は認識されよう。
【0055】
「できる(can)」、「し得る(could)」、「であろう(might)」、又は「してもよい(may)」等の条件付き文言は、別段に明記されていない限り、あるいはさもなければ使用される文脈内で理解されない限り、特定の特徴、要素、及び/又はステップを、いくつかの実施形態は含むが、他の実施形態は含まないことを伝えるものと概して意図される。したがって、そのような条件付き文言は、特徴、要素、及び/又はステップが1つ以上の実施形態のために何らかの方法で必要とされること、あるいは1つ以上の実施形態が、ユーザ入力又はプロンプティングを用いて、又は用いずに、これらの特徴、要素、及び/又はステップがいずれかの特定の実施形態に含まれるか又はその特定の実施形態において実施されるべきであるかどうかを判断するための論理を必ず含むことを暗示するものと概して意図されない。
【0056】
「X、Y、Zのうち少なくとも1つ」等の連結的文言は、特に明記されていない限り、文脈から、項目、用語等がX、Y、Zのいずれかであり得ることを伝えるために、一般に使用される文脈とともに別様に理解される。したがって、このような連結的文言は、特定の実施形態がXのうち少なくとも1つ、Yのうち少なくとも1つ、及びZのうち少なくとも1つの存在を必要とすることを暗示することを意図するものではない。
【0057】
本明細書で使用される程度の言葉、例えば、「およそ」、「約」、「概ね」、及び「実質的に」という用語は、本明細書で使用される場合、所望の機能を依然として果たすか、又は所望の結果を達成する、記載された値、量、又は特性に近い値、量、又は特性を表す。例えば、「およそ」、「約」、「概ね」、及び「実質的に」という用語は、記載された量の10%未満、5%未満、1%未満、0.1%未満、及び0.01%未満である量を意味し得る。別の例として、特定の実施形態では、「概ね平行」及び「実質的に平行」という用語は、正確に平行から15度、10度、5度、3度、1度、又は0.1度以下だけ離れる値、量、又は特性を意味する。
【0058】
本開示の範囲は、このセクション又は本明細書の他の場所における好ましい実施形態の特定の開示によって限定されるものと意図されず、このセクション又は本明細書の他の場所で提示されるかあるいは将来において提示される特許請求の範囲によって定義され得る。特許請求の範囲の文言は、特許請求の範囲において採用された文言に基づいて広く解釈され、本明細書において、又は本出願の審査過程中に記載される実施例に限定されるものではなく、それらの実施例は、非排他的と解釈されるべきである。
【国際調査報告】