IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ディー-オース エナジー ストレージ テクノロジー (シーアン) カンパニー リミテッドの特許一覧

特表2025-505342大容量電池の製造方法及び大容量電池
<>
  • 特表-大容量電池の製造方法及び大容量電池 図1
  • 特表-大容量電池の製造方法及び大容量電池 図2
  • 特表-大容量電池の製造方法及び大容量電池 図3
  • 特表-大容量電池の製造方法及び大容量電池 図4
  • 特表-大容量電池の製造方法及び大容量電池 図5
  • 特表-大容量電池の製造方法及び大容量電池 図6
  • 特表-大容量電池の製造方法及び大容量電池 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-26
(54)【発明の名称】大容量電池の製造方法及び大容量電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20250218BHJP
   H01M 50/673 20210101ALI20250218BHJP
   H01M 50/531 20210101ALI20250218BHJP
   H01M 50/342 20210101ALI20250218BHJP
   H01M 50/655 20210101ALI20250218BHJP
   H01M 10/0583 20100101ALI20250218BHJP
   H01M 10/0585 20100101ALI20250218BHJP
【FI】
H01M10/04 Z
H01M10/04 W
H01M50/673
H01M50/531
H01M50/342 101
H01M50/655
H01M10/0583
H01M10/0585
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024537295
(86)(22)【出願日】2022-10-22
(85)【翻訳文提出日】2024-04-12
(86)【国際出願番号】 US2022047506
(87)【国際公開番号】W WO2023034652
(87)【国際公開日】2023-03-09
(31)【優先権主張番号】17/898,795
(32)【優先日】2022-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524073083
【氏名又は名称】ディー-オース エナジー ストレージ テクノロジー (シーアン) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ザイ テンフェイ
(72)【発明者】
【氏名】レイ ジェンジュン
(72)【発明者】
【氏名】チャン サンシュエ
(72)【発明者】
【氏名】ジェン ガオフェン
(72)【発明者】
【氏名】リウ イ
【テーマコード(参考)】
5H012
5H023
5H028
5H029
5H043
【Fターム(参考)】
5H012AA07
5H012BB03
5H023AA09
5H023AS10
5H023BB10
5H028AA06
5H028AA07
5H028BB03
5H028BB11
5H028CC12
5H028EE06
5H028HH08
5H029AJ14
5H029AM00
5H029BJ12
5H029BJ14
5H029CJ13
5H029DJ02
5H029EJ12
5H029HJ14
5H043AA19
5H043CA04
5H043EA35
5H043EA60
(57)【要約】
本願は、大容量電池の製造方法及び大容量電池を開示しており、既存の大容量リチウム電池では一致性が悪く、性能が不安定で、全体の働き性能が悪いという問題を主に解決しようとする。かかる方法は、大容量電池コアを構成する巻回セルまたは積層セルを単独に組み立てて電池コアとして作製してから、化成、容量等級付けを行う工程と、各電池コアを容量、内部抵抗、電圧、自己放電のうちの1つまたは複数に従って群分けし、同一の群における電池コアを並列接続して大容量電池ボックス内に入れ、さらに二次注液、封口、容量等級付けを行う工程と、を含む。本願によれば、一回注液後に電池に対して化成、容量等級付け、分級を行い、等級が一致する複数の電池を並列接続して大容量電池ボックスに入れてから再注液することができ、大容量電池の各並列接続セルの一致性が向上し、それに加えて、大容量電池の品質管理制御効率及び電池品質も向上する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大容量電池の製造方法であって、
大容量電池コアを構成する巻回セルまたは積層セルを組み立てて電池コアとして作製してから、化成、容量等級付けを行う工程と、
各電池コアを容量、内部抵抗、電圧、自己放電のうちの1つまたは複数に従って群分けし、同一の群における電池コアを並列接続して大容量電池ボックス内に入れ、そして、電池コア内の電解液と大容量電池ボックス内の電解液が相互に通液するように二次注液を行い、その後に封口、容量等級付けを行う工程と、
を含む、ことを特徴とする大容量電池の製造方法。
【請求項2】
大容量電池コアの巻回セルまたは積層セルは、少なくとも1つの巻回コアまたは積層コアを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの巻回コアまたは積層コアにより製造された電池コアを、容量、内部抵抗、電圧、自己放電のうちの1つまたは複数に従って分級し、具体的にはA級、B級、C級に分級する、ことを特徴とする請求項2に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項4】
C級を廃棄し、少なくとも1つのA級とA級を組み合わせ、B級とB級を組み合わせ、電池コアの包みを取り外し、組み合わせた電池コアを大容量電池ボックスに入れる、ことを特徴とする請求項3に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項5】
組み合わせた電池コアを大容量電池ボックスに入れた後に二次注液を行い、二次注液後に大容量電池の注液孔に対して封口処理を行い、封口後に大容量電池の容量等級付けを行う、ことを特徴とする請求項4に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項6】
前記大容量電池コアはコアシェルを備え、前記コアシェルがプラスチック材質から作製されたものであり、前記コアシェルには突出した導管が配置されている、ことを特徴とする請求項5に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項7】
前記大容量電池コアはコア本体をさらに備え、前記コアシェルがコア本体の外側に被覆され、前記導管がコア本体の電解液室と連通する、ことを特徴とする請求項6に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項8】
前記プラスチック材質は、融点が130℃を超え、ポリホルムアルデヒド、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリエステル樹脂から選ばれる1種または2種以上の組み合わせである、ことを特徴とする請求項7に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項9】
前記導管は、末端開口が密封され、外側壁面に薄弱溝が配置され、末端に引張リングが設けられている、ことを特徴とする請求項6に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項10】
前記導管は注液管である、ことを特徴とする請求項6に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項11】
同一の群における電池コアを並列接続することは、具体的には、複数の電池コアを圧力ブラケットに載置することと、複数の電池コアを大容量電池ボックスの電解液室内に下から上へと順次積層させることと、複数の大容量電池コアを並列接続用バスバーによって並列接続することと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項12】
並列接続大容量電池コアを大容量電池ボックスに入れてから、二次注液、封口、容量等級付けを行うことは、具体的には、
並列接続大容量電池コアを大容量電池ボックスの電解液室内に載置してから、大容量電池コアのそれぞれにおける導管を開放させるか、または大容量電池コアのそれぞれにおける導管を開放させてから、大容量電池コアを大容量電池ボックスの電解液室内に載置することと、
大容量電池コアの電解液室を大容量電池ボックスの電解液室と連通させ、大容量電池ボックスの電解液室を真空抽出し、大容量電池ボックスの電解液室内に電解液を注入し、注入が終了後に大容量電池ボックスの注液口に圧力放出コンポーネントを取付けることと、を含む、ことを特徴とする請求項6乃至11の何れか一項に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項13】
前記導管の開放方法は次の通りである:大容量電池コアのそれぞれにおける引張リングに導管引張線を巻き付け、導管引張線を引っ張ることで導管を薄弱溝に沿って破断させて導管を開放させる、ことを特徴とする請求項12に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項14】
大容量電池であって、
前記大容量電池は、請求項1乃至13の何れか一項に記載の大容量電池の製造方法によって製造されたものである、ことを特徴とする大容量電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願はリチウム電池の技術分野に属し、具体的には大容量電池の製造方法及び大容量電池に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、市販されている角形リン酸鉄リチウム電池の最大容量は400Ahで、円筒電池の容量は最大でも100Ahを超えておらず、但し、新エネルギー自動車及び新エネルギー公共交通車などの興りに伴い、リチウムイオン電池の容量に対する要求は益々増加していき、大容量リチウム電池の製造時に複数群のコアを並列接続しなければならず、大容量電池に対しては、使用中に電池の発熱、過充電、一致性の悪いという問題が頻繁に生じることがある。それと同時に、複数群のコアの並列接続中にコアの容量、抵抗、電圧、自己放電などの性能パラメータがばらつくことがよく発生し、あるいはその中の1つのコアに品質問題があれば、大容量電池全体の性能が影響されてしまい、各コアが並列接続された後にその一致性が悪くなり、大容量電池の性能が不安定で廃棄率が高くなることを引き起こす;また、既存の大容量リチウム電池の大部分は複数群のコアを並列接続してから統一的に電解液を注入したものであるため、大容量リチウム電池全体の働き性能が悪くなることを引き起こす。
【発明の概要】
【0003】
本願では、既存の大容量リチウム電池では、品質制御が難しく、一致性が悪く、性能が不安定で、廃棄率が高いという問題に対して、大容量電池の製造方法及び大容量電池が提案されている。
【0004】
本願の方法によれば、一回注液後に電池に対して化成、容量等級付け、分級を行い、等級が一致する複数の電池を並列接続して大容量電池ボックスに入れてから再注液し、大容量電池の各並列接続セルの一致性が向上し、大容量電池の品質管理制御効率及び電池品質が向上する。
【0005】
本願の具体的な技術案は次の通りである。
【0006】
大容量電池の製造方法であって、大容量電池コアを構成する巻回セルまたは積層セルを組み立てて電池コアとして作製してから、化成、容量等級付けを行う工程と、各電池コアを容量、内部抵抗、電圧、自己放電のうちの1つまたは複数に従って群分けし、同一の群における電池コアを並列接続して大容量電池ボックス内に入れ、そして、電池コア内の電解液と大容量電池ボックス内の電解液が相互に通液するように二次注液を行い、その後に封口、容量等級付けを行う工程と、を含む、ことを特徴とする大容量電池の製造方法。
【0007】
さらには、大容量電池コアの巻回セルまたは積層セルは、少なくとも1つの巻回コアまたは積層コアを含む。
【0008】
さらには、前記少なくとも1つの巻回コアまたは積層コアにより製造された電池コアを、容量、内部抵抗、電圧、自己放電のうちの1つまたは複数に従って分級し、具体的にはA級、B級、C級に分級する。
【0009】
さらには、C級を廃棄し、少なくとも1つのA級とA級を組み合わせ、B級とB級を組み合わせ、電池コアの包みを取り外し、組み合わせた電池コアを大容量電池ボックスに入れる。
【0010】
さらには、組み合わせた電池コアを大容量電池ボックスに入れた後に二次注液を行い、二次注液後に大容量電池の注液孔に対して封口処理を行い、封口後に大容量電池に対して容量等級付けを行う。
【0011】
さらには、前記大容量電池コアはコアシェルを備え、前記コアシェルがプラスチック材質から作製されたものであり、前記コアシェルには突出した導管が配置されている。
【0012】
さらには、前記大容量電池コアはコア本体をさらに備え、前記コアシェルがコア本体の外側に被覆され、前記導管がコア本体の電解液室と連通する。
【0013】
さらには、前記プラスチック材質は、融点が130℃を超え、ポリホルムアルデヒド、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリエステル樹脂から選ばれる1種または2種以上の組み合わせである。
【0014】
さらには、前記導管は、末端開口が密封され、外側壁面に薄弱溝が配置され、末端に引張リングが設けられている。
【0015】
さらには、前記導管は注液管である。
【0016】
さらには、同一の群における電池コアを並列接続することは、具体的には、複数の電池コアを圧力ブラケットに載置することと、複数の電池コアを大容量電池ボックスの電解液室内に下から上へと順次積層させることと、複数の大容量電池コアを並列接続用バスバーによって並列接続することと、を含む。
【0017】
さらには、並列接続大容量電池コアを大容量電池ボックスに入れてから、二次注液、封口、老化、容量等級付けを行うことは、具体的には、並列接続大容量電池コアを大容量電池ボックスの電解液室内に載置してから、大容量電池コアのそれぞれにおける導管を開放させるか、または大容量電池コアのそれぞれにおける導管を開放させてから、大容量電池コアを大容量電池ボックスの電解液室内に載置することと、大容量電池コアの電解液室を大容量電池ボックスの電解液室と連通させ、大容量電池ボックスの電解液室を真空抽出し、大容量電池ボックスの電解液室内に電解液を注入し、注入が終了後に大容量電池ボックスの注液口に圧力放出コンポーネントを取付けることと、を含む。
【0018】
さらには、前記導管の開放方法は次の通りである:大容量電池コアのそれぞれにおける引張リングに導管引張線を巻き付け、導管引張線を引っ張ることで導管を薄弱溝に沿って破断させて導管を開放させる。
【0019】
同時に、本願では大容量電池が提案されており、かかる大容量電池は、上記の大容量電池の製造方法によって製造されたものである。
【0020】
既存の技術に比べ、本願は次の有益な効果をもたらすことができる。
【0021】
1.本願による大容量電池の製造方法は、大容量電池コアを構成する巻回セルまたは積層セルを組み立てて電池コアとして作製してから、化成、容量等級付けを行う工程と、各電池コアを容量、内部抵抗、電圧、自己放電のうちの1つまたは複数に従って群分けし、同一の群における電池コアを並列接続して大容量電池ボックス内に入れ、そして、電池コア内の電解液と大容量電池ボックス内の電解液を相互に通液させ、その後に封口、容量等級付けを行う工程と、を含む。本願の方法によれば、一回注液後に電池に対して化成、容量等級付け、分級を行い、等級が一致する複数の電池を並列接続して大容量電池ボックスに入れてから再注液することができるので、大容量電池の各並列接続セルの一致性が向上し、それに加えて、大容量電池の品質管理制御効率及び電池品質も向上する。
【0022】
2.本願による大容量電池の製造方法では、製造した大容量電池コアに対して化成、容量等級付けを行い、容量等級付けの結果に基づいて分級し、等級が同じ大容量電池コアを同一の大容量電池ボックスの電解液室内に配置することにより、同一の大容量電池ボックス内にあるコアの容量、抵抗、電圧、自己放電などの性能パラメータがばらつくという問題が回避され、大容量電池コアの並列接続後の一致性が向上する。
【0023】
3.本願の方法に係る大容量電池コアは、コアシェルを備え、コアシェルがプラスチック材質を用いたものである;プラスチック材質によれば、リチウム電池の製造コストが非常に良く低減でき、且つ製品の品質が既存の製品の品質と同じである。コアシェルには突出した導管が設けられ、導管によればコアシェルの電解液室が外側と連通させるに便利である。
【0024】
4.本願の方法に係る大容量電池コアは、コア本体を備え、コアシェルがコア本体の外側に被覆され、導管がコア本体の電解液室と連通する;導管の末端開口が密封され、導管の外側壁面には薄弱溝が配置されている;導管の末端に引張リングが設けられている;使用時、引張リングによって導管を薄弱溝から破断させ、コアシェル内のコア本体の電解液室を外部と連通させることができる。
【0025】
5.本願の方法によれば、複数の大容量電池コアの電解液室は導管を介して大容量電池ボックスの電解液室と連通するため、大容量電池コアの電解液室と大容量電池ボックスの電解液室は電解液を共用するようになり、さらに大容量リチウム電池の働き性能が向上する;それと同時に、その中の何れか1つの大容量電池コアが破損した場合、その他の複数の大容量電池コアは並列接続用バスバーによる接続作用の下で依然として導通されて正常に働きすることができる。
【0026】
6.本願の方法に係る大容量電池は、大容量電池ボックスの電解液室内に載置された圧力ブラケットをさらに備え、圧力ブラケットによれば、大容量電池コアの載置安定性が向上し、複数の大容量電池コア同士の位置ずれが防止され、それに加えて、コアの並列接続過程中における接続、位置合わせが適切でないことに起因する大容量電池の損傷も効果的に防止される;本願の並列接続大容量電池によれば、大容量電池の品質一致性と歩留まりが大幅に向上することが可能になる。
【0027】
7.本願の方法に係る大容量電池では、大容量電池ボックスの上方にある組合せ上蓋には圧力放出口が設けられ、圧力放出口には圧力放出コンポーネントが取付けられ、圧力放出コンポーネントが大容量電池ボックスの電解液室と連通し、圧力放出口によっても電解液を注入でき、言い換えると、圧力放出口が注液孔として利用でき、注液が終了後に、圧力放出コンポーネントを圧力放出口に取付け、圧力放出コンポーネントによれば、大容量電池の熱暴走によってガスが発生した場合、ガスの排出、圧力放出が簡単に図れる。
【0028】
本願のその他の利点、目標、特徴は、一部が以下の説明によって体現され、また、一部が本願に対する研究とプラクティスによって当業者に理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本願の実施例または既存の技術による技術案をより明確に説明するために、以下、実施例または既存の技術の説明に必要な図面について簡単に説明し、言うまでもなく、以下の説明に言及される図面は、本願の一部の実施例に関するもの過ぎず、当業者にとっては、創造的な労働をしない前提下、これらの図面からもその他の図面を得ることができる。
【0030】
図1】本願に係る大容量電池の製造方法の概略図である。
図2】本願の実施例2に係る方法における大容量コア本体の構成概略図1である。
図3】本願の実施例2に係る方法における大容量電池コアの構成概略図2である。
図4】本願の実施例2に係る方法における大容量電池コアの構成概略図3である。
図5】本願の実施例2に係る方法における圧力ブラケットと電池コアとの接続概略図である。
図6】本願の実施例2に係る方法における並列接続用バスバーの接続概略図である。
図7】本願の実施例2に係る方法における並列接続大容量電池の構成概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本願について、図面及び具体的な実施形態と結合しながら詳細に説明する。これらの実施形態は、本願の技術原理を解釈するものに過ぎず、本願の保護範囲を制限するのを目的とするものではないとは、当業者に理解されるべきである。
【0032】
大容量電池について、電池内部にある並列接続された各巻回コアまたは積層コアの抵抗、容量、電圧、自己放電の一致性が肝心な指標であり、一致性の悪い巻回コアまたは積層コアを使用すると、電池の容量が基準に達せず、電池の発熱や過充電が発生し、一致性が悪いなど諸多の欠点を招きやすい。これに基づいて、本願では大容量電池の製造方法が提案されている。
【0033】
図1には、本願による大容量電池の製造方法のフローチャートの概略図が示されており、かかる方法は、以下のステップ101~ステップ103を含む。
【0034】
ステップ101:大容量電池コアを構成する巻回セルまたは積層セルを単独に組み立てて電池コアとして作製してから、化成、容量等級付けを行い、容量等級付けは電池コアまたは大容量電池の容量、内部抵抗、電圧、自己放電に対する検出及び校正である。
【0035】
ステップ102:各電池コアを容量、内部抵抗、電圧、自己放電のうちの1つまたは複数に従って群分けし、同一の群における電池コアを組み合せ、並列接続して大容量電池ボックス内に入れる。
【0036】
ステップ103:電池コア内の電解液と大容量電池ボックス内の電解液が相互に通液するように二次注液を行い、その後に封口、容量等級付けを行う。
【0037】
上記の大容量電池コアの巻回セルまたは積層セルは、少なくとも1つの巻回コアまたは積層コアを含む。先ず、少なくとも1つの巻回コアまたは積層コアを組み立てて電池コアとして作製してから化成、容量等級付けを行う;少なくとも1つの巻回コアまたは積層コアから作製された電池コアに対して、容量、内部抵抗、電圧、自己放電のうちの1つまたは複数に従って分級する;少なくとも1つの巻回コアまたは積層コアから作製された電池コアに対して、上記の等級でA級、B極、C級またはそれ以上の等級に分ける。C級を廃棄し、少なくとも1つのA級とA級を組み合わせ、B級とB級を組み合わせ、電池コアの包みを取り外し、大容量電池ボックスに入れる。大容量電池ボックスに入れた後に二次注液を行い、二次注液後に大容量電池の注液孔に対して封口処理を行い、封口後に大容量電池の容量等級付けを行う。
【0038】
二次注液前に、電池コアの内室と大容量電池ボックスの内室が連通するように、電池コアの開口処理(即ち電池コアを開封する処理)を行う必要があり、二次注液後に、電池コア内の電解液と大容量電池ボックス内の電解液が相互に通液するようになる。あるいは、電池コアのシェルには電解液に可溶な溶解シートが設けられ、該溶解シートが電池コアの作製時に形成されたものであり、二次注液後に、電池ボックス内の電解液により該溶解シートが溶解され、電池コア内の電解液と大容量電池ボックス内の電解液が相互に通液するようになる。該溶解シートは、具体的に、電解液に可溶な材質、例えばポリメタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートまたはABSプラスチックなどを用いて作製したものである。該溶解シートが二次注液前に電池コア内の電解液に溶解することを防止するために、溶解シートの電池コアの内側に面する一側に隔離膜を設ける場合があり、該隔離膜が電解液には不溶なものであるが、溶解シートの溶解後に脱落でき、電池コア内の電解液と大容量電池ボックス内の電解液が相互に通液するようになる。
【0039】
実施例1
1000Ah容量の大容量電池に関し、10群の100Ahの積層コアを用い、先ず正負極材の調製、塗布、圧密、切断を行い、積層コアになるよう積層させ、積層コアに正負極を溶接し、簡易なソフトパックに入れ、注液し、真空抽出してから化成、容量等級付けを行い、内部抵抗を0.5mΩ≦R<0.55mΩ、0.55mΩ≦R≦0.6mΩ、R>0.6mΩに従って分級し、A、B、Cの3等級に分級し、C級を不合格にし、抵抗区間内で、群内電圧差≦10mV、群内容量差≦2Ahに従って再分級し、極柱を用いて同群内の電池を並列接続し、ソフトパックを取り外してから圧密し、大容量電池ボックスに入れて組合せ上蓋を取り付け、再び真空抽出、注液、密封を行い、一致性の良い1000Ahの大容量電池を構成し、さらに大容量電池の容量等級付けを行い、容量等級付けを行う前に高温で老化させることができる。
【0040】
本実施例による大容量電池の製造方法では、大容量電池コアを構成する巻回セルまたは積層セルを単独に組み立てて電池コアとして作製してから、化成、容量等級付けを行い、各セルを容量、内部抵抗、電圧、自己放電のうちの1つまたは複数に従って近似する群に分け、群内で組み合せ、並列接続して大容量電池ボックス内に入れ、さらに、電池コア内の電解液と大容量電池ボックス内の電解液が相互に通液するように二次注液を行い、その後に封口、容量等級付けを行う。
【0041】
本実施例による方法によれば、一回注液後に電池に対して化成、容量等級付け、分級を行い、等級が一致する複数の電池を並列接続して大容量電池ボックスに入れてから再注液し、大容量電池の各並列接続セルの一致性が向上し、大容量電池の品質管理制御効率及び電池品質が向上する。
【0042】
本実施例ではさらに、上記した実施例における大容量電池の化成及び容量等級付けプロセスにより製造された大容量電池が提案されている。本実施例による大容量電池によれば、一回注液後に電池に対して化成、容量等級付け、分級を行い、等級が一致する複数の電池を並列接続して大容量電池ボックスに入れてから再注液し、大容量電池の各並列接続セルの一致性が向上し、大容量電池の品質管理制御効率及び電池品質が向上する。
【0043】
実施例2
本実施例による並列接続大容量電池の組立方法は、以下の工程を含む。
【0044】
1)コアシェル5の一方の側面の中心位置に取付け溝をプレス製造し、導電接続シート2及びタブ集電シート3が接続されたコアを取付け溝内に配置し、コアシェル5の他方の側面を圧着し、コアシェル5の内側にコア本体1の電解液室を形成させ、圧着過程中に先ずコアシェル5の3辺を圧着することでコアシェル5の3辺を密封し、他の1辺を開口させ、開口を介して電解液をコア本体1の電解液室内に注入し、電解液の注入が終了後に該開口側を密封する;あるいは、圧着過程中に4辺を圧着し、導管4を介して電解液をコア本体1の電解液室内に注入し、注入が終了後に導管4を密封し、導管4がコア本体1の電解液室と連通し、このように、コアが形成される。
【0045】
コアに対して容量等級付けを行い、容量等級付けが終了後、容量範囲、内部抵抗範囲、自己放電、電圧範囲に従って分級する;本実施例では、容量範囲が40~40.5Ah、内部抵抗範囲が0.9~1mΩ以内、自己放電範囲が毎月2%以内、及び電圧範囲が3.2±0.1V以内にあるものをA級に分級し、容量範囲が39.5~40Ah以内、内部抵抗範囲が1~1.1mΩ以内、自己放電範囲が毎月2%~4%以内、及び電圧範囲が3.2±0.01V以内にあるものをB級に分級し、容量範囲が39.5Ah以下または40.5Ah以上、内部抵抗範囲が0.9mΩ以下または1.1mΩ以上、自己放電範囲が毎月4%以上、及び電圧範囲が3.2±0.01V以外にあるものをC級に分級する。
【0046】
同じ等級の25個の大容量電池コアのそれぞれを、圧力ブラケット7の載置槽内に順次載置し、25個の大容量電池コアの正極タブ集電シートを1つの並列接続用バスバー8に並列接続し、25個の大容量電池コアの負極タブ集電シートを別の並列接続用バスバー8に並列接続し、大容量電池ボックス10のトップ蓋に上蓋13を組み付け、正極タブ集電シートに接続された並列接続用バスバー8を正極柱に接続し、負極タブ集電シートに接続された並列接続用バスバー8を負極柱に接続し、このように、並列接続大容量電池が形成される。
【0047】
並列接続大容量電池を大容量電池ボックス10の電解液室内に載置し、大容量電池コアのそれぞれにおける導管4の引張リング42に導管引張線9を巻き付ける;大容量電池ボックス10の最上部に組付け上蓋13を取付け、導管引張線9を組合せ上蓋13の圧力放出口14から通過させ、導管引張線9を引っ張ることで導管4を薄弱溝41から破断させて導管4を開放させる;あるいは、大容量電池コアのそれぞれにおける導管4の引張リング42に導管引張線9を巻き付け、導管引張線9を引っ張ることで導管4を薄弱溝41から破断させて導管を開放させ、その後、並列接続大容量電池を大容量電池ボックス10の電解液室内に載置する;このように、大容量電池コアのそれぞれの電解液室は導管4を介して電池ボックス10の電解液室に連通するようになる。
【0048】
圧力放出口14によって大容量電池ボックス10の電解液室を真空抽出するとともに、注入弁によって大容量電池ボックス10の電解液室内に電解液を注入することにより、大容量電池コアのそれぞれと大容量電池ボックス10との間には共用の電解液系が形成される;注入が終了後に圧力放出口14に圧力放出弁11または防爆膜を取り付ける。
【0049】
図2及び図3に示すように、本実施例による大容量電池コアは、コアシェル5と、コア本体1と、を備え、コアシェル5がプラスチック材質を用いたものであり、コアシェル5には突出した導管4が配置され、コアシェル5がコア本体1の外側に被覆され、導管4がコア本体1の電解液室と連通する。
【0050】
特に説明したいこととして、本実施例によるプラスチック材質は、ポリホルムアルデヒド、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリエステル樹脂から選ばれる1種または2種以上の組み合わせである。好ましくは、本実施例のプラスチック材質はポリプロピレンである。
【0051】
本実施例によるコア本体1の対向する両側のそれぞれにはタブ集電シート3が接続され、その一側には正極タブ集電シート、他側には負極タブ集電シートが接続されている。使用時、コアシェル5の一方の側面には取付け溝をプレス製造し、コア本体1を取付け溝内に載置し、コアシェル5の他方の側面を圧着し、コアシェル5をコア本体1の外側に被覆させてコア本体1を密封し、コアシェル5の内側にコア本体1の電解液室を形成させ、圧着過程中に先ず3辺を圧着することで3辺を密封し、他方の1辺を開口させ、開口を介して電解液をコア本体1の電解液室内に注入し、電解液の注入が終了後に該開口を密封する;あるいは、圧着過程中に4辺を圧着し、導管4を介して電解液をコア本体1の電解液室内に注入し、注入が終了後に導管4を密封し、導管4がコア本体1の電解液室と連通し、タブ集電シート3がコアシェル5の外側まで延在する。
【0052】
特に説明したいこととして、本実施例では、導管4の外側壁面にリング状の薄弱溝41が設けられ、導管4の末端開口に引張リング42が設けられている。図4に示すように、本実施例では、導管4には薄弱溝41及び引張リング42が設けられない場合、密封キャップ6によって導管4の末端を直接密封するとよい;導管を破断させる必要がある場合、導管4の密封キャップ6との接続箇所から破断させるとよい。
【0053】
好ましくは、本実施例による電池コアは、巻回コアまたは積層コアである。本実施例による大容量電池コアは導電接続シート2をさらに備え、コア本体1が導電接続シート2を介して正極タブ集電シート及び負極タブ集電シートに電気的に接続され、導電接続シート2がコアシェル5の密封接続箇所に設けられている。好ましくは、本実施例では、導電接続シート2のコアシェル5との接続箇所に接着剤が設けられ、接着剤により導電接続シート2とコアシェル5を固定、密封することで、導電接続シート2のコアシェル5との接続箇所から電解液が漏れるのを防止することができる。
【0054】
実施例3
図5乃至図7に示すように、本実施例では大容量電池が提案されており、かかる大容量電池は、大容量電池ボックス10と、並列接続用バスバー8と、大容量電池ボックス10の電解液室内で下から上へと順次積層するように配置された25個の大容量電池コアと、を備え、大容量電池コアの外側には2つの並列接続用バスバー8が配置され、一方の並列接続用バスバー8には25個の電池コアにある正極タブ集電シートが並列接続され、他方の並列接続用バスバー8には25個の電池コアにある負極タブ集電シートが並列接続され、大容量電池ボックス10の最上端が開口であり、大容量電池ボックス10の最上端開口には組合せ上蓋13が取付けられ、組合せ上蓋13には2つの極柱12が設けられ、この2つの極柱がそれぞれ正極柱と負極柱であり、正極柱が正極タブ集電シートに接続された並列接続用バスバー8に接続され、負極柱が負極タブ集電シートに接続された並列接続用バスバー8に接続され、大容量電池ボックス10の電解液室に電解液が注入され、導管4が導通されたら、25個の大容量電池コアの電解液室中の電解液が導管4を介して大容量電池ボックス10の電解液室中の電解液と連通するため、大容量電池コアと大容量電池ボックス10が電解液を共用するようになる。大容量電池ボックスの電解液室とは、大容量電池ボックスの内室における大容量電池コアが載置される空間を除く部分を指す。
【0055】
特に説明したいこととして、本実施例によるコアシェル5の材質としては、ポリホルムアルデヒド、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリエステル樹脂から選ばれる1種または2種以上の組み合わせが用いられる。
【0056】
好ましくは、本実施例による大容量電池は、25個の載置溝が下から上へと順次配置された圧力ブラケット7をさらに備えたものであり、載置溝毎に1つの大容量電池コアが対応して載置され、タブ集電シート3が載置溝の外側まで延在して並列接続用バスバー8に接続される。大容量電池コアを載置溝内に載置した後、大容量電池コアを圧力ブラケット7と共に大容量電池ボックス10の電解液室内に載置する。
【0057】
好ましくは、本実施例では、コア本体1の対向する両側のそれぞれにはタブ集電シート3が接続された場合、載置溝が貫通溝になり、両側にあるタブ集電シート3がそれぞれ載置溝の両側にある開口部から外方に延在する;あるいは、コア本体1の一側にタブ集電シート3が配置された場合、載置溝が貫通溝ではなく、その一側のみに開口しており、2つのタブ集電シート3が共に同一の開口部から外方に延在する;載置溝の数は、大容量電池コアの数に応じて具体的に設定することができ、大容量電池コアの数に1対1対応するものである。
【0058】
本実施例による大容量電池は、組合せ上蓋13には圧力放出口14が設けられ、圧力放出口14には圧力放出コンポーネントが取付けられ、圧力放出コンポーネントが大容量電池ボックス10の電解液室と連通する。好ましくは、本実施例による圧力放出口14は、電解液を大容量電池ボックス10の電解液室に注入する際に注液孔として機能することができる。好ましくは、本実施例による圧力放出コンポーネントは、圧力放出弁11または防爆膜である。
【符号の説明】
【0059】
1-コア本体、2-導電接続シート、3-タブ集電シート、4-導管、41-薄弱溝、42-引張リング、5-コアシェル、6-密封キャップ、7-圧力ブラケット、8-並列接続用バスバー、9-導管引張線、10-大容量電池ボックス、11-圧力放出弁、12-極柱、13-組合せ上蓋、14-圧力放出口。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-04-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大容量電池の製造方法であって、
大容量電池コアを構成する巻回セルまたは積層セルを組み立てて電池コアとして作製してから、化成、容量等級付けを行う工程と、
各電池コアを容量、内部抵抗、電圧、自己放電のうちの1つまたは複数に従って群分けし、同一の群における電池コアを並列接続して大容量電池ボックス内に入れ、そして、電池コア内の電解液と大容量電池ボックス内の電解液が相互に通液するように二次注液を行い、その後に封口、容量等級付けを行う工程と、
を含む、ことを特徴とする大容量電池の製造方法。
【請求項2】
大容量電池コアの巻回セルまたは積層セルは、少なくとも1つの巻回コアまたは積層コアを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの巻回コアまたは積層コアにより製造された電池コアを、容量、内部抵抗、電圧、自己放電のうちの1つまたは複数に従って分級し、具体的にはA級、B級、C級に分級する、ことを特徴とする請求項2に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項4】
C級を廃棄し、少なくとも1つのA級とA級を組み合わせ、B級とB級を組み合わせ、電池コアの包みを取り外し、組み合わせた電池コアを大容量電池ボックスに入れる、ことを特徴とする請求項3に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項5】
組み合わせた電池コアを大容量電池ボックスに入れた後に二次注液を行い、二次注液後に大容量電池の注液孔に対して封口処理を行い、封口後に大容量電池の容量等級付けを行う、ことを特徴とする請求項4に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項6】
前記大容量電池コアはコアシェルを備え、前記コアシェルがプラスチック材質から作製されたものであり、前記コアシェルには突出した導管が配置されている、ことを特徴とする請求項5に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項7】
前記大容量電池コアはコア本体をさらに備え、前記コアシェルがコア本体の外側に被覆され、前記導管がコア本体の電解液室と連通する、ことを特徴とする請求項6に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項8】
前記プラスチック材質は、融点が130℃を超え、ポリホルムアルデヒド、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート及びポリエステル樹脂から選ばれる1種または2種以上の組み合わせである、ことを特徴とする請求項7に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項9】
前記導管は、末端開口が密封され、外側壁面に薄弱溝が配置され、末端に引張リングが設けられている、ことを特徴とする請求項6に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項10】
前記導管は注液管である、ことを特徴とする請求項6に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項11】
同一の群における電池コアを並列接続することは、具体的には、複数の電池コアを圧力ブラケットに載置することと、複数の電池コアを大容量電池ボックスの電解液室内に下から上へと順次積層させることと、複数の大容量電池コアを並列接続用バスバーによって並列接続することと、を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項12】
並列接続大容量電池コアを大容量電池ボックスに入れてから、二次注液、封口、容量等級付けを行うことは、具体的には、
並列接続大容量電池コアを大容量電池ボックスの電解液室内に載置してから、大容量電池コアのそれぞれにおける導管を開放させるか、または大容量電池コアのそれぞれにおける導管を開放させてから、大容量電池コアを大容量電池ボックスの電解液室内に載置することと、
大容量電池コアの電解液室を大容量電池ボックスの電解液室と連通させ、大容量電池ボックスの電解液室を真空抽出し、大容量電池ボックスの電解液室内に電解液を注入し、注入が終了後に大容量電池ボックスの注液口に圧力放出コンポーネントを取付けることと、を含む、ことを特徴とする請求項6乃至11の何れか一項に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項13】
前記導管の開放方法は次の通りである:大容量電池コアのそれぞれにおける引張リングに導管引張線を巻き付け、導管引張線を引っ張ることで導管を薄弱溝に沿って破断させて導管を開放させる、ことを特徴とする請求項12に記載の大容量電池の製造方法。
【請求項14】
大容量電池であって、
前記大容量電池は、請求項1乃至1の何れか一項に記載の大容量電池の製造方法によって製造されたものである、ことを特徴とする大容量電池。
【国際調査報告】