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特表2025-505855ユニバーサルベースによるミクロトーム法検査用システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-28
(54)【発明の名称】ユニバーサルベースによるミクロトーム法検査用システム
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/28 20060101AFI20250220BHJP
【FI】
G01N1/28 J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024550142
(86)(22)【出願日】2022-02-23
(85)【翻訳文提出日】2024-09-04
(86)【国際出願番号】 CN2022077464
(87)【国際公開番号】W WO2023159389
(87)【国際公開日】2023-08-31
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504140576
【氏名又は名称】ライカ バイオシステムズ ヌスロッホ ゲーエムベーハー
【住所又は居所原語表記】Heidelberger Strasse 17-19, D-69226 Nussloch, GERMANY
(74)【代理人】
【識別番号】100101890
【弁理士】
【氏名又は名称】押野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100098268
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 豊
(72)【発明者】
【氏名】ワン・タオ
(72)【発明者】
【氏名】ティアン・シャオリャン
【テーマコード(参考)】
2G052
【Fターム(参考)】
2G052AD32
2G052FA03
2G052HC22
(57)【要約】
システムは、ベース、第一付属コンポーネント、及び第二付属コンポーネントを含む。ベースは、受容本体及び制御部を含む。受容本体は、レシーバ、及びレシーバに近接する加熱素子を含む。制御部は、加熱素子を制御するように構成された1つ以上のユーザインタフェース特徴を含む。第一付属コンポーネントは、ミクロトームを使用して切片にした後に1つ以上の組織サンプルを処理するように構成され、レシーバによって受容されるようにさらに構成される。第二付属コンポーネントは、レシーバ内に受容されるように構成される。第一付属コンポーネントは、第二付属コンポーネントに対してミクロトームを使用して切片にした後、1つ以上の組織サンプルの異なる処理機能のために構成される。第一付属コンポーネント及び第二付属コンポーネントは、レシーバ内に交換可能に受け入れられるように構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
(a)ベースであって、
(i)受容本体であって、レシーバ、及び前記レシーバに近接する加熱素子を含む、前記受容本体、ならびに
(ii)制御部であって、前記加熱素子を制御するように構成された1つ以上のユーザインタフェース特徴を含む、前記制御部、
を含む前記ベースと、
(b)ミクロトームを使用して切片にした後に1つ以上の組織サンプルを処理するように構成された第一付属コンポーネントであって、前記ベースの前記レシーバ内に受容されるようにさらに構成される、前記第一付属コンポーネントと、
(c)前記ベースの前記レシーバ内に受容されるように構成された第二付属コンポーネントであって、前記第一付属コンポーネントは前記第二付属コンポーネントに対して前記ミクロトームを使用して切片にした後、1つ以上の組織サンプルの異なる処理機能のために構成され、前記第一付属コンポーネント及び前記第二付属コンポーネントは前記ベースの前記レシーバ内に交換可能に受容されるように構成される、前記第二付属コンポーネントと、
を含む、前記システム。
【請求項2】
前記第一付属コンポーネントは1つ以上の標本スライドを乾燥させるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第一付属コンポーネントは複数の角度付きスラットを有し、前記複数の角度付きスラットは各角度付きスラットの表面上に前記1つ以上の標本スライドを受容するように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第一付属コンポーネントは、前記第一付属コンポーネントの内部に前記1つ以上の標本スライドを封入するように構成されたキャップを有する、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記第一付属コンポーネントは1つ以上のスライドコンテナをさらに有し、前記1つ以上のスライドコンテナは前記1つ以上の標本スライドを保持するように構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記第二付属コンポーネントは流体を保持するように構成された流体タンクを含む、請求項1~5のいずれか1項以上に記載のシステム。
【請求項7】
前記第一付属コンポーネントか前記第二付属コンポーネントかいずれかが前記ベースの前記レシーバ内に受容される場合、前記加熱素子は、前記第一付属コンポーネントまたは前記第二付属コンポーネントの両方に熱連通するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
第三付属コンポーネントをさらに含み、前記第一付属コンポーネント、前記第二付属コンポーネント、及び前記第三付属コンポーネントはそれぞれ互いに対して異なる構成を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記第三付属コンポーネント及び前記第一付属コンポーネントの両方は、1つ以上の標本スライドを乾燥させるように構成される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記ベースは第一ベースであり、前記システムは第二ベースをさらに含み、前記第二ベースはレシーバを有する受容本体を含み、前記第二ベースの前記レシーバは、前記第一付属コンポーネント及び前記第二付属コンポーネントを交換可能に受容するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記第一ベースは前記第二ベースと通信し、前記第一ベースの前記制御部は、前記第二ベースの1つ以上の機能を制御するように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記ベースの前記レシーバは、前記ベースの上面と同一平面上に前記第一付属コンポーネントまたは前記第二付属コンポーネントを受容するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記ベースは、前記受容本体の下部から下方に延出する支持プラットフォームをさらに含み、前記支持プラットフォームの一部分は凹部を画定するように前記受容本体に対して凹む、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記支持プラットフォームは電源入力部及び電源出力部を含み、前記電源入力部及び前記電源出力部の両方は前記凹部内に位置決めされる、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記第一付属コンポーネント及び前記第二付属コンポーネントは、スライドドライヤ、ウォーターバス、及びスライドオーブンからなる群から選択される、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
(a)ベースであって、
(i)受容本体であって、床部を有するレシーバ、及び前記床部に近接する加熱素子を含む、前記受容本体、
(ii)前記加熱素子を制御するように構成された1つ以上のユーザインタフェース特徴を有する制御部、
(iii)前記受容本体から延出する支持体、ならびに
(iv)前記加熱素子に電力を供給するように構成された電源インタフェース、
を含む前記ベースと、
(b)複数の付属コンポーネントであって、各付属コンポーネントは前記受容本体の前記レシーバ内に交換可能に受容されるように構成され、
前記複数の付属コンポーネントは、
(i)前記1つ以上の切片にされた組織サンプルの処理のために流体を保持するように構成された第一付属コンポーネント、及び
(ii)前記加熱素子による加熱のために1つ以上の標本スライドを保持するように構成された第二付属コンポーネント、
を含む、前記複数の付属コンポーネントと、
を含む、キット。
【請求項17】
前記レシーバは前記受容本体の一部分内で凹む、請求項16に記載のキット。
【請求項18】
前記加熱素子は前記床部の下に配置される、請求項16に記載のキット。
【請求項19】
前記加熱素子は前記レシーバによって画定された空間内に熱を放射するように構成される、請求項16に記載のキット。
【請求項20】
システムであって、
(a)第一ベースであって、
(i)第一受容本体であって、第一レシーバ、及び前記第一レシーバに近接する第一加熱素子を含む、前記第一受容本体、ならびに
(ii)制御部であって、前記第一加熱素子を制御するように構成された1つ以上のユーザインタフェース特徴を含む、前記制御部、
を含む前記第一ベースと、
(b)第二ベースであって、前記第二ベースは第二レシーバ及び前記第二レシーバに近接する第二加熱素子を有する第二受容本体を含み、前記第一ベースの前記制御部は前記第一加熱素子を制御しながら前記第二加熱素子を制御するように構成される、前記第二ベースと、
(c)ミクロトームを使用して切片にした後に1つ以上の組織サンプルを処理するように構成された第一付属コンポーネントであって、前記第一レシーバまたは前記第二レシーバ内に受容されるようにさらに構成される、前記第一付属コンポーネントと、
(d)前記第一レシーバまたは前記第二レシーバ内に受容されるように構成された第二付属コンポーネントであって、前記第一付属コンポーネントは前記第二付属コンポーネントに対して前記ミクロトームを使用して切片にした後、1つ以上の組織サンプルの異なる処理機能のために構成される、前記第二付属コンポーネントと、
を含む、前記システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ミクロトームは、材料の切片を制御された方法で与えるように構成されるデバイスである。それらのような切片は、ミクロトームによって作製された後、組織学的プロセスの一部として分析目的のために透過照明され得る。具体的には、それらのような切片の分析は、組織サンプルの分析のために病理検査室で使用され得る。いくつかの状況では、それらのような切片の厚さは、約0.1~100μmの間であり得る。ミクロトームの利用は、いくつかの状況では「ミクロトーム法」と呼ばれることがある。
【0002】
特に組織サンプルの分析用のミクロトーム法では、最初に1つ以上の組織サンプルをパラフィンワックスに包埋してから、ミクロトームを使用して切片にし得る。そのような包埋プロセスを使用して、切片作製中に後続の操作のために組織サンプルに構造安定性を提供し得る。包埋には、ワックスバス、極低温プレートなどの様々な付属品が含まれ得る。次にミクロトームを使用して、包埋された組織サンプルを切片にし、各切片は組織とパラフィンワックスとの組み合わせを単一薄膜に含む複数の調製済み切片を生成し得る。
【0003】
いくつかの状況では、ミクロトームは、調製済み切片の処理を支援するために、特定の付属装置と共に使用されてもよい。例えば、処理の一例は、調製済み切片のそれぞれを標本スライド上に移すことを含み得る。そのような移送にはいくつかの方法が使用され得るが、一例として、ウォーターバスの使用が挙げられる。これらのような使用では、調製済み切片はウォーターバスの表面上に浮遊することにより、調製済み切片は平坦な配置に広がり得る。次に、技術者は、調製済み切片の下で標本スライドを操作して、調製済み標本を「すくい上げる」、またはその他の方法でウォーターバスから標本スライド上に移送させてもよい。いくつかのそれらのようなウォーターバスの例は、2014年2月4日に出願された「Device for Heating an Object by Means of Water Bath」と題された米国特許第8,642,930号に記載されている。
【0004】
調製済み切片が標本スライドに移された後、調製済み切片を含む標本スライドを乾燥させることが望ましい場合がある。例えば、上述のウォーターバスへの移送の例では、標本スライド自体の上か、調製済み切片と標本スライドとの間かいずれかに、少なくとも一部の水が残る場合がある。そのような水の存在は、調製済み切片のイメージングのアーチファクトまたは不要なずれにつながり得る。したがって、いくつかの状況では、調製済み切片を含む標本スライドを乾燥させることが望ましい場合がある。いくつかの例では、乾燥させることは、加熱されたスライドラックまたはオーブンによって促進され得る。
【0005】
いくつかの医療機器、システム、及び方法が作成され使用されてきたが、本発明者らに先行して添付の「特許請求の範囲」に記載された発明を製造または使用した者は誰もいなかったと考えられる。
【0006】
本開示の態様は、以降、添付の図面と併せて本明細書で説明されるが、限定するために提供されるものではなく、本開示の態様を例示するために提供されるものであり、同様の名称は同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】特定の付属コンポーネントを備えたミクロトーム法に使用するためのベースの一例の斜視図を示す。
図2】スライドドライヤの一例で使用される図1のベースの分解斜視図を示す。
図3図2のスライドドライヤがベースに挿入されている、図1のベースの斜視図を示す。
図4図1のベースの床部の概略側面図を示す。
図5図1のベースで使用するための別のスライドドライヤの一例の側面図を示す。
図6図1のベースで使用するためのスライドドライヤの別の例の側面図を示す。
図7】ウォーターバスの一例で使用された図1のベースの分解斜視図を示す。
図8図7のウォーターバスがベースに挿入されている、図1のベースの斜視図を示す。
図9】スライドオーブンの一例で使用された図1のベースの分解斜視図を示す。
図10図9のスライドオーブンがベースに挿入されている、図1のベースの斜視図を示す。
図11】複数の付属コンポーネントの使用をサポートするために使用された、図1の複数のベースの例示的な配置の概略上面図を示す。
図12】複数の付属コンポーネントの使用をサポートするために使用された、図1の複数のベースの別の例示的な配置の概略上面図を示す。
図13】複数の付属コンポーネントの使用をサポートするために使用された、図1の複数のベースのさらに別の例示的な配置の概略上面図を示す。
図14図1の複数のベースが合わせて使用されている側面図を示す。
図15】バスベースの上面斜視図を示す。
図16図15のウォーターバスベースの底面図を示す。
図17図15のウォーターバスベースで使用するためのケーブルの斜視図を示す。
図18】スライドドライヤベースの上面斜視図を示す。
図19図18のスライドドライヤベースの底面図を示す。
図20図18のスライドドライヤベースと共に使用される、図15のウォーターバスベースの底面図を示す。
図21図18のスライドドライヤベースを備えた、図15のウォーターバスベースの例示的な配置の概略上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
I.例示的なユニバーサル付属ベースの概要
本開示の態様は、様々な生物学的サンプルの調製及び分析手順(例えば、組織学的検査)を実行することができる標本調製及び分析システムに統合され得る。本開示の態様は、ミクロトーム法の文脈で本明細書に記載されているが、いくつかの状況では、それらのような態様が他の文脈で使用され得ることを理解されたい。例えば、他の適切な文脈は、組織の切り出し、包埋、染色などを含み得る。
【0009】
様々な例を、例示の目的で、図面と併せて以下に説明する。本開示の概念の他の多くの実施態様が可能であり、本開示の実施態様によって様々な利点を達成することができることを理解されたい。見出しは、参照のために、また様々なセクションを特定することを補助するために本明細書に含まれている。これらの見出しは、それらに関して記載される概念の範囲を限定することを意図するものではない。これらのような概念は、本明細書全体を通して適用可能である。
【0010】
図1は、ミクロトーム法中に使用される特定の付属品と共に使用するように構成されたベース(10)の例を示す。以下でより詳細に説明されるように、本バージョンのベース(10)は、様々なモジュールコンポーネントを受容して、ベース(10)を所与の機能のためにカスタマイズするように構成される。例えば、ベース(10)は、スライド乾燥機能のためのスライドラックモジュール、調製済み切片を標本スライドに移送する機能のためのウォーターバスモジュール、及び/またはスライド乾燥機能のためのオーブンモジュールを受容してもよい。ベース(10)は、ある特定の特異的なモジュールと共に使用可能であると本明細書では説明されるが、他のバージョンでは、ベース(10)が他の機能に適合した他のモジュールと共に使用され得ることを理解されたい。
【0011】
ベース(10)は、ベース(10)に類似した別のベースと接続してモジュラに使用するようにさらに構成される。具体的には、ある状況では、ミクロトームの近くの空間など、限られた領域または空間内で複数の付属品を使用することが望ましい場合がある。しかしながら、複数の付属品が存在すると、別々の電源接続、または不規則な付属品の形状及び/またはサイズが存在するため、そのような空間が不必要に消費される場合がある。したがって、ベース(10)は一般に、ベース(10)と同様の他のベース(10)と連通して、電源接続部、及びベース(10)と他のベース(10)との組み合わせの設置面積全体を削減するように構成される。
【0012】
ベース(10)は、受容本体(20)、及び受容本体(20)の下に位置決めされた支持プラットフォーム(40)を含む。受容本体(20)は、レシーバ(22)、及びレシーバ(22)に近接する制御部(32)を含む。レシーバ(22)は、受容本体(20)の一部分内で下向きに延出し、床部(24)を画定する正方形または矩形形状の凹部として構成される。以下でより詳細に説明されるように、床部(24)は、流体管理を支援するために、ベース(10)の水平軸に対して傾斜しても、または角度を付けられてもよい。
【0013】
レシーバ(22)は、加熱素子(26)、圧力スイッチ(28)(付属品センサとも呼ばれる)、及び温度センサ(30)をさらに含む。加熱素子(26)、圧力スイッチ(28)、及び温度センサ(30)のそれぞれは、床部(24)の下、床部(24)より上、床部(24)の頂部上、または床部(24)の一部分と一体に位置決めされてよい。さらに、以下でより詳細に説明されるように、加熱素子(26)、圧力スイッチ(28)、及び温度センサ(30)のそれぞれは、制御部(32)の一部分と通信して、ベース(10)の動作を促進し得る。
【0014】
加熱素子(26)は、一般に、レシーバ(22)によって画定された空間を加熱するように構成される。以下でさらに詳細に説明されるように、レシーバ(22)を使用して、熱を使用する可能性のある様々なモジュラ付属コンポーネントを受容し得る。したがって、加熱素子(26)を使用して、レシーバ(22)から様々な付属コンポーネントに熱連通し得る。したがって、いくつかのバージョンでは、加熱素子(26)自体及び/または床部(24)の部分は、他のコンポーネントへの熱の伝達を容易にするための熱伝導媒体を含み得る。
【0015】
加熱素子(26)は、様々な熱源または熱源の組み合わせを含み得る。単なる例として、いくつかのバージョンでは、加熱素子(26)は、1つ以上のヒートパッド、1つ以上の電気抵抗加熱素子などを含み得る。本バージョンでは、加熱素子(26)は、熱が床部(24)からレシーバ(22)内に上向きに放射され得るように、床部(24)によって画定されたほぼ同じ領域に対応する。いくつかのバージョンでは、加熱素子(26)の少なくとも一部分は、熱を水平方向に、または他の方向から放射するために、側壁部などレシーバ(22)の他の部分に組み込まれてもよい。
【0016】
圧力スイッチ(28)は、一般に、付属コンポーネントがレシーバ(22)内に着座する、またはその他の方法で配置されるとき、付属コンポーネントの存在を検出するように構成される。本バージョンでは、圧力スイッチ(28)は、制御部(32)と通信して、特定の条件に遭遇するとき、加熱素子(26)の回路をオフにする、または遮断する。例えば、いくつかのバージョンでは、圧力スイッチ(28)自体、または圧力スイッチ(28)に関連する制御回路は、床部(24)にかかる圧力が制限されていることを、またはその圧力がないことを検出するとき、加熱素子(26)をオフにするように較正されてもよい。言い換えれば、圧力スイッチ(28)は、付属コンポーネントがレシーバ(22)内に着座する、またはその他の方法で配置されるとき、付属コンポーネントの質量を検出して、加熱素子(26)の動作を可能にするように較正されてもよい。付属コンポーネントの非存在下では、圧力スイッチ(28)は、開状態であり得ることによって、加熱素子(26)で回路を遮断して、付属コンポーネントがレシーバ(22)内に着座していない、またはその他の方法で配置されていないとき、加熱素子(26)をオフにし得る。
【0017】
圧力スイッチ(28)が上記の機能を有する様々なコンポーネントを含み得ることを理解されたい。例えば、いくつかのバージョンでは、圧力スイッチ(28)は、床部(24)に加えられる所定の力を検出するために、床部(24)と連通する弾性付勢機構を含み得る。このような弾性付勢機構は、例えば、床部(24)に結合され得る、または床部(24)の一部分から突出し得るばね荷重型プランジャを含み得る。次にばね荷重型プランジャは、床部(24)を介してか、ばね荷重型プランジャと直接係合するかいずれかで、付属コンポーネントの質量によって作動し得る。他のバージョンでは、ばね荷重型プランジャは床部(24)の下の凹部に置かれてよく、付属コンポーネントはばね荷重型プランジャを係合するように構成された突出部または他の部材を含み得る。他のバージョンでは、圧力スイッチ(28)は、ホール効果センサ、近接センサ、光センサなどの様々な他のセンサを含み得る。当然、他のバージョンでは、圧力スイッチ(28)は、本明細書の教示に照らして当業者に明らかなように、様々な代替の構成を有し得る。
【0018】
温度センサ(30)は、一般に、床部(24)付近の温度を検出するように構成される。本バージョンでは温度センサ(30)は単一点で示されているが、温度センサ(30)がアレイで連結された複数の温度センサ(30)を含み得ることを理解されたい。温度センサ(30)は、制御部(32)と通信して、レシーバ(22)に関連する温度をリアルタイムで検出して、オペレータに通信し得る。以下でより詳細に説明されるように、それらのようなリアルタイム温度測定値は、レシーバ(22)内に受容されるモジュラ付属コンポーネントに関連付けられてよい。
【0019】
制御部(32)は、ディスプレイ(34)、入力特徴(36)、及びインジケータ(38)を含む。本例の制御部(32)は、加熱素子(26)、圧力スイッチ(28)、及び温度センサ(30)と接続している、ディスプレイ(34)、入力特徴(36)、及びインジケータ(38)の使用をサポートするために、プロセッサ(33)及び/または他の制御回路をさらに含む。例えば、入力特徴(36)、圧力スイッチ(28)、及び温度センサ(30)はプロセッサ(33)と通信し得ることで、プロセッサ(33)は、上述された入力特徴(36)、圧力スイッチ(28)、及び温度センサ(30)から操作入力を受信し得る。またプロセッサ(33)は、加熱素子(26)、ディスプレイ(34)、及びインジケータ(38)と通信して、入力特徴(36)、圧力スイッチ(28)、及び温度センサ(30)から受信した入力に基づいて、加熱素子(26)、ディスプレイ(34)、及びインジケータ(38)を駆動し得る。プロセッサ(33)を使用して、いくつかのバージョンでは、レシーバ(22)を選択された温度範囲内に維持するための閉ループフィードバック制御アルゴリズムを提供し得る。同様に、圧力スイッチ(28)は、制御回路と通信して、それらのような制御アルゴリズムを中断しても、または変更してもよい。同様に、ディスプレイ(34)、入力特徴(36)、及びインジケータ(38)は、制御回路と通信して、オペレータ制御またはオペレータフィードバックを提供し得る。
【0020】
ディスプレイ(34)は、一般に、オペレータにフィードバックを提供するように構成される。本バージョンでは、ディスプレイ(34)は、LEDディスプレイ、OLEDディスプレイなどを含む。いずれにしても、ディスプレイ(34)は、温度センサ(30)によって検出された温度、メニューオプションまたは他のグラフィカルユーザインタフェース、タイマーなど、操作情報をオペレータに提示するように構成され得る。
【0021】
入力特徴(36)は、ユーザ入力を可能にするように構成される。本バージョンでは、入力特徴(36)は2つの三角形のボタンを含み、これらのボタンを使用して、加熱素子(26)が発生した温度を上または下に調整し得る。さらに、または代替として、これらのようなボタンを使用して、異なる所定のモードを巡回させ得、これら所定のモードは、オペレータがこれら所定のモードを巡回させるように、ディスプレイ(34)に示され得る。
【0022】
インジケータ(38)は、特定の動作ステータス情報をオペレータに提供するように構成される。例えば、本バージョンでは、インジケータ(38)は、動作ステータスをオペレータに伝えるために異なって照明し得る単色または多色LEDを含む。いくつかのバージョンでは、インジケータ(38)は、複数の色のうちの1つを表示することにより、特定の温度(例えば、オペレータが設定した値)に達したことをインジケートし得る。さらに、または代替として、いくつかのバージョンでは、インジケータ(38)は、特定の頻度で点滅または明滅させることによって、特定の温度に達したことをインジケートし得る。さらに、またはその代替として、いくつかのバージョンでは、インジケータ(38)は、加熱素子(26)がアクティブであるが、所定の温度にまだ達していない(例えば、予熱中)などの他の動作ステータスもインジケートし得る。
【0023】
上記のように、支持プラットフォーム(40)は、受容本体(20)の下に配置される。支持プラットフォーム(40)は、一般に、受容本体(20)を支持し、受容本体(20)を所定の高さまで持ち上げるように構成される。さらに、支持プラットフォーム(40)は、受容本体(20)に対して内向きに凹み、または凹部を作られ、受容本体(20)の一部分の下に凹部(46)(溝部、チャネル、通路、または区画とも呼ばれる)を画定する。以下でより詳細に説明されるように、凹部(46)は、一般に、1つの電源ケーブル(350)、複数の電源ケーブル(350)、またはベース(10)の動作に関連する他の特徴を受容して、それらのような電源ケーブル(350)または他の特徴を格納する、または収容するように構成される。
【0024】
本バージョンでは、凹部(46)は、支持プラットフォーム(40)のすべての側部の周りに延在する。言い換えれば、支持プラットフォーム(40)の各寸法は、受容本体(20)がオーバハングを画定し、オーバハングが凹部(46)の一部分を画定するように、受容本体(20)の対応する寸法よりも小さい。凹部(46)が本バージョンでは支持プラットフォーム(40)のすべての側部の周りに延在しているが、他のバージョンでは、凹部(46)が支持プラットフォーム(40)の1つの側部、2つの側部、または3つの側部の周りにのみ延在していてもよいことを理解されたい。
【0025】
上記のように、凹部(46)は、1つ以上の電源ケーブル(350)を受容するように構成される。したがって、いくつかのバージョンでは、凹部(46)内でのそれらのようなケーブル(350)の格納を促進するために凹部(46)が1つ以上のケーブル管理特徴(48)を含み得ることを理解されたい。例えば、いくつかのバージョンでは、これらのようなケーブル管理特徴(48)は、金属もしくは磁気カラーを引き付けるように構成され得る1つ以上の磁石、または各電源ケーブル(350)に関連する他の特徴を含み得る。これらのようなバージョンでは、1つ以上の磁石は、各電源ケーブル(350)の部分を凹部(46)の特定の部分に引き込んでも、または付着させてもよい。他のバージョンでは、それらのようなケーブル管理特徴(48)は、機械的ファスナなどの機械的ケーブル管理特徴を含み得る。これらのようなファスナを使用して、各電源ケーブル(350)を凹部(46)の特定の部分に固定しても、または結合してもよい。
【0026】
支持プラットフォーム(40)は、電源出力部(42)及び電源入力部(44)を含む電源インタフェースをさらに含む。以下でより詳細に説明されるように、電源出力部(42)及び電源入力部(44)は、それぞれ一般に、電源ケーブル(350)を受容して、ベース(10)との間で電力を伝えるように構成される。単なる例として、電源出力部(42)及び電源入力部(44)は、ベース(10)に類似した別のベース(10)への各ベース(10)の連結を容易にするように構成され得る。以下でより詳細に説明されるように、この構成は、ベース(10)に類似したいくつかのベース(10)を合わせて、それらのようなベース(10)のすべてに単一電源のみを使用して電力を供給するように連結する、または繋げることが望ましい場合がある。
【0027】
本バージョンが別々で個々の電源出力部(42)及び電源入力部(44)を有するものとして示されているが、他のバージョンでは、ベース(10)へか、それからかいずれかで電力を伝えるように構成されたシングルポートに、電源出力部(42)及び電源入力部(44)を組み合わせてよいことを理解されたい。さらに、または代替として、いくつかのバージョンでは、電源出力部(42)及び/または電源入力部(44)が重複してよい。例えば、いくつかのバージョンでは、支持プラットフォーム(40)は、支持プラットフォーム(40)のすべてまたはいくつかの側部(例えば、右側部及び左側部、前部及び後部など)の上で電源出力部(42)及び/または電源入力部(44)を含み得る。さらに、または代替として、いくつかのバージョンでは、電源出力部(42)及び/または電源入力部(44)は、支持プラットフォーム(40)の単一側部上で重複してよい。例えば、いくつかのバージョンでは、支持プラットフォーム(40)の1つ以上の側部は、単一電源入力部(44)を含み得るが、ベース(10)と同様の複数の他のベースへのベース(10)の結合をサポートするために複数の電源出力部(42)を含み得る。当然のことながら、電源出力部(42)及び電源入力部(44)の他の適切な構成は、本明細書の教示を考慮すれば、当業者には明らかであろう。
【0028】
II.ベースの付属コンポーネントの例
ミクロトーム法用の従来の付属装置では、これらのような装置は所与の目的に専用のものであり得る。例えば、従来の付属装置は、専用スライドドライヤ、専用スライドオーブン、または専用ウォーターバスを含み得る。しかしながら、それらのような専用付属品は、各装置の機能が所与の付属装置の特異的な機能に制限される場合があるため、いくつかの状況下では柔軟性がない場合がある。したがって、上記のように、いくつかのバージョンでは、ベース(10)を様々な異なる種類の付属コンポーネントと共に使用して、柔軟性を促進することが望ましい場合がある。これらのようなバージョンでは、ベース(10)は、必要に応じて異なる付属コンポーネントを受容するように構成されたユニバーサルコンポーネントとして機能し得る。言い換えれば、検査室作業空間は、ベース(10)自体を移動させる必要なく、所与のベース(10)内の付属コンポーネントを交換することによって、より容易に再構成され得る。ベース(10)と交換可能に使用され得る付属コンポーネントのいくつかの例を以下により詳細に説明する。
【0029】
A.スライドドライヤ付属コンポーネントの例
図2及び図3に最もよく示されるように、ベース(10)は、いくつかの状況では、スライドドライヤ(110)(スライドラック、スライドホルダ、またはスライドヒータとも呼ばれる)と共に使用されてよい。スライドドライヤ(110)は、一般に、ベース(10)のレシーバ(22)内に受容されて、加熱素子(26)から熱を受け、スライドドライヤ(110)の表面上に保持された標本スライドを乾燥させるように構成される。スライドドライヤ(110)は、支持本体(112)(本体、支持体、またはベース部とも呼ばれる)、及びスライド支持体(120)(棚、スライド棚、またはホルダとも呼ばれる)を含む。支持本体(112)及びスライド支持体(120)は合わせて、加熱素子(26)の近くに1つ以上の標本スライドを保持して、保持した標本スライドを乾燥させる目的で所望の温度に加熱するように構成される。
【0030】
支持本体(112)は、スライド支持体(120)から下方向に延出し、レシーバ(22)内のスライド支持体(120)を持ち上げて、ベース(10)の上面とほぼ同一平面にするように構成される。支持本体(112)は、一般に、スライド支持体(120)の各側部から垂直方向に延出する2つ以上の脚部として構成される。他のバージョンでは、支持本体(112)は、スライドドライヤ(110)に追加の構造剛性を与えるためにクロスメンバなどの追加の構造特徴を含み得る。示されていないが、いくつかのバージョンでは、支持本体(112)は、加熱素子(26)からスライド支持体(120)への熱の伝達を促進するために、熱伝導媒体をさらに含み得ることを理解されたい。さらに、いくつかのバージョンでは、支持本体(112)は、スライドドライヤ(110)が上記のようにレシーバ(22)内に完全に着座するとき、ベース(10)の圧力スイッチ(28)に係合するように構成された突出部などの特徴をさらに含んでもよい。
【0031】
スライド支持体(120)は、一般に、乾燥させる目的で、標本スライドを載せる必要がある表面を設けるように構成される。本バージョンでは、スライド支持体(120)は、スライドドライヤ(110)の水平軸に対してある角度で複数の標本スライドを保持するように構成される。特に、スライド支持体(120)は、1つ以上の標本スライドを受容するように構成された複数の角度付きスラット(122)(角度付き表面とも呼ばれる)を含む。各角度付きスラット(122)は、スライドレスト(124)によって別の角度付きスラット(122)に連結される。具体的には、各スライドレスト(124)は、1つの角度付きスラット(122)から別の角度付きスラットへ、垂直方向に、またはある角度で突出する。また、各角度付きスラット(122)は、標本スライドを各角度付きスラット(122)の表面上に傾斜して受け得るように、スライドドライヤ(110)の水平軸に対して斜角に向けられる。したがって各スライドレスト(124)は、標本スライドの摺動を防止するために適所に標本スライドを保持するように構成される。
【0032】
上述のように、ベース(10)の床部(24)は、ベース(10)の水平軸に対してある角度に向けられてよい。図3及び図4に最もよく示されるように、床部(24)のこの向きは、ベース(10)のレシーバ(22)内に受容されるとき、同じ角度でスライドドライヤ(110)を位置決めするように構成され得る。したがって、角度付きスラット(122)に対する上記の角度に加えて、スライドドライヤ(110)自体もある角度で位置決めされてよい。このような構成は、いくつかのバージョンでは、流体がスライドドライヤ(110)上に配置された任意の標本スライドから離れて角度付きスラット(122)から離れて流れることを促進し、さらに標本スライドの乾燥を促進することが望ましい場合がある。示されていないが、いくつかのバージョンでは、床部(24)がスライドドライヤ(110)からの流体連通の管理を容易にするために、床部(24)のスロープの底部に近接するドレイン及び/または流体レセプタクルを含み得ることを理解されたい。
【0033】
本バージョンでは、各角度付きスラット(122)は、特異的な角度に向けられたものとして示されているが、他のバージョンでは、様々な代替の角度が使用されてよいことを理解されたい。例えば、図5及び図6に最も良く示されるように、いくつかのバージョンでは、2つの実質的に同様のスライドドライヤ(160、180)はベース(10)と互換的に使用されてよい。これらのようなバージョンでは、1つのスライドドライヤ(160)は比較的浅い角度に向けられた角度付きスラット(172)を含み得(図5参照)、別のスライドドライヤ(180)は比較的急な角度に向けられた角度付きスラット(192)を含み得る(図6参照)。さらに、または代替として、いくつかのバージョンでは、単一スライドドライヤ(110)は、角度付きスラット(122)を含み得、1つ以上の角度付きスラット(122)は、別の角度付きスラット(122)に対して異なる角度に向けられ得る。特定の構成にかかわらず、各角度付きスラット(122)の角度は、一般に、スライド乾燥プロセス中に標本スライドからの流体の排出を促進するように構成される。特に、各角度付きスラット(122)の角度は乾燥を促進するために重力によって1つ以上の標本スライドからの流体の排出を誘起するように構成され得、加熱素子(26)からの熱は流体の蒸発を促進して、乾燥をさらに容易にし得る。
【0034】
B.ウォーターバス付属コンポーネントの例
図7及び図8に最も良く示されるように、ベース(10)は、いくつかの状況では、ウォーターバス(210)(フローティングバス、組織バス、または液体バスとも呼ばれる)と共に使用されてよい。ウォーターバス(210)は、一般に、ベース(10)のレシーバ(22)内に受容され、加熱素子(26)から熱を受け、ウォーターバス(210)の一部分内に水を保持するように構成される。上記のように、ウォーターバス(210)は、調製済み切片を浮遊させるためにミクロトームと連結して使用され得ることにより、調製済み切片を標本スライドに移すことを支援し得る。本バージョンのウォーターバス(210)は、ウォータータンク(220)(流体タンクまたは流体リザーバとも呼ばれる)を画定する支持本体(212)を含む。
【0035】
支持本体(212)は、床部(214)、及び床部(214)から上向きに延出する複数の側壁部(216)を含む。支持本体(212)のサイズ及び形状は、ベース(10)のレシーバ(22)の形状にほぼ対応する。したがって、本バージョンの床部(214)は、ウォーターバス(210)がベース(10)に受容されるとき、レシーバ(22)の床部(24)に当接するように構成される。示されていないが、いくつかのバージョンでは、支持本体(212)が加熱素子(26)からウォータータンク(220)への熱の伝達を促進するために、熱伝導媒体を含み得ることを理解されたい。このような熱伝導媒体は、支持本体(212)に別個に付着されても、または床部(214)もしくは側壁部(216)のうちのいずれか1つ以上など、支持本体(212)の1つ以上のコンポーネントに統合されてもよい。
【0036】
床部(214)及び側壁部(216)は、合わせてウォータータンク(220)を画定する。ウォータータンク(220)は、一般に、その中に流体を保持し収容するように構成される。したがって床部(214)及び側壁部(216)は、合わせて流体密封シールによって結合され、ウォータータンク(220)からの流体の漏れを防ぐ。本バージョンにおけるウォータータンク(220)の特定のサイズ及び形状は、レシーバ(22)の特定のサイズ及び形状に概して対応する。したがって、ウォータータンク(220)は、本バージョンでは概して矩形または正方形の形状に作られる。しかしながら、他のバージョンでは、ウォータータンク(220)が様々な代替形状、例えば、円形、卵形の形状などであってよいことを理解されたい。さらに、または代替として、本バージョンではウォータータンク(220)の形状は、レシーバ(22)の形状に対応しており、形状のそのような対応は、他のバージョンでは必ずしも使用される必要はない。例えば、いくつかのバージョンでは、リテーナ(22)は矩形または正方形の形状であってもよく、ウォータータンク(220)は円形であってもよい。
【0037】
図8に最も良く示されるように、ウォーターバス(210)は、一般に、ウォーターバス(210)の上部の開口領域がベース(10)の上面とほぼ同一平面上にある状態で、レシーバ(22)に嵌合するように構成される。さらに、ウォーターバス(210)は、レシーバ(22)内に完全に着座するとき、圧力スイッチ(28)を係合するように構成され得る。示されていないが、ウォーターバス(210)が圧力スイッチ(28)を係合するように構成された1つ以上の突出部を含み得ることを理解されたい。したがって側壁部(216)は、レシーバ(22)の深さにほぼ対応し得る。さらに、レシーバ(22)の床部(24)に角度が付けられているバージョンでは、ウォータータンク(220)の床部(214)にも同様に角度が付けられてよい。さらに、このような角度付き床部(214)を可能にするために、側壁部(216)は、上記の同一平面上にある構成を可能にするためにテーパ状であってもよい。
【0038】
C.スライドオーブン付属コンポーネントの例
図9及び図10に最も良く示されるように、ベース(10)は、いくつかの状況では、スライドオーブン(310)(スライドラックオーブン、エンクローズドスライドヒータ、またはオーブンとも呼ばれる)と共に使用されてもよい。スライドオーブン(310)は、一般に、ベース(10)のレシーバ(22)内に受容され、加熱素子(26)から熱を受け、スライドオーブン(310)の内部に保持された標本スライドを乾燥させるように構成される。スライドオーブン(310)は、支持本体(312)(本体、支持体、またはベース部とも呼ばれる)、1つ以上のスライドコンテナ(320)(ラックコンテナ、スライド棚、またはホルダとも呼ばれる)、及びキャップ(330)(蓋とも呼ばれる)を含む。支持本体(312)及びキャップ(330)は合わせて、乾燥させる目的で加熱素子(26)を使用して加熱するために、スライドコンテナ(320)内に保持された1つ以上の標本スライドを封入するように構成される。
【0039】
支持本体(312)は、レシーバ(22)内に受容され、スライドコンテナ(320)、及びキャップ(330)の少なくとも一部分を収容するように構成される。支持本体(312)は、床部(314)、及び床部(314)から上向きに延出する複数の側壁部(316)を含む。床部(314)及び側壁部(316)は合わせて、支持本体の内部にスライドコンテナ(320)及びキャップ(330)の少なくとも一部分を受容するために上部が開口している、概して矩形または正方形の形状構成を画定する。示されていないが、いくつかのバージョンでは、支持本体(312)が加熱素子(26)から各スライドコンテナ(320)への熱の伝達を促進するために、熱伝導媒体をさらに含み得ることを理解されたい。このような熱伝導媒体は、支持本体(312)に別個に付着されても、または床部(314)もしくは側壁部(316)のうちのいずれか1つ以上など、支持本体(312)の1つ以上のコンポーネントに統合されてもよい。さらに、示されていないが、支持本体(312)が1つ以上の突出部と直接か、床部(24)と係合することによって間接的かいずれかで、圧力スイッチ(28)を係合するように構成され得ることを理解されたい。
【0040】
各スライドコンテナ(320)は、標本スライドを乾燥させるために1つ以上の標本スライドを受け入れるように構成される。本バージョンの各スライドコンテナ(320)は、一般に矩形構成を有し、その中に1つ以上の標本スライドを受け入れるための複数のスロットを含み得る。示されていないが、各スライドコンテナ(320)が水平方向、垂直方向、または角度付きなど、様々な向きで標本スライドを受け入れ得ることを理解されたい。さらに、本バージョンは2つのスライドコンテナ(320)を含むものとして示されているが、他のバージョンでは、1つ、3つ、または4つなどの任意の適切な数のスライドコンテナ(320)が使用され得ることを理解されたい。
【0041】
キャップ(330)は、一般に、キャップ(330)と支持本体(312)との間でスライドコンテナ(320)を封入するために支持本体(312)内にネストするように構成される。言い換えれば、キャップ(330)は、支持本体(312)を密閉して、熱絶縁を強化し、加熱/乾燥効率を向上させるように構成され得る。キャップ(330)は、上述の床部(314)及び側壁部(316)に対して同様であるが反対の構成である、頂部(332)及び複数の側壁部(334)を含む。オペレータによるキャップ(330)の操作を容易にするために、頂部(332)はグリップ(336)を含む。示されていないが、いくつかのバージョンでは、加熱中にスライドコンテナ(320)を視認することを容易にするために、キャップ(330)の少なくとも一部分が透明であり得ることを理解されたい。
【0042】
III.複数のベースの使用例
上記のように、空間をより効率的に利用し、柔軟性を高めるために、複数のベース(10)を使用することが望ましい場合がある。例えば、複数のベース(10)は、単一電源のみですべてのベース(10)に電力が供給されるように互いに密接して位置決めされ得る。この構成は、各ベース(10)間の空間を減少させ、また各ベース(10)から独立した電源まで延在する追加のケーブル敷設に必要とされ得る空間を減少させることによって、必要な総空間を減少させ得る。さらに、1つの付属コンポーネント(110、210、310)を別の付属コンポーネント(310、210、110)の代わりに使用することによってベース自体(10)を移動させることなく、所与のベース(10)の機能が変化することを可能にすることによって、柔軟性を改善し得る。いくつかの例示的な構成が以下に説明されるが、本明細書で説明される動作原理から逸脱することなく、様々な代替構成が使用されてもよいことを理解されたい。
【0043】
図11は、複数のベース(10)を使用した構成の一例を示す。図からわかるように、本構成は、互いに連結され、単一電源によって電力が供給される4つのベース(10)を含む。具体的には、ベース(10)は、各ベース(10)の間に空間がほとんどまたはまったくない正方形グリッドパターンに配置される。この間隔は、各電源ケーブル(350)の結線に各凹部(46)を利用することによって、空間の使用を最大にする。
【0044】
各電源ケーブル(350)は、所与のベース(10)に接続するため、単一電源のみを使用して4つのベース(10)すべてに電力を供給する。言い換えると、電源ケーブル(350)を使用して、ベース(10)を合わせてデイジーチェーン接続し得る。例えば、1つの電源ケーブル(350)は、電源から第一ベース(10)の電源入力部(44)まで延在する。次に別の電源ケーブル(350)は、第一ベース(10)の電源出力部(42)から第二ベース(10)の電源入力部(44)まで延在する。別の電源ケーブル(350)は、第二ベース(10)の電源出力部(42)から第三ベース(10)の電源入力部(44)まで延在する。最後に、別の電源ケーブル(350)は、第二ベース(10)の電源出力部(42)から第四ベース(10)の電源入力部(44)まで延在する。本構成では、4つのベース(10)のみが電源ケーブル(350)を使用して接続されているが、同じパターンを繰り返して、何個でも必要なだけベース(10)を使用し得ることを理解されたい。
【0045】
ベース(10)ごとの機能は、様々な付属コンポーネント(110、210、310)が図11に示される構成の各ベース(10)で使用されることによって促進される。具体的には、本構成では、1つのベース(10)は付属コンポーネントとしてウォーターバス(210)を受け入れ、他の3つのベース(10)は付属コンポーネントとして別個のスライドドライヤ(110)を受け入れる。この構成により、スライドドライヤ(110)はL字形状のパターンであり、ウォーターバス(210)は1つの隅(例えば、左隅)にある。使用中、この構成は、右利きのオペレータにとって、図11に示される構成がミクロトームの左側に位置決めされるとき、ウォーターバス(210)がオペレータの利き手の近くに位置決めされ得るため、望ましい場合がある。図12に示されるように、この同じ構成は、左利きのオペレータによる使用のために逆にされても、またはミラーリングされてもよい。
【0046】
また図11及び図12に示される構成は、様々な電源ケーブル(350)の配置を含む。したがって、複数のベース(10)を合わせて使用することで、柔軟な電源ケーブル(350)の配置が促進され得ることを理解されたい。例えば、図11に示されるように、いくつかの構成では、電源と通信するための1つの電源ケーブル(350)はこの構成の1つの側部(例えば、左側部)から延出してもよい。他の構成では、図12に示されるように、電源と通信するための電源ケーブル(350)は、構成の別の側部(例えば、後側部)から延出してもよい。したがって、電源と通信するために使用される特定の電源ケーブル(350)がベース(10)の配置の任意の適切な側部から延出し得るような柔軟性を各ベース(10)が提供することを理解されたい。このような機能は、所与の検査室環境に特定の電源ケーブル(350)の配置が適していることが望ましい場合がある。
【0047】
図11及び図12に示される構成は、単一ウォーターバス(210)及び3つのスライドドライヤ(110)の使用を示しているが、他の構成では、付属コンポーネント(110、210、310)の異なる組み合わせが使用され得ることを理解されたい。例えば、スライドドライヤ(110)のうちの1つ以上は、スライドオーブン(310)の代わりに使用されてもよい。さらに、または代替として、1つ以上のスライドドライヤ(110)をウォーターバス(210)の代わりに使用して、1つより多いウォーターバス(210)を伴う構成を提供してもよい。
【0048】
図13は、複数のベース(10)を合わせて連結して使用するための別の構成を示す。図からわかるように、本構成には3つのベース(10)が含まれ、合わせて連結され、単一電源によって電力が供給される。具体的には、ベース(10)は、各ベース(10)の間に空間がほとんどまたはまったくない線形に、または線ベースのパターンに配置される。上述のように、この間隔は、各電源ケーブル(350)の結線に各凹部(46)を利用することによって、空間の使用を最大にする。
【0049】
図11及び図12に関して上述される構成と同様に、図13に示される構成は、単一電源に結合された電源ケーブル(350)、及び各ベース(10)を別のベース(10)に結合する複数の電源ケーブル(350)を含む。具体的には、1つの電源ケーブル(350)は、電源から第一ベース(10)の電源入力部(44)まで延在する。次に別の電源ケーブル(350)は、第一ベース(10)の電源出力部(42)から第二ベース(10)の電源入力部(44)まで延在する。別の電源ケーブル(350)は、第二ベース(10)の電源出力部(42)から第三ベース(10)の電源入力部(44)まで延在する。本構成では、3つのベース(10)のみが電源ケーブル(350)を使用して接続されているが、同じパターンを繰り返して、何個でも必要なだけベース(10)を使用し得ることを理解されたい。
【0050】
上述と同様に、ベース(10)ごとの機能は、様々な付属コンポーネント(110、210、310)が図13に示される構成の各ベース(10)で使用されることによって促進される。具体的には、本構成では、1つのベース(10)は付属コンポーネントとしてウォーターバス(210)を受け入れ、他の2つのベース(10)は付属コンポーネントとして別個のスライドドライヤ(110)を受け入れる。この構成により、スライドドライヤ(110)は軸に沿って、構成の1つの側部にずれており、ウォーターバス(210)は構成の別の側部(例えば、左側部)上にある。使用中、この構成は、右利きのオペレータにとって、図13に示される構成がミクロトームの左側に位置決めされるとき、ウォーターバス(210)がオペレータの利き手の近くに位置決めされ得るため、望ましい場合がある。この同じ構成は、図13に示される構成とは反対の側部上にウォーターバス(210)を位置決めすることにより、左利きのオペレータによる使用のために逆にされても、またはミラーリングされてもよい。
【0051】
図13に示される構成は、単一ウォーターバス(210)及び2つのスライドドライヤ(110)の使用を示しているが、他の構成では、付属コンポーネント(110、210、310)の異なる組み合わせが使用され得ることを理解されたい。例えば、スライドドライヤ(110)のうちの1つ以上は、スライドオーブン(310)の代わりに使用されてもよい。さらに、または代替として、1つ以上のスライドドライヤ(110)をウォーターバス(210)の代わりに使用して、1つより多いウォーターバス(210)を伴う構成を提供してもよい。
【0052】
複数のベース(10)に使用される特定の構成にかかわらず、各ベース(10)の機能がそれぞれの個々のベース(10)を再位置決めする必要なく変更され得ることを理解されたい。代わりに、機能は、1つの付属コンポーネント(110、210、310)を別の付属コンポーネント(310、210、110)と置き換えることによって変更され得る。したがって、使用中、ベース(10)は、図11及び図12に関して上述された正方形構成または図13に関して上述された線形構成など、一般的に望ましい構成で最初に位置決めされてもよい。一般的に望ましい構成が設定されると、個々のベース(10)のそれぞれの特定の機能は、ユーザプリファレンスまたは操作上のニーズを満たすために必要に応じて調整されてよい。さらに、または代替として、異なるスタイルの付属コンポーネント(110、210、310)は、機能を実質的に変更することなく、変更され得る。例えば、上記のように、スライドドライヤ(110)のいくつかのバージョンは、異なるスライド支持体(120)構成を含み得る。したがって、1つのスライドドライヤ(110)は、上述のスライドドライヤ(160、180)など、別の異なるスライドドライヤの代わりに使用され得る。
【0053】
ベース(10)の特定の構成または機能にかかわらず、ベース(10)は、一般に、空間の使用を最大にするために互いに近接して配置され得る。図14は、1つのベース(10)の別のベース(10)に対する配置を示す。図からわかるように、各受容本体(20)は、その他の受容本体(20)に隣接してまたはその近くに位置決めされて、各ベース(10)の間に概して連続した作業面を設け得る。各受容本体(20)の下で、各ベース(10)の凹部(46)が空間を設け、この空間を通して電源ケーブル(350)は結線されても、または延びてもよい。したがって、各ベース(10)の凹部(46)によって、各ベース(10)の間に追加の空間を必要とすることなく、任意の電源ケーブル(350)を収納する、または収容することが可能になる。
【0054】
IV.代替の付属ベースの例
上述のように、ベース(10)は、一般に、ベース(10)の様々な機能的使用を促進するために、特定の付属品と共に使用されるように構成され得る。システムの文脈では、複数のベース(10)は、柔軟なシステム構成を提供するために、異なる付属品と共に使用され得る。しかしながら、他のバージョンでは、各ベース(10)の機能性を特定の機能に専用にすることが望ましい場合がある。言い換えれば、専用機能を有する別個のベースを含むシステムが望ましい場合がある。これらのような専用ベースは、ウォーターバス、スライドドライヤ、及び/またはスライドオーブンのうちの1つ以上として機能し得る。これらのような専用ベースは、いくつかの状況では、製品コストを削減し、製造性の容易さを改善し、及び/またはより統合された制御特徴を提供するために望ましい場合がある。以下では、特定の対応する機能を行うことに専用のベースとして使用され得るベースのいくつかの例を説明する。しかしながら、いくつかの変形形態では、以下に説明されるベースごとに1つより多い対応する機能が提供され得る。したがって、ベースは「専用」であるという文脈で以下に説明されるが、下記のベースが必ずしも「専用」ではないいくつかのシナリオが存在し得ることが企図される。
【0055】
A.専用ウォーターバスベースの例
図15は、専用ウォーターバスベース(510)のバージョンを示す。本バージョンのウォーターバスベース(510)は、上記のベース(10)とウォーターバス(210)との組み合わせとほぼ同様である。ただし、ベース(10)とウォーターバス(210)との組み合わせとは異なり、本例のウォーターバスベース(510)は、ウォーターバスとして機能するように恒久的に構成される。したがって、ウォーターバスベース(510)は、上記のベース(10)と同様に変更可能ではない単一の機能で構成される。本例では水を使用してバスを設けるが、水を使用することに加えて、またはその代わりに、任意の他の適切な種類(複数可)の流体(複数可)を使用して、バスを設けてもよい。
【0056】
上述のベース(10)と同様に、ウォーターバスベース(510)は本体(520)を含む。しかしながら、上述の本体(20)とは異なり、本例の本体(520)は、レシーバ(22)及び床部(24)などの要素を省略している。以下でより詳細に説明されるように、特定のウォーターバスの機能特徴は、レシーバ(22)及び床部(24)などの要素が厳密には必要ないように、本体(520)に統合されてよい。しかしながら、他のバージョンでは、ウォーターバスベース(510)がそのようなウォーターバスの機能特徴に関連する1つ以上の取り外し可能なコンポーネントを含み得ることを理解されたい。したがって、いくつかのバージョンでは、本体(520)は、上述のレシーバ(22)及び床部(24)と同様の要素を含み得る。
【0057】
本体(520)は、本バージョンではレシーバ(22)と同様の要素を省略しているが、本体(520)は、上述した加熱素子(26)、制御部(32)、及びセンサ(30)と同様である、加熱素子(526)、温度センサ(530)、及び制御部(532)を含む。上述の加熱素子(26)と同様に、本例の加熱素子(526)は、一般に、本体(520)によって画定される空間を加熱するように構成される。以下でより詳細に説明されるように、本体(520)は、水または他の溶液などの流体を加熱するために、加熱素子(526)と連携して使用され得る特定のウォーターバスの機能特徴を含み得る。
【0058】
上記の加熱素子(26)と同様に、加熱素子(526)は、様々な熱源または熱源の組み合わせを含み得る。単なる例として、いくつかのバージョンでは、加熱素子(526)は、1つ以上のヒートパッド、1つ以上の電気抵抗加熱素子などを含み得る。本バージョンでは、加熱素子(526)は、熱が本体(520)によって画定された空間内に上向きに放射され得るように、本体(520)によって画定された空間とほぼ同じ領域に対応する。いくつかのバージョンでは、加熱素子(526)の少なくとも一部分は、熱を水平方向に、または他の方向から放射するために、側壁部など本体(520)の他の部分に組み込まれてもよい。
【0059】
温度センサ(530)は、上述の温度センサ(30)と実質的に同様である。例えば、温度センサ(530)は、一般に、本体(520)内の温度を検出するように構成される。以下でより詳細に説明されるように、温度センサ(530)のこの温度検出特徴を使用して、加熱素子(526)と連携して使用され得る特定のウォーターバスの機能特徴に関連する温度を検出し得る。本バージョンでは温度センサ(530)は単一点で示されているが、温度センサ(530)がアレイで連結された複数の温度センサ(530)を含み得ることを理解されたい。温度センサ(530)は、制御部(532)と通信して、本体(520)の内部に関連する温度をリアルタイムで検出して、オペレータに通信し得る。以下でより詳細に説明されるように、それらのようなリアルタイムの温度測定は、本体(520)内に配置された特定のウォーターバスの機能特徴に関連付けられてよい。
【0060】
制御部(532)は、ディスプレイ(534)、入力特徴(536)、及びインジケータ(538)を含む。本バージョンの制御部(532)は、加熱素子(526)及び温度センサ(530)と接続している、ディスプレイ(534)、入力特徴(536)、及びインジケータ(538)の使用をサポートするために、プロセッサ(533)及び/または他の制御回路をさらに含む。例えば、入力特徴(536)及び温度センサ(530)はプロセッサ(533)と通信し得ることで、プロセッサ(533)は、上述された入力特徴(536)及び温度センサ(530)から操作入力を受信し得る。またプロセッサ(533)は、加熱素子(526)、ディスプレイ(534)、及びインジケータ(538)と通信して、入力特徴(536)及び温度センサ(530)から受信した入力に基づいて、加熱素子(526)、ディスプレイ(534)、及びインジケータ(538)を駆動し得る。プロセッサ(533)を使用して、いくつかのバージョンでは、本体(520)の一部分を選択された温度範囲内に維持するための閉ループフィードバック制御アルゴリズムを提供し得る。同様に、ディスプレイ(534)、入力特徴(536)、及びインジケータ(538)は、制御回路と通信して、オペレータ制御またはオペレータフィードバックを提供し得る。
【0061】
本バージョンのディスプレイ(534)は、上記のディスプレイ(34)と実質的に同様である。例えば、ディスプレイ(534)は、一般に、オペレータにフィードバックを提供するように構成される。本バージョンでは、ディスプレイ(534)は、LEDディスプレイ、OLEDディスプレイなどを含む。いずれにしても、ディスプレイ(534)は、温度センサ(530)によって検出された温度、メニューオプションまたは他のグラフィカルユーザインタフェース、タイマーなど、操作情報をオペレータに提示するように構成され得る。
【0062】
本例の入力特徴(536)はまた、上述の入力特徴(36)と実質的に同様であり得る。例えば、本バージョンの入力特徴(536)は、ユーザ入力を可能にするように構成される。本バージョンでは、入力特徴(536)は2つの三角形のボタンを含み、これらのボタンを使用して、加熱素子(526)が発生した温度を上または下に調整し得る。さらに、または代替に、これらのようなボタンを使用して、異なる所定のモードを巡回させ得、これら所定のモードは、オペレータがこれら所定のモードを巡回させるように、ディスプレイ(534)に示され得る。
【0063】
上記のインジケータ(38)と同様に、本バージョンのインジケータ(538)は、特定の動作ステータス情報をオペレータに提供するように構成される。例えば、本バージョンでは、インジケータ(538)は、動作ステータスをオペレータに伝えるために異なって照明し得る単色または多色LEDを含む。いくつかのバージョンでは、インジケータ(538)は、複数の色のうちの1つを表示することにより、特定の温度(例えば、オペレータが設定した値)に達したことをインジケートし得る。さらに、または代替として、いくつかのバージョンでは、インジケータ(538)は、特定の頻度で点滅または明滅させることによって、特定の温度に達したことをインジケートし得る。さらに、または代替として、いくつかのバージョンでは、インジケータ(538)は、加熱素子(526)がアクティブであるが、所定の温度にまだ達していない(例えば、予熱中)などの他の動作ステータスもインジケートし得る。
【0064】
本体(520)の内部は、ベース(510)に関連する所与の機能をサポートするように構成される機能領域(561)を画定する。本バージョンでは、機能領域(561)は、ウォーターバス(560)を含む。ウォーターバス(560)は、上述のウォーターバス(210)と同様に構成される。しかしながら、上述のウォーターバス(210)とは異なり、本バージョンのウォーターバス(560)は、本体(520)と一体であるため、本体(520)から取り外し可能ではない。ウォーターバス(560)は、一般に、調製済み切片を浮遊させ、それらのような調製済み切片を1つ以上の標本スライド上に移すことを支援するのに適した水または他の流体を保持するための流体リザーバとして機能するように構成される。
【0065】
ウォーターバス(560)は、本体(520)によって画定されたウォータータンク(562)を含む。ウォータータンク(562)は、床部(564)、及び床部(564)から上向きに延出する複数の側壁部(566)を含む。本バージョンの床部(564)は、熱が加熱素子(526)から上向きに放射され得、ウォータータンク(562)によって画定された空間内に入り得るように、加熱素子(526)より上及び/またはその直近に配置される。同様に、本バージョンの床部(564)は、ウォータータンク(562)内の流体の温度が温度センサ(530)を使用して測定され得るように、温度センサ(530)より上及び/またはその直近に配置される。示されていないが、いくつかのバージョンでは、本体(520)が加熱素子(526)からウォータータンク(562)への熱の伝達を促進するために、熱伝導媒体を含み得ることを理解されたい。
【0066】
床部(564)及び側壁部(566)は合わせてウォータータンク(562)を画定する。ウォータータンク(562)は、一般に、その中に流体を保持し収容するように構成される。したがって床部(564)及び側壁部(566)は、合わせて流体密封シールによって結合され、ウォータータンク(562)からの流体の漏れを防ぐ。本バージョンではウォータータンク(562)の特定の形状は、一般に矩形または正方形の形状に作られる。しかしながら、他のバージョンでは、ウォータータンク(562)が円形、卵形の形状などの様々な代替形状であり得ることを理解されたい。
【0067】
ウォータータンク(562)の頂部は、一般に、本体(520)の頂部と同一平面上にある。したがって、ウォータータンク(562)内に配置された流体のレベルは、いくつかの構成では本体(520)の頂部とアライメントし得る。ウォータータンク(562)内に配置された流体の表面の可視化を容易にするために、照明源(570)は本体(520)内に含まれる。本バージョンの照明源(570)は、1つ以上の側壁部(566)のほぼ長さに延在する細長いライトバーを含む。本バージョンでは、照明源(570)は、制御部(532)に関連付けられる。ただし他のバージョンでは、照明源(570)は、本体(520)の任意の1つ以上の側部に関連付けられ得る。
【0068】
照明源(570)は、一般に、ウォータータンク(562)内に配置された流体の表面上に光を向けるように構成される。照明源(570)は、ウォータータンク(562)の内部に一定の角度で概して平板ビームを発するように構成される。そのようなビームは、様々なソースから供給され得る。例えば、いくつかのバージョンでは、照明源(570)は、LEDライトストリップ、1つ以上の白熱電球、1つ以上のレーザー光源、1つ以上のネオン光源などを含み得る。さらに、発する特定の光は、白色光、赤色、緑色、青色、及び/または他の適切な色など、様々な色の光であり得る。照明以外にも、これらのような色を変動させて、ウォータータンク(562)のステータスに関連するインジケータをオペレータに提供してもよい。
【0069】
図16に最も良く示されるように、本体(520)は、本体(520)の底部及び/または側部に関連する凹部(546)をさらに画定する。本バージョンの凹部(546)は、凹部(546)が一般にケーブル管理に関連して使用されるように構成されるという点で、上記の凹部(46)に類似している。そのようなケーブル管理を容易にするために、凹部(546)は、上記のケーブル管理特徴(48)と同様の1つ以上の締結特徴を含み得る。しかしながら、本バージョンの凹部(546)は、上述の凹部(46)とは異なり、上述の凹部(46)と同様に本体(520)の側部内のくぼみ、切り欠き、または溝ではなく、主に本体(520)の底部に配置されている。
【0070】
本バージョンの凹部(546)は、本体(520)のほぼ中心で交差する2つの側部脚部(548)及び1つの後部脚部(550)を画定する。具体的には、脚部(548、550)は、本体(520)の底部を横切って異なる方向に延出して、本体(520)の中心と本体(520)の1つ以上の側部との間にチャネルを設ける。以下でより詳細に説明するように、この構成を使用して、本体(520)の所与の側部とケーブル(580)の選択的な関連付けを可能にしてもよい。
【0071】
本体(520)の中心の反対側の各脚部(548、550)の端部では、各脚部(548、550)は、本体(520)の所与の側部と連通しているそれぞれの孔部(549、551)を含む。各孔部(549、551)は、本体(520)の各側部でそれぞれの脚部(548、550)へのアクセスを向上させるために、各脚部(548、550)のサイズに比べて大きいサイズに作られる。以下でより詳細に説明されるように、各孔部(549、551)の存在は、ケーブル(580)に関連する他の特徴に結合するためのケーブル(580)の使用を容易にするために使用され得る。
【0072】
本バージョンの場合、ケーブル(580)は、各脚部(548、550)の長さにほぼ等しい。本バージョンでは、この長さは、ケーブル(580)の過剰な長さが本体(520)の下に絡まることを防ぐために望ましい場合がある。脚部(548、550)が交差する本体(520)のほぼ中心で本体(520)にケーブル(580)が繋げられ得ることを理解されたい。したがってケーブル(580)は、本体(520)の中心に繋げられている間、1つの脚部(548、550)から別の脚部に容易に再位置決めされ得る。
【0073】
図17は、本バージョンのケーブル(580)をより詳細に示す。図からわかるように、ケーブル(580)は、各孔部(548、551)のサイズにほぼ対応する直径を有する多機能コネクタ(582)を含む。本バージョンの多機能コネクタ(582)は、ケーブル(580)を用いて複数の通信機能を促進するように構成される。例えば、ケーブル(580)は、ベース(510)に電力を供給し、ベース(510)から電力を伝え、ベース(510)との間で電気入力及び/または出力を伝えるように構成され得る。したがって多機能コネクタ(582)は、他の同様のケーブルへのケーブル(580)の結合を容易にするために、複数のピン、ピンレシーバ、または他の電気結合特徴を含み得る。以下でより詳細に説明するように、多機能コネクタ(582)のこの特徴を使用して、ベース(510)自体に電力を供給しても、他のコンポーネントに電力を供給しても、そのうえ、すべてのコンポーネントに専用の制御部(532)として制御部(532)を使用して他のコンポーネントを制御してもよい。
【0074】
B.専用スライドドライヤベースの例
図18には、スライドドライヤベース(610)が示され、上述のウォーターバスベース(510)と連結して使用され得ると、スライドを調製するための統合システムが設けられ得る。スライドドライヤベース(610)は、本体(620)、及び本体(620)の一部分内に配置された機能領域(661)を含む。上述の本体(520)と同様に、本バージョンの本体(620)は、加熱素子(626)及び温度センサ(630)を含む。しかしながら、上述の本体(520)とは異なり、本バージョンの本体(620)は、制御部(532)及び関連する特徴と同様の素子を省略している。以下でより詳細に説明されるように、加熱素子(626)及び温度センサ(630)は、制御部(532)を介してウォーターバスベース(510)によって制御されるように構成される。したがって制御部(532)と同様の素子は、本体(620)の本バージョンでは不要である。しかしながら、いくつかのバージョンでは、本体(620)が、加熱素子(626)及び温度センサ(630)の補助制御を提供するために、制御部(532)と同様の素子を含み得ることを理解されたい。
【0075】
機能領域(661)は、本体(620)によって画定され、ベース(610)に関連する所与の機能特徴を促進する。機能領域(661)が様々な形態(例えば、オーブン、ウォーターバスなど)を取り得るが、本バージョンでは、機能領域(661)はスライドドライヤ(660)を含む。スライドドライヤベース(610)のスライドドライヤ(660)は、上述のスライドドライヤ(110)と同様である。しかしながら、スライドドライヤ(110)とは異なり、本バージョンのスライドドライヤ(660)は、スライドドライヤベース(610)に恒久的に固定され得る。したがってスライドドライヤベース(610)の機能は、上述の他の機能ではなく、スライド乾燥に専用のものである。
【0076】
上述のスライドドライヤ(110)と同様に、本バージョンのスライドドライヤ(660)はスライド支持体(662)を含み、このスライド支持体は、一般に、本体(620)の頂部とほぼ同一平面になり、スライド支持体(662)の表面上で1つ以上のスライドを支持するように構成される。スライド支持体(662)は、1つ以上の標本スライドを受け入れるように構成された複数の角度付きスラット(664)を含む。各角度付きスラット(664)は、スライドレスト(666)によって別の角度付きスラット(664)に連結される。具体的には、各スライドレスト(666)は、1つの角度付きスラット(664)から別のものへ、垂直方向に、またはある角度で突出する。また、各角度付きスラット(664)は、標本スライドを各角度付きスラット(664)の表面上に傾斜して受け得るように、スライドドライヤ(660)の水平軸に対して斜角に向けられる。したがって各スライドレスト(666)は、標本スライドの摺動を防止するために適所に標本スライドを保持するように構成される。
【0077】
スライドドライヤ(110)に関して上述のように、いくつかの例では、スライドドライヤ(660)自体は、本体(620)の頂面の平面に対して一定の角度に向けられ得る。このような角度付きの向きは、角度付きスラット(664)に関して上述の角度に加えてよい。いくつかのバージョンでは、この角度付き構成は、流体がスライドドライヤ(660)上に配置された標本スライドから離れて角度付きスラット(664)から離れて流れることを促進し、さらに標本スライドの乾燥を促進するために望ましい場合がある。
【0078】
本バージョンでは、各角度付きスラット(664)は、特異的な角度に向けられたものとして示されているが、他のバージョンでは、様々な代替の角度が使用されてよいことを理解されたい。例えば、図18に示される角度の代わりに、スライドドライヤ(160、180)に関して上述の角度のうちのいずれか1つ以上を使用してもよい。
【0079】
上述のように、スライドドライヤベース(610)は、加熱素子(626)及び温度センサ(630)を含む。加熱素子(626)は、熱を上向きに放射して角度付きスラット(664)に入れ、1つ以上の標本スライドを加熱し、1つ以上の標本スライドの乾燥を促進するように、スライドドライヤ(660)の下に、及び/またはそれに隣接して位置決めされてもよい。同様に、温度センサ(630)もまた、加熱素子(626)の制御を容易にするために、スライドドライヤ(660)の下に、及び/またはそれに隣接して位置決めされてもよい。本バージョンでは、温度センサ(630)のこの構成を使用して、ウォーターバスベース(510)の制御部(532)によって決定される所定の範囲内でスライドドライヤ(660)の温度を制御し得る。
【0080】
図19に最も良く示されるように、本体(620)は、本体(620)の底部及び/または側部に関連する凹部(646)をさらに画定する。本バージョンの凹部(646)は、凹部(646)が一般にケーブル管理に関連して使用されるように構成されるという点で、上記の凹部(46)に類似している。そのようなケーブル管理を容易にするために、凹部(646)は、上記のケーブル管理特徴(48)と同様の1つ以上の締結特徴を含み得る。しかしながら、本バージョンの凹部(646)は、上述の凹部(46)とは異なり、上述の凹部(46)と同様に本体(620)の側部内のくぼみ、切り欠き、または溝ではなく、主に本体(620)の底部内に配置されている。
【0081】
本バージョンの凹部(646)は、本体(620)のほぼ中心で交差する2つの側部脚部(648)及び1つの後部脚部(650)を画定する。具体的には、脚部(648、650)は、本体(620)の底部を横切って異なる方向に延出して、本体(620)の中心と本体(620)の1つ以上の側部との間にチャネルを設ける。以下でより詳細に説明するように、この構成を使用して、本体(620)の所与の側部とケーブル(680)の選択的な関連付けを可能にしてもよい。
【0082】
本体(620)の中心の反対側の各脚部(648、650)の端部では、各脚部(648、650)は、本体(620)の所与の側部と連通しているそれぞれの孔部(649、651)を含む。各孔部(649、651)は、本体(620)の各側部でそれぞれの脚部(648、650)へのアクセスを向上させるために、各脚部(648、650)のサイズに比べて大きいサイズに作られる。以下でより詳細に説明されるように、各孔部(649、651)の存在は、上記のウォーターバスベース(510)のケーブル(580)に結合するためのケーブル(680)の使用を容易にするために使用され得る。
【0083】
ケーブル(680)は、上述のケーブル(580)と実質的に同様である。例えば、本バージョンのケーブル(680)は、各脚部(648、650)の長さにほぼ等しい長さを画定する。この長さは、ケーブル(680)の過剰な長さが本体(620)の下に絡まることを防ぐために望ましい場合がある。脚部(648、650)が交差する本体(620)のほぼ中心で本体(620)にケーブル(680)が繋げられ得ることを理解されたい。したがってケーブル(680)は、本体(620)の中心に繋げられている間、1つの脚部(648、650)から別の脚部に容易に再位置決めされ得る。
【0084】
上記のケーブル(580)と同様に、本バージョンのケーブル(680)は、同様に多機能コネクタ(682)を含む。ケーブル(680)の多機能コネクタ(682)は、一般に、ケーブル(580)の多機能コネクタ(582)と結合して、ウォーターバスベース(510)とスライドドライヤベース(610)との間で電力及び/またはデータの通信を可能にするように構成される。多機能コネクタ(682)のサイズは、各孔部(648、651)のサイズに対応する。したがって多機能コネクタ(682)は、各孔部(648、651)に受け入れられ得る。
【0085】
本バージョンの多機能コネクタ(682)は、ケーブル(680)を用いて複数の通信機能を促進するように構成される。例えば、ケーブル(680)は、ベース(610)に電力を供給し、ベース(610)から電力を伝え、ベース(610)との間で電気入力及び/または出力を伝えるように構成され得る。したがって多機能コネクタ(682)は、ケーブル(580)などの他の同様のケーブルへのケーブル(680)の結合を容易にするために、複数のピン、ピンレシーバ、または他の電気結合特徴を含み得る。以下でより詳細に説明するように、多機能コネクタ(682)のこの特徴を使用して、ベース(610)自体に電力を供給し、他のコンポーネントに電力を供給し、電力を受電し、そのうえ、ウォーターバスベース(510)などの他のコンポーネントを介してベース(610)の制御を容易にし得る。
【0086】
C.専用ウォーターバスベース及びスライドドライヤベースのシステムでの使用例
図20及び図21は、ウォーターバスベース(510)及びスライドドライヤベース(610)を合わせてシステムで使用する例を示す。図20に最も良く示されるように、ウォーターバスベース(510)及びスライドドライヤベース(610)は合わせて、各ケーブル(580、680)の多機能コネクタ(582、682)を介して結合されてよい。本バージョンでは、ウォーターバスベース(510)は、リーダーユニットとして動作するように構成されることによって、制御部(532)を使用してウォーターバスベース(510)とスライドドライヤベース(610)との両方の動作制御が可能になってもよい。したがってスライドドライヤベース(610)は、機能制御のためにウォーターバスベース(510)に依存して、フォロワユニットとして動作し得る。
【0087】
本バージョンでは、ウォーターバスベース(510)は、電力を受け、スライドドライヤベース(610)に電力を分配するように構成される。電力は、様々な機構を介してウォーターバスベース(510)に供給されてよい。例えば、いくつかのバージョンでは、ウォーターバスベース(510)は、壁コンセントに結合するように構成された別個の電源ケーブルを含み得る。これらのようなバージョンでは、別個の電源ケーブルは、ケーブル(580)と共に凹部(546)で使用するように構成されてよい。代替に、別個の電源ケーブルは、凹部(546)から分離されてよく、後部またはいずれかの側部など、本体(520)のいずれかの側部から突出してもよい。さらに他のバージョンでは、ウォーターバスベース(510)のケーブル(580)は、ウォーターバスベース(510)を壁コンセントなどの電源に結合するために使用され得る分割セクションを含み得る。さらに他のバージョンでは、電源は、バッテリとしてウォーターバスベース(510)に統合されてよい。
【0088】
図21から分かるように、ウォーターバスベース(510)及びスライドドライヤベース(610)は、それぞれのケーブル(580、680)を各凹部(546、646)に通して結線することによって、互いに対して様々な位置に配置され得る。例えば、一構成では、スライドドライヤベース(610)は、ケーブル(580、680)を所与の側部脚部(548、648)に通して結線することによって、ウォーターバスベース(510)の左側部か右側部かいずれかに位置決めされ得る。他の構成では、スライドドライヤベース(610)は、スライドドライヤベース(610)の向きに応じて、ケーブル(580)を後部脚部(550)に通して、そしてケーブル(680)を所与の側部脚部(648)または後部脚部(660)に通して結線することによって、ウォーターバスベース(510)の後側部上に位置決めされてよい。
【0089】
示されていないが、いくつかのバージョンでは、複数のスライドドライヤベース(610)が1つのウォーターバスベース(510)と連結して使用され得ることを理解されたい。このような例では、ウォーターバスベース(510)は、複数の結合配置を支持するために1つ以上の追加のケーブル(580)を含み得る。複数のケーブル(580)によるバージョンでは、それらのような複数のケーブル(580)のうちの1つ以上は、様々な動作モードを支持するためにウォーターバスベース(510)から選択的に係脱可能であってよい。さらに、または代替として、各スライドドライヤベース(610)は、スライドドライヤベース(610)とスライドドライヤベース(610)との間の結合配置を可能にするために1つ以上の追加のケーブル(680)を含み得る。これらのような追加のケーブル(680)も同様に、様々な動作モードをサポートするために選択的に係脱可能であり得る。
【0090】
図21に関する上述の構成と同様に、複数のスライドドライヤベース(610)を備えた配置は、様々な構成を取り得る。例えば、いくつかの構成では、ウォーターバスベース(510)は、別個のスライドドライヤベース(610)がいずれかの側部及び/または後部上に存在する状態で、中央に配置されてもよい。他の構成では、ウォーターバスベース(510)は、複数のスライドドライヤベース(610)がウォーターバスベース(510)の単一の側部または後部から配置されている状態で、1つの側部上に配置されてもよい。
【0091】
V.組み合わせの実施例
以下の例は、本明細書の教示を組み合わせまたは適用し得る様々な非網羅的な方法に関する。以下の例は、本願では、または本願に後続する出願では、いつでも提示され得る任意の「特許請求の範囲」の適用範囲を限定することを意図してはいない。免責事項は意図されていない。以下の例は、単に例示を目的としたものにすぎないものとして提供される。本明細書の様々な教示は、他の多くの方法で配置及び適用され得ることが想到される。また、いくつかの変形例は、下記の例で言及される特定の特徴を省略し得ることが想到される。したがって、後で発明者によって、または対象となる発明者の後継者等によって、別段に明白に示されていない限り、下記に言及される態様または特徴のいずれも重大なものとみなすべきではない。下記に言及するものを越える追加の特徴を含む、本願に、または本願に関連する後続の出願に、いずれかの「特許請求の範囲」が提示された場合、それらの追加の特徴は、特許性に関連する何らかの理由で追加されたものと推定するものではない。
【0092】
実施例1
システムであって、ベースであって、レシーバ及び前記レシーバに近接する加熱素子を有する受容本体、ならびに前記加熱素子を制御するように構成された1つ以上のユーザインタフェース特徴を有する制御部を含む、前記ベースと、ミクロトームを使用して切片にした後に1つ以上の組織サンプルを処理するように構成された第一付属コンポーネントであって、前記ベースの前記レシーバ内に受容されるようにさらに構成される、前記第一付属コンポーネントと、前記ベースの前記レシーバ内に受容されるように構成された第二付属コンポーネントであって、前記第一付属コンポーネントは前記第二付属コンポーネントに対して前記ミクロトームを使用して切片にした後、1つ以上の組織サンプルの異なる処理機能のために構成され、前記第一付属コンポーネント及び前記第二付属コンポーネントは前記ベースの前記レシーバ内に交換可能に受容されるように構成される、前記第二付属コンポーネントとを含む、前記システム。
【0093】
実施例2
前記第一付属コンポーネントは1つ以上の標本スライドを乾燥させるように構成される、実施例1に記載のシステム。
【0094】
実施例3
前記第一付属コンポーネントは複数の角度付きスラットを有し、前記複数の角度付きスラットは各角度付きスラットの表面上に前記1つ以上の標本スライドを受容するように構成される、実施例2に記載のシステム。
【0095】
実施例4
前記第一付属コンポーネントは、前記第一付属コンポーネントの内部に前記1つ以上の標本スライドを封入するように構成されたキャップを有する、実施例2に記載のシステム。
【0096】
実施例5
前記第一付属コンポーネントは1つ以上のスライドコンテナをさらに有し、前記1つ以上のスライドコンテナは前記1つ以上の標本スライドを保持するように構成される、実施例4に記載のシステム。
【0097】
実施例6
前記第二付属コンポーネントは流体を保持するように構成された流体タンクを含む、実施例1~5のいずれか1項以上に記載のシステム。
【0098】
実施例7
前記第一付属コンポーネントか前記第二付属コンポーネントかいずれかが前記ベースの前記レシーバ内に受容される場合、前記加熱素子は、前記第一付属コンポーネントまたは前記第二付属コンポーネントの両方に熱連通するように構成される、実施例1~6のいずれか1項以上に記載のシステム。
【0099】
実施例8
第三付属コンポーネントをさらに含み、前記第一付属コンポーネント、前記第二付属コンポーネント、及び前記第三付属コンポーネントはそれぞれ互いに対して異なる構成を有する、実施例1~7のいずれか1項以上に記載のシステム。
【0100】
実施例9
前記第三付属コンポーネント及び前記第一付属コンポーネントの両方は、1つ以上の標本スライドを乾燥させるように構成される、実施例8に記載のシステム。
【0101】
実施例10
前記ベースは第一ベースであり、前記システムは第二ベースをさらに含み、前記第二ベースはレシーバを有する受容本体を含み、前記第二ベースの前記レシーバは、前記第一付属コンポーネント及び前記第二付属コンポーネントを交換可能に受容するように構成される、実施例1~9のいずれか1項以上に記載のシステム。
【0102】
実施例11
前記第一ベースは前記第二ベースと通信し、前記第一ベースの前記制御部は、前記第二ベースの1つ以上の機能を制御するように構成される、実施例10に記載のシステム。
【0103】
実施例12
前記ベースの前記レシーバは、前記ベースの上面と同一平面上に前記第一付属コンポーネントまたは前記第二付属コンポーネントを受容するように構成される、実施例1~11のいずれか1項以上に記載のシステム。
【0104】
実施例13
前記ベースは、前記受容本体の下部から下方に延出する支持プラットフォームをさらに含み、前記支持プラットフォームの一部分は凹部を画定するように前記受容本体に対して凹む、実施例1~12のいずれか1項以上に記載のシステム。
【0105】
実施例14
前記支持プラットフォームは電源入力部及び電源出力部を含み、前記電源入力部及び前記電源出力部の両方は前記凹部内に位置決めされる、実施例13に記載のシステム。
【0106】
実施例15
前記第一付属コンポーネント及び前記第二付属コンポーネントは、スライドドライヤ、ウォーターバス、及びスライドオーブンからなる群から選択される、実施例1~14のいずれか1項以上に記載のシステム。
【0107】
実施例16
ベースであって、床部及び前記床部に近接する加熱素子を有するレシーバを含む受容本体、前記加熱素子を制御するように構成された1つ以上のユーザインタフェース特徴を有する制御部、前記受容本体から延出する支持体、ならびに前記加熱素子に電力を供給するように構成された電源インタフェースを有する、前記ベースと、複数の付属コンポーネントであって、各付属コンポーネントは前記受容本体の前記レシーバ内に交換可能に受容されるように構成され、前記複数の付属コンポーネントは前記1つ以上の切片にされた組織サンプルの処理のために流体を保持するように構成された第一付属コンポーネント、及び前記加熱素子による加熱のために1つ以上の標本スライドを保持するように構成された第二付属コンポーネントを有する、前記複数の付属コンポーネントとを含む、キット。
【0108】
実施例17
前記レシーバは前記受容本体の一部分内で凹む、実施例16に記載のキット。
【0109】
実施例18
前記加熱素子は前記床部の下に配置される、実施例16に記載のキット。
【0110】
実施例19
前記加熱素子は前記レシーバによって画定された空間内に熱を放射するように構成される、実施例16に記載のキット。
【0111】
実施例20
システムであって、第一ベースであって、第一レシーバ及び前記第一レシーバに近接する第一加熱素子を有する第一受容本体、ならびに前記第一加熱素子を制御するように構成された1つ以上のユーザインタフェース特徴を有する制御部を含む、前記第一ベースと、第二ベースであって、前記第二ベースは第二レシーバ及び前記第二レシーバに近接する第二加熱素子を有する第二受容本体を含み、前記第一ベースの前記制御部は前記第一加熱素子を制御しながら前記第二加熱素子を制御するように構成される、前記第二ベースと、ミクロトームを使用して切片にした後に1つ以上の組織サンプルを処理するように構成された第一付属コンポーネントであって、前記第一レシーバまたは前記第二レシーバ内に受容されるようにさらに構成される、前記第一付属コンポーネントと、前記第一レシーバまたは前記第二レシーバ内に受容されるように構成された第二付属コンポーネントであって、前記第一付属コンポーネントは前記第二付属コンポーネントに対して前記ミクロトームを使用して切片にした後、1つ以上の組織サンプルの異なる処理機能のために構成される、前記第二付属コンポーネントとを含む、前記システム。
【0112】
V.雑則
本明細書に使用されている「結合する」、「結合している」、「結合される」、または結合という単語の他の変形形態が間接的な連結か直接的な連結かいずれかを示す場合があることに留意されたい。例えば、第一コンポーネントが第二コンポーネントに「結合」される場合、第一コンポーネントは、第二コンポーネントに別のコンポーネントを介して間接的に連結されても、または第二コンポーネントに直接的に連結されてもいずれであってもよい。
【0113】
本明細書に開示される方法は、説明された方法を達成するための1つ以上のステップまたはアクションを含む。方法ステップ及び/またはアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく相互に交換されてよい。換言すれば、ステップまたはアクションの特異的な順序が、説明されている方法の適切な動作のために必要とされない限り、特異的なステップ及び/またはアクションの順序及び/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく変更され得る。
【0114】
本明細書で使用される、「複数の」という用語は、2つ以上を意味する。例えば、複数のコンポーネントは、2つ以上のコンポーネントを示す。「決定すること」という用語は多種多様なアクションを含むため、「決定すること」は、計算すること、算出すること、処理すること、導出すること、検討すること、調べること(例えばテーブル、データベースまたは別のデータ構造内を調べる)、確認することなどを含むことができる。また「決定すること」は、受信すること(例えば、情報を受信すること)、アクセスすること(例えば、メモリ内のデータにアクセスすること)などを含むことができる。また「決定すること」は、解決すること、選択すること、選出すること、確立することなどを含むことができる。
【0115】
「に基づいている」という表現は、特に明記されない限り、「にのみ基づいている」という意味ではない。換言すれば、「に基づいている」という表現は、「にのみ基づいている」及び「に少なくとも基づいている」の両方を説明するものである。
【0116】
本明細書に記載されたデバイスまたはコンポーネントの変形版のいずれも、上記のものに加えて、またはその代わりに、他の様々な特徴を含み得ることを理解されたい。また、単なる例として、本明細書のデバイスのいずれも、本明細書に参照により組み入れられる様々な参考文献のいずれかに開示された様々な特徴のうちの1つ以上を含んでもよい。それらのような教示を組み合わせてもよい様々な適切な方法は当業者には明らかであろう。
【0117】
本明細書に記載される教示、表現、実施形態、実施例などのうちのいずれか1つ以上が本明細書に記載されるその他の教示、表現、実施形態、実施例などのうちのいずれか1つ以上と組み合わされてよいことを理解されたい。したがって、上述の教示、表現、実施形態、実施例などは、互いに切り離されて考えられるべきではない。本明細書の教示を組み合わせてもよい様々な適切な方法は、本明細書の教示を鑑みた当業者に容易に明らかであろう。そのような修正及び変更は、特許請求の範囲内に含まれることを意図したものである。
【0118】
参照により本明細書に全体的または部分的に組み込まれると言及しているいずれかの特許、刊行物、または他の開示の資料は、組み込まれた資料が既存の定義または本開示に記載している他の開示の資料と矛盾しない範囲までのみ、本明細書に組み込まれることを認識されたい。したがって、また必要な範囲まで、本明細書に明確に記載されている開示は、参照により本明細書に組み込まれたいかなる矛盾する資料に対して優先される。参照により本明細書に組み入れられると言及されているが、本明細書に記載されている既存の定義または他の開示の資料と矛盾する任意の資料、またはその一部は、その組み込まれた資料と既存の開示の資料との間に矛盾が生じない範囲までのみ組み込まれる。
【0119】
本発明の様々な実施形態を示し説明してきたが、本明細書に記載された方法及びシステムのさらなる適合は、本発明の範囲から逸脱することなく当業者による適切な修正によって達成し得る。係る潜在的な修正のいくつかを言及してきたが、他のものは当業者に明らかだろう。例えば、上記に説明した例、実施形態、幾何学的形状、資料、寸法、比率、ステップ等は例示的なものであり、必須ではない。したがって、本発明の範囲は、以下の「特許請求の範囲」に関して考慮するべきであり、明細書及び図面に示し、説明した構造及び動作の詳細に限定されないことが理解される。
【0120】
〔実施の態様〕
(1) システムであって、
(a)ベースであって、
(i)受容本体であって、レシーバ、及び前記レシーバに近接する加熱素子を含む、前記受容本体、ならびに
(ii)制御部であって、前記加熱素子を制御するように構成された1つ以上のユーザインタフェース特徴を含む、前記制御部、
を含む前記ベースと、
(b)ミクロトームを使用して切片にした後に1つ以上の組織サンプルを処理するように構成された第一付属コンポーネントであって、前記ベースの前記レシーバ内に受容されるようにさらに構成される、前記第一付属コンポーネントと、
(c)前記ベースの前記レシーバ内に受容されるように構成された第二付属コンポーネントであって、前記第一付属コンポーネントは前記第二付属コンポーネントに対して前記ミクロトームを使用して切片にした後、1つ以上の組織サンプルの異なる処理機能のために構成され、前記第一付属コンポーネント及び前記第二付属コンポーネントは前記ベースの前記レシーバ内に交換可能に受容されるように構成される、前記第二付属コンポーネントと、
を含む、前記システム。
(2) 前記第一付属コンポーネントは1つ以上の標本スライドを乾燥させるように構成される、実施態様1に記載のシステム。
(3) 前記第一付属コンポーネントは複数の角度付きスラットを有し、前記複数の角度付きスラットは各角度付きスラットの表面上に前記1つ以上の標本スライドを受容するように構成される、実施態様2に記載のシステム。
(4) 前記第一付属コンポーネントは、前記第一付属コンポーネントの内部に前記1つ以上の標本スライドを封入するように構成されたキャップを有する、実施態様2に記載のシステム。
(5) 前記第一付属コンポーネントは1つ以上のスライドコンテナをさらに有し、前記1つ以上のスライドコンテナは前記1つ以上の標本スライドを保持するように構成される、実施態様4に記載のシステム。
【0121】
(6) 前記第二付属コンポーネントは流体を保持するように構成された流体タンクを含む、実施態様1~5のいずれか1つ以上に記載のシステム。
(7) 前記第一付属コンポーネントか前記第二付属コンポーネントかいずれかが前記ベースの前記レシーバ内に受容される場合、前記加熱素子は、前記第一付属コンポーネントまたは前記第二付属コンポーネントの両方に熱連通するように構成される、実施態様1~6のいずれか1つ以上に記載のシステム。
(8) 第三付属コンポーネントをさらに含み、前記第一付属コンポーネント、前記第二付属コンポーネント、及び前記第三付属コンポーネントはそれぞれ互いに対して異なる構成を有する、実施態様1~7のいずれか1つ以上に記載のシステム。
(9) 前記第三付属コンポーネント及び前記第一付属コンポーネントの両方は、1つ以上の標本スライドを乾燥させるように構成される、実施態様8に記載のシステム。
(10) 前記ベースは第一ベースであり、前記システムは第二ベースをさらに含み、前記第二ベースはレシーバを有する受容本体を含み、前記第二ベースの前記レシーバは、前記第一付属コンポーネント及び前記第二付属コンポーネントを交換可能に受容するように構成される、実施態様1~9のいずれか1つ以上に記載のシステム。
【0122】
(11) 前記第一ベースは前記第二ベースと通信し、前記第一ベースの前記制御部は、前記第二ベースの1つ以上の機能を制御するように構成される、実施態様10に記載のシステム。
(12) 前記ベースの前記レシーバは、前記ベースの上面と同一平面上に前記第一付属コンポーネントまたは前記第二付属コンポーネントを受容するように構成される、実施態様1~11のいずれか1つ以上に記載のシステム。
(13) 前記ベースは、前記受容本体の下部から下方に延出する支持プラットフォームをさらに含み、前記支持プラットフォームの一部分は凹部を画定するように前記受容本体に対して凹む、実施態様1~12のいずれか1つ以上に記載のシステム。
(14) 前記支持プラットフォームは電源入力部及び電源出力部を含み、前記電源入力部及び前記電源出力部の両方は前記凹部内に位置決めされる、実施態様13に記載のシステム。
(15) 前記第一付属コンポーネント及び前記第二付属コンポーネントは、スライドドライヤ、ウォーターバス、及びスライドオーブンからなる群から選択される、実施態様1~14のいずれか1つ以上に記載のシステム。
【0123】
(16) (a)ベースであって、
(i)受容本体であって、床部を有するレシーバ、及び前記床部に近接する加熱素子を含む、前記受容本体、
(ii)前記加熱素子を制御するように構成された1つ以上のユーザインタフェース特徴を有する制御部、
(iii)前記受容本体から延出する支持体、ならびに
(iv)前記加熱素子に電力を供給するように構成された電源インタフェース、
を含む前記ベースと、
(b)複数の付属コンポーネントであって、各付属コンポーネントは前記受容本体の前記レシーバ内に交換可能に受容されるように構成され、
前記複数の付属コンポーネントは、
(i)前記1つ以上の切片にされた組織サンプルの処理のために流体を保持するように構成された第一付属コンポーネント、及び
(ii)前記加熱素子による加熱のために1つ以上の標本スライドを保持するように構成された第二付属コンポーネント、
を含む、前記複数の付属コンポーネントと、
を含む、キット。
(17) 前記レシーバは前記受容本体の一部分内で凹む、実施態様16に記載のキット。
(18) 前記加熱素子は前記床部の下に配置される、実施態様16に記載のキット。
(19) 前記加熱素子は前記レシーバによって画定された空間内に熱を放射するように構成される、実施態様16に記載のキット。
(20) システムであって、
(a)第一ベースであって、
(i)第一受容本体であって、第一レシーバ、及び前記第一レシーバに近接する第一加熱素子を含む、前記第一受容本体、ならびに
(ii)制御部であって、前記第一加熱素子を制御するように構成された1つ以上のユーザインタフェース特徴を含む、前記制御部、
を含む前記第一ベースと、
(b)第二ベースであって、前記第二ベースは第二レシーバ及び前記第二レシーバに近接する第二加熱素子を有する第二受容本体を含み、前記第一ベースの前記制御部は前記第一加熱素子を制御しながら前記第二加熱素子を制御するように構成される、前記第二ベースと、
(c)ミクロトームを使用して切片にした後に1つ以上の組織サンプルを処理するように構成された第一付属コンポーネントであって、前記第一レシーバまたは前記第二レシーバ内に受容されるようにさらに構成される、前記第一付属コンポーネントと、
(d)前記第一レシーバまたは前記第二レシーバ内に受容されるように構成された第二付属コンポーネントであって、前記第一付属コンポーネントは前記第二付属コンポーネントに対して前記ミクロトームを使用して切片にした後、1つ以上の組織サンプルの異なる処理機能のために構成される、前記第二付属コンポーネントと、
を含む、前記システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
【国際調査報告】