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再表2013-161795熱交換器用ヘッダ、この熱交換器用ヘッダを備えた熱交換器、冷凍サイクル装置及び空気調和機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2013年10月31日
【発行日】2015年12月24日
(54)【発明の名称】熱交換器用ヘッダ、この熱交換器用ヘッダを備えた熱交換器、冷凍サイクル装置及び空気調和機
(51)【国際特許分類】
   F28F 9/02 20060101AFI20151201BHJP
【FI】
   F28F9/02 301E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】22
【出願番号】特願2014-512596(P2014-512596)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2013年4月23日
(11)【特許番号】特許第5832642号(P5832642)
(45)【特許公報発行日】2015年12月16日
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2012/002879
(32)【優先日】2012年4月26日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098604
【弁理士】
【氏名又は名称】安島 清
(74)【代理人】
【識別番号】100087620
【弁理士】
【氏名又は名称】高梨 範夫
(74)【代理人】
【識別番号】100125494
【弁理士】
【氏名又は名称】山東 元希
(74)【代理人】
【識別番号】100153936
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 健誠
(74)【代理人】
【識別番号】100160831
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 元
(74)【代理人】
【識別番号】100166084
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 堅太郎
(72)【発明者】
【氏名】石橋 晃
(72)【発明者】
【氏名】松田 拓也
(72)【発明者】
【氏名】李 相武
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 多佳志
(57)【要約】
圧力損失を低く抑えることができ、熱交換器の伝熱性能の低下を招くことなく冷媒を均等に分配することが可能で、構造が単純な熱交換器用ヘッダ及びこの熱交換器用ヘッダを備えた熱交換器を提供する。
並列に配置された複数の伝熱管(30)に冷媒を並列に流す熱交換器の熱交換器用ヘッダ(10)、(20)であって、前記ヘッダは、前記複数の伝熱管の一端が接続される複数の貫通孔(12)が長手方向に並設され、前記複数の貫通孔に連通して冷媒流路となる部屋(10A)が少なくとも一つ形成されており、前記複数の貫通孔のそれぞれは、前記複数の伝熱管の冷媒入口側又は冷媒出口側の端部が接続される入口側貫通孔又は出口側貫通孔であり、前記部屋の中の前記入口側貫通孔と対向する部分に、前記ヘッダの長手方向に延びる溝(14)が、前記長手方向と直交する短手方向に複数形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列に配置された複数の伝熱管に冷媒を並列に流す熱交換器の熱交換器用ヘッダであって、前記ヘッダは、
前記複数の伝熱管の一端が接続される複数の貫通孔が長手方向に並設され、
前記複数の貫通孔に連通して冷媒流路となる部屋が少なくとも一つ形成されており、
前記複数の貫通孔のそれぞれは、前記複数の伝熱管の冷媒入口側又は冷媒出口側の端部が接続される入口側貫通孔又は出口側貫通孔であり、前記部屋の中の前記入口側貫通孔と対向する部分に、前記ヘッダの長手方向に延びる溝が、前記長手方向と直交する短手方向に複数形成されていることを特徴とする熱交換器用ヘッダ。
【請求項2】
前記部屋が前記ヘッダの長手方向に仕切られて複数形成されており、前記複数の部屋のそれぞれは、外部からの冷媒が流入する流入部屋、折り返し流路となる折り返し部屋、外部へ冷媒が流出する流出部屋の何れかに分類され、
前記流入部屋に連通する貫通孔は全てが入口側貫通孔であり、前記流入部屋を形成する部分の前記長手方向の全体に前記複数の溝が形成され、
前記折り返し部屋に連通する貫通孔は入口側貫通孔群と出口側貫通孔群とに分けられ、入口側貫通孔群と対向する部分に、前記複数の溝が形成され、
前記流出部屋に連通する貫通孔は全てが出口側貫通孔であり、前記流出部屋を形成する部分には前記複数の溝が形成されていないことを特徴とする請求項1記載の熱交換器用ヘッダ。
【請求項3】
前記複数の溝は、突出した複数の突部同士の間の隙間により形成されており、前記折り返し部屋に形成された前記複数の突部において、前記入口側貫通孔群と前記出口側貫通孔群との境目側の端部の位置は、前記短手方向に隣接する前記突部同士で互いにずれていることを特徴とする請求項2記載の熱交換器用ヘッダ。
【請求項4】
前記複数の溝は、突出した複数の突部同士の間の隙間により形成されており、前記複数の突部は、隣接する前記突部同士の高さが互い異なることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の熱交換器用ヘッダ。
【請求項5】
前記複数の突部の高さを、前記短手方向に交互に高低としたことを特徴とする請求項4記載の熱交換器用ヘッダ。
【請求項6】
前記複数の突部の高さを、前記短手方向の中心部分に行くに連れて高く形成したことを特徴とする請求項4記載の熱交換器用ヘッダ。
【請求項7】
前記ヘッダは、一面が開口した箱状を成し、前記開口と対向する底面に前記複数の貫通孔が形成されたヘッダ本体と、前記開口を覆う板状に形成された蓋体と、を有していること特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の熱交換器用ヘッダ。
【請求項8】
前記溝が前記蓋体に形成されていることを特徴とする請求項7記載の熱交換器用ヘッダ。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の熱交換器用ヘッダを備えたことを特徴とする熱交換器。
【請求項10】
空気通過方向に対して直交する方向に互いに離間して配置された一対の請求項2又は請求項3記載の熱交換器用ヘッダと、前記一対の熱交換器用ヘッダ間に並列に配置され、両端が一対の熱交換器用ヘッダの前記複数の貫通孔に接続された複数の伝熱管と、前記空気通過方向に空気が通過するように配置された複数のフィンとを備えた熱交換部を、前記空気通過方向に少なくとも2つ有し、前記熱交換部同士は列跨ぎ配管で連通され、冷媒が、空気通過方向上流側の前記熱交換部の前記複数の伝熱管を、前記流入部屋から前記流出部屋まで前記折り返し部屋で折り返しながら流れた後、前記列跨ぎ配管を介して空気通過方向下流側の前記熱交換部に流入し、同様に前記熱交換器用ヘッダの前記流入部屋から前記流出部屋まで前記折り返し部屋で折り返しながら流れる冷媒流路が形成されており、
熱交換器が蒸発器として用いられる場合、上流側の前記熱交換部を流れる冷媒パス数が、下流側の前記熱交換部を流れる冷媒パス数よりも少なく構成されていることを特徴とする熱交換器。
【請求項11】
前記伝熱管は、冷媒流路となる貫通孔を複数有する扁平管であることを特徴とする請求項9又は請求項10記載の熱交換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば空気調和機等の冷凍サイクル装置に用いられる熱交換器の熱交換器用ヘッダ及びこの熱交換器用ヘッダを備えた熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、上下方向に延びる一対のヘッダが左右方向に離間して配置され、一対のヘッダ間に複数の扁平管を並列に配置し、複数の熱交換管の両端部を一対のヘッダに連通するように構成した熱交換器がある。この種の熱交換器では、蒸発器として用いる場合に冷媒が気液二相流で流入するため、入口側のヘッダ内で重力方向に液が溜まり、一方でガスがヘッダ内の上方に溜まる。よって、各扁平管に冷媒を均等に分配することができず、熱交換器の性能が低下する課題がある。
【0003】
そこで、熱交換器を蒸発器として用いる場合には、入口側のヘッダに対し、冷媒を均等に分配する機能が求められる。このような機能を備えたヘッダとして、従来より、ヘッダ内部に、上下方向に折り返すループ状流路を構成し、流入した二相冷媒流をヘッダ内部で循環させて均質化し、複数の伝熱管のそれぞれに分配するようにしたヘッダがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−85324号公報(要約、図1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のヘッダでは冷媒をループ状流路に通すため、圧力損失が生じ、熱交換器の伝熱性能の低下を招くという問題があった。
また、特許文献1のヘッダでは、ヘッダ内部に別途、ループ状流路を形成する必要があるため、構造が複雑でコストアップを招くという問題があった。
【0006】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、圧力損失を低く抑えることができ、熱交換器の伝熱性能の低下を招くことなく冷媒を均等に分配することが可能で、構造が単純な熱交換器用ヘッダ及びこの熱交換器用ヘッダを備えた熱交換器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る熱交換器用ヘッダは、
並列に配置された複数の伝熱管に冷媒を並列に流す熱交換器の熱交換器用ヘッダであって、前記ヘッダは、
前記複数の伝熱管の一端が接続される複数の貫通孔が長手方向に並設され、
前記複数の貫通孔に連通して冷媒流路となる部屋が少なくとも一つ形成されており、
前記複数の貫通孔のそれぞれは、前記複数の伝熱管の冷媒入口側又は冷媒出口側の端部が接続される入口側貫通孔又は出口側貫通孔であり、前記部屋の中の前記入口側貫通孔と対向する部分に、前記ヘッダの長手方向に延びる溝が、前記長手方向と直交する短手方向に複数形成されているものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、圧力損失を低く抑えることができ、熱交換器の伝熱性能の低下を招くことなく冷媒を均等に分配することが可能で、且つ構造が単純な熱交換器用ヘッダを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施の形態1に係る熱交換器用ヘッダを用いた熱交換器1の概略斜視図である。
図2図1の扁平管30を示す斜視図である。
図3図1の入口ヘッダ10の分解斜視図である。
図4図1の入口ヘッダ部分のA−A断面図である。
図5図1の熱交換器1が適用された冷凍サイクル装置50の冷媒回路を示す図である。
図6図1の熱交換器1を蒸発器として用いる場合の冷媒の流れを示す図である。
図7】入口ヘッダ10における冷媒流動状態を示す図である。
図8図7のB−B断面図である。
図9】比較列として溝を設けないヘッダとした場合のヘッダ内の冷媒流動状態を示す図である。
図10図3の溝14の変形例1を示す図である。
図11図3の溝14の変形例2を示す図である。
図12】本発明の実施の形態2に係る熱交換器1Aを示す図である。
図13図1のヘッダ70の分解斜視図である。
図14図13の溝14の変形例を示す図である。
図15】本発明の実施の形態3に係る熱交換器1Bを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る熱交換器用ヘッダを用いた熱交換器の概略斜視図である。図1及び後述の図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。更に、明細書全文に表れている構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。
【0011】
熱交換器1は、冷媒を並列に流すパラレルフローの熱交換器であって、特に、熱交換器1全体において一方から他方側に冷媒を流す一方向流路タイプの熱交換器である。熱交換器1は、互いに離間して配置された一対のヘッダ10、20と、一対のヘッダ10、20間に並列に配置され、両端が一対のヘッダ10、20に接続された複数の扁平管(伝熱管)30と、複数のフィン40とを備えている。一対のヘッダ10、20、扁平管30及びフィン40は、何れもアルミ又はアルミ合金で構成されている。
【0012】
フィン40は、一対のヘッダ10、20間に互いに間隔を空けて積層され、その間を空気が通過する板状フィンであり、複数の扁平管30が貫通している。なお、フィン40は必ずしも板状フィンでなくてもよく、空気通過方向に空気が通過するように配置されたフィン40であればよい。例えば上下方向に扁平管30と交互に積層して配置される波形状のフィン等でもよく、要は空気通過方向に空気が通過するように配置されたフィンであればよい。
【0013】
扁平管30は、図2に示すように冷媒流路となる貫通孔30aを複数有している。なお、伝熱管は扁平管に限らず、円管やその他どのような形状であっても採用可能である。
【0014】
一対のヘッダ10、20のうち、複数の扁平管30の冷媒入口側となる入口ヘッダ10には冷媒入口配管10aが接続され、複数の扁平管30の冷媒出口側となる出口ヘッダ20には冷媒出口配管20aが接続されている。
【0015】
本発明は、一対のヘッダ10、20のうち、特に入口側のヘッダ(以下、入口ヘッダ10という)に特徴を有するものであり、以下、図3を参照してその構造について説明する。
【0016】
図3は、図1の入口ヘッダ10の分解斜視図である。図4は、図1の入口ヘッダ部分のA−A断面図である。
入口ヘッダ10は、一面が開口した箱状のヘッダ本体11と、ヘッダ本体11の開口11aを覆う板状の蓋体13とを有し、両者間に冷媒流路となる少なくとも1つの部屋10Aが形成されている。ヘッダ本体11において開口11aと対向する底面11bには、入口側貫通孔としての複数の貫通孔12がヘッダ本体11の長手方向に沿って並設されている。この複数の貫通孔12に複数の扁平管30の冷媒入口側の端部が接続され、部屋10Aで連通している。また、入口ヘッダ10には冷媒入口配管10aが接続されている。
【0017】
また、蓋体13において、少なくとも1つの部屋10Aの中の、貫通孔12と対向する面13aには長手方向に延びる溝14が長手方向と直交する短手方向の全体にわたって複数の形成されている。溝14は、具体的には蓋体13から突出した複数の突部15同士の間の隙間により形成されている。溝14は、入口ヘッダ10内に流入した冷媒液を、表面張力の作用により溝内部に引き込むことで、入口ヘッダ10から各パスへの冷媒の分配を均等に行うために設けられたものである。
【0018】
このように構成された入口ヘッダ10を製造する際には、切削加工等により箱状のヘッダ本体11を形成し、ヘッダ本体11に貫通孔12を形成する。また、切削加工等により蓋体13を形成する。蓋体13はヘッダ本体11の開口11aに仮留めできるように嵌合可能に構成され、嵌合部分にはロウ材が塗布される。
【0019】
そして、熱交換器1全体を製造する際には、ヘッダ本体11の開口11aに蓋体13を嵌合して仮留めすると共に、出口ヘッダ20、扁平管30及びフィン40を全て組み立てた状態で全体を同時にロウ付け接合する。
【0020】
図5は、図1の熱交換器1が適用された冷凍サイクル装置50の冷媒回路を示す図である。
冷凍サイクル装置50は、圧縮機51と、凝縮器52と、減圧装置としての膨張弁53と、蒸発器54とを備えている。凝縮器52と蒸発器54の少なくとも一方に、熱交換器1が用いられる。圧縮機51から吐出されたガス冷媒は凝縮器52に流入し、凝縮器52を通過する空気と熱交換して高圧液冷媒となって流出する。凝縮器52を流出した高圧液冷媒は膨張弁53で減圧されて低圧の気液二相冷媒となり、蒸発器54に流入する。蒸発器54に流入した低圧の気液二相冷媒は、蒸発器54を通過する空気と熱交換して低圧ガス冷媒となり、再び圧縮機51に吸入される。
【0021】
図6は、図1の熱交換器1を蒸発器として用いる場合の冷媒の流れを示す図である。
膨張弁53から流出した気液二相冷媒は、冷媒入口配管10aから入口ヘッダ10内に流入する。入口ヘッダ10内に流入した冷媒は、熱交換器1の各パスを構成する各扁平管30の一端から他端へ流れ、出口ヘッダ20で合流して冷媒出口配管20aから外部に流出する。
【0022】
次に、入口ヘッダ内部の動作について説明する。図7は、入口ヘッダ10における冷媒流動状態を示す図である。図8は、図7のB−B断面図で、入口ヘッダ10において溝間に液冷媒が溜まった状態を示す模式図である。図9(a)、(b)は、比較列として溝14を設けないヘッダにおける、ヘッダ内の冷媒流動状態を示す図である。
まず、図9により比較例の冷媒流動状態について説明する。冷媒回路内を循環する冷媒量が多い場合、冷媒入口配管10aから入口ヘッダ10に流入した気液二相冷媒は、図9(a)に示すように流入時の勢いで入口ヘッダ10の上部に溜まる。一方、冷媒回路内を循環する冷媒量が少ない場合、冷媒入口配管10aから入口ヘッダ10に流入した気液二相冷媒は、液冷媒が重力の影響で入口ヘッダ10の下部に溜まる。このように入口ヘッダ10に溝14を設けない構成の場合、液冷媒が上部又は下部に集中し、各パスへの分配が不均等になる。
【0023】
次に、図7及び図8により本実施の形態の入口ヘッダ10における冷媒流動状態について説明する。冷媒入口配管10aから入口ヘッダ10内に流入した気液二相冷媒は、入口ヘッダ10内を流動し、表面張力の作用により液冷媒が溝14内に引き込まれる。よって、液冷媒は入口ヘッダ10内において長手方向に均一に保持され、各扁平管30に流入する液冷媒量が均一化される。
【0024】
以上説明したように、本実施の形態1によれば、蓋体13に複数の溝14を設けて表面張力を作用させることにより、液冷媒の偏りを抑制でき、複数の扁平管30のそれぞれに冷媒を均等に分配して流入させることができる。よって、熱交換効率を向上することができ、熱交換器1を蒸発器として用いる場合の能力を最大限に発揮させることができる。
【0025】
また、本実施の形態1は、液冷媒の表面張力作用を利用して不均等な冷媒分配の防止を図る構成であるため、従来構成に比べて圧力損失を抑制することができ、熱交換器1を蒸発器として用いる場合の性能低下を抑えることができる。
【0026】
また、本実施の形態1の入口ヘッダ10は、ヘッダ本体11と、溝14を有する蓋体13とで構成され、構造が単純であるため、製造が容易で低コスト化が可能である。
【0027】
なお、本発明の入口ヘッダは、図3に示した構造に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で例えば以下の(1)、(2)のように種々変形実施可能である。
【0028】
(1)図10は、図3の溝14の変形例1を示す図である。
図5に示した本実施の形態の溝14の構成では、突部15の高さが全て同じであったが、図10に示すように、突部15の高さを、蓋体13の短手方向(図10において上下方向)に交互に高低とした構成としてもよい。このように構成した場合、溝14の扁平管30側の端面(傾斜面)(図10において点線14aで示す)が、図5に示すように高さを揃えた構成に比べて広くなるため、液冷媒を引き込む効果が高くなることが期待できる。なお、突部15の高さは、このように交互に長短とする構成に限らず、蓋体13の短手方向に隣接する突部15同士の高さを互いにずらした構成とすれば、同様の効果が期待できる。蓋体13の短手方向に隣接する突部15同士の突部15の高さを互いにずらした構成の他の例として、次の変形例2としてもよい。
【0029】
(2)図11は、図3の溝14の変形例2を示す図である。
表面張力による溝14内の冷媒保持作用は、溝14の幅(図11において上下方向の長さ)が狭く、また溝14の高さが高い程、大きくなる。また、入口ヘッダ10に流入した液冷媒は、蓋体13の短手方向についてはその両端に溜まり易い。よって、この変形例2では、短手方向の両端部分から中心部分に行くに連れて突部15の高さを高く形成し、溝14の高さを調整して短手方向の中心部分に行くに連れて冷媒の保持力が大きくなるようにした。これにより、短手方向についても冷媒の偏りが抑制され、長手方向と短手方向の両方で各溝14内の冷媒量を均一化できる。その結果、各扁平管30のそれぞれに、より均等に冷媒を分配できることが期待できる。なお、ここでは溝14の高さのみを変えた例を示したが、溝14の幅を中心部分に行くに連れて狭くするように構成してもよい。
【0030】
以上説明したように、本発明の特徴は入口ヘッダ10に複数の溝14を設けた点にある。そして、その特徴を適用した熱交換器1として、本実施の形態1では、熱交換器全体において一方から他方に冷媒が流れる一方向流路タイプの熱交換器の例を示したが、途中流路を折り返しながら流れる折り返し流路タイプの熱交換器にも適用可能である。以下、折り返し流路タイプの熱交換器に本発明を適用した構成について、以下の実施の形態2、実施の形態3で説明する。
【0031】
実施の形態2.
図12は、本発明の実施の形態2に係る熱交換器1Aを示す図である。
熱交換器1Aは、冷媒を並列に流すパラレルフローの熱交換器であって、特に、折り返し流路タイプの熱交換器である。また、ここでは、パス数を5とした構成例を示している。
熱交換器1Aは、互いに離間して配置された一対のヘッダ70、80と、一対のヘッダ70、80間に並列に配置され、両端が一対のヘッダ70、80に接続された複数本(ここでは20本)の扁平管(伝熱管)30と、複数のフィン40とを備えている。一対のヘッダ70、80、扁平管30及びフィン40は、何れもアルミ又はアルミ合金で構成されている。扁平管30及びフィン40の構成は実施の形態1と同様である。
【0032】
図13は、図1のヘッダ70の分解斜視図である。
ヘッダ70は、一面が開口した箱状のヘッダ本体71を有している。ヘッダ本体71の開口71aと対向する底面71bには、複数の扁平管30が接続される複数の貫通孔72がヘッダ本体71の長手方向に沿って並設されている。また、ヘッダ本体71の内部には2枚の仕切板73が設けられ、複数の貫通孔12に連通して冷媒流路となる3つの独立した部屋A、B、Cが形成されており、それぞれが蓋体74A、74B、74Cにより閉められるようになっている。
【0033】
熱交換器1Aにおける冷媒の流れについては後述するが、蓋体74A、74B、74Cにおいて扁平管30の冷媒入口側の端部と対向する部分には、実施の形態1と同様の作用を有する複数の溝14が形成されている。以下、具体的に説明する。
【0034】
部屋Aは、外部からの冷媒が流入する流入部屋であり、部屋Aに連通する複数の貫通孔72には、扁平管30の冷媒入口側の端部が接続されるため、蓋体74Aにおいては全体に溝14が形成されている。また、部屋Bは、折り返し流路となる折り返し部屋であり、部屋Bに連通する複数の貫通孔72のうち上半分には扁平管30の冷媒入口側の端部が接続され、下半分には扁平管30の冷媒出口側の端部が接続されるため、蓋体74Bの上半分に溝14が設けられている。また、部屋Cは、外部へ冷媒が流出する流出部屋であり、部屋Cに連通する複数の貫通孔72は扁平管30の冷媒出口側の端部が接続されるため、蓋体74Cにおいては溝14は設けられていない。なお、以下では、複数の貫通孔72のうち、扁平管30の冷媒入口側の端部が接続される貫通孔を入口側貫通孔、扁平管30の冷媒出口側の端部が接続される貫通孔を出口側貫通孔という場合がある。
【0035】
一方、ヘッダ80は、図12に示すように仕切板83が1枚設けられており、内部が2つの部屋D、Eに分けられている。そして、ヘッダ70と同様、各部屋D、Eは、それぞれ蓋体84D、84Eにより閉められるようになっている。そして、蓋体84D、84Eにおいても上記と同様、扁平管30において入口側貫通孔と対向する部分には複数の溝14が形成されている。具体的には、蓋体84D、84Eのそれぞれにおいて上半分に複数の溝14が形成されている。
【0036】
このように構成されたヘッダ70を製造する際には、切削加工等によりヘッダ本体71を形成し、ヘッダ本体71に貫通孔72を形成する。また、切削加工等により各蓋体74A、74B、74Cを形成する。各蓋体74A、74B、74Cはヘッダ本体11の各部屋A、B、Cの開口に仮留めできるように嵌合可能に構成され、嵌合部分にはロウ材が塗布される。ヘッダ80も同様にして製造できる。
【0037】
そして、熱交換器1B全体を製造する際には、ヘッダ70の各部屋A、B、Cの開口にそれぞれ蓋体74A、74B、74Cを嵌合して仮留めすると共に、ヘッダ80についても同様に各部屋D、Eの開口にそれぞれ蓋体84D、84Eを嵌合して仮留めする。そして、扁平管30及びフィン40を全て組み立てた状態で全体を同時にロウ付け接合する。
【0038】
以下、熱交換器1における冷媒の流れを図12を参照して説明する。ここでは、熱交換器1を蒸発器として用いる場合の冷媒の流れを説明する。図12において実線矢印は冷媒の流れを示している。
冷媒入口配管10aから流入した気液二相冷媒は、部屋Aに流入し、部屋Aに接続された扁平管群の一端から他端へ向けて流れ、部屋Dに流入する。部屋Dに流入した冷媒はここで折り返し、部屋Dに接続される他の扁平管群の一端から他端へ流れて部屋Bに流入する。そして、部屋Bに流入した冷媒はここで折り返し、部屋Bに接続される他の扁平管群の一端から他端へ流れて部屋Eに流入する。そして、部屋Eに流入した冷媒はここで折り返し、部屋Eに接続される他の扁平管群の一端から他端へ流れる。そして、この他端から流出した各冷媒は部屋Cで合流し、冷媒出口配管20aから外部に流出する。
【0039】
以上の冷媒の流れにおいて、各扁平管群の冷媒入口側の端部と対向して溝14が設けられているため、上記実施の形態1と同様、液冷媒の表面張力作用により冷媒の偏流が抑制され、各部屋から各パスへ冷媒が略均等に分配される。
【0040】
以上説明したように、本実施の形態2によれば、折り返し流路タイプの熱交換器においても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0041】
なお、本実施の形態2では、折り返し部屋となる部屋B、D、Eの蓋体74B、84D、84Eに形成された複数の突部15において、入口側貫通孔群と出口側貫通孔群との境目側の端部の位置が、全て揃っている構成としたが、次の図14のようにしてもよい。
【0042】
図14は、図13の溝14の変形例を示す図で、蓋体74B、84D、84Eを溝14の形成面側から見た図である。
図14(a)に示すように、複数の突部15において、入口側貫通孔群と出口側貫通孔群との境目側の端部の位置が、蓋体の短手方向に交互にずれる構成としてもよい。このように構成すると、溝14の前記境目側の端面が傾斜面となり、図13のように端部の位置が揃っている構成に比べて端面が広くなるため、液冷媒を引き込む効果が高くなることが期待できる。なお、突部15の端部の位置は、このように交互にずらす構成に限らず、蓋体の短手方向に隣接する突部15同士の位置が互いにずれた構成とすれば、同様の効果が期待できる。
【0043】
また、図14(b)は、蓋体の短手方向に隣接する突部15同士の位置を互いにずらした構成の他の例であるが、このように短手方向の中心部に行くに連れて突部15の長手方向の長さを短く、又は図示しないが短手方向の中心部に行くに連れて突部15の長手方向の長さを長く構成してもよい。
【0044】
また、実施の形態1と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施の形態2についても同様に適用される。また、本実施の形態2で説明した変形例と実施の形態1で説明した変形例とを組み合わせた構成としてもよい。これらの点は後述の実施の形態3においても同様である。
【0045】
実施の形態3.
実施の形態3は、実施の形態2の折り返し流路タイプの熱交換器を空気通過方向に複数列(ここでは2列)設けた構成に相当する。
【0046】
図15は、本発明の実施の形態3に係る熱交換器を示す図である。図15(a)は、熱交換器を点線矢印で示す空気通過方向と直交する方向から見た概略側面図である。図15(b)は、空気通過方向に対して上流側の上流側熱交換部1Baの概略断面図である。図15(c)は、空気通過方向に対して下流側の下流側熱交換部1Bbの概略断面図である。図15(d)は、熱交換器の平面図である。以下、実施の形態3が実施の形態2と異なる部分を中心に説明する。
【0047】
熱交換器1Bは、実施の形態2と同様の熱交換器1Aを、上流側熱交換部1Baとして備え、更に、空気通過方向の下流側に下流側熱交換部1Bbを有している。そして、上流側熱交換部1Baと下流側熱交換部1Bbとが列跨ぎ配管90により接続されている。
【0048】
下流側熱交換部1Bbは、上流側熱交換部1Baが5パスで構成されているのに対し、下流側熱交換部1Bbは、上流側熱交換部1Baよりもパス数が多い10パスで構成されている。このように、上流側熱交換部1Baと下流側熱交換部1Bbとでパス数を変えた理由については後述する。下流側熱交換部1Bbは、ヘッダ部分の構成が上流側熱交換部1Baと異なる以外は上流側熱交換部1Baと同様である。
【0049】
下流側熱交換部1Bbにおいて列跨ぎ配管90が接続されるヘッダ700は、仕切板の数が上流側熱交換部1Baと異なり、ヘッダ700では1枚の仕切板703が設けられ、内部に2つの部屋F、Gが形成されている。また、ヘッダ800においては仕切板が設けられておらず、全体として1つの部屋Hが形成された構成となっている。また、実施の形態1、2と同様、下流側熱交換部1Bbのヘッダ700、800においても各扁平管30の冷媒入口側の端部と対向する部分に溝14が設けられている。
【0050】
以下、熱交換器1Bにおける冷媒の流れを図15を参照して説明する。ここでは、熱交換器1を蒸発器として用いる場合の冷媒の流れを説明する。図15において実線矢印は冷媒の流れを示している。
熱交換器1Bにおける冷媒の流れは、上流側熱交換部1Baについては実施の形態2と同様である。そして、上流側熱交換部1Baの冷媒出口配管20aから流出した冷媒は、列跨ぎ配管90を介して冷媒入口配管100aから下流側熱交換部1Bbの部屋Fに流入する。部屋Fに流入した冷媒は、部屋Fに連通する扁平管群の一端から他端へ向けて流れ、部屋Hに流入する。そして、部屋Hに流入した冷媒はここで折り返し、部屋Hに接続される他の扁平管群の一端から他端へ向けて流れる。そして、この他端から流出した各冷媒は、部屋Gで合流し、冷媒出口配管200aから外部に流出する。
【0051】
以上の冷媒の流れにおいて、各扁平管群の冷媒入口側の端部と対向して溝14が設けられているため、上記実施の形態1、2と同様、液冷媒の表面張力作用により冷媒の偏流が抑制され、各部屋から各パスへ冷媒が略均等に分配される。
【0052】
次に、上流側熱交換部1Baと下流側熱交換部1Bbとでパス数を変えた理由について説明する。
熱交換器1Bを蒸発器として用いる場合、冷媒は気液二相状態で流入し、最終的にはガス冷媒となって流出するため、流路の後半に向かうに連れ、乾き度が大きくなっていく。乾き度が小さい場合、流路通過時の圧損が小さいため、冷媒流速を速くして熱伝達率を上げることが好ましい。一方、乾き度が大きい場合には、流路通過時の圧損が大きいため、冷媒流速を遅くすることが好ましく、冷媒流速は、パス数を多くする程、遅くなる。
【0053】
熱交換器1Bにおいて流路前半に相当する上流側熱交換部1Baでは、冷媒の乾き度が小さいことからパス数を少なくして冷媒流速を上げ、熱伝達率を上げるようにしている。一方、流路後半に相当する下流側熱交換部1Bbでは、乾き度が大きくなるため、パス数を多くして冷媒流速を下げ、圧損の低減を図るようにしている。
【0054】
以上説明したように、本実施の形態3によれば、実施の形態1、2と同様の効果が得られると共に、複数列構成としたので、熱交換能力を向上することができる。また、通過冷媒の乾き度が小さい空気通過方向上流側のパス数を減らして冷媒流速を上げ、熱伝達率を上げるようにしたので、この面においても、熱交換能力の向上を図ることができる。
【0055】
なお、本実施の形態3においては2列構成を説明したが、3列以上の構成としてもよい。
【0056】
また、上記各実施の形態においてヘッダの外形形状が角形状である例を示したが、角形状に限られず、円筒状としてもよい。なお、実施の形態3のように多列化する場合には、ヘッダとして必要な大きさを確保し且つ列同士の干渉を図る観点から角形状とすることが好ましい。
【符号の説明】
【0057】
1 熱交換器、1A 熱交換器、1B 熱交換器、1Ba 上流側熱交換部、1Bb 下流側熱交換部、10 ヘッダ(入口ヘッダ)、10A 部屋、10a 冷媒入口配管、11 ヘッダ本体、11a 開口、11b 底面、12 貫通孔、13 蓋体、13a 面、14 溝、15 突部、20 ヘッダ(出口ヘッダ)、20a 冷媒出口配管、30 扁平管、30a 貫通孔、40 フィン、50 冷凍サイクル装置、51 圧縮機、52 凝縮器、53 膨張弁、54 蒸発器、70 ヘッダ、71 ヘッダ本体、71a 開口、71b 底面、72 貫通孔、73 仕切板、74A 蓋体、74B 蓋体、74C 蓋体、80 ヘッダ、83 仕切板、84D 蓋体、84E 蓋体、90 列跨ぎ配管、100a 冷媒入口配管、200a 冷媒出口配管、700 ヘッダ、703 仕切板、800 ヘッダ、A〜H 部屋。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15

【手続補正書】
【提出日】2014年10月21日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、例えば空気調和機等の冷凍サイクル装置に用いられる熱交換器の熱交換器用ヘッダこの熱交換器用ヘッダを備えた熱交換器、冷凍サイクル装置及び空気調和機に関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、圧力損失を低く抑えることができ、熱交換器の伝熱性能の低下を招くことなく冷媒を均等に分配することが可能で、構造が単純な熱交換器用ヘッダこの熱交換器用ヘッダを備えた熱交換器、冷凍サイクル装置及び空気調和機を提供することを目的とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明に係る熱交換器用ヘッダは、
並列に配置された複数の伝熱管に冷媒を並列に流す熱交換器の熱交換器用ヘッダであって、前記ヘッダは、表面張力の作用により前記複数の伝熱管に冷媒を分配して並列に流すものであり、
前記複数の伝熱管の一端が接続される複数の貫通孔が長手方向に並設され、
前記複数の貫通孔に連通して冷媒流路となる部屋が少なくとも一つ形成されており、
前記複数の貫通孔のそれぞれは、前記複数の伝熱管の冷媒入口側又は冷媒出口側の端部が接続される入口側貫通孔又は出口側貫通孔であり、前記部屋の中の前記入口側貫通孔と対向する部分に、前記ヘッダの長手方向に延びる溝が、前記長手方向と直交する短手方向に複数形成されているものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
図1】本発明の実施の形態1に係る熱交換器用ヘッダを用いた熱交換器1の概略正面図である。
図2図1の扁平管30を示す斜視図である。
図3図1の入口ヘッダ10の分解斜視図である。
図4図1の入口ヘッダ部分のA−A断面図である。
図5図1の熱交換器1が適用された冷凍サイクル装置50の冷媒回路を示す図である。
図6図1の熱交換器1を蒸発器として用いる場合の冷媒の流れを示す図である。
図7】入口ヘッダ10における冷媒流動状態を示す図である。
図8図7のB−B断面図である。
図9】比較列として溝を設けないヘッダとした場合のヘッダ内の冷媒流動状態を示す図である。
図10図3の溝14の変形例1を示す図である。
図11図3の溝14の変形例2を示す図である。
図12】本発明の実施の形態2に係る熱交換器1Aを示す図である。
図13図1のヘッダ70の分解斜視図である。
図14図13の溝14の変形例を示す図である。
図15】本発明の実施の形態3に係る熱交換器1Bを示す図である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
図13は、図1のヘッダ70の分解斜視図である。
ヘッダ70は、一面が開口した箱状のヘッダ本体71を有している。ヘッダ本体71の開口71aと対向する底面71bには、複数の扁平管30が接続される複数の貫通孔72がヘッダ本体71の長手方向に沿って並設されている。また、ヘッダ本体71の内部には2枚の仕切板73が設けられ、複数の貫通孔2に連通して冷媒流路となる3つの独立した部屋A、B、Cが形成されており、それぞれが蓋体74A、74B、74Cにより閉められるようになっている。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0036】
このように構成されたヘッダ70を製造する際には、切削加工等によりヘッダ本体71を形成し、ヘッダ本体71に貫通孔72を形成する。また、切削加工等により各蓋体74A、74B、74Cを形成する。各蓋体74A、74B、74Cはヘッダ本体1の各部屋A、B、Cの開口に仮留めできるように嵌合可能に構成され、嵌合部分にはロウ材が塗布される。ヘッダ80も同様にして製造できる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0038】
以下、熱交換器1における冷媒の流れを図12を参照して説明する。ここでは、熱交換器1を蒸発器として用いる場合の冷媒の流れを説明する。図12において実線矢印は冷媒の流れを示している。
冷媒入口配管10aから流入した気液二相冷媒は、部屋Aに流入し、部屋Aに接続された扁平管群の一端から他端へ向けて流れ、部屋Dに流入する。部屋Dに流入した冷媒はここで折り返し、部屋Dに接続される他の扁平管群の一端から他端へ流れて部屋Bに流入する。そして、部屋Bに流入した冷媒はここで折り返し、部屋Bに接続される他の扁平管群の一端から他端へ流れて部屋Eに流入する。そして、部屋Eに流入した冷媒はここで折り返し、部屋Eに接続される他の扁平管群の一端から他端へ流れる。そして、この他端から流出した各冷媒は部屋Cで合流し、冷媒出口配管20aから外部に流出する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
以下、熱交換器1Bにおける冷媒の流れを図15を参照して説明する。ここでは、熱交換器1を蒸発器として用いる場合の冷媒の流れを説明する。図15において実線矢印は冷媒の流れを示している。
熱交換器1Bにおける冷媒の流れは、上流側熱交換部1Baについては実施の形態2と同様である。そして、上流側熱交換部1Baの冷媒出口配管20aから流出した冷媒は、列跨ぎ配管90を介して冷媒入口配管100aから下流側熱交換部1Bbの部屋Fに流入する。部屋Fに流入した冷媒は、部屋Fに連通する扁平管群の一端から他端へ向けて流れ、部屋Hに流入する。そして、部屋Hに流入した冷媒はここで折り返し、部屋Hに接続される他の扁平管群の一端から他端へ向けて流れる。そして、この他端から流出した各冷媒は、部屋Gで合流し、冷媒出口配管200aから外部に流出する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列に配置された複数の伝熱管に冷媒を並列に流す熱交換器の熱交換器用ヘッダであって、
前記ヘッダは、
表面張力の作用により前記複数の伝熱管に冷媒を分配して並列に流すものであり、
前記複数の伝熱管の一端が接続される複数の貫通孔が長手方向に並設され、
前記複数の貫通孔に連通して冷媒流路となる部屋が少なくとも一つ形成されており、
前記複数の貫通孔のそれぞれは、前記複数の伝熱管の冷媒入口側又は冷媒出口側の端部が接続される入口側貫通孔又は出口側貫通孔であり、前記部屋の中の前記入口側貫通孔と対向する部分に、前記ヘッダの長手方向に延びる溝が、前記長手方向と直交する短手方向に複数形成されていることを特徴とする熱交換器用ヘッダ。
【請求項2】
前記部屋が前記ヘッダの長手方向に仕切られて複数形成されており、前記複数の部屋のそれぞれは、外部からの冷媒が流入する流入部屋、折り返し流路となる折り返し部屋、外部へ冷媒が流出する流出部屋の何れかに分類され、
前記流入部屋に連通する貫通孔は全てが入口側貫通孔であり、前記流入部屋を形成する部分の前記長手方向の全体に前記複数の溝が形成され、
前記折り返し部屋に連通する貫通孔は入口側貫通孔群と出口側貫通孔群とに分けられ、入口側貫通孔群と対向する部分に、前記複数の溝が形成され、
前記流出部屋に連通する貫通孔は全てが出口側貫通孔であり、前記流出部屋を形成する部分には前記複数の溝が形成されていないことを特徴とする請求項1記載の熱交換器用ヘッダ。
【請求項3】
前記複数の溝は、突出した複数の突部同士の間の隙間により形成されており、前記折り返し部屋に形成された前記複数の突部において、前記入口側貫通孔群と前記出口側貫通孔群との境目側の端部の位置は、前記短手方向に隣接する前記突部同士で互いにずれていることを特徴とする請求項2記載の熱交換器用ヘッダ。
【請求項4】
前記複数の溝は、突出した複数の突部同士の間の隙間により形成されており、前記複数の突部は、隣接する前記突部同士の高さが互い異なることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の熱交換器用ヘッダ。
【請求項5】
前記複数の突部の高さを、前記短手方向に交互に高低としたことを特徴とする請求項4記載の熱交換器用ヘッダ。
【請求項6】
前記複数の突部の高さを、前記短手方向の中心部分に行くに連れて高く形成したことを特徴とする請求項4記載の熱交換器用ヘッダ。
【請求項7】
前記ヘッダは、一面が開口した箱状を成し、前記開口と対向する底面に前記複数の貫通孔が形成されたヘッダ本体と、前記開口を覆う板状に形成された蓋体と、を有していること特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の熱交換器用ヘッダ。
【請求項8】
前記溝が前記蓋体に形成されていることを特徴とする請求項7記載の熱交換器用ヘッダ。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の熱交換器用ヘッダを備えたことを特徴とする熱交換器。
【請求項10】
空気通過方向に対して直交する方向に互いに離間して配置された一対の請求項2又は請求項3記載の熱交換器用ヘッダと、前記一対の熱交換器用ヘッダ間に並列に配置され、両端が一対の熱交換器用ヘッダの前記複数の貫通孔に接続された複数の伝熱管と、前記空気通過方向に空気が通過するように配置された複数のフィンとを備えた熱交換部を、前記空気通過方向に少なくとも2つ有し、前記熱交換部同士は列跨ぎ配管で連通され、冷媒が、空気通過方向上流側の前記熱交換部の前記複数の伝熱管を、前記流入部屋から前記流出部屋まで前記折り返し部屋で折り返しながら流れた後、前記列跨ぎ配管を介して空気通過方向下流側の前記熱交換部に流入し、同様に前記熱交換器用ヘッダの前記流入部屋から前記流出部屋まで前記折り返し部屋で折り返しながら流れる冷媒流路が形成されており、
熱交換器が蒸発器として用いられる場合、上流側の前記熱交換部を流れる冷媒パス数が、下流側の前記熱交換部を流れる冷媒パス数よりも少なく構成されていることを特徴とする熱交換器。
【請求項11】
前記伝熱管は、冷媒流路となる貫通孔を複数有する扁平管であることを特徴とする請求項9又は請求項10記載の熱交換器。
【請求項12】
請求項9〜請求項11の何れか一項に記載の熱交換器を備えたことを特徴とする冷凍サイクル装置。
【請求項13】
請求項12記載の冷凍サイクル装置を備えたことを特徴とする空気調和機。
【国際調査報告】