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再表2017-141833テーブル駆動装置及び該テーブル駆動装置を具備した作業システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2017年8月24日
【発行日】2018年12月13日
(54)【発明の名称】テーブル駆動装置及び該テーブル駆動装置を具備した作業システム
(51)【国際特許分類】
   B23P 19/00 20060101AFI20181116BHJP
   B23Q 1/74 20060101ALI20181116BHJP
   B23Q 1/62 20060101ALI20181116BHJP
【FI】
   B23P19/00 304F
   B23Q1/74
   B23Q1/62 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
【出願番号】特願2018-500087(P2018-500087)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2017年2月10日
(31)【優先権主張番号】特願2016-27721(P2016-27721)
(32)【優先日】2016年2月17日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】000240477
【氏名又は名称】アダマンド並木精密宝石株式会社
(72)【発明者】
【氏名】小林 保幸
(72)【発明者】
【氏名】津川 美沙子
(72)【発明者】
【氏名】中村 一也
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 全弘
【テーマコード(参考)】
3C048
【Fターム(参考)】
3C048BC02
3C048CC04
3C048DD06
(57)【要約】
【課題】 二つの回転駆動源を協調させて可動テーブルを高精度かつ高速で駆動する。
【解決手段】
基台10と、基台10の上面に沿う第1の方向へ向けられ基台10に支持された第1の回転軸21と、基台10の上面に沿うとともに前記第1の方向に交差する第2の方向へ向けられ基台10に支持された第2の回転軸31と、これら二つの回転軸にそれぞれ回転力を伝達するように基台10に支持された第1及び第2の回転駆動源20,30と、前記二つの回転軸21,23の上方側で第1の方向と第2の方向へ移動するように基台10に支持された可動テーブル40とを備え、可動テーブル40を、第1及び第2の回転駆動源20,30及びラックアンドピニオン機構によりXY方向へ駆動するようにした。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台と、該基台の上面に沿う第1の方向へ向けられ該基台に支持された第1の回転軸と、同基台の上面に沿うとともに前記第1の方向に交差する第2の方向へ向けられ同基台に支持された第2の回転軸と、これら二つの回転軸にそれぞれ回転力を伝達するように前記基台に支持された第1及び第2の回転駆動源と、前記二つの回転軸の上方側で前記第1の方向と前記第2の方向へ移動するように前記基台に支持された可動テーブルとを備え、
前記第1の回転軸と前記第2の回転軸には、それぞれ、前記可動テーブルの前記第1の方向への移動量に応じた長さの第1のピニオンと、前記可動テーブルの前記第2の方向への移動量に応じた長さの第2のピニオンとが一体回転可能に設けられ、
前記可動テーブルには、前記第1のピニオンと前記第2のピニオンにそれぞれ噛み合うように、第1のラックと第2のラックが固定され、
前記第1のラックと前記第2のラックは、それぞれ、前記第1のピニオンと前記第2のピニオンに噛み合った状態で、歯幅方向へ移動するように設けられていることを特徴とするテーブル駆動装置。
【請求項2】
前記基台には、前記可動テーブルを、前記第1の方向と前記第2の方向の二方向へ移動自在に支持する移動支持機構が設けられていることを特徴とする請求項1記載のテーブル駆動装置。
【請求項3】
前記移動支持機構は、前記第1の方向に沿って前記基台に固定された第1のレールと、該第1のレールに案内されて移動する移動台と、前記第2の方向に沿って前記移動台に固定された第2のレールとを備え、
前記可動テーブルは、前記第2のレールに案内されて移動するように設けられていることを特徴とする請求項2記載のテーブル駆動装置。
【請求項4】
前記第1の回転軸と前記第2の回転軸のうち、前記可動テーブルから受ける負荷の小さい方の回転軸に、錘体を設けたことを特徴とする請求項1乃至3何れか1項記載のテーブル駆動装置。
【請求項5】
請求項1乃至4何れか1項記載のテーブル駆動装置と、ロボットとを具備したことを特徴とする作業システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば産業用ロボット等に組み込まれて、交差する二方向への移動を高精度に行うテーブル駆動装置及び該テーブル駆動装置を具備した作業システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばφ10mm以下の極小モータに取り付けられるギヤヘッド(変速ギヤユニット)を、ロボットを用いて自動的組み立てを行う場合、ターゲットに対して誤差が20μm以下になるような高精度な位置制御が必要になる。
一方、ロボットは、機構的な誤差や、角度センサの測定誤差、アームやエンドエフェクタの柔軟性や弾性等に起因して、ギヤヘッドの組立に必要な精密な位置決め作業が困難になる場合がある。そこで、高精度の位置制御が可能なテーブル駆動装置をロボットと組み合わせて用いることにより、精密な位置決め作業を可能にすることが提案される。
従来の平面駆動機構としては、すべりねじ、ボールねじ、ラックアンドピニオン、ベルト、チェーン等、回転運動を直動運動に変換する機構、あるいは空圧シリンダ、油圧シリンダ等の流体直動機構、リニアモータ、超音波直動モータ等の直接的に直動運動を行う機構等を備え、一軸上を駆動する二つのテーブルを互いに駆動方向が直交するように二段に重ねた構成がよく知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような従来技術によれば、比較的簡単な構造の一軸直動機構の組み合わせにより、可動テーブルを平面に沿う二方向へ移動させたり所定位置で停止させたりすることが可能である。そこで、例えば、前記テーブル駆動装置にワークを載置して該ワークを精密に移動させ、該ワークをロボットにより加工すれば、前記ワークに高精度な加工を施せる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−43939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば、前記ワークがギヤヘッドように大量に生産される物であり、該ギヤヘッドを前記ロボットにより組立作業する場合には、作業時間をできる限り短縮することが求められる。また、ロボットを用いた自動組み立てにおいて高精度を補償するためには、外乱あるいはロボット自身の動作によるアームの固有振動数での振動に追随するように、平面駆動テーブルを精細に駆動する必要が生じる場合もある。
しかしながら、上記従来のテーブル駆動装置を用いた場合、一方の直動機構の上に他方の直動機構を重ね合わせて組み付けているため、下側になる前記一方の直動機構には、最上部のテーブル上に載置される搬送対象物の重量に、前記他方の直動機構の重量が加わる。
したがって、下側の前記一方の直動機構と、上側の前記他方の直動機構とで重量がアンバランスになり、これら重量の異なる二つの直動機構を、協調させて高速動作させることは困難である。
このため、下側の前記一方の直動機構は、上側の前記他方の直動機構よりも大きな駆動力のものが必要になり、上下の直動機構で仕様が異なってしまい、制御が複雑になったり生産性の低下を招いたりする可能性がある。
さらに、上側となる前記他方の直動機構は、駆動源(例えば電動モータや流体モータ等)も移動するため、該駆動源に電力や制御信号を供給するケーブルや、流体を供給するホース等について、前記移動に追従する構造にする必要があるが、このような構造により耐摩耗性や耐久性等が低下するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような課題に鑑みて、本発明は、以下の構成を具備するものである。
基台と、該基台の上面に沿う第1の方向へ向けられ該基台に支持された第1の回転軸と、同基台の上面に沿うとともに前記第1の方向に交差する第2の方向へ向けられ同基台に支持された第2の回転軸と、これら二つの回転軸にそれぞれ回転力を伝達するように前記基台に支持された第1及び第2の回転駆動源と、前記二つの回転軸の上方側で前記第1の方向と前記第2の方向へ移動するように前記基台に支持された可動テーブルとを備え、前記第1の回転軸と前記第2の回転軸には、それぞれ、前記可動テーブルの前記第1の方向への移動量に応じた長さの第1のピニオンと、前記可動テーブルの前記第2の方向への移動量に応じた長さの第2のピニオンとが一体回転可能に設けられ、前記可動テーブルには、前記第1のピニオンと前記第2のピニオンにそれぞれ噛み合うように、第1のラックと第2のラックが固定され、前記第1のラックと前記第2のラックは、それぞれ、前記第1のピニオンと前記第2のピニオンに噛み合った状態で、歯幅方向へ移動するように設けられている。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、以上説明したように構成されているので、二つの回転駆動源を協調させて可動テーブルを高精度かつ高速に駆動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明に係るテーブル駆動装置の一例を示す斜視図である。
図2】同テーブル駆動装置の分解斜視図である。
図3】同テーブル駆動装置の平面図である。
図4】同テーブル駆動装置において可動テーブル及びラックを省いた状態を示す平面図である。
図5】作業システムの一例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本実施の形態のテーブル駆動装置における特徴の一つは、基台と、該基台の上面に沿う第1の方向へ向けられ該基台に支持された第1の回転軸と、同基台の上面に沿うとともに前記第1の方向に交差する第2の方向へ向けられ同基台に支持された第2の回転軸と、これら二つの回転軸にそれぞれ回転力を伝達するように前記基台に支持された第1及び第2の回転駆動源と、前記二つの回転軸の上方側で前記第1の方向と前記第2の方向へ移動するように前記基台に支持された可動テーブルとを備え、前記第1の回転軸と前記第2の回転軸には、それぞれ、前記可動テーブルの前記第1の方向への移動量に応じた長さの第1のピニオンと、前記可動テーブルの前記第2の方向への移動量に応じた長さの第2のピニオンとが一体回転可能に設けられ、前記可動テーブルには、前記第1のピニオンと前記第2のピニオンにそれぞれ噛み合うように、第1のラックと第2のラックが固定され、前記第1のラックと前記第2のラックは、それぞれ、前記第1のピニオンと前記第2のピニオンに噛み合った状態で、歯幅方向へ移動するように設けられている(図1図4参照)。
この構成によれば、一つの可動テーブルに固定された方向の異なる二つのラックに対し、それぞれ対応するピニオンを直接的に係合し、各ピニオンを回転駆動源によって回転させるようにしているため、上下二つのテーブルをそれぞれ駆動源により駆動するようにした従来技術に比較して、二つの回転駆動源に加わる負荷のアンバランスを減少することができる。しかも、二つの回転駆動源を同一の基台に支持するようにしているため、これら回転駆動源に動力を供給するケーブルやホース等の固定も容易である。
【0009】
他の特徴として、前記可動テーブルを安定的に支持するために、前記基台には、前記可動テーブルを、前記第1の方向と前記第2の方向の二方向へ移動自在に支持する移動支持機構が設けられている(図2及び図4参照)。
【0010】
他の特徴としては、具体的に好ましい態様として、前記移動支持機構は、前記第1の方向に沿って前記基台に固定された第1のレールと、該第1のレールに案内されて移動する移動台と、前記第2の方向に沿って前記移動台に固定された第2のレールとを備え、前記可動テーブルは、前記第2のレールに案内されて移動するように設けられている(図2参照)。
【0011】
他の特徴としては、二つの回転駆動源に加わる負荷のアンバランスをより減少するために、前記第1の回転軸と前記第2の回転軸のうち、前記可動テーブルから受ける負荷の小さい方の回転軸に、錘体を設けた(図1図4参照)。
【0012】
他の特徴としては、上記テーブル駆動装置と、ロボットとを具備して作業システムを構成した(図5参照)。
【0013】
<具体的実施態様>
次に、上記特徴を有する具体的な実施態様について、図面に基づいて詳細に説明する。
このテーブル駆動装置Aは、図1図4に示すように、基台10と、該基台10の上面に沿う第1の方向(X方向)へ向く第1の回転軸21と、同基台10の上面に沿うとともに前記第1の方向に直交する第2の回転軸31と、これら二つの回転軸21,31にそれぞれ回転力を伝達する第1及び第2の回転駆動源20,30と、前記二つの回転軸21,31の上方側で前記第1の方向と前記第2の方向へ移動する可動テーブル40と、可動テーブル40を前記第1の方向と前記第2の方向へ移動自在に支持する移動支持機構50と、第1の回転軸21に固定された錘体60とを具備し、可動テーブル40を前記第1の方向と前記第2の方向の二方向へ駆動する。
【0014】
基台10は、上下面を略平坦に形成した平板状の部材であり、図示例によれば、矩形板状に形成される。この基台10には、第1及び第2の回転駆動源20,30や移動支持機構50等を止着し固定するための孔や突起等が適宜設けられる。
【0015】
第1及び第2の回転駆動源20,30は、同出力の二つの回転式電動モータであり、例えば、出力軸の回転角を制御するようにしたステッピングモータを用いればよい。
第1及び第2の回転駆動源20,30は、軸方向を直交するように配置され(図3及び図4参照)、それぞれのケーシング22,32が基台10に不動に支持されている。
第1及び第2の回転駆動源20,30の回転軸には、それぞれ、軸継手24,34(カップリング)を介して、第1の回転軸21と第2の回転軸31が同芯状に接続されている。
【0016】
第1の回転軸21と第2の回転軸31の各々は、その軸方向の両端側が、円柱軸状に形成され、それぞれ軸支ブラケット1,2を介して、基台10に対し回転自在に支持されている(図2図4参照)。
これら第1の回転軸21と第2の回転軸31には、それぞれ、前記両端側の軸支部分を除く中央寄りに、第1のピニオン23と、第2のピニオン33が一体回転可能に設けられる。
【0017】
第1のピニオン23と第2のピニオン33の各々は、平歯車状に形成され、その外周の各歯部を軸心に平行な長尺直線状に延設している(図4参照)。
これら第1のピニオン23と第2のピニオン33は、それぞれ、第1の回転軸21と第2の回転軸31の中央寄り外周部を加工(切削加工や鍛造等を含む)することで形成されている。なお、他例としては、軸状に形成された第1及び第2の回転軸21,31の中央寄り外周部に、別体のピニオンを環状に嵌め合せた態様とすることも可能である。
【0018】
第1のピニオン23と第2のピニオン33の軸方向の長さは、それぞれ、可動テーブル40における第1の方向(X方向)の移動量と第2の方向(Y方向)の移動量とに応じて適宜に設定されている。
詳細に説明すれば、第1のピニオン23は、可動テーブル40の第1の方向(X方向)の設定移動量よりも若干長く形成される。そして、第2のピニオン33は、同可動テーブル40の第2の方向(Y方向)の設定移動量よりも若干長く形成される。
前記設定移動量は、当該テーブル駆動装置Aの仕様等に応じて予め設定された可動テーブル40の移動量である。
【0019】
可動テーブル40は、第1のピニオン23及び第2のピニオン33の上方側に位置し、後述する移動支持機構50を介して基台10に支持される。
この可動テーブル40は、図1に例示するように、上面を平坦にした略矩形板状の本体片部40aと、該本体片部40aの一辺から水平方向へ突出する第1のラック支持片部40bと、同本体片部40aの他の一辺から水平方向へ突出する第2のラック支持片部40cとから一体に形成されている(図1図3参照)。
【0020】
可動テーブル40における第1のラック支持片部40bの下面には、第2の方向(Y方向)に沿って第1のラック41が固定されている。
また、同可動テーブル40における第2のラック支持片部40cの下面には、第1の方向(X方向)に沿って第2のラック42が固定されている(図1及び図2参照)。
【0021】
第1のラック41の歯幅(X方向の幅)は、第1のピニオン23の軸方向長さよりも小さく設定される。また、第1のラック41のY方向の長さは、可動テーブル40の第2の方向(Y方向)の設定移動量に応じて該設定移動量よりも若干長めに設定される。
したがって、この第1のラック41は、第1のピニオン23に噛み合った状態で、該第1のピニオン23に沿って第1の方向(X方向)へ移動可能である。
【0022】
同様に、第2のラック42の歯幅(Y方向の幅)は、第2のピニオン33の軸方向長さよりも小さく設定される。また、第2のラック42のX方向の長さは、可動テーブル40の第1の方向(X方向)の設定移動量に応じて該設定移動量よりも若干長めに設定される。
したがって、この第2のラック42は、第2のピニオン33に噛み合った状態で、該第2のピニオン33に沿って第2の方向(Y方向)へ移動可能である。
【0023】
移動支持機構50は、第1の方向(X方向)に沿って基台10の上面に固定された第1のレール51,51と、該第1のレール51に案内されて移動する移動台52と、第2の方向(Y方向)に沿って移動台52の上面に固定された二本の第2のレール53,53とを一体的に具備している。
そして、第2のレール53,53には、その上部側に、可動テーブル40が第2の方向(Y方向)へ移動するように嵌り合っている。
なお、第1のレール51及び第2のレール53は、図示例によれば、直線状のガイドレールに対し凹状可動部を嵌め合せたLMガイド(リニア・モーション・ガイド)を用いており、前記凹状可動部を、その上側の部材(移動台52又は可動テーブル40)に固定している。
【0024】
また、錘体60は、第1の回転軸21よりも外径の大きい円柱状の部材であり、第1の回転軸21と第2の回転軸31のうち、可動テーブル40から受ける負荷の小さい方の回転軸(図示例によれば第1の回転軸21)に、同芯状且つ一体回転可能に固定され、カウンターウェイトとして機能する。
【0025】
詳細に説明すれば、図示例では、可動テーブル40を第1の方向(X方向)へ移動させる場合、この際に移動する物体の質量は、可動テーブル40、第1のラック41及び第2のラック42、移動台52、第2のレール53,53等の質量の合計となる(図2参照)。
これに対し、可動テーブル40を第2の方向(Y方向)へ移動させる場合には、この際に移動する物体の質量は、可動テーブル40、第1のラック41及び第2のラック42等の質量の合計となり(図2参照)、前者よりも小さくなる。
したがって、本実施態様によれば、可動テーブル40から受ける負荷は、第2の回転軸31よりも第1の回転軸21の方が小さくなる。このため、この第1の回転軸21に錘体60を固定して、第1の回転駆動源20と第2の回転駆動源30に加わる負荷のアンバランスを軽減している。
【0026】
そして、上記構成のテーブル駆動装置Aは、必要に応じて、可動テーブル40のX方向及びY方向の位置を検出する位置センサ(図示せず)や、第1及び第2の回転駆動源20,30を制御する制御回路(図示せず)等を備える。
【0027】
次に、上記構成のテーブル駆動装置Aを具備した作業システムSについて説明する(図5参照)。
この作業システムSは、同一面上に、上記テーブル駆動装置Aと、ロボットBとを載置している。
テーブル駆動装置Aの可動テーブル40上には、ワークWが載置される。このワークWは、例えば、極小モータに取り付けられるギヤヘッド組立である。
【0028】
ロボットBは、基台上b1に固定された支持杆b2に、関節部b3によって接続された複数のアームb4と、これらアームb4の先端側で作業を行う作業部b5(エンドフェクタ)とを具備しており、基台b1、支持杆b2及びアームb4等に内在する図示しない駆動源(例えばステッピングモータ等)を動力にして、アームb4の屈曲・伸展や回転、作業部の開閉や回転等の動作を行う。
【0029】
以下、上記構成のテーブル駆動装置A及び作業システムSについて、その特徴的な作用効果を説明する。
テーブル駆動装置Aによれば、単一の可動テーブル40を、中間テーブル等を介在することなく、直接、第1及び第2の回転駆動源20,30によって駆動しているため、第1及び第2の回転駆動源20,30に加わる負荷のアンバランスが比較的小さく、しかも、前記アンバランスは錘体60によっても軽減される。
よって、二つの第1及び第2の回転駆動源20,30に略同出力の駆動源を用いることができる上、これら第1及び第2の回転駆動源20,30を協調させて可動テーブル40を高速動作させることができる。
このため、可動テーブル40に載置されたワークWに対し、ロボットBによって位置決め精度の高い組立作業や加工等を、高速に行うことができる。
また、第1及び第2の回転駆動源20,30を同一の基台10上に支持しているため、第1及び第2の回転駆動源20,30に動力を供給するケーブル等の固定も容易であり、したがって、テーブル駆動装置A及び作業システムSの耐久性を向上することができる。
【0030】
なお、上記実施態様によれば、第1及び第2の回転駆動源20,30として電動モータを用いたが、他例としては、第1及び第2の回転駆動源20,30を流体モータに置換した態様とすることも可能である。
【0031】
また、上記実施形態によれば、第1及び第2の回転駆動源20,30の出力軸を、それぞれ、軸継手24,34を介して第1の回転軸21と第2の回転軸31に接続したが、他例としては、第1及び第2の回転駆動源20,30の出力軸自体を、それぞれ、第1の回転軸21と第2の回転軸31に用いた態様とすることも可能である。この態様では、第1及び第2の回転駆動源20,30の出力軸自体に、それぞれ、第1及び第2のピニオン23,33を設ければよい。
【0032】
また、上記実施態様によれば、特に好ましい一例として、上記構成の移動支持機構50を設けたが、他例としては、移動支持機構50を省き、可動テーブル40の下端側を基台上面に摺接させて該可動テーブル40を水平方向へ自在に移動する態様や、基台10と可動テーブル40の間に反発し合う磁石を設け、可動テーブル40を磁気浮上させて水平方向へ自在に移動する態様等とすることも可能である。
【0033】
また、上記実施態様によれば、同一面上にテーブル駆動装置AとロボットBを具備して作業システムSを構成したが、この作業システムSの他例としては、テーブル駆動装置Aの可動テーブル40にロボットBを載置し、このロボットBにより、テーブル駆動装置A以外の部分に載置されたワークWを加工する態様とすることも可能である。
【0034】
さらに、作業システムSの他例としては、ロボットBを、塗装ロボットや、機械加工用ロボット、溶接ロボット、ワークWの位置や状態を測定する測定器等に置換した態様や、これらのロボットや測定器等を適宜に組み合わせて用いた態様等とすることも可能である。
【0035】
さらに、作業システムSの他例としては、ロボットBを医療機器に置換して、医療作業システム(治療システムや検査システム等含む)を構成することも可能である。
【0036】
また、本発明は上述した実施態様に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更が可能である。
【符号の説明】
【0037】
10:基台
20:第1の回転駆動源
21:第1の回転軸
30:第2の回転駆動源
31:第2の回転軸
40:可動テーブル
50:移動支持機構
51:第1のレール
52:移動台
53:第2のレール
60:錘体
A:テーブル駆動装置
B:ロボット
S:作業システム
W:ワーク
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】