特表-17145471IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2017年8月31日
【発行日】2018年12月13日
(54)【発明の名称】無線通信装置および無線通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/04 20090101AFI20181116BHJP
   H04W 4/06 20090101ALI20181116BHJP
   H04L 1/16 20060101ALI20181116BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20181116BHJP
【FI】
   H04W28/04 110
   H04W4/06 110
   H04L1/16
   H04W28/06 110
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】38
【出願番号】特願2018-500994(P2018-500994)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2016年11月25日
(31)【優先権主張番号】特願2016-30617(P2016-30617)
(32)【優先日】2016年2月22日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095957
【弁理士】
【氏名又は名称】亀谷 美明
(74)【代理人】
【識別番号】100096389
【弁理士】
【氏名又は名称】金本 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100101557
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100128587
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 一騎
(72)【発明者】
【氏名】菅谷 茂
【テーマコード(参考)】
5K014
5K067
【Fターム(参考)】
5K014AA01
5K014DA02
5K014FA03
5K067AA13
5K067BB21
5K067DD24
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE22
5K067HH22
5K067HH28
(57)【要約】
【課題】受信されるデータユニットのシーケンス番号が不連続となる場合であっても無線通信の効率を向上させることが可能な仕組みを提供する。
【解決手段】再送を判定されるデータユニットのシーケンス番号が特定されるシーケンス情報を有するPDU(Protocol Data Unit)を生成する処理部と、前記処理部により生成されたPDUを送信する通信部と、を備える無線通信装置。再送を判定されるデータユニットのシーケンス番号が特定されるシーケンス情報を有するPDU(Protocol Data Unit)を受信する通信部と、前記通信部により受信されたPDUから前記シーケンス情報を取得する取得部と、を備える無線通信装置。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再送を判定されるデータユニットのシーケンス番号が特定されるシーケンス情報を有するPDU(Protocol Data Unit)を生成する処理部と、
前記処理部により生成されたPDUを送信する通信部と、
を備える無線通信装置。
【請求項2】
前記シーケンス情報は、PDU用途ごとに生成される、
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記シーケンス情報は、開始シーケンス番号が特定される情報を有する、
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記シーケンス情報は、PDUのヘッダに格納される、
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記ヘッダは、誤り検出符号を有する、
請求項4に記載の無線通信装置。
【請求項6】
前記シーケンス情報は、PDUのヘッダの後続に格納される、
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項7】
前記シーケンス情報は、アグリゲーションフレームのサブフレームに格納される、
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項8】
前記再送を判定されるデータユニットは、マルチキャストデータを含む、
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項9】
前記再送を判定されるデータユニットは、送信バッファに格納されているデータユニット、確認応答が送信先に要求されるデータユニット、再送対象として規定されるデータユニットまたは前記送信先に優先的に受信させるデータユニットを含む、
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項10】
前記処理部は、再送されなくなったデータユニットのシーケンス番号が特定される情報を前記シーケンス情報から削除する、
請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項11】
前記通信部は、送信されたPDUに係るデータユニットについての確認応答を受信し、
前記再送されなくなったデータユニットは、受信された前記確認応答についてのデータユニットを含む、
請求項10に記載の無線通信装置。
【請求項12】
前記確認応答は、前記シーケンス情報に基づいて送信される、
請求項11に記載の無線通信装置。
【請求項13】
前記再送されなくなったデータユニットは、送信から所定の時間が経過したデータユニットを含む、
請求項11に記載の無線通信装置。
【請求項14】
再送を判定されるデータユニットのシーケンス番号が特定されるシーケンス情報を有するPDU(Protocol Data Unit)を受信する通信部と、
前記通信部により受信されたPDUから前記シーケンス情報を取得する取得部と、
を備える無線通信装置。
【請求項15】
前記通信部は、前記シーケンス情報に基づいて、受信されたPDUについての確認応答を送信する、
請求項14に記載の無線通信装置。
【請求項16】
前記確認応答は、ブロックACK(Acknowledgement)開始番号が前記シーケンス情報の開始シーケンス番号であるブロックACKフレームを含む、
請求項15に記載の無線通信装置。
【請求項17】
前記シーケンス情報から特定されるシーケンス番号のデータユニットについてのみ前記確認応答が送信される、
請求項15に記載の無線通信装置。
【請求項18】
前記シーケンス情報に基づいて受信バッファのデータが解放される、
請求項15に記載の無線通信装置。
【請求項19】
前記シーケンス情報は、PDU用途ごとに生成され、
前記シーケンス情報に基づいて、受信バッファに格納されるデータに対応するデータユニットのシーケンス番号が前記PDU用途について不連続であると判定される場合、連続するシーケンス番号についてデータが解放される、
請求項18に記載の無線通信装置。
【請求項20】
プロセッサを用いて、
再送を判定されるデータユニットのシーケンス番号が特定されるシーケンス情報を有するPDUを生成することと、
生成されたPDU(Protocol Data Unit)を送信することと、
を含む無線通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信装置および無線通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11に代表される無線LAN(Local Area Network)の普及が進んでいる。また、それに伴って無線LAN対応製品(以下、無線通信装置とも称する。)も増加している。これに対し、通信に利用可能な無線通信リソースには限りがある。そのため、無線通信装置間の通信の効率化が望まれる。
【0003】
通信の効率化のための技術の一例として、PHY(Physical Layer)フレームによるオーバヘッドを削減する技術がある。具体的には、複数のMAC(Media Access Control)フレームのアグリゲートにより得られるアグリゲーションフレームをPHYフレームとして送信する技術がある。これにより、MACフレームが個別のPHYフレームに格納され、送信される場合と比べて、PHYヘッダが削減される。
【0004】
また、送信されるフレームについて必ずしも確認応答(ACK:Acknowledgement)が返信されなくてよい場合がある。それどころか、送信フレームの全てについてACKが返信されると、かえって通信の効率化が抑制されるおそれもある。
【0005】
これに対し、例えば特許文献1では、複数のMACフレームを有するMACスーパーフレームに、当該複数のMACフレームのACKポリシーを示すビットマップが格納され、当該MACスーパーフレームが受信されると、当該ビットマップに従ってACKフレームを送信する無線通信装置が開示されている。
【0006】
なお、ACKフレームを送信する無線通信装置は概して、受信に失敗したフレームの再送を待機する。例えば、IEEE802.11規格では、トラフィックストリーム毎にシーケンス番号が管理され、シーケンス番号が連続するデータが上位層に提供される。そのため、一部のシーケンス番号が欠けている場合、当該一部のシーケンス番号のデータを有するMACフレームが成功裏に受信されるまで、無線通信装置は、当該MACフレームの再送を待機する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第4444237号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、さらなる無線通信の効率化が望まれていた。例えば、特許文献1に代表される従来技術では、成功裏に受信されなかったMACフレームについてのタイムアウトまで再送を待機する。しかし、送信側の無線通信装置では、既に再送を中止している場合がある。その場合、タイムアウトまで、受信側の無線通信装置は再送を待機し続けることになる。ここで、連続するシーケンス番号の一部が欠けた状態である間は、当該一部以外の他のシーケンス番号のデータが受信側の無線通信装置で保持され続ける。そのため、データの格納領域に空きがなくなり、タイムアウトまでの間に送信されるフレームが受信されないおそれがある。その結果、通信全体の効率が低下しかねない。
【0009】
そこで、本開示では、受信されるデータユニットのシーケンス番号が不連続となる場合であっても無線通信の効率を向上させることが可能な仕組みを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示によれば、再送を判定されるデータユニットのシーケンス番号が特定されるシーケンス情報を有するPDU(Protocol Data Unit)を生成する処理部と、前記処理部により生成されたPDUを送信する通信部と、を備える無線通信装置が提供される。
【0011】
本開示によれば、再送を判定されるデータユニットのシーケンス番号が特定されるシーケンス情報を有するPDU(Protocol Data Unit)を受信する通信部と、前記通信部により受信されたPDUから前記シーケンス情報を取得する取得部と、を備える無線通信装置が提供される。
【0012】
また、本開示によれば、プロセッサを用いて、再送を判定されるデータユニットのシーケンス番号が特定されるシーケンス情報を有するPDU(Protocol Data Unit)を生成することと、生成されたPDUを送信することと、を含む無線通信方法が提供される。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように本開示によれば、受信されるデータユニットのシーケンス番号が不連続となる場合であっても無線通信の効率を向上させることが可能な仕組みが提供される。なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本開示の一実施形態に係る無線通信システムの構成例を示す図である。
図2】本開示の一実施形態に係る無線通信装置の概略的な機能構成の例を示すブロック図である。
図3】本開示の一実施形態に係る無線通信モジュールの概略的な機能構成の例を示すブロック図である。
図4】本開示の一実施形態に係る有効シーケンス情報をヘッダにおいて有するフレームの構成例を示す図である。
図5】本開示の一実施形態に係る有効シーケンス情報を有するヘッダにおいて誤り検出符号が格納されるフレームの構成例を示す図である。
図6】本開示の一実施形態に係る有効シーケンス情報をトレーラにおいて有するフレームの構成例を示す図である。
図7】本開示の一実施形態に係る送信装置の処理の例を概念的に示すフローチャートである。
図8】本開示の一実施形態に係る受信装置の処理の例を概念的に示すフローチャートである。
図9】本開示の一実施形態に係る無線通信システムの動作例を説明するための図である。
図10】本開示の一実施形態の第1の変形例に係る有効シーケンス情報をサブフレームにおいて有するアグリゲーションフレームの構成例を示す図である。
図11】本開示の一実施形態の第1の変形例に係る無線通信システムの動作例を説明するための図である。
図12】本開示の一実施形態の第2の変形例に係る有効シーケンス情報を用いたブロックACKフレームの構成例を示す図である。
図13】スマートフォンの概略的な構成の一例を示すブロック図である。
図14】カーナビゲーション装置の概略的な構成の一例を示すブロック図である。
図15】無線アクセスポイントの概略的な構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0016】
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なる番号を付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能を有する複数の構成を、必要に応じてSTA200AおよびSTA200Bなどのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を区別する必要が無い場合、同一符号のみを付する。例えば、STA200AおよびSTA200Bを特に区別する必要がない場合には、単にSTA200と称する。
【0017】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.本開示の一実施形態
1−1.無線通信システムの構成
1−2.無線通信装置の基本機能
1−3.無線通信装置の機能詳細
1−4.無線通信装置の処理
1−5.適用例
1−6.本開示の一実施形態のまとめ
1−7.変形例
2.応用例
3.むすび
【0018】
<1.本開示の一実施形態>
まず、本開示の一実施形態に係る無線通信システムおよび当該無線通信システムの構成要素の1つである無線通信装置について説明する。
【0019】
<1−1.無線通信システムの構成>
図1を参照して、本開示の一実施形態に係る無線通信システムについて説明する。図1は、本開示の一実施形態に係る無線通信システムの構成例を示す図である。
【0020】
本開示の一実施形態に係る無線通信システムは、複数の無線通信装置を備える。当該無線通信装置は、フレームを互いに通信する。さらに、当該無線通信装置は、複数の無線通信装置宛てのフレームを通信する機能を有する。
【0021】
例えば、本開示の一実施形態に係る無線通信システムは、図1に示したように、AP100およびSTA200A〜200Cを備える。AP100は、STA200A〜200Cの各々と通信可能であり、STA200Aは、AP100およびSTA200Bと通信可能である。また、STA200Bは、AP100、STA200Aおよび200Cと通信可能であり、STA200Cは、AP100およびSTA200Bと通信可能である。AP100は、STA200A〜200Cの各々へユニキャストフレームをそれぞれ個別に送信したり、STA200A〜200C宛てのマルチキャストフレームを送信したりする。STA200A〜200C間の通信は、AP100を介して行われるが、STA200A〜200C間で直接的に行われてもよい。
【0022】
ここで、フレームの通信においてはシーケンス番号が利用されることがある。例えば、フレームを送信する無線通信装置(以下、送信装置とも称する。)は、宛先である無線通信装置(以下、受信装置とも称する。)毎に管理されるシーケンス番号を有するフレームを当該受信装置に送信する。そして、受信装置は、当該シーケンス番号に従って受信されたフレームの順序を把握する。また、受信装置は、当該シーケンス番号によりフレームの重複も把握することができる。
【0023】
しかし、受信装置の管理するシーケンス番号は、マルチキャスト通信において不連続になる場合がある。例えば、シーケンス番号は、同一のTID(Traffic Identifier)については共用されるため、マルチキャストグループが異なっていても同一のシーケンスカウンタが用いられる。そのため、受信装置の属するマルチキャストグループとは別のマルチキャストグループ宛てのマルチキャストフレームが送信されても、シーケンス番号は更新される。ここで、当該受信装置は当該マルチキャストフレームを受信しないため、更新前のシーケンス番号を把握することができない。従って、当該受信装置において当該更新前のシーケンス番号が欠落し、シーケンス番号が不連続となる。
【0024】
これに対し、受信装置は、欠落するシーケンス番号のフレームが受信されるまで待機する。例えば、受信装置は、フレームの再送に係るタイムアウトが発生するまで、欠落するシーケンス番号のフレームの再送を待機する。これは、欠落するシーケンス番号のフレームが当該受信装置宛てのフレームであるかどうかを判別することが困難なためである。
【0025】
その結果、マルチキャスト通信の効率が低下するおそれがある。例えば、IEEE802.11規格では、マルチキャスト通信におけるシーケンス番号は、データフレームだけでなくマネジメントフレームまたはブロードキャストフレームなどと共用される。他方で、ブロードキャストフレームなどの特定のフレームは概して再送されない。そのため、ブロードキャストフレームが成功裏に受信されなかった受信装置では、当該ブロードキャストフレームに用いられたシーケンス番号が欠落し、当該受信装置は、再送されない当該ブロードキャストフレームの受信を待機し続けることになる。これは、上述したような自身の属さないマルチキャストグループ宛てのフレームについても同様である。
【0026】
そこで、本開示の一実施形態では、受信されるデータユニットのシーケンス番号が不連続となる場合であっても無線通信の効率を向上させることが可能な無線通信システムを提案する。以下、当該無線通信システムを実現するための無線通信装置について詳細に説明する。
【0027】
<1−2.無線通信装置の基本機能>
次に、本開示の一実施形態に係る送信装置100および受信装置200(以下、まとめて無線通信装置100(200)とも称する。)の基本機能について説明する。まず、図2を参照して、本開示の一実施形態に係る無線通信装置100(200)の機能構成について説明する。図2は、本開示の一実施形態に係る無線通信装置100(200)の概略的な機能構成の例を示すブロック図である。
【0028】
無線通信装置100(200)は、図2に示したように、無線通信モジュール101(201)、有線通信モジュール102(202)、機器制御部103(203)、情報入力部104(204)および情報出力部105(205)を備える。
【0029】
無線通信モジュール101(201)は、外部の装置との無線通信を行う。具体的には、無線通信モジュール101(201)は、機器制御部103(203)から得られるデータを送信し、受信されるデータを機器制御部103(203)に提供する。詳細については後述する。
【0030】
有線通信モジュール102(202)は、有線を介して外部の装置と通信を行う。具体的には、有線通信モジュール102(202)は、インターネットと接続され、インターネットを介して外部の装置と通信を行う。例えば、有線通信モジュール102(202)は、無線通信モジュール101(201)が通信により取得したデータを外部の装置にインターネットを介して送信する。
【0031】
機器制御部103(203)は、無線通信装置100(200)の動作を全体的に制御する。具体的には、機器制御部103(203)は、無線通信モジュール101(201)および有線通信モジュール102(202)の通信を制御する。例えば、機器制御部103(203)は、情報入力部104(204)から得られるデータを無線通信モジュール101(201)または有線通信モジュール102(202)に送信させる。また、機器制御部103(203)は、無線通信モジュール101(201)または有線通信モジュール102(202)の通信により得られるデータを情報出力部105(205)に出力させる。
【0032】
情報入力部104(204)は、無線通信装置100(200)の外部からの入力を受け付ける。具体的には、情報入力部104(204)は、ユーザ入力またはセンサから得られる情報を受け付ける。例えば、情報入力部104(204)は、キーボードもしくはタッチパネル等の入力装置またはセンサ等の検出装置である。
【0033】
情報出力部105(205)は、データを出力する。具体的には、情報出力部105(205)は、機器制御部103(203)から指示されるデータを出力する。例えば、情報出力部105(205)は、画像情報に基づき画像を出力するディスプレイまたは音声情報に基づき音声もしくは音楽を出力するスピーカ等である。
【0034】
なお、上記構成のうちの有線通信モジュール102(202)、情報入力部104(204)および情報出力部105(205)は無線通信装置100(200)に備えられなくてもよい。
【0035】
(無線通信モジュールの構成)
続いて、図3を参照して、無線通信モジュール101(201)の機能構成について説明する。図3は、本開示の一実施形態に係る無線通信モジュール101(201)の概略的な機能構成の例を示すブロック図である。
【0036】
無線通信モジュール101(201)は、図3に示したように、通信部として、データ処理部110(210)、制御部120(220)および無線通信部130(230)を備える。
【0037】
(1.データ処理部)
データ処理部110(210)は、処理部および取得部の一部として、図3に示したように、インタフェース部111(211)、送信バッファ112(212)、送信フレーム構築部113(213)、受信フレーム解析部114(214)および受信バッファ115(215)を備える。
【0038】
インタフェース部111(211)は、無線通信装置100(200)に備えられる他の機能構成と接続されるインタフェースである。具体的には、インタフェース部111(211)は、当該他の機能構成、例えば機器制御部103(203)からの伝送が所望されるデータの受け取り、または当該機器制御部103(203)への受信データの提供等を行う。
【0039】
送信バッファ112(212)は、送信されるデータを格納する。具体的には、送信バッファ112(212)は、インタフェース部111(211)によって得られたデータを格納する。
【0040】
送信フレーム構築部113(213)は、送信されるフレームを生成する。具体的には、送信フレーム構築部113(213)は、送信バッファ112(212)に格納されるデータまたは制御部120(220)によって設定される制御情報に基づいてフレームを生成する。例えば、送信フレーム構築部113(213)は、送信バッファ112(212)から取得されるデータからフレーム(パケット)を生成し、生成されるフレームにメディアアクセス制御(MAC)のためのMACヘッダの付加および誤り検出符号の付加等の処理を行う。
【0041】
受信フレーム解析部114(214)は、受信されたフレームの解析を行う。具体的には、受信フレーム解析部114(214)は、無線通信部130(230)によって受信されたフレームの宛先の判定および当該フレームに含まれるデータまたは制御情報の取得を行う。例えば、受信フレーム解析部114(214)は、受信されるフレームについて、MACヘッダの解析、符号誤りの検出および訂正、ならびにリオーダ処理等を行うことにより当該受信されるフレームに含まれるデータ等を取得する。
【0042】
受信バッファ115(215)は、受信されたデータを格納する。具体的には、受信バッファ115(215)は、受信フレーム解析部114(214)によって取得されたデータを格納する。
【0043】
(2.制御部)
制御部120(220)は、処理部および取得部の一部として、図3に示したように、動作制御部121(221)および信号制御部122(222)を備える。
【0044】
動作制御部121(221)は、データ処理部110(210)の動作を制御する。具体的には、動作制御部121(221)は、通信の発生を制御する。例えば、動作制御部121(221)は、通信の接続要求が発生すると、アソシエーション処理またはオーセンティケーション処理といった接続処理または認証処理に係るフレームをデータ処理部110(210)に生成させる。
【0045】
また、動作制御部121(221)は、送信バッファ112(212)におけるデータの格納状況または受信フレームの解析結果等に基づいてフレーム生成を制御する。例えば、動作制御部121(221)は、送信バッファ112(212)にデータが格納されている場合、当該データが格納されるデータフレームの生成を送信フレーム構築部113(213)に指示する。また、動作制御部121(221)は、受信フレーム解析部114(214)によってフレームの受信が確認された場合、受信されたフレームへの応答となる確認応答フレームの生成を送信フレーム構築部113(213)に指示する。
【0046】
信号制御部122(222)は、無線通信部130(230)の動作を制御する。具体的には、信号制御部122(222)は、無線通信部130(230)の送受信処理を制御する。例えば、信号制御部122(222)は、動作制御部121(221)の指示に基づいて送信および受信のためのパラメタを無線通信部130(230)に設定させる。
【0047】
なお、シーケンス番号または後述する有効シーケンス情報に関する情報は、制御部120(220)によって管理される。例えば、制御部120(220)は、TID毎にシーケンス番号を管理し、マルチキャスト通信の所定の単位(例えば、フレーム用途)毎に有効シーケンス情報を管理する。
【0048】
(3.無線通信部)
無線通信部130(230)は、通信部として、図3に示したように、送信処理部131(231)、受信処理部132(232)およびアンテナ制御部133(233)を備える。
【0049】
送信処理部131(231)は、フレームの送信処理を行う。具体的には、送信処理部131(231)は、送信フレーム構築部113(213)から提供されるフレームに基づいて、送信される信号を生成する。より具体的には、送信処理部131(231)は、信号制御部122(222)からの指示により設定されるパラメタに基づいてフレームに係る信号を生成する。例えば、送信処理部131(231)は、データ処理部110(210)から提供されるフレームについて、制御部120(220)によって指示されるコーディングおよび変調方式等に従って、エンコード、インタリーブおよび変調を行うことによりシンボルストリームを生成する。また、送信処理部131(231)は、前段の処理によって得られるシンボルストリームに係る信号を、アナログ信号に変換し、増幅し、フィルタリングし、および周波数アップコンバートする。
【0050】
受信処理部132(232)は、フレームの受信処理を行う。具体的には、受信処理部132(232)は、アンテナ制御部133(233)から提供される信号に基づいてフレームの復元を行う。例えば、受信処理部132(232)は、アンテナから得られる信号について、信号送信の際と逆の処理、例えば周波数ダウンコンバートおよびデジタル信号変換等を行うことによりシンボルストリームを取得する。また、受信処理部132(232)は、前段の処理によって得られるシンボルストリームについて、復調およびデコード等を行うことによりフレームを取得し、取得されるフレームをデータ処理部110(210)または制御部120(220)に提供する。
【0051】
アンテナ制御部133(233)は、少なくとも1つのアンテナを介した信号の送受信を制御する。具体的には、アンテナ制御部133(233)は、アンテナを介して送信処理部131(231)によって生成される信号を送信し、アンテナを介して受信される信号を受信処理部132(232)に提供する。
【0052】
<1−3.無線通信装置の機能詳細>
次に、本開示の一実施形態に係る無線通信装置100(200)の機能の詳細について説明する。以下では、送信装置100と受信装置200とに分けて機能の詳細を説明する。
【0053】
(A.送信装置)
まず、送信装置100の機能について説明する。
【0054】
(A−1.有効シーケンス情報の生成)
送信装置100は、再送を判定されるデータユニットのシーケンス番号(以下、有効シーケンス番号とも称する。)が特定されるシーケンス情報(以下、有効シーケンス情報とも称する。)を生成する。具体的には、データユニットはSDU(Service Data Unit)であり、以下では単にデータとも称する。制御部120は、送信されたフレームに格納されるデータのうちの再送可能なデータのシーケンス番号が特定される有効シーケンス情報を生成する。より具体的には、当該再送可能なデータは、送信バッファのデータに対応するデータ、ACKが送信先に要求されるデータ、再送対象として規定されるデータまたは送信先に優先的に受信させるデータである。また、有効シーケンス情報は、データユニットにヘッダ情報および誤り検出符号などが付加されるPDU(Protocol Data Unit)として構成されるフレームの用途毎に生成される。例えば、PDUはフレームであり、フレーム用途はマルチキャストグループ宛てのフレームまたはマネジメントフレームもしくはブロードキャストフレームなどのフレームの種類などにより表現される。
【0055】
例えば、制御部120は、TIDが同一のデータが複数の受信装置200宛てに送信される場合、当該複数の受信装置200の少なくとも一部の属するマルチキャストグループを決定する。この場合、TIDについてシーケンス番号をカウントするシーケンスカウンタが設定されるが、制御部120は、決定されるマルチキャストグループについて有効シーケンス情報を設定する。このため、同一のTIDについて複数の有効シーケンス情報を設けることができる。
【0056】
そして、制御部120は、例えば送信バッファ112に格納されているデータのシーケンス番号が特定される有効シーケンス情報を生成する。また、制御部120は、例えば送信済みのデータのうちのACK送信が受信装置200に要求されるデータのシーケンス番号が特定される有効シーケンス情報を生成する。また、制御部120は、例えばブロードキャストフレームなどの再送対象として規定されていないデータユニット以外のデータユニットのシーケンス番号が特定される有効シーケンス情報を生成する。また、制御部120は、例えば優先度または重要度が他のデータユニットよりも高いデータユニットのシーケンス番号が特定される有効シーケンス情報を生成する。
【0057】
また、有効シーケンス情報は、シーケンス番号に対応するビットを有するビットマップ形式の情報である。例えば、有効シーケンス情報は、ビット列のLSB(Least Significant Bit)が当該有効シーケンス情報を有するデータユニットのシーケンス番号に相当するようなビットマップ情報であってよい。この場合、有効シーケンス番号に相当するビットが1に設定され、他のシーケンス番号は0に設定される。
【0058】
(A−2.PDUの送信)
送信装置100は、有効シーケンス情報を有するフレームを送信する。具体的には、制御部120は、マルチキャスト通信要求の発生により生成される有効シーケンス情報を有する、決定されるマルチキャストグループ宛てのマルチキャストフレームをデータ処理部110に生成させる。そして、無線通信部130は、生成されるマルチキャストフレームを送信する。さらに、図4を参照して、有効シーケンス情報を有するフレームの構成について説明する。図4は、本開示の一実施形態に係る有効シーケンス情報をヘッダにおいて有するフレームの構成例を示す図である。
【0059】
有効シーケンス情報は、フレームのヘッダに格納されてよい。例えば、図4に示したように、有効シーケンス情報を有するフレームは、MAC Header、Frame BodyおよびFCS(Frame Check Sequence)といったフィールドを有するデータフレームである。MAC Headerフィールドは、さらにFrame Control、Duration/ID、Address1、Address2、Address3、Sequence Control、Address4、QoS Control、HT ControlおよびValid Sequenceといったフィールドを有する。そして、Frame Controlフィールドは、さらにProtocol Version、Type、Subtypeなどといったフィールドを有する。また、Sequence Controlフィールドは、さらにFragment NumberおよびSequence Numberといったフィールドを有する。
【0060】
上記Valid Sequenceフィールドに有効シーケンス情報が格納される。また、上記Frame ControlフィールドのTypeおよびSubtypeフィールドを用いてフレームが有効シーケンス情報を有するフレームであることが示されてもよい。例えば、Typeフィールドに所定の値「11」が格納され、Subtypeフィールドに所定の値「0000」が格納されてもよい。なお、FCSフィールドには誤り検出符号が格納される。
【0061】
なお、フレームのヘッダには、誤り検出符号が格納されてもよい。具体的には、データ処理部210は、受信されるフレームのヘッダに格納される誤り検出符号を用いて当該ヘッダの誤り検出処理を行う。図5は、本開示の一実施形態に係る有効シーケンス情報を有するヘッダにおいて誤り検出符号が格納されるフレームの構成例を示す図である。例えば、図5に示したように、有効シーケンス情報を有するフレームのMAC Headerフィールドの末尾にHCS(Header Check Sequence)フィールドが追加される。当該HCSフィールドに誤り検出符号が格納される。
【0062】
また、有効シーケンス情報は、ヘッダの後続に格納されてもよい。具体的には、有効シーケンス情報は、フレームのトレーラに格納されてもよい。図6は、本開示の一実施形態に係る有効シーケンス情報をトレーラにおいて有するフレームの構成例を示す図である。例えば、図6に示したように、有効シーケンス情報を有するフレームは、MAC Header、Frame Body、Valid SequenceおよびFCSといったフィールドを有する。当該Valid Sequenceフィールドに有効シーケンス情報が格納される。
【0063】
なお、有効シーケンス情報は、フレームボディに格納されてもよい。また、有効シーケンス情報を有するフレームは、上述したデータフレームのほか、マネジメントフレームであってもよい。
【0064】
(A−3.確認応答の受信とPDUの再送)
送信装置100は、送信するフレームについての確認応答を受信する。具体的には、無線通信部130は、有効シーケンス情報を有するフレームの送信後、当該フレームについてのACKフレームを受信する。なお、当該ACKフレームは、有効シーケンス情報に基づいて送信される。詳細については後述する。
【0065】
また、送信装置100は、送信済みのデータユニットを再送する。具体的には、制御部120は、送信済みデータユニットを再送すると判定される場合に、再送タイミングが到来すると、当該送信済みのデータユニットが格納されるフレームを無線通信部130に再送させる。例えば、制御部120は、送信バッファ112に格納されているデータについて当該データに対応するフレームの送信から所定の時間が経過したかを判定する。当該フレームの送信から所定の時間が経過したと判定される場合、制御部120は、当該データに対応するフレームをデータ処理部110に生成させ、生成されるフレームを無線通信部130に送信させる。なお、再送の可能性があるフレームについては送信済みフレームが維持されていてもよく、その場合、制御部120は、データ処理部110に新たにフレームを生成させることなく、無線通信部130にフレームを再送させる。
【0066】
(A−4.有効シーケンス情報の更新)
送信装置100は、有効シーケンス情報に新たな情報を追加する。具体的には、制御部120は、シーケンス番号が付加されるフレームが新たに送信される際に、当該シーケンス番号が特定される情報を有効シーケンス情報に追加する。例えば、制御部120は、有効シーケンス情報がビットマップ形式である場合、当該ビットマップにおいて新たに送信されるフレームのシーケンス番号に相当するビットを0から1に変更する。
【0067】
また、送信装置100は、有効シーケンス情報から情報を削除する。具体的には、制御部120は、再送しないと判定されるデータユニットのシーケンス番号が特定される情報を有効シーケンス情報から削除する。より具体的には、制御部120は、受信された確認応答についてのデータユニットのシーケンス番号が特定される情報を有効シーケンス情報から削除する。例えば、制御部120は、ACKフレームが受信されると、当該ACKフレームについての送信済みデータのシーケンス番号を取得する。そして、制御部120は、有効シーケンス情報のビットマップにおいて、取得されるシーケンス番号に相当するビットを1から0に変更する。
【0068】
また、より具体的には、制御部120は、送信から所定の時間が経過したデータユニットのシーケンス番号が特定される情報を有効シーケンス情報から削除する。例えば、送信バッファ112に格納されるデータには有効期間が設定される。制御部120は、当該データに対応するフレームの送信から有効期間が経過すると、有効期間の経過したデータのシーケンス番号を取得する。そして、制御部120は、有効シーケンス情報のビットマップにおいて、取得されるシーケンス番号に相当するビットを1から0に変更する。
【0069】
さらに、送信装置100は、有効シーケンス情報から削除された情報に係るシーケンス番号のデータを送信バッファ112から解放する。具体的には、制御部120は、受信されたACKフレームを用いて受領が確認されたデータまたは有効期間の経過したデータをデータ処理部110に送信バッファ112から削除させる。
【0070】
(B.受信装置)
続いて、受信装置200の機能について説明する。
【0071】
(B−1.PDUの受信)
受信装置200は、有効シーケンス情報を有するフレームを受信する。具体的には、無線通信部230は、送信装置100から送信される有効シーケンス情報を有するマルチキャストフレームを受信する。そして、データ処理部210は、当該マルチキャストフレームの宛先であるマルチキャストグループに自身(受信装置200)が属する場合、当該マルチキャストフレームからデータおよび有効シーケンス情報を取得する。
【0072】
(B−2.受信バッファの解放)
受信装置200は、有効シーケンス情報に基づいて受信バッファ215からデータを解放する。具体的には、制御部220は、有効シーケンス情報に基づいて一連のデータが受信されたと判定される場合、当該一連のデータを受信バッファ215から解放する。例えば、制御部220は、有効シーケンス情報の示す開始シーケンス番号が前回の開始シーケンス番号と同一であると判定される場合で、有効シーケンス情報から特定される有効シーケンス番号の各々のデータが全て受信されているときは、当該有効シーケンス番号の各々のデータを受信バッファ215から解放する。なお、データの解放は、インタフェース部211を介して通信上位層または受信装置200の他の機能へのデータの提供であってもよく、またはデータの破棄であってもよい。
【0073】
また、具体的には、制御部220は、有効シーケンス情報に基づいて、再送されなくなったと判定されるデータを受信バッファ215から解放する。例えば、制御部220は、有効シーケンス情報の示す開始シーケンス番号が前回の開始シーケンス番号と異なると判定される場合、現時点の開始シーケンス番号以下のシーケンス番号のデータを受信バッファ215から解放する。
【0074】
なお、制御部220は、上記一連のデータが受信されたと判定される場合に、当該一連のデータの一部が欠落するときは、当該一連のデータを部分的に受信バッファ215から解放してもよい。具体的には、制御部220は、有効シーケンス情報に基づいて、受信バッファ215に格納されるデータのシーケンス番号がPDU用途について不連続であると判定される場合、連続する部分についてデータを解放する。例えば、制御部220は、受信されたデータのシーケンス番号が、当該フレームに対応するフレーム用途の有効シーケンス情報から特定される一連の有効シーケンス番号について不連続であるかを判定する。シーケンス番号が不連続であると判定される場合、制御部220は、有効シーケンス情報の示す開始シーケンス番号(当該開始シーケンス番号のデータが未受信である場合には次のシーケンス番号)から連続する有効シーケンス番号のデータを受信バッファ215から解放する。
【0075】
(B−3.確認応答の送信)
受信装置200は、受信されたフレームについての確認応答を行う。具体的には、制御部220は、有効シーケンス情報に基づいて受信フレームについてのACKフレームをデータ処理部210に生成させる。より具体的には、制御部220は、有効シーケンス情報から特定される有効シーケンス番号のデータユニットについてのみACKフレームをデータ処理部210に生成させる。例えば、制御部220は、受信データのシーケンス番号が有効シーケンス番号である場合、データ処理部210にACKフレームを生成させる。詳細には、制御部220は、有効シーケンス情報のビットマップにおいて受信データのシーケンス番号に相当するビットが1である場合、データ処理部210にACKフレームを生成させる。なお、ACKフレームについてもシーケンス番号が別個に設定される。
【0076】
<1−4.無線通信装置の処理>
次に、本開示の一実施形態に係る無線通信装置100(200)の処理について説明する。
【0077】
(A.送信装置)
まず、図7を参照して、送信装置100の処理について説明する。図7は、本開示の一実施形態に係る送信装置100の処理の例を概念的に示すフローチャートである。
【0078】
送信装置100は、マルチキャストデータの発生有無を判定する(ステップS301)。具体的には、データ処理部110は、インタフェース部111を介してマルチキャスト通信による伝送が所望されるデータが提供されたかを判定する。
【0079】
マルチキャストデータが発生したと判定されると、送信装置100は、マルチキャストデータをマルチキャストグループの通信シーケンスごとに送信バッファ112に格納する(ステップS302)。具体的には、データ処理部110は、マルチキャストデータが提供されると、当該マルチキャストデータをマルチキャストのグループアドレスごとに用意される送信バッファ112に格納する。
【0080】
次に、送信装置100は、データの有効期間を設定する(ステップS303)。具体的には、制御部120は、送信バッファ112に格納されたマルチキャストデータについて有効期間を設定する。なお、再送されないデータまたは確認応答が要求されないデータについては、有効期間が設定されないとしてもよい。当該データの有効期間は、当該データが通信相手に届けられるまで有効である期間、すなわち当該データが再送される可能性のある期間である。
【0081】
次に、送信装置100は、有効シーケンス情報を利用可能か判定する(ステップS304)。具体的には、制御部120は、有効シーケンス情報を用いた通信が利用可能かを判定する。
【0082】
有効シーケンス情報を利用可能と判定されると、送信装置100は、送信済みデータの有無を判定する(ステップS305)。具体的には、制御部120は、有効シーケンス情報を用いた通信が利用可能である場合、既にマルチキャストグループの通信シーケンスを用いて送信されたデータが存在するかを判定する。
【0083】
送信済みデータが存在すると判定されると、送信装置100は、送信済みデータの有効期間を取得する(ステップS306)。具体的には、制御部120は、マルチキャストグループの通信シーケンスにおいて送信済みデータが存在する場合、当該送信済みデータについて過去に設定された有効期間を取得する。
【0084】
次に、送信装置100は、取得された有効期間が経過したかを判定する(ステップS307)。具体的には、制御部120は、送信済みデータの有効期間が現時点において経過しているかを判定する。
【0085】
取得された有効期間が経過していないと判定されると、送信装置100は、有効シーケンス情報を生成する(ステップS308)。具体的には、制御部120は、送信済みデータの有効期間が現時点において経過していない場合、当該マルチキャストグループの通信シーケンスにおける送信済みデータのシーケンス番号が特定される情報を有する有効シーケンス情報を生成する。
【0086】
次に、送信装置100は、無線伝送路の利用可否を判定する(ステップS309)。具体的には、無線通信部130は、キャリアセンス処理等を行うことにより無線伝送路が利用可能であるかを判定する。
【0087】
無線伝送路を利用可能であると判定されると、送信装置100は、データフレームを送信する(ステップS310)。具体的には、無線伝送路が利用可能であると判定されると、無線通信部130は、制御部120の指示に基づいてデータ処理部110が生成した有効シーケンス情報を有するデータフレームを送信する。
【0088】
その後、送信装置100は、ACKフレームの受信を待ち受ける(ステップS311)。具体的には、無線通信部130は、送信されたデータフレームについてのACKフレームの受信を待ち受ける。
【0089】
ACKフレームが受信されると、送信装置100は、データの受領確認を行う(ステップS312)。具体的には、制御部120は、ACKに対応するシーケンス番号に係るデータを特定する。より具体的には、制御部120は、無線通信部130によりACKフレームが受信されると、当該ACKフレームに基づいて送信済みのデータを特定する。このように特定されたデータが、受領が確認されたデータである。
【0090】
次に、送信装置100は、受領が確認されたデータが存在するかを判定する(ステップS313)。具体的には、制御部120は、受領が確認されたデータのシーケンス番号が有効シーケンス情報に含まれる有効シーケンス番号のいずれかと一致するかを判定する。なお、制御部120は、受領が確認されたデータが送信バッファ112に存在するかを判定してもよい。
【0091】
受領が確認されたデータが存在すると判定されると、送信装置100は、当該受領が確認されたデータを送信バッファ112から解放する(ステップS314)。具体的には、制御部120は、受領が確認されたデータのシーケンス番号が有効シーケンス番号と一致する場合、データ処理部110に当該受領が確認されたデータを送信バッファ112から削除させる。
【0092】
次に、送信装置100は、有効シーケンス情報を更新する(ステップS315)。具体的には、制御部120は、受領が確認されたデータのシーケンス番号を有効シーケンス番号から外す。
【0093】
また、送信装置100は、再送タイミングが到来したかを判定する(ステップS316)。具体的には、制御部120は、送信済みデータフレームの再送タイミングが到来したかを判定する。
【0094】
再送タイミングが到来したと判定されると、送信装置100は、有効シーケンス情報を利用可能か判定する(ステップS317)。具体的には、制御部120は、送信済みフレームの再送タイミングが到来すると、再送されるフレームに有効シーケンス情報を付加するかを判定する。
【0095】
有効シーケンス情報が付加されると判定されると、ステップS306に処理が進められ、そうでない場合、ステップS309に処理が進められる。
【0096】
また、送信装置100は、有効期間を経過したデータの有無を判定する(ステップS318)。具体的には、制御部120は、送信バッファ112に格納されるデータのそれぞれについて有効期間が経過したかを判定する。
【0097】
有効期間を経過したデータが存在すると判定されると、送信装置100は、当該データを送信バッファ112から解放する(ステップS319)。具体的には、制御部120は、有効期間が経過したデータが存在する場合、当該データを送信バッファ112から削除する。これは、有効期間を経過したデータは、再送されなくなるためである。
【0098】
次に、送信装置100は、有効シーケンス情報を更新する(ステップS320)。具体的には、制御部120は、削除されたデータのシーケンス番号に係る情報を有効シーケンス番号から外す。
【0099】
(B.受信装置)
続いて、図8を参照して、受信装置200の処理について説明する。図8は、本開示の一実施形態に係る受信装置200の処理の例を概念的に示すフローチャートである。
【0100】
受信装置200は、データフレームの受信を待ち受け(ステップS401)、データフレームが受信されると、データフレームから取得されるデータを受信バッファ215に格納する(ステップS402)。具体的には、無線通信部230によりデータフレームが受信されると、データ処理部210は、受信されたデータフレームからデータを取得し、取得されるデータを受信バッファ215に格納する。
【0101】
次に、受信装置200は、受信データフレームが有効シーケンス情報を有するかを判定する(ステップS403)。具体的には、データ処理部210は、受信されたデータフレームに有効シーケンス情報が付加されているかを判定する。
【0102】
受信データフレームが有効シーケンス情報を有すると判定されると、受信装置200は、当該有効シーケンス情報から有効シーケンス番号を特定する(ステップS404)。具体的には、制御部220は、データ処理部210により受信されたデータフレームに有効シーケンス情報が付加されていると判定されると、当該有効シーケンス情報を取得する。そして、制御部220は、取得される有効シーケンス情報から過去に送信されたデータのシーケンス番号である有効シーケンス番号および受信データフレームに格納されるデータのシーケンス番号である有効シーケンス番号を特定する。
【0103】
次に、受信装置200は、特定された有効シーケンス番号のデータが全て受信済みであるかを判定する(ステップS405)。具体的には、制御部220は、特定された有効シーケンス番号のデータが受信バッファ215に格納されているかを判定する。
【0104】
特定された有効シーケンス番号のデータが全て受信済みであると判定されると、受信装置200は、有効シーケンス情報の変更有無を判定する(ステップS406)。具体的には、制御部220は、特定された有効シーケンス番号のデータが受信バッファ215に格納されている場合、有効シーケンス情報が前回の有効シーケンス情報と異なるかを判定する。例えば、制御部220は、有効シーケンス情報の開始シーケンス番号が変化したかを判定する。このようにして、再送されなくなったデータの有無が判定される。
【0105】
有効シーケンス情報が変更されたと判定されると、受信装置200は、有効シーケンス番号前のシーケンス番号のデータを取得する(ステップS407)。具体的には、制御部220は、有効シーケンス情報が前回と異なると判定されると、当該有効シーケンス情報の有効シーケンス番号より前のシーケンス番号のデータをデータ処理部210に受信バッファ215から取得させる。
【0106】
次に、受信装置200は、取得されたデータを出力する(ステップS408)。具体的には、データ処理部210は、取得したデータを、インタフェース部211を介して受信装置200の他の機能または外部の装置などへ出力する。
【0107】
次に、受信装置200は、出力されたデータについて受信バッファ215を解放する(ステップS409)。具体的には、データ処理部210は、受信バッファ215の出力されたデータが格納されていた領域を解放する。
【0108】
なお、当該ステップS408では、変更後の有効シーケンス番号までのデータが出力されるとしたが、変更後の有効シーケンス番号までに未達のデータのシーケンス番号が存在する場合には、変更後の有効シーケンス番号までのデータが破棄されるとしてもよい。具体的には、ステップS408で当該データが出力されることなく、ステップS409において当該データが格納されていた受信バッファの領域が解放される。
【0109】
ステップS405にて、特定された有効シーケンス番号に係るデータの少なくとも一部が受信されていないと判定される場合、受信装置200は、未受信データの有効シーケンス番号を特定する(ステップS410)。具体的には、制御部220は、特定された有効シーケンス番号から未受信データの有効シーケンス番号を特定する。
【0110】
次に、受信装置200は、有効シーケンス情報の変更有無を判定する(ステップS411)。具体的には、制御部220は、有効シーケンス情報が前回と異なるかを判定する。
【0111】
有効シーケンス情報が変更されていないと判定されると、受信装置200は、特定された有効シーケンス番号以外の受信済みデータの有効シーケンス番号が連続しているかを判定する(ステップS412)。具体的には、制御部220は、有効シーケンス情報が前回と異なると判定されると、特定された未受信フレームの有効シーケンス番号以外の受信済みデータの有効シーケンス番号が連続しているかを判定する。
【0112】
特定された有効シーケンス番号以外の受信済みデータの有効シーケンス番号が連続していると判定されると、受信装置200は、連続する有効シーケンス番号に係るデータを取得する(ステップS413)。具体的には、制御部220は、特定された未受信データの有効シーケンス番号以外の受信済みデータの有効シーケンス番号が連続していると判定されると、連続する有効シーケンス番号のデータをデータ処理部210に受信バッファ215から取得させる。
【0113】
次に、受信装置200は、取得されるデータを出力し(ステップS414)、出力されたデータについて受信バッファ215を解放する(ステップS415)。具体的には、データ処理部210は、取得されたデータを、インタフェース部211を介して受信装置200の他の機能または外部の装置などへ出力する。そして、データ処理部210は、受信バッファ215の出力されたデータが格納されていた領域を解放する。そして、後述するステップS421に処理が進められる。
【0114】
ステップS403にて、有効シーケンス情報が存在しないと判定されると、受信装置200は、シーケンス番号が不連続であるかを判定する(ステップS416)。具体的には、制御部220は、受信されたデータフレームに格納されるデータのシーケンス番号と、過去に受信されたデータのシーケンス番号とが不連続であるかを判定する。
【0115】
シーケンス番号が不連続であると判定されると、受信装置200は、過去に受信したデータフレームの受信時刻を取得する(ステップS417)。具体的には、制御部220は、受信されたデータのシーケンス番号と、過去に受信されたデータのシーケンス番号とが不連続であると判定されると、過去に受信されたデータフレームの受信時刻を取得する。
【0116】
次に、受信装置200は、過去のデータフレームの受信から所定の時間が経過したかを判定する(ステップS418)。具体的には、制御部220は、過去のデータフレームの受信から所定の時間が経過したかを判定する。
【0117】
過去のデータフレームの受信から所定の時間が経過したと判定されると、受信装置200は、当該データを出力し(ステップS419)、出力されたデータについて受信バッファ215を解放する(ステップS420)。具体的には、制御部220は、過去のデータフレームの受信から所定の時間が経過したと判定されると、データ処理部210に当該データフレームに対応するデータを受信バッファ215から出力させる。そして、データ処理部210は、受信バッファ215の出力されたデータが格納されていた領域を解放する。なお、当該ステップS419では、シーケンス番号が不連続のデータが存在するため、シーケンス番号が不連続のデータが破棄されるとしてもよい。具体的には、ステップS419で当該データが出力されることなく、ステップS420において当該データが格納されていた受信バッファの領域が解放される。
【0118】
次に、受信装置200は、ACKのシーケンス番号を決定する(ステップS421)。具体的には、制御部220は、出力されたデータに対応するフレームについてのACKフレームをデータ処理部210に生成させる。また、制御部220は、当該ACKフレームのシーケンス番号を決定し、決定されるシーケンス番号を示す情報を当該ACKフレームに格納させる。
【0119】
次に、受信装置200は、特定されるシーケンス番号を用いてACKフレームを送信する(ステップS422)。具体的には、無線通信部130は、決定されるシーケンス番号を有するACKフレームを送信装置100へ送信する。
【0120】
<1−5.適用例>
以上、本開示の一実施形態に係る無線通信システムおよび無線通信装置100(200)の構成について説明した。次に、図9を参照して、当該無線通信システムの適用例について説明する。図9は、本開示の一実施形態に係る無線通信システムの動作例を説明するための図である。
【0121】
図9には、送信装置100と受信装置200との間で通信されるデータのシーケンス番号、フレーム用途および有効シーケンス情報のビットマップ(以下、有効シーケンスマップとも称する。)の例が示されている。
【0122】
まず、シーケンス番号が「1」、フレーム用途が「Multicast A」であるフレームが通信される。当該フレームは、例えばマルチキャストグループA宛てのマルチキャストデータフレームである。また、有効シーケンスマップのLSBが当該フレームに格納されるデータのシーケンス番号「1」に相当し、当該LSBが「1」であるため、有効シーケンス番号は「1」である。
【0123】
次に、シーケンス番号が「2」、フレーム用途が「Multicast B」であるフレームが通信される。当該フレームは、例えばマルチキャストグループB宛てのマルチキャストデータフレームである。また、有効シーケンスマップのLSBが当該フレームに格納されるデータのシーケンス番号「2」に相当し、当該LSBが「1」であるため、有効シーケンス番号は「2」である。
【0124】
次に、シーケンス番号が「3」、フレーム用途が「Multicast A」であるフレームが通信される。有効シーケンスマップのLSBが当該フレームに格納されるデータのシーケンス番号「3」に相当し、当該LSBおよび当該LSBから数えて2ビット目が「1」であるため、有効シーケンス番号は「3」および「1」である。なお、シーケンス番号としては番号が不連続であるが、当該フレーム用途「Multicast A」についての有効シーケンス番号としては連続する番号として扱われる。
【0125】
次に、シーケンス番号が「4」、フレーム用途が「Broadcast」であるフレームが通信される。ここで、ブロードキャストフレームは再送対象でないため、有効シーケンスマップの値は0である。従って、フレーム用途「Broadcast」について有効シーケンス番号は存在しない。
【0126】
続いて、シーケンス番号が「5」、フレーム用途が「Multicast A」であるフレームが通信され、シーケンス番号が「6」、フレーム用途が「Multicast B」であるフレームが通信される。さらに、シーケンス番号が「7」、フレーム用途が「Multicast A」であるフレームが通信され、シーケンス番号が「8」、フレーム用途が「Multicast A」であるフレームが通信される。そして、シーケンス番号が「9」、フレーム用途が「Multicast B」であるフレームが通信される。
【0127】
次に、シーケンス番号が「10」、フレーム用途が「Management」であるフレームが通信される。当該フレームは、例えばマネジメントフレームである。当該マネジメントフレームは、データユニットとして再送対象であるため、有効シーケンスマップに値が設定される。具体的には、有効シーケンスマップのLSBが当該フレームのシーケンス番号「10」に相当し、当該LSBが「1」であるため、有効シーケンス番号は「10」である。
【0128】
次に、シーケンス番号が「11」、フレーム用途が「Multicast A」であるフレームが通信される。ここで、有効シーケンスマップから有効シーケンス番号「1」が削除されている。具体的には、有効シーケンスマップのLSBが当該フレームに格納されるデータのシーケンス番号「11」に相当するため、当該LSBに基づいて値が「1」であるビットを逆算することにより特定される有効シーケンス番号は「11」、「8」、「7」、「5」、「3」であり、「1」は削除されている。これは、シーケンス番号「1」のデータが再送されなくなったことを意味する。そのため、受信装置200においてシーケンス番号「1」のデータを受信バッファ215から解放することができる。
【0129】
続いて、シーケンス番号が「12」、フレーム用途が「Multicast A」であるフレームが通信され、シーケンス番号が「13」、フレーム用途が「Broadcast」であるフレームが通信される。
【0130】
次に、シーケンス番号が「14」、フレーム用途が「Multicast B」であるフレームが通信される。ここで、有効シーケンスマップから有効シーケンス番号「2」が削除されている。具体的には、有効シーケンスマップのLSBが当該フレームに格納されるデータのシーケンス番号「14」に相当するため、当該LSBに基づいて値が「1」であるビットを逆算することにより特定される有効シーケンス番号は「14」、「9」、「6」であり、「2」が削除されている。これは、シーケンス番号「2」のデータが再送されなくなったことを意味する。
【0131】
次に、シーケンス番号が「15」、フレーム用途が「Multicast A」、有効シーケンスマップが有効シーケンス番号「3」が削除された有効シーケンスマップであるフレームが通信される。そのため、有効シーケンス番号は「15」、「12」、「11」、「8」、「7」、「5」である。これは、シーケンス番号「3」のデータが再送されなくなったことを意味する。
【0132】
次に、シーケンス番号が「16」、フレーム用途が「Multicast A」、有効シーケンスマップが有効シーケンス番号「5」、「7」が削除された有効シーケンスマップであるフレームが通信される。そのため、有効シーケンス番号は「16」、「15」、「12」、「11」、「8」である。これは、シーケンス番号「5」、「7」のデータが再送されなくなったことを意味する。このように2つ以上の有効シーケンス番号が削除される場合もある。
【0133】
次に、シーケンス番号が「17」、フレーム用途が「Multicast B」、有効シーケンスマップが有効シーケンス番号「6」、「9」が削除された有効シーケンスマップであるフレームが通信される。そのため、有効シーケンス番号は「17」、「14」である。これは、シーケンス番号「6」、「9」のデータが再送されなくなったことを意味する。
【0134】
次に、シーケンス番号が「18」、フレーム用途が「Multicast C」であるフレームが通信される。当該フレームは、例えばマルチキャストグループC宛てのマルチキャストデータフレームである。しかし、マルチキャストグループAおよびBの場合と異なり、再送対象でなく、かつACKの送信が要求されないため、有効シーケンスマップの値は0である。従って、フレーム用途「Multicast C」について有効シーケンス番号は存在しない。
【0135】
次に、シーケンス番号が「19」、フレーム用途が「Management」であるフレームが通信される。当該マネジメントフレームは、再送対象でないため、有効シーケンスマップの値は0である。従って、フレーム用途「Management」について有効シーケンス番号は存在しない。
【0136】
次に、シーケンス番号が「20」、フレーム用途が「Multicast B」、有効シーケンスマップが有効シーケンス番号「14」、「17」が削除された有効シーケンスマップであるフレームが通信される。そのため、有効シーケンス番号は「20」である。これは、シーケンス番号「14」、「17」のデータが再送されなくなったことを意味する。
【0137】
<1−6.本開示の一実施形態のまとめ>
このように、本開示の一実施形態によれば、送信装置100は、再送を判定されるデータユニットのシーケンス番号が特定される有効シーケンス情報を有するPDUを生成し、生成されたPDUを送信する。また、受信装置200は、再送を判定されるデータユニットのシーケンス番号が特定される有効シーケンス情報を有するPDUを受信し、受信されたPDUから当該有効シーケンス情報を取得する。
【0138】
従来では、受信装置は、受信が失敗したデータのシーケンス番号が欠落し、シーケンス番号が不連続となると、当該欠落したシーケンス番号のデータが受信されるまで、またはタイムアウトが発生するまで再送を待機していた。そのため、待機中は受信バッファが解放されず、再送データ以外のデータの受信が妨げられていた。また、複数のMACフレームを有する物理フレームに当該複数のMACフレームについてのACKポリシーを示す情報を格納する技術も提案されている。しかし、当該ACKポリシーは当該物理フレーム内のMACフレームのみが対象であるため、例えば過去の物理フレーム内のMACフレームについてはACKポリシーを把握することができない。さらに、当該ACKポリシーが更新されることもないため、再送される余地があるかを受信装置が判断することが困難であった。
【0139】
これに対し、本開示の一実施形態によれば、再送される可能性のあるデータのシーケンス番号が受信装置200に通知されることにより、欠落するシーケンス番号が再送を待機するデータのシーケンス番号であるかを受信装置200において適切に判断することができる。従って、受信バッファ215で保持するデータが適正化され、受信バッファ215の空き領域を確保することができる。その結果、受信されるデータのシーケンス番号が不連続となる場合であっても無線通信の効率を向上させることが可能となる。
【0140】
また、上記有効シーケンス情報は、PDU用途ごとに生成される。従来では、シーケンス番号は、例えばフレーム用途が異なっていても共用されていた。そのため、フレーム用途に応じてデータの送信先が異なる場合に、受信装置においてシーケンス番号が不連続となっていた。これに対し、本構成によれば、シーケンス番号が不連続であっても、受信装置200にとっては実質的に連続しているようにシーケンス番号を扱うことができる。従って、フレーム用途が異なる場合に自身宛てでないデータの再送を待機することを抑制でき、無線通信の効率を向上させることができる。
【0141】
また、上記有効シーケンス情報は、PDUのヘッダに格納される。このため、既存のヘッダの受信処理を用いて有効シーケンス情報を取得することができる。従って、有効シーケンス情報のための新たな受信処理が追加されることがなく、PDUの受信処理の複雑化を抑制することが可能となる。
【0142】
また、上記ヘッダは、誤り検出符号を有する。このため、ヘッダのみについて誤り検出処理を行うことができる。従って、受信されるPDUが自身または自身の属するマルチキャストグループ宛てのPDUでない場合に、ヘッダの後続についての受信処理を省略することが可能となる。
【0143】
また、上記有効シーケンス情報は、PDUのヘッダの後続に格納される。ここで、ヘッダには既に数多くの情報が格納されているため、新たな情報を追加することが困難である場合がある。これに対し、本構成によれば、ヘッダに影響を与えることなく有効シーケンス情報を通信することができる。
【0144】
また、上記再送を判定されるデータユニットは、マルチキャストデータを含む。ここで、マルチキャスト通信においては、上述したようにシーケンス番号が不連続になるおそれがある。これに対し、マルチキャスト通信について本開示の一実施形態に係る構成が適用されることにより、マルチキャスト通信においてシーケンス番号が不連続となっても無線通信の効率を維持または向上させることができる。なお、当該マルチキャストフレームが有効シーケンス情報を有してもよい。
【0145】
また、上記再送を判定されるデータユニットは、送信バッファ112に格納されているデータユニット、確認応答が送信先に要求されるデータユニット、再送対象として規定されるデータユニットまたは送信先に優先的に受信させるデータユニットを含む。このため、送信装置100において再送判定対象となるデータを容易に把握することができる。また、上記のデータの種類に応じて再送を判定される確実性が異なるため、当該データの種類の選択により、再送を判定される確実性を選択することができる。
【0146】
また、送信装置100は、再送されなくなったデータユニットのシーケンス番号が特定される情報を上記有効シーケンス情報から削除する。このため、再送されなくなったデータを受信装置200において把握することができる。従って、受信装置200が再送されなくなったデータの再送を待機することを防止することが可能となる。
【0147】
また、送信装置100は、送信されたPDUに係るデータユニットについての確認応答を受信し、上記再送されなくなったデータユニットは、受信された当該確認応答についてのデータユニットを含む。ここで、確認応答の受信は、受信装置200にPDU、言い換えるとデータが届いたことを意味する。そのため、本構成によれば、再送が要求されないことが確実であるデータのシーケンス番号が特定される情報を有効シーケンス情報から削除することができる。従って、データの再送漏れの発生を抑制することが可能となる。
【0148】
また、送信装置100において受信される上記確認応答は、上記有効シーケンス情報に基づいて送信される。また、受信装置200は、上記有効シーケンス情報に基づいて、受信されたPDUに係るデータユニットについての確認応答を送信する。このため、受信装置200は、受信されたデータが再送を判定されるデータであるかに応じて確認応答を送信することができる。従って、確認応答の送信を効率化することが可能となる。
【0149】
なお、受信装置200は、受信されたデータのシーケンス番号が有効シーケンス情報から特定されるかどうかに応じて確認応答の送信を制御してもよい。例えば、受信装置200は、受信されたデータのシーケンス番号が有効シーケンス番号である場合は、当該データが再送されるまで、または当該データのシーケンス番号が有効シーケンス番号から外されるまで、当該データについてのACKフレームの送信を継続する。また、受信装置200は、受信されたデータのシーケンス番号が有効シーケンス番号でない場合は、当該データについてのACKフレームを送信しない、または当該データについてACKフレームを一度だけ送信する。これにより、確認応答を効果的に送信することができる。
【0150】
また、上記再送されなくなったデータユニットは、送信から所定の時間(有効期間)が経過したデータユニットを含む。ここで、データは概して、有効期間が経過するまでの間、所定の時間間隔で再送される。しかし、当該有効期間中に確認応答が受信されない場合、その後においても受信される可能性が低いと考えられる。そのため、本構成によれば、受信される可能性の低いデータを有効シーケンス情報から削除することができる。従って、無駄となるデータの再送を抑制することが可能となる。
【0151】
また、上記有効シーケンス情報から特定されるシーケンス番号のデータユニットについてのみ上記確認応答が送信される。このため、再送を判定されるデータについてのみ確認応答が送信されることにより、確認応答の送信頻度を低減することができる。従って、通信量を低減することが可能となる。
【0152】
また、上記有効シーケンス情報に基づいて受信バッファ215のデータが解放される。このため、再送を判定されないPDUおよび再送されなくなったデータを受信バッファ215から解放することができる。従って、再送されないデータを原因として受信バッファ215の空き領域が圧迫されることを抑制することが可能となる。
【0153】
また、上記有効シーケンス情報に基づいて、受信バッファ215に格納されるデータのシーケンス番号がPDU用途について不連続であると判定される場合、連続するシーケンス番号についてデータが解放される。従来では、シーケンス番号の不連続が生じると、欠落するシーケンス番号のデータが受信されるまで受信バッファ215が開放されない場合があった。これに対し、本構成によれば、シーケンス番号の不連続が生じても、データを部分的に解放することができる。従って、欠落するシーケンス番号のデータの受信前に受信バッファ215の空き領域を確保することが可能となる。
【0154】
<1−7.変形例>
以上、本開示の一実施形態について説明した。なお、本実施形態は、上述の例に限定されない。以下に、本実施形態の第1および第2の変形例について説明する。
【0155】
(第1の変形例)
第1の変形例として、有効シーケンス情報は、アグリゲーションフレームのサブフレームに格納されてもよい。また、有効シーケンス情報は、開始シーケンス番号が特定される情報(以下、開始シーケンス番号情報とも称する。)を有してもよい。具体的には、送信装置100は、アグリゲーションフレームのうちの所定のサブフレームにフレーム用途についての有効シーケンス情報を格納し、当該アグリゲーションフレームを送信する。受信装置200は、当該アグリゲーションフレームを受信し、受信されるアグリゲーションフレームの所定のサブフレームから有効シーケンス情報を取得する。さらに、図10を参照して、第1の変形例に係る有効シーケンス情報を有するフレームついて詳細に説明する。図10は、本開示の一実施形態の第1の変形例に係る有効シーケンス情報をサブフレームにおいて有するアグリゲーションフレームの構成例を示す図である。
【0156】
第1の変形例に係るアグリゲーションフレームは、図10に示したように、複数のA−MPDU(Aggregate MAC PDU)Sub−Frameを有する。例えば、末尾のA−MPDU Sub−Frameは、MPDU Delimiter、MPDUおよびPaddingを有し、当該MPDUのFrame BodyフィールドにおいてStart Sequence NumberおよびValid Sequenceといったフィールドが設けられる。当該Start Sequence Numberフィールドには、上述した開始シーケンス番号情報が格納され、Valid Sequenceフィールドには、有効シーケンス情報のうちのビットマップが格納される。
【0157】
なお、図10では有効シーケンス情報がサブフレームのフレームボディに格納される例が示されたが、有効シーケンス情報は、サブフレームのヘッダまたはトレーラに格納されてもよい。また、有効シーケンス情報が格納されるサブフレームが最後尾のサブフレームである例を説明したが、有効シーケンス情報はいずれの他のサブフレームに格納されてもよい。
【0158】
続いて、図11を参照して、第1の変形例に係る無線通信システムの適用例について説明する。図11は、本開示の一実施形態の第1の変形例に係る無線通信システムの動作例を説明するための図である。なお、上述した図9を用いた説明と実質的に同一である説明については省略する。
【0159】
図11には、送信装置100と受信装置200との間で通信されるデータのシーケンス番号、フレーム用途、有効シーケンス情報の開始シーケンス番号(以下では単に開始シーケンス番号とも称する。)、有効シーケンス情報のビットマップの例が示されている。なお、第1の変形例では、有効シーケンスマップは、ビット列のMSB(most Significant Bit)が有効シーケンス情報を有するフレームのシーケンス番号に相当するようなビットマップ情報である。
【0160】
まず、シーケンス番号が「1」、フレーム用途が「Multicast A」、開始シーケンス番号が「1」であるフレームが通信される。有効シーケンスマップのMSBが開始シーケンス番号「1」に相当し、当該MSBが「1」であるため、有効シーケンス番号は「1」である。
【0161】
次に、シーケンス番号が「2」、フレーム用途が「Multicast B」、開始シーケンス番号が「2」であるフレームが通信される。有効シーケンスマップのMSBが開始シーケンス番号「2」に相当し、当該MSBが「1」であるため、有効シーケンス番号は「2」である。
【0162】
次に、シーケンス番号が「3」、フレーム用途が「Multicast A」、開始シーケンス番号が「1」であるフレームが通信される。有効シーケンスマップのMSBが開始シーケンス番号「1」に相当し、当該MSBおよび当該MSBから数えて2ビット目が「1」であるため、有効シーケンス番号は「1」および「3」である。
【0163】
次に、シーケンス番号が「4」、フレーム用途が「Broadcast」、開始シーケンス番号が「4」であるフレームが通信される。ここで、ブロードキャストフレームは再送対象でないため、有効シーケンスマップの値は0である。従って、フレーム用途「Broadcast」について有効シーケンス番号は存在しない。
【0164】
その後、いくつかフレームが受信される。受信装置200は、開始シーケンス番号の変更有無を判定することにより、有効シーケンス情報の変更有無を判定する。
【0165】
次に、シーケンス番号が「11」、フレーム用途が「Multicast A」、開始シーケンス番号が「3」であるフレームが通信される。ここで、開始シーケンス番号が従前の「1」から「3」に変更されている。これにより、有効シーケンス番号は、「3」、「5」、「7」、「8」、「11」となる。これは、シーケンス番号「1」のデータが再送されなくなったことを意味する。そのため、受信装置200においてシーケンス番号「1」のデータを受信バッファ215から解放することができる。
【0166】
続いて、いくつかのフレームが受信された後、シーケンス番号が「14」、フレーム用途が「Multicast B」、開始シーケンス番号が「6」であるフレームが通信される。ここで、開始シーケンス番号が従前の「2」から「6」に変更されている。これにより、有効シーケンス番号は、「6」、「9」、「14」となる。これは、シーケンス番号「2」のデータが再送されなくなったことを意味する。
【0167】
以下、同様に受信されるフレームについて処理が行われる。
【0168】
このように、本開示の一実施形態の第1の変形例によれば、有効シーケンス情報は、開始シーケンス番号が特定される情報を有する。このため、有効シーケンス情報の内容(例えばビットマップの値)に基づいて有効シーケンス情報の変更が把握される場合と比べて、有効シーケンス情報の変更を容易に把握することができる。従って、有効シーケンス情報を用いた通信処理の量および負荷を低減することが可能となる。
【0169】
また、上記有効シーケンス情報は、アグリゲーションフレームのサブフレームに格納される。このため、有効シーケンス情報が格納されないフレームと共に有効シーケンス情報を受信装置200に送信することができる。言い換えると、有効シーケンス情報を含むフレームを別個に送信せずに済む。従って、送信機会が別個に確保されないことにより、有効シーケンス情報についての通信処理を効率化することが可能となる。
【0170】
(第2の変形例)
第2の変形例として、受信装置200から送信される確認応答は、ブロックACKであってもよい。具体的には、制御部220は、複数のフレームが受信されると、当該複数のフレームについてのブロックACKフレームをデータ処理部210に生成させる。そして、無線通信部230は、生成されるブロックACKフレームを送信する。当該ブロックACKフレームは、ブロックACK開始番号が有効シーケンス情報の開始シーケンス番号である。さらに、図12を参照して、第2の変形例に係る有効シーケンス情報を用いたブロックACKフレームの構成について説明する。図12は、本開示の一実施形態の第2の変形例に係る有効シーケンス情報を用いたブロックACKフレームの構成例を示す図である。
【0171】
図12に示したように、ブロックACKフレームは、MAC Header、BA(Block ACK) Control、BA InformationおよびFCSといったフィールドを有する。BA Controlフィールドは、さらにBA ACK Policy、Multi−TID、Compressed Bitmap、Valid Sequence Bit、ReservedおよびTID_INFOといったフィールドを有する。Valid Sequenceフィールドには、当該ブロックACKフレームが有効シーケンス情報を用いたブロックACKフレームであることを示す情報が格納される。また、BA Informationフィールドは、さらにStart Sequence NumberおよびValid Sequence BA Bitmapといったフィールドを有する。Start Sequence Numberフィールドには、BAビットマップの開始シーケンス番号が格納され、Valid Sequence BA Bitmapフィールドには、有効シーケンス番号と受信されたフレームのシーケンス番号とに基づいて設定されるBAビットマップが格納される。
【0172】
例えば、制御部220は、受信された有効シーケンス情報が変更されていない場合、有効シーケンス番号のうち受信されたデータのシーケンス番号(以下、受信有効シーケンス番号とも称する。)についてブロックACK情報を生成する。詳細には、ブロックACK情報は、受信有効シーケンス番号についてのBAビットマップの開始シーケンス番号および当該BAビットマップを含む。
【0173】
次に、制御部220は、生成されるブロックACK情報を含むブロックACKフレームをデータ処理部210に生成させる。そして、生成されるブロックACKフレームが無線通信部230により送信される。
【0174】
なお、上記では、ブロックACK要求フレームの受信なしにブロックACKフレームが送信される例を説明したが、ブロックACK要求フレームの受信に応じて上記ブロックACKフレームが送信されてもよい。
【0175】
このように、第2の変形例によれば、受信装置200の送信する確認応答は、ブロックACKフレームを含む。このため、送信されるACKフレームの数を低減することができる。従って、有効シーケンス情報を用いることによりもたらされる通信の効率化という効果をより高めることが可能となる。
【0176】
また、上記ブロックACKフレームのブロックACK開始番号は、有効シーケンス情報の開始シーケンス番号である。このため、有効シーケンス情報を利用してブロックACK情報を生成することができる。従って、ブロックACK情報の生成処理を簡易化することが可能となる。
【0177】
<2.応用例>
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用可能である。例えば、無線通信装置200は、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)、ノートPC、携帯型ゲーム端末若しくはデジタルカメラなどのモバイル端末、テレビジョン受像機、プリンタ、デジタルスキャナ若しくはネットワークストレージなどの固定端末、又はカーナビゲーション装置などの車載端末として実現されてもよい。また、無線通信装置200は、スマートメータ、自動販売機、遠隔監視装置又はPOS(Point Of Sale)端末などの、M2M(Machine To Machine)通信を行う端末(MTC(Machine Type Communication)端末ともいう)として実現されてもよい。さらに、無線通信装置200は、これら端末に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
【0178】
一方、例えば、無線通信装置100は、ルータ機能を有し又はルータ機能を有しない無線LANアクセスポイント(無線基地局ともいう)として実現されてもよい。また、無線通信装置100は、モバイル無線LANルータとして実現されてもよい。さらに、無線通信装置100は、これら装置に搭載される無線通信モジュール(例えば、1つのダイで構成される集積回路モジュール)であってもよい。
【0179】
<2−1.第1の応用例>
図13は、本開示に係る技術が適用され得るスマートフォン900の概略的な構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン900は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース913、アンテナスイッチ914、アンテナ915、バス917、バッテリー918及び補助コントローラ919を備える。
【0180】
プロセッサ901は、例えばCPU(Central Processing Unit)又はSoC(System on Chip)であってよく、スマートフォン900のアプリケーションレイヤ及びその他のレイヤの機能を制御する。メモリ902は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を含み、プロセッサ901により実行されるプログラム及びデータを記憶する。ストレージ903は、半導体メモリ又はハードディスクなどの記憶媒体を含み得る。外部接続インタフェース904は、メモリーカード又はUSB(Universal Serial Bus)デバイスなどの外付けデバイスをスマートフォン900へ接続するためのインタフェースである。
【0181】
カメラ906は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子を有し、撮像画像を生成する。センサ907は、例えば、測位センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び加速度センサなどのセンサ群を含み得る。マイクロフォン908は、スマートフォン900へ入力される音声を音声信号へ変換する。入力デバイス909は、例えば、表示デバイス910の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス910は、液晶ディスプレイ(LCD)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどの画面を有し、スマートフォン900の出力画像を表示する。スピーカ911は、スマートフォン900から出力される音声信号を音声に変換する。
【0182】
無線通信インタフェース913は、IEEE802.11a、11b、11e、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース913は、インフラストラクチャーモードにおいては、他の装置と無線LANアクセスポイントを介して通信し得る。また、無線通信インタフェース913は、アドホックモード又はWi−Fi Direct(登録商標)等のダイレクト通信モードにおいては、他の装置と直接的に通信し得る。なお、Wi−Fi Directでは、アドホックモードとは異なり2つの端末の一方がアクセスポイントとして動作するが、通信はそれら端末間で直接的に行われる。無線通信インタフェース913は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF(Radio Frequency)回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インタフェース913は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース913は、無線LAN方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又はセルラ通信方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよい。アンテナスイッチ914は、無線通信インタフェース913に含まれる複数の回路(例えば、異なる無線通信方式のための回路)の間でアンテナ915の接続先を切り替える。アンテナ915は、単一の又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナを構成する複数のアンテナ素子)を有し、無線通信インタフェース913による無線信号の送信及び受信のために使用される。
【0183】
なお、図13の例に限定されず、スマートフォン900は、複数のアンテナ(例えば、無線LAN用のアンテナ及び近接無線通信方式用のアンテナ、など)を備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ914は、スマートフォン900の構成から省略されてもよい。
【0184】
バス917は、プロセッサ901、メモリ902、ストレージ903、外部接続インタフェース904、カメラ906、センサ907、マイクロフォン908、入力デバイス909、表示デバイス910、スピーカ911、無線通信インタフェース913及び補助コントローラ919を互いに接続する。バッテリー918は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図13に示したスマートフォン900の各ブロックへ電力を供給する。補助コントローラ919は、例えば、スリープモードにおいて、スマートフォン900の必要最低限の機能を動作させる。
【0185】
図13に示したスマートフォン900において、図3を用いて説明したデータ処理部210、制御部220及び無線通信部230は、無線通信インタフェース913において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、プロセッサ901又は補助コントローラ919において実装されてもよい。例えば、無線通信部230は有効シーケンス情報を有するPDUを受信し、データ処理部210は当該有効シーケンス情報を取得する。そして、制御部220は、取得される有効シーケンス情報に基づいて確認応答の送信または受信バッファ215の解放などを行う。それにより、スマートフォン900の受信するデータのシーケンス番号が不連続となる場合であっても、無線通信の効率を向上させることが可能となる。
【0186】
なお、スマートフォン900は、プロセッサ901がアプリケーションレベルでアクセスポイント機能を実行することにより、無線アクセスポイント(ソフトウェアAP)として動作してもよい。また、無線通信インタフェース913が無線アクセスポイント機能を有していてもよい。
【0187】
<2−2.第2の応用例>
図14は、本開示に係る技術が適用され得るカーナビゲーション装置920の概略的な構成の一例を示すブロック図である。カーナビゲーション装置920は、プロセッサ921、メモリ922、GPS(Global Positioning System)モジュール924、センサ925、データインタフェース926、コンテンツプレーヤ927、記憶媒体インタフェース928、入力デバイス929、表示デバイス930、スピーカ931、無線通信インタフェース933、アンテナスイッチ934、アンテナ935及びバッテリー938を備える。
【0188】
プロセッサ921は、例えばCPU又はSoCであってよく、カーナビゲーション装置920のナビゲーション機能及びその他の機能を制御する。メモリ922は、RAM及びROMを含み、プロセッサ921により実行されるプログラム及びデータを記憶する。
【0189】
GPSモジュール924は、GPS衛星から受信されるGPS信号を用いて、カーナビゲーション装置920の位置(例えば、緯度、経度及び高度)を測定する。センサ925は、例えば、ジャイロセンサ、地磁気センサ及び気圧センサなどのセンサ群を含み得る。データインタフェース926は、例えば、図示しない端子を介して車載ネットワーク941に接続され、車速データなどの車両側で生成されるデータを取得する。
【0190】
コンテンツプレーヤ927は、記憶媒体インタフェース928に挿入される記憶媒体(例えば、CD又はDVD)に記憶されているコンテンツを再生する。入力デバイス929は、例えば、表示デバイス930の画面上へのタッチを検出するタッチセンサ、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作又は情報入力を受け付ける。表示デバイス930は、LCD又はOLEDディスプレイなどの画面を有し、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの画像を表示する。スピーカ931は、ナビゲーション機能又は再生されるコンテンツの音声を出力する。
【0191】
無線通信インタフェース933は、IEEE802.11a、11b、11e、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インタフェース933は、インフラストラクチャーモードにおいては、他の装置と無線LANアクセスポイントを介して通信し得る。また、無線通信インタフェース933は、アドホックモード又はWi−Fi Direct等のダイレクト通信モードにおいては、他の装置と直接的に通信し得る。無線通信インタフェース933は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インタフェース933は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。無線通信インタフェース933は、無線LAN方式に加えて、近距離無線通信方式、近接無線通信方式又はセルラ通信方式などの他の種類の無線通信方式をサポートしてもよい。アンテナスイッチ934は、無線通信インタフェース933に含まれる複数の回路の間でアンテナ935の接続先を切り替える。アンテナ935は、単一の又は複数のアンテナ素子を有し、無線通信インタフェース933による無線信号の送信及び受信のために使用される。
【0192】
なお、図14の例に限定されず、カーナビゲーション装置920は、複数のアンテナを備えてもよい。その場合に、アンテナスイッチ934は、カーナビゲーション装置920の構成から省略されてもよい。
【0193】
バッテリー938は、図中に破線で部分的に示した給電ラインを介して、図14に示したカーナビゲーション装置920の各ブロックへ電力を供給する。また、バッテリー938は、車両側から給電される電力を蓄積する。
【0194】
図14に示したカーナビゲーション装置920において、図3を用いて説明したデータ処理部210、制御部220及び無線通信部230は、無線通信インタフェース933において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、プロセッサ921において実装されてもよい。例えば、無線通信部230は有効シーケンス情報を有するPDUを受信し、データ処理部210は当該有効シーケンス情報を取得する。そして、制御部220は、取得される有効シーケンス情報に基づいて確認応答の送信または受信バッファ215の解放などを行う。それにより、カーナビゲーション装置920の受信するデータのシーケンス番号が不連続となる場合であっても、無線通信の効率を向上させることが可能となる。
【0195】
また、無線通信インタフェース933は、上述した無線通信装置100として動作し、車両に乗るユーザが有する端末に無線接続を提供してもよい。その際、例えば、制御部120は、有効シーケンス情報を有するPDUをデータ処理部110に生成させる。無線通信部130は、生成されるPDUを送信する。それにより、カーナビゲーション装置920が送信するPDUの送信先において、受信されるデータのシーケンス番号が不連続となる場合であっても、無線通信の効率を向上させることが可能となる。
【0196】
また、本開示に係る技術は、上述したカーナビゲーション装置920の1つ以上のブロックと、車載ネットワーク941と、車両側モジュール942とを含む車載システム(又は車両)940として実現されてもよい。車両側モジュール942は、車速、エンジン回転数又は故障情報などの車両側データを生成し、生成したデータを車載ネットワーク941へ出力する。
【0197】
<2−3.第3の応用例>
図15は、本開示に係る技術が適用され得る無線アクセスポイント950の概略的な構成の一例を示すブロック図である。無線アクセスポイント950は、コントローラ951、メモリ952、入力デバイス954、表示デバイス955、ネットワークインタフェース957、無線通信インタフェース963、アンテナスイッチ964及びアンテナ965を備える。
【0198】
コントローラ951は、例えばCPU又はDSP(Digital Signal Processor)であってよく、無線アクセスポイント950のIP(Internet Protocol)レイヤ及びより上位のレイヤの様々な機能(例えば、アクセス制限、ルーティング、暗号化、ファイアウォール及びログ管理など)を動作させる。メモリ952は、RAM及びROMを含み、コントローラ951により実行されるプログラム、及び様々な制御データ(例えば、端末リスト、ルーティングテーブル、暗号鍵、セキュリティ設定及びログなど)を記憶する。
【0199】
入力デバイス954は、例えば、ボタン又はスイッチなどを含み、ユーザからの操作を受け付ける。表示デバイス955は、LEDランプなどを含み、無線アクセスポイント950の動作ステータスを表示する。
【0200】
ネットワークインタフェース957は、無線アクセスポイント950が有線通信ネットワーク958に接続するための有線通信インタフェースである。ネットワークインタフェース957は、複数の接続端子を有してもよい。有線通信ネットワーク958は、イーサネット(登録商標)などのLANであってもよく、又はWAN(Wide Area Network)であってもよい。
【0201】
無線通信インタフェース963は、IEEE802.11a、11b、11e、11g、11n、11ac及び11adなどの無線LAN標準のうちの1つ以上をサポートし、近傍の端末へアクセスポイントとして無線接続を提供する。無線通信インタフェース963は、典型的には、ベースバンドプロセッサ、RF回路及びパワーアンプなどを含み得る。無線通信インタフェース963は、通信制御プログラムを記憶するメモリ、当該プログラムを実行するプロセッサ及び関連する回路を集積したワンチップのモジュールであってもよい。アンテナスイッチ964は、無線通信インタフェース963に含まれる複数の回路の間でアンテナ965の接続先を切り替える。アンテナ965は、単一の又は複数のアンテナ素子を有し、無線通信インタフェース963による無線信号の送信及び受信のために使用される。
【0202】
図15に示した無線アクセスポイント950において、図3を用いて説明したデータ処理部110、制御部120及び無線通信部130は、無線通信インタフェース963において実装されてもよい。また、これら機能の少なくとも一部は、コントローラ951において実装されてもよい。例えば、制御部120は、有効シーケンス情報を有するPDUをデータ処理部110に生成させる。無線通信部130は、生成されるPDUを送信する。それにより、無線アクセスポイント950が送信するPDUの送信先において、受信されるデータのシーケンス番号が不連続となる場合であっても、無線通信の効率を向上させることが可能となる。
【0203】
<3.むすび>
以上、本開示の一実施形態によれば、再送される可能性のあるデータのシーケンス番号が受信装置200に通知されることにより、欠落するシーケンス番号が再送を待機するデータのシーケンス番号であるかを受信装置200において適切に判断することができる。従って、受信バッファ215で保持するデータが適正化され、受信バッファ215の空き領域を確保することができる。その結果、受信されるデータのシーケンス番号が不連続となる場合であっても無線通信の効率を向上させることが可能となる。
【0204】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0205】
例えば、上記実施形態では、単一のPDUまたはアグリゲートされたPDUに有効シーケンス情報が格納されるとしたが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、多重化される複数のPDUのいずれかに有効シーケンス情報が格納されてもよい。詳細には、多重化としては、時分割多重化、符号分割多重化、周波数分割多重化、直交周波数分割多重化または空間分割多重化などがある。
【0206】
また、上記実施形態では、ブロックACKフレームが有効シーケンス情報の変化に応じて送信される例を説明したが、ブロックACKフレームは送信が許可された期間に任意に送信されてもよい。例えば、受信装置200は、自身のTXOP(Transmission Opportunity)において任意のタイミングでブロックACKフレームを送信してもよい。また、ブロックACKフレームは、バックオフ期間の経過後に送信されてもよい。
【0207】
また、上記実施形態では、PDUがフレームである例を説明したが、PDUは他の種類のPDUであってもよい。例えば、PDUはパケットであってもよい。
【0208】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0209】
また、上記の実施形態のフローチャートに示されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的にまたは個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。
【0210】
また、無線通信装置100(200)に内蔵されるハードウェアに上述した無線通信装置100(200)の各論理構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、当該コンピュータプログラムが記憶された記憶媒体も提供される。
【0211】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
再送を判定されるデータユニットのシーケンス番号が特定されるシーケンス情報を有するPDU(Protocol Data Unit)を生成する処理部と、
前記処理部により生成されたPDUを送信する通信部と、
を備える無線通信装置。
(2)
前記シーケンス情報は、PDU用途ごとに生成される、
前記(1)に記載の無線通信装置。
(3)
前記シーケンス情報は、開始シーケンス番号が特定される情報を有する、
前記(1)または(2)に記載の無線通信装置。
(4)
前記シーケンス情報は、PDUのヘッダに格納される、
前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(5)
前記ヘッダは、誤り検出符号を有する、
前記(4)に記載の無線通信装置。
(6)
前記シーケンス情報は、PDUのヘッダの後続に格納される、
前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(7)
前記シーケンス情報は、アグリゲーションフレームのサブフレームに格納される、
前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(8)
前記再送を判定されるデータユニットは、マルチキャストデータを含む、
前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(9)
前記再送を判定されるデータユニットは、送信バッファに格納されているデータユニット、確認応答が送信先に要求されるデータユニット、再送対象として規定されるデータユニットまたは前記送信先に優先的に受信させるデータユニットを含む、
前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(10)
前記処理部は、再送されなくなったデータユニットのシーケンス番号が特定される情報を前記シーケンス情報から削除する、
前記(1)〜(9)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(11)
前記通信部は、送信されたPDUに係るデータユニットについての確認応答を受信し、
前記再送されなくなったデータユニットは、受信された前記確認応答についてのデータユニットを含む、
前記(10)に記載の無線通信装置。
(12)
前記確認応答は、前記シーケンス情報に基づいて送信される、
前記(11)に記載の無線通信装置。
(13)
前記再送されなくなったデータユニットは、送信から所定の時間が経過したデータユニットを含む、
前記(11)または(12)に記載の無線通信装置。
(14)
再送を判定されるデータユニットのシーケンス番号が特定されるシーケンス情報を有するPDU(Protocol Data Unit)を受信する通信部と、
前記通信部により受信されたPDUから前記シーケンス情報を取得する取得部と、
を備える無線通信装置。
(15)
前記通信部は、前記シーケンス情報に基づいて、受信されたPDUについての確認応答を送信する、
前記(14)に記載の無線通信装置。
(16)
前記確認応答は、ブロックACK(Acknowledgement)開始番号が前記シーケンス情報の開始シーケンス番号であるブロックACKフレームを含む、
前記(15)に記載の無線通信装置。
(17)
前記シーケンス情報から特定されるシーケンス番号のデータユニットについてのみ前記確認応答が送信される、
前記(15)または(16)に記載の無線通信装置。
(18)
前記シーケンス情報に基づいて受信バッファのデータが解放される、
前記(15)〜(17)のいずれか1項に記載の無線通信装置。
(19)
前記シーケンス情報は、PDU用途ごとに生成され、
前記シーケンス情報に基づいて、受信バッファに格納されるデータに対応するデータユニットのシーケンス番号が前記PDU用途について不連続であると判定される場合、連続するシーケンス番号についてデータが解放される、
前記(18)に記載の無線通信装置。
(20)
プロセッサを用いて、
再送を判定されるデータユニットのシーケンス番号が特定されるシーケンス情報を有するPDUを生成することと、
生成されたPDU(Protocol Data Unit)を送信することと、
を含む無線通信方法。
【符号の説明】
【0212】
100 送信装置
110 データ処理部
120 制御部
130 無線通信部
200 受信装置
210 データ処理部
220 制御部
230 無線通信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】