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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2018年6月21日
【発行日】2019年10月31日
(54)【発明の名称】光偏向器
(51)【国際特許分類】
   G02B 26/10 20060101AFI20191004BHJP
   G02B 26/08 20060101ALI20191004BHJP
   B81B 3/00 20060101ALI20191004BHJP
【FI】
   G02B26/10 104Z
   G02B26/08 E
   B81B3/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】21
【出願番号】特願2018-556127(P2018-556127)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2016年12月15日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】白石 直規
【テーマコード(参考)】
2H045
2H141
3C081
【Fターム(参考)】
2H045AB02
2H045AB16
2H045AB38
2H045AB73
2H045BA02
2H141MA12
2H141MB24
2H141MC05
2H141MD12
2H141MD20
2H141MD23
2H141MD24
2H141MD40
2H141MF08
2H141MF17
2H141MF30
2H141MZ06
2H141MZ19
2H141MZ25
3C081AA13
3C081BA21
3C081BA22
3C081BA28
3C081BA31
3C081BA32
3C081BA44
3C081BA47
3C081BA53
3C081BA54
3C081DA03
3C081EA08
(57)【要約】
光偏向器(200A)は、反射面(216)を有する可動部(210A)と、前記可動部を揺動軸を中心に揺動可能に支持する弾性部材(222,224)と、前記弾性部材を支持する支持部(226,228)とから構成されている。前記可動部は、前記反射面を有する第一の可動板(212A)と、駆動力発生面(218)を有する第二の可動板(214A)とで形成されている。前記第一の可動板は、前記反射面の裏面に形成された第一のリブを有している。前記第二の可動板は、前記駆動力発生面の裏面に形成された第二のリブ(234A)を有している。前記第一のリブと前記第二のリブとは交差して延びている。前記第一のリブの一部と前記第二のリブの一部とが接合されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
反射面を有する可動部と、
前記可動部を揺動軸を中心に揺動可能に支持する弾性部材と、
前記弾性部材を支持する支持部とから構成される光偏向器であって、
前記可動部は、前記反射面を有する第一の可動板と、駆動力発生面を有する第二の可動板とで形成されており、
前記第一の可動板は、前記反射面の裏面に形成された少なくとも一つの第一のリブを有しており、
前記第二の可動板は、前記駆動力発生面の裏面に形成された少なくとも一つの第二のリブを有しており、
前記第一のリブと前記第二のリブとは交差して延びており、
前記第一のリブの一部と前記第二のリブの一部とが接合されている光偏向器。
【請求項2】
前記第一の可動板は、複数の第一のリブを有しており、前記第二の可動板は、複数の第二のリブを有している請求項1に記載の光偏向器。
【請求項3】
前記第一のリブは、前記弾性部材の揺動軸と平行する方向に延びている請求項2に記載の光偏向器。
【請求項4】
前記反射面は楕円形の輪郭を有しており、前記第一のリブは、前記反射面の外周と長径の交点と、前記反射面の外周と短径の交点とを結ぶ線に平行する方向に延びている請求項2に記載の光偏向器。
【請求項5】
前記反射面は楕円形の輪郭を有しており、前記第一のリブは、同中心に配置された複数の楕円に沿って延びている請求項2に記載の光偏向器。
【請求項6】
前記第二のリブは、前記弾性部材の揺動軸と直交する方向に延びている請求項3ないし5のいずれかひとつに記載の光偏向器。
【請求項7】
前記第二のリブは、前記反射面に外接する長方形の対角線に平行する方向に延びている請求項3ないし5のいずれかひとつに記載の光偏向器。
【請求項8】
前記第二のリブは、曲線的に延びている請求項3ないし5のいずれかひとつに記載の光偏向器。
【請求項9】
前記第二の可動板は、前記第一の可動板が接合された可動板本体と、前記弾性部材に接続された応力伝達防止部と、前記可動板本体と前記応力伝達防止部とを接続している接続部とを有しており、前記応力伝達防止部は、前記可動板本体から離間している請求項2に記載の光偏向器。
【請求項10】
前記第一の可動板は、前記反射面の輪郭形状を端面とする立体であり、前記輪郭形状の外周部に形成された第一の枠を有しており、前記可動板本体は、前記第一の枠と接合された第二の枠を有しており、前記弾性部材と前記応力伝達防止部は、前記第一の枠と前記第二の枠から離間している請求項9に記載の光偏向器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光偏向器に関し、反射面を有する可動部を弾性部材からなる梁により揺動可能に支持し、可動部を梁の捻れ軸周りに揺動して反射面の向きを変えることにより、反射面で反射される光ビームの方向を変える光偏向器に関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロマシン技術を用いて作製される光偏向器が注目されている。マイクロマシン技術は半導体製造技術を基盤とした微細加工技術であり、小型化や大量で安価に形成できる点において優れている。近年、光偏向器において光ビームの走査速度の高速化が求められる傾向がある。走査速度の高速化により、光偏向器の可動部の運動エネルギーが増加するため、駆動時の反射面の動的な歪みが増加し、ビームスポットの形状が劣化することが課題の一つとなっている。このような課題を解決するために、いくつかの提案がなされている(例えば、日本国特許第5857602号参照)。
【発明の概要】
【0003】
日本国特許第5857602号は、反射面を有する可動部を両側から捻り梁により支持し、捻り梁を軸として揺動させ、反射する光を走査させる光偏向器であり、可動部の反射面の裏面にはリブが単一の層に形成されている。また、反射面の端部と捻り梁の間に応力緩和領域を有している。日本国特許第5857602号に記載の光偏向器においては可動部の重量を増やすことなく反射面の歪を抑えることを目的として可動部の反射面の裏面にリブを設けている。さらに、捻れ運動で発生する捻り梁の応力による反射面の歪を抑えるため、可動部に反射面の裏面のリブと離間してスリットを設け、捻り梁の応力を緩和している。
【0004】
光偏向器においては可動部を揺動させるための駆動手段が必須であり、例えば電磁力によるもの、静電力によるものなど多様な形態の駆動力がある。電磁力による駆動手段においては、磁石と駆動コイルであり、静電力の駆動手段においては、一対の駆動電極である。光偏向器を作製するマイクロマシン技術は半導体製造技術を基盤とした微細加工技術であり、駆動手段を形成する加工面は平面であることが望まれる。
【0005】
しかしながら、上記日本国特許第5857602号によれば、可動部の反射面の裏面には反射面の歪みを抑制するためのリブとしての凹凸が形成されている。ビームスポットの形状の劣化を抑えるために可動部の反射面は平面であることが求められる。そのため、リブを反射面の裏面に設けることになり、反射面の裏面に凹凸が形成されてしまう。したがって、上記日本国特許第5857602号に記載の光偏向器では、マイクロマシン技術を用いて可動部の反射面の裏面に駆動手段を設けることが困難である。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、可動部の反射面の動的な歪を抑え、かつ可動部の反射面と裏面とを共に平面とする光偏向器を提供することを目的とする。
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の光偏向器は、反射面を有する可動部と、前記可動部を揺動可能に支持する弾性部材と、前記弾性部材を支持する支持部と、前記可動部に設けられた駆動力発生面とを備えた光偏向器であって、前記可動部は、第一の可動板と第二の可動板とで形成されており、前記第一の可動板の反射面の裏面には第一のリブが形成され、前記第二の可動板は駆動力発生面を有し、前記駆動力発生面の裏面には第二のリブが形成され、前記第一のリブと前記第二のリブが交差して延び、前記第一のリブの一部と前記第二のリブの一部が接合されている。
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の光偏向器は、反射面を有する可動部と、前記可動部を揺動軸を中心に揺動可能に支持する弾性部材と、前記弾性部材を支持する支持部とから構成されている。前記可動部は、前記反射面を有する第一の可動板と、駆動力発生面を有する第二の可動板とで形成されている。前記第一の可動板は、前記反射面の裏面に形成された第一のリブを有している。前記第二の可動板は、前記駆動力発生面の裏面に形成された第二のリブを有している。前記第一のリブと前記第二のリブとは交差して延びている。前記第一のリブの一部と前記第二のリブの一部とが接合されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、光偏向器の基本構成を示した上面斜視図である。
図2図2は、電磁駆動方式に対応した光偏向器の基本構成を示した下面斜視図である。
図3図3は、静電駆動方式に対応した光偏向器の基本構成を示した下面斜視図である。
図4図4は、第一実施形態に係る光偏向器の一例の構成を示した上面斜視図である。
図5図5は、第一実施形態に係る光偏向器の第一の可動板の一例の構成を示した下面斜視図である。
図6図6は、第一実施形態に係る光偏向器の第二の可動板の一例の構成を示した上面斜視図である。
図7図7は、第二実施形態に係る光偏向器の一例の構成を示した上面斜視図である。
図8図8は、第二実施形態に係る光偏向器の第一の可動板の一例の構成を示した下面斜視図である。
図9図9は、第二実施形態に係る光偏向器の第二の可動板の一例の構成を示した上面斜視図である。
図10図10は、第三実施形態に係る光偏向器の一例の構成を示した上面斜視図である。
図11図11は、第三実施形態に係る光偏向器の第一の可動板の一例の構成を示した下面斜視図である。
図12図12は、第三実施形態に係る光偏向器の第二の可動板の一例の構成を示した上面斜視図である。
図13図13は、いくつかの可動部のリブ構造を示す図である。
図14図14は、図13に示されたリブ構造の可動部の剛性を示す図である。
図15図15は、第四実施形態に係る光偏向器の一例の構成を示した上面図である。
図16図16は、第四実施形態に係る光偏向器の第一の可動板の一例の構成を示した下面斜視図である。
図17図17は、第四実施形態に係る光偏向器の第二の可動板の一例の構成を示した上面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施形態の光偏向器の構成による作用効果を説明する。なお、この実施形態によって本発明は限定されるものではない。すなわち、実施形態の説明に当たって、例示のために特定の詳細な内容が多く含まれるが、これらの詳細な内容に色々なバリエーションや変更を加えても、本発明の範囲を超えない。従って、以下で説明する本発明の例示的な実施形態は、権利請求された発明に対して、一般性を失わせることなく、また、何ら限定をすることもなく、述べられたものである。
【0011】
(光偏向器の基本構成)
本発明の実施形態の説明に先立ち、まず、各実施形態が適用され得る光偏向器の基本構成について図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1に示されるように、光偏向器100は、反射面116を有する可動部110と、可動部110を揺動可能に支持する一対の弾性部材122,124と、弾性部材122,124を支持する支持部126,128とを備えている。一対の弾性部材122,124は、矩形の断面を有し、可動部110から両側に対称的に延びている。従って、可動部110は、支持部126,128に対して、弾性部材122,124の内部を通る揺動軸の周りに、揺動可能に支持されている。
【0013】
可動部110は、反射面116を有する第一の可動板112と、駆動力発生面118を有する第二の可動板114とを有している。第一の可動板112の側面は反射面116に直交している。第二の可動板114の側面は駆動力発生面118に直交している。反射面116は駆動力発生面118よりも小さい面積を有している。
【0014】
第二の可動板114の駆動力発生面118には、可動部110を揺動させるための駆動力発生部材が設けられている。駆動力発生部材は、光偏向器100の駆動方式に応じて異なる。例えば、電磁駆動方式においては、駆動力発生部材は、可動部110の縁を周回する駆動コイルであり、静電駆動方式においては、駆動力発生部材は、可動部110のほぼ全面に広がる一対の駆動電極である。
【0015】
駆動力発生面118は長方形の輪郭を有しており、反射面116は楕円形の輪郭を有している。例えば、駆動力発生面118は揺動軸と直交する方向に長く、反射面116は揺動軸と直交する方向に長径を有している。反射面116の楕円形は、特に好ましくは、駆動力発生面118の長方形にほぼ内接する輪郭を有している。
【0016】
弾性部材122,124と第二の可動板114の接続部分および弾性部材122,124と支持部126,128の接続部分には、応力の集中を防ぐために、丸み(R)が付与されている。
【0017】
このような光偏向器100は、例えば、半導体プロセスを利用して、単結晶シリコン基板から形成される。単結晶シリコンは、高い剛性を有し、材料の内部減衰が少ないため、共振駆動用の弾性部材122,124の材料に適しており、外部部材に接着される支持部126,128の材料にも適している。
【0018】
(電磁駆動型の光偏向器)
前述したように、第二の可動板114に設けられる駆動力発生部材は、光偏向器100の駆動方式に応じて異なる。電磁駆動方式に対応した光偏向器100Aの基本構成を図2に示す。図2は、可動部110に設けられる駆動力発生部材である駆動コイルのレイアウトを模式的に示しており、駆動コイルその他を保護する絶縁膜等の図示は省略してある。
【0019】
図2に示されるように、光偏向器100Aは、可動部110の周縁部を周回する駆動コイル132を備えている。駆動コイル132の一方の端部は、弾性部材122を延び、支持部126に設けられた電極パッド134に電気的に接続されている。また、駆動コイル132の他方の端部は、可動部110の周縁部を周回する部分を飛び越え、弾性部材124を延びており、支持部128に設けられた電極パッド136に電気的に接続されている。
【0020】
電磁駆動型の光偏向器100Aの近くには、一対の永久磁石152,154が設けられている。一対の永久磁石152,154は、可動部110の両側の近くに、揺動軸にほぼ平行に配置されている。永久磁石152,154の着磁方向は、互いに同じ向きで、静止状態の可動部110の駆動力発生面118にほぼ平行である。永久磁石152,154は、可動部110の両側部分に位置する駆動コイル132の部分に対して、可動部110の駆動力発生面118内の方向で、揺動軸にほぼ直交する方向の磁界を発生させる。
【0021】
支持部126,128上の二個の電極パッド134,136への交流電圧の印加に応じて、駆動コイル132には交流電流が流れる。駆動コイル132の永久磁石152,154に近い部分を流れる電流は、永久磁石152,154によって発生された磁界との相互作用によりローレンツ力を受ける。その結果、可動部110は、板厚方向に、交流電圧の印加に対応して、周期的に方向が切り替わる偶力を受ける。このため、可動部110は、二本の弾性部材122,124の長手方向に延びる揺動軸の周りで、揺動すなわち振動する。その結果、可動部110に設けられた反射面で反射される光ビームは、一定の角度幅で周期的に偏向される。
【0022】
(静電駆動型の光偏向器)
また、静電駆動方式に対応した光偏向器100Bの基本構成を図3に示す。図3は、可動部110に設けられる駆動力発生部材である駆動電極のレイアウトを模式的に示しており、駆動電極その他を保護する絶縁膜等の図示は省略してある。
【0023】
図3に示されるように、光偏向器100Bの可動部110は、一対の駆動電極162,172を備えている。一対の駆動電極162,172は、同じ形状を有し、揺動軸に対して対称に配置され、駆動力発生面118のほぼ全体に広がっている。駆動電極162は、弾性部材122を延びる配線164を介して、支持部126に設けられた電極パッド166に電気的に接続されている。また、駆動電極172は、弾性部材124を延びる配線174を介して、支持部128に設けられた電極パッド176に電気的に接続されている。
【0024】
図3に示されるように、静電駆動型の光偏向器100Bには、可動部110に設けられた駆動電極162,172に向き合って固定電極182が設けられている。固定電極182は、図示しない部材に固定されており、一定の向きに支持されている。
【0025】
固定電極182は、例えば、グラウンド電位に保たれ、駆動電極162,172には、それぞれ対応する電極パッド166,176を介して、所定の電位が交互に印加される。これにより、駆動電極162,172は、固定電極182との間の電位差に応じた静電引力を受ける。その結果、可動部110は、板厚方向に、電位の交互の印加に対応して、周期的に方向が切り替わる偶力を受ける。このため、可動部110は、二本の弾性部材122,124の長手方向に延びる揺動軸の周りで、揺動すなわち振動する。その結果、可動部110に設けられた反射面で反射される光ビームは、一定の角度幅で周期的に偏向される。
【0026】
(第一実施形態)
次に、第一実施形態の光偏向器について説明する。図4図6は、第一実施形態の光偏向器の斜視構成を示す図である。まず、構成について説明する。図4に示すように、この光偏向器200Aは、反射面216を有する可動部210Aと、可動部210Aを揺動軸を中心に揺動可能に支持する弾性部材222,224と、弾性部材222,224を支持する支持部226,228とを少なくとも備えている。可動部210Aは、反射面216を有する第一の可動板212Aと、駆動力発生面218を有する第二の可動板214Aとで形成されている。第一の可動板212Aと第二の可動板214Aは、第一の可動板212Aの反射面216と第二の可動板214Aの駆動力発生面218とが反対側の外側に配置されるように接合されている。反射面216と駆動力発生面218はいずれも高い平面性を有しているとよい。
【0027】
可動部210Aと弾性部材222,224と支持部226,228は、それぞれ、前述した光偏向器100の可動部110と弾性部材122,124と支持部126,128と基本的に同じ機能を有している。すなわち、光偏向器200Aは、前述した光偏向器100,100A,100Bと代替可能となっている。言い換えれば、例えば、駆動コイル132と電極パッド134,136または駆動電極162,172と配線164,164と電極パッド166,176が、駆動方式に応じて光偏向器200Aに設けられてよい。
【0028】
また、図5に示すように、第一の可動板212Aは、楕円形の輪郭を有する反射面216と、楕円形の反射面216の裏面に形成された第一のリブ232Aを有している。第一のリブ232Aは、反射面216の裏面から突出しており、弾性部材222,224の揺動軸と平行する方向に延びている。
【0029】
また、図6に示すように、第二の可動板214Aは、弾性部材222,224と同一の層から形成されている。また第二の可動板214Aは、駆動力発生面218と、駆動力発生面218の裏面に形成された第二のリブ234Aを有している。第二のリブ234Aは、駆動力発生面218の裏面から突出しており、弾性部材222,224の揺動軸と直交する方向に延びている。
【0030】
第一のリブ232Aと第二のリブ234Aとは立体的に交差して延びており、第一のリブ232Aの一部と第二のリブ234Aの一部が接合されている。ここにおいて、二つの部材が立体的に交差して延びているとは、一方の部材が、他方の部材の上に位置し、かつ、他方の部材を横切って延びていることを意味している。第一のリブ232Aと第二のリブ234Aは、両者が交差する部分において接合されている。
【0031】
また、第一の可動板212Aは、楕円形の反射面216の輪郭形状を端面とする立体であり、輪郭形状の外周部に形成された第一の枠242Aを有している。第一の枠242Aは、第一のリブ232Aと同様に、反射面216の裏面から突出している。
【0032】
第二の可動板214Aは、第一の枠242Aと接合された第二の枠244Aを有している。すなわち、第二の枠244Aは、第一の枠242Aと同じ楕円形の輪郭形状を有している。また第二の可動板214Aは、矩形の輪郭形状を端面とする立体であり、輪郭形状の外周部に形成された第三の枠246Aを有している。第二の枠244Aと第三の枠246Aは、第二のリブ234Aと同様に、駆動力発生面218の裏面から突出している。
【0033】
なお、図示していないが、駆動力発生面218には駆動コイル等の駆動力発生部材が形成されている。
【0034】
以下、可動部のリブ構造と剛性について説明する。まず、可動部のリブ構造について説明する。図13は、いくつかの可動部のリブ構造を示す図である。
【0035】
構造1は、第一の可動板も第二の可動板もリブを有さない中密の可動部に対応している。
【0036】
構造2は、第一の可動板と第二の可動板が共に格子状のリブを有している可動部に対応している。より詳しくは、第一の可動板と第二の可動板に形成されたリブはいずれも、弾性部材の揺動軸と平行する方向と弾性部材の揺動軸と直交する方向の両方に延びている。
【0037】
構造3は、本実施形態の可動部に対応している。すなわち、第一の可動板に形成された第一のリブは、弾性部材の揺動軸と平行する方向に延びており、第二の可動板に形成された第二のリブは、弾性部材の揺動軸と直交する方向に延びている。
【0038】
構造4は、後述する第二実施形態の可動部に対応している。詳細は後述するが、第一の可動板に形成された第一のリブは、楕円形の反射面の外周と長径の交点と、楕円形の反射面の外周と短径の交点とを結ぶ線に平行する方向に延びている。また、第二の可動板に形成された第二のリブは、楕円形の反射面に外接する長方形の対角線に平行する方向に延びている。
【0039】
構造5は、後述する第三実施形態の可動部に対応している。詳細は後述するが、第一の可動板に形成された第一のリブは、同中心に配置された複数の楕円に沿って延びており、第二の可動板に形成された第二のリブは、曲線状に延びている。
【0040】
次に、可動部の剛性の評価指標について説明する。固有の構造の可動部の剛性を比較するために可動部の慣性力による歪を評価指標として導入する。運動方程式より可動部の慣性力による歪δは式(1)で表される。
【0041】
【数1】
【0042】
ここにおいて、αは、可動部の形状の係数、νとρは、それぞれ、可動部の材料のポアソン比と密度、Εは、可動部の材料のヤング率である。LとTは、それぞれ、可動部の揺動軸と直交する辺の長さと可動部の厚さである。θは偏向角、fは駆動周波数である。
【0043】
ここで、構造1、構造2、構造3、構造4、構造5において式(1)の慣性力による歪δと駆動周波数f以外を共通とし、それらをまとめて係数βとおき、係数βについて解けば式(2)となる。式(2)は、任意の駆動周波数fにおける可動部の慣性力による歪δである。係数βが小さい構造の方が、慣性力に対する可動部の歪が小さい構造である。
【0044】
【数2】
【0045】
図14は、図13に示されたリブ構造の可動部の剛性を示す図である。より詳しくは、図14は、構造1、構造2、構造3、構造4、構造5のそれぞれについて解析的に係数βを求めてプロットしたグラフである。
【0046】
図14に示すように、本実施形態の可動部を表す構造3は、構造1と構造2よりも低い係数βを示している。つまり、構造3は、構造1と構造2よりも慣性力に対する可動部の歪が小さい構造である。
【0047】
第二実施形態の可動部を表す構造4は、構造1と構造2よりも低い係数βを示している。つまり、構造4は、構造1と構造2よりも慣性力に対する可動部の歪が小さい構造である。
【0048】
第三実施形態の可動部を表す構造5は、構造1と構造2よりも低い係数βを示している。つまり、構造5は、構造1と構造2よりも慣性力に対する可動部の歪が小さい構造である。
【0049】
さらに、構造3、構造4、構造5を比較すると、構造4は、構造5よりも低い係数βを示し、構造3は、構造4と構造5よりも低い係数βを示している。つまり、構造4は、構造5よりも慣性力に対する可動部の歪が小さい構造である。また、構造3は、構造4と構造5よりも慣性力に対する可動部の歪が小さい構造である。
【0050】
次に、本実施形態の作用について説明する。前述したように、第一の可動板212Aと第二の可動板214Aは、反射面216と駆動力発生面218とが反対側の外側に配置されるように接合されている。このため、駆動力発生面218は、高い平面性を有するように形成することが可能である。
【0051】
また、本実施形態の光偏向器200Aの可動部210Aは、前述したように、リブを有さない中密の可動部と比べて、また、第一の可動板と第二の可動板のいずれもが、弾性部材の揺動軸と平行する方向に延びているリブと、弾性部材の揺動軸と直交する方向に延びているリブの両方を有している可動部と比べて、慣性力による可動部の歪が小さい。このため、慣性力に対する剛性が高い。
【0052】
また、弾性部材222,224は第二の可動板214Aと同一の層に形成されているため、反射面216を有する第一の可動板212Aに弾性部材222,224を形成する構成に比べて、反射面216に伝わる弾性部材222,224の反力が低減される。
【0053】
以上説明したように、本実施形態の光偏向器200Aによれば、可動部210Aの構造において、第一の可動板212Aの反射面216の裏面に第一のリブ232Aを、駆動力発生面218の裏面に第二のリブ234Aを形成し、第一のリブ232Aと第二のリブ234Aとが立体的に交差して延びた構成を採用することで、慣性力に起因する反射面216の動的な歪を抑え、かつ、可動部210Aの反射面216と裏面すなわち駆動力発生面218とを共に平面とすることができる。また、弾性部材222,224を第二の可動板214Aと同一の層に形成することで、弾性部材222,224の反力に起因する反射面216の動的な歪を抑えることができる。
【0054】
次に変型例について説明する。図4に示すように、本実施形態においては、第二の可動板214Aは長方形であるが、これに限らず、例えば楕円その他の形状でもよい。
【0055】
(第二実施形態)
次に、第二実施形態の光偏向器について説明する。図7図9は、第二実施形態の光偏向器200Bの斜視構成を示す図である。まず、構成について説明する。図7に示すように、この光偏向器200Bは、反射面216を有する可動部210Bと、可動部210Bを揺動軸を中心に揺動可能に支持する弾性部材222,224と、弾性部材222,224を支持する支持部226,228とを少なくとも備えている。可動部210Bは、第一の可動板212Bと第二の可動板214Bとで形成されている。
【0056】
また、図8に示すように、第一の可動板212Bは、楕円形の輪郭を有する反射面216と、楕円形の反射面216の裏面に形成された第一のリブ232Bを有している。第一のリブ232Bは、反射面216の裏面から突出しており、楕円形の反射面216の外周と長径の交点と、楕円形の反射面216の外周と短径の交点とを結ぶ線に平行する方向に延びている。
【0057】
また、図9に示すように、第二の可動板214Bは、弾性部材222,224と同一の層から形成されている。また第二の可動板214Bは、駆動力発生面218と、駆動力発生面218の裏面に形成された第二のリブ234Bを有している。第二のリブ234Bは、駆動力発生面218の裏面から突出しており、楕円形の反射面216に外接する長方形の対角線に平行する方向に延びている。
【0058】
第一のリブ232Bと第二のリブ234Bとは立体的に交差して延びており、第一のリブ232Bの一部と第二のリブ234Bの一部が接合されている。
【0059】
また、第一の可動板212Bは、楕円形の反射面216の輪郭形状を端面とする立体であり、輪郭形状の外周部に形成された第一の枠242Bを有している。第一の枠242Bは、第一のリブ232Bと同様に、反射面216の裏面から突出している。
【0060】
第二の可動板214Bは、第一の枠242Bと接合された第二の枠244Bを有している。すなわち、第二の枠244Bは、第一の枠242Bと同じ楕円形の輪郭形状を有している。また第二の可動板214Bは、矩形の輪郭形状を端面とする立体であり、輪郭形状の外周部に形成された第三の枠246Bを有している。第二の枠244Bと第三の枠246Bは、第二のリブ234Bと同様に、駆動力発生面218の裏面から突出している。
【0061】
また、図示していないが、駆動力発生面218には駆動力発生部材が形成されている。
【0062】
なお、可動部210Bのリブ構造と剛性および作用効果については、第一実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0063】
(第三実施形態)
次に、第三実施形態の光偏向器について説明する。図10図12は、第三実施形態の光偏向器200Cの斜視構成を示す図である。まず、構成について説明する。図10に示すように、この光偏向器200Cは、反射面216を有する可動部210Cと、可動部210Cを揺動軸を中心に揺動可能に支持する弾性部材222,224と、弾性部材222,224を支持する支持部226,228とを少なくとも備えている。可動部210Cは、第一の可動板212Cと第二の可動板214Cとで形成されている。
【0064】
また、図11に示すように、第一の可動板212Cは、楕円形の輪郭を有する反射面216と、楕円形の反射面216の裏面に形成された第一のリブ232Cを有している。第一のリブ232Cは、例えば反射面216の中心に対して同中心に配置された複数の楕円に沿って延びている。
【0065】
また、図12に示すように、第二の可動板214Cは、弾性部材222,224と同一の層から形成されている。また第二の可動板214Cは、駆動力発生面218と、駆動力発生面218の裏面に形成された第二のリブ234Cを有している。第二のリブ234Cは、曲線状に延びている。曲線は、例えば、楕円、放物線、双曲線等の二次曲線であってよいが、これに限定されることはなく、その他の曲線であってよい。
【0066】
第一のリブ232Cと第二のリブ234Cとは立体的に交差して延びており、第一のリブ232Cの一部と第二のリブ234Cの一部が接合されている。
【0067】
また、第一の可動板212Cは、楕円形の反射面216の輪郭形状を端面とする立体であり、輪郭形状の外周部に形成された第一の枠242Cを有している。第一の枠242Cは、第一のリブ232Cと同様に、反射面216の裏面から突出している。
【0068】
また第二の可動板214Cは、矩形の輪郭形状を端面とする立体であり、輪郭形状の外周部に形成された第三の枠246Cを有している。第三の枠246Cは、第二のリブ234Cと同様に、駆動力発生面218の裏面から突出している。
【0069】
第一の枠242Cは、第二のリブ234Cと立体的に交差して延びており、交点において第二のリブ234Cと接合されている。
【0070】
また、図示していないが、駆動力発生面218には駆動力発生部材が形成されている。
【0071】
なお、可動部210Cのリブ構造と剛性および作用効果については、第一実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0072】
(リブの組み合わせの変形例)
第一実施形態ないし第三実施形では、それぞれ、第一の可動板212Aと第二の可動板214Aとが組み合わされ、第一の可動板212Bと第二の可動板214Bとが組み合わされ、第一の可動板212Cと第二の可動板214Cとが組み合わされているが、これに限らず、それらは交換して組み合わされてもよい。例えば、第一のリブ232Aを有する第一の可動板212Aが、第二のリブ234Bを有する第二の可動板214Bまたは第二のリブ234Cを有する第二の可動板214Cと組み合わされてもよい。同様に、第一のリブ232Bを有する第一の可動板212Bが、第二のリブ234Aを有する第二の可動板214Aまたは第二のリブ234Cを有する第二の可動板214Cと組み合わされてもよい。また、第一のリブ232Cを有する第一の可動板212Cが、第二のリブ234Aを有する第二の可動板214Aまたは第二のリブ234Bを有する第二の可動板214Bと組み合わされてもよい。
【0073】
(第四実施形態)
次に、第四実施形態の光偏向器について説明する。図15図17は、第四実施形態の光偏向器200Dの斜視構成を示す図である。まず、構成について説明する。図15に示すように、この光偏向器200Dは、反射面216を有する可動部210Dと、可動部210Dを揺動軸を中心に揺動可能に支持する弾性部材222,224と、弾性部材222,224を支持する支持部226,228とを少なくとも備えている。可動部210Dは、第一の可動板212Dと第二の可動板214Dとで形成されている。
【0074】
また、図16に示すように、第一の可動板212Dは、楕円形の輪郭を有する反射面216と、楕円形の反射面216の裏面に形成された第一のリブ232Dを有している。第一のリブ232Dは、反射面216の裏面から突出しており、弾性部材222,224の揺動軸と平行する方向に延びている。
【0075】
また、図17に示すように、第二の可動板214Dは、弾性部材222,224と同一の層から形成されている。また第二の可動板214Dは、駆動力発生面218と、駆動力発生面218の裏面に形成された第二のリブ234Dを有している。第二のリブ234Dは、駆動力発生面218の裏面から突出しており、弾性部材222,224の揺動軸と直交する方向に延びている。
【0076】
第一のリブ232Dと第二のリブ234Dとは立体的に交差して延びており、第一のリブ232Dの一部と第二のリブ234Dの一部が接合されている。
【0077】
また、第一の可動板212Dは、楕円形の反射面216の輪郭形状を端面とする立体であり、輪郭形状の外周部に形成された第一の枠242Dを有している。
【0078】
また、第二の可動板214Dは、第一の可動板212Dが接合された可動板本体252と、弾性部材222,224にそれぞれ接続された応力伝達防止部254,256と、可動板本体252と応力伝達防止部254,256とをそれぞれ接続している接続部258,260とを有している。
【0079】
可動板本体252は、第一の枠242Dと接合された第二の枠244Dを有している。すなわち、第二の枠244Dは、第一の枠242Dと同じ楕円形の輪郭形状を有している。また、可動板本体252は、第一の可動板212Dと同じ楕円形の輪郭形状を有している。したがって、可動板本体252は、楕円形の輪郭形状を端面とする立体であり、第二の枠244Dは、輪郭形状の外周部に形成されている。応力伝達防止部254,256と弾性部材222,224は、第一の枠242Dと第二の枠244Dから離間している。
【0080】
応力伝達防止部254,256は、可動板本体252から離間している。応力伝達防止部254,256は、可動板本体252の輪郭形状に沿うように延びている。
【0081】
接続部258,260は、反射面216の中心を通り弾性部材222,224の揺動軸と直交する軸と、反射面216の端部との交点の近くに位置している。より詳しくは、接続部258,260は、揺動軸と直交する軸と反射面216の端部との交点を通り、第二の枠244Dを揺動軸方向に延伸して設けられている。
【0082】
なお、図示していないが、駆動力発生面218には駆動コイル等の駆動力発生部材が形成されている。
【0083】
なお、可動部210Dのリブ構造と剛性および作用効果の一部については、第一実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0084】
以下、第一実施形態とは相違する本実施形態に特有の作用について説明する。前述したように、第二の可動板214Dは、第一の可動板212Dが接合された可動板本体252と、弾性部材222,224に接続された応力伝達防止部254,256と、可動板本体252と応力伝達防止部254,256とを接続している接続部258,260とを有している。応力伝達防止部254,256は、可動板本体252から離間している。また、第一の可動板212Dは、楕円形の反射面216の輪郭形状を端面とする立体であり、輪郭形状の外周部に形成された第一の枠242Dを有している。可動板本体252は、第一の枠242Dと接合された第二の枠244Dを有している。応力伝達防止部254,256と弾性部材222,224は、第一の枠242Dと第二の枠244Dから離間している。
【0085】
このため、応力伝達防止部254,256が偏向時の弾性部材222,224の反力を閉じ込めることにより、可動部210Dに伝わる弾性部材222,224の反力が低減される。
【0086】
さらに、接続部258,260は、第二の可動板214Dの端に形成されている。したがって、第二の可動板214Dの慣性モーメントが最大となる第二の可動板214Dの端と支点としての接続部258,260とが一致している。このため、偏向時に可動板端に加わる慣性モーメントを最小化できる。
【0087】
さらに、応力伝達防止部254,256は、反射面216の輪郭形状に沿うように形成されているため、光偏向器200Dの慣性モーメントの増加を抑えることができる。
【0088】
以上説明したように、本実施形態の光偏向器200Dによれば、応力伝達防止部254,256と接続部258,260とを弾性部材222,224と可動板本体252との間に設けることにより、弾性部材222,224の応力に起因する反射面の動的な歪を抑えることができる。
【0089】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0090】
実施形態では、第一の可動板と第二の可動板が共に複数のリブを有している構成が説明されたが、第一の可動板と第二の可動板は、折り返して延びるまたは螺旋状に延びるただ一つのリブを有している構成であってもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【国際調査報告】