特表-18185841IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三菱電機株式会社の特許一覧
<>
  • 再表WO2018185841-冷凍サイクル装置 図000003
  • 再表WO2018185841-冷凍サイクル装置 図000004
  • 再表WO2018185841-冷凍サイクル装置 図000005
  • 再表WO2018185841-冷凍サイクル装置 図000006
  • 再表WO2018185841-冷凍サイクル装置 図000007
  • 再表WO2018185841-冷凍サイクル装置 図000008
  • 再表WO2018185841-冷凍サイクル装置 図000009
  • 再表WO2018185841-冷凍サイクル装置 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2018年10月11日
【発行日】2020年2月13日
(54)【発明の名称】冷凍サイクル装置
(51)【国際特許分類】
   F25B 1/00 20060101AFI20200121BHJP
   F25B 43/00 20060101ALI20200121BHJP
【FI】
   F25B1/00 399A
   F25B1/00 101Z
   F25B43/00 R
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】17
【出願番号】特願2019-510537(P2019-510537)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2017年4月4日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 正紘
(72)【発明者】
【氏名】野本 宗
(57)【要約】
第1冷房運転時には、圧縮機(12)が動作状態となるとともに液ポンプ(26)は停止状態となり、冷媒タンク(24)に冷媒の液面が存在する量の冷媒が冷媒タンク(24)に蓄積される。第2冷房運転時には、圧縮機(12)が停止状態となるとともに液ポンプ(26)は動作状態となり、冷媒タンク(24)に冷媒の液面が存在する量の冷媒が冷媒タンク(24)に蓄積される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒を圧縮する圧縮機と、空気と前記冷媒の熱交換を行う空気熱交換器と、第1の絞り装置と、前記冷媒と水との熱交換を行う水熱交換器とを備え、前記第1の絞り装置と並列に接続された冷媒タンクおよび液ポンプを備える冷媒回路を備え、
さらに、前記冷媒回路は、前記圧縮機と並列に接続されたバイパス配管と、前記バイパス配管に流れる前記冷媒の量を調整するバイパス弁とを備え、
第1冷房運転時には、前記圧縮機が動作状態となるとともに前記液ポンプは停止状態となり、前記冷媒タンクに前記冷媒の液面が存在する量の前記冷媒が前記冷媒タンクに蓄積され、
第2冷房運転時には、前記圧縮機が停止状態となるとともに前記液ポンプは動作状態となり、前記冷媒タンクに前記冷媒の液面が存在する量の前記冷媒が前記冷媒タンクに蓄積される、冷凍サイクル装置。
【請求項2】
外気の温度が閾値以上の場合に、前記第1冷房運転が実行され、外気の温度が前記閾値未満の場合に、前記第2冷房運転が実行される、請求項1記載の冷凍サイクル装置。
【請求項3】
前記空気熱交換器と前記冷媒タンクの間に配置される第2の絞り装置と、
前記液ポンプと並列に接続される第3の絞り装置とをさらに含む、請求項1または2記載の冷凍サイクル装置。
【請求項4】
前記第2の絞り装置と前記第3の絞り装置の開度によって、前記第1冷房運転時には、前記冷媒回路を循環する冷媒量が定められた量となるように調整される、請求項3記載の冷凍サイクル装置。
【請求項5】
前記第2の絞り装置は、前記第1冷房運転時には、固定開度に設定される、請求項3記載の冷凍サイクル装置。
【請求項6】
前記第2の絞り装置によって、前記第1冷房運転時に、前記第2の絞り装置に流入される冷媒の圧力と前記冷媒タンク内の冷媒の圧力との差が予め定められた値となるように制御される、請求項3記載の冷凍サイクル装置。
【請求項7】
前記第3の絞り装置の開度によって、前記第1冷房運転時に、前記空気熱交換器から流出される冷媒の過冷却度が制御される、請求項3記載の冷凍サイクル装置。
【請求項8】
前記第2の絞り装置は、前記第2冷房運転時に、全開状態となり、
前記第3の絞り装置は、前記第2冷房運転時に、全閉状態となる、請求項3記載の冷凍サイクル装置。
【請求項9】
前記バイパス弁は、電子制御式膨張弁によって構成される、請求項1または2記載の冷凍サイクル装置。
【請求項10】
前記バイパス弁の開度によって、前記空気熱交換器から流出される冷媒の過冷却度が制御される、請求項9記載の冷凍サイクル装置。
【請求項11】
前記水熱交換器から前記圧縮機への経路と、前記バイパス弁への経路の分岐点と、前記圧縮機との間に配置された弁を備え、
前記第2冷房運転時に、前記弁が全閉状態となり、前記第1冷房運転時に、前記弁が全開状態となる、請求項1または2記載の冷凍サイクル装置。
【請求項12】
前記圧縮機は、前記第1冷房運転時に動作し、前記第2冷房運転時に停止する、請求項1または2記載の冷凍サイクル装置。
【請求項13】
前記液ポンプは、前記第1冷房運転時に停止し、前記第2冷房運転時に動作する、請求項1または2記載の冷凍サイクル装置。
【請求項14】
前記圧縮機の入力および出力に接続される流路切替装置を備え、
暖房運転時には、前記流路切替装置が第1の状態となり、前記第1の絞り装置が開状態、前記バイパス弁が全閉状態となり、前記圧縮機、前記流路切替装置、前記水熱交換器、前記第1の絞り装置、前記空気熱交換器、前記流路切替装置の順に冷媒が循環し、
前記暖房運転時には、前記冷媒タンクに前記冷媒回路に封入された冷媒量から前記暖房運転に必要な冷媒量を減算した余剰量の前記冷媒が蓄積される、請求項1または2記載の冷凍サイクル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍サイクル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
外気の温度が低い条件下で冷房運転を行なう場合、圧縮機運転では、冷房性能が劣化することが知られている。そこで、外気の温度が低い時には、外気の冷熱を利用して液ポンプにて冷媒循環運転を行うことにより、電力消費量を低減できる冷凍サイクル装置が知られている(たとえば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−185342号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のように液ポンプによる冷房運転においては、室内熱交換器の入口が飽和液となるため、圧縮機を使用した場合と比べて必要な冷媒量が多くなる。そのため、液ポンプ運転において必要な冷媒量を冷凍サイクル装置への封入冷媒量としなければならない。しかしながら、このような封入冷媒量とすると、圧縮機運転時には、余剰冷媒が循環し、冷房性能が低下するおそれがある。
【0005】
また、液ポンプ運転時において、冷媒が不足していると、空気熱交換器から流出された冷媒が二相冷媒となるので、冷媒タンクから液ポンプに流れる冷媒に気体が含まれる。その結果、液ポンプが空転して、液冷媒が搬送されなくなる。
【0006】
それゆえに、本発明の目的は、液ポンプによる冷房運転において、液ポンプが空転しないようにすることができるとともに、圧縮機による冷房運転において、余剰冷媒が循環しないようにすることができる冷凍サイクル装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の冷凍サイクル装置は、冷媒を圧縮する圧縮機と、空気と冷媒の熱交換を行う空気熱交換器と、第1の絞り装置と、冷媒と水との熱交換を行う水熱交換器とを含むともに、第1の絞り装置と並列に接続された冷媒タンクおよび液ポンプを含む冷媒回路を備える。さらに、冷媒回路は、圧縮機と並列に接続されたバイパス配管と、バイパス配管に流れる冷媒の量を調整するバイパス弁とを備える。第1冷房運転時には、圧縮機が動作状態となるとともに液ポンプは停止状態となり、冷媒タンクに冷媒の液面が存在する量の冷媒が冷媒タンクに蓄積される。第2冷房運転時には、圧縮機が停止状態となるとともに液ポンプは動作状態となり、冷媒タンクに冷媒の液面が存在する量の冷媒が冷媒タンクに蓄積される、冷凍サイクル装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、第1冷房運転時には、冷媒タンクに冷媒回路に封入された冷媒量から第1冷房運転に必要な冷媒量を減算した余剰量の冷媒が蓄積されるので、冷房性能の低下を防止できる。本発明によれば、第2冷房運転時において、冷媒タンクに冷媒の液面が存在するので、液ポンプが空転するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1の冷凍サイクル装置の構成を表わす図である。
図2】暖房運転時と、第1冷房運転時と、第2冷房運転時における冷凍サイクル装置内の構成要素の状態を表わす図である。
図3】第1冷房運転時と、第2冷房運転時のP−h線図である。
図4】暖房運転時の冷媒の流れを表わす図である。
図5】第1冷房運転時の冷媒の流れを表わす図である。
図6】第1冷房運転時に冷媒タンク回路20を流れる冷媒のP−hの変化を表わす図である。
図7】第2冷房運転時の冷媒の流れを表わす図である。
図8】実施の形態2の冷凍サイクル装置の構成を表わす図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の冷凍サイクル装置1の構成を表わす図である。
【0011】
図1に示されるように、冷凍サイクル装置1は、冷媒回路RC1と、制御装置60とを備える。
【0012】
冷媒回路RC1は、配管で順次接続された圧縮機12と、流路切替装置13と、空気熱交換器14と、第1の絞り装置15と、水熱交換器16と、アキュムレータ17とを備える。冷媒回路RC1は、さらに、第1の絞り装置15と並列に配管で接続された冷媒タンク回路20を備える。
【0013】
冷媒回路RC1は、さらに、圧縮機12、流路切替装置13およびアキュムレータ17と並列に接続されたバイパス配管と、バイパス配管に流れる冷媒量を調整するバイパス弁27とを備える。
【0014】
冷媒タンク回路20は、空気熱交換器14に近い側から順に、直列に接続された冷媒タンク24と、液ポンプ26とを備える。
【0015】
冷媒タンク回路20は、さらに、空気熱交換器14と冷媒タンク24の間に配置される第2の絞り装置23と、液ポンプ26と並列に接続される第3の絞り装置25とを備える。
【0016】
冷媒回路RC1には、二酸化炭素やR410A等の相変化を伴う冷媒が循環する。
圧縮機12は、低圧冷媒を吸入して圧縮し、高圧冷媒として吐出する。圧縮機12は、冷媒の吐出容量が可変な、たとえばインバータ圧縮機である。
【0017】
流路切替装置13は、第1状態では、圧縮機12の吐出側を空気熱交換器14に接続するとともに圧縮機12の吸入側を水熱交換器16に接続して、圧縮機12から吐出された冷媒を空気熱交換器14に流す第1流路を形成する。流路切替装置3は、第2状態では、圧縮機12の吐出側を水熱交換器16に接続するとともに圧縮機12の吸入側を空気熱交換器14に接続して、圧縮機12から吐出された冷媒を水熱交換器16に流す第2流路を形成する。
【0018】
流路切替装置13は、制御装置60からの指示信号に従って、第1状態と第2状態とを切り替える。流路切替装置13は、冷媒が流れる配管に設けられた弁体を有し、この弁体の開閉状態を切り替えることによって上述のような冷媒の流路の切り替えを行なう装置である。流路切替装置3は、四方弁とも呼ばれる。
【0019】
空気熱交換器14は、流路を流れる冷媒と、流路の外部の空気との熱交換を行なう。空気熱交換器14の近傍には送風機11が設けられている。送風機11からの空気によって空気熱交換器14における熱交換が促進される。送風機11は、ファンと、ファンを回転させるモータとを含む。送風機11は、たとえば回転速度が可変の送風機である。空気熱交換器14における冷媒の吸熱量は、モータの回転速度を調整することにより調整されることができる。
【0020】
第1の絞り装置15は、高圧冷媒を減圧することができる。第1の絞り装置15としては、開度を調整可能な弁体を備えた装置、たとえば電子制御式膨張弁を用いることができる。
【0021】
水熱交換器16は、冷媒回路RC1の他に水回路46が接続され、流路を流れる冷媒と、水回路46を流れる水との熱交換を行なう。水熱交換器16によって水回路46を流れる水が加熱または冷却される。水回路46を流れる水は、たとえば室内の空調に利用される。
【0022】
アキュムレータ17は、内部に冷媒を貯留する容器であり、圧縮機12の吸入側に設置されている。アキュムレータ17の上部には冷媒が流入する配管が接続され、下部には冷媒が流出する配管が接続されており、アキュムレータ17内において冷媒が気液分離される。気液分離されたガス冷媒は、圧縮機12に吸入される。アキュムレータ17によって、圧縮機12へ液冷媒が供給されるのを防止できる。
【0023】
バイパス弁27は、アキュムレータ17、圧縮機12、流路切替装置13の経路と並列に、空気熱交換器14と水熱交換器16とを接続する配管の途中に設けられる。
【0024】
第2の絞り装置23は、高圧冷媒を減圧することができる。第2の絞り装置23としては、開度を調整可能な弁体を備えた装置、たとえば電子制御式膨張弁を用いることができる。あるいは第2の絞り装置23としては、開度が固定である装置、たとえばキャピラリーチューブを用いることもできる。
【0025】
冷媒タンク24は、内部に冷媒を貯留する容器である。冷媒タンク24の冷媒の流入口は、第2の絞り装置23と配管で接続される。冷媒タンク24の冷媒の流出口は、液ポンプ26および第3の絞り装置25と配管で接続される。冷媒タンク24内において冷媒が気液分離されることができる。たとえば、冷媒タンク24の冷媒の流入口は、冷媒タンク24の鉛直方向の最上位に配置され、冷媒タンク24の冷媒の流出口は、冷媒タンク24の鉛直方向の最下位に配置される。
【0026】
第3の絞り装置25は、冷媒タンク24の流出口と配管で接続される。第3の絞り装置25は、高圧冷媒を減圧することができる。第3の絞り装置25としては、開度を調整可能な弁体を備えた装置、たとえば電子制御式膨張弁を用いることができる。
【0027】
液ポンプ26は、冷媒タンク24の流出口と配管で接続される。液ポンプ26は、冷媒タンク24内の液冷媒を水熱交換器16に供給する。液ポンプ26によって、液冷媒の圧力が増加する。
【0028】
制御装置60は、第1冷房運転と、第2冷房運転と、暖房運転との切替えを制御する。
制御装置60は、冷凍サイクル装置1が冷房運転する場合に、外気の温度Tが閾値TH以上のときに、第1冷房運転が実行され、外気の温度Tが閾値TH未満のときに、第2冷房運転が実行されるように制御する。外気の温度Tは、図示しない室外に設置された温度センサによって検出することができる。
【0029】
第1冷房運転は、圧縮機12を用いた蒸気圧縮式冷媒運転である。第2冷房運転は、液ポンプ26を用いた循環式冷房運転である。
【0030】
外気の温度が低い場合には、圧縮機12による冷運転する場合に比べ、液ポンプ26による冷房運転では、冷媒を搬送する動力は小さいため、消費電力量が小さくなる。
【0031】
第1冷房運転において冷媒回路RC1が必要な冷媒量をW1、第2冷房運転において冷媒回路RC1が必要な冷媒量をW2、暖房運転において冷媒回路RC1が必要な冷媒量をW3としたときに、W2>W1>W3の関係がある。ここで、必要な冷媒量とは、各運転において、冷媒回路RC1を循環させる必要のある冷媒量である。
【0032】
冷媒回路RC1に封入する冷媒量は、W2+αとする。αは、第2冷房運転時に、冷媒タンク24に常に液面が存在するようにすることができる量とする。これによって、第2冷房運転時に、液ポンプ26にガス冷媒ではなく、液冷媒だけが供給されるようにすることができる。
【0033】
第1冷房運転時、および暖房時には、余剰量(W2+α−W1)、(W2+α−W3)の冷媒がそれぞれ冷媒タンク24に蓄えられる。
【0034】
図2は、暖房運転時と、第1冷房運転時と、第2冷房運転時における冷凍サイクル装置内の構成要素の状態を表わす図である。
【0035】
図3は、第1冷房運転時と、第2冷房運転時のP−h線図である。
外気の温度が35度、水温が7度の場合に、サイクルAで第1冷房運転が実行される。外気の温度が−15度、水温が7度の場合に、サイクルBで第2冷房運転が実行される。
【0036】
(暖房運転)
図4は、暖房運転時の冷媒の流れを表わす図である。
【0037】
図2および図4を参照して、暖房運転時の冷媒の流れを説明する。
暖房運転時には、圧縮機12が動作状態(オン)となり、液ポンプ26は停止状態(オフ)となり、流路切替装置13は、第2状態となり、第1の絞り装置15は開状態となり、第2の絞り装置23は全閉状態、第3の絞り装置25は全閉状態、バイパス弁27は全閉状態となり、送風機11は動作状態(オン)となる。
【0038】
暖房運転では、流路切替装置13が第2状態となるので、圧縮機12の吐出側が水熱交換器16に接続されて圧縮機12から吐出された冷媒が水熱交換器16に流れる第2流路が形成される。冷媒は、水熱交換器16、第1の絞り装置15、空気熱交換器14、および圧縮機12の順に循環する。空気熱交換器14は蒸発器として機能するとともに、水熱交換器16は凝縮器として機能する。
【0039】
圧縮機12から吐出された高温高圧の冷媒は、流路切替装置13を介して水熱交換器16に流入する。高温高圧の冷媒は、水熱交換器16において水回路46を流れる水と熱交換することによって、温度が低下して水熱交換器16から流出する。水熱交換器16から流出した冷媒は、第1の絞り装置15で減圧され、低温低圧の冷媒となって空気熱交換器14に流入する。
【0040】
低温低圧の冷媒は、空気熱交換器14において送風機11から送風される空気と熱交換することによって、温度が上昇して空気熱交換器14から流出する。空気熱交換器14を流出した冷媒は、流路切替装置13を介してアキュムレータ17に流入し、アキュムレータ17内において気液分離される。アキュムレータ17内のガス冷媒は、圧縮機12に吸入される。
【0041】
暖房運転時には、水熱交換器16を流れる冷媒によって水回路46を流れる水が加熱される。この加熱された水がたとえば室内の暖房に用いられる。暖房時には、余剰量(W2+α−W3)の冷媒が冷媒タンク24に蓄えられる。冷媒タンク24への冷媒の蓄積は、暖房開始直前に、第2の絞り装置23、第3の絞り装置25を制御することによって行われる。これによって、余剰冷媒が冷媒回路RC1を循環しないようにすることができる。
【0042】
(第1冷房運転)
図5は、第1冷房運転時の冷媒の流れを表わす図である。
【0043】
図2図3および図5を参照して、第1冷房運転時の冷媒の流れを説明する。
第1冷房運転時には、圧縮機12が動作状態(オン)となり、液ポンプ26は停止状態(オフ)となり、流路切替装置13は、第1状態となり、第1の絞り装置15は開状態となり、第2の絞り装置23は開状態、第3の絞り装置25は開状態、バイパス弁27は全閉状態となり、送風機11は動作状態(オン)となる。
【0044】
第1冷房運転では、流路切替装置13が第1状態となるので、圧縮機12の吐出側が空気熱交換器14に接続されて圧縮機12から吐出された冷媒が空気熱交換器14に流れる第1流路が形成される。冷媒は、空気熱交換器14、第1の絞り装置15、水熱交換器16、および圧縮機12の順に循環する。空気熱交換器14は凝縮器として機能するとともに、水熱交換器16は蒸発器として機能する。
【0045】
圧縮機12から吐出された高温高圧の冷媒は、流路切替装置13を介して空気熱交換器14に流入する(図3のP−h線図のQ1)。高温高圧の冷媒は、空気熱交換器14において送風機11から送風される空気と熱交換することによって、凝縮して空気熱交換器14から流出する(図3のP−h線図のQ2)。空気熱交換器14から流出した冷媒は、第1の絞り装置15で減圧され、低温低圧の冷媒となって水熱交換器16に流入する(図3のP−h線図のQ3)。
【0046】
低温低圧の冷媒は、水熱交換器16において水回路46を流れる水と熱交換することによって、蒸発して水熱交換器16から流出する(図3のP−h線図のQ4)。水熱交換器16を流出した冷媒は、流路切替装置13を介してアキュムレータ17に流入し、アキュムレータ17内において気液分離される。アキュムレータ17内のガス冷媒は、圧縮機12に吸入される。圧縮機12は、低圧冷媒を吸入して圧縮し、高圧冷媒として吐出する。
【0047】
制御装置60は、水熱交換器16から流出する冷媒の過熱度を検出し、過熱度が予め設定された目標値となるように第1の絞り装置15の開度を調節する(過熱度制御)。第1の絞り装置15の開度を大きくすることによって、水熱交換器16から流出する冷媒の過熱度を下げることができ、第1の絞り装置15の開度を小さくすることによって、水熱交換器16から流出する冷媒の過熱度を上げることができる。
【0048】
制御装置60は、第1冷房運転時に冷媒回路RC1内を循環する冷媒の量が予め定められた量となるように、第2の絞り装置23および第3の絞り装置25を制御する。たとえば、制御装置60は、第1冷房運転の開始時に、封入冷媒量(W2+α)から第1冷房運転において冷媒回路RC1を循環させる必要のある冷媒量W1を減算した量(WX=(W2+α−W1))の冷媒が冷媒タンク24に蓄積されるまで、第2の絞り装置23を全開、第3の絞り装置25を全閉する。制御装置60は、冷媒タンク24にWXだけ冷媒が蓄積されたときに、第2の絞り装置23を全閉する。
【0049】
あるいは、第1冷房運転時に、冷媒が冷媒タンク24に流入して留まるのではなく、冷媒が冷媒タンク24に流入し、冷媒タンク24にWXだけ冷媒を貯留しつつ、流入した冷媒が冷媒タンク24から流出されるものとしてもよい。この場合、冷媒タンク回路20から流出する冷媒の圧力およびエンタルピーは、第1の絞り装置15から流出する冷媒の圧力およびエンタルピーと同じである。したがって、図3のP−h線図のQ2からQ3への変化は、第1の絞り装置15を経由する冷媒の圧力およびエンタルピーの変化だけでなく、冷媒タンク回路20を経由する冷媒の圧力およびエンタルピーの変化も表わす。
【0050】
図6は、第1冷房運転時に冷媒タンク回路20を流れる冷媒のP−hの変化を表わす図である。
【0051】
第2の絞り装置23に流入する冷媒の圧力およびエンタルピーを表わすQ2は、図3のQ2である。
【0052】
第2の絞り装置23によって、冷媒が絞られることによって、冷媒タンク24には二相冷媒が流入する(図6のQX)。冷媒タンク24の下部に液冷媒が貯留される。冷媒タンク24の下部の液冷媒は、第3の絞り装置25によって排出される。
【0053】
制御装置60は、第2の絞り装置23の開度、および第3の絞り装置25の開度を調整することによって、冷媒タンク24にWXだけ冷媒が蓄積されるようにする。これによって、冷媒が冷媒タンク24に流入し、冷媒タンク24から流出するが、常時WXだけの冷媒が冷媒タンク24に蓄積される。また、これによって、空気熱交換器14から流出する冷媒の過冷却度が低下する。
【0054】
なお、制御装置60は、冷媒タンク24にWXだけ冷媒が蓄積されるように第2の絞り装置23および第3の絞り装置25を制御するとともに、あるいはそのような制御に代えて、第2の絞り装置23および第3の絞り装置25を以下のように制御することとしてもよい。
【0055】
制御装置60は、空気熱交換器14から流出する冷媒の過冷却度を検出し、過冷却度が予め設定された目標値となるように第3の絞り装置25の開度も調節する(過冷却制御)ものとしてもよい。第3の絞り装置25の開度を大きくすることによって、空気熱交換器14から流出する冷媒の過冷却度を上げることができ、第3の絞り装置25の開度を小さくすることによって、空気熱交換器14から流出する冷媒の過冷却度を下げることができる。
【0056】
さらに、制御装置60は、第2の絞り装置23の流入側の圧力と冷媒タンク24の圧力の差(差圧)が予め定めた量となるように、第2の絞り装置23の開度を調整する(差圧制御)こととしてもよい。第2の絞り装置23の開度を小さくするほど、差圧を大きくすることができる。
【0057】
あるいは、制御装置60は、第2の絞り装置23の開度を固定開度としてもよい。固定開度とする場合、第2の絞り装置23として、電子制御式膨張弁ではなく、キャピラリーチューブを用いてもよい。
【0058】
第1冷房運転時には、水熱交換器16を流れる冷媒によって水回路46を流れる水が冷却される。冷却された水がたとえば室内の冷房に用いられる。
【0059】
(第2冷房運転)
図7は、第2冷房運転時の冷媒の流れを表わす図である。
【0060】
図2図3および図7を参照して、第2冷房運転時の冷媒の流れを説明する。
第2冷房運転時には、圧縮機12が停止状態(オフ)となり、液ポンプ26は動作状態(オン)となり、流路切替装置13は、第1状態となり、第1の絞り装置15は全閉状態となり、第2の絞り装置23は全開状態、第3の絞り装置25は全閉状態、バイパス弁27は開状態となり、送風機11は動作状態(オン)となる。
【0061】
第2冷房運転では、流路切替装置13が第1状態となるが、圧縮機12は停止しているので、圧縮機12は冷媒を吐出しない。
【0062】
冷媒は、液ポンプ26、水熱交換器16、バイパス弁27、空気熱交換器14の順に循環する。第1冷房運転時と同様に、空気熱交換器14は凝縮器として機能するとともに、水熱交換器16は蒸発器として機能する。
【0063】
液ポンプ26から吐出された液冷媒は、水熱交換器16に流入する(図3のP−h線図のQ5)。
【0064】
液冷媒は、水熱交換器16において水回路46を流れる水と熱交換することによって、蒸発して、水熱交換器16から流出する(図3のP−h線図のQ6)。
【0065】
水熱交換器16を流出した高温高圧の冷媒は、バイパス弁27において減圧されて、空気熱交換器14に流入する(図3のP−h線図のQ7)。
【0066】
高温高圧の冷媒は、空気熱交換器14において送風機11から送風される空気と熱交換することによって、凝縮して、空気熱交換器14から流出する(図3のP−h線図のQ8)。
【0067】
空気熱交換器14から流出した冷媒は、第2の絞り装置23が全開のため、圧力およびエンタルピーがほぼ変化せずに、冷媒タンク24に流入する。
【0068】
冷媒タンク24内の液冷媒が、液ポンプ26に吸入されて、高圧化された液冷媒が吐出されて水熱交換器16に流入する(図3のP−h線図のQ5)。
【0069】
ここで、冷媒タンク24には、液冷媒が常時αだけ蓄えられる。したがって、冷媒タンク24に常に液面が存在する。これによって、第2冷房運転時に、液ポンプ26にガス冷媒ではなく、液冷媒だけが供給されるようにすることができる。
【0070】
第2冷房運転時には、第1冷房運転時と同様に、水熱交換器16を流れる冷媒によって水回路46を流れる水が冷却される。冷却された水がたとえば室内の冷房に用いられる。
【0071】
なお、制御装置60は、空気熱交換器14から流出する冷媒の過冷却度が0以上となるように、バイパス弁27の開度を制御してもよい。バイパス弁27の開度を小さくすると、過冷却度が上がり、バイパス弁27の開度を大きくすると、過冷却度が下がる。この場合、バイパス弁27は、電子制御式膨張弁を用いることとしてもよい。電子制御式膨張弁を用いることによって、過冷却度が調整されて、液ポンプ26の入口が液状態になりやすくすることができる。
【0072】
以上のように、本実施の形態によれば、第1冷房運転時において、冷媒タンクに余剰冷媒を貯留することで、第1冷房運転時の性能低下を抑制できる。また、第2冷房運転時に、冷媒タンク24に常時液面が存在するので、液ポンプが空転しないようにすることができる。
【0073】
実施の形態2.
図8は、実施の形態2の冷凍サイクル装置の構成を表わす図である。
【0074】
図8の冷凍サイクル装置2が、図1の冷凍サイクル装置1と相違する点は、図8の冷凍サイクル装置2の冷媒回路RC2が、弁51を備えることである。
【0075】
実施の形態1では、第2冷房運転中に、圧縮機12に冷媒が流れこむと、圧縮機12によって冷媒が冷やされて、圧縮機12に冷媒が寝込むことがある。その結果、循環する冷媒が不足し、液ポンプ26にガス冷媒が吸引されることがある。本実施の形態では、弁51によって、このような問題を回避できる。
【0076】
弁51は、水熱交換器16から圧縮機12への経路と、バイパス弁27への経路の分岐点Dと、圧縮機12との間に配置される。
【0077】
制御装置61は、暖房運転、および第1冷房運転時に、弁51を全開状態とし、第2冷房運転時に、弁51を全閉状態とする。これによって、第2冷房運転時に、圧縮機12に冷媒が流れ込まないようにすることができる。
【0078】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0079】
1,2 冷凍サイクル装置、11 送風機、12 圧縮機、13 流路切替装置、14 空気熱交換器、15 第1の絞り装置、16 水熱交換器、17 アキュムレータ、20 冷媒タンク回路、23 第2の絞り装置、24 冷媒タンク、25 第3の絞り装置、26 液ポンプ、27 バイパス弁、46 水回路、51 弁、60,61 制御装置、RC1,RC2 冷媒回路。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】