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再表2018-25377地上拠点装置、無人運転システム、運転システム及び無人運転方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2018年2月8日
【発行日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】地上拠点装置、無人運転システム、運転システム及び無人運転方法
(51)【国際特許分類】
   B61L 27/00 20060101AFI20181130BHJP
【FI】
   B61L27/00 M
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
【出願番号】特願2018-531689(P2018-531689)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2016年8月4日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118762
【弁理士】
【氏名又は名称】高村 順
(72)【発明者】
【氏名】徳丸 真
【テーマコード(参考)】
5H161
【Fターム(参考)】
5H161AA01
5H161JJ12
5H161JJ22
5H161JJ23
5H161JJ28
5H161JJ29
(57)【要約】
中央制御装置1の故障時にも列車間の間隔を調整することで列車の遅延を防止するために地上拠点装置5は、中央制御装置1から定期的に送信されて受信したスケジュールダイヤを記憶するスケジュールダイヤ記憶部50と、列車10の出発支障条件が解消しているか否かを判定し、出発支障条件が解消すると出発支障条件解消信号を出力する出発支障条件判定部51と、出発支障条件解消信号が入力されると、スケジュールダイヤに基づいて出発時刻であれば出発時刻適正信号を出力する出発時刻制御部52と、出発時刻適正信号が入力されると、列車10の前後の列車との間隔がしきい値以上である場合には出発間隔適正信号を出力する出発間隔制御部53と、出発間隔適正信号が入力されると、出発指示信号を出力する出発指示信号出力部54とを備え、出発時刻制御部52は、中央制御装置1の故障時には、中央制御装置1の正常時に受信したスケジュールダイヤを用いる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央制御装置から定期的に送信されて受信したスケジュールダイヤを記憶するスケジュールダイヤ記憶部と、
列車の出発支障条件が解消しているか否かを判定し、前記出発支障条件が解消していると出発支障条件が解消されていることを示す第1の信号を出力する出発支障条件判定部と、
前記出発支障条件解消信号が入力されると、前記スケジュールダイヤに基づいて出発時刻であれば出発時刻が適正であることを示す第2の信号を出力する出発時刻制御部と、
前記出発時刻適正信号が入力されると、前記列車の1つ前の先行列車との間隔及び前記列車の1つ後の続行列車との間隔を確保すべく、複数の前記間隔の各々が設定したしきい値以上である場合には出発間隔が適正であることを示す第3の信号を出力する出発間隔制御部と、
前記出発間隔適正信号が入力されると、出発指示信号を出力する出発指示信号出力部とを備え、
前記出発時刻制御部は、前記中央制御装置の故障時には、前記中央制御装置の正常時に受信した前記スケジュールダイヤを用いることを特徴とする地上拠点装置。
【請求項2】
請求項1に記載の地上拠点装置と、前記中央制御装置とを備え、
前記列車は前記出発指示信号を受信すると出発することを特徴とする無人運転システム。
【請求項3】
請求項1に記載の地上拠点装置と、前記中央制御装置と、出発合図表示灯とを備え、
前記出発合図表示灯に前記出発指示信号が入力されると、前記出発合図表示灯が点灯することを特徴とする運転システム。
【請求項4】
請求項1に記載の地上拠点装置と、前記中央制御装置とを備え、
前記列車に前記出発指示信号が入力されると、前記列車の運転台に出発合図が表示されることを特徴とする運転システム。
【請求項5】
出発指示信号を受信すると出発する列車の無人運転方法であって、
列車の出発支障条件が解消しているとの第1の条件を満たすか否かを判定する第1の判定ステップと、
中央制御装置から定期的に送信されて受信したスケジュールダイヤに基づいて出発時刻であるとの第2の条件を満たすか否かを判定する第2の判定ステップと、
前記列車の1つ前の先行列車との間隔が設定したしきい値以上であるとの第3の条件を満たすか否かを判定する第3の判定ステップと、
前記第1から第3の条件を満たす場合には列車を出発させる出発指示信号を出力するステップとを備え、
前記中央制御装置の故障時には、前記中央制御装置の正常時に受信した前記スケジュールダイヤを用いることを特徴とする無人運転方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地上拠点装置、無人運転システム、運転システム及び無人運転方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来技術の一例である特許文献1には、各駅に設置されたローカル制御設備から出力されるローカル信号と、複数の駅を含むエリアを管轄すべく各エリアに設置された中央制御装置から出力される発車指示を抑止する発車指示抑止指令信号とをアンド回路に入力することで列車の発車タイミングを制御している。必要に応じて発車指示を抑止する発車指示抑止指令信号を用いることで、中央制御装置が故障した場合でも、ローカル側である各駅から列車の運行を制御可能とすることで、列車の運行を続行することが可能である。すなわち、中央制御装置が故障した場合には、ローカル側で列車の運行を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭61−247564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術によれば、ローカル側の出発可能条件が整うと、列車が即座に出発する。そのため、複数の列車間の間隔を調整することができない、という問題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、中央制御装置の故障時にも複数の列車間の間隔を調整することで列車の遅延を防止することが可能な地上拠点装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の地上拠点装置は、中央制御装置から定期的に送信されて受信したスケジュールダイヤを記憶するスケジュールダイヤ記憶部と、列車の出発支障条件が解消しているか否かを判定し、前記出発支障条件が解消していると出発支障条件が解消されていることを示す第1の信号を出力する出発支障条件判定部と、前記出発支障条件解消信号が入力されると、前記スケジュールダイヤに基づいて出発時刻であれば出発時刻が適正であることを示す第2の信号を出力する出発時刻制御部と、前記出発時刻適正信号が入力されると、前記列車の1つ前の先行列車との間隔及び前記列車の1つ後の続行列車との間隔を確保すべく、複数の前記間隔の各々が設定したしきい値以上である場合には出発間隔が適正であることを示す第3の信号を出力する出発間隔制御部と、前記出発間隔適正信号が入力されると、出発指示信号を出力する出発指示信号出力部とを備え、前記出発時刻制御部は、前記中央制御装置の故障時には、前記中央制御装置の正常時に受信した前記スケジュールダイヤを用いることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、中央制御装置の故障時にも複数の列車間の間隔を調整することで列車の遅延を防止することが可能な地上拠点装置を得ることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る無人運転システムの一構成例を示す図
図2】実施の形態1に係る地上拠点装置の一動作例を示すフローチャート
図3】出発支障条件判定部の一動作例を示すフローチャート
図4】出発時刻制御部の一動作例を示すフローチャート
図5】出発間隔制御部の一動作例を示すフローチャート
図6】実施の形態1に係る無人運転システムの地上拠点装置を実現するハードウエアの一般的な一構成例を示す図
図7】実施の形態2に係る運転システムの一構成例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の実施の形態に係る地上拠点装置、無人運転システム、運転システム及び無人運転方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0010】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る無人運転システム100の一構成例を示す図である。図1に示す無人運転システム100は、中央制御装置1と、中央データ伝送装置2と、各駅データ伝送装置3と、駅設備制御装置4と、地上拠点装置5と、連動装置6と、地上無線装置7と、車上無線装置8と、車上制御装置9と、列車10と、地上拠点装置監視端末11と、ホームドア12とを備える。
【0011】
中央制御装置1は、登録されたスケジュールに従って列車10の出発進路制御及び出発制御を行うべく制御指令信号を出力する制御装置である。中央制御装置1は、複数の駅を含むエリアを管轄している。中央制御装置1は、正常時には、後述する出発時刻制御部52と同様に列車10の出発時刻の制御を行い、出発間隔制御部53と同様に列車10の出発間隔の制御を行う。また、中央制御装置1は、地上拠点装置5に一定の周期で一定のサイズのデータを送信し、これにより地上拠点装置5は、中央制御装置1における異常の発生を検知する。
【0012】
中央データ伝送装置2は、中央制御装置1からの制御指令信号を各駅データ伝送装置3に伝送し、各駅データ伝送装置3から受信した各駅の状態情報を中央制御装置1に伝送するデータ伝送装置である。ここで、各駅の状態情報には、各駅における列車の位置情報、列車の速度情報及びホームドアの開閉状態情報が含まれる。なお、列車の位置は、図示しない速度発電機及び地上子によって把握される。
【0013】
各駅データ伝送装置3は、中央データ伝送装置2から受信した中央制御装置1からの制御指令信号に従って、駅設備制御装置4、地上拠点装置5及び連動装置6に制御指令信号を伝送するとともに、駅設備制御装置4、地上拠点装置5及び連動装置6から受信した各駅の状態情報を中央データ伝送装置2に伝送するデータ伝送装置である。
【0014】
駅設備制御装置4は、ホームドア12に開閉制御信号を送信するとともに、ホームドア12から受信したホームドア開閉状態信号を各駅データ伝送装置3及び地上拠点装置5に送信する制御装置である。
【0015】
地上拠点装置5は、地上無線装置7及び車上無線装置8を介して、各駅における列車の位置を把握し、連動装置6から受信した進路開通信号に基づいてこの駅に在線する列車の停止限界を算出し、地上無線装置7及び車上無線装置8を介して車上制御装置9に送信する拠点装置である。また、地上拠点装置5は、駅設備制御装置4からホームドア12のホームドア開閉状態信号を受信し、ホームドア12が閉状態となるまでは列車の出発を抑止する出発抑止信号を地上無線装置7及び車上無線装置8を介して車上制御装置9に送信する。
【0016】
地上拠点装置5は、スケジュールダイヤ記憶部50と、出発支障条件判定部51と、出発時刻制御部52と、出発間隔制御部53と、出発指示信号出力部54と、異常判定部55とを備え、中央制御装置1又は中央データ伝送装置2の故障時に列車の在線位置に基づいて出発抑止信号を出力する。
【0017】
スケジュールダイヤ記憶部50は、中央制御装置1から中央データ伝送装置2及び各駅データ伝送装置3を介してスケジュールダイヤを定期的に取得し、このスケジュールダイヤを記憶している。出発支障条件判定部51は、ホームドア開閉状態信号及び進路開通信号を受信し、列車10の出発支障条件の判定を行い、第1の信号である出発支障条件解消信号を出力する。出発時刻制御部52は、出発支障条件判定部51の判定結果及びスケジュールダイヤ記憶部50から取得したスケジュールダイヤに従って列車10の出発時刻を制御すべく第2の信号である出発時刻適正信号を出力する。出発間隔制御部53は、先行列車と列車10との間隔を制御すべく第3の信号である出発間隔適正信号を出力する。出発指示信号出力部54は、出発支障条件判定部51、出発時刻制御部52及び出発間隔制御部53の出力を参照して出発条件が成立している場合には、出発指示信号を出力する。この出発指示信号は、地上無線装置7及び車上無線装置8を介して車上制御装置9に受信される。異常判定部55は、各駅データ伝送装置3を介して中央制御装置1から受信するデータを一定の周期でチェックし、中央制御装置1が正常であるか異常であるかを判定する。異常判定部55は、中央制御装置1の正常時には出発時刻制御部52に出発時刻チェック結果を送信し、出発間隔制御部53に出発間隔制御判定結果を送信する。なお、この一定の周期には、1秒から10秒を例示することができる。また、中央制御装置1からスケジュールダイヤが送信されないときには、一定のサイズのデータが送信され、このデータが一定の期間、例えば3周期以上の期間途絶えた場合には中央制御装置1に異常が生じているものと判定する。
【0018】
連動装置6は、ポイント、信号機及び転てつ器を備える連動駅に設置されて、中央制御装置1からの制御指令信号を中央データ伝送装置2及び各駅データ伝送装置3を介して受信し、列車の位置、ポイント、信号機及び転てつ器の状態に基づいて安全が確保された状態で信号機及び転てつ器を制御し、その状態で地上拠点装置5に進路開通信号を出力する装置である。なお、信号機には、場内信号機及び出発信号機の双方が含まれる。
【0019】
地上無線装置7は、地上側に設置され、地上拠点装置5と車上制御装置9との間でデータの授受を行うために、車上無線装置8と通信する無線装置である。車上無線装置8は、車上側、すなわち列車10に設置され、地上拠点装置5と車上制御装置9との間でデータの授受を行うために、地上無線装置7と通信する無線装置である。なお、地上無線装置7は、車上無線装置8から列車10のドア開閉情報を受信し、このドア開閉情報を駅設備制御装置4に送信し、ドア開閉情報を受信した駅設備制御装置4は、ホームドア12に開閉制御信号を出力する。これにより、列車10のドア開閉と連動してホームドア12を開閉することが可能となる。
【0020】
車上制御装置9は、車上側、すなわち列車10に設置され、列車10の位置を地上拠点装置5に出力するとともに、地上拠点装置5が算出する停止限界及び出発抑止信号に従って、列車10の走行を制御する制御装置である。また、列車10は、車上無線装置8及び車上制御装置9を備え、無人運転システム100に対応した列車である。
【0021】
地上拠点装置監視端末11は、地上拠点装置5に接続され、中央制御装置1の故障時に地上拠点装置5から出力される列車の在線状況情報及び各種機器の状態情報が入力されて列車の在線状況及び各種機器の状態をユーザが監視可能な端末である。
【0022】
ホームドア12は、駅設備制御装置4にホームドア開閉状態信号を出力し、駅設備制御装置4から受信した開閉制御信号に従って開閉する、駅のプラットホームの線路に面する部分に設置されたドアである。
【0023】
図2は、本発明の実施の形態1に係る地上拠点装置5の一動作例を示すフローチャートである。図2に示す動作は、一定の周期で行われる。
【0024】
まず、処理をスタートし、地上拠点装置5の出発支障条件判定部51は、列車10の出発支障条件が解消しているか否かを判定する(S1)。出発支障条件が解消している場合(S1:Yes)には、地上拠点装置5の出発時刻制御部52は、列車10の出発時刻であるか否かを判定する(S2)。出発時刻である場合(S2:Yes)には、地上拠点装置5の出発間隔制御部53は、列車間の間隔が確保できているか否かを判定する(S3)。すなわち、列車10と1つ前の先行列車との間隔が設定したしきい値以上であるか否かを判定する。列車間の間隔が確保できている場合(S3:Yes)には、地上拠点装置5の出発指示信号出力部54は、出発指示信号を出力し(S4)、処理をエンドする。ステップS1からステップS3の判定結果のいずれか1つでもNoである場合、すなわち、出発支障条件が解消していない場合(S1:No)、出発時刻でない場合(S2:No)又は列車間の間隔が確保できていない場合(S3:No)には、出発指示信号を出力することなくこの周期の処理をエンドする。
【0025】
このように、第1の判定ステップであるステップS1,第2の判定ステップであるステップS2,第3の判定ステップであるステップS3の判定条件のすべてが満たされた場合にのみ出発指示信号が出力されて列車10が出発する。すなわち、図2に示すフローチャートは、出発指示信号を受信すると出発する列車10の無人運転方法を示し、列車の出発支障条件が解消しているとの第1の条件を満たすか否かを判定する第1の判定ステップであるステップS1と、中央制御装置1から定期的に送信されて受信したスケジュールダイヤに基づいて出発時刻であるとの第2の条件を満たすか否かを判定する第2の判定ステップであるステップS2と、列車10の1つ前の先行列車との間隔が設定したしきい値以上であるとの第3の条件を満たすか否かを判定する第3の判定ステップであるステップS3とを経て、第1から第3の条件を満たす場合には列車10を出発させる出発指示信号を出力する。
【0026】
図3は、出発支障条件判定部51の一動作例を示すフローチャートである。換言すると、図3に示すフローチャートは、図2に示すフローチャートにおけるステップS1の判定動作の詳細を示している。まず、処理をスタートし、出発支障条件判定部51は、ホームドア開閉状態信号が閉状態を示す信号か否かを判定する(S11)。ホームドア開閉状態信号が閉状態を示す信号である場合(S11:Yes)には、出発支障条件判定部51は、進路開通信号が開通状態を示す信号か否かを判定する(S12)。なお、進路開通信号は、上記したように、連動装置6から出力される。進路開通信号が開通状態を示す信号である場合(S12:Yes)には、出発支障条件判定部51は、この駅のホームトラック上に列車が在線しているか否かを判定する(S13)。ホームトラック上に列車が在線している場合(S13:Yes)には、出発支障条件判定部51は、ホームトラック上のこの列車の速度が0であるか否かを判定する(S14)。ホームトラック上の列車の速度が0である場合(S14:Yes)には、列車の速度が0になった後、設定時間であるT1秒以上経過しているか否かを判定する(S15)。列車の速度が0になった後、設定時間T1秒以上経過している場合(S15:Yes)には、図2におけるステップS1をYesと判定し(S16)、すなわち出発支障条件が解消していると判定して処理をエンドする。なお、ステップS1をYesと判定した場合には出発支障条件解消信号を出力する。この出発支障条件解消信号は出発時刻制御部52に入力される。ホームドア開閉状態信号が閉状態の信号でない場合(S11:No)、進路開通信号が開通状態を示す信号でない場合(S12:No)、ホームトラック上に列車が在線していない場合(S13:No)、ホームトラック上の列車の速度が0でない場合(S14:No)又は列車の速度が0になって設定時間T1秒以上経過していない場合(S15:No)には、ステップS1をNoと判定し(S17)、すなわち出発支障条件が解消していないと判定して処理をエンドする。なお、ステップS1をNoと判定した場合には出発支障条件解消信号を出力することなく処理を終了する。なお、列車の速度は車上制御装置9が把握しており、車上無線装置8及び地上無線装置7を介して出発支障条件判定部51に取得される。
【0027】
図4は、出発時刻制御部52の一動作例を示すフローチャートである。換言すると、図4に示すフローチャートは、図2に示すフローチャートにおけるステップS2の判定動作の詳細を示している。まず、出発支障条件解消信号が出発時刻制御部52に入力されると処理をスタートし、出発時刻制御部52は、中央制御装置1が正常か否かを判定する(S21)。なお、ここで、中央制御装置1が正常か否かの判定は異常判定部55が行い、出発時刻制御部52は、異常判定部55が出力する信号を参照する。中央制御装置1が正常である場合(S21:Yes)には、出発時刻制御部52は、中央制御装置1から定期的に送信されているスケジュールダイヤの出発時刻を取得し(S22)、出発時刻による出発条件が成立しているか否かを判定する(S23)。中央制御装置1が正常でない場合(S21:No)には、出発時刻制御部52は、中央制御装置1が正常であるときに定期的に送信されてスケジュールダイヤ記憶部50に記憶されたスケジュールダイヤの出発時刻を取得し(S24)、出発時刻による出発条件が成立しているか否かを判定する(S23)。出発時刻による出発条件が成立している場合(S23:Yes)には、ステップS2をYesと判定し(S25)、すなわち出発時刻に基づく出発条件が成立していると判定して処理を終了する。なお、ステップS2をYesと判定した場合には出発時刻適正信号を出力する。この出発時刻適正信号は出発間隔制御部53に入力される。出発時刻による出発条件が成立していない場合(S23:No)には、ステップS2をNoと判定し(S26)、すなわち出発時刻に基づく出発条件が成立していないと判定して処理を終了する。なお、ステップS2をNoと判定した場合には出発時刻適正信号を出力することなく処理を終了する。
【0028】
図5は、出発間隔制御部53の一動作例を示すフローチャートである。換言すると、図5に示すフローチャートは、図2に示すフローチャートにおけるステップS3の判定動作の詳細を示している。まず、出発時刻適正信号が出発間隔制御部53に入力されると処理をスタートし、出発間隔制御部53は、中央制御装置1が正常か否かを判定する(S31)。なお、ここで、中央制御装置1が正常か否かの判定は異常判定部55が行い、出発時刻制御部52は、異常判定部55が出力する信号を参照する。なお、ここで、中央制御装置1が正常である場合(S31:Yes)には、出発間隔制御部53は、中央制御装置1から定期的に送信されている出発間隔制御フラグを取得し(S32)、出発間隔制御フラグが出発許可を示しているか否かを判定する(S33)。中央制御装置1が正常でない場合(S31:No)には、出発間隔制御部53は、先行列車の在線位置が出発許可しきい値Aより前方であるか否かを判定する(S34)。ここで、出発許可しきい値Aは、列車10と先行列車との間に確保すべき間隔により予め設定される値である。先行列車の在線位置が出発許可しきい値Aより前方である場合(S34:Yes)には、出発間隔制御部53は、続行列車の在線位置が出発許可しきい値Bより後方であるか否かを判定する(S35)。ここで、出発許可しきい値Bは、列車10と続行列車との間に確保すべき間隔により予め設定される値である。続行列車の在線位置が出発許可しきい値Bより後方である場合(S35:Yes)には、ステップS3をYesと判定し(S36)、すなわち列車間の間隔が確保されていると判定して処理を終了する。先行列車の在線位置が出発許可しきい値Aより前方でない場合(S34:No)又は続行列車の在線位置が出発許可しきい値Bより後方でない場合(S35:No)には、ステップS3をNoと判定し(S37)、すなわち列車間の間隔が確保されていると判定して処理を終了する。なお、出発間隔制御部53は、ステップS3をYesと判定した場合には出発間隔適正信号を出力し、ステップS3をNoと判定した場合には出発間隔適正信号を出力することなく処理を終了する。この出発間隔適正信号は出発指示信号出力部54に入力される。なお、出発間隔制御部53は、車上制御装置9が把握している列車の位置情報を、車上無線装置8及び地上無線装置7を介して取得し、この位置情報を用いて列車間の間隔を判定する。
【0029】
図5にて説明したように、続行列車との間隔を考慮して列車の出発を遅らせると、続行列車との運転間隔も適正に保たれる。このように続行列車との運転間隔も適正に保たれると、ラッシュ時のように乗客が多い場合には、続行列車への乗車客の集中を低減し、続行列車の乗降時間を短縮することができるため駅での停車時間を短縮することができ、続行列車も含めた列車群の遅延を回復することができる。
【0030】
なお、上記説明した本実施の形態において、地上拠点装置5は、少なくともプロセッサと、記憶回路と、受信器と、送信器とを備え、各装置の動作はソフトウエアにより実現することができる。図6は、本実施の形態に係る無人運転システムの地上拠点装置5を実現するハードウエアの一般的な一構成例を示す図である。図6に示す装置は、プロセッサ101、記憶回路102、受信器103及び送信器104を備え、プロセッサ101は受信したデータを用いてソフトウエアによる演算及び制御を行い、記憶回路102は受信したデータ又はプロセッサ101が演算及び制御を行うに際して必要なデータ及びソフトウエアの記憶を行う。受信器103は、地上拠点装置5に入力される信号又は情報を受信するインターフェースである。送信器104は、地上拠点装置5に入力される信号又は情報を送信するインターフェースである。なお、プロセッサ101、記憶回路102、受信器103及び送信器104は、各々複数設けられていてもよい。
【0031】
以上本実施の形態にて説明したように、中央制御装置1からの制御指令信号が到達しなくても地上拠点装置5により出発指示信号を出力することが可能となる。そのため、中央制御装置の故障時にも複数の列車間の間隔を調整することで列車の遅延を防止することが可能な無人運転システムを得ることができる。
【0032】
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2に係る運転システムの一構成例を示す図である。図7に示す運転システム100aは、図1に示す無人運転システムと比較して、地上拠点装置5に代えて地上拠点装置5aが設けられ、地上無線装置7に代えて地上無線装置7aが設けられ、列車10に代えて列車10aが配され、地上側に出発合図表示灯13が設けられている点が異なり、その他の構成は図1に示す無人運転システムの構成と同様である。地上拠点装置5aは、出発指示信号出力部54の出力が入力される出発合図表示灯制御部56を備え、出発合図表示灯制御部56は地上側に設けられた出発合図表示灯13に制御信号を出力して点灯するか否かを制御する。また、地上無線装置7aには出発指示信号出力部54の出力は入力されない。そして、列車10aは、車上制御装置9に出発信号を出力する出発ボタン14を運転席に備える。
【0033】
図7に示す運転システムは、運転士が運転席にある出発ボタン14を押すことで列車10aが出発する。出発合図表示灯13が点灯すると、運転士が出発ボタン14を押すことで、実施の形態1にて説明した構成と同様に中央制御装置1が故障した場合であっても動作させることが可能である。
【0034】
なお、図7において、出発合図表示灯13は地上側に設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、列車10aに設けられていてもよい。又は、出発合図表示灯13に代えて、列車10aの運転台の表示部に出発合図が表示される構成であってもよい。
【0035】
本実施の形態にて説明したように、本発明は無人運転時のみならず、ワンマン運転する列車にも適用可能である。
【0036】
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 中央制御装置、2 中央データ伝送装置、3 各駅データ伝送装置、4 駅設備制御装置、5,5a 地上拠点装置、6 連動装置、7,7a 地上無線装置、8 車上無線装置、9 車上制御装置、10,10a 列車、11 地上拠点装置監視端末、12 ホームドア、13 出発合図表示灯、14 出発ボタン、50 スケジュールダイヤ記憶部、51 出発支障条件判定部、52 出発時刻制御部、53 出発間隔制御部、54 出発指示信号出力部、55 異常判定部、56 出発合図表示灯制御部、100 無人運転システム、100a 運転システム、101 プロセッサ、102 記憶回路、103 受信器、104 送信器。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7

【手続補正書】
【提出日】2018年8月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央制御装置から定期的に送信されて受信したスケジュールダイヤを記憶するスケジュールダイヤ記憶部と、
列車の出発支障条件が解消しているか否かを判定し、前記出発支障条件が解消していると出発支障条件が解消されていることを示す第1の信号を出力する出発支障条件判定部と、
前記第1の信号が入力されると、前記スケジュールダイヤに基づいて出発時刻であれば出発時刻が適正であることを示す第2の信号を出力する出発時刻制御部と、
前記第2の信号が入力されると、前記列車の1つ前の先行列車との間隔及び前記列車の1つ後の続行列車との間隔を確保すべく、複数の前記間隔の各々が設定したしきい値以上である場合には出発間隔が適正であることを示す第3の信号を出力する出発間隔制御部と、
前記第3の信号が入力されると、出発指示信号を出力する出発指示信号出力部とを備え、
前記出発時刻制御部は、前記中央制御装置の故障時には、前記中央制御装置の正常時に受信した前記スケジュールダイヤを用いることを特徴とする地上拠点装置。
【請求項2】
請求項1に記載の地上拠点装置と、前記中央制御装置とを備え、
前記列車は前記出発指示信号を受信すると出発することを特徴とする無人運転システム。
【請求項3】
請求項1に記載の地上拠点装置と、前記中央制御装置と、出発合図表示灯とを備え、
前記出発合図表示灯に前記出発指示信号が入力されると、前記出発合図表示灯が点灯することを特徴とする運転システム。
【請求項4】
請求項1に記載の地上拠点装置と、前記中央制御装置とを備え、
前記列車に前記出発指示信号が入力されると、前記列車の運転台に出発合図が表示されることを特徴とする運転システム。
【請求項5】
出発指示信号を受信すると出発する列車の無人運転方法であって、
列車の出発支障条件が解消しているとの第1の条件を満たすか否かを判定する第1の判定ステップと、
中央制御装置から定期的に送信されて受信したスケジュールダイヤに基づいて出発時刻であるとの第2の条件を満たすか否かを判定する第2の判定ステップと、
前記列車の1つ前の先行列車との間隔が設定したしきい値以上であるとの第3の条件を満たすか否かを判定する第3の判定ステップと、
前記第1から第3の条件を満たす場合には列車を出発させる出発指示信号を出力するステップとを備え、
前記中央制御装置の故障時には、前記中央制御装置の正常時に受信した前記スケジュールダイヤを用いることを特徴とする無人運転方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の地上拠点装置は、中央制御装置から定期的に送信されて受信したスケジュールダイヤを記憶するスケジュールダイヤ記憶部と、列車の出発支障条件が解消しているか否かを判定し、前記出発支障条件が解消していると出発支障条件が解消されていることを示す第1の信号を出力する出発支障条件判定部と、前記第1の信号が入力されると、前記スケジュールダイヤに基づいて出発時刻であれば出発時刻が適正であることを示す第2の信号を出力する出発時刻制御部と、前記第2の信号が入力されると、前記列車の1つ前の先行列車との間隔及び前記列車の1つ後の続行列車との間隔を確保すべく、複数の前記間隔の各々が設定したしきい値以上である場合には出発間隔が適正であることを示す第3の信号を出力する出発間隔制御部と、前記第3の適正信号が入力されると、出発指示信号を出力する出発指示信号出力部とを備え、前記出発時刻制御部は、前記中央制御装置の故障時には、前記中央制御装置の正常時に受信した前記スケジュールダイヤを用いることを特徴とする。
【国際調査報告】