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再表2018-92636表示部材、ヘッドアップディスプレイ装置及び治具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2018年5月24日
【発行日】2019年10月17日
(54)【発明の名称】表示部材、ヘッドアップディスプレイ装置及び治具
(51)【国際特許分類】
   G02B 27/01 20060101AFI20190920BHJP
   B60K 35/00 20060101ALI20190920BHJP
   B05C 3/09 20060101ALI20190920BHJP
   B05C 13/02 20060101ALI20190920BHJP
【FI】
   G02B27/01
   B60K35/00 A
   B05C3/09
   B05C13/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
【出願番号】特願2018-551578(P2018-551578)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2017年11月7日
(31)【優先権主張番号】特願2016-222990(P2016-222990)
(32)【優先日】2016年11月16日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】神蔵 高行
(72)【発明者】
【氏名】清末 成憲
【テーマコード(参考)】
2H199
3D344
4F040
4F042
【Fターム(参考)】
2H199DA15
2H199DA17
2H199DA30
3D344AA11
3D344AB01
3D344AC25
3D344AC30
4F040AA02
4F040AA12
4F040AB20
4F040BA42
4F040CC16
4F040CC18
4F042AA02
4F042AA06
4F042DF02
4F042DF34
(57)【要約】
本発明は、適切に保持されて所定の処理を行える表示部材、これを用いたヘッドアップディスプレイ装置及び表示部材を保持する治具を提供することを目的とする。
本発明の表示部材(200)は、所定の処理が施される曲率を持った光学面と、前記光学面に連結された複数の部材係合部(203)とを有し、前記部材係合部(203)は一列にもしくは平行に並んで形成されており、治具(300)の治具係合部(302)により挟持されるようになっており、前記部材係合部(203)が前記治具係合部(302)により挟持されることで、前記所定の処理の間、前記治具(300)を介して保持されるようになっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の処理が施される所定の曲率を持った光学面と、
前記光学面に連結された複数の部材係合部とを有し、
前記部材係合部は一列にもしくは平行に並んで形成されており、治具の治具係合部により把持されるようになっており、
前記部材係合部が前記治具係合部により把持されることで、前記所定の処理の間、前記治具を介して保持されるようになっている表示部材。
【請求項2】
前記所定の処理とは、前記治具により保持した前記表示部材の光学面を処理液に浸漬することである請求項1に記載の表示部材。
【請求項3】
前記部材係合部は、前記所定の処理後に切断される請求項1又は2に記載の表示部材。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の表示部材と、前記表示部材に対して前記表示光出射する描画ユニットとを有することを特徴とするヘッドアップディスプレイ装置。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれかに記載の表示部材を保持する為の治具であって、前記複数の部材係合部の両面を挟持することにより把持する治具係合部を有する治具。
【請求項6】
前記所定の処理とは、前記治具により保持した前記表示部材の光学面を処理液に浸漬することであり、前記治具係合部は前記処理液に浸漬されない請求項5に記載の治具。
【請求項7】
前記治具係合部は一列にもしくは平行に並んだ板部、角柱部、又は円筒部を有する請求項5又は6に記載の治具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動車での使用を主たる用途とするヘッドアップディスプレイ装置、より詳細には、半透明の表示部材(コンバイナ)を介して、コンバイナを透過する光により視認される車両前方風景と、コンバイナを反射する光により提供される画像や情報をドライバー(観察者)の視野において重ねて視認させることが可能なヘッドアップディスプレイ装置に用いると好適な表示部材、ヘッドアップディスプレイ装置及び治具に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の運転中、車両内で計器類の速度などの情報を直接、フロントガラス等に虚像として映し出すことができれば、視野を変化させることなく運転でき、事故防止につながる。そこで、人間の視野に直接情報を映し出す手段として、ヘッドアップディスプレイ装置が開発された。かかるヘッドアップディスプレイ装置においては、通常、小型の液晶プロジェクターなどの投影機から出射された光が、ハーフミラー材を含んだ透明基材からなるコンバイナ(表示部材)や、フロントガラスにおいて透過および反射されるようになっている。従ってドライバー(観察者)は、コンバイナ等に表示された情報を取得するとともに、コンバイナ等を透かして外の風景などの外部情報を同時に取得することができる。
【0003】
ところで、傷つき防止のためコンバイナにある程度の硬さを持たせるようにすべく、その表面に形成される層にハードコート層を設けることがある。ハードコート層は、一般的にはコンバイナの素材を処理液に浸漬したのち、乾燥、硬化させることで形成できる。かかる場合、射出成形されたコンバイナの素材を、どのようにして処理液に浸漬するかという課題がある。
【0004】
特許文献1には、ディップコーティング法により平板状の被塗布物体を液槽の塗布液に浸す際に、被塗布物体の端面をハサミ状の液上治具と液中治具にて挟んで把持する技術が開示されている。しかるに、特許文献1において、被塗布物体がコンバイナのように薄い板状である場合、その端面をハサミ状の治具で把持して支持した際に、被塗布物体が倒れる方向に力が付与されると、治具から容易に脱落する恐れがある。これを抑制するために治具の把持力を高めると、被塗布物体の端面に圧痕などが生じ、製品品質を低下させる恐れがある。又、液中治具を塗布液内で駆動することで、摺動粉などが生じて塗布液が汚染される恐れもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平08−299891号公報
【特許文献2】特開平09−248507号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これに対し,特許文献2には、移動する丸棒にS字フックの一端を掛け、その他端を基材の孔に引っかけて、基材を吊り下げた状態で浸漬部へと浸漬される構成が開示されている。特許文献2に開示された技術によれば、基材に圧痕等を生じさせることなく浸漬部へ浸漬することができるが、液中で基材に揺れや倒れが生じた場合、規定の位置まで精度良く浸漬することができないという問題がある。又、基材を引っかけるためのみに孔を設けると、この孔が製品後にも残存することになるため、それにより製品品質を低下させるという問題もある。
【0007】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、適切に保持されて所定の処理を行える表示部材、これを用いたヘッドアップディスプレイ装置及び表示部材を保持する治具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の表示部材は、
所定の処理が施される所定の曲率を持った光学面と、
前記光学面に連結された複数の部材係合部とを有し、
前記部材係合部は一列にもしくは平行に並んで形成されており、治具の治具係合部により把持されるようになっており、
前記部材係合部が前記治具係合部により把持されることで、前記所定の処理の間、前記治具を介して保持されるようになっているものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、適切に保持されて所定の処理を行える表示部材、これを用いたヘッドアップディスプレイ装置及び表示部材を保持する治具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】ヘッドアップディスプレイ装置を、車体VHに搭載した状態を示す図である。
図2】描画ユニット100の構成を示す図である。
図3A】第1の実施の形態にかかるコンバイナ200の正面(反ドライバー側)を示す図である。
図3B】第1の実施の形態にかかるコンバイナ200の上面図である。
図4】治具300によりコンバイナ200を保持した状態を示す図である。
図5】治具300により保持したコンバイナ200を浸漬する状態を示す図である。
図6】本実施の形態の変形例である治具300’により、コンバイナ200を把持した状態を示す図である。
図7】変形例にかかる治具300”により、変形例にかかるコンバイナ200’を把持した状態を示す図である。
図8A】第2の実施の形態にかかるコンバイナ200Aの正面(反ドライバー側)を示す図である。
図8B】第2の実施の形態にかかるコンバイナ200Aの上面図である。
図9】第2の実施の形態にかかる治具300Aによりコンバイナ200Aを保持した状態を示す図である。
図10】第3の実施の形態にかかる治具300Bによりコンバイナ200を保持した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態にかかるヘッドアップディスプレイ装置を、車体VHに搭載した状態を示す図である。車体VHのダッシュボードDB内には描画ユニット100が配置されており、ダッシュボードDB上に固定配置された表示部材としてのコンバイナ200に表示光を投影するようになっている。かかる表示光は反射又は回折により観察者であるドライバーDRの瞳に導かれ、虚像(表示像)を表示するようになっている。一方、ドライバーDRは虚像に重ねて、フロントウインドウWS及びコンバイナ200を透過した風景等の実像を観察することができる。コンバイナ200は、折りたたみ式もしくは上下スライド収納式でダッシュボードDB内に収納可能となっていても良い。描画ユニット100とコンバイナ200とで、ヘッドアップディスプレイ装置を構成する。
【0012】
図2は、描画ユニット100の概略構成を示す図である。描画ユニット100は、液晶表示パネル111を備えた描画デバイス110と、凹面鏡120と、ハウジング130とから主に構成されている。描画デバイスの構成は、例えば特開2012−203176号公報に詳細が記載されている。
【0013】
液晶表示パネル111は、透明電極膜が形成された一対の透光性基板に液晶層を封入した液晶セルの前後両面に偏光板を貼着してなるものであり、描画デバイス110内の不図示の光源から液晶表示パネル111面へ導かれた光線は、液晶表示パネル111を透過して表示光Lとなり、投射光学系を構成する凹面鏡(又は平面ミラー)120に照射され、ここで反射した後コンバイナ200に向かうようになっている。コンバイナ200は、厚さ3〜5mm(10mm以下であると好ましい)の板状に形成された板材となっている。コンバイナ200の投影面(ドライバー側)は、虚像を形成するために曲率半径が100mm以上の凹状のトーリック面(自由曲面又は球面でも良い)であり、裏面(車両前方側)はそれに類似した球面又は非球面である。
【0014】
(第1の実施の形態)
図3Aは、第1の実施の形態にかかるコンバイナ200の正面(反ドライバー側)を示す図であり、図3Bは、コンバイナ200の上面図である。コンバイナ200は、例えばポリカーボネート、COP、アクリルなどの透明な樹脂を射出成形(型内圧センサの利用も可)により成形することによって一体的に成形され、投影部201と、投影部201の一端に形成された支持部202と、支持部202に連結された一対の矩形板部である係合部(部材係合部)203とを有する。投影部201の投影面(一方の光学面)201aは、虚像を形成するために好適な凹状のトーリック面(自由曲面又は球面でも良い)であり、裏面(他方の光学面)201cはそれに類似した凸状の球面又は非球面である。投影部201の板厚は一定であると好ましいが、中心から離れるにしたがって厚みが増大又は減少するように構成しても良い。
【0015】
投影部201の面は、公知のハーフミラー膜を蒸着することで、透過率70%以上、80%以下のハーフミラー機能を有すると好ましい。又、コンバイナ200の表面全体にハードコートを形成することで、傷などがつきにくくなる。尚、コンバイナ200に付与するハードコートの屈折率は、コンバイナ200の屈折率と略等しくすることが望ましい。ハードコートは、ディッピング法、スプレー法、フロー法、スピン法等を用いて塗工するが、後述する例ではディッピング法を用いる。ハードコートの膜厚は0.5μ〜20μmの範囲で塗布し、好ましくは1〜10μmである。
【0016】
投影部201の端面(エッジ)として、車体VHに取り付けたときに上方になる上端面201bと、側端面201eなどが形成されている。投影面201aは、曲率半径が100mm以上、好ましくは200mm以上、800mm以下の球面又は非球面であると好ましい。
【0017】
単一の支持部202には、2つの取付孔202a、202bが形成されている。取付孔202a、202bにボルトBT(図2参照)を挿通して車体VHの一部に螺合させたり、接着剤などにより車体VHの一部に固定させことで、コンバイナ200を車体VHに取り付けることができる。ただし車体VHへのコンバイナ200の固定はこれに限定しない。
【0018】
同一平板状の係合部203は、コンバイナ200の中心線CLから等間隔に離間して形成されて、一方の係合部203の各面と、他方の係合部203の各面とは同一平面内に存在する。又、係合部203の板厚は投影部201の板厚より薄くてもよいし、厚くてもよい。あるいは同等でもよい。
【0019】
図4は、治具300によりコンバイナ200を保持した状態を示す図である。図4に示すように、治具300は不図示のステージにより支持されて3次元的に移動可能な平板状のフレーム301と、フレーム301の同じ面に離間して取り付けられた一対の把持部302,302を有する。
【0020】
各把持部302は、いわゆる洗濯ばさみ状であって、一対のアーム302a、302bと、両者間に配置された不図示の巻きバネとを有する。治具係合部を構成するアーム302a、302bは、その中間で枢動可能に連結されており、不図示の巻きバネはアーム302a、302bの下端が閉じる方向に付勢している。各々アーム302bの上端が、フレーム301に連結されている。アーム302bの下端に設けられた把持面302dは平面であり、一対のアーム302bの把持面302dは同一面内に存在する。把持面302dに対向するアーム302aの下端把持面302cは平面であっても良いし、ここにゴムなどの滑り止めを設けても良い。
【0021】
尚、不図示のアクチュエータをオン操作することにより、アーム302aの上端を駆動することで、アーム302a、302bの下端が開いて、把持面302c、302dが離間するようになっている。アクチュエータをオフ操作すると、巻きバネの付勢力により、アーム302a、302bの下端が閉じるようになっている。かかる開閉動作は、一対の把持部302において同期して行われる。但し、所定の開閉位置で一対のアーム302aの上端を他部材に突き当てることにより、アーム302a、302bの下端を開閉することができるように、フレーム301を移動させることもできる。これによりアクチュエータは不要となる。
【0022】
次に、所定の処理であるコンバイナ200の表面処理方法について、図面を参照して説明する。図5は、治具300により保持したコンバイナ200を浸漬する状態を示す図である。図示していないが、処理前のコンバイナ200は保管部に立てた状態で保管されている。例えば予め入力された3次元座標に従って移動する不図示のステージを用いて、フレーム301を処理前のコンバイナ200の上方に位置させ、アクチュエータのオン操作でアーム302a、302bの下端を開き、そのまま下降させる。
【0023】
把持面302c、302dがコンバイナ200の係合部203にそれぞれ対向する位置まで来たときに、フレーム301を停止させ、アクチュエータのオフ操作で,巻きバネの付勢力により把持面302c、302dを近接させると、把持面302c、302dが係合部203の両面に当接して押圧される。これにより係合部203は把持部302により把持される。このとき、把持面302c、302dと係合部203の両面との間に摩擦力が発生するので、そのままフレーム301を上昇させると、アーム302a、302bにより係合部203が把持された状態で、コンバイナ200も上昇することとなる。
【0024】
その後、図5に示すように、フレーム301をハードコート処理液HPLが貯留された液槽VL上へと移動した後に、投影部201の投影面(一方の光学面)201aと裏面(他方の光学面)201cに対して、ハードコート処理液面が規定位置にくるまで下降させる。投影部201及び支持部202をハードコート処理液HPLに浸漬した後、フレーム301を上昇させ、コンバイナ200を液槽VLから引き上げて、その後の工程へとフレーム301と共にコンバイナ200を搬送し、ここで治具200がコンバイナ200を解放した後に、再び保管部へと移動するようになっている。尚、係合部203は搬送の為に設けているが、仕様上、不要であれば後工程で切断したり、必要に応じて残す場合もある。
【0025】
本実施の形態によれば、一列に精度良く並んだ把持面302cにより、同様に一列に精度良く並んだ係合部203の面を支持するので、光学面201a、201cを傷つけることなく、治具300により確実にコンバイナ200を保持することが出来、移動や処理の間にコンバイナ200がふらついたり,落下するなどの不具合を回避できる。又、一列に精度良く並んだ把持面302cにより、同様に一列に精度良く並んだ係合部203の面を支持するので、治具300により精度良くコンバイナ200を保持することが出来るから、液槽VL内のハードコート処理液HPLの液面に対して、コンバイナ200を適切な位置まで浸漬することができ、これにより製品品質を向上させることができる。またコンバイナ200に対する治具300の把持位置を一定することで、コンバイナ200をハードコート処理液に浸漬する際に、治具300をハードコート処理液に浸さないようにできるから、ハードコート処理液HPLの汚染等を回避できる。更にコンバイナ200の仕様を変更したような場合にも、係合部203の形状を不変とすれば、従来の治具300で把持することができ、仕様変更に伴うコスト上昇を最小限に抑えることができる。尚、「一列」とは、厳密に同一平面にある場合のみを言わず、例えば±5度以内で互いに傾いている場合も含む。
【0026】
(第1の実施の形態の変形例)
図6は、本実施の形態の変形例である治具300’により、コンバイナ200を把持した状態を示す図である。図6において、この例では、フレーム301に対して、1つの把持部302’のみを取り付けている。把持部302’は、アーム302a’、302b’を有するが、その長さは、コンバイナ200の一対の係合部203をカバーするほどに長くなっている。それ以外の構成は、上述した実施の形態と同様である。
【0027】
図6の変形例でも、不図示のアクチュエータをオン操作することにより、アーム302a’の上端を駆動することで、アーム302a’、302b’の下端が開いて、把持面302c’、302d’が離間するようになっている。アクチュエータをオフ操作すると、巻きバネの付勢力により、アーム302a’、302b’の下端が閉じ係合部203を把持するようになっている。
【0028】
(第1の実施の形態の変形例)
図7は、変形例にかかる治具300”により、変形例にかかるコンバイナ200’を把持した状態を示す図である。コンバイナ200’は、係合部203’の上端に円筒部203aをそれぞれ形成している。2つの円筒部203aの軸線は一致している。一方、アーム302b”の下端に設けられた把持面302d”は、円筒部203aの外周面に応じて凹状の円筒面となっており、また一対のアーム302b”の把持面302d”の軸線は共通である。又、アーム302a”の下端に設けられた把持面302c”も、円筒部203aの外周面に応じて凹状の円筒面となっており、また一対のアーム302a”の把持面302c”の軸線は共通である。
【0029】
図7の変形例でも、不図示のアクチュエータをオン操作することにより、アーム302a”の上端を駆動することで、アーム302a”、302b”の下端が開いて、把持面302c”、302d”が離間するようになっている。アクチュエータをオフ操作すると、巻きバネの付勢力により、アーム302a”、302b”の下端が閉じ、把持面302c”、302d”が円筒部203aの外周にガタなく係合するようになっている。尚、円筒部の軸線は平行であっても良いし、円筒部の代わりに角柱部を設けても良い。
【0030】
(第2の実施の形態)
図8Aは、第2の実施の形態にかかるコンバイナ200Aの正面(反ドライバー側)を示す図であり、図8Bは、コンバイナ200Aの上面図である。本実施の形態のコンバイナ200Aは、一対の係合部203Aの形状が異なる。係合部203Aは、光軸に平行で且つ互いに平行に延在する同一平板形状を有している。それ以外の構成は,上述した実施の形態と同様である。
【0031】
図9は、第2の実施の形態にかかる治具300Aによりコンバイナ200Aを保持した状態を示す図である。図9に示すように、治具300Aは、フレーム301Aの下縁から矩形板状に突出してなる取付部301aの対向する両端に、アーム302bの上端が連結されている。把持部302の構成は、第1の実施の形態と同様である。ここで、一対のアーム302bの把持面302dは、コンバイナ200Aの係合部203Aと同じ間隔で且つ平行している。それ以外の構成は,上述した実施の形態と同様である。尚、「平行」とは、厳密に平行である場合のみを言わず、例えば±5度以内で互いに傾いている場合も含む。
【0032】
本実施の形態でも、不図示のアクチュエータをオン操作することにより、アーム302aの上端を駆動することで、アーム302a、302bの下端が開いて、把持面302c、302dが離間するようになっている。アクチュエータをオフ操作すると、巻きバネの付勢力により、アーム302a、302bの下端が閉じ係合部203Aを把持するようになっている。
【0033】
(第3の実施の形態)
図10は、第3の実施の形態にかかる治具300Bによりコンバイナ200を保持した状態を示す図である。本実施の形態の治具300Bは,自動角度調整機構310を介して把持部302を支持している。把持部302の構成は、第1の実施の形態と同様である。また、コンバイナ200も第1の実施の形態と同様で、係合部203はコンバイナ200の中心線CLから等間隔に離間して形成され、一方の係合部203の各面と他方の係合部203の各面とは同一平面内に存在する。より具体的には、アーム302a、302bの上端に形成された開口302e、302f内に摺動可能に水平軸311が配置されている。水平軸311の中央にはキューブ状の連結部312が形成され、連結部312から上方に向かって垂直軸313が延在しており、垂直軸313の上端は、フレーム301の下縁に接合された軸受314により,ガタなく回転可能に支持されている。
【0034】
本実施の形態でも、不図示のアクチュエータをオン操作することにより、アーム302a、302bの下端が開いて、把持面302c、302dが離間するようになっている。アクチュエータをオフ操作すると、巻きバネの付勢力により、アーム302a、302bの下端が閉じ係合部203を把持するようになっている。
【0035】
ここで、同一平面内に存在すべき一対の係合部203同士の間に成形不良等の要因により傾きが生じていた場合、把持面302c、302dが厳密に一列に並んでいる一対の把持部302では、把持面302c、302dが係合部203の両面に当接した際に、係合部203に根元から破断するような応力が生じる恐れがある。
【0036】
これに対し、本実施の形態によれば、自動角度調整機構310が設けられているので、把持面302c、302dが傾いている場合には、把持面302c、302dが係合部203の両面に当接することに応じて、垂直軸313が回動し、これによりアーム302a、302bが係合部203に倣って傾くので、適切に係合部203を把持できる。
【0037】
図8に示す第2の実施の形態のように、コンバイナ200Aの上端から係合部203Aが、光軸に平行で且つ互いに平行に延在する同一平板形状を有している場合も、自動角度調整機構310を設けることで垂直軸313が回動し、これによりアーム302a、302bが係合部203に倣って傾くので、適切に係合部203を把持できる。
【0038】
本発明は、明細書に記載の実施例に限定されるものではなく、他の実施例・変形例を含むことは、本明細書に記載された実施例や思想から本分野の当業者にとって明らかである。例えば、本発明の表示部材及びヘッドアップディスプレイ装置は、自動車に限らず、飛行機や重機にも用いることが出来る。処理液とはハードコート処理液に限られず、防汚コート、反射防止コートなど種々の層を形成する為の処理液を含む。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、表示部材、ヘッドアップディスプレイ装置及び治具に利用することができる。
【符号の説明】
【0040】
100 描画ユニット
110 描画デバイス
111 液晶表示パネル
120 凹面鏡
130 ハウジング
200、200’、200Aコンバイナ
201 投影部
201a、201c 投影面
201b 上端面
201e 側端面
202 支持部
202a 取付孔
203、203’、203A係合部
203a 円筒部
300、300”、300A、300B 治具
301、301A フレーム
301a 取付部
302 把持部
302a、302a’、302a” アーム
302b、302b’、302b” アーム
302c、302c’、302c” 把持面
302d、302d’、302d” 把持面
302e、302f 開口
310 自動角度調整機構
311 水平軸
312 連結部
313 垂直軸
314 軸受
BT ボルト
DB ダッシュボード
DR ドライバー
HPL ハードコート処理液
L 表示光
VH 車体
VL 液槽
WS フロントウインドウ
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
【国際調査報告】