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再表2019-16998蓄電池システム充電制御装置、蓄電池システム及び蓄電池充電制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年1月24日
【発行日】2020年5月28日
(54)【発明の名称】蓄電池システム充電制御装置、蓄電池システム及び蓄電池充電制御方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/48 20060101AFI20200501BHJP
   H01M 10/42 20060101ALI20200501BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20200501BHJP
   H02J 7/04 20060101ALI20200501BHJP
   G01R 31/387 20190101ALI20200501BHJP
   G01R 31/392 20190101ALI20200501BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20200501BHJP
【FI】
   H01M10/48 P
   H01M10/48 301
   H01M10/42 P
   H01M10/44 Q
   H02J7/04 L
   G01R31/387
   G01R31/392
   H02J7/00 Y
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】32
【出願番号】特願2019-530869(P2019-530869)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2018年3月5日
(31)【優先権主張番号】特願2017-139651(P2017-139651)
(32)【優先日】2017年7月19日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100073759
【弁理士】
【氏名又は名称】大岩 増雄
(74)【代理人】
【識別番号】100088199
【弁理士】
【氏名又は名称】竹中 岑生
(74)【代理人】
【識別番号】100094916
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 啓吾
(74)【代理人】
【識別番号】100127672
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 憲治
(72)【発明者】
【氏名】原 聡
(72)【発明者】
【氏名】福本 久敏
(72)【発明者】
【氏名】和田 敏裕
(72)【発明者】
【氏名】井田 貴仁
(72)【発明者】
【氏名】石原 浩毅
【テーマコード(参考)】
2G216
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
2G216BA02
2G216BA22
2G216BA64
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB02
5G503CA10
5G503CA11
5G503CB11
5G503CB13
5G503GD06
5H030AA01
5H030AS06
5H030AS08
5H030BB01
5H030FF22
5H030FF42
5H030FF43
5H030FF44
(57)【要約】
蓄電池の寿命までの積算容量を最大とすることができる蓄電池システム充電制御装置、蓄電池システム及び蓄電池充電制御方法を得る。蓄電池システム充電制御装置200は、電力推定部202と、外気温推定部203と、温度推定部204によって算出された蓄電池301の寿命までの推定温度データ及びデータ記憶部205が記憶する劣化係数に基づき、容量維持率演算部207では、充電率をパラメータとして蓄電池の寿命までの各充電率に対する容量維持率データを順次演算し、積算容量演算部208では、蓄電池301の定格容量及び容量維持率データに基づき、各充電率に対応する積算容量を演算し、充電制御電圧決定部209では、積算容量演算部208において演算した積算容量に基づき、充電制御電圧を決定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電池ユニットの状態検出部により検出された蓄電池の電力データを記憶し、前記電力データに基づき、前記蓄電池の寿命までの電力を推定電力データとして算出する電力推定部と、
外気温予測情報を取得し、前記外気温予測情報に基づき、前記蓄電池の寿命までの外気温を推定外気温データとして算出する外気温推定部と、
前記推定電力データ及び前記推定外気温データに基づき、前記蓄電池の寿命までの前記蓄電池の温度を推定蓄電池温度データとして算出する温度推定部と、
前記蓄電池の温度及び前記蓄電池の充電率に対応する劣化係数を記憶するデータ記憶部と、
前記推定蓄電池温度データ及び前記蓄電池の充電率に対応する劣化係数をデータ記憶部から取得し、前記蓄電池の寿命までの稼働時間あるいは前記蓄電池の寿命までのサイクル数のいずれか一方と前記劣化係数とに基づき、充電率をパラメータとして前記蓄電池の寿命までの各充電率に対する容量維持率データを順次演算する容量維持率演算部と、
前記蓄電池の定格容量及び前記容量維持率データに基づき、前記各充電率に対応する積算容量を演算する積算容量演算部と、
前記各充電率に対応する積算容量に基づき、充電制御電圧を決定する充電制御電圧決定部と、
を備える蓄電池システム充電制御装置。
【請求項2】
前記充電制御電圧決定部は、前記各充電率に対応する積算容量の中で、最大値を呈する積算容量に対応する充電率を制御充電率として決定して、前記制御充電率を充電制御電圧へと換算する請求項1に記載の蓄電池システム充電制御装置。
【請求項3】
前記蓄電池の予め設定された稼働時間あるいは予め設定されたサイクル数が経過するごとに、充電制御電圧を再演算する請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の蓄電池システム充電制御装置。
【請求項4】
前記状態検出部で検出された前記蓄電池の電圧データ、電流データ及び温度データに基づき、前記再演算時における前記蓄電池の容量維持率を算出し、前記容量維持率と前記容量維持率演算部で演算した容量維持率データとの間に誤差がある場合は、前記容量維持率データを補正するための補正データを演算する蓄電池劣化誤差補正部をさらに備え、
前記容量維持率演算部は、さらに、前記蓄電池劣化誤差補正部において演算した補正データを取得し、前記蓄電池の寿命までの各充電率に対する前記容量維持率データを修正する請求項3に記載の蓄電池システム充電制御装置。
【請求項5】
前記外気温推定部は、天気予報の予測データ、過去の気象データ及び気候変化予測データのいずれか一つあるいは複数のデータに基づき、前記蓄電池の寿命までの外気温を推定外気温データとして算出する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の蓄電池システム充電制御装置。
【請求項6】
ユーザー情報を取得するユーザー情報取得部をさらに備え、前記電力推定部は、前記蓄電池の充電開始前は、前記ユーザー情報に基づき、前記蓄電池の寿命までの推定電力データを算出する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の蓄電池システム充電制御装置。
【請求項7】
蓄電池と前記蓄電池の蓄電池データを検出する状態検出部とを有する蓄電池ユニットと、
前記蓄電池の充放電制御を行う請求項1から請求項6のいずれか1項記載の蓄電池システム充電制御装置と、
前記蓄電池システム充電制御装置と蓄電池ユニットとを接続する制御監視用のシステムコントローラと、
を備える蓄電池システム。
【請求項8】
状態検出部が、蓄電池の電力データを検出するステップと、
電力推定部が、前記電力データを記憶し、前記電力データに基づき、前記蓄電池の寿命までの電力を推定電力データとして算出するステップと、
外気温推定部が、外気温予測情報を取得し、前記外気温予測情報に基づき、前記蓄電池の寿命までの外気温を推定外気温データとして算出するステップと、
温度推定部が、前記推定電力データ及び前記推定外気温データに基づき、前記蓄電池の寿命までの前記蓄電池の温度を推定蓄電池温度データとして算出するステップと、
容量維持率演算部が、前記推定蓄電池温度データ及び前記蓄電池の充電率に対応する劣化係数を取得するステップと、
前記容量維持率演算部が、前記蓄電池の寿命までの稼働時間あるいは前記蓄電池の寿命までのサイクル数のいずれか一方と前記劣化係数とに基づき、充電率をパラメータとして蓄電池の寿命までの容量維持率データを演算するステップと、
積算容量演算部が、前記蓄電池の定格容量及び前記容量維持率データに基づき積算容量を演算するステップと、
前記積算容量演算部が、各充電率に対応する蓄電池の寿命までの積算容量を順次演算するステップと、
充電制御電圧決定部が、前記各充電率に対応する積算容量に基づき充電制御電圧を決定するステップと、
を備える蓄電池充電制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電池システムの充電制御装置、蓄電池システム及び蓄電池充電制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池などの蓄電池システムは、一般的に高温高充電状態において劣化が促進する。また、寿命予測を行う際は、一般的に√則で近似を行うため、初期の劣化が大きく、時間の経過によって劣化が緩やかになる傾向にある。劣化が大きいと推定される場合には、蓄電池の充放電制御(主に充電電圧及び放電電圧制御)を行うことで劣化を小さくし、劣化が小さいと推定される時には、充放電制御(主に充電電圧及び放電電圧制御)を拡大させる技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−65481(図1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
リチウムイオン電池などの蓄電池システムは、高温高充電状態において劣化の度合いが大きいという問題を有している。蓄電池システムの劣化の度合いが大きいと推定される時には、蓄電池システムの充放電制御(主に充電電圧及び放電電圧の制御)を行うことで劣化を小さくし、蓄電池システムの充電状態を低下させることで、蓄電池システムの劣化抑制が可能であるが、蓄電池システムの劣化抑制のみを考慮して充電状態を下げると1サイクルにおける蓄電池システムの容量が低下し、さらに、寿命までの積算容量も低下する。
【0005】
本願発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、蓄電池システムの劣化の抑制のために、寿命までの積算容量を推定して、推定された積算容量が大きくなるように蓄電池システムの充電状態を制御する蓄電池システム充放電制御装置、かかる蓄電池システム充放電制御装置を有する蓄電池システム、および蓄電池システムの充放電制御方法を得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明の蓄電池システム充電制御装置は、蓄電池ユニットの状態検出部により検出された蓄電池の電力データを記憶し、電力データに基づき、蓄電池の寿命までの電力を推定電力データとして算出する電力推定部と、外気温予測情報を取得し、外気温予測情報に基づき、蓄電池の寿命までの外気温を推定外気温データとして算出する外気温推定部と、推定電力データ及び推定外気温データに基づき、蓄電池の寿命までの蓄電池の温度を推定蓄電池温度データとして算出する温度推定部と、蓄電池の温度及び蓄電池の充電率に対応する劣化係数を記憶するデータ記憶部と、推定蓄電池温度データ及び蓄電池の充電率に対応する劣化係数をデータ記憶部から取得し、蓄電池の寿命までの稼働時間あるいは蓄電池の寿命までのサイクル数のいずれか一方と劣化係数とに基づき、充電率をパラメータとして蓄電池の寿命までの各充電率に対する容量維持率データを順次演算する容量維持率演算部と、蓄電池の定格容量及び容量維持率データに基づき、各充電率に対応する積算容量を演算する積算容量演算部と、各充電率に対応する積算容量に基づき、充電制御電圧を決定する充電制御電圧決定部と、を備える。
【0007】
本願発明の蓄電池システムは、蓄電池と蓄電池の蓄電池データを検出する状態検出部とを有する蓄電池ユニットと、蓄電池の充放電制御を行う蓄電池システム充電制御装置と、蓄電池システム充電制御装置と蓄電池ユニットとを接続する制御監視用のシステムコントローラと、を備える。
【0008】
本願発明の蓄電池充電制御方法は、状態検出部が、蓄電池の電力データを検出するステップと、電力推定部が、電力データを記憶し、電力データに基づき、蓄電池の寿命までの電力を推定電力データとして算出するステップと、外気温推定部が、外気温予測情報を取得し、外気温予測情報に基づき、蓄電池の寿命までの外気温を推定外気温データとして算出するステップと、温度推定部が、推定電力データ及び推定外気温データに基づき、蓄電池の寿命までの蓄電池の温度を推定蓄電池温度データとして算出するステップと、容量維持率演算部が、推定蓄電池温度データ及び蓄電池の充電率に対応する劣化係数を取得するステップと、容量維持率演算部が、蓄電池の寿命までの稼働時間あるいは蓄電池の寿命までのサイクル数のいずれか一方と劣化係数とに基づき、充電率をパラメータとして蓄電池の寿命までの容量維持率データを演算するステップと、積算容量演算部が、蓄電池の定格容量及び容量維持率データに基づき積算容量を演算するステップと、積算容量演算部が、各充電率に対応する蓄電池の寿命までの積算容量を順次演算するステップと、充電制御電圧決定部が、各充電率に対応する積算容量に基づき充電制御電圧を決定するステップと、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本願発明に係る蓄電池システム充電制御装置によれば、充電率をパラメータとして、各充電率に対応する蓄電池の寿命までの積算容量を演算し、充電制御電圧を決定するため、蓄電池の寿命及び経済性を向上させることが可能となる。
【0010】
本願発明に係る蓄電池システムによれば、充電率をパラメータとして、各充電率に対応する蓄電池の寿命までの積算容量を演算し、充電制御電圧を決定するため、蓄電池の寿命及び経済性を向上させることが可能となる。
【0011】
本願発明に係る蓄電池充電制御方法によれば、充電率をパラメータとして、各充電率に対応する蓄電池の寿命までの積算容量を演算し、充電制御電圧を決定するため、蓄電池の寿命及び経済性を考慮して、蓄電池の充放電制御を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態1による蓄電池システム充電制御装置の概略図である。
図2】本発明の実施の形態1による劣化係数テーブルデータである。
図3】本発明の実施の形態1による容量維持率推移例を示すグラフである。
図4】本発明の実施の形態1による蓄電池システムのSOC−OCV曲線を示すグラフである。
図5】本発明の実施の形態1による蓄電池充電制御のためのフローチャート図である。
図6】本発明の実施の形態1による各SOCと温度における1〜2000サイクルの積算容量結果を示すデータである。
図7】本発明の実施の形態1による本制御装置適用時と未適用時の蓄電池システム容量維持率の推移図である。
図8】本発明の実施の形態1による本制御装置適用時と未適用時の蓄電池システム積算容量の推移図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態による蓄電池システム充電制御装置及び方法を図面に基づき説明する。
【0014】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る蓄電池システム100の概略を示す図である。図1に示す、蓄電池システム充電制御装置200、蓄電池ユニット300、システムコントローラ400を用いて説明を行う。
【0015】
蓄電池システム100は、蓄電池システム充電制御装置200、蓄電池ユニット300及びシステムコントローラ400で構成される。蓄電池システム充電制御装置200は、制御監視用のシステムコントローラ400に接続され、制御監視用のシステムコントローラ400は蓄電池ユニット300に接続されている。
【0016】
蓄電池ユニット300の構成を説明する。蓄電池ユニット300は、蓄電池301、蓄電池用パワーコンディショナー(PCS)302及びバッテリーマネージメントユニット(BMU)303で構成される。蓄電池用PCS302及びBMU303は、蓄電池301の状態データと、蓄電池301の状態を推定するための蓄電池データとを検出する状態検出部300aをなしている。蓄電池301として、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池、鉛蓄電池、NAS電池又はレッドクスフロー電池等が挙げられる。
【0017】
蓄電池用PCS302は、蓄電池301へと流れる電流を交流から直流に変換し、蓄電池301に流入させる機能、蓄電池301の入出力電流及び電圧のモニター機能、外気温計測機能等を有する。蓄電池用PCS302で検出された蓄電池301の各データは、検出した日付もしくは曜日等で管理され、過去データとして記憶される。蓄電池用PCS302で検出された蓄電池301の各データは、蓄電池データとして制御監視用のシステムコントローラ400へと出力される。
【0018】
BMU303は、蓄電池301の過充電、過放電、過電圧、過電流又は温度異常等が発生しないように蓄電池301を保護するために、電圧計測、電流計測、電力計測、蓄電池システム温度計測又は残存容量管理などの蓄電池301の状態を監視する機能を有する。BMU303で検出された蓄電池301の各データは、検出された日付もしくは曜日等で時間管理され、過去データとして記憶される。以下、BMU303で検出された蓄電池301の各データを総括して蓄電池データと称する。かかる蓄電池データは、蓄電池用PCS302及び制御監視用のシステムコントローラ400へと出力される。BMU303で検出される蓄電池301の温度は、蓄電池301の平均温度、モジュール温度、単セル温度等で良いが、単セル温度であれば蓄電池301の容量維持率推定精度向上が見込める。
【0019】
蓄電池システム100は以下のように動作する。
蓄電池ユニット300を構成する蓄電池用PCS302及びBMU303によって検出された蓄電池301の蓄電池データは、制御監視用のシステムコントローラ400へと出力される。
制御監視用のシステムコントローラ400は、蓄電池用PCS302及びBMU303から出力された蓄電池データを、蓄電池システム充電制御装置200へと出力する。蓄電池システム充電制御装置200は、蓄電池データを含む蓄電池システム充電制御装置200が取得もしくは記憶している各データに基づき、充電制御電圧を決定する。蓄電池システム充電制御装置200は、充電制御電圧を制御監視用のシステムコントローラ400へと出力する。制御監視用のシステムコントローラ400は、充電制御電圧をBMU303に出力する。BMU303は充電制御電圧に基づき、蓄電池301の充放電制御を行う。
【0020】
次に、蓄電池システム充電制御装置200の構成を示す。蓄電池システム充電制御装置200は、ユーザー情報取得部201、電力推定部202、外気温推定部203、温度推定部204、データ記憶部205、蓄電池劣化誤差補正部206、容量維持率演算部207、積算容量演算部208及び充電制御電圧決定部209で構成される。
【0021】
ユーザー情報取得部201は、ユーザー情報として家族情報、蓄電池システム100に接続された機器の情報等を取得する。ユーザー情報は、蓄電池システム100の制御開始時に一回だけ取得できればよいが、蓄電池システム100が制御を行う毎にユーザー情報を取得する構成としてもよい。なお、家族情報は取得できる方が望ましいものの、必須の情報ではない。
【0022】
電力推定部202は、制御監視用のシステムコントローラ400を経由して取得した蓄電池301の蓄電池データの一つである電力データに基づき、蓄電池301の寿命までの蓄電池301の推定電力データを算出する。また、蓄電池システム100の稼動開始時に、蓄電池用PCS302から電力データが出力されていない場合には、ユーザー情報取得部で取得されたユーザー情報に基づき、蓄電池301の寿命までの蓄電池301の推定電力データを推定する。また、かかる推定電力データは、蓄電池用PCS302から出力された電力データと、ユーザー情報とに基づき、計算することも可能である。
なお、蓄電池の寿命とは、蓄電池システムの用途によって異なるが、一般的に使用可能年数後、あるいは使用サイクル数後における容量維持率が60%以上等によって規定される。例えば、定置用蓄電池システムでは、10年後の容量維持率60%以上、家庭用電気機械器具では、2000回使用時に容量維持率80%または60%以上と定められる場合が多い。また、容量維持率とは、稼働開始時の蓄電池システムの容量を100とした時の、現在の容量との割合を表わす。なお、蓄電池劣化率は、(100−容量維持率)で表される。
【0023】
外気温推定部203は、外気温予測情報に基づき、蓄電池301の寿命までの外気温を推定外気温データとして算出する。外気温予測情報は、天気予報の予測データ、過去の気象データ、気象庁の気候変化予測データ等を適用できる。天気予報の予測データ、過去の気象データ、気象庁の気候変化予測データ等のいずれか一つあるいは複数のデータに基づき、蓄電池301の寿命までの推定外気温データを算出する。外気温推定部203での外気温推定の際に用いる外気温予測情報は、例えば、インターネット等を用いて、気象庁等のサイトから、最新のデータを取得することが可能である。
【0024】
温度推定部204は、ある外気温の場合に蓄電池301に一定の電力値を印加した際の蓄電池301の温度データを、保持データとして記憶している。また、制御監視用のシステムコントローラ400から出力される蓄電池301の蓄電池データの一つである温度データを、蓄電池301の過去温度データとして記憶する。
【0025】
温度推定部204は、制御監視用のシステムコントローラ400を介して取得される蓄電池データ中の温度データ、電力推定部202から出力される蓄電池301の寿命までの蓄電池の推定電力データ及び外気温推定部203から出力される蓄電池301の寿命までの推定外気温データを、温度推定部204が記憶している保持データと比較することにより、蓄電池301の寿命までの蓄電池301の推定蓄電池温度データを算出する。なお、蓄電池301の劣化の度合いが大きくなるにしたがって、蓄電池301の発熱も大きくなるため、蓄電池システム100の使用開始時のある外気温の場合に、蓄電池301に一定の電力値を印加した際の蓄電池301の温度データである保持データを用いて蓄電池301の温度の推定を継続すると、誤差が生じる恐れがある。そのため、電力推定部202が記憶している電力過去データ及び温度推定部204が記憶している過去温度データを用いて、温度推定部204の保持データを随時補正することにより、誤差を修正する。
【0026】
データ記憶部205は、蓄電池301の各温度と各充電率(以下、SOCと称する)とに対応する劣化係数を記憶する。劣化係数は、蓄電池301の温度及び充電率(SOC)に依存する係数であり、予め蓄電池301の寿命試験により取得される。なお、充電率(SOC)とは、満充電状態を100(%)とし、蓄電池の容量に対して、充電している電気量を比率で表したものである。データ記憶部205では、劣化係数を図2に示すようなテーブルデータとして記憶する。
【0027】
蓄電池劣化誤差補正部206は、BMU303で検出され、蓄電池用PCS302から出力される蓄電池301の蓄電池データ中の電圧データ、温度データ及び電流データに基づき、蓄電池301の現時点における容量維持率を演算して、記憶する。蓄電池301の蓄電池容量維持率演算方法は、一般的な方法で良い。
【0028】
容量維持率演算部207は、データ記憶部205に記憶された劣化係数と温度推定部204で算出された蓄電池301の寿命までの推定蓄電池温度データとに基づき、蓄電池301の寿命までの容量維持率データを演算する。容量維持率の演算方法は、一般的な方法で良い。
【0029】
蓄電池劣化誤差補正部206は、蓄電池劣化誤差補正部206で演算した現時点における蓄電池301の容量維持率データと容量維持率演算部207で演算された寿命までの容量維持率データとを比較して、それぞれに誤差がある場合は、補正データを演算する。容量維持率演算部207は、蓄電池劣化誤差補正部206において演算した補正データに基づき、容量維持率データを修正する機能も有する。
【0030】
一般的な容量維持率の演算方法である、√則について、以下に説明する。容量維持率は、温度推定部204によって推定される蓄電池301の寿命までの蓄電池301の推定蓄電池温度データ及びデータ記憶部205に記憶された劣化係数に基づき、容量維持率データの演算を行う。図3に示すように、時間もしくは充電サイクルの√を横軸に容量維持率をプロットすると、時間もしくは充電サイクルの√に対して、容量維持率は直線的に劣化することが知られている。経時的基準としては、経過時間と充電サイクル数のいずれでも良いが、以下では、経時的基準としてサイクル数を採用する場合について説明する。容量維持率の推定式は、式(1)で表される。
【0031】
【数1】
【0032】
式(1)中、Ynは蓄電池301の容量維持率、a(T,SOC)は蓄電池301の温度及びSOCに依存する劣化係数、nはサイクル数、bnは定数である。容量維持率Ynは、蓄電池301のサイクル数nと劣化係数a(T,SOC)とに基づき、推定される。
例えば、蓄電池システム100の稼動開始時は、サイクル数nについてはn=0となるが、稼動開始時は蓄電池301の劣化は無いため、Y=100となり、式(1)から、b=100となる。
【0033】
劣化係数a(T,SOC)は、データ記憶部205に記憶されるテーブルデータである。図2にテーブルデータの一例を示す。容量維持率演算部207では、温度推定部204において推定された推定蓄電池温度データと、データ記憶部205に記憶された各SOCデータに対応する劣化係数a(T,SOC)とをそれぞれ取得して、蓄電池301の寿命までのサイクル数nと劣化係数a(T,SOC)とに基づき、蓄電池301の寿命までの各SOCに対応する容量維持率データを演算する。すなわち、SOC(0〜100%)をパラメータとして、各SOCに対応する容量維持率データが順次演算される。蓄電池劣化誤差補正部206より補正データが出力された場合は、補正データを基に、式(1)のYnを修正し容量維持率の演算を行う。
【0034】
実施の形態1に係る蓄電池システム充電制御装置では、温度推定部204において推定された推定蓄電池温度データに対して、上述の各SOCに対応する容量維持率データを順次演算する。さらに、Tを寿命までの推定温度Teとして、上述の各SOC(0〜100%)に対応する蓄電池301の容量維持率データをそれぞれ演算する。推定式は式(2)で表され、容量維持率の演算は、サイクル数nに対して行われる。
【0035】
【数2】
【0036】
積算容量演算部208は、容量維持率演算部207でSOC(0〜100%)をパラメータとして、SOC毎にそれぞれ演算された容量維持率データYnと、蓄電池301の定格容量q0とに基づき、各SOC(0〜100%)に対応する積算容量を演算する。なお、蓄電池301の定格容量q0とは、蓄電池の劣化が無い場合における蓄電池301の最大適用負荷の容量である。また、積算容量とは、決められたSOC範囲内で蓄電池が放電可能な電流値を積算した値である。1サイクルで使用可能な蓄電池301の容量は、蓄電池301の蓄電池の劣化及びSOCによって制限され、蓄電池301の定格容量q0と容量維持率データYnとSOCnとの積で求められる。なお、nは蓄電池301の寿命までのサイクル数を表す。蓄電池301の寿命までの積算容量Cnは、式(3)で算出される。
【0037】
【数3】
【0038】
充電制御電圧決定部209は、積算容量演算部208で演算された、各SOC(0〜100%)に対する積算容量の中で、最大の積算容量に対応するSOCを制御充電率として決定する。制御充電率とは、充電制御電圧決定部209で決定した蓄電池301を充放電制御する際の充電率(SOC)である。各SOCとして、例えば、0〜100%の間で5%ステップの数値を用いることができる。蓄電池301の積算容量が最大となるように決定された制御充電率は、図4に示すSOC−OCV曲線を用いて電圧に換算され、充電制御電圧として、充電制御電圧決定部209から制御監視用のシステムコントローラ400を経て蓄電池ユニット300側に出力されて、BMU303の充電制御電圧が更新される。BMU303は、更新された充電制御電圧での蓄電池301の充放電を実行する。充電制御電圧とは、充電制御電圧決定部209で決定した制御充電率をSOC−OCV曲線を用いて電圧値に換算した、蓄電池301を充放電制御する際の電圧値である。
【0039】
実施の形態1に係る蓄電池システム充電制御装置および蓄電池システムでは、温度推定部204は、電力推定部202において算出された推定電力データと外気温推定部203において算出された推定外気温データとに基づき、推定蓄電池温度データを算出する。容量維持率演算部207は、推定蓄電池温度データ及びSOCに対応する劣化係数をデータ記憶部205から取得し、蓄電池301の寿命までの稼働時間あるいは蓄電池301の寿命までのサイクル数のいずれか一方と劣化係数とに基づき、蓄電池301の寿命までの各SOC(0〜100%)に対応する容量維持率データを演算する。積算容量演算部208は、蓄電池301の定格容量及び容量維持率データに基づき、蓄電池301の寿命までのSOC(0〜100%)をパラメータとして、各SOCに対する積算容量を順次演算する。充電制御電圧決定部209は、各SOCに対応する積算容量から、積算容量が最大となる場合のSOCを決定する。形態1に係る蓄電池システム充電制御装置200は、蓄電池301の寿命までの積算容量が最大となる充電制御電圧を決定することができるため、蓄電池システムの寿命までの積算容量を最大にすることが可能となる。
【0040】
実施の形態1に係る蓄電池システムの充放電制御方法について、図5に示す蓄電池システム100の充電電圧決定のためのフローチャートを用いて説明する。
【0041】
蓄電池システムの充放電制御が開始されると、STEP1では、蓄電池ユニット300内の状態検出部300aは、蓄電池301の蓄電池データの一つである電力データが取得される。
【0042】
STEP2では、電力推定部202は、取得された電力データを記憶し、取得された電力データに基づき、蓄電池301の寿命までの推定電力データを演算する。なお、状態検出部300aにおいて稼動開始時に電力データが取得できない場合は、ユーザー情報取得部で取得されたユーザー情報に基づき、蓄電池301の寿命までの蓄電池301の推定電力データを演算する。
【0043】
STEP3では、外気温推定部203は、外部から取得された外気温予測情報に基づき、蓄電池301の寿命までの推定外気温データを算出する。
【0044】
STEP4では、温度推定部204は、STEP2において算出された推定電力データ及びSTEP3において算出された推定外気温データに基づき、蓄電池301の寿命までの推定蓄電池温度データを演算する。
【0045】
STEP5では、容量維持率演算部207は、STEP4において算出された推定蓄電池温度データと各SOCに対応する劣化係数とを、データ記憶部205から取得する。
【0046】
STEP6では、容量維持率演算部207は、蓄電池301の寿命までの稼働時間あるいは蓄電池301の寿命までのサイクル数のいずれか一方と劣化係数とに基づき、SOCをパラメータとして、蓄電池301の寿命までの容量維持率データを演算する。
【0047】
STEP7では、積算容量演算部208は、蓄電池301の定格容量及びSTEP6において演算された容量維持率データに基づき、積算容量を演算する。
【0048】
STEP8では、積算容量演算部208は、各SOC(0〜100%)に対応する蓄電池の寿命までの積算容量を順次演算する。
【0049】
STEP9では、充電制御電圧決定部209は、STEP8において演算された各SOC(0〜100%)に対応する積算容量から、積算容量が最大となる場合のSOCを制御充電率として決定し、制御充電率を蓄電池のSOC−OCV曲線に基づき、充電制御電圧へと換算する。
【0050】
創エネ及び蓄エネ連係設備において、蓄電池システム単独の場合では、電力料金の安価な時間帯における充電は、蓄電池システムの満充電まで蓄電する、もしくは、PV余剰電力が発生する場合は、PV余剰電力分を充電可能な充電率まで充電する充電方法が採用されており、蓄電池システムの劣化(寿命)の観点ではなく、経済性の観点から制御が実施されていた。今後、電気給湯器と蓄電池システムなど、蓄エネ機器が複数台連携される設備において、蓄電池システムの制御方法は、実施の形態1に係る蓄電池システム充電制御装置、蓄電池システム及び蓄電池充電制御方法を用いて充電制御電圧を決定する寿命及び経済性を最大限に向上させる制御方法が実施され、劣化抑制を実施しつつ寿命までの積算容量を最大とすることができる。
【0051】
実施の形態1に係る蓄電池システム充電制御装置、蓄電池システムおよび充電制御方法では、蓄電池301の寿命までの電力データ及び温度データを推定し、かかる推定結果に基づき、各SOCに対応する蓄電池301の寿命までの積算容量を算出するため、蓄電池301の寿命までの積算容量が最大となるように蓄電池301の充放電を制御することが可能である。さらに、蓄電池301の充電状態を最適に制御できる結果、蓄電池の劣化を小さくすることが可能である。
【0052】
実施の形態1に係る蓄電池システム充電制御装置、蓄電池システムおよび充電制御方法を適用すれば、定置用蓄電池システムなど、電気料金の安価な時間帯に充電可能な蓄電池システムにおいて、劣化抑制効果により、蓄電池システムの寿命までの総積算容量が増加するため、電気料金が削減される効果がある。
【0053】
蓄エネ機器を2台搭載する蓄電池システムでは、一方の充電率を柔軟に決定することができ、蓄電池システムの劣化量の最小化及び積算容量の最大化が実現可能となる。
【0054】
本明細書における蓄電池システムは、例えば、住宅用の蓄電システム、蓄電池を備えた電気自動車あるいはハイブリッドカーへ商用電源を用いて充電を行う蓄電池システムなどへと適用できる。
【0055】
〔実施例1〕
図5のフローチャートに関して、蓄電池301の定格容量を30Ahと仮定して、蓄電池システムの充放電制御方法について説明する。本実施例では、寿命を2000サイクルとし、予測する区間を400サイクル毎に区切っている。推定する区間は、200サイクル、100サイクル等に短くしても良い。また、サイクル数ではなく時間(t)の軸としても良い。
【0056】
推定蓄電池温度データは、推定電力データ及び推定外気温データからサイクル数毎に推定を行う。本実施例では、蓄電池301は、1〜400サイクルでは45℃、401〜800サイクルでは25℃、801〜1200サイクルでは5℃、1201〜1600サイクルでは25℃、1601〜2000サイクルでは45℃で使用されると仮定した。なお、蓄電池301の寿命は、2000サイクルとした。
データ記憶部205が保持する、予め寿命試験から得られた劣化係数から、蓄電池301の寿命である2000サイクルまでの蓄電池301の積算容量の演算を実施する。
【0057】
容量維持率演算部207は、1〜400サイクルの容量維持率を推定する。なお、本実施例における蓄電池301の劣化係数は、蓄電池301の温度が25℃でSOC100%の場合を−1と設定して、10℃で劣化係数が2倍、SOC80%からSOC100%への電圧上昇において劣化が1.5倍に加速するものとして計算を行っている。実際には、この劣化係数は、事前の寿命試験で求めることが望ましい。本実施例では、10℃2倍則及びSOC80%からSOC100%への電圧上昇において、1.5倍の劣化加速を想定している。また、温度は5〜45℃の間で5℃刻み、SOCは0〜100%の間で5%刻みとしているが、1℃、1%刻みでもよい。
【0058】
1〜400サイクルの容量維持率は、容量維持率の推定式である式(1)より、

Y1=a(T,V)t0.5+b0=a(45℃,SOC)10.5+b0



Y400=a(T,V)t0.5+b0= a(45℃,SOC)4000.5+b0

となり、容量維持率演算部207によって各SOCに対応した容量維持率が推定される。なお、a(45℃,SOC)は、蓄電池301の温度45℃における劣化係数であり、SOCに依存する。bは、蓄電池システムの稼働開始時での蓄電池301の容量維持率から算出されるため、b=100である。bは、予測する区間のサイクル毎に更新され、予測する区間のサイクルの直前の容量維持率から算出される。本実施例では、bは、充電サイクルが400回毎に更新される。各サイクルにおける容量Qnは、容量維持率Ynと定格容量30Ahの積となる(n=1〜400)。

Qn=(a(45℃,SOC)t0.5+b0)×30×SOC

1〜400サイクルの積算容量C1〜400は、積算容量演算部208によって、1サイクル毎の容量が積算され、(式4)より1〜400サイクルまでの各SOCに対する積算容量が算出される。
【0059】
【数4】
【0060】
同様に、401〜800サイクルの容量維持率は、劣化係数を用いて、

Y401=a(T,SOC)t0.5+b400=a(25℃,SOC)4010.5+b400



Y800=a(T,SOC)t0.5+b400=a(25℃,SOC)8000.5+b400

となり、容量維持率演算部207によって、401〜800サイクルと同様にSOCに依存した容量維持率が推定される。なお、a(25℃,SOC)は、蓄電池301の温度25℃における劣化係数であり、SOCに依存する。b400は、400サイクル時の容量維持率から算出される定数であり、

b400=Y400-a(45℃,SOC)4000.5=40.00

と算出される。
また、各サイクルにおける容量Qnは、容量維持率Ynと定格容量30Ahとの積となる(n=401〜800)。

Qn=(a(25℃,SOC)00.5+b400)×30×SOC

401〜800サイクルの積算容量C401〜800は、積算容量演算部208によって、1サイクル毎の容量が積算され、(式5)より、401〜800サイクルまでの各SOCに対する積算容量が算出される。
【0061】
【数5】
【0062】
同様に、801〜1200サイクルの容量維持率は、劣化係数を用いて、

Y801=a(T,SOC)t0.5+b800=a(5℃,SOC)8010.5+b800



Y1200=a(T,SOC)t0.5+b800=a(5℃,SOC)12000.5+b800

となり、容量維持率演算部207によって、801〜1200サイクルと同様に、各SOCに対応した容量維持率が推定される。なお、a(5℃,SOC)は、蓄電池301の温度5℃における劣化係数であり、SOCに依存する。b800は、800サイクル時の容量維持率から算出される定数であり、

b800= Y800-a(25℃,SOC)8000.5=16.72

と算出される。
また、各サイクルにおける容量Qnは、容量維持率Ynと定格容量30Ahの積となる(n=801〜1200)。

Qn=(a(5℃,SOC)00.5+b800)×30×SOC

801〜1200サイクルの積算容量C801〜1200は、積算容量演算部208によって、1サイクル毎の容量が積算され、(式6)より、801〜1200サイクルまでの各SOCに対する積算容量が算出される。
【0063】
【数6】
【0064】
同様に、1201〜1600サイクルの容量維持率は、劣化係数を用いて、

Y1201=a(T,V)t0.5+b1200=a(25℃,SOC)12010.5+b1200



Y1600=a(T,V)t0.5+b1200=a(25℃,SOC)16000.5+b1200

となり、容量維持率演算部207によって、SOCに対応した容量維持率が推定される。なお、a(25℃,SOC)は、蓄電池301の温度25℃における劣化係数であり、SOCに依存する。b1200は、1200サイクル時の容量維持率から算出される定数であり、

b1200= Y1200-a(5℃,SOC)12000.5=29.64

と算出される。
また、各サイクルにおける容量Qnは、容量維持率Ynと定格容量30Ahの積となる(n=1201〜1600)。

Qn=(a(25℃,SOC)t0.5+b1200)×30×SOC

1201〜1600サイクルの積算容量C1201〜1600は、積算容量演算部208によって、1サイクル毎の容量が積算され、(式7)より、1201〜1600サイクルまでの各SOCに対する積算容量が算出される。
【0065】
【数7】
【0066】
同様に、1601〜2000サイクルの容量維持率は、劣化係数を用いて、

Y1601=a(T,SOC)t0.5+b1600=a(45℃,SOC)16010.5+b1600



Y2000=a(T,SOC)t0.5+b1600=a(45℃,SOC)20000.5+b1600

となり、容量維持率演算部207によって、SOCに対応した容量維持率が推定される。なお、a(45℃,SOC)は、蓄電池301の温度45℃における劣化係数であり、SOCに依存する。b1600は、1600サイクル時の容量維持率から算出される定数であり、

b1600= Y1600-a(25℃,SOC)16000.5=81.636

と算出される。
また、各サイクルにおける容量Qnは、容量維持率Ynと定格容量30Ahの積となる(n=1601〜2000)。

Qn=(a(45℃,SOC)16000.5+b1600)×30×SOC

1601〜2000サイクルの積算容量C1601〜2000は、積算容量演算部208によって、1サイクル毎の容量が積算され、(式8)より、1601〜2000サイクルまでの各SOCに対応する積算容量が算出される。
【0067】
【数8】
【0068】
次に、充電制御電圧決定部209は、積算容量演算部208で演算された、図6に示す各SOCに対する積算容量から、蓄電池301の寿命までの積算容量が最大となるSOCを決定する。図6は、SOCをパラメータとして、各温度における1〜2000サイクルの積算容量を計算した結果である。SOCを、0%から100%まで5%ステップのパラメータとして各SOCに対応した積算容量を計算した。充電制御電圧決定部209は、1〜400サイクルでは、蓄電池301の温度が45℃と推定されているので、積算容量が最大と推定されるSOC85%に対応する電圧値を、充電制御電圧として決定する。一方、401〜1600サイクルでは、充電制御電圧決定部209は、積算容量が最大と推定されるSOC100%に対応する電圧値を、充電制御電圧として決定する。1601〜2000サイクルでは、充電制御電圧決定部209は、積算容量が最大と推定されるSOC70%に対応する電圧値を、充電制御電圧として決定する。すなわち、充電制御電圧決定部209は、推定区間(本実施の形態では400サイクル毎)毎に、最適な充電制御電圧を決定する。なお、各サイクル単位で決定されたSOCは、図4に示すSOC−OCV曲線により電圧に換算される。
【0069】
図7に蓄電池301の2000サイクル寿命までの容量維持率推移を、図8に蓄電池301の2000サイクル寿命までの積算容量を、それぞれ示す。図8のXは、蓄電池301の寿命を示している。比較のため、実施の形態1に係る蓄電池システム充電制御装置、充電池システムおよび充電制御方法を適用した場合を一点鎖線で示し、従来の蓄電池システム充電制御装置、充電池システムおよび充電制御方法を適用した場合を二点鎖線として示している。
【0070】
図7に示された従来の蓄電池システム充電制御装置、充電池システムおよび充電制御方法を適用した場合は、推定された温度が高いため劣化が大きいと推定される45℃区間(1〜400サイクル間)において、蓄電池301の容量維持率が、急激に劣化する傾向にある。
【0071】
一方、実施の形態1に係る蓄電池システム充電制御装置を適用した場合は、推定された温度が高いため、劣化が大きいと推定される45℃区間において、充電制御電圧を制御することにより、容量維持率の減少を防止する効果を奏する。また、401サイクル以降から寿命である2000サイクルまで本制御を適用した場合の方が、劣化が緩やかになる傾向となり、2000サイクルの寿命まで目標とされた容量維持率を保持することが可能である。
【0072】
実施の形態1に係る蓄電池システム充電制御装置、蓄電池システム及び蓄電池充電制御方法を適用した場合の積算容量を算出して、従来の装置・方法の場合の積算容量と比較すると、本願発明の適用によって、図8に示すように積算容量が増加する効果を奏する。なお、本実施例では、サイクル数を400サイクル毎に区切って試算を行ったが、電力・温度推定精度の観点からより短いサイクル数とする方が望ましい。
【符号の説明】
【0073】
100 蓄電池システム
200 蓄電池システム充電制御装置
201 ユーザー情報取得部
202 電力推定部
203 外気温推定部
204 温度推定部
205 データ記憶部
206 蓄電池劣化誤差補正部
207 容量維持率演算部
208 積算容量演算部
209 充電制御電圧決定部
300 蓄電池ユニット
300a 状態検出部
301 蓄電池
400 システムコントローラ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8

【手続補正書】
【提出日】2019年9月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電池ユニットの状態検出部により検出された蓄電池の電力データを記憶し、前記電力データに基づき、前記蓄電池の寿命までの電力を推定電力データとして算出する電力推定部と、
外気温予測情報を取得し、前記外気温予測情報に基づき、前記蓄電池の寿命までの外気温を推定外気温データとして算出する外気温推定部と、
前記推定電力データ及び前記推定外気温データに基づき、前記蓄電池の寿命までの前記蓄電池の温度を推定蓄電池温度データとして算出する温度推定部と、
前記蓄電池の温度及び前記蓄電池の充電率に対応する劣化係数を記憶するデータ記憶部と、
前記推定蓄電池温度データ及び前記劣化係数を取得し、前記蓄電池の寿命までの稼働時間あるいは前記蓄電池の寿命までのサイクル数のいずれか一方と前記劣化係数とに基づき、充電率をパラメータとして前記蓄電池の寿命までの各充電率に対する容量維持率データを順次演算する容量維持率演算部と、
前記蓄電池の定格容量及び前記容量維持率データに基づき、前記各充電率に対応する積算容量を演算する積算容量演算部と、
前記各充電率に対応する積算容量に基づき、充電制御電圧を決定する充電制御電圧決定部と、
を備える蓄電池システム充電制御装置。
【請求項2】
前記充電制御電圧決定部は、前記各充電率に対応する積算容量の中で、最大値を呈する積算容量に対応する充電率を制御充電率として決定して、前記制御充電率を充電制御電圧へと換算する請求項1に記載の蓄電池システム充電制御装置。
【請求項3】
前記蓄電池の予め設定された稼働時間あるいは予め設定されたサイクル数が経過するごとに、充電制御電圧を再演算する請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の蓄電池システム充電制御装置。
【請求項4】
前記状態検出部で検出された前記蓄電池の電圧データ、電流データ及び温度データに基づき、前記再演算時における前記蓄電池の容量維持率を算出し、前記容量維持率と前記容量維持率演算部で演算した容量維持率データとの間に誤差がある場合は、前記容量維持率データを補正するための補正データを演算する蓄電池劣化誤差補正部をさらに備え、
前記容量維持率演算部は、さらに、前記蓄電池劣化誤差補正部において演算した補正データを取得し、前記蓄電池の寿命までの各充電率に対する前記容量維持率データを修正する請求項3に記載の蓄電池システム充電制御装置。
【請求項5】
前記外気温推定部は、天気予報の予測データ、過去の気象データ及び気候変化予測データのいずれか一つあるいは複数のデータに基づき、前記蓄電池の寿命までの外気温を推定外気温データとして算出する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の蓄電池システム充電制御装置。
【請求項6】
ユーザー情報を取得するユーザー情報取得部をさらに備え、前記電力推定部は、前記蓄電池の充電開始前は、前記ユーザー情報に基づき、前記蓄電池の寿命までの推定電力データを算出する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の蓄電池システム充電制御装置。
【請求項7】
蓄電池と前記蓄電池の蓄電池データを検出する状態検出部とを有する蓄電池ユニットと、
前記蓄電池の充放電制御を行う請求項1から請求項6のいずれか1項記載の蓄電池システム充電制御装置と、
前記蓄電池システム充電制御装置と蓄電池ユニットとを接続する制御監視用のシステムコントローラと、
を備える蓄電池システム。
【請求項8】
状態検出部が、蓄電池の電力データを検出するステップと、
電力推定部が、前記電力データを記憶し、前記電力データに基づき、前記蓄電池の寿命までの電力を推定電力データとして算出するステップと、
外気温推定部が、外気温予測情報を取得し、前記外気温予測情報に基づき、前記蓄電池の寿命までの外気温を推定外気温データとして算出するステップと、
温度推定部が、前記推定電力データ及び前記推定外気温データに基づき、前記蓄電池の寿命までの前記蓄電池の温度を推定蓄電池温度データとして算出するステップと、
容量維持率演算部が、前記推定蓄電池温度データ及び前記蓄電池の充電率に対応する劣化係数を取得するステップと、
前記容量維持率演算部が、前記蓄電池の寿命までの稼働時間あるいは前記蓄電池の寿命までのサイクル数のいずれか一方と前記劣化係数とに基づき、充電率をパラメータとして蓄電池の寿命までの容量維持率データを演算するステップと、
積算容量演算部が、前記蓄電池の定格容量及び前記容量維持率データに基づき積算容量を演算するステップと、
前記積算容量演算部が、各充電率に対応する蓄電池の寿命までの積算容量を順次演算するステップと、
充電制御電圧決定部が、前記各充電率に対応する積算容量に基づき充電制御電圧を決定するステップと、
を備える蓄電池充電制御方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0002】
リチウムイオン電池などを備えた蓄電池システムは、一般的に高温高充電状態において劣化が促進する。また、寿命予測を行う際は、一般的に√則で近似を行うため、初期の劣化が大きく、時間の経過によって劣化が緩やかになる傾向にある。劣化が大きいと推定される場合には、蓄電池の充放電制御(主に充電電圧及び放電電圧制御)を行うことで劣化を小さくし、劣化が小さいと推定される時には、充放電制御(主に充電電圧及び放電電圧制御)を拡大させる技術がある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
リチウムイオン電池などを備えた蓄電池システムは、高温高充電状態において劣化の度合いが大きいという問題を有している。蓄電池システムの劣化の度合いが大きいと推定される時には、蓄電池システムの充放電制御(主に充電電圧及び放電電圧の制御)を行うことで劣化を小さくし、蓄電池システムの充電状態を低下させることで、蓄電池システムの劣化抑制が可能であるが、蓄電池システムの劣化抑制のみを考慮して充電状態を下げると1サイクルにおける蓄電池システムの容量が低下し、さらに、寿命までの積算容量も低下する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本願発明の蓄電池システム充電制御装置は、蓄電池ユニットの状態検出部により検出された蓄電池の電力データを記憶し、電力データに基づき、蓄電池の寿命までの電力を推定電力データとして算出する電力推定部と、外気温予測情報を取得し、外気温予測情報に基づき、蓄電池の寿命までの外気温を推定外気温データとして算出する外気温推定部と、推定電力データ及び推定外気温データに基づき、蓄電池の寿命までの蓄電池の温度を推定蓄電池温度データとして算出する温度推定部と、蓄電池の温度及び蓄電池の充電率に対応する劣化係数を記憶するデータ記憶部と、推定蓄電池温度データ及び劣化係数を取得し、蓄電池の寿命までの稼働時間あるいは蓄電池の寿命までのサイクル数のいずれか一方と劣化係数とに基づき、充電率をパラメータとして蓄電池の寿命までの各充電率に対する容量維持率データを順次演算する容量維持率演算部と、蓄電池の定格容量及び容量維持率データに基づき、各充電率に対応する積算容量を演算する積算容量演算部と、各充電率に対応する積算容量に基づき、充電制御電圧を決定する充電制御電圧決定部と、を備える。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
図1】本発明の実施の形態1による蓄電池システム充電制御装置の概略図である。
図2】本発明の実施の形態1による劣化係数テーブルデータを示す図である。
図3】本発明の実施の形態1による容量維持率推移例を示すである。
図4】本発明の実施の形態1による蓄電池システムのSOC−OCV曲線を示すである。
図5】本発明の実施の形態1による蓄電池充電制御のためのフローチャート図である。
図6】本発明の実施の形態1による各SOCと温度における1〜2000サイクルの積算容量結果データを示す図である。
図7】本発明の実施の形態1による本制御装置適用時と未適用時の蓄電池システム容量維持率の推移図である。
図8】本発明の実施の形態1による本制御装置適用時と未適用時の蓄電池システム積算容量の推移図である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
蓄電池ユニット300の構成を説明する。蓄電池ユニット300は、蓄電池301、蓄電池用パワーコンディショナー(PCS)302及びバッテリーマネージメントユニット(BMU)303で構成される。蓄電池用PCS302及びBMU303は、蓄電池301の状態データと、蓄電池301の状態を推定するための蓄電池データとを検出する状態検出部300aをなしている。蓄電池301として、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池、鉛蓄電池、NAS電池又はレドックスフロー電池等が挙げられる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0039】
実施の形態1に係る蓄電池システム充電制御装置および蓄電池システムでは、温度推定部204は、電力推定部202において算出された推定電力データと外気温推定部203において算出された推定外気温データとに基づき、推定蓄電池温度データを算出する。容量維持率演算部207は、推定蓄電池温度データ及びSOCに対応する劣化係数をデータ記憶部205から取得し、蓄電池301の寿命までの稼働時間あるいは蓄電池301の寿命までのサイクル数のいずれか一方と劣化係数とに基づき、蓄電池301の寿命までの各SOC(0〜100%)に対応する容量維持率データを演算する。積算容量演算部208は、蓄電池301の定格容量及び容量維持率データに基づき、蓄電池301の寿命までのSOC(0〜100%)をパラメータとして、各SOCに対する積算容量を順次演算する。充電制御電圧決定部209は、各SOCに対応する積算容量から、積算容量が最大となる場合のSOCを決定する。実施の形態1に係る蓄電池システム充電制御装置200は、蓄電池301の寿命までの積算容量が最大となる充電制御電圧を決定することができるため、蓄電池システムの寿命までの積算容量を最大にすることが可能となる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
蓄電池システムの充放電制御が開始されると、STEP1では、蓄電池ユニット300内の状態検出部300aは、蓄電池301の蓄電池データの一つである電力データを取得する
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0042】
STEP2では、電力推定部202は、取得された電力データを記憶し、取得された電力データに基づき、蓄電池301の寿命までの推定電力データを演算する。なお、状態検出部300aにおいて稼動開始時に電力データが取得できない場合は、ユーザー情報取得部201で取得されたユーザー情報に基づき、蓄電池301の寿命までの蓄電池301の推定電力データを演算する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0045】
STEP5では、容量維持率演算部207は、STEP4において算出された推定蓄電池温度データとデータ記憶部205に記憶された各SOCに対応する劣化係数とを取得する。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0048】
STEP8では、積算容量演算部208は、各SOC(0〜100%)に対応する蓄電池301の寿命までの積算容量を順次演算する。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0058】
1〜400サイクルの容量維持率は、容量維持率の推定式である式(1)より、

Y1=a(T,SOC)n0.5+b0=a(45℃,SOC)10.5+b0



Y400=a(T,SOC)n0.5+b0= a(45℃,SOC)4000.5+b0

となり、容量維持率演算部207によって各SOCに対応した容量維持率が推定される。なお、a(45℃,SOC)は、蓄電池301の温度45℃における劣化係数であり、SOCに依存する。bは、蓄電池システムの稼働開始時での蓄電池301の容量維持率から算出されるため、b=100である。bは、予測する区間のサイクル毎に更新され、予測する区間のサイクルの直前の容量維持率から算出される。本実施例では、bは、充電サイクルが400回毎に更新される。各サイクルにおける容量Qnは、容量維持率Ynと定格容量30Ahの積となる(n=1〜400)。

Qn=(a(45℃,SOC)n0.5+b0)×30×SOC

1〜400サイクルの積算容量C1〜400は、積算容量演算部208によって、1サイクル毎の容量が積算され、式(4)より1〜400サイクルまでの各SOCに対する積算容量が算出される。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
【数4】
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】
同様に、401〜800サイクルの容量維持率は、劣化係数を用いて、

Y401=a(T,SOC)n0.5+b400=a(25℃,SOC)4010.5+b400



Y800=a(T,SOC)n0.5+b400=a(25℃,SOC)8000.5+b400

となり、容量維持率演算部207によって、401〜800サイクルと同様にSOCに依存した容量維持率が推定される。なお、a(25℃,SOC)は、蓄電池301の温度25℃における劣化係数であり、SOCに依存する。b400は、400サイクル時の容量維持率から算出される定数であり、

b400=Y400-a(45℃,SOC)4000.5=40.00

と算出される。
また、各サイクルにおける容量Qnは、容量維持率Ynと定格容量30Ahとの積となる(n=401〜800)。

Qn=(a(25℃,SOC)n0.5+b400)×30×SOC

401〜800サイクルの積算容量C401〜800は、積算容量演算部208によって、1サイクル毎の容量が積算され、式(5)より、401〜800サイクルまでの各SOCに対する積算容量が算出される。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0061】
【数5】
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0062】
同様に、801〜1200サイクルの容量維持率は、劣化係数を用いて、

Y801=a(T,SOC)n0.5+b800=a(5℃,SOC)8010.5+b800



Y1200=a(T,SOC)n0.5+b800=a(5℃,SOC)12000.5+b800

となり、容量維持率演算部207によって、801〜1200サイクルと同様に、各SOCに対応した容量維持率が推定される。なお、a(5℃,SOC)は、蓄電池301の温度5℃における劣化係数であり、SOCに依存する。b800は、800サイクル時の容量維持率から算出される定数であり、

b800= Y800-a(25℃,SOC)8000.5=16.72

と算出される。
また、各サイクルにおける容量Qnは、容量維持率Ynと定格容量30Ahの積となる(n=801〜1200)。

Qn=(a(5℃,SOC)n0.5+b800)×30×SOC

801〜1200サイクルの積算容量C801〜1200は、積算容量演算部208によって、1サイクル毎の容量が積算され、式(6)より、801〜1200サイクルまでの各SOCに対する積算容量が算出される。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0063】
【数6】
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0064】
同様に、1201〜1600サイクルの容量維持率は、劣化係数を用いて、

Y1201=a(T,SOC)n0.5+b1200=a(25℃,SOC)12010.5+b1200



Y1600=a(T,SOC)n0.5+b1200=a(25℃,SOC)16000.5+b1200

となり、容量維持率演算部207によって、SOCに対応した容量維持率が推定される。なお、a(25℃,SOC)は、蓄電池301の温度25℃における劣化係数であり、SOCに依存する。b1200は、1200サイクル時の容量維持率から算出される定数であり、

b1200= Y1200-a(5℃,SOC)12000.5=29.64

と算出される。
また、各サイクルにおける容量Qnは、容量維持率Ynと定格容量30Ahの積となる(n=1201〜1600)。

Qn=(a(25℃,SOC)n0.5+b1200)×30×SOC

1201〜1600サイクルの積算容量C1201〜1600は、積算容量演算部208によって、1サイクル毎の容量が積算され、式(7)より、1201〜1600サイクルまでの各SOCに対する積算容量が算出される。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0065】
【数7】
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0066】
同様に、1601〜2000サイクルの容量維持率は、劣化係数を用いて、

Y1601=a(T,SOC)n0.5+b1600=a(45℃,SOC)16010.5+b1600



Y2000=a(T,SOC)n0.5+b1600=a(45℃,SOC)20000.5+b1600

となり、容量維持率演算部207によって、SOCに対応した容量維持率が推定される。なお、a(45℃,SOC)は、蓄電池301の温度45℃における劣化係数であり、SOCに依存する。b1600は、1600サイクル時の容量維持率から算出される定数であり、

b1600= Y1600-a(25℃,SOC)16000.5=81.636

と算出される。
また、各サイクルにおける容量Qnは、容量維持率Ynと定格容量30Ahの積となる(n=1601〜2000)。

Qn=(a(45℃,SOC)n0.5+b1600)×30×SOC

1601〜2000サイクルの積算容量C1601〜2000は、積算容量演算部208によって、1サイクル毎の容量が積算され、式(8)より、1601〜2000サイクルまでの各SOCに対応する積算容量が算出される。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0067】
【数8】
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0069】
図7に蓄電池301の2000サイクル寿命までの容量維持率推移を、図8に蓄電池301の2000サイクル寿命までの積算容量を、それぞれ示す。図のXは、蓄電池301の寿命を示している。比較のため、実施の形態1に係る蓄電池システム充電制御装置、充電池システムおよび充電制御方法を適用した場合を一点鎖線で示し、従来の蓄電池システム充電制御装置、充電池システムおよび充電制御方法を適用した場合を二点鎖線として示している。
【手続補正23】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正の内容】
図5
【国際調査報告】