特表-19188295IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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再表2019-188295ガラス配線基板及び部品実装ガラス配線基板
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年10月3日
【発行日】2021年4月15日
(54)【発明の名称】ガラス配線基板及び部品実装ガラス配線基板
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/28 20060101AFI20210319BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20210319BHJP
   G09F 9/33 20060101ALI20210319BHJP
   H01L 33/62 20100101ALI20210319BHJP
   H01L 33/00 20100101ALI20210319BHJP
【FI】
   H05K3/28 A
   G09F9/30 310
   G09F9/33
   H01L33/62
   H01L33/00 L
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】26
【出願番号】特願2020-509871(P2020-509871)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2019年3月13日
(31)【優先権主張番号】特願2018-66947(P2018-66947)
(32)【優先日】2018年3月30日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】316005926
【氏名又は名称】ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094363
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 孝久
(74)【代理人】
【識別番号】100118290
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 正明
(72)【発明者】
【氏名】磯部 裕史
(72)【発明者】
【氏名】水田 大輔
【テーマコード(参考)】
5C094
5E314
5F142
【Fターム(参考)】
5C094AA31
5C094BA25
5C094CA19
5C094EB02
5C094FA01
5C094FA02
5C094FB02
5C094FB15
5C094JA01
5E314AA06
5E314BB06
5E314BB11
5E314BB12
5E314CC06
5E314DD08
5E314EE02
5E314FF03
5E314FF08
5E314FF17
5E314GG09
5E314GG10
5F142AA86
5F142BA32
5F142CA11
5F142CA13
5F142CB03
5F142CB14
5F142CB23
5F142CD02
5F142CD16
5F142CD23
5F142CD32
5F142CD44
5F142CD47
5F142DB17
5F142FA03
5F142GA02
5F142GA12
(57)【要約】
ガラス配線基板は、第1面10A及び第2面10Bを有し、第1面側に第1の配線部20が形成され、第2面側に第2の配線部30が形成されたガラス基板10、第1の配線部20及び第2の配線部30が形成されていないガラス基板10の領域に形成された貫通孔40、並びに、貫通孔40の内壁41に形成され、一端部が第1の配線部20へと延び、他端部が第2の配線部30へと延び、貫通孔40の中央部に対応した空洞部43を有するスルーホール部42を備えており、第1面10Aの貫通孔40の縁部を囲む領域10C上には、少なくとも貫通孔40の一部を塞ぐ充填部材61が設けられており、充填部材61はガラス材料から成る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面、及び、第1面と対向する第2面を有し、第1面側に第1の配線部が形成され、第2面側に第2の配線部が形成されたガラス基板、
第1の配線部及び第2の配線部が形成されていないガラス基板の領域に形成された貫通孔、並びに、
貫通孔の内壁に形成され、一端部が第1の配線部へと延び、他端部が第2の配線部へと延び、貫通孔の中央部に対応した空洞部を有するスルーホール部、
を備えており、
第1面の貫通孔の縁部を囲む領域上には、少なくとも貫通孔の一部を塞ぐ充填部材が設けられており、
充填部材はガラス材料から成るガラス配線基板。
【請求項2】
充填部材は貫通孔の内部を延びている請求項1に記載のガラス配線基板。
【請求項3】
充填部材は、貫通孔の内部から、第2面の貫通孔の縁部を囲む領域上まで延びている請求項2に記載のガラス配線基板。
【請求項4】
第2面の貫通孔の縁部を囲む領域上には、ガラス材料から成り、貫通孔を塞ぐ第2の充填部材が設けられている請求項1に記載のガラス配線基板。
【請求項5】
ガラス基板の線膨張係数をCTE1、充填部材の線膨張係数をCTE2としたとき、
0.01≦CTE2/CTE1≦5
を満足する請求項1に記載のガラス配線基板。
【請求項6】
ガラス基板のヤング率をE1、充填部材のヤング率をE2としたとき、
0.1≦E2/E1≦10
を満足する請求項1に記載のガラス配線基板。
【請求項7】
第1面、及び、第1面と対向する第2面を有し、第1面側に第1の配線部が形成され、第2面側に第2の配線部が形成されたガラス基板、
第1の配線部及び第2の配線部が形成されていないガラス基板の領域に形成された貫通孔、並びに、
貫通孔の内壁に形成され、一端部が第1の配線部へと延び、他端部が第2の配線部へと延び、貫通孔の中央部に対応した空洞部を有するスルーホール部、
を備えており、
第1面の貫通孔の縁部を囲む領域上には、少なくとも貫通孔の一部を塞ぐ充填部材が設けられており、
ガラス基板の線膨張係数をCTE1、充填部材の線膨張係数をCTE2としたとき、
0.01≦CTE2/CTE1≦5
を満足するガラス配線基板。
【請求項8】
充填部材は貫通孔の内部を延びている請求項7に記載のガラス配線基板。
【請求項9】
充填部材は、貫通孔の内部から、第2面の貫通孔の縁部を囲む領域上まで延びている請求項8に記載のガラス配線基板。
【請求項10】
第2面の貫通孔の縁部を囲む領域上には、ガラス材料から成り、貫通孔を塞ぐ第2の充填部材が設けられている請求項7に記載のガラス配線基板。
【請求項11】
ガラス基板のヤング率をE1、充填部材のヤング率をE2としたとき、
0.1≦E2/E1≦10
を満足する請求項7に記載のガラス配線基板。
【請求項12】
第1面、及び、第1面と対向する第2面を有し、第1面側に第1の配線部が形成され、第2面側に第2の配線部が形成されたガラス基板、
第1の配線部及び第2の配線部が形成されていないガラス基板の領域に形成された貫通孔、
貫通孔の内壁に形成され、一端部が第1の配線部へと延び、他端部が第2の配線部へと延び、貫通孔の中央部に対応した空洞部を有するスルーホール部、並びに、
第1の配線部及び第2の配線部の少なくとも一方に実装された電子部品、
を備えており、
第1面の貫通孔の縁部を囲む領域上には、少なくとも貫通孔の一部を塞ぐ充填部材が設けられており、
充填部材はガラス材料から成る部品実装ガラス配線基板。
【請求項13】
電子部品は、発光素子、及び、発光素子を駆動する駆動用半導体装置から構成されており、
発光素子は、第1の配線部及び第2の配線部の内の一方の配線部に実装されており、
駆動用半導体装置は、第1の配線部及び第2の配線部の内の他方の配線部に実装されている請求項12に記載の部品実装ガラス配線基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ガラス配線基板及び部品実装ガラス配線基板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のプリント配線基板においては、プリント配線基板の第1面に形成された第1の配線部と、第1面と対向したプリント配線基板の第2面に形成された第2の配線部とは、スルーホール部によって接続されている。
【0003】
一方、ガラス基板の片面のみに配線部が形成され、配線部に複数の発光素子、具体的には、発光ダイオード(LED)が実装された表示装置用基板が、例えば、特開2009−037164号公報から周知である。このような表示装置用基板において、配線部の高集積化は、配線部の微細化によって達成される。具体的には、この特許公開公報では配線ピッチ30μmが達成されている。そして、配線部は、表示装置の所謂額縁部において、外部の回路に接続される。しかしながら、このような構造では、狭額縁の表示装置の製造に制約を受ける場合があるし、表示装置用基板が、複数、配列されて成るタイリング形式の表示装置への適用が困難である。
【0004】
表示装置用基板を構成するガラス基板の第1面に第1の配線部が形成され、第1面と対向するガラス基板の第2面に第2の配線部が形成され、第1の配線部と第2の配線部とはガラス基板に設けられたスルーホール部によって接続された構造が、例えば、特開2016−167491号公報から周知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−037164号公報
【特許文献2】特開2016−167491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、表示装置用基板を構成するガラス基板は、表示装置用基板の製造工程(例えば、ハンダリフロー工程)において、二百数十゜C(例えば、約260゜C)に加熱される。このとき、ガラス基板の線膨張係数と、第1の配線部や第2の配線部を構成する材料(具体的には、銅)の線膨張係数との差に起因して、ガラス基板に応力が加わり、ガラス基板に損傷が発生するといった問題がある。特に、スルーホール部を含むガラス基板の領域は、スルーホール部のための貫通孔を形成するときガラス基板に生じるマイクロクラックに起因して、損傷が発生し易い。
【0007】
従って、本開示の目的は、特にスルーホール部近傍のガラス基板の領域に損傷が発生し難い構成、構造を有するガラス配線基板、及び、係るガラス配線基板を備えた部品実装ガラス配線基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するための本開示の第1の態様及び第2の態様に係るガラス配線基板は、
第1面、及び、第1面と対向する第2面を有し、第1面側に第1の配線部が形成され、第2面側に第2の配線部が形成されたガラス基板、
第1の配線部及び第2の配線部が形成されていないガラス基板の領域に形成された貫通孔、並びに、
貫通孔の内壁に形成され、一端部が第1の配線部へと延び、他端部が第2の配線部へと延び、貫通孔の中央部に対応した空洞部を有するスルーホール部、
を備えており、
第1面の貫通孔の縁部を囲む領域上には、少なくとも貫通孔の一部を塞ぐ充填部材が設けられている。
【0009】
そして、本開示の第1の態様に係るガラス配線基板において、充填部材はガラス材料から成り、本開示の第2の態様に係るガラス配線基板において、ガラス基板の線膨張係数をCTE1、充填部材の線膨張係数をCTE2としたとき、
0.01≦CTE2/CTE1≦5
を満足する。
【0010】
上記の目的を達成するための本開示の部品実装ガラス配線基板は、
第1面、及び、第1面と対向する第2面を有し、第1面側に第1の配線部が形成され、第2面側に第2の配線部が形成されたガラス基板、
第1の配線部及び第2の配線部が形成されていないガラス基板の領域に形成された貫通孔、
貫通孔の内壁に形成され、一端部が第1の配線部へと延び、他端部が第2の配線部へと延び、貫通孔の中央部に対応した空洞部を有するスルーホール部、並びに、
第1の配線部及び第2の配線部の少なくとも一方に実装された電子部品、
を備えており、
第1面の貫通孔の縁部を囲む領域上には、少なくとも貫通孔の一部を塞ぐ充填部材が設けられており、
充填部材はガラス材料から成り、又は、
ガラス基板の線膨張係数をCTE1、充填部材の線膨張係数をCTE2としたとき、
0.01≦CTE2/CTE1≦5
を満足する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施例1のガラス配線基板、部品実装ガラス配線基板及び表示装置用基板の模式的な一部端面図である。
図2図2A図2B及び図2Cは、それぞれ、実施例2、実施例2の変形例及び実施例2の別の変形例のガラス配線基板、部品実装ガラス配線基板及び表示装置用基板におけるスルーホール部近傍の模式的な一部端面図である。
図3図3A及び図3Bは、実施例1における発光素子(発光ダイオード)の模式的な一部端面図である。
図4図4A及び図4Bは、実施例1において、発光素子を実装する方法を説明するための発光素子等の断面を示す概念図である。
図5図5A及び図5Bは、図4Bに引き続き、実施例1において、発光素子を実装する方法を説明するための発光素子等の断面を示す概念図である。
図6図6A及び図6Bは、図5Bに引き続き、実施例1において、発光素子を実装する方法を説明するための発光素子等の断面を示す概念図である。
図7図7A及び図7Bは、図6Bに引き続き、実施例1において、発光素子を実装する方法を説明するための発光素子等の断面を示す概念図である。
図8図8A及び図8Bは、それぞれ、比較例1A及び比較例1Bにおけるスルーホール部近傍の模式的な一部端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、実施例に基づき本開示を説明するが、本開示は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本開示の第1の態様〜第2の態様に係るガラス配線基板及び部品実装ガラス配線基板、全般に関する説明
2.実施例1(本開示の第1の態様〜第2の態様に係るガラス配線基板及び部品実装ガラス配線基板)
3.実施例2(実施例1の変形)
4.その他
【0013】
〈本開示の第1の態様〜第2の態様に係るガラス配線基板及び本開示の部品実装ガラス配線基板、全般に関する説明〉
本開示の部品実装ガラス配線基板において、
電子部品は、発光素子、及び、発光素子を駆動する駆動用半導体装置から構成されており、
発光素子は、第1の配線部及び第2の配線部の内の一方の配線部に実装されており、
駆動用半導体装置は、第1の配線部及び第2の配線部の内の他方の配線部に実装されている形態とすることができる。あるいは又、発光素子及び駆動用半導体装置は、第1の配線部及び第2の配線部の内の一方あるいは他方の配線部に実装されている形態とすることができる。
【0014】
上記の好ましい形態を含む本開示の部品実装ガラス配線基板を適用した表示装置用基板は、
第1面、及び、第1面と対向する第2面を有し、第1面側に第1の配線部が形成され、第2面側に第2の配線部が形成されたガラス基板、
第1の配線部及び第2の配線部が形成されていないガラス基板の領域に形成された貫通孔、
貫通孔の内壁に形成され、一端部が第1の配線部へと延び、他端部が第2の配線部へと延び、貫通孔の中央部に対応した空洞部を有するスルーホール部、並びに、
第1の配線部及び第2の配線部の少なくとも一方に実装された電子部品、
を備えており、
電子部品は、少なくとも発光素子から構成されており、
第1面の貫通孔の縁部を囲む領域上には、少なくとも貫通孔の一部を塞ぐ充填部材が設けられている。
【0015】
そして、このような表示装置用基板において、
電子部品は、発光素子、及び、発光素子を駆動する駆動用半導体装置から構成されており、
発光素子は、第1の配線部及び第2の配線部の内の一方の配線部に設けられた発光素子取付部に実装されており、
駆動用半導体装置は、第1の配線部及び第2の配線部の内の他方の配線部に設けられた駆動用半導体装置取付部に実装されている形態とすることができる。あるいは又、発光素子及び駆動用半導体装置は、第1の配線部及び第2の配線部の内の一方あるいは他方の配線部に設けられた発光素子取付部及び駆動用半導体装置取付部に実装されている形態とすることができる。
【0016】
本開示の部品実装ガラス配線基板を製造するためのガラス配線基板の製造方法は、
第1面、及び、第1面と対向する第2面を有するガラス基板を準備し、
ガラス基板の所望の領域に貫通孔を形成し、次いで、
ガラス基板の第1面上に第1の配線を形成し、ガラス基板の第2面上に第2の配線を形成し、第1の配線部及び第2の配線部から延び、貫通孔の内壁に形成され、貫通孔の中央部に対応した空洞部を有するスルーホール部を形成した後、
第1面の貫通孔の縁部を囲む領域上に、少なくとも貫通孔の一部を塞ぐ充填部材を設ける、
各工程を備えており、
充填部材はガラス材料から成り、又は、
ガラス基板の線膨張係数をCTE1、充填部材の線膨張係数をCTE2としたとき、
0.01≦CTE2/CTE1≦5
を満足する。
【0017】
本開示の第1の態様〜第2の態様に係るガラス配線基板、本開示の部品実装ガラス配線基板を構成する本開示の第1の態様〜第2の態様に係るガラス配線基板、表示装置用基板を構成する本開示の第1の態様〜第2の態様に係るガラス配線基板、及び、ガラス配線基板の製造方法によって得られる本開示の第1の態様〜第2の態様に係るガラス配線基板を総称して、『本開示のガラス配線基板等』と呼ぶ場合がある。また、本開示の第1の態様に係るガラス配線基板、本開示の部品実装ガラス配線基板を構成する本開示の第1の態様に係るガラス配線基板、表示装置用基板を構成する本開示の第1の態様に係るガラス配線基板、及び、ガラス配線基板の製造方法によって得られる本開示の第1の態様に係るガラス配線基板を総称して、『本開示の第1の態様に係るガラス配線基板等』と呼ぶ場合がある。
【0018】
本開示のガラス配線基板等において、充填部材は貫通孔の内部を延びている構成とすることができ、更には、充填部材は、貫通孔の内部から、第2面の貫通孔の縁部を囲む領域上まで延びている構成とすることができる。あるいは又、本開示のガラス配線基板等において、第2面の貫通孔の縁部を囲む領域上には、ガラス材料から成り、貫通孔を塞ぐ第2の充填部材が設けられている構成とすることができる。
【0019】
以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の第1の態様に係るガラス配線基板等において、ガラス基板の線膨張係数をCTE1、充填部材の線膨張係数をCTE2としたとき、
0.01≦CTE2/CTE1≦5
を満足する形態とすることができる。
【0020】
更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示のガラス配線基板等において、ガラス基板のヤング率をE1、充填部材のヤング率をE2としたとき、
0.1≦E2/E1≦10
を満足する形態とすることができる。
【0021】
表示装置用基板にあっては、複数の発光素子から成る発光素子ユニットによって1画素が構成されている形態とすることができ、1画素を構成する複数の発光素子の個数を「N」としたとき、Nの値を3以上とすることができる。1つの駆動用半導体装置に接続された発光素子の数の値の上限は、駆動用半導体装置が発光素子の駆動を適切に行える限り、特に制限はない。また、発光素子ユニットの数(全画素数)をU0としたとき、発光素子の全数(副画素の全数)=U0×Nの関係にある。
【0022】
表示装置用基板を備えた表示装置(発光素子表示装置)の用途や機能、表示装置に要求される仕様等に応じて、発光素子ユニットを構成する発光素子の数、種類、実装(配置)、間隔等が決められる。カラー表示の表示装置とする場合、表示装置における1画素(1ピクセル)は、例えば、赤色発光素子(赤色発光副画素)、緑色発光素子(緑色発光副画素)及び青色発光素子(青色発光副画素)の組(発光素子ユニット)から構成されている。また、各発光素子によって副画素が構成される。そして、複数の発光素子ユニットが、第1の方向、及び、第1の方向と直交する第2の方向に2次元マトリクス状に配列されている。発光素子ユニットを構成する赤色発光素子の数をNR、発光素子ユニットを構成する緑色発光素子の数をNG、発光素子ユニットを構成する青色発光素子の数をNBとしたとき、NRとして1又は2以上の整数を挙げることができるし、NGとして1又は2以上の整数を挙げることができるし、NBとして1又は2以上の整数を挙げることができる。NRとNGとNBの値は、等しくともよいし、異なっていてもよい。NR,NG,NBの値が2以上の整数である場合、1つの発光素子ユニット内において、発光素子は直列に接続されていてもよいし、並列に接続されていてもよい。(NR,NG,NB)の値の組合せとして、限定するものではないが、(1,1,1)、(1,2,1)、(2,2,2)、(2,4,2)を例示することができる。3種類の副画素によって1画素を構成する場合、3種類の副画素の配列として、デルタ配列、ストライプ配列、ダイアゴナル配列、レクタングル配列を挙げることができる。そして、発光素子を、PWM駆動法に基づき、しかも、定電流駆動すればよい。あるいは又、3つのパネルを準備し、第1のパネルを赤色発光素子から成る発光部から構成し、第2のパネルを緑色発光素子から成る発光部から構成し、第3のパネルを青色発光素子から成る発光部から構成し、これらの3つのパネルからの光を、例えば、ダイクロイック・プリズムを用いて纏めるプロジェクタへ適用することもできる。
【0023】
ガラス配線基板の製造方法にあっては、第1の配線層、第2の配線層及びスルーホール部を、無電解メッキ法及び電解メッキ法とエッチング法の組合せ、より具体的には、例えば、無電解銅メッキ法と電解銅メッキ法とエッチング法の組合せに基づき形成することができるし、PVD法と電解メッキ法とエッチング法の組合せに基づき形成することができる。但し、スルーホール部、第1の配線部及び第2の配線部の形成は、これらの方法に限定するものではなく、スパッタリング法や真空蒸着法といったPVD法とエッチング法の組合せを採用することもできる。あるいは又、ガラス基板の第1面あるいは第2面上に物理的気相成長法(PVD法)に基づき金属層(合金層を含む)を形成した後、金属層をパターニングすることで、ガラス基板の第1面あるいは第2面において第1の配線部あるいは第2の配線部を形成し、スルーホール部及び第2の配線部あるいは第1の配線部をメッキ法に基づき形成する形態とすることができる。
【0024】
第1の配線部は、1層に設けられていてもよいし、2層以上の複数層に設けられていてもよい。即ち、第1の配線部は、単層配線構造としてもよいし、多層配線構造としてもよい。第2の配線部も、1層に設けられていてもよいし、2層以上の複数層に設けられていてもよい。即ち、第2の配線部も、単層配線構造としてもよいし、多層配線構造としてもよい。
【0025】
以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示のガラス配線基板等にあっては、ガラス基板として、高歪点ガラス、ソーダガラス(Na2O・CaO・SiO2)、硼珪酸ガラス(Na2O・B23・SiO2)、フォルステライト(2MgO・SiO2)、鉛ガラス(Na2O・PbO・SiO2)を例示することができる。ガラス基板の厚さとして、0.1mm乃至1.1mmを例示することができる。
【0026】
ガラス基板における貫通孔は、例えば、レーザを用いて形成することができる。具体的には、例えば、レーザを用いたトレパニング加工に基づきガラス基板に貫通孔を形成することができる。また、レーザを用いることで、テーパー形状、階段状の形状の貫通孔を形成することもできる。あるいは又、ドリル加工を行うことで貫通孔を形成することができるし、サンドブラスト法を採用することで貫通孔を形成することもできる。あるいは又、これらの加工方法とエッチング法との組合せを採用することもできる。
【0027】
発光素子取付部への発光素子の実装方法として、メッキ法を挙げることができるが、これに限定するものではなく、その他、例えば、ハンダリフロー法や、ハンダ・ボールあるいはハンダ・バンプを用いる方法を挙げることもできる。また、駆動用半導体装置取付部への駆動用半導体装置の実装方法として、ハンダリフロー法を挙げることができるが、これに限定するものではなく、その他、例えば、メッキ法や、ハンダ・ボールあるいはハンダ・バンプを用いる方法を挙げることもできる。
【0028】
以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示のガラス配線基板等において、発光素子は、発光ダイオード(LED)から成る構成とすることができるが、これに限定するものではなく、その他、半導体レーザ素子等から構成することもできる。発光ダイオードや半導体レーザ素子から発光素子を構成する場合、発光素子の大きさ(例えばチップサイズ)は特に制限されないが、典型的には微小なものであり、具体的には、例えば1mm以下、あるいは、例えば0.3mm以下、あるいは、例えば0.1mm以下、より具体的には0.03mm以下の大きさのものである。赤色を発光する赤色発光素子、緑色を発光する緑色発光素子及び青色を発光する青色発光素子の発光層を構成する材料として、例えば、III−V族化合物半導体を用いるものを挙げることができ、また、赤色発光素子の発光層を構成する材料として、例えば、AlGaInP系化合物半導体を用いるものを挙げることもできる。III−V族化合物半導体として、例えば、GaN系化合物半導体(AlGaN混晶あるいはAlGaInN混晶、GaInN混晶を含む)、GaInNAs系化合物半導体(GaInAs混晶あるいはGaNAs混晶を含む)、AlGaInP系化合物半導体、AlAs系化合物半導体、AlGaInAs系化合物半導体、AlGaAs系化合物半導体、GaInAs系化合物半導体、GaInAsP系化合物半導体、GaInP系化合物半導体、GaP系化合物半導体、InP系化合物半導体、InN系化合物半導体、AlN系化合物半導体を例示することができる。
【0029】
発光層は、第1導電型を有する第1化合物半導体層、活性層、及び、第1導電型とは異なる第2導電型を有する第2化合物半導体層の積層構造を有する。尚、第1導電型をn型とする場合、第2導電型はp型であるし、第1導電型をp型とする場合、第2導電型はn型である。化合物半導体層に添加されるn型不純物として、例えば、ケイ素(Si)やセレン(Se)、ゲルマニウム(Ge)、錫(Sn)、炭素(C)、チタン(Ti)を挙げることができるし、p型不純物として、亜鉛(Zn)や、マグネシウム(Mg)、ベリリウム(Be)、カドミウム(Cd)、カルシウム(Ca)、バリウム(Ba)、酸素(O)を挙げることができる。活性層は、単一の化合物半導体層から構成されていてもよいし、単一量子井戸構造(SQW構造)あるいは多重量子井戸構造(MQW構造)を有していてもよい。活性層を含む各種化合物半導体層の形成方法(成膜方法)として、有機金属化学的気相成長法(MOCVD法、MOVPE法)や有機金属分子線エピタキシー法(MOMBE法)、ハロゲンが輸送あるいは反応に寄与するハイドライド気相成長法(HVPE法)、プラズマアシステッド物理的気相成長法(PPD法)、アトミック・レイヤー・デポジション法(ALD法、原子層堆積法)、マイグレーション・エンハンスト・エピタキシー法(Migration-Enhanced. Epitaxy、MEE法)を挙げることができる。赤色発光素子、緑色発光素子、青色発光素子を製造するためには、上記の化合物半導体やその組成を、適宜、選択すればよい。
【0030】
第1導電型をn型、第2導電型をp型とする場合、第1電極はn側電極であり、第2電極はp側電極となる。一方、第1導電型をp型、第2導電型をn型とする場合、第1電極はp側電極であり、第2電極はn側電極となる。ここで、p側電極として、Au/AuZn、Au/Pt/Ti(/Au)/AuZn、Au/Pt/TiW(/Ti)(/Au)/AuZn、Au/AuPd、Au/Pt/Ti(/Au)/AuPd、Au/Pt/TiW(/Ti)(/Au)/AuPd、Au/Pt/Ti、Au/Pt/TiW(/Ti)、Au/Pt/TiW/Pd/TiW(/Ti)、Ti/Cu、Pt、Ni、Ag、Geを挙げることができる。また、n側電極として、Au/Ni/AuGe、Au/Pt/Ti(/Au)/Ni/AuGe、AuGe/Pd、Au/Pt/TiW(/Ti)/Ni/AuGe、Tiを挙げることができる。尚、「/」の前の層ほど、活性層から電気的に離れたところに位置する。あるいは又、第2電極を、ITO、IZO、ZnO:Al、ZnO:Bといった透明導電材料から構成することもできる。透明導電材料から成る層を電流拡散層として用いて、第2電極をn側電極とする場合、第2電極をp側電極とする場合に挙げた金属積層構造とを組み合わせてもよい。第1電極の上(表面)に第1パッド部を形成し、第2電極の上(表面)に第2パッド部を形成してもよい。パッド部は、Ti(チタン)、アルミニウム(Al)、Pt(白金)、Au(金)、Ni(ニッケル)から成る群から選択された少なくとも1種類の金属を含む、単層構成又は多層構成を有することが望ましい。あるいは又、パッド部を、Ti/Pt/Auの多層構成、Ti/Auの多層構成に例示される多層構成とすることもできる。
【0031】
発光素子を製造するための発光素子製造用基板として、GaAs基板、GaP基板、AlN基板、AlP基板、InN基板、InP基板、AlGaInN基板、AlGaN基板、AlInN基板、GaInN基板、AlGaInP基板、AlGaP基板、AlInP基板、GaInP基板、ZnS基板、サファイア基板、SiC基板、アルミナ基板、ZnO基板、LiMgO基板、LiGaO2基板、MgAl24基板、Si基板、Ge基板、これらの基板の表面(主面)に下地層やバッファ層が形成されたものを挙げることができる。尚、赤色発光素子、緑色発光素子、青色発光素子を製造するためには、これらの基板から、適宜、選択すればよい。
【0032】
発光素子には、発光素子から出射される光が不所望の領域を照射しないように、発光素子の所望の領域に遮光膜を形成してもよい。遮光膜を構成する材料として、チタン(Ti)やクロム(Cr)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、アルミニウム(Al)、MoSi2等の光を遮光することができる材料を挙げることができる。
【0033】
発光素子ユニットを構成する発光素子として、第1発光素子、第2発光素子、第3発光素子に、更に、第4発光素子、第5発光素子・・・を加えてもよい。このような例として、例えば、輝度向上のために白色光を発光する副画素を加えた発光素子ユニット、色再現範囲を拡大するために補色を発光する副画素を加えた発光素子ユニット、色再現範囲を拡大するためにイエローを発光する副画素を加えた発光素子ユニット、色再現範囲を拡大するためにイエロー及びシアンを発光する副画素を加えた発光素子ユニットを挙げることができる。
【0034】
部品実装ガラス配線基板(表示装置用基板)が、複数、配列されて成るタイリング形式の表示装置用基板、表示装置(発光素子表示装置)とすることができる。あるいは又、部品実装ガラス配線基板(表示装置用基板)を、発光ダイオードを用いたバックライト、照明装置、広告媒体等に適用することもできる。
【0035】
表示装置(発光素子表示装置)は、テレビジョン受像機やコンピュータ端末に代表されるカラー表示の平面型・直視型の画像表示装置だけでなく、人の網膜に画像を投影する形式の画像表示装置、プロジェクション型の画像表示装置とすることもできる。尚、これらの画像表示装置においては、限定するものではないが、例えば、第1発光素子、第2発光素子及び第3発光素子のそれぞれの発光/非発光状態を時分割制御することで画像を表示する、フィールドシーケンシャル方式の駆動方式を採用すればよい。
【実施例1】
【0036】
実施例1は、本開示の第1の態様〜第2の態様に係るガラス配線基板及び本開示の部品実装ガラス配線基板に関する。
【0037】
模式的な一部端面図を図1に示すように、実施例1のガラス配線基板あるいは部品実装ガラス配線基板あるいは表示装置用基板は、
第1面10A、及び、第1面10Aと対向する第2面10Bを有し、第1面側に第1の配線部20が形成され、第2面側に第2の配線部30が形成されたガラス基板10、
第1の配線部20及び第2の配線部30が形成されていないガラス基板10の領域に形成された貫通孔40、並びに、
貫通孔40の内壁41に形成され、一端部が第1の配線部20へと延び、他端部が第2の配線部30へと延び、貫通孔40の中央部に対応した空洞部43を有するスルーホール部42、
を備えており、
第1面10Aの貫通孔40の縁部を囲む領域10C上には、少なくとも貫通孔40の一部(図示した例では、貫通孔40の上端部。実施例1における説明においては、以下も同様)を塞ぐ充填部材61が設けられている。
【0038】
そして、充填部材61はガラス材料から成り、あるいは又、ガラス基板10の線膨張係数をCTE1、充填部材61の線膨張係数をCTE2としたとき、
0.01≦CTE2/CTE1≦5
を満足する。
【0039】
また、実施例1の部品実装ガラス配線基板は、
第1面10A、及び、第1面10Aと対向する第2面10Bを有し、第1面側に第1の配線部20が形成され、第2面側に第2の配線部30が形成されたガラス基板10、
第1の配線部20及び第2の配線部30が形成されていないガラス基板10の領域に形成された貫通孔40、
貫通孔40の内壁41に形成され、一端部が第1の配線部20へと延び、他端部が第2の配線部30へと延び、貫通孔40の中央部に対応した空洞部43を有するスルーホール部42、並びに、
第1の配線部20及び第2の配線部30の少なくとも一方に実装された電子部品、
を備えており、
第1面10Aの貫通孔40の縁部を囲む領域10C上には、少なくとも貫通孔40の一部を塞ぐ充填部材61が設けられており、
充填部材61はガラス材料から成り、又は、
ガラス基板10の線膨張係数をCTE1、充填部材61の線膨張係数をCTE2としたとき、
0.01≦CTE2/CTE1≦5
を満足する。
【0040】
更には、実施例1の部品実装ガラス配線基板を適用した表示装置用基板は、
第1面10A、及び、第1面10Aと対向する第2面10Bを有し、第1面側に第1の配線部20が形成され、第2面側に第2の配線部30が形成されたガラス基板10、
第1の配線部20及び第2の配線部30が形成されていないガラス基板10の領域に形成された貫通孔40、
貫通孔40の内壁41に形成され、一端部が第1の配線部20へと延び、他端部が第2の配線部30へと延び、貫通孔40の中央部に対応した空洞部43を有するスルーホール部42、並びに、
第1の配線部20及び第2の配線部30の少なくとも一方に実装された電子部品、
を備えており、
電子部品は、少なくとも発光素子から構成されており、
第1面10Aの貫通孔40の縁部を囲む領域上には、少なくとも貫通孔40の一部を塞ぐ充填部材61が設けられており、
充填部材61はガラス材料から成り、又は、
ガラス基板10の線膨張係数をCTE1、充填部材61の線膨張係数をCTE2としたとき、
0.01≦CTE2/CTE1≦5
を満足する。
【0041】
ここで、実施例1において、図示した例では、充填部材61は、第1面側に設けられており、貫通孔40の一部を塞いでいる。但し、これに限定されず、充填部材61を、第2面側に設けてもよい。第1の配線部20、第2の配線部30及びスルーホール部42とは同じ材料(具体的には、銅)から構成されている。厚さ0.1mm乃至1.0mmのガラス基板10の線膨張係数CTE1、ガラス材料から成る充填部材61の線膨張係数CTE2、第1の配線部20、第2の配線部30及びスルーホール部42を構成する銅の線膨張係数CTE3の値は、以下のとおりである。また、ガラス基板10のヤング率をE1、充填部材61のヤング率をE2としたとき、
0.1≦E2/E1≦10
を満足する。E1,E2の値を以下に例示する。更には、後述するソルダーレジスト材料の線膨張係数CTE4及びヤング率E4の値を以下に例示する。
【0042】
CTE1:3.17×10-6/K
CTE2:10×10-6/K
CTE3:17.4×10-6/K
CTE4:16×10-6/K
1 : 73.6GPa
2 : 40GPa
3 :130GPa
4 : 11GPa
【0043】
また、実施例1の部品実装ガラス配線基板あるいは表示装置用基板において、
電子部品は、発光素子(具体的には、発光ダイオード、LED)51、及び、発光素子51を駆動する駆動用半導体装置52から構成されており、
発光素子51は、第1の配線部20及び第2の配線部30の内の一方の配線部(実施例1において、具体的には、第1の配線部20)に実装されており、
駆動用半導体装置52は、第1の配線部20及び第2の配線部30の内の他方の配線部(実施例1において、具体的には、第1の配線部20)に実装されている。
【0044】
発光素子51を第2の配線部30に実装し、駆動用半導体装置52を第1の配線部20に実装してもよい。
【0045】
第1の配線部20及び第2の配線部30には、他にも種々の電子部品が実装されているが、それらの図示は省略した。発光素子51は、一方の配線部(実施例1において、具体的には、第1の配線部20)に設けられた発光素子取付部21、第1の配線部20、スルーホール部42、第2の配線部30、及び、他方の配線部(実施例1において、具体的には、第2の配線部30)に設けられた駆動用半導体装置取付部31、及び、取付端子部53を介して、駆動用半導体装置52と接続されている。発光素子取付部21は、ガラス基板10の第1面10Aの上に形成された絶縁層22に設けられており、発光素子取付部21の頂面にはメッキ層23が形成されている。発光素子51の発光素子取付部21への実装方法としてメッキ法を挙げることができるし、駆動用半導体装置52の駆動用半導体装置取付部31への実装方法としてハンダリフロー法を挙げることができるが、これに限定するものではなく、その他、例えば、ハンダ・ボールあるいはハンダ・バンプを用いる方法を挙げることもできる。第2の配線部30は、更に、外部に設けられた表示装置駆動回路に接続されている。あるいは又、部品実装ガラス配線基板(表示装置用基板)が、複数、配列されて成るタイリング形式の表示装置用基板、表示装置(発光素子表示装置)を構成する場合、第2の配線部30は、更に、隣接する部品実装ガラス配線基板(表示装置用基板)に、例えば、コネクタや異方性導電材料を介して接続されている形態とすることができる。
【0046】
発光素子ユニット50によって1画素が構成されている。そして、1つの駆動用半導体装置52に接続された複数の発光素子51の個数として、例えば、300を例示することができる。尚、図1には、1つの駆動用半導体装置52に1つの発光素子51(51G)が接続された状態を示している。実施例1の表示装置用基板において、1画素(1ピクセル)は、例えば、1つの赤色発光素子51R、1つの緑色発光素子51G及び1つの青色発光素子51Bの組(発光素子ユニット50)から構成されている。即ち、NR=NG=NB=1である。各発光素子51によって副画素が構成される。そして、複数の発光素子ユニット50が、第1の方向、及び、第1の方向と直交する第2の方向に2次元マトリクス状に配列されている。1つの発光素子51の大きさとして、具体的には、30μm×30μmを例示することができるし、発光素子ユニット50の大きさとして、具体的には、0.1mm×0.1mmを例示することができるが、これらの値に限定するものでもない。
【0047】
模式的な一部端面図を図3Aあるいは図3Bに示すように、発光素子(具体的には、発光ダイオード)51は、発光層120、第1電極131、及び、発光層120に電気的に接続された第2電極132を備えている。ここで、発光層120は、第1導電型(具体的にはp型)を有する第1化合物半導体層121、活性層123、及び、第1導電型とは異なる第2導電型(具体的にはn型)を有する第2化合物半導体層122の積層構造を有する。活性層123において発光した光は、第2化合物半導体層122を介して外部に出射される。発光素子51は、赤色発光素子51R、緑色発光素子51Gあるいは青色発光素子51Bから構成されている。赤色発光素子51R、緑色発光素子51G及び青色発光素子51Bの具体的な構成は、例えば、以下の表1及び表2のとおりである。尚、図3Aに示した発光素子と、図3Bに示した発光素子とは、第2電極132を配置する位置が異なっている。また、次に述べる発光素子製造用基板210は最終的には除去される。
【0048】
即ち、赤色発光素子51Rにおいて、n型の導電型を有する第2化合物半導体層122、活性層123、及び、p型の導電型を有する第1化合物半導体層121から成る発光層(積層構造体)120は、AlGaInP系化合物半導体から成る。赤色発光素子51Rを製造するための発光素子製造用基板210としてn−GaAs基板を用いた。第2化合物半導体層122が発光素子製造用基板210の上に形成される。活性層123は、GaInP層若しくはAlGaInP層から成る井戸層と、組成の異なるAlGaInP層から成る障壁層とが積層された多重量子井戸構造を有しており、具体的には、障壁層を4層、井戸層を3層とした。そして、第1化合物半導体層121の頂面上には第1電極131が形成されており、第1電極131上には第1パッド部133が形成されている。また、第2化合物半導体層122の頂面上には第2電極132が形成されており、第2電極132上には第2パッド部134が形成されている。
【0049】
〈表1〉赤色発光素子51R
第1化合物半導体層
コンタクト層 p−GaAs:Znドープ
第2クラッド層 p−AlInP:Znドープ
第2ガイド層 AlGaInP
活性層
井戸層/障壁層 GaInP/AlGaInP
第2化合物半導体層
第1ガイド層 AlGaInP
第1クラッド層 n−AlInP:Siドープ
【0050】
緑色発光素子51G及び青色発光素子51Bにおいて、n型の導電型を有する第2化合物半導体層122、活性層123、及び、p型の導電型を有する第1化合物半導体層121から成る発光層(積層構造体)120は、GaInN系化合物半導体から成る。緑色発光素子51G及び青色発光素子51Bを製造するための発光素子製造用基板210としてn−GaN基板を用いた。第2化合物半導体層122が発光素子製造用基板210の上に形成される。活性層123は、AlInGaN層から成る井戸層と、In組成の異なるAlInGaN層から成る障壁層とが積層された量子井戸構造を有し、あるいは又、InGaN層から成る井戸層と、GaN層から成る障壁層とが積層された量子井戸構造を有する。
【0051】
〈表2〉緑色発光素子51G/青色発光素子51B
第1化合物半導体層
コンタクト層 p−GaN:Mgドープ
第2クラッド層 p−AlGaN:Mgドープ
第2ガイド層 InGaN
活性層
井戸層/障壁層 InGaN/GaN
第2化合物半導体層
第1ガイド層 InGaN
第1クラッド層 n−AlGaN:Siドープ
【0052】
以下、実施例1のガラス配線基板の製造方法、部品実装ガラス配線基板の製造方法を説明する。
【0053】
[工程−100]
先ず、第1面10A、及び、第1面10Aと対向する第2面10Bを有するガラス基板10を準備する。
【0054】
[工程−110]
そして、ガラス基板10の所望の領域に貫通孔40を形成する。例えば、レーザを用いた孔開け加工は、周知の技術に基づき行うことができる。レーザを用いた孔開け加工の際、第1面10A及び第2面10Bを保護フィルムで覆い、孔開け加工の際に生じるガラス屑等が第1面10A及び第2面10Bに付着することを防止することが好ましい。その後、貫通孔40の内壁41をフッ酸を用いて洗浄することが好ましい。尚、ドリル加工を行うことで貫通孔40を形成することもできるし、サンドブラスト法を採用することで貫通孔40を形成することもできる。あるいは又、これらの加工方法とエッチング法との組合せを採用することもできる。
【0055】
[工程−120]
次いで、ガラス基板10の第1面10A上に第1の配線を形成し、ガラス基板10の第2面10B上に第2の配線を形成し、併せて、第1の配線部20及び第2の配線部30から延び、貫通孔40の内壁41に形成され、貫通孔40の中央部に対応した空洞部43を有するスルーホール部42を形成する。
【0056】
具体的には、貫通孔40内を含む第1面10A及び第2面10Bにシード層を形成する。シード層の形成は、例えば、無電解銅メッキ法に基づき行うことができるし、あるいは又、Ti層/Cu層から成るシード層をスパッタリング法に基づき形成することで得ることができる。そして、銅メッキをすべきでない領域をメッキレジスト層で覆った後、電解銅メッキを行うことで、貫通孔40内から第1の配線部20に亙りスルーホール部42を形成し、且つ、第2面10B上にスルーホール部42から延びる第2の配線部30を形成する。その後、メッキレジスト層を除去し、更に、ソフトエッチングを行うことで、シード層を除去する。第1の配線部20とスルーホール部42とは一体に形成されているし、第2の配線部30とスルーホール部42とは一体に形成されている。
【0057】
[工程−130]
その後、第1面10Aの貫通孔40の縁部を囲む領域10C上に、少なくとも貫通孔40の一部を塞ぐ充填部材61を設ける。具体的には、例えば、3Dプリンタを使用して、溶融したガラス材料から成る充填部材61を第1面10Aの貫通孔40の縁部を囲む領域10C上に配することで(一種、ポッティングすることで)、少なくとも貫通孔40の一部を塞ぐ充填部材61を設けることができる。
【0058】
[工程−140]
次いで、第1の配線部20、第2の配線部30に電子部品(発光素子51、駆動用半導体装置52)を実装する。こうして、図1に示した構造を得ることができる。
【0059】
具体的には、ガラス基板10の第1面10A上に絶縁層22を形成し、第1の配線部20の上方に位置する絶縁層22の部分に開口部を設け、開口部内を含む絶縁層22上に導電材料層を形成し、次いで、導電材料層をパターニングすることで、第1の配線部20から延びる発光素子取付部21を形成する。
【0060】
そして、ガラス基板10の第1面10Aの電子部品(発光素子51)を実装すべき領域であって、第1の配線部20(具体的には、発光素子取付部21)が形成されていない領域(具体的には、絶縁層22の上)に、熱硬化型接着剤を塗布する。そして、熱硬化型接着剤の上に発光素子51を載置した後、熱硬化型接着剤を熱硬化させて、発光素子51をガラス基板10の第1面10Aに(具体的には、絶縁層22の上に)固定する。次いで、電解銅メッキ法に基づき、第1の配線部20と発光素子51とをメッキ層23によって接続する。具体的には、電解銅メッキ法に基づき、発光素子取付部21と発光素子51の第1電極131(より具体的には、第1パッド部133)、第2電極132(より具体的には、第2パッド部134)とをメッキ層23によって接続する。メッキ層23を形成すべきでない領域には、必要に応じて、予めレジストマスク層を形成しておけばよい。
【0061】
あるいは又、ガラス基板10の第1面10A(具体的には、発光素子取付部21の上を含む絶縁層22の上)に紫外線硬化型接着剤層を塗布する。そして、紫外線硬化型接着剤の上に発光素子51を載置した後、ガラス基板10の第2面側から紫外線を照射することで、紫外線硬化型接着剤を硬化させて、発光素子51をガラス基板10の第1面10A(具体的には、発光素子取付部21)に固定する。次いで、未硬化の紫外線硬化型接着剤を除去した後、電解銅メッキ法に基づき、第1の配線部20と発光素子51とをメッキ層23によって接続する。具体的には、電解銅メッキ法に基づき、発光素子取付部21と発光素子51の第1電極131(より具体的には、第1パッド部133)、第2電極132(より具体的には、第2パッド部134)とをメッキ層23によって接続する。メッキ層23を形成すべきでない領域には、必要に応じて、予めレジストマスク層を形成しておけばよい。尚、その後、硬化した紫外線硬化型接着剤を除去してもよい。
【0062】
その後、駆動用半導体装置52の取付端子部53を、駆動用半導体装置取付部31に、ハンダリフロー法に基づき実装する。
【0063】
第1の配線部20に発光素子51を実装する工程を、以下、説明する。
【0064】
[工程−200]
先ず、発光素子製造用基板210の上に、下地層、第2化合物半導体層122、活性層123、第1化合物半導体層121を、周知の方法で形成した後、第1化合物半導体層121の上に、周知の方法で第1電極131を形成した後、パターニングを行う。更には、発光素子の構造に依るが、第2電極132を形成する。こうして、図3Aに示す発光素子の製造途中品を得ることができる。以下、「発光素子の製造途中品」を、便宜上、『発光素子200』と呼ぶ。
【0065】
[工程−210]
次いで、第1電極131を介して発光素子を第1仮固定用基板221に仮固定する。具体的には、表面に未硬化の接着剤から成る接着層222が形成されたガラス基板から成る第1仮固定用基板221を準備する。そして、発光素子200と接着層222とを貼り合わせ、接着層222を硬化させることで、発光素子200を第1仮固定用基板221に仮固定することができる(図4A及び図4B参照)。
【0066】
[工程−220]
その後、発光素子200を発光素子製造用基板210から剥離する(図5A参照)。具体的には、発光素子製造用基板210を裏面からラッピング処理によって薄くし、次いで、発光素子製造用基板210及び下地層をウエットエッチングすることで、発光素子製造用基板210を除去し、第2化合物半導体層122を露出させることができる。
【0067】
尚、第1仮固定用基板221を構成する材料として、ガラス基板の他、金属板、合金板、セラミックス板、プラスチック板を挙げることができる。発光素子の第1仮固定用基板221への仮固定方法として、接着剤を用いる方法の他、金属接合法、半導体接合法、金属・半導体接合法を挙げることができる。また、発光素子製造用基板210等を発光素子から除去する方法として、エッチング法の他、レーザ・アブレーション法、加熱法を挙げることができる。
【0068】
[工程−230]
次に、発光素子の構造に依るが、露出した第2化合物半導体層122の光出射面122B上に、所謂リフトオフ法に基づき第2電極132を形成する。こうして、発光素子51を得ることができる。
【0069】
[工程−240]
シリコーンゴムから成る微粘着層232が形成された第2仮固定用基板231を準備する。そして、発光素子51がアレイ状(2次元マトリクス状)に残された第1仮固定用基板221上の発光素子51に、微粘着層232を押し当てる(図5B及び図6A参照)。第2仮固定用基板231を構成する材料として、ガラス板、金属板、合金板、セラミックス板、半導体基板、プラスチック板を挙げることができる。また、第2仮固定用基板231は、図示しない位置決め装置に保持されている。位置決め装置の作動によって、第2仮固定用基板231と第1仮固定用基板221との位置関係を調整することができる。次いで、実装すべき(ガラス基板10に取り付けるべき)発光素子51に対して、第1仮固定用基板221の裏面側から、例えば、エキシマレーザを照射する(図6B参照)。これによって、レーザ・アブレーションが生じ、エキシマレーザが照射された発光素子51は、第1仮固定用基板221から剥離する。その後、第2仮固定用基板231と発光素子51との接触を解くと、第1仮固定用基板221から剥離した発光素子51は、微粘着層232に付着した状態となる(図7A参照)。
【0070】
次いで、発光素子51を、[工程−140]において説明した熱硬化型接着剤あるいは紫外線硬化型接着剤層(以下、『接着剤層24』と呼ぶ)の上に配置(移動あるいは転写)する(図7B参照)。尚、図7Bに図示したガラス基板10は、図1に示したガラス基板10の構成、構造を簡素化して表示している。
【0071】
その後、実施例1の[工程−140]を実行すればよい。具体的には、ガラス基板10の第1面10Aの上に形成されたアライメントマークを基準に、発光素子51を第2仮固定用基板231からガラス基板10の第1面側に塗布された接着剤層24の上に配置する。発光素子51は微粘着層232に弱く付着しているだけなので、発光素子51を接着剤層24と接触させた(押し付けた)状態で第2仮固定用基板231をガラス基板10から離れる方向に移動させると、発光素子51は接着剤層24の上に残される。更には、必要に応じて、発光素子51をローラー等で接着剤層24に深く埋入させることで、発光素子51をガラス基板10の第1面10Aに取り付けることができる。
【0072】
このような第2仮固定用基板231を用いた方式を、便宜上、ステップ転写法と呼ぶ。そして、このようなステップ転写法を所望の回数、繰り返すことで、所望の個数の発光素子51が、微粘着層232に2次元マトリクス状に付着し、ガラス基板10上に転写される。具体的には、例えば、1回のステップ転写において、160×120個の発光素子51を、微粘着層232に2次元マトリクス状に付着させ、ガラス基板10上に転写する。従って、(1920×1080)/(160×120)=108回のステップ転写法を繰り返すことで、1920×1080個の発光素子51を、ガラス基板10上に転写することができる。そして、以上のような工程を、都合、3回、繰り返すことで、所定の数の赤色発光素子51R、緑色発光素子51G、青色発光素子51Bを、所定の間隔、ピッチでガラス基板10に取り付けることができる。
【0073】
ガラス基板10の厚さを0.5mm、貫通孔40の直径を0.14mmとして、各種のシミュレーションを行った。銅メッキ法に基づき貫通孔40の内壁41にスルーホール部42を形成し、スルーホール部42に空洞部43を形成した状態(後述する図2B参照)を、実施例2Aとした。尚、ガラス基板10の第1面10A及び第2面10Bにおける充填部材61(図2B参照)の外径の直径を0.4mmとした。また、銅メッキに基づき貫通孔40の内壁41にスルーホール部42aを形成し、スルーホール部42aに空洞部43aを形成し、空洞部43aをソルダーレジスト材料44で埋め込んだ状態(図8A参照)を、比較例1Aとした。更には、銅メッキに基づき貫通孔40の内部を完全に銅で埋め込んだスルーホール部42bを形成した状態(図8B参照)を、比較例1Bとした。尚、実施例2A及び比較例1Aにあっては、ガラス基板10の表面における銅メッキ層の厚さを3μmとした。実施例2A、比較例1A及び比較例1Bにあっては、配線部20,30は形成していない状態とした。
【0074】
そして、実施例2A、比較例1A、比較例1Bにおいて、260゜Cの温度に5秒、晒したときにガラス基板に生じる最大応力(便宜上、『最大応力−A』と呼ぶ)をシミュレーションによって求めた。その結果を、以下の表3に示す。また、外径3.5mm、内径2.5mmの金属製の第1リング(但し、試料との接触部は、直径3.0mmの円形の丸みを帯びたエッジ状部分)と外径6.5mm、内径5.5mmの金属製の第2リング(但し、試料との接触部は、直径6.0mmの円形の丸みを帯びたエッジ状部分)とを想定し、第1リングを上側、第2リングを下側に配置し、第1リングと第2リングによって実施例2A、比較例1A、比較例1Bのそれぞれを挟み込み、第2リングを保持した状態で、第1リングに所定の荷重を加えたときにガラス基板に生じる最大応力(便宜上、『最大応力−B』と呼ぶ)をシミュレーションによって求めた。その結果を、以下の表4に示す。
【0075】
〈表3〉
最大応力−A(MPa)
実施例2A 28
比較例1A 251
比較例1B 342
〈表4〉
最大応力−B(MPa)
実施例2A 33
比較例1A 212
比較例1B 162
【0076】
表3の結果から、充填部材61を設けることで、ガラス基板に熱が加わっても、ガラス基板に生じる最大応力−Aを非常に低下させることができることが判る。また、表4の結果から、充填部材61を設けることで、ガラス基板に荷重が加わっても、ガラス基板に生じる最大応力−Bは非常に低いことが判る。
【0077】
実施例1あるいは後述する実施例2のガラス配線基板あるいは本開示の部品実装ガラス配線基板にあっては、充填部材はガラス材料から成るので、ガラス基板に荷重が加わった場合であってもガラス基板に大きな応力が生ぜず、あるいは又、ガラス基板に熱が加わった場合であってもガラス基板に大きな応力が生ぜず、ガラス基板に損傷が発生するといった問題の発生を回避することができる。また、ガラス基板の線膨張係数CTE1と充填部材の線膨張係数CTE2との関係が規定されているので、製造工程においてガラス基板が二百数十゜Cに加熱された場合であっても、ガラス基板の線膨張係数と、第1の配線部や第2の配線部を構成する材料の線膨張係数との差に起因した応力がガラス基板に加わり難くなる結果、ガラス基板に損傷が発生するといった問題の発生を回避することができる。
【実施例2】
【0078】
実施例2は、実施例1の変形である。ガラス配線基板、部品実装ガラス配線基板及び表示装置用基板におけるスルーホール部近傍の模式的な一部端面図を図2Aに示すように、実施例2のガラス配線基板において、充填部材61は貫通孔40の内部を延びている。
【0079】
あるいは又、ガラス配線基板、部品実装ガラス配線基板及び表示装置用基板におけるスルーホール部近傍の模式的な一部端面図を図2Bに示すように、実施例2の変形例において、充填部材61は、貫通孔40の内部から、第2面10Bの貫通孔40の縁部を囲む領域10D上まで延びている。
【0080】
あるいは又、ガラス配線基板、部品実装ガラス配線基板及び表示装置用基板におけるスルーホール部近傍の模式的な一部端面図を図2Cに示すように、実施例2の別の変形例において、第2面10Bの貫通孔40の縁部を囲む領域10D上に、ガラス材料から成り、貫通孔40を塞ぐ第2の充填部材62が設けられている。貫通孔40の内部において、充填部材61の先端部と第2の充填部材62の先端部との間には、空間が存在していてもよいし、充填部材61の先端部と第2の充填部材62の先端部とは接していてもよい。
【0081】
以上の点を除き、実施例2におけるガラス配線基板、部品実装ガラス配線基板及び表示装置用基板の構成、構造は、実施例1におけるガラス配線基板、部品実装ガラス配線基板及び表示装置用基板と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
【0082】
以上、好ましい実施例に基づき本開示を説明したが、本開示はこれらの実施例に限定するものではない。実施例において説明したガラス配線基板、部品実装ガラス配線基板、表示装置用基板、発光素子の構成、構造は例示であるし、これらを構成する部材、材料等も例示であり、適宜、変更することができる。また、ガラス配線基板の製造方法、部品実装ガラス配線基板の製造方法も例示であり、適宜、変更することができる。例えば、発光素子における化合物半導体層の積層の順序は、逆であってもよい。
【0083】
ガラス基板10の第1面側の全面に保護層を形成してもよい。また、発光素子から光が出射される保護層の部分を除き、保護層上に光吸収層を形成してもよい。
【0084】
尚、本開示は、以下のような構成を取ることもできる。
[A01]《ガラス配線基板:第1の態様》
第1面、及び、第1面と対向する第2面を有し、第1面側に第1の配線部が形成され、第2面側に第2の配線部が形成されたガラス基板、
第1の配線部及び第2の配線部が形成されていないガラス基板の領域に形成された貫通孔、並びに、
貫通孔の内壁に形成され、一端部が第1の配線部へと延び、他端部が第2の配線部へと延び、貫通孔の中央部に対応した空洞部を有するスルーホール部、
を備えており、
第1面の貫通孔の縁部を囲む領域上には、少なくとも貫通孔の一部を塞ぐ充填部材が設けられており、
充填部材はガラス材料から成るガラス配線基板。
[A02]充填部材は貫通孔の内部を延びている[A01]に記載のガラス配線基板。
[A03]充填部材は、貫通孔の内部から、第2面の貫通孔の縁部を囲む領域上まで延びている[A02]に記載のガラス配線基板。
[A04]第2面の貫通孔の縁部を囲む領域上には、ガラス材料から成り、貫通孔を塞ぐ第2の充填部材が設けられている[A01]に記載のガラス配線基板。
[A05]ガラス基板の線膨張係数をCTE1、充填部材の線膨張係数をCTE2としたとき、
0.01≦CTE2/CTE1≦5
を満足する[A01]乃至[A04]のいずれか1項に記載のガラス配線基板。
[A06]ガラス基板のヤング率をE1、充填部材のヤング率をE2としたとき、
0.1≦E2/E1≦10
を満足する[A01]乃至[A05]のいずれか1項に記載のガラス配線基板。
[A07]《ガラス配線基板:第2の態様》
第1面、及び、第1面と対向する第2面を有し、第1面側に第1の配線部が形成され、第2面側に第2の配線部が形成されたガラス基板、
第1の配線部及び第2の配線部が形成されていないガラス基板の領域に形成された貫通孔、並びに、
貫通孔の内壁に形成され、一端部が第1の配線部へと延び、他端部が第2の配線部へと延び、貫通孔の中央部に対応した空洞部を有するスルーホール部、
を備えており、
第1面の貫通孔の縁部を囲む領域上には、少なくとも貫通孔の一部を塞ぐ充填部材が設けられており、
ガラス基板の線膨張係数をCTE1、充填部材の線膨張係数をCTE2としたとき、
0.01≦CTE2/CTE1≦5
を満足するガラス配線基板。
[A08]充填部材は貫通孔の内部を延びている[A07]に記載のガラス配線基板。
[A09]充填部材は、貫通孔の内部から、第2面の貫通孔の縁部を囲む領域上まで延びている[A08]に記載のガラス配線基板。
[A10]第2面の貫通孔の縁部を囲む領域上には、ガラス材料から成り、貫通孔を塞ぐ第2の充填部材が設けられている[A07]に記載のガラス配線基板。
[A11]ガラス基板のヤング率をE1、充填部材のヤング率をE2としたとき、
0.1≦E2/E1≦10
を満足する[A07]乃至[A10]のいずれか1項に記載のガラス配線基板。
[B01]《部品実装ガラス配線基板》
第1面、及び、第1面と対向する第2面を有し、第1面側に第1の配線部が形成され、第2面側に第2の配線部が形成されたガラス基板、
第1の配線部及び第2の配線部が形成されていないガラス基板の領域に形成された貫通孔、
貫通孔の内壁に形成され、一端部が第1の配線部へと延び、他端部が第2の配線部へと延び、貫通孔の中央部に対応した空洞部を有するスルーホール部、並びに、
第1の配線部及び第2の配線部の少なくとも一方に実装された電子部品、
を備えており、
第1面の貫通孔の縁部を囲む領域上には、少なくとも貫通孔の一部を塞ぐ充填部材が設けられており、
充填部材はガラス材料から成る部品実装ガラス配線基板。
[B02]電子部品は、発光素子、及び、発光素子を駆動する駆動用半導体装置から構成されており、
発光素子は、第1の配線部及び第2の配線部の内の一方の配線部に実装されており、
駆動用半導体装置は、第1の配線部及び第2の配線部の内の他方の配線部に実装されている[B01]に記載の部品実装ガラス配線基板。
[C01]《表示装置用基板》
第1面、及び、第1面と対向する第2面を有し、第1面側に第1の配線部が形成され、第2面側に第2の配線部が形成されたガラス基板、
第1の配線部及び第2の配線部が形成されていないガラス基板の領域に形成された貫通孔、
貫通孔の内壁に形成され、一端部が第1の配線部へと延び、他端部が第2の配線部へと延び、貫通孔の中央部に対応した空洞部を有するスルーホール部、並びに、
第1の配線部及び第2の配線部の少なくとも一方に実装された電子部品、
を備えており、
電子部品は、少なくとも発光素子から構成されており、
第1面の貫通孔の縁部を囲む領域上には、少なくとも貫通孔の一部を塞ぐ充填部材が設けられている表示装置用基板。
[C02]電子部品は、発光素子、及び、発光素子を駆動する駆動用半導体装置から構成されており、
発光素子は、第1の配線部及び第2の配線部の内の一方の配線部に設けられた発光素子取付部に実装されており、
駆動用半導体装置は、第1の配線部及び第2の配線部の内の他方の配線部に設けられた駆動用半導体装置取付部に実装されている[C01]に記載の表示装置用基板。
[C03]《タイリング形式の表示装置用基板》
[B01]若しくは[B02]に記載の部品実装ガラス配線基板、又は、[C01]若しくは[B02]に記載の表示装置用基板が、複数、配列されて成るタイリング形式の表示装置用基板。
[D01]《ガラス配線基板の製造方法》
第1面、及び、第1面と対向する第2面を有するガラス基板を準備し、
ガラス基板の所望の領域に貫通孔を形成し、次いで、
ガラス基板の第1面上に第1の配線を形成し、ガラス基板の第2面上に第2の配線を形成し、第1の配線部及び第2の配線部から延び、貫通孔の内壁に形成され、貫通孔の中央部に対応した空洞部を有するスルーホール部を形成した後、
第1面の貫通孔の縁部を囲む領域上に、少なくとも貫通孔の一部を塞ぐ充填部材を設ける、
各工程を備えており、
充填部材はガラス材料から成り、又は、
ガラス基板の線膨張係数をCTE1、充填部材の線膨張係数をCTE2としたとき、
0.01≦CTE2/CTE1≦5
を満足するガラス配線基板の製造方法。
【符号の説明】
【0085】
10・・・ガラス基板、10A・・・ガラス基板の第1面、10B・・・ガラス基板の第2面、20・・・第1の配線部、21・・・発光素子取付部、22・・・絶縁層、23・・・メッキ層、24・・・接着剤層、30・・・第2の配線部、31・・・駆動用半導体装置取付部、40・・・貫通孔、41・・・貫通孔の内壁、42・・・スルーホール部、43・・・空洞部、44・・・ソルダーレジスト材料、50・・・発光素子ユニット、51,51R,51G,51B・・・電子部品(発光素子)、52・・・駆動用半導体装置、53・・・取付端子部、61・・・充填部材、62・・・第2の充填部材、120・・・発光層、121・・・第1化合物半導体層、122・・・第2化合物半導体層、122B・・・光出射面、123・・・活性層、131・・・第1電極、132・・・第2電極、133,134・・・パッド部、200・・・発光素子、210・・・発光素子製造用基板、221・・・第1仮固定用基板、222・・・接着層、231・・・第2仮固定用基板、232・・・微粘着層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】