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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年10月31日
【発行日】2021年4月30日
(54)【発明の名称】パンツ型吸収性物品
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/49 20060101AFI20210402BHJP
   A61F 13/496 20060101ALI20210402BHJP
【FI】
   A61F13/49 311Z
   A61F13/49 312Z
   A61F13/49 413
   A61F13/496
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】38
【出願番号】特願2020-516333(P2020-516333)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2019年4月22日
(31)【優先権主張番号】特願2018-83371(P2018-83371)
(32)【優先日】2018年4月24日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2018-83370(P2018-83370)
(32)【優先日】2018年4月24日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】槇 秀晃
(72)【発明者】
【氏名】井上 拓也
(72)【発明者】
【氏名】清水 紀子
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200AA01
3B200AA11
3B200BA11
3B200BA12
3B200BB11
3B200CA04
3B200CA06
3B200DA01
(57)【要約】
少なくとも腹側胴回り部(20)は、上下方向において、吸収性本体(10)より上側の上側部(AU)と、吸収性コア(11A)と前後方向において重なるコア側部(AC)を有し、複数の糸ゴム(23)は、上側部(AU)に配置された上側糸ゴム(23u)と、コア側部(AC)に配置されたコア側糸ゴム(23c)を有するパンツ型吸収性物品(1)であって、上側部(AU)における上側糸ゴム(23u)同士のピッチの平均値は、コア側部(AC)におけるコア側糸ゴム(23c)同士のピッチの平均値よりも小さく、上側部(AU)を左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを上側部(AU)の上下方向の長さ(H1)で除した値が、コア側部(AC)を左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさをコア側部(AC)の上下方向の長さ(H3)で除した値より小さい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向、左右方向、及び前後方向を有し、
吸収性コアを備える吸収性本体及び一対の胴回り部を有し、
前記胴回り部は、肌側シート部、非肌側シート部、及び前記左右方向に伸縮可能な複数の糸ゴムを備え、
前記一対の胴回り部のうちの少なくとも腹側胴回り部は、前記上下方向において、前記吸収性本体より上側の上側部と、前記吸収性コアと前記前後方向において重なるコア側部を有し、
前記複数の糸ゴムは、前記上側部に前記上下方向に間欠に配置された複数の上側糸ゴムと、前記コア側部に前記上下方向に間欠に配置された複数のコア側糸ゴムを有するパンツ型吸収性物品であって、
前記上側部における前記上下方向に隣接する前記上側糸ゴム同士のピッチの平均値は、前記コア側部における前記上下方向に隣接する前記コア側糸ゴム同士のピッチの平均値よりも小さく、
前記上側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記上側部の前記上下方向の長さで除した値が、前記コア側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記コア側部の前記上下方向の長さで除した値より小さいことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
【請求項2】
上下方向、左右方向、及び前後方向を有し、
吸収性コアを備える吸収性本体及び一対の胴回り部を有し、
前記胴回り部は、肌側シート部、非肌側シート部、及び前記左右方向に伸縮可能な複数の糸ゴムを備え、
前記一対の胴回り部のうちの少なくとも腹側胴回り部は、前記上下方向において、前記吸収性本体より上側の上側部と、前記吸収性コアと前記前後方向において重なるコア側部を有し、
前記複数の糸ゴムは、前記上側部に前記上下方向に間欠に配置された複数の上側糸ゴムと、前記コア側部に前記上下方向に間欠に配置された複数のコア側糸ゴムを有するパンツ型吸収性物品であって、
前記上側部における前記上下方向に隣接する前記上側糸ゴム同士のピッチの平均値は、前記コア側部における前記上下方向に隣接する前記コア側糸ゴム同士のピッチの平均値よりも小さく、
複数の前記上側糸ゴムの直径の平均値が、複数の前記コア側糸ゴムの直径の平均値より小さいことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のパンツ型吸収性物品であって、
複数の前記上側糸ゴムは、前記左右方向において、前記腹側胴回り部の一端部から他端部まで連続して設けられていることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
前記左右方向における前記腹側胴回り部の中央部であって、前記上下方向における前記腹側胴回り部の上端部にはカット部が設けられていないことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
前記腹側胴回り部は、前記前後方向において前記吸収性本体と重なり、且つ、前記上下方向において前記吸収性コアより上側の中間部を有し、
前記複数の糸ゴムは、前記中間部に配置された中間糸ゴムを有していることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
【請求項6】
請求項5に記載のパンツ型吸収性物品であって、
前記上側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記上側部の前記上下方向の長さで除した値が、前記中間部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記中間部の前記上下方向の長さで除した値より小さいことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
【請求項7】
請求項5又は6に記載のパンツ型吸収性物品であって、
前記コア側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記上側部の前記上下方向の長さで除した値が、前記中間部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記中間部の前記上下方向の長さで除した値より小さいことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
前記非肌側シート部の上側端部が肌側に折り返された上側シート部を有し、
前記上側シート部の下端が、前記吸収性本体の上端よりも下側に位置することを特徴とするパンツ型吸収性物品。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
前記上側部は、前記肌側シート部より肌側に、上側シート部を有し、
前記前後方向において、
前記上側糸ゴムは、前記肌側シート部より肌側、且つ、前記上側シート部より非肌側に配置され、
前記コア側糸ゴムは、前記肌側シート部より非肌側、且つ、前記非肌側シート部より肌側に配置されていることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
【請求項10】
請求項9に記載のパンツ型吸収性物品であって、
前記上側部は、前記肌側シート部と前記非肌側シート部を接合する接合部を有することを特徴とするパンツ型吸収性物品。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
前記腹側胴回り部は、前記肌側シート部と前記非肌側シート部を接合する接合部を有し、
前記接合部は、前記上下方向に沿った形状であり、
複数の前記接合部が、前記左右方向に間欠に配置されていることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
前記一対の胴回り部のうちの背側胴回り部は、前記上下方向において、前記上側部と重なる背側上側部と、前記コア側部と重なる背側コア側部を有し、
前記複数の糸ゴムは、前記背側上側部に前記上下方向に間欠に配置された複数の背側上側糸ゴムと、前記背側コア側部に前記上下方向に間欠に配置された複数の背側コア側糸ゴムを有し、
前記背側上側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記背側上側部の前記上下方向の長さで除した値が、前記背側コア側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記背側コア側部の前記上下方向の長さで除した値より大きいことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
【請求項13】
請求項12に記載のパンツ型吸収性物品であって、
前記背側上側部における前記上下方向に隣接する前記背側上側糸ゴム同士のピッチの平均値は、前記背側コア側部における前記上下方向に隣接する前記背側コア側糸ゴム同士のピッチの平均値よりも小さいことを特徴とするパンツ型吸収性物品。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか1項に記載のパンツ型吸収性物品であって、
前記一対の胴回り部のうちの背側胴回り部は、前記上下方向において、前記上側部と重なる背側上側部と、前記コア側部と重なる背側コア側部を有し、
前記複数の糸ゴムは、前記背側上側部に前記上下方向に間欠に配置された複数の背側上側糸ゴムと、前記背側コア側部に前記上下方向に間欠に配置された複数の背側コア側糸ゴムを有し、
前記上側部における前記上下方向に隣接する前記上側糸ゴム同士のピッチの平均値は、前記背側上側部における前記上下方向に隣接する前記背側上側糸ゴム同士のピッチの平均値以下であり、
前記上側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさが、前記背側上側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさ以下であることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パンツ型吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
パンツ型吸収性物品として、パンツ型使い捨ておむつが知られている。例えば、特許文献1には、腹側シート部材2、背側シート部材3、及び吸収性コア5を有するパンツ型の使い捨ておむつ1が開示されている。腹側シート部材2と背側シート部材3は、それぞれ幅方向に伸長可能な糸状の弾性部材7を備え、吸収性コア5の上端部5Wよりも上側にウエスト弾性部材7Wを配置しておむつのズレ落ちを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−13683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、腹部に丸みを帯びた体型の乳幼児が特許文献1のパンツ型の使い捨ておむつ1を着用すると、ウエスト弾性部材7Wが乳幼児の腹部を過度に締め付けてしまう恐れがあった。
【0005】
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、着用者の腹部に柔らかくフィットさせるパンツ型吸収性物品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための主たる発明は、上下方向、左右方向、及び前後方向を有し、吸収性コアを備える吸収性本体及び一対の胴回り部を有し、前記胴回り部は、肌側シート部、非肌側シート部、及び前記左右方向に伸縮可能な複数の糸ゴムを備え、前記一対の胴回り部のうちの少なくとも腹側胴回り部は、前記上下方向において、前記吸収性本体より上側の上側部と、前記吸収性コアと前記前後方向において重なるコア側部を有し、前記複数の糸ゴムは、前記上側部に前記上下方向に間欠に配置された複数の上側糸ゴムと、前記コア側部に前記上下方向に間欠に配置された複数のコア側糸ゴムを有するパンツ型吸収性物品であって、前記上側部における前記上下方向に隣接する前記上側糸ゴム同士のピッチの平均値は、前記コア側部における前記上下方向に隣接する前記コア側糸ゴム同士のピッチの平均値よりも小さく、前記上側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記上側部の前記上下方向の長さで除した値が、前記コア側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記コア側部の前記上下方向の長さで除した値より小さいことを特徴とするパンツ型吸収性物品である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、上側部は、コア部側よりも糸ゴム同士のピッチを小さくすることで、着用者の肌に面で接触させやすくする一方で、コア部側よりも収縮力の小さい上側部の糸ゴムによって着用者の肌に糸ゴムの跡が付いたりする恐れを軽減させやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、パンツ型使い捨ておむつ1(以下「おむつ」)の斜視図である。
図2図2は、展開状態且つ伸長状態のおむつ1を肌側面側から見た概略平面図である。
図3図3は、図2中の腹側胴回り部20の拡大図である。
図4図4は、図2中の背側胴回り部30の拡大図である。
図5図5は、図3中のA−A矢視で示す断面の模式図である。
図6図6は、図4中のB−B矢視で示す断面の模式図である。
図7図7は、図3における腹側胴回り部20の接合部を説明する図である。
図8図8は、腹側胴回り部20の変形例の断面を説明する模式図である。
図9図9は、腹側胴回り部20の変形例の断面を説明する模式図である。
図10図10は、腹側胴回り部20の変形例の断面を説明する模式図である。
図11図11は、パンツ型使い捨ておむつ1(以下「おむつ」)の斜視図である。
図12図12は、展開状態且つ伸長状態のおむつ1を肌側面側から見た概略平面図である。
図13図13は、図12中の腹側胴回り部20の拡大図である。
図14図14は、図12中の背側胴回り部30の拡大図である。
図15図15は、図13中のA−A矢視で示す断面の模式図である。
図16図16は、図14中のB−B矢視で示す断面の模式図である。
図17図17は、図13における腹側胴回り部20の接合部を説明する図である。
図18図18は、腹側胴回り部20の変形例の断面を説明する模式図である。
図19図19は、腹側胴回り部20の変形例の断面を説明する模式図である。
図20図20は、腹側胴回り部20の変形例の断面を説明する模式図である。
図21図21は、腹側胴回り部20の変形例の断面を説明する模式図である。
図22図22は、腹側胴回り部20の変形例の断面を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
上下方向、左右方向、及び前後方向を有し、吸収性コアを備える吸収性本体及び一対の胴回り部を有し、前記胴回り部は、肌側シート部、非肌側シート部、及び前記左右方向に伸縮可能な複数の糸ゴムを備え、前記一対の胴回り部のうちの少なくとも腹側胴回り部は、前記上下方向において、前記吸収性本体より上側の上側部と、前記吸収性コアと前記前後方向において重なるコア側部を有し、前記複数の糸ゴムは、前記上側部に前記上下方向に間欠に配置された複数の上側糸ゴムと、前記コア側部に前記上下方向に間欠に配置された複数のコア側糸ゴムを有するパンツ型吸収性物品であって、前記上側部における前記上下方向に隣接する前記上側糸ゴム同士のピッチの平均値は、前記コア側部における前記上下方向に隣接する前記コア側糸ゴム同士のピッチの平均値よりも小さく、前記上側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記上側部の前記上下方向の長さで除した値が、前記コア側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記コア側部の前記上下方向の長さで除した値より小さいことを特徴とするパンツ型吸収性物品である。
【0010】
このようなパンツ型吸収性物品によれば、上側部は、コア部側よりも糸ゴム同士のピッチを小さくすることで、着用者の肌に面で接触させやすくする一方で、コア部側よりも収縮力の小さい上側部の糸ゴムによって着用者の肌に糸ゴムの跡が付いたりする恐れを軽減させやすくなる。
【0011】
上下方向、左右方向、及び前後方向を有し、吸収性コアを備える吸収性本体及び一対の胴回り部を有し、前記胴回り部は、肌側シート部、非肌側シート部、及び前記左右方向に伸縮可能な複数の糸ゴムを備え、前記一対の胴回り部のうちの少なくとも腹側胴回り部は、前記上下方向において、前記吸収性本体より上側の上側部と、前記吸収性コアと前記前後方向において重なるコア側部を有し、前記複数の糸ゴムは、前記上側部に前記上下方向に間欠に配置された複数の上側糸ゴムと、前記コア側部に前記上下方向に間欠に配置された複数のコア側糸ゴムを有するパンツ型吸収性物品であって、前記上側部における前記上下方向に隣接する前記上側糸ゴム同士のピッチの平均値は、前記コア側部における前記上下方向に隣接する前記コア側糸ゴム同士のピッチの平均値よりも小さく、複数の前記上側糸ゴムの直径の平均値が、複数の前記コア側糸ゴムの直径の平均値より小さいことを特徴とするパンツ型吸収性物品である。
【0012】
このようなパンツ型吸収性物品によれば、上側部は、コア部側よりも糸ゴム同士のピッチを小さくすることで、着用者の肌に面で接触させやすくする一方で、コア部側よりも糸ゴムの直径の小さい上側部の糸ゴムによって着用者の肌に糸ゴムの跡が付いたりする恐れを軽減させやすくなる。
【0013】
かかるパンツ型吸収性物品であって、複数の前記上側糸ゴムは、前記左右方向において、前記腹側胴回り部の一端部から他端部まで連続して設けられていることが望ましい。
【0014】
このようなパンツ型吸収性物品によれば、上側糸ゴムによって、腹側胴回り部の一端部から他端部までを着用者の腹部にフィットさせやすくなる。
【0015】
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記左右方向における前記腹側胴回り部の中央部であって、前記上下方向における前記腹側胴回り部の上端部にはカット部が設けられていないことが望ましい。
【0016】
このようなパンツ型吸収性物品によれば、腹側胴回り部の上端にカットが設けられていないパンツ型吸収性物品は、上側糸ゴムによって着用者の肌に糸ゴムの跡が付いたりする恐れを軽減させることができる。
【0017】
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記腹側胴回り部は、前記前後方向において前記吸収性本体と重なり、且つ、前記上下方向において前記吸収性コアより上側の中間部を有し、前記複数の糸ゴムは、前記中間部に配置された中間糸ゴムを有していることが望ましい。
【0018】
このようなパンツ型吸収性物品によれば、中間糸ゴムによって、中間部を着用者の身体にフィットさせやすくなる。
【0019】
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記上側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記上側部の前記上下方向の長さで除した値が、前記中間部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記中間部の前記上下方向の長さで除した値より小さいことが望ましい。
【0020】
このようなパンツ型吸収性物品によれば、上側部を着用者の肌に柔らかく当接させつつ、中間部を着用者の肌によりフィットさせることで、上端部によって着用者の肌に糸ゴムの跡が付いたりすることを防ぎつつ、吸収性本体から排泄物が漏れてしまう恐れを軽減させることができる。
【0021】
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記コア側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記上側部の前記上下方向の長さで除した値が、前記中間部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記中間部の前記上下方向の長さで除した値より小さいことが望ましい。
【0022】
このようなパンツ型吸収性物品によれば、コア側部よりも中間部をよりしっかり着用者の肌フィットさせることで、吸収性本体の上側から排泄物が漏れてしまう恐れをより軽減させることができる。
【0023】
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記非肌側シート部の上側端部が肌側に折り返された上側シート部を有し、前記上側シート部の下端が、前記吸収性本体の上端よりも下側に位置することが望ましい。
【0024】
このようなパンツ型吸収性物品によれば、吸収性本体の上端と上側部との剛性差を緩和させることができるため、吸収性本体の上端より上側で上下方向に折れ曲がってしまう恐れを軽減させることができる。
【0025】
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記上側部は、前記肌側シート部より肌側に、上側シート部を有し、前記前後方向において、前記上側糸ゴムは、前記肌側シート部より肌側、且つ、前記上側シート部より非肌側に配置され、前記コア側糸ゴムは、前記肌側シート部より非肌側、且つ、前記非肌側シート部より肌側に配置されていることが望ましい。
【0026】
このようなパンツ型吸収性物品によれば、パンツ型吸収性物品を非肌側から見た際に、胴回り部の上側糸ゴムはコア側糸ゴムより視認しづらくなり、上側部が着用者の胴回りを柔らかくフィットさせるような印象を与えやすくなる。
【0027】
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記上側部は、前記肌側シート部と前記非肌側シート部を接合する接合部を有することが望ましい。
【0028】
このようなパンツ型吸収性物品によれば、上側部の剛性をより高くすることができるため、糸ゴムの収縮によって上側部が上下方向にまくれてしまう恐れを軽減させることができる。
【0029】
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記腹側胴回り部は、前記肌側シート部と前記非肌側シート部を接合する接合部を有し、前記接合部は、前記上下方向に沿った形状であり、複数の前記接合部が、前記左右方向に間欠に配置されていることが望ましい。
【0030】
このようなパンツ型吸収性物品によれば、接合部によって胴回り部の上下方向の剛性を向上させることができるため、糸ゴムの収縮によって胴回り部が上下方向にたくれてしまう恐れを軽減させることができる。
【0031】
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記一対の胴回り部のうちの背側胴回り部は、前記上下方向において、前記上側部と重なる背側上側部と、前記コア側部と重なる背側コア側部を有し、前記複数の糸ゴムは、前記背側上側部に前記上下方向に間欠に配置された複数の背側上側糸ゴムと、前記背側コア側部に前記上下方向に間欠に配置された複数の背側コア側糸ゴムを有し、前記背側上側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記背側上側部の前記上下方向の長さで除した値が、前記背側コア側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記背側コア側部の前記上下方向の長さで除した値より大きいことが望ましい。
【0032】
このようなパンツ型吸収性物品によれば、背側コア側糸ゴムよりもより伸長させる力が大きい、背側上側糸ゴムによって着用中の吸収性物品が下に落ちてしまう恐れを軽減させやすくなる。
【0033】
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記背側上側部における前記上下方向に隣接する前記背側上側糸ゴム同士のピッチの平均値は、前記背側コア側部における前記上下方向に隣接する前記背側コア側糸ゴム同士のピッチの平均値よりも小さいことが望ましい。
【0034】
このようなパンツ型吸収性物品によれば、背側コア側糸ゴムよりもより伸長させる力が大きい、背側上側糸ゴムによって着用中の吸収性物品が下に落ちてしまう恐れをより軽減させやすくなる。
【0035】
かかるパンツ型吸収性物品であって、前記一対の胴回り部のうちの背側胴回り部は、前記上下方向において、前記上側部と重なる背側上側部と、前記コア側部と重なる背側コア側部を有し、前記複数の糸ゴムは、前記背側上側部に前記上下方向に間欠に配置された複数の背側上側糸ゴムと、前記背側コア側部に前記上下方向に間欠に配置された複数の背側コア側糸ゴムを有し、前記上側部における前記上下方向に隣接する前記上側糸ゴム同士のピッチの平均値は、前記背側上側部における前記上下方向に隣接する前記背側上側糸ゴム同士のピッチの平均値以下であり、前記上側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさが、前記背側上側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさ以下であることが望ましい。
【0036】
このようなパンツ型吸収性物品によれば、背側胴回り部の糸ゴムによって、パンツ型吸収性物品を着用者の胴回りにフィットさせやすくする一方で、腹側胴回り部の糸ゴムのピッチを背側上側部の平均値以下であることで、上側部の肌に面で当接しつつ、腹側胴回り部の糸ゴムの伸長させる力が小さい腹側胴回り部は、着用者の腹部を過度に締め付けないようにすることができる。
【0037】
===第1実施形態===
以下、本発明に係るパンツ型吸収性物品として、乳幼児用の使い捨ておむつを例に挙げて第1実施形態を説明する。ただし、本発明に係るパンツ型吸収性物品は、乳幼児用の使い捨ておむつに限らず、大人用の使い捨ておむつや、生理用ショーツ等としても利用可能である。
【0038】
===パンツ型使い捨ておむつ1の構成===
図1は、パンツ型使い捨ておむつ1(以下「おむつ」)の斜視図である。図2は、展開状態且つ伸長状態のおむつ1を肌側面側から見た概略平面図である。「展開状態」とは、パンツ型状態のおむつ1の両側部の、腹側胴回り部20の両側側端部と背側胴回り部30の両側側端部の接合領域2をそれぞれ分離し、開いておむつ1全体を平面的に展開した状態である。「伸長状態」とは、おむつ1の皺が視認できなくなる程度まで、おむつ1が備える伸縮部材を伸長させた状態を示す。具体的には、おむつ1を構成する各部材(例えば、後述する腹側胴回り部20等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い寸法になるまで伸長させた状態を示す。図2中のC−C線は左右方向における中心線である。
【0039】
おむつ1は、図1に示すパンツ型状態において、上下方向、左右方向、及び前後方向を有し、胴回り開口部BH、及び、一対の脚回り開口部LHが形成されている。上下方向において、胴回り開口部BH側を上側とし、股下側を下側とする。また、おむつ1を構成する資材が積層された方向を厚さ方向といい、厚さ方向において着用者に接触する側を肌側といい、その逆側を非肌側という。なお、パンツ型状態のおむつ1の前後方向は、展開状態のおむつ1の厚さ方向に相当する。
【0040】
おむつ1は、所謂3ピースタイプであり、吸収性本体10と腹側胴回り部20、背側胴回り部30を有する。腹側胴回り部20は、着用者の腹側を覆い、背側胴回り部30は、着用者の背側を覆う。
【0041】
図2に示す展開状態のおむつ1において、腹側胴回り部20及び背側胴回り部30は、それらの長手方向がおむつ1の左右方向に沿うように配置されている。そして、左右方向における腹側胴回り部20の中央部に、吸収性本体10の長手方向一方側の端部がホットメルト等の接着部H10(図5)で接合され、左右方向における背側胴回り部30の中央部に、吸収性本体10の長手方向他方側の端部が接着部H10(図5)で接合されている。接着部H10における接着剤の塗布パターンとしては、ストライプパターン、スパイラルパターン、Ωパターン等の公知のパターンを例示できる。また、腹側胴回り部20及び背側胴回り部30と吸収性本体10との接合は、接着剤に限らず、熱溶着や超音波溶着等により固定した溶着領域であってもよい。
【0042】
図2に示す展開状態のおむつ1おむつ1は、中心線C−Cに対して左右対称な形状を有している。また、吸収性本体10の長手方向がおむつ1の上下方向に沿うように、吸収性本体10が長手方向の略中央C10で二つ折りされ、おむつ1の左右方向における腹側胴回り部20の両側端部と背側胴回り部30の両側端部とが、熱溶着や超音波溶着等で接合されて、一対の接合領域2が形成されることにより、図1に示すパンツ型状態のおむつ1となる。
【0043】
吸収性本体10は、吸収体11と、吸収体11よりも肌側に配置された液透過性のトップシート12と、吸収体11よりも非肌側に配置された液不透過性のバックシート13と、バックシート13よりも非肌側に配置された外装シート14とを有する。
【0044】
吸収体11は、平面視略矩形形状であり、尿等の排泄液を吸収して保持する吸収性コア11Aと、吸収性コア11Aを覆う液透過性のコアラップシート11Bを備える。吸収性コア11Aとしては、高吸収性ポリマー(SAP)を含むパルプ等の液体吸収性繊維を所定の形状、例えば平面視略砂時計形状に成形されたものを例示できる。コアラップシート11Bとしては、ティッシュペーパーや不織布等の液透過性シートを例示できる。
【0045】
また、図2に示すように、左右方向における吸収性本体10の両側部には、脚回り弾性部材15が設けられており、おむつ1は着用者の脚回りにフィットする。脚回り弾性部材15は、例えば、左右方向の内側に折り返されて2層となった外装シート14の間において、吸収性本体10の長手方向に伸長状態で固定されている。脚回り弾性部材15としては、糸ゴムや伸縮性シートを例示できる。
【0046】
腹側胴回り部20及び背側胴回り部30は、それぞれ略矩形形状を有している。この腹側胴回り部20の左右方向における中央部で、腹側胴回り部20の上端部には、カット部が設けられていない。カット部とは、例えば、腹側胴回り部20の上端部から下側に凹んだ形状等をいう。同様に、背側胴回り部30の左右方向における中央部で、腹側胴回り部20の上端部は、カット部が設けられていない。腹側胴回り部20は、肌側シート(肌側シート部)21と、非肌側シート22と、複数の糸ゴム23を有し、背側胴回り部30は、肌側シート31と、非肌側シート32と、複数の糸ゴム33を有する。肌側シート21、31と、非肌側シート22、32は、それぞれホットメルト等の接着剤によって接合されている。複数の糸ゴム23、33の詳細は後述する。
【0047】
非肌側シート22、32は肌側シート21、31よりも非肌側に配置されている。肌側シート21、31及び非肌側シート22、32は吸収性本体10よりも非肌側に配置されている。非肌側シート22、32の上方の端部は、肌触りの向上と耐久性の向上のために、それぞれ下方向に折り返した折り返し部22u、32uを構成している。非肌側シート22は、非肌側シート部22nと折り返し部22uを有する。
【0048】
肌側シート21、31及び非肌側シート22、32としては、SMS不織布(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド不織布)、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、プラスチックシート、開孔プラスチックシート及びそれらのラミネートシートなどの非伸縮シートを用いることができる。
【0049】
また、腹側胴回り部20は、折り返し部22uより肌側にシート部材24を備えている。シート部材24は、吸収性本体10の腹側の上端を跨ぐように、吸収性本体10と折り返し部22uに、接着部H24(図5参照)で接合されている。同様に、背側胴回り部30は、折り返し部32uより肌側にシート部材34を備えている。シート部材34は、吸収性本体10の背側の上端を跨ぐように、吸収性本体10、折り返し部32u及び肌側シート31に、接着剤H34(図6参照)で接合されている。シート部材24、34は、不織布等からなる矩形状のシート部材である。このシート部材24、34によって、吸収性本体10の上下方向の端部が着用者の肌に直接接触することを抑制し、着用時における腹側胴回り部20及び背側胴回り部30の肌触りをより良好なものにすることができる。また、シート部材24、34は、腹側胴回り部20及び背側胴回り部30と、吸収性本体10との接合をより強固にすることができる。
【0050】
===糸ゴム23、33について===
図3は、図2中の腹側胴回り部20の拡大図である。図4は、図2中の背側胴回り部30の拡大図である。複数の糸ゴム23、33は、肌側シート21、31と非肌側シート22、32の間において、上端部から下端部に亘ってホットメルト等の接着剤が塗布された糸ゴム23、33が並んで配置されるとともに、左右方向に伸長状態で固定されている。よって、腹側胴回り部20及び背側胴回り部30は互いに接合されるとともに、左右方向に伸縮し、着用者の胴回りにフィットする。
【0051】
図3に示すように、腹側胴回り部20は、上側から順に腹側上側部AU、腹側中間部AM、腹側コア側部ACを有する。具体的には、腹側上側部AUは、腹側胴回り部20のうち、上下方向において吸収性本体10より上側の矩形領域である。腹側コア側部ACは、腹側胴回り部20のうち、吸収性コア11Aと前後方向において重なる矩形領域である。腹側中間部AMは、吸収性本体10と重なり、且つ吸収性コア11Aより上側の矩形領域である。
【0052】
図4に示すように、背側胴回り部30は、上側から順に背側上側部BU、背側中間部BM、背側コア側部BCを有する。具体的には、パンツ型状態のおむつ1において、腹側胴回り部20の腹側上側部AUと前後方向において重なる背側胴回り部30の領域は、背側上側部BUであり、腹側胴回り部20の腹側中間部AMと前後方向において重なる背側胴回り部30の領域は、背側中間部BMであり、腹側胴回り部20の腹側コア側部ACと前後方向において重なる背側胴回り部30の領域は、背側コア側部BCである。
【0053】
図5は、図3中のA−A矢視で示す断面の模式図である。図6は、図4中のB−B矢視で示す断面の模式図である。図5及び図6においては、厚さ方向に関して構成を理解しやすいように寸法を適宜変更して示している。
【0054】
図5に示すように、腹側胴回り部20は、肌側から順に、シート部材24、折り返し部22u、肌側糸ゴム23u、肌側シート21、非肌側糸ゴム23cと接着部(接合部)H20、及び非肌側シート部22nを備えている。腹側胴回り部20の糸ゴム23のうち、腹側上側部AUには腹側上側糸ゴム23t、腹側中間部AMには腹側中間糸ゴム23m、腹側コア側部ACには腹側コア側糸ゴム23dが配置されている。具体的には、腹側上側糸ゴム23tとして複数の肌側糸ゴム23uが配置され、腹側中間糸ゴム23mとして複数の肌側糸ゴム23uと複数の非肌側糸ゴム23cが配置され、腹側コア側糸ゴム23dとして複数の非肌側糸ゴム23cが配置されている。
【0055】
図6に示すように、背側胴回り部30は、肌側から順に、シート部材34、折り返し部32u、肌側シート31、糸ゴム33、及び非肌側シート部32nを備えている。背側胴回り部30の糸ゴム33のうち、背側上側部BUには背側上側糸ゴム33t、背側中間部BMには背側中間糸ゴム33m、背側コア側部BCには背側コア側糸ゴム33dが配置されている。背側胴回り部30の糸ゴム33は、腹側胴回り部20のような肌側糸ゴムを有しておらず、全ての糸ゴム33は、腹側胴回り部20の非肌側糸ゴム23cに相当する位置に配置されている。
【0056】
腹側胴回り部20における折り返し部22uは、肌側糸ゴム23uより肌側に設けられた「上側シート部22s」ともいう。この折り返し部22uの下端は、吸収性本体10の上端より下側に位置していることが好ましい。つまり、折り返し部22uは、腹側上側部AUだけでなく、腹側中間部AMにまで配置されているとよい。これによって、比較的高い剛性を有する吸収性本体10の上端部によって生じた、吸収性本体10の上端における剛性の差を緩和させることができるため、吸収性本体10の上端を境に折れ曲がってしまう恐れを軽減させることができる。
【0057】
肌側糸ゴム23uは、前後方向において、肌側シート21より肌側で、且つ、折り返し部22uより非肌側に配置されており、非肌側糸ゴム23cは、肌側シート21より非肌側で、且つ、非肌側シート部22nより肌側に配置されていることが好ましい。つまり、肌側糸ゴム23uは肌側シート21より肌側であり、非肌側糸ゴム23cは肌側シート21より非肌側であることから、肌側糸ゴム23uは非肌側糸ゴム23cより肌側に位置している。腹側上側部AUにおいて、肌側糸ゴム23uより非肌側には、肌側シート21、接着部H20、非肌側シート部22nが配置されている。これによって、パンツ型状態、特に着用状態のおむつ1を非肌側から見た際に、肌側糸ゴム23uは、非肌側糸ゴム23cよりもより多くの資材を通して視認することになるため、腹側上側部AUの肌側糸ゴム23uを、非肌側糸ゴム23cよりも視認しづらくさせることができ、着用者の胴回りを過度に締め付けず、柔らかくおむつ1をフィットさせているような印象を与えやすくなる。また、図2及び図3に示すように、中間糸ゴム23mである肌側糸ゴム23u及び非肌側糸ゴム23cを、左右方向における、腹側胴回り部20の一端部から他端部まで連続して設けて、腹側胴回り部20の一端部から他端部までを着用者の肌にフィットさせることができ、肌側糸ゴム23uよりもより視認しやすい非肌側糸ゴム23cを有することで、腹側コア側部ACについては、非肌側糸ゴム23cの収縮力がより強く働いているような印象を与えやすくなる。
【0058】
また、腹側上側部AUにおいて、肌側シート21と非肌側シート部22nがホットメルト等の接着部H20によって接着されていることが好ましい。腹側上側部AUは、肌側糸ゴム23uの収縮によって、腹側胴回り部20の上端部が巻かれるように下がってしまう恐れがある。この点、腹側上側部AUにおいて、肌側シート21と非肌側シート部22nとを接着剤を用いて接着させることで、接着部H20の剛性によって腹側上側部AUの剛性を向上させることができ、腹側胴回り部20の上端部がまくれてしまう恐れを軽減させることができる。なお、接着部H20は、必ずしも接着剤による接合部に限られず、例えば、熱による溶着や超音波による融着等による接合部でもよい。
【0059】
図5に示すように、腹側上側糸ゴム23t同士のピッチPtの平均値は、腹側コア側糸ゴム23d同士のピッチPdの平均値より小さく、腹側上側部AUを左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさF1を腹側上側部AUの上下方向の長さH1で除した値(F1/H1)は、腹側コア側部ACを左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさF3を腹側コア側部ACの上下方向の長さH3で除した値(F3/H3)より小さい(F1/H1<F3/H3)。
【0060】
また、複数の腹側上側糸ゴム23tの直径の平均値は、複数の腹側コア側糸ゴム23dの直径の平均値より小さい。平たくいうと、腹側上側糸ゴム23tは腹側コア側糸ゴム23dより細い。そのため、腹側上側糸ゴム23tの左右方向への収縮力は、腹側コア側糸ゴム23dの左右方向への収縮力より小さい。
【0061】
腹側上側糸ゴム23t同士のピッチPtは、上下方向に隣接する腹側上側糸ゴム23tの中心間の長さである。腹側上側糸ゴム23t同士のピッチPtは、肌側糸ゴム23u同士のピッチでもある。本実施形態において、ピッチPtの平均値は、2.5mmであり、ピッチPtは、1.0mm〜4.0mmであることが好ましい。腹側コア側糸ゴム23d同士のピッチPdは、上下方向に隣接する腹側コア側糸ゴム23cの中心間の長さである。腹側コア側糸ゴム23d同士のピッチPdは、非肌側糸ゴム23cのピッチでもある。本実施形態において、ピッチPdの平均値は、7.0mmであり、ピッチPdは、5.0mm〜10.0mmであることが好ましい。本実施形態において、各ピッチPt及び各ピッチPdは、それぞれ略等間隔としたがこれに限られない。各ピッチPt、Pdはそれぞれ任意の値にすることができる。また、腹側上側糸ゴム23tと腹側コア側糸ゴム23dは、それぞれ略同じ太さを有しているが、これに限られない。腹側上側糸ゴム23tと腹側コア側糸ゴム23dは、それぞれ任意の太さのものを用いてもよい。
【0062】
左右方向に伸長させる力、すなわち左右方向の「伸長力」とは、左右方向の「収縮力」である。そのため、腹側上側部AUを左右方向の外側に向かって所定の力で伸長させた場合には、腹側上側部AUは、左右方向の内側に向かって収縮しようとする。その左右方向の内側に向かう力が「収縮力」である。例えば、自然状態のおむつ1を伸長状態のおむつ1にするために必要な伸長力と、伸長状態のおむつ1が自然状態のおむつ1に戻ろうとする収縮力は等しい。以下、「伸長力」に代えて「収縮力」ということもある。つまり、腹側上側部AUにおける上下方向の単位長さ当たりについて左右方向に働く収縮力が、腹側コア側部ACにおける上下方向の単位長さ当たりについて左右方向に働く収縮力より小さい。なお、背側胴回り部30の各部の左右方向に伸長させる力についても同様である。
【0063】
腹側上側糸ゴム23t同士のピッチPtの平均値を、腹側コア側糸ゴム23d同士のピッチPdの平均値より小さくすることによって、腹側コア側部ACよりも腹側上側部AUを着用者の肌に面で接触させやすくなるため、腹側上側糸ゴム23tが局所的に着用者の肌を締め付けてしまう恐れを軽減させることができる。
【0064】
しかし、一般的に、腹側上側糸ゴム23t同士のピッチPtの平均値を小さくすればするほど、腹側上側糸ゴム23tの数が増えてしまい、腹側上側部AUの収縮力が大きくなる傾向がある。特に、乳幼児は腹部に丸みを帯びた体型を有しているため、腹側上側糸ゴム23tの収縮による影響を受けやすい。また、腹側胴回り部20全体の収縮力を小さくすると、着用中のおむつ1が着用者の腹部にフィットせず、下方に落ちてしまう恐れがある。
【0065】
この点、おむつ1は、腹側上側部AUにおける上下方向の単位長さ当たりについて左右方向に働く収縮力を、腹側コア側部ACにおける上下方向の単位長さ当たりについて左右方向に働く収縮力より小さくしている。より小さな収縮力を有する腹側上側部AUが着用者の腹部により柔らかく接触する。これによって、腹側上側糸ゴム23tの収縮によって着用者の腹部が過度に締め付けられて着用者の肌に腹側上側糸ゴム23tの跡が付けられてしまうことを軽減することができる。一方、より大きな収縮力を有する腹側コア側部ACが着用者の胴回りにより強くフィットさせて、おむつ1が下方に落ちてしまう恐れを軽減させることができ、吸収性コア11Aを着用者の肌により強く当接させるため、排泄物が漏れてしまう恐れを軽減させることができる。
【0066】
また、腹側中間部AMにも、中間糸ゴム23mが配置されていることが好ましい。中間糸ゴム23mの収縮によって、吸収性本体10を着用者の腹部にフィットさせやすくなる。さらに、図5に示すように、腹側中間部AMが、中間糸ゴム23mとして肌側糸ゴム23uと非肌側糸ゴム23cを備えることで、吸収性本体10を着用者の腹部によりフィットさせやすくなる。腹側中間部AMは、吸収性本体10の腹側の上端部であるため、吸収性本体10の腹側の上端部を着用者の肌により強く密着させて、吸収性本体10の腹側の上端から排泄物が漏れてしまう恐れをより軽減させることができる。
【0067】
腹側上側部AUを左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさF1を腹側上側部AUの上下方向の長さH1で除した値(F1/H1)が、腹側中間部AMを左右方向に単位長さだけ伸長させる大きさF2を腹側中間部AMの上下方向の長さH2で除した値(F2/H2)よりも小さいことが好ましい(F1/H1<F2/H2)。これによって、腹側中間糸ゴム23mが吸収性本体10を着用者の腹部にフィットさせて排泄物が漏れるのを防ぎつつ、腹側中間部AMよりも収縮力の小さい腹側上側部AUは、着用者の肌により柔らかく当接するため、着用者の腹部を過度に締め付けて、腹側上側糸ゴム23tの跡が付くことを軽減させることができる。
【0068】
さらに、腹側コア側部ACを左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさF3を腹側コア側部ACの上下方向の長さH3で除した値(F3/H3)が、腹側中間部AMを左右方向に単位長さだけ伸長させる大きさF2を腹側中間部AMの上下方向の長さH2で除した値(F2/H2)より小さいことが好ましい(F3/H3<F2/H2)。つまり、腹側コア側部ACにおける上下方向の単位長さ当たりについて左右方向に働く収縮力を、腹側中間部AMにおける上下方向の単位長さ当たりについて左右方向に働く収縮力より小さくするとよい。これによって、腹側中間部AMは腹側コア側部ACより強く吸収性本体10を着用者の肌にフィットさせることができるため、吸収性本体10の上側から排泄物が漏れてしまう恐れをより軽減させることができる。
【0069】
背側上側部BUを左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさF4を背側上側部BUの上下方向の長さH1で除した値(F4/H1)は、背側コア側部BCを左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさF6を背側コア側部BCの上下方向の長さH3で除した値(F6/H3)より小さいことが好ましい(F4/H1<F6/H3)。なお、背側上側部BUは上下方向の長さがH1である腹側上側部AUと前後方向において重なるため、背側上側部BUの上下方向の長さはH1であり、背側コア側部BCは上下方向の長さがH3である腹側コア側部ACと前後方向において重なるため、背側コア側部BCの上下方向の長さはH3である。さらに、図6に示すように、背側上側糸ゴム33t同士のピッチPjの平均値は、背側コア側糸ゴム33d同士のピッチPkの平均値より小さいことが好ましい。つまり、背側上側部BUは、背側上側糸ゴム33tの収縮力が背側コア側糸ゴム33dの収縮力よりも小さい場合よりもより強固に着用者の胴回りにフィットさせることができるため、着用中のおむつ1が下方に落ちてしまう恐れをより軽減させることができる。
【0070】
また、腹側上側糸ゴム23t同士のピッチPtの平均値が、背側上側糸ゴム33t同士のピッチPjの平均値より小さく、腹側上側部AUを左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさF1が、背側上側部BUを左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさF4以下であることがより好ましい(F1≦F4)。これによって、パンツ型状態のおむつ1において、腹側上側部AUと環形状を形成する背側上側部BUが、背側コア側部BCより強く着用者の肌に当接する。そのため、おむつ1の上端部は、丸みを帯びた着用者の腹側には腹側上側部AUが柔らかく当接し、比較的平らな形状の背側には背側上側部BUがより強く肌に当接して、おむつ1が下方に落ちてしまう恐れを軽減させることができる。
【0071】
腹側胴回り部20は、肌側シート21と非肌側シート22とを接合する接合部を有しており、おむつ1においては、接着部H20である。図7は、図3における腹側胴回り部20の接合部を説明する図である。図7において、便宜上、糸ゴム23を省略している。図7に示すように、複数の接着部H20は、それぞれ上下方向に沿った形状であり、左右方向に間欠に配置されている。接着部H20には、接着剤が連続的に塗布されている。接着剤による接着部H20は比較的剛性が高いため、腹側胴回り部20、特に腹側上側部AUの上下方向の剛性を向上させることができる。腹側上側部AUの剛性が向上させることで、腹側胴回り部20の上端部がまくれてしまう恐れをより軽減させることができる。なお、肌側シート21と非肌側シート22との接合は、接着剤による接着に限られない。例えば、溶着や融着等によって行っても良い。また、接合部は、必ずしも連続している必要はなく、上下方向に間欠に配置された複数の溶着部や融着部等であってもよい。
【0072】
腹側上側部AUを左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさF1、腹側中間部AMを左右方向に単位長さだけ伸長させる大きさF2、腹側コア側部ACを左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさF3、背側上側部BUを左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさF4、及び背側コア側部BCを左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさF6の各収縮力の測定には、株式会社島津製作所のオートグラフ型引張試験機(例えば、AG−1KN1)を用いることができる。
【0073】
まず、伸長状態のおむつ1の、腹側胴回り部20及び背側胴回り部30のそれぞれ接合領域2の左右方向の内側同士間の左右方向の長さ(伸長寸法)を予め測定する。そして、接合領域2を含めたおむつ1の左右方向の両側の接合をカッターで切断し、腹側胴回り部20から腹側上側部AU、腹側中間部AM、腹側コア側部ACを、背側胴回り部30から背側上側部BU、背側コア側部BCをそれぞれ切り取って試料とする。
【0074】
腹側胴回り部20から腹側上側部AU、腹側中間部AM、腹側コア側部AC、背側胴回り部30から背側上側部BU、背側コア側部BCをそれぞれ切り取る際には、腹側胴回り部20及び背側胴回り部30に接合している吸収性本体10とともに切り取る。例えば、腹側中間部AMの試料は、腹側胴回り部20とともに、吸収性コア11Aを含まない吸収性本体10を切り取ったものであり、腹側コア側部ACの試料は、腹側胴回り部20とともに、吸収性コア11Aを含む吸収性本体10を切り取ったものである。
【0075】
次に、各試料の一方側の端を固定チャック、他方側の端を可動チャックに挟み、300mm/minの速度で伸長寸法の約90%の長さとなるまで伸長させた後に、伸長寸法の約75%の大きさまで収縮させたときの引張荷重(N)を求めて、単位長さ(mm)当たりの力(N/mm)に換算して単位長さだけ伸長させる力とすることができる。
【0076】
なお、各部(AU、AM、AC、BU、BM、BC)を左右方向に伸長させる力の大きさは、糸ゴム23、33の太さだけでなく、糸ゴムのばね定数や糸ゴムの本数、各部(AU、AM、AC、BU、BM、BC)に積層されている資材の種類や数によっても調整可能である。
【0077】
===変形例===
図8から図10は、腹側胴回り部20の変形例の断面を説明する模式図である。上述の実施形態においては、腹側胴回り部20に糸ゴム23として肌側糸ゴム23uと非肌側糸ゴム23cを配置し、肌側糸ゴム23uより肌側に折り返し部22uを設けたが、これに限られない。
【0078】
例えば、図8及び図9に示すように、腹側中間糸ゴム23mとして非肌側糸ゴム23cのみを配置し、肌側糸ゴム23uを配置しないものであってもよい。また、図示はないが、腹側中間糸ゴム23mとして、肌側糸ゴム23uのみを配置し、非肌側糸ゴム23cを配置しないものであってもよい。
【0079】
また、図8に示すように、肌側糸ゴム23uより肌側に、非肌側シート22とは異なる部材からなる上側シート部22sを有していてもよい。上側シート部22sや折り返し部22uは、少なくとも肌側糸ゴム23uを肌側から覆うものであればよく、図8に示すように、肌側糸ゴム23uが腹側上側領域AUに配置されている場合でも、上側シート部22s(折り返し部u)を腹側上側部AUと腹側中間部AMに亘って設けるものであってもよい。同様に、上側シート部22s(折り返し部u)を腹側上側部AU、腹側中間部AM及び腹側コア側部ACに亘って設けるものであってもよい。
【0080】
さらに、図9に示すように、肌側糸ゴム23uを配置しない構成であってもよい。このような場合においても、腹側上側糸ゴム23t同士のピッチPtの平均値を、腹側コア側糸ゴム23d同士のピッチPdの平均値より小さくして、腹側上側部AUを着用者の肌に面で接触させやすくしつつ、腹側上側部AUにおける上下方向の単位長さ当たりについて左右方向に働く収縮力を、腹側コア側部ACにおける上下方向の単位長さ当たりについて左右方向に働く収縮力より小さくすることで、腹側上側部AUにおける過度な締め付けを軽減させることができる。なお、図9に示すように、腹側上側部AUにおいて、腹側上側糸ゴム23tより肌側に肌側シート21と折り返し部22u(上側シート部22s)のように複数の部材を重ねることで、腹側上側糸ゴム23tが収縮しても腹側上側部AUをより柔らかい肌当たりにすることができる。
【0081】
図10に示すように、非肌側シート22だけでなく、肌側シート21も折り返し部を有していてもよい。このような構成とすることで、腹側胴回り部20の上端部における資材をより多くすることができるため、腹側上側糸ゴム23tの収縮による肌当たりをより緩和させることができ、腹側上側糸ゴム23tが着用者の肌を過度に締め付ける恐れを軽減させることができる。
【0082】
===第2実施形態===
以下、本発明に係るパンツ型吸収性物品として、乳幼児用の使い捨ておむつを例に挙げて第2実施形態を説明する。ただし、本発明に係るパンツ型吸収性物品は、乳幼児用の使い捨ておむつに限らず、大人用の使い捨ておむつや、生理用ショーツ等としても利用可能である。以下の説明において、肌側糸ゴム23uを「上側糸ゴム23u」ともいい、非肌側糸ゴム23cを「コア側糸ゴム23c」ともいう。
【0083】
===パンツ型使い捨ておむつ1の構成===
図11は、パンツ型使い捨ておむつ1(以下「おむつ」)の斜視図である。図112は、展開状態且つ伸長状態のおむつ1を肌側面側から見た概略平面図である。「展開状態」とは、パンツ型状態のおむつ1の両側部の、腹側胴回り部20の両側側端部と背側胴回り部30の両側側端部の接合領域2をそれぞれ分離し、開いておむつ1全体を平面的に展開した状態である。「伸長状態」とは、おむつ1の皺が視認できなくなる程度まで、おむつ1が備える伸縮部材を伸長させた状態を示す。具体的には、おむつ1を構成する各部材(例えば、後述する腹側胴回り部20等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い寸法になるまで伸長させた状態を示す。図12中のC−C線は左右方向における中心線である。
【0084】
おむつ1は、図11に示すパンツ型状態において、上下方向、左右方向、及び前後方向を有し、胴回り開口部BH、及び、一対の脚回り開口部LHが形成されている。上下方向において、胴回り開口部BH側を上側とし、股下側を下側とする。また、おむつ1を構成する資材が積層された方向を厚さ方向といい、厚さ方向において着用者に接触する側を肌側といい、その逆側を非肌側という。なお、パンツ型状態のおむつ1の前後方向は、展開状態のおむつ1の厚さ方向に相当する。
【0085】
おむつ1は、所謂3ピースタイプであり、吸収性本体10と腹側胴回り部20、背側胴回り部30を有する。腹側胴回り部20は、着用者の腹側を覆い、背側胴回り部30は、着用者の背側を覆う。
【0086】
図12に示す展開状態のおむつ1において、腹側胴回り部20及び背側胴回り部30は、それらの長手方向がおむつ1の左右方向に沿うように配置されている。そして、左右方向における腹側胴回り部20の中央部に、吸収性本体10の長手方向一方側の端部がホットメルト等の接着部H10(図15)で接合され、左右方向における背側胴回り部30の中央部に、吸収性本体10の長手方向他方側の端部が接着部H10(図15)で接合されている。接着部H10における接着剤の塗布パターンとしては、ストライプパターン、スパイラルパターン、Ωパターン等の公知のパターンを例示できる。また、腹側胴回り部20及び背側胴回り部30と吸収性本体10との接合は、接着剤に限らず、熱溶着や超音波溶着等により固定した溶着領域であってもよい。
【0087】
図12に示す展開状態のおむつ1おむつ1は、中心線C−Cに対して左右対称な形状を有している。また、吸収性本体10の長手方向がおむつ1の上下方向に沿うように、吸収性本体10が長手方向の略中央C10で二つ折りされ、おむつ1の左右方向における腹側胴回り部20の両側端部と背側胴回り部30の両側端部とが、熱溶着や超音波溶着等で接合されて、一対の接合領域2が形成されることにより、図11に示すパンツ型状態のおむつ1となる。
【0088】
吸収性本体10は、吸収体11と、吸収体11よりも肌側に配置された液透過性のトップシート12と、吸収体11よりも非肌側に配置された液不透過性のバックシート13と、バックシート13よりも非肌側に配置された外装シート14とを有する。
【0089】
吸収体11は、平面視略矩形形状であり、尿等の排泄液を吸収して保持する吸収性コア11Aと、吸収性コア11Aを覆う液透過性のコアラップシート11Bを備える。吸収性コア11Aとしては、高吸収性ポリマー(SAP)を含むパルプ等の液体吸収性繊維を所定の形状、例えば平面視略砂時計形状に成形されたものを例示できる。コアラップシート11Bとしては、ティッシュペーパーや不織布等の液透過性シートを例示できる。
【0090】
また、図12に示すように、左右方向における吸収性本体10の両側部には、脚回り弾性部材15が設けられており、おむつ1は着用者の脚回りにフィットする。脚回り弾性部材15は、例えば、左右方向の内側に折り返されて2層となった外装シート14の間において、吸収性本体10の長手方向に伸長状態で固定されている。脚回り弾性部材15としては、糸ゴムや伸縮性シートを例示できる。
【0091】
腹側胴回り部20は、肌側シート(肌側シート部)21と、非肌側シート22と、複数の糸ゴム23を有し、背側胴回り部30は、肌側シート31と、非肌側シート32と、複数の糸ゴム33を有する。肌側シート21、31と、非肌側シート22、32は、それぞれホットメルト等の接着剤によって接合されている。複数の糸ゴム23、33の詳細は後述する。
【0092】
非肌側シート22、32は肌側シート21、31よりも非肌側に配置されている。肌側シート21、31及び非肌側シート22、32は吸収性本体10よりも非肌側に配置されている。非肌側シート22、32の上方の端部は、肌触りの向上と耐久性の向上のために、それぞれ下方向に折り返した折り返し部22u、32uを構成している。非肌側シート22は、非肌側シート部22nと折り返し部22uを有する。
【0093】
肌側シート21、31及び非肌側シート22、32としては、SMS不織布(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド不織布)、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、プラスチックシート、開孔プラスチックシート及びそれらのラミネートシートなどの非伸縮シートを用いることができる。
【0094】
また、腹側胴回り部20は、折り返し部22uより肌側にシート部材24を備えている。シート部材24は、吸収性本体10の腹側の上端を跨ぐように、吸収性本体10と折り返し部22uに、接着部H24(図15参照)で接合されている。同様に、背側胴回り部30は、折り返し部32uより肌側にシート部材34を備えている。シート部材34は、吸収性本体10の背側の上端を跨ぐように、吸収性本体10、折り返し部32u及び肌側シート31に、接着剤H34(図16参照)で接合されている。シート部材24、34は、不織布等からなる矩形状のシート部材である。このシート部材24、34によって、吸収性本体10の上下方向の端部が着用者の肌に直接接触することを抑制し、着用時における腹側胴回り部20及び背側胴回り部30の肌触りをより良好なものにすることができる。また、シート部材24、34は、前側胴回り部20及び背側胴回り部30と、吸収性本体10との接合をより強固にすることができる。
【0095】
===糸ゴム23、33について===
図13は、図12中の腹側胴回り部20の拡大図である。図14は、図12中の背側胴回り部30の拡大図である。複数の糸ゴム23、33は、肌側シート21、31と非肌側シート22、32の間において、上端部から下端部に亘ってホットメルト等の接着剤が塗布された糸ゴム23、33が並んで配置されるとともに、左右方向に伸長状態で固定されている。よって、腹側胴回り部20及び背側胴回り部30は互いに接合されるとともに、左右方向に伸縮し、着用者の胴回りにフィットする。
【0096】
図13に示すように、腹側胴回り部20は、上側から順に腹側上側部AU、腹側中間部AM、腹側コア側部ACを有する。具体的には、腹側上側部AUは、腹側胴回り部20のうち、上下方向において吸収性本体10より上側の矩形領域である。腹側コア側部ACは、腹側胴回り部20のうち、吸収性コア11Aと前後方向において重なる矩形領域である。腹側中間部AMは、吸収性本体10と重なり、且つ吸収性コア11Aより上側の矩形領域である。
【0097】
図14に示すように、背側胴回り部30は、上側から順に背側上側部BU、背側中間部BM、背側コア側部BCを有する。具体的には、パンツ型状態のおむつ1において、腹側胴回り部20の腹側上側部AUと前後方向において重なる背側胴回り部30の領域は、背側上側部BUであり、腹側胴回り部20の腹側中間部AMと前後方向において重なる背側胴回り部30の領域は、背側中間部BMであり、腹側胴回り部20の腹側コア側部ACと前後方向において重なる背側胴回り部30の領域は、背側コア側部BCである。
【0098】
図15は、図13中のA−A矢視で示す断面の模式図である。図16は、図14中のB−B矢視で示す断面の模式図である。図15及び図16においては、厚さ方向に関して構成を理解しやすいように寸法を適宜変更して示している。
【0099】
図15に示すように、腹側胴回り部20は、肌側から順に、シート部材24、折り返し部22u、上側糸ゴム23u、肌側シート21、コア側糸ゴム23cと接着部(接合部)H20、及び非肌側シート部22nを備えている。腹側胴回り部20の糸ゴム23のうち、腹側上側部AU及び腹側中間部AMには上側糸ゴム23uが配置されており、腹側コア側部AC及び腹側中間部AMにはコア側糸ゴム23cが配置されている。腹側中間部AMに配置された上側糸ゴム23u及びコア側糸ゴム23cを、中間糸ゴム23mともいう。また、折り返し部22uは、上側糸ゴム23uより肌側に設けられた「上側シート部22s」ともいう。
【0100】
図16に示すように、背側胴回り部30は、肌側から順に、シート部材34、折り返し部32u、肌側シート31、糸ゴム33、及び非肌側シート部32nを備えている。背側胴回り部30の糸ゴム33は、腹側胴回り部20のような上側糸ゴムを有していない。
【0101】
上側糸ゴム23uは、前後方向において、肌側シート21より肌側で、且つ、折り返し部22uより非肌側で、吸収性本体10より非肌側に配置されており、コア側糸ゴム23cは、肌側シート21より非肌側で、且つ、非肌側シート部22nより肌側で、吸収性本体10より非肌側に配置されている。つまり、上側糸ゴム23uは肌側シート21より肌側であり、コア側糸ゴム23cは肌側シート21より非肌側であることから、上側糸ゴム23uはコア側糸ゴム23cより肌側に位置している。腹側上側部AUにおいて、上側糸ゴム23uより非肌側には、肌側シート21、接着部H20、非肌側シート部22nが配置されている。また、図12及び図13に示すように、中間糸ゴム23mである上側糸ゴム23u及びコア側糸ゴム23cは、左右方向において、腹側胴回り部20の一端部から他端部まで連続して設けられている。
【0102】
このような上側糸ゴム23u及びコア側糸ゴム23cの配置とすることで、パンツ型状態、特に着用状態のおむつ1を非肌側から見た際に、上側糸ゴム23uは、コア側糸ゴム23cよりもより多くの資材を通して視認することになるため、腹側上側部AUの上側糸ゴム23uは、コア側糸ゴム23cよりも視認しづらくさせることができる。
【0103】
従来のパンツ型使い捨ておむつの胴回り部の糸ゴムは、背側胴回り部30のように肌側シートと非肌側シートとの間に配置されることが一般的である。しかし、従来のパンツ型使い捨ておむつでは、上下方向において、吸収性本体と重なる部分を有さない胴回り部の上端部は、糸ゴムの収縮力が強く働いているように視認されやすく、おむつ1を非肌側から見た際に胴回り部の上端部を過度に締め付けているような印象を与える恐れがあった。特に、乳幼児のように腹部が前側にせり出したような体型の場合には、腹側を過度に締め付けているような印象を与えやすいという問題があった。
【0104】
この点、本実施形態のおむつ1は、腹側上側部AUの上側糸ゴム23uは、コア側糸ゴム23cよりも視認しづらくすることで、着用者の胴回りを過度に締め付けず、柔らかくおむつ1をフィットさせているような印象を与えやすくなる。また、上側糸ゴム23uよりもより視認しやすいコア側糸ゴム23cを有することで、腹側上側部AUは着用者の腹部に柔らかくフィットさせる印象を与える一方で、腹側コア側部ACについては、コア側糸ゴム23cの収縮力がより強く働いているような印象を与えやすくなる。これによって、着用者の胴回りに柔らかくフィットするおむつ1であっても、吸収性コア11Aを着用者の身体により強くフィットさせて、排泄物がおむつ1の外側に漏れる恐れを軽減させているという印象を与えやすくなる。
【0105】
腹側中間部AMには、中間糸ゴム23mが配置されているため、中間糸ゴム23mの収縮によって、吸収性本体10を着用者の腹部にフィットさせやすい。さらに、腹側中間部AMにおいて、上側糸ゴム23uとコア側糸ゴム23cの中間糸ゴム23mを備えることで、吸収性本体10を着用者の腹部によりフィットさせやすくなる。腹側中間部AMは、吸収性本体10の腹側の上端部であるため、吸収性本体10の腹側の上端部を着用者の肌により強く密着させることで、排泄物が吸収性本体10の腹側の上端部から漏れてしまう恐れをより軽減させることができる。また、腹側胴回り部20の左右方向の一端部から他端部まで連続して設けられた中間ゴム23mを備えることで、吸収性本体10の腹側の上端部を着用者の肌により密着させやすくなり、吸収性本体10を着用者の身体にフィットさせた状態とすることができる。
【0106】
また、腹側上側部AUにおいて、肌側シート21と非肌側シート部22nがホットメルト等の接着部H20によって接着されていることが好ましい。腹側上側部AUは、上側糸ゴム23uの収縮によって、腹側胴回り部20の上端部が巻かれるように下がってしまう恐れがある。この点、腹側上側部AUにおいて、肌側シート21と非肌側シート部22nとを接着剤を用いて接着させることで、接着部H20の剛性によって腹側上側部AUの剛性を向上させることができ、腹側胴回り部20の上端部がまくれてしまう恐れを軽減させることができる。なお、接着部H20は、必ずしも接着剤による接合部に限られず、例えば、熱による溶着や超音波による融着等による接合部でもよい。
【0107】
腹側胴回り部20は、肌側シート21と非肌側シート22とを接合する接合部を有しており、おむつ1においては、接着部H20である。図17は、図13における腹側胴回り部20の接合部を説明する図である。図17において、便宜上、糸ゴム23を省略している。図17に示すように、複数の接着部H20は、それぞれ上下方向に沿った形状であり、左右方向に間欠に配置されている。接着部H20には、接着剤が連続的に塗布されている。接着剤による接着部H20は比較的剛性が高いため、腹側胴回り部20、特に腹側上側部AUの上下方向の剛性を向上させることができる。腹側上側部AUの剛性が向上させることで、腹側胴回り部20の上端部がまくれてしまう恐れをより軽減させることができる。また、図17に示すように、左右方向における接着部H20の長さを、隣接する2つの接着部H20の間の距離よりも短くすることで、左右方向における接着部H20の長さが隣接する2つの接着部H20の間の距離より長い場合よりも、接着剤によって腹側上側部AUが硬くなりすぎてしまう恐れを軽減させることができる。なお、肌側シート21と非肌側シート22との接合は、接着剤による接着に限られない。例えば、溶着や融着等によって行っても良い。また、接合部は、必ずしも連続している必要はなく、上下方向に間欠に配置された複数の溶着部や融着部等であってもよい。
【0108】
さらに、折り返し部22uの下端が、吸収性本体10の上端より下側に位置している。つまり、折り返し部22uは、腹側上側部AUだけでなく、腹側中間部AMにまで配置されている。これによって、比較的高い剛性を有する吸収性本体10の上端部によって生じた、吸収性本体10の上端における剛性の差を緩和させることができるため、吸収性本体10の上端を境に折れ曲がってしまう恐れを軽減させることができる。
【0109】
腹側上側部AUを左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさF1を腹側上側部AUの上下方向の長さH1で除した値(F1/H1)が、腹側中間部AMを左右方向に単位長さだけ伸長させる大きさF2を腹側中間部AMの上下方向の長さH2で除した値(F2/H2)よりも小さいことが好ましい(F1/H1<F2/H2)。
【0110】
なお、左右方向に伸長させる力、すなわち左右方向の「伸長力」とは、左右方向の「収縮力」である。そのため、腹側上側部AUを左右方向の外側に向かって所定の力で伸長させた場合には、腹側上側部AUは、左右方向の内側に向かって収縮しようとする。その左右方向の内側に向かう力が「収縮力」である。例えば、自然状態のおむつ1を伸長状態のおむつ1にするために必要な伸長力と、伸長状態のおむつ1が自然状態のおむつ1に戻ろうとする収縮力は等しい。以下、「伸長力」に代えて「収縮力」ということもある。
【0111】
つまり、腹側上側部AUにおける上下方向の単位長さ当たりについて左右方向に働く収縮力を、腹側中間部AMにおける上下方向の単位長さ当たりについて左右方向に働く収縮力より小さくする。これによって、腹側上側部AUを着用者の肌に柔らかく当接させつつ、腹側中間部AMをより強く着用者の肌にフィットさせることができる。腹側中間部AMにおいては、吸収性本体10を着用者の肌により強く当接させて排泄物が漏れてしまう恐れを軽減させる一方、腹側上側部AUにおいては、着用者の肌を過度に締め付けて、着用者の肌に糸ゴム23の跡が付いてしまったりする恐れを軽減させることができる。
【0112】
また、腹側コア側部ACを左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさF3を腹側コア側部ACの上下方向の長さH3で除した値(F3/H3)が、腹側中間部AMを左右方向に単位長さだけ伸長させる大きさF2を腹側中間部AMの上下方向の長さH2で除した値(F2/H2)より小さいことが好ましい(F3/H3<F2/H2)。つまり、腹側コア側部ACにおける上下方向の単位長さ当たりについて左右方向に働く収縮力を、腹側中間部AMにおける上下方向の単位長さ当たりについて左右方向に働く収縮力より小さくする。これによって、腹側中間部AMは腹側コア側部ACより強く吸収性本体10を着用者の肌にフィットさせることができるため、吸収性本体10の上側から排泄物が漏れてしまう恐れをより軽減させることができる。
【0113】
さらに、腹側上側部AUを左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさF1を腹側上側部AUの上下方向の長さH1で除した値(F1/H1)が、腹側コア側部ACを左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさF3を腹側コア側部ACの上下方向の長さH3で除した値(F3/H3)より小さいことがより好ましい(F1/H1<F3/H3)。つまり、腹側上側部AUにおける上下方向の単位長さ当たりについて左右方向に働く収縮力を、腹側コア側部ACにおける上下方向の単位長さ当たりについて左右方向に働く収縮力より小さくすることがより好ましい。これによって、腹側上側部AUにおいては、着用者の肌を過度に締め付けて、着用者の肌に糸ゴム23の跡が付いてしまったりする恐れを軽減させつつ、腹側コア側部ACにおいてより強く吸収性コア11Aを着用者の肌にフィットさせることができるため、排泄物が漏れてしまう恐れをより軽減させることができる。
【0114】
腹側上側部AUを左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさF1、腹側中間部AMを左右方向に単位長さだけ伸長させる大きさF2、及び腹側コア側部ACを左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさF3の収縮力の測定には、株式会社島津製作所のオートグラフ型引張試験機(例えば、AG−1KN1)を用いることができる。まず、伸長状態のおむつ1の、腹側胴回り部20の接合領域2の左右方向の内側同士間の左右方向の長さ(伸長寸法)を予め測定し、接合領域2を含めたおむつ1の左右方向の両側の接合をカッターで切断し、腹側胴回り部20から腹側上側部AU、腹側中間部AM、腹側コア側部ACをそれぞれ切り取って試料とする。
【0115】
腹側胴回り部20から腹側上側部AU、腹側中間部AM、腹側コア側部ACをそれぞれ切り取る際には、腹側胴回り部20に接合している吸収性本体10とともに切り取る。つまり、腹側中間部AMの試料は、腹側胴回り部20とともに、吸収性コア11Aを含まない吸収性本体10を切り取ったものであり、腹側コア側部ACの試料は、腹側胴回り部20とともに、吸収性コア11Aを含む吸収性本体10を切り取ったものである。
【0116】
次に、各試料の一方側の端を固定チャック、他方側の端を可動チャックに挟み、300mm/minの速度で伸長寸法の約90%の長さとなるまで伸長させた後に、伸長寸法の約75%の大きさまで収縮させたときの引張荷重(N)を求めて、単位長さ(mm)当たりの力(N/mm)に換算して単位長さだけ伸長させる力とすることができる。
【0117】
各部(AU、AM、AC)を左右方向に伸長させる力の大きさは、糸ゴムの太さや糸ゴムのばね定数、又は糸ゴムの本数等で調整可能である。
【0118】
===変形例===
図18から図22は、腹側胴回り部20の変形例の断面を説明する模式図である。上述の実施形態においては、上側糸ゴム23uを腹側上側部AUと腹側中間部AMに配置し、コア側糸ゴム23cを腹側コア側部ACと腹側中間部AMに配置し、上側糸ゴム23uより肌側に折り返し部22uを設けたが、これに限られない。
【0119】
例えば、図18に示すように、腹側上側部AUに上側糸ゴム23uを配置し、腹側中間部AMと腹側コア側部ACに上側糸ゴム23uを配置せず、腹側コア側部ACと腹側中間部AMにコア側糸ゴム23cを配置し、腹側上側部AUにコア側糸ゴム23cを配置しない構成であってもよい。このような場合においても、パンツ型状態のおむつ1において、腹側胴回り部20の上端部の糸ゴム23(23u)を視認しづらい状態として、着用者の腹部に柔らかく当接させている印象を与えつつ、吸収性本体10と前後方向で重なる位置に設けられた糸ゴム23(23c)によって、吸収性本体10を着用者の身体により強くフィットさせて、排泄物が漏れにくい構成であるという印象を与えやすくすることができる。
【0120】
また、図19に示すように、上側糸ゴム23uより肌側に、非肌側シート22とは異なる部材からなる上側シート部22sを有していてもよい。さらに、上側シート部22sや折り返し部22uは、必ずしも上側糸ゴム23uが配置された領域のみに配置されるものとは限らない。上側シート部22sや折り返し部22uは、少なくとも上側糸ゴム23uを肌側から覆うものであればよく、図19に示すように、上側糸ゴム23uが腹側上側領域AUに配置されている場合でも、上側シート部22s(折り返し部u)を腹側上側部AUと腹側中間部AMに亘って設けるものであってもよい。同様に、上側糸ゴム23uが腹側上側領域AUに配置されている場合に、上側シート部22s(折り返し部u)を腹側上側部AU、腹側中間部AM及び腹側コア側部ACに亘って設けるものであってもよい。
【0121】
図20に示すように、上側糸ゴム23uを腹側上側部AUと腹側中間部AMに配置し、コア側糸ゴム23cを腹側コア側部ACに設ける構成であってもよい。このようにすることで、パンツ型状態のおむつ1において、非肌側からより視認しづらい上側糸ゴム23uをより多く設けることになるため、腹側胴回り部20が柔らかく着用者の肌に当接するという印象を与えやすくなる。また、折り返し部22uと、上側シート部22sの両方を備えるものであってもよい。
【0122】
図21に示すように、上側糸ゴム23uを腹側上側部AU、腹側中間部AM及び腹側コア側部ACに配置してもよい。従来のように肌側シート21と非肌側シート22との間に糸ゴムを配置した場合よりもより多くの糸ゴムを配置することができるため、吸収性本体10、特に吸収性コア11Aを着用者の肌によりフィットさせることができ、排泄物が漏れてしまう恐れを軽減させることができる。
【0123】
図22に示すように、非肌側シート22だけでなく、肌側シート21も折り返し部を有していてもよい。このような構成とすることで、腹側胴回り部20の上端部の剛性を向上させることができ、腹側胴回り部20の上端部がまくれてしまう恐れを軽減させることができる。
【0124】
前述した本発明の実施形態には、以下の態様のパンツ型吸収性物品が含まれ、次の課題が解決される。
【0125】
パンツ型吸収性物品として、パンツ型使い捨ておむつが知られている。例えば、特許文献1には、腹側シート部材2、背側シート部材3、及び吸収性コア5を有するパンツ型の使い捨ておむつ1が開示されている。腹側シート部材2と背側シート部材3は、それぞれ幅方向に伸長可能な弾性部材7を備え、吸収性コア5の上端部5Wよりも上側にウエスト弾性部材7Wを配置しておむつのズレ落ちを防止している。
【0126】
しかし、特許文献1では、着用状態のパンツ型の使い捨ておむつ1のウエスト弾性部材7Wを視認しやすい状態となりやすい。そのため、特に腹部に丸みを帯びた乳幼児が着用した場合には、ウエスト弾性部材7Wが着用者の胴回りを過度に締め付けているような印象を与えやすくなってしまう恐れがあった。
【0127】
以下の態様のパンツ型吸収性物品は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、着用者の胴回りに柔らかくフィットさせている印象を与えやすいパンツ型吸収性物品を提供することにあり、前述した本発明の実施形態には、以下の態様のパンツ型吸収性物品も含まれる。
【0128】
<態様1>
上下方向、左右方向、及び前後方向を有し、
吸収性コアを備える吸収性本体及び一対の胴回り部を有し、
前記胴回り部は、肌側シート部、非肌側シート部、及び前記左右方向に伸縮可能な複数の糸ゴムを備え、
前記一対の胴回り部のうちの少なくとも一方の胴回り部は、前記上下方向において、前記吸収性本体より上側の上側部と、前記吸収性コアと前記前後方向において重なるコア側部を有し、
前記複数の糸ゴムは、前記上側部に配置された上側糸ゴムと、前記コア側部に配置されたコア側糸ゴムを有するパンツ型吸収性物品であって、
前記上側部は、前記肌側シート部より肌側に、上側シート部を有し、
前記前後方向において、
前記上側糸ゴムは、前記肌側シート部より肌側、且つ、前記上側シート部より非肌側に配置され、
前記コア側糸ゴムは、前記肌側シート部より非肌側、且つ、前記非肌側シート部より肌側に配置されていることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
【0129】
態様1のパンツ型吸収性物品によれば、パンツ型吸収性物品を非肌側から見た際に、胴回り部の上側糸ゴムはコア側糸ゴムより視認しづらくなり、上側部が着用者の胴回りを柔らかくフィットさせるような印象を与えやすくなる。
【0130】
<態様2>
前記上側部は、前記肌側シート部と前記非肌側シート部を接合する接合部を有する、態様1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0131】
態様2のパンツ型吸収性物品によれば、上側部の剛性をより高くすることができるため、糸ゴムの収縮によって上側部が上下方向にまくれてしまう恐れを軽減させることができる。
【0132】
<態様3>
前記胴回り部は、前記前後方向において前記吸収性本体と重なり、且つ、前記上下方向において前記吸収性コアより上側の中間部を有し、
前記複数の糸ゴムは、前記中間部に配置された中間糸ゴムを有している、態様1又は2に記載のパンツ型吸収性物品。
【0133】
態様3のパンツ型吸収性物品によれば、中間糸ゴムによって、中間部を着用者の身体にフィットさせやすくなる。
【0134】
<態様4>
前記中間糸ゴムが、前記肌側シート部より肌側、且つ、前記上側シート部より非肌側に配置されている、態様3に記載のパンツ型吸収性物品。
【0135】
このようなパンツ型吸収性物品によれば、パンツ型吸収性物品を非肌側から見た際に、胴回り部に設けられた糸ゴムのうち、より多くの糸ゴムを視認しづらくさせることができるため、胴回り部が着用者の胴回りに柔らかくフィットさせるような印象を与えやすくなる。
【0136】
<態様5>
前記中間糸ゴムが、前記肌側シート部より非肌側、且つ、前記非肌側シート部より肌側に配置されている、態様3に記載のパンツ型吸収性物品。
【0137】
態様5のパンツ型吸収性物品によれば、胴回り部のうち、吸収性本体と前後方向において重なる部分の糸ゴムを視認しやすくなるため、着用者に、吸収性本体が身体にフィットさせて、排泄物が漏れにくい構成であるという印象を与えやすくなる。
【0138】
<態様6>
前記中間糸ゴムが、
前記肌側シート部より肌側、且つ、前記上側シート部より非肌側と、
前記肌側シート部より非肌側、且つ、前記非肌側シート部より肌側に、それぞれ配置されている、態様3から5のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0139】
態様6のパンツ型吸収性物品によれば、中間部は、肌側シート部より肌側に配置された糸ゴムと、肌側シート部より非肌側に配置された糸ゴムによって、より着用者の肌にフィットさせることができるため、吸収性本体の上側から排泄物が漏れてしまう恐れを軽減させることができる。
【0140】
<態様7>
前記上側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記上側部の前記上下方向の長さで除した値が、前記中間部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記中間部の前記上下方向の長さで除した値より小さい、態様3から6のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0141】
態様7のパンツ型吸収性物品によれば、上側部を着用者の肌に柔らかく当接させつつ、中間部を着用者の肌によりフィットさせることで、上端部によって着用者の肌に糸ゴムの跡が付いたりすることを防ぎつつ、吸収性本体から排泄物が漏れてしまう恐れを軽減させることができる。
【0142】
<態様8>
前記コア側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記コア側部の前記上下方向の長さで除した値が、前記中間部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記中間部の前記上下方向の長さで除した値より小さい、態様3から7のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0143】
態様8のパンツ型吸収性物品によれば、コア側部よりも中間部をよりしっかり着用者の肌フィットさせることで、吸収性本体の上側から排泄物が漏れてしまう恐れをより軽減させることができる。
【0144】
<態様9>
前記上側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記上側部の前記上下方向の長さで除した値が、前記コア側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記コア側部の前記上下方向の長さで除した値より小さい、態様3から8のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0145】
態様9のパンツ型吸収性物品によれば、上側部を着用者の肌に柔らかく当接させつつ、コア側部を着用者の肌によりフィットさせることで、上端部によって着用者の肌に糸ゴムの跡が付いたりすることを防ぎつつ、吸収性コアから排泄物が漏れてしまう恐れを軽減させることができる。
【0146】
<態様10>
前記上側シート部は、前記非肌側シート部の上側端部が肌側に折り返された部分であり、
前記上側シート部の下端が、前記吸収性本体の上端よりも下側に位置する、態様1から9のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0147】
態様10のパンツ型吸収性物品によれば、吸収性本体の上端における剛性の差を緩和させることができるため、吸収性本体の上端を境に折れ曲がってしまう恐れを軽減させることができる。
【0148】
<態様11>
前記一方の胴回り部は、前記肌側シート部と前記非肌側シート部を接合する接合部を有し、
前記接合部は、前記上下方向に沿った形状であり、
複数の前記接合部が、前記左右方向に間欠に配置されている、態様1から10のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0149】
態様11のパンツ型吸収性物品によれば、接合部によって胴回り部の上下方向の剛性を向上させることができるため、糸ゴムの収縮によって胴回り部が上下方向にたくれてしまう恐れを軽減させることができる。
【0150】
また、前述した本発明の実施形態には、以下の態様のパンツ型吸収性物品も含まれる。
<態様12>
上下方向、左右方向、及び前後方向を有し、
吸収性コアを備える吸収性本体及び一対の胴回り部を有し、
前記胴回り部は、肌側シート部、非肌側シート部、及び前記左右方向に伸縮可能な複数の糸ゴムを備え、
前記一対の胴回り部のうちの少なくとも一方の胴回り部は、前記上下方向において、前記吸収性本体より上側の上側部と、前記吸収性コアと前記前後方向において重なるコア側部を有し、
前記複数の糸ゴムは、前記上側部に配置された上側糸ゴムと、前記コア側部に配置されたコア側糸ゴムを有するパンツ型吸収性物品であって、
前記上側部は、前記肌側シート部より肌側に、上側シート部を有し、
前記前後方向において、
前記上側糸ゴムは、前記肌側シート部より肌側、且つ、前記上側シート部より非肌側に配置され、
前記コア側糸ゴムは、前記肌側シート部より非肌側、且つ、前記非肌側シート部より肌側に配置されており、
前記一方の胴回り部は、前記前後方向において前記吸収性本体と重なり、且つ、前記上下方向において前記吸収性コアより上側の中間部を有し、
前記複数の糸ゴムは、前記中間部に配置された中間糸ゴムを有し、
前記中間糸ゴムは、前記左右方向において、前記一方の胴回り部の一端部から他端部まで連続して設けられていることを特徴とするパンツ型吸収性物品。
【0151】
態様12のパンツ型吸収性物品によれば、パンツ型吸収性物品を非肌側から見た際に、胴回り部の上側糸ゴムはコア側糸ゴムより視認しづらくなり、上側部が着用者の胴回りを柔らかくフィットさせるような印象を与えやすくするとともに、中間糸ゴムによって中間部を着用者の肌により密着させやすくなり、吸収性本体を着用者の身体にフィットさせた状態とすることができる。
【0152】
<態様13>
前記上側部は、前記肌側シート部と前記非肌側シート部を接合する接合部を有し、
前記接合部は、前記上下方向に沿っており、且つ、前記左右方向に間欠的に配置されている、態様12に記載のパンツ型吸収性物品。
【0153】
態様13のパンツ型吸収性物品によれば、接合部によって胴回り部の上下方向の剛性を向上させることができるため、糸ゴムの収縮によって胴回り部が上下方向にたくれてしまう恐れを軽減させることができる。
【0154】
<態様14>
前記左右方向における前記接合部の長さは、隣接する二つの前記接合部の間の距離よりも短い、態様13に記載のパンツ型吸収性物品。
【0155】
態様14のパンツ型吸収性物品によれば、左右方向における接合部の長さが隣接する2つの接合部の間の距離より長い場合よりも、接合部によって上側部が硬くなりすぎてしまう恐れを軽減させることができる。
【0156】
<態様15>
前記中間糸ゴムが、前記肌側シート部より肌側、且つ、前記上側シート部より非肌側に配置されている、態様12から14のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0157】
態様15のパンツ型吸収性物品によれば、パンツ型吸収性物品を非肌側から見た際に、胴回り部に設けられた糸ゴムのうち、より多くの糸ゴムを視認しづらくさせることができるため、胴回り部が着用者の胴回りに柔らかくフィットさせるような印象を与えやすくなる。
【0158】
<態様16>
前記中間糸ゴムが、前記肌側シート部より非肌側、且つ、前記非肌側シート部より肌側に配置されている、態様12から14のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0159】
態様16のパンツ型吸収性物品によれば、胴回り部のうち、吸収性本体と前後方向において重なる部分の糸ゴムを視認しやすくなるため、着用者に、吸収性本体が身体にフィットさせて、排泄物が漏れにくい構成であるという印象を与えやすくなる。
【0160】
<態様17>
前記中間糸ゴムが、
前記肌側シート部より肌側、且つ、前記上側シート部より非肌側と、
前記肌側シート部より非肌側、且つ、前記非肌側シート部より肌側に、それぞれ配置されている、態様12から14のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0161】
態様17のパンツ型吸収性物品によれば、中間部は、肌側シート部より肌側に配置された糸ゴムと、肌側シート部より非肌側に配置された糸ゴムによって、より着用者の肌にフィットさせることができるため、吸収性本体の上側から排泄物が漏れてしまう恐れを軽減させることができる。
【0162】
<態様18>
前記中間糸ゴムが、
前記肌側シート部より肌側、且つ、前記上側シート部より肌側及び前記吸収性本体より非肌側と、
前記肌側シート部より非肌側、且つ、前記非肌側シート部及び前記吸収性本体より非肌側に、それぞれ配置されている、態様12から17のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0163】
態様18のパンツ型吸収性物品によれば、中間部は、肌側シート部より肌側に配置された糸ゴムと、肌側シート部より非肌側に配置された糸ゴムによって、より着用者の肌にフィットさせることができるため、吸収性本体の上側から排泄物が漏れてしまう恐れを軽減させることができる。
【0164】
<態様19>
前記上側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記上側部の前記上下方向の長さで除した値が、前記中間部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記中間部の前記上下方向の長さで除した値より小さい、態様12から18のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0165】
態様19のパンツ型吸収性物品によれば、上側部を着用者の肌に柔らかく当接させつつ、中間部を着用者の肌によりフィットさせることで、上端部によって着用者の肌に糸ゴムの跡が付いたりすることを防ぎつつ、吸収性本体から排泄物が漏れてしまう恐れを軽減させることができる。
【0166】
<態様20>
前記コア側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記コア側部の前記上下方向の長さで除した値が、前記中間部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記中間部の前記上下方向の長さで除した値より小さい、態様12から19のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0167】
態様20のパンツ型吸収性物品によれば、コア側部よりも中間部をよりしっかり着用者の肌フィットさせることで、吸収性本体の上側から排泄物が漏れてしまう恐れをより軽減させることができる。
【0168】
<態様21>
前記上側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記上側部の前記上下方向の長さで除した値が、前記コア側部を前記左右方向に単位長さだけ伸長させる力の大きさを前記コア側部の前記上下方向の長さで除した値より小さい、態様12から20のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0169】
態様21のパンツ型吸収性物品によれば、上側部を着用者の肌に柔らかく当接させつつ、コア側部を着用者の肌によりフィットさせることで、上端部によって着用者の肌に糸ゴムの跡が付いたりすることを防ぎつつ、吸収性コアから排泄物が漏れてしまう恐れを軽減させることができる。
【0170】
<態様22>
前記上側シート部は、前記非肌側シート部の上側端部が肌側に折り返された部分であり、
前記上側シート部の下端が、前記吸収性本体の上端よりも下側に位置する、態様12から21のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0171】
態様22のパンツ型吸収性物品によれば、吸収性本体の上端における剛性の差を緩和させることができるため、吸収性本体の上端を境に折れ曲がってしまう恐れを軽減させることができる。
【0172】
<態様23>
前記一方の胴回り部は、前記肌側シート部と前記非肌側シート部を接合する接合部を有し、
前記接合部は、前記上下方向に沿った形状であり、
複数の前記接合部が、前記左右方向に間欠に配置されている、態様12から22のいずれか1に記載のパンツ型吸収性物品。
【0173】
態様23のパンツ型吸収性物品によれば、接合部によって胴回り部の上下方向の剛性を向上させることができるため、糸ゴムの収縮によって胴回り部が上下方向にたくれてしまう恐れを軽減させることができる。
【0174】
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。
【0175】
上記の実施形態では、パンツ型吸収性物品として、腹側胴回り部20と背側胴回り部30が分離され、腹側胴回り部20と背側胴回り部30と吸収性本体10の3部材を有する所謂3ピースタイプのおむつを例示したがこれに限らない。例えば、腹側胴回り部20と背側胴回り部30が股下部を介して連続した一部材で形成されており、腹側胴回り部20と背側胴回り部30が一体化された外装部材と、吸収性本体の2部材を有する所謂2ピースタイプのおむつであってもよい。
【0176】
上述の実施形態においては、腹側胴回り部20の糸ゴムが、上側糸ゴム23uとコア側糸ゴム23cを備える一方、背側胴回り部30は従来の使い捨ておむつの構成のように肌側シート31と非肌側シート32との間に設けられた糸ゴム33を備えるものとしたが、これに限られない。背側胴回り部30が上側糸ゴムとコア側糸ゴムを備える構成であってもよいし、腹側胴回り部20と背側胴回り部30の両方が、上側糸ゴムとコア側糸ゴムを備える構成であってもよい。
【符号の説明】
【0177】
1 おむつ(パンツ型吸収性物品)、2 接合領域、
10 吸収性本体、11 吸収体、
11A 吸収性コア、11B コアラップシート、
12 トップシート、13 バックシート、
14 外装シート、15 脚回り弾性部材、
20 腹側胴回り部(胴回り部)、
21 肌側シート(肌側シート部)、22 非肌側シート(非肌側シート部)、
22u 折り返し部、22n 非肌側シート部、22s 上側シート部、
23 糸ゴム、
23u 肌側糸ゴム(上側糸ゴム)、23c 非肌側糸ゴム(コア側糸ゴム)、
23t 腹側上側糸ゴム(上側糸ゴム)、
23m 腹側中間糸ゴム(中間糸ゴム)、
23d 腹側コア側糸ゴム(コア側糸ゴム)、
24 シート部材、
30 背側胴回り部(胴回り部)、
31 肌側シート、32 非肌側シート、
32u 折り返し部、32n 非肌側シート部、
33 糸ゴム、
33t 背側上側糸ゴム、33m 背側中間糸ゴム、33d 背側コア側糸ゴム、
34 シート部材、
AU 腹側上側部(上側部)、
AM 腹側中間部(中間部)、
AC 腹側コア側部(コア側部)、
BU 背側上側部、
BM 背側中間部、
BC 背側コア側部、
H10 接着部、
H20 接着部(接合部)、
H24 接着部、
H34 接着部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【国際調査報告】