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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年12月12日
【発行日】2021年1月14日
(54)【発明の名称】内視鏡
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/018 20060101AFI20201211BHJP
【FI】
   A61B1/018 514
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
【出願番号】特願2020-523517(P2020-523517)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2019年3月4日
(31)【優先権主張番号】特願2018-110118(P2018-110118)
(32)【優先日】2018年6月8日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002907
【氏名又は名称】特許業務法人イトーシン国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山坂 大智
(72)【発明者】
【氏名】末安 秀匡
(72)【発明者】
【氏名】樋野 和彦
【テーマコード(参考)】
4C161
【Fターム(参考)】
4C161CC06
4C161DD03
4C161HH24
4C161HH26
4C161LL02
(57)【要約】
内視鏡1は、挿入部5の内側に設けられた先端保持部31によって外筒先端部52が保持され、先端保持部31よりも基端側に設けられた基端保持部41によって外筒基端部53が保持される、外筒51と、外筒51の内側に設けられ、内側に挿入部5に設けられた可動部21と連結されたワイヤ81が設けられ、挿入部5の湾曲による外筒51の伸長量よりも湾曲による伸長量が大きく、湾曲によって伸長した伸長状態において、先端保持部31及び基端保持部41の少なくとも一方との間に、前記外筒の長手方向の隙間Gが形成される、内筒71と、を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿入部の内側に設けられた先端保持部によって外筒先端部が保持され、前記先端保持部よりも基端側に設けられた基端保持部によって外筒基端部が保持される、外筒と、
前記外筒の内側に設けられ、内側に前記挿入部に設けられた可動部と連結されたワイヤが設けられ、前記挿入部の湾曲による前記外筒の伸長量よりも前記湾曲による伸長量が大きく、前記湾曲によって伸長した伸長状態において、前記先端保持部及び前記基端保持部の少なくとも一方との間に、前記外筒の長手方向の隙間が形成される、内筒と、
を有する、ことを特徴とする内視鏡。
【請求項2】
前記外筒先端部は、前記先端保持部の内側に保持され、
前記外筒基端部は、前記基端保持部の内側に保持される、
ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項3】
前記内筒は、前記先端保持部及び前記基端保持部の内方に配置される、ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項4】
前記内筒は、前記湾曲によって最大に伸長した湾曲最大伸長状態において、前記先端保持部及び前記基端保持部の少なくとも一方との間に前記隙間が形成される所定筒長を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項5】
前記内筒と前記ワイヤは、前記外筒に着脱可能に取り付けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項6】
前記内筒は、所定筒長を有し、
前記所定筒長は、前記内筒の先端側に設けられた固定具が、前記外筒先端部に取り付けられたとき、内筒基端部と前記基端保持部の間に、前記隙間が形成されるように、設定される、
ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項7】
前記可動部は、前記挿入部の先端側に設けられて前記挿入部に挿通される処置具の先端側の向きを変える処置具起上台であり、
前記ワイヤは、外部からの操作によって進退移動し、前記処置具起上台を起上又は倒伏させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項8】
前記内筒は、前記外筒よりも短い、ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項9】
前記内筒は、前記先端保持部によって内筒先端部が保持され、前記外筒の短縮によって前記先端保持部とともに基端方向へ移動し、前記先端保持部と前記基端保持部との間で突っ張る状態になる、ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項10】
前記基端保持部は、前記外筒の内側に設けられる、請求項1に記載の内視鏡。
【請求項11】
ガイド筒を有し、
前記ガイド筒は、内筒基端部に装着され、基端部外縁にテーパ形状のガイドを有し、
前記基端保持部は、前記ガイドを径方向内方へガイドするテーパ形状のガイド受けを有する、
請求項1に記載の内視鏡。
【請求項12】
前記内筒とは分離して構成される固定具を有し、
前記固定具は、前記内筒と、前記先端保持部及び前記基端保持部との間に前記隙間が形成されるように、前記外筒先端部及び前記先端保持部に固定される、
請求項1に記載の内視鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、処置具挿通口から挿入部に挿通された処置具を、挿入部の先端部材に設けられた処置具起上台によって起上させ、被検体内の処置部位へガイドする、処置具起上装置等のガイド機構を有する内視鏡がある。処置具起上台は、挿入部から操作部に延設したガイド管内のワイヤによって操作ノブと接続されるような構成のワイヤ進退機構によって、操作ノブの操作に応じたワイヤの進退移動によって起上又は倒伏する。被検体に使用した後、処置具起上台及びワイヤは、内視鏡から取り外され、洗浄される。洗浄された後、処置具起上台及びワイヤは、再び、内視鏡に取り付けられる。
【0003】
例えば、日本国特開平7−184826号公報には、着脱可能なワイヤを有し、ユーザが、内視鏡に設けられた保護カバーを取り外して押圧部を露出させ、取り外した保護カバーを工具として用いて押圧部を回転させ、押圧部を締め付けることによってワイヤを押圧固定する、内視鏡が開示される。
【0004】
しかし、従来の内視鏡では、弾性を有する外筒の内側に、コイルパイプ等の座屈を防止する内筒を設けてガイド機構を構成しようとすると、挿入部の湾曲によって内筒が外筒よりも長くなるように伸長し、挿入部の先端部材に対して不用意な力を掛け、不具合を生じさせるおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、挿入部が湾曲したときにも、挿入部の先端部材に不具合を生じさせるおそれを低下させたワイヤ進退機構を有する、内視鏡を提供することを目的とする。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の内視鏡は、挿入部の内側に設けられた先端保持部によって外筒先端部が保持され、前記先端保持部よりも基端側に設けられた基端保持部によって外筒基端部が保持される、外筒と、前記外筒の内側に設けられ、内側に前記挿入部に設けられた可動部と連結されたワイヤが設けられ、前記挿入部の湾曲による前記外筒の伸長量よりも前記湾曲による伸長量が大きく、前記湾曲によって伸長した伸長状態において、前記先端保持部及び前記基端保持部の少なくとも一方との間に、前記外筒の長手方向の隙間が形成される、内筒と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態に係わる、内視鏡の構成の一例を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係わる、内視鏡の挿入部の先端部材の構成の一例を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係わる、内視鏡のガイド機構の構成の一例を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係わる、内視鏡のガイド機構の内筒の装着例を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係わる、内視鏡のガイド機構の基端保持部、外筒及び内筒の構造を説明するための説明図である。
図6】本発明の実施形態に係わる、内視鏡のガイド機構の基端保持部、外筒及び内筒の構造を説明するための説明図である。
図7】本発明の実施形態に係わる、内視鏡の挿入部を湾曲した状態を説明する説明図である。
図8】本発明の実施形態に係わる、内視鏡の外筒及び内筒の湾曲による伸長の違いを説明するための説明図である。
図9】本発明の実施形態の変形例1に係わる、内視鏡のガイド機構の構成の一例を示す図である。
図10】本発明の実施形態の変形例2に係わる、内視鏡のガイド機構の構成の一例を示す図である。
図11】本発明の実施形態の変形例3に係わる、内視鏡のガイド機構の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0009】
(内視鏡1の構成)
図1は、本発明の実施形態に係わる、内視鏡1の構成の一例を示す図である。図2は、本発明の実施形態に係わる、内視鏡1の挿入部5の先端部材6の構成の一例を示す図である。
【0010】
内視鏡1は、スコープコネクタ2と、スコープコネクタ2から延出したユニバーサルコード3と、ユニバーサルコード3に取り付けられた操作部4と、操作部4の先端側に連設された挿入部5と、挿入部5の先端部に設けられた先端部材6とを有する。
【0011】
スコープコネクタ2は、例えば電源や制御装置等の内視鏡装置本体Mと接続できるように構成される。
【0012】
ユニバーサルコード3は、各種の管路、信号線及び光ファイバを内部に有し、スコープコネクタ2と操作部4を接続する。
【0013】
操作部4は、内視鏡1の各種操作を行うことができるように構成される。操作部4は、処置具挿通口4aと、アングルノブ4bと、送気送水ボタン4cと、吸引ボタン4dと、を有する。
【0014】
処置具挿通口4aは、先端部材6から導出させる処置具T(図2)を挿入可能である。処置具Tは、例えば、鉗子である。
【0015】
アングルノブ4bは、湾曲用ワイヤによって挿入部5の湾曲部5aと接続される。アングルノブ4bは、湾曲部5aを湾曲させるための、ユーザの指示入力が可能である。
【0016】
送気送水ボタン4cは、内視鏡装置本体Mから先端部材6のノズル6dへ送気又は送液するための、ユーザの指示入力が可能である。
【0017】
吸引ボタン4dは、先端部材6の開口部6aから内視鏡装置本体Mへ吸引対象物を吸引するための、ユーザの指示入力が可能である。
【0018】
挿入部5は、細長形状を有し、被検体の管腔内に挿入できるように構成される。挿入部5は、湾曲部5a及び処置具管路5bを有する。
【0019】
湾曲部5aは、特に限定されないがゴム等、弾性を有する部材からなる外周部を有する。湾曲部5aは、先端部材6の近傍に設けられ、アングルノブ4bの操作に応じた湾曲ワイヤの牽引によって湾曲する。湾曲部5aは、短筒形状を有する複数の湾曲駒を長手方向へ互いに回転可能に連設した、湾曲駒組を内側に有してもよい。
【0020】
処置具管路5bは、処置具Tを挿通できるように、挿入部5の内側に設けられ、処置具挿通口4aと先端部材6を連通させる。
【0021】
なお、挿入部5には、処置具管路5bの他にも、各種の管路又は信号線が内側に設けられる。
【0022】
図2に示すように、先端部材6は、硬質な部材によって構成される。先端部材6は、開口部6a、照明窓6b、観察窓6c及びノズル6dを有する。
【0023】
開口部6aは、先端部材6の外周部に設けられる。開口部6aは、処置具管路5bと連通する。
【0024】
照明窓6bは、内視鏡装置本体Mの光源から導光された照明光を被検体に照射する。
【0025】
観察窓6cは、被検体の戻り光を取り込み、図示しない撮像素子に投影する。撮像素子は、戻り光を撮像信号に変換し、内視鏡装置本体Mに出力する。
【0026】
ノズル6dは、内視鏡装置本体Mによって送られた気体又は液体を吐出する。
【0027】
(ガイド機構11の構成)
続いて、ガイド機構11の構成について、説明をする。
【0028】
図3は、本発明の実施形態に係わる、内視鏡1のワイヤ進退機構の一例としてのガイド機構11の構成の一例を示す図である。
【0029】
ガイド機構11は、処置具挿通口4aから挿通され、開口部6a内に導出された処置具Tを被検体にガイドする。ガイド機構11は、可動部である処置具起上台21、先端保持部31、基端保持部41、外筒51、固定具61、内筒71、ワイヤ81、連結具91、シャフト101及び操作ノブ111を有する。
【0030】
処置具起上台21は、特に限定されないが例えば樹脂又は金属を材質として構成される。処置具起上台21は、開口部6a内に設けられる。処置具起上台21は、ワイヤ81の進退に応じ、起上又は倒伏する。すなわち、処置具起上台21は、挿入部5の先端側に設けられて挿入部5に挿通される処置具Tの先端側の向きを変える。処置具起上台21は、一端部22、他端部23及びガイド面24を有する。
【0031】
一端部22は、開口部6aの底部に設けられた回転軸22aに回転可能に支持される。
【0032】
他端部23は、処置具起上台21における一端部22とは反対側に設けられる。ワイヤ81は、処置具起上台21の一端部22よりも他端部23よりの所定の位置に、連結される。
【0033】
ガイド面24は、一端部22と他端部23との間に設けられる。ガイド面24は、開口部6aを介して被検体に処置具Tをガイドできるように、挿入部5から開口部6a内に進入した処置具Tが当たる位置、かつ処置具起上台21の開口部6aに臨む位置に配置される。ガイド面24は、処置具Tをより円滑に被検体にガイドできるように、凹湾曲形状を有してもよい。
【0034】
先端保持部31は、特に限定されないが例えば樹脂又は金属を材質として構成される。先端保持部31は、挿入部5の先端部材6近傍の内周面に連設され、挿入部5と外筒51の間を液密に封止する。先端保持部31は、例えばリング形状を有し、内側に配置された外筒51及び内筒71を保持する。
【0035】
基端保持部41は、特に限定されないが例えば樹脂又は金属を材質として構成される。基端保持部41は、操作部4の基端部に設けられる。基端保持部41は、例えば筒形状を有し、内側に配置された外筒51を保持する。基端保持部41は、例えば、筒状金具、エラストマチューブ、外コイルパイプを有してもよい。基端保持部41は、外周壁42、内周壁43及び嵌着溝44を有する。
【0036】
外周壁42は、外筒51の外周面と隣り合うように周方向に配置される。外周壁42は、力が加わった外筒51が座屈しないように、外筒51を保護する。
【0037】
内周壁43は、外筒51の内周面と隣り合うように周方向に配置される。内周壁43は、内周壁先端部43a及び内周壁基端部43bに開口を有する。内周壁先端部43aは、外周壁先端部42aよりも基端側に配置される。内周壁基端部43bは、外方に延出し、外周壁基端部と連結される。内周壁内周部43cは、内周壁先端部43a及び内周壁基端部43bの各々の中央部に設けられた開口と連通する。
【0038】
嵌着溝44は、外周壁42と内周壁43との間に設けられ、先端側に溝開口を有する。
【0039】
なお、図3では、基端保持部41が、操作部4と外筒51間を液密に封止するが、操作部4内の外部の液体が進入しない部位に基端保持部41を設けてもよい。
【0040】
図4は、本発明の実施形態に係わる、内視鏡1のガイド機構11の内筒71の装着例を示す図である。図5及び図6は、本発明の実施形態に係わる、内視鏡1のガイド機構11の基端保持部41、外筒51及び内筒71の構造を説明するための説明図である。
【0041】
外筒51は、特に限定されないが例えばゴムチューブ等の弾性部材によって構成される。外筒51は、挿入部5の内側に設けられた先端保持部31によって外筒先端部52が保持され、先端保持部31よりも基端側に設けられた基端保持部41によって外筒基端部53が保持される。外筒51は、操作部4と挿入部5内に延在し、操作部4と挿入部5を連通させる。
【0042】
外筒51は、外筒先端部52及び外筒基端部53に開口を有する。外筒先端部52は、先端保持部31の内側に保持される。外筒基端部53は、基端保持部41の内側に保持される。外筒内周部54は、外筒先端部52及び外筒基端部53の各々の開口と連通する。外筒基端部53は、嵌着溝44に嵌着される。
【0043】
外筒51は、挿入部5とともに湾曲する。また、ワイヤ81による鉗子起上台の牽引、又は、挿入部5の被検体への挿入等によって先端部材6から基端方向へ外力を受けると、外筒51は、短縮する。
【0044】
固定具61は、特に限定されないが例えば金属によって構成される。固定具61は、短筒形状を有し、先端面と基端面の各々の中央部に設けられた開口が連通する。固定具61の先端側には、径方向外方へ突出した外向フランジ62が設けられる。固定具61は、内筒71を先端保持部31及び外筒51に固定する。
【0045】
内筒71は、特に限定されないが例えば金属によって構成される。内筒71は、外筒51の座屈を防止できるように、外筒51よりも外力による短縮量が小さい部材によって構成される。また、内筒71は、湾曲による伸長量が外筒51よりも大きい部材によって構成される。内筒71は、例えば、密着巻きのコイルパイプである。
【0046】
内筒71は、固定具61の基端側に連設される。内筒71は、固定具61に溶着されてもよい。内筒71は、先端保持部31及び基端保持部41の内方、かつ外筒51の内側に配置される。内筒71は、所定筒長を有する。内筒71は、内筒先端部72と内筒基端部73に開口を有する。内筒基端部73は、外周壁先端部42aよりも基端側に配置される。内筒71は、外筒51とともに湾曲する。内筒内周部74は、内筒先端部72と内筒基端部73の各々の開口と連通する。
【0047】
内筒71は、外筒51に着脱可能に取り付けられる。図4に示すように、内筒71は、固定具61の外向フランジ62が先端保持部31に当止めされるまで、外筒先端部52の開口から外筒51に挿入して装着される。なお、固定具61を引き戻すと、内筒71は、外筒51から取り外される。
【0048】
所定筒長は、内筒71の先端側に設けられた固定具61が、外筒先端部52に取り付けられたとき、内筒基端部73と基端保持部41の間に、長手方向の隙間Gが形成されるように、予め調整して設定される。
【0049】
また、所定筒長は、内筒71が直線状態にある長さから、挿入部5とともに湾曲して最大に伸長した湾曲最大伸長状態の長さまで変化する。所定筒長は、湾曲によって伸長した伸長状態、より具体的には、最大湾曲伸長状態において、内筒基端部73と基端保持部41の間に長手方向の隙間Gが形成されるように、予め調整して設定される。
【0050】
また、所定筒長は、内筒71が、外筒51の短縮によって先端保持部31とともに基端方向へ移動し、先端保持部31と基端保持部41との間で突っ張る状態にされるように、予め調整して設定される。
【0051】
なお、隙間Gは、挿入部5よりも剛性の高い操作部4内に形成されることが望ましい。
【0052】
図5に示すように、内周壁43と内筒71間の内径差D1は、外筒51と内筒71間の径方向間隙D2よりも、大きくなるように、予め調整して設定される。図6に示すように、内筒71が外筒内周部54に接した場合においても、内筒内周部74は、内周壁内周部43cに沿った位置よりも径方向内方に配置され、ワイヤ81を挿入する際における内周壁先端部43aへの引っ掛かりを防止する。
【0053】
図3に示すように、ワイヤ81は、特に限定されないが例えばステンレス等の金属によって構成され、その一例として複数の金属ワイヤからなる撚線によって構成されてもよい。ワイヤ81は、内筒71の内側に設けられる。ワイヤ81は、先端部が処置具起上台21に着脱可能に連結され、基端部が連結具91と着脱可能に連結される。すなわち、ワイヤ81は、外筒51に着脱可能に取り付けられる。ワイヤ81は、外部からの操作によって進退移動し、処置具起上台21を起上又は倒伏させる。なお、ワイヤ81が処置具起上台21に対して回転可能に固定されており、ワイヤ81が処置具起上台21ごと先端部材6及び外筒51に着脱できるように、ワイヤ81の基端部が連結具91と着脱可能に連結されるような構成であってもよい。
【0054】
連結具91は、特に限定されないが例えば樹脂又は金属を材質として構成される。連結具91は、内周壁内周部43cに、長手方向へスライド可能に設けられる。連結具91は、シャフト101とワイヤ81を連結する。連結具91は、ピストン筒92、ワイヤ固定具93及びシャフト連結具94を有する。
【0055】
ピストン筒92は、内周壁43内にスライド可能に設けられる。ピストン筒92の内側には、ワイヤ81が挿通される。ピストン筒92の外周部には、内周壁43との間において液密を保持するOリングが装着されてもよい。また、内周壁内周部43cとピストン筒92の間に、図示しないシリンダが設けられてもよい。
【0056】
ワイヤ固定具93は、ピストン筒92の基端側に連設される。ワイヤ固定具93は、ピストン筒92の内側に挿通されたワイヤ81を固定する。ワイヤ固定具93は、ワイヤ81を押圧固定してもよいし、係止固定してもよい。
【0057】
シャフト連結具94は、連結具91の外側に設けられる。シャフト連結具94には、シャフト101が回転可能に連結される。シャフト連結具94がシャフト101から動力の伝達を受けると、連結具91は、動力に応じ、長手方向へ進退移動する。
【0058】
シャフト101は、特に限定されないが例えば金属によって構成される。シャフト101は、操作ノブ111とシャフト連結具94を連結し、操作ノブ111から受けた回転運動を直線運動に変換し、シャフト連結具94に伝達する。
【0059】
操作ノブ111は、特に限定されないが例えば樹脂又は金属を材質として構成される。操作ノブ111は、操作部4に、中心軸112を中心として回転可能に設けられる。操作ノブ111は、ユーザによって回転操作可能である。操作ノブ111は、中心軸112を中心に回転する回転盤113を有してもよい。操作ノブ111に入力された回転運動は、シャフト101に伝達される。
【0060】
(ガイド機構11の動作)
続いて、内視鏡1のガイド機構11の動作について説明をする。
【0061】
図7は、本発明の実施形態に係わる、内視鏡1の挿入部5を湾曲した状態を説明する説明図である。図8は、本発明の実施形態に係わる、内視鏡1の外筒51及び内筒71の湾曲による伸長の違いを説明するための説明図である。
【0062】
図7に示すように、アングルノブ4bの操作によって湾曲部5a及び挿入部5が湾曲すると、外筒51及び内筒71も、挿入部5とともに湾曲する。
【0063】
図8に示すように、外筒51では、略径方向中心部に設けられた中立位置を中心に、湾曲内側部が短縮し、湾曲外側部が伸長する(図8の1点鎖線)。挿入部5の湾曲による外筒51の伸長量は、内筒71の伸長量よりも小さい。
【0064】
内筒71は、密着巻きされたコイルによって中立位置が略湾曲内側部と同じ位置に設けられる(図8の2点鎖線)。内筒71では、湾曲内側部が、ほとんど短縮しない。一方、内筒71では、湾曲内側部よりも湾曲半径が大きいことによって湾曲外側部が伸長する。内筒71は、湾曲内側部が短縮しないことによって外筒51よりも大きく伸長する。外筒先端部52と内筒先端部72の各々は、先端保持部31によって保持され、湾曲によって伸長すると、内筒基端部73は、基端方向へ移動する。内筒基端部73と基端保持部41の間に隙間Gが形成されているので、内筒は、突っ張る状態にはならず、先端部材6を押圧しない。
【0065】
ユーザが操作ノブ111の操作によってワイヤ81を牽引すると、処置具起上台21、先端部材6及び挿入部5を介して外筒51に牽引による外力が伝達される。外力によって外筒51が短縮すると、内筒71は、内周壁先端部43aに当たり、先端保持部31と基端保持部41との間において、突っ張る状態になり、座屈しないように外筒を支持する。処置具起上台21及び先端部材6は、ワイヤ81によって牽引されている際、内筒71が突っ張る状態にされ、脱落等の不具合が発生するおそれを確実に低減させることができる。ユーザがワイヤ81の牽引を解除すると、外筒51は、弾性力によって復元し、先端保持部31と基端保持部41との間において内筒71が突っ張る状態も解除される。
【0066】
これにより、内視鏡1では、湾曲によって内筒71が外筒51よりも大きく伸長した場合においても、内筒基端部73が隙間G内に進入し、内筒71によって先端部材6が押し出されることを防ぐ。ガイド機構11は、挿入部5の湾曲によって内筒71が外筒51よりも大きく伸長したときにも、挿入部5の先端部材6に不具合を生じさせるおそれを確実に低減させることができる。
【0067】
実施形態によれば、内視鏡1は、挿入部5が湾曲したときにも、挿入部5の先端部材6に不具合を生じさせるおそれを低下させたワイヤ進退機構を有する。
【0068】
(実施形態の変形例1)
実施形態及び他の変形例では、外周壁42は、外筒51の外周面と隣り合うように配置され、座屈しないように外筒51を保護するが、外周壁42と外筒内周部54とが隣り合うように配置されてもよい。
【0069】
図9は、本発明の実施形態の変形例1に係わる、内視鏡1のガイド機構11の構成の一例を示す図である。本変形例では、実施形態及び他の変形例と同じ構成については、説明を省略する。
【0070】
基端保持部141は、外周壁142及び内周壁143を有する。外周壁142及び内周壁143は、互いに隣り合うように一体に構成される。
【0071】
外周壁142は、外筒内周部54と隣り合うように周方向に配置される。外周壁142は、外筒51を座屈しないように保護する。
【0072】
内周壁143は、ピストン筒92の外周面と隣り合うように周方向に配置される。
【0073】
すなわち、基端保持部141は、外筒51の内側に設けられる。
【0074】
(実施形態の変形例2)
実施形態及び他の変形例では、内筒71は、内筒基端部73にガイド筒261を有しないが、内筒基端部73にガイド筒261を装着してもよい。
【0075】
図10は、本発明の実施形態の変形例2に係わる、内視鏡1のガイド機構11の構成の一例を示す図である。本変形例では、実施形態及び他の変形例と同じ構成については、説明を省略する。
【0076】
基端保持部41は、ガイド受け45を有する。ガイド受け45は、内周壁先端部43aの内縁に設けられ、先端方向へ向かうにつれて拡径するテーパ形状を有する。
【0077】
ガイド筒261は、特に限定されないが例えば樹脂又は金属を材質として構成される。ガイド筒261は、内筒基端部73に設けられる。ガイド筒261は、内筒基端部73に装着できるように、内筒71よりも大きい筒壁262を有する。ガイド筒261は、筒壁262の基端部から径方向内方へ延出し、基端保持部41に当止めされる内向フランジ263を有する。筒壁262は、基端部外縁に、テーパ形状のガイド264を有する。
【0078】
外筒51が短縮すると、内筒71が基端方向へ移動する。内筒71に装着されたガイド筒261のガイドがガイド受け45に当たり、内筒71は、基端保持部41の径方向内方へガイドされる。
【0079】
すなわち、ガイド筒261は、内筒基端部73に装着され、基端部外縁にテーパ形状のガイド264を有し、基端保持部41は、ガイドを径方向内方へガイドするテーパ形状のガイド受け45を有する。
【0080】
(実施形態の変形例3)
実施形態及び他の変形例では、固定具61及び内筒71は連結されているが、固定具61及び内筒71とが分離して構成してもよい。
【0081】
図11は、本発明の実施形態の変形例3に係わる、内視鏡1のガイド機構11の構成の一例を示す図である。
【0082】
固定具61と内筒71は、分離して構成される。
【0083】
所定筒長は、最大湾曲伸長状態において、内筒先端部72と先端保持部31間に長手方向の隙間G1が形成され、内筒基端部73と基端保持部41の内周壁先端部43a間に長手方向の隙間G2が形成されるように、予め調整して設定される。
【0084】
内視鏡1は、内筒71とは分離して構成される固定具61を有する。固定具61は、内筒71と、先端保持部31及び基端保持部41との間に隙間G1、G2が形成されるように、外筒51の端部及び先端保持部31に固定される。
【0085】
内筒71は、外筒51の内側に設けられ、内側に挿入部5に設けられた可動部と連結されたワイヤ81が設けられ、挿入部5の湾曲による外筒51の伸長量よりも湾曲による伸長量が大きく、湾曲によって伸長した伸長状態において、先端保持部31及び基端保持部41の少なくとも一方との間に、前記外筒の長手方向の隙間G1、G2が形成される。
【0086】
より具体的には、内筒71は、湾曲によって最大に伸長した湾曲最大伸長状態において、先端保持部31及び基端保持部41の少なくとも一方との間に、前記外筒の長手方向の隙間G1、G2が形成される所定筒長を有する。
【0087】
なお、実施形態及び変形例では、内筒71がコイルパイプによって構成される例を説明したが、これに限定されない。内筒71は、コルゲートチューブ、ベローズ、蛇腹筒、中空撚線パイプ、円環を複数連結させたパイプ、スパイラルチューブ等によって構成されてもよい。
【0088】
なお、内筒71は、ディスポーザブルであってもよい。
【0089】
なお、実施形態及び変形例では、隙間G、G1、G2に部材が配置されないが、さらに、内筒が径方向内方へガイドされるように、圧縮バネ、スポンジ、伸縮チューブ、弾性部材等、他の部材を設けてもよい。隙間G、G1、G2内の部材は、内筒71の湾曲による伸長によって挿入部5の先端部材6に不具合を生じさせないように、形状、材質、弾性力等を、予め調整して設定される。
【0090】
なお、実施形態及び変形例では、本発明の内視鏡1の処置具Tをガイドするガイド機構11の例を説明したが、ワイヤ進退機構は実施形態及び変形例で説明したガイド機構11に限定されない。例えば、本発明は、可動部が光学系であるズーム機構、可動部が光学系を移動させる光学系移動機構、可動部が内筒71を牽引して硬度を高める硬度可変機構、可動部が湾曲規制筒を伸縮させて湾曲長を変化させる湾曲長可変機構としてのワイヤ進退機構を有する内視鏡に適用されてもよい。
【0091】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
【0092】
本出願は、2018年6月8日に日本国に出願された特願2018−110118号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲に引用されるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11

【手続補正書】
【提出日】2020年10月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明の一態様の内視鏡は、挿入部の内側に設けられた先端保持部によって外筒先端部が保持され、前記先端保持部よりも基端側に設けられた基端保持部によって外筒基端部が保持される、外筒と、前記外筒の内側に設けられ、内側に前記挿入部に設けられた可動部と連結されたワイヤが設けられ、前記挿入部の湾曲による前記外筒の伸長量よりも前記湾曲による伸長量が大きく、前記湾曲によって伸長した伸長状態において、前記基端保持部との間に、前記外筒の長手方向の隙間が形成される、内筒と、を有前記可動部は、前記挿入部の先端側に設けられて前記挿入部に挿通される処置具の先端側の向きを変える処置具起上台であり、前記ワイヤは、外部からの操作によって進退移動し、前記処置具起上台を起上又は倒伏させる
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿入部の内側に設けられた先端保持部によって外筒先端部が保持され、前記先端保持部よりも基端側に設けられた基端保持部によって外筒基端部が保持される、外筒と、
前記外筒の内側に設けられ、内側に前記挿入部に設けられた可動部と連結されたワイヤが設けられ、前記挿入部の湾曲による前記外筒の伸長量よりも前記湾曲による伸長量が大きく、前記湾曲によって伸長した伸長状態において、前記基端保持部との間に、前記外筒の長手方向の隙間が形成される、内筒と、
を有
前記可動部は、前記挿入部の先端側に設けられて前記挿入部に挿通される処置具の先端側の向きを変える処置具起上台であり、
前記ワイヤは、外部からの操作によって進退移動し、前記処置具起上台を起上又は倒伏させる、ことを特徴とする内視鏡。
【請求項2】
前記基端保持部は内周壁を有し、
前記内周壁と前記内筒の内径との差は、前記外筒の内径と前記内筒の外径との差より大きい、
ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項3】
ガイド筒を有し、
前記ガイド筒は、前記内筒の内筒基端部に装着され、基端部外縁にテーパ形状のガイドを有し、
前記基端保持部は、前記ガイドを径方向内方へガイドするテーパ形状のガイド受けを有する、
請求項1に記載の内視鏡。
【国際調査報告】