特表-19030826IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年2月14日
【発行日】2020年5月28日
(54)【発明の名称】空気調和機
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/74 20180101AFI20200501BHJP
   F24F 11/65 20180101ALI20200501BHJP
   F24F 11/86 20180101ALI20200501BHJP
   F24F 130/00 20180101ALN20200501BHJP
【FI】
   F24F11/74
   F24F11/65
   F24F11/86
   F24F130:00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】24
【出願番号】特願2019-535479(P2019-535479)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2017年8月8日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】特許業務法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】中川 英知
(72)【発明者】
【氏名】田辺 薦正
【テーマコード(参考)】
3L260
【Fターム(参考)】
3L260AA01
3L260AB02
3L260BA01
3L260BA23
3L260CA04
3L260CA12
3L260CA23
3L260CA26
3L260CB63
3L260FA07
3L260FB02
3L260FB12
(57)【要約】
この発明に係る空気調和機は、冷媒を循環する冷媒回路を有する空気調和機であって、室温を検出する室内温度センサーと、室内における床面および壁面の輻射熱および室内空間内における人の熱を検出する赤外線センサーと、室内空間に空気を吹き出す室内送風装置と、圧縮機の駆動における駆動周波数および室内送風装置の回転駆動における回転数を制御する制御装置とを備え、制御装置は、室内温度センサーが検出する室温および赤外線センサーが検出する熱の温度に基づいて、体感温度を算出し、体感温度と使用者が設定した設定温度との体感温度差により、圧縮機の駆動周波数および室内送風装置の回転駆動における回転数を制御し、体感温度差があらかじめ定められた圧縮機停止しきい値に達したと判定すると、圧縮機については駆動を停止させ、室内送風装置については回転数を制御しながら回転駆動を継続させる制御を行うものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機、室外熱交換器、絞り装置および室内熱交換器を配管接続して、冷媒を循環する冷媒回路を有する空気調和機であって、
室温を検出する室内温度センサーと、
室内における床面および壁面の輻射熱および室内空間内における人の熱を検出する赤外線センサーと、
回転駆動により、前記室内空間に空気を吹き出す室内送風装置と、
前記圧縮機の駆動における駆動周波数および前記室内送風装置の前記回転駆動における回転数を制御する制御装置とを備え、
該制御装置は、
前記室内温度センサーが検出する前記室温および前記赤外線センサーが検出する熱の温度に基づいて、前記室内空間内の人が感じる体感温度を算出し、
前記体感温度と使用者が設定した設定温度との体感温度差により、前記圧縮機の駆動周波数および前記室内送風装置の前記回転駆動における前記回転数を制御し、
前記体感温度差があらかじめ定められた圧縮機停止しきい値に達したと判定すると、前記圧縮機については前記駆動を停止させ、前記室内送風装置については前記回転数を制御しながら前記回転駆動を継続させる制御を行う空気調和機。
【請求項2】
計時を行う計時装置をさらに備え、
前記制御装置は、
前記圧縮機の前記駆動を停止させた後、前記室温と前記設定温度との差が広がっていく状態が、設定時間続いていると判定すると、前記室内送風装置に、前記回転駆動および停止を繰り返す間欠駆動をさせる請求項1に記載の空気調和機。
【請求項3】
前記制御装置は、
前記圧縮機の前記駆動を停止させた後、前記体感温度差に基づいて、前記室内送風装置の制御を行う請求項1または請求項2に記載の空気調和機。
【請求項4】
前記制御装置は、
前記圧縮機の前記駆動を停止させた後、前記赤外線センサーの前記床面および前記壁面の前記輻射熱の検出に係る床壁面温度と前記室内温度センサーの検出に係る前記室温との室内温度差に基づいて、前記室内送風装置の制御を行う請求項1または請求項2に記載の空気調和機。
【請求項5】
前記室内送風装置が吹き出す空気の吹出温度を検出する吹出温度センサーと、
室外の温度を検出する室外温度センサーとをさらに備え、
前記制御装置は、
前記圧縮機の前記駆動を停止させた後、前記床面および前記壁面の前記輻射熱の検出に係る床壁面温度、前記室温、前記吹出温度、前記室外の温度および前記設定温度により得られる空調能力および前記室内の温度負荷特性に基づいて、前記室温の変化を予測判定し、判定結果に基づいて前記室内送風装置の制御を行う請求項1または請求項2に記載の空気調和機。
【請求項6】
前記制御装置は、
前記室温が下降傾向にあると判定すると、前記室内送風装置の前記回転数を低下させる制御を行う請求項5に記載の空気調和機。
【請求項7】
前記制御装置は、
前記室内送風装置の前記回転数を低減させるときと、増加させるときとで、異なるしきい値を用いて判定を行う請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、空気調和機に関するものである。特に、室内機が有する室内送風機の回転駆動制御に係るものである。
【背景技術】
【0002】
部屋における室内空間の空気調和を行う際、室内ファンモータを有する室内送風機が、空気調和された空気を吹出口から吹き出して、室内空間の温度が設定温度となるように、冷房運転または暖房運転を行う空気調和機がある。
【0003】
このような空気調和機では、たとえば、室内空間の温度である室温を検出する手段と、設定温度および室温から、少なくとも室内ファンモータを有する室内送風装置の回転数を制御する室内制御部とを具備しているものがある(たとえば、特許文献1参照)。そして、室内制御部は、冷房運転中に、設定温度が室温より高くなると、室内ファンモータが間欠駆動するように室内送風装置の駆動を切り替える制御を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−055140号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された空気調和機は、冷房運転中に、設定温度が室温より高くなると、室温をサンプリングするための最低回転数で室内ファンモータを一定時間駆動した後、一定時間停止させ、駆動と停止とを繰り返す間欠駆動制御を行っている。
【0006】
しかしながら、空気調和機において、室温と設定温度との関係に基づいて制御を行っていると、室内送風装置を停止したときに、床面、壁面などの温度の状況によっては、室内空間内の人が暑さまたは寒さを感じる可能性がある。
【0007】
この発明は、上記のような課題を解決するものであり、より室内の状態に合わせた室内送風装置の回転数を制御することができる空気調和機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係る空気調和機は、圧縮機、室外熱交換器、絞り装置および室内熱交換器を配管接続して、冷媒を循環する冷媒回路を有する空気調和機であって、室温を検出する室内温度センサーと、室内における床面および壁面の輻射熱および室内空間内における人の熱を検出する赤外線センサーと、回転駆動により、室内空間に空気を吹き出す室内送風装置と、圧縮機の駆動における駆動周波数および室内送風装置の回転駆動における回転数を制御する制御装置とを備え、制御装置は、室内温度センサーが検出する室温および赤外線センサーが検出する熱の温度に基づいて、室内空間内の人が感じる体感温度を算出し、体感温度と使用者が設定した設定温度との体感温度差により、圧縮機の駆動周波数および室内送風装置の回転駆動における回転数を制御し、体感温度差があらかじめ定められた圧縮機停止しきい値に達したと判定すると、圧縮機については駆動を停止させ、室内送風装置については回転数を制御しながら回転駆動を継続させる制御を行うものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明に係る空気調和機においては、制御装置が、体感温度と設定温度との体感温度差が、圧縮機停止しきい値に達したと判定すると、圧縮機は駆動を停止させ、室内送風装置は停止を伴うことなく、回転数を制御しながら駆動を継続させるようにしたので、体感温度差によって、室内の状態に合わせた室内送風装置の回転数を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】この発明の実施の形態1に係る空気調和機100における室内機10の外観を示す図である。
図2】この発明の実施の形態1に係る空気調和機100における室内機10の内部の構成を模式的に示す図である。
図3】この発明の実施の形態1に係る室内制御装置21の構成を説明する図である。
図4】この発明の実施の形態1に係る空気調和機100の室外機30における内部構成を示す分解斜視図である。
図5】この発明の実施の形態1に係る空気調和機100の構成例を表す図である。
図6】この発明の実施の形態1における室内制御装置21の制御手順を説明する図(その1)である。
図7】この発明の実施の形態1における室内制御装置21の制御手順を説明する図(その2)である。
図8】この発明の実施の形態2における室内制御装置21の制御手順を説明する図である。
図9】この発明の実施の形態3における室内制御装置21の制御手順を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、発明の実施の形態に係る空気調和機について、図面などを参照しながら説明する。以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、以下に記載する実施の形態の全文において共通することとする。そして、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、明細書に記載された形態に限定するものではない。特に構成要素の組み合わせは、各実施の形態における組み合わせのみに限定するものではなく、他の実施の形態に記載した構成要素を別の実施の形態に適用することができる。また、以下の説明において、図における上方を「上側」とし、下方を「下側」として説明する。さらに、理解を容易にするために、方向を表す用語(たとえば「右」、「左」、「前」、「後」など)などを適宜用いるが、説明のためのものであって、これらの用語は本願に係る発明を限定するものではない。また、空気調和機を正面(前面)側から見て上下となる方向を鉛直方向とし、左右となる方向を水平方向とする。また、圧力および温度の高低については、特に絶対的な値との関係で高低が定まっているものではなく、装置などにおける状態、動作などにおいて相対的に定まるものとする。そして、図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
【0012】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る空気調和機100における室内機10の外観を示す図である。また、図2は、この発明の実施の形態1に係る空気調和機100における室内機10の内部の構成を模式的に示す図である。ここで、実施の形態1の室内機10は、部屋の室内側における壁面に設置される壁掛け型の室内機であるものとする。ただし、室内機10の型式については限定するものではない。
【0013】
図1に示すように、室内機10の外殻となる略箱形状の筐体の上面に、室内の空気が流入する吸込口11を有する。また、室内機10は、筐体の前面の下部に、調和空気を送り出す吹出口12を有する。調和空気は、後述する室内熱交換器20における冷媒との熱交換により、冷却、加熱、除湿などがなされた空気である。ここで、図2に示すように、吸込口11には、エアフィルター22が設置されている。エアフィルター22は、塵、埃などを捕捉し、塵、埃などが室内機10内部に流入しないようにする。
【0014】
また、空気調和機100の室内機10には、吹出口12に、左右風向板16および上下風向板17が設置されている。左右風向板16は、後述する室内熱交換器20を通過して、吹き出される空気の向きを左右方向に曲げる。また、上下風向板17は、室内熱交換器20を通過して、吹き出される空気の向きを上下方向に曲げる。
【0015】
左右風向板16および上下風向板17には、駆動モータ(図示せず)が接続されている。たとえば、室内空間にいる人となる使用者が、リモートコントローラ(図示せず)を介して指示を入力すると、後述する室内制御装置21が、指示に基づいて駆動モータを駆動させ、左右風向板16および上下風向板17の向きを変えることができる。このため、使用者の好みに応じて風向を設定することができる。また、室内制御装置21が、後述する赤外線センサー14の検出に係る床面および壁面温度、人の位置などのデータに基づいて、駆動モータを駆動させ、左右風向板16および上下風向板17の向きを変えることができる。
【0016】
実施の形態1の室内機10は、左右風向板16aおよび左右風向板16bを有している。また、上下風向板17a、上下風向板17b、上下風向板17cおよび上下風向板17dを有している。複数の左右風向板16および複数の上下風向板17を有することで、より複雑な風向設定を行うことができる。
【0017】
特に、上下風向板17は、上下風向板17aおよび上下風向板17cのように、複数の上下方向に風向板を有している。上下方向の風向板を用いることで、各上下風向板17の隙間を徐々に狭くして、風速を速くする縮流運転を行うことができる。また、逆に、各上下風向板17の隙間を徐々に広げる拡散運転を行うことができる。さらに、暖房運転時には、上側に配置された上下風向板17aを上向きにして、吹き出された風を再度吸込口11に移動させて再加熱できるようにし、上下風向板17cを下向きにさせて、暖かい空気をより早く室内空間に吹き出すことができる。
【0018】
また、室内機10は、受信部15、プラグ18およびケーブル40を有している。受信部15は、筐体の前面側において、リモートコントローラ(図示せず)から送られる赤外線信号を受信する。プラグ18は、室内に設置されたコンセントに差し込まれ、コンセントを介して、商用電源(たとえば、50/60Hz)から空気調和機100に電力が供給される。ケーブル40は、室内機10と後述する室外機30との間のデータを含む信号の通信を行う際の通信線である。一例では、ケーブル40は、背面から見て室内機10の左隅に接続されている。
【0019】
図2に示すように、室内機10の内部には、室内熱交換器20および室内送風装置23が配置されている。室内熱交換器20は、室内熱交換器20を通過する冷媒と室内空間の空気とを熱交換する。また、室内送風装置23は、たとえば、クロスフローファン、軸流送風機、シロッコファンなどのファンと、ファンを回転駆動するモータを有している。室内送風装置23は、回転駆動により、室内機10内に室内空間の空気が流れるようにする。室内熱交換器20および室内送風装置23は、吸込口11と吹出口12とが連通した風路内に配置される。室内機10の運転が開始されると、室内送風装置23が回転することにより、たとえば、室内の空気が吸込口11から室内機10内に流入する。室内機10内に流入した空気は、室内熱交換器20を通過する。このとき、空気は、室内熱交換器20を通過する冷媒と熱交換され、空気調和される。空気調和された空気は、吹出口12から室内空間に吹き出される。ここで、室内熱交換器20は、冷房運転のときには通過した空気を冷却し、暖房運転のときには通過した空気を加熱する。
【0020】
次に、図1および図2に基づいて、室内機10が有する検出装置であるセンサーについて説明する。室内機10は、室内温度センサー13、赤外線センサー14および管温センサー24を少なくとも有している。室内温度センサー13は、室内空間の空気の温度である室温を検出する。室内温度センサー13は、たとえば、吸込口11の近傍、室内機10の筐体側面に形成された空隙を通過する風が流れる場所などに設置される。管温センサー24は、室内熱交換器20に設置され、室内熱交換器20を構成する伝熱管の温度を検出する。ここで、管温センサー24が検出する伝熱管の温度は、吹出口12から吹き出される空気の温度として扱うこともできる。したがって、管温センサー24は、吹出温度を検出する吹出温度センサーにもなる。
【0021】
また、赤外線センサー14は、室内における床面および壁面の輻射熱、室内にいる人などの表面から放射される熱の温度を検出する。ここで、床面および壁面の輻射熱の温度を床壁面温度とする。赤外線センサー14は、吹出口12の脇となる筐体の前面下部に、筐体外郭から突出して設置されている。赤外線センサー14は、複数の赤外線受光部が垂直方向に並んでいる。そして、複数の赤外線受光部には駆動モータ(図示せず)が接続されている。後述する室内制御装置21が、指示に基づいて駆動モータを駆動させることで、赤外線受光部を水平方向に回転(走査)させることができる。赤外線受光部を走査し、水平方向における温度を検出していくことで、たとえば、室内制御装置21が、二次元の温度分布として表される熱画像を生成することができる。そして、室内制御装置21は、生成した熱画像から、床壁面温度、室内にいる人の位置などを検出することができる。また、その人の位置のデータを時系列で記憶することで、人が動いているか停止しているかなどの活動状態を判定することができる。また、人の動きの変化から室内における活動範囲を把握などすることができる。このため、室内空間の形状、家具の配置などを推測することができる。
【0022】
図3は、この発明の実施の形態1に係る室内制御装置21の構成を説明する図である。室内機10は、たとえば、電気品などを収容する電気品箱(図示せず)に室内制御装置21を有している。室内制御装置21は、室内機10が有する機器を制御する。また、室内制御装置21は、ケーブル40を介して、後述する室外機30が有する室外制御装置31に、室外機30が有する機器制御を指示する。特に、実施の形態1における室内制御装置21は、各種センサーから送られる信号に含まれる温度などのデータの処理、演算処理、判定処理などを行い、主として、室内送風装置23の回転数を制御する。
【0023】
室内制御装置21は、処理装置70、記憶装置80および計時装置90を有している。記憶装置80は、処理装置70が処理を行う際に用いるデータを記憶する。また、計時装置90は、タイマなどを有し、処理装置70が時間の判定に用いる計時を行う。
【0024】
処理装置70は、データ処理部71、判定処理部72、演算処理部73および制御処理部74を有している。データ処理部71は、たとえば、各種センサーから送られた信号を処理する。具体的には、赤外線センサー14からの信号に基づいて、熱画像を生成し、床面および壁面の輻射熱に係る床壁面温度、人の発熱温度などを検出する。判定処理部72は、設定されたしきい値などに基づく判定処理を行う。演算処理部73は、各種演算処理を行う。演算処理部73は、たとえば、床壁面温度、室温、室内での人の温度などから、室内にいる人の体感温度Bを算出する。他に、移動などによる人の活動状態、左右風向板16および上下風向板17による風向、湿度なども、体感温度Bを算出するパラメータとすることができる。また、体感温度Bと設定温度Aから、体感温度差Eを算出する。制御処理部74は、たとえば、判定処理部72の判定に基づき、機器の制御を行う。特に、ここでは、室内送風装置23の回転駆動における回転数を制御する。
【0025】
ここで、室内制御装置21の処理装置70は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)などの制御演算処理装置を有するマイクロコンピュータなどで構成されているものとする。また、記憶装置80は、データを一時的に記憶できるランダムアクセスメモリ(RAM)などの揮発性記憶装置(図示せず)およびハードディスク、データを長期的に記憶できるフラッシュメモリなどの不揮発性の補助記憶装置(図示せず)を有している。記憶装置80には、データ処理部71、判定処理部72、演算処理部73および制御処理部74が行う処理手順をプログラムとしたデータを有している。そして、制御演算処理装置がプログラムのデータに基づいて処理を実行して各部の処理を実現する。ただ、これに限定するものではなく、各装置を専用機器(ハードウェア)で構成してもよい。また、ここでは、室内制御装置21が、処理を行うものとして説明するが、後述する室外制御装置31など、他の制御装置が、室内制御装置21が行う処理を行うようにしてもよい。
【0026】
図4は、この発明の実施の形態1に係る空気調和機100の室外機30における内部構成を示す分解斜視図である。図4に示すように、空気調和機100の室外機30は、室外制御装置31、圧縮機32、室外熱交換器34および室外送風機35を有している。
【0027】
室外機30は、後述するように、室内機10の室内熱交換器20などと、冷媒回路を構成する圧縮機32および室外熱交換器34を有している。圧縮機32は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する。たとえば、ロータリ圧縮機、スクロール圧縮機、レシプロ圧縮機などを圧縮機32とすることができる。また、特に限定するものではないが、圧縮機32は、たとえば、インバーター回路などにより、駆動周波数を任意に変化させることにより、圧縮機32の容量(単位時間あたりの冷媒を送り出す量)を変化させて駆動することができる。
【0028】
また、室外熱交換器34は、冷媒と空気(室外の空気)との熱交換を行う。たとえば、暖房運転時においては蒸発器として機能し、冷媒を蒸発させ、気化させる。また、冷房運転時においては凝縮器として機能し、冷媒を凝縮して液化させる。
【0029】
室外制御装置31は、電気品箱に収容され、室外機30が有する機器を制御する。ここでは、特に、ケーブル40を介して送られた室内制御装置21からの指示に基づいて、運転モードおよび後述する体感温度差Eに合わせた駆動周波数で圧縮機32を駆動させる。
【0030】
また、室外機30は、室外温度センサー33を内蔵する。室外温度センサー33は、室外の空気の温度である外気温度を検出する。室外温度センサー33は、たとえば、サーミスタを有している。
【0031】
図5は、この発明の実施の形態1に係る空気調和機100の構成例を表す図である。図5の空気調和機100は、前述した室外機30と室内機10とをガス冷媒配管50および液冷媒配管60により配管接続し、冷媒を循環させる冷媒回路を構成する。室外機30は、前述した圧縮機32および室外熱交換器34のほかに、四方弁36および膨張弁37を有している。四方弁36は、たとえば、冷房運転時と暖房運転時とによって冷媒の流れを切り換える弁である。また、絞り装置となる膨張弁37は、冷媒を減圧して膨張させる。たとえば、膨張弁37が電子式膨張弁などである場合には、室外制御装置31からの指示に基づいて開度調整を行って、冷媒の圧力調整を行う。
【0032】
図6および図7は、この発明の実施の形態1における室内制御装置21の制御手順を説明する図である。図6および図7に基づいて、実施の形態1の空気調和機100の冷房運転時における動作について説明する。たとえば、室内空間にいる使用者が、リモートコントローラなどを介して、設定温度A[℃]を設定する。設定温度Aのデータを含む信号が、室内制御装置21に送られる。設定温度Aのデータを含む信号が送られると、室内制御装置21は、空気調和機100の運転を開始させる(ステップS1)。ここで、実施の形態1における設定温度Aは、たとえば、28[℃]に設定されるものとする。
【0033】
空気調和機100が運転を開始すると、室内機10の室内制御装置21は、吹出口12に設けられた上下風向板17および左右風向板16を、指定した風向またはあらかじめ定められた方向に移動させる。また、室内制御装置21は、室内送風装置23を回転駆動させる(ステップS2)。
【0034】
そして、室内制御装置21は、室内温度センサー13が検出した室内空間の室内温度および赤外線センサー14により床温度および壁面温度の検出を行う。また、室内制御装置21は、室内温度センサー13および赤外線センサー14が検出した室内温度、床面温度および壁面温度に基づいて、室内空間内の使用者の体感温度B[℃]を算出する。そして、体感温度Bと設定温度Aとの温度差(体感温度B−設定温度A)を、体感温度差E[deg]として算出する(ステップS3)。以下、体感温度差Eを算出する処理には、各種温度検出および体感温度Bを算出する処理を含めるものとする。
【0035】
そして、体感温度差Eが第1体感温度差しきい値α(圧縮機駆動しきい値)より大きいかどうかを判定する(ステップS4)。ここで、実施の形態1では、第1体感温度差しきい値αは、6[deg]とする。したがって、体感温度Bが34[℃]より高ければ、体感温度差Eが第1体感温度差しきい値αより大きいことになる。
【0036】
室内制御装置21は、体感温度差Eが第1体感温度差しきい値αより大きいと判定すると、冷房運転モードの旨を示すデータおよび体感温度差Eのデータを含む信号を、ケーブル40を介して室外制御装置31に送り、圧縮機32を駆動させる(ステップS5)。また、室内制御装置21は、体感温度差Eが第1体感温度差しきい値α以下であると判定すると、室内送風装置23を回転駆動させたまま、ステップS3に戻って、体感温度差Eを算出し、体感温度差Eと第1体感温度差しきい値αとの判定処理を続ける。
【0037】
室外制御装置31は、室内制御装置21からの信号が送られると、信号に含まれる冷房運転モードの旨を示すデータおよび体感温度差Eのデータに基づいて、圧縮機32の駆動周波数を設定し、圧縮機32を駆動させる。ここで、室外制御装置31は、冷房モードにおいて、室内空間の温度を設定温度Aに近づけるように、圧縮機32の駆動周波数を設定する。
【0038】
室内制御装置21は、圧縮機32を駆動させた後、体感温度差Eを算出する(ステップS6)。そして、体感温度差Eが第2体感温度差しきい値β1(第1回転数低減しきい値)以下であるかどうかを判定する(ステップS7)。ここで、実施の形態1では、第2体感温度差しきい値β1は、4[deg]とする。したがって、体感温度Bが32[℃]以下であれば、体感温度差Eが第2体感温度差しきい値β1以下となる。
【0039】
室内制御装置21は、体感温度差Eが第2体感温度差しきい値β1以下でないと判定すると、ステップS6に戻って、体感温度差Eを算出し、体感温度差Eと第2体感温度差しきい値β1との判定処理を続ける。また、室内制御装置21は、体感温度差Eが第2体感温度差しきい値β1以下であると判定すると、室内送風装置23の回転数を、第1回転数低減させる制御を行う(ステップS8)。
【0040】
室内制御装置21は、室内送風装置23の回転数を、第1回転数低下させた後、体感温度差Eを算出する(ステップS9)。そして、体感温度差Eが第3体感温度差しきい値β2より大きいかどうかを判定する(ステップS10)。ここで、実施の形態1では、第3体感温度差しきい値β2は、5[deg]とする。したがって、体感温度Bが33[℃]より高ければ、体感温度差Eが第3体感温度差しきい値β2より大きくなる。
【0041】
室内制御装置21は、体感温度差Eが第3体感温度差しきい値β2より大きいと判定すると、室内送風装置23の回転数を、第1回転数増加させる制御を行う(ステップS11)。そして、ステップS6に戻って、体感温度差Eを算出し、体感温度差Eと第2体感温度差しきい値β1との判定処理を続ける。また、室内制御装置21は、体感温度差Eが第3体感温度差しきい値β2より大きくないと判定すると、さらに、体感温度差Eが第4体感温度差しきい値γ1(第2回転数低下しきい値)以下であるかどうかを判定する(ステップS12)。ここで、実施の形態1では、第4体感温度差しきい値γ1は、0[deg]とする。したがって、体感温度Bが28[℃]以下であれば、体感温度差Eが第4体感温度差しきい値γ1以下となる。
【0042】
室内制御装置21は、体感温度差Eが第4体感温度差しきい値γ1以下でないと判定すると、ステップS9に戻って、体感温度差Eを算出し、体感温度差Eと第3体感温度差しきい値β2および第4体感温度差しきい値γ1との判定処理を続ける。また、室内制御装置21は、体感温度差Eが第4体感温度差しきい値γ1以下であると判定すると、室内送風装置23の回転数を、第2回転数低下させる制御を行う(ステップS13)。
【0043】
室内制御装置21は、室内送風装置23の回転数を、第2回転数低下させた後、体感温度差Eを算出する(ステップS14)。そして、体感温度差Eが第5体感温度差しきい値γ2より大きいかどうかを判定する(ステップS15)。ここで、実施の形態1では、第5体感温度差しきい値γ2は、1[deg]とする。したがって、体感温度Bが29[℃]より高ければ、体感温度差Eが第5体感温度差しきい値γ2より大きくなる。
【0044】
室内制御装置21は、体感温度差Eが第5体感温度差しきい値γ2より大きいと判定すると、室内送風装置23の回転数を、第2回転数増加させる制御を行う(ステップS16)。そして、ステップS9に戻って、体感温度差Eを算出し、体感温度差Eと第3体感温度差しきい値β2との判定処理を続ける。また、室内制御装置21は、体感温度差Eが第5体感温度差しきい値γ2より大きくないと判定すると、さらに、体感温度差Eが第6体感温度差しきい値δ1(圧縮機停止しきい値)以下であるかどうかを判定する(ステップS17)。ここで、実施の形態1では、第6体感温度差しきい値δ1は、−1[deg]とする。したがって、体感温度Bが27[℃]以下であれば、体感温度差Eが第6体感温度差しきい値δ1以下となる。
【0045】
室内制御装置21は、体感温度差Eが第6体感温度差しきい値δ1以下でないと判定すると、ステップS14に戻って、体感温度差Eを算出し、体感温度差Eと第5体感温度差しきい値γ2および第6体感温度差しきい値δ1との判定処理を続ける。また、室内制御装置21は、体感温度差Eが第6体感温度差しきい値δ1以下であると判定すると、圧縮機32を停止させる旨の信号を、ケーブル40を介して室外制御装置31に送り、圧縮機32を停止させる。また、室内送風装置23の回転数を維持しながら継続する制御を行う(ステップS18)。
【0046】
室内制御装置21は、圧縮機32を停止させた後、体感温度差Eを算出する(ステップS19)。そして、体感温度差Eが第7体感温度差しきい値δ2より大きいかどうかを判定する(ステップS20)。ここで、実施の形態1では、第7体感温度差しきい値δ2は、0[deg]とする。したがって、体感温度Bが28[℃]より高ければ、体感温度差Eが第7体感温度差しきい値δ2より大きくなる。
【0047】
室内制御装置21は、体感温度差Eが第7体感温度差しきい値δ2より大きいと判定すると、ステップS5と同様に、圧縮機32を駆動させる(ステップS21)。そして、ステップS14に戻って、体感温度差Eを算出し、体感温度差Eと第5体感温度差しきい値γ2との判定処理を続ける。
【0048】
また、室内制御装置21は、体感温度差Eが第7体感温度差しきい値δ2より大きくないと判定すると、さらに、体感温度差Eが第8体感温度差しきい値ε(第3回転数低下しきい値)以下であるかどうかを判定する(ステップS30)。ここで、実施の形態1では、第8体感温度差しきい値εは、−2[deg]とする。したがって、体感温度Bが26[℃]以下であれば、体感温度差Eが第8体感温度差しきい値ε以下となる。
【0049】
室内制御装置21は、体感温度差Eが第8体感温度差しきい値ε以下でないと判定すると、ステップS19に戻って、体感温度差Eを算出し、体感温度差Eと第7体感温度差しきい値δ2および第8体感温度差しきい値εとの判定処理を続ける。また、室内制御装置21は、体感温度差Eが第8体感温度差しきい値ε以下であると判定すると、室内送風装置23の回転数を、第3回転数低下させる制御を行うとともに、計時装置90による計時を開始する(ステップS31)。ここで、第3回転数は、たとえば、室内送風装置23の最低回転数であるものとする。
【0050】
室内制御装置21は、計時装置90の計時を開始させた後、体感温度差Eを算出する(ステップS32)。そして、体感温度差Eが第8体感温度差しきい値εより大きいかどうかを判定する(ステップS33)。
【0051】
室内制御装置21は、体感温度差Eが第8体感温度差しきい値εより大きいと判定すると、室内送風装置23の回転数を、第3回転数増加させる制御を行う(ステップS34)。そして、ステップS19に戻って、体感温度差Eを算出し、体感温度差Eと第7体感温度差しきい値δ2および第8体感温度差しきい値εとの判定処理を続ける。また、室内制御装置21は、体感温度差Eが第8体感温度差しきい値εより大きくないと判定すると、計時装置90の計時が設定時間Zを経過したかどうかを判定する(ステップS35)。ここで、実施の形態1では、設定時間Zは、15[分]とする。
【0052】
室内制御装置21は、計時装置90の計時が設定時間Zを経過していないと判定すると、ステップS32に戻って、体感温度差Eを算出し、体感温度差Eと第8体感温度差しきい値εとの判定処理を続ける。また、室内制御装置21は、計時装置90の計時が設定時間Zを経過したと判定すると、室温などによる体感温度Bと設定温度Aとの差が広がってくとして、室内送風装置23を、間欠駆動させる制御を行う(ステップS36)。
【0053】
室内制御装置21は、室内送風装置23を、間欠駆動させた後、体感温度差Eを算出する(ステップS37)。そして、体感温度差Eが第8体感温度差しきい値εより大きいかどうかを判定する(ステップS38)。室内制御装置21は、体感温度差Eが第8体感温度差しきい値εより大きいと判定すると、室内送風装置23の回転数を、第3回転数増加させる制御を行う(ステップS34)。そして、ステップS19に戻って、体感温度差Eを算出し、体感温度差Eと第7体感温度差しきい値δ2および第8体感温度差しきい値εとの判定処理を続ける。また、室内制御装置21は、体感温度差Eが第8体感温度差しきい値εより大きくないと判定すると、ステップS36に戻って、室内送風装置23を、間欠駆動させる制御を行う。
【0054】
以上のように、実施の形態1の空気調和機100によれば、室内制御装置21は、体感温度Bと設定温度Aとの差である体感温度差Eを算出するものである。そして、室内制御装置21は、体感温度差Eに基づいて、室内送風装置23の回転数を変化させるようにしたので、室内空間における体感温度Bが、設定温度Aをオーバーシュートしすぎることを防止することができる。それとともに、室内送風装置23の騒音が大きい回転駆動状態を少なくし、体感温度Bが設定温度Aに達し、圧縮機32を停止させるときにも、室内送風装置23を停止させずに、回転数の維持を継続するように回転駆動させる。このため、圧縮機32が停止しても、体感温度Bが上がらないようにすることができる。したがって、使用者に、暑さによる不快を感じさせないようにすることができる。
【0055】
ここで、たとえば、夜になって、日差しがなくなり、外気環境が低下すると、室内空間の温度が低下してくる。このため、室内送風装置23の回転数を維持させたまま回転駆動すれば、体感温度Bが低くなる。したがって、使用者は、寒く、不快に感じる可能性がある。そこで、室内制御装置21は、圧縮機32を停止させた後、体感温度差Eが第8体感温度差しきい値ε以下であると判定すると、室内送風装置23の回転数を、第3回転数低下させる。さらに、室内制御装置21は、体感温度差Eが第8体感温度差しきい値ε以下であるとの判定が、設定時間Zが経過するまでの間続くと、室温などによる体感温度Bと設定温度Aとの差が広がっていくものとして、室内送風装置23を間欠駆動させるようにした。このため、体感温度Bを上げることができる。したがって、使用者に、寒さによる不快を感じさせないようにすることができる。
【0056】
また、室内送風装置23の回転数を変化させるときのしきい値において、ヒステリシスを設け、室内送風装置23の回転数を低減させるときと、回転数を増加させて元に戻すときのしきい値が異なるようにした。このため、室内空間の環境変化により、体感温度差Eが広がると、室内送風装置23の回転数を上げ、体感温度Bが設定温度Aに近づくようにすることで、空調能力を高くすることができる。
【0057】
実施の形態2.
図8は、この発明の実施の形態2における室内制御装置21の制御手順を説明する図である。図8に基づいて、実施の形態2の空気調和機100の冷房運転時における動作について説明する。ここで、空気調和機100の構成については、実施の形態1において、図1図5に基づいて説明した構成と同じである。
【0058】
実施の形態2において、室内制御装置21が、運転を開始してから、圧縮機32を停止させるまでのステップS1〜ステップS21までの処理については、実施の形態1において、室内制御装置21が行った処理と同じである。実施の形態1では、室内制御装置21が、ステップS20において、体感温度差Eが第7体感温度差しきい値δ2より大きくないと判定すると、ステップS30において、体感温度差Eが第8体感温度差しきい値ε以下であるかどうかを判定するようにした。
【0059】
実施の形態2では、室内制御装置21は、ステップS20において、体感温度差Eが第7体感温度差しきい値δ2より大きくないと判定すると、赤外線センサー14が検出した壁床面温度と室内温度センサー13の室温との差を算出する(ステップS40)。この差を、室内温度差F[deg]とする。そして、室内温度差Fが室内温度差しきい値ζより小さいかどうかを判定する(ステップS41)。ここで、実施の形態2では、室内温度差しきい値ζは、0[deg]とする。したがって、壁床面温度が室内空間の温度より低ければ、室内温度差Fが室内温度差しきい値ζより小さくなる。
【0060】
室内制御装置21は、室内温度差Fが室内温度差しきい値ζより小さくないと判定すると、ステップS19に戻って、体感温度差Eを算出し、体感温度差Eと第7体感温度差しきい値δ2および室内温度差Fと室内温度しきい値との判定処理を続ける。また、室内制御装置21は、室内温度差Fが室内温度差しきい値ζより小さいと判定すると、室内送風装置23の回転数を、第3回転数低下させる制御を行うとともに、計時装置90による計時を開始する(ステップS42)。
【0061】
室内制御装置21は、計時装置90の計時を開始させた後、室内温度差Fを算出する(ステップS43)。そして、室内温度差Fが室内温度差しきい値ζ以上であるかどうかを判定する(ステップS44)。
【0062】
室内制御装置21は、室内温度差Fが室内温度差しきい値ζ以上であると判定すると、室内送風装置23の回転数を、第3回転数増加させる制御を行う(ステップS45)。そして、ステップS19に戻って、体感温度差Eを算出し、体感温度差Eと第7体感温度差しきい値δ2および室内温度差Fと室内温度しきい値との判定処理を続ける。また、室内制御装置21は、室内温度差Fが室内温度差しきい値ζ以上でないと判定すると、計時装置90の計時が設定時間Yを経過したかどうかを判定する(ステップS46)。ここで、実施の形態2では、設定時間Yは、15[分]とする。
【0063】
室内制御装置21は、計時装置90の計時が設定時間Yを経過していないと判定すると、ステップS43に戻って、室内温度差Fを算出し、室内温度差Fと室内温度しきい値との判定処理を続ける。また、室内制御装置21は、計時装置90の計時が設定時間Yを経過したと判定すると、床壁面温度が下がっていき、室温が低下して設定温度Aとの差が広がっていくものとして、室内送風装置23を、間欠駆動させる制御を行う(ステップS47)。
【0064】
室内制御装置21は、室内送風装置23を、間欠駆動させた後、室内温度差Fを算出する(ステップS48)。そして、室内温度差Fが室内温度差しきい値ζ以上であるかどうかを判定する(ステップS49)。室内制御装置21は、室内温度差Fが室内温度差しきい値ζ以上であると判定すると、室内送風装置23の回転数を、第3回転数増加させる制御を行う(ステップS45)。そして、ステップS19に戻って、体感温度差Eを算出し、体感温度差Eと第7体感温度差しきい値δ2および室内温度差Fと室内温度しきい値との判定処理を続ける。また、室内制御装置21は、室内温度差Fが室内温度差しきい値ζ以上でないと判定すると、ステップS47に戻って、室内送風装置23を、間欠駆動させる制御を行う。
【0065】
一般的に、日中から夜になることで室外の温度が低下する。そして、外壁温度が下がる結果、室内の壁床面温度が低下し、室内空間の温度が低下する。
【0066】
そこで、実施の形態2の空気調和機100では、室内制御装置21が、圧縮機32を停止させた後、壁床面温度と室内空間の温度との差である室内温度差Fが室内温度差しきい値ζより小さいと判定すると、室内送風装置23の回転数を、第3回転数低下させる。さらに、室内制御装置21は、設定時間Yが経過するまで、室内温度差Fが室内温度差しきい値ζより小さいと判定すると、室温と設定温度Aとの差が広がるとして室内送風装置23を間欠運転させるようにした。このため、外気の温度によって床壁面温度が下がり、室内空間が冷えて、使用者に寒さを感じさせる前に、体感温度Bを上げる運転を行うことができる。したがって、使用者に、不快を感じさせないようにすることができる。
【0067】
実施の形態3.
図9は、この発明の実施の形態3における室内制御装置21の制御手順を説明する図である。図9に基づいて、実施の形態3の空気調和機100の冷房運転時における動作について説明する。ここで、空気調和機100の構成については、実施の形態1において、図1図5に基づいて説明した構成と同じである。
【0068】
実施の形態3において、室内制御装置21が、運転を開始してから、圧縮機32を停止させるまでのステップS1〜ステップS21までの処理については、実施の形態1において、室内制御装置21が行った処理と同じである。実施の形態3では、室内制御装置21は、ステップS20において、体感温度差Eが第7体感温度差しきい値δ2より大きくないと判定すると、温度負荷特性Gを推定する演算を行う(ステップS50)。
【0069】
また、室内熱交換器20の管温センサー24により検知した室内熱交換器20の温度と室内送風装置23の回転数から得られる風量とで、空気調和機100が発揮している空調能力を算出する。そして、空調能力、室内温度センサー13が検出した室温、赤外線センサー14の検出に係る床壁面温度、室外温度センサー33の検出に係る室外の温度など、室内外における温度状況から、空調対象となる部屋における温度負荷特性Gを推定する演算を行う。
【0070】
室内制御装置21は、演算した室内の温度負荷特性G、室内機10および室外機30に設置された温度センサーの検出に係る温度および設定温度Aから、室温が下降傾向にあるかどうかを予測判定する(ステップS51)。
【0071】
室内制御装置21は、室温が下降傾向にないと判定すると、ステップS19に戻って、体感温度差Eを算出し、体感温度差Eと第7体感温度差しきい値δ2および室温が下降傾向にあるかどうかの判定処理を続ける。また、室内制御装置21は、室温が下降傾向にあると判定すると、室内送風装置23の回転数を、第3回転数低下させる制御を行うとともに、計時装置90による計時を開始する(ステップS52)。
【0072】
室内制御装置21は、計時装置90の計時を開始させた後、温度負荷特性Gを推定する演算を行う(ステップS53)。そして、室温が上昇傾向にあるかどうかを予測判定する(ステップS54)。
【0073】
室内制御装置21は、室温が上昇傾向にあると判定すると、室内送風装置23の回転数を、第3回転数増加させる制御を行う(ステップS55)。そして、ステップS19に戻って、体感温度差Eを算出し、体感温度差Eと第7体感温度差しきい値δ2および室温が下降傾向にあるかどうかの判定処理を続ける。また、室内制御装置21は、室温が上昇傾向にないと判定すると、計時装置90の計時が設定時間Xを経過したかどうかを判定する(ステップS56)。ここで、実施の形態3では、設定時間Xは、15[分]とする。
【0074】
室内制御装置21は、計時装置90の計時が設定時間Xを経過していないと判定すると、ステップS53に戻って、温度負荷特性Gを推定する演算を行って、室温が上昇傾向にあるかどうかの判定処理を続ける。また、室内制御装置21は、計時装置90の計時が設定時間Xを経過したと判定すると、室温と設定温度Aとの差が広がっていくものとして、室内送風装置23を、間欠駆動させる制御を行う(ステップS57)。
【0075】
室内制御装置21は、室内送風装置23を、間欠駆動させた後、温度負荷特性Gを推定する演算を行う(ステップS58)。そして、室温が上昇傾向にあるかどうかを予測判定する(ステップS59)。室内制御装置21は、室温が上昇傾向にあると判定すると、室内送風装置23の回転数を、第3回転数増加させる制御を行う(ステップS55)。そして、ステップS19に戻って、体感温度差Eを算出し、体感温度差Eと第7体感温度差しきい値δ2および室温が下降傾向にあるかどうかの判定処理を続ける。また、室内制御装置21は、室温が上昇傾向にないと判定すると、ステップS57に戻って、室内送風装置23を、間欠駆動させる制御を行う。
【0076】
一般的に、日中から夜になることで室外の温度が低下する。そして、外壁温度が下がる結果、室内の壁床面温度が低下し、室内空間の温度が低下する。
【0077】
そこで、実施の形態3の空気調和機100では、室内制御装置21が、圧縮機32を停止させた後、温度負荷特性Gを推定する演算を行って、さらに、室温の変化予測を判定処理して、判定結果に基づいて、室内送風装置23の回転数を制御するようにした。さらに、室内制御装置21は、下降傾向が続くと予測判定すると、室内送風装置23を間欠駆動させるようにした。このため、室内における温度負荷が少なくなって、送風により使用者に寒さを感じさせる前に、体感温度Bを上げる運転を行って、寒さによる不快を感じさせないようにすることができる。
【0078】
実施の形態4.
前述した実施の形態1〜実施の形態3においては、体感温度差E、室内温度差Fおよび温度負荷特性Gに基づく室温の予測判定に基づいて、圧縮機32停止後の室内送風装置23の制御を行うことについて説明したが、これに限定するものではない。たとえば、圧縮機32停止後の室内送風装置23の制御は、室温に基づいて行うようにしてもよい。
【0079】
また、前述した実施の形態1〜実施の形態3においては、冷房運転時の圧縮機32停止後の室内送風装置23の制御について説明したが、暖房運転時における圧縮機32停止後の室内送風装置23の制御についても適用することができる。
【符号の説明】
【0080】
10 室内機、11 吸込口、12 吹出口、13 室内温度センサー、14 赤外線センサー、15 受信部、16,16a,16b,16c,16d 左右風向板、17,17a,17b,17c,17d 上下風向板、18 プラグ、20 室内熱交換器、21 室内制御装置、22 エアフィルター、23 室内送風装置、24 管温センサー、30 室外機、31 室外制御装置、32 圧縮機、33 室外温度センサー、34 室外熱交換器、35 室外送風機、36 四方弁、37 膨張弁、40 ケーブル、50 ガス冷媒配管、60 液冷媒配管、70 処理装置、71 データ処理部、72 判定処理部、73 演算処理部、74 制御処理部、80 記憶装置、90 計時装置、100 空気調和機。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9

【手続補正書】
【提出日】2019年10月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
この発明に係る空気調和機は、圧縮機、室外熱交換器、絞り装置および室内熱交換器を配管接続して、冷媒を循環する冷媒回路を有する空気調和機であって、室温を検出する室内温度センサーと、室内における床面および壁面の輻射熱および室内空間内における人の熱の温度を検出する赤外線センサーと、計時を行う計時装置と、回転駆動により、室内空間に空気を吹き出す室内送風装置と、圧縮機の駆動における駆動周波数および室内送風装置の回転駆動における回転数を制御する制御装置とを備え、制御装置は、室内温度センサーが検出する室温および赤外線センサーが検出する熱の温度に基づいて、室内空間内の人が感じる体感温度を算出し、体感温度と使用者が設定した設定温度との体感温度差により、圧縮機の駆動周波数および室内送風装置の回転駆動における回転数を制御し、体感温度差があらかじめ定められた圧縮機停止しきい値に達したと判定すると、圧縮機については駆動を停止させ、室内送風装置については回転数を制御しながら回転駆動を継続させる制御を行い、圧縮機の駆動を停止させた後、体感温度または室温と設定温度との差がしきい値よりも大きくないとの判定が、設定時間続いていると判定すると、室内送風装置に、回転駆動および停止を繰り返す間欠駆動をさせるものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機、室外熱交換器、絞り装置および室内熱交換器を配管接続して、冷媒を循環する冷媒回路を有する空気調和機であって、
室温を検出する室内温度センサーと、
室内における床面および壁面の輻射熱および室内空間内における人の熱の温度を検出する赤外線センサーと、
計時を行う計時装置と、
回転駆動により、前記室内空間に空気を吹き出す室内送風装置と、
前記圧縮機の駆動における駆動周波数および前記室内送風装置の回転駆動における回転数を制御する制御装置とを備え、
該制御装置は、
前記室内温度センサーが検出する前記室温および前記赤外線センサーが検出する熱の温度に基づいて、前記室内空間内の人が感じる体感温度を算出し、
前記体感温度と使用者が設定した設定温度との体感温度差により、前記圧縮機の駆動周波数および前記室内送風装置の回転駆動における前記回転数を制御し、
前記体感温度差があらかじめ定められた圧縮機停止しきい値に達したと判定すると、前記圧縮機については駆動を停止させ、前記室内送風装置については前記回転数を制御しながら回転駆動を継続させる制御を行い、
前記圧縮機の駆動を停止させた後、前記体感温度または前記室温と前記設定温度との差がしきい値よりも大きくないとの判定が、設定時間続いていると判定すると、前記室内送風装置に、回転駆動および停止を繰り返す間欠駆動をさせる空気調和機。
【請求項2】
圧縮機、室外熱交換器、絞り装置および室内熱交換器を配管接続して、冷媒を循環する冷媒回路を有する空気調和機であって、
室温を検出する室内温度センサーと、
室内における床面および壁面の輻射熱および室内空間内における人の熱の温度を検出する赤外線センサーと、
回転駆動により、前記室内空間に空気を吹き出す室内送風装置と、
前記圧縮機の駆動における駆動周波数および前記室内送風装置の回転駆動における回転数を制御する制御装置とを備え、
制御装置は、
前記室内温度センサーが検出する前記室温および前記赤外線センサーが検出する熱の温度に基づいて、前記室内空間内の人が感じる体感温度を算出し、
前記体感温度と使用者が設定した設定温度との体感温度差により、前記圧縮機の駆動周波数および前記室内送風装置の回転駆動における前記回転数を制御し、
前記体感温度差があらかじめ定められた圧縮機停止しきい値に達したと判定すると、前記圧縮機については駆動を停止させ、前記室内送風装置については前記回転数を制御しながら回転駆動を継続させる制御を行い、
前記圧縮機の駆動を停止させた後、前記赤外線センサーの前記床面および前記壁面の前記輻射熱の検出に係る床壁面温度と前記室内温度センサーの検出に係る前記室温との室内温度差に基づいて、前記室内送風装置の制御を行う気調和機。
【請求項3】
圧縮機、室外熱交換器、絞り装置および室内熱交換器を配管接続して、冷媒を循環する冷媒回路を有する空気調和機であって、
室温を検出する室内温度センサーと、
室内における床面および壁面の輻射熱および室内空間内における人の熱の温度を検出する赤外線センサーと、
回転駆動により、前記室内空間に空気を吹き出す室内送風装置と、
前記室内送風装置が吹き出す空気の吹出温度を検出する吹出温度センサーと、
室外の温度を検出する室外温度センサーと
前記圧縮機の駆動における駆動周波数および前記室内送風装置の回転駆動における回転数を制御する制御装置とを備え、
制御装置は、
前記室内温度センサーが検出する前記室温および前記赤外線センサーが検出する熱の温度に基づいて、前記室内空間内の人が感じる体感温度を算出し、
前記体感温度と使用者が設定した設定温度との体感温度差により、前記圧縮機の駆動周波数および前記室内送風装置の回転駆動における前記回転数を制御し、
前記体感温度差があらかじめ定められた圧縮機停止しきい値に達したと判定すると、前記圧縮機については駆動を停止させ、前記室内送風装置については前記回転数を制御しながら回転駆動を継続させる制御を行い、
前記圧縮機の駆動を停止させた後、
前記床面および前記壁面の前記輻射熱の検出に係る床壁面温度、前記室温、前記吹出温度、前記室外の温度および前記設定温度により得られる空調能力および前記室内の温度負荷特性に基づいて、前記室温の変化を予測判定し、判定結果に基づいて前記室内送風装置の制御を行う気調和機。
【請求項4】
前記制御装置は、
前記室温が下降傾向にあると判定すると、前記室内送風装置の前記回転数を低下させる制御を行う請求項に記載の空気調和機。
【請求項5】
前記制御装置は、
前記室内送風装置の前記回転数を低減させるときと、増加させるときとで、異なるしきい値を用いて判定を行う請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の空気調和機。
【国際調査報告】