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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年3月7日
【発行日】2019年11月7日
(54)【発明の名称】簡易取水口ゲート制御システム
(51)【国際特許分類】
   E02B 7/20 20060101AFI20191011BHJP
   E02B 9/04 20060101ALI20191011BHJP
【FI】
   E02B7/20 105
   E02B9/04 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
【出願番号】特願2017-566422(P2017-566422)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2017年8月30日
(11)【特許番号】特許第6330978号(P6330978)
(45)【特許公報発行日】2018年5月30日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107467
【弁理士】
【氏名又は名称】員見 正文
(72)【発明者】
【氏名】横山 哲司
(72)【発明者】
【氏名】上野 幸雄
【テーマコード(参考)】
2D019
【Fターム(参考)】
2D019AA44
2D019AA45
2D019AA54
2D019AA57
(57)【要約】
発電機下限出力での運転期間を短縮することができる簡易取水口ゲート制御システムを提供する。通常運転時には取水路水位WLが河川水位RLと同じになるように全開位置まで上げられたかつ小規模水力発電用の水を河川1から取水路2に取り込むための簡易取水口ゲート3に使用するための簡易取水口ゲート制御システムは、河川1の増水により取水路水位WLが危険水位DLに達すると簡易取水口ゲート3を全閉位置まで下げたのち、一定時間T内に取水路水位WLが危険水位DLに達していないことを条件に簡易取水口ゲート3を一定開度刻みIで上げていくことを繰り返して全開位置まで上げていくための制御部10を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通常運転時には取水路水位(WL)が河川水位(RL)と同じになるように全開位置まで上げられたかつ小規模水力発電用の水を河川(1)から取水路(2)に取り込むための簡易取水口ゲート(3)に使用するための簡易取水口ゲート制御システムであって、
前記河川の増水により前記取水路水位が危険水位(DL)に達すると前記簡易取水口ゲートを全閉位置まで下げたのち、一定時間(T)内に前記取水路水位が前記危険水位に達していないことを条件に前記簡易取水口ゲートを一定開度刻み(I)で上げていくことを繰り返して前記全開位置まで上げていくための制御部(10)を具備する、
ことを特徴とする、簡易取水口ゲート制御システム。
【請求項2】
前記簡易取水口ゲートを前記全開位置まで上げたり前記全閉位置まで下げたりするためのゲート駆動部(4)と、
前記取水路に設けられた、かつ、前記取水路水位が前記危険水位に達しているか否かを検出するための危険水位検出部(7)とをさらに具備し、
前記制御部が、
前記取水路水位が前記危険水位に達していると前記危険水位検出部によって検出されると、前記簡易取水口ゲートを前記全閉位置まで下げるように前記ゲート駆動部に指示し、
前記簡易取水口ゲートが前記ゲート駆動部によって前記全閉位置まで下げられると、前記一定時間内に前記取水路水位が前記危険水位に達していないことを条件に前記簡易取水口ゲートを前記一定開度刻みで上げていくように前記ゲート駆動部に指示することを繰り返す、
ことを特徴とする、請求項1記載の簡易取水口ゲート制御システム。
【請求項3】
前記危険水位検出部が、前記取水路水位が前記危険水位に達していることを検出すると危険水位検出信号(SD)を前記制御部に出力し、
前記制御部が、
前記危険水位検出部から前記危険水位検出信号が入力されてこないか否かを監視する第1のステップ(S11)と、
前記危険水位検出信号が入力されると全閉指示信号(SC)を前記ゲート駆動部に出力する第2のステップ(S12)とを実行し、
前記ゲート駆動部が、前記全閉指示信号が入力されると前記簡易取水口ゲートを前記全閉位置まで下げる、
ことを特徴とする、請求項2記載の簡易取水口ゲート制御システム。
【請求項4】
前記制御部が、前記全閉指示信号を前記ゲート駆動部に出力したのち、前記一定時間内に前記危険水位検出信号が入力されたままであるか否かを監視して、該一定時間内に該危険水位検出信号が入力されたままであると、次の一定時間内に前記危険水位検出信号が入力されたままであるか否かを監視することを繰り返す第3のステップ(S13)を実行することを特徴とする、請求項3記載の簡易取水口ゲート制御システム。
【請求項5】
前記制御部が、前記一定時間内または前記次の一定時間内に前記危険水位検出信号が入力されてこなくなると、前記簡易取水口ゲートを前記一定開度刻みほど上げるように指示するゲート上げ指示信号(SR)を前記ゲート駆動部に出力する第4のステップ(S14)を実行することを特徴とする、請求項4記載の簡易取水口ゲート制御システム。
【請求項6】
前記制御部が、
前記ゲート上げ指示信号を前記ゲート駆動部に出力すると、その後の一定時間内に前記危険水位検出信号が入力されてこないか否かを監視する第5のステップ(S15)と、
前記危険水位検出信号が入力されてこない限り、前記簡易取水口ゲートが前記全開位置まで上げられたか否かをチェックする第6のステップ(S16)と、
前記簡易取水口ゲートが前記全開位置まで上げられていないと前記第4のステップからの動作を繰り返す第7のステップと、
を実行することを特徴とする、請求項5記載の簡易取水口ゲート制御システム。
【請求項7】
前記制御部が、前記一定時間、前記次の一定時間および前記その後の一定時間を同じにして前記第3のステップからの動作を実行することを特徴とする、請求項7記載の簡易取水口ゲート制御システム。
【請求項8】
前記制御部が、前記一定時間、前記次の一定時間および前記その後の一定時間を変えて前記第3のステップからの動作を実行することを特徴とする、請求項7記載の簡易取水口ゲート制御システム。
【請求項9】
前記簡易取水口ゲートが前記全閉位置まで下げられたことを検出すると動作停止指示信号(SS)を前記ゲート駆動部および前記制御部に出力するためのリミットスイッチ(8)さらに具備することを特徴とする、請求項4乃至8いずれかに記載の簡易取水口ゲート制御システム。
【請求項10】
前記制御部が、前記全閉指示信号を前記ゲート駆動部に出力したのちではなく、前記リミットスイッチから前記動作停止指示信号が入力されると、前記第3のステップの動作を実行することを特徴とする、請求項9記載の簡易取水口ゲート制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小規模水力発電用の水を河川から取水路に取り込むための簡易取水口ゲートに使用するのに好適な簡易取水口ゲート制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
小規模水力発電所では、図4に示すように、小規模水力発電用の水を河川1から取水路2(上面が開口された横断面コの字状であるとともに高さが95.5cm程度の水路)に取り入れるのに、簡易取水口ゲート3を用いている。
【0003】
このような簡易取水口ゲート3は、取水量が少なく開閉制御が基本的に困難であることや費用対効果の点からリアルタイムできめ細かな開閉制御を行うことが難しいことから取水量を自動制御する取水量制御機構を備えておらず、通常運転時には全開位置(図4に実線で示すように簡易取水口ゲート3が完全に開かれた位置)まで上げられて、取水路水位WL(取水路2の水位)が河川水位RL(河川1の水位)と同じになるように運用されている。
【0004】
ただし、河川1の増水による河川水位RLの上昇に伴って取水路水位WLが危険水位DL(上限水位)に達すると、超過取水を防止するために、簡易取水口ゲート3を全閉位置(図4に破線で示すように簡易取水口ゲート3が完全に閉まった位置)まで自動で下げて、発電機下限出力(例えば、150kW程度)で運転するようにしている。
【0005】
そのため、小規模水力発電所では、制御部6が備えられており、取水路2に設けられた危険水位検出部7から危険水位検出信号SDが入力されると、制御部6が、簡易取水口ゲート3を全閉させるように指示する全閉指示信号SCをゲート駆動部4に出力し、ゲート駆動部4によって簡易取水口ゲート3を全閉位置まで自動で下げるようにしている。
なお、簡易取水口ゲート3が全閉されると、ゲート駆動部4はリミットスイッチ8からの動作停止指示信号SSによって動作を停止する。
【0006】
また、制御部6は全閉位置まで下げた簡易取水口ゲート3を全開位置(元の運用位置)まで自動で戻す機能を有しないため、担当者は、月に1回程度の巡視で現地に出向いたときに簡易取水口ゲート3が全閉位置まで下がっていないかを確認し、簡易取水口ゲート3が全閉位置まで下がっていると操作部5(操作ハンドル)を用いてゲート駆動部4を操作して簡易取水口ゲート3を全開位置まで手動で上げるようにしている。
【0007】
なお、本出願人は、下記の特許文献1において、危険水位検出手段によって取水ゲート全閉水位が検出された場合には駆動機構を作動させて取水ゲートを全閉させるとともに、制御水位検出手段によって取水ゲート開動水位または取水ゲート閉動水位が検出された場合には駆動機構を作動させて取水ゲートを所望量だけ開動作または閉動作させる制御部を備えた取水ゲート制御システムを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2013−96190号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来の簡易取水口ゲート3は、全閉位置まで下げられると担当者が月に1回程度の巡視時に手動で上げて全開位置まで戻しているため、巡視直後に制御部6によって全閉位置まで再び下げられると次回の巡視までの最大1ヶ月の間は発電機下限出力での運転になるという問題があった。
【0010】
本発明の目的は、発電機下限出力での運転期間を短縮することができる簡易取水口ゲート制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の簡易取水口ゲート制御システムは、通常運転時には取水路水位(WL)が河川水位(RL)と同じになるように全開位置まで上げられたかつ小規模水力発電用の水を河川(1)から取水路(2)に取り込むための簡易取水口ゲート(3)に使用するための簡易取水口ゲート制御システムであって、前記河川の増水により前記取水路水位が危険水位(DL)に達すると前記簡易取水口ゲートを全閉位置まで下げたのち、一定時間(T)内に前記取水路水位が前記危険水位に達していないことを条件に前記簡易取水口ゲートを一定開度刻み(I)で上げていくことを繰り返して前記全開位置まで上げていくための制御部(10)を具備することを特徴とする。
ここで、前記簡易取水口ゲートを前記全開位置まで上げたり前記全閉位置まで下げたりするためのゲート駆動部(4)と、前記取水路に設けられた、かつ、前記取水路水位が前記危険水位に達しているか否かを検出するための危険水位検出部(7)とをさらに具備し、前記制御部が、前記取水路水位が前記危険水位に達していると前記危険水位検出部によって検出されると、前記簡易取水口ゲートを前記全閉位置まで下げるように前記ゲート駆動部に指示し、前記簡易取水口ゲートが前記ゲート駆動部によって前記全閉位置まで下げられると、前記一定時間内に前記取水路水位が前記危険水位に達していないことを条件に前記簡易取水口ゲートを前記一定開度刻みで上げていくように前記ゲート駆動部に指示することを繰り返してもよい。
前記危険水位検出部が、前記取水路水位が前記危険水位に達していることを検出すると危険水位検出信号(SD)を前記制御部に出力し、前記制御部が、前記危険水位検出部から前記危険水位検出信号が入力されてこないか否かを監視する第1のステップ(S11)と、前記危険水位検出信号が入力されると全閉指示信号(SC)を前記ゲート駆動部に出力する第2のステップ(S12)とを実行し、前記ゲート駆動部が、前記全閉指示信号が入力されると前記簡易取水口ゲートを前記全閉位置まで下げてもよい。
前記制御部が、前記全閉指示信号を前記ゲート駆動部に出力したのち、前記一定時間内に前記危険水位検出信号が入力されたままであるか否かを監視して、該一定時間内に該危険水位検出信号が入力されたままであると、次の一定時間内に前記危険水位検出信号が入力されたままであるか否かを監視することを繰り返す第3のステップ(S13)を実行してもよい。
前記制御部が、前記一定時間内または前記次の一定時間内に前記危険水位検出信号が入力されてこなくなると、前記簡易取水口ゲートを前記一定開度刻みほど上げるように指示するゲート上げ指示信号(SR)を前記ゲート駆動部に出力する第4のステップ(S14)を実行してもよい。
前記制御部が、前記ゲート上げ指示信号を前記ゲート駆動部に出力すると、その後の一定時間内に前記危険水位検出信号が入力されてこないか否かを監視する第5のステップ(S15)と、前記危険水位検出信号が入力されてこない限り、前記簡易取水口ゲートが前記全開位置まで上げられたか否かをチェックする第6のステップ(S16)と、前記簡易取水口ゲートが前記全開位置まで上げられていないと前記第4のステップからの動作を繰り返す第7のステップとを実行してもよい。
前記制御部が、前記一定時間、前記次の一定時間および前記その後の一定時間を同じにして前記第3のステップからの動作を実行してもよい。
前記制御部が、前記一定時間、前記次の一定時間および前記その後の一定時間を変えて前記第3のステップからの動作を実行してもよい。
前記簡易取水口ゲートが前記全閉位置まで下げられたことを検出すると動作停止指示信号(SS)を前記ゲート駆動部および前記制御部に出力するためのリミットスイッチ(8)さらに具備してもよい。
前記制御部が、前記全閉指示信号を前記ゲート駆動部に出力したのちではなく、前記リミットスイッチから前記動作停止指示信号が入力されると、前記第3のステップの動作を実行してもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の簡易取水口ゲート制御システムは、以下に示す効果を奏する。
(1)全閉位置まで下げられた簡易取水口ゲートを一定時間内に水路水位が危険水位に達していないことを条件に一定開度刻みで上げていくことができるため、次回の巡視まで簡易取水口ゲートを全閉させたままにしておくよりも発電機下限出力での運転期間を短縮することができる。
(2)発電機下限出力での運転期間を短縮できるため、小規模水力発電所における1年間の発電量を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施例による簡易取水口ゲート制御システムについて説明するための図である。
図2図1に示した制御部10の動作について説明するためのフローチャートである。
図3図1に示した簡易取水口ゲート制御システムの変形例について説明するための図である。
図4】従来の簡易取水口ゲート3の問題点について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
上記の目的を、全閉位置まで下げられた簡易取水口ゲートを一定時間内に取水路水位が危険水位に達していないことを条件に一定開度刻みで上げていくことを繰り返して全開位置まで上げていくことによりに実現した。
【実施例1】
【0015】
以下、本発明の簡易取水口ゲート制御システムの実施例について図面を参照して説明する。
本発明の簡易取水口ゲート制御システムは、簡易取水口ゲート3が全閉位置まで下げられると、一定時間T(例えば、2〜48時間)内に取水路水位WLが危険水位DLに達していないかを監視して取水路水位WLが危険水位DLに達していないと簡易取水口ゲート3を一定開度刻みI(例えば、0.5cm)で上げていくことを繰り返して全開位置まで自動で上げていくことを特徴とする。
【0016】
そのため、本発明の一実施例による簡易取水口ゲート制御システムは、図1に示すように、図4に示した制御部3の代わりに、全閉指示信号SCをゲート駆動部4に出力したのち、一定時間T内に危険水位検出部7から危険水位検出信号SDが入力されていないか否かを監視して危険水位検出信号SDが入力されていない限り簡易取水口ゲート3を一定開度刻みIで上げるように指示するゲート上げ指示信号SRをゲート駆動部4に出力することを繰り返して、簡易取水口ゲート3を全開位置まで上げていくための制御部10(一定時間Tを計測するためのタイマを内蔵する。)を具備する。
【0017】
次に、制御部10の動作について、図2に示すフローチャートを参照して説明する。
なお、以下の説明では、一定時間T=2時間とし、一定開度刻みI=0.5cmとし、簡易取水口ゲート3は1秒以内に0.5cmほど上げられるものとする。
【0018】
通常運転時には、制御部10は危険水位検出部7から危険水位検出信号SDが入力されてこないかを監視している(ステップS11)。
【0019】
図1に示すように河川1の増水による河川水位RLの上昇に伴って取水路水位WLが危険水位DLに達すると、危険水位検出信号SDが危険水位検出部7から入力されてくるため、制御部10は全閉指示信号SCをゲート駆動部4に出力する(ステップS12)。
その結果、簡易取水口ゲート3はゲート駆動部4によって全閉位置まで自動で下げられる。簡易取水口ゲート3が全閉されると、ゲート駆動部4はリミットスイッチ8からの動作停止指示信号SSによって動作を停止する。
【0020】
制御部10は、全閉指示信号SCをゲート駆動部4に出力すると、内蔵のタイマを起動させて、2時間(一定時間T)内に危険水位検出信号SDが危険水位検出部7から入力されたままであるか否かを監視する(ステップS13)。
【0021】
このとき、2時間が経過しても河川水位RLが下がらずに取水路水位WLが危険水位DLに達したままであると、危険水位検出信号SDが危険水位検出部7から入力されたままであるため、制御部10は、内蔵のタイマをリセットしたのちに再起動させて、次の2時間(全閉指示信号SCがゲート駆動部4に出力されてから4時間)内に危険水位検出信号SDが危険水位検出部7から入力されたままであるか否かを再び監視する(ステップS13)。
【0022】
その結果、河川水位RLが下がって全閉指示信号SCをゲート駆動部4に出力してから4時間(次の2時間)内に取水路水位WLが危険水位DLよりも低くなると、危険水位検出信号SDが危険水位検出部7から入力されてこなくなるため、制御部10は、簡易取水口ゲート3を0.5cm(一定開度刻みI)ほど上げるように指示するゲート上げ指示信号SRをゲート駆動部4に出力する(ステップS14)。
これにより、簡易取水口ゲート3は、全閉指示信号SCがゲート駆動部4に出力されてから4時間経過後に0.5cmほど自動で上げられる。
【0023】
制御部10は、ゲート上げ指示信号SRをゲート駆動部4に出力すると、内蔵のタイマをリセットしたのちに再起動させて、その後の2時間(全閉指示信号SCがゲート駆動部4に出力されてから6時間)内に危険水位検出信号SDが危険水位検出部7から入力されてこないか否かを監視する(ステップS15)。
【0024】
その結果、6時間(その後の2時間)内に危険水位検出信号SDが危険水位検出部7から入力されてこないと、制御部10は、簡易取水口ゲート3が全開位置まで上げられたか否かをチェックする(ステップS16)。
この時点では簡易取水口ゲート3は未だ全開位置まで上げられていないため、制御部10は、簡易取水口ゲート3をもう0.5cmほど上げるように指示するゲート上げ指示信号SRをゲート駆動部4に出力する(ステップS14)。
これにより、簡易取水口ゲート3は、全閉指示信号SCがゲート駆動部4に出力されてから6時間経過後に1.0cmほど自動で上げられる。
【0025】
その後、危険水位検出信号SDが危険水位検出部7から入力されてこない限り、制御部10は、簡易取水口ゲート3が全開位置まで上げられるまでステップS15,S16の動作を繰り返す。
【0026】
一方、簡易取水口ゲート3を途中まで上げたのちに河川1が増水し河川水位RLが上昇して取水路水位WLが危険水位DLに達すると、危険水位検出信号SDが危険水位検出部7から入力されてくるため、制御部10は、全閉指示信号SCをゲート駆動部4に出力して(ステップS15,S12)、簡易取水口ゲート3をゲート駆動部4に全閉位置まで下げさせる。
【0027】
その後、制御部10は、ステップS13〜S16の動作を繰り返す。
【0028】
以上説明したように、本実施例の簡易取水口ゲート制御システムでは、簡易取水口ゲート3を全開位置まで上げる途中で取水路水位WLが危険水位DLに達しない限り、全閉位置まで下げられた簡易取水口ゲート3を2時間毎に0.5cmずつ自動で上げていくことができるため、取水路2に小規模水力発電用の水を徐々に流し入れられるので、次回の巡視まで簡易取水口ゲートを全閉させたままにしておいた場合に比べて発電機下限出力での運転期間を短縮することができる。
【0029】
以上の説明では、一定時間Tを2時間と同じにしたが、簡易取水口ゲート3を全開位置まで上げる途中で河川1が再び増水する場合等を想定して、例えば最初は48時間、次は12時間、その後は6時間→4時間→2時間固定というように一定時間Tを変えていって、簡易取水口ゲート3を全開位置まで上げる途中で簡易取水口ゲート3が全閉位置まで再び下げられる可能性を小さくするようにしてもよい。
【0030】
また、制御部10は全閉指示信号SCをゲート駆動部4に出力すると簡易取水口ゲート3を上げる動作を開始したが、図3に示すように動作停止指示信号SSをリミットスイッチ8から制御部10にも入力させて、動作停止指示信号SSが入力されると制御部10が簡易取水口ゲート3を上げる動作を開始するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0031】
1 河川
2 取水路
3 簡易取水口ゲート
4 ゲート駆動部
5 操作部
6,10 制御部
7 危険水位検出部
8 リミットスイッチ
T 一定時間
I 一定開度刻み
DL 危険水位
RL 河川水位
WL 取水路水位
C 全閉指示信号
D 危険水位検出信号
R ゲート上げ指示信号
S 動作停止指示信号
S11〜S16 ステップ
図1
図2
図3
図4

【手続補正書】
【提出日】2018年2月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
通常運転時には取水路水位(WL)が河川水位(RL)と同じになるように全開位置まで上げられたかつ小規模水力発電用の水を河川(1)から取水路(2)に取り込むための簡易取水口ゲート(3)に使用するための簡易取水口ゲート制御システムであって、
前記河川の増水により前記取水路水位が危険水位(DL)に達すると前記簡易取水口ゲートを全閉位置まで下げたのち、一定時間(T)内に該取水路水位が該危険水位に達したままであるか否かを監視するための制御部(10)を具備し、
前記制御部が、
前記一定時間内に前記取水路水位が前記危険水位に達したままであると、次の一定時間内に該取水路水位が該危険水位に達したままであるか否かを監視することを繰り返し、
前記一定時間内または前記次の一定時間内に前記取水路水位が前記危険水位よりも低くなると、前記簡易取水口ゲートを一定開度刻み(I)で上げていくことを繰り返して前記全開位置まで上げていく、
ことを特徴とする、簡易取水口ゲート制御システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項2】
前記簡易取水口ゲートを前記全開位置まで上げたり前記全閉位置まで下げたりするためのゲート駆動部(4)と、
前記取水路に設けられた、かつ、前記取水路水位が前記危険水位に達しているか否かを検出するための危険水位検出部(7)とをさらに具備し、
前記制御部が、
前記取水路水位が前記危険水位に達していると前記危険水位検出部によって検出されると、前記簡易取水口ゲートを前記全閉位置まで下げるように前記ゲート駆動部に指示し、
前記簡易取水口ゲートが前記ゲート駆動部によって前記全閉位置まで下げられると、前記一定時間内または前記次の一定時間内に前記取水路水位が前記危険水位に達していないことを条件に前記簡易取水口ゲートを前記一定開度刻みで上げていくように前記ゲート駆動部に指示することを繰り返す、
ことを特徴とする、請求項1記載の簡易取水口ゲート制御システム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項4】
前記制御部が、前記全閉指示信号を前記ゲート駆動部に出力したのち、前記一定時間内に前記危険水位検出信号が入力されたままであるか否かを監視して、該一定時間内に該危険水位検出信号が入力されたままであると、前記次の一定時間内に前記危険水位検出信号が入力されたままであるか否かを監視することを繰り返す第3のステップ(S13)を実行することを特徴とする、請求項3記載の簡易取水口ゲート制御システム。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明の簡易取水口ゲート制御システムは、通常運転時には取水路水位(WL)が河川水位(RL)と同じになるように全開位置まで上げられたかつ小規模水力発電用の水を河川(1)から取水路(2)に取り込むための簡易取水口ゲート(3)に使用するための簡易取水口ゲート制御システムであって、前記河川の増水により前記取水路水位が危険水位(DL)に達すると前記簡易取水口ゲートを全閉位置まで下げたのち、一定時間(T)内に該取水路水位が該危険水位に達したままであるか否かを監視するための制御部(10)を具備し、前記制御部が、前記一定時間内に前記取水路水位が前記危険水位に達したままであると、次の一定時間内に該取水路水位が該危険水位に達したままであるか否かを監視することを繰り返し、前記一定時間内または前記次の一定時間内に前記取水路水位が前記危険水位よりも低くなると、前記簡易取水口ゲートを一定開度刻み(I)で上げていくことを繰り返して前記全開位置まで上げていくことを特徴とする。
ここで、前記簡易取水口ゲートを前記全開位置まで上げたり前記全閉位置まで下げたりするためのゲート駆動部(4)と、前記取水路に設けられた、かつ、前記取水路水位が前記危険水位に達しているか否かを検出するための危険水位検出部(7)とをさらに具備し、前記制御部が、前記取水路水位が前記危険水位に達していると前記危険水位検出部によって検出されると、前記簡易取水口ゲートを前記全閉位置まで下げるように前記ゲート駆動部に指示し、前記簡易取水口ゲートが前記ゲート駆動部によって前記全閉位置まで下げられると、前記一定時間内または前記次の一定時間内に前記取水路水位が前記危険水位に達していないことを条件に前記簡易取水口ゲートを前記一定開度刻みで上げていくように前記ゲート駆動部に指示することを繰り返してもよい。
前記危険水位検出部が、前記取水路水位が前記危険水位に達していることを検出すると危険水位検出信号(SD)を前記制御部に出力し、前記制御部が、前記危険水位検出部から前記危険水位検出信号が入力されてこないか否かを監視する第1のステップ(S11)と、前記危険水位検出信号が入力されると全閉指示信号(SC)を前記ゲート駆動部に出力する第2のステップ(S12)とを実行し、前記ゲート駆動部が、前記全閉指示信号が入力されると前記簡易取水口ゲートを前記全閉位置まで下げてもよい。
前記制御部が、前記全閉指示信号を前記ゲート駆動部に出力したのち、前記一定時間内に前記危険水位検出信号が入力されたままであるか否かを監視して、該一定時間内に該危険水位検出信号が入力されたままであると、前記次の一定時間内に前記危険水位検出信号が入力されたままであるか否かを監視することを繰り返す第3のステップ(S13)を実行してもよい。
前記制御部が、前記一定時間内または前記次の一定時間内に前記危険水位検出信号が入力されてこなくなると、前記簡易取水口ゲートを前記一定開度刻みほど上げるように指示するゲート上げ指示信号(SR)を前記ゲート駆動部に出力する第4のステップ(S14)を実行してもよい。
前記制御部が、前記ゲート上げ指示信号を前記ゲート駆動部に出力すると、その後の一定時間内に前記危険水位検出信号が入力されてこないか否かを監視する第5のステップ(S15)と、前記危険水位検出信号が入力されてこない限り、前記簡易取水口ゲートが前記全開位置まで上げられたか否かをチェックする第6のステップ(S16)と、前記簡易取水口ゲートが前記全開位置まで上げられていないと前記第4のステップからの動作を繰り返す第7のステップとを実行してもよい。
前記制御部が、前記一定時間、前記次の一定時間および前記その後の一定時間を同じにして前記第3のステップからの動作を実行してもよい。
前記制御部が、前記一定時間、前記次の一定時間および前記その後の一定時間を変えて前記第3のステップからの動作を実行してもよい。
前記簡易取水口ゲートが前記全閉位置まで下げられたことを検出すると動作停止指示信号(SS)を前記ゲート駆動部および前記制御部に出力するためのリミットスイッチ(8)さらに具備してもよい。
前記制御部が、前記全閉指示信号を前記ゲート駆動部に出力したのちではなく、前記リミットスイッチから前記動作停止指示信号が入力されると、前記第3のステップの動作を実行してもよい。
【国際調査報告】